説明

基板処理システム

【課題】1層に対する複数回パターニングを高効率で行うことが可能な基板処理システムを提供すること。
【解決手段】キャリアブロックS1と、そこから一枚ずつ搬入された基板に対し1回目の塗布処理を行う第1塗布処理部31、1回目の現像処理を行う第1現像処理部41、2回目の塗布処理を行う第2塗布処理部32、2回目の現像処理を行う第2現像処理部42を有する処理ブロックS2と、露光装置との間で基板を受け渡すインターフェイスブロックS3と、これらの間で基板を搬送する基板搬送機構とを具備し、一つの基板に対して少なくとも2回の露光を行う露光装置に対応可能であり、第2現像処理部42の上に第1塗布処理部31が積層されてなる第1積層体と、第1現像処理部41の上に第2塗布処理部32が積層されてなる第2積層体とが並置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば半導体ウエハ等の基板の被加工膜に複数回のパターニングを行う技術に好適な基板処理システムに関する。
【0002】
半導体デバイスの製造においては、被処理基板である半導体ウエハ(以下、単にウエハという)上に回路パターンを形成するためにフォトリソグラフィ技術が用いられている。フォトリソグラフィを用いた回路パターンの形成は、ウエハ上にレジスト液を塗布してレジスト膜を形成し、このレジスト膜に光を照射して回路パターンに対応するようにレジスト膜を露光した後、これを現像処理するといった手順で行われる。
【0003】
半導体デバイスは近時、動作速度の向上等の観点から高集積化の傾向にあるため、フォトリソグラフィ技術においては、ウエハ上に形成される回路パターンの微細化が要求されている。このため、従来から露光に用いる光を短波長化することが進められているが、45nmノード以降の超微細な半導体デバイスに十分対応できていないのが現状である。
【0004】
そこで、45nmノード以降の超微細な半導体デバイスに対応可能なパターニング技術として、一つの層のパターン形成に際して複数回のパターニングを行う技術が提案されている(例えば特許文献1)。この中で、パターニングを2回行う技術をダブルパターニングと称している。
【0005】
ダブルパターニングでは1層のパターン形成のために異なる露光パターンで2度の露光を行うことになるため、従来の装置を適用するとフォトリソグラフィとエッチングを2回繰り返すことが必要となる。しかし、この手法では1層のパターン形成のためのコストが2倍となってしまい、また、工程も長くなるため、生産性の点で問題である。このような問題を解消するために、異なる露光パターンでフォトリソグラフィを2回繰り返した後にエッチングを行う方式が検討されている。
【0006】
しかしながら、このような方式でダブルパターニングを効率よく行うシステムや方法が確立していないのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平7−147219号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、1層に対する複数回パターニングを高効率で行うことが可能な基板処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点では、複数枚の基板を収納するキャリアの搬入出を行うキャリアブロックと、
キャリアブロックから一枚ずつ搬入された基板に対して感光材料膜を含む塗布膜を形成する塗布処理、および所定の露光パターンに露光された前記感光材料膜を現像する現像処理を行う処理部と、
前記処理部と前記感光材料膜を所定の露光パターンに露光する露光装置との間で基板を受け渡すインターフェイスブロックと、
これらの間で基板を搬送する基板搬送機構と
を具備し、一つの基板に対して少なくとも2回の露光を行う露光装置に対応可能な基板処理システムであって、
前記処理部は、1回目の露光に対応する1回目の塗布処理を行う第1塗布処理部と、1回目の現像処理を行う第1現像処理部と、2回目の露光に対応する2回目の塗布処理を行う第2塗布処理部と、2回目の現像処理を行う第2現像処理部とを有し、
前記第2現像処理部の上に前記第1塗布処理部が積層されてなる第1積層体と、前記第1現像処理部の上に前記第2塗布処理部が積層されてなる第2積層体とが並置されていることを特徴とする基板処理システムを提供する。
【0010】
上記第1の観点において、前記インターフェイスブロックは、複数枚の基板のバッファリングを行うバッファ部を有する構成とすることができる。
【0011】
本発明の第2の観点では、複数枚の基板を収納するキャリアの搬入出を行うキャリアブロックと、
キャリアブロックから一枚ずつ搬入された基板に対して感光材料膜を含む塗布膜を形成する塗布処理、および所定の露光パターンに露光された前記感光材料膜を現像する現像処理を行う処理部と、
前記処理部と前記感光材料膜を所定の露光パターンに露光する露光装置との間で基板を受け渡すインターフェイスブロックと、
これらの間で基板を搬送する基板搬送機構と
を具備し、一つの基板に対して少なくとも2回の露光を行う露光装置に対応可能な基板処理システムであって、
前記処理部は、1回目の露光に対応する1回目の塗布処理を行う第1塗布処理部と、1回目の現像処理を行う第1現像処理部と、2回目の露光に対応する2回目の塗布処理を行う第2塗布処理部と、2回目の現像処理を行う第2現像処理部とを有し、
前記第2現像処理部の上に前記第1塗布処理部が積層されてなる第1積層体と、前記第1現像処理部の上に前記第2塗布処理部が積層されてなる第2積層体とが並置され、
前記インターフェイスブロックは、複数枚の基板のバッファリングを行うバッファ部を有し、
露光装置のスループットの半分のスループットになるように、前記バッファ部で基板のバッファリングを行うことを特徴とする基板処理システムを提供する。
【0012】
上記第1および第2の観点において、前記バッファ部は、基板を露光装置へ搬入する際にバッファリングを行う搬入用バッファカセットを有するものとすることができる。また、前記バッファ部は、さらに露光装置から搬出された基板をバッファリングする搬出用バッファカセットを有するものとすることができる。さらに、前記搬入用バッファカセットまたは前記搬入用および前記搬出用バッファカセットは、1回目露光用と2回目露光用とを有することが好ましい。
【0013】
また、前記基板搬送機構による基板の搬送を制御する搬送制御機構をさらに具備し、前記搬送制御機構は、基板を前記キャリアブロックのキャリアから前記処理部の前記第1塗布処理部へ搬送し、前記第1塗布処理部での塗布処理終了後、その基板を前記インターフェイスブロックを介して前記露光装置へ搬送し、前記露光装置での1回目の露光の後、その基板を前記インターフェイスブロックを介して前記処理部の前記第1現像処理部へ搬送し、前記第1現像処理部での現像処理終了後、その基板を前記第2塗布処理部へ搬送し、前記第2塗布処理部での塗布処理終了後、その基板を前記インターフェイスブロックを介して前記露光装置へ搬送し、前記露光装置での2回目の露光の後、その基板を前記インターフェイスブロックを介して前記処理部の前記第2現像処理部へ搬送し、前記第2現像処理部での現像処理終了後、その基板を前記キャリアブロックのキャリアに収納するように、前記搬送機構を制御するようにすることが好ましい。
【0014】
また、前記第1塗布処理部および前記第2塗布処理部は、感光材料膜を塗布するためのユニットが集積した感光材料膜塗布処理層を有し、前記第1現像処理部および前記第2現像処理部は、現像処理を行うためのユニットが集積した現像処理層を有し、前記搬送機構は、前記感光材料膜塗布処理層内および前記現像処理層内でそれぞれ各ユニットへの基板の搬送を行う主搬送装置と、前記第1積層体および前記第2積層体のそれぞれに、各処理層を縦方向に繋ぐ受け渡し機構とを有することが好ましい。
【0015】
また、前記第1塗布処理部は、前記感光材料膜塗布処理層の他、前記感光材料膜の下部に反射防止膜を形成するためのユニットが集積した下部反射防止膜塗布処理層および前記感光材料膜の上部に反射防止膜を形成するためのユニットが集積した上部反射防止膜塗布処理層の少なくとも一方を有するようにすることができる。また、前記第2塗布処理部は、前記感光材料膜塗布処理層の他、第1塗布処理部で塗布処理により形成された塗布膜の洗浄処理および表面処理の少なくとも一方を行うユニットが集積した洗浄/表面処理層を有するようにすることができる。この場合に、前記洗浄/表面処理層は、表面処理としてキュア処理を行うものとすることができる。また、前記第2塗布処理部は、前記感光材料膜塗布処理層の他、前記感光材料膜の上部に反射防止膜を形成するためのユニットが集積した上部反射防止膜塗布処理層を有する構成とすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、一つの基板に対して少なくとも2回の露光を行う露光装置に対応可能であり、処理部として、1回目の露光に対応する1回目の塗布処理を行う第1塗布処理部と、1回目の現像処理を行う第1現像処理部と、2回目の露光に対応する2回目の塗布処理を行う第2塗布処理部と、2回目の現像処理を行う第2現像処理部とを有するようにしたので、複数回のパターニングをウエハWを外部に出すことなく連続して行うことができる。このため複数回のパターニングを極めて高効率で行うことができる。
また、基板処理システムでのスループットが露光装置の半分になるようにインターフェイスブロックにバッファ部を設けたので、露光装置の高スループット化に追従する必要はなく、基板処理システムへの負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る基板処理システムを示す概略斜視図。
【図2】図1の基板処理システムのDEV層部分を示す概略水平断面図。
【図3】図1の基板処理システムの概略側面図。
【図4】DEV層のレイアウトを示す斜視図。
【図5】DEV層の現像ユニットを示す斜視図。
【図6】DEV層の加熱ユニットとメインアームを示す縦断面図。
【図7】C/S層におけるキュアユニットを示す断面図。
【図8】搬送層を示す断面図。
【図9】インターフェイスアームを模式的に示す斜視図。
【図10】本実施形態に係る基板処理システムを制御する制御系を示す図。
【図11】フォトリソグラフィによるパターニングを2回繰り返すタイプのダブルパターニングの手順を説明するための図。
【図12】本実施形態の基板処理システムと露光装置における処理動作を模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について具体的に説明する。図1は本発明の一実施形態に係る基板処理システムを示す概略斜視図、図2は図1の基板処理システムのDEV層部分を示す概略水平断面図、図3は図1の基板処理システムの概略側面図である。
【0019】
この基板処理システム100は、ウエハに対してフォトレジストを含む塗布膜の塗布処理および露光後の現像処理を行うものとして構成されており、2回パターニングを行うダブルパターニングに対応するものであり、大気雰囲気中のクリーンルーム内に設置されている。基板処理システム100は、被処理基板であるウエハWが複数枚収納されたキャリア20を搬入出するためのキャリアブロックS1と、ウエハWに対して感光材料であるフォトレジスト膜を含む塗布膜を形成する塗布処理、および所定の露光パターンに露光されたフォトレジスト膜を現像する現像処理を行う処理ブロックS2と、インターフェイスブロックS3とを備えており、インターフェイスブロックS3に露光装置200が接続した状態で使用される。
【0020】
図1に示すように、キャリアブロックS1の下部には基板処理装置100の全体を制御する制御部10が設けられている。この制御部10の詳細は後述する。また、露光装置200にも図示しない制御部が設けられている。
【0021】
なお、図1〜3において、基板処理システム100の幅方向がX方向、それと直交するキャリアブロックS1、処理ブロックS2、インターフェイスブロックS3の配列方向がY方向、鉛直方向がZ方向である。
【0022】
キャリアブロックS1には、キャリア20を複数個載置可能な載置台21と、この載置台21から見て前方の壁面に設けられる開閉部22と、開閉部22を介してキャリア20からウエハWを取り出すためのトランスファーアームCとが設けられている。このトランスファーアームCは、進退自在、昇降自在、鉛直軸回りに回転自在、キャリア20の配列方向に移動自在に構成されている。
【0023】
処理ブロックS2は、筐体24にて周囲を囲まれた状態とされており、キャリアブロックS1に接続されている。処理ブロックS2は、複数の処理層が積層してなる第1および第2のサブブロックSB1、SB2を有し、これらはY方向に並置されている。
【0024】
第1のサブブロックSB1においては、下側に2回目の現像処理を行う第2現像処理部42が配置され、その上に1回目の塗布処理を行う第1塗布処理部31が配置されている。第2現像処理部42は2つの同じ構造を有する現像処理層(DEV層)B1が上下に積層した状態で構成されている。第1塗布処理部31は、レジスト膜の下層側に形成される下部反射防止膜の塗布処理を行うための下部反射防止膜塗布処理層(BCT層)B2、レジスト液の塗布処理を行うためのレジスト塗布処理層(COT層)B3、レジスト膜の上層側に形成される反射防止膜の塗布処理を行うための上部反射防止膜塗布処理層(TCT層)B4が下から順に積層された構造を有している。また、第1のサブブロックSB1は、第2現像処理部42と第1塗布処理部31との間に第1搬送層M1を有し、最下段に第2搬送層M2を有している。
【0025】
第2のサブブロックSB2においては、下側に1回目の現像処理を行う第1現像処理部41が配置され、その上に2回目の塗布処理を行う第2塗布処理部32が配置されている。第1現像処理部は2つの同じ構造を有する現像処理層(DEV層)B5が上下に積層した状態で構成されている。このDEV層B5はDEV層B1と同じ構造を有している。第2塗布処理部32は、1回目の塗布処理の際の最上層である上部反射防止膜の上に2回目の塗布処理を行う際に、表面にパーティクルが付着したまま塗布処理を行うことやリーチングが生じること等を防止する観点から設けられる、上部反射防止膜の洗浄処理および/またはキュア処理等の表面処理を行うための洗浄/表面処理層(C/S層)B6、レジスト液の塗布処理を行うためのレジスト塗布層(COT層)B7、レジスト膜の上層側に形成される反射防止膜の塗布処理を行うための上部反射防止膜塗布層(TCT層)B8が下から順に積層された構造を有している。また、第2のサブブロックSB2は、第1現像処理部41と第2塗布処理部32との間に第3搬送層M3を有し、最下段に第4搬送層M4を有している。なお、第1および第2のサブブロックSB1、SB2の各層間は仕切り板(ベース体)により区画されている。
【0026】
また、処理ブロックS2は、そのキャリアブロックS1側部分に、処理層B1〜B4および搬送層M1、M2に沿って鉛直方向に複数の受け渡しステージが積層されて構成された第1の搬送用棚ユニットT1を有しており、また第1のサブブロックSB1と第2のサブブロックSB2との間の部分に、処理層B1〜B4および搬送層M1、M2、ならびに処理層B5〜B8および搬送層M3、M4に沿って鉛直方向に複数の受け渡しステージが積層されて構成された第2の搬送用棚ユニットT2を有しており、インターフェイスブロックS3側部分に、処理層B5〜B8および搬送層M3、M4に沿って鉛直方向に複数の受け渡しステージが積層されて構成された第3の搬送用棚ユニットT3を有している。
【0027】
次に、処理層B1〜B8および搬送層M1〜M4の構成について説明する。
本実施形態においてこれらの処理層B1〜B8には共通部分が多く含まれており、各処理層は略同様のレイアウトで構成されている。そこでDEV層B1を代表例として図4を参照しながら説明する。このDEV層B1の中央部には、Y方向に沿ってウエハWを搬送するための主搬送アーム(メインアーム)A1が移動する搬送用通路R1が形成されている。
【0028】
この搬送用通路R1の一方側には、液処理ユニットとして現像液の塗布処理を行うための複数個の塗布部を備えた現像ユニット3が搬送用通路R1に沿って設けられている。また搬送用通路R1の他方側には、加熱・冷却系の熱系処理ユニットを多段化した4個の棚ユニットU1,U2,U3,U4、排気ユニット5が搬送用通路R1に沿って設けられている。したがって現像ユニット3と棚ユニットU1〜U4とが搬送用通路R1を挟んで対向して配置されていることとなる。
【0029】
図5(a),(b)に示すように、現像ユニット3は筐体30を有し、その内部には3つのウエハ保持部としてのスピンチャック31が配列されており、各スピンチャック31は駆動部32により鉛直軸回りに回転可能、かつ昇降可能に構成されている。またスピンチャック31の周囲にはカップ33が設けられ、当該カップ33の底面には排気管やドレイン管などを含む排液部(図示せず)が設けられている。図中34は薬液供給ノズルであり、この薬液供給ノズル34は昇降可能に設けられ、また駆動部35によりガイド36に沿ってY方向に移動可能に構成されている。
【0030】
この現像ユニット3では、ウエハWはメインアームA1により搬送用通路R1に面して設けられた搬送口37を介して筐体30内に搬入され、スピンチャック31に受け渡される。搬送口37はシャッタ38により開閉可能となっており、シャッタ38により搬送口37を閉塞することにより筺体30内へのパーティクルの流入を防ぐことができる。そして供給ノズル34から当該ウエハWの表面に現像液が供給され、ウエハWの表面に現像液の液膜を形成させ、その後図示しない洗浄液供給機構からの洗浄液によりウエハW表面の現像液が洗い流され、その後ウエハWを回転させて乾燥されることにより現像処理が終了する。
【0031】
棚ユニットU1〜U4は現像ユニット3にて行われる処理の前処理および後処理を行うための熱系処理ユニットが2段に積層されており、またその棚ユニットU1〜U4の下部には排気ユニット5が設けられている。そして、熱系処理ユニットの中には、例えば露光後のウエハWを加熱処理したり、現像処理後のウエハWを乾燥させるために加熱処理したりする加熱ユニット4や、この加熱ユニット4における処理の後にウエハWを所定温度に調整するための冷却ユニット等が含まれている。具体的にはDEV層B1における棚ユニットU1,U2,U3は加熱ユニット4が2段に積層され、棚ユニットU4は冷却ユニットが2段に積層されている。
【0032】
図6に示すように、加熱ユニット4は筐体40を有し、その内部には基台41が設置されている。筐体40の搬送用通路R1に面した部分にはウエハWの搬送口42が形成されている。筐体40の中には、粗熱取り用の冷却プレート43と、熱板44とが設けられている。冷却プレート43は図示する冷却位置と熱板44上の搬送位置との間で移動可能に構成されている。図中45は整流用のプレートである。ウエハWは昇降ピン47により冷却プレート43への受け渡しが行われ、昇降ピン48により熱板44に対するウエハWの受け渡しおよび冷却プレート43からと熱板44との間のウエハWの受け渡しがなされる。
【0033】
なお棚ユニットU4を構成する冷却ユニットの詳しい説明は省略するが加熱ユニット4と同様に搬送用通路R1に向かって搬送口42が開口された筺体を備え、その筺体内部には例えば水冷方式の冷却プレートを備えた構成の装置が用いられる。
【0034】
また、図6に示すように、排気ユニット5は、筺体50において搬送用通路R1に面して開口された吸引口51と、筺体の内部の排気室53内を吸引排気する排気管54とを備え、排気室53内を排気して負圧化することで搬送用通路R1における気体を吸引してパーティクルを除去する。
【0035】
メインアームA1は、棚ユニットU1〜U4の各処理ユニット、現像ユニット3、第1の搬送用棚ユニットT1の受け渡しステージおよび第2の搬送用棚ユニットT2の受け渡しステージとの間でウエハWの受け渡しを行うように構成されている。メインアームA1は、図6に示すように、例えばウエハWの裏面側周縁領域を支持するための2本のアーム体61,62を備えており、これらアーム体61,62は搬送基体63上を互いに独立して進退自在に構成されている。また搬送基体63は、昇降基体64上に鉛直軸周りに回転自在に設けられている。昇降基体64は、昇降ガイドレール67に沿って昇降可能となっている。棚ユニットU1〜U4の4つの排気ユニット5の前面にはガイドレール65が水平に配置されており、このガイドレール65に沿って昇降ガイドレール67を介してメインアームA1が水平方向に移動可能となっている。昇降ガイドレール65には、吸引口51に対応する位置に孔66が設けられており、この孔66を介して搬送用通路R1の排気が行われる。昇降ガイドレール67の下端部は、ガイドレール65の下端を跨いで排気室5の内部に至り、昇降ガイドレール67をガイドレール65に沿って移動させるための駆動ベルト55に係止されている。
【0036】
次に、他の処理層について簡単に説明する。
DEV層B5は、上述したようにDEV層B1と全く同様に構成され、メインアームA1と全く同じ構成のメインアームA5によりウエハWの搬送を行う。また、BCT層B2、COT層B3,B7、TCT層B4,B8は、DEV層B1の現像ユニット3の代わりに、反射防止膜用の薬液あるいはレジスト膜形成用の薬液(レジスト液)を塗布する塗布ユニットが用いられる点が異なっている。これらの塗布ユニットの基本構造は現像ユニット3とほぼ同じであるが、現像ユニット3と異なり、スピンチャックを回転させながら塗布用の薬液をウエハの中心に滴下し、遠心力で広げて塗布膜を形成する。また、これら塗布系の処理ユニットB2〜B4、B7、B8は、棚ユニットU1〜U4を構成するユニットがDEV層B1とは一部異なっている。すなわち、DEV層B1の棚ユニットU1〜U4と同様の加熱ユニットおよび冷却ユニットが含まれている他、いずれかの処理層にウエハWの周縁部を露光する周縁露光ユニットが設けられており、COT層B3,B7の棚ユニットU1〜U4にはウエハWに対して疎水化処理を行うユニットが含まれている。なお、これら処理層B2,B3,B4,B7,B8にはメインアームA1と全く同じ構成のメインアームA2,A3,A4,A7,A8が設けられており、これらによりウエハWの搬送を行うようになっている。
【0037】
洗浄/表面処理層(C/S層)B6は、DEV層B1の現像ユニット3の代わりに、洗浄ユニットが用いられる点が異なっている。洗浄ユニットの基本構造は現像ユニット3と同様、スピンチャックの周囲にカップが配置された構造を有しているが、現像ユニット3と異なり、スピンチャックを回転させながら純水または洗浄用薬液をウエハの中心に滴下し、遠心力で広げてウエハWの表面を洗浄する。また、洗浄/表面処理層(C/S層)B6は、棚ユニットU1〜U4を構成するユニットがDEV層B1とは一部異なっている。すなわち、DEV層B1の棚ユニットU1〜U4と同様の加熱ユニットおよび冷却ユニットが含まれている他、キュアユニットが設けられている。図7に示すように、キュアユニット8は、筐体81内にウエハ支持台82を設け、ウエハ支持台82上に支持されたウエハWの上方に紫外線ランプ83が配置された構成を有しており、ウエハWに紫外線を照射することによりその最上層にキュア処理を施す。なお、このC/S層B6では、メインアームA1と全く同じ構成を有するメインアームA6によりウエハWを搬送するようになっている。
【0038】
第1搬送層M1は、上述したように、第1のサブブロックSB1の上側のDEV層B1とBCT層B2との間に設けられ、ウエハWをキャリアブロックS1に隣接する第1の搬送用棚ユニットT1から中間の第2の搬送用棚ユニットT2へ直行してウエハWを搬送するものである。この第1搬送層M1は、図8に示すように、DEV層B1の搬送用通路R1とは仕切り板7aにより仕切られた搬送領域P1と直通搬送手段であるシャトルアーム7とを含んでいる。シャトルアーム7は、ウエハWの裏面側周縁領域を支持するためのアーム体71を備えており、このアーム体71は搬送基体72上を進退自在に構成されている。また搬送基体72は、移動基体73上に鉛直軸回りに回転自在に設けられている。シャトルアーム7の背面側には、搬送領域P1に沿って水平に筐体70が設けられている。筺体70内部は排気室70aにはシャトルアーム7を移動させるための駆動部(図示せず)が含まれている。筺体70の前面にはシャトルアーム7を水平方向にガイドするためのガイドレール74が筐体70の前面に沿って水平方向に延在するように設けられている。
【0039】
また筺体70は搬送領域P1に面して開口された吸引口75を備えており、当該吸引口75と重なるように前記ガイドレール74には横方向に間隔をおいて孔74aが設けられている。排気室70aの搬送領域P1と反対側には横方向に間隔をおいて複数箇所、排気口77が開口しており、排気口77には排気室70a内を吸引排気するための排気管78が接続されている。当該排気管78を介して排気室70aが負圧化されることで搬送領域P1における気体が排気室70aに流入するようになっている。搬送領域P1には例えば気体導入部79が横方向に、搬送領域P1全域をカバーするように設けられている。気体導入部79には一定の間隔をおいて気体導入口(図示せず)が設けられており、搬送領域P1に清浄気体が供給されるようになっている。このように搬送領域P1に清浄気体を供給しつつ、前記排気室70aを介して搬送領域P1を排気することにより、搬送領域P1のパーティクルを除去するようになっている。このとき、清浄気体の供給と排気とを調整することにより、搬送領域P1の圧力をクリーンルーム内の圧力よりも若干陽圧になるようコントロールすることにより、外部から搬送領域P1へのパーティクルの流入を抑制することができる。
【0040】
第2搬送層M2は、第1のサブブロックSB1の最下段に設けられ、第1の搬送用棚ユニットT2から第1の搬送用棚ユニットT1へ直行してウエハWを搬送するものである他は、第1搬送層M1と全く同様に構成されている。また、第3搬送層M3は、第2のサブブロックSB2の上側のDEV層B5とC/S層B6との間に設けられ、中間の第2の搬送用棚ユニットT2からインターフェイスブロックS3に隣接する第3の搬送用棚ユニットT3へ直行してウエハWを搬送するものである他は、第1搬送層M1と全く同様に構成されている。第4搬送層M4は、第2のサブブロックSB2の最下段に設けられ、第3の搬送用棚ユニットT3から第2の搬送用棚ユニットT2へウエハを搬送するものである他は、第1搬送層M1と全く同様に構成されている。
【0041】
第1のサブブロックSB1の処理層B1〜B4の搬送用通路R1および搬送層M1、M2の搬送領域P1におけるキャリアブロックS1と隣接する領域は、第1のウエハ受け渡し領域R2となっていて、前記第1の搬送用棚ユニットT1がこの受け渡し領域R2に設けられている。また、受け渡し領域R2には、この搬送用棚ユニットT1に対してウエハWの受け渡しを行うための昇降搬送手段である受け渡しアームD1が設けられている。
【0042】
この第1の搬送用棚ユニットT1は、第2搬送層M2に対応する位置に受け渡しステージTRSBを有し、各DEV層B1に対応する位置に受け渡しステージTRS1を有し、第1搬送層M1に対応する位置に受け渡しステージTRSAを有し、BCT層B2に対応する位置に2つの受け渡しステージTRS2を有し、COT層B3に対応する位置に2つの受け渡しステージTRS3を有し、TCT層B4に対応する位置に2つの受け渡しステージTRS4を有している。
【0043】
トランスファーアームCは、第1の搬送用棚ユニットT1の最下段の第2搬送層M2に対応する受け渡しステージTRSBからBCT層B2に対応する受け渡しステージTRS2までにアクセス可能となっている。また、受け渡しアームD1は、最下段の受け渡しステージTRSBからTCT層B4に対応する最上段の受け渡しステージTRS4までにアクセス可能となっている。
【0044】
受け渡しアームD1は、最下段の第2搬送層M2から最上段のTCT層B4の各層を移動して、各層に設けられた受け渡しステージTRSB〜TRS4に対してウエハWの受け渡しを行うことができるように、進退および昇降可能に構成されている。
【0045】
また、第1および第2搬送層M1、M2に対応する受け渡しステージTRSA、TRSBにはシャトルアーム7がアクセス可能となっており、DEV層B1、BCT層B2、COT層B3、TCT層B4にそれぞれ対応する受け渡しステージTRS1〜TRS4には、それぞれ各処理層のメインアームA1〜A4がアクセス可能となっている。
【0046】
第1のサブブロックSB1の処理層B1〜B4の搬送用通路R1および搬送層M1、M2の搬送領域P1と、第2サブブロックSB2の処理層B5〜B8の搬送用通路R1および搬送層M3、M4の搬送領域P1との間の領域は、第2のウエハ受け渡し領域R3となっていて、前記第1の搬送用棚ユニットT2がこの受け渡し領域R3に設けられている。また、受け渡し領域R3には、この搬送用棚ユニットT2に対してウエハWの受け渡しを行うための昇降搬送手段である受け渡しアームD2が設けられている。
【0047】
この搬送用棚ユニットT2は、第4搬送層M4に対応する位置に受け渡しステージTRSDを有し、各DEV層B5に対応する位置に受け渡しステージTRS5を有し、第3搬送層M3に対応する位置に受け渡しステージTRSCを有し、C/S層B6に対応する位置に2つの受け渡しステージTRS6を有し、COT層B7に対応する位置に2つの受け渡しステージTRS7を有し、TCT層B8に対応する位置に2つの受け渡しステージTRS8を有している。
【0048】
第2の受け渡しアームD2は、最下段の受け渡しステージTRSDからTCT層B8に対応する最上段の受け渡しステージTRS8までにアクセス可能となっている。したがって、第2の受け渡しアームD2は、最下段の第4搬送層M4から最上段のTCT層B8の各層を移動して、各層に設けられた受け渡しステージTRSC〜TRS8に対してウエハWの受け渡しを行うことができるように、進退および昇降可能に構成されている。
【0049】
また、第3および第4搬送層M3、M4に対応する受け渡しステージTRSC、TRSDにはシャトルアーム7がアクセス可能となっており、DEV層B5、C/S層B6、COT層B7、TCT層B8にそれぞれ対応する受け渡しステージTRS5〜TRS8には、それぞれ各処理層のメインアームA5〜A8がアクセス可能となっている。
【0050】
DEV層B5の搬送用通路R1ならびに第3および第4搬送層M3、M4の搬送領域P1におけるインターフェイスブロックS3と隣接する領域は、第3のウエハ受け渡し領域R4となっていて、図2に示すように、前記第3の搬送用棚ユニットT3がこの領域R4に設けられている。
【0051】
この第3の搬送用棚ユニットT3は、第4搬送層M4に対応する位置に受け渡しステージTRSFを有し、各DEV層B1に対応する位置に受け渡しステージTRS9を有し、第3搬送層M3に対応する位置に受け渡しステージTRSEを有している。
【0052】
そして、第3および第4搬送層M3、M4に対応する受け渡しステージTRSE、TRSFにはシャトルアーム7がアクセス可能となっており、DEV層B5に対応する受け渡しステージTRS7には、メインアームA5がアクセス可能となっている。
【0053】
受け渡しステージTRS1〜TRS9およびTRSA〜TRSFは全て同じ構造を有しており、例えば直方体状の筺体内を備え、当該筺体内にウエハWを載置するステージが設けられ、また当該ステージ上を突没自在なピンが設けられて構成されている。また、ステージはウエハWの温度を予定した温度に調節する機構を有している。そして、筺体の各アームに向かう側面に設けられた搬送口を介して各アームが前記筺体内に進入し、前記ピンを介してステージから浮いたウエハWの裏面を各アームが保持して搬送可能であり、また各アームから突出した前記ピン上にウエハWを受け渡して前記ピンを下降させることによりプレート上にウエハWが載置可能である。
【0054】
なお、本実施形態では処理層B2〜B4、B6〜B8において受け渡しステージを2つずつ設け、DEV層B1、B5および搬送層M1〜M4において1つずつ設けたが、これに限らず、各層の受け渡しステージの数は、予定される搬送シーケンスに応じて適宜決定すればよい。
【0055】
インターフェイスブロックS3には、露光装置200へウエハWを搬入する際、および露光装置200からウエハWを搬出する際に複数のウエハWを一時待機可能なバッファ部9を有している。バッファ部9は、1回目の露光の際に露光装置200に搬入するウエハWを収納する第1搬入バッファカセット(BuIN1)91、1回目の露光が終了後のウエハWを露光装置200から払い出されたウエハWを収納する第1搬出バッファカセット(BuOUT1)92、2回目の露光の際に露光装置200に搬入するウエハWを収納する第2搬入バッファカセット(BuIN2)93、2回目の露光が終了後のウエハWを露光装置200から払い出されたウエハWを収納する第2搬出バッファカセット(BuOUT2)94を有しており、上から第2搬入バッファカセット(BuIN2)93、第1搬入バッファカセット(BuIN1)91、第1搬出バッファカセット(BuOUT1)92、第2搬出バッファカセット(BuOUT2)94が配置されている(図3参照)。
【0056】
また、バッファ部9の処理ブロックS2側には、塗布後のウエハWを搬入バッファカセット91または93に搬入するための搬入用インターフェイスアームE1および搬出バッファカセット92または94からウエハWを搬出するための搬出用インターフェイスアームE2が設けられている。これらインターフェイスアームE1およびE2は、上記搬送用棚ユニットT3の受け渡しステージTRS9、TRSE、TRSFにもアクセス可能となっており、ウエハWを搬入バッファカセット91または93に搬入する際には、第3搬送層M3のシャトルアーム7により受け渡しステージTRSEにウエハWを受け渡した後、搬入用インターフェイスアームE1により搬入し、搬出バッファカセット92または94から搬出したウエハWを戻す際には、搬出用インターフェイスアームE2により受け渡しステージTRS9またはTRSFに受け渡す。
【0057】
また、バッファ部9と露光装置200との間で1回目露光用のウエハWを搬送する1回目露光用インターフェイスアームE3と、バッファ部9と露光装置200との間で2回目露光用のウエハを搬送する2回目露光用インターフェイスアームE4とが設けられている。
【0058】
これらインターフェイスアームE1〜E4は同じ構造を有しており、例えば図9に示すように、ウエハWの裏面側中央領域を支持するための1本のアーム111が基台112に沿って進退自在に設けられている。前記基台112は、昇降台113に回転機構114により鉛直軸回りに回転自在に取り付けられ、昇降レール115に沿って昇降自在に設けられている。これにより、アーム111は、進退、昇降、鉛直軸回りに回転が可能な構成となっている。なお上記受け渡しアームD1、D2も、鉛直軸回りに回転しない他は、インターフェイスアームE1〜E4と同様に構成されている。
【0059】
次に、制御部10について説明する。図10は制御部10の要部を示すブロック図である。
この制御部10は、基板処理システム100のメインアームA1〜A8、シャトルアーム7、トランスファーアームC、受け渡しアームD1、D2、インターフェイスアームE1〜E4等のウエハ搬送系、キャリアブロックS1、処理ブロックS2、インターフェイスブロックS3の各ユニット等の各構成部を制御するマイクロプロセッサ(MPU)を備えたコントローラ11と、オペレータが基板処理システム100の各構成部を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや、基板処理システム100の各構成部の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等からなるユーザーインターフェイス12と、処理に必要なレシピ等の情報が記憶された記憶部13とを有している。
【0060】
記憶部13は、基板処理システム100で実行される各種処理をコントローラ11の制御にて実現するための制御プログラムや、基板処理システム100の処理の手順やウエハWの搬送スケジュール等を与えるプログラムすなわちレシピ等が格納されている。搬送スケジュールのレシピは、処理種別に応じたウエハWの搬送経路(ウエハWが置かれる受け渡しステージやユニットなどのモジュールの順番)を指定したものであり、オペレータが複数のレシピの中から実行するレシピを選択するようになっている。レシピ等の制御プログラムは記憶部13の中の記憶媒体に記憶されている。記憶媒体は、ハードディスク等の固定的なものであってもよいし、CDROM、DVD、フラッシュメモリ等の可搬性のものであってもよい。また、他の装置から、例えば専用回線を介してレシピを適宜伝送させるようにしてもよい。
【0061】
次に、以上のように構成された基板処理システム100によるウエハWの処理動作について説明する。
最初に、本実施形態の基板処理システム100で実施される、ウエハWの所定の膜に微細パターンを形成するためのダブルパターニングについて、図11を参照して説明する。なお、ここでは、簡略化のために、基板と被エッチング膜とレジスト膜のみを描いているが、実パターンでは反射防止膜、下地膜、ハードマスク層、エッチングストップ層等が適宜配置されている。
【0062】
まず、図11(a)に示すように、半導体基板(ウエハ)301上に形成された被エッチング膜302の上に1回目のレジスト塗布処理を行ってレジスト膜303を形成する(1回目塗布)。
【0063】
次に、図11(b)に示すように、1回目の露光および1回目の現像処理を行ってパターン部分304を有する1回目のレジストパターンを形成する(1回目パターニング)。
【0064】
次に、図11(c)に示すように、1回目のパターン部分304とその後の2回目塗布の際のレジストとがリーチング等を生じてパターン部分304に悪影響を及ぼささないように、パターン部分304に対して表面処理(キュア、コーティング等)を行って、表面処理部分305を形成する(パターンの表面処理)。
【0065】
次に、図11(d)に示すように、1回目のレジストパターンの上から2回目のレジスト塗布処理を行ってレジスト膜306を形成する(2回目塗布)。
【0066】
次に、図11(e)に示すように、2回目の露光および2回目の現像処理を行って、1回目のパターン部分304の互いに隣接するのもの同士の間にパターン部分307を形成し、微細パターンを得る(2回目パターニング)。
【0067】
その後、2回目パターニングまで終了したウエハを別個に設けられたエッチング装置にてエッチングを行い、図11(f)に示すような微細なエッチングパターンを形成する(エッチング)。
【0068】
基板処理システム100においては、図11で例示したような2回のパターニングを以下のような処理動作で行う。
図12は、本実施形態の基板処理システム100と露光装置200における処理動作を模式的に示す図である。図12中、黒矢印は1回目のパターニングのための処理、白矢印は2回目のパターニングのための処理を示す。本実施形態では、図12に示すように、キャリアブロックS1に第1ロットの複数のウエハWが収納されたキャリア20をセットし、その中からウエハWを1枚ずつ取り出して、第1塗布処理部31において1回目のレジスト膜等の形成を行い、その後、インターフェイスブロックS3のバッファ部9の第1搬入バッファカセット(BuIN1)91に順次搬入する。1ロット分のウエハWが第1搬入バッファカセット(BuIN1)91に溜まった時点で露光装置200のステージ201へウエハWを順次搬送して1回目の露光処理を開始する。
【0069】
引き続き第2ロットのウエハWを搭載したキャリア20をキャリアブロックS1にセットし、その中からウエハWを1枚ずつ取り出して同様に1回目のレジスト膜形成を行い、第1搬入バッファカセット(BuIN1)91に順次搬入し、1ロット分のウエハWが第1搬入バッファカセット(BuIN1)91に溜まった時点でウエハWを露光装置200のステージ201へウエハWを順次搬送して同様に1回目の露光処理を開始する。
【0070】
一方、1回目の露光が終了してステージ201に搬出された第1ロットのウエハWは、第1搬出バッファカセット(BuOUT1)92に順次搬入される。そして、この第1搬出バッファカセット(BuOUT1)92からウエハWを順次取り出して第1現像処理部41で1回目の現像処理を行う。その後、1回目の現像処理後のウエハWに対して引き続いて第2塗布処理部32で2回目のレジスト膜等の形成を行い、その後、インターフェイスブロックS3のバッファ部9の第2搬入バッファカセット(BuIN2)93に順次搬入する。
【0071】
このとき、露光装置200では、第2ロットのウエハWの1回目の露光が終了した時点でレチクルを2回目の露光に対応するものに交換する。その作業終了後、最初のロットのウエハWが第2搬入バッファカセット(BuIN2)93に溜まった時点で露光装置200のステージ201へウエハを順次搬送して2回目の露光処理を開始する。
【0072】
これらの処理の途中の適宜の時期に、第3ロット、第4ロットのウエハWの処理を開始する。
【0073】
2回目の露光が終了した後は、ステージ201に搬出された第1ロットのウエハWは、第2搬出バッファカセット(BuOUT2)94に順次搬入される。そして、この第2搬出バッファカセット(BuOUT2)94からウエハWを順次取り出して第2現像処理部42で2回目の現像処理を行い、2回目の現像処理が終了したウエハWはキャリア20に戻される。第2ロットのウエハWも同様に1回目の露光の後、同様に第1現像処理部41での1回目の現像処理、第2塗布処理部32での2回目のレジスト膜形成処理を行い、2回目の露光を行った後、2回目の現像処理を行ってキャリア20に戻される。
【0074】
以上の処理を多数のロットのウエハWに対して連続して実施するが、上述したように、本実施形態の基板処理システム100では、1回目の塗布・現像処理および2回目の塗布・現像処理を別々の処理部にて行うので、2回のパターニングを、ウエハWを外部に出すことなく連続して行うことができる。このため、ダブルパターニングを極めて高効率で行うことができる。また、このように露光装置200での2回の露光動作に対し、基板処理システム100は1回目の塗布・現像処理および2回目の塗布・現像処理を別々の処理部にて行う。したがって、定常状態においては、基板処理システム100での全体的なウエハ処理のスループットは、露光装置200でのスループットの半分でよく、露光装置の高スループット化に追従する必要はなく、基板処理システム100への負荷を軽減することができる。すなわち、ダブルパターニング処理においては、露光装置のスループットは200〜300枚/時間が要求されており、従来の塗布・現像システムを用いた場合には、露光装置のスループットに合わせて、現状の100〜150枚/時間を200〜300枚/時間にしなければならず、装置負担が極めて大きくなってしまうが、本実施形態の基板処理システム100を用いることにより、スループットを現状の100〜150枚/時間でよく、装置負担を軽減することができる。
【0075】
ただし、このようにスループットが異なる装置を連結してこれらの間でウエハを搬送する場合、その連結部ではウエハのバッファリングは必須である。そのため、本実施形態では、バッファ部9を設けウエハWのバッファリングを行っている。具体的には、スループットの低い基板処理システム100からスループットの高い露光装置200にウエハWを搬送する場合には、バッファがなければその部分で局部的にスループットが2倍となり通常の搬送アームでは露光装置200へのウエハWの供給が追いつかないし、また、露光装置200での1回目の露光と2回目の露光ではレチクルの交換が必要であるからロット毎の運用が必須である。したがって、本実施形態の場合には、搬入用バッファは必須である。これに対して、露光装置200からウエハWを搬出する場合には、搬送アームの性能が露光装置200のスループットに対応するものであれば対応可能であるから搬出用バッファは必須ではないが、スループット差を考慮すると、現実的には搬出用バッファも必要である。
【0076】
また、本実施形態では、第1塗布処理部31、第2塗布処理部32、第1現像処理部41、第2現像処理部42を積層して設けたので、2回ずつのレジスト等の塗布処理および現像処理をそれぞれ別個に行うシステムでありながらそのフットプリントを小さくすることができる。特に、第2現像処理部42の上に第1塗布処理部31を設けた積層体とし、第1現像処理部41の上に第2塗布処理部32を設けた積層体として、これらを並置することにより、効率的なウエハ搬送が可能となる。
【0077】
さらに、各処理を行うセクションを1層の処理層としてまとめ、これを積層した構成としたので、この意味からもシステムのフットプリントを小さくすることができる。
【0078】
さらにまた、各処理層を2回ずつのレジスト等の塗布処理および現像処理を行う際の搬送を効率的に一筆書きで行えるように配置したので、処理の効率を一層高めることができる。
【0079】
次に、より具体的な処理動作について説明する。
外部から複数のウエハが収納されたキャリア20がキャリアブロックS1に搬入され、トランスファーアームCによりこのキャリア20内から1枚のウエハWが取り出され、処理ブロックSへ搬入される。そして、まず第1のサブブロックSB1の第1塗布処理部31にて1回目の塗布処理を行う。具体的には、まず、ウエハWをトランスファーアームCから第1の搬送用棚ユニットT1の受け渡しステージTRS2に受け渡し、受け渡しステージTRS2上のウエハWをBCT層B2のメインアームA2が受け取って、ウエハWを冷却ユニット→反射防止膜形成ユニット(図5の現像ユニット3に対応するユニット)→加熱ユニットの順序で搬送し、順次所定の処理を行うことにより下部反射防止膜(BARC)が形成される。そして、その後、ウエハWを受け渡しステージTRS2に戻す。
【0080】
続いて、受け渡しステージTRS2のウエハWを受け渡しアームD1により、COT層B3の受け渡しステージTRS3に搬送し、受け渡しステージTRS3上のウエハWをCOT層B3のメインアームA3が受け取って、ウエハWを冷却ユニット→レジスト塗布ユニット(図5の現像ユニット3に対応するユニット)→加熱ユニットの順序で搬送し、順次所定の処理を行うことにより下部反射防止膜の上層にレジスト膜が形成される。そして、ウエハWを周縁露光ユニットに搬送して周縁部露光処理を行い、その後、受け渡しステージTRS3に戻す。
【0081】
次に、受け渡しステージTRS3のウエハWを受け渡しアームD1により、TCT層B4の受け渡しステージTRS4に搬送し、受け渡しステージTRS4上のウエハWをTCT層B4のメインアームA4が受けとって、ウエハWを冷却ユニット→第2の反射防止膜形成ユニット(図5の現像ユニット3に対応するユニット)→加熱ユニットの順序で搬送し、レジスト膜の上層に上部反射防止膜(TARC)が形成される。そして、その後、ウエハWを受け渡しステージTRS4に戻す。
以上により、1回目の塗布処理が終了する。
【0082】
その後、受け渡しステージTRS4のウエハWを受け渡しアームD1により受け渡しステージTRSAに搬送する。次いで受け渡しステージTRSA上のウエハWを第1搬送層M1のシャトルアーム7が受け取って、第2の搬送用棚ユニットT2側に向きを変え、第2の搬送用棚ユニットT2側に移動し、ウエハWを第2の搬送用棚ユニットT2の受け渡しステージTRSCに搬送する。このステージTRSC上のウエハWを第2のサブブロックSB2に属する第3搬送層M3のシャトルアーム7が受け取って、第3の搬送用棚ユニットT3側に向きを変え、第3の搬送用棚ユニットT3側へ移動し、ウエハWを第3の搬送用棚ユニットT3の受け渡しステージTRSEに搬送する。受け渡しステージTRSE上のウエハWはインターフェイスブロックS3の搬入用インターフェイスアームE1によりバッファ部9の第1搬入バッファカセット(BuIN1)91に搬入される。
【0083】
第1搬入バッファカセット(BuIN1)91に1ロットのウエハWが溜まった時点で、その中のウエハWを1回目露光用インターフェイスアームE3により露光装置200へ搬送する。そして、露光装置200に搬送されたウエハWに1回目の露光が施される。
【0084】
1回目の露光が終了したウエハWは、インターフェイスブロックS3へ搬出される。具体的には、1回目露光用インターフェイスアームE3により第1搬出バッファカセット(BuOUT1)92に搬入される。
【0085】
その後、第1搬出バッファカセット(BuOUT1)92のウエハWを処理ブロックS2に搬入し、第2のサブブロックSB2の第1現像処理部41により1回目の現像処理を行う。具体的には、第1搬出バッファカセット(BuOUT1)92のウエハWを搬出用インターフェイスアームE2により取り出して、第3の搬送用棚ユニットT3のいずれかのDEV層B5に対応する受け渡しステージTRS9に搬送する。そして、受け渡しステージTRS9上のウエハWをDEV層B5のメインアームA5が受け取って、当該DEV層B5にて、棚ユニットU1〜U4に含まれる加熱ユニット4→冷却ユニット→現像ユニット3→加熱ユニット4→冷却ユニットの順序で搬送し、露光後ベーク処理、現像処理、ポストベーク処理等の所定の処理が行われる。こうして現像処理が行われたウエハWを第2の搬送用棚ユニットT2の受け渡しステージTRS5に搬送する。以上により、1回目の現像処理が終了する。
【0086】
その後、引き続き第2のサブブロックSB2の第2塗布処理部32により2回目の塗布処理を行う。具体的には、まず、受け渡しステージTRS5上のウエハWを受け渡しアームD2により受け渡しステージTRS6へ受け渡し、受け渡しステージTRS6上のウエハWをC/S層B6のメインアームA6が受け取って、ウエハを洗浄処理ユニット(図5の現像ユニット3に対応するユニット)→加熱ユニット→冷却ユニット→キュアユニット8の順序で搬送し、1回目の塗布・露光・現像処理で形成したパターンの洗浄処理および表面処理として例えば紫外線照射によるキュア処理を行う。これにより2回目の塗布処理の際にパーティクルが付着したりリーチングを引き起こしたりすることを防止する。そして、その後、ウエハWを受け渡しステージTRS6に戻す。
【0087】
続いて、受け渡しステージTRS6のウエハWを受け渡しアームD2により、COT層B7の受け渡しステージTRS7に搬送し、受け渡しステージTRS7上のウエハWをCOT層B7のメインアームA7が受け取って、ウエハWを冷却ユニット→レジスト塗布ユニット(図5の現像ユニット3に対応するユニット)→加熱ユニットの順序で搬送し、順次所定の処理を行うことにより、1回目の塗布処理の際の上部反射防止膜の上層にレジスト膜が形成される。そして、ウエハWを周縁露光ユニットに搬送して周縁部露光処理を行い、その後、受け渡しステージTRS7に戻す。
【0088】
次に、受け渡しステージTRS7のウエハWを受け渡しアームD2により、TCT層B8の受け渡しステージTRS8に搬送し、受け渡しステージTRS8上のウエハWをTCT層B8のメインアームA8が受けとって、ウエハWを冷却ユニット→第2の反射防止膜形成ユニット(図5の現像ユニット3に対応するユニット)→加熱ユニットの順序で搬送し、レジスト膜の上層に上部反射防止膜(TARC)が形成される。そして、その後、ウエハWを受け渡しステージTRS8に戻す。
以上により、2回目の塗布処理が終了する。
【0089】
その後、受け渡しステージTRS8のウエハWを受け渡しアームD2により第2の搬送用棚ユニットT2の受け渡しステージTRSCに搬送する。このステージTRSC上のウエハWを第2のサブブロックSB2に属する第3搬送層M3のシャトルアーム7が受け取って、第3の搬送用棚ユニットT3側に向きを変え、第3の搬送用棚ユニットT3側へ移動し、ウエハWを第3の搬送用棚ユニットT3の受け渡しステージTRSEに搬送する。受け渡しステージTRSE上のウエハWはインターフェイスブロックS3の搬入用インターフェイスアームE1によりバッファ部9の第2搬入バッファカセット(BuIN2)93に搬入される。
【0090】
第2搬入バッファカセット(BuIN2)93に1ロットのウエハWが溜まった時点で、その中のウエハWを2回目露光用インターフェイスアームE4により露光装置200へ搬送する。そして、露光装置200に搬送されたウエハWに2回目の露光が施される。
【0091】
2回目の露光が終了したウエハWは、インターフェイスブロックS3へ搬出される。具体的には、2回目露光用インターフェイスアームE4により第2搬出バッファカセット(BuOUT2)94に搬入される。
【0092】
その後、第2搬出バッファカセット(BuOUT2)94のウエハWを処理ブロックS2に搬入し、第1のサブブロックSB1の第2現像処理部42により2回目の現像処理を行う。具体的には、第2搬出バッファカセット(BuOUT2)94のウエハWを搬出用インターフェイスアームE2により取り出して、第3の搬送用棚ユニットT3の第4搬送層M4に対応する受け渡しユニットTRSFに搬送する。次いで受け渡しステージTRSF上のウエハWを第4搬送層M4のシャトルアーム7が受け取って、第2の搬送用棚ユニットT2側に向きを変え、第2の搬送用棚ユニットT2側に移動し、ウエハWを第2の搬送用棚ユニットT2の第1のサブブロックSB1の第2現像処理部42に属するいずれかのDEV層B1に対応する受け渡しステージTRS5に搬送する。そして、受け渡しステージTRS5上のウエハWをDEV層B1のメインアームA1が受け取って、当該DEV層B1にて、棚ユニットU1〜U4に含まれる加熱ユニット4→冷却ユニット→現像ユニット3→加熱ユニット4→冷却ユニットの順序で搬送し、露光後ベーク処理、現像処理、ポストベーク処理等の所定の処理が行われる。こうして現像処理が行われたウエハWを第1の搬送用棚ユニットT1の受け渡しステージTRS1に搬送する。以上により、2回目の現像処理が終了する。なお、このような搬送シーケンスにおいては、第2搬送層M2を使用する必要はないが、システムに何らかのトラブルが生じた場合等にバイパス手段として用いることや、処理が錯綜した際の別ルートの搬送手段として用いることができる。
【0093】
2回目の現像処理が終了した受け渡しステージTRS1上のウエハWは、トランスファーアームCによりキャリア20内に収納される。このような処理を複数のロットのウエハWについて連続的に行う。
【0094】
このような搬送シーケンスでは、各処理層においてウエハをメインアームにより各ユニットに搬送しながら所定の処理を行い、積層している他の処理層には縦方向の搬送機構によりウエハを搬送し、さらに搬送層のシャトルアームを用いてバイパスすることができるので、極めて効率的な搬送を行うことができる。
【0095】
以上は本発明の代表的な実施形態であるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、基板処理システムを処理層毎に積層した構造を有するものとしたが、第1塗布処理、第1現像処理、第2塗布処理、第2現像処理を行うことができれば、このような構造に限るものではない。
【0096】
また、上記実施形態では、1回目の塗布処理として、下部反射防止膜、レジスト膜、上部反射防止膜を形成したが、下部反射防止膜および上部反射防止膜はいずれか一方のみでもよく、これらを設けずにレジスト膜のみとしてもよい。また、2回目の塗布処理として、洗浄および表面処理としてのキュア処理を行い、その後レジスト膜、上部反射防止膜を形成したが、洗浄および表面処理はいずれか一方でもよい。さらに、表面処理として紫外線照射によるキュア処理を行ったが他のエネルギー線や熱を用いるものであってもよいし、キュア処理の代わりにコーティング等の他の表面処理を行ってもよい。
【0097】
さらにまた、上記実施形態では被処理体として半導体ウエハを用いた場合について説明したが、本発明は、半導体ウエハ以外の基板、例えばLCDガラス基板等の処理システムについても適用できることはもちろんである。
【符号の説明】
【0098】
3;現像ユニット
4;加熱ユニット
7;シャトルアーム
9;バッファ部
10;制御部
31;第1塗布処理部
32;第2塗布処理部
41;第1現像処理部
42;第2現像処理部
91,93;搬入用バッファ
92,94;搬出用バッファ
100;基板処理システム
200;露光装置
S2;処理ブロック
S3;インターフェイスブロック
A1〜A8;メインアーム
E1〜E4; インターフェイスアーム
C;トランファーアーム
D1,D2;受け渡しアーム
B1,B5;DEV層
B2;BCT層
B3,B7;COT層
B4,B8;TCT層
B6;C/S層
M1〜M4 搬送層
U1〜U4; 棚ユニット
T1〜T3;搬送用棚ユニット
TRS1〜TRS9、TRSA〜TRSF;受け渡しステージ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚の基板を収納するキャリアの搬入出を行うキャリアブロックと、
キャリアブロックから一枚ずつ搬入された基板に対して感光材料膜を含む塗布膜を形成する塗布処理、および所定の露光パターンに露光された前記感光材料膜を現像する現像処理を行う処理部と、
前記処理部と前記感光材料膜を所定の露光パターンに露光する露光装置との間で基板を受け渡すインターフェイスブロックと、
これらの間で基板を搬送する基板搬送機構と
を具備し、一つの基板に対して少なくとも2回の露光を行う露光装置に対応可能な基板処理システムであって、
前記処理部は、1回目の露光に対応する1回目の塗布処理を行う第1塗布処理部と、1回目の現像処理を行う第1現像処理部と、2回目の露光に対応する2回目の塗布処理を行う第2塗布処理部と、2回目の現像処理を行う第2現像処理部とを有し、
前記第2現像処理部の上に前記第1塗布処理部が積層されてなる第1積層体と、前記第1現像処理部の上に前記第2塗布処理部が積層されてなる第2積層体とが並置されていることを特徴とする基板処理システム。
【請求項2】
前記インターフェイスブロックは、複数枚の基板のバッファリングを行うバッファ部を有することを特徴とする請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項3】
複数枚の基板を収納するキャリアの搬入出を行うキャリアブロックと、
キャリアブロックから一枚ずつ搬入された基板に対して感光材料膜を含む塗布膜を形成する塗布処理、および所定の露光パターンに露光された前記感光材料膜を現像する現像処理を行う処理部と、
前記処理部と前記感光材料膜を所定の露光パターンに露光する露光装置との間で基板を受け渡すインターフェイスブロックと、
これらの間で基板を搬送する基板搬送機構と
を具備し、一つの基板に対して少なくとも2回の露光を行う露光装置に対応可能な基板処理システムであって、
前記処理部は、1回目の露光に対応する1回目の塗布処理を行う第1塗布処理部と、1回目の現像処理を行う第1現像処理部と、2回目の露光に対応する2回目の塗布処理を行う第2塗布処理部と、2回目の現像処理を行う第2現像処理部とを有し、
前記第2現像処理部の上に前記第1塗布処理部が積層されてなる第1積層体と、前記第1現像処理部の上に前記第2塗布処理部が積層されてなる第2積層体とが並置され、
前記インターフェイスブロックは、複数枚の基板のバッファリングを行うバッファ部を有し、
露光装置のスループットの半分のスループットになるように、前記バッファ部で基板のバッファリングを行うことを特徴とする基板処理システム。
【請求項4】
前記バッファ部は、基板を露光装置へ搬入する際にバッファリングを行う搬入用バッファカセットを有することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の基板処理システム。
【請求項5】
前記バッファ部は、さらに露光装置から搬出された基板をバッファリングする搬出用バッファカセットを有することを特徴とする請求項4に記載の基板処理システム。
【請求項6】
前記搬入用バッファカセットまたは前記搬入用および前記搬出用バッファカセットは、1回目露光用と2回目露光用とを有することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の基板処理システム。
【請求項7】
前記基板搬送機構による基板の搬送を制御する搬送制御機構をさらに具備し、
前記搬送制御機構は、基板を前記キャリアブロックのキャリアから前記処理部の前記第1塗布処理部へ搬送し、前記第1塗布処理部での塗布処理終了後、その基板を前記インターフェイスブロックを介して前記露光装置へ搬送し、前記露光装置での1回目の露光の後、その基板を前記インターフェイスブロックを介して前記処理部の前記第1現像処理部へ搬送し、前記第1現像処理部での現像処理終了後、その基板を前記第2塗布処理部へ搬送し、前記第2塗布処理部での塗布処理終了後、その基板を前記インターフェイスブロックを介して前記露光装置へ搬送し、前記露光装置での2回目の露光の後、その基板を前記インターフェイスブロックを介して前記処理部の前記第2現像処理部へ搬送し、前記第2現像処理部での現像処理終了後、その基板を前記キャリアブロックのキャリアに収納するように、前記搬送機構を制御することを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか1項に記載の基板処理システム。
【請求項8】
前記第1塗布処理部と、前記第1現像処理部と、前記第2塗布処理部と、前記第2現像処理部とは、上下に積層されて構成されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の基板処理システム。
【請求項9】
前記第1塗布処理部および前記第2塗布処理部は、感光材料膜を塗布するためのユニットが集積した感光材料膜塗布処理層を有し、
前記第1現像処理部および前記第2現像処理部は、現像処理を行うためのユニットが集積した現像処理層を有し、
前記搬送機構は、前記感光材料膜塗布処理層内および前記現像処理層内でそれぞれ各ユニットへの基板の搬送を行う主搬送装置と、前記第1積層体および前記第2積層体のそれぞれに、各処理層を縦方向に繋ぐ受け渡し機構とを有することを特徴とする請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項10】
前記第1塗布処理部は、前記感光材料膜塗布処理層の他、前記感光材料膜の下部に反射防止膜を形成するためのユニットが集積した下部反射防止膜塗布処理層および前記感光材料膜の上部に反射防止膜を形成するためのユニットが集積した上部反射防止膜塗布処理層の少なくとも一方を有することを特徴とする請求項9に記載の基板処理システム。
【請求項11】
前記第2塗布処理部は、前記感光材料膜塗布処理層の他、第1塗布処理部で塗布処理により形成された塗布膜の洗浄処理および表面処理の少なくとも一方を行うユニットが集積した洗浄/表面処理層を有することを特徴とする請求項8または請求項9に記載の基板処理システム。
【請求項12】
前記洗浄/表面処理層は、表面処理としてキュア処理を行うことを特徴とする請求項11に記載の基板処理システム。
【請求項13】
前記第2塗布処理部は、前記感光材料膜塗布処理層の他、前記感光材料膜の上部に反射防止膜を形成するためのユニットが集積した上部反射防止膜塗布処理層を有することを特徴とする請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の基板処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−161407(P2010−161407A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−75580(P2010−75580)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【分割の表示】特願2007−308390(P2007−308390)の分割
【原出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】