説明

施設情報処理装置及びプログラム

【課題】複数の施設情報提供先から施設情報を取得するという価値を従来のものよりも発揮することができる施設情報処理装置を提供する。
【解決手段】ローカルデータベース,外部データベースA,外部データベースBのそれぞれから、条件に合致する情報を取得する(S10)。そして、取得した施設データそれぞれを標準施設データに変換する(S20)。続いて、その中から同一の施設についての標準施設データを選択するが、まず、何れか一つの標準施設データを選択し(S30)、これと同一の施設についての標準施設データを検索する(S40)。そして、同一の施設についての標準施設データが見つかった場合、S30で選択した標準施設データと、S40で見つかった標準施設データとを項目毎(詳細施設データ毎)に比較し、信頼性の高い方のものを選択する(S40)。このようにして、検索結果データを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
施設に関する情報を処理する施設情報処理装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
目的地設定等のための施設情報を取得する方法の一つとして、ナビゲーション装置の内蔵する記録媒体(CD−ROM、DVD−ROM、HDD等)から施設情報を取得する方法がある。また、近年インターネット等を介し、サーバから施設情報を取得して利用する方法が知られている。しかし、同一の条件を用い、内蔵する記録媒体や複数のサーバから施設情報を取得する場合には、同一の施設についての施設情報が複数取得される場合が考えられる。この場合、何らかの方法で施設情報の選択を行わなければ、重複した施設情報を表示部に表示してしまうという問題が発生する。
【0003】
この問題に対し、下記の特許文献1では、各サーバから取得した施設情報におけるその施設の位置情報を比較し、その位置の差が所定の範囲内であるときには同一の施設と判定し、何れか一つのサーバから取得した施設情報のみを表示部に表示させることによって解決する方法が提案されている。また、各サーバから取得した施設情報におけるその施設の電話番号を比較し、電話番号が同一であるときには同一の施設と判定し、何れか一つのサーバから取得した施設情報のみを表示部に表示させることによって解決する方法も提案されている。
【特許文献1】特開2005−227117号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記特許文献1に記載の技術では、結果として単一の施設情報提供先(記憶媒体又はサーバ)からの施設情報しか利用されない。つまり、選択された方の施設情報には含まれないが、選択されなかった方の施設情報には含まれている情報(施設情報を構成する情報)が利用されることはない。したがって、複数の施設情報提供先から施設情報を取得するという価値が十分に発揮されていないと考えられる。
【0005】
本発明は、このような問題にかんがみなされたものであり、複数の施設情報提供先から施設情報を取得するという価値を従来のものよりも発揮することができる施設情報処理装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の施設情報処理装置は、複数の施設情報データベースから施設情報を取得する施設情報取得手段と、施設に関する条件を入力する入力手段と、所定の処理ステップを実行して検索結果を生成する制御手段とを備える。なお、施設情報取得手段によって取得される各施設情報は、それぞれ詳細施設情報(施設についての詳細な情報)を少なくとも一つ含んでいる。
【0007】
制御手段が実行する第一ステップは、入力手段を介して施設に関する条件を入力するステップである。第二ステップは、施設情報取得手段を介して複数の施設情報データベースへ接続することにより、第一ステップにおいて入力した条件を満たす施設であって一の施設についての二以上の施設情報を得るステップである。第三ステップは、検索結果を構成する項目毎に、第二ステップにおいて取得した二以上の施設情報から一の詳細施設情報を選択し、選択した詳細施設情報によって検索結果を構成するステップである。なお、第三ステップで言う「検索結果を構成する項目」というのは、検索結果を構成する個々の情報(後に選択される詳細施設情報)に対応した概念である。また、「検索結果を構成する項目」は、固定的に定められていてもよいし、都度、外部から指定されるようになっていてもよい。
【0008】
したがって、請求項1に記載の施設情報処理装置によって得られる検索結果は、項目毎に異なる施設情報データベースより取得された詳細施設情報から構成されたものになり得る。よって、複数の施設情報提供先から施設情報を取得するという意義が、従来のものよりも発揮された情報処理装置と言える。
【0009】
ところで、条件を満たす施設が複数存在する場合には、第二ステップにおいて、複数の施設情報データベースから得られた複数の施設についての施設情報群の中から各施設情報の示す施設の同一性を判断し、一の施設についての施設情報を複数選択することによって、一の施設についての二以上の施設情報を得るようになっているとよい(請求項2)。
【0010】
このようになっていれば、複数の施設が該当するような施設に関する条件を設定したとしても、第二ステップにおいて一の施設についての二以上の施設情報を得ることができる。したがって、設定する条件が広がり、施設情報処理装置の使い勝手が向上する。
【0011】
ところで、制御手段は第三ステップにおける選択を、詳細施設情報の各々の信頼性に基づいて行うとよい(請求項3)。このように詳細施設情報の各々の信頼性に基づいて選択を行えば、信頼性の高い詳細施設情報から構成された検索結果を得ることができる。
【0012】
なお、具体的な「詳細施設情報の信頼性」としては、例えば、詳細施設情報を含む施設情報を取得した施設情報データベース自体の信頼性を利用して行うようになっているとよい(請求項4)。具体例としては、Aという施設情報データベースからaという詳細施設情報を含む施設情報を取得しており、Bという施設情報データベースからbという詳細施設情報を含む施設情報を取得しているとすれば、a又はbを選択する上でAの信頼性とBの信頼性を比較し、その比較した結果を利用することである。
【0013】
このようになっていれば、信頼性の高い施設情報データベースから取得された詳細施設情報が選択されるため、より信頼性の高い詳細施設情報から構成された検索結果を得ることができる。
【0014】
また、施設情報データベースの信頼性が固定的であるならば、第三ステップにおいても信頼性を固定的に扱えばよいが、施設情報データベースの信頼性が変化する場合や、取得先の施設情報データベースが毎回異なりしかも施設情報データベースの数が膨大な場合には、信頼性を固定的に扱うことは難しい。そこで、施設情報データベースの信頼性に関する情報であるデータベース信頼性情報を取得する信頼性情報取得手段をさらに備えるよう施設情報処理装置を構成するとよい。そして、制御手段は、信頼性情報取得手段によって取得されたデータベース信頼性情報によって施設情報データベースの信頼性を判断するようになっているとよい(請求項5)。
【0015】
このようになっていれば、施設情報データベースの信頼性の変化等に合わせて詳細施設情報が選択されるため、より信頼性の高い詳細施設情報から構成された検索結果を得ることができる。
【0016】
また、施設情報に生成日又は更新日が付されているならば、その生成日又は更新日を、制御手段は「詳細施設情報の信頼性」として用いるようになっているとよい(請求項6)。なお、請求項6に記載の施設情報処理装置が請求項4又は請求項5に記載の施設情報処理装置を引用する場合については、施設情報を取得した施設情報データベースの信頼性に加え、施設情報の生成日又は更新日を利用して詳細施設情報の信頼性を判断するようになっているとよい。
【0017】
このようになっていても、より信頼性の高い詳細施設情報から構成された検索結果を得ることができる。
また、制御手段が第三ステップで用いる「詳細施設情報の信頼性」としては、第二ステップにおいて得た施設情報に含まれる同一の詳細施設情報の数に基づいて決定される信頼性を用いるようになっていてもよい(請求項7)。具体的には例えば、検索結果の項目αに対応する詳細施設情報を選択する際、第二ステップで得た三つの施設情報の中に、Aという詳細施設情報が二つ、Bという詳細施設情報が一つ含まれていたとする。その場合に、Aという詳細施設情報の方が信頼性が高いと判断して、検索結果の項目αに対応する詳細施設情報としてAを選択することである。
【0018】
なお、請求項7に記載の施設情報処理装置が請求項4〜請求項6の何れかに記載の施設情報処理装置を引用する場合については、施設情報データベースの信頼性、施設情報の生成日・更新日等に加え、請求項7に記した手法による信頼性の情報を用いて、詳細施設情報の信頼性を判断するようになっているとよい。
【0019】
このようになっていても、より信頼性の高い詳細施設情報から構成された検索結果を得ることができる。
ところで、施設情報処理装置は、構成した検索結果を外部の装置等に出力した後は検索結果を破棄してもよいが、検索結果を蓄積するとよい。つまり、制御手段は、第三ステップを実行した後、第三ステップにおいて構成した検索結果に対し、当該検索結果を構成する際に用いた条件と、当該検索結果に対応した有効期限に関する情報とを付加して蓄積手段に記憶させる第四ステップを更に実行する。そして、その後に第二ステップを実行する場合には、その実行の前に、直前の第一ステップにおいて入力した条件を満たす施設についての検索結果であって有効期限内の検索結果が蓄積手段に記憶されているか否かを調べ、記憶されている場合には、第二ステップ以降の処理を実行せずに、蓄積手段に記憶されている検索結果を条件に対応する検索結果として用いるようになっているとよい(請求項8)。
【0020】
このようになっていれば、過去に用いた条件と同一の条件によって検索結果を構成することになった場合に、施設情報データベースから情報を取得することなく検索結果を提供することができる。そしてその際、有効期限を考慮しているため、古い不適切な検索結果を提供してしまうことを防止できる。
【0021】
また、上述した制御手段としての機能をプログラムによって実現してもよい(請求項9)。このようなプログラムを、施設情報処理装置が内蔵するコンピュータに実行させれば、その施設情報処理装置は、上述した本発明の施設情報処理装置と同様の作用及び効果を奏する。また、プログラムはネットワーク等を用いて流通させることも可能である上、施設情報処理装置におけるプログラムの入れ替えは、部品の入れ替えに比較して容易である。したがって、施設情報処理装置の機能向上を容易に行うこともできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明が適用された実施形態について図面を用いて説明する。尚、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
【0023】
[構成の説明]
図1は、本発明の施設情報処理装置の機能が組み込まれたナビゲーション装置20,外部通信機31,通信ネットワーク33,第一サーバ35,第二サーバ37の概略構成及び概略接続関係を示すブロック図である。
【0024】
ナビゲーション装置20は車両に搭載され、車両の現在位置を検出する位置検出器21と、利用者からの各種指示を入力するための操作スイッチ群22と、操作スイッチ群22と同様に各種指示を入力可能であってナビゲーション装置20とは別体となったリモートコントロール端末(以下、リモコンと称す)23aと、リモコン23aからの信号を入力するリモコンセンサ23bと、外部通信機31に接続して通信を行う外部通信インターフェース24と、地図データや音声データ等が記録された地図記憶媒体からデータを入力する地図データ入力器25と、地図や各種情報の表示を行うための表示部26と、各種のガイド音声等を出力するための音声出力部27と、利用者が発話した音声に基づく電気信号を出力するマイクロフォン28と、上述した位置検出器21,操作スイッチ群22,リモコンセンサ23b,外部通信インターフェース24,地図データ入力器25,マイクロフォン28からの入力に応じて各種処理を実行し、外部通信インターフェース24,表示部26,音声出力部27を制御する制御部29とを備えている。
【0025】
位置検出器21は、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星からの電波を図示しないGPSアンテナを介して受信してその受信信号を出力するGPS受信機21aと、車両に加えられる回転運動の大きさを検出するジャイロスコープ21bと、車両の前後方向の加速度等から走行した距離を検出するための距離センサ21cとを備えている。そして、これら各センサ等21a〜21cからの出力信号に基づいて制御部29が、車両の位置,方位,速度等を算出する。なお、GPS受信機21aからの出力信号に基づいて現在位置を求める方式は様々な方式があるが、単独測位方式、相対測位方式の何れであってもよい。
【0026】
操作スイッチ群22は、表示部26の表示面と一体に構成されたタッチパネル及び表示部26の周囲に設けられたメカニカルなキースイッチ等から構成される。尚、タッチパネルと表示部26とは積層一体化されており、タッチパネルには、感圧方式,電磁誘導方式,静電容量方式,あるいはこれらを組み合わせた方式など各種の方式があるが、その何れを用いてもよい。
【0027】
リモコン23aは、複数のボタンから構成されており、何れかのボタンが押下されるとそのボタンの種類に応じた信号が赤外線等の近距離無線通信を介してリモコンセンサ23bに届くように構成されている。
【0028】
リモコンセンサ23bは、リモコン23aから送られる信号を受信し、受信した信号を制御部29へ出力するようになっている。
外部通信インターフェース24は、外部通信機31と有線によって通信を行うためのインターフェースである。
【0029】
地図データ入力器25は、図示しない地図データ記憶媒体(例えばハードディスクやDVD−ROM等)に記憶された各種データを入力するための装置である。地図データ記憶媒体には、地図データ(ノードデータ、リンクデータ、コストデータ、背景データ、道路データ、名称データ、マークデータ、交差点データ)、施設データ(施設名称データ、施設住所データ、施設電話番号データ、施設ジャンルデータ等)、案内用の音声データ、音声認識データ等がデータベース(以下、「ローカルデータベース」と称す。)として記憶されている。なお、施設データには、生成日又は更新日が付されている。
【0030】
表示部26は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等からなり、表示部26の表示画面には、位置検出器21にて検出した車両の現在位置と地図データ入力器25より入力された地図データとから特定した現在地を示すマーク、目的地までの誘導経路、名称、目印、各種施設のマーク等の付加データとを重ねて表示することができる。また、施設のガイド等も表示できる。
【0031】
マイクロフォン28は、利用者が音声を入力(発話)するとその入力した音声に基づく電気信号(音声信号)を制御部29に出力するものである。利用者はこのマイクロフォン28に様々な音声を入力することにより、ナビゲーション装置20を操作することができる。
【0032】
制御部29は、CPU,ROM,RAM,SRAM,I/O及びこれらの構成を接続するバスラインなどからなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、ROM及びRAMに記憶されたプログラムに基づいて各種処理を実行する。例えば、位置検出器21からの各検出信号に基づき座標及び進行方向の組として車両の現在位置を算出し、地図データ入力器25を介して読み込んだ現在位置付近の地図等を表示部26に表示する現在地表示処理や、地図データ入力器25に格納された地図データと、操作スイッチ群22やリモコン23a等の操作に従って設定された目的地とに基づいて現在位置から目的地までの最適な経路を算出する経路算出処理や、その算出した経路を表示部26に表示させたり音声出力部27に音声として出力させたりすることにより経路を案内する経路案内処理等を実行する。
【0033】
外部通信機31は、通信ネットワーク33を介して第一サーバ35及び第二サーバ37と通信を行う通信機であり、通信ネットワーク33には無線を介して接続するようになっている。
【0034】
通信ネットワーク33は、インターネット等のパケット通信網、又は、電話回線等の回線交換型の公衆通信網である。
第一サーバ35及び第二サーバ37は、各種の施設データを蓄積したデータベースを有するサーバであり、通信ネットワーク33を介して要求された条件に合致する施設データを上記データベースから検索し、通信ネットワーク33を介して検索結果を要求元に送信する機能を有する。なお、以下、第一サーバ35が有するデータベースを「外部データベースA」と、第二サーバ37が有するデータベースを「外部データベースB」と称す。
【0035】
[動作の説明]
次に、ナビゲーション装置20の制御部29が実行する処理について説明する。なお、ユーザによって指定された地点までの経路を算出する処理や、その算出した経路に基づいて案内を行う処理等の広く知られた処理については説明を省略する。
【0036】
(1)概要
はじめに、制御部29が実行する処理の概要を、図2の説明図を用いて説明する。
制御部29は、ローカルデータベース,外部データベースA,外部データベースBのそれぞれから、条件に合致する施設データを取得する(S10)。そして、取得した施設データそれぞれを標準施設データに変換する(S20)。この標準施設データというのは、データ形式の違いによる処理上の考慮を不要にさせるための統一されたデータ形式のデータである。続いて、その中から同一の施設についての標準施設データを選択するが、まず、何れか一つの標準施設データを選択し(S30)、これと同一の施設についての標準施設データを検索する(S40)。
【0037】
そして、該当する標準施設データが見つかった場合、S30で選択した標準施設データと、S40で見つかった標準施設データとを項目毎(詳細施設データ毎)に比較し、信頼性の高い方のものを選択する(S50)。そして、選択されたものを集めて検索結果データを生成(合成)する。
【0038】
このようにして、ナビゲーション装置20は、複数のデータベースから取得された施設データに基づき検索結果データを生成する。
以下、この一連の処理について詳説する。
【0039】
(2)施設データ取得処理
次に、ナビゲーション装置20の制御部29が実行する具体的な処理である施設データ取得処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。なお、施設データ取得処理は、当該処理の実行を意味する指令がユーザより入力された際に実行が開始される。具体的には、施設データ取得処理に対応づけられた操作スイッチ群22やリモコン23aがユーザによって操作された際に実行が開始される。
【0040】
ナビゲーション装置20の制御部29は、施設データ取得処理の実行を開始すると、まず施設検索条件を受け付ける(S105)。これは、ユーザに操作スイッチ群22やリモコン23aを操作して施設検索条件を入力してもらい、その入力された施設検索条件を受け付けることである。マイクロフォン28に施設検索条件の音声を入力してもらい、その音声を解析するようになっていてもよい。ここで言う施設検索条件というのは、カナ名称、漢字名称、住所、電話番号、ジャンル、データ生成日等の指定であり、具体例としては、「スズキショウテン」(カナ名称の場合)、「鈴木商店」(漢字名称の場合)、「愛知県刈谷市昭和町」(住所の場合)、「0566-25-xxxx」(電話番号の場合)等である。
【0041】
続いて、制御部29は、2系統の処理を同時に実行する。具体的には、ローカルデータベースを検索する処理(S110〜S120)と、外部データベースを検索する処理(S125〜S135)である。
【0042】
ローカルデータベースを検索する処理では、まず、S105で受け付けた施設検索条件に該当するデータを、ローカルデータベースから検索して取得する(S110)。
続いて、S110で得られた検索結果データを、制御部29に設けられた一時記憶領域に記憶する(S115)。そして、一時記憶領域に記憶した検索結果データを所定形式の標準施設データに変換する(S120)。この変換の目的は、取得先(データベース)によってフォーマットが異なる個々の検索結果データを共通のデータ形式に変換することにより、制御部29でデータ処理を行いやすくするためである。
【0043】
この変換の具体例について図5の説明図を用いて説明する。
図5(a)は、標準施設データの基本的な構成を示す一覧である。標準施設データは、”名称”,”電話番号”,”住所”,”緯度経度”,”営業時間”,”駐車場”,”メニュー”,”評価”の各項目に分けられており、左辺が項目名であり、右辺が詳細施設データである。
【0044】
図5(b)は、ローカルデータベースから得られた検索結果データの一例である。この例では、検索結果データはcsv形式になっており、”名称”,”電話番号”,”住所”,”緯度”,”経度”の各データ(詳細施設データ)から構成されている。なお、この順は固定されているため、制御部29は、どのデータが何の項目を示しているのかを把握することができる。
【0045】
図5(c)は、図5(b)に示した検索結果データが変換されて生成された標準施設データである。図5(c)に示すように、各項目名に対応した詳細施設データがセットされている。なお、検索結果データに存在しない項目については、詳細施設データは何もセットされない(”営業時間”,”駐車場”,”メニュー”,”評価”の詳細施設データ)。
【0046】
説明を図3に戻し、S120における変換を終えると、制御部29は、S140へ処理を移行する。
一方、外部データベースを検索する処理では、まず、外部通信機31を介して第一サーバ35及び第二サーバ37に、S105で受け付けた施設検索条件を送信し、検索結果データをそれぞれから受け取る(S125)。
【0047】
続いて、S125で得られた検索結果データを制御部29に設けられた一時記憶領域に記憶する(S130)。そして、一時記憶領域に記憶した検索結果データを所定形式の標準施設データに変換する(S135)。この変換の目的は、取得先(データベース)によってフォーマットが異なる個々の検索結果データを共通のデータ形式に変換することにより、制御部29でデータ処理を行いやすくするためである。
【0048】
この変換の具体例について図6,図7の説明図を用いて説明する。
図6(a)は、外部データベースAから得られた検索結果データの一例である。この例では、検索結果データは、項目名称とその内容(詳細施設データ)とが対になった表形式で表示されるHTMLデータである。このように対になっているため、制御部29は、詳細施設データが何の項目を示しているのかを把握することができる。
【0049】
図6(b)は、図6(a)に示した検索結果データが変換されて生成された標準施設データである。図6(b)に示すように、各項目名に対応した詳細施設データがセットされている。なお、検索結果データに存在しない項目については、詳細施設データは何もセットされない(”電話番号”,”緯度経度”,”メニュー”,”評価”の詳細施設データ)。
【0050】
図7(a)は、外部データベースBから得られた検索結果データの一例である。この例では、検索結果データは、XML形式のデータになっている。このため制御部29は、タグ名によって各詳細施設データが何の項目を示しているのかを把握することができる。
【0051】
図7(b)は、図7(a)に示した検索結果データが変換されて生成された標準施設データである。図7(a)に示すように、各項目名に対応した詳細施設データがセットされている。なお、検索結果データに存在しない項目については、詳細施設データは何もセットされない(”電話番号”,”緯度経度”,”営業時間”,”駐車場”の詳細施設データ)。
【0052】
説明を図3に戻し、S135における変換を終えると、制御部29は、S140へ処理を移行する。
S140では、未処理の標準施設データがあるか否かを判定する(ただしS140はS120及びS135の両方を終えた後に実行される)。なお、ここで言う「未処理の標準施設データ」というのは、制御部29の一時記憶領域に記憶された標準施設データであって、後述するS145〜S165の処理対象となっていない標準施設データを意味する。このS140において、未処理の標準施設データがあると判定した場合は(S140:Yes)、S145へ処理を移行し、未処理の標準施設データはないと判定した場合は(S140:No)、本処理(施設データ取得処理)を終了する。
【0053】
未処理の標準施設データはあると判定した場合に進むS145では、制御部29の一時記憶領域に記憶されている標準施設データのうち、未処理のものを一つ選択する。
続いて、S145で選択した標準施設データに対応する施設と同一の施設についての標準施設データを、制御部29の一時記憶領域より検索する(S148)。ここで、二つの標準施設データが同一の施設についてのものであるか否かの判定方法について説明する。例えば、標準施設データに含まれる名称を表す文字列同士を比較し、完全に一致している場合は、これらの標準施設データは同一の施設についてのものであると判定することができる。また、名称を表す文字列の代わりに電話番号を表す文字列について比較した場合も同様である。
【0054】
しかし、標準施設データに含まれる詳細施設データには表現上のゆらぎがあると考えられる。例えば、”名称”で言えば、”株式会社ABC”と”(株)ABC”のように表現は異なるが同じ施設を表すような場合である。一般的に、表現上のゆらぎには規則性があることが多いため、その規則性を加味して判定するようになっていればよい。上記例で言えば、”株式会社ABC”の要部として”ABC”を認定し、”(株)ABC”の要部として”ABC”を認定し、それらを比較するのである。
【0055】
また、複数の詳細施設データが酷似していることによって同一施設の標準施設データであるか否かを判定するようになっていてもよい。また、緯度経路の情報を用いて立地位置の同一性を判定することによって同一施設の標準施設データであるか否かを判定するようになっていてもよい。
【0056】
続くS150では、S148での処理結果により処理を分岐する。同一施設についての標準施設データの検索に成功した場合には(S150:Yes)、S160へ処理を移行し、同一施設についての標準施設データの検索に失敗した場合には(S150:No)、S153へ処理を移行する。
【0057】
同一施設についての標準施設データの検索に失敗したと判定した場合に進むS153では、S145で選択した標準施設データを検索結果データとして構成する。この場合の検索結果データは、S145で選択した標準施設データと全く同じであり、単にデータの名称が変わっただけである。
【0058】
続く、S155では、S153で構成した検索結果データに基づいて検索結果リストを作成し、表示部26に表示させる。なお、既に表示部26に検索結果リストが表示されている場合には、リストの最後に新たにレコードを追加して検索結果リストを再表示させる。この検索結果リストについては後述する。制御部29は、検索結果リストを表示させると、S140へ処理を戻す。
【0059】
一方、同一施設についての標準施設データの検索に成功したと判定した場合に進むS160では、標準施設データ統合処理を実行する。この標準施設データ統合処理については後述する。
【0060】
標準施設データ統合処理の実行を終えるとS165へ移行し、標準施設データ統合処理によって構成された検索結果データに基づいて検索結果リストを作成し、表示部26に表示させる。なお、既に表示部26に検索結果リストが表示されている場合には、リストの最後に新たなレコードを追加して検索結果リストを再表示させる。そして、S140へ処理を戻す。
【0061】
ここで、S155及びS165で表示される検索結果リストの一例について図8の説明図を用いて説明する。図8に示すように、検索結果リストのレコードは、”名称”,”電話番号”,”住所”,”営業時間”,”評価”の各詳細施設データから構成されている。図8の例では、レコードは、検索結果データを構成する一部の項目の詳細施設データだけから構成されているが、全部の項目の詳細施設データから構成されたレコードであってもよい。
【0062】
(2)標準施設データ統合処理
次に、ナビゲーション装置20の制御部29が実行する標準施設データ統合処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。なお、標準施設データ統合処理は、上述した施設データ取得処理のS160で呼び出されて実行が開始される処理である。
【0063】
制御部29は、標準施設データ統合処理の実行を開始すると、標準施設データに定義された全項目を処理したか否かを判定する(S205)。「処理したか否か」というのは、各項目について、後述するS210〜S225の処理を行ったか否かということである。
【0064】
標準施設データに定義された全項目を処理したと判定した場合は(S205:Yes)、本処理(標準施設データ統合処理)を終了し、標準施設データに定義された全項目を処理していないと判定した場合は(S205:No)、S210へ処理を移行する。
【0065】
全項目を処理していないと判定した場合に進むS205では、未処理の項目を一つ選択する。そして、選択した項目に対応する詳細施設データが何れかの標準施設データ内に存在するか(セットされているか)否かを判定する(S215)。ここで言う「何れかの標準施設データ」というのは、施設データ取得処理のS150において、同一施設の標準施設データであると判定された各々の標準施設データを意味する。なぜ、このS215を行うかというと、図5〜図7で例示したように、各標準施設データは、構成される詳細施設データがそれぞれ異なる。したがって、S210で選択した項目に対応する詳細施設データが何れの標準施設データ内にも存在しない場合が想定されるからである。
【0066】
S215において、選択項目に対応する詳細施設データが何れかの標準施設データ内に存在する(セットされている)と判定した場合は(S215:Yes)、S220へ処理を移行し、選択項目に対応する詳細施設データが何れの標準施設データ内にもないと判定した場合は(S215:No)、S205へ処理を戻す。
【0067】
選択項目に対応する詳細施設データが何れかの標準施設データ内に存在すると判定した場合に進むS220では、選択項目に対応するそれぞれの施設詳細情報を評価する。評価方法としては、様々な手法が考えられるが例えば次のような手法が考えられる。
【0068】
(i)手法1
予め定められている各データベースの信頼性を、詳細施設データの評価として一律に利用する方法が考えられる。
【0069】
例:
・ローカルデータベースから取得した詳細施設データの評価 → 高
・外部データベースAから取得した詳細施設データの評価 → 中
・外部データベースBから取得した詳細施設データの評価 → 低
(ii)手法2
図4〜図7で例示した標準施設データには、施設データについての生成日や更新日を表す詳細施設データはなかったが、仮にそれらのデータが各データベースから取得した施設データに付されており、標準施設データにも当該データが付加されているのであれば、その情報に基づいて評価を行う方法が考えられる。
【0070】
例:
・生成日又は更新日が現在から半年未満の標準施設データに含まれる詳細施設データ
の評価 → 高
・生成日又は更新日が現在から1年未満の標準施設データに含まれる詳細施設データ
の評価 → 中
・生成日又は更新日が現在から1年以上の標準施設データに含まれる詳細施設データ
の評価 → 低
(iii)手法3
同一の詳細施設データが多い詳細施設データを高評価する方法が考えられる。
【0071】
例:同一の施設について3つの標準施設データがあったとし、何れにも”電話番号”
が定義されている場合
・”電話番号”が”0566-25-1234”である詳細施設データAの評価 → 高
・”電話番号”が”0566-25-1234”である詳細施設データBの評価 → 高
・”電話番号”が”0566-63-9876”である詳細施設データCの評価 → 低
制御部29は、これらの手法等によって評価を終えると、最も評価の高い詳細施設データを選択項目に対応するデータとして検索結果データを構成し、一時記憶領域に記憶する(S225)。なお、最も評価の高い標準施設データが複数あって、選択項目に対応する詳細施設データがそれぞれで異なる場合には、例えば、何れか一つをランダムに選択すればよい。
【0072】
制御部29は、最も評価の高い標準施設データ内に含まれる詳細施設データを一時記憶領域に記憶した後は、上述したS205へ処理を戻す。
以上、標準施設データ統合処理の内容について説明したが、ここで標準施設データ統合処理を実行し終えたことにより構成された検索結果データの一例を示す。図7(c)が、その検索結果データの一例であるが、各項目に対応する詳細施設データは、図5(c)、図6(b)、図7(b)の何れかの標準施設データに含まれる詳細施設データであることが確認できる。
【0073】
[実施形態の効果]
次に上記実施形態のナビゲーション装置20の効果について説明する。ナビゲーション装置20の制御部29は、ローカルデータベース及び外部データベースA,Bそれぞれから、所定の条件を満たす施設データを取得し(S110,S125)、標準施設データに変換する(S120,S135)。そして、その中から同一施設についての標準施設データを検索し(S148)、同一施設についての標準施設データの中から信頼性に基づいて詳細施設データを選択し、選択した詳細施設データによって検索結果データを構成する(S225)。
【0074】
したがって、構成された検索結果データにおいては、項目毎に異なるデータベースより取得された詳細施設データから構成されたものになり得る。よって、複数の施設情報データベースから施設データを取得するという意義が、従来のものよりも発揮されている。
【0075】
また、制御部29は、例示したように、予め定められている各データベースの信頼性を詳細施設データの評価として利用する方法、標準施設データに付加されている生成日や更新日の情報に基づいて評価を行う方法、同一の詳細施設データが多い詳細施設データを高評価する方法等によって詳細施設データの信頼性を判断する(S220)。
【0076】
このようにして信頼性を判断すれば、信頼性の高い詳細施設データを選択することができ、構成された検索結果データに基づいて表示部26に表示される情報も信頼性の高いものになる。
【0077】
[特許請求の範囲との対応]
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲に記載した用語との対応を示す。
制御部29が制御手段に相当し、地図データ入力器25及び外部通信インターフェース24が施設情報取得手段に相当する。また、操作スイッチ群22、リモコン23a及びマイクロフォン28が入力手段に相当する。また、施設データ及び標準施設データが施設情報に相当し、詳細施設データが詳細施設情報に相当し、検索結果データが検索結果に相当する。
【0078】
[他の実施形態]
(1)上記実施形態の説明では、詳細施設データの評価方法の一つとして、予め定められている各データベースの信頼性を、詳細施設データの評価として利用する方法を例示したが(手法1)、その際、各データベースの信頼性(特に外部データベースの信頼性)に関する情報を、外部のサーバから取得するようになっているとよい。つまり、評価を行う際に、制御部29が、外部通信機31を介して通信ネットワーク33に接続されたサーバであって他のサーバの有しているデータベースの信頼性に関する情報を保持しているサーバから、信頼性に関する情報を取得するのである。なお、この取得処理が特許請求の範囲に記載の信頼性情報取得手段としての機能に相当する。
【0079】
このような機能を有していれば、データベースの信頼性の変化等に柔軟に対応することができ、検索結果データの信頼性も高くなる。
(2)上記実施形態のナビゲーション装置20では、得られた検索結果データを表示部26にリスト形式で表示させるようになっていたが、データ記憶機能を有する記憶部(例えばハードディスクやフラッシュメモリ等)を設け、この記憶部に検索結果データと検索条件とを記憶させるようになっているとよい。そして、再度、同一の検索条件によってデータベースを検索する必要が生じた際には、外部通信機31を介してデータベースを検索する代わりに、記憶部に対応する検索結果データが記憶されているか否かを調べ、記憶されているのであれば記憶されている検索結果データを用いるようになっているとよい。
【0080】
このようになっていれば、データベースへのアクセス回数を減らすことができる。
なお、このように記憶部に検索結果データを記憶させる場合には、検索結果データ又は幾つかの詳細施設データに対して、有効期限に関する情報を付加して記憶させるとよい。以下、具体例について説明する。
【0081】
例えば、詳細施設データがガソリンスタンドのガソリン価格である場合、ガソリン価格は一般的に数日単位で変化するものであるため、有効期限を例えば1日と設定するとよい。また、詳細施設データが有料駐車場の空き情報である場合、そのような情報は数分単位で変化するものであるため、有効期限を例えば1分又は0分と設定するとよい。0分と設定するということは、常にデータベースを検索するということになるため、当該詳細施設データを含む検索結果データを記憶部に記憶させないようにしてもよい。
【0082】
このように、検索結果データ又は幾つかの詳細施設データに対して、有効期限に関する情報を付加して記憶させるようにしておけば、検索データが記憶されているか否かを調べる際に有効期限を考慮することができるため、不確かな情報の利用を防止することができる。なお、この場合、記憶部が、特許請求の範囲に記載した蓄積手段に相当する。
【0083】
(3)上記実施形態の説明では、詳細施設データの信頼性の判断手法として、施設データについての生成日や更新日を用いる手法を例示したが(手法2)、施設データの生成時間や更新時間についての情報も加えて詳細施設データの信頼性を判断するようになっていてもよい。
【0084】
このようになっていれば、より正確に詳細施設データの信頼性を判断することができる。
(4)上記実施形態では、本発明の施設情報処理装置の機能を組み込んだナビゲーション装置20を説明したが、施設情報処理装置の機能を、ナビゲーション装置と通信を行うサーバの方に組み込んでもよい。例えば、サーバが、ナビゲーション装置から検索条件を受け取り、上記ナビゲーション装置20と同様の処理を行った後(S155,S165は除く)、検索結果データをナビゲーション装置に返すのである。この場合、サーバとしては、少なくとも、CPU、外部通信インターフェースを備えることになるが、CPUが特許請求の範囲に記載した制御手段に相当し、通信インターフェースが特許請求の範囲に記載した施設情報取得手段及び通信手段に相当することになる。なお、サーバ自身が施設データに関するデータベースを有していても良いことは言うまでもない。
【0085】
このように構成しても上述した実施形態と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】実施形態のナビゲーション装置の概略構成を示すフローチャートである。
【図2】ナビゲーション装置が実行する処理の概略を説明するための説明図である。
【図3】施設データ取得処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】検索結果データ統合処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】施設データ等の一例を説明するための図である。
【図6】施設データ等の一例を説明するための図である。
【図7】施設データ等の一例を説明するための図である。
【図8】検索結果リストの一例を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0087】
20…ナビゲーション装置、21…位置検出器、21a…GPS受信機、21b…ジャイロスコープ、21c…距離センサ、22…操作スイッチ群、23a…リモコン、23b…リモコンセンサ、24…外部通信インターフェース、25…地図データ入力器、26…表示部、27…音声出力部、28…マイクロフォン、29…制御部、31…外部通信機、33…通信ネットワーク、35…第一サーバ、37…第二サーバ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の施設情報データベースから施設情報を取得する施設情報取得手段と、
施設に関する条件を入力するための入力手段と、
所定の処理ステップを実行して検索結果を生成する制御手段と、
を備え、
前記施設情報取得手段によって取得される各施設情報は、それぞれ詳細施設情報を少なくとも一つ含んでおり、
前記制御手段は、
前記入力手段を介して前記条件を入力する第一ステップと、
前記施設情報取得手段を介して複数の前記施設情報データベースへ接続することにより、前記第一ステップにおいて入力した前記条件を満たす施設であって一の施設についての二以上の前記施設情報を得る第二ステップと、
前記検索結果を構成する項目毎に、前記第二ステップにおいて取得した二以上の前記施設情報の中から一の前記詳細施設情報を選択し、選択した前記詳細施設情報によって前記検索結果を構成する第三ステップと、
を実行すること、
を特徴とする施設情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の施設情報処理装置において、
前記制御手段は、前記第二ステップにおいて、複数の前記施設情報データベースから得られた複数の施設についての施設情報群の中から各施設情報の示す施設の同一性を判断し、一の施設についての前記施設情報を複数選択することによって、一の施設について二以上の前記施設情報を得ること、
を特徴とする施設情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の施設情報処理装置において、
前記制御手段は、前記第三ステップにおける選択を、前記詳細施設情報の各々の信頼性に基づいて行うこと、
を特徴とする施設情報処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の施設情報処理装置において、
前記制御手段は、前記詳細施設情報の信頼性として、当該詳細施設情報を含む施設情報を取得した前記施設情報データベース自体の信頼性を用いること、
を特徴とする施設情報処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の施設情報処理装置において、
さらに、前記施設情報データベースの信頼性に関する情報であるデータベース信頼性情報を取得する信頼性情報取得手段を備え、
前記制御手段は、前記信頼性情報取得手段によって取得された前記データベース信頼性情報によって前記施設情報データベースの信頼性を判断すること、
を特徴とする施設情報処理装置。
【請求項6】
請求項3〜請求項5の何れかに記載の施設情報処理装置において、
前記施設情報には、当該施設情報の生成日又は更新日が付されており、
前記制御手段は、前記詳細施設情報の信頼性として、当該詳細施設情報を含む施設情報の生成日又は更新日を用いること、
を特徴とする施設情報処理装置。
【請求項7】
請求項3〜請求項6の何れかに記載の施設情報処理装置において、
前記制御手段は、前記第二ステップにおいて三以上の前記施設情報を得た場合には、前記詳細施設情報の信頼性として、前記第二ステップにおいて得た前記施設情報に含まれる同一の前記詳細施設情報の数に基づいて決定される信頼性を用いること、
を特徴とする施設情報処理装置。
【請求項8】
請求項1〜請求項7の何れかに記載の施設情報処理装置において、
さらに、前記制御手段によって構成された前記検索結果を蓄積するための蓄積手段を備え、
前記制御手段は、
前記第三ステップを実行した後、前記第三ステップにおいて構成した前記検索結果に対し、当該検索結果を構成する際に用いた前記条件と、当該検索結果に対応した有効期限に関する情報とを付加して前記蓄積手段に記憶させる第四ステップを更に実行し、
その後に前記第二ステップを実行する場合には、その実行の前に、直前の前記第一ステップにおいて入力した前記条件を満たす施設についての前記検索結果であって有効期限内の前記検索結果が前記蓄積手段に記憶されているか否かを調べ、記憶されている場合には、前記第二ステップ以降の処理を実行せずに、前記蓄積手段に記憶されている前記検索結果を前記条件に対応する検索結果として用いること、
を特徴とする施設情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータを、請求項1〜請求項8の何れかに記載の施設情報処理装置の前記制御手段として機能させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2008−122183(P2008−122183A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−305275(P2006−305275)
【出願日】平成18年11月10日(2006.11.10)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】