説明

基板搬送設備

【課題】基板移載装置による基板の移載が行い易い基板搬送設備を提供する。
【解決手段】収納容器2を、基板移載用の開口が形成され且つ内部に基板を複数枚収納する容器本体41と、容器本体41に対して着脱自在で容器本体41に装着した状態において開口の全面を閉じる蓋部材42とを備えて構成し、収納容器2が蓋離脱位置P2に位置している状態において容器本体41から蓋部材42を離脱させる蓋離脱手段122を設け、容器搬送手段111にて、収納容器2を蓋離脱位置P2から基板移載位置に鉛直下方に下降移動させて搬送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を上下方向に間隔を隔てて水平姿勢で複数枚収納する収納容器を基板移載位置に搬送する容器搬送手段と、前記基板移載位置に位置する前記収納容器から基板を取り出す又は前記収納容器に基板を収納するべく基板を移載する基板移載装置とが設けられている基板搬送設備に関する。
【背景技術】
【0002】
かかる基板搬送設備は、容器搬送手段にて収納容器を基板移載位置に搬送した後、基板移載装置にて収納容器から基板を取り出す又は収納容器に基板を収納するようにして、基板を収納容器に複数枚収納させて複数枚の基板をまとめて搬送するとともに収納容器から取り出した基板又は収納容器に収納する基板を搬送する際に用いられるものである。
このような基板搬送設備において、従来では、収納容器が、横倒れ姿勢の筒状に形成されてその一端部に基板移載用の開口が形成され且つ内部に基板を複数枚収納する容器本体と、開口の全面を閉じる蓋部材とを備え、蓋部材における容器本体の開口と対向する部分が、基板移載方向と交差する開口横幅方向に沿う横軸心周りに揺動自在な揺動板を上下方向に並べて構成されていた。そして、基板移載装置にて収納容器に対して基板を移載しないときは、揺動板を上下方向に沿う姿勢として揺動板同士の間の基板移載用の隙間を閉じることにより、容器本体の開口から容器本体内に塵埃が侵入することを防いで容器本体内の基板が塵埃にて汚染されることを抑制することができ、また、基板移載装置にて収納容器に対して基板を移載するときは、揺動板を基板移載方向に沿う姿勢として揺動板同士の間に基板移載用の隙間を開くことにより、基板移載装置にて収納容器に対して基板を移載できるようにしていた(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−94494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記した従来の基板搬送設備では、容器本体に蓋部材を装着した収納容器が容器搬送手段にて基板移載位置に搬送され、基板移載装置にて基板を移載するときに容器本体と基板移載装置との間に蓋部材が存在するため、この蓋部材の存在によって容器本体を基板移載装置に対して基板移載方向に十分に近づけることができないので、基板移載装置にて収納容器に対して基板を移載するのに必要なストロークが長くなるため、基板移載装置による基板の移載が行い難いものとなっていた。また、蓋部材を装着した収納容器に対して基板を移載するものであるため、蓋部材に形成された基板移載用の隙間を蓋部材と干渉しないように通過させて基板を移載させなければならず、この点からも、基板移載装置による基板の移載が行い難いものとなっていた。
【0005】
本発明は、上記実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、基板移載装置による基板の移載が行い易い基板搬送設備を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかる基板搬送設備は、基板を上下方向に間隔を隔てて水平姿勢で複数枚収納する収納容器を基板移載位置に搬送する容器搬送手段と、前記基板移載位置に位置する前記収納容器から基板を取り出す又は前記収納容器に基板を収納するべく基板を移載する基板移載装置とが設けられている基板搬送設備であって、その第1特徴構成は、
前記収納容器が、横倒れ姿勢の筒状に形成されてその一端部に基板移載用の開口が形成され且つ内部に基板を複数枚収納する容器本体と、前記容器本体に対して着脱自在で前記容器本体に装着した状態において前記開口の全面を閉じる蓋部材とを備えて構成され、前記収納容器が蓋離脱位置に位置している状態において前記容器本体から前記蓋部材を離脱させる蓋離脱手段が設けられ、前記容器搬送手段が、前記収納容器を前記蓋離脱位置から前記基板移載位置に鉛直下方に下降移動させて搬送するように構成され、前記基板移載装置が、前記蓋部材が離脱された前記容器本体に対して前記開口を通して前記基板を移載するように構成されている点にある。
【0007】
すなわち、基板移載装置にて収納容器に対して基板を移載しないときは、収納容器に蓋部材を装着させて収納容器の開口を閉じることにより、開口から容器本体内に塵埃が侵入することを防いで容器本体内の基板が塵埃にて汚染されることを抑制することができ、また、基板移載装置にて収納容器に対して基板を移載するときは、蓋離脱手段にて蓋部材を容器本体から離脱させることにより、蓋部材が装着されていない収納容器の開口を通して基板移載装置にて収納容器の容器本体に対して直に基板を移載できる。
つまり、蓋離脱手段にて容器本体から蓋部材が離脱された収納容器が容器搬送手段にて基板移載位置に搬送されるため、基板移載装置にて収納容器に対して基板を移載するときに基板移載装置との間に蓋部材が存在しないので、容器本体を基板移載装置に対して基板移載方向に近接させることができ、基板移載装置による基板を移載するストロークが短くなり、基板移載装置による基板の移載が行い易いものとなる。また、基板移載装置により基板を移載するときに、蓋部材に基板移載用の隙間を形成して、その隙間を通過させるようにして基板を移載する必要がないため、この点からも、基板移載装置による基板の移載が行い易いものとなる。
【0008】
そして、容器搬送手段が、収納容器を蓋離脱位置から基板移載位置に鉛直下方に下降移動させて搬送するように構成されているため、蓋離脱位置において容器本体から蓋部材を離脱させた後は容器搬送手段にて鉛直下方に下降移動させるだけで、上述のような容器本体を基板移載装置に対して基板移載方向に近接させた基板移載位置に、収納容器を移動させることができ、蓋部材を容器本体から離脱させた後に容器本体を基板移載装置に近接させるために収納容器を基板移載方向に移動させる必要がないので、このように収納容器を基板移載方向に沿って移動させる装置を備えることなく容器本体を基板移載方向に近接させて基板移載装置による基板の移載を行い易いようにすることができる。
このように、基板移載装置による基板の移載が行い易い基板搬送設備を提供することができるに至った。
【0009】
本発明にかかる基板搬送設備の第2特徴構成は、第1特徴構成において、前記基板移載装置が、前記基板移載位置に位置する前記収納容器に対して前記容器本体の前記一端部側に位置するように設けられ、前記蓋離脱位置が、その蓋離脱位置に位置する前記容器本体に装着された前記蓋部材が基板移載装置と上下方向視で重複する位置である点にある。
【0010】
すなわち、蓋離脱位置に位置する容器本体に装着された蓋部材が基板移載装置と上下方向視で重複する位置であるため、容器搬送手段にて蓋離脱位置から収納容器を鉛直下方に下降移動させるだけで、蓋部材が離脱された収納容器を基板移載位置に搬送することができながら、その基板移載位置に位置する収納容器の容器本体と基板移載装置とを、基板移載装置との基板移載方向での間隔が蓋部材の基板移載方向での厚みよりも小さな間隔となるように近接させることができる。そのため、基板移載装置による基板を移載するためのストロークがより短くなり、基板移載装置による基板の移載がさらに行い易いものとなる。
よって、取り出し手段による基板の取り出しがさらに行い易い基板搬送設備を提供することができるに至った。
【0011】
本発明にかかる基板搬送設備の第3特徴構成は、第1又は第2特徴構成において、前記蓋部材が、前記容器本体に対して上方側から装着自在で且つ上方側へ離脱自在に装着され、前記容器搬送手段が、前記収納容器を載置支持して前記収納容器を前記基板移載位置より上方で且つ前記蓋離脱位置より下方の中間位置から前記基板移載位置に鉛直下方に下降移動させる載置下降台と、前記収納容器を前記載置下降台に載置させるべく前記収納容器を前記蓋離脱位置より上方の上方位置から前記中間位置に鉛直下方に下降移動させる移載装置とを備えて構成され、前記載置下降台が、前記収納容器における前記移載対象の基板を前記基板移載装置に対応する移載高さに位置させるべく、前記基板移載位置において前記収納容器を昇降自在に支持するように構成され、前記蓋離脱手段が、前記移載装置にて下降移動される前記収納容器が前記蓋離脱位置に位置している状態において前記蓋部材に設けられた被支持部を受け止め支持して前記蓋部材を前記容器本体から離脱させる受け止め支持体を備えて構成されている点にある。
【0012】
すなわち、載置下降台にて収納容器を昇降させて、複数の基板のうちの移載対象の基板を基板移載装置に対応する移載用高さに位置させることにより、その移載対象の基板を移載することができるので、複数の基板を収納容器の所定の高さにランダムに移載することができる。
また、収納容器を載置下降台にて昇降させることにより、収納容器より構成が複雑な基板移載装置を昇降移動させる必要がないため、移載対象の基板と基板移載装置との高さ方向での位置合わせを簡単に行うことができる。
【0013】
そして、移載装置にて収納容器を上方位置から中間位置まで下降移動させる途中の蓋離脱位置まで収納容器が下降したときに、蓋部材に設けられた被支持部が受け止め支持体にて受け止め支持されて蓋部材が容器本体から離脱される。つまり、載置下降台に収納容器を載置させるための移載手段による収納容器の下降移動を利用して蓋部材を収納容器から離脱させるため、蓋離脱手段としては、下降移動する収納容器が蓋離脱位置に位置する際に蓋部材の被支持部を受け止め支持する受け止め支持体を設けるだけの簡素な構成でよく、蓋離脱手段の構成の簡素化を図ることができる。
従って、収納容器の所定の高さに移載対象の基板をランダムに移載することができ且つ基板移載装置にて基板を移載するために移載対象の基板と基板移載装置との高さ方向での位置合わせを簡単に行うことができ且つ蓋離脱手段の構成の簡素化を図ることができる基板搬送設備を提供することができるに至った。
【0014】
本発明にかかる基板搬送設備の第4特徴構成は、第1又は第2特徴構成において、前記蓋部材が、前記容器本体に対して上方側から装着自在で且つ上方側へ離脱自在に装着され、前記容器搬送手段が、前記収納容器を載置支持して前記収納容器を前記蓋離脱位置より上方の上方位置から前記基板移載位置に下降移動させる支持下降台と、前記収納容器を前記支持下降台に載置させるべく前記収納容器を前記上方位置に搬送する予備搬送手段とを備えて構成され、前記支持下降台が、前記収納容器における前記移載対象の基板を前記基板移載装置に対応する移載高さに位置させるべく、前記基板移載位置において前記収納容器を昇降自在に支持するように構成され、前記蓋離脱手段が、前記支持下降台にて下降移動される前記収納容器が前記蓋離脱位置に位置している状態において前記蓋部材に設けられた被支持部を受け止め支持して前記蓋部材を前記収納容器から離脱させる受け止め支持体を備えて構成されている点にある。
【0015】
すなわち、支持下降台にて収納容器を昇降させて、複数の基板のうちの移載対象の基板を基板移載装置に対応する移載用高さに位置させることにより、その移載対象の基板を移載することができるので、複数の基板を収納容器の所定の高さにランダムに移載することができる。
また、収納容器を支持下降台にて昇降させることにより、収納容器より構成が複雑な基板移載装置を昇降移動させる必要がないため、移載対象の基板と基板移載装置との高さ方向での位置合わせを簡単に行うことができる。
【0016】
そして、支持下降台にて収納容器を中間位置から基板移載位置まで下降移動させる途中の蓋離脱位置まで収納容器が下降したときに、蓋部材に設けられた被支持部が受け止め支持体にて受け止め支持されて蓋部材が容器本体から離脱される。つまり、基板移載位置に収納容器を搬送するための下降支持台による収納容器の下降移動を利用して蓋部材を収納容器から離脱させるので、蓋離脱手段としては、下降移動する収納容器が蓋離脱位置に位置する際に被支持部を受け止め支持する受け止め支持体を設けるだけの簡素な構成でよく、蓋離脱手段の構成の簡素化を図ることができる。
従って、収納容器の所定の高さに移載対象の基板をランダムに移載することができ且つ移載対象の基板と基板移載装置との高さ方向での位置合わせを簡単に行うことができ且つ蓋離脱手段の構成の簡素化を図ることができる基板搬送設備を提供することができるに至った。
【0017】
本発明にかかる基板搬送設備の第5特徴構成は、第1又は第2特徴構成において、前記蓋部材が、前記容器本体に対して前記容器本体と前記蓋部材との並び方向における蓋部材側の斜め上方側から装着自在で且つ前記並び方向における蓋部材側の斜め上方側へ離脱自在に装着され、前記蓋離脱手段が、前記蓋部材を支持する互いに近接させた近接位置と前記蓋部材に対する支持を解除する互いに離間させた離間位置とに基板移載方向と交差する横幅方向に沿って互いに遠近移動自在な一対の支持体を備えて構成され、前記収納容器が前記蓋離脱位置に位置している状態において前記一対の支持体が近接位置に移動するに伴って前記一対の支持体が接当する前記蓋部材における被接当部分が、前記支持体の接当によって前記蓋部材を前記並び方向における前記蓋部材側の斜め上方に移動させるべく、前記並び方向における前記蓋部材側の斜め上方箇所ほど前記横幅方向の容器外方側に位置する案内面に形成されている点にある。
【0018】
すなわち、収納容器が蓋離脱位置に位置する状態において、一対の支持体を離間位置から近接位置に互いに近接するように移動させることによって、一対の支持体にて蓋部材を支持することができる。
そして、上述の如く一対の支持体にて蓋部材を支持するときに一対の支持体が蓋部材の被接当部分に接当することによって、蓋部材が案内面にて案内されて並び方向における蓋部材側の斜め上方に移動して容器本体から離脱されるため、一対の支持体にて蓋部材が受け止め支持された状態では、蓋部材は容器本体に対して並び方向における蓋部材側の斜め上方に離れて位置することとなり、容器搬送手段にて収納容器を蓋離脱位置から基板移載位置に下降移動させるときに容器本体と蓋部材とが擦れ難く、塵埃が発生し難い。
【0019】
よって、蓋離脱手段が、互いに遠近移動自在な一対の支持体にて蓋部材を支持する簡素な構成でありながら、その支持によって、収納容器を蓋離脱位置から基板移載位置に下降移動させる際に容器本体と擦れ難い位置に蓋部材を離脱させることができ、もって、簡素な構成で且つ塵埃が発生し難い基板搬送設備を提供することができるに至った。
【0020】
本発明にかかる基板搬送設備の第6特徴構成は、第1〜第5特徴構成のいずれか1つにおいて、前記基板移載装置が、位置固定状態に設けられ、前記容器搬送手段が、前記収納容器における前記移載対象の基板を前記基板移載装置に対応する移載高さに位置させるべく、前記基板移載位置において前記収納容器を昇降自在に支持するように構成され、前記蓋離脱手段が、離脱させた前記蓋部材にて前記基板移載位置に位置する前記収納容器の前記開口における前記移載対象の基板より上方の部分を閉じるように、離脱させた前記蓋部材を移載対象の基板より上方で且つ基板移載方向で前記基板移載位置に位置する前記収納容器の前記開口に近接する位置に支持するように構成され、前記基板移載位置に位置する前記収納容器の前記開口における前記移載対象の基板より下方の部分を閉じるように、前記移載対象の基板より下方で且つ前記基板移載方向で前記基板移載位置に位置する前記収納容器の前記開口に近接する位置に固定蓋が位置固定状態で設けられている点にある。
【0021】
すなわち、容器搬送手段にて収納容器を昇降させて、複数の基板のうちの移載対象の基板を基板移載装置に対応する移載用高さに位置させることにより、その移載対象の基板を移載することができるので、複数の基板を収納容器の所定の高さにランダムに移載することができる。
また、収納容器を容器搬送手段にて昇降させることにより、収納容器より構成が複雑な基板移載装置を昇降移動させる必要がないため、移載対象の基板と基板移載装置との高さ方向での位置合わせを簡単に行うことができる。
【0022】
そして、蓋部材にて収納容器の開口における移載対象の基板より上方の部分を閉じ、固定蓋にて収納容器の開口における移載対象の基板より下方の部分を閉じるため、基板移載装置にて収納容器に対して基板を移載するときに蓋部材と固定蓋とで容器本体の開口における移載対象の基板の上方の部分と下方の部分とを閉じることによって、基板移載装置にて収納容器に対して基板を移載するときに開口から容器本体内に塵埃が侵入することを極力防ぐことができ、容器本体内の基板が塵埃にて汚染することを抑制することができる。
また、蓋離脱手段にて容器本体から離脱させた蓋部材を、収納容器の開口における移載対象の基板より上方の部分を塞ぐために利用することにより、この開口における上方の部分を塞ぐために別途蓋を用意する必要ないため、収納容器の開口における上方の部分と下方の部分とを簡素な構成で塞ぐことができる。
従って、収納容器の所定の高さに移載対象の基板をランダムに移載することができ且つ移載対象の基板と基板移載装置との高さ方向での位置合わせを簡単に行うことができながら、容器本体に対して基板を移載するときの基板の汚染を簡素な構成で抑制することができる基板搬送設備を提供することができるに至った。
【0023】
本発明にかかる基板搬送設備の第7特徴構成は、第1〜第6特徴構成のいずれか1つにおいて、前記容器本体が、矩形状の基板を載置支持する複数の支持板を上下方向に間隔を隔てた状態で備えて構成され、前記基板移載装置が、前記収納容器が前記基板移載位置に位置する状態においてそれの容器本体に備えられた前記支持板における基板取り出し方向の下流側端部に隣接する容器隣接箇所に配設されて、前記取り出し対象の基板の下面とこの基板を載置支持する前記支持板の上面との間に空気を噴出する浮上用空気噴出体と、前記浮上用空気噴出体による空気の噴出により前記支持板から浮上した前記取り出し対象の基板を前記浮上用空気噴出体の上方を通過させる状態で前記収納容器から取り出す取り出し手段と、前記浮上用空気噴出体の上面と前記取り出し手段にて取り出される前記取り出し対象の基板の下面との間に向けて空気を噴出する補助空気噴出体とを備えて構成されている点にある。
【0024】
すなわち、取り出し対象の基板と支持板との間に基板取り出し方向の下流側から上流側に向けて流動する空気層を形成することにより、この空気層にて取り出し対象の基板を支持し、その基板を基板移載装置にて浮上用空気噴出体の上方を通過させるようにして取り出すことができる。
そして、浮上用空気噴出体の上面と基板移載装置にて取り出される取り出し対象の基板の下面との間に向けて空気を噴出する補助空気噴出体が設けられているから、補助空気噴出体から噴出される空気にて浮上用空気噴出体の上方には空気層が形成されるため、この空気層にて浮上用空気噴出体の上方においても取り出し対象の基板が支持される。
従って、浮上用空気噴出体の上方を通過するときに取り出し対象の基板が浮上用空気噴出体に接触しない基板搬送設備を提供することができるに至った。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】第1実施形態における基板搬送設備を示す側面図
【図2】第1実施形態における収納容器を示す斜視図
【図3】第1実施形態における収納容器の蓋部材側を示す斜視図
【図4】第1実施形態における蓋部材が受け止め支持される状態を示す側面図
【図5】第1実施形態における収納容器の昇降位置を示す側面図
【図6】第1実施形態における収納容器の昇降位置を示す側面図
【図7】第1実施形態における蓋部材が離脱される様子を示す斜視図
【図8】第2実施形態における蓋部材が離脱される様子を示す斜視図
【図9】第4実施形態における蓋部材が受け止め支持される状態を示す側面図
【図10】第4実施形態における蓋部材が離脱される様子を示す斜視図
【図11】第4実施形態における収納容器の昇降位置を示す側面図
【図12】別実施形態(1)における収納容器の昇降位置を示す側面図
【図13】別実施形態(9)における被支持部を示す側面図
【図14】別実施形態(10)における複数の回転体を示す側面図
【図15】別実施形態(10)における板状体を示す図
【図16】基板処理設備の正面図
【図17】基板処理設備の側面図
【図18】基板処理設備の平面図
【図19】基板搬送装置の側面図
【図20】収納容器の斜視図
【図21】収納容器の斜視図
【図22】支持板を示す図
【図23】基板中継ユニットの平面図
【図24】挾持位置の挾持部を示す側面図
【図25】挾持位置の挾持部を示す平面図
【図26】挾持解除位置の挾持部を示す側面図
【図27】挾持解除位置の挾持部を示す平面図
【図28】押圧終了位置の挾持部を示す側面図
【図29】退避位置の挾持部を示す側面図
【図30】退避位置の挾持部を示す平面図
【図31】浮上用空気噴出体と供給用空気噴出体とを示す側面図
【図32】浮上用空気噴出体と供給用空気噴出体とを示す斜視図
【図33】検出センサを示す概略図
【図34】制御ブロック図
【発明を実施するための形態】
【0026】
《第1実施形態》
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、基板搬送設備には、収納容器2を搬送する容器搬送手段111と、容器搬送手段111にて搬送された収納容器2に対して基板1を移載する基板移載装置112とが設けられている。
そして、基板移載装置112は、容器搬送手段111にて搬送された収納容器2から基板1を取り出し且つ収納容器2に基板1を収納するように構成されており、基板1の移載として収納容器2からの基板1の取り出しと収納容器2への基板1の収納との両方を行うように構成されている。
ちなみに、本実施形態における基板は、液晶ディズプレイやプラズマディスプレイに使用されるガラス基板等の矩形状の基板である。
【0027】
〔収納容器〕
図1及び図2に示すように、収納容器2は、横倒れ姿勢の筒状に形成され且つ内部に基板1を複数枚収納する容器本体41と、容器本体41の一端部に装着された蓋部材42と、容器本体41の他端部に装着されたファンフィルタユニット43とを備えて構成されている。
図20に示すように、容器本体41は、基板1を載置支持する複数の支持板45を上下方向に間隔を隔てた状態に備えて構成され、複数の支持板45にて各別に基板1を載置支持する形態で矩形状の基板1を上下方向に間隔を隔てて水平姿勢で複数枚保持して収納されている。
【0028】
蓋部材42は、筒状の容器本体41の一端部に形成された基板移載用の開口としての基板出し入れ口44の全面を閉じて閉塞させるべく容器本体41の一端部に装着されている。また、ファンフィルタユニット43は、筒状の容器本体41の他端部に形成された基板出し入れ口44の全面を閉じて閉塞させ且つ容器本体41の他端部側から一端部側に向けて通風させるべく容器本体41の他端部に装着されている。そして、これら蓋部材42及びファンフィルタユニット43は、容器本体41に対して着脱自在に構成されている。
ちなみに、蓋部材は、容器本体の基板出し入れ口44の上下方向の幅より大きく且つ横幅方向の幅より大きく形成されている。
尚、便宜上、容器本体41と蓋部材42とが並ぶ方向を並び方向と称し、この並び方向と交差する水平方向に沿う方向を横幅方向と称する。
【0029】
そして、図4に示すように、蓋部材42は、容器本体41における一端部の上端部分に位置する係合部114に上方側から係合して係合部114に係合支持される被係合部115が設けられている。つまり、蓋部材42は、蓋部材42を容器本体41に対して下方に移動させることにより被係合部115を係合部114に係合させて蓋部材42を容器本体41に装着することができ、蓋部材42を容器本体41に対して上方に移動させることにより被係合部115を係合部114から離脱させて蓋部材42を容器本体41から離脱させることができるように構成されている。
このように、蓋部材42は、容器本体41に対して上方側から装着自在で且つ上方側へ離脱自在に構成されている。
【0030】
蓋部材42の被係合部115は、蓋本体116の上端部に蓋部材42を容器本体側に突出する状態で備えられた舌片117の先端部に下方に突出する状態で支持されており、蓋部材42を容器本体41に装着した状態において容器本体41及び蓋部材42の横幅内に位置するように蓋部材42に設けられている。また、被係合部115の下端に位置する先端部は、球状に形成されている。
【0031】
容器本体41の係合部114は、平面視形状が円形で且つ下方に凹入する形状に形成されており、蓋部材42を容器本体41に装着した状態において蓋部材42に設けられた一対の被係合部115の夫々に対応した位置に形成されている。
係合部114の形状について説明を加えると、係合部114の底側部分は、上下方向に同径な円柱形状で、且つ、被係合部115が嵌合するようにその先端部の径よりわずかに大きな径となる大きさに形成されている。また、係合部114の入口側部分は、被係合部115を底側部分に案内するように、下端が底側部分と同径で上方側ほど大径となる形状に形成されている。
ちなみに、図2及び図3に示すように、舌片117は、蓋本体116における横幅方向の一方側部分と他方側部分との夫々に備えられており、被係合部115は一対の舌片117の夫々に支持されている。また、容器本体41における係合部114は、基板出し入れ口44より上方の箇所に形成されており、基板出し入れ口44より上方で被係合部115が係合するように形成されている。
【0032】
よって、図4に示すように、収納容器2は、上述の如く係合部114及び被係合部115が形成されていることにより、蓋部材42を容器本体41に装着する際に被係合部115が係合部114に係合し易くなり、蓋部材42が容器本体41に装着し易くなるようになっている。
また、蓋部材42を容器本体41に装着した状態では、被係合部115が係合部114の底側部分に嵌合することにより、蓋部材42を容器本体41に装着した状態において蓋部材42が容器本体41に対して水平方向に移動することが規制されている。
また、蓋部材42を容器本体41に装着した状態では、被係合部115の先端部を球状に形成され且つこの先端部より上方の部分が幅広の係合部114の入口側部分に位置することから、蓋部材42は、容器本体41に装着した状態において係合部114を中心に横幅方向に沿う横軸心周りに揺動自在に構成されている。
そして、上述の如く被係合部115を蓋部材42に設けることにより、被係合部115が並び方向において蓋部材42の重心より容器本体側に設けられこととなる。よって、蓋部材42は、図4(a)に示すような容器本体41に装着した状態では、自重により容器本体側に付勢され、その自重による付勢によって蓋部材42が容器本体41に押し付けられて蓋部材42が揺動し難いようになっている。
【0033】
蓋部材42が容器本体41の一端部に装着されている状態において、容器本体41と蓋部材42との間に排気用の隙間Eが形成されている。
説明を加えると、排気用の隙間Eを形成するためのスペーサ118が、蓋部材42が容器本体41に装着された状態において容器本体41と蓋部材42との間に位置するように、蓋部材42における容器本体側の面に備えられている。
このように蓋部材42にスペーサ118を備えることにより、蓋部材42は、容器本体41に装着された状態において容器本体41との間に排気用の隙間Eが形成される形状に形成されており、ファンフィルタユニット43にて容器本体41内に導入された空気は、図3に矢印で示したように、容器本体41と蓋部材42との間に形成された排気用の隙間Eを通して外部に排気される。
そして、蓋部材42は、被係合部115とスペーサ118とでのみ容器本体41に接触しており、排気用の隙間Eは、スペーサ118の存在によって基板出し入れ口44の周囲の一部は閉じられた状態で全周に亘って形成されている。
【0034】
図3及び図4に示すように、蓋部材42には、蓋本体116の上端部における横幅方向両側に蓋本体116から横幅方向外方側に突出する状態で被支持部119が設けられている。
この被支持部119は、横幅方向に沿う横軸心周りに回転自在な回転体120を並び方向に沿って2つ並べて構成されている。これら2つの回転体120は、蓋部材42に同じ高さに位置するように設けられ且つ径が同じ大きさに形成されている。
そして、2つの回転体120のうちの並び方向の蓋部材側に位置する回転体120は、蓋部材42の重心より上方で且つ重心より並び方向の蓋部材側に位置するように蓋本体116に設けられており、並び方向の容器本体側に位置する回転体120は、蓋部材42の重心より上方で且つ重心より並び方向の容器本体側に位置するように蓋本体116に設けられている。これにより、2つの回転体120の中心間でかつ下方に蓋部材42の重心が位置することになり、後述する係入凹部124にて受け止め支持して蓋部材42を容器本体41から離脱させる際の並び方向に沿う蓋部材42の揺動を抑制して蓋部材42の容器本体41への接触を防止できるようになっている。
【0035】
〔基板移載装置〕
図31(a)に示すように、基板移載装置112は、移載対象の基板1の下面とこの基板1を載置支持する支持板45の上面との間に空気を噴出する浮上用空気噴出体71と、浮上用空気噴出体71による空気の噴出により支持板45から浮上した移載対象の基板1を浮上用空気噴出体71の上方を通過させる状態で収納容器2に対して移載する基板出し入れ機構73とを備えて、蓋部材42が離脱された容器本体41から基板出し入れ口44を通して基板1を移載するように構成されている。
そして、浮上用空気噴出体71は、噴出した空気を浮上用空気噴出体71の上面を流動させるようにして、浮上用空気噴出体71の上面と基板出し入れ機構73にて移載される基板との間に向けて空気を噴出する補助空気噴出体を兼用するように構成されている。
また、図6に示すように、基板移載装置112は、基板移載位置P4に位置する収納容器2に対して容器本体41の基板出し入れ口44が形成される一端部側に位置するように、床面上に位置固定状態で設けられている。
【0036】
〔容器搬送手段〕
図1、図5及び図6に示すように、容器搬送手段111は、基板移載装置112の基板取り出し方向の上流側に隣接する状態で設けられた昇降手段61と、この昇降手段61の基板取り出し方向上流側に隣接する状態で設けられたスタッカークレーン7とを備えて構成されている。
そして、容器搬送手段111にて収納容器2を基板移載位置P4(図6参照)に搬送する場合は、まず、スタッカークレーン7にて、収納容器2を基板取り出し方向の下流側に向けて上方位置P1(図5(a)参照)まで水平移動させた後、収納容器2を上方位置P1から中間位置P3(図5(c)参照)に鉛直下方に下降移動させて、収納容器2を昇降手段61に載置支持させるように卸す。その後、昇降手段61にて収納容器2を中間位置P3から基板移載位置P4(図6参照)に鉛直下方に下降移動させる。
また、容器搬送手段111にて収納容器2を基板移載位置P4から搬送する場合は、まず、昇降手段61にて収納容器2を基板移載位置P4から中間位置P3に鉛直上方に上昇移動させる。その後、スタッカークレーン7にて昇降手段61上の収納容器2を掬い取り、その収納容器2を中間位置P3から上方位置P1に鉛直上方に上昇移動させた後、収納容器2を上方位置P1から基板取り出し方向の上流側に向けて水平移動させる。
【0037】
そして、スタッカークレーン7にて収納容器2を上方位置P1と中間位置P3との間で鉛直方向に昇降移動させる間に収納容器2が蓋離脱位置P2(図5(b)参照)を通過するように、蓋離脱位置P2が設定されている。
つまり、昇降手段61が、収納容器2を載置支持して収納容器2を基板移載位置P4より上方で且つ蓋離脱位置P2より下方の中間位置P3から基板移載位置P4に鉛直下方に下降移動させる載置下降台に相当し、スタッカークレーン7が、収納容器2を昇降手段61に載置させるべく収納容器2を蓋離脱位置P2より上方の上方位置P1から中間位置P3に鉛直下方に下降移動させる移載装置に相当するものであり、スタッカークレーン7と昇降手段61とで構成される容器搬送手段111が、収納容器2を蓋離脱位置P2から基板移載位置P4に鉛直下方に下降移動させて搬送するように構成されている。
【0038】
図1に示すように、昇降手段61は、収納容器2における容器本体41を載置支持して昇降移動する左右一対の支持台63と、この左右一対の支持台63を各別に昇降自在に案内支持する左右一対の案内支柱64とを備えて構成されている。
そして、図6に示すように、昇降手段61は、収納容器2における移載対象の基板1を載置支持する支持板45を基板移載装置112に対応する移載高さに位置させるべく、基板移載位置P4において収納容器2を昇降自在に支持するように構成されている。
つまり、昇降手段61は、基板移載装置112にて移載可能な高さに容器本体41の最下位置に収納されている基板1を位置させる基板移載位置P4としての上昇側基板移載位置P5(図6(d)参照)と、基板移載装置112にて移載可能な高さに容器本体41の最上位置に収納されている基板1を位置させる基板移載位置P4としての下降側基板移載位置P6(図6(e)参照)とに亘って収納容器2を昇降移動させて、収納容器2における移載対象の基板1及びそれを載置支持する支持板45を基板移載装置112に対応する移載高さに位置させるように構成されている。
【0039】
〔固定蓋〕
基板搬送設備には、基板移載位置P4に位置する収納容器2の基板出し入れ口44における移載対象の基板1より下方の部分を閉じるように、移載対象の基板1より下方で且つ基板移載方向で基板移載位置P4に位置する収納容器2の基板出し入れ口44に近接する位置に固定蓋121が位置固定状態で設けられており、この固定蓋121にて、上昇側基板移載位置P5と下降側基板移載位置P6との間で昇降移動する収納容器2の基板出し入れ口44における移載対象の基板1より下方の部分を閉じている。
また、固定蓋121は、基板移載装置112の浮上用空気噴出体71と上下方向視で重複するように設けられており、基板出し入れ機構73による基板1の移載や浮上用空気噴出体71による基板1の浮上を阻害しないように基板移載装置112の下方において基板移載装置112に近接させた状態で設けられている。
【0040】
〔蓋着脱手段〕
図5に示すように、基板搬送設備には、収納容器2が蓋離脱位置P2に位置している状態において容器本体41から蓋部材42を離脱させる蓋離脱手段としての蓋着脱手段122が設けられており、この蓋着脱手段122にて、上述した蓋部材42の離脱に加えて、収納容器2が蓋離脱位置P2に位置している状態において容器本体41に蓋部材42を装着させるように構成されている。
そして、蓋着脱手段122は、容器搬送手段111による収納容器2の基板移載位置P4への下降移動途中における蓋離脱位置P2おいて蓋部材42の被支持部119を受け止め支持して蓋部材42を容器本体41から離脱させる受け止め支持体123を備えて構成されている。
つまり、図5及び図7に示すように、蓋部材42が装着された収納容器2がスタッカークレーン7にて上方位置P1から中間位置P3に蓋離脱位置P2を通過するように鉛直下方に下降移動させるときに、蓋離脱位置P2において蓋部材42の被支持部119が受け止め支持体123にて受け止め支持されて蓋部材42が容器本体41から離脱される。
また、蓋部材42が離脱された収納容器2がスタッカークレーン7にて中間位置P3から上方位置P1に蓋離脱位置P2を通過するように鉛直上方に上昇移動させるときに、蓋離脱位置P2において蓋部材42の被係合部115が容器本体41の係合部114に係合支持されて蓋部材42が容器本体41に装着される。
【0041】
受け止め支持体123について説明を加えると、図1に示すように、受け止め支持体123は、蓋部材42の横幅方向両側に位置する被支持部119を受け止め支持するように、基板移載位置P4に位置する収納容器2の横幅方向両側に設けられており、一対の案内支柱64の夫々に支持される形態で昇降手段61に支持されている。
そして、図4に示すように、受け止め支持体123は、案内支柱64から基板取り出し方向の下流側に突出するように設けられて、その先端部に被支持部119(2つの回転体120)が係入する係入凹部124を備えて構成されている。
【0042】
図4に示すように、係入凹部124における被支持部119を受け止め支持する底面は、基板取り出し方向の下流側ほど上方に位置する傾斜面に形成されている。
よって、係入凹部124の底面が上述の如く傾斜面に形成されていること、径が同じ大きさに形成された2つの回転体120が同じ高さで蓋部材42に設けられていること、2つの回転体120の中心間でかつ下方に蓋部材42の重心が位置すること、並びに、蓋部材42が容器本体41に横軸心周りに揺動自在に支持されていることから、収納容器2が下降移動して受け止め支持体123にて2つの回転体120を受け止め支持するときは、まず、並び方向の蓋部材側(基板取り出し方向の下流側)の回転体120が係入凹部124の底面に先に接触し、蓋部材42が容器本体41に対して相対的に上方に移動するに伴って、蓋部材42が被係合部115を支点として下部が容器本体41から離れるように揺動する。
その後、並び方向の容器本体側(基板取り出し方向の上流側)の回転体120が係入凹部124の底面に接触し、下部が容器本体41から離れるような蓋部材42の揺動が規制される。そして、さらに蓋部材42が容器本体41に対して相対的に上方に移動するに伴って、被係合部115が容器本体41の係合部114から外れ、蓋部材42が容器本体41から離脱される。そして、このように蓋部材42が容器本体41から離脱される際は、2つの回転体120が係入凹部124の底面にて受け止め支持されていることで、蓋部材42の下部が容器本体41から離れるような蓋部材42の揺動の規制に加えて蓋部材42の下部が容器本体41に近づくような蓋部材42の揺動も規制されるため、並び方向に沿う蓋部材42の揺動を抑制して蓋部材42の容器本体41への接触が防止される。
【0043】
また、受け止め支持体123にて受け止め支持された蓋部材42は、係入凹部124の傾斜面にて被支持部119を受け止め支持されることで下部側ほど容器本体41から離れるように傾くことになるため、受け止め支持体123にて蓋部材42が受け止め支持された状態で蓋離脱位置P2と基板移載位置P4との間で収納容器2を昇降移動させるときや基板移載位置P4において収納容器2を昇降移動させるときに、容器本体41と蓋部材42とが擦れ難く、塵埃が発生し難いように構成されている。
ちなみに、係入凹部124は、蓋部材42が受け止め支持体123にて支持されたときにおいて蓋部材42の容器本体41から離れる側への設定角度以上の自重による揺動を規制する規制部に相当する。
【0044】
係入凹部124における基板移載方向の両側の側面は、下方側ほど基板移載方向において凹部内方側に位置する傾斜面に形成されており、被支持部119が係入凹部124に係入する際に被支持部119が係入凹部124に係入し易くなり、受け止め支持体123にて蓋部材42を受け止め支持し易くなるように構成されている。尚、係入凹部124の底面の傾斜は側面の傾斜より緩やかな傾斜となっている。
【0045】
そして、図6に示すように、蓋着脱手段122(受け止め支持体123)は、離脱させた蓋部材42にて基板移載位置P4に位置する収納容器2の基板出し入れ口44における移載対象の基板1より上方の部分を閉じるように、離脱させた蓋部材42を移載対象の基板1より上方で且つ基板移載方向で基板移載位置P4に位置する収納容器2の基板出し入れ口44に近接する位置に支持するように構成されており、蓋離脱手段122にて離脱させた蓋部材42にて、上昇側基板移載位置P5と下降側基板移載位置P6との間で昇降移動する収納容器2の基板出し入れ口44における移載対象の基板1より上方の部分を閉じている。
つまり、蓋離脱位置P2は、その蓋離脱位置P2に位置する収納容器2に装着された蓋部材42が基板移載装置112の浮上用空気噴出体71と上下方向視で重複する位置であり、また、蓋離脱位置P2に位置する収納容器2に装着された蓋部材42が、基板出し入れ機構73による基板1の移載や浮上用空気噴出体71による基板1の浮上を阻害しないように基板移載装置112の上方に基板移載装置112に近接する位置となるように設定されている。
そして、蓋離脱位置P2に位置する収納容器2に装着された蓋部材42が基板移載装置112の浮上用空気噴出体71と上下方向視で重複する位置であることから、容器搬送手段111にて蓋離脱位置P2から鉛直下方に下降移動させて収納容器2を基板移載位置P4に位置させるだけで、蓋部材42を容器本体41から離脱させることができながら、基板移載位置P4での収納容器2の位置を容器本体41と基板移載装置112との基板移載方向での間隔を蓋部材42の基板移載方向(並び方向)での厚みよりも小さくすることができ、基板移載装置112と収納容器2の容器本体41とを基板移載方向に近接させることができる。これにより、基板移載装置112による収納容器2の容器本体41に対する基板の移載が行い易いものとなる。
【0046】
容器搬送手段111にて収納容器2を基板移載位置P4(上昇側基板移載位置P5以下、下降側基板移載位置P6以上の位置)に搬送する場合は、まず、スタッカークレーン7にて、収納容器2を基板取り出し方向の下流側に向けて上方位置P1(図5(a)参照)まで水平移動させた後、収納容器2を上方位置P1から中間位置P3(図5(c)参照)に鉛直下方に下降移動させて、その下降移動途中の蓋離脱位置P2(図5(b)参照)において蓋着脱手段122にて蓋部材42を容器本体41から離脱させ、蓋部材42を離脱させた収納容器2を昇降手段61に載置支持させるように卸す。その後、昇降手段61にて蓋部材42が離脱した収納容器2を中間位置P3から基板移載位置P4に鉛直下方に下降移動させる。
また、容器搬送手段111にて収納容器2を基板移載位置P4(上昇側基板移載位置P5以下、下降側基板移載位置P6以上の位置)から搬送する場合は、まず、昇降手段61にて蓋部材42が離脱した収納容器2を基板移載位置P4から中間位置P3に鉛直上方に上昇移動させる。その後、スタッカークレーン7にて昇降手段61上の収納容器2を掬い取り、その収納容器2を中間位置P3から上方位置P1に鉛直上方に上昇移動させて、その上昇移動途中の蓋離脱位置P2において蓋着脱手段122にて蓋部材42を容器本体41に装着させた後、蓋部材42が装着された収納容器2を基板取り出し方向の上流側に向けて上方位置P1から水平移動させる。
【0047】
《第2実施形態》 板状体支持型
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
尚、第2実施形態は、被支持部119の構成が異なる以外は第1実施形態と同様に構成されているため、第1実施形態と同様の構成については同じ符号をつけて説明は省略し、主に第1実施形態と異なる構成を説明する。
【0048】
図8に示すように、蓋部材42には、蓋本体116の上端部における横幅方向両側に蓋本体116から横幅方向外方側並びに容器本体側に突出する状態で被支持部119が設けられている。
この被支持部119は、板状に形成された板状体126にて構成されており、その下面は並び方向に沿う水平な平坦面に形成されている。また、被支持部119の容器本体側の先端部に被係合部115が下方に突出する状態で支持されている。
そして、板状体126は、蓋部材42の重心より上方で且つ重心に対して並び方向の容器本体側から蓋部材側に亘って並び方向に沿う姿勢で設けられている。尚、受け止め支持体123における係入凹部124の形状は第1実施形態のものと若干異なっているが、底面や側面が傾斜面に形成されている点は第1実施形態のものと同様に構成されている。
【0049】
よって、係入凹部124の底面が上述の如く傾斜面に形成されていること、板状体126の下面が並び方向に沿う水平な平坦な面に形成されていること、並びに、蓋部材42が容器本体41に横軸心周りに揺動自在に支持されていることから、受け止め支持体123にて板状体126を受け止め支持するときは、まず、板状体126における並び方向の蓋部材側(基板取り出し方向の下流側)の部分が係入凹部124の底面に先に接触し、蓋部材42が容器本体41に対して相対的に上方に移動するに伴って、蓋部材42が被係合部115を支点として下部が容器本体41から離れるように揺動し、その後、板状体126における並び方向の容器本体側(基板取り出し方向の上流側)の部分が係入凹部124の底面に接触して蓋部材42の上記揺動が規制される。そして、さらに蓋部材42が容器本体41に対して相対的に上方に移動するに伴って、被係合部115が容器本体41の係合部114から外れ、蓋部材42が容器本体41から離脱される。
【0050】
《第3実施形態》 枠支持型
以下、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
尚、第3実施形態は、係合部114、被係合部115、被支持部119及び受け止め支持体123の構成が異なる以外は第1実施形態と同様に構成されているため、第1実施形態と同様の構成については同じ符号をつけて説明は省略し、主に第1実施形態と異なる構成を説明する。
【0051】
図20に示すように、蓋部材42の被係合部115は、蓋本体116の上端部に蓋部材42を容器本体側に突出する状態で備えられた被係合枠46にて構成されている。
この被係合枠46は、横幅方向視で下方が開口するコ字状に形成されて並び方向の蓋部材側の下端部が蓋本体116に連結支持された連結枠部分46aを横幅方向に並べて一対設け、連結枠部分46aにおける並び方向の容器本体側の下端部に連結支持された係合用棒状部分46bを一対の連結枠部分46aに亘って架設し、この棒状部分46bが容器本体41の係合部114に上方から係合するように構成されている。
【0052】
また、被係合枠46には、受け止め支持体123としての係合部材65にて受け止め支持される支持用棒状部分46cが備えられており、この支持用棒状部分46cは、連結枠部分46aにおける並び方向の容器本体側の下端部に連結支持されて一対の連結枠部分46aに亘って架設されている。つまり、被係合枠46が、係合部材65にて受け止め支持される被支持部119を兼用するように構成されており、被係合枠46は、蓋本体116の上端部から上方側に突出する状態で設けられている。
【0053】
図19に示すように、受け止め支持体123は、蓋部材42の横幅方向両側に位置する被支持部119を受け止め支持するように、収納容器2が上方位置P1に位置している状態において蓋本体116の上面と被係合枠46の支持用棒状部分46cとの間に位置するように、天井部に支持される状態で設けられている。
【0054】
《第4実施形態》 シリンダ支持型
以下、本発明の第4実施形態を図面に基づいて説明する。
尚、第4実施形態は、係合部114、被支持部119及び蓋着脱手段122の構成が異なる以外は第1実施形態と同様に構成されているため、第1実施形態と同様の構成については同じ符号をつけて説明は省略し、主に第1実施形態と異なる構成を説明する。
【0055】
図9に示すように、蓋部材42は、容器本体41における一端部の上端部分に位置する係合部114に並び方向における蓋部材側の斜め上方側から係合して係合部114に係合支持される被係合部115が設けられている。つまり、蓋部材42は、蓋部材42を容器本体41に対して並び方向における容器本体側の斜め下方に移動させて被係合部115を係合部114に係合させて蓋部材42を容器本体41に装着することができ、蓋部材42を容器本体41に対して並び方向における蓋部材側の斜め上方に移動させることにより被係合部115を係合部114から離脱させて蓋部材42を容器本体41から離脱させることができるように構成されている。
このように、蓋部材42は、容器本体41に対して並び方向における蓋部材側の斜め上方側から装着自在で且つ並び方向における蓋部材側の斜め上方側へ離脱自在に構成されている。
【0056】
容器本体41の係合部114は、平面視形状が円形で且つ下方に凹入する形状に形成されており、蓋部材42に設けられた被係合部115に対応した位置に形成されており、上方側ほど大径となるすり鉢状に形成されている。
【0057】
よって、図9(a)に示すように、蓋部材42を容器本体41に装着した状態では、被係合部115が係合部114に係合することにより、蓋部材42を容器本体41に装着した状態において蓋部材42が容器本体41に対して水平方向に移動することが規制されている。
また、蓋部材42を容器本体41に装着した状態では、被係合部115の先端部を球状に形成されていることから、蓋部材42は、容器本体41に装着した状態において係合部114を中心に横幅方向に沿う横軸心周りに揺動自在となっている。
【0058】
図9及び図10に示すように、蓋部材42には、蓋本体116の横幅方向横側面の夫々に横幅方向内方側に凹入する被支持部128が設けられている。
被支持部128の形状について説明を加えると、被支持部128の底側部分は、横幅方向に同径な円柱形状で、且つ、後述するシリンダ129が嵌合するようにその球状に形成された先端部の径よりわずかに大きな径となる大きさに形成されている。また、被支持部128の入口側部分は、嵌入されるシリンダ129の先端部分129aを底側部分に案内するように、横幅方向内方側が底側部分と同径で外方側ほど小径となる形状に形成されている。
ちなみに、被支持部128は、蓋本体116の横幅方向横側面の夫々に上下方向に2つ並べて設けられている。
【0059】
図10に示すように、蓋着脱手段122は、蓋離脱位置P2に位置する収納容器2における蓋部材42の被支持部128に対応して一対のシリンダ129(一方のシリンダ129の図示は省略)が上下方向に2組並べて構成されている。一対のシリンダ129は、それぞれのロッド部の先端部分129aが互いに遠近移動するように対抗する状態で設けられている。
そして、蓋着脱手段122は、図10(b)に示すように、収納容器2が蓋離脱位置P2に位置している状態で一対のシリンダ129を突出作動させて先端部分129aを互いに近接させることにより、一対のシリンダ129にて蓋部材42を挟持し、図10(a)に示すように、一対のシリンダ129を引退させて先端部分129aを互いに離間させることにより、一対のシリンダ129による蓋部材42に対する挟持を解除するように構成されている。
つまり、一対のシリンダ129における先端部分129aが、蓋部材42を支持する互いに近接させた近接位置と蓋部材42に対する支持を解除する互いに離間させた離間位置とに横幅方向に沿って互いに遠近移動自在な一対の支持体に相当する。
尚、2組の一対のシリンダ129は、門型の支持枠130に上下方向に並べて支持されており、この門型の支持枠130は、上方位置P1と基板移載位置P4とに亘って昇降移動する収納容器2の横幅方向両側及び上方側を囲むように設けられている。
【0060】
一対のシリンダ129の配置位置について説明を加えると、一対のシリンダ129は、収納容器2が蓋離脱位置P2に位置している状態において突出作動させることにより、被支持部128の入口側部分、詳しくは、底側部分に対して並び方向において蓋部側の斜め上方に位置する被接当部分に接当する位置に設けられている。
そして、被支持部128の入口側部分が上述した如く形成されることにより、図9に示すように、収納容器2が蓋離脱位置P2に位置している状態において一対のシリンダ129における先端部分129aが近接位置に移動するに伴って一対のシリンダ129における先端部分129aが接当する蓋部材42における被接当部分が、シリンダ129の先端部分129aの接当によって蓋部材42を並び方向における蓋部材側の斜め上方に移動させるべく、並び方向における蓋部材側の斜め上方箇所ほど横幅方向の容器外方側に位置する案内面に形成されている。
【0061】
従って、図9に示すように、収納容器2が蓋離脱位置P2(図11(a)参照)に位置している状態でシリンダ129を突出作動させて先端部分129aを近接位置に移動させることにより、シリンダ129の先端部分129aが被支持部128に係合して、シリンダ129にて蓋部材42を支持することができる。そして、シリンダ129にて蓋部材42を支持することによって、シリンダ129の先端部分129aと被支持部128の被接当部分とで構成されるカム機構が作用し、蓋部材42が容器本体41に対して並び方向における蓋部材側の斜め上方に移動し、蓋部材42が容器本体41から離脱される。
また、収納容器2が蓋離脱位置P2に位置している状態でシリンダ129を引退作動させて先端部分129aを離間位置に移動させることによりシリンダ129の先端部分129aが被支持部128から離脱して、シリンダ129による蓋部材42の支持を解除することができる。そして、シリンダ129にて蓋部材42に対する支持が解除されることによって、蓋部材42の被係合部115が容器本体41の係合部114の傾斜に沿って案内されて蓋部材42が容器本体41に対して並び方向における容器本体側の斜め下方に移動し、蓋部材42が容器本体41に装着される。
そして、シリンダ129にて支持された蓋部材42は、容器本体41に対して並び方向における蓋部材側の斜め上方に位置して容器本体41から離れた位置に退避しているため、シリンダ129にて蓋部材42が支持された状態で蓋離脱位置P2と基板移載位置P4との間で収納容器2を昇降移動させるときや基板移載位置P4において収納容器2を昇降移動させるときに、容器本体41と蓋部材42とが擦れ難く、塵埃が発生し難いように構成されている。
【0062】
容器搬送手段111にて収納容器2を基板移載位置P4に搬送する場合は、まず、スタッカークレーン7にて、収納容器2を基板取り出し方向の下流側に向けて蓋離脱位置P2(図11(a)参照)まで水平移動させた後、一対のシリンダ129の先端部分129aを近接位置に移動させて蓋離脱位置で停止している容器本体41から蓋部材42を離脱させる。その後、蓋部材42が離脱された収納容器2を蓋離脱位置P2から中間位置P3(図11(b)参照)に鉛直下方に下降移動させて、収納容器2を昇降手段61に載置支持させるように卸す。その後、昇降手段61にて収納容器2を中間位置P3から基板移載位置P4に鉛直下方に下降移動させる。
また、容器搬送手段111にて収納容器2を基板移載位置P4から搬送する場合は、まず、昇降手段61にて収納容器2を基板移載位置P4から中間位置P3に鉛直上方に上昇移動させる。その後、スタッカークレーン7にて昇降手段61上の収納容器2を掬い取り、その収納容器2を中間位置P3から蓋離脱位置P2に鉛直上方に上昇移動させた後、一対のシリンダ129の先端部分を離間位置に移動させて容器本体41に蓋部材42を装着させる。その後、蓋部材42が装着された収納容器2を基板取り出し方向の上流側に向けて蓋離脱位置P2から水平移動させる。
【0063】
《別実施形態》
(1) 上記第1〜第3実施形態では、スタッカークレーン7にて収納容器2を上方位置P1と中間位置P3との間で鉛直方向に昇降移動させる間に収納容器2が蓋離脱位置P2を通過するように蓋離脱位置P2を設定したが、図12に示すように、昇降手段61にて収納容器2を中間位置P3と基板移載位置P4との間で鉛直方向に昇降移動させる間に収納容器2が蓋離脱位置P2を通過するように蓋離脱位置P2を設定してもよい。
この場合、昇降手段61が、収納容器2を載置支持して収納容器2を蓋離脱位置P2より上方の上方位置P1から基板移載位置P4に下降移動させる支持下降台に相当し、スタッカークレーン7が、収納容器2を支持下降台に載置させるべく収納容器2を上方位置P1に搬送する予備搬送手段に相当するものである。ちなみに、スタッカークレーン7は、収納容器2を水平方向に沿って基板取り出し方向の下流側に移動させて収納容器2を上方位置より上方の上端位置P0(図12(a)参照)に水平移動させた後、収納容器2を上端位置P0から上方位置P1(図12(b)参照)に鉛直下方に下降移動させて、収納容器2を昇降手段61に載置支持させるように卸す。
【0064】
(2) 上記第4実施形態では、移載装置7にて水平方向に移動させた位置を蓋離脱位置P2としたが、第1〜第3実施形態と同様に、スタッカークレーン7にて、収納容器2を基板取り出し方向の下流側に向けて上方位置P1まで水平移動させた後、収納容器2を上端位置P1から中間位置P3に鉛直下方に下降移動させて、移載装置7にて収納容器2を上方位置P1と中間位置P3との間で鉛直方向に昇降移動させる間に収納容器2が蓋離脱位置P2を通過するように蓋離脱位置P2を設定してもよい。
ちなみに、上記各実施形態において、スタッカークレーン7にて、収納容器2を基板取り出し方向の下流側に向けて移動させながら上方位置P1まで下降移動させてもよい。
【0065】
(3) 上記各実施形態では、容器搬送手段111を、収納容器2を上方位置P1又は蓋離脱位置P2から中間位置P3まで鉛直下方に下降移動させるスタッカークレーン7と、収納容器2を中間位置P3から基板移載位置P4まで鉛直下方に下降移動させる昇降手段61とで構成したが、容器搬送手段111を、収納容器2を上方位置P1又は蓋離脱位置P2から基板移載位置P4まで鉛直下方に下降移動させるスタッカークレーン7にて構成してもよい。
【0066】
(4) 上記各実施形態では、蓋離脱手段122を、離脱させた蓋部材42にて基板移載位置P4に位置する収納容器2の基板出し入れ口44における移載対象の基板1より上方の部分を閉じるように、離脱させた蓋部材42を通過する移載対象の基板1より上方で且つ基板移載方向で基板移載位置P4に位置する収納容器2の基板出し入れ口44に近接する位置に支持するように構成したが、蓋離脱手段122を、離脱させた蓋部材42にて基板移載位置P4に位置する収納容器2の基板出し入れ口44を閉じないように、基板移載位置P4に位置する収納容器2より上方、又は、基板移載方向で基板移載位置P4に位置する収納容器2の基板出し入れ口44に離間する位置に支持するように構成してもよい。
また、基板移載位置P4に位置する収納容器2の基板出し入れ口44における移載対象の基板1より下方の部分を閉じる固定蓋121を設けたが、この固定蓋121を設けなくてもよい。
【0067】
(5) 上記各実施形態では、容器本体2を、基板1を載置支持する支持板45を上下方向に間隔を隔てた状態で備えて構成し、基板移載装置112を、浮上用空気噴出体71と取り出し手段73とを備えて、浮上用空気噴出体71にて浮上させた基板1を取り出し手段73にて移載するように構成したが、容器本体2を、基板1の横幅方向両端部を載置支持する支持具を上下方向に間隔を隔てた状態で備えて構成し、基板移載装置112を、基板1の横幅方向中間部を載置支持するフォーク装置を備えて、フォーク装置にて基板を載置支持して移載するように構成してもよい。
【0068】
(6) 上記各実施の形態では、容器本体における一端部の上面に下方に凹入する被係合部を備えて、蓋部材を容器本体における上端部に係合するように構成したが、容器本体における横側部に横外方に突出する被係合部を備えて、蓋部材を容器本体における横側部に係合するように構成してもよい。
【0069】
(7) 上記各実施形態では、基板移載装置112と基板移載位置P4の収納容器2とのうちの基板移載位置P4の収納容器2を昇降移動させて、収納容器2における移載対象の基板1を基板移載装置112に対応する高さに位置させたが、基板移載装置112と基板移載位置P4の収納容器2とのうちの基板移載装置112を昇降移動させて、収納容器2における移載対象の基板1を基板移載装置に対応する高さに位置させてもよい。
【0070】
(8) 上記各実施形態では、基板の形状を、液晶ディズプレイやプラズマディスプレイに使用されるガラス基板等の矩形状の基板としたが、ICチップに使用される半導体ウェハ等の円形状の基板等、使用される用途や基板の形状は適宜変更可能である。
【0071】
(9) 上記第1実施形態では、被支持部119を構成する2つの回転体120を、径を同じ大きさに形成し且つ各回転体120の回転軸心を同じ高さとなる状態で、並び方向に並べて設けて、2つの回転体120の下端の高さを同じ高さとしたが、蓋部材側に位置する回転体120の下端の高さが容器本体側に位置する回転体120の下端の高さより低くなるようにしてもよい。
つまり、被支持部119を構成する2つの回転体120を、図13(a)に示すように、径を同じ大きさに形成し且つ並び方向の蓋部材側に位置する回転体120を並び方向の容器本体側に位置する回転体120の高さより低い高さとなる状態で、並び方向に並べて設けてもよく、また、図13(b)に示すように、並び方向の蓋部材側に位置する回転体120を並び方向の容器本体側に位置する回転体より大径に形成し且つ各回転体120の回転軸心を同じ高さとなる状態で、並び方向に並べて設けてもよい。
このように構成した場合でも、上記第1実施形態と同様に、収入容器2が下降移動して受け止め支持体123にて2つの回転体120を受け止め支持するときは、まず、並び方向の蓋部材側の回転体120が係入凹部124の底面に先に接触して蓋部材42が揺動し、その後、並び方向の容器本体側の回転体120が係入凹部124の底面に接触して蓋部材42の揺動が規制される。
ちなみに、係入凹部124の底面の形状は、並び方向の蓋部材側の回転体120が容器本体側の回転体120より先に係入凹部124の底面に接触する形状であればよく、水平面に形成する等、係入凹部124の底面の形状は適宜変更可能である。
【0072】
(10) 上記第1及び第2実施形態では、複数の回転体120を並び方向に並べた状態で蓋部材42に設ける又は板状体126を並び方向に沿う姿勢で蓋部材42に設けることにより、被支持部119を並び方向に沿う状態で蓋部材42に設けたが、図14(a)に示すように、複数の回転体120を上下方向に並べた状態で蓋部材42に設ける、又は、図15(a)に示すように、板状体126を上下方向に沿う姿勢で蓋部材42に設けることにより、被支持部119を上下方向に沿う状態で蓋部材42に設けてもよい。
そして、このように被支持部119を上下方向に沿う状態で蓋部材42に設けた場合、図14(b)及び図15(b)に示すように、係入凹部124の入口側部分における基板移載方向の両側の側面を、下方側ほど基板移載方向において内方側に位置する傾斜面に形成し、係入凹部124の底側部分における基板移動方向の両側の側面を、入口側部分下端から鉛直下方に延びる鉛直面に形成する。そして、蓋部材42が容器本体41から離脱される際に、被支持部119を係入凹部124の鉛直下方に凹入する底側部分に嵌合させるようにして被支持部119の傾きを規制することによって、蓋部材42の並び方向に沿う揺動を抑制することができる。
ちなみに、図示はしないが、係入凹部124の底側部分における基板移載方向の両側の側面を、入口側部分下端から斜め下方に伸びる傾斜面に形成して、蓋部材42が容器本体41から離脱される際に、被支持部119を係入凹部124の斜め下方に凹入する底側部分に嵌合させるようにして、受け止め支持体123にて受け止め支持した蓋部材42を、下部側ほど容器本体41から離れる傾いた姿勢とするように構成してもよい。
【0073】
(11) 上記第1及び第2実施形態では、並び方向に沿う蓋部材42の揺動を規制した状態で、係入凹部124にて被支持部119を受け止め支持するように構成したが、例えば被支持部119を1つの回転体120にて構成する等、並び方向に沿う蓋部材42の揺動を規制しない状態で、係入凹部124にて被支持部119を受け止め支持するように構成してもよい。
ちなみに、上述の如く構成した場合でも、蓋部材42を容器本体41に装着した状態において、係入凹部124にて被支持部119を受け止め支持されたときの蓋部材42の揺動軸心を蓋部材42の重心より並び方向の蓋部材側となるように設定することによって、係入凹部124にて被支持部119を受け止め支持したときに、蓋部材42を下部側ほど容器本体41から離れるように傾けることができる。
【0074】
《参考実施形態》
本発明が適用された基板搬送設備において、収納容器を収納する自動倉庫、並びに、収納容器から取り出した基板及び収納容器に収納する基板を載置搬送するコンベアを備えた場合について、参考実施形態として図面に基づいて説明する。尚、以下の説明では、本発明の第3実施形態が適用されているものを例示しているが、本発明の第1、第2及び第4実施形態を適用することができる。
【0075】
図16に示すように、基板処理設備は、矩形状の基板1を上下方向に間隔を隔てて並べる状態で複数枚保持する収納容器2を収納する複数の収納部4を備えた物品収納棚5と、収納部4と基板入出部6との間で収納容器2を搬送する収納容器搬送装置としてのスタッカークレーン7と、基板入出部6に位置する収納容器2から基板1を一枚ずつ取り出して基板1を処理する基板処理装置(図示せず)に搬送し且つ基板処理装置から搬送される基板1を一枚ずつ収納容器2に収納する基板搬送装置8とを備えて構成されている。
そして、この基板処理設備においては、収納容器2を物品収納棚5に保管しながら、保管した収納容器2を基板入出部6に搬送し、その基板入出部6に搬送された収納容器2から基板1を1枚単位で取り出して基板処理装置に搬送して所定の処理を行い、その所定の処理が行われた基板1を基板入出部6に位置する収納容器2に対して1枚単位で収納させるようにしている。
【0076】
図16及び図17に示すように、物品処理設備には、クリーン空間13において浄化空気を天井部より床部に通風させるダウンフロー式の浄化空気通風手段23が設けられており、そのダウンフローのクリーン空間13内に、収納棚5、スタッカークレーン7、及び、基板搬送装置8が装備されている。
浄化空気通風手段23について説明を加えると、図17に示すように、浄化空気通風手段23は、クリーン空間13の床部が多孔状のグレーティング床14にて形成され、クリーン空間13の天井部がHEPAフィルタなどからなるエアーフィルタ15にて形成されるとともに、グレーティング床14の下方側に形成された吸気室16とエアーフィルタ15の上方側に形成されたチャンバー室17とが通風ファン18及びプレフィルタ21を備えた循環路19にて連通されており、クリーン空間13内の空気を、プレフィルタ21とエアーフィルタ15とで清浄化させながら循環させて、浄化空気を天井部より床部に通風させるように構成されている。そして、循環路19には、通風ファン18より上流側に外気取入流路20が接続され、通風ファン18より下流側に排気流路22が接続されており、浄化空気通風手段23にて循環されるクリーン空間13内の空気の一部を外気と交換されている。
【0077】
また、図16に示すように、基板搬送装置8によって基板入出部6の収納容器2と基板処理装置との間で基板1を搬送する基板搬送エリア24には、物品収納棚5側の端部が開放され且つ基板処理装置側の端部が基板処理装置と連通するように基板搬送空間を覆う区画壁25が設けられ、この区画壁25の天井部に複数のエリア用ファンフィルタユニット26が設けられている。そして、複数のエリア用ファンフィルタユニット26にて、クリーン空間13の浄化空気をさらに清浄化させた浄化空気を天井側より床部側に通風させて、区画壁25にて覆われる基板搬送空間をダウンフローの空間としている。
【0078】
図16及び図17に示すように、物品収納棚5の夫々は、棚前後方向に並ぶ前後一対の支柱にて構成された支柱組28が棚横幅方向に並べて立設され、支柱組28を構成する前後一対の支柱に亘って複数の物品支持部29が上下方向に並べて架設されており、収納容器2を物品支持部29にて載置支持させた状態で収納する収納部4が縦横に並べられる状態で複数設けられている。ちなみに、物品収納棚5は、グレーティング床14上に互いに対向する状態で一対設けられている。
そして、物品収納棚5に設けられた複数の収納部4のうちの一部が基板入出部6とされている。説明を加えると、図18に示すように、物品収納棚5に設けられた最下段の複数の収納部4のうちの一部の収納部4は、その収納部4に収納された収納容器2に対して物品収納棚5の背面側を通して基板搬送装置8にて基板2を一枚ずつ取り出すことや一枚ずつ収納することができるように構成されており、基板入出部6とされている。
【0079】
図16及び図17に示すように、スタッカークレーン7は、互いに対向する状態で設けられた一対の収納棚5の間に形成された移動空間をその長手方向に沿って走行移動する移動台車31と、移動台車31に立設された台車走行方向に並ぶ一対の昇降マスト32に昇降自在に案内支持される昇降台33と、昇降台33に支持されて収納部4と自己との間で収納容器2を移載可能なフォーク式の物品移載装置34とが備えられており、移動台車31の水平移動、昇降台33の昇降移動、および、物品移載装置34の作動により、基板入出部6としての収納部4とこれ以外の収納部4との間で収納容器2を搬送するように構成されている。
【0080】
図18に示すように、物品移載装置34は、上下軸芯周りに旋回自在な旋回台35、及び、その旋回台35上に設けられた載置部36を出退移動自在に支持するリンク機構37から構成されている。そして、物品移載装置34は、リンク機構37の伸縮により物品移載装置34を昇降台33上に引退させた状態や物品移載装置34を収納部4側に突出させた状態に切り換え可能で、且つ、旋回台35の旋回により物品移載装置34の出退方向を180度変更可能に構成されている。
【0081】
基板搬送装置8は、図18等に示すように、基板入出部6に位置する収納容器2と基板搬送コンベヤ51との間で基板1を1枚ずつ受け渡すように構成されている。そして、基板搬送装置8としては、基板1を載置支持する複数の支持板45が上下方向に間隔を隔てた状態で並設された収納容器2と、基板1を載置搬送する基板搬送コンベヤ51と、収納容器2から基板1を一枚ずつ取り出して基板搬送コンベヤ51に受け渡し且つ基板搬送コンベヤ51から受け取った基板1を一枚ずつ収納容器2に収納する基板中継ユニット70と、基板入出部6に位置する収納容器2を昇降自在に支持する昇降手段61と、基板搬送装置8の作動を制御する制御装置H(図34参照)とが備えられている。
次に、基板搬送装置8について詳細な説明を加えるが、基板取り出し方向の下流側(基板収納方向の上流側)を前方側とし、基板取り出し方向の上流側(基板収納方向の下流側)を後方側とし、基板取り出し方向(基板収納方向)に沿う方向を前後方向と称し、この方向と交差する方向を横幅方向として説明する場合がある。
【0082】
〔収納容器〕
図20及び図21に示すように、収納容器2は、前後面が開口する横倒れ姿勢の四角筒状に形成された容器本体41と、容器本体41の前側端部に前面の開口を閉塞する状態で設けられた蓋部材42と、容器本体41の後側端部に後面の開口を閉塞する状態で設けられたファンフィルタユニット43と、収納容器2内に上下方向に間隔を隔てた状態で並設された複数の支持板45とを備えて構成されている。
【0083】
容器本体41は、フレーム材にて直方体形状に枠組み形成するとともに左右面及び上下面の開口を板材にて閉塞させることにより、上述の前後面が開口する横倒れ姿勢の四角筒状に形成されている。そして、容器本体41の前面の開口を基板出し入れ口44として、容器本体41に対して基板出し入れ口44を通して基板1の出し入れが可能に構成されている。
【0084】
図20に示すように、蓋部材42は、基板出し入れ口44と同形状の開口が形成されるように蓋形成用のフレーム材にて枠組み形成されており、その開口は透明な板材にて閉塞されている。
また、蓋部材42には、容器本体41に上方から係合する被係合枠46が設けられている。つまり、蓋部材42は、蓋部材42を容器本体41に対して下方に移動させて被係合枠46を容器本体41に係合させることにより蓋部材42を容器本体41に装着することができ、蓋部材42を容器本体41に対して上方に移動させることにより蓋部材42を容器本体41から離脱させることができるように構成されている。
そして、蓋部材42は、容器本体41に装着された状態において、容器本体41との間に隙間が形成される形状に形成されており、ファンフィルタユニット43にて収納容器2内に導入された空気は、容器本体41と蓋部材42との間に形成された隙間を通して外部に排出される。
【0085】
図21に示すように、ファンフィルタユニット43は、容器本体41の後面の開口から基板出し入れ口44に向けて通風させるように容器本体41の後端部に着脱自在に装着されている。
尚、詳細な説明は省略するが、ファンフィルタユニット43には、受電部とこの受電部に供給された電力を蓄えるバッテリとが備えられており、ファンフィルタユニット43は、収納容器2が収納部4に収納されている状態では、収納部4の夫々に備えられた給電部から受電部に給電された電力により作動し、収納容器2がスタッカークレーン7にて搬送されているとき等の受電部が給電部から離れて受電部に電力が供給されない状態では、バッテリに蓄えられた電力により作動するように構成されている。
【0086】
図22に示すように、複数の支持板45の夫々は、プレス加工により上方に突出する複数の突起部48が形成された支持用基板47と、載置支持した基板1の横幅方向及び後方への移動を規制する規制部材49とが備えられている。そして、突起部48の上面は、水平な平面に形成されており基板1を載置支持する載置面48aとされている。
また、複数の支持板45の夫々は、図24等に示すように、その前端部分45aの上面が前方側ほど下方に位置する傾斜する平面に形成され、前端部分45a及び突起部48以外の部分の上面が水平な平面に形成されており、基板1を載置支持する支持予定領域Eが前端部分45aからそれ以外の部分に亘って設定されている。
ちなみに、突起部48は、直径10mmの円形状で且つガラス基板1の厚みより薄い厚み0.2mmに形成されている。
【0087】
そして、複数の支持板45の夫々には、突起部48を支持用基板47に前後方向並びに横幅方向に並設することにより凹入部50が形成されている。
説明を加えると、支持板45における突起部48を形成していない部分が載置面48aより下方に凹入することになる。上述の如く支持用基板47に突起部48を並設することにより、載置面48aより下方に凹入する凹入部50が格子状に形成されることとなり、このように形成された凹入部50は、支持予定領域Eの中央部から支持予定領域Eの外部に伸びる形状で、且つ、支持予定領域Eにおける前端部から後端部に亘って直線状に伸びる形状に形成される。支持板45の上面と基板1の下面との間に空気が供給されることにより、基板1が支持板45から浮上するのであるが、支持板45の上面と基板1の下面との間への空気の供給が停止されたときに、例えば図22の点線矢印にて示しているように、支持板45と基板1との間に存在する空気が、凹入部50に沿って支持予定領域Eの外部まで流動することになる。その結果、支持板45と基板1との間に存在する空気を速やかに排出することができ、突起部48にて基板1を安定して載置支持することができる。
【0088】
規制部材49は、支持予定領域Eの左右両側に位置するように支持用基板47における左右両端部において前後方向に間隔を隔てて並設され且つ支持予定領域Eの後方側に位置するように支持用基板47における後端部において横幅方向に間隔を隔てて並設されている。
【0089】
〔昇降手段〕
図18及び図19に示すように、昇降手段61は、基板入出部6に設けられており、昇降用モータ62(図34参照)にて昇降移動して収納容器2を載置支持する左右一対の支持台63と、左右一対の支持台63を各別に昇降自在に案内支持する左右一対の案内支柱64とを備えて構成されている。
そして、図19に示すように、基板入出部6には、収納容器2における蓋部材42の被係合枠46に係合する係合部材65が区画壁25の天井部に支持される状態で設けられており、スタッカークレーン7にて収納容器2が昇降手段61にて載置支持されるように基板入出部6に搬入されるに伴って被係合枠46が係合部材65に係合し且つ容器本体41から離脱して蓋部材42が容器本体41から取り外され、スタッカークレーン7にて基板入出部6から収納容器2が搬出されるに伴って被係合部枠46が容器本体41に係合し且つ係合部材65から離脱して蓋部材42が容器本体41に装着される。
よって、昇降手段61にて収納容器2における容器本体41を載置支持した支持台63を昇降させることにより、蓋部材42を係合部材65に支持させた状態で収納容器2における蓋部材42以外の部分を昇降移動させて、基板出し入れ口44の開口量が変更されるように構成されている。
【0090】
〔基板中継ユニット〕
次に、基板中継ユニット70について説明を加える。
図18及び図19に示すように、基板中継ユニット70は、横幅方向に沿って走行する走行台車74にて横幅方向に移動自在に構成されており、基板入出部6に位置する収納容器2との間で基板1を一枚ずつ取り出す又は収納するときには、走行台車74の走行により基板入出部6に位置する収納容器2に隣接する位置に基板中継ユニット70が配置されるように構成されている。
図23に示すように、基板中継ユニット70は、取り出し対象又は収納対象の基板1の下面とこの基板1を載置支持する支持板45の上面との間に空気を噴出する浮上用空気噴出体71と、浮上用空気噴出体71よりも基板取り出し方向の下流側に空気を供給する供給用空気噴出体72と、浮上用空気噴出体71による空気の噴出により支持板45から浮上した取り出し対象の基板1を浮上用空気噴出体71及び供給用空気噴出体72の上方を通過させる状態で収納容器2から取り出し、且つ、浮上用空気噴出体71による空気の噴出により浮上した収納対象の基板1をその基板1を載置支持する支持板45上に位置するように浮上用空気噴出体71及び供給用空気噴出体72の上方を通過させる状態で収納容器2に収納する基板出し入れ機構73とを備えて構成されている。
ちなみに、基板出し入れ機構73は、基板1を収納容器2から取り出す取り出し手段と基板1を収納容器2に収納する収納手段とに兼用されている。
【0091】
〔走行台車〕
図18及び図19に示すように、走行台車74は、横幅方向に沿って設けられた一対の走行用レール76の夫々に対応して設けられて走行用モータ77にて回転駆動される走行用車輪78を備え、浮上用空気噴出体71、供給用空気噴出体72及び基板出し入れ機構73を支持するように構成され、走行用モータ77にて走行用車輪78を回転駆動させることにより、基板中継ユニット70を横幅方向に走行移動させて収納容器2と隣接する位置と基板搬送コンベヤ51と隣接する位置とに移動可能に構成されている。
【0092】
〔基板出し入れ機構〕
基板出し入れ機構73は、基板1を挾持搬送する挾持搬送手段81と基板1を載置搬送する載置支持搬送手段88とを備えて構成されている。
挾持搬送手段81は、基板1を収納容器2から取り出す場合には、取り出し対象の基板1における基板取り出し方向の下流側端部を挾持する挾持部82を基板取り出し方向に沿う移動経路に沿って基板取り出し方向の上流側から下流側に移動させて、取り出し対象の基板1の全体が収納容器2内に位置する収納位置(図24及び図25参照)から取り出し対象の基板1の一部が収納容器2外に位置する中継位置(図26及び図27参照)まで取り出し対象の基板1を搬送し、また、基板1を収納容器2に収納する場合には、挾持部82を移動経路に沿って基板搬入方向の上流側から下流側に移動させて、中継位置に位置する収納対象の基板1を、挾持部82の先端部分にて押圧する状態で中継位置から収納位置まで搬送するように構成されている。
そして、挾持搬送手段81は、基板1を収納容器2から取り出すときは取り出し対象の基板1における横幅方向の両端部を挾持し、基板1を収納容器2に収納するときは収納対象の基板2における横幅方向の両端部を押圧するように、挾持部82を横幅方向に一対設けて構成されている。これにより、縦軸芯周りでの基板1の回転を防止し且つ基板1を安定した姿勢で搬送することができながら、基板1に対して接触する位置を基板取り出し方向の下流側端部のごく一部とすることができる。
【0093】
挾持部82は、協働により基板1を上下方向に挾持する一対の挾持作用部分83と、一対の挾持作用部分83を支持する支持部分84とを備えて構成されている。一対の挟持作用部分83は、支持部分84の横側方に突出する状態で、互いに遠近移動自在に支持されている。そして、一対の挟持作用部分83は、一対の挾持作用部分83を互いに近接させて基板1を挾持する挾持状態(図26参照)と、一対の挾持作用部分83を互いに離間させた挾持解除状態(図24参照)と、一対の挾持作用部分83を挾持状態よりさらに近接させて互いに接触させる押圧状態(図28参照)とに切り換え可能に構成されている。
【0094】
挟持部82は、基板取り出し方向に沿う移動経路に沿って直線状に移動自在な移動体87に支持されており、この移動体87の移動経路に沿う移動によって挟持部82が基板取り出し方向に移動自在に構成されている。移動体87の上部には、移動体87に対して縦軸芯周りで揺動自在に連結された揺動連結部材85が設けられ、その揺動連結部材85において基板取り出し方向に延びる部分の端部には、その上部に挟持部82が固定支持されている。これにより、挾持部82は、移動体87に縦軸芯周りに揺動自在に支持されている。
ちなみに、挾持部82が揺動する縦軸芯は、平面視において支持部分84が存在する箇所から外れた箇所に位置しており、挾持作用部分83が存在する箇所に位置している。
【0095】
また、挾持搬送手段81は、取り出し対象の基板1を中継位置に搬送した状態で取り出し対象の基板1に対する挾持を解除した挾持部82を、載置支持搬送手段88にて搬送される取り出し対象の基板1の搬送経路(基板1を搬送するときに基板1が占める空間)から退避させた退避位置に移動させる退避操作手段としての揺動案内部材89を備えて構成されている。
この揺動案内部材89は、移動体87の移動経路に沿う移動により挾持部82に接当して、挾持部82を基板取り出し方向と交差する横幅方向の外方側に案内させるように縦軸芯周りに揺動させることにより、挟持部82を退避位置に退避させるように構成されている。
【0096】
揺動案内部材89について説明を加えると、揺動案内部材89は、揺動連結部材85及び案内ローラ86を案内する案内溝89aを備えて構成されている。つまり、揺動連結部材85は、案内溝89aが形成されている板体を貫通する状態で案内溝89aの内壁と接当するように設けられており、案内ローラ86は、揺動連結部材85の基板取り出し方向に延びる部分の端部においてその下方側に案内溝89の内壁と当接するように一対設けられている。
そして、案内溝89aは、基板取り出し方向の上流側の部分が移動体87の移動経路に沿う直線状に形成され、この上流側の部分と連続する下流側の部分が横幅方向の外方側に曲がる曲線状に形成されている。
つまり、図24〜図28に示すように、取り出し対象の基板1を収納位置から中継位置に搬送する又は収納対象の基板1を中継位置から収納位置に搬送するべく移動体87を移動経路に沿って移動させている間は、案内ローラ86は案内溝89aにおける直線状に形成された部分にて直線状に案内されるため、挾持部82の姿勢は挾持作用部分83と支持部分84とが移動経路に沿う方向に並ぶ姿勢に保持される。
そして、図29及び図30に示すように、収納位置の取り出し対象の基板1に対して挾持を解除した後に、移動体87を基板取り出し方向の下流側に移動させることにより、案内ローラ86は案内溝89aにおける曲線状に形成された部分にて横幅方向の外方側に移動するように曲線状に案内されるため、挾持部82の姿勢は支持部分84が挾持作用部分83に対して横幅方向外方側に位置するように移動経路に対して傾いた姿勢に変更される。また、この状態から移動体87を基板取り出し方向の上流側に移動させることにより、案内ローラ86は案内溝89aにおける曲線状に形成された部分にて横幅方向の内方側に移動するように曲線状に案内されるため、挾持部82の姿勢は挾持作用部分83と支持部分84とが移動経路に沿う方向に並ぶ姿勢に変更される。
そして、図25及び図27に示すように、挾持部82は、移動経路に沿う方向に並ぶ姿勢では、平面視において一対の挾持作用部分83及び支持部分84が基板1の搬送経路の横幅内に位置するため、基板1に対して基板取り出し方向の下流側から挾持又は押圧することができ、図30に示すように、移動経路に対して傾いた姿勢では、平面視において一対の挾持作用部分83の一部及び支持部分84が基板1の搬送経路から横外方側に外れて位置するため、挾持部82に邪魔されることなく載置支持搬送手段88にて基板1を搬送することができる。
ちなみに、挾持部82は移動経路に対して傾いた姿勢では退避位置(図29及び図30参照)に位置している。このとき、一対の挾持作用部分83は、平面視において基板1の搬送経路上に存在することになるが、一対の挟持作用部分83を挾持解除状態とすることにより、基板1の通過を許容することができる。
【0097】
〔載置支持搬送手段〕
載置支持搬送手段88は、基板1を収納容器2から取り出す場合には、挾持搬送手段81にて中継位置に搬送された取り出し対象の基板1を載置支持して、取り出し対象の基板1を中継位置から取り出し対象の基板1の全体が収納容器2外に位置する取り出し位置(図29参照)に搬送し、基板1を収納容器2に収納する場合には、基板搬送コンベヤ51から受け取った収納対象の基板1を取り出し位置から中継位置に搬送するように構成されている。
ちなみに、載置支持搬送手段88は、基板中継ユニット70を横幅方向に走行移動させるときには基板1をその全体が載置支持搬送手段88上に位置する取り出し位置で載置支持するとともに、取り出し位置に位置する取り出し対象の基板1を基板搬送コンベヤ51に受け渡し、基板搬送コンベヤ51から受け取った収納対象の基板1を取り出し位置に搬送するように構成されている。
【0098】
載置支持搬送手段88について説明を加えると、載置支持搬送手段88は、基板1の下面に向けて空気を供給して水平姿勢で基板を非接触状態で支持する送風式支持手段52と、その送風式支持手段52にて支持された基板1に対して搬送方向の推進力を付与する推進力付与手段53とを設けて構成されている。
送風式支持手段52は、基板1の搬送経路の下方に設けられて上方に向けて空気を送風するブロア54と、このブロア54と基板1の搬送経路との間に設けられた多孔状の整風板55と、ブロア54に空気を供給するコンベア用空気供給装置56(図34参照)とを備えて構成されている。また、推進力付与手段53は、基板取り出し方向に並設されて基板1の下面に接触する複数の支持用搬送ローラ57と、中継位置に位置する基板1の上面に接触して支持用搬送ローラ57との協働により基板1を挾持する挾持用搬送ローラ58とを備えて構成され、基板1における横幅方向の両端部を載置支持及び挾持するように、支持用搬送ローラ57及び挾持用搬送ローラ58が横幅方向に一対設けて構成されている。
【0099】
複数の支持用搬送ローラ57として、基板1の横幅方向への移動を規制する鍔を備えた鍔付きの支持用搬送ローラ57と、鍔を備えていない鍔無しの支持用搬送ローラ57とが設けられており、鍔無しの支持用搬送ローラ57は、中継位置に位置する基板1の下面に接触し且つ挾持用搬送ローラ58との協働に基板1を挾持するように、載置支持搬送手段88(基板出し入れ機構73)における基板取り出し方向の上流側端部に配設されており、鍔付きの支持用搬送ローラ57は、中継位置に位置する基板1の下面に接触しないように、載置支持搬送手段88(基板出し入れ機構73)における鍔無しの支持用搬送ローラ57よりも基板取り出し方向の下流側に並設されている。
ちなみに、挾持用搬送ローラ58は、鍔無しの支持用搬送ローラ57と同様に、載置支持搬送手段88(基板出し入れ機構73)における基板取り出し方向の上流側端部に配設されている。
つまり、載置支持搬送手段88は、中継位置が基板1における基板取り出し方向の下流側端部が複数の支持用搬送ローラにおける鍔無しの支持用搬送ローラ57で支持され且つ挾持用搬送ローラ58との協働により挾持される位置となるように構成されており、挾持搬送手段81による取り出し対象の基板1の搬送は、支持用搬送ローラ57と挾持用搬送ローラ58とで挾持されるように、基板1における基板取り出し方向の下流側端部が載置支持搬送手段88における基板取出方向の上流側端部に位置するように搬送する。
要するに、中継位置が、基板1における基板取り出し方向の下流側端部が載置支持搬送手段88における基板取り出し方向の上流側端部に配設された鍔無しの支持用搬送ローラ57と挾持用搬送ローラ58との協働により挾持される位置であり、収納位置に近い位置であるため、挾持搬送装置81による基板1の搬送距離が短くなるので、挾持部82の移動距離を短くすることができる。
【0100】
また、支持用搬送ローラ57及び挾持用搬送ローラ58が載置支持及び挾持する箇所は、挟持搬送手段81が挟持する箇所よりも横幅方向で外方側となるように支持用搬送ローラ57及び挾持用搬送ローラ58が配設されている。これにより、挟持搬送手段81による基板1の搬送範囲と、載置支持搬送手段88による基板1を搬送範囲とが基板取り出し方向で重複するように構成されている。よって、挟持搬送手段81によって載置支持搬送手段88にて基板1を搬送可能な中継位置まで基板1を搬送することができ、逆に、載置支持搬送手段88によって挟持搬送手段81にて搬送可能な中継位置まで基板1を搬送することができる。その結果、挟持搬送手段81と載置支持搬送手段88との間での受け渡しを的確に行える。しかも、挟持搬送手段81から載置支持搬送手段88に基板1を受け渡すときには、基板1を挟持部82に挟持した状態から載置支持した状態に移行することになるが、支持用搬送ローラ57と挾持用搬送ローラ58との協働により基板1を挟持した状態で搬送することができるので、挟持搬送手段81と載置支持搬送手段88との間での受け渡しを的確に行いながら基板1を適正に搬送することができる。
【0101】
そして、載置支持搬送手段88は、基板1の横幅方向中央部を送風式支持手段52にて非接触状態で支持し、且つ、基板1の横幅方向の両端部を推進力付与手段53にて接触支持及び挾持して、搬送用モータ59にて支持用搬送ローラ57及び挾持用搬送ローラ58を回転駆動させることにより基板1を搬送方向に沿って搬送するように構成されている。
ちなみに、基板搬送コンベヤ51は、載置支持搬送手段88と同様に、ブロアと整風板と空気供給装置とを備えた送風式支持手段、及び、複数の支持用搬送ローラを備えた推進力付与手段とを備えて構成されている。尚、基板搬送コンベヤ51には、挾持用搬送ローラは設けられていない。
【0102】
図31に示すように、浮上用空気噴出体71は、上方に向けて空気を噴出する空気噴出口91と、この空気噴出口91の基板取り出し方向の上流側端部から上方側に伸びる形状に形成されて空気噴出口91から上方に向けて噴出された空気を浮上用空気噴出体71の上面に沿って収納容器2側に向けて水平方向に流動するように誘導する誘導曲面92とを備えて、容器隣接箇所Aにおいて、基板出し入れ機構73にて取り出される取り出し対象の基板1及び収納される収納対象の基板1の下面と浮上用空気噴出体71の上面との間に向けて空気を噴出する補助空気噴出体を兼用するように構成されている。
【0103】
つまり、図31(a)において矢印で示すように、浮上用空気噴出体71の空気噴出口91から上方に向けて噴出された空気は、コアンダ効果により誘導曲面92に沿って流動した後、その誘導曲面92に連なる浮上用空気噴出体71の上面に沿って水平方向に流動し、そのまま基板取り出し方向の上流側に位置する収納容器2に向けて水平方向に流動するため、空気噴出口91から噴出された空気は、取り出し対象の基板1の下面と浮上用空気噴出体71の上面との間に向けて空気が噴出されるように誘導曲面92にて誘導され、その後は、取り出し対象の基板1の下面とこの基板1を載置支持する支持板45の上面との間に空気が噴出されるように収納容器2側に向けて水平方向に流動する。
【0104】
供給用空気噴出体72は、浮上用空気噴出体71と同様に構成された噴出体を水平方向に流動する空気の向きを逆方向となるように設けたものであり、上方に向けて空気を噴出する逆方向用空気噴出口93と、この逆方向用空気噴出口93よりも上方側でかつ基板取り出し方向の下流側に位置して逆方向用空気噴出口93から上方に向けて噴出された空気を供給用空気噴出体72の上面に沿って収納容器2側とは反対側に向けて水平方向に流動するように誘導する逆方向用誘導曲面94とを備えて構成されている
つまり、逆方向用空気噴出口93から噴出された空気は、容器隣接箇所Aにおいて浮上用空気噴出体71の空気噴出口91よりも基板取り出し方向の下流側に空気を供給するように収納容器2側とは反対側である基板取り出し方向の下流側に向けて水平方向に流動する。
【0105】
図23及び図32に示すように、浮上用空気噴出体71は、横幅方向に間隔を隔てた状態で複数並設され、供給用空気噴出体72は、横幅方向で浮上用空気噴出体71の間に配設されており、複数の浮上用空気噴出体71と複数の供給用空気噴出体72とは横幅方向の両端に浮上用空気噴出体71が位置する状態で横幅方向に交互に一列に並べられている。これにより、図32中矢印にて示すように、基板1を搬送するときには、供給用空気噴出体72にて噴出される空気を浮上用空気噴出体71の空気噴出口91に対して基板取り出し方向の下流側に供給することができる。これにより、浮上用空気噴出体71の空気噴出口91からの空気の噴出により、その基板取り出し方向の下流側が負圧となっても、供給用空気噴出体72からの空気によりその部分が正圧化されて基板1を適正に支持することができる。
そして、基板出し入れ機構73における基板取り出し方向の上流側端部には、上面の高さが整風板55の上面と同じ高さとなる状態で且つ基板取り出し方向の上流側に伸びる状態で連設板96が支持されており、供給用空気噴出体72は、その上面が連設板96の上面と同じ高さで且つ基板取り出し方向に連なる状態で連設板96に支持されており、浮上用空気噴出体71は、その上面が連設板96の上面よりの数ミリ(例えば2〜3mm程度)下方に位置する高さで且つ基板取り出し方向の下流側に空気噴出口91から噴出された空気が通る隙間が形成される状態で連設板96に支持されている。
つまり、浮上用空気噴出体71は、その上面が供給用空気噴出体72の上面よりも数ミリ下方に位置するように設けられている。
【0106】
浮上用空気噴出体71及び供給用空気噴出体72には空気供給装置としての噴出体用空気供給装置95(図34参照)から空気が供給され、この噴出体用空気供給装置95は供給する空気の供給量を調整自在に構成されている。そして、噴出体用空気供給装置95から浮上用空気噴出体71及び供給用空気噴出体72に空気を供給することにより、浮上用空気噴出体71及び供給用空気噴出体72は空気を噴出する噴出状態に切り換えられ、噴出体用空気供給装置95から浮上用空気噴出体71及び供給用空気噴出体72への空気の供給を停止させることにより、浮上用空気噴出体71及び供給用空気噴出体72は空気の噴出を停止させた噴出停止状態に切り換えられる。
【0107】
次に、制御装置Hについて説明する。
図33及び図34に示すように、基板中継ユニット70には、挾持部82にて挾持されている基板1及び挾持部82にて押圧されている基板1の存否を検出する基板存否検出センサ101、収納容器2が基板1の取り出す並びに収納に適正な高さに位置しているか否かを検出する容器高さ検出センサ102、基板1が取り出し位置に位置しているか否かを検出する取り出し位置検出センサ103、基板1が中継位置に位置しているか否かを検出する中継位置検出センサ104、及び、載置支持搬送手段88による基板1の搬送速度を減速させる減速位置検出センサ105が設けられ、基板入出部6には、収納容器2から基板1の一部が外部にはみ出しているか否かを検出する基板はみ出し検出センサ106が設けられており、これらの検出センサからの検出情報が制御装置Hに入力されるように構成されている。
【0108】
そして、制御装置Hは、これらの検出センサや上位のコントローラからの指令等に基づいて、基板中継ユニット70における走行台車74、基板出し入れ機構73及び噴出体用空気供給装置95の作動、並びに、昇降手段61及び基板搬送コンベヤ51の作動を制御するように構成されている。
【0109】
制御装置Hは、浮上用空気噴出体71及び供給用空気噴出体72から噴出する空気の噴出量が目標供給量に向けて段階的に多くなるように噴出体用空気供給装置95の作動を制御する空気供給用制御手段、及び、取り出し対象又は収納対象の基板1を載置支持する支持板45を浮上用空気噴出体71及び基板出し入れ機構73に対応する高さ(取り出し用高さであり且つ収納用高さである)に位置させるべく昇降手段61の作動を制御する昇降用制御手段としての機能も備えられている。
つまり、制御装置Hは、浮上用空気噴出体71及び供給用空気噴出体72を噴出停止状態から噴出状態に切り換える際に、噴出体用空気供給装置95から浮上用空気噴出体71及び供給用空気噴出体72に供給する空気の量を段階的に多くし、これら浮上用空気噴出体71及び供給用空気噴出体72から噴出する空気の噴出量が目標供給量に向けて段階的に多くなるように噴出体用空気供給装置95の作動を制御するように構成されている。
また、制御装置Hは、基板1を収納容器2から取り出す又は収納する場合は、その取り出す又は収納する基板1を載置支持する支持板45を浮上用空気噴出体71及び基板出し入れ機構73に対応する高さに位置させて、浮上用空気噴出体71から噴出される空気が取り出す又は収納する基板1の下面とその基板1を載置支持する載置板45の上面との間に噴出させ、且つ、浮上用空気噴出体71による空気の噴出により浮上した基板1を挾持部82にて挾持又は押圧可能とするべく、昇降手段61の作動を制御するように構成されている。
【0110】
基板存否センサ101は、一対の挾持部82の夫々に挾持作用部分83の直前における基板1の存否を検出するように一対設けられており、制御手段Hは、一対の基板存否センサ101の両方が基板1の存在を検出する検出状態であると基板1を挾持或いは押圧していると判別し、一対の基板存否センサ101の一方又は両方が基板1を検出していない非検出状態であると基板1を挾持及び押圧していないと判別するように構成されており、挾持部82にて挾持又は押圧している状態において基板1を挾持及び押圧していないと判別すると、基板搬送装置8の作動を停止させる。
【0111】
容器高さ検出センサ102は、収納容器2に複数の支持板45の夫々に対応して上下方向に並設された複数の検出板107の存否を検出するように設けられており、制御手段Hは、収納容器2が複数の支持板45のいずれかが浮上用空気噴出体71及び基板出し入れ機構73に対応する高さに位置して容器高さ検出センサ102にて複数の検出板のいずれかを検出する検出状態であると収納容器2が適正な高さであると判別し、収納容器2が対応する高さから上下方向にずれて容器高さ検出センサ102が複数の検出板のいずれも検出しない非検出状態であると収納容器2が適正な高さではないと判別するように構成されており、基板1を収納容器2に対して出し入れする際に収納容器2が適正な高さではないと判別すると、基板搬送装置8の作動を停止させる。
【0112】
取り出し位置検出センサ103は、取り出し位置に位置する基板1の基板取り出し方向の上流側端部に対応する位置と下流側端部に対応する位置とに一対設けられており、制御手段Hは、基板1が取り出し位置に位置して一対の取り出し位置検出センサ103が基板1を検出する検出状態であると基板1が取り出し位置に位置していると判別し、基板1が取り出し位置からずれて一対の取り出し位置検出センサ103の一方又は両方が非検出状態であると基板1が取り出し位置に位置していないと判別するように構成されている。
【0113】
中継位置検出センサ104は、中継位置に位置する基板1の基板取り出し方向の下流側端部に対応する位置とこの位置よりさらに下流側の位置とに基板取り出し方向に隣接する状態で一対設けられており、制御手段Hは、基板取り出し方向の上流側に位置する中継位置検出センサ104が基板1を検出する検出状態であり下流側に位置する中継位置検出センサ104が基板1を検出しない非検出状態であると基板1が中継位置に位置していると判別し、基板1が中継位置からずれて一対の中継位置検出センサ104の両方が検出状態又は非検出状態であると基板1が中継位置に位置していないと判別するように構成されている。
【0114】
減速位置検出センサ105は、取り出し用と収納用との一対が取り出し位置に位置する基板1の前後幅内に位置するように設けられており、制御手段Hは、載置支持搬送手段88にて基板1を中継位置から取り出し位置に搬送するにあたり、搬送開始直後は搬送速度を搬送高速度となるように加速させ、取り出し用の減速位置検出センサ105が基板1を検出する検出状態となると、搬送速度を搬送高速度より低速の搬送低速度となるように減速させ、また、載置支持搬送手段88にて基板搬送コンベヤ51から受け取った基板1を取り出し位置に搬送するにあたり、基板搬送コンベヤ51から受け取る基板1の搬送速度を維持させ、収納用の減速位置検出センサ105が基板1を検出する検出状態となると、搬送速度を受け取った基板の搬送速度より低速の搬送低速度となるように減速させるように、推進力付与手段53の作動を制御するように構成されている。
【0115】
基板はみ出し検出センサ106は、収納容器2の直前における基板1の存否を検出するように設けられており、制御手段Hは、基板はみ出し検出センサ106が基板1を検出する検出状態であると基板1が収納容器2からはみ出していると判別し、基板はみ出し検出センサ106が基板1を検出してない非検出状態であると基板1が収納容器2からはみ出していないと判別するように構成されている。
【0116】
制御手段Hにより基板搬送装置8の作動について、基板入出部6に位置する収納容器2から基板1を取り出して図外の基板処理装置に搬送する場合を説明する。
まず、基板中継ユニット70が基板入出部6に位置する収納容器2と隣接して位置するように走行台車74を走行させる。次に、取り出し対象の基板1を載置支持する支持板45が浮上用空気噴出手段71及び基板出し入れ機構73に対応する高さとなるように昇降手段61にて収納容器2を昇降移動させた状態で、噴出体用空気供給装置95を作動させて浮上用空気噴出体71及び供給用空気噴出体72を噴出状態とし、且つ、コンベヤ用空気供給装置56を作動させて送風式支持手段52を整風板55から上方に向けて空気を噴出する状態とする。このとき、浮上用空気噴出体71及び供給用空気噴出体72は、取り出し対象の基板1を支持する支持板45における基板取り出し方向の下流側端部に隣接する容器隣接箇所Aに配設されることになる。これにより、浮上用空気噴出体71にて噴出される空気を取り出し対象の基板1の下面と支持板45との間に適正に供給することができ、取り出し対象の基板1を的確に支持板45から浮上させることができる。浮上用空気噴出体71の空気の噴出により取り出し対象の基板1が支持板45から浮上させた状態で、挾持解除状態の挾持部82を収納位置の取り出し対象の基板1を挾持可能な挾持位置(図24及び図25参照)に移動させるように移動体87を基板取り出し方向の下流側から上流側に移動させる。
【0117】
そして、挾持部82を挾持状態に切り換えて挾持部82にて取り出し対象の基板1を挾持し、支持用搬送ローラ57及び挾持用搬送ローラ58が基板1を基板取り出し方向の上流側から下流側に搬送するように回転させた状態で、挾持状態の挾持部82を中継位置に対応する挾持解除位置(図26及び図27参照)まで移動させるように移動体87を基板取り出し方向の上流側から下流側に移動させて基板1を中継位置に搬送する。このとき、浮上用空気噴出体71及び供給用空気噴出体72の上部にも空気が供給されていることから、その空気により形成される空気層によって浮上用空気噴出体71及び供給用空気噴出体72の上部を通過する基板1を的確に支持することができる。その後、基板1を中継位置に搬送した状態で支持用搬送ローラ57及び挾持用搬送ローラ58の回転を停止させ、且つ、噴出体用空気供給装置95の作動を停止させて浮上用空気噴出体71を噴出停止状態とする。
【0118】
そして、挾持部82を挾持解除状態に切り換えた後、挾持解除状態の挾持部82を退避位置(図29及び図30参照)に移動させるべく移動体87を基板取り出し方向の上流側から下流側に移動させ、且つ、支持用搬送ローラ57及び挾持用搬送ローラ58を基板1を基板取り出し方向の上流側から下流側に搬送するように回転させて、基板1を取り出し位置に搬送した後、支持用搬送ローラ57及び挾持用搬送ローラ58の回転を停止させる。
その後は、基板中継ユニット70が基板搬送コンベヤ51と隣接して位置するように走行台車74を走行させた状態で、支持用搬送ローラ57及び挾持用搬送ローラ58が基板1を基板取り出し方向の上流側から下流側に搬送するように回転させて、基板1を基板搬送コンベヤ51に受け渡し、基板搬送コンベヤ51にて基板1を基板処理装置に搬送する。
【0119】
次に、基板処理装置から搬出された基板1を基板入出部6に位置する収納容器2に収納する場合を説明する。
まず、基板中継ユニット70が基板搬送コンベヤ51と隣接して位置するように走行台車74を走行させ、且つ、コンベヤ用空気供給装置56を作動させて送風式支持手段52を整風板55から上方に向けて空気を噴出させる。この状態で、支持用搬送ローラ57及び挾持用搬送ローラ58が基板1を基板収納方向の上流側から下流側に搬送するように回転させて、基板処理装置から搬出されて基板搬送コンベヤ51にて搬送される基板1を受け取って取り出し位置に搬送する。その後、支持用搬送ローラ57及び挾持用搬送ローラ58の回転を停止させて、基板中継ユニット70が基板入出部6に位置する収納容器2と隣接して位置するように走行台車74を走行させる。
【0120】
そして、収納対象の基板1を載置支持する支持板45が浮上用空気噴出手段71及び基板出し入れ機構73に対応する高さとなるように昇降手段61にて収納容器2を昇降移動させた状態で、噴出体用空気供給装置95を作動させて浮上用空気噴出体71及び供給用空気噴出体72を噴出状態とする。このような状態で、押圧状態の挾持部82を挾持位置よりも基板1の挾持量だけ基板収納方向の上流側の押圧終了位置(図28参照)に移動させるように移動体87を基板収納方向の上流側から下流側に移動させて基板1を収納位置に搬送する。その後、支持用搬送ローラ57及び挾持用搬送ローラ58の回転を停止させ、且つ、噴出体用空気供給装置95及びコンベヤ用空気供給装置56を停止させるとともに、次に基板1の収納を行うのであれば挾持部82を退避位置に移動させるように、また、次に基板1の取り出しを行うのであれば挾持部82を挾持解除位置に移動させるように、移動体87を基板収納方向の下流側から上流側に移動させる。
このように噴出体用空気供給装置95を停止させることにより浮上用空気噴出体が噴出停止状態となるため、収納対象の基板の上面とこの基板を載置支持する支持板の上面との間への空気の供給が停止され、上述の如く、基板と支持板との間に存在する空気が排出される。
【符号の説明】
【0121】
1 基板
2 収納容器
7 移載装置(予備搬送手段)
41 容器本体
42 蓋部材
44 開口
45 支持板
61 載置下降台(支持下降台)
71 浮上用空気噴出体
71 補助空気噴出体
73 取り出し手段
111 容器搬送手段
112 基板移載装置
119 被支持部
121 固定蓋
122 蓋離脱手段
123 受け止め支持体
P1 上方位置
P2 蓋離脱位置
P3 中間位置
P4 基板移載位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を上下方向に間隔を隔てて水平姿勢で複数枚収納する収納容器を基板移載位置に搬送する容器搬送手段と、
前記基板移載位置に位置する前記収納容器から基板を取り出す又は前記収納容器に基板を収納するべく基板を移載する基板移載装置とが設けられている基板搬送設備であって、
前記収納容器が、横倒れ姿勢の筒状に形成されてその一端部に基板移載用の開口が形成され且つ内部に基板を複数枚収納する容器本体と、前記容器本体に対して着脱自在で前記容器本体に装着した状態において前記開口の全面を閉じる蓋部材とを備えて構成され、
前記収納容器が蓋離脱位置に位置している状態において前記容器本体から前記蓋部材を離脱させる蓋離脱手段が設けられ、
前記容器搬送手段が、前記収納容器を前記蓋離脱位置から前記基板移載位置に鉛直下方に下降移動させて搬送するように構成され、
前記基板移載装置が、前記蓋部材が離脱された前記容器本体に対して前記開口を通して前記基板を移載するように構成されている基板搬送設備。
【請求項2】
前記基板移載装置が、前記基板移載位置に位置する前記収納容器に対して前記容器本体の前記一端部側に位置するように設けられ、
前記蓋離脱位置が、その蓋離脱位置に位置する前記容器本体に装着された前記蓋部材が基板移載装置と上下方向視で重複する位置である請求項1記載の基板搬送設備。
【請求項3】
前記蓋部材が、前記容器本体に対して上方側から装着自在で且つ上方側へ離脱自在に装着され、
前記容器搬送手段が、前記収納容器を載置支持して前記収納容器を前記基板移載位置より上方で且つ前記蓋離脱位置より下方の中間位置から前記基板移載位置に鉛直下方に下降移動させる載置下降台と、前記収納容器を前記載置下降台に載置させるべく前記収納容器を前記蓋離脱位置より上方の上方位置から前記中間位置に鉛直下方に下降移動させる移載装置とを備えて構成され、
前記載置下降台が、前記収納容器における前記移載対象の基板を前記基板移載装置に対応する移載高さに位置させるべく、前記基板移載位置において前記収納容器を昇降自在に支持するように構成され、
前記蓋離脱手段が、前記移載装置にて下降移動される前記収納容器が前記蓋離脱位置に位置している状態において前記蓋部材に設けられた被支持部を受け止め支持して前記蓋部材を前記容器本体から離脱させる受け止め支持体を備えて構成されている請求項1又は2記載の基板搬送設備。
【請求項4】
前記蓋部材が、前記容器本体に対して上方側から装着自在で且つ上方側へ離脱自在に装着され、
前記容器搬送手段が、前記収納容器を載置支持して前記収納容器を前記蓋離脱位置より上方の上方位置から前記基板移載位置に下降移動させる支持下降台と、前記収納容器を前記支持下降台に載置させるべく前記収納容器を前記上方位置に搬送する予備搬送手段とを備えて構成され、
前記支持下降台が、前記収納容器における前記移載対象の基板を前記基板移載装置に対応する移載高さに位置させるべく、前記基板移載位置において前記収納容器を昇降自在に支持するように構成され、
前記蓋離脱手段が、前記支持下降台にて下降移動される前記収納容器が前記蓋離脱位置に位置している状態において前記蓋部材に設けられた被支持部を受け止め支持して前記蓋部材を前記収納容器から離脱させる受け止め支持体を備えて構成されている請求項1又は2記載の基板搬送設備。
【請求項5】
前記蓋部材が、前記容器本体に対して前記容器本体と前記蓋部材との並び方向における蓋部材側の斜め上方側から装着自在で且つ前記並び方向における蓋部材側の斜め上方側へ離脱自在に装着され、
前記蓋離脱手段が、前記蓋部材を支持する互いに近接させた近接位置と前記蓋部材に対する支持を解除する互いに離間させた離間位置とに基板移載方向と交差する横幅方向に沿って互いに遠近移動自在な一対の支持体を備えて構成され、
前記収納容器が前記蓋離脱位置に位置している状態において前記一対の支持体が近接位置に移動するに伴って前記一対の支持体が接当する前記蓋部材における被接当部分が、前記支持体の接当によって前記蓋部材を前記並び方向における前記蓋部材側の斜め上方に移動させるべく、前記並び方向における前記蓋部材側の斜め上方箇所ほど前記横幅方向の容器外方側に位置する案内面に形成されている請求項1又は2記載の基板搬送設備。
【請求項6】
前記基板移載装置が、位置固定状態に設けられ、
前記容器搬送手段が、前記収納容器における前記移載対象の基板を前記基板移載装置に対応する移載高さに位置させるべく、前記基板移載位置において前記収納容器を昇降自在に支持するように構成され、
前記蓋離脱手段が、離脱させた前記蓋部材にて前記基板移載位置に位置する前記収納容器の前記開口における前記移載対象の基板より上方の部分を閉じるように、離脱させた前記蓋部材を移載対象の基板より上方で且つ基板移載方向で前記基板移載位置に位置する前記収納容器の前記開口に近接する位置に支持するように構成され、
前記基板移載位置に位置する前記収納容器の前記開口における前記移載対象の基板より下方の部分を閉じるように、前記移載対象の基板より下方で且つ前記基板移載方向で前記基板移載位置に位置する前記収納容器の前記開口に近接する位置に固定蓋が位置固定状態で設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載の基板搬送設備。
【請求項7】
前記容器本体が、矩形状の基板を載置支持する複数の支持板を上下方向に間隔を隔てた状態で備えて構成され、
前記基板移載装置が、前記収納容器が前記基板移載位置に位置する状態においてそれの容器本体に備えられた前記支持板における基板取り出し方向の下流側端部に隣接する容器隣接箇所に配設されて、前記取り出し対象の基板の下面とこの基板を載置支持する前記支持板の上面との間に空気を噴出する浮上用空気噴出体と、
前記浮上用空気噴出体による空気の噴出により前記支持板から浮上した前記取り出し対象の基板を前記浮上用空気噴出体の上方を通過させる状態で前記収納容器から取り出す取り出し手段と、
前記浮上用空気噴出体の上面と前記取り出し手段にて取り出される前記取り出し対象の基板の下面との間に向けて空気を噴出する補助空気噴出体とを備えて構成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の基板搬送設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公開番号】特開2010−93222(P2010−93222A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−51041(P2009−51041)
【出願日】平成21年3月4日(2009.3.4)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】