説明

基板上に形成されたマイクロ構造を局所的にアニーリングする方法およびシステムならびにそれにより形成された素子

【課題】マイクロ構造での高スループットでのトリミングの達成。
【解決手段】機械的マイクロ構造、特にマイクロメカニカル共振器の様なマイクロメカニカル構造の共振周波数を調整し且つQ因子を増大するのに使用することができる、一括処理に適合する製造後アニーリング方法及び装置。この技術は、マイクロメカニカル構造、又は近接するマイクロ構造(例えば、近接する抵抗器)を通して、電流を流し、これによって、電力を消費し且つマイクロ構造及び/又はその材料の特性を変化するのに十分に高い温度に構造を加熱し、マイクロ構造の共振周波数及びQ因子に変化をもたらす。この技術は、多くのマイクロ構造の調整を同時に都合良く行うことを可能とし、且つマイクロメカニカル構造のアンカ10部分を横切り、電圧を単に加えることによって実施出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
基板上に形成されたマイクロ構造を局所的にアニーリングする方法およびシステムならびにそれにより形成された素子 技術分野 本発明は基板上に形成されたマイクロ構造をアニーリングする方法およびシステムに関し、特に基板上に形成されたマイクロ構造を局所的にアニーリングする方法およびシステムならびにそれにより形成された素子に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの素子は、仕様の範囲内で動作するために、製造後のトリミングを必要としている。特に、センサおよび基準(例えば周波数基準)の場合にはこのようなトリミングが必要である。連続的に製造される巨視的素子の場合には、トリミングが全コストの大部分を占めることはあまりない。一括製造される微視的素子(例えば、集積回路あるいはマイクロメカニカル素子)の場合には、トリミングまたはプログラミングは、それが順次に行われる場合には、素子のコストの大きな割合を占める可能性がある。例えば、指定共振周波数を得るためのマイクロメカニカル共振器のレーザートリミングは、順次に行う必要がある。したがってスループットは低く、コストは高くなる。
【0003】
基準発振器および高度に選択的な帯域フィルタのようなマイクロメカニカル共振器に対する周波数指定の用途の出現により、共振周波数の製造後トリミング技術の重要性は高まっている。このことは、特に、最近のマイクロメカニカル共振器の通信用途で言える。その理由は、マイクロメカニカル共振器の通信用途では、正確に定められた中心周波数を有する多数のそのような共振器が、平行フィルタバンクおよび多数の基準発振器を実現しなければならないからである。これらの用途は、多くの場合プレーナ技術を利用した一括製造であり、高スループットでのトリミングが望ましい。
急速熱アニーリング(RTA)がポリシリコン薄膜中の歪分布を変化できることは公知である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、マイクロ構造での高スループットでのトリミングの達成が本願発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の課題は、マイクロメカニカル素子のようなマイクロ構造を、基板上に形成されたその他のマイクロ構造全てに影響を与えることなく、結果的に得られる素子の基板上の特定箇所で局所的にアニーリングする素子および方法ならびにシステムを提供することにより達成される。
【0006】
本発明の課題は、マイクロメカニカル素子のようなマイクロ構造を、基板上の特定箇所において局所的にアニーリングし、そのような素子の一括処理態様において特に有用なる方法およびシステムを提供することによって達成される。
【0007】
本発明は、共振器を基板上で動作させながら、マイクロメカニカル共振器のようなマイクロメカニカル素子を局所的にアニーリングする方法およびシステムを提供し、指定共振周波数およびQ因子増大を、主としてマイクロスケール構造に対する熱時定数がより小さいことによって、比較的高いスループットおよび低コストで実現する。
【0008】
本発明は、基板上での特定箇所において共振器のようなマイクロメカニカル素子に対し局所的なアニーリングを行う電子的な方法およびシステムを提供し、比較的低温での製造を可能とし、次いで回路技術とマイクロ構造技術の融合を可能とし、また直流の大電圧なしに広い幅の周波数トリミング幅を可能とする。例えば、ポリシリコン構造原料を低温でアモルファスに堆積し、次いで局所的にアニーリングしてより優れた材料特性を有する多結晶材料にすることができる。
【0009】
本発明を実施する方法として、基板上に形成された所定のマイクロ構造を局所的にアニーリングする方法がある。この方法は、基板上に形成されたその他全てのマイクロ構造に実質的な影響を与えることなく、所定のマイクロ構造の材料特性および/またはマイクロ構造特性が変化するのに十分な時間にわたり、所定のマイクロ構造のエネルギ状態を制御可能に引き上げる工程を含む。
【0010】
所定のマイクロ構造は、好ましくは共振周波数とQ因子を有するマイクロメカニカル共振器のようなマイクロメカニカル素子である。制御可能に引き上げる工程は、好ましくは共振周波数のみではなく共振器のQ因子をも変化させるのに十分な程度に共振器を制御可能に加熱することにより得られる。
【0011】
好ましくは、この方法はさらに共振器を発振させる工程と共振周波数をモニタする工程とを含む。制御可能に加熱する工程は、共振器が所望の共振周波数を得るまで共振器を加熱する。
【0012】
実施の形態の1つにおいては、マイクロメカニカル共振器は梁を含む。
別の実施の形態においては、マイクロメカニカル共振器は折り返し梁マイクロメカニカル共振器である。双方の実施の形態において、マイクロメカニカル共振器は典型的にポリシリコン共振器である。
【0013】
マイクロ構造は典型的に抵抗を有し、制御可能に加熱する工程は電流を所定のマイクロ構造を経由して流し所定のマイクロ構造を加熱する工程を含む。
【0014】
また、好ましくは、この方法は、所定のマイクロ構造と電気的に結合した基板上に1対の電極を形成する工程と、電気信号をその電極に印加する工程とを含む。電気信号は直流信号でよいが、1以上のパルスを有する信号のような時間変動信号が好ましい。
【0015】
好ましくは、基板は半導体基板であるが、ガラスあるいはその他の基板でもよい。半導体基板はシリコン半導体基板とすることができる。
【0016】
所定のマイクロ構造はシリコン半導体マイクロ構造のような半導体マイクロ構造とすることができる。一実施形態において、所定のマイクロ構造物は当初アモルファスシリコンマイクロ構造を有し、そこで制御可能に加熱する工程がアモルファスシリコンマイクロ構造物を多結晶シリコンマイクロ構造あるいは結晶シリコンマイクロ構造に変化する。
【0017】
マイクロ構造はマイクロエレクトロメカニカル素子の部品を形成できる。
さらに本発明を実施するにあたり、素子の基板上に形成された所定のマイクロ構造を局所的にアニーリングするシステムがある。このシステムは、アニーリング電源とアニーリング電源から素子の微視的部品に電気信号の形で電力を供給するため素子の微視的部品と結合するように適合された手段とを含み、この結果、素子の微視的部品は、基板上に形成されたその他全てのマイクロ構造に対して実質的な影響を与えることなく所定のマイクロ構造の材料特性および/またはマイクロ構造特性を変化させるのに十分な時間にわたって、供給された電力を制御された熱量に変換する。
【0018】
本発明を実施するにあたり、基板上に形成された少なくとも1つのマイクロ構造を有する素子が提供されている。この素子は基板上に形成され且つ所定のマイクロ構造と電気的に結合した電気信号を受信するための電極を有する。電気信号は、所定のマイクロ構造を経由して電流を流し、基板上に形成されたその他全てのマイクロ構造に対して影響を与えることなく、所定のマイクロ構造の材料特性および/またはマイクロ構造特性を変化させるのに十分な時間にわたり所定のマイクロ構造を制御可能に直接加熱する。
【0019】
本発明を実施するにあたり、基板上に形成された少なくとも1つのマイクロ構造を有する素子が提供されている。この素子は所定のマイクロ構造に直接隣接した基板上に形成され且つ信号を受信するように適合された抵抗性加熱エレメントを含む。信号は、エレメントに、基板上に形成されたその他全てのマイクロ構造に対して影響を与えることなく、所定のマイクロ構造の材料特性および/またはマイクロ構造特性が変化するのに十分な時間にわたり所定のマイクロ構造を間接的に加熱させる。
【0020】
好ましくは、素子はさらに基板から熱的に遮断したマイクロプラットフォームを含み、抵抗性加熱エレメントおよびマイクロ構造がこのマイクロプラットフォーム上に形成される。
【0021】
本発明のこの方法は、このようなマイクロメカニカル共振器のQ因子を電子フィルタリング、発振器、およびジャイロ用途に対し増加或いは減少できる、共振器のようなマイクロメカニカル素子に対する一括形態のトリミング技術である。
【0022】
この方法とシステムは、マイクロスケールメカニカル素子において制御可能な周波数トリミングとQ因子増大の双方を達成する。この方法とシステムは、EEPROMをプログラムするのと同様の仕方で、電気的に起動され大規模に実施可能である。この方法とシステムは共に、マイクロ共振器素子の製造後の周波数トリミングを可能とし、Q増大の能力により、高いQのマイクロスケール共振器の低温製造を可能とし、したがって回路+マイクロ構造融合が可能となり、構造がMEMSの後に製造される。
【0023】
本発明の特色、および有利性は、次ぎの、添付図面を参照した本発明を実施する最適形態の詳細な説明から容易に明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
次ぎに図面を参照すると、図1には本発明の方法およびシステムの一実施形態が示されている。特に、図1は本発明の局所化したアニーリング方法およびシステムの一可能実施形態を示す。ここで、電圧Vannealが、図1、3、および4において全体的に12で示され、端子間に抵抗Rstructを有する導電性マイクロメカニカル素子或いは構造(この場合、マイクロメカニカル共振器)のアンカ10の間に印加される。この電圧の印加が電流Iannealを生じ、これが構造12の梁14を経由して流れ、次式により与えられる電力を消散する。
【0025】
Panneal=I2annealRstruct
電圧Vannealが十分な場合には、構造12はアニーリングが起こる温度まで加熱可能であり、この温度で周波数とQ因子とは、材料特性と欠陥密度のようなマイクロ構造特性の変化につれ、変化する。構造12の微視的サイズにより、1000ケルビンを越す温度に達するのに必要とされる電力は非常に少ない(例えば20mw)。
【0026】
駆動電極16は、電気信号の印加により、梁14を発振させる。検出電極18は梁14の発振を感知する。
【0027】
次に図2は、本発明に従う局所化アニーリングの結果を示す。ここで周波数fobの初期共振器は局所的にアニーリングされ、その結果新しい共振周波数foaおよびはるかに高いQ因子(すなわち鋭いピーク)を有する新たな周波数特性を持つことなる。
【0028】
マイクロメカニカル共振器12の共振周波数は、アニーリングにより変化する。この共振周波数変化に対する1つの可能なメカニズムは、内部歪が修正され、共振周波数が全体的に歪の関数であることを理由とする。マイクロメカニカル共振器12のQ因子は、分子レベルおよびマイクロ構造レベルの双方における、構造内の欠陥の関数である。欠陥密度が高いほどQ因子は低下する。したがって、構造のアニーリングがこれらの欠陥を除去するので、アニーリングがQ因子を高めることも可能である。
【0029】
局所化アニーリングに対する方法およびシステムの他の実施形態を、同一のマイクロメカニカル共振器12について、図3および図4に示す。ここで、加熱はアニーリングされる構造(すなわち共振器12)に直接隣接するかあるいはその近くに配置された抵抗器20のような抵抗性加熱素子を使用して行う。図3では、抵抗器20および構造12は基板22上に直接配置されている。
【0030】
図4では、抵抗器20および構造12は、長く薄いストラット26を介して基板(図4には図示せず)から熱的に遮断されているマイクロプラットフォーム24上に配置されている。図4の実施の形態では、熱的絶縁状態がよいので、一層低電力でアニーリングを行うことが出来る。
【0031】
いずれかの実施形態を使用して構造12の加熱のために印加される電圧は、図示した様に、直流電圧である必要はない。よりよく制御したアニーリングまたは局所依存アニーリングを行うためには、パルス化信号(図5に示すように)あるいは交流信号でよい。例えば、非常に高い周波数では、電流は主に構造10(表皮効果により)の表面を流れ、したがって、高周波電圧を使用して構造の表面のみをアニーリングすることが出来る。熱損失幾何形状と連結した電流密集効果は部位指定局所化アニーリングに対しても利用可能である。
【0032】
図5は、検出電極32および増幅器34を含む検出電子部品を、適宜バイアスし励起した櫛型駆動折り返し梁マイクロメカニカル共振器30に設けた状態の、このフィラメント類似のアニーリング過程の詳細を概略的に描写したものである。共振器30はまたスライスド接地面40および駆動電極38上に形成された櫛状のトランスジューサ36も含む。共振器の設計は、独特のリードすなわちアンカ44および46と結合したアニーリング電極42を配置したほかは、全ての点で先行技術の設計と同様である。
【0033】
共振器が正常に作動している間、パルス電圧発生器Vannealは作動せず、この共振器システムの全ての構成部品に対し接地電圧を提供する。この構成においては、アンカリード42は直流バイアス電圧VPと結びつけられ、交流駆動信号が1つ以上のトランスジューサ電極38に印加されて振動が誘起される。ひとたび振動が起こると、出力電流が、直流バイアスの時間変動コンデンサを介して出力電極32で発生する。この電流は次に増幅器34により感知され増幅されて電圧VOとなる。図5は開ループの態様を示すが、閉ループの発振器フックアップも局所アニーリングが可能であることは理解される。
【0034】
誘起振動の間にマイクロ共振器をアニーリングするため、パルス電圧発生器Vannealを起動させる。Vannealは必要に応じ各アニーリング周期に対し大きさVannealの電圧パルス1つ以上を発するように装置されている。各パルスの間、入力および出力電極46、接地面40、および共振器アンカ44の一方の各電位はVannealだけ引き上げられ、一方共振器アンカ44の他方の電位はVPで一定のままである。このようにして、各パルスは大きさVannealの電圧をアンカからアンカへ共振器30をまたいで効果的に印加し、次ぎにこれがアンカからアンカへの電流Iannealを生じる。この電流は共振器構造を流れ、次式で与えられる電力を消散する。
【0035】
Panneal=I2annealRstruct
ここでRstructは共振器30のアンカ44と46の間の抵抗である。熱はこのようにして共振器構造全体で発生し、全体の温度を上げ、効果的にアニーリングを行う。
【0036】
制御器48は電圧VOをモニタし、アニーリングしたマイクロ共振器30のアニーリング後の共振周波数を決定することができる。アニーリング後の共振周波数が所望の共振周波数でない場合には、制御器48はパルス電圧発生器に制御信号を送り、別のパルスを供給してマイクロ共振器30をさらに加熱する。
【0037】
次ぎに図6を参照すると、マイクロメカニカル素子50およびマイクロ電気素子52の双方を有するMEMSが示されている。マイクロ電気素子52はコンデンサ54およびPMOSとNMOSの層を含むこともできる。素子50のアニーリングは、図6に示すマイクロ回路とマイクロ構造との融合技術によるチップ上の回路に影響を与えることなく可能である。
【0038】
本発明の局所化アニーリングの方法およびシステムの背後にある主要な有利性は、その単純性である。アンカポイント間への単なる電圧の印加は非常に容易に行うことができ、この単純性がこの技術の一括処理方式を利用して製造された共振器の大量のアレーへの使用を可能とする。何百万のトランジスタを有するEEPROMが電子的にプログラム可能であるのと同様に、この局所化アニーリング技術は恐らくウェーファの各ダイ上の何千ものマイクロメカニカル共振器の電子的調律/トリミングを可能とする。トリミングは、局所化アニーリングを使用して一括処理方式でウェーファ段階で行うようにすべきであり、こうすればマイクロメカニカル素子のコストを相当引き下げることかでき、恐らくその幾つかを初めて経済的に可能とする。
【0039】
さらに、これらの局所化アニーリング手法は、幾つかの新規の回路+マイクロメカニカル素子技術に繋がる。例えば、先ず最近のMICS技術は、CMOSを次いでマイクロ構造を具体化することによりCMOSとマイクロメカッニックスをモジュール的に融合することを試みた。この方式での主要な問題は、CMOSの上にマイクロ構造の層を堆積することにある。その理由は、無歪なポリシリコン構造を作るのに必要とされる堆積温度(600℃)がアルミニウム接点の共晶温度(540℃)より高いためである。局所化アニーリングは、シリコンの低温での堆積を可能とし(この温度でアモルファスに堆積される)、次いで個々の構造の局所化アニーリングを(一括処理方式で)行いシリコンを結晶化して導電化し、アニーリングで歪を消すことにより、この問題を解決出来る。その結果、センサおよびマイクロアクチュエータ製品を利用可能とする鋳造技術と一致する融合技術プロセスとなる。
【0040】
本発明を実施するための最良の実施形態について詳細に説明したが、本発明に関係する当業者は、下記する請求の範囲により規定される本発明の実施に対し種々の代替的な設計および実施例を認めることとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】比較的単純なマイクロメカニカル共振器の概略図であって本発明の第1実施形態に従う共振器のアンカ間に電圧を印加して共振器を直接過熱する回路を示す。
【図2】本発明の方法およびシステムにより形成された素子の周波数特性の、周波数が変わりQが高くなった時の変化を示すグラフ。
【図3】本発明の方法およびシステムの別の実施形態の概略図であってマイクロメカニカル共振器が回路により間接的に加熱されている図。
【図4】図3の実施形態の概略図に遮断マイクロプラットフォームを追加した図。
【図5】櫛型駆動折り返し梁マイクロメカニカル共振器に関し本発明の第1実施形態の方法およびシステムを示した斜視概略図であって、周波数トリミングを共振器が作動中に特定箇所で行う図。
【図6】本発明をチップ上の回路に影響を与えることなく特定箇所に使用したマイクロエレクトロメカニカルシステムの側面概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
素子の基板(22)上に形成された所定のマイクロ構造(12、30、50)を局所的にアニーリングする方法であって、前記方法は:
前記基板上に形成されたその他全てのマイクロ構造に対して実質的に影響を与えることなく前記所定のマイクロ構造の材料特性および/またはマイクロ構造特性を変化させるのに十分な時間にわたり前記所定のマイクロ構造のエネルギ状態を制御可能に引き上げる工程からなり、制御可能に引き上げる前記工程が、基板上に形成された前記その他全てのマイクロ構造に対して実質的に影響を与えることなく、前記素子の微視的部品を制御可能に加熱する工程を含むことを特徴とする基板上に形成された所定のマイクロ構造を局所的にアニーリングする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、前記素子の微視的部品が前記所定のマイクロ構造であることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法において、前記所定のマイクロ構造はマイクロメカニカル素子であることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項3記載の方法において、前記マイクロメカニカル素子は共振周波数およびQ因子を有するマイクロメカニカル共振器であることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項4記載の方法において、前記制御可能に加熱する工程は前記共振器の前記共振周波数を変化させるのに十分であることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法は、さらに前記共振器を発振させる工程と前記共振周波数をモニタする工程とから構成される方法において、前記制御可能に加熱する工程は前記共振器が所望の共振周波数を得るまで前記共振器を加熱することを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項4記載の方法において、前記制御可能に加熱する工程はQ因子を変化させるのに十分であることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項4記載の方法において、前記制御可能に加熱する工程は前記共振周波数および前記Q因子を変化させるのに十分であることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項4記載の方法において、前記マイクロメカニカル共振器は1組のアンカ(10)を有する梁(14)を含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項4記載の方法において、前記マイクロメカニカル共振器(40)はアンカ(44、46)を有する折り返し梁マイクロメカニカル共振器であることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項1記載の方法において、前記マイクロメカニカル共振器はポリシリコン共振器であることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項2記載の方法において、前記所定のマイクロ構造は抵抗を有し、前記制御可能に加熱する工程は電流を前記所定のマイクロ構造を経由して流し該所定のマイクロ構造を加熱する工程を含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項12記載の方法であって、前記所定のマイクロ構造と電気的に結合した基板上に1対の電極(42)を形成して該電極に電気信号を印加する工程から構成されることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項13記載の方法において、前記電気信号は時問変動信号であることを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項14記載の方法において、前記時間変動信号は少なくとも1つのパルスを有する信号であることを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項1記載の方法において、前記基板は半導体基板であることを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項15記載の方法において、前記半導体基板はシリコン半導体基板であることを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項2記載の方法において、前記所定のマイクロ構造は半導体マイクロ構造であることを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項18記載の方法において、前記半導体マイクロ構造はシリコン半導体マイクロ構造であることを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項19記載の方法において、前記所定のマイクロ構造はアモルファスシリコンマイクロ構造を有し、制御可能に加熱する工程はアモルファスシリコンマイクロ構造を多結晶シリコンマイクロ構造に変化することを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項1記載の方法において、前記マイクロ構造はマイクロエレクトメカニカル素子の部品を形成することを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−44741(P2009−44741A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−209628(P2008−209628)
【出願日】平成20年8月18日(2008.8.18)
【分割の表示】特願平11−502620の分割
【原出願日】平成10年5月29日(1998.5.29)
【出願人】(501279741)ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ ミシガン (22)
【Fターム(参考)】