説明

平版印刷版原版および平版印刷版の作製方法

【課題】pH2.0〜10.0の水性現像液で現像可能であり、かつ耐刷性に優れた平版印刷版原版を提供する。
【解決手段】支持体上に感光層を有する平版印刷版原版に、350〜450nmのレーザーで画像露光した後、擦り部材を備えた自動処理機により、pHが2〜10の現像液の存在下、擦り部材で版面を擦ることにより、非露光部の感光層を除去する方式の平版印刷原版において、前記感光層が、(A)350〜450nmの光を吸収する増感色素、(B)重合開始剤、(C)重合性化合物、及び(D)バインダーポリマーを含有する感光性樹脂組成物からなり、前記(D)バインダーポリマーが特定のアクリル樹脂であることを特徴とする平版印刷版原版。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体上に、感光層を有する平版印刷版原版に、350〜450nmのレーザーで画像露光した後、擦り部材を備えた自動処理機により、pHが2〜10の現像液の存在下、擦り部材で版面を擦ることにより、非露光部の感光層を除去する方式の平版印刷原版において、前記感光層が、(A)350〜450nmの光を吸収する増感色素、(B)重合開始剤、(C)重合性化合物、及び(D)バインダーポリマーを含有する感光性樹脂組成物からなり、前記(D)バインダーポリマーが親水性基及び架橋性基を有する酸価が0.3meq/g以下のアクリル樹脂であることを特徴とする平版印刷版原版。
【請求項2】
支持体上に、感光層を有する平版印刷版原版に、350〜450nmのレーザーで画像露光した後、擦り部材を備えた自動処理機により、pHが2〜10の現像液の存在下、擦り部材で版面を擦ることにより、非露光部の感光層を除去する方式の平版印刷原版において、前記感光層が、(A)350〜450nmの光を吸収する増感色素、(B)重合開始剤、(C)重合性化合物、及び(D)バインダーポリマーを含有する感光性樹脂組成物からなり、前記(D)バインダーポリマーが、SP値が19.0〜21.5(MPa)1/2、且つ、酸価が0.3meq/g以下のアクリル樹脂であることを特徴とする平版印刷版原版。
【請求項3】
上記アクリル樹脂が、親水性基及び架橋性基を有することを特徴とする請求項2に記載の平版印刷版原版。
【請求項4】
上記アクリル樹脂が、親水性基及び架橋性基を有する重合単位を含有することを特徴とする請求項1又は3に記載の平版印刷版原版。
【請求項5】
上記架橋性基が、エチレン性不飽和結合基であることを特徴とする請求項4に記載の平版印刷版原版。
【請求項6】
上記エチレン性不飽和結合基が、アリル基またはメタクリロイル基であることを特徴とする請求項5に記載の平版印刷版原版。
【請求項7】
上記感光層上に、保護層を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の平版印刷版原版。
【請求項8】
上記感光層に含有される成分の一部又は全てが、マイクロカプセルに内包されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の平版印刷版原版。
【請求項9】
上記(B)重合開始剤が、ヘキサアリールビイミダゾール系化合物であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の平版印刷版原版。
【請求項10】
上記感光層が、更に(E)連鎖移動剤を含有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の平版印刷版原版。
【請求項11】
上記(E)連鎖移動剤が、下記一般式(I)で表されるチオール化合物であることを特徴とする請求項10に記載の平版印刷版原版。
【化1】


(ここで、Rは置換基を有してもよいアルキル基または置換基を有してもよいアリール基を表し、AはN=C−N部分と共に炭素原子を有する5員環または6員環のヘテロ環を形成する原子団を表し、Aはさらに置換基を有してもよい。)
【請求項12】
上記(C)重合性化合物及び(D)バインダーポリマーの合計含有量が、上記感光層の全成分に対して、80質量%以下であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の平版印刷版原版。
【請求項13】
上記支持体と上記感光層の間に下塗り層を有し、該下塗り層が架橋性基を有する高分子化合物を含有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の平版印刷版原版。
【請求項14】
支持体上に、 (A)350〜450nmの光を吸収する増感色素、(B)重合開始剤、(C)重合性化合物、及び(D) 親水性基及び架橋性基を有する酸価が0.3meq/g以下のアクリル樹脂であるバインダーポリマーを含有する感光層を有する平版印刷版原版を、350〜450nmのレーザーで画像露光した後、擦り部材を備えた自動処理機により、pHが2〜10の現像液の存在下、擦り部材で版面を擦ることにより、非露光部の感光層を除去することを特徴とする平版印刷版の作製方法。
【請求項15】
支持体上に、 (A)350〜450nmの光を吸収する増感色素、(B)重合開始剤、(C)重合性化合物、及び(D) SP値が19.0〜21.5(MPa)1/2、且つ、酸価が0.3meq/g以下のアクリル樹脂であるバインダーポリマーを含有する感光層を有する平版印刷版原版を、350〜450nmのレーザーで画像露光した後、擦り部材を備えた自動処理機により、pHが2〜10の現像液の存在下、擦り部材で版面を擦ることにより、非露光部の感光層を除去することを特徴とする平版印刷版の作製方法。
【請求項16】
上記現像液のpHが3〜8であることを特徴とする請求項14又は15に記載の平版印刷版の作製方法。
【請求項17】
上記擦り部材が、少なくとも2本の回転ブラシロールであることを特徴とする請求項14〜16のいずれか一項に記載の平版印刷版の作製方法。
【請求項18】
露光から現像までの間に、さらに、露光された平版印刷版原版を加熱処理することを特徴とする請求項14〜17のいずれか一項に記載の平版印刷版の作製方法。

【図1】
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【公開番号】特開2007−316598(P2007−316598A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−57267(P2007−57267)
【出願日】平成19年3月7日(2007.3.7)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】