説明

撮影装置及び露出制御方法

【課題】 フラッシュ撮影時に、特に近距離にある被写体に対して最適な露出制御及び撮影感度の設定を行うことができる撮影装置及び露出制御方法を提供する。
【解決手段】 顔検出部74は、撮影スイッチが半押しされたときに(S1オン)、CCD36から出力された画像データに対して顔検出処理を施して、顔領域を検出し、この顔領域の大きさ(例えば、額から顎までの大きさ)を演算して被写体距離演算部76に出力する。被写体距離演算部76は、顔検出部74から入力された顔領域の大きさに基づいて、撮影装置1から被写体の顔までの距離(被写体距離)Lを演算する。被写体距離演算部76によって算出された被写体距離Lの情報はCPU10に出力される。CPU10は、被写体距離演算部76から入力された被写体距離Lに基づいて撮影感度を調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮影装置及び露出制御方法に係り、特にフラッシュ撮影時における露出を制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、フラッシュ撮影を行う際に、被写体までの距離を測定し、測定した距離が本発光の光量では露光不足となる距離以上であるときに、この距離に応じて映像信号の増幅率を上げて、露光不足による画質の低下を補正することが提案されている(例えば、特許文献1、2及び4)。
【0003】
特許文献3には、一定光量の予備発光を複数回行い、各予備発光に対して得られた撮像素子の出力信号を異なる増幅率で増幅し、増幅した出力信号のうち平均レベルが所定範囲にあるものに基づいて本発光の光量を演算するストロボ装置について開示されている。また、特許文献3には、被写体までの距離を測定し、測定した距離に基づいて予備発光の光量を制御するストロボ装置が開示されている。
【0004】
特許文献5には、人物の顔の検出結果(画面内で顔の占める割合又は逆光かどうか)に基づき、ストロボ発光手段を制御する撮像装置が開示されている。また、特許文献6には、撮像画像内から検出された顔領域に応じて調光制御領域を決定し、この調光制御領域におけるプリ発光時の測光値に応じてメイン発光量を演算する撮像装置が開示されている。
【特許文献1】特開平6−121225号公報
【特許文献2】特開平11−41515号公報
【特許文献3】特開平11−84489号公報
【特許文献4】特開2000−134533号公報
【特許文献5】特開2003−107567号公報
【特許文献6】特開2005−184508号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
最近では、電子カメラの撮影感度の高感度化が進んでいる。しかしながら、撮影感度を高感度に設定してフラッシュ撮影を行うと、一定以上の明るさの被写体(特に、近距離にある被写体)が真っ白に塗りつぶされてしまう白トビという現象が起こる。
【0006】
上記特許文献1、2及び4では、被写体までの距離情報により出力信号の増幅率を制御しているが、撮影環境が暗く被写体までの距離情報の測定が不可能な場合には、距離情報が得られず適切な増幅率の制御ができないという問題があった。また、特許文献3では、増幅した出力信号の平均レベルに基づいて本発光の光量を演算しているため、画像の一部が白トビしていても他の部分が暗ければ出力信号の平均レベルが所定範囲に収まってしまい、白トビを避けるような本発光の光量制御ができないという問題があった。また、特許文献5及び6は、撮影感度の設定を考慮したものではなかった。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、フラッシュ撮影時に、特に近距離にある被写体に対して最適な露出制御及び撮影感度の設定を行うことができる撮影装置及び露出制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本願発明1に係る撮影装置は、被写体の画像を撮影する撮影手段と、撮影時に発光して前記被写体を照明する照明手段と、前記撮影手段により撮影された画像から前記被写体の人物の顔領域及び該顔領域の大きさを検出する顔検出手段と、前記顔領域の大きさから被写体までの距離を算出する被写体距離算出手段と、前記被写体距離に応じて撮影感度を設定する撮影感度設定手段と、前記撮影感度設定手段により設定された撮影感度の設定を用いて本発光撮影を行う本発光制御手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
本願発明1によれば、例えば、被写体距離が短い場合に撮影感度を低くする一方、被写体距離が長い場合には撮影感度を高くすることにより、人物の顔に合わせた最適な照明を行うことができ、顔画像の白トビを防止することができる。
【0010】
本願発明2に係る撮影装置は、被写体の画像を撮影する撮影手段と、撮影時に発光して前記被写体を照明する照明手段と、前記撮影手段により撮影された画像から前記被写体の人物の顔領域及び該顔領域の大きさを検出する顔検出手段と、前記顔領域の大きさから被写体までの距離を算出する被写体距離算出手段と、本発光撮影に先立って前記照明手段をプリ発光させて、前記撮影手段によりプリ発光撮影を行うプリ発光制御手段と、前記プリ発光時に前記被写体距離に応じて撮影感度を設定する撮影感度設定手段と、前記プリ発光撮影により取得されたプリ発光画像に基づいて露出を制御して本発光撮影を行う本発光制御手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
本願発明2によれば、被写体の人物の顔までの距離に応じて撮影感度を設定してプリ発光時に被写体が白トビするのを防止することにより、露出値等の算出を正確に行って人物の顔に合わせた最適な照明を行うことができる。
【0012】
本願発明3は、本願発明2の撮影装置において、前記露出制御手段は、前記プリ発光時に取得した画像と、前記照明手段の非発光時に取得した画像に基づいて本発光撮影時の前記照明手段の発光時間又は発光強度を算出することを特徴とする。
【0013】
本願発明4に係る露出制御方法は、被写体の画像を撮影する撮影工程と、前記撮影工程において撮影された画像から前記被写体の人物の顔領域及び該顔領域の大きさを検出する顔検出工程と、前記顔領域の大きさから被写体までの距離を算出する被写体距離算出工程と、前記被写体距離に応じて撮影感度を設定する撮影感度設定工程と、前記撮影感度設定工程において設定された撮影感度の設定を用いて本発光撮影を行う本発光制御工程とを備えることを特徴とする。
【0014】
本願発明5に係る露出制御方法は、被写体の画像を撮影する撮影工程と、前記撮影工程において撮影された画像から前記被写体の人物の顔領域及び該顔領域の大きさを検出する顔検出工程と、前記顔領域の大きさから被写体までの距離を算出する被写体距離算出工程と、本発光撮影に先立って照明手段をプリ発光させてプリ発光撮影を行うプリ発光制御工程と、前記プリ発光時に前記被写体距離に応じて撮影感度を設定する撮影感度設定工程と、前記プリ発光撮影により取得されたプリ発光画像に基づいて露出を制御して本発光撮影を行う本発光制御工程とを備えることを特徴とする。
【0015】
本願発明6は、本願発明5の露出制御方法において、前記露出制御工程では、前記プリ発光時に取得した画像と、前記照明工程の非発光時に取得した画像に基づいて本発光撮影時の前記照明工程の発光時間又は発光強度を算出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、被写体距離が短い場合に撮影感度を低くする一方、被写体距離が長い場合には撮影感度を高くすることにより、人物の顔に合わせた最適な照明を行うことができ、顔画像の白トビを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、添付図面に従って本発明に係る撮影装置及び露出制御方法の好ましい実施の形態について説明する。
【0018】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る撮影装置の主要構成を示すブロック図である。図1に示す撮影装置1は、静止画や動画の記録及び再生機能を備えた電子カメラであり、撮影装置1全体の動作は中央処理装置(CPU)10によって統括制御される。CPU10は、所定のプログラムに従って本カメラシステムを制御する制御手段として機能するとともに、自動露出(AE)演算、自動焦点調節(AF)演算、ホワイトバランス(WB)調整演算等、各種演算を実施する演算手段として機能する。電源回路12は、本カメラシステムの各ブロックに電源を供給する。
【0019】
CPU10には、バス14を介してROM(Read Only Memory)16及びEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)18が接続されている。ROM16には、CPU10が実行するプログラム及び制御に必要な各種データ等が格納され、EEPROM18には、CCD画素欠陥情報、カメラ動作に関する各種定数/情報等が格納されている。
【0020】
また、メモリ(SDRAM、Synchronous Dynamic Random Access Memory)20は、プログラムの展開領域及びCPU10の演算作業用領域として利用されるとともに、画像データや音声データの一時記憶領域として利用される。VRAM(Video Random Access Memory)22は、画像データ専用の一時記憶メモリであり、A領域とB領域を含んでいる。なお、メモリ20とVRAM22は共用することが可能である。
【0021】
撮影装置1には、モード選択スイッチ、撮影スイッチ、メニュー/OKキー、十字キー、キャンセルキー等の操作スイッチ24が設けられている。これら各種の操作スイッチからの信号はCPU10に入力され、CPU10は入力信号に基づいて撮影装置1の各回路を制御し、例えば、レンズ駆動制御、撮影動作制御、画像処理制御、画像データの記録/再生制御、画像表示装置26の表示制御等を行う。
【0022】
モード選択スイッチは、撮影モードと再生モードとを切り換えるための操作手段である。撮影スイッチは、撮影開始の指示を入力する操作ボタンであり、半押し時にオンするS1スイッチと、全押し時にオンするS2スイッチとを有する2段ストローク式のスイッチで構成されている。メニュー/OKキーは、画像表示装置26の画面上にメニューを表示させる指令を行うためのメニューボタンとしての機能と、選択内容の確定及び実行等を指令するOKボタンとしての機能とを兼備した操作キーである。十字キーは、上下左右の4方向の指示を入力する操作部であり、メニュー画面から項目を選択したり、各メニューから各種設定項目の選択を指示したりするボタン(カーソル移動操作手段)として機能する。また、十字キーの上キー及び下キーは撮影時のズームスイッチあるいは再生時の再生ズームスイッチとして機能し、左キー及び右キーは再生モード時のコマ送り(順方向/逆方向送り)ボタンとして機能する。キャンセルキーは、選択項目等所望の対象の消去や指示内容の取り消し、あるいは1つ前の操作状態に戻す時等に使用される。フラッシュボタンは、フラッシュモードを切り替えるボタンとして機能し、撮影モードの下、フラッシュボタンを押圧操作することにより、フラッシュモードが、フラッシュ発光/発光禁止の各モードに設定される。
【0023】
画像表示装置26は、カラー表示可能な液晶モニタで構成されている。画像表示装置26は、撮影時に画角確認用の電子ファインダとして使用できるとともに、記録済み画像を再生表示する手段として利用される。また、画像表示装置26は、ユーザインターフェース用の表示画面としても利用され、メニュー情報や選択項目、設定内容等の情報が表示される。なお、画像表示装置26としては、液晶モニタのほか、有機EL(electro-luminescence)等の他の方式の表示装置を用いることも可能である。
【0024】
撮影装置1は、メディアソケット(メディア装着部)28を有し、メディアソケット28には記録メディア30を装着することができる。記録メディア30の形態は特に限定されず、xDピクチャカード(登録商標)、スマートメディア(登録商標)に代表される半導体メモリカード、可搬型小型ハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等、種々の媒体を用いることができる。メディアコントローラ32は、メディアソケット28に装着される記録メディア30に適した入出力信号の受渡しを行うために所要の信号変換を行う。
【0025】
また、撮影装置1は、パーソナルコンピュータその他の外部機器と接続するための通信手段として外部接続インターフェース部(外部接続I/F)34を備えている。撮影装置1は、図示せぬUSBケーブル等を用いて撮影装置1と外部機器を接続することにより、外部機器との間でデータの受渡しが可能となる。なお、撮影装置1と外部機器との間の通信方式はUSBに限定されるものではなく、IEEE1394やBluetooth(登録商標)、その他の通信方式を適用してもよい。
【0026】
[撮影モード]
次に、撮影装置1の撮影機能について説明する。モード選択スイッチによって撮影モードが選択されると、カラーCCD固体撮像素子36(以下の説明では、CCD36と記載する)を含む撮影部に電源が供給され、撮影可能な状態になる。
【0027】
レンズユニット38は、フォーカスレンズ40及びズームレンズ42を含む撮影レンズ44と、絞り兼用メカシャッタ46とを含む光学ユニットである。撮影レンズ44のフォーカシングは、フォーカスレンズ40をフォーカスモータ40Aによって移動させることにより行われ、ズーミングは、ズームレンズ42をズームモータ42Aで移動させることにより行われる。フォーカスモータ40Aとズームモータ42Aは、それぞれフォーカスモータドライバ40Bとズームモータドライバ42Bにより駆動制御される。CPU10は、このフォーカスモータドライバ40Bとズームモータドライバ42Bに制御信号を出力して制御する。
【0028】
絞り46は、いわゆるターレット型絞りで構成されており、F2.8からF8の絞り孔が穿孔されたターレット板を回転させて絞り値(F値)を変化させる。この絞り46の駆動はアイリスモータ46Aによって行われる。アイリスモータ46Aはアイリスモータドライバ46Bにより駆動制御される。CPU10は、このアイリスモータドライバ46Bに制御信号を出力して制御する。
【0029】
レンズユニット38を通過した光は、CCD36の受光面に結像される。CCD36の受光面には多数のフォトダイオード(受光素子)が2次元的に配列されており、各フォトダイオードに対応して赤(R)、緑(G)、青(B)の原色カラーフィルタが所定の配列構造で配置されている。CCD36は、各フォトダイオードの電荷蓄積時間(シャッタースピード)を制御する電子シャッター機能を有している。CPU10は、タイミングジェネレータ(TG)48を介してCCD36での電荷蓄積時間を制御する。また、CPU10は、CCD36に対して、OFD(Overflow Drain)の電位を制御して、CCD36を構成するフォトダイオードに蓄積される信号電荷の上限値を調整する。
【0030】
CCD36の受光面に結像された被写体像は、各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、CPU10の指令に従いTG48から与えられる駆動パルス(読み出しパルス、垂直転送クロック、水平転送クロック)に基づいて信号電荷に応じた電圧信号(画像信号)として順次読み出される。
【0031】
CCD36から読み出された画像信号はアナログ処理部(CDS/AMP)50に送られ、ここで画素ごとのR、G、B信号がサンプリングホールド(相関2重サンプリング処理)されて増幅された後、A/D変換器52に加えられる。A/D変換器52によってデジタル信号に変換された点順次のR、G、B信号は、画像入力コントローラ54を介してメモリ20に記憶される。アナログ処理部50におけるR、G、B信号の増幅ゲインは、撮影感度(ISO感度)に相当し、CPU10は、この増幅ゲインを調整することにより撮影感度を設定する。なお、撮影感度の制御方法については後述する。
【0032】
画像信号処理回路56は、同時化回路(単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して色信号を同時式に変換する処理回路)、ホワイトバランス調整回路、階調変換処理回路(例えば、ガンマ補正回路)、輪郭補正回路、輝度・色差信号生成回路等を含む画像処理手段として機能し、CPU10からのコマンドに従ってメモリ20を活用しながら、メモリ20に記憶されたR、G、B信号に対して所定の信号処理を行う。
【0033】
画像信号処理回路56に入力されたR、G、B信号は、画像信号処理回路56において輝度信号(Y信号)及び色差信号(Cr、Cb信号)に変換されるとともに、階調変換処理(例えば、ガンマ補正)等の所定の処理が施される。画像信号処理回路56により処理された画像データはVRAM22に格納される。
【0034】
撮影画像を画像表示装置26にモニタ出力する場合、VRAM22から画像データが読み出され、バス14を介してビデオエンコーダ58に送られる。ビデオエンコーダ58は、入力された画像データを表示用の所定方式のビデオ信号(例えば、NTSC方式のカラー複合画像信号)に変換して画像表示装置26に出力する。
【0035】
CCD36から出力される画像信号によって、1コマ分の画像を表す画像データがVRAM22のA領域とB領域とで交互に書き換えられる。VRAM22のA領域及びB領域のうち、画像データが書き換えられている方の領域以外の領域から、書き込まれている画像データが読み出される。このようにしてVRAM22内の画像データが定期的に書き換えられ、その画像データから生成される画像信号が画像表示装置26に供給されることにより、撮影中の映像がリアルタイムに画像表示装置26に表示される。撮影者は、画像表示装置26に表示される映像(スルームービー画)によって撮影画角を確認できる。
【0036】
撮影スイッチが半押しされ、S1がオンすると、撮影装置1はAE及びAF処理を開始する。即ち、CCD36から出力された画像信号はA/D変換後に画像入力コントローラ54を介してAF検出回路60並びにAE/AWB検出回路62に入力される。
【0037】
AE/AWB検出回路62は、1画面を複数の分割エリア(例えば、8×8又は16×16)に分割し、この分割エリアごとにR、G、B信号を積算する回路を含み、その積算値をCPU10に提供する。CPU10は、AE/AWB検出回路62から得た積算値に基づいて被写体の明るさ(被写体輝度)を検出し、撮影に適した露出値(撮影EV値)を算出する。CPU10は、求めた露出値と所定のプログラム線図に従って、絞り値とシャッタースピードを決定し、これに従いCCD36の電子シャッター及びアイリスを制御して適正な露光量を得る。
【0038】
更に、CPU10は、フラッシュ発光モードに設定された場合にフラッシュ制御回路66にコマンドを送って動作させる。フラッシュ制御回路66は、フラッシュ発光部64(放電管)を発光させるための電流を供給するためのメインコンデンサを含んでおり、CPU10からのフラッシュ発光指令に従ってメインコンデンサの充電制御、フラッシュ発光部64への放電(発光)のタイミング及び放電時間の制御等を行う。なお、フラッシュ発光手段としては、放電管に代えてLEDを用いることも可能である。
【0039】
また、AE/AWB検出回路62は、自動ホワイトバランス調整時に、分割エリアごとにR、G、B信号の色別の平均積算値を算出し、その算出結果をCPU10に提供する。CPU10は、Rの積算値、Bの積算値、Gの積算値を得て、分割エリアごとにR/G及びB/Gの比を求め、これらR/G、B/Gの値のR/G、B/G軸座標の色空間における分布等に基づいて光源種判別を行い、判別された光源種に応じてホワイトバランス調整回路のR、G、B信号に対するゲイン値(ホワイトバランスゲイン)を制御し、各色チャンネルの信号に補正をかける。
【0040】
撮影装置1におけるAF制御は、例えば、画像信号のG信号の高周波成分が極大になるようにフォーカスレンズ40を移動させるコントラストAFが適用される。即ち、AF検出回路60は、G信号の高周波成分のみを通過させるハイパスフィルタ、絶対値化処理部、画面内(例えば、画面中央部)にあらかじめ設定されているフォーカス対象エリア内の信号を切り出すAFエリア抽出部及びAFエリア内の絶対値データを積算する積算部から構成される。
【0041】
AF検出回路60により求められた積算値のデータはCPU10に通知される。CPU10は、フォーカスモータドライバ40Bを制御してフォーカスレンズ40を移動させながら、複数のAF検出ポイントで焦点評価値(AF評価値)を演算し、演算した焦点評価値が極大となるレンズ位置を合焦位置として決定する。そして、CPU10は、求めた合焦位置にフォーカスレンズ40を移動させるようにフォーカスモータドライバ40Bを制御する。なお、AF評価値の演算はG信号を利用する態様に限らず、輝度信号(Y信号)を利用してもよい。
【0042】
撮影スイッチが半押しされ、S1オンによってAE/AF処理が行われ、撮影スイッチが全押しされ、S2オンによって記録用の撮影動作がスタートする。S2オンに応動して取得された画像データは画像信号処理回路56において輝度/色差信号(Y/C信号)に変換され、ガンマ補正等の所定の処理が施された後、メモリ20に格納される。
【0043】
メモリ20に格納されたY/C信号は、圧縮伸張回路68によって所定のフォーマットに従って圧縮された後、メディアコントローラ32を介して記録メディア30に記録される。例えば、静止画についてはJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式、動画についてはAVI(Audio Video Interleaving)形式の画像ファイルとして記録される。
【0044】
[再生モード]
モード選択スイッチにより再生モードが選択されると、記録メディア30に記録されている最終の画像ファイル(最後に記録された画像ファイル)の圧縮データが読み出される。最後の記録に係る画像ファイルが静止画ファイルの場合、この読み出された画像圧縮データは、圧縮伸張回路68を介して非圧縮のY/C信号に伸張され、画像信号処理回路56及びビデオエンコーダ58を介して表示用の信号に変換された後、画像表示装置26に出力される。これにより、当該画像ファイルの画像内容が画像表示装置26の画面上に表示される。
【0045】
静止画の1コマ再生中(動画の先頭フレーム再生中も含む)に、十字キーの右キー又は左キーを操作することによって、再生対象の画像ファイルを切り換えること(順コマ送り/逆コマ送り)ができる。コマ送りされた位置の画像ファイルが記録メディア30から読み出され、上記と同様にして静止画像や動画が画像表示装置26に再生表示される。
【0046】
また、再生モード時に、パーソナルコンピュータやテレビ等の外部ディスプレイがビデオ入出力端子70を介して撮影装置1に接続されている場合には、記録メディア30に記録されている画像ファイルはビデオ出力回路72により処理されて外部ディスプレイに再生表示される。
【0047】
[露出制御方法]
次に、本実施形態に係る露出制御方法について説明する。本実施形態の撮影装置1は、顔検出部74及び被写体距離演算部76を備えている。
【0048】
顔検出部74は、撮影スイッチが半押しされたときに(S1オン)、CCD36から出力された画像データに対して顔検出処理を施す。なお、顔検出処理の方式としては、例えば、原画像から肌色に指定した色と近い色を持つ画素を取り出し、取り出した領域を顔領域として検出するものがある。この顔検出処理は、例えば、肌色を他の色と区別するための色空間上で、あらかじめサンプリングした肌色の情報から色空間上の肌色の範囲を定め、各画素の色が定めた範囲に入っているか否かを判定することにより行われる。顔検出部74は、S1オン時の画像データから顔領域を検出すると、この顔領域の大きさ(例えば、額から顎までの大きさ)を演算して被写体距離演算部76に出力する。
【0049】
被写体距離演算部76は、顔検出部74から入力された顔領域の大きさに基づいて、撮影装置1から被写体の顔までの距離(被写体距離)Lを演算する。被写体距離Lは、ズームレンズ42のズーム位置(焦点距離)を一定にした場合の被写体距離と画像中から検出された顔領域の画角に対する比率の幾何学的な関係を示す下記の式(1)により算出される:
L=(Pz/P)*Lz …(1)
ここで、Pは検出された顔領域の画角に対する垂直方向の比率、Lzは基準距離、Pzは基準距離で検出された平均的な大きさの顔の画角に対する比率である。但し、ズーム位置の変化に応じて、Lz、Pzの関係(比)が変化するため、本実施形態では、ズーム位置ごとにLz、Pzの関係が測定されてEEPROM18に予め記憶されている。被写体距離演算部76は、CPU10を介してズーム位置の情報を取得し、取得したズーム位置に対応するLz、Pzの値の組をEEPROM18から取得し、画像中の検出された顔領域の画角に対する垂直方向の比率Pを算出して被写体距離Lを演算する。
【0050】
被写体距離演算部76によって算出された被写体距離Lの情報はCPU10に出力される。CPU10は、被写体距離演算部76から入力された被写体距離Lに基づいて撮影感度を調整する。
【0051】
次に、本発明の第1の実施形態に係る露出制御方法について、図2のフローチャートを参照して説明する。まず、撮影モード時においてフラッシュ発光モードに設定され、撮影スイッチが半押しされると(S1オン)、CCD36から出力された画像データに対して顔検出処理が施されるとともに(ステップS10)、AE及びAF処理が実行される(ステップS12及びS14)。また、フラッシュ発光部64によりプリ発光が行われる(ステップS16)。
【0052】
次に、S1オン時の画像から顔領域が検出された場合には(ステップS18のYes)、検出された顔領域の大きさが測定されて値Pが算出され、上記の式(1)に基づいて被写体距離Lが演算される(ステップS20)。そして、この被写体距離Lに基づいて撮影感度の設定が選択される(ステップS22からS30)。被写体距離Lが閾値D1より小さい場合には(ステップS22のYes)、低感度設定(例えば、撮影感度の設定可能な最小値)が選択される(ステップS24)。一方、被写体距離Lが閾値D1以上であり(ステップS22のNo)、且つ、閾値D2より小さい場合には(ステップS26のYes)、低感度より高い中感度設定が選択される(ステップS28)。また、被写体距離Lが閾値D2以上の場合には(ステップS22のNo、ステップS26のNo)、中感度より高い高感度(例えば、撮影感度の設定可能な最大値)が選択される(ステップS30)。なお、D1<D2である。
【0053】
一方、S1オン時の画像から顔領域が検出されなかった場合には(ステップS18のNo)、低感度設定が選択されて(ステップS24)、ステップS32以降の工程に進む。
【0054】
次に、ステップS22からS30において選択された撮影感度の設定に基づいて、本発光時の撮影感度、露出値、フラッシュ発光部64の発光量(発光時間及び発光強度)が算出、設定されて(ステップS32、S34)、本発光撮影が行われる(ステップS36)。
【0055】
本実施形態によれば、被写体の人物の顔までの距離Lが短い場合に撮影感度を低くする一方、距離Lが長い場合には撮影感度を高くすることにより、人物の顔に合わせた最適な照明を行うことができ、顔画像の白トビを防止することができる。
【0056】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、撮影装置の構成については、上記の実施形態と同様である。図3は、本発明の第2の実施形態に係る露出制御方法を示すフローチャートである。
【0057】
まず、撮影モード時においてフラッシュ発光モードに設定され、撮影スイッチが半押しされると(S1オン)、CCD36から出力された画像データに対して顔検出処理が施されるとともに(ステップS40)、AE及びAF処理が実行される(ステップS42及びS44)。
【0058】
次に、S1オン時の画像から顔領域が検出された場合には(ステップS46のYes)、検出された顔領域の大きさが測定されて値Pが算出され、上記の式(1)に基づいて被写体距離Lが演算される(ステップS48)。そして、この被写体距離Lに基づいて撮影感度の設定が選択される(ステップS50からS58)。被写体距離Lが閾値D1より小さい場合には(ステップS50のYes)、低感度設定が選択される(ステップS52)。一方、被写体距離Lが閾値D1以上であり(ステップS50のNo)、且つ、閾値D2より小さい場合には(ステップS54のYes)、中感度設定が選択される(ステップS56)。また、被写体距離Lが閾値D2以上の場合には(ステップS50のNo、ステップS54のNo)、高感度が選択される(ステップS58)。なお、第1の実施形態と同様、D1<D2である。
【0059】
一方、S1オン時の画像から顔領域が検出されなかった場合には(ステップS46のNo)、低感度設定が選択されて(ステップS52)、ステップS60以降の工程に進む。
【0060】
次に、ステップS50からS58において選択された撮影感度の設定に基づいて、プリ発光時の撮影感度、露出値、フラッシュ発光部64の発光量(発光時間及び発光強度)が設定される(ステップS60)。そして、フラッシュ発光部64によりプリ発光が行われ、プリ発光時に得られた画像について分割エリアごとのR、G、B信号の積算値が算出される(ステップS62)。また、プリ発光を行わなかった時(非発光時)の画像についても同様に積算値が算出される(ステップS64)。
【0061】
次に、プリ発光時の画像から算出した積算値と、非発光時の画像から算出した積算値のデータの差分から、本発光時の撮影感度、露出値、フラッシュ発光部64の発光量(発光時間及び発光強度)が算出、設定されて(ステップS66、S68)、本発光撮影が行われる(ステップS70)。
【0062】
図4は、フラッシュ発光時間とΔEv値の関係を示すテーブルを図示したグラフである。フラッシュ発光時間を算出する際には、まず、プリ発光時の画像から算出した積算値:ipre、非発光時の画像から算出した積算値:ith、目標積算値:iob、プリ発光時の撮影感度(SV値):Sv_pre、本発光時の撮影感度(SV値):Sv_recが下記の式(2)に代入されて、ΔEv値が算出される:
ΔEv=log{iob/(ipre−ith)}/log2+(Sv_pre−Sv_rec) …(2)
そして、算出したΔEv値と図4のテーブルからフラッシュ発光時間を算出する。
【0063】
本実施形態によれば、被写体の人物の顔までの距離に応じて撮影感度を設定してプリ発光時に被写体が白トビするのを防止することにより、露出値等の算出を正確に行って人物の顔に合わせた最適な照明を行うことができる。
【0064】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、撮影装置の構成については、上記第1の実施形態等と同様である。図5は、本発明の第3の実施形態に係る露出制御方法を示すフローチャートである。
【0065】
まず、撮影モード時においてフラッシュ発光モードに設定され、撮影スイッチが半押しされると(S1オン)、CCD36から出力された画像データに対して顔検出処理が施されるとともに(ステップS80)、AE及びAF処理が実行される(ステップS82及びS84)。
【0066】
次に、S1オン時の画像から顔領域が検出された場合には(ステップS86のYes)、検出された顔領域の大きさが測定されて値Pが算出され、上記の式(1)に基づいて被写体距離Lが演算される(ステップS88)。そして、この被写体距離Lに基づいて撮影感度が算出される(ステップS90:感度値算出1)。フラッシュ発光により被写体の明るさは被写体までの距離Lの2乗に反比例するため、感度値算出1の工程では撮影感度の値を被写体距離Lの2乗に比例させる。即ち、撮影感度の値ΔSvは、下記の式(3)により算出される:
ΔSv=kzoom*L …(3)
ここで、ズーム位置ごとに絞りのF値が変化する場合には、係数kzoomの値はズーム位置に応じて変化する。上記kzoomの値とズーム位置の関係はEEPROM18に記憶されている。
【0067】
一方、S1オン時の画像から顔領域が検出されなかった場合には(ステップS86のNo)、プリ発光が行われて、プリ発光時の画像及び非発光時の画像について分割エリアごとのR、G、B信号の積算値が算出される(ステップS92:調光工程)。次に、本発光時のフラッシュの発光時間(固定値)と図4のテーブルからΔEv値が算出される。そして、プリ発光時の画像から算出した積算値:ipre、非発光時の画像から算出した積算値:ith、目標積算値:iob、プリ発光時の撮影感度(SV値):Sv_pre及びΔEv値が下記の式(4):
Sv_rec=log{iob/(ipre−ith)}/log2+Sv_pre−ΔEv …(4)
に代入されて、本発光時の撮影感度(SV値):Sv_recが算出される。
【0068】
次に、ステップS90又はS94において選択された撮影感度の設定に基づいて、本発光時の撮影感度、露出値及び発光時間(固定値)が設定されて(ステップS96)、本発光撮影が行われる(ステップS98)。
【0069】
本実施形態によれば、被写体の人物の顔までの距離に応じて撮影感度を設定することにより、人物の顔に合わせた最適な照明を行うことができ、顔画像の白トビを防止することができる。また、画像中から顔領域が検出された場合には、CCD調光を行う必要がないため、撮影処理を高速化することができる。
【0070】
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。図6は、本発明の第4の実施形態に係る撮影装置の主要構成を示すブロック図である。なお、以下の説明において、上記第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0071】
図6に示す撮影装置1は、調光センサ78及び調光部80を備えている。調光センサ78は、被写体により反射されたストロボ光を受光して光電変換する。この調光センサ78の光電変換により得られた光電流は、調光部80に備えられたコンデンサに蓄電される。調光部80は、上記コンデンサの蓄電状態をモニタし、コンデンサに所定量まで蓄電されたと判定すると、フラッシュ発光部64に発光停止指令を出力する。フラッシュ発光部64は、調光部80からの発光停止指令に基づき放電管への電力供給をカットして発光を停止する。
【0072】
次に、本発明の第4の実施形態に係る露出制御方法について、図7のフローチャートを参照して説明する。まず、撮影モード時においてフラッシュ発光モードに設定され、撮影スイッチが半押しされると(S1オン)、CCD36から出力された画像データに対して顔検出処理が施されるとともに(ステップS100)、AE及びAF処理が実行される(ステップS102及びS104)。
【0073】
次に、S1オン時の画像から顔領域が検出された場合には(ステップS106のYes)、検出された顔領域の大きさが測定されて値Pが算出され、上記の式(1)に基づいて被写体距離Lが演算される(ステップS108)。そして、算出された被写体距離Lに基づいて撮影感度の設定が選択される(ステップS110からS118)。被写体距離Lが閾値D1より小さい場合には(ステップS110のYes)、低感度設定が選択される(ステップS112)。一方、被写体距離Lが閾値D1以上であり(ステップS110のNo)、且つ、閾値D2より小さい場合には(ステップS114のYes)、中感度設定が選択される(ステップS116)。また、被写体距離Lが閾値D2以上の場合には(ステップS114のNo)、高感度が選択される(ステップS118)。なお、D1<D2である。
【0074】
一方、S1オン時の画像から顔領域が検出されなかった場合には(ステップS110のNo)、低感度設定が選択されて(ステップS112)、ステップS120以降の工程に進む。
【0075】
次に、ステップS110からS118において選択された撮影感度の設定に基づいて、本発光時の撮影感度及び露出値が算出、設定されて(ステップS120、S122)。そして、本発光撮影が行われ、調光部80のコンデンサに一定レベルまで蓄電されたと判定すると、フラッシュ発光部64の発光が停止される(ステップS124)。
【0076】
一般に、調光センサによりフラッシュの発光時間の制御を行う場合には、発光量が所定量に達した時点で発光を終了するが、被写体が近い場合及び撮影感度が高い場合には、フラッシュ発光時間の最小値(発光信号オンから発光開始までの時間のバラツキにより決定される最小値)でも被写体の顔が白トビすることがある。本実施形態によれば、被写体の人物の顔までの距離が短い場合に撮影感度を低くしておくことにより、人物の顔に合わせた最適な照明を行うことができ、顔画像の白トビを防止することができる。
【0077】
なお、上記の各実施形態に係る撮影装置では、例えば、撮影感度をマニュアルで選択するモードと、上記の顔検出による撮影感度の自動制御モードとを切り替えるための操作部材を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る撮影装置の主要構成を示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施形態に係る露出制御方法を示すフローチャート
【図3】本発明の第2の実施形態に係る露出制御方法を示すフローチャート
【図4】フラッシュ発光時間とΔEv値の関係を示すテーブルを図示したグラフ
【図5】本発明の第3の実施形態に係る露出制御方法を示すフローチャート
【図6】本発明の第4の実施形態に係る撮影装置の主要構成を示すブロック図
【図7】本発明の第4の実施形態に係る露出制御方法を示すフローチャート
【符号の説明】
【0079】
1…撮影装置、10…中央処理装置(CPU)、12…電源回路、14…バス、16…ROM、18…EEPROM、20…メモリ(SDRAM)、22…VRAM、24…操作スイッチ、26…画像表示装置、28…メディアソケット、30…記録メディア、32…メディアコントローラ、34…外部接続インターフェース部(外部接続I/F)、36…CCD、38…レンズユニット、40…フォーカスレンズ、42…ズームレンズ、44…撮影レンズ、46…絞り兼用メカシャッタ、48…タイミングジェネレータ(TG)、50…アナログ処理部(CDS/AMP)、52…A/D変換器、54…画像入力コントローラ、56…画像信号処理回路、58…ビデオエンコーダ、60…AF検出回路、62…AE/AWB検出回路、64…フラッシュ発光部、66…フラッシュ制御回路、68…圧縮伸張回路、70…ビデオ入出力端子、72…ビデオ出力回路、74…顔検出部、76…被写体距離演算部、78…調光センサ、80…調光部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体の画像を撮影する撮影手段と、
撮影時に発光して前記被写体を照明する照明手段と、
前記撮影手段により撮影された画像から前記被写体の人物の顔領域及び該顔領域の大きさを検出する顔検出手段と、
前記顔領域の大きさから被写体までの距離を算出する被写体距離算出手段と、
前記被写体距離に応じて撮影感度を設定する撮影感度設定手段と、
前記撮影感度設定手段により設定された撮影感度の設定を用いて本発光撮影を行う本発光制御手段と、
を備えることを特徴とする撮影装置。
【請求項2】
被写体の画像を撮影する撮影手段と、
撮影時に発光して前記被写体を照明する照明手段と、
前記撮影手段により撮影された画像から前記被写体の人物の顔領域及び該顔領域の大きさを検出する顔検出手段と、
前記顔領域の大きさから被写体までの距離を算出する被写体距離算出手段と、
本発光撮影に先立って前記照明手段をプリ発光させて、前記撮影手段によりプリ発光撮影を行うプリ発光制御手段と、
前記プリ発光時に前記被写体距離に応じて撮影感度を設定する撮影感度設定手段と、
前記プリ発光撮影により取得されたプリ発光画像に基づいて露出を制御して本発光撮影を行う本発光制御手段と、
を備えることを特徴とする撮影装置。
【請求項3】
前記露出制御手段は、前記プリ発光時に取得した画像と、前記照明手段の非発光時に取得した画像に基づいて本発光撮影時の前記照明手段の発光時間又は発光強度を算出することを特徴とする請求項2記載の撮影装置。
【請求項4】
被写体の画像を撮影する撮影工程と、
前記撮影工程において撮影された画像から前記被写体の人物の顔領域及び該顔領域の大きさを検出する顔検出工程と、
前記顔領域の大きさから被写体までの距離を算出する被写体距離算出工程と、
前記被写体距離に応じて撮影感度を設定する撮影感度設定工程と、
前記撮影感度設定工程において設定された撮影感度の設定を用いて本発光撮影を行う本発光制御工程と、
を備えることを特徴とする露出制御方法。
【請求項5】
被写体の画像を撮影する撮影工程と、
前記撮影工程において撮影された画像から前記被写体の人物の顔領域及び該顔領域の大きさを検出する顔検出工程と、
前記顔領域の大きさから被写体までの距離を算出する被写体距離算出工程と、
本発光撮影に先立って照明手段をプリ発光させてプリ発光撮影を行うプリ発光制御工程と、
前記プリ発光時に前記被写体距離に応じて撮影感度を設定する撮影感度設定工程と、
前記プリ発光撮影により取得されたプリ発光画像に基づいて露出を制御して本発光撮影を行う本発光制御工程と、
を備えることを特徴とする露出制御方法。
【請求項6】
前記露出制御工程では、前記プリ発光時に取得した画像と、前記照明工程の非発光時に取得した画像に基づいて本発光撮影時の前記照明工程の発光時間又は発光強度を算出することを特徴とする請求項5記載の露出制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−92175(P2008−92175A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−269384(P2006−269384)
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】