説明

携帯電話機を利用した学習システム

【課題】 僅かの時間を利用して学習が可能であり、テストの結果について自分の順位を知ることができる携帯電話機を利用した学習システムを提供する。
【解決手段】 携帯電話機3と、学習用の解説とその理解を試すための問題及び問題に対する解答が記録保存された記録媒体5とを備え、記録媒体5に記録保存された解説及び問題を携帯電話機3の入力部35から読み込んで該携帯電話機3の表示部31に表示する手段と、問題に対する回答を入力することによりその正誤を表示する手段を有して構成され、さらに、携帯電話機3と電子メールにより通信可能なサーバ7を備え、サーバ7は、問題に対する解答が記録されると共に、電子メールにより送信されてくる複数の受講者からの回答を採点する手段と、点数及び順位等の採点結果を各受講者の携帯電話機宛に電子メールにより返信する手段とを有して構成されている。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話機を利用した学習システムに関し、さらに詳しくは、携帯電話機の表示部に表示される解説を読み、出題される問題に対して回答することにより学習を行うことが出来る携帯電話機を利用した学習システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年のエレクトロニクス技術の発達により電子デバイスの小型化が進展し、ゲーム機器も手軽に持ち運べる大きさの携帯用ゲーム機が開発されている。これにより、従来はゲーム機本体を家庭用のテレビに接続し、テレビに映し出される画像を見ながらゲームを行うのが主であったのがテレビに接続することなくゲーム機のディスプレイに表示される画像を見ながら戸外でもゲームを楽しめるようになっている。これにより、電車やバスの僅かの待ち時間等を利用して手軽に楽しむことができるようになっている。そして、提供されるゲームソフトもロールプレイングゲームやシューティングゲーム等の娯楽ゲームの他、算数や国語等の学習用のソフトも提供されている。
【0003】一方、携帯電話機も電子デバイスの小型化及び通信技術の発達により小型化軽量化が進展していると共に、ますます身近な存在となっている。また、携帯電話機は単に通話ができるといった基本的機能のみならず、電子メールや音声案内をはじめ、各種の情報を提供するサイトに接続して必要な情報を入手する等の様々な機能やサービスが提供されている。ここで「携帯電話機」とは、無線を介して公衆電話回線に接続可能な電話をいい、PHS(Personal Handyphone System簡易型携帯電話機)も含むものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、携帯用ゲーム機を用いて学習する場合には学習の効果を試すためのテストの結果について自分の順位や添削・講評を知りたい場合がある。この点、テストに対する回答を所定のサーバ等に送信して採点し、その結果を返信してもらうことが考えられるが携帯ゲーム機には通常通信機能が装備されていないため携帯電話機等の通信機器を接続することによりデータのやり取りを行う必要がある。しかしながら、近年の携帯電話機はディスプレイの大型化に伴う表示文字数の増加や演算処理能力の向上等に加え電子メールやインターネットへの接続等の様々な機能及びサービスが提供されているので携帯電話機を単に通信のためだけに利用するのは無駄である。また、僅かの時間を利用して英単語や漢字を学習するために携帯ゲーム機と学習ソフトを持ち運ぶのは煩わしい。その一方で、携帯電話機には電話帳、送受信した電子メールの内容や画像の保存等を行うために所定容量のメモリが搭載されているが学習ソフトの内容をすべて保存するためにメモリを消費するのは好ましくない。
【0005】そこで、本発明においては、携帯ゲーム機を持ち運ぶことなく僅かの時間を利用して学習が可能な携帯電話機を利用した学習システムを提供することを目的とする。また、テストの結果について自分の順位を知ることができる携帯電話機を利用した学習システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために請求項1に記載の本発明は、携帯電話機と、前記携帯電話機の入力部に取着され、学習用の解説とその理解を試すための問題及び問題に対する解答が記録保存された記録媒体とを備え、記録媒体に記録保存された解説及び問題を携帯電話機の入力部から読み込んで該携帯電話機の表示部に表示する手段と、表示された問題に対する回答を入力することによりその正誤を表示する手段を有して構成されている携帯電話機を利用した学習システムを提供する。
【0007】上記課題を解決するために請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の携帯電話機を利用した学習システムにおいて、解説に対する問題は複数のパターンが用意され、表示される問題は前回表示された問題とは異なる問題が表示されるように構成されていることを特徴とする。
【0008】上記課題を解決するために請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の携帯電話機を利用した学習システムにおいて、解説及び問題は携帯電話機の音声出力部を介して音声にて提供されることを特徴とする。
【0009】上記課題を解決するために請求項4に記載の本発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の携帯電話機を利用した学習システムにおいて、通信回線を介して携帯電話機と電子メールにより通信可能なサーバをさらに備え、サーバは、記録媒体に記録保存された問題に対する解答が記録されると共に、携帯電話機からの電子メールにより送信されてくる複数の受講者からの回答を採点する手段と、点数及び順位等の採点結果を各受講者の携帯電話機宛に電子メールにより返信する手段とを有して構成されていることを特徴とする。
【0010】上記課題を解決するために請求項5に記載の本発明は、請求項4に記載の携帯電話機を利用した学習システムにおいて、問題ごとに前記サーバが回答を電子メールにより受け付け可能な最終期日及び回答受付締切り時間が予め定められ、最終期日の回答受付締切り時間までに回答が送信されない場合には未回答である旨の電子メールが自動的に作成されて前記サーバに送信される自動返信手段が備えられていることを特徴とする携帯電話機を利用した学習システム。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る携帯電話機を利用した学習システムの一実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明に係る携帯電話機を利用した学習システムの一実施形態の斜視図である。
【0012】初めに、本発明に係る携帯電話機を利用した学習システムの第一の実施形態についてその概略の構成を説明する。本発明に係る携帯電話機を利用した学習システム1は、図1に示すように、携帯電話3と、携帯電話3の底面に設けられたスロット35に装着され、学習用の解説文章、問題文及び解答及びそれらを携帯電話3の液晶表示部31に表示するプログラムを記録した学習用カセット5とにより構成されている。
【0013】携帯電話3は、図1に示すように、液晶表示部31と、複数の入力ボタン33と、スロット35及びアンテナ37を有すると共に、その内部には、図2に示すように、処理回路30と、端末メモリ34と、通信制御部38含んで構成されている。
【0014】入力ボタン33は、携帯電話3の正面側に複数配置され、主として電話番号である数字や平仮名、カタカナやローマ字等の文字の入力及び操作の決定・取消をするために使用される。また、液晶表示部31は、入力ボタン33から入力された数字や文字又は携帯電話3に送られてきた電子メール等による情報を数字や文字及び画像として表示すると共に、学習用カセット5から入力された解説文や問題文を表示する部分であり、一般に液晶が用いられている。尚、液晶表示部31にはカラー液晶又は白黒液晶のいずれも採用可能である。
【0015】処理回路30は、通常、送話機又は入力ボタン33により入力された通話音声又は電子データ等の送信情報を通信制御部38に送ると共に、通信回線を介して送られてくる受信情報を通信制御部38を介して受け取りその結果を液晶表示部31に表示し、必要があれば電子メールのテキストデータや画像データを端末メモリ34に記録させたりするものである。すなわち、入力ボタン33により入力された電話番号である送信情報に基づいて相手側の電話機と接続させて通話可能とすると共に、他の電話から送られてきた受信情報を取得して通話可能とする。
【0016】アンテナ37は、送られてきた電波を受信し、または、こちらから発声した音声信号を電波として外部へ送信するものである。尚、アンテナ37の近傍には着信を光で知らせる着信表示部39が設けられている
【0017】携帯電話3の底面には学習用カセット5が挿入されるスロット35が設けられている。スロット35の開口部にはカートリッジ5が挿入されていないときは開口部を閉ざし、スロット35が挿入されるときには開口部の長手方向の一端部側を軸として開口する図示しない蓋板が設けられている。スロット35の両脇には、携帯電話3の内部に収納された電池を充電するために図示しない充電器の端子と接触する端子35a、35aが設けられている。
【0018】学習用カセット5は、与えられた演算を実行するための中央処理装置21と、チップメモリ23とが一つのチップ上に内蔵されたワンチップマイクロコンピュータ2を搭載して形成されている。チップメモリ23には学習用解説文や問題文及びその解答がテキストデータ又はC−HTML(Compact HTML)により記録されている。さらに、チップメモリ23には学習用解説文や問題文を液晶表示部31に表示させ、入力ボタン33を介して入力された回答と予め保存された解答を比較して正誤を判定すると共に正解の数に応じて点数を計算するアプリケーションプログラムが記録されている。
【0019】チップメモリ23は、集積回路を利用した読み出し専用の記憶装置であり、不揮発性のメモリ(ROM)である。ワンチップマイクロコンピュータ2の製造時にプログラムや電話番号データが焼き付けられるマスクROMが採用される。
【0020】学習用カセット5は、小中学校、高校における国語・数学・理科・社会等教材から大学における教養・専門教科に関するものの他、漢字・英語検定やビジネスマナー等に関するものが広く採用可能である。
【0021】解説文に対する問題は複数パターン用意されており、その都度異なるパターンの問題が提示されるようになっている。例えば、図3に示すように、学習用カセット5には星座に関する解説及び問題が記録されており、液晶表示部31には天文分野における「夏の大三角」に関する解説が表示されている。そして解説の最後には「問題」の文字が表示されておりこの文字にはリンク41が設けられている。そして、この文字にカーソルを移動して所定の入力ボタン33を押すと問題1を表示するようになっている。その際、問題1は表示したことを示すフラグが立てられ、次回再び「問題」の文字をクリックするとフラグが立てられていない問題2にジャンプするようになっている。もちろん問題数はこれだけに限るものではなく3つ以上設定することが好ましい。そして、すべての問題にフラグが立てられると再び問題1から同様の動作を繰り返す。問題文の最後には「解説」の文字が表示され、この文字にはリンク43が設けられており、再び次の解説ページにジャンプするように構成されている。もちろん、もとの解説文に戻ることも可能である。また、学習用カセット5には、統一テスト又は模擬テストに関す問題データが記録されており、このテストに回答したあとに後述するサーバ7に電子メールにて送信を行うとその結果が再び電子メールにより返信されるようになっている。
【0022】また、問題に示された1〜4の選択肢の前にはラジオボタン43が設けられ、正解と思われる数字の前のラジオボタンを選択することにより回答を行う。正解であると。正解である旨の表示と所定の効果音が流れ、不正解であると不正解である旨の表示と所定の効果音が流れるようになっている。効果音を発生させる音データは、携帯電話3に既に記録保存されている呼び出し音を利用してもよいし、予め学習用カセット5のチップメモリ23の中に記録しておいてもよい。尚、効果音を発生させずに「正解」「不正解」の文字を画面に表示することにより正誤を表示することもできる。
【0023】一方、学習用カセット5のチップメモリ23に問題文を読み上げたときの音声データを記録保存しておくことにより携帯電話3の受話器のスピーカから音声を発話させることができる。すなわち、チップメモリ23に問題文を読み上げたときの音声データを記録しておき、その音声データを中央処理装置21により音声信号に変換し、処理回路30を介して受話器から直接音声として発話させる。これにより英語の発音やヒアリングに関する問題を作成することができる。尚、音声は受話器からではなく図示しないイヤホンから聞くことも可能である。
【0024】上述した実施形態においては、プログラムが記録されたチップメモリ23がワンチップ上に設けられているが、第二の実施形態として、ワンチップマイクロコンピュータ2には正誤の判定や採点を行うアプリケーションプログラムのみを記録しておき、学習用解説文や問題文及びその解答は交換可能な他の記録媒体により提供する構成とすることもできる。かかる構成によれば、学習用解説文や問題文及びその解答が記録保存された記録媒体のみを交換すればよく中央処理装置21までも交換するという無駄がなくなるので、ワンチップマイクロコンピュータ2資源の節約が可能となり、また、生産コストも軽減されるというメリットがある。
【0025】一方、本学習システム1は、図4に示すように、通信回線により接続可能なサーバ7をさらに備えており、複数の携帯電話機3、3と電子メールにより通信可能とされている。サーバ7は、概略的には、学習用カセット5に記録保存された問題に対する解答を記録保存する記憶装置75と、携帯電話機3、3から送られるの電子メールにより送信されてくる複数の受講者からの回答を採点する採点手段と、採点した結果の点数とその順位を各受講者の携帯電話機3、3宛に電子メールにより返信する返信手段とを有している。
【0026】サーバ7は、通信プログラム及び各種アプリケーション等が格納されるハードディスクやメモリ等の記憶装置75と、記憶装置75に記録されたプログラムに基づいて各種の処理を行う中央処理装置79と、キーボードやマウス等のポインティングデバイス等の入力装置71と、処理の結果を画面上に表示するディスプレイ77と、TCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)に従ってデータ及び/又はスクリプトを送受信するための装置であるダイアルアップルータ、ターミナルアダプタ、モデム等の通信装置73とにより構成された周知の汎用のコンピュータが用いられており、ハードに関する詳しい説明は省略する。
【0027】サーバ7は、インターネット8に接続可能とされ、携帯電話3からの統一テスト又は模擬テストについての回答を電子メールにより受け取り、記憶装置75に保存される。採点手段は、電子メールにより送られてきた回答を既に保存されている統一テスト又は模擬テストの解答と比較して正解数及び点数を計算する。ところで、統一テスト又は模擬テストは受講者が回答するごとにその都度サーバ7に送信されたのではデータがまとまらず正確な順位や平均点、偏差値等を計算することができない。そこで、統一テスト又は模擬テストごとに回答を送信する期日である最終期日とその締切り時間を設定しておき、その期日を経過した時点で既にサーバ7に受信されている回答を用いて集計し採点返信を行うようにされている。尚、最終期日は1回で終了するのではなく、毎月月末を最終期日に設定し、月ごとにその集計を行い採点するように構成することもできる。
【0028】さらに、受講者の電子メールによる回答の受付開始期日及び受付開始時刻を予め設定すると共に最終期日までの数日間の間を回答受付期間とし、その期間内に電子メールによる回答を受け付けるようにサーバ7を構成することもできる。この場合、サーバ7は回答受付期間中の所定時刻ごとにその時点での受講者数、最高点、最低点、平均点、自分の点数及び偏差値を算出して受講者の携帯電話3に対して電子メールにより返信されるように構成すると受講者はテストの結果が刻々と変化していく様子を知ることができる。
【0029】また、学習用カセット5には、最終期日の締切り時間までにサーバ7に対して電子メールにより統一テスト又は模擬テストの回答が送信されなかった場合には自動返信プログラムにより未回答である旨の電子メールが自動的に作成されて携帯電話3からサーバ7に送信される自動返信手段が備えられている。すなわち、統一テスト又は模擬テストには予め最終期日と締切り時間が指定されており、そのときまでに電子メールにより送信が完了すると送信が完了した旨のフラグが立てられる。最終期日の締切り時間までにそのフラグが立てられていない場合には何回目の統一テスト又は模擬テストであるかと未回答である旨の電子メールが作成されサーバ7に送信されるようになっている。これにより、受講者の総数が把握され順位等の成績の客観的な判断材料となる。
【0030】統一テスト又は模擬テストの問題については、予めテストの実施日や実施期間又は試験開始時刻と終了時刻を設定しておき、テストの開始時間が来るまでは問題が表示されないように構成することもできる。この場合、携帯電話3に予め内蔵されている日付時計機能により現在の日時を日時データとして抽出し、学習用カセット5に記録されている問題文が予め設定されている日時(テストの実施日又は実施時間)が経過しないと、又はテストの実施期間中でないと表示されないように学習用カセット5のチップメモリ23に記録されているアプリケーションプログラムを動作させるように構成する。そして、テストの終了時刻が経過した時点でその時点における各受講者の回答結果を携帯電話3から電子メールによりサーバ7へ自動送信するように構成する。これにより、所定の会場でテストを受ける場合と同様の緊張感を持ってテストに望むことが可能となる。
【0031】次に、本発明に係る本学習システム1についての動作を説明する。図6は、本学習システム1の動作の流れを示すフローチャートである。まず、携帯電話3のスロット35に学習用カセット5を装着(ステップS11)する。そして、携帯電話3の入力ボタン33を操作して学習用カセット5に記録されているプログラムを起動させ、液晶表示部31に図3に示すような解説文が表示される(ステップS12)。そして入力ボタン33を操作しながら表示された解説文を読み進むと最後に「問題」と表示されたリンクがあり、それを入力ボタン33により選択する(ステップS13)。
【0032】すると、液晶表示部31に図3に示されるような問題文1が表示される(ステップS14)。1〜4の選択肢の前に表示されたラジオボタン43の中から正解と思われるラジオボタンをクリックする(ステップS15)。選択した枝が正解であると正解である旨の表示と「ピンポン」等の効果音が流れる。一方、不正解であると不正解である旨の表示と「ブー」等の効果音が流れる(ステップS16)。そして「解説」と表示された文字を選択することにより次の解説ページにジャンプする(ステップS17)。そして、順次この動作が連続して繰り返される。
【0033】次に、統一テスト又は模擬テストの流れについて説明する。図7は、統一テスト又は模擬テストの流れを示すフローチャートである。まず、携帯電話3のスロット35に学習用カセット5を装着(ステップS21)する。そして、携帯電話3の入力ボタン33を操作して学習用カセット5に記録されているプログラムを起動させ、液晶表示部31に「統一テスト又は模擬テスト」の選択可能画面を表示させてトライしたい特定の統一テスト又は模擬テストを選択し表示させる(ステップS22)。そして、入力ボタン33を操作しながら表示された問題文を読み図3に示すような1〜4の選択肢の前に表示されたラジオボタン43の中から正解と思われるラジオボタンをクリックする(ステップS23)。問題は図3に示すような形式で続けて10問乃至50問ほど連続して出題され、それぞれ正解と思われるラジオボタンをクリックしていく。選択した回答は携帯電話3のメモリ又はチップメモリ23に記録保存される。最後まで回答するとメール送信画面が現れ送信するか否かを選択する(ステップS24)。送信を選択するとそれまでの回答したデータと共にサーバ7へ電子メールにて送信される(ステップS25)。一方、「取消」を選択するとこれまでのデータが破棄されもとの状態に戻る(ステップS26)。
【0034】複数の携帯電話3から統一テスト又は模擬テストの回答を記録した電子メールを受け取ったサーバ7はその内容を指定された最終期日まで回数ごとに記憶装置75に記録し保存する(ステップS31)。そして、統一テスト又は模擬テストごとに決められた最終期日の締切り時間が経過すると未だ送信していない携帯電話3から未回答である旨の電子メールが作成されてサーバ7に送信される(ステップS32)。未回答メールが到着するまでの所定の時間を経過した後、サーバ7は送信された電子メールの総数及び各電子メールに添付された回答に対して採点を行い、平均点、最高点、最低点、偏差値等の結果を算出する(ステップS33)。そして、この採点結果をメール送信者に対して自己の点数と共に返信する(ステップS34)。これにより受講者は学習の効果及び学習意欲が増進される。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る携帯電話機を利用した学習システムによれば、携帯電話機と、携帯電話機の入力部に取着され、学習用の解説とその理解を試すための問題及び問題に対する解答が記録保存された記録媒体とを備え、記録媒体に記録保存された解説及び問題を携帯電話機の入力部から読み込んで該携帯電話機の表示部に表示する手段と、表示された問題に対する回答を入力することによりその正誤を表示する手段を有して構成されているので、電車やバスの僅かの待ち時間を利用して学校の教科をはじめ語学・資格等の学習が可能となるという効果がある。
【0036】また、本発明に係る携帯電話機を利用した学習システムによれば、通信回線を介して前記携帯電話機と電子メールにより通信可能なサーバをさらに備え、サーバは、記録媒体に記録保存された問題に対する解答が記録されると共に、携帯電話機からの電子メールにより送信されてくる複数の受講者からの回答を採点する手段と、点数及び順位等の採点結果を各受講者の携帯電話機宛に電子メールにより返信する手段とを有して構成されているのでテストの結果についての自分の順位を知ることができるので学習の成果を客観的な立場から得ることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る携帯電話機を利用した学習システムの一実施形態の斜視図である
【図2】図1に示した携帯電話機を利用した学習システムのブロック図である。
【図3】表示された解説文及び問題文の一実施形態の説明図である。
【図4】サーバが付加された携帯電話機を利用した学習システムを示す一実施形態の説明図である。
【図5】サーバの構成を示すブロック図である。
【図6】携帯電話機を利用した学習システムの流れを示すフローチャートである。
【図7】統一テスト又は模擬テストの流れを示すフローチャートである。
【図8】サーバの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 学習システム
3 携帯電話
5 学習用カセット
7 サーバ
8 インターネット
21 中央処理装置
23 チップメモリ
30 処理回路
31 液晶表示部
33 入力ボタン
34 端末メモリ
37 アンテナ
38 通信制御部
41 リンク
43 ラジオボタン
71 入力装置
73 通信装置
75 記憶装置
77 ディスプレイ
79 中央処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】 携帯電話機と、前記携帯電話機の入力部に取着され、学習用の解説とその理解を試すための問題及び問題に対する解答が記録保存された記録媒体と、を備え、前記記録媒体に記録保存された前記解説及び前記問題を前記携帯電話機の入力部から読み込んで該携帯電話機の表示部に表示する手段と、表示された問題に対する回答を入力することによりその正誤を表示する手段を有して構成されている携帯電話機を利用した学習システム。
【請求項2】 請求項1に記載の携帯電話機を利用した学習システムにおいて、前記解説に対する問題は複数のパターンが用意され、表示される問題は前回表示された問題とは異なる問題が表示されるように構成されていることを特徴とする携帯電話機を利用した学習システム。
【請求項3】 請求項1又は2に記載の携帯電話機を利用した学習システムにおいて、前記解説及び問題は前記携帯電話機の音声出力部を介して音声にて提供されることを特徴とする携帯電話機を利用した学習システム。
【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の携帯電話機を利用した学習システムにおいて、通信回線を介して前記携帯電話機と電子メールにより通信可能なサーバをさらに備え、前記サーバは、前記記録媒体に記録保存された問題に対する回答が記録されると共に、前記携帯電話機からの電子メールにより送信されてくる複数の受講者からの回答を採点する手段と、点数及び順位等の採点結果を各受講者の携帯電話機宛に電子メールにより返信する手段と、を有して構成されていることを特徴とする携帯電話機を利用した学習システム。
【請求項5】 請求項4に記載の携帯電話機を利用した学習システムにおいて、問題ごとに前記サーバが回答を電子メールにより受け付け可能な最終期日及び回答受付締切り時間が予め定められ、最終期日の回答受付締切り時間までに回答が送信されない場合には未回答である旨の電子メールが自動的に作成されて前記サーバに送信される自動返信手段が備えられていることを特徴とする携帯電話機を利用した学習システム。

【図8】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2003−66824(P2003−66824A)
【公開日】平成15年3月5日(2003.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−260845(P2001−260845)
【出願日】平成13年8月30日(2001.8.30)
【出願人】(301046097)株式会社ロトト (1)
【出願人】(500175990)ガバキング株式会社 (1)
【Fターム(参考)】