説明

少なくとも1種の高級脂肪族アルコールとグリフォニアシンプリシフォリアの抽出物とを含む組成物

【課題】炭素数18から40の高級第一脂肪族アルコール(類)またはそれらの混合物から好ましくは選択される少なくとも1種の高級第一脂肪族アルコールと、単独または他の活性成分(類)との組合せの活性成分としてカフェインおよび/またはカテキン−ポリフェノールおよび/またはエピガロカテキンガレートの供給源を任意に更に含む5−ヒドロキシトリプトファン(5−HTP)の少なくとも1つの供給源と、任意に1または複数の賦形剤(類)との組合せを含む新規組成物を提供する。
【解決手段】本発明は、特に、組成物、該組成物の調製方法、肥満症および関連疾患の管理のための該組成物の使用方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭素数18から40の高級第一脂肪族アルコール(類)またはそれらの混合物から好ましくは選択される少なくとも1種の高級第一脂肪族アルコールと、単独または他の活性成分(類)との組合せの活性成分としてカフェインおよび/またはカテキン−ポリフェノールおよび/またはエピガロカテキンガレートの供給源を任意に更に含む5−ヒドロキシトリプトファン(5−HTP)の少なくとも1つの供給源と、任意に1または複数の賦形剤(類)との組合せを含む新規組成物を提供する。本発明は、特に、組成物、該組成物の調製方法、および肥満症および関連疾患の管理のための該組成物の使用方法に関する。本発明の組成物は、医薬品または栄養補助食品として有用である。
【背景技術】
【0002】
肥満症に関する治療目的は次のように明確に定義される;有意な量の体重を患者に減量させる、または所望の程度の低い体重を維持するように患者を援助するのいずれかを目的とする。今までに、いくつかのタイプのアプローチが考えられてきた。成人、子供、および青少年の肥満症患者の数は、米国および世界で、過去30年間に急速に増加しており、増加し続けている。肥満症は、従来は体脂肪の割合に基づいて定義され、近年ではボディマスインデックス(BMI)(あるいはケトレーインデックス(Quetlet index)ともいう(National Task Force on the Prevention and Treatment of Obesity(肥満予防および治療のための全米タスクフォース), Arch. Intern. Med., 160: 898−904 (2000); Khaodhiar, Li et al., Clin. Cornerstone, 2: 17−31 (1999)))に基づいて定義される。BMIは、体重(kg)÷身長(メートル)の2乗と定義される。
【0003】
体重過剰および肥満症は、米国で見られる多くの加齢による慢性疾患の発生リスクの増加と関連する(Must, A. et al., JAMA, 282: 1523−9 (1999))。これら疾患の重症度を軽減するための鍵は、効果的に体重を減らすことである。約30から40%が減量を試みている、あるいは減少した体重の維持を試みていることを主張しているが、現行の治療が功を奏しているようには見えない。食事調整に加えて、薬理学的管理、および極端な場合は外科的手術が、体重過剰および肥満症の患者の治療として認可されている補助的治療である(Expert Panel, National Institute of Health, Heart, Lung, and Blood Institute(健康、心臓、肺、および血液学会の専門家パネル), 1−42 (June 1998); Bray, G. A., Contemporary Diagnosis and Management of Obesity(最新の肥満症診断および管理), 246−273 (1998))。医薬品は副作用があり、また外科的手術は効果的ではあるが、思い切った手段であり、病的肥満のために留保しておくものである。栄養学的アプローチは、食品としての形式でエネルギー供給を低下させることを目指すものである。これは、エネルギー供給を大幅に低減する、あるいは、高エネルギー食物の代わりに、例えば難消化性代用脂肪等の低エネルギー食物、難吸収性の構造中性脂肪、または吸収されないダイエタリーファイバー等の他のものを摂取することのいずれかによって達成しうる。
【0004】
5−HTP(5−ヒドロキシトリプトファン)はセレトニンの直接前駆体である。5−HTPはガーナおよびコートジボワールに主に生育するグリフォニアシンプリシフォリアと呼ばれるアフリカの植物の種から単離された自然化合物である。研究所で合成することも可能である。致死量(LD)研究によれば、その毒性は非常に低い。ラットとマウスで行われた研究では、薬用量に比較して、LD50は無視できるレベルであることが実証されている:LD50はマウスの経口投与および腹腔内投与で、各々2500mg/kgおよび1400mg/kg。しかしながら、合成された5−HTPは好酸球増加筋痛症候群(EMS)と呼ばれる症候群のクラスタと関連している。EMSは、ある種の白血球の増加および激しい筋痛を特徴とする重い全身疾患である。1989年には、発酵工程によって製造された合成のL−トリプトファンの消費をきっかけとして、EMSが流行発生した。2001年2月時点までに、37人以上の死亡者を含む、1,500件超がCDCに報告された。グリフォニアシンプリシフォリアの種子から単離された5−HTPは、発酵工程を必要とせず、安全性の高い製品である。
【0005】
ポリコサノールは、サトウキビ等の植物のワックスから単離した第一脂肪族アルコールの混合物である。この混合物の脂肪族アルコールは、各々24から39の炭素原子鎖長を持つ、CH−(CH−−CHOHアルコールである。混合物の一般的な脂肪族アルコールは、オクタコサノール、ヘキサコサノール、ヘプタコサノール、トリアコンタノールおよびドトリアコンタノールである。ポリコサノールは、動物モデル、健康な被験者、およびII型高コレステロール血症患者において、コレステロールを下げることが示されている。従って、2型真性糖尿病に関連する異常脂質血症に有用である。
【0006】
緑茶は、体重およびエネルギー消費に有効であることが昔から知られている。エピガロカテキンガレート(以下省略してEGCGという)は、緑茶およびその抽出物に主に見出される自然発生物質である。EGCGは、毒性または明らかな副作用がないため、減量剤としては理想的である。EGCGおよび関連するカテキンは、茶を含むいくつかの種類の植物に自然に発生し、従って、その形態での安全性には長い歴史がある。最近は、緑茶の食欲抑制効果が、ポリフェノール、特に最も豊富なものの1つである、EGCGに起因すると考えられている(Dulloo A G, et al. Am J Clin Nutr 1999; 70:1040−5)。また、EGCGの熱発生効果は末梢の熱発生の活性化において交感神経から放出されるノルエピネフリン(NE)に依存することが示されている(Dulloo A G. et al. Int J Obes Relat Metab Disord 2000; 24:252−8)。これらの研究は、緑茶に発熱を増進させる能力を与えるのは、EGCG単独ではなく、交感神経から放出されるNEとの相互作用を介した、EGCGとカフェインとの組合せであることを示している。EGCGおよびカフェインが、NEが誘導する熱発生の元となる様々な制御ポイントと協働して機能するので、この相乗効果の裏側にあるメカニズムの働きが期待されている。EGCGが、シナプス間隙内のNEを分解するカテコール−O−メチルトランスフェラーゼ酵素を抑制する(Borchardt R T, Huber, J A5 J Med Chem 1975; 18:120−2)のに対して、カフェインは、NE介在熱発生の細胞内第2メッセンジャーであるサイクリックAMPを分解するホスホジエストラーゼ酵素複合体を主に抑制する。その結果、NE活性熱発生の経路に沿った2つのフィードバック抑制経路が取除かれる。従って、交感神経制御下の熱発生を増強するためには、単独のいずれかの化合物よりも、EGCGとカフェインとの組合せが有効であることは予想されるであろう。
【0007】
米国公開第20020192308号は、緑茶;緑茶葉抽出物;およびクロム添加物を含有する食欲抑制剤を開示している。米国公開第20030143287号は低血糖インデックス炭水化物供給源、タンパク質の供給源、および脂肪の供給源を含有する体重過剰および肥満症の個体のための栄養補助食品であって、炭水化物、タンパク質、および脂肪の量が、各個体の減量管理を補助するための使用に十分である栄養補助食品を開示している。米国公開第20030162725号は、セロトニン介在神経伝達を増強する有効量の化合物、または製薬学的に許容されるそれらの塩を含有する医薬品組成物であって、上記化合物は、セロトニンの前駆体、セロトニンのプロドラッグ、またはセロトニンの生合成における中間物、および熱発生を促進する化合物からなる群から選択され、その化合物はエピガロカテキンガレートまたはその派生物からなる群から選択される、組成物を記載している。米国特許第6,565,896号は、標準化された98%ポリフェノール、80%カテキン、45%EGCCを含む緑茶抽出物;ガンマオリザノール;ググリピッド;ベータシトロステロール;5%シナリンに標準化されたアーティチョーク抽出物;54重量%のプロアントシアニジンダイマー、13重量%のプロアントシアニジントリマー、7重量%のプロアントシアニジンテトラマー、および6重量%のモノマーを含有するブドウの種の抽出物;クロム;パンテチン;およびポリコサノールを、有効量含有するコレステロール治療組成物を開示している。米国公開第20050256178号は、体重1kgにつき0.01mgから体重1kgにつき約3mgの1日分の用量を患者に投与するために十分な量のビオチンと、パンテチンまたはそれらの代謝物質、EGCG、フィタン酸、リポ酸およびポリコサノールからなる群から選択される少なくとも1つの追加成分とを含有する組成物を開示している。
【0008】
米国公開第20060078627号は、肥満症治療または一般的な減量援助のための組成物であって、L−フェニルアラニンと、カフェインと、全形態の5−ヒドロキシトリプトファンおよびL−トリプトファンを含む群の1または複数と、を含有する組成物であって、これらはすべて天然または合成のいずれかの供給源由来である、組成物を記載している。米国公開第20060045913号は、神経系内のセロトニン欠乏に関連する状態の治療のための二層錠剤であって、少なくとも1層はトリプトファンおよび/またはその代謝物を含有し、生理的状態下のそれらの層の1つは、放出速度が高速である高速層であり、他の層は放出速度が遅いことを特徴とする錠剤を記載している。米国公開第20060078627号は、個体において迅速な減量を促進し、カロリーを燃焼させ、熱発生を増大させ、エネルギー代謝を補助し、且つ/または食欲を抑制する栄養組成物であって、ガルシニアカンボジア抽出物、ギムネマシルベストル葉抽出物、および緑茶葉抽出物を含有する組成物を開示している。PCT公開第WO2004041257号は、EGCG、パンテチンまたはその代謝物、フィタン酸、リポ酸、ポリコサノールおよびコエンザイムQから選択される少なくとも2成分を含む、前糖尿病または耐糖能異常(IGT)または肥満症を有する個体の2型糖尿病の治療または予防のための組成物を記載している。米国特許第6,383,482号は、緑茶抽出物;ヒドロキシクエン酸;5−ヒドロキシトリプトファン;グルコマンナン;ピコリン酸クロム;およびラクトバシラスアシドフィルスを有効量含有する減量組成物を開示している。
【0009】
過剰体重および肥満症は、2型真性糖尿病、高血圧、冠状動脈性心臓病および異常脂質血症、胆石および胆嚢炎、骨関節炎、癌(乳癌、結腸癌、子宮癌、前立腺癌、および胆嚢癌)、および睡眠時無呼吸のような他の疾患に関連する。肥満症に起因する死亡者は、年間およそ32500人であると予想される。これら疾患の重症度を軽減するための鍵は、効果的に体重を減らすことである。食事調整に加えて、薬理学的管理、および極端な場合は外科的手術が、体重過剰および肥満症の患者の治療として、認可されている補助療法である(Expert Panel, National Institute of Health, Heart, Lung, and Blood Institute(健康、心臓、肺、および血液学会の専門家パネル),1−42(June 1998);Bray, G. A., Contemporary Diagnosis and Management of Obesity(最新の肥満症診断および管理),246−273(1998))。医薬品は副作用があり、また外科的手術は効果的ではあるが、思い切った手段であり、病的肥満のために留保しておくものである。本発明は、好ましくは、個体において迅速な減量を促進し、カロリーを燃焼させ、熱発生を増大させ、エネルギー代謝を補助し、且つ/または食欲を抑制する、肥満抑制組成物、およびそのような新規の組成物の製造方法を提供するものである。本発明の組成物は、活性成分として天然物を含有し、安全性および有効性が高く、それに加えて経済的に製造されることが好ましい。
【発明の開示】
【0010】
本発明の1つの目的は、炭素数18から40の高級第一脂肪族アルコール(類)またはそれらの混合物から好ましくは選択される少なくとも1種の高級第一脂肪族アルコールと、単独または他の活性成分(類)との組合せの活性成分として5−ヒドロキシトリプトファン(5−HTP)の少なくとも1つの供給源と、任意に1または複数の賦形剤(類)との組合せを含む新規組成物を提供することである。
【0011】
また、本発明の1つの目的は、炭素数18から40の高級第一脂肪族アルコール(類)またはそれらの混合物から好ましくは選択される少なくとも1種の高級第一脂肪族アルコールと、単独または他の活性成分(類)との組合せの活性成分としてカフェインおよび/またはカテキン−ポリフェノールおよび/またはエピガロカテキンガレートの供給源を更に含む5−ヒドロキシトリプトファン(5−HTP)の少なくとも1つの供給源と、任意に1または複数の賦形剤(類)との組合せを含む新規組成物を提供することである。
【0012】
本発明の更なる1つの目的は、炭素数18から40の高級第一脂肪族アルコール(類)またはそれらの混合物から好ましくは選択される少なくとも1種の高級第一脂肪族アルコールと、5−ヒドロキシトリプトファン(5−HTP)を含有するグリフォニアシンプリシフォリアの抽出物と、活性成分としてカフェインおよび/またはカテキン−ポリフェノールおよび/またはエピガロカテキンガレートを含む緑茶の抽出物と、任意に1または複数の賦形剤(類)との組合せを含む新規組成物を提供することである。
【0013】
本発明の他の好ましい目的は、肥満症および関連疾患の管理のための新規組成物を提供することである。
【0014】
また、本発明の1つの目的は高級第一脂肪族アルコール(類)、グリフォニアシンプリシフォリアの抽出物、および緑茶の抽出物を調製または取得するための方法を提供することである。
【0015】
本発明の更なる目的は、以下の工程を含む、該新規組成物の調製方法を提供することである:
i)高級第一脂肪族アルコール(類)をグリフォニアシンプリシフォリアの抽出物と混合する工程、
ii)任意に緑茶の抽出物を添加する工程、
iii)任意に1または複数の賦形剤(類)を添加する工程、および
iv)前記混合物を適切な製剤に形成する工程。
【0016】
本発明の他の目的は、肥満症および関連疾患の予防、改善、および/または治療を含む管理のための体重管理キットを提供することである。
【0017】
本発明の更に他の目的は、それらを必要としている患者に有効量の組成物を投与する工程を含む、肥満症および関連疾患の管理のための該新規組成物の使用方法を提供することである。
【0018】
本発明の組成物は、医薬品または栄養補助食品として有用である。また、本発明の組成物は、有効性および安全性が高く、製造が経済的である。
【0019】
(発明の詳細な説明)
本発明は、炭素数18から40の高級第一脂肪族アルコール(類)またはそれらの混合物から好ましくは選択される少なくとも1種の高級第一脂肪族アルコールと、単独または他の活性成分(類)との組合せの活性成分として5−ヒドロキシトリプトファン(5−HTP)の少なくとも1つの供給源と、任意に1または複数の賦形剤(類)との組合せを含む新規組成物を提供する。本発明の組成物は、医薬品または栄養補助食品として有用である。
【0020】
1つの実施形態では、本発明は、炭素数18から40の高級第一脂肪族アルコール(類)またはそれらの混合物から好ましくは選択される少なくとも1種の高級第一脂肪族アルコールと、単独または他の活性成分(類)との組合せの活性成分としてカフェインおよび/またはカテキン−ポリフェノールおよび/またはエピガロカテキンガレートの供給源を更に含む5−ヒドロキシトリプトファン(5 −HTP)の少なくとも1つの供給源と、任意に1または複数の賦形剤(類)との組合せを含む新規組成物を提供する。
【0021】
本発明の1つの実施形態では、本発明は、炭素数18から40の高級第一脂肪族アルコール(類)またはそれらの混合物から好ましくは選択される少なくとも1種の高級第一脂肪族アルコールと、活性成分としてカフェインおよび/またはカテキン−ポリフェノールおよび/またはエピガロカテキンガレートの少なくとも1つの供給源と、任意に1または複数の賦形剤(類)との組合せを含む新規組成物を提供する。
【0022】
1つの実施形態では、本発明は、炭素数18から40の高級第一脂肪族アルコール(類)またはそれらの混合物から好ましくは選択される少なくとも1種の高級第一脂肪族アルコールと、5−ヒドロキシトリプトファン(5−HTP)を含有するグリフォニアシンプリシフォリアの抽出物と、カフェインおよび/またはカテキン−ポリフェノールおよび/またはエピガロカテキンガレートを含む緑茶の抽出物と、任意に1または複数の賦形剤(類)との組合せを含む新規組成物を提供する。
【0023】
本発明の1つの好ましい実施形態では、新規組成物は、約0.1mgから約100mgの高級第一脂肪族アルコール(類)と、約0.5mgから約5gのグリフォニアシンプリシフォリアの抽出物と、任意に約0.5mgから約6gの緑茶の抽出物とを含有する。好ましい実施形態では、本発明の組成物は、肥満症および関連疾患の管理のために有用である。他の実施形態では、本発明は、個体において迅速な減量を促進し、カロリーを燃焼させ、熱発生を増大させ、エネルギー代謝を補助し、且つ/または食欲を抑制する、新規組成物を提供する。
【0024】
1つの実施形態では、本発明は、高級第一脂肪族アルコール(類)、グリフォニアシンプリシフォリアの抽出物、および緑茶の抽出物を調製または取得するための方法を提供する。
【0025】
本発明の1つの実施形態では、活性成分として、5−ヒドロキシトリプトファン(5−HTP)の供給源と、任意に、カフェイン、カテキン−ポリフェノールおよび/またはエピガロカテキンガレートの供給源とを伴う、高級第一脂肪族アルコール(類)の混合物を含む抽出物の調製方法であって、以下の工程を含む方法を提供する:
i)高級第一脂肪族アルコール(類)または高級第一脂肪族アルコール(類)を含む供給源と、5−ヒドロキシトリプトファン(5−HTP)を含有する乾燥粉末植物または植物の部分とを混合する工程、
ii)極性溶媒またはその混合物を用いて、工程(i)の混合物を抽出する工程、
iii)抽出物を蒸留して溶媒を除去する工程、
iv)任意に、非極性溶媒または極性溶媒、またはそれらの混合物を用いて、水性溶媒中に溶解した残滓を洗浄する工程、
v)任意に、抽出物を蒸留して、溶媒を除去し、所望の抽出物を取得する工程、
vi)任意に、希釈酸性水溶液による抽出、または水層の塩基性化、または中間極性溶媒による抽出によって、所望の物質を非極性溶媒または極性溶媒から単離する工程、
vii)任意に、所望の化合物を水で洗浄し、再結晶させる工程。
【0026】
本発明の他の実施形態では、単独または他の活性成分(類)との組合せの活性成分として、5−ヒドロキシトリプトファン(5−HTP)の供給源と、任意に、カフェイン、カテキン−ポリフェノールおよび/またはエピガロカテキンガレートの供給源とを伴う、高級第一脂肪族アルコール(類)の混合物を含有する抽出物の調製方法は以下の工程を含む:
i)極性溶媒またはその混合物を用いて、5−ヒドロキシトリプトファン(5−HTP)を含有する乾燥粉末植物または植物の部分(類)を抽出する工程、
ii)オクタコサノールのような高級第一脂肪族アルコール(類)を添加し、混合する工程、
iii)任意に、カフェイン、カテキン−ポリフェノールおよび/またはエピガロカテキンガレートを含有する抽出物を添加し、混合する工程、
iv)工程(ii)の混合物を蒸留し溶媒を除去する工程、
v)任意に、非極性溶媒または極性溶媒またはそれらの混合物を用いて、水性溶媒中に溶解した残滓を洗浄する工程、
vi)任意に、抽出物を蒸留して、溶媒を除去し、所望の抽出物を取得する工程、
vii)任意に、希釈酸性水溶液による抽出、または水層の塩基性化、または中間極性溶媒による抽出によって、所望の物質を非極性溶媒または極性溶媒から単離する工程、
viii)任意に、所望の化合物を水で洗浄し、再結晶させる工程。
【0027】
本発明の更に他の実施形態では、任意に、カフェイン、カテキン−ポリフェノールおよび/またはエピガロカテキンガレートの供給源を伴う、5−ヒドロキシトリプトファン(5−HTP)を含有する抽出物の調製方法であって、以下の工程を含む方法を提供する:
i)任意に、カフェイン、カテキン−ポリフェノールおよび/またはエピガロカテキンガレートを含有する植物の乾燥および粉末部分を伴う、5−ヒドロキシトリプトファン(5−HTP)を含有する植物の乾燥および粉末部分を、極性溶媒または非極性溶媒またはそれらの混合物を用いて、抽出する工程、
ii)抽出物を蒸留し、溶媒を除去する工程、
iii)任意に、中間極性溶媒を用いて、水溶性アルカリ中に溶解した残滓を洗浄する工程、
iv)任意に、アルカリ部分の酸性化によって、所望の化合物を析出し、濾過または遠心分離によって分離する工程、
v)任意に、所望の化合物を水で洗浄し、再結晶させる工程。
【0028】
本発明の更なる実施形態では、少なくともカフェイン、カテキン−ポリフェノールおよび/またはエピガロカテキンガレートを含む緑茶の抽出物の調製方法であって、以下の工程を含む方法を提供する:
i)極性溶媒または非極性溶媒、またはそれらの混合物を用いて、乾燥および粉末の植物または植物の部分を抽出する工程、
ii)抽出物を蒸留して溶媒を除去する工程、
iii)任意に、非極性溶媒、またはそれらの混合物を用いて水中に溶解している残滓を洗浄する工程、
iv)任意に、中間極性溶媒を用いて、水中に溶解している、洗浄した残滓を更に抽出する工程、
v)任意に、抽出物を蒸留して溶媒を除去し、所望の抽出物を取得する工程、
vi)任意に、希釈酸性水溶液を用いる抽出、水層の塩基性化、および中間極性溶剤による抽出によって、工程(iii)の非極性溶媒洗浄物からカフェインを単離し、抽出されたカフェインを工程(v)の抽出物とブレンドする工程。
【0029】
本発明の更に他の実施形態では、以下の工程を含む、グリフォニアシンプリシフォリアの抽出物の調製方法を提供する:
i)極性溶剤または非極性溶剤またはそれらの混合物を用いて植物の乾燥および粉末部分を抽出する工程、
ii)抽出物を蒸留して溶剤を除去する工程、
iii)任意に、中間極性溶剤を用いて、水溶性アルカリ中に溶解した残滓を洗浄する工程、
iv)任意に、アルカリ部分の酸性化によって、所望の化合物を析出し、濾過または遠心分離によって分離する工程、
v)任意に、所望の化合物を水で洗浄し、再結晶させる工程。
【0030】
本発明で用いられる極性溶剤は、単独または組合せで用いる、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノールのようなイソプロピルアルコール、水等から選択されるが、これらに限定されるものではない。本発明で用いられる中間極性溶剤は、クロロフォルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジエチルエーテル、またはそれらの混合物から選択されるが、これらに限定されるものではない。本発明で用いられる酸は、単独または組合せで用いる、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、クエン酸、酒石酸等から選択されるが、これらに限定されるものではない。本発明で、塩基性化のために用いられるアルカリは、単独または組合せで用いる、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カルシウム等から選択されるがこれらに限定されるものではない。本発明で用いられる再結晶溶剤は、単独または組合せで用いる、エタノール、メタノール、イソプロパノール、アセトン、水等から選択されるがこれらに限定されるものではない。
【0031】
本発明の高級第一脂肪族アルコールまたは高級第一脂肪族アルコール(類)の混合物は好ましくはサトウキビワックス等の天然供給源から取得することができ、あるいは合成することができる。本発明の更に他の実施形態では、好ましくはサトウキビワックスのような天然供給源から取得する高級第一脂肪族アルコール(類)の調製方法は以下の工程を含む:
i)高級第一脂肪族アルコールを含有するワックスを単離する工程、
ii)第一脂肪族アルコールおよび他の有機成分が溶融可能である、液体有機抽出剤を用いて、ワックスの抽出を行う工程、
iii)上記抽出剤から上記溶融可能な混合物を回収する工程、
iv)洗浄および結晶化を繰り返して、抽出物を精製する工程、
v)任意に、所望の高級第一脂肪族アルコールを抽出する工程、
vi)高級第一脂肪族アルコール類の混合物または所望の高級第一脂肪族アルコールを含有する抽出物を、好ましくは70℃より下の温度で乾燥させ、それを粉末形状にする工程。
【0032】
ワックスは、好ましくはサトウキビワックス、蜜蝋、および米糠ワックス、より好ましくはサトウキビワックス、を含む多くの様々な供給源から単離される。本発明の液体有機抽出剤は、ヘキサン、ヘプタン、石油エーテル、塩素化炭化水素、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、アセトン、エチルメチルケトン等、またはそれらの混合物を含む群から選択されるがこれらの限定されるものではない。上記方法において、上記抽出剤からの溶融可能混合物は、真空を使用または使用しない蒸留によって回収される。抽出物は、好ましくは、洗浄および結晶化を繰り返して精製する。洗浄に用いられる溶剤は、ヘキサン、ヘプタン、石油エーテル、メタノール、エタノール,イソプロピルアルコール、酢酸エチル、アセトン、エチルメチルケトン等、またはそれらの混合物から選択されるがこれらに限定されるものではなく、また、結晶化のための溶剤は、ヘキサン、ヘプタン、石油エーテル、塩素化炭化水素、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、アセトン、エチルメチルケトン、トルエン等、またはそれらの混合物から選択されるがこれらに限定されるものではない。抽出物は、好ましくは温度70℃より下で、熱風オーブンまたは流動層乾燥機を用いて、乾燥させる。
【0033】
好ましい実施形態では、本発明の高級第一脂肪族アルコール(類)は1−テトラコサノール、1−ヘキサコサノール、1−ヘプタコサノール、1−オクタコサノール、1−ノナコサノール、1−テトラトリアコンタノール、1−トリアコンタノール、1−ヘキサコンタノール、エイコサノール、l−ヘキサコサノール、1−テトラコサノール、1−ドトリアコンタノール、1−テトラコンタノール等、またはそれらの混合物を含む群から選択されるがこれらに限定されるものではない。好ましくは、高級第一脂肪族アルコール類の混合物は、1−テトラコサノール、1−ヘキサコサノール、1−ヘプタコサノール、1−オクタコサノール、および1−トリアコンタノール等を含む。更に別の実施形態では、本発明は、高級第一脂肪族アルコール(類)の混合物を含有する組成物を提供し、その混合物は、好ましくは、1−テトラコサノール、1−ヘキサコサノール、1−ヘプタコサノール、1−オクタコサノール、および1−トリアコンタノールを含有する、炭素数約20から約39の高級第一脂肪族アルコールを含む群から選択される。
【0034】
本発明の別の実施形態では、高級第一脂肪族アルコールまたは高級第一脂肪族アルコール類の混合物は、サトウキビワックスおよび米糠ワックス等の植物供給源、または動物供給源、または昆虫またはミツバチワックス、を含む多数の様々な供給源から単離される。本発明の好ましい実施形態で用いられる高級第一脂肪族アルコール(類)は、好ましくは、サトウキビワックスから取得する。本発明の更に別の実施形態では、組成物は、炭素数約18から約40の高級第一脂肪族アルコールを含む群から選択される高級第一脂肪族アルコール類の混合物と、好ましくは以下の量の、樹脂および顔料、炭化水素、ステロール、エステル、ケトン、アルデヒド、およびフェノール化合物から選択される他の有機成分(類)との混合物を含有する:1−テトラコサノール:0.0〜2.0%;1−ヘキサコサノール:0.2〜2.0%;1−ヘプタコサノール:0.0〜1.0%;l−オクタコサノール:30.0〜40.0%;1−トリアコンタノール:6.0〜9.5%;フィトステロール:0.1〜1.0%;樹脂および顔料:5.0〜10.0%;炭化水素:1.0〜10.0%;エステル:1.0〜10.0%;ケトンおよびアルデヒド:1.0〜10.0%およびフェノール化合物:0.0〜5.0%。
【0035】
本発明に有用な高級第一脂肪族アルコールまたはそれらの混合物は、天然発生ワックスのような天然供給源、合成供給源、または半合成供給源、または該供給源の組合せから取得される。本発明の高分子量の脂肪族アルコール類の混合物は、ワックスの形状で天然発生し、好ましくは、炭素数20から39の範囲の、脂肪アルコール鎖を特徴とする。該混合物の主な成分は、l−オクタコサノールおよび1−トリアコンタノールのような脂肪族アルコールである。他の成分(類)としては、1または複数の1−テトラコサノール、1−ヘキサコサノール、1−ヘプタコサノール、1−オクタコサノール、1−ノナコサノール、1−テトラトリアコンタノール、1−トリアコンタノール、1−ヘキサコンタノール、エイコサノール、1−ヘキサコサノール、1−テトラコサノール、1−ドトリアコンタノール、1−テトラコンタノール等を含む。樹脂、顔料、炭化水素、エステル、ケトン、アルデヒド、フィトステロール、フェノール化合物等、またはそれらの混合物のような他の有機成分は、同じ天然供給源から、高級第一脂肪族アルコールと共に抽出する、または異なる天然供給源から抽出し、組成物に添加してもよく、または別に合成して、組成物に添加してもよい。本発明の、高分子量の脂肪族アルコールと他の有機成分との混合物は、好ましくは、サトウキビワックスおよび米糠ワックスを含む多数の様々な供給源から単離され、より好ましくはサトウキビワックスの供給源から単離される。しかしながら、本発明は、供給源、および/または用いられる高級第一脂肪族アルコール(類)の数または量、および/または組成物中に用いられる他の添加成分に関して、限定されるものではないことを認識すべきである。1つの実施形態では、本発明で有用な高分子量の脂肪族アルコールの混合物は、ポリコサノールである。
【0036】
本発明の1つの実施形態では、肥満症および関連疾患のための体重管理キットであって、好ましくは、スターティングドーズ組成物およびメンテナンスドーズ組成物の組合せを含むキットが提供される。本発明による体重管理は、予防、改善、および/または治療でありうる。1つの実施形態では、本発明は、炭素数18から40の高級第一脂肪族アルコールまたはそれらの混合物から好ましくは選択される少なくとも1つの高級第一脂肪族アルコール(類)と、5−ヒドロキシトリプトファン(5−HTP)の少なくとも1つの供給源と、カフェインおよび/またはカテキン−ポリフェノールおよび/またはエピガロカテキンガレートの少なくとも1つの供給源とを含み、任意に1つまたは複数の賦形剤(類)を伴う、スターティングドーズを提供する。更に別の実施形態では、本発明は、炭素数18から40の高級第一脂肪族アルコールまたはそれらの混合物から好ましくは選択される少なくとも1つの高級第一脂肪族アルコール(類)と、カフェインおよび/またはカテキン−ポリフェノールおよび/またはエピガロカテキンガレートの少なくとも1つの供給源とを含み、任意に1つまたは複数の賦形剤(類)を伴う、メンテナンスドーズを提供する。他の実施形態では、本発明は、肥満症および関連疾患の管理のための、スターティング組成物およびメンテナンス組成物を含む体重管理キットを提供し、所望の効果を達成するために、スターティングドーズは最初の3ヶ月、メンテナンスドーズはその後の3ヶ月、投与される。
【0037】
別の実施形態では、本発明は、高級第一脂肪族アルコール(類)と、グリフォニアシンプリシフォリアの抽出物と、任意に活性成分として緑茶の抽出物との組合せを含有する新規組成物を提供する。該組成物は、天然物または医薬品である1または複数の他の活性成分を更に含み、該他の活性成分は、低血糖インデックス炭水化物またはタンパク質、または脂肪供給源、またはそれらの供給源の混合物を含む群から選択されるがこれらに限定されるものではない。炭水化物の供給源は、繊維の供給源を更に提供することができ、また、果糖、オオムギフレーク、コンニャクマンナン、オオバコ、およびそれらの組合せでありうる。タンパク質の供給源は、生物価が高い、乳漿タンパク濃縮品、カゼイン、大豆、牛乳、卵およびそれらの組合せを含む群から選択されるが、これらに限定されるものではない。脂肪は、非アテローム性の油であって、好ましくは以下の1つである:キャノーラ、オリーブ、大豆、紅花、ひまわり、コーン、およびそれらの混合物;ガルシニアカンボジア(乾燥果実および皮の抽出物);ギムネマシルベストル葉抽出物;N−オリル−ホスファチジル エタノールアミン(NOPE)/EGCG ブレンド(標準緑茶抽出物、カメリアシネンシス(Camellia sinensis)由来);コリウスホルスコウリ(Coleus forskohli),ベルガモット抽出物;白茶乾燥葉抽出物(カメリアシネンシス(Camellia sinensis));ウーロン茶乾燥葉抽出物(カメリアシネンシス(Camellia sinensis));ポリニコチン酸クロム;元素クロム;ロジオーラロセア(Rhodiola rosea)根抽出物;シダコルディフォリア(Sida cordifolia)抽出物;カッシアノーネーム(Cassia Nomame)(植物全体) ホオジア(Hoodia)12:1抽出物 (サボテン) ヨヒンビ8% 抽出物(樹皮) ナリンゲン(Naringen)(果実);強化大豆リン脂質;ウィタニアソムニフェラ(Withania somnifera)根抽出物;麻黄草抽出物;朝鮮人参根抽出物;アトラクチローデス地下茎(アトラクチローデスマクロセファル(Atractylodes macrocephale)),バイカールタツナミソウ根(スクテラリアバイカレンシス(Scutellaria baicalensis)),レイシ茸(ガノデルマルシズム(Ganoderma lucidum)),甘草根(グリチルリザウラレンシス(Glycyrrhiza uralensis)),石膏、ルバーブ根(ロイムパルマツム(Rheum palmatum)),ミラビル石,ブラダーラック海草(フーカスベシクロサス(Fucus vesiculosus))、ハッカ草(メンタアプロカリキス(Mentha haplocalyx)),レンギョウ果実 (ガルデニアジャスミノイド(Gardenia jasminoids))、生姜根(ジンギベルオフィシナーレ(Zingiber officinale)),ロベッジ根(リグスチクムワリクリイ(Ligusticum wallichlii)), 荊芥茎 (シゾネペタテヌホリド(Schizonepeta tenufolid)), シラー(Siler)根(レデボウリエラジバリカタ(Ledebouriella divaricata)),エゾコウギ根(エレウテロコックスセンチコサス(Eleutherococcus senticosus));桂皮抽出物 (シナモマムカッシア(Cinnamomum cassia));バナバ葉粉末(ラゲルストロエミアスペシオサ(Lagerstroemia speciosa));レンギョウ(果実),セージ(葉)ブラックコホシュ(根),チェーストベリー(Chasteberry)(果実),シサンドラ(Shisandra)(草),クロレラ,オトギリソウ(草)ビオチン;パンテチン;フィタン酸;リポ酸;食物繊維;オルリスタット(Orlistat)およびゼニカル(Xenical)のようなリパーゼ抑制薬品、またはキトサンのような脂質吸収多糖類、またはアカルボース(acarbose),ボグリボース(voglibose),ミグリトール(miglitol),エミグリテート(emiglitate),カミグリボース(camiglibose),サルボスタチン(salbostatin)のようなヒトのデンプンの摂取を低減するアルファアミラーゼ抑制剤等である。本発明の組成物は、医薬品または食事/栄養補助食品として有用である。この組成物は、付加的に、微量栄養素、ビタミン、ミネラル、有益なハーブ、乳化剤、調味剤および他の食用化合物を含む。
【0038】
更に別の実施形態では、本発明の新規組成物は、肥満症および関連疾患の管理に有用である。該疾患には、2型真性糖尿病、高血圧、アテローム性動脈硬化、鬱血性心不全、関節炎、冠状動脈性心臓病および異常脂質血症、胆石および胆嚢炎、骨関節炎、癌(乳癌、結腸癌、子宮癌、前立腺癌、および胆嚢癌)、睡眠時無呼吸、セロトニン欠乏に関連する神経系の状態、または該関連疾患の組合せを含む群が含まれるがこれらに限定されるものではない。
【0039】
更に別の実施形態では、本発明は、非ステロイド系の抗炎症薬、筋肉弛緩剤、抗痛風剤、免疫抑制剤、骨の石灰化に有効な薬剤、アンギオテンシン変換酵素阻害剤、抗不整脈薬、抗凝血剤、抗血小板薬、抗糖尿病剤、血栓崩壊性、ベータブロッカー遮断薬、中枢作用薬、ジギタリス薬、硝酸塩、末梢アドレナリン拮抗薬、血管拡張薬、にきび薬、止痒塗布薬、乾癬治療薬、湿疹治療薬、睡眠薬、抗ヒスタミン剤、PPAR−ガンマ拮抗薬、インシュリン、フィブレート,HMG−CoA還元酵素阻害剤、胆汁酸金属イオン封止剤、コレステロール吸収防止剤、ニコチン酸、またはそれらの塩、派生物、類似物および代謝物質、およびそれらの混合物のような、肥満症および関連疾患の管理のための、当業者には公知の、他の製薬学的に許容される活性成分(類)も含む。
【0040】
(臨床研究)
ヒト被験者で臨床研究を行い、グリフォニアシンプリシフォリア抽出物、緑茶抽出物、および高級第一脂肪族アルコール類の混合物を含む製剤、すなわち、精製サトウキビワックス(Purified Saccharum officinarum Wax)(ポリコサノールとも呼ばれる)の投与による治療の有効性および忍容性を評価した。この研究は、年齢は18から55歳の間の120人の被験者(男42人、および女78人)に実施された。方法は、初期治療および維持治療の2つの治療を含むものであった。すなわち、初期治療としては、350mgの緑茶抽出物および100mgのグリフォニアシンプリシフォリア抽出物を含む朝の1錠を朝食前30分に、350mgの緑茶抽出物、および100mgのグリフォニアシンプリシフォリア抽出物、および20mgの精製サトウキビワックスを含む夜の1錠を夕食前30分に、毎日2錠3ヶ月間投与することを含む。維持治療としては、350mgの緑茶抽出物を含む朝の1錠を朝食前30分に、350mgの緑茶抽出物、および20mgの精製サトウキビワックスを含む夜の1錠を夕食前30分に、毎日2錠を更に3ヶ月間投与することを含む。肥満症に関連する各種のパラメータの研究が行われ、またその結果、ウエスト−ヒップ比、平均体重、ボディマスインデックス(BMI)、肥満症に関連するウェルビーングスコア(ORWELL−97)、カロリーおよび炭水化物摂取等のような、すべての臨床パラメータにおいて、顕著な減量が結論付けられた。そのデータを表1に示す。
【0041】
表1:グリフォニアシンプリシフォリア抽出物と、緑茶抽出物と、高級一次アルコールの混合物とを含む製剤を用いる、肥満症の管理に関する有効性評価データ
【表1】

【0042】
本発明の1つの実施形態では、組成物は、経口投与、直腸投与、経鼻投与、または非経口的投与経路等の任意の適切な経路による投与用に製剤されうる。更に別の実施形態では、本発明の組成物は、タブレット、カプセル、ペレット、顆粒等の固形製剤の形式であることが好ましく、顆粒およびペレットとしての製剤の形式であることがより好ましい。経口投与に適した医薬品組成物は個別の単位で提供することができる。例えば、各々が所定量の本発明の活性成分を:粉末または顆粒として;水溶液または非水溶液中の溶液または懸濁液として;あるいは水中油または油中水エマルジョンとして;含有する、カプセル、カシェ剤(オブラート剤)、トローチ剤、またはタブレット剤として提供される。圧縮タブレットは、任意に結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、および/または表面活性/分散剤(類)と混合される粉末または顆粒状のような自由流れ形態の物質を適切な機械の中で圧縮することによって、調製されうる。成形錠は、例えば、粉末化合物を、適切な機械の中で成形することによって、製造されうる。好ましい実施形態では、固形の経口製剤の組成物は、1または複数のアルカリ物質を含むが、界面活性剤を含まない、良好な生体利用効率を有する。別の好ましい実施形態では、好ましくはカプセルとしての、固形の経口製剤の組成物は、SMEDDSとして製剤される。経口投与のための液体製剤は、この分野で通常用いられる不活性希釈剤、例えば水、を含有する、製薬学的に許容される、エマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシル剤を含んでもよい。また、該組成物は、湿潤剤のような賦形剤、乳化および懸濁剤、および甘味料、調味剤、および香料を含んでもよい。口腔または舌下投与に適した医薬品組成物としては、通常、ショ糖、およびアカシアまたはトラガカント等の風味の付いた基材中に本発明の化合物を含有するトローチ剤、およびゼラチンおよびグリセリンまたはショ糖およびアカシアを含有する香錠が含まれる。
【0043】
本発明の1つの実施形態では、肥満症および関連疾患の管理に有用な新規の医薬品組成物は、製薬学的に許容される賦形剤類と組合せて投与する製剤を生成しうるが、治療の対象および個々の投与様式に依存して変化する。該組成物の調製に用いうる製薬学的に許容される賦形剤類は、単独または組合せとして用いる、当業者には公知の希釈剤、錠剤分解物質、結合剤、充填剤、膨張剤、粘着防止剤、抗酸化剤、緩衝剤、着色剤、調味剤、被覆剤、可塑剤、有機溶剤、安定剤、防腐剤、潤滑剤、流動促進剤、キレート剤等から選択されるが、これらに限定されるものではない。1つの実施形態では、本発明で用いられる充填剤(類)は、乳糖、マンニトール、ソルビトール、デンプン、微結晶性セルロース、キシリトール、果糖、ショ糖、ブドウ糖、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム等、またはそれらの混合物を含む群から選択されるが、これらに限定されるものではない。本発明で用いられる錠剤分解物質は、単独または組合せて用いられる、デンプンまたはその派生物、部分的に予備ゼラチン化されたトウモロコシデンプン、クロスカルメロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム等を含むがこれらに限定されるものではない。本発明に用いられる潤滑剤は、単独または組合せとして用いられる、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、硬化植物油等を含むが、これらに限定されるものではない。錠剤は、消化管への吸収を遅らせるために、モノステアリン酸グリセリン、ジステアリン酸グリセリン、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシプロピルセルロースフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、メチルメタクリレートポリマー、オイドラギット(Eudragit)(登録商標)のようなポリマー混合物、セルロース派生物、ゼイン、ワックス、または同等の物質、または他の任意の溶解可能な被覆剤等の物質で被覆してもよい。経口投与カプセルとしては、中で成分が固体の希釈剤と混合される硬質ゼラチンカプセル、または、充填物質が水性系、または水アルコール系または油性系として存在する軟質ゼラチンカプセル、が含まれる。放出制御製剤は、タブレット、ミニタブレット、カプセル、ペレット、顆粒、パッチ、粉末、およびその他の経口投与に適した調剤形式等の形式であってよい。好ましい実施形態では、本発明の組成物はタブレットの形式である。タブレットは、直接圧縮、乾燥圧縮(スラッギング)または顆粒化のいずれかによって調製できる。本発明の好ましい実施形態では、経口組成物は、直接圧縮、または圧密化顆粒化、によって調製される。顆粒化法によって調製される組成物は、水性または非水性のいずれかである。用いられる非水性溶媒は、エタノール、イソプロピルアルコールまたはメチレンクロリドを含む群から選択される。1つの実施形態では、本発明の組成物は、圧密化タブレット/ミニタブレット、圧縮タブレット/ミニタブレット、または、押出法またはフィルムキャスト法等による成形タブレット/ミニタブレットの形式である。タブレットは、任意に、無・機能被覆層によって被覆し、無・機能層を形成してもよい。タブレット/ミニタブレットは、任意に、カプセル内に収容してもよい。
【0044】
本発明の更に別の実施形態では、以下の工程を含む、該新規組成物の調製方法が提供される:
i)高級第一脂肪族アルコール(類)を、グリフォニアシンプリシフォリアの抽出物と混合する工程、
ii)任意に、緑茶の抽出物を添加し、混合する工程、
iii)任意に、1または複数の賦形剤 (類)を添加する工程、および
iv)混合物を適切な製剤に形成する工程。
【0045】
1つの実施形態では、本発明は、単独または他の活性成分(類)との組合せのヒドロキシトリプトファン(5−HTP)の供給源を伴う高級第一脂肪族アルコール(類)と、任意に、肥満症および関連疾患の管理のために体内の脂肪の吸収を補助する付加的な組成物(「脂肪吸収組成物」ともいう)を伴うカフェインおよび/またはカテキン−ポリフェノールおよび/またはエピガロカテキンガレートの供給源との混合物を含む組成物を提供する。
【0046】
他の実施形態では、本発明は、「脂肪吸収組成物」を含む医薬品または栄養キット;単独または他の活性成分(類)との組合せのヒドロキシトリプトファン(5−HTP)の供給源を伴う高級第一脂肪族アルコール(類)の混合物と、任意に、カフェイン、カテキン−ポリフェノールおよびエピガロカテキンガレートの供給源とを含む組成物;および、栄養補助ドリンクを提供する。「脂肪吸収組成物」は、キトサン、ビタミン等、またはそれらの混合物のような、人間の体内から余分な脂肪を、吸収、代謝、あるいは代謝や除去の補助を行うことができる成分を含む。栄養補助食品は、一般に、低カロリー食の摂取または少量の食事摂取に起因する、栄養欠乏に関連する状態に対処することが推奨される。そのような栄養補助食品は、ビタミンA、ビタミンE、チアミン、ナイアシン、ピリドキシン、シアノコバラミン等のようなビタミン;カルシウム、鉄、銅、モリブデン、セレン等のミネラル;大豆タンパク等のタンパク質;クルクミン;グアーガム等の炭水化物;イサブゴール等の繊維、またはその他、栄養補助食品として当業者に公知の成分等を含む群から、非限定的に、選択される1または複数の成分を含んでいた。本発明の医薬品または栄養キットには、使用者に対する説明を添付し、その説明に記載される方法に従って、経口用量単位を、投与するべきであることを指示することが好ましい。その説明には、毎食30分前に「脂肪吸収組成物」を2単位の調剤を投与し、その後、1または複数杯の水を飲むことと、本発明に記載の組成物の1単位の調剤を、毎食後、1日3回投与することと、食事と食事の間で欲求がある場合はいつでも、1袋の栄養補助ドリンク剤を、1杯の水、スキムミルク、またはジュース等で攪拌して投与することを記載する。栄養キットまたは栄養補助食品は、肥満症の管理において、特に予防的に有用であることを意図する。
【0047】
本発明の他の実施形態では、本発明は、肥満症および関連疾患の管理において、この組成物を使用することを、更に提供する。また、本発明は、肥満症および関連疾患の管理のためにこの新規組成物を使用する方法であって、必要とする患者にこの組成物を有効量投与することを含む方法を提供する。
【0048】
以下の実施例は、本発明の実施形態を説明するためのものである。しかし、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【実施例1】
【0049】
(実施例)
(抽出物の調製)
(抽出物−A):5Lの95%のv/v水溶性エタノールを用いて、60℃を超えない温度で、攪拌することによって、1kgの乾燥および粉末グリフォニアシンプリシフォリアの種子を、抽出し、濾過した。抽出を5回繰返して、溜まった抽出物を減圧下で蒸留し、溶媒を除去して、スラリーを得た。スラリーを、ILの5% w/v炭酸ナトリウム溶液中に溶解し、濾過した。この濾過物を、2Lの酢酸エチルを用いて、4回抽出した。アルカリ部分を分離し、5% w/vのクエン酸水溶液を用いて、pH4まで、酸性化した。沈殿した5−HTPを、遠心分離によって分離し、ILの水を用いて3回洗浄し、酸を除去した。洗浄した沈殿物を80% v/vエタノールで再結晶させた。
【実施例2】
【0050】
(抽出物−B):1kgの乾燥緑茶葉の芽を、5Lの60% v/v水性エタノールを用いて、60℃を超えない温度で、攪拌することによって抽出し、濾過した。抽出を5回繰返し、溜まった抽出物を減圧下で蒸留し、溶媒を除去し、スラリーを得た。スラリーを、ILの水中に懸濁させ、2Lのジクロロメタンを用いて4回抽出した。溜まったジクロロメタン抽出物を蒸留し、溶媒を除去して、別においた。2Lの酢酸エチルを用いて水層を更に4回抽出した。酢酸エチル抽出物を蒸留し、溶媒を除去し、別においた。取っておいたジクロロメタン抽出物を、ILの2%水性クエン酸と、ILのジクロロメタンとに分割した。ILのジクロロメタンを用いて、酸性層を2回洗浄した。酸性層を、水酸化ナトリウムの飽和溶液を用いて、pH9まで塩基性化した。塩基性化された層を、2Lのジクロロメタンを用いて、3回抽出した。溜まったジクロロメタン抽出物を蒸留し、溶媒を除去した。この抽出物を、取っておいた、酢酸エチル抽出物と混合し、乾燥した。
【実施例3】
【0051】
(抽出物−C):サトウキビから砂糖を製造する過程の副産物として得られる4kgの風乾サトウキビ圧搾機濾過ケーキ(または圧縮マッド)を粉砕し、各回に20Lのジクロロエタンを用いて、煮沸によって、4回抽出した。ジクロロエタン抽出物を濾過し、溶媒を蒸留して取除き、暗緑色の残滓(400g)を得た。この残滓を、4Lの沸騰メタノールを用いて、3回抽出し、高温(温度50℃超)の間に抽出物を濾過しピッチを除去した。濾過抽出物を蒸留し、緑色の残滓(200g)が得られるまでメタノールを除去した。この残滓を、2Lの沸騰エチルメチルケトン中に溶解し、結晶化のために、取っておいた。完全結晶の後、溶媒を濾過し、蒸留により、体積が半分になるまで濃縮し、第2の採取物の結晶化のために、取っておいた。両採取物を溜め、低温ヘキサンを用いて洗浄した。結晶化工程および洗浄工程をもう1回繰返した。最終の洗浄済み結晶を、70℃以下の温度で、気流下で乾燥した。その結果できたクリームイエローの塊を粉砕し、細かい粉末(50g)を得た。
【実施例4】
【0052】
(抽出物−D):蜂の巣のハチミツを抽出して得た蜜蝋を乾燥し、粉砕して、各回にエチルアルコールを用いて、沸騰により、4回抽出した。アルコール抽出物を濾過し、溶媒を蒸留して取除き、残滓を得た。この残滓を、沸騰メタノールを用いて、3回抽出し、高温(温度50℃超)の間に抽出物を濾過してピッチを除去した。濾過抽出物を蒸留し、緑色の残滓を得るまで、メタノールを除去した。残滓を沸騰酢酸エチル中に溶解し、結晶化のために取っておいた。完全結晶の後、溶媒を濾過し、蒸留によって体積が半分になるまで濃縮し、第2の採取物の結晶化のために取っておいた。両採取物を溜め、低温ヘキサンを用いて洗浄した。結晶化手順と洗浄手順をもう1回繰返した。最終の洗浄された結晶を温度70℃以下の、気流下で乾燥した。その結果得られた塊を粉砕し、細かい粉末にした。
【0053】
組成物を記載する以下の実施例では、記載される活性成分(類)の量は、所望の予防的、または治療的効果や組成物の種類によって変わる場合がある。
【実施例5】
【0054】
(カプセル)
通し番号 成分 mg/カプセル
1 抽出物−A 100.0
2 オクタコサノール 20.0
3 マンニトール 72.0
4 タルク 3.0
5 デンプングリコール酸ナトリウム 12.0
6 コロイド状二酸化ケイ素 12.0
7 微結晶性セルロース 81.0
【0055】
手順:
i)抽出物−A、オクタコサノール、微結晶性セルロースおよびマンニトールをふるい、混合した。
ii)タルク、デンプングリコール酸ナトリウムおよびコロイド状二酸化ケイ素を、各々細かいふるいに通し、その後合わせて混合した。
iii)工程(i)および(ii)の物質を合わせて混合した。
iv)工程(iii)の物質を空の硬質ゼラチンカプセル中に、平均重量が、300mg±2%になるように、充填した。
v)充填したカプセルを気密パッケージ内に詰めた。
【実施例6】
【0056】
(タブレット)
通し番号 成分 mg/タブレット
1 抽出物−A 100.0
2 抽出物−B 350.0
3 抽出物−C 20.0
4 乳糖 120.0
5 クロスカルメロースナトリウム 10.0
6 タルク 4.0
7 コロイド状二酸化ケイ素 10.0
【0057】
手順:
i)抽出物−A、抽出物−B、抽出物−C、乳糖、およびクロスカルメロースナトリウムをふるい、合わせて混合した。
ii)工程(i)の物質を圧密化した。
iii)工程(ii)の圧密物をふるいに通し、混合した。
iv)タルクおよびコロイド状二酸化ケイ素を細かいふるいに通し、合わせて混合した。
v)工程(iii)の物質を工程(iv)の物質と混合した。
vi)工程(v)の物質を圧縮してタブレットにした。
【実施例7】
【0058】
(タブレット)
通し番号 成分 mg/タブレット
1 抽出物−A 120.0
2 抽出物−B 300.0
3 抽出物−D 40.0
4 ビオチン 150.0
5 微結晶性セルロース 140.0
6 コーンスターチ 24.0
7 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 14.0
8 ナトリウムステアリルフマレート 4.0
9 コロイド状二酸化ケイ素 6.0
【0059】
手順:
i)抽出物−A、抽出物−B、抽出物−D、ビオチン、微結晶性セルロース、コーンスターチおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースを、425ミクロンのふるいに通した。
ii)工程(i)の物質を多角ブレンダ内で混合し、均一な混合物を得た。
iii)ナトリウムステアリルフマレートおよびコロイド状二酸化ケイ素を、250ミクロンのふるいに通し、ブレンダ内で、工程(ii)の物質と混合した。
iv)工程(iii)の物質を圧縮してタブレットにした。
【実施例8】
【0060】
(体重管理キット)
1)スターティングドーズ組成物
通し番号 成分 mg/タブレット
1 抽出物B 350.0
2 抽出物A 100.0
3 抽出物C 10.0
4 微結晶性セルロース 216.0
5 デンプン 68.0
6 デンプングリコール酸ナトリウム 38.0
7 クロスカルメロースナトリウム 19.0
8 コロイド状二酸化ケイ素 5.0
9 純水 適量(処理中に消失)
10 デンプン 67.0
11 デンプングリコール酸ナトリウム 38.0
12 クロスカルメロースナトリウム 19.0
13 コロイド状二酸化ケイ素 5.0
14 ステアリン酸マグネシウム 5.0
15 タルク 10.0
【0061】
ベースコート組成物:
通し番号 成分 mg/タブレット
1 インスタ モイストシールド
アクアII、白(二酸化チタン) 19.0
2 純水 適量(処理中に消失)
【0062】
フィルムコート組成物:
通し番号 成分 mg/タブレット
1 インスタ モイストシールド
アクアII、緑(二酸化チタン、
ブリリアント ブルー(レーキ)、
およびキノリン イエロー(レーキ))
29.0
2 純水 適量(処理中に消失)
【0063】
手順:
i)抽出物B、抽出物A、抽出物C、微結晶性セルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素およびデンプンをメッシュサイズ30のふるいを通して、混合した。
ii)工程(i)の物質を純水を用いて顆粒化した。
iii)工程(ii)の顆粒をメッシュサイズ18のふるいに通した。
iv)デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクを、メッシュサイズ60のふるいに通し、工程(iii)の顆粒と混合し、圧縮してタブレットにした。
v)インスタ モイストシールド アクアII、白を純水中に分散した分散物を調製した。
vi)インスタ モイストシールド アクアII、緑を純水中に分散した分散物を調製した。
vii)工程(iv)のタブレットを、最初に工程(v)の分散物でコーティングし、次に、工程(vi)の分散物でコーティングした。
【0064】
2)メンテナンスドーズ組成物
通し番号 成分 mg/タブレット
1 抽出物B 350.0
2 抽出物C 10.0
3 微結晶性セルロース 145.0
4 デンプン 39.0
5 デンプングリコール酸ナトリウム 26.0
6 コロイド状二酸化ケイ素 3.0
7 純水 適量(処理中に消失)
8 デンプン 39.0
9 デンプングリコール酸ナトリウム 26.0
10 コロイド状二酸化ケイ素 3.0
11 ステアリン酸マグネシウム 3.0
12 タルク 6.0
【0065】
ベースコート組成物:
通し番号 成分 mg/タブレット
1 インスタ モイストシールド
アクアII、白(二酸化チタン) 13.0
2 純水 適量(処理中に消失)
【0066】
フィルムコート組成物:
通し番号 成分 mg/タブレット
1 インスタ モイストシールド
アクアII、緑(二酸化チタン、
ブリリアント ブルー(レーキ)、
およびキノリン イエロー(レーキ))
20.0
2 純水 適量(処理中に消失)
【0067】
手順:
i)抽出物B、抽出物C、微結晶性セルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素およびデンプンをメッシュサイズ30のふるいに通し、混合した。
ii)純水を用いて工程(i)の物質を顆粒化した。
iii)工程(ii)の顆粒をメッシュサイズ18のふるいに通した。
iv)デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクをメッシュサイズ60のふるいを通し、工程(iii)の顆粒と混合し、圧縮してタブレットにした。
v)純水中に、インスタ モイストシールド アクアII、白を分散した分散物を調製した。
vi)純水中に、インスタ モイストシールド アクアII、緑を分散した分散物を調製した。
vii)工程(iv)のタブレットを、最初に、工程(v)の分散物でコーティングし、次に、工程(vi)の分散物でコーティングした。
両組成物、すなわち、(1)および(2)を合わせて、体重管理キットとして提供する。
【実施例9】
【0068】
(体重管理キット)
1) 脂肪吸収カプセル
通し番号 成分 mg/タブレット
1 キトサン 120.0
2 ビタミンC 300.0
3 マンニトール 72.0
4 タルク 3.0
5 コロイド状二酸化ケイ素 12.0
6 微結晶性セルロース 81.0
【0069】
手順:
i)キトサン、ビタミンC、微結晶性セルロースおよびマンニトールを、ふるい、混合した。
ii)タルクおよびコロイド状二酸化ケイ素を、個別に細かいふるいに通し、その後、合わせて混合した。
iii)工程(i)および(ii)の物質を一緒に混合した。
iv)工程(iii)の物質を空の硬質ゼラチンカプセル内に充填した。
【0070】
2)肥満症管理タブレット
通し番号 成分 mg/タブレット
1 抽出物−A 120.0
2 抽出物−C 60.0
3 ギムネマ抽出物 50.0
4 ポリニコチン酸クロム 0.001
5 第二リン酸カルシウム 140.0
6 コーンスターチ 24.0
7 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 14.0
8 ステアリン酸マグネシウム 4.0
9 コロイド状二酸化ケイ素 6.0
【0071】
手順:
i)抽出物−A、抽出物−C、ギムネマ抽出物、ポリニコチン酸クロム、第二リン酸カルシウム、コーンスターチおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースを、425ミクロンのふるいに通した。
ii)工程(i)の物質を多角ブレンダ内で混合し、均一な混合物を得た。
iii)ステアリン酸マグネシウムおよびコロイド状二酸化ケイ素を250ミクロンのふるいに通し、ブレンダ内の工程(ii)の物質と混合した。
iv)工程(iii)の物質を圧縮してタブレットにした。
【0072】
3)栄養補助食品
通し番号 成分 数量/回
1 ビタミンA 500 μg
2 ビタミンE 10 mg
3 チアミン 1.5 mg
4 リボフラビン 0.8 mg
5 ナイアシン 5 mg
6 ピリドキシン 2 mg
7 葉酸 200 μg
8 シアノコバラミン 0.5 μg
9 ビオチン 100 μg
10 カル.パントテン酸塩(カルシウムパントテン酸塩) 50 mg
11 ビタミンD 5 μg
12 カルシウム 200 mg
13 鉄 5 mg
14 銅 0.5 mg
15 モリブデン 10 mg
16 セレン 25 μg
17 大豆タンパク 10 g
18 クルクミン 200 mg
19 イサブゴール 1.5 g
20 グアーガム 0.5 g
21 マルトデキストリン 1.669 g
22 ナトリウムシクラミン酸塩 0.115 g
23 調味物質 0.025
24 エタノール 適量(処理中に消失)
25 脱塩水 適量(処理中に消失)
【0073】
手順:
i)ビタミンA、ビタミンE、チアミン、リボフラビン、ナイアシン、ピリドキシン、葉酸、シアノコバラミン、ビオチン、カル. パントテン酸塩(カルシウムパントテン酸塩)、ビタミンD、カルシウム、鉄、銅、モリブデン、セレン、大豆タンパク、クルクミン、イサブゴール、グアーガム、マルトデキストリン、ナトリウムシクラミン酸塩、および調味物質を一緒に混合してふるった。
ii)工程(i)の混合物を、エタノールおよび脱塩水の混合物を用いて、混練し、顆粒化し、乾燥して、混合物を得た。
全3種の組成物、すなわち(1)、(2)、および(3)を、体重管理キットとして提供する。
【実施例10】
【0074】
(フィルム被覆タブレット)
コアタブレット組成物
通し番号 成分 数量/タブレット
1 抽出物−A 100.0 mg
2 抽出物−C 20.0 mg
3 ポリニコチン酸クロム 100.0 μg
4 微結晶性セルロース 120.0 mg
5 マンニトール 80.0 mg
6 クロスカルメロースナトリウム 10.0 mg
7 乳糖 66.0 mg
8 タルク 4.0 mg
9 コロイド状二酸化ケイ素 10.0 mg
【0075】
フィルムコート組成物
通し番号 成分 数量/タブレット
1 ヒドロキシプロピルメチルセルロース E−15 12.0 mg
2 ポリエチレングリコール 400(PEG 400) 2.4 mg
3 二酸化チタン 0.25 mg
4 イロプロピルアルコール 適量(処理中に消失)
5 ジクロロメタン 適量(処理中に消失)
【0076】
手順:
i)抽出物−A、抽出物−C、ポリニコチン酸クロム、微結晶性セルロース、マンニトール、クロスカルメロースナトリウムおよび乳糖をふるい、合わせて混合した。
ii)工程(i)の物質を圧密化した。
iii)工程(ii)の圧密物をふるいに通し、混合した。
iv)タルク、およびコロイド状二酸化ケイ素を、細かいふるいに通し、合わせて混合した。
v)工程(iii)の物質を、工程(iv)の物質と混合した。
vi)工程(v)の物質を圧縮してタブレットにした。
vii)ホモジナイザー中で連続して混合しながら、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを、イソプロピルアルコールおよびジクロロメタンの混合物中に分散した。
viii)ポリエチレングリコール400を、上述の工程(vii)の溶液に加え、混合した。
ix)二酸化チタンを細かいふるいに通し、工程(viii)の溶液と混合した。
x)工程(ix)の物質を、工程(viii)の物質に加え、30分間混合した。
xi)工程(vi)のコアタブレットを、塗料槽に入れ、工程(x)の塗料溶液でコーティングした。
xii)タブレットを乾燥し、気密パッケージ内に詰めた。
【実施例11】
【0077】
(放出制御タブレット)
通し番号 成分 mg/タブレット
1) 抽出物−A 100.0
2) 抽出物−B 350.0
3) 抽出物−C 20.0
4) シンバスタチン 13.5
5) ラウリル マクロゴール グリセリド 13.50
6) 微結晶性セルロース 12.00
7) キトサン 42.00
8) ヒドロキシエチル セルロース 21.00
9) ポリビニルピロリドン(PVP K−90) 7.50
10) イソプロピルアルコール 適量(処理中に消失)
11) ステアリン酸マグネシウム 2.00
【0078】
手順:
i)抽出物−A、抽出物−B、抽出物 C、シンバスタチンおよび微結晶性セルロースを混合した。
ii)別に、キトサンおよびヒドロキシエチルセルロースを一緒に混合した。
iii)工程(i)の配合物を工程(ii)の配合物と混合し、均質な混合物を形成した。
iv)ポリビニルピロリドンを、工程(iii)の均質な混合物に加え、#40のふるいにかけた。
v)ラウリルマクロゴールグリセリドを、イロプロピルアルコール中に溶解した。
vi)工程(iv)の配合物を、工程(v)の溶液を用いて顆粒化し、#30のふるいに通した。
vii)工程(vi)の顆粒を乾燥し、半量のステアリン酸マグネシウムと混合した。
viii)工程(vii)の配合物を圧密化し、#30のふるいを通した。
ix)工程(viii)の物質を残りの量のステアリン酸マグネシウムと混合し、圧縮してタブレットにした。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭素数18から40の高級第一脂肪族アルコールまたはそれらの混合物から選択される少なくとも1種の高級第一脂肪族アルコールと、単独または他の活性成分との組合せの活性成分として5−ヒドロキシトリプトファン(5−HTP)の少なくとも1つの供給源と、任意に1または複数の賦形剤との組合せを含む新規組成物。
【請求項2】
カフェインおよび/またはカテキン−ポリフェノールおよび/またはエピガロカテキンガレートの供給源を前記活性成分として更に含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
樹脂および顔料、炭化水素、ステロール、エステル、ケトン、アルデヒド、およびフェノール化合物から選択される1または複数の有機成分を更に含む請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
炭素数約18から約40の高級第一脂肪族アルコールを含む群から選択される高級第一脂肪族アルコールと、好ましくは以下の量の、樹脂および顔料、炭化水素、ステロール、エステル、ケトン、アルデヒド、およびフェノール化合物から選択される他の有機成分との混合物を含む請求項3に記載の組成物:1−テトラコサノール:0.0〜2.0%;1−ヘキサコサノール:0.2〜2.0%;1−ヘプタコサノール:0.0〜1.0%;l−オクタコサノール:30.0〜40.0%;1−トリアコンタノール:6.0〜9.5%;フィトステロール:0.1〜1.0%;樹脂および顔料:5.0〜10.0%;炭化水素:1.0〜10.0%;エステル:1.0〜10.0%;ケトンおよびアルデヒド:1.0〜10.0%およびフェノール化合物:0.0〜5.0%。
【請求項5】
5−ヒドロキシトリプトファン(5−HTP)の前記供給源はグリフォニアシンプリシフォリアの抽出物である請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
カフェインおよび/またはカテキン−ポリフェノールおよび/またはエピガロカテキンガレートの前記供給源は緑茶の抽出物である請求項2に記載の組成物。
【請求項7】
約0.1〜約100mgの高級第一脂肪族アルコールと、約0.5mg〜約5gのグリフォニアシンプリシフォリアの抽出物と、約0.5mg〜約6gの緑茶の抽出物とを含む請求項2に記載の組成物。
【請求項8】
前記高級第一脂肪族アルコールは、1−テトラコサノール、1−ヘキサコサノール、1−ヘプタコサノール、1−オクタコサノール、1−ノナコサノール、1−テトラトリアコンタノール、1−トリアコンタノール、1−ヘキサコンタノール、エイコサノール、l−ヘキサコサノール、1−テトラコサノール、1−ドトリアコンタノール、1−テトラコンタノール等またはそれらの混合物を含む群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記他の活性成分は、非ステロイド系の抗炎症薬、筋肉弛緩剤、抗痛風剤、免疫抑制剤、骨の石灰化に有効な薬剤、アンギオテンシン変換酵素阻害剤、抗不整脈薬、抗凝血剤、抗血小板薬、抗糖尿病剤、血栓崩壊性、ベータブロッカー遮断薬、中枢作用薬、ジギタリス薬、硝酸塩、末梢アドレナリン拮抗薬、血管拡張薬、にきび薬、止痒塗布薬、乾癬治療薬、湿疹治療薬、睡眠薬、抗ヒスタミン剤、PPAR−ガンマ拮抗薬、インシュリン、フィブレート,HMG−CoA 還元酵素阻害剤、胆汁酸金属イオン封止剤、コレステロール吸収防止剤、ニコチン酸またはそれらの塩、派生物、類似物および代謝物質、およびそれらの混合物から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
肥満症および関連疾患の管理に有用である、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
医薬品または食事/栄養補助食品として有用である請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
請求項1または2に記載のスターティングドーズ組成物を含む体重管理キット形式の組成物であって、メンテナンスドーズ組成物を伴う、組成物。
【請求項13】
前記メンテナンスドーズ組成物は炭素数18から40の高級第一脂肪族アルコールまたはそれらの混合物から選択される少なくとも1種の高級第一脂肪族アルコールと、カフェインおよび/またはカテキン−ポリフェノールおよび/または エピガロカテキンガレートの少なくとも1つの供給源と、任意に1または複数の賦形剤とを含む請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
本書に記載の脂肪吸収組成物および栄養補助ドリンクを伴う、請求項1または2に記載の組成物を含むキット形式の組成物。
【請求項15】
以下の工程を含む請求項1に記載の医薬品組成物の調製方法:
i)高級第一脂肪族アルコールをグリフォニアシンプリシフォリアの抽出物と混合する工程、
ii)任意に緑茶の抽出物を添加し、混合する工程、
iii)任意に1または複数の賦形剤を添加する工程、および
iv)前記混合物を適切な製剤に形成する工程。
【請求項16】
それらを必要としている患者に有効量の前記組成物を投与する工程を含む請求項1に記載の組成物の使用方法。
【請求項17】
肥満症および関連疾患の管理または治療のための、請求項1に記載の組成物の使用方法。
【請求項18】
肥満症および関連疾患の管理ために、スターティングドーズ組成物とメンテナンスドーズ組成物との組合せを含む体重管理キットを患者に投与する工程を含む、請求項12に記載の組成物の使用方法。
【請求項19】
前記疾患は、2型真性糖尿病、高血圧、アテローム性動脈硬化、鬱血性心不全、関節炎、冠状動脈性心臓病および異常脂質血症、胆石および胆嚢摘出術炎、骨関節炎、癌(乳癌、結腸癌、子宮癌、前立腺癌、および胆嚢癌)、睡眠時無呼吸、神経系におけるセロトニン欠乏に関連する状態、または該関連疾患の組合せを含む群から選択される請求項17または18に記載の方法。
【請求項20】
前記肥満症および関連疾患の管理のための薬品の調製のための、請求項1に記載の組成物の使用。
【請求項21】
スターティングドーズ組成物とメンテナンスドーズ組成物との組合せを含む体重管理キットを患者に投与する工程を含む、肥満症および関連疾患の管理のための薬品の調製のための、請求項12に記載の組成物の使用。
【請求項22】
実施例を用いて本書に説明および図示された組成物およびその調製方法。

【公表番号】特表2009−536640(P2009−536640A)
【公表日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−508676(P2009−508676)
【出願日】平成19年5月9日(2007.5.9)
【国際出願番号】PCT/IN2007/000188
【国際公開番号】WO2007/132479
【国際公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【出願人】(500445631)パナセア バイオテック リミテッド (29)
【Fターム(参考)】