説明

安全点検システム

【課題】 飲酒運転を未然に防ぐ管理体制を確立するとともに、運転者の血圧の状態をチェックして、過労運転による重大事故も防止する安全点検システムを提供する。
【解決手段】 酒気帯び検査装置12と、血圧測定器11とを少なくとも備えたクライアント装置1と、このクライアント装置1と通信可能なサーバ装置(管理者センター用サーバ21及びASPサーバ22)とで構成される安全点検システムSを用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人や物の輸送業務に従事する運転者の呼気に含まれるアルコール濃度や血圧を測定し、それらのデータをクライアント装置からサーバ装置に送信して、運転者の健康状態や酒気帯び状態を検査する安全点検システムに関する。
【背景技術】
【0002】
トラック、バス、電車などの運送事業者による重大事故が後を絶たない状況にあり、運送事業者の管理体制を問う社会の声が高まっている。それら重大事故の原因の多くは、運転者の飲酒運転や、過労による体調不良等によるものである。
【0003】
そこで、従来より、例えば、自動車のルームミラーに簡単に取り付けできるアルコール検知器を利用して、始業前に酒気帯びの点検を行うことなどが提案されている。
【特許文献1】特開平9−292354号公報
【0004】
具体的には、上記特許文献1には、被検者の呼気から所定値以上のアルコールを検知して信号を出力するアルコール検知手段と、上記信号を表示する表示手段と、上記アルコール検知手段及び表示手段を設けたケースと、上記ケースの正面に設けたミラーと、上記ケースをルームミラーに着脱可能に取付けるための取付け手段とを備えた自動車用アルコール検知器が開示されている。
【0005】
上記アルコール検知器は、運転者が手軽にアルコール測定を行うことにより、酔っ払い運転を防止して運転者の安全を図ることができるとされている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記した従来の技術は、運転者が本当に検査を行ったか否かの確認は、もっぱら運転者の自己申告によるものであったため、飲酒運転を未然に防ぐ管理体制を確立できるシステムではないという問題があった。また、各地に支店を有する運用事業者の場合、運転者の過去の測定データが支店ごとに点在しており、有効利用できないという問題もあった。
【0007】
また、前述したように、重大事故の原因は、過労による体調不良もかなりの割合を占めているところ、従来のシステムは、もっぱら飲酒運転の防止にのみ着目していて、運転者の健康状態をチェックすることができないという問題もあった。
【0008】
本発明は、上記した従来のシステムの問題点に鑑みてなされたものであり、飲酒運転を未然に防ぐ管理体制を確立するとともに、運転者の健康状態をチェックして、過労運転による重大事故も防止することができる安全点検システムを提供することを主な目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した目的を達成するため、本発明の安全点検システムは、
人又は物の輸送を行う運転者の呼気に含まれるアルコール濃度を測定する酒気帯び検査装置と、前記運転者の血圧を測定する血圧測定器とを少なくとも備えたクライアント装置と、このクライアント装置と通信可能なサーバ装置とで構成される安全点検システムであって、
前記クライアント装置は、前記酒気帯び検査装置により測定されたアルコール濃度のデータと、前記血圧測定器により測定された血圧のデータを取得して、前記サーバ装置に送信する測定データ送信手段を備えるとともに、
前記サーバ装置は、
酒気帯び状態と判定する呼気中のアルコール濃度の基準値を設定する酒気帯び判定値設定手段と、前記クライアント装置から受信したアルコール濃度のデータを取得し、前記酒気帯び判定値設定手段で設定されたアルコール濃度の基準値のデータとの大小を比較する酒気帯び判定手段と、を備え、
さらに、正常血圧と判定する血圧の上下限値を設定する血圧上下限値設定手段と、前記クライアント装置から受信した血圧のデータを取得し、前記血圧上下限値設定手段で設定された上下限値の範囲内にあるか否かを判断する異常血圧判定手段と、を備え、
前記酒気帯び判定手段または前記血圧判定手段の結果が異常であったとき、前記クライアント装置に対して異常を通知する酒気帯び判定時処理または異常血圧判定時処理を実行することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の安全点検システムは、酒気帯び検査装置と血圧測定器とを少なくとも備えたクライアント装置と、このクライアント装置と通信可能なサーバ装置とで構成され、クライアント装置は、アルコール濃度のデータと血圧のデータをサーバ装置に送信するので、サーバ装置側で、重大事故を未然に防ぐ管理体制を確立することができる。また、運転者の血圧もチェックするので、過労運転による重大事故も防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の安全点検システムは、
人又は物の輸送を行う運転者の呼気に含まれるアルコール濃度を測定する酒気帯び検査装置と、前記運転者の血圧を測定する血圧測定器とを少なくとも備えたクライアント装置と、このクライアント装置と通信可能なサーバ装置とで構成される安全点検システムであって、
前記クライアント装置は、前記酒気帯び検査装置により測定されたアルコール濃度のデータと、前記血圧測定器により測定された血圧のデータを取得して、前記サーバ装置に送信する測定データ送信手段を備えるとともに、
前記サーバ装置は、
酒気帯び状態と判定する呼気中のアルコール濃度の基準値を設定する酒気帯び判定値設定手段と、前記クライアント装置から受信したアルコール濃度のデータを取得し、前記酒気帯び判定値設定手段で設定されたアルコール濃度の基準値のデータとの大小を比較する酒気帯び判定手段と、を備え、
さらに、正常血圧と判定する血圧の上下限値を設定する血圧上下限値設定手段と、前記クライアント装置から受信した血圧のデータを取得し、前記血圧上下限値設定手段で設定された上下限値の範囲内にあるか否かを判断する異常血圧判定手段と、を備え、
前記酒気帯び判定手段または前記血圧判定手段の結果が異常であったとき、前記クライアント装置に対して異常を通知する酒気帯び判定時処理または異常血圧判定時処理を実行するものである(本発明の第1の構成)。
【0012】
本発明では、酒気帯び状態か否かの判定には、「呼気中アルコール濃度測定方式」を使用している。呼気中アルコール濃度は、呼気1リットル中に含まれるアルコールの濃度であり、単位はmg/Lで表される。人間がアルコールを摂取すると、約10〜30分で吸収され血液中に取り込まれ、その後、血液中にあるアルコールが肺から呼気として排出される。呼気中アルコール濃度測定方式は、この現象を利用した測定方式である。本発明において、呼気中アルコール濃度を使用した理由は、道路交通法でも、呼気中アルコール濃度方式が採用されているからである。
【0013】
また、「血中アルコール濃度」の場合、計測するのに血液を採取する必要があるが、これは医療行為に当たり、現在、医師免許を持たない者や一般企業が血液を採取することは認められていないからである。
【0014】
また、上記本発明の第1の構成において、
前記クライアント装置は、運転者を特定するための個人認証装置をさらに備え、個人認証に成功しないときは、前記サーバ装置へのログインを拒否する個人認証手段を備えるように構成すれば、運転者ごとの認証が可能となり、セキュリティが向上するため、好適である(本発明の第2の構成)。
【0015】
個人認証装置としては、ICカードリーダ、磁気カードリーダ、二次元コードリーダ等を用いることができる。なお、ICカードリーダは、接触式であっても良いし、非接触式であっても良い。
【0016】
また、上記本発明の第2の構成において、前記個人認証装置として、指紋認証装置を用いれば、確実に本人認証が行える上、カードを持ち歩く必要がなくなるので、より望ましい(本発明の第3の構成)。
【0017】
また、上記本発明の第2又は第3の構成において、
前記クライアント装置は、前記個人認証装置により認証された個人IDを前記サーバ装置に送信する個人ID送信手段をさらに備え、
前記サーバ装置は、個人IDごとに、過去の血圧データと、過去の血圧データから所要の計算に基づいて決定される個人ごとの血圧の基準値を記録する個人情報データベースを備えるとともに、正常血圧と判定する血圧の範囲を設定する血圧範囲設定手段と、前記クライアント装置から受信した個人IDを取得し、その個人IDをキーとして前記個人情報データベースを検索し、個人ごとの血圧の基準値を取得する血圧基準値取得手段と、前記クライアント装置から受信した血圧のデータを取得し、そのデータが、前記血圧基準値取得手段で設定された基準値に前記血圧範囲設定手段で設定された値を加除した範囲内にあるか否かを判断する異常血圧判定手段と、をさらに備えるように構成すれば、
個人ごとに異なる血圧基準値を設定し、その値を基準として正常血圧と判定する血圧の範囲を設定することができるので、過去の蓄積データに基づいて、より適切な判定ができるので、好適である(本発明の第4の構成)。
【0018】
また、上記本発明の第2又は第3の構成において、
前記クライアント装置は、前記個人認証装置により認証された個人IDを前記サーバ装置に送信する個人ID送信手段をさらに備え、
前記サーバ装置は、個人IDごとに、過去の血圧データと、過去の血圧データから所要の計算に基づいて決定される個人ごとの許容血圧上下限値を記録する個人情報データベースを備えるとともに、前記クライアント装置から受信した個人IDを取得し、その個人IDをキーとして前記個人情報データベースを検索し、個人ごとの許容血圧上下限値を取得する許容血圧上下限値取得手段と、前記クライアント装置から受信した血圧のデータを取得し、そのデータが、前記許容血圧上下限値取得手段で設定された範囲内にあるか否かを判断する異常血圧判定手段と、をさらに備えるように構成すれば、
個人ごとに異なる許容血圧上下限値を設定することができるので、過去の蓄積データに基づいて、より適切な判定ができるので、好適である(本発明の第5の構成)。
【0019】
また、上記本発明の第4又は第5の構成において、
前記クライアント装置は、運転者の顔を撮像するWebカメラをさらに備え、前記Webカメラにより撮像された画像データを、所定の時間間隔で前記サーバ装置に送信する画像送信手段を有するとともに、
前記サーバ装置は、前記クライアント装置から受信した画像データを、運転者がクライアント端末で操作を行うごとに操作履歴とともに前記個人情報データベースに記録する画像データ記録手段を備えるように構成すれば、
操作履歴に顔の画像が添付されるので、他の乗務員に測定を依頼するといった不正行為防止し、信頼性の高い測定記録を残すことができる。また、運送事業者が飲酒点検の実施を証明する上でも、有効な証明手段となるので、好適である(本発明の第6の構成)。
【0020】
また、上記本発明の第4乃至第6の何れかの構成において、
前記クライアント装置は、運転者の顔を撮像するWebカメラと、前記管理者センター用サーバとの間で音声の送受信を行うためのマイク付きヘッドホンをさらに備え、前記Webカメラにより撮像された画像データを、所定の時間間隔で前記サーバ装置に送信する画像送信手段を有するとともに、
前記管理者センター用サーバは、前記クライアント装置との間で音声の送受信を行うためのマイク付きヘッドホンを備えるとともに、前記管理者用ディスプレイに、前記クライアント装置から受信した画像データを映し出すように構成すれば、
管理者サーバの管理者は、運転者の顔を見ながら対話ができるので、問診によって健康状態を確認することも可能となるので、好適である(本発明の第7の構成)。
【0021】
また、上記本発明の第4乃至第7の何れかの構成において、
前記サーバ装置は、特定の運転者に対するメッセージのデータを記録する伝言メッセージ記録ファイルをさらに備えるとともに、前記個人ID取得手段を実行したとき、前記伝言メッセージ記録ファイルを参照し、その運転者に対するメッセージのデータが存在するときは、当該メッセージのデータを、前記クライアント装置に送信する伝言メッセージ送信手段を備えるように構成すれば、
例えば、業務連絡や、運転免許証の更新期日が近づいていることなどを伝えることができるので、好適である(本発明の第8の構成)。
【0022】
また、上記本発明の第4乃至第8の何れかの構成において、
前記サーバ装置は、前記個人情報データベースを参照して、特定の運転者の所定の期間の測定データを一覧表示するか、又はグラフ化して表示する履歴表示手段を備えるように構成すれば、蓄積した過去のデータを運転者の健康管理に役立てることもできる上、プリントアウトして関係機関に提出することも可能となるので、好適である(本発明の第9の構成)。
【0023】
また、上記本発明の第4乃至第9の何れかの構成において、
前記サーバ装置は、前記個人情報データベースを参照して、特定の運転者の任意の時点の測定データを、目安表示と重ねあわせて表示する測定結果表示手段を備えるように構成すれば、運転者は自己の血圧の状態を容易に視覚的にチェックすることができるので、好適である(本発明の第10の構成)。
【0024】
また、上記本発明の第1乃至第10の何れかの構成において、
前記サーバ装置は、システムの運行状況を監視する管理者用ディスプレイを備えた管理者センター用サーバと、この管理者センター用サーバとネットワークを介して接続され、前記個人情報データベースにアクセスするプログラムが動作するASPサーバとに機能分割された構成とすれば、プログラム的な処理と個人情報データベースの管理は、ASPサーバで一括して行わせることができ、システムの負荷分散が図れるので、好適である(本発明の第11の構成)。
【0025】
また、上記本発明の第1乃至第11の何れかの構成において、
前記クライアント装置は、タッチパネルモニタをさらに備え、前記測定データ送信手段は、前記タッチパネルモニタから実行可能とすれば、キーボードの操作に慣れない年配の運転者であっても容易に操作ができるので、好適である(本発明の第12の構成)。
【0026】
また、上記本発明の第1乃至第12の何れかの構成において、
前記クライアント装置は、前記測定データ送信手段により前記サーバ装置に送信するデータに、当該データが乗務前に測定したものか乗務後に測定したものかを区別するサインを設けるとともに、
前記サーバ装置は、前記サインをチェックして、運転者が乗務の前後で安全点検を受けていることを確認する点検回数チェック手段を備えるように構成すれば、
乗務の前後での安全点検を管理することが可能となり、勤務時間中の飲酒を防止できるので、好適である(本発明の第13の構成)。
【実施例】
【0027】
以下、本発明の安全点検システムを実施例に基づいてさらに詳細に説明する。図1は、本発明の安全点検システムの全体構成の一例を説明する図、図2は、クライアント装置と管理者センター用サーバの機器構成を説明する図、図3は、本発明の安全点検システムのネットワーク構成の一例を説明する図、図4は、本発明の安全点検システムのネットワーク構成の他の一例を説明する図、図5は、クライアント端末のタッチパネルモニタに表示される初期画面を示した図、図6は、サーバ装置での処理が完了した時点におけるタッチパネルモニタの状態を示した図、図7は、サーバ装置での処理が完了した時点における管理者用ディスプレイの状態を示した図、図8は、サーバ装置の測定データ一覧の説明図、図9は、酒気帯び判定値設定手段と酒気帯び判定手段のブロック図、図10は、血圧上下限値設定手段と異常血圧判定手段のフローチャート図、図11は、血圧範囲設定手段と血圧基準値取得手段と異常血圧判定手段のフローチャート図、図12は、許容血圧上下限値取得手段と異常血圧判定手段のフローチャート図、図13は、測定結果表示手段による出力の説明図、図14は、履歴表示手段による出力の説明図である。
【0028】
先ず、図1において、1は、運送事業者の各地の支店に設置されているクライアント装置1であり、インターネットNを介してサーバ装置2と通信可能となっている。本実施例の安全点検システムSは、クライアント装置1と、サーバ装置2で構成され、サーバ装置2は、管理者センター用サーバ21と、ASPサーバ22とに機能分割されている。各支店では、トラックの運転者がクライアント装置1に着席しており、血圧、脈拍、体温、心電図などのデータと、呼気中アルコール濃度のデータを測定している。運転者は、乗務前と乗務後にデータを採取する。
【0029】
管理者センター用サーバ21は、運送事業者の本社や支社などに設置される。図1の例は、運転者との対話も可能とする方式を用いているが、対話が不要であれば、無人運転とすることもできる。ASPサーバ22は、過去の記録データなどを記録するとともに、プログラムが実行されるサーバであり、図1の例では、管理者センター用サーバ21と異なる場所に設置されている。
【0030】
図2は、クライアント装置1と管理者センター用サーバ21の機器構成を説明する図であり、11は、運転者の血圧と脈拍を同時に測定することができる血圧測定器を示している。血圧測定器11は、クライアントマシンの周辺機器として接続されているので、測定データは、クライアントマシンの画面から操作して直接取り込むことができる。血圧については、最高血圧と最低血圧の両方を点検するようにしている。
【0031】
12は、呼気に含まれるアルコール濃度を測定する酒気帯び検査装置を示している。運転者がセンサーの部分に呼気を吹きかけると、呼気1リットル中に含まれるアルコール濃度(mg/L)を測定することができる。13は、個人認証装置であり、本実施例では、指紋認証装置を用いている。指紋認証装置13は、運転者の指紋をあらかじめ登録しておくことにより、確実に本人認証が行える上、カードを持ち歩く必要がないので、便利である。
【0032】
Webカメラ14は、クライアント端末に着席した運転者の顔を撮像し、所定の時間間隔で管理者センター用サーバ21にデータを送信し、さらに操作履歴画像データとしてASPサーバ22にデータを送信している。本実施例では、運転者がクライアント端末で操作をするごとにASPサーバ22にデータが蓄積されるので、他人に測定を依頼するような不正は防止される。
【0033】
クライアント装置1と管理者センター用サーバ21はマイク付きヘッドホン15,23をそれぞれ備えており、管理者と運転者は、体調等について、対話をすることができる。なお、Webカメラ14で撮像した運転者の顔の画像は、管理者用ディスプレイ24に映し出されるから、管理者は、運転者の様子を目で確認することもできる。
【0034】
本実施例は、タッチパネルモニタ16にメニュー画面を表示しているので、運転者は、キーボードの操作に不慣れであっても、簡単に操作が行える。なお、Pはプリンタ装置であり、例えば、管理者センター用サーバ21で測定結果表示手段や履歴表示手段を実行した際、必要に応じてリストを印刷することができる。
【0035】
図2のネットワーク構成は、図1とは異なり、クライアント端末1と管理者センター用サーバ21の間の通信は、ローカルエリアネットワーク(LAN)で接続されている。運送事業者が大企業ですでに社内LANを有しているときは、このような形態を取るのが望ましい。なお、Tは、ブロードバンド用のターミナルアダプタであり、管理者センター用サーバ21とASPサーバ22の間はインターネットNを介した通信となっている。ASPサーバ22上には、個人情報データベース25や伝言メッセージ記録ファイルなどが記録されている。
【0036】
図3は、ネットワーク構成の他の一例を説明する図であり、クライアント端末1と管理者センター用サーバ21の間は、インターネットNで接続されている。運送事業者の本部と支店の間が社内LANで繋がっていない場合には、図3のようなネットワーク構成を採用すれば良い。
【0037】
また、図4は、サーバ装置2を機能分割せずに、LANで接続されたネットワーク構成の例である。この場合は、本部のコンピュータ装置内に、個人情報データベース25や伝言メッセージ記録ファイル26などが存在することになる。
【0038】
図5は、クライアント端末1のタッチパネルモニタ16に表示される初期画面を示した図である。初期画面には、ログインボタン1a、血圧測定ボタン1b、アルコール測定ボタン1c、画像撮影ボタン1d、データ送信ボタン1e、測定キャンセルボタン、乗務前/乗務後の選択ボタン1f等が設けられている。なお、1d1は撮像されている運転者の顔を、1gは伝言メッセージ表示領域を示している。
【0039】
最初に運転者がログインボタン1aにタッチすると、クライアント端末1上で個人認証手段が実行され、指紋認証装置13に指先を当てるように促される。運転者がセンサー部分に指先を当てると、指紋のデータが取り込まれ、クライアント端末1上で本人確認が行われる。
【0040】
クライアント端末1は、認証に成功したときはログインを許可し、個人IDをサーバ装置2に送信する個人ID送信手段を実行する。認証に失敗した場合は、ログインを拒否する。ログインが許可されると、運転者は、乗務前/乗務後の選択ボタン1fにタッチし、このログインが乗務前の検査、乗務後の検査の何れであるかを選択する。
【0041】
次に運転者が血圧測定ボタン1bにタッチするとともに、血圧測定器11のスタートボタンを押すと、血圧測定が開始され、血圧測定器11で測定した血圧と脈拍のデータが、クライアント端末1に取り込まれる。また、運転者がアルコール測定ボタン1cにタッチするとともに、酒気帯び検査装置12のスタートボタンを押し、息を吹きかけると、呼気中のアルコール濃度が測定され、酒気帯び検査装置12で測定した呼気中アルコール濃度のデータが、クライアント端末1に取り込まれる。
【0042】
運転者は、データの取り込みが終了すると、画像撮影ボタン1dにタッチする。クライアント端末1では、その時点の運転者の顔を撮影し、画像データを一時的に保存する。なお、本実施例では、ログインボタン1a、血圧測定ボタン1b、アルコール測定ボタン1cにタッチした時点でも自動的に顔のデータを撮影し、画像データを一時的に保存している。各操作時点での顔の画像データを残しておくことで、不正を防止でき、信頼性の高い検査となるからである。
【0043】
運転者は、画像撮影が終了すると、データ送信ボタン1eにタッチする。クライアント端末1は、この時点で、測定した血圧データ、脈拍データ、呼気中アルコールデータ、各時点の顔の画像データを管理者センター用サーバ21に送信する。なお、クライアント端末1は、選択ボタン1fの選択結果に応じて、乗務前・乗務後の何れの検査データであるかのサインも同時に送信する。サーバ装置2の方では、このサインをチェックして、運転者が乗務の前後で安全点検を受けていることを確認する点検回数チェック手段を設けている。通常であれば、後述する図8の測定データ一覧の例に示すように、乗務前のデータ(2X、2Z)と乗務後のデータ(2W、2Y)の双方が記録されるはずであるが、乗務前のデータしか記録されていないときは、図8の一覧上で警告サインを表示することもできる。このように、乗務の前後で安全点検を行うことにより、勤務時間中の飲酒を防止する効果も期待できる。
【0044】
図6は、サーバ装置2での処理が完了した時点におけるタッチパネルモニタ16の状態を示した図である。図5と比較すると、認証された運転者の氏名「山田太郎」1V、血圧測定器11で測定された最高血圧の値「102mmHg」1W、最低血圧の値「58mmHg」1x、心拍数「72B/min」1Y、酒気帯び検査装置12で測定された呼気中アルコール濃度「0.01mg/L」とその結果の表示「OK」1Z、が表示されている点が相違する。なお、呼気中アルコール濃度のみ、その結果「OK」も併せて表示するようにしたのは、通常、呼気中アルコール濃度は馴染みがないので、データを示すだけでは意味が分からないからである。
【0045】
図7は、サーバ装置2での処理が完了した時点における管理者用ディスプレイ24の状態を示した図である。管理者用ディスプレイ24には、運転者の顔のログイン時の画像2e1、血圧測定時の画像2e2、アルコール測定時の画像2e3、画像撮影ボタン1dをタッチしたときの画像2e4が、すべて表示されているので、管理者は、途中で他人と交代するなどの不正があれば、すぐに見付けることができる。また、各画像のデータは、測定データとともに、個人情報データベース25に記録されるので、後の時点で検証することもできる。
【0046】
図7において、2fは履歴表示欄であり、最新の検査データが表示されている。また、2gは、対話モードと無人運転モードを切り替えるボタンを示している。対話モードの場合は、管理者は、マイク付きヘッドホン15,23を用いて運転者と対話することができる。
【0047】
2hは、新規ユーザ作成ボタンであり、運転者の認証データ等をあらかじめ登録する際に使用する。2iは一覧参照ボタンであり、これをクリックすると、図8に示すように、所定の期間の履歴一覧が表示される。図8には、2W〜2Zの4件の履歴が表示されている。
【0048】
また、2jは、伝言登録ボタンである。サーバ装置2は、特定の運転者に対するメッセージのデータを記録する伝言メッセージ記録ファイル26備えており、個人ID取得手段を実行したとき、伝言メッセージ記録ファイル26を参照し、その運転者に対するメッセージのデータが存在するときは、当該メッセージのデータを取得して、クライアント装置1に送信する。クライアント装置1に送信された伝言メッセージは、図6の伝言メッセージ表示領域1gに表示される。
【0049】
サーバ装置2は、個人IDごとに、過去の血圧データと、過去の血圧データから所要の計算に基づいて決定される個人ごとの血圧の基準値と、顔の画像データ等を記録する個人情報データベース25を備えている。
【0050】
また、サーバ装置2は、図9に示すような以下の各手段を実行する。
1−1)酒気帯び判定値設定手段(2a1)
酒気帯び状態と判定する呼気中アルコール濃度の基準値を設定する。酒気帯び判定用の数値は管理者により設定可能とする。図9の例では、例えば0.15mg/Lの値を設定している。
【0051】
1−2)酒気帯び判定手段(2a3)
クライアント装置1から受信したアルコール濃度のデータを取得し(2a2)、酒気帯び判定値設定手段2a1で設定されたアルコール濃度の基準値のデータとの大小を比較する。
【0052】
酒気帯び判定手段2a3の結果が異常であったときは、クライアント装置1に対して異常を通知する酒気帯び判定時処理2a4を実行する。具体的には、クライアント装置1に乗務禁止のメッセージを送信したり、パトランプを点灯させたり、支店の責任者にメールで乗務禁止を告げたりする方法の中から適当な方法を選ぶことができる。
【0053】
また、酒気帯び判定手段2a3の結果が正常であったときは、図6の1zに示すように呼気中アルコール濃度を表示するとともに、その結果「OK」を表示する。
【0054】
また、サーバ装置2は、図10に示すような以下の各手段を実行する。
2−1)血圧上下限値設定手段(2b1)
正常血圧と判定する血圧の上下限値を設定する。上下限値は管理者により設定可能とする。図10は最高血圧の場合の例であるが、この例では、上限値を120mmHg、下限値を80mmHgに設定している。なお、以下、図11、図12に関しても、すべて最高血圧の場合の例を開示している。図示していないが、最低血圧に関しても、同様の処理を行う。
【0055】
2−2)異常血圧判定手段(2b3)
クライアント装置1から受信した血圧のデータを取得し(2b2)、血圧上下限値設定手段(2b1)で設定された上下限値の範囲内にあるか否かを判断する。異常血圧判定時処理(2b4)と正常判定時処理(2b5)の内容は、酒気帯び検査の場合(2a4,2a5)と同様である。
【0056】
また、図11と図12は、血圧の判定方法に関するより望ましい実施形態の説明図である。図10の場合、どの運転者に対しても同じ基準で固定的に判断することになる点を改善し、運転者ごとに過去のデータからより妥当な基準を設定する方法である。
【0057】
3−1)血圧範囲設定手段(2c1)
正常血圧と判定する血圧の範囲を設定する。例えば、基準値に対して、上側範囲値は「+20」、下側範囲値は「−20」と設定する。
【0058】
3−2)血圧基準値取得手段(2c3)
クライアント装置1から受信した個人IDを取得し、その個人IDをキーとして個人情報データベース25を検索し、個人ごとの血圧の基準値を取得する。この基準値は、例えば過去に蓄積されているその運転者の血圧データの平均値を求め、あらかじめ個人情報データベース25に登録しておくものである。
【0059】
3−3)異常血圧判定手段(2c4)
クライアント装置1から受信した血圧のデータを取得し(2c2)、そのデータが血圧基準値取得手段(2c3)で設定された基準値(例えば90)に血圧範囲設定手段(2c1)で設定された値(例えば上側範囲値+20、下側範囲値−20)を加除した範囲内にあるか否かを判断する。この例でいえば、「90+20=110」と「90−20=70」を計算して、2c2の段階で取得した血圧データが、70〜110の範囲にあるか否かを判断する。
【0060】
このようにすれば、過去の測定データに基づいて、運転者毎にその人の血圧の傾向を加味した適切な判断ができるので、好適である。例えば、医学的には問題はないが、普段から若干血圧が低めの人は、基準値が低く設定されるので、過剰に異常と判断されるケースを少なくすることができる。また、以下に説明する図12のような構成とした場合についても、同様の効果が得られる。
【0061】
4−1)許容血圧上下限値取得手段(2d2)
クライアント装置1から受信した個人IDを取得し、その個人IDをキーとして個人情報データベース25を検索し、個人ごとの許容血圧上下限値を取得する。この許容血圧上下限値は、過去に蓄積されているその運転者の血圧データを参考に、許容範囲を個々に設定するものである。データは、個人情報データベース25にあらかじめ登録しておく。例えば、許容上限値として「120」、許容下限値として「90」と設定する。
【0062】
4−2)異常血圧判定手段(2d3)
クライアント装置1から受信した血圧のデータを取得し(2d1)、そのデータが、許容血圧上下限値取得手段(2d2)で設定された範囲内にあるか否かを判断する。
【0063】
図13と図14は、本実施例の安全点検システムSの出力機能を説明する図である。サーバ装置2は、図7において一覧参照ボタン2iをクリックすると、個人情報データベース25を参照し、図8に示すような履歴一覧を表示するほか、図13に示すように、特定の運転者の任意の時点の測定データを、目安表示と重ねあわせて表示する測定結果表示手段を備えている。従って、運転者は、自己の血圧の状態を容易に視覚的にチェックすることができる。
【0064】
また、サーバ装置2は、個人情報データベース25を参照し、図14に示すように、過去のデータをグラフ化して表示する履歴表示手段を備えている。従って、運転者は、過去の血圧データの変動を容易に確認することができる。
【0065】
以上説明したように、本発明の安全点検システムによれば、サーバ装置側で運転者の呼気中アルコール濃度を点検して、重大事故を未然に防ぐための管理体制を確立することができる。また、運転者の血圧もチェックするので、過労運転による重大事故も防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、電車に乗務する運転士の安全点にも適用できる。また、血圧、脈拍、呼気中アルコール濃度だけでなく、必要に応じて、体温や心電図などのデータも併せて測定するように構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の安全点検システムの全体構成の一例を説明する図である。
【図2】クライアント装置と管理者センター用サーバの機器構成を説明する図である。
【図3】本発明の安全点検システムのネットワーク構成の一例を説明する図である。
【図4】サーバ装置を機能分割しない場合のネットワーク構成図である。
【図5】クライアント端末のタッチパネルモニタに表示される初期画面を示した図である。
【図6】サーバ装置での処理が完了した時点におけるタッチパネルモニタの状態を示した図である。
【図7】サーバ装置での処理が完了した時点における管理者用ディスプレイの状態を示した図である。
【図8】サーバ装置の測定データ一覧の説明図である。
【図9】酒気帯び判定値設定手段と酒気帯び判定手段のブロック図である。
【図10】血圧上下限値設定手段と異常血圧判定手段のフローチャート図である。
【図11】血圧範囲設定手段と血圧基準値取得手段と異常血圧判定手段のフローチャート図である。
【図12】許容血圧上下限値取得手段と異常血圧判定手段のフローチャート図である。
【図13】測定結果表示手段による出力の説明図である。
【図14】履歴表示手段による出力の説明図である。
【符号の説明】
【0068】
S 安全点検システム
N インターネット
1 クライアント装置
11 血圧測定器
12 酒気帯び検査装置
13 指紋認証装置
14 Webカメラ
15 マイク付きヘッドホン
16 タッチパネルモニタ
2 サーバ装置
21 管理者センター用サーバ
22 ASPサーバ
23 マイク付きヘッドホン
24 管理者用ディスプレイ
25 個人情報データベース
26 伝言メッセージ記録ファイル
2a1 酒気帯び判定値設定手段
2a3 酒気帯び判定手段
2a4 酒気帯び判定時処理
2b4,2c5,2d4 異常血圧判定時処理
2a5,2b5,2c6,2d5 正常判定時処理
2b1 血圧上下限値設定手段
2b3,2c4,2d3 異常血圧判定手段
2c1 血圧範囲設定手段
2c3 血圧基準値取得手段
2d2 許容血圧上下限値取得手段


【特許請求の範囲】
【請求項1】
人又は物の輸送を行う運転者の呼気に含まれるアルコール濃度を測定する酒気帯び検査装置と、前記運転者の血圧を測定する血圧測定器とを少なくとも備えたクライアント装置と、このクライアント装置と通信可能なサーバ装置とで構成される安全点検システムであって、
前記クライアント装置は、前記酒気帯び検査装置により測定されたアルコール濃度のデータと、前記血圧測定器により測定された血圧のデータを取得して、前記サーバ装置に送信する測定データ送信手段を備えるとともに、
前記サーバ装置は、
酒気帯び状態と判定する呼気中のアルコール濃度の基準値を設定する酒気帯び判定値設定手段と、前記クライアント装置から受信したアルコール濃度のデータを取得し、前記酒気帯び判定値設定手段で設定されたアルコール濃度の基準値のデータとの大小を比較する酒気帯び判定手段と、を備え、
さらに、正常血圧と判定する血圧の上下限値を設定する血圧上下限値設定手段と、前記クライアント装置から受信した血圧のデータを取得し、前記血圧上下限値設定手段で設定された上下限値の範囲内にあるか否かを判断する異常血圧判定手段と、を備え、
前記酒気帯び判定手段または前記血圧判定手段の結果が異常であったとき、前記クライアント装置に対して異常を通知する酒気帯び判定時処理または異常血圧判定時処理を実行することを特徴とする安全点検システム。
【請求項2】
前記クライアント装置は、運転者を特定するための個人認証装置をさらに備え、個人認証に成功しないときは、前記サーバ装置へのログインを拒否する個人認証手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の安全点検システム。
【請求項3】
前記個人認証装置は、指紋認証装置であることを特徴とする請求項2記載の安全点検システム。
【請求項4】
請求項2又は3記載の安全点検システムであって、
前記クライアント装置は、前記個人認証装置により認証された個人IDを前記サーバ装置に送信する個人ID送信手段をさらに備え、
前記サーバ装置は、個人IDごとに、過去の血圧データと、過去の血圧データから所要の計算に基づいて決定される個人ごとの血圧の基準値を記録する個人情報データベースを備えるとともに、正常血圧と判定する血圧の範囲を設定する血圧範囲設定手段と、前記クライアント装置から受信した個人IDを取得し、その個人IDをキーとして前記個人情報データベースを検索し、個人ごとの血圧の基準値を取得する血圧基準値取得手段と、前記クライアント装置から受信した血圧のデータを取得し、そのデータが、前記血圧基準値取得手段で設定された基準値に前記血圧範囲設定手段で設定された値を加除した範囲内にあるか否かを判断する異常血圧判定手段と、をさらに備えたことを特徴とする安全点検システム。
【請求項5】
請求項2又は3記載の安全点検システムであって、
前記クライアント装置は、前記個人認証装置により認証された個人IDを前記サーバ装置に送信する個人ID送信手段をさらに備え、
前記サーバ装置は、個人IDごとに、過去の血圧データと、過去の血圧データから所要の計算に基づいて決定される個人ごとの許容血圧上下限値を記録する個人情報データベースを備えるとともに、前記クライアント装置から受信した個人IDを取得し、その個人IDをキーとして前記個人情報データベースを検索し、個人ごとの許容血圧上下限値を取得する許容血圧上下限値取得手段と、前記クライアント装置から受信した血圧のデータを取得し、そのデータが、前記許容血圧上下限値取得手段で設定された範囲内にあるか否かを判断する異常血圧判定手段と、をさらに備えたことを特徴とする安全点検システム。
【請求項6】
前記クライアント装置は、運転者の顔を撮像するWebカメラをさらに備え、前記Webカメラにより撮像された画像データを、所定の時間間隔で前記サーバ装置に送信する画像送信手段を有するとともに、
前記サーバ装置は、前記クライアント装置から受信した画像データを、運転者がクライアント端末で操作を行うごとに操作履歴とともに前記個人情報データベースに記録する画像データ記録手段を備えたことを特徴とする請求項4又は5記載の安全点検システム。
【請求項7】
前記クライアント装置は、運転者の顔を撮像するWebカメラと、前記管理者センター用サーバとの間で音声の送受信を行うためのマイク付きヘッドホンをさらに備え、前記Webカメラにより撮像された画像データを、所定の時間間隔で前記サーバ装置に送信する画像送信手段を有するとともに、
前記管理者センター用サーバは、前記クライアント装置との間で音声の送受信を行うためのマイク付きヘッドホンを備えるとともに、前記管理者用ディスプレイに、前記クライアント装置から受信した画像データを映し出すように構成したことを特徴とする請求項4〜6の何れかに記載の安全点検システム。
【請求項8】
前記サーバ装置は、特定の運転者に対するメッセージのデータを記録する伝言メッセージ記録ファイルをさらに備えるとともに、前記個人ID取得手段を実行したとき、前記伝言メッセージ記録ファイルを参照し、その運転者に対するメッセージのデータが存在するときは、当該メッセージのデータを、前記クライアント装置に送信する伝言メッセージ送信手段を備えたとこを特徴とする請求項4〜7の何れかに記載の安全点検システム。
【請求項9】
前記サーバ装置は、前記個人情報データベースを参照して、特定の運転者の所定の期間の測定データを一覧表示するか、又はグラフ化して表示する履歴表示手段を備えたことを特徴とする請求項4〜8の何れかに記載の安全点検システム。
【請求項10】
前記サーバ装置は、前記個人情報データベースを参照して、特定の運転者の任意の時点の測定データを、目安表示と重ねあわせて表示する測定結果表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項4〜9の何れかに記載の安全点検システム。
【請求項11】
前記サーバ装置は、システムの運行状況を監視する管理者用ディスプレイを備えた管理者センター用サーバと、この管理者センター用サーバとネットワークを介して接続され、前記個人情報データベースにアクセスするプログラムが動作するASPサーバとに機能分割されていることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の安全点検システム。
【請求項12】
前記クライアント装置は、タッチパネルモニタをさらに備え、前記測定データ送信手段は、前記タッチパネルモニタから実行可能としたことを特徴とするた請求項1〜11の何れかに記載の安全点検システム。
【請求項13】
前記クライアント装置は、前記測定データ送信手段により前記サーバ装置に送信するデータに、当該データが乗務前に測定したものか乗務後に測定したものかを区別するサインを設けるとともに、
前記サーバ装置は、前記サインをチェックして、運転者が乗務の前後で安全点検を受けていることを確認する点検回数チェック手段を備えたことを特徴とする請求項1〜12の何れかに記載の安全点検システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−24543(P2007−24543A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−203529(P2005−203529)
【出願日】平成17年7月12日(2005.7.12)
【出願人】(304030497)株式会社プロアシスト (22)
【Fターム(参考)】