説明

基板収納容器の防水プラグ、基板収納容器、及び基板収納容器の洗浄方法

【課題】洗浄が可能で、洗浄した後に水分が残り難く、乾燥が簡便に行い得るような、防水プラグ、基板収納容器、及び基板収納容器の洗浄方法を提供する。
【解決手段】プラグ本体部分25の一端に基板収納容器の連通部を封鎖するシール形成部26を有し、他端に小判状に形成される接続部27と、接続部27に連続する、係止つば部29を先端に有するプラグ側壁部28からなる。防水プラグ24が、プラグ本体部分25の外側に弾性変形可能に形成されるプラグ側壁部28と、プラグ側壁部28の先端に、外向きに突出する係止つば部29を有し、好ましくはボトムプレート4に設けられるボトムプレート貫通孔23に係合可能とし、シール形成部26が、プラグ本体部分25に2色成形によって一体的に形成される。防水プラグを水密に着脱自在とする構造を有する容器構造であり、基板収納容器の洗浄は、防水プラグを水密に装着させて、洗浄槽に投入する洗浄方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエーハやマスクガラス等の基板を収納する基板収納容器の内部と外部とを連通する部分を防水するプラグ部材、これを備えた基板収納容器および防水プラグ部材を用いた基板収納容器の洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
基板を収納し、蓋体により密封される基板収納容器は、基板を工場間で輸送したり、基板に加工や処理を行う工程内で搬送したり、保管したりするために使用されている。こうした基板収納容器には、内部と外部とを連通する連通部が設けられており、連通部には、例えばフィルタが設けられていて、密封状態の基板蓋体を開ける時の真空吸着を防止している。また、連通部に基板収納容器内部の気体をドライエアーや不活性ガスと置換するための開閉バルブが設けられることもあり(特許文献1参照)、この場合は、基板表面の酸化やレジストの余分な重合を防止するなど、基板の表面の品質を維持するのに役立っている。
こうした基板収納容器は、一定期間の使用後に洗浄されて、繰り返して使用されている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−146676号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記したような連通部を有する基板収納容器を洗浄する場合は、洗浄液が連通部の内部へ入り込んでしまい、乾燥させるのが困難であった。特には、複数の部品を内部に備えた開閉バルブ付きの基板収納容器を洗浄するときには、水圧により開閉バルブの開閉弁が作動し、その移動空間や部品と部品の隙間に洗浄水が侵入し貯まってしまうので、こうした水分を完全に除去することが難しかった。
このように水分が残った状態で使用すると、収納した基板を汚染してしまう恐れがある。そのため、開閉バルブ内を完全に乾燥させるための時間が長時間掛かっていた。
また、こうした連通部の部品を取り外すことで上記した問題点を解決することも可能であるが、こうした取り外し作業に手間がかかるし、取り外した部品を再度取り付ける際に、間違って取り付けてしまう恐れもあった。
したがって、本発明は、上記した問題点に鑑み、連通部を備えた基板収納容器に関して、洗浄が可能で、洗浄したときに水分が進入し難く、乾燥が簡便に行い得るような、防水プラグ、基板収納容器、及び基板収納容器の洗浄方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記した問題点を解決するために成されたものであり、本発明の防水プラグ24は、プラグ本体部分25の一端に基板収納容器1の連通部6を封鎖するシール形成部26を有し、他端に形成される接続部27と、接続部27に連続する、係止つば部29を先端に有するプラグ側壁部28からなることを特徴とする。前記防水プラグ24が、小判状に形成される接続部27と、プラグ本体部分25の外側に弾性変形可能に形成されるプラグ側壁部28と、プラグ側壁部28の先端に、外向きに突出する係止つば部29を有し、前記基板収納容器1に備えられる前記ボトムプレート4に設けられるボトムプレート貫通孔23に係合可能であること、前記シール形成部26が、前記プラグ本体部分25に2色成形によって一体的に形成されていることが、それぞれ好ましい。
本発明の基板収納容器1は、一端に開口部を有し基板を収納する容器本体2と、開口部を閉鎖する蓋体3とを有し、前記容器本体2の内部と外部とを連通する連通部6が少なくとも1ヶ所設けられている基板収納容器1であって、前記連通部6には、本発明の防水プラグ24が取り付けられ得る構造となっていることを特徴とする。前記基板収納容器1が、底部にボトムプレート4を備え、前記連通部6には、基板収納容器1の内部気体を置換するための、フィルタまたは開閉バルブ8が設けられ、前記ボトムプレート4には、前記連通部6と重なるようにボトムプレート貫通孔23が設けられていて、前記ボトムプレート貫通孔23周縁に前記防水プラグ24が取り付けられ得る構造となっていることが好ましい。
さらに、本発明の基板収納容器の洗浄方法は、一端に開口部を有し基板を収納する容器本体2と、開口部を閉鎖する蓋体3と、前記容器本体2の内部と外部とを連通するための連通部6が取り付けられている基板収納容器1の洗浄方法であって、前記基板収納容器1に設けられる前記連通部6の外表面に防水プラグ24、34を取り付けて、洗浄槽へ投入し、少なくとも洗浄終了後に防水プラグ24、34を基板収納容器から取り外すことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、基板収納容器に設けられる連通部に防水用のプラグを取り付けることで、基板収納容器から部品を取り外さずに、そのまま洗浄できるし、洗浄するときに連通部に水が入り込まないので、乾燥時間を大幅に削減できる。また、基板収納容器に水分が残留するのを防止できるので、基板を汚染することがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、防水プラグを使用することを基本としており、一端に開口部を有し基板を収納する容器本体と、開口部を閉鎖する蓋体とを有し、前記基板収納容器の内部と外部とを連通するための連通部にフィルタないし開閉バルブが取り付けられている基板収納容器を洗浄するにあたって、前記基板収納容器に設けられる前記連通部の外表面に防水プラグを取り付けて、洗浄槽へ投入し、洗浄と乾燥終了後に防水プラグを基板収納容器から取り外して、再び使用可能とするようにしたものである。
【0008】
以下、添付図面に基づいて、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の防水プラグが取り付けられる基板収納容器を表す斜視説明図である。図2は、本発明の基板収納容器の底面説明図、図3は、本発明の基板収納容器に防水プラグを取り付けた状態の底面説明図である。
図4は、本発明の一実施の形態の防水プラグを示す斜視説明図である。
図5は、本発明の基板収納容器に防水プラグを取り付ける直前の状態を、図6は、防水プラグを取り付けた状態を、それぞれ示す断面説明図である。
図7は、本発明の他の実施形態の基板収納容器のフィルタ保持部材に防水プラグを取り付けた状態を示す断面説明図である。
図8は、本発明の別の実施形態の防水プラグを示す斜視説明図である。
【0009】
本発明の防水プラグが取り付けられる基板収納容器1は、図1に示すように、一端(正面)に開口を有する容器本体2と、開口を閉鎖する蓋体3とからなり、容器本体1内の向き合う側部壁には、基板を水平に一定間隔で支持する棚(図示せず)が複数対形成されている。ただし、これに限られず、上部や底部に開口を有するタイプ、基板を収納するカセットを収納して密封するタイプ、等の基板収納容器であっても良い。また、基板の収納方法は水平でも垂直でも良く、収納枚数も格別制限されない。
【0010】
図2、図3は、上記した基板収納容器の底面図であり、さらに詳しくは、図2は、防水プラグを取り外して、通常使用される状態を表す容器本体の底面図であり、図3は、基板収納容器を洗浄するにあたって、防水プラグが取り付けられた状態を表す容器本体の底面図である。
容器本体2の底面には、ボトムプレート4がボルト(図示せず)にて容器本体2に固定されて取り付けられている。容器本体2又はボトムプレート4には、基板収納容器を基板の加工装置に搭載したときに位置決めを行う、位置決め部材5が3箇所に形成されている。位置決め部材5には、加工装置に設けられる位置決めピンと噛み合うような、断面逆V字状をした溝が形成されていて、基板収納容器の自重にて、位置決めピンに自動求心される。
【0011】
容器本体2の底面には、容器本体2の内部と外部とを連通する連通部6(図5、図6)として、貫通孔7(図5、図6)が2箇所形成されている。連通部6は、基板収納容器の内部と外部を連通するものであり、フィルタ9や開閉バルブ8が組み込まれる。図示例では、それぞれの貫通孔7には、容器本体2へ不活性ガスを供給するための第1開閉バルブ8aと、容器本体1のガスを排出する第2開閉バルブ8bが取り付けられている。これらの第1、第2開閉バルブ8a、8bは一方向弁10であり、フィルター9と、流体の流れを一方向に制御する弁材21が内蔵されている。開閉バルブは、円筒形をした中空な筐体11部材と、固定部材12のそれぞれに外向きに突出するように形成された第1、第2つば部13、14を、容器本体2の貫通孔7周縁と、その周縁に設けられる円筒リブ15に引っ掛けて、それぞれに形成された第1、第2螺刻部16、17を締め付けていくことで容器本体2に固定される。
【0012】
筐体11部材の一端は、格子状にリブが形成されていて、この格子状リブに接するようにフィルタ9が設けられていて、同様の格子状リブを有して通気可能なフィルタ保持部材18によって保持されている。
フィルタ保持部材18と固定部材12との間には、弾性部材(スプリング部材)35によって可動可能に保持される弁材21が、第1Oリング19によってシール可能に、設けられている。この弁材21の向きを変えることで、通気方向を変えることができ、開閉弁を不活性ガスの供給側に使ったり、不活性ガスの排出側に使用することができる。筐体11部材と向き合って固定される固定部材12の外表面には、固定部材貫通孔22が形成されていて、気体の圧力によって開閉弁を操作することで、ここから通気、排気可能となる。
なお、容器本体2と筐体11との間には、第2Oリング20が設けられてシールされている。
【0013】
図2、図3に戻って説明する。ボトムプレート4には、上記した連通部に対応する位置にボトムプレート貫通孔23が形成されていて、ボトムプレート4の外部から開閉バルブ8のそれぞれと接続可能となっている。
開閉バルブ(貫通孔)の一方側には、不活性ガス源に接続されたガス供給ユニット(図示せず)が接続され、他方側には容器本体2の内部のガスを排出する排出ユニット(図示せず)が接続されて、基板収納容器内のガス置換が行われる。
開閉バルブを組み込んだままで基板収納容器を洗浄すると、開閉バルブの外気側の凹部に洗浄水が入り込み、洗浄後の乾燥に手間取る結果となるので、本発明の防水プラグを用いることが好都合となる。なお、フィルタ9を介しての容器本体2の内部側からの浸水については、圧力損失の少ないフィルタ9を使用することで、洗浄水の侵入を防止できることが確認されている。より好ましくは、プリージングフィルタ(ULPAフィルタ)を使用すると良い。
図3には、ボトムプレート貫通孔23に防水プラグ24が被せられている状態が示されている。
【0014】
次に、図4に基づいて、本発明の防水プラグについて説明する。
防水プラグ24は、円柱形をしたプラグ本体部分25と、プラグ本体部分25の一端に設けられるシール形成部26と、プラグ本体部分25の他端に連続し、小判状に形成される接続部27と、該接続部27の向き合う円弧状の端部からほぼ垂直に立ち上がって一端部と同じ高さにまで伸びる一対のプラグ側壁部28と、プラグ側壁部28の端部から外向きに直角方向に張り出す係止つば部29を有している。係止つば部29の一端側の先端には、先端に向かって先細りとなる傾斜面30が形成されている。
シール形成部26は、円盤状に形成されていて、中央部に段付貫通孔31が形成されており、プラグ本体部分25の中央に設けられた螺刻部分(図示せず)を利用して固定する固定ボルト32の頭が表面に突出しないようにされている。
【0015】
次に、防水プラグの取り付けを、図5、図6を使用して説明する。
図5、図6は、図3のA−A線断面図である。
防水プラグ24を取り付けるにあたっては、図5に記載したように、プラグ側壁部28の開口部側を摘んで、ボトムプレート貫通孔23の径よりも先端の係止つば部29の開きを狭くなるように圧縮して変形させて、ボトムプレート貫通孔23を通過させて押し込み、プラグ本体部分25の一端面に設けられるシール形成部26を固定部材12と当接させる。次に、プラグ側壁部28先端部の圧縮を解除して、プラグ側壁部28を元の形状に戻すと、図6に記載したように、係止つば部29がボトムプレート貫通孔23の周縁に係合し固定・保持されることになる。
【0016】
このとき、向き合うプラグ側壁部28の外側の間隔は、ボトムプレート貫通孔23の径とほぼ同じか、それよりも若干大きく形成しておくと、強い保持力が得られるので好ましい。
また、シール形成部26は、開閉バルブ8との接続面によって若干圧縮されて接続するように、プラグ本体部分25とシール形成部26との高さを調整すると良い。
本発明の防水プラグは、上記の実施の形態のものにとどまらず、連通部6を防水可能に閉鎖するプラグであればよく、プラグの形態も円柱形のプラグ本体部分のほかに、その断面形状が三角形や四角などの多角形や、楕円形その他の形状であっても良い。また、プラグ側壁部28も円筒形に限られることはなく、多角形状に形成されてもよく、さらに、一部が切り欠きが設けられていてもよく、基本的には、プラグ側壁部28が柔軟に変形可能であれば良い。また、上記の実施の形態では、容器本体2に設けれるボトムプレート4を利用して取り付ける例を示したが、容器本体2に係合突起や、係止穴や、係止溝部を設け、それらに係合するものでも良く、係止つば部29は内向きに突出するものであっても良い。また、蓋体3に連通部6がある場合には、容器本体2に取り付けるのと同様に、蓋体3に取り付け可能とすると良い。
防水プラグ24のプラグ本体部分25は、ポリカーボネート、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、シクロオレフィンポリマーなど各種熱可塑性樹脂から形成することができるが、洗浄及びその後の乾燥工程で50〜100℃の範囲で加熱された環境下で使用しても変形しないような耐熱性を有し、シール形成部材を保持して繰り返しの使用に耐えられる剛性を有する樹脂の使用が好ましい。また、パーティクルやイオン等の汚染物の発生が少ない樹脂の使用が好ましい。
【0017】
防水プラグ24のシール形成部26に使用される材質は、天然ゴム、イソプレンゴム、アクリロニトル・ブチレンゴム、エチレン・プロピレン−ジエンゴム、各種のふっ素ゴム、シリコーンゴム等のゴム、ポリエステル系、ポリエチレン系、オリオレフィン系、ポリアミド系、ポリウレタン系などの各種熱可塑性エラストマーが使用できる。この部分の材質に求められる性状は、弾力性を有し、連通部分の形状にシール形成可能な弾力性を有することを除いてはプラグ本体の材質と同様の耐熱性と非汚染性が必要である。また、プラグ本体部分との接続方法によっては、プラグ本体の材質と相溶性などを考慮して選択される。
【0018】
次に、本発明における基板収納容器の洗浄方法について記載する。
上記したように、基板収納容器の底面には、好ましくは1対の開閉バルブが挿入される連通部が設けられている。洗浄に当たっては、先ず蓋体を容器本体から取り外し、容器本体の開閉バルブには、防水プラグを、先ほど記載したように、ボトムプレート貫通孔を利用して開閉バルブを覆うように取り付ける。
引き続き、蓋体と容器本体とを、それぞれ純水が満たされた洗浄槽に投入し、洗浄を行う。通常は、予備洗浄、本洗浄、1又は数回のすすぎ洗いの順に行われる。本洗浄では、適量の界面活性剤を使用したり、超音波洗浄を行う。
【0019】
このようにして洗浄が終了した後、洗浄槽から取り出されて乾燥工程へと移動される。乾燥工程では、50℃〜100℃の温風にて所定時間乾燥される。乾燥終了後、室温まで冷却される。ここで、基板収納容器から防水プラグが取り外されて、蓋体が取り付けられて再び基板収納容器として使用できるようになる。
なお、防水プラグは、洗浄後直ぐに取り外して、基板収納容器を乾燥することもできる。
このとき、本発明の実施形態では、防水プラグが、容器本体の底面から突出するように取り付けられるので、容器本体を水平に載置することができず、防水プラグがついていない状態の容器本体と高さが大きく異なることとなり、防水プラグの取り忘れを簡単に発見でき、人的なミスを効果的に防止できる。
なお、洗浄方法は、上記したものに限らず、種々の方法が利用できる。たとえば、洗浄槽に投入することに替えて、シャワー洗浄を利用しても良い。また、界面活性剤のほか必要に応じて溶剤を利用することもできる。
【0020】
図7に、連通部部分の他の実施の形態を示す。
この実施の形態においては、図5、図6に示す開閉バルブを適用する実施の形態と異なり、スプリング部材などを用いず、ろ過した気体を流通させるフィルタ9を直接覆うようにフィルタ部材保持33を適用するものである。図7は、フィルタ保持部材33の嵌合部に洗浄水が入らないように、防水プラグ24が取り付けられてシールされた状態を表す断面説明図である。この場合も、洗浄時に連通部6を防水できるので、先ほど説明した実施の形態のものと同様の効果が得られる。
【0021】
図8に、防水プラグ(34)の別の実施形態を示す。
図8は、この実施形態では、防水プラグ34のシール形成部26をプラグ本体部分25と2色成形で一体化したものである。例えば、プラグ本体部分25をポリカーボネートで成形し、その後で先端部にポリエステル系熱可塑性エラストマーでシール形成部26を形成することで一体化できる。この場合は、シール形成部材を取り付ける作業が不要になる効果が得られるし、先ほどと同様に、洗浄時に連通部6を防水できる効果が得られる。
プラグ本体部分25とシール形成部材の取り付けは、このほかにも、プラグ本体部分25から伸びる突起部をシール形成部26の穴に通して、先端を加熱してリベツト状に変形させて抜け落ちないようにしたり、接着剤等で固定しても良い。
開閉バルブやフィルタ部材の数量は、1又は複数の何れでも良い。
また、開閉バルブに用いられる弁材は、一端に軸止されるスイング式のものや、ボールが上下に移動するボール弁であっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明によれば、水洗が簡易簡便に行い得て、かつ、その後の乾燥に格別の困難性がない基板収納容器を利用することができるようになるので、基板収納容器を使用する産業分野における利便性が格段に向上し、当該産業分野に寄与する処大である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の防水プラグが取り付けられる基板収納容器を表す斜視説明図である。
【図2】本発明の基板収納容器の底面説明図である。
【図3】本発明の基板収納容器に防水プラグを取り付けた状態の底面説明図である。
【図4】本発明の一実施の形態の防水プラグを示す斜視説明図である。
【図5】本発明の基板収納容器に防水プラグを取り付ける直前の状態を示す断面説明図である。
【図6】本発明の基板収納容器に防水プラグを取り付けた状態を示す断面説明図である。
【図7】本発明の他の実施形態の基板収納容器のフィルタ保持部材U29に防水プラグを取り付けた状態を示す断面説明図である。
【図8】本発明の別の実施形態の防水プラグを示す斜視説明図である。
【符号の説明】
【0024】
1:基板収納容器
2:容器本体
3:蓋体
4:ボトムプレート
5:位置決め部材
6:(基板収納容器に設けられた)連通部
7:(容器本体に形成された)貫通孔
8:開閉バルブ
8a:第1開閉バルブ
8b:第2開閉バルブ
9:フィルタ
10:一方向弁
11:筐体
12:固定部材
13:第1つば部
14:第2つば部
15:円筒リブ
16:第1螺刻部
17:第2螺刻部
18:フィルタ保持部材
19:第1Oリング
20:第2Oリング
21:弁材
22:固定部材貫通孔
23:ボトムプレート貫通孔
24:防水プラグ
25:プラグ本体部分
26:シール形成部
27:接続部
28:プラグ側壁部
29:係止つば部
30:傾斜面
31:段付貫通孔
32:固定ボルト
33:フィルタ保持部材
34:防水プラグ
35:弾性部材(スプリング部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラグ本体部分の一端に基板収納容器の連通部を封鎖するシール形成部を有し、他端に形成される接続部と、接続部に連続する、係止つば部を先端に有するプラグ側壁部からなることを特徴とする基板収納容器の防水プラグ。
【請求項2】
前記防水プラグが、小判状に形成される接続部と、プラグ本体部分の外側に弾性変形可能に形成されるプラグ側壁部と、プラグ側壁部の先端に、外向きに突出する係止つば部を有し、前記基板収納容器に備えられる前記ボトムプレートに設けられるボトムプレート貫通孔に係合可能である請求項1記載の基板収納容器の防水プラグ。
【請求項3】
前記シール形成部が、前記プラグ本体部分に2色成形によって一体的に形成されている請求項1又は2のいずれか1項に記載の基板収納容器の防水プラグ。
【請求項4】
一端に開口部を有し基板を収納する容器本体と、開口部を閉鎖する蓋体とを有し、前記容器本体の内部と外部とを連通する連通部が少なくとも1ヶ所設けられている基板収納容器であって、前記連通部には、請求項1〜請求項3のいずれかの防水プラグが取り付けられ得る構造となっていることを特徴とする基板収納容器。
【請求項5】
前記基板収納容器が、底部にボトムプレートを備え、前記連通部には、基板収納容器の内部気体を置換するための、フィルタまたは開閉バルブが設けられ、前記ボトムプレートには、前記連通部と重なるようにボトムプレート貫通孔が設けられていて、前記ボトムプレート貫通孔周縁に前記防水プラグが取り付けられ得る構造となっている請求項4記載の基板収納容器。
【請求項6】
一端に開口部を有し基板を収納する容器本体と、開口部を閉鎖する蓋体と、前記容器本体の内部と外部とを連通するための連通部が取り付けられている基板収納容器の洗浄方法であって、前記基板収納容器に設けられる前記連通部の外表面に防水プラグを取り付けて、洗浄槽へ投入し、少なくとも洗浄終了後に防水プラグを基板収納容器から取り外すことを特徴とする基板収納容器の洗浄方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−282982(P2008−282982A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−125684(P2007−125684)
【出願日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】