説明

欠陥検査装置および欠陥検査方法

【課題】欠陥検査工程における未検査を抑制すること。
【解決手段】ウエハを保持するステージ12と、前記ステージに保持されたウエハのアライメントを行なうアライメント部32と、アライメントされた前記ウエハ表面の欠陥を検査する検査部34と、前記アライメント部が前記アライメントを開始してから前記欠陥の検査が終了するまでの時間である検査時間が所定時間より短い場合、前記アライメント部に前記アライメントを再度行なわせ、前記検査部に前記欠陥を再度検査させる制御部36と、を具備する欠陥検査装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、欠陥検査装置および欠陥検査方法に関し、例えば、ウエハ表面の欠陥を検査する欠陥検査装置および欠陥検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、半導体製造工程においては、ウエハ表面の欠陥を検査する工程がある。近年では、ウエハ表面の欠陥検査を自動で行なう装置が用いられている。このような欠陥検査装置においては、ウエハ位置のアライメントおよびウエハ表面の欠陥の検査を自動で行なう。ウエハの欠陥検査が終了すると、ウエハは次工程に進む。
【0003】
検査工程において、障害が発生したときにそれまでの検査結果をメモリに保存する方法が知られている(例えば、特許文献1)。測長走査型電子顕微鏡の終了時間を予想する方法が知られている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−216207号公報
【特許文献2】特開2005−195340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
自動的に欠陥検査を行なう工程において、ウエハの欠陥検査が行なわれず次工程に進んでしまう場合がある。この場合、次工程において、ウエハの欠陥検査が行なわれていないことが判明し、再度ウエハの欠陥検査を行なうことになる。
【0006】
本欠陥検査装置および欠陥検査方法は、欠陥検査工程における未検査を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
例えば、ウエハを保持するステージと、前記ステージに保持されたウエハのアライメントを行なうアライメント部と、アライメントされた前記ウエハ表面の欠陥を検査する検査部と、前記アライメント部が前記アライメントを開始してから前記欠陥の検査が終了するまでの時間である検査時間が所定時間より短い場合、前記アライメント部に前記アライメントを再度行なわせ、前記検査部に前記欠陥を再度検査させる制御部と、を具備することを特徴とする欠陥検査装置である。
【0008】
例えば、前記ステージに保持されたウエハのアライメントを行ない、アライメントされた前記ウエハ表面の欠陥を検査し、前記ウエハのアライメントを開始してから前記欠陥の検査が終了するまでの時間が所定時間より短い場合、前記アライメントおよび前記欠陥の検査を再度行なうことを特徴とする欠陥検査方法である。
【発明の効果】
【0009】
本欠陥検査装置および欠陥検査方法によれば、欠陥検査工程における未検査を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、実施例1に係る欠陥検査装置のブロック図である
【図2】図2は、実施例1に係る欠陥検査装置の平面模式図である。
【図3】図3は、欠陥検出工程前後の工程を示すフローチャートである。
【図4】図4は、実施例1に係る欠陥検査装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】図5(a)および図5(b)は、ウエハの平面図である。
【図6】図6(a)および図6(b)は、未検査情報の例を示す図である。
【図7】図7は、実施例2に係る欠陥検査装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】図8は、実施例3に係る欠陥検査装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】図9は、実施例3のタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照に実施例について説明する。
【実施例1】
【0012】
図1は、実施例1に係る欠陥検査装置のブロック図である。図1のように、欠陥検査装置100は、検査室42および処理部30を主に備えている。検査室42内には、ウエハ10を保持するステージ12、発光部14、検出部16およびカメラ20が設けられている。ステージ12は、ウエハ10を保持する。発光部14は、例えば紫外線18等をウエハ10に照射する。検出部16は、欠陥により散乱された光を検出する。ステージ12は、駆動部40によりウエハ10の表面の面方向に移動可能である。カメラ20は、ウエハ表面の画像を撮像する。
【0013】
処理部30は、アライメント部32、検査部34、制御部36、記憶部38および出力部39を備える。アライメント部32は、カメラ20および駆動部40を用いステージ12に保持されたウエハ10のアライメントを行なう。検査部34は、検出部16が検出した光により、アライメントされたウエハ10表面の欠陥を検出する。制御部36は、アライメント部32、検査部34および駆動部40等を制御する。記憶部38は、アライメントに用いる画像または/および未検査情報を記憶する。出力部39は、未検査情報を出力する。処理部30は、例えばコンピュータまたはCPU(Central
Processing Unit)等を含む。コンピュータまたはCPU等は、プログラム等により、設定部32、検査部34、制御部36および出力部39として機能する。
【0014】
図2は、実施例1に係る欠陥検査装置の平面模式図である。欠陥検査装置100は、格納部46、搬送室44および検査室42を備えている。格納部46には、例えば複数のウエハが格納されたFOUP(Front
Open Unified Pod)またはPOD(ポッド)がセットされる。FOUPまたはPODには、例えば25枚のウエハが格納できる。格納部46が2つ設けられているため、欠陥検査装置100は、50枚のウエハを順次検査することができる。搬送室44には、搬送部が設けられている。搬送部は、ウエハをFOUPまたはPODに格納する。また、搬送部は、ウエハ10をステージ12上に搬送する。検査室42は、図1と同じであり説明を省略する。
【0015】
次に、欠陥検出工程前後の工程の例を説明する。図3は、欠陥検出工程前後の工程を示すフローチャートである。図3のように、収納棚に、複数のウエハが収納されている(ステップS50)。例えば、50枚のウエハを1ロットとする。収納棚から1ロット分のウエハが欠陥検査装置100に自動搬送される。欠陥検査装置100において、各ウエハの欠陥を検査する(ステップS52)。欠陥検査が終了すると、各ウエハにおける欠陥のウエハ内での位置座標が欠陥検査装置100から出力される(ステップS54)。自動的または作業者の判断により、欠陥検出装置100が検出した欠陥を光学顕微鏡または電子顕微鏡を用い観察する(ステップS56)。その後、1ロット分のウエハは次の工程に進む。
【0016】
図3のような製造工程において、欠陥検査装置100が何らかの原因でウエハの検査を行なわなかった場合、ステップS54またはS56において、ウエハの検査が行なわれていないことが判明する。この場合、再度、ウエハの欠陥検査を行なうことになる。また、ウエハが未検査の原因が分かっていないため、再度未検査となってしまうこともある。実施例1においては、このようなウエハの未検査を抑制する。
【0017】
図4は、実施例1に係る欠陥検査装置の動作を示すフローチャートである。図4のように、ステージ12は、1枚目のウエハ10を搭載する(ステッS10)。例えば、図2の搬送室44内の搬送部がFOUPまたはPODのスロット1のウエハ10をステージ12上に搬送する。次に、アライメント部32は、カメラ20を用いステージ12に保持されたウエハ10のアライメントを行なう(以下、アライメント工程ともいう:ステップS12)。検査部34は、発光部14および検出部16を用い、ウエハ10内の欠陥を検出する(以下、欠陥検査工程ともいう:ステップS14)。例えば、制御部36は、ウエハ10内の欠陥の座標を記憶部38に記憶させる。制御部36は、アライメント工程と欠陥検査工程とが所定時間内に終了したか判定する(ステップS16)。すなわち、制御部36は、アライメント部32がウエハ10のアライメントを開始してから欠陥の検査が終了するまでの時間である検査時間が所定時間内かを判定する。Noの場合、格納部46は、ウエハ10を格納する(ステップS22)。例えば、FOUPまたはPODのスロット1にウエハ10を戻す。制御部36は、最後のウエハかを判定する(ステップS24)。例えば、格納部46内のFOUPまたはPODの全てのウエハ10の欠陥検査が終了した場合、制御部36は、Yesと判定する。
【0018】
ステップS16においてYesの場合、制御部36は、ステップS16におけるYesの判定が所定回数以内かを判定する(ステップS18)。例えば、所定回数が1回の場合、ステップS16におけるYesの判定が1回目の場合、制御部36は、Yesと判定する。ステップS16におけるYesの判定が2回目以上の場合、制御部36は、Noと判定する。このように所定回数が1回の場合、アライメント工程と欠陥検査工程のリトライは1回しか行なわない。ステップS18においてYesの場合、ステップS12に戻りアライメント工程および欠陥検査工程を再度行なう。ステップS18においてNoの場合、記憶部38は、このウエハが未検査であることを示す未検査記憶情報を記憶する(ステップS20)。その後、ステップS22に進む。
【0019】
ステップS24においてYesの場合、制御部36は、複数のウエハのうち少なくとも1枚が未検査である情報が記憶部38に記憶されているかを判定する(ステップS26)。Yesの場合、制御部36は、出力部39を介し、未検査のウエハがあることを示すアラームおよび未検査のウエハのスロット番号を出力する(ステップS28)。その後、終了する。ステップS26においてNoの場合、終了する。その後、図3のステップS54に進む。
【0020】
図5(a)および図5(b)は、ウエハの平面図である。図5(a)は図4のステップS12のアライメント工程を示している。図5(a)のように、ウエハ10には、結晶方位を示すノッチ50が形成されている。ウエハ10に複数のショット領域56が形成されている。ショット領域56は、縮小露光装置において1回の露光で露光される領域である。アライメント工程においては、カメラ20が、ウエハ10内の第1領域52の画像を撮像する。記憶部38は、アライメント部32がウエハ10のアライメントを行なう際に用いるべきウエハ10内の画像を記憶している。カメラ20が撮像した画像が記憶部38に登録された画像となるようにステージ12を移動する。その後、ステージ12を移動し、カメラ20がウエハ内の第2領域54の画像を撮像する。第2領域54の画像が記憶部38に登録された画像となるようにステージ12を移動する。これにより、ウエハ10の回転方向および縦横方向の位置合わせを行なう。
【0021】
図5(b)は図4のステップS14の欠陥検査工程を示している。図5(b)のように、欠陥検査工程では、ウエハ10内のショット領域56を矢印58のように、検査する。欠陥検査方法は、暗視野法でもよいし、明視野法でもよい。暗視野法では、発光部14がウエハ10に光を照射する。ウエハ10上に欠陥が存在すると、光が反射される。検出部16が散乱された光を検出する。これにより、欠陥の位置座標を検出することができる。明視野法では、発光部14は照明光をウエハに照射する。検出部16は、例えばカメラであり、ウエハ10表面の画像を撮像する。隣のショット領域56(またはダイ領域)との画像を比較し、異なる箇所を欠陥として検出する。発光部14が出射する光は、g線、h線またはi線のように波長の短い光を用いることができる。
【0022】
図6(a)および図6(b)は、未検査情報の例を示す図である。図6(a)のように、記憶部38には、スロットに対応する欠陥個数のテーブルが記憶されている。図4のステップS14において、欠陥検査工程が終了すると、制御部36は、検査部34が検出した欠陥の数を欠陥個数としてテーブルに入力する。例えば、図6(a)において、スロット1のウエハの欠陥個数は100であり、スロット25のウエハの欠陥個数は150である。ウエハが未検査の場合(図4のステップS18においてNoの場合)、図4のステップS20において、制御部36は、未検査情報として、欠陥個数に0を入力する。例えば、図6(a)において、スロット2のウエハの欠陥個数は0である。これは、スロット2のウエハが未検査であることを示している。図4のステップS26において、図6(a)のテーブルに欠陥個数が0のスロットがある場合、制御部36は、未検査情報があると判定することができる。
【0023】
図6(b)のテーブルにおいては、図6(a)のテーブルに加え、装置Noを記憶する項目が存在する。欠陥個数に0を入力した際に、欠陥検査を行なった欠陥検査装置のNoを入力することができる。これにより、図4のステップS28において、出力部39がアラームを出力する際に、未検査であった欠陥検査装置を特定する情報を出力することができる。未検査情報は、図6(a)および図6(b)以外にも、フラグを立てる方法など他の情報でもよい。
【0024】
実施例1によれば、制御部36は、アライメント工程と欠陥検査工程の時間である検査時間が所定時間より短い場合(図4のステップS16のYes)、アライメント工程と欠陥検査工程とを再度行なう。すなわち、アライメント部32にウエハ10のアライメントを再度行なわせ(ステップS12)、検査部34にウエハ表面の欠陥を再度検査させる(ステップS14)。アライメント工程および欠陥検査工程が所定時間より短く終了した場合、アライメント工程または欠陥検査工程において不具合が発生し、ウエハの欠陥検査が行なわれていない可能性が高い。よって、この場合、再度アライメント工程および欠陥検査工程を行なうことにより、ウエハの未検査を抑制することができる。
【0025】
また、制御部36は、図4のステップS16においてYesの場合、ウエハ10を格納部46に格納せず、アライメント部32にアライメント工程(ステップS12)および検査部34に欠陥検査工程(ステップS14)を再度行なわせる。例えば、ウエハ10をステージ12に保持したまま、再度アライメント工程および欠陥検査工程を行なう。これにより、ウエハ10を格納部46に格納し再度取り出す時間を短縮することができる。
【0026】
さらに、制御部36は、同じウエハ10に対し所定回数以上、検査時間が所定時間より短い場合、図4のステップS20のように、ウエハ10が未検査であることを示す情報を記憶部38に記憶させる。ステップS28のように、ウエハ10が未検査であることを示す情報を外部に出力することができる。これにより、作業者は、未検査のウエハ10があることを認識することができる。これにより、早期に、欠陥検査装置に不具合があるか、ウエハに不具合があるかの調査を行なうことができる。
【実施例2】
【0027】
図7は、実施例2に係る欠陥検査装置の動作を示すフローチャートである。実施例1の図4と比較し、ステップS12のアライメント工程の後に、制御部36は、アライメントに用いた画像が、記憶部38に記憶されている画像と一致するか判定する(ステップS30)。Yesの場合、ステップS14の欠陥検査工程に進む。Noの場合、ステップS32に進む。ステップS16においてYesの場合もステップS32に進む。ステップS32において、制御部36は、アライメント工程を行った回数を判定する(ステップS32)。回数が1の場合、ステップS12に戻る。すなわち、再度アライメント工程を行なう。回数が2の場合、アレイメント用の画像が記憶部38に再登録済か判断する(ステップS34)。Yesの場合、ステップS20に進む。Noの場合、記憶部38にアライメト用の画像を再登録する(ステップS36)。その後ステップS12に進む。その他のステップは、実施例1の図4と同じであり説明を省略する。
【0028】
実施例2によれば、図7のステップS30のように、制御部36は、アライメント部32がウエハ10をアライメントした後、アライメントに用いた画像が、記憶部38に記憶された画像と異なる場合、アライメント工程を再度行なわせる。アライメントに用いた画像が、記憶部38に記憶された画像と異なる場合、アライメントが失敗している可能性がある。このため、再度ウエハ10のアライメントを行なうことができる。
【0029】
さらに、所定回数(図7の例では2回)以上、ステップS16おいてYesまたはステップS30においてNoの場合、制御部36は、アライメントに用いた画像を再登録する。例えば、再度アライメントに用いた画像を、記憶部38に記憶された画像の代わりに記憶部38に記憶させる(ステップS36)。ステップS12において、アライメント工程を再度行なわせる。同じウエハに対し所定回数以上、ステップS16のYesまたはステップS30のNoの場合、記憶部38に登録された画像がふさわしくない場合がありうる。そこで、ステップS36のように、記憶部38の画像を入れ替える。これにより、記憶部38に登録された画像がふさわしくない場合には、アライメント工程および欠陥検査工程が正常に行なわれる。
【0030】
さらに、ステップS36を実行してから、同じウエハ10に対し所定回数(図7の例では1回)以上、ステップS16のYesまたはステップS30のNoの場合、欠陥検査装置またはウエハに不具合がある可能性が高い。そこで、制御部36は、ウエハ10が未検査であることを示す情報を出力する。例えば、これにより、早期に、欠陥検査装置に不具合があるか、ウエハに不具合があるかの調査を行なうことができる。
【実施例3】
【0031】
図8は、実施例3に係る欠陥検査装置の動作を示すフローチャートである。図8のように、実施例3は実施例1の図4に比較し、ステップS12のアライメント工程後、制御部36は、アライメント工程を開始してから所定時間内にアライメント工程が終了したかを判定する(ステップS40)。Yesの場合、ステップS18に進む。Noの場合、ステップS14に進む。その他のステップは、実施例1の図4と同じであり、説明を省略する。
【0032】
図9は、実施例3のタイミングチャートである。横軸は時間であり、正常、異常1、異常2および異常3の場合を示している。ハッチングされた横長の枠は、各ステップが正常に実行されていることを示している。正常な場合、格納部46からウエハ10をステージ12に保持させ、ウエハを検査室42内に搬送する。その後、アライメント工程を行なう。アライメント工程は、図5(a)において第1領域52の画像を用いてアライメント工程を行なうアライメント1工程と、第2領域54画像を用いてアライメント工程を行なうアライメント2工程と、を含んでいる。アライメント工程が終了すると、欠陥検査工程を行なう。このように、正常な場合、各シーケンスが連続して行なわれる。アライメント工程および欠陥検査工程が正常に行なわれている場合、図8のステップS40およびステップS16のいずれもNoである。よって、ステップS16においてNoの場合、欠陥検査が正常に行なわれたと判断できる。
【0033】
異常1の場合、アライメント1工程とアライメント2工程との間のシーケンスがつながらず、処理が終了してしまう。この場合、図8のステップS40においてYesと判定される。よって、アライメント工程において不具合が発生したと認識できる。異常2の場合、アライメント工程と欠陥検査工程との間のシーケンスがつながらず、処理が終了してしまう。この場合、図8のステップS16においてYesと判定される。よって、欠陥検査工程において不具合が発生したと認識できる。異常3の場合、欠陥検査工程の途中で処理が終了してしまう。この場合、図8のステップS16においてYesと判定される。よって、欠陥検査工程において不具合が発生したと認識できる。未検査情報には、アライメント工程において不具合が発生したか、欠陥検査工程において不具合が発生したかの情報を含ませてもよい。
【0034】
実施例3によれば、図8のステップS40のように、制御部36は、アライメント部32がアライメントを開始してから終了するまでの時間が所定時間より短い場合、ステップS12のようにアライメント工程を再度行なわせる。これにより、アライメント工程において不具合が発生したか、欠陥検査工程において不具合が発生したか認識することができる。
【0035】
なお、実施例3に実施例2のステップS30からS36を付加することもできる。
【0036】
実施例1から実施例3においては、欠陥検出装置が、光をウエハ10表面に照射しウエハ10表面の欠陥を検出する例を説明した。欠陥検出装置は電子線等をウエハ10表面に照射しウエハ10表面の欠陥を検出してもよい。例えば、欠陥検出装置はSEM(Scanning
Electron Microscopy)装置等でもよい。
【0037】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0038】
実施例1〜3を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
付記1:
ウエハを保持するステージと、前記ステージに保持されたウエハのアライメントを行なうアライメント部と、アライメントされた前記ウエハ表面の欠陥を検査する検査部と、前記アライメント部が前記アライメントを開始してから前記欠陥の検査が終了するまでの時間である検査時間が所定時間より短い場合、前記アライメント部に前記アライメントを再度行なわせ、前記検査部に前記欠陥を再度検査させる制御部と、を具備することを特徴とする欠陥検査装置。
付記2:
複数のウエハを格納する格納部を具備し、前記ウエハは、前記複数のウエハのうち前記ステージに保持されたウエハであり、前記制御部は、前記検査時間が所定時間より短い場合、前記ウエハを前記格納部に格納せず、前記アライメント部に前記アライメントを再度行なわせ、前記検査部に前記欠陥を再度検査させることを特徴とする付記1記載の欠陥検出装置。
付記3:
前記制御部は、同じ前記ウエハに対し所定回数以上前記検査時間が所定時間より短い場合、前記ウエハが未検査であることを示す情報を出力することを特徴とする付記1または2記載の欠陥検出装置。
付記4:
前記アライメント部が前記ウエハのアライメントを行なう際に用いるべき前記ウエハ内の画像を記憶する記憶部を具備し、前記制御部は、前記アライメント部が前記アライメントした後、前記アライメントに用いた画像が、前記記憶部に記憶された画像と異なる場合、前記アライメント部に前記アライメントを再度行なわせることを特徴とする付記1から3のいずれか一項記載の欠陥検出装置。
付記5:
複数のウエハを格納する格納部を具備し、前記ウエハは、前記複数のウエハのうち前記ステージに保持されたウエハであり、前記複数のウエハに対応し、各ウエハが未検査であるかを示す情報を出力する出力部を具備することを特徴とする付記4記載の欠陥検出装置。
付記6:
同じ前記ウエハに対し所定回数以上前記検査時間が所定時間より短い場合、または、前記アライメントに用いた画像が、前記記憶部に記憶された画像と異なる場合、前記制御部は、再度アライメントに用いた画像を、前記記憶部に記憶された画像の代わりに記憶部に記憶させ、前記アライメント部に前記アライメントを再度行なわせることを特徴とする付記4記載の欠陥検査装置。
付記7:
前記アライメントに用いた画像を、前記記憶部に記憶された画像の代わりに記憶部に記憶させてから同じ前記ウエハに対し所定回数以上、前記検査時間が所定時間より短い場合、または、前記アライメントに用いた画像が、前記記憶部に記憶された画像と異なる場合、前記制御部は、前記ウエハが未検査であることを示す情報を出力することを特徴とする付記6記載の欠陥検査装置。
付記8:
前記制御部は、前記アライメント部が前記アライメントを開始してから終了するまでの時間が所定時間より短い場合、前記アライメント部に前記アライメントを再度行なわせる、ことを特徴とする付記1から7のいずれか一項記載の欠陥検査装置。
付記9:
前記欠陥検出装置は、光を前記ウエハ表面に照射し前記ウエハ表面の欠陥を検出することを特徴とする付記1から8のいずれか一項記載の欠陥検出装置。
付記10:
前記ステージに保持されたウエハのアライメントを行ない、アライメントされた前記ウエハ表面の欠陥を検査し、前記ウエハのアライメントを開始してから前記欠陥の検査が終了するまでの時間が所定時間より短い場合、前記アライメントおよび前記欠陥の検査を再度行なうことを特徴とする欠陥検査方法。
【符号の説明】
【0039】
10 ウエハ
12 ステージ
32 アライメント部
34 検査部
36 制御部
38 記憶部
39 出力部
46 格納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエハを保持するステージと、
前記ステージに保持されたウエハのアライメントを行なうアライメント部と、
アライメントされた前記ウエハ表面の欠陥を検査する検査部と、
前記アライメント部が前記アライメントを開始してから前記欠陥の検査が終了するまでの時間である検査時間が所定時間より短い場合、前記アライメント部に前記アライメントを再度行なわせ、前記検査部に前記欠陥を再度検査させる制御部と、
を具備することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項2】
複数のウエハを格納する格納部を具備し、
前記ウエハは、前記複数のウエハのうち前記ステージに保持されたウエハであり、
前記制御部は、前記検査時間が所定時間より短い場合、前記ウエハを前記格納部に格納せず、前記アライメント部に前記アライメントを再度行なわせ、前記検査部に前記欠陥を再度検査させることを特徴とする請求項1記載の欠陥検出装置。
【請求項3】
前記制御部は、同じ前記ウエハに対し所定回数以上前記検査時間が所定時間より短い場合、前記ウエハが未検査であることを示す情報を出力することを特徴とする請求項1または2記載の欠陥検出装置。
【請求項4】
前記アライメント部が前記ウエハのアライメントを行なう際に用いるべき前記ウエハ内の画像を記憶する記憶部を具備し、
前記制御部は、前記アライメント部が前記アライメントした後、前記アライメントに用いた画像が、前記記憶部に記憶された画像と異なる場合、前記アライメント部に前記アライメントを再度行なわせることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の欠陥検出装置。
【請求項5】
前記ステージに保持されたウエハのアライメントを行ない、
アライメントされた前記ウエハ表面の欠陥を検査し、
前記ウエハのアライメントを開始してから前記欠陥の検査が終了するまでの時間が所定時間より短い場合、前記アライメントおよび前記欠陥の検査を再度行なうことを特徴とする欠陥検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−2821(P2013−2821A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−130801(P2011−130801)
【出願日】平成23年6月13日(2011.6.13)
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】