説明

塗布装置及び塗布方法

【課題】基板に塗布される液状体の厚さの分布を均一にすることができる塗布装置及び塗布方法を提供すること。
【解決手段】本発明に係る塗布装置は、基板を浮上させて搬送する基板搬送部と、当該基板搬送部によって搬送させつつ前記基板に液状体を塗布する塗布部と、を備える塗布装置であって、前記基板の浮上高さを測定する非接触センサが設けられていることを特徴とする。基板を搬送させつつ当該基板に液状体を塗布する塗布装置において基板の浮上高さを測定する非接触センサが設けられていることとしたので、実際の基板の浮上量を測定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗布装置及び塗布方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイなどの表示パネルを構成するガラス基板上には、配線パターンや電極パターンなどの微細なパターンが形成されている。一般的にこのようなパターンは、例えばフォトリソグラフィなどの手法によって形成される。フォトリソグラフィ法では、ガラス基板上にレジスト膜を形成する工程、このレジスト膜をパターン露光する工程、その後に当該レジスト膜を現像する工程がそれぞれ行われる。
【0003】
基板の表面上にレジスト膜を塗布する装置として、スリットノズルを固定し、当該スリットノズルの下を移動するガラス基板にレジストを塗布する塗布装置が知られている。その中でも、基板を浮上させて移動させる塗布装置が知られている。基板上に厚さが均一になるようにレジストを塗布するためには、基板の表面とレジストを吐出するノズル先端との間の距離を一定に保つ必要がある。この距離が基板上の異なる場所で一定に保たれない場合、レジストの膜厚にムラが生じる可能性がある。このようなレジストの膜厚ムラを回避する手法として、例えば特許文献1には、基板の板厚を測定する板厚センサを設けて、当該板厚センサの計測した値に基づいて基板表面とノズル先端との間の距離を調節する方法が記載されている。
【特許文献1】特開2006−253216号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の手法では、基板表面とノズル先端との距離自体を測定しているのではないため、実際の距離に対して誤差が生じる可能性がある。このため、基板表面とノズル先端との間の距離のバラつきを十分に回避できない場合があり、レジストの膜厚にムラが生じる可能性がある。
【0005】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、基板に塗布される液状体の厚さをより均一にすることができる塗布装置及び塗布方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る塗布装置は、基板を浮上させて搬送する基板搬送部と、当該基板搬送部によって搬送させつつ前記基板の表面に液状体を塗布するノズルを有する塗布部と、を備える塗布装置であって、前記基板の前記表面と前記ノズルの先端との距離を算出する非接触センサが設けられていることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、基板を搬送させつつ当該基板の表面にノズルから液状体を塗布する塗布装置において基板の表面とノズルの先端との距離を算出する非接触センサが設けられているとしたので、実際の基板の表面とノズルの先端との距離を測定することができる。これにより、基板に塗布される液状体の厚さをより均一にすることができる。
【0008】
上記の塗布装置は、前記基板搬送部は、前記塗布部によって前記基板の前記表面に前記液状体が塗布される塗布処理領域を有し、前記非接触センサは、前記塗布処理領域へ搬送された前記基板の前記表面と前記ノズル先端との距離を算出することを特徴とする。
本発明によれば、基板搬送部が塗布部によって基板の表面に液状体が塗布される塗布処理領域を有し、非接触センサが塗布処理領域へ搬送された基板の表面とノズル先端との距離を算出することとしたので、液状体が塗布される基板の近傍で距離の算出を行うことができる。これにより、正確な距離を算出することができる。
【0009】
上記の塗布装置は、前記非接触センサは、前記基板の前記表面側に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、非接触センサが基板の表面側、すなわち液状体が塗布される面側に設けられているので、より正確な距離を算出することができる。
【0010】
上記の塗布装置は、前記非接触センサは、前記塗布部に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、非接触センサが塗布部に設けられているので、基板の表面及びノズル先端の位置が把握しやすくなる。
【0011】
上記の塗布装置は、前記ノズルを支持するノズル支持部が設けられており、前記非接触センサは、前記ノズル支持部と一体的に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、ノズルを支持するノズル支持部が設けられており、非接触センサは当該ノズル支持部と一体的に設けられているので、例えばノズルが移動する場合であっても、非接触センサがノズルと一体的に移動することとなる。このため、非接触センサの位置がノズルの位置に対して大きくずれにくくなる。これにより、一層正確な算出結果を得ることができる。
【0012】
上記の塗布装置は、前記非接触センサは、複数設けられており、前記ノズルは、一方向に長手のノズル開口を有し、前記複数の非接触センサは、前記ノズル開口の長手方向に沿って配列されていることを特徴とする。
本発明によれば、非接触センサが複数設けられており、ノズルが一方向に長手のノズル開口を有し、複数の非接触センサがノズル開口の長手方向に沿って配列されているので、液状体が吐出される領域の全体に亘って基板の表面とノズル先端との距離を算出することができる。これにより、詳細な算出結果を得ることができる。
【0013】
上記の塗布装置は、前記非接触センサは、複数設けられており、前記複数の非接触センサのうち少なくとも1つは、前記基板のうち搬送方向に対して直交する方向の中央部の前記基板の前記表面と前記ノズル先端との距離を算出することを特徴とする。
本発明によれば、非接触センサが複数設けられており、複数の非接触センサのうち少なくとも1つが基板のうち搬送方向に対して直交する方向の中央部の基板の表面とノズル先端との距離を算出するので、例えばこの中央部における基板の表面とノズル先端との距離の算出結果と、他の位置に設けられた非接触センサの算出結果とを比較することにより、当該距離が一定になっているか否かを判断することができる。
【0014】
上記の塗布装置は、前記非接触センサは、複数設けられており、前記複数の非接触センサのうち少なくとも1つは、前記基板のうち搬送方向に対して直交する方向の端部の前記基板の前記表面と前記ノズル先端との距離を算出することを特徴とする。
本発明によれば、非接触センサが複数設けられており、複数の非接触センサのうち少なくとも1つが基板のうち搬送方向に対して直交する方向の端部の基板の表面とノズル先端との距離を算出するので、例えばこの端部における基板の表面とノズル先端との距離の算出結果と、他の位置に設けられた非接触センサの算出結果とを比較することにより、当該距離が一定になっているか否かを判断することができる。
【0015】
上記の塗布装置は、前記非接触センサは、レーザセンサであることを特徴とする。
本発明によれば、非接触センサがレーザセンサであることとしたので、簡単な構成で誤差の少ない測定を行うことができる。このような非接触センサとして、他には例えばレーザセンサ以外の光センサや、静電容量センサ、磁気センサなどが挙げられる。なお、レーザセンサを用いる場合、例えば基板にレーザ光を入射させ、その反射光を検出することで基板面の位置が検出されるように構成することができる。
【0016】
上記の塗布装置は、レーザ光の射出方向が前記基板の基板面の法線方向に対して傾くように設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、レーザセンサが、レーザ光の射出方向が基板の基板面の法線方向に対して傾くように設けられていることとしたので、射出光と反射光とが干渉することなく、正確な測定が可能となる。
【0017】
上記の塗布装置は、前記基板搬送部は、前記塗布部によって前記基板の前記表面に前記液状体が塗布される塗布処理領域を有し、前記塗布処理領域には、前記レーザセンサからのレーザ光が当該レーザセンサに向けて反射するのを抑制する反射抑制部が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、基板搬送部が塗布部によって基板の表面に液状体が塗布される塗布処理領域を有し、塗布処理領域にはレーザセンサからのレーザ光が当該レーザセンサに向けて反射するのを抑制する反射抑制部が設けられているので、塗布処理領域で反射されるレーザ光を基板の表面で反射されるレーザ光と誤認識されるのを防ぐことができる。
【0018】
上記の塗布装置は、反射抑制部が硬質アルマイトを含む材料からなることを特徴とする。
本発明によれば、反射抑制部が硬質アルマイトを含む材料からなるので、塗布処理領域の設計に支障をきたすこと無くレーザ光の反射抑制を図ることが可能となる。
【0019】
本発明に係る塗布方法は、基板へ向けて気体を噴出することで当該基板を浮上させて搬送しつつ、ノズルによって前記基板の表面に液状体を塗布する塗布方法であって、非接触センサによって前記基板の前記表面と前記ノズルの先端との距離を算出し、前記算出結果に基づいて所定の値になるように前記距離を調整することを特徴とする。
【0020】
本発明によれば、非接触センサによって基板の表面とノズルの先端との距離を算出し、この算出結果に基づいて所定の値になるように基板の表面とノズル先端との距離を調整することとしたので、実際の基板の表面とノズルの先端との距離に基づいて当該距離を調整することができる。これにより、基板に塗布される液状体の厚さをより均一にすることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、基板に塗布される液状体の厚さをより均一にすることができる塗布装置及び塗布方法を得ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は本実施形態に係る塗布装置1の斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る塗布装置1は、例えば液晶パネルなどに用いられるガラス基板上にレジストを塗布する塗布装置であり、基板搬送部2と、塗布部3と、管理部4とを主要な構成要素としている。この塗布装置1は、基板搬送部2によって基板を浮上させて搬送しつつ塗布部3によって当該基板上にレジストが塗布されるようになっており、管理部4によって塗布部3の状態が管理されるようになっている。
【0023】
図2は塗布装置1の正面図、図3は塗布装置1の平面図、図4は塗布装置1の側面図である。これらの図を参照して、塗布装置1の詳細な構成を説明する。
【0024】
(基板搬送部)
まず、基板搬送部2の構成を説明する。
基板搬送部2は、基板搬入領域20と、塗布処理領域21と、基板搬出領域22と、搬送機構23と、これらを支持するフレーム部24とを有している。この基板搬送部2では、搬送機構23によって基板Sが基板搬入領域20、塗布処理領域21及び基板搬出領域22へと順に搬送されるようになっている。基板搬入領域20、塗布処理領域21及び基板搬出領域22は、基板搬送方向の上流側から下流側へこの順で配列されている。搬送機構23は、基板搬入領域20、塗布処理領域21及び基板搬出領域22の各部に跨るように当該各部の一側方に設けられている。
【0025】
以下、塗布装置1の構成を説明するにあたり、表記の簡単のため、図中の方向をXYZ座標系を用いて説明する。基板搬送部2の長手方向であって基板の搬送方向をX方向と表記する。平面視でX方向(基板搬送方向)に直交する方向をY方向と表記する。X方向軸及びY方向軸を含む平面に垂直な方向をZ方向と表記する。なお、X方向、Y方向及びZ方向のそれぞれは、図中の矢印の方向が+方向、矢印の方向とは反対の方向が−方向であるものとする。
【0026】
基板搬入領域20は、装置外部から搬送されてきた基板Sを搬入する部位であり、搬入側ステージ25と、リフト機構26とを有している。
搬入側ステージ25は、フレーム部24の上部に設けられており、例えばSUSなどからなる平面視で矩形の板状部材である。この搬入側ステージ25は、X方向が長手になっている。搬入側ステージ25には、エア噴出孔25aと、昇降ピン出没孔25bとがそれぞれ複数設けられている。これらエア噴出孔25a及び昇降ピン出没孔25bは、搬入側ステージ25を貫通するように設けられている。
【0027】
エア噴出孔25aは、搬入側ステージ25のステージ表面25c上にエアを噴出する孔であり、例えば搬入側ステージ25のうち基板Sの通過する領域に平面視マトリクス状に配置されている。このエア噴出孔25aには図示しないエア供給源が接続されている。この搬入側ステージ25では、エア噴出孔25aから噴出されるエアによって基板Sを+Z方向に浮上させることができるようになっている。
【0028】
昇降ピン出没孔25bは、搬入側ステージ25のうち基板Sの搬入される領域に設けられている。当該昇降ピン出没孔25bは、ステージ表面25cに供給されたエアが漏れ出さない構成になっている。
【0029】
この搬入側ステージ25のうちY方向の両端部には、アライメント装置25dが1つずつ設けられている。アライメント装置25dは、搬入側ステージ25に搬入された基板Sの位置を合わせる装置である。各アライメント装置25dは長孔と当該長孔内に設けられた位置合わせ部材を有しており、搬入ステージ25に搬入される基板を両側から機械的に挟持するようになっている。
【0030】
リフト機構26は、搬入側ステージ25の基板搬入位置の裏面側に設けられている。このリフト機構26は、昇降部材26aと、複数の昇降ピン26bとを有している。昇降部材26aは、図示しない駆動機構に接続されており、当該駆動機構の駆動によって昇降部材26aがZ方向に移動するようになっている。複数の昇降ピン26bは、昇降部材26aの上面から搬入側ステージ25へ向けて立設されている。各昇降ピン26bは、それぞれ上記の昇降ピン出没孔25bに平面視で重なる位置に配置されている。昇降部材26aがZ方向に移動することで、各昇降ピン26bが昇降ピン出没孔25bからステージ表面25c上に出没するようになっている。各昇降ピン26bの+Z方向の端部はそれぞれZ方向上の位置が揃うように設けられており、装置外部から搬送されてきた基板Sを水平な状態で保持することができるようになっている。
【0031】
塗布処理領域21は、レジストの塗布が行われる部位であり、基板Sを浮上支持する処理ステージ27が設けられている。
処理ステージ27は、ステージ表面27cが例えば硬質アルマイトを主成分とする光吸収材料で覆われた平面視で矩形の板状部材であり、搬入側ステージ25に対して+X方向側に設けられている。処理ステージ27のうち光吸収材料で覆われた部分(反射抑制部)では、レーザ光などの光の反射が抑制されるようになっている。この処理ステージ27は、Y方向が長手になっている。処理ステージ27のY方向の寸法は、搬入側ステージ25のY方向の寸法とほぼ同一になっている。処理ステージ27には、複数のエア噴出孔27aと、複数のエア吸引孔27bとが設けられている。処理ステージ27には、X方向及びY方向にこのエア噴出孔27aとエア吸引孔27bとが交互に平面視マトリクス状に配列されており、1つのエア噴出孔27aと1つのエア吸引孔27bとが隣接して設けられている。これらエア噴出孔27a及びエア吸引孔27bは、処理ステージ27を貫通するように設けられている。
【0032】
エア噴出孔27aには、図示しないエア供給源が接続されている。このエア供給源には、エア噴出孔27aから噴出するエアの圧力や流量を調節する図示しない調節機構が設けられている。このエア吸引孔27bには、図示しないポンプが接続されている。ポンプの吸引力を調節することにより、処理ステージ27に供給されたエアの吸引圧を調節することができるようになっている。
【0033】
処理ステージ27では、エア噴出孔27aのピッチが搬入側ステージ25に設けられるエア噴出孔25aのピッチよりも狭く、搬入側ステージ25に比べてエア噴出孔27aが密に設けられている。このため、この処理ステージ27では他のステージに比べて基板の浮上量を高精度で調節できるようになっており、基板の浮上量が例えば100μm以下、好ましくは50μm以下となるように制御することが可能になっている。
【0034】
基板搬出領域22は、レジストが塗布された基板Sを装置外部へ搬出する部位であり、搬出側ステージ28と、リフト機構29とを有している。この搬出側ステージ28は、処理ステージ27に対して+X方向側に設けられており、基板搬入領域20に設けられた搬入側ステージ25とほぼ同様の材質、寸法から構成されている。搬出側ステージ28には、搬入側ステージ25と同様、エア噴出孔28a及び昇降ピン出没孔28bが設けられている。リフト機構29は、搬出側ステージ28の基板搬出位置の裏面側に設けられており、例えばフレーム部24に支持されている。リフト機構29の昇降部材29a及び昇降ピン29bは、基板搬入領域20に設けられたリフト機構26の各部位と同様の構成になっている。このリフト機構29は、搬出側ステージ28上の基板Sを外部装置へと搬出する際に、基板Sの受け渡しのため昇降ピン29bによって基板Sを持ち上げることができるようになっている。
【0035】
搬送機構23は、搬送機23aと、真空パッド23bと、レール23cとを有している。搬送機23aは内部に例えばリニアモータが設けられた構成になっており、当該リニアモータが駆動することによって搬送機23aがレール23c上を移動可能になっている。この搬送機23aは、所定の部分23dが平面視で基板Sの−Y方向端部に重なるように配置されている。この基板Sに重なる部分23dは、基板Sを浮上させたときの基板裏面の高さ位置よりも低い位置に設けられている。
【0036】
真空パッド23bは、搬送機23aのうち上記基板Sに重なる部分23dに複数配列されている。この真空パッド23bは、基板Sを真空吸着させる吸着面を有しており、当該吸着面が上方を向くように配置されている。真空パッド23bは、吸着面が基板Sの裏面端部を吸着することで当該基板Sを保持可能になっている。各真空パッド23bは搬送機23aの上面からの高さ位置が調節可能になっており、例えば基板Sの浮上量に応じて真空パッド23bの高さ位置を上下させることができるようになっている。レール23cは、搬入側ステージ25、処理ステージ27及び搬出側ステージ28の側方に各ステージに跨って延在しており、当該レール23cを摺動することで搬送機23aが当該各ステージに沿って移動できるようになっている。
【0037】
(塗布部)
次に、塗布部3の構成を説明する。
塗布部3は、基板S上にレジストを塗布する部分であり、門型フレーム31と、ノズル32と、レーザセンサ33とを有している。
門型フレーム31は、支柱部材31aと、架橋部材31bとを有しており、処理ステージ27をY方向に跨ぐように設けられている。支柱部材31aは処理ステージ27のY方向側に1つずつ設けられており、各支柱部材31aがフレーム部24のY方向側の両側面にそれぞれ支持されている。各支柱部材31aは、上端部の高さ位置が揃うように設けられている。架橋部材31bは、各支柱部材31aの上端部の間に架橋されており、当該支柱部材31aに対して昇降可能となっている。当該架橋部材31bは、ノズル32を支持するノズル支持部である。
【0038】
この門型フレーム31は移動機構31cに接続されており、X方向に移動可能になっている。この移動機構31cによって門型フレーム31が管理部4との間で移動可能になっている。すなわち、門型フレーム31に設けられたノズル32が管理部4との間で移動可能になっている。また、この門型フレーム31は、図示しない移動機構によりZ方向にも移動可能になっている。
【0039】
ノズル32は、一方向が長手の長尺状に構成されており、門型フレーム31の架橋部材31bの−Z方向側の面に設けられている。このノズル32のうち−Z方向の先端には、自身の長手方向に沿ってスリット状の開口部32aが設けられており、当該開口部32aからレジストが吐出されるようになっている。ノズル32は、開口部32aの長手方向がY方向に平行になると共に、当該開口部32aが処理ステージ27に対向するように配置されている。開口部32aの長手方向の寸法は搬送される基板SのY方向の寸法よりも小さくなっており、基板Sの周辺領域にレジストが塗布されないようになっている。ノズル32の内部にはレジストを開口部32aに流通させる図示しない流通路が設けられており、この流通路には図示しないレジスト供給源が接続されている。このレジスト供給源は例えば図示しないポンプを有しており、当該ポンプでレジストを開口部32aへと押し出すことで開口部32aからレジストが吐出されるようになっている。支柱部材31aには不図示の移動機構が設けられており、当該移動機構によって架橋部材31bに保持されたノズル32がZ方向に移動可能になっている。。
【0040】
レーザセンサ33は、ノズル32の開口部32a、すなわち、ノズル32の先端と基板Sとの間のZ方向上の距離(塗布ギャップ)を測定する非接触センサである。当該レーザセンサ33は、架橋部材31bの−Z方向側の面に当該架橋部材31bの長手方向に沿って複数、例えば2つ設けられており、各レーザセンサ33は架橋部材31bを介してノズル32と一体的に固定されている。この2つのレーザセンサ33は、ノズル32に対して基板搬送方向の上流側(−X方向側)にそれぞれ配置されている。
【0041】
図5は、塗布部3のノズルの長手方向の側面側の構成を示す図である。
同図に示すように、各レーザセンサ33は、レーザ光を射出するレーザ射出部33aと、レーザ光を受光するレーザ受光部33bとを有している。
【0042】
レーザ射出部33aは、例えば半導体レーザなどの光源を有しており、基板Sの基板面に垂直な方向に対してレーザ光が傾いて入射するようにノズル32を支持する架橋部材31bに取り付けられている。このレーザ射出部33aは、基板Sのうちレジストの塗布面側に配置されており、当該レジスト塗布面にレーザ光が照射されるようになっている。
【0043】
レーザ受光部33bは、レーザ光を受光して電気信号に変換する光電素子であり、ノズル32のうちレーザ射出部33aから射出され基板Sのレジスト塗布面で反射される反射光の光路上に設けられている。レーザ受光部33bのZ方向上の位置は、レーザ射出部33aのZ方向上の位置と等しくなっている。
【0044】
レーザ受光部33bは図示しない信号処理部に接続されている。当該信号処理部では、レーザ受光部33bからの電気信号に基づいてレーザ射出部33a及びレーザ受光部33bと基板Sとの間のZ方向上の距離を測定し、この測定結果からノズル32先端と基板Sとの間の距離(塗布ギャップ)hを算出するようになっている。
【0045】
(管理部)
管理部4の構成を説明する。
管理部4は、基板Sに吐出されるレジスト(液状体)の吐出量が一定になるようにノズル32を管理する部位であり、基板搬送部2のうち塗布部3に対して−X方向側(基板搬送方向の上流側)に設けられている。この管理部4は、予備吐出機構41と、ディップ槽42と、ノズル洗浄装置43とを有している。
【0046】
予備吐出機構41、ディップ槽42及びノズル洗浄装置43は、−X方向側へこの順で配列されている。これら予備吐出機構41、ディップ槽42及びノズル洗浄装置43のY方向の各寸法は上記門型フレーム31の支柱部材31a間の距離よりも小さくなっており、上記門型フレーム31が各部位を跨いでアクセスできるようになっている。
【0047】
予備吐出機構41は、レジストを予備的に吐出する部分である。当該予備吐出機構41はノズル32に最も近くに設けられており、予備吐出動作を行った後すぐに塗布動作へと移ることができるようになっている。ディップ槽42は、内部にシンナーやレジストなどが貯留された液体槽である。ノズル洗浄装置43は、ノズル32の開口部32a近傍をリンス洗浄する装置であり、Y方向に移動する図示しない洗浄機構と、当該洗浄機構を移動させる図示しない移動機構とを有している。この移動機構は、洗浄機構よりも−X方向側に設けられている。ノズル洗浄装置43は、移動機構が設けられる分、予備吐出機構41及びディップ槽42に比べてX方向の寸法が大きくなっている。
【0048】
予備吐出機構41、ディップ槽42、ノズル洗浄装置43の配置については、本実施形態の配置に限られず、他の配置であっても構わない。
【0049】
次に、上記のように構成された塗布装置1の動作を説明する。
図6〜図9は、塗布装置1の動作過程を示す平面図である。各図を参照して、基板Sにレジストを塗布する動作を説明する。この動作では、基板Sを基板搬入領域20に搬入し、当該基板Sを浮上させて搬送しつつ塗布処理領域21でレジストを塗布し、当該レジストを塗布した基板Sを基板搬出領域22から搬出する。図6〜図9には門型フレーム31及び管理部4の輪郭のみを破線で示し、ノズル32及び処理ステージ27の構成を判別しやすくした。以下、各部分における詳細な動作を説明する。
【0050】
基板搬入領域20に基板を搬入する前に、塗布装置1をスタンバイさせておく。具体的には、搬入側ステージ25の基板搬入位置の−Y方向側に搬送機23aを配置させ、真空パッド23bの高さ位置を基板の浮上高さ位置に合わせておくと共に、搬入側ステージ25のエア噴出孔25a、処理ステージ27のエア噴出孔27a、エア吸引孔27b及び搬出側ステージ28のエア噴出孔28aからそれぞれエアを噴出又は吸引し、各ステージ表面に基板が浮上する程度にエアが供給された状態にしておく。
【0051】
この状態で、例えば図示しない搬送アームなどによって外部から図6に示す基板搬入位置に基板Sが搬送されてきたら、昇降部材26aを+Z方向に移動させて昇降ピン26bを昇降ピン出没孔25bからステージ表面25cに突出させる。そして、昇降ピン26bによって基板Sが持ち上げられ、当該基板Sの受け取りが行われる。
【0052】
基板Sを受け取った後、昇降部材26aを下降させて昇降ピン26bを昇降ピン出没孔25b内に収容する。このとき、ステージ表面25cにはエアの層が形成されているため、基板Sは当該エアによりステージ表面25cに対して浮上した状態で保持される。基板Sがエア層の表面に到達した際、アライメント装置25dの位置合わせ部材によって基板Sの位置合わせが行われ、基板搬入位置の−Y方向側に配置された搬送機23aの真空パッド23bを基板Sの−Y方向側端部に真空吸着させる。基板Sの−Y方向側端部が吸着された状態を図6に示す。
【0053】
真空パッド23bによって基板Sの−Y方向側端部が吸着された後、搬送機23aをレール23cに沿って処理ステージ27へと移動させる。基板Sが浮上した状態になっているため、搬送機23aの駆動力を比較的小さくしても基板Sはレール23cに沿ってスムーズに移動する。処理ステージ27では、エア噴出孔27aによるエア噴出に加えてエア吸引孔27bによるエア吸引が行われており、より高精度に浮上量が調整される。
【0054】
基板Sの搬送方向先端がノズル32の開口部32aの位置に到達したら、図7に示すように、ノズル32の開口部32aから基板Sへ向けてレジストを吐出する。レジストの吐出は、ノズル32の位置を固定させ搬送機23aによって基板Sを搬送させながら行う。基板Sの移動に伴い、図8に示すように基板S上にレジスト膜Rが塗布されていく。基板Sがレジストを吐出する開口部32aの下を通過することにより、基板Sの所定の領域にレジスト膜Rが形成される。
【0055】
基板SにレジストRの塗布が行われる前に、架橋部材31bに取り付けられた2つのレーザセンサ33によって基板Sとノズル32の先端部とのZ方向上の距離(塗布ギャップ)を算出する。この算出結果に基づいて、当該塗布ギャップが予め設定された所定の値になるように、支持部材31aに設けられた移動機構によって塗布ギャップを調整する。塗布ギャップの算出の際には、レーザ射出部33aから基板Sに向けてレーザ光が射出され、基板Sの表面でレーザ光が反射されてレーザ受光部33bに入射する。処理ステージ27のステージ表面27cが光吸収材料である硬質アルマイトで覆われているため、レーザ光はステージ表面27cで反射することなく、基板Sの表面で反射された光のみがレーザ受光部33bに入射することになる。。
【0056】
レジスト膜Rの形成された基板Sは、搬送機23aによって搬出側ステージ28へと搬送される。搬出側ステージ28では、ステージ表面28cに対して浮上した状態で、図9に示す基板搬出位置まで基板Sが搬送される。
【0057】
基板Sが基板搬出位置に到達したら、真空パッド23bの吸着を解除し、リフト機構29の昇降部材29aを+Z方向に移動させる。すると、昇降ピン29bが昇降ピン出没孔28bから基板Sの裏面へ突出し、基板Sが昇降ピン29bによって持ち上げられる。この状態で、例えば搬出側ステージ28の+X方向側に設けられた外部の搬送アームが搬出側ステージ28にアクセスし、基板Sを受け取る。基板Sを搬送アームに渡した後、搬送機23aを再び搬入側ステージ25の基板搬入位置まで戻し、次の基板Sが搬送されるまで待機させる。
【0058】
次の基板Sが搬送されてくるまでの間、塗布部3では、ノズル32の吐出状態を保持するための予備吐出が行われる。図10に示すように、移動機構31cによって門型フレーム31を管理部4の位置まで−X方向へ移動させる。
【0059】
管理部4の位置まで門型フレーム31を移動させた後、門型フレーム31の位置を調整してノズル32をノズル洗浄装置43にアクセスさせる。ノズル洗浄装置43では、ノズル32の開口部32a近傍に向けてシンナー等の洗浄液を吐出するとともに、必要に応じて窒素ガスをシンナーと同時にノズル32の開口部32aに吐出しながら、図示しない洗浄機構をノズル32の長手方向にスキャンさせることによって、ノズル32を洗浄する。
【0060】
ノズル32の洗浄後、当該ノズル32を予備吐出ユニット42にアクセスさせる。予備吐出ユニット42では、開口部32aと予備吐出面との間の距離を測定しながらノズル32の開口部32aをZ方向上の所定の位置に移動させ、ノズル32を−X方向へ移動させながら開口部32aからレジストRを予備吐出する。
【0061】
予備吐出の後、門型フレーム31を元の位置に戻す。次の基板Sが搬送されてきたら、図11に示すようにノズル32をZ方向上の所定の位置に移動させる。このように、基板Sにレジスト膜Rを塗布する塗布動作と予備吐出動作とを繰り返し行わせることで、基板Sには良質なレジスト膜Rが形成されることになる。
【0062】
なお、必要に応じて、例えば管理部4に所定の回数アクセスする毎に、当該ノズル32をディップ槽42内にアクセスさせても良い。ディップ層42では、ノズル32の開口部32aをディップ槽42に貯留されたシンナー又はレジストの蒸気雰囲気に曝すことでノズル32の乾燥を防止する。
【0063】
このように、本実施形態によれば、基板Sを搬送させつつ当該基板Sにレジストを塗布する塗布装置1において、基板Sの表面とノズル32先端との間の距離を算出するレーザセンサ33が設けられているので、基板Sの表面とノズル32先端との間の実際の距離を測定することができる。これにより、基板Sに塗布されるレジストの厚さの分布を均一にすることができる。
【0064】
また、本実施形態によれば、レーザセンサ33が塗布処理領域21へ搬送された基板Sの表面とノズル32先端との間の距離を測定するので、レジストが塗布される基板Sの近傍で距離の算出を行うことができる。これにより、正確な距離を算出することができる。また、レーザセンサ33が基板Sのレジスト塗布面側に設けられているので、より正確な距離を算出することができる。
【0065】
また、本実施形態によれば、レーザセンサ33がノズル32を支持する架橋部材31bと一体的に設けられているので、例えばノズル32がZ方向又はX方向に移動する場合であっても、レーザセンサ33がノズル32と一体的に移動することとなる。このため、レーザセンサ33の位置がノズル32の位置に対して大きくずれにくくなる。これにより、一層正確な算出結果を得ることができる。
【0066】
また、本実施形態によれば、レーザセンサ33がノズル32の開口部32aの長手方向に沿って配列されているので、基板Sのうちレジストが吐出される領域の全体に亘って当該基板Sの表面とノズル32の先端との間の距離を算出することができる。これにより、詳細な算出結果を得ることができる。加えて、レーザセンサ33をノズル32の開口部32aの長手方向に沿って配列することにより、例えばノズル32を架橋部材31bに傾いて取り付けられた場合に当該ノズル32の傾きを補正することができる。当該長手方向に沿って配列された複数のレーザセンサ33の各測定値に一定の値以上の差がある場合には、測定値が同じ数値となるようにノズル32の傾きを調整する。
【0067】
また、本実施形態によれば、基板SのY方向端部における表面とノズル32先端との間の距離を算出するので、例えばこのY方向中央部における基板Sの表面とノズル32先端との間の距離の算出結果と、Y方向端部における基板Sの表面とノズル32先端との間の距離の算出結果とを比較することにより、当該距離が一定になっているか否かを容易に判断することができる。
【0068】
また、本実施形態によれば、レーザセンサ33が、レーザ光の射出方向が基板Sの基板面の法線方向に対して傾くように設けられていることとしたので、射出光と反射光とが干渉することなく、正確な測定が可能となる。また、塗布処理領域21には、レーザセンサ33のレーザ射出部33aからのレーザ光がレーザ受光部33bに向けて反射するのを抑制する反射抑制部が設けられているので、塗布処理領域21で反射されるレーザ光を基S板の表面で反射されるレーザ光と誤認識されるのを防ぐことができる。
【0069】
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
上記実施形態では、レーザセンサ33を基板Sのレジスト塗布面側に配置することとしたが、これに限られることは無い。例えば、基板Sのレジスト塗布面の裏面側、例えば処理ステージ27のステージ表面上にレーザセンサ33を配置しても構わない。この場合、レーザセンサ33が基板Sの近くに設けられることになるため、誤差が少なくより実効性の高い測定結果を得ることができる。
【0070】
また、上記実施形態では、レーザセンサ33をノズル32の長手方向の中央部及び当該長手方向の両端部に1つずつ配置する構成としたが、これに限られることは無い。例えばノズル32の長手方向中央部に1つだけ配置しても良いし、ノズル32の長手方向の両端部に1つずつ配置し中央部には配置しない構成であっても構わない。また、レーザセンサ33をノズル32ではなく門型フレーム31に取り付けても構わないこの他、レーザセンサ33の位置、個数などについて、適宜変更することが可能である。
【0071】
また、上記実施形態では、レーザ射出部33aからのレーザ光が基板Sの表面に対して斜入射する構成を説明したが、これに限られることは無く、例えばレーザ射出部33aからのレーザ光を基板Sの表面に対して垂直に入射させる構成としても構わない。この場合、例えば基板Sに入射するレーザ光と基板Sで反射されるレーザ光とを干渉させることによって距離を測定することが可能である。
【0072】
また、上記実施形態では、レーザセンサ33がノズル32を支持する架橋部材31bと一体的に設けられた構成を例に挙げて説明したが、これに限られることは無く、例えばレーザセンサ33と架橋部材31bとを一体的ではなく別々に設けても良い。また、レーザーセンサ33を、ノズル32と一体的に設けても良く、ノズル32と別々に設けても良い。また、上記実施形態では、レーザセンサ33を塗布部3に設ける構成としたが、これに限られることは無く、塗布部3以外の場所に設ける構成としても、勿論構わない。
【0073】
塗布装置1の全体構成については、上記実施形態では、搬送機構23を各ステージの−Y方向側に配置する構成としたが、これに限られることは無い。例えば、搬送機構23を各ステージの+Y方向側に配置する構成であっても構わない。また、図12に示すように、各ステージの−Y方向側には上記の搬送機構23(搬送機23a、真空パッド23b、レール23c)を配置し、+Y方向側には当該搬送機構23と同一の構成の搬送機構53(搬送機53a、真空パッド53b、レール53c)を配置して、搬送機構23と搬送機構53とで異なる基板を搬送できるように構成しても構わない。例えば、同図に示すように搬送機構23には基板S1を搬送させ、搬送機構53には基板S2を搬送させるようにする。この場合、搬送機構23と搬送機構53とで基板を交互に搬送することが可能となるため、スループットが向上することになる。また、上記の基板S、S1、S2の半分程度の面積を有する基板を搬送する場合には、例えば搬送機構23と搬送機構53とで1枚ずつ保持し、搬送機構23と搬送機構53とを+X方向に並進させることによって、2枚の基板を同時に搬送させることができる。このような構成により、スループットを向上させることができる。
【0074】
また、上記実施形態では、ノズル32の開口部32aと基板Sの表面との間の距離を算出するために非接触センサとしてレーザセンサ33を搭載した例を説明したが、これに限られることは無い。例えば、レーザセンサ33以外の光センサを搭載しても良いし、静電容量センサなど、異なる種類の非接触センサを搭載しても勿論構わない。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本実施形態に係る塗布装置の構成を示す斜視図。
【図2】本実施形態に係る塗布装置の構成を示す正面図。
【図3】本実施形態に係る塗布装置の構成を示す平面図。
【図4】本実施形態に係る塗布装置の構成を示す側面図。
【図5】本実施形態に係る塗布装置の構成を示す側面図。
【図6】本実施形態に係る塗布装置の動作を示す図。
【図7】同、動作図。
【図8】同、動作図。
【図9】同、動作図。
【図10】同、動作図。
【図11】同、動作図。
【図12】本実施形態に係る塗布装置の他の構成を示す平面図。
【符号の説明】
【0076】
1…塗布装置 2…基板搬送部 3…塗布部 4…管理部 21…塗布処理領域 23…搬送機構 27…処理ステージ 31…門型フレーム 31b…架橋部材(ノズル支持部) 32…ノズル 32a…開口部(ノズル先端) 33…レーザセンサ 33a…レーザ射出部 33b…レーザ受光部 S…基板 R…レジスト膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を浮上させて搬送する基板搬送部と、当該基板搬送部によって搬送させつつ前記基板の表面に液状体を塗布するノズルを有する塗布部と、を備える塗布装置であって、
前記基板の前記表面と前記ノズルの先端との距離を算出する非接触センサが設けられている
ことを特徴とする塗布装置。
【請求項2】
前記基板搬送部は、前記塗布部によって前記基板の前記表面に前記液状体が塗布される塗布処理領域を有し、
前記非接触センサは、前記塗布処理領域へ搬送された前記基板の前記表面と前記ノズル先端との距離を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
【請求項3】
前記非接触センサは、前記基板の前記表面側に設けられている
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の塗布装置。
【請求項4】
前記非接触センサは、前記塗布部に設けられている
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の塗布装置。
【請求項5】
前記ノズルを支持するノズル支持部が設けられており、
前記非接触センサは、前記ノズル支持部と一体的に設けられている
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の塗布装置。
【請求項6】
前記非接触センサは、複数設けられており、
前記ノズルは、一方向に長手のノズル開口を有し、
前記複数の非接触センサは、前記ノズル開口の長手方向に沿って配列されている
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の塗布装置。
【請求項7】
前記非接触センサは、複数設けられており、
前記複数の非接触センサのうち少なくとも1つは、前記基板のうち搬送方向に対して直交する方向の中央部の前記基板の前記表面と前記ノズル先端との距離を算出する
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の塗布装置。
【請求項8】
前記非接触センサは、複数設けられており、
前記複数の非接触センサのうち少なくとも1つは、前記基板のうち搬送方向に対して直交する方向の端部の前記基板の前記表面と前記ノズル先端との距離を算出する
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の塗布装置。
【請求項9】
前記非接触センサは、レーザセンサである
ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の塗布装置。
【請求項10】
前記レーザセンサは、レーザ光の射出方向が前記基板の基板面の法線方向に対して傾くように設けられている
ことを特徴とする請求項9に記載の塗布装置。
【請求項11】
前記基板搬送部は、前記塗布部によって前記基板の前記表面に前記液状体が塗布される塗布処理領域を有し、
前記塗布処理領域には、前記レーザセンサからのレーザ光が当該レーザセンサに向けて反射するのを抑制する反射抑制部が設けられている
ことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の塗布装置。
【請求項12】
前記反射抑制部は、硬質アルマイトを含む材料からなる
ことを特徴とする請求項11に記載の塗布装置。
【請求項13】
基板へ向けて気体を噴出することで当該基板を浮上させて搬送しつつ、ノズルによって前記基板の表面に液状体を塗布する塗布方法であって、
非接触センサによって前記基板の前記表面と前記ノズルの先端との距離を算出し、前記算出結果に基づいて所定の値になるように前記距離を調整する
ことを特徴とする塗布方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−22822(P2009−22822A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−185502(P2007−185502)
【出願日】平成19年7月17日(2007.7.17)
【出願人】(000220239)東京応化工業株式会社 (1,407)
【Fターム(参考)】