小型の非接触機械的結合、減衰及び/または負荷支持装置
隙間を維持しながら、相互に噛み合う関係に噛み合わされる内部負荷軸受部材と外部負荷軸受部材とを有する、小型非接触機械連結、減衰及び/または負荷軸受装置に関する。制限されるわけではないが、静力学手段、流体力学手段、電子流動学的流体、磁気流動学的流体、電気流体及び/または磁気流体を含む、隙間を内外負荷軸受部材間に維持する手段を有してもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、2007年10月9日に出願され、現在係属中の「小型の非接触支持装置」という発明の名称の米国特許仮特許出願番号60/978,453の優先権を主張し、その内容は、全て本願に参照として取り込まれる。
【0002】
本発明は、ベアリングやカップリングや減衰装置のような装置や、その関連方法に関し、また、小型の非接触機械的ベアリング、カップリング、減衰装置に関連する方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0003】
負荷支持、減衰及び機械的結合装置は、当該技術において公知である。例えば、周知のベアリング型のものには、ラジアル軸受、スラスト軸受、流体力学軸受や静圧軸受が含まれ、周知の型の機械的カップリング装置は、クラッチを含んでいる。従来の装置は、それらが支持できる負荷の量に関して制限されている。いくぶん、そのような制限は、制限された負荷支持面積によって生じる。
【0004】
例えば、ハードディスクドライブで使われる流体力学軸受のように、剛性を上げるために2つの軸受を直列に用いることが知られている。ある従来装置によっては、2つの対向する流体力学軸受面の隙間が、軸受が動かないときに維持される。より具体的には、従来の装置は、隙間を維持するために、対向する流体力学表面に設けられる内蔵磁石を用いる場合がある。しかし、そのような装置は、内蔵磁石で達成可能な低磁界強度にある程度依存する低耐荷力を本質的に有している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、高表面積と高耐荷力を有する小型装置のニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの実施例によれば、装置は、連結部によって連結される少なくとも2つの指を有する内部負荷軸受部材であって、該連結部が隣接指間に少なくとも1つの隙間を画定し、該隙間が所定の厚みを有するような、内部負荷軸受部材と、前記内部軸受要素の少なくとも1つの隙間に受容され内部負荷軸受部材と結合するようになった少なくとも1つの指を有する、少なくとも1つの外部負荷軸受部材と、前記隙間を内部及び外部負荷軸受部材間に維持するための手段とを備えることができる。
【0007】
本発明のその他の利点は、以下の詳細な説明を読んで理解することによって、当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施例は、この明細書に詳細に記載され、添付の図面に図示される。
【0009】
【図1】図1は、内部軸受要素を有するラジアル軸受実施例の一部の長手方向断面図である。
【図2A】図2Aは、内外軸受要素を有する実施例の長手方向断面図である。
【図2B】図2Bは、3つの指を有する内部軸受要素を含む実施例の長手方向断面図である。
【図3】図3は、図2Aの線3−3に沿った部分断面図である。
【図4】図4は、図2Aの線4−4に沿った半径断面図である。
【図5A】図5Aは、千鳥状の連結部によって連結された内部軸受要素を含むラジアル軸受実施例の長手方向断面図である。
【図5B】図5Bは、整合された連結部によって連結された内部軸受要素を含むラジアル軸受実施例の長手方向断面図である。
【図5C】図5Cは、千鳥状の連結部によって連結された内部軸受要素を含むラジアル軸受実施例の長手方向断面図である。
【図6A】図6Aは、非対称ラジアル軸受実施例の長手方向断面図である。
【図6B】図6Bは、6つの指を有する内部軸受要素を含む非対称ラジアル軸受実施例の長手方向断面図である。
【図7A】図7Aは、第1連結装置と軸実施例の図である。
【図7B】図7Bは、第2連結装置と軸実施例の図である。
【図8A】図8Aは、スラスト軸受組立体実施例の長手方向断面図である。
【図8B】図8Bは、7つの指を有する内部軸受要素を含むスラスト軸受組立体実施例の長手方向断面図である。
【図9】図9は、直線運動軸受組立体の斜視図である。
【図10A】図10Aは、第1直線運動実施例の半径方向断面図である。
【図10B】図10Bは、第2直線運動実施例の半径方向断面図である。
【図11A】図11Aは、4つの軸受を含む組み合わせ実施例の半径方向断面図である
【図11B】図11Bは、互いに約120度離れて配置された3つの軸受を含む組み合わせ実施例の半径方向断面図である。
【図11C】図11Cは、星状軸受を含む実施例の半径方向断面図である。
【図12】図12は、送りねじを含む実施例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
単位容積あたり大きな支持表面積を有することのできる、非接触機械連結装置が開示される。いくつかの実施例は、流体静力学軸受、流体力学軸受及び/または機械的連結装置を含む。更に、いくつかの実施例は、ガス軸受、流体軸受、加圧されるか加圧されない軸受、ラジアル軸受、スラスト軸受、クラッチ、緩衝器、ダンパ等を含む。
【0011】
いくつかの実施例は、従来の非接触機械負荷軸受、減衰及び/または連結装置よりも大きな負荷を簡潔に支持することができ、そして1つ以上の渦巻状の負荷支持領域にわたって支持することができる。実施例は、直線的及び/または回転動作を収容するために順次並べられ積み重ねられ、及び/または同軸的に環状に形成された渦巻状の負荷支持領域及び/または区域を含むことができる。実施例は、非接触負荷支持領域の合わせ面間の隙間を含む。更に、実施例は、制限されるわけではないが、加圧された或いは加圧されない流体媒体、電子流動学的流体、磁気流動学的流体、電気流体及び/または磁気流体のような隙間を維持するための手段と、それと電子制御連絡する1つ以上の制御装置を含むことができる。
【0012】
いくつかの実施例は、負荷支持部材を含む機械的装置に関し、負荷を負荷支持部材に対して移動可能にする。いくつかの実施例においては、負荷支持部材は、高表面積渦巻き状内部軸受要素と、内部要素と結合するようにされた外部軸受要素を含む。高結合表面積は、制限されるわけではないが、互いに噛み合うねじ山・溝、溝付きまたは波形の関係やその組み合わせなどのような渦巻き型の合せ関係によって定義される。いくつかの実施例は、内外軸受要素の合せ面間の隙間を更に含み、その隙間間隔は、制限されるわけではないが、隙間を1つ以上の流体で満たし、及び/または対向する電気及び/または磁気流体を内外軸受要素に適用する手段の様々なものによって維持されている。いくつかの実施例は、ピコメートル(10−12)から数メートルの全体の大きさを有することができる。
【0013】
いくつかの実施例では、高負荷支持能力を有する簡単な負荷支持装置は、多くの渦巻きを有する軸受要素を含むことができる。一般に、負荷支持能力は、渦巻きの数及び/または密度を増やすことによって増加されうる。しかし、いくつかの実施例によっては、装置の単位容積あたりの最適負荷支持能力は、渦巻きの適切な数と厚さを共に選択することによって達成されうる。更に、何らの単一の装置の渦巻きの厚さが、何らの適切な形態による装置内で変化しうる。
【0014】
内部または外部軸受要素の渦巻きの厚さは、特定の適用の必要に応じた広範囲にわたって変化しうる。例えば、渦巻きは、数十メートルの厚さからピコメートルの厚さに変動しうる。いくつかの範囲は、約10メートルから約1メートル、約1メートルから約10−1メートル、約10−1メートルから約10−2メートル、約10−2メートルから約10−3メートル、約10−3メートルから約10−4メートル、約10−4メートルから約10−5メートル、約10−5メートルから約10−6メートル、約10−6メートルから約10−7メートル、約10−7メートルから約10−8メートル、約10−8メートルから約10−9メートル、約10−9メートルから約10−10メートル、約10−10メートルから約10−11メートル、約10−11メートルから約10−12メートルを含むことができる。明細書および請求の範囲のほかの場所と同様に、範囲は組み合わせてもよい。更に、渦巻き間の距離は、渦巻きの厚さよりも小さくても、同じでも、また大きくてもよい。内外軸受要素の渦巻きの厚さが、ほぼ同じな実施例においては、渦巻き間の距離は、合せ渦巻きと合せ軸受要素間の隙間を収容するために、渦巻きの厚さよりも僅かに大きくなければならない。
【0015】
内部または外部負荷支持要素の渦巻きの数は、特定の適用の必要によって幅広い範囲で変化しうる。いくつかの範囲は、1から106の渦巻きを含む。他の適切な範囲は、1から10の指と、10から102の渦巻きと、102から103の渦巻きと、103から104の渦巻きと、104から105の渦巻きと、105から106の渦巻きを含む。
【0016】
いくつかの実施例において、内外軸受要素の渦巻きは、制限されるわけではないが、正方形面や円形面のような平面形状を含むことができる。更に、軸受要素は、正方形、三角形、台形や円形の断面、或いは、その他の適切な断面形状を有することができる。いくつかの実施例によれば、1組の正方形平面指を含む外部軸受部材は、レールを含む内部軸受部材と結合するようにされうる。そのような実施例によれば、レール及び/または外部軸受部材は、相互に直線的に動くことができる。円形平面構造を含む実施例においては、内外軸受要素は、軸のようなスラスト部材を受容するための中央貫通穴のような1つ以上の貫通穴を含むことができ、組立体は、スラスト軸受を含む。
【0017】
他の実施例においては、内部及び/または外部軸受要素の指は、同心的に配置される環状部材を含むことができる。例えば、いくつかの実施例においては、内部軸受要素は、円筒状の中央軸受要素を受容するようになった長手方向貫通穴を有する円筒形または半円筒形部材を含むことができる。貫通穴の壁は、内部軸受要素の第1環状指の面を画定できる(例えば、図1の要素102(a)参照)。内部軸受要素の第2環状指は、第1環状指と同軸関係にしうる。第1と第2の環状指は、所定間隔で隔置されえ、また、その間隔は、外部軸受要素の結合指を相互に噛み合う関係で受容するようにされうる。当業者は、実施例が、適用に応じて所望数の環状指を含むことができるということを認識するであろう。
【0018】
更に別の実施例は、一群の指を含むことができ、この指は、所定の形態で空間的に分離されている。例えば、いくつかの実施例では、複数の軸受、連結及び/または減衰要素は、並列または直列に設けられうる。更に、いくつかの実施例では、1つ以上の軸受、連結及び/または減衰要素は、所定の形態で互いに取り付けられうる。
【0019】
いくつかの実施例によれば、内部及び/または外部軸受要素は、1つ以上の構造化された面を有する指を含むことができる。構造化された面は、例えば、流体力学軸受に、合せ軸受要素を分離する隙間領域に液体または気体を強制するために適合されうる。例えば、いくつかの構成は、箔、フィン、ロータ、インペラ、溝、縦溝等を含むことができる。
【0020】
内外軸受要素は、広範な材料を含むことができ、内外要素は、同じ材料でなる必要はない。外部及び/または内部軸受要素間の隙間を維持する電気または磁気手段を含む実施例(すなわち、電気・磁気実施例)は、導電性材料からなることができる。内部及び/または外部軸受要素を製造するためのいくつかの材料は、制限されるわけではないが、銅、真ちゅう、青銅、アルミニウム、金、鉄またはこれらの組み合わせを含むことができる。いくつかの電気・磁気実施例においては、内部及び/または外部軸受要素は、制限されるわけではないが、シリコン、ガリウムヒ素、窒化ガリウムまたはその組み合わせのような半導体材料を含むことができる。更に、いくつかの電気・磁気実施例においては、内部及び・外部軸受要素は、1つ以上の導電性及び/または半導体層で被覆された非導電性材料を含むことができる。
【0021】
いくつかの実施例は、内部及び外部軸受要素間の隙間を維持するための非電気・磁気流体手段を含む(すなわち、非導電性実施例)、そして、内部及び/または外部軸受要素は、非導電性材料からなる。例えば、そのような実施例は、有機ポリマ、石、グラファイト、セラミクス、シリケート、ホウ酸塩やその組み合わせからなる軸受要素を含むことができる。
【0022】
外部軸受要素は、特有の適用に依存する、幅広い構成上の形態を有することができる。いくつかの実施例は、液体及び/または気体を収容するようにされた、ほぼ非多孔性材料を含むことができる。更に、いくつかの実施例においては、外部軸受要素は、多孔性材料を含むことができる。したがって、いくつかの実施例では、外部軸受要素は、プレス成形され及び/または焼結された金属からなる。多孔性材料は、内外軸受要素間に設けられた流体が、例えばポンプ汲み上げのような上昇する圧力で保持されねばならないような流体静力学軸受において有用である。したがって、適切な多孔性材料は、気体及び/または液体を通過するようにされうる。当業者は、幅広い多孔率が、通過されるべき流体の粘性や、適用される圧力量や、その他の公知の要素に依存して適切でありうるということを認識するであろう。更に、当業者は、過度の実験なしに適切な多孔率を選択することができるであろう。
【0023】
内部及び外部軸受要素の合せ面間の隙間は、約10−2メートルから約10−12メートルの範囲の間隔からなる。この範囲は、約10−2メートルから約10−3メートル、約10−3メートルから約10−4メートル、約10−4メートルから約10−5メートル、約10−5メートルから約10−6メートル、約10−6メートルから約10−7メートル、約10−7メートルから約10−8メートル、約10−8メートルから約10−9メートル、約10−9メートルから約10−10メートル、約10−10メートルから約10−11メートル、約10−11メートルから約10−12メートルを含むことができる。
【0024】
内外軸受要素の合せ面間の隙間を満たす流体は、様々な流体からなることができる。いくつかの適切な流体は、石油、石油以外の液体、気体、電子流動学的流体及び/または磁気流動学的流体からなる。更に、流体は、何らの特定の適用の必要に応じて加圧されたり、加圧されなかったりできる。いくつかの実施例によれば、石油は、制限されるわけではないが、鉱油やシリコン油を含む、機械要素を潤滑するための公知の油であってもよい。更に、いくつかの実施例によれば、ガス状流体は、流体静力学及び/または流体動力学軸受に使用される公知の気体からなってもよい。
【0025】
いくつかの実施例は、様々に制御可能な動力及び磁界強さと方位を有する1つ以上の電磁要素を含むことができる。そのような実施例は、内外軸受要素の合せ面を分離する隙間に設けられた磁気流動学的流体の流動学的特性を調整可能である。更に、磁気流動学的流体の流動学的特性を調整することは、実施例の全体の減衰、粘性及び/または粘弾性挙動を変更可能である。したがって、そのような実施例は、可変強度非接触磁気流動学的減衰装置からなることができる。
【0026】
同様にして、いくつかの実施例は、動力と、電界電荷、強度及び方位が様々に制御可能な1つ以上の電極要素を含むことができる。そのような実施例は、軸受要素の合せ面を分離する隙間に設けられた電子流動学的流体の流動学的特性を調節することができる。更に、電子流動学的流体の流動学的特性を調整することは、実施例の全体の減衰、粘性及び/または粘弾性挙動を変更可能である。したがって、そのような実施例は、可変強度非接触電子流動学的減衰装置からなることができる。更に、いくつかの実施例は、内部及び/または外部軸受要素と関連する電界及び/または磁界を調整する制御装置を含む。当業者は、幅広い制御手段が公知であり、適切な手段が過度の実験なしに選択可能なことを理解するであろう。
【0027】
いくつかの実施例は、複数の小型の非接触軸受及び/または機械的結合装置を含むことができる。そのような組み合わせ実施例は、直列にも並列にも配置可能であり、いくつかの部分は直列に、他の部分は並列に配置することもできる。組み合わせ実施例の各要素は、1つ以上の結合機能や負荷支持機能を実行し、分離して或いは集合的に制御可能である。いくつかの組み合わせ実施例においては、組み合わせの要素は、ネットワーク制御構造に配置可能である。
【0028】
いくつかの実施例は、軸受要素の合せ面が接触することを防止する1つ以上の安全特徴を含むことができる。そのような安全特徴は、制限されるわけではないが、適用される負荷における大きな及び/または突然の刺激、流体加圧の故障や電界または磁界の故障のような誘発事象によって作動される。いくつかの実施例では、安全特徴は、制限されるわけではないが、1つ以上の閉じ込められたボール、ピン、ローラ、転がり軸受要素組立体、ブッシュ、バネ、ストラット、反発して対向する永久磁石等を含むことができる。
【0029】
実施例は、軸受、ダンパ、緩衝器、クラッチやブレーキ装置を必要とする幅広い装置に取り込まれえ、特定の適用のために形状、形態、大きさを変更可能である。いくつかの実施例は、研究、生物医学的、科学的、分析的、コンピュータハードウェア、電子、計測学及びMEMS関連の装置に本質的に要求される、高精度、低ノイズ、底摩擦軸受に特に良く適合される。実施例は、単位容積あたりの本質的に高い負荷支持能力を有するので、実施例は、従来の装置に較べて、低い圧力、電界及び/または磁界強さで作動することができる。
【0030】
優れた耐荷力のために、いくつかの実施例は、従来の装置の作動負荷範囲外での適用に用いられうる。いくつかの実施例は、従来の装置と比較して、摩擦と関連したエネルギ損失の減少により、全体のエネルギ効率を改善する。同様に、従来の装置と比較して、いくつかの実施例は、作動温度、始動負荷、過渡出力スパイクを減じることができ、作動速度と動的速度を増すことができ、また、作動の低速及び高速の両方で製品の全体の寿命と性能を向上することができる。それ故、いくつかの実施例は、歴史的に見て接触式機械負荷軸受装置にのみ適用されてきたようなものに用いることができるのである。例えば、軸受抵抗やそれに関わる問題点が全体の製品性能とエネルギ効率を制限することのある、工業設備や機械、車両や運送装置、消費者や家庭製品の製造である。更に、いくつかの実施例は、制限されるわけではないが、電子媒体、データ保存ハードウェア、生物医学的機器、ターボ機械、ジェットエンジン、タービン発電機、高精度機械加工、研磨のような適用における、従来の非接触装置の利点を提供することができる。
【0031】
本発明の実施例を図示する目的のみに使われ、本発明を制限するものではない、図面を参照する。図1は、内部軸受要素102によって受容される円筒形中央軸受要素101からなる実施例100の一部を示す。いくつかの実施例では、中央軸受要素101と内部軸受要素102は、機械的に相互ロックされて、単一のものとして移動する。他の実施例においては、中央軸受要素101と内部軸受要素102は、独立して動き、その間に非常に小さな摩擦を生ずる。図1によれば、内部軸受要素102は、指102(a)と102(b)を有する。更に指102(a)と102(b)は、中央配置の結合部102(c)によって連結される。指102(a)と102(b)は、隔置され、外部軸受要素の合せ部分を受容するようにされたキャビティ104を画定する。
【0032】
図2Aは、1対の外部軸受要素106、108を備えた、図1の部分実施例を有する組立体200を示している。第1外部軸受要素106は、更に、結合部106(c)によって連結された指106(a)と106(b)を有している。更に、指106(a)と106(b)は、隔置されており、互いに噛み合う合せ関係で内部軸受要素102の指を受容するようにされたキャビティを画定している。同様に、第2外部軸受要素108は、更に、結合部108(c)によって連結された指108(a)と108(b)を有している。更に、指108(a)と108(b)は、隔置されており、互いに噛み合う合せ関係で内部軸受要素102の指を受容するようにされたキャビティを画定している。図2Bは、中央に配置された結合部102(c)によって連結された3つの指102(a)、102(b)、102(d)を有する内部軸受要素102からなる同様の実施例を示している。図2Bの外部軸受要素106と108は、内部軸受要素102の余分の指を収容するように変更されている。追加の指が同様にして追加されうる。
【0033】
図3は、図2Aの線3−3に沿った、内外軸受要素の部分断面図を示している。この拡大図において、隙間110は、外部軸受要素106、108と内部軸受要素102の間に示されている。したがって、軸受要素によって画定される指の合せ面112と114は隔置されて隙間110を画定し、作動中接触しない。この隙間110は、圧力流体或いは非圧力流体を満たすことで維持することができ、及び/または、内部軸受要素102と外部軸受要素106、108に対向する電界或いは磁界を適用することによって維持することができる。図4は、内外軸受要素の指が相互に噛み合う合せ関係で同心状に配置される環状指を形成することを示す、図2Aの半径方向断面図である。
【0034】
図5は、所定の形態で配置された結合部分によって連結された指を有する3つの実施例の内部軸受要素を示している。図5Aにおいて、結合部分501(a)、501(b)、501(c)、501(d)、501(e)は、相互に長手方向にオフセットしている。より詳細には、中心から半径方向外側に動くと、結合部分は、一定の割合で図5Aの左へ動き、中央軸受に対して90度未満の角度θを有する線αを画定する。一方、図5Bは、整合されて、中央軸受に対して90度の角度φを有する直線形態βを形成する結合部分511を示している。最後に、図5Cにおいて、結合部分521(a)、521(b)、521(c)、521(d)、521(e)は、中央軸受に対して互いに角度を持って配置された1対の線分からなる角度跡γを画定するように配置される。更に、図5Cは、内部軸受要素の側面523が直角をなす必要はなく、中央軸受に対して傾斜角であっても良いことを示している。
【0035】
図6Aは、非対称ラジアル軸受実施例の長手方向断面図である。そのような実施例は、中央軸受要素701を受容する中央長手方向貫通孔を有する内部軸受要素702からなることができる。内部軸受要素702は、最内側第1環状内部軸受指702(a)と第2環状軸受指702(b)とからなる。これら2つの環状内部軸受指702(a)と702(b)は、結合部分702(c)によって画定される所定の間隔で隔置されている。第1と第2の環状内部軸受指の間の空間は、外部軸受要素706の第1環状外部軸受指706(a)を受容する。内外軸受要素は、このようにして、相互に噛み合う関係にされ、隙間709によって隔置されている。したがって、内外軸受要素は、相互に接触しない。第2環状外部軸受指706(b)は、軸受の外面を画定する。裏当て部材708は、外部軸受部材706の第2指706(b)と噛み合い、内部軸受部材102を収容する。図6Bは、より多くの指を有する同様の非対称半径方向軸受実施例を示しており、これは、対応するより大きな半径方向負荷を支持するようになっている。詳しくは、図6Bに示す実施例は、6つの同軸環状指を有する内部軸受要素702を含んでいる。
【0036】
図7Aは、各端に1対の非対称小型非接触負荷軸受装置910(a)、910(b)を有する軸901からなる実施例の図である。この実施例によれば、軸901は、負荷軸受装置910(a)と910(b)によって縦方向に支持されつつ、回転可能である。更に、いくつかの実施例によれば、軸901の回転動作は、負荷軸受装置910(a)と910(b)の作用によって、引き起こされ、制御され、停止される。図7Bは、軸901と、各端に1対の負荷軸受装置920(a)、920(b)を有する同様の実施例の図である。この実施例は、負荷軸受装置920(a)と920(b)に関連する電源930を示している。
【0037】
図8Aは、スラスト軸受実施例1000の部分長手方向断面図である。この実施例は、中央軸受1001を収容するようにされた中央貫通穴を有する内部軸受要素1002によって受容された円筒状中央軸受要素1001からなる。内部軸受要素1002は、噛み合う外部軸受要素1006と1008の指1006(a)と1008(a)を受容するようになった、隔置された2つの環状指からなる。内外軸受要素は、隙間1010によって分離されており、それ故、互いに接触しない。この実施例によれば、軸受は、長手軸の周りに回転可能でありながら、長手方向軸1020に沿ってスラスト負荷を支持するようにされている。図8Bは、より多くの指を有する同様の実施例を示しており、これは、対応するより大きなスラスト負荷を支持するようにされている。具体的には、図8Bによれば、実施例は、7つの内部軸受指1002(a)を有している。
【0038】
図9は、直線運動実施例1100の斜視図である。この実施例は、レール部材1101と送り部材1105からなる。レール部材は、レール部材1101の2つの対向側に沿って長手方向に延びる1群の凹状指1103を画定する。送り部材1105は、相互に噛み合う関係でレール部材の指1103に噛み合うようになっている1群の指1105(a)を画定する。したがって、送り部材1105は、レール部材1101上で長手方向に摺動するようになっている。これまでの実施例と同様にして、本実施例1100は、レール部材1101と送り部材1105の間に隙間を含んでいる。より詳しくは、隙間は、レール及び送り部材1101と1105の指1103と1105(a)の間に配置される。
【0039】
図10Aと図10Bは、代替的な直線運動実施例を示している。図10Aによれば、直線運動実施例は、1対のレール部材1220(a)と1220(b)内に中央に配置されている。図10Bは、中央に配置されたレール部材1222を取り囲む外側送り1211からなる直線運動実施例を示している。
【0040】
図11は、3つの代替的直線運動実施例を示している。図11Aは、4つの分離したレール部材1320(a)、1320(b)、1320(c)、1320(d)を受容する4組の指を有する送り部材1310を含んでいる。送り部材1310は、例えば、正方向断面を有する軸を受容するようにされた中央貫通孔1330を画定する。この実施例のいくつかの変更においては、送りは、正方形の軸を回転することによって回転される。図11Bは、3つのレール部材1322(a)、1322(b)、1322(c)を受容する等間隔に隔置された3組の指を画定する中央送り部材1312を有する実施例を示している。最後に、図11Cは、円周の周りに等間隔にされた複数の半径方向指を画定する円形中央送り部材1314からなる実施例を示している。図11Cの実施例は、例えば、円形断面の軸を受容することができる、中央貫通孔1334を画定する。したがって、いくつかの実施例は、直線的にも回転方向にも動く。
【0041】
図12は、送りねじ1400からなる実施例の断面図を示している。この実施例によれば、外部ナット要素は、送りねじ1420を受容するらせん空間を画定する雌ねじを含んでいる。送りねじ1420のねじ1422は、雄ねじと雌ねじの間に隙間を維持しながら、雌ねじの部分に噛み合う。隙間は、例えば、送りねじ1420を通ってナット1410に、また、ナット1410を通って送りねじ1420に電界及び/または磁界を加えることによって、送りねじ1420とねじ1422の間に維持される。これにより、ナット1410または送りねじ1420の回転動作が駆動される。いくつかの実施例においては、制御装置が、送りねじ1420またはナット1410と電子制御関係にされ、送りねじ1420の動きを駆動する電界や磁界を発生するようにされている。
【0042】
様々な実施例を記載してきた。上記方法及び装置は、本発明の精神の範囲内の種々の変更及び修正を含むことができることは当業者に明らかである。そのような変更及び修正は、添付の請求の範囲内で或いは同等の範囲内で実施できる。
【技術分野】
【0001】
この発明は、2007年10月9日に出願され、現在係属中の「小型の非接触支持装置」という発明の名称の米国特許仮特許出願番号60/978,453の優先権を主張し、その内容は、全て本願に参照として取り込まれる。
【0002】
本発明は、ベアリングやカップリングや減衰装置のような装置や、その関連方法に関し、また、小型の非接触機械的ベアリング、カップリング、減衰装置に関連する方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0003】
負荷支持、減衰及び機械的結合装置は、当該技術において公知である。例えば、周知のベアリング型のものには、ラジアル軸受、スラスト軸受、流体力学軸受や静圧軸受が含まれ、周知の型の機械的カップリング装置は、クラッチを含んでいる。従来の装置は、それらが支持できる負荷の量に関して制限されている。いくぶん、そのような制限は、制限された負荷支持面積によって生じる。
【0004】
例えば、ハードディスクドライブで使われる流体力学軸受のように、剛性を上げるために2つの軸受を直列に用いることが知られている。ある従来装置によっては、2つの対向する流体力学軸受面の隙間が、軸受が動かないときに維持される。より具体的には、従来の装置は、隙間を維持するために、対向する流体力学表面に設けられる内蔵磁石を用いる場合がある。しかし、そのような装置は、内蔵磁石で達成可能な低磁界強度にある程度依存する低耐荷力を本質的に有している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、高表面積と高耐荷力を有する小型装置のニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの実施例によれば、装置は、連結部によって連結される少なくとも2つの指を有する内部負荷軸受部材であって、該連結部が隣接指間に少なくとも1つの隙間を画定し、該隙間が所定の厚みを有するような、内部負荷軸受部材と、前記内部軸受要素の少なくとも1つの隙間に受容され内部負荷軸受部材と結合するようになった少なくとも1つの指を有する、少なくとも1つの外部負荷軸受部材と、前記隙間を内部及び外部負荷軸受部材間に維持するための手段とを備えることができる。
【0007】
本発明のその他の利点は、以下の詳細な説明を読んで理解することによって、当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施例は、この明細書に詳細に記載され、添付の図面に図示される。
【0009】
【図1】図1は、内部軸受要素を有するラジアル軸受実施例の一部の長手方向断面図である。
【図2A】図2Aは、内外軸受要素を有する実施例の長手方向断面図である。
【図2B】図2Bは、3つの指を有する内部軸受要素を含む実施例の長手方向断面図である。
【図3】図3は、図2Aの線3−3に沿った部分断面図である。
【図4】図4は、図2Aの線4−4に沿った半径断面図である。
【図5A】図5Aは、千鳥状の連結部によって連結された内部軸受要素を含むラジアル軸受実施例の長手方向断面図である。
【図5B】図5Bは、整合された連結部によって連結された内部軸受要素を含むラジアル軸受実施例の長手方向断面図である。
【図5C】図5Cは、千鳥状の連結部によって連結された内部軸受要素を含むラジアル軸受実施例の長手方向断面図である。
【図6A】図6Aは、非対称ラジアル軸受実施例の長手方向断面図である。
【図6B】図6Bは、6つの指を有する内部軸受要素を含む非対称ラジアル軸受実施例の長手方向断面図である。
【図7A】図7Aは、第1連結装置と軸実施例の図である。
【図7B】図7Bは、第2連結装置と軸実施例の図である。
【図8A】図8Aは、スラスト軸受組立体実施例の長手方向断面図である。
【図8B】図8Bは、7つの指を有する内部軸受要素を含むスラスト軸受組立体実施例の長手方向断面図である。
【図9】図9は、直線運動軸受組立体の斜視図である。
【図10A】図10Aは、第1直線運動実施例の半径方向断面図である。
【図10B】図10Bは、第2直線運動実施例の半径方向断面図である。
【図11A】図11Aは、4つの軸受を含む組み合わせ実施例の半径方向断面図である
【図11B】図11Bは、互いに約120度離れて配置された3つの軸受を含む組み合わせ実施例の半径方向断面図である。
【図11C】図11Cは、星状軸受を含む実施例の半径方向断面図である。
【図12】図12は、送りねじを含む実施例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
単位容積あたり大きな支持表面積を有することのできる、非接触機械連結装置が開示される。いくつかの実施例は、流体静力学軸受、流体力学軸受及び/または機械的連結装置を含む。更に、いくつかの実施例は、ガス軸受、流体軸受、加圧されるか加圧されない軸受、ラジアル軸受、スラスト軸受、クラッチ、緩衝器、ダンパ等を含む。
【0011】
いくつかの実施例は、従来の非接触機械負荷軸受、減衰及び/または連結装置よりも大きな負荷を簡潔に支持することができ、そして1つ以上の渦巻状の負荷支持領域にわたって支持することができる。実施例は、直線的及び/または回転動作を収容するために順次並べられ積み重ねられ、及び/または同軸的に環状に形成された渦巻状の負荷支持領域及び/または区域を含むことができる。実施例は、非接触負荷支持領域の合わせ面間の隙間を含む。更に、実施例は、制限されるわけではないが、加圧された或いは加圧されない流体媒体、電子流動学的流体、磁気流動学的流体、電気流体及び/または磁気流体のような隙間を維持するための手段と、それと電子制御連絡する1つ以上の制御装置を含むことができる。
【0012】
いくつかの実施例は、負荷支持部材を含む機械的装置に関し、負荷を負荷支持部材に対して移動可能にする。いくつかの実施例においては、負荷支持部材は、高表面積渦巻き状内部軸受要素と、内部要素と結合するようにされた外部軸受要素を含む。高結合表面積は、制限されるわけではないが、互いに噛み合うねじ山・溝、溝付きまたは波形の関係やその組み合わせなどのような渦巻き型の合せ関係によって定義される。いくつかの実施例は、内外軸受要素の合せ面間の隙間を更に含み、その隙間間隔は、制限されるわけではないが、隙間を1つ以上の流体で満たし、及び/または対向する電気及び/または磁気流体を内外軸受要素に適用する手段の様々なものによって維持されている。いくつかの実施例は、ピコメートル(10−12)から数メートルの全体の大きさを有することができる。
【0013】
いくつかの実施例では、高負荷支持能力を有する簡単な負荷支持装置は、多くの渦巻きを有する軸受要素を含むことができる。一般に、負荷支持能力は、渦巻きの数及び/または密度を増やすことによって増加されうる。しかし、いくつかの実施例によっては、装置の単位容積あたりの最適負荷支持能力は、渦巻きの適切な数と厚さを共に選択することによって達成されうる。更に、何らの単一の装置の渦巻きの厚さが、何らの適切な形態による装置内で変化しうる。
【0014】
内部または外部軸受要素の渦巻きの厚さは、特定の適用の必要に応じた広範囲にわたって変化しうる。例えば、渦巻きは、数十メートルの厚さからピコメートルの厚さに変動しうる。いくつかの範囲は、約10メートルから約1メートル、約1メートルから約10−1メートル、約10−1メートルから約10−2メートル、約10−2メートルから約10−3メートル、約10−3メートルから約10−4メートル、約10−4メートルから約10−5メートル、約10−5メートルから約10−6メートル、約10−6メートルから約10−7メートル、約10−7メートルから約10−8メートル、約10−8メートルから約10−9メートル、約10−9メートルから約10−10メートル、約10−10メートルから約10−11メートル、約10−11メートルから約10−12メートルを含むことができる。明細書および請求の範囲のほかの場所と同様に、範囲は組み合わせてもよい。更に、渦巻き間の距離は、渦巻きの厚さよりも小さくても、同じでも、また大きくてもよい。内外軸受要素の渦巻きの厚さが、ほぼ同じな実施例においては、渦巻き間の距離は、合せ渦巻きと合せ軸受要素間の隙間を収容するために、渦巻きの厚さよりも僅かに大きくなければならない。
【0015】
内部または外部負荷支持要素の渦巻きの数は、特定の適用の必要によって幅広い範囲で変化しうる。いくつかの範囲は、1から106の渦巻きを含む。他の適切な範囲は、1から10の指と、10から102の渦巻きと、102から103の渦巻きと、103から104の渦巻きと、104から105の渦巻きと、105から106の渦巻きを含む。
【0016】
いくつかの実施例において、内外軸受要素の渦巻きは、制限されるわけではないが、正方形面や円形面のような平面形状を含むことができる。更に、軸受要素は、正方形、三角形、台形や円形の断面、或いは、その他の適切な断面形状を有することができる。いくつかの実施例によれば、1組の正方形平面指を含む外部軸受部材は、レールを含む内部軸受部材と結合するようにされうる。そのような実施例によれば、レール及び/または外部軸受部材は、相互に直線的に動くことができる。円形平面構造を含む実施例においては、内外軸受要素は、軸のようなスラスト部材を受容するための中央貫通穴のような1つ以上の貫通穴を含むことができ、組立体は、スラスト軸受を含む。
【0017】
他の実施例においては、内部及び/または外部軸受要素の指は、同心的に配置される環状部材を含むことができる。例えば、いくつかの実施例においては、内部軸受要素は、円筒状の中央軸受要素を受容するようになった長手方向貫通穴を有する円筒形または半円筒形部材を含むことができる。貫通穴の壁は、内部軸受要素の第1環状指の面を画定できる(例えば、図1の要素102(a)参照)。内部軸受要素の第2環状指は、第1環状指と同軸関係にしうる。第1と第2の環状指は、所定間隔で隔置されえ、また、その間隔は、外部軸受要素の結合指を相互に噛み合う関係で受容するようにされうる。当業者は、実施例が、適用に応じて所望数の環状指を含むことができるということを認識するであろう。
【0018】
更に別の実施例は、一群の指を含むことができ、この指は、所定の形態で空間的に分離されている。例えば、いくつかの実施例では、複数の軸受、連結及び/または減衰要素は、並列または直列に設けられうる。更に、いくつかの実施例では、1つ以上の軸受、連結及び/または減衰要素は、所定の形態で互いに取り付けられうる。
【0019】
いくつかの実施例によれば、内部及び/または外部軸受要素は、1つ以上の構造化された面を有する指を含むことができる。構造化された面は、例えば、流体力学軸受に、合せ軸受要素を分離する隙間領域に液体または気体を強制するために適合されうる。例えば、いくつかの構成は、箔、フィン、ロータ、インペラ、溝、縦溝等を含むことができる。
【0020】
内外軸受要素は、広範な材料を含むことができ、内外要素は、同じ材料でなる必要はない。外部及び/または内部軸受要素間の隙間を維持する電気または磁気手段を含む実施例(すなわち、電気・磁気実施例)は、導電性材料からなることができる。内部及び/または外部軸受要素を製造するためのいくつかの材料は、制限されるわけではないが、銅、真ちゅう、青銅、アルミニウム、金、鉄またはこれらの組み合わせを含むことができる。いくつかの電気・磁気実施例においては、内部及び/または外部軸受要素は、制限されるわけではないが、シリコン、ガリウムヒ素、窒化ガリウムまたはその組み合わせのような半導体材料を含むことができる。更に、いくつかの電気・磁気実施例においては、内部及び・外部軸受要素は、1つ以上の導電性及び/または半導体層で被覆された非導電性材料を含むことができる。
【0021】
いくつかの実施例は、内部及び外部軸受要素間の隙間を維持するための非電気・磁気流体手段を含む(すなわち、非導電性実施例)、そして、内部及び/または外部軸受要素は、非導電性材料からなる。例えば、そのような実施例は、有機ポリマ、石、グラファイト、セラミクス、シリケート、ホウ酸塩やその組み合わせからなる軸受要素を含むことができる。
【0022】
外部軸受要素は、特有の適用に依存する、幅広い構成上の形態を有することができる。いくつかの実施例は、液体及び/または気体を収容するようにされた、ほぼ非多孔性材料を含むことができる。更に、いくつかの実施例においては、外部軸受要素は、多孔性材料を含むことができる。したがって、いくつかの実施例では、外部軸受要素は、プレス成形され及び/または焼結された金属からなる。多孔性材料は、内外軸受要素間に設けられた流体が、例えばポンプ汲み上げのような上昇する圧力で保持されねばならないような流体静力学軸受において有用である。したがって、適切な多孔性材料は、気体及び/または液体を通過するようにされうる。当業者は、幅広い多孔率が、通過されるべき流体の粘性や、適用される圧力量や、その他の公知の要素に依存して適切でありうるということを認識するであろう。更に、当業者は、過度の実験なしに適切な多孔率を選択することができるであろう。
【0023】
内部及び外部軸受要素の合せ面間の隙間は、約10−2メートルから約10−12メートルの範囲の間隔からなる。この範囲は、約10−2メートルから約10−3メートル、約10−3メートルから約10−4メートル、約10−4メートルから約10−5メートル、約10−5メートルから約10−6メートル、約10−6メートルから約10−7メートル、約10−7メートルから約10−8メートル、約10−8メートルから約10−9メートル、約10−9メートルから約10−10メートル、約10−10メートルから約10−11メートル、約10−11メートルから約10−12メートルを含むことができる。
【0024】
内外軸受要素の合せ面間の隙間を満たす流体は、様々な流体からなることができる。いくつかの適切な流体は、石油、石油以外の液体、気体、電子流動学的流体及び/または磁気流動学的流体からなる。更に、流体は、何らの特定の適用の必要に応じて加圧されたり、加圧されなかったりできる。いくつかの実施例によれば、石油は、制限されるわけではないが、鉱油やシリコン油を含む、機械要素を潤滑するための公知の油であってもよい。更に、いくつかの実施例によれば、ガス状流体は、流体静力学及び/または流体動力学軸受に使用される公知の気体からなってもよい。
【0025】
いくつかの実施例は、様々に制御可能な動力及び磁界強さと方位を有する1つ以上の電磁要素を含むことができる。そのような実施例は、内外軸受要素の合せ面を分離する隙間に設けられた磁気流動学的流体の流動学的特性を調整可能である。更に、磁気流動学的流体の流動学的特性を調整することは、実施例の全体の減衰、粘性及び/または粘弾性挙動を変更可能である。したがって、そのような実施例は、可変強度非接触磁気流動学的減衰装置からなることができる。
【0026】
同様にして、いくつかの実施例は、動力と、電界電荷、強度及び方位が様々に制御可能な1つ以上の電極要素を含むことができる。そのような実施例は、軸受要素の合せ面を分離する隙間に設けられた電子流動学的流体の流動学的特性を調節することができる。更に、電子流動学的流体の流動学的特性を調整することは、実施例の全体の減衰、粘性及び/または粘弾性挙動を変更可能である。したがって、そのような実施例は、可変強度非接触電子流動学的減衰装置からなることができる。更に、いくつかの実施例は、内部及び/または外部軸受要素と関連する電界及び/または磁界を調整する制御装置を含む。当業者は、幅広い制御手段が公知であり、適切な手段が過度の実験なしに選択可能なことを理解するであろう。
【0027】
いくつかの実施例は、複数の小型の非接触軸受及び/または機械的結合装置を含むことができる。そのような組み合わせ実施例は、直列にも並列にも配置可能であり、いくつかの部分は直列に、他の部分は並列に配置することもできる。組み合わせ実施例の各要素は、1つ以上の結合機能や負荷支持機能を実行し、分離して或いは集合的に制御可能である。いくつかの組み合わせ実施例においては、組み合わせの要素は、ネットワーク制御構造に配置可能である。
【0028】
いくつかの実施例は、軸受要素の合せ面が接触することを防止する1つ以上の安全特徴を含むことができる。そのような安全特徴は、制限されるわけではないが、適用される負荷における大きな及び/または突然の刺激、流体加圧の故障や電界または磁界の故障のような誘発事象によって作動される。いくつかの実施例では、安全特徴は、制限されるわけではないが、1つ以上の閉じ込められたボール、ピン、ローラ、転がり軸受要素組立体、ブッシュ、バネ、ストラット、反発して対向する永久磁石等を含むことができる。
【0029】
実施例は、軸受、ダンパ、緩衝器、クラッチやブレーキ装置を必要とする幅広い装置に取り込まれえ、特定の適用のために形状、形態、大きさを変更可能である。いくつかの実施例は、研究、生物医学的、科学的、分析的、コンピュータハードウェア、電子、計測学及びMEMS関連の装置に本質的に要求される、高精度、低ノイズ、底摩擦軸受に特に良く適合される。実施例は、単位容積あたりの本質的に高い負荷支持能力を有するので、実施例は、従来の装置に較べて、低い圧力、電界及び/または磁界強さで作動することができる。
【0030】
優れた耐荷力のために、いくつかの実施例は、従来の装置の作動負荷範囲外での適用に用いられうる。いくつかの実施例は、従来の装置と比較して、摩擦と関連したエネルギ損失の減少により、全体のエネルギ効率を改善する。同様に、従来の装置と比較して、いくつかの実施例は、作動温度、始動負荷、過渡出力スパイクを減じることができ、作動速度と動的速度を増すことができ、また、作動の低速及び高速の両方で製品の全体の寿命と性能を向上することができる。それ故、いくつかの実施例は、歴史的に見て接触式機械負荷軸受装置にのみ適用されてきたようなものに用いることができるのである。例えば、軸受抵抗やそれに関わる問題点が全体の製品性能とエネルギ効率を制限することのある、工業設備や機械、車両や運送装置、消費者や家庭製品の製造である。更に、いくつかの実施例は、制限されるわけではないが、電子媒体、データ保存ハードウェア、生物医学的機器、ターボ機械、ジェットエンジン、タービン発電機、高精度機械加工、研磨のような適用における、従来の非接触装置の利点を提供することができる。
【0031】
本発明の実施例を図示する目的のみに使われ、本発明を制限するものではない、図面を参照する。図1は、内部軸受要素102によって受容される円筒形中央軸受要素101からなる実施例100の一部を示す。いくつかの実施例では、中央軸受要素101と内部軸受要素102は、機械的に相互ロックされて、単一のものとして移動する。他の実施例においては、中央軸受要素101と内部軸受要素102は、独立して動き、その間に非常に小さな摩擦を生ずる。図1によれば、内部軸受要素102は、指102(a)と102(b)を有する。更に指102(a)と102(b)は、中央配置の結合部102(c)によって連結される。指102(a)と102(b)は、隔置され、外部軸受要素の合せ部分を受容するようにされたキャビティ104を画定する。
【0032】
図2Aは、1対の外部軸受要素106、108を備えた、図1の部分実施例を有する組立体200を示している。第1外部軸受要素106は、更に、結合部106(c)によって連結された指106(a)と106(b)を有している。更に、指106(a)と106(b)は、隔置されており、互いに噛み合う合せ関係で内部軸受要素102の指を受容するようにされたキャビティを画定している。同様に、第2外部軸受要素108は、更に、結合部108(c)によって連結された指108(a)と108(b)を有している。更に、指108(a)と108(b)は、隔置されており、互いに噛み合う合せ関係で内部軸受要素102の指を受容するようにされたキャビティを画定している。図2Bは、中央に配置された結合部102(c)によって連結された3つの指102(a)、102(b)、102(d)を有する内部軸受要素102からなる同様の実施例を示している。図2Bの外部軸受要素106と108は、内部軸受要素102の余分の指を収容するように変更されている。追加の指が同様にして追加されうる。
【0033】
図3は、図2Aの線3−3に沿った、内外軸受要素の部分断面図を示している。この拡大図において、隙間110は、外部軸受要素106、108と内部軸受要素102の間に示されている。したがって、軸受要素によって画定される指の合せ面112と114は隔置されて隙間110を画定し、作動中接触しない。この隙間110は、圧力流体或いは非圧力流体を満たすことで維持することができ、及び/または、内部軸受要素102と外部軸受要素106、108に対向する電界或いは磁界を適用することによって維持することができる。図4は、内外軸受要素の指が相互に噛み合う合せ関係で同心状に配置される環状指を形成することを示す、図2Aの半径方向断面図である。
【0034】
図5は、所定の形態で配置された結合部分によって連結された指を有する3つの実施例の内部軸受要素を示している。図5Aにおいて、結合部分501(a)、501(b)、501(c)、501(d)、501(e)は、相互に長手方向にオフセットしている。より詳細には、中心から半径方向外側に動くと、結合部分は、一定の割合で図5Aの左へ動き、中央軸受に対して90度未満の角度θを有する線αを画定する。一方、図5Bは、整合されて、中央軸受に対して90度の角度φを有する直線形態βを形成する結合部分511を示している。最後に、図5Cにおいて、結合部分521(a)、521(b)、521(c)、521(d)、521(e)は、中央軸受に対して互いに角度を持って配置された1対の線分からなる角度跡γを画定するように配置される。更に、図5Cは、内部軸受要素の側面523が直角をなす必要はなく、中央軸受に対して傾斜角であっても良いことを示している。
【0035】
図6Aは、非対称ラジアル軸受実施例の長手方向断面図である。そのような実施例は、中央軸受要素701を受容する中央長手方向貫通孔を有する内部軸受要素702からなることができる。内部軸受要素702は、最内側第1環状内部軸受指702(a)と第2環状軸受指702(b)とからなる。これら2つの環状内部軸受指702(a)と702(b)は、結合部分702(c)によって画定される所定の間隔で隔置されている。第1と第2の環状内部軸受指の間の空間は、外部軸受要素706の第1環状外部軸受指706(a)を受容する。内外軸受要素は、このようにして、相互に噛み合う関係にされ、隙間709によって隔置されている。したがって、内外軸受要素は、相互に接触しない。第2環状外部軸受指706(b)は、軸受の外面を画定する。裏当て部材708は、外部軸受部材706の第2指706(b)と噛み合い、内部軸受部材102を収容する。図6Bは、より多くの指を有する同様の非対称半径方向軸受実施例を示しており、これは、対応するより大きな半径方向負荷を支持するようになっている。詳しくは、図6Bに示す実施例は、6つの同軸環状指を有する内部軸受要素702を含んでいる。
【0036】
図7Aは、各端に1対の非対称小型非接触負荷軸受装置910(a)、910(b)を有する軸901からなる実施例の図である。この実施例によれば、軸901は、負荷軸受装置910(a)と910(b)によって縦方向に支持されつつ、回転可能である。更に、いくつかの実施例によれば、軸901の回転動作は、負荷軸受装置910(a)と910(b)の作用によって、引き起こされ、制御され、停止される。図7Bは、軸901と、各端に1対の負荷軸受装置920(a)、920(b)を有する同様の実施例の図である。この実施例は、負荷軸受装置920(a)と920(b)に関連する電源930を示している。
【0037】
図8Aは、スラスト軸受実施例1000の部分長手方向断面図である。この実施例は、中央軸受1001を収容するようにされた中央貫通穴を有する内部軸受要素1002によって受容された円筒状中央軸受要素1001からなる。内部軸受要素1002は、噛み合う外部軸受要素1006と1008の指1006(a)と1008(a)を受容するようになった、隔置された2つの環状指からなる。内外軸受要素は、隙間1010によって分離されており、それ故、互いに接触しない。この実施例によれば、軸受は、長手軸の周りに回転可能でありながら、長手方向軸1020に沿ってスラスト負荷を支持するようにされている。図8Bは、より多くの指を有する同様の実施例を示しており、これは、対応するより大きなスラスト負荷を支持するようにされている。具体的には、図8Bによれば、実施例は、7つの内部軸受指1002(a)を有している。
【0038】
図9は、直線運動実施例1100の斜視図である。この実施例は、レール部材1101と送り部材1105からなる。レール部材は、レール部材1101の2つの対向側に沿って長手方向に延びる1群の凹状指1103を画定する。送り部材1105は、相互に噛み合う関係でレール部材の指1103に噛み合うようになっている1群の指1105(a)を画定する。したがって、送り部材1105は、レール部材1101上で長手方向に摺動するようになっている。これまでの実施例と同様にして、本実施例1100は、レール部材1101と送り部材1105の間に隙間を含んでいる。より詳しくは、隙間は、レール及び送り部材1101と1105の指1103と1105(a)の間に配置される。
【0039】
図10Aと図10Bは、代替的な直線運動実施例を示している。図10Aによれば、直線運動実施例は、1対のレール部材1220(a)と1220(b)内に中央に配置されている。図10Bは、中央に配置されたレール部材1222を取り囲む外側送り1211からなる直線運動実施例を示している。
【0040】
図11は、3つの代替的直線運動実施例を示している。図11Aは、4つの分離したレール部材1320(a)、1320(b)、1320(c)、1320(d)を受容する4組の指を有する送り部材1310を含んでいる。送り部材1310は、例えば、正方向断面を有する軸を受容するようにされた中央貫通孔1330を画定する。この実施例のいくつかの変更においては、送りは、正方形の軸を回転することによって回転される。図11Bは、3つのレール部材1322(a)、1322(b)、1322(c)を受容する等間隔に隔置された3組の指を画定する中央送り部材1312を有する実施例を示している。最後に、図11Cは、円周の周りに等間隔にされた複数の半径方向指を画定する円形中央送り部材1314からなる実施例を示している。図11Cの実施例は、例えば、円形断面の軸を受容することができる、中央貫通孔1334を画定する。したがって、いくつかの実施例は、直線的にも回転方向にも動く。
【0041】
図12は、送りねじ1400からなる実施例の断面図を示している。この実施例によれば、外部ナット要素は、送りねじ1420を受容するらせん空間を画定する雌ねじを含んでいる。送りねじ1420のねじ1422は、雄ねじと雌ねじの間に隙間を維持しながら、雌ねじの部分に噛み合う。隙間は、例えば、送りねじ1420を通ってナット1410に、また、ナット1410を通って送りねじ1420に電界及び/または磁界を加えることによって、送りねじ1420とねじ1422の間に維持される。これにより、ナット1410または送りねじ1420の回転動作が駆動される。いくつかの実施例においては、制御装置が、送りねじ1420またはナット1410と電子制御関係にされ、送りねじ1420の動きを駆動する電界や磁界を発生するようにされている。
【0042】
様々な実施例を記載してきた。上記方法及び装置は、本発明の精神の範囲内の種々の変更及び修正を含むことができることは当業者に明らかである。そのような変更及び修正は、添付の請求の範囲内で或いは同等の範囲内で実施できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
連結部によって直列に連結される複数の渦巻きを有する内部負荷軸受部材であって、該連結部が隣接渦巻き間に隙間を画定し、該隙間が所定の厚みと形状を有するような、内部負荷軸受部材と、
連結部によって直列に連結される複数の渦巻きを有する少なくとも1つの外部負荷軸受部材であって、該連結部が隣接渦巻き間に隙間を画定し、各渦巻きが前記内部軸受部材の相補空間によって受容されるようになっており、内部軸受部材と外部軸受部材の間に隙間を残しつつ、内部負荷軸受部材と噛み合うようになった、外部負荷軸受部材と、
前記隙間を前記内部及び外部負荷軸受部材間に維持するための手段とを備える、小型非接触負荷軸受装置。
【請求項2】
前記内部及び外部負荷軸受部材が、相互に噛み合う関係で係合される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記内部及び外部負荷軸受部材間の隙間が、約10−2メートルから約10−12メートルの間隔である、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記内部及び/または外部負荷軸受部材が、約2から約106の渦巻きからなる、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記内部及び/または外部負荷軸受要素が、約10−2メートルから約10−12メートルの厚さを有する渦巻きからなる、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
隙間を維持する手段が静力学流体、流体力学流体、電子流動学的流体、磁気流動学的流体、電気流体、磁気流体の1つ以上からなる、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記内部及び外部負荷軸受部材が、相互に噛み合う関係で噛み合い可能な複数の環状指からなる、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記内部及び外部負荷軸受部材が、相互に噛み合う関係で噛み合い可能な複数の平面指の1つ以上からなる、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記内部負荷軸受要素が送りねじからなり、前記外部負荷軸受要素が送りねじを受容する雌ねじからなる、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記内部負荷軸受要素と外部負荷軸受要素が、有機ポリマ、セラミクス、グラファイト、シリケート、ホウ酸塩、銅、真ちゅう、青銅、アルミニウム、金、鉄の何れか1つ以上或いは、その組み合わせからなる、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
内部及び/または外部負荷軸受要素が多孔性材料からなる、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記装置が、ラジアル軸受、スラスト軸受、静圧軸受、流体力学軸受、無摩擦軸受、減衰装置、機械的連結装置、クラッチ、送りねじ、直線運動装置の1つ以上からなる、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記装置が、静力学流体、流体力学流体、電子流動学的流体、磁気流動学的流体、電気流体、磁気流体の1つ以上を用いて、前記隙間を前記内部及び外部軸受部材間に維持するようにされた、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
流体が、内外軸受部材面間の隙間をほぼ満たし、該流体が電子流動学的流体と磁気流動学的流体の1つ以上から選択される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記内部軸受部材及び/または前記外部軸受部材と電子制御連絡し、所定のプログラムに従って電界及び/または磁界の強さと方位を制御するようになった制御装置をさらに備える、請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記結合部分が、渦巻きが所定の形態に従って延びる軸受部材の部分からなり、該結合部分が、指に連続している、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記結合部分が、直線的に、斜めに或いは所定の形態に従って整合する複数の結合部分からなる、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記装置が、各内部及び外部軸受部材の渦巻き上に負荷を分配するようになっている、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
内外軸受要素が相互に直線的に動かし、所定の軸の周りに一体的に回転するようになっている、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記装置が、並列または直列に配置され、または、一部並列、一部直列に配置されている、請求項1に記載の装置の組み合わせ。
【請求項1】
連結部によって直列に連結される複数の渦巻きを有する内部負荷軸受部材であって、該連結部が隣接渦巻き間に隙間を画定し、該隙間が所定の厚みと形状を有するような、内部負荷軸受部材と、
連結部によって直列に連結される複数の渦巻きを有する少なくとも1つの外部負荷軸受部材であって、該連結部が隣接渦巻き間に隙間を画定し、各渦巻きが前記内部軸受部材の相補空間によって受容されるようになっており、内部軸受部材と外部軸受部材の間に隙間を残しつつ、内部負荷軸受部材と噛み合うようになった、外部負荷軸受部材と、
前記隙間を前記内部及び外部負荷軸受部材間に維持するための手段とを備える、小型非接触負荷軸受装置。
【請求項2】
前記内部及び外部負荷軸受部材が、相互に噛み合う関係で係合される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記内部及び外部負荷軸受部材間の隙間が、約10−2メートルから約10−12メートルの間隔である、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記内部及び/または外部負荷軸受部材が、約2から約106の渦巻きからなる、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記内部及び/または外部負荷軸受要素が、約10−2メートルから約10−12メートルの厚さを有する渦巻きからなる、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
隙間を維持する手段が静力学流体、流体力学流体、電子流動学的流体、磁気流動学的流体、電気流体、磁気流体の1つ以上からなる、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記内部及び外部負荷軸受部材が、相互に噛み合う関係で噛み合い可能な複数の環状指からなる、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記内部及び外部負荷軸受部材が、相互に噛み合う関係で噛み合い可能な複数の平面指の1つ以上からなる、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記内部負荷軸受要素が送りねじからなり、前記外部負荷軸受要素が送りねじを受容する雌ねじからなる、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記内部負荷軸受要素と外部負荷軸受要素が、有機ポリマ、セラミクス、グラファイト、シリケート、ホウ酸塩、銅、真ちゅう、青銅、アルミニウム、金、鉄の何れか1つ以上或いは、その組み合わせからなる、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
内部及び/または外部負荷軸受要素が多孔性材料からなる、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記装置が、ラジアル軸受、スラスト軸受、静圧軸受、流体力学軸受、無摩擦軸受、減衰装置、機械的連結装置、クラッチ、送りねじ、直線運動装置の1つ以上からなる、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記装置が、静力学流体、流体力学流体、電子流動学的流体、磁気流動学的流体、電気流体、磁気流体の1つ以上を用いて、前記隙間を前記内部及び外部軸受部材間に維持するようにされた、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
流体が、内外軸受部材面間の隙間をほぼ満たし、該流体が電子流動学的流体と磁気流動学的流体の1つ以上から選択される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記内部軸受部材及び/または前記外部軸受部材と電子制御連絡し、所定のプログラムに従って電界及び/または磁界の強さと方位を制御するようになった制御装置をさらに備える、請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記結合部分が、渦巻きが所定の形態に従って延びる軸受部材の部分からなり、該結合部分が、指に連続している、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記結合部分が、直線的に、斜めに或いは所定の形態に従って整合する複数の結合部分からなる、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記装置が、各内部及び外部軸受部材の渦巻き上に負荷を分配するようになっている、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
内外軸受要素が相互に直線的に動かし、所定の軸の周りに一体的に回転するようになっている、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記装置が、並列または直列に配置され、または、一部並列、一部直列に配置されている、請求項1に記載の装置の組み合わせ。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12】
【公表番号】特表2011−501055(P2011−501055A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−529048(P2010−529048)
【出願日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際出願番号】PCT/US2008/079381
【国際公開番号】WO2009/049070
【国際公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(509057992)スマーティン テクノロジーズ、エルエルシー (2)
【出願人】(309027458)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際出願番号】PCT/US2008/079381
【国際公開番号】WO2009/049070
【国際公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(509057992)スマーティン テクノロジーズ、エルエルシー (2)
【出願人】(309027458)
【Fターム(参考)】
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