説明

測位時間間隔制御装置及び測位時間間隔制御方法

【課題】移動状態及び/又は移動速度に応じて、測位すべき時間間隔及び位置を通知すべき時間間隔を変更すること。
【解決手段】位置を測定する時間間隔を制御する測位時間間隔制御装置は、移動端末装置の移動状態と、移動速度とを取得する取得部と、該取得部により取得された移動端末装置の移動状態と、移動速度とに基づいて、移動端末装置の位置を測定すべき時間間隔、及び該測定により得られた位置情報を出力すべき時間間隔を設定する測位時間間隔設定部とを有する。測位時間間隔設定部は、移動端末装置の移動状態及び/又は移動速度が変化した場合に、前記時間間隔を変更し、移動端末装置は、測位時間間隔設定部により設定された時間間隔で、移動端末装置の位置情報を取得し、該位置情報を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置測位機能を有する移動端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、移動端末装置を有するユーザは、様々なサービスを受けることができる。該サービスの1つとして、ユーザの今いる場所・時間に適した様々な情報の配信を受けることが挙げられる。
【0003】
例えば、空港に到着したユーザに、該ユーザが予約している航空便の運行情報・搭乗口などの情報が配信される。また、気になる店をメモしておくことにより、該店に近づいたときに、該店に近づいたことが自動で通知される。
【0004】
以上のサービスを受けるには、ユーザの位置情報をサービス提供者に通知する必要がある。例えば、所定の時間間隔で測位が行われ、該測位の結果得られた位置情報が通知される。例えば、所定の時間間隔で、ユーザの位置情報をサービス提供者に通知する機能は、「オートGPS」と呼ばれることもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005-309513号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
移動端末装置では、当該移動端末装置の移動又は静止を判定する。該移動端末装置は、該判定の結果、移動していると判定した場合に所定の時間間隔で測位を行い、該測位の結果得られた位置情報を通知する。移動していると判定された場合に位置情報を通知し、静止していると判定された場合に位置情報を通知しないことにより、省電力化を図ることができる。静止していると判定された場合には、位置情報を通知しないため消費電力を低減できる。例えば、移動していると判定された場合に、5分間隔で、定期的に測位が行われ、該測位結果が通知される。
【0007】
図1は、移動携帯端末における位置情報の通知の一例を示す。
【0008】
該移動端末装置は、移動していると判定された場合には、該移動が高速であっても低速であっても同じ時間間隔で測位し、該測位により得られた位置情報を通知する。低速移動としては例えばユーザが歩行していることが含まれ、高速移動としては例えばユーザが電車に乗っていることが含まれる。
【0009】
しかし、サービス提供者にとっては、移動端末装置が高速で移動しているか低速で移動しているかなどの移動状態及び/又は移動速度がわかれば、位置情報を通知する時間間隔は重要ではない。移動状態及び/又は移動速度がわかれば、該移動状態に応じて適切な情報を配信できるためである。
【0010】
そこで、本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、移動状態及び/又は移動速度に応じて、測位すべき時間間隔及び位置を通知すべき時間間隔を制御できる測位時間間隔制御装置及び測位時間間隔制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本測位時間間隔制御装置は、
位置を測定する時間間隔を制御する測位時間間隔制御装置であって、
移動端末装置の移動状態と、移動速度とを取得する取得部と、
該取得部により取得された移動端末装置の移動状態と、移動速度とに基づいて、前記移動端末装置の位置を測定すべき時間間隔、及び該測定により得られた位置情報を出力すべき時間間隔を設定する測位時間間隔設定部と
を有し、
前記測位時間間隔設定部は、前記移動端末装置の移動状態及び/又は移動速度が変化した場合に、前記時間間隔を変更し、
前記移動端末装置は、
前記測位時間間隔設定部により設定された時間間隔で、前記移動端末装置の位置情報を取得し、該位置情報を出力する。
【0012】
本測位時間間隔制御方法は、
位置を測定する時間間隔を制御する測位時間間隔制御装置における測位時間間隔制御方法であって、
移動端末装置の移動状態と、移動速度とを取得する取得ステップと、
該取得ステップにより取得された移動端末装置の移動状態と、移動速度とに基づいて、前記移動端末装置の位置を測定すべき時間間隔、及び該測定により得られた位置情報を出力すべき時間間隔を設定する測位時間間隔設定ステップと
を有し、
前記測位時間間隔設定ステップは、前記移動端末装置の移動状態及び/又は移動速度が変化した場合に、前記時間間隔を変更し、
前記移動端末装置は、
前記測位時間間隔設定部により設定された時間間隔で、前記移動端末装置の位置情報を取得し、該位置情報を出力する。
【発明の効果】
【0013】
開示の測位時間間隔制御装置及び測位時間間隔制御法によれば、移動状態及び/又は移動速度に応じて、測位すべき時間間隔及び位置を通知すべき時間間隔を変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】位置情報を通知する時間間隔を示す説明図である。
【図2】本実施例に従ったシステムの一例を示す機能ブロック図である。
【図3】本実施例に従った移動端末装置を示す機能ブロック図である。
【図4】本実施例に従った移動端末装置を示す機能ブロック図である。
【図5】本実施例に従ったシステムにおけるユーザの移動状態の検出例を示す説明図である。
【図6】本実施例に従ったシステムにおけるユーザの移動速度の検出例を示す説明図である。
【図7】本実施例に従ったシステムにおける位置情報を通知する時間間隔を示す説明図である。
【図8】本実施例に従ったシステムの動作を示すフローチャート(その1)である。
【図9】本実施例に従ったシステムの動作を示すフローチャート(その2)である。
【図10】本実施例に従ったサービス提供装置を示す機能ブロック図である。
【図11】本実施例に従った移動端末装置を示す機能ブロック図である。
【図12】本実施例に従ったシステムの動作を示すフローチャートである。
【図13】本実施例に従ったシステムの動作を示すフローチャート(その1)である。
【図14】本実施例に従ったシステムの動作を示すフローチャート(その2)である。
【図15】本実施例に従ったシステムにおけるユーザの移動状態及び移動速度と、測位時間間隔の設定例を示す説明図である。
【図16】本実施例に従ったシステムにおけるユーザの移動状態と、移動速度との判定例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明を実施するための形態を、以下の実施例に基づき図面を参照しつつ説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
【0016】
<実施例>
<システム>
図2は、本実施例に従った移動端末装置100が適用されるシステムの一例を示す。
【0017】
本移動端末装置100は、基地局装置200と無線接続される。該基地局装置200は、通信網300と接続される。該基地局装置200と通信網300との間は、有線接続されてもよいし無線接続されてもよい。有線接続の場合には、光接続であってもよい。また、通信網300には、移動端末装置100にサービスを提供するサービス提供装置400が接続される。
【0018】
本移動端末装置100は、測位時間間隔制御装置を有する。該測位時間間隔制御装置は、当該移動端末装置100が移動しているかどうかを判定する。さらに、測位時間間隔制御装置は、当該移動端末装置100が移動していると判定した場合に移動状態を判定する。該移動状態には、歩行、車への乗車、電車への乗車が含まれる。ここで示したのは一例であり、移動状態に、歩行、車への乗車、電車への乗車のうち、2つが含まれるようにしてもよい。また、車、電車以外の移動体、例えばオートバイ、自転車などが含まれてもよい。移動状態に含まれる移動手段については適宜変更・設定が可能である。本実施例では、一例として、移動状態として、歩行、車への乗車、電車への乗車が含まれる場合について説明する。
【0019】
さらに、測位時間間隔制御装置は、移動状態に含まれる移動手段が低速移動している状態であるか、高速移動している状態であるかを判定する。以下、移動状態に含まれる移動手段が低速移動している状態であるか、高速移動している状態であるかを示す情報を移動速度情報と呼ぶ。また、低速と高速との間の速度で移動している状態が含まれるようにしてもよい。さらに、細かく状態を分けるようにしてもよい。本実施例では、一例として、移動状態に含まれる移動手段が低速移動している状態と、高速移動している状態とに分けられる場合について説明する。
【0020】
測位時間間隔制御装置は、移動状態と、移動速度に応じて、測位すべき時間間隔と、該測位の結果得られた位置情報を出力すべき時間間隔とを設定する。位置情報を出力すべき時間間隔には、位置情報を通知すべき時間間隔が含まれる。例えば、低速移動している状態の移動端末装置が測位すべき時間間隔に対し、高速移動している状態の移動端末装置が測位すべき時間間隔を長い時間間隔としてもよい。また、例えば、低速移動している状態の移動端末装置が位置情報を通知すべき時間間隔に対し、高速移動している状態の移動端末装置が位置情報を通知すべき時間間隔を長い時間間隔としてもよい。
【0021】
本移動端末装置100は、GPS衛星500−500(nは、n>3の整数)により送信される測位信号に基づいて、当該移動端末装置100の位置を測位する。該測位は、測位すべき時間間隔に従う。位置情報は、経度、緯度により表されてもよい。現在、約30個のGPS衛星が高度約20,000kmの上空で地球を一周しており、55度ずつ傾いた6つの地球周回軌道面があり、各々の軌道面に4個以上のGPS衛星が均等に配置されている。従って、天空が開けている場所であれば、地球上のどの場所にいても、常時、少なくとも5個以上のGPS衛星が観測可能である。
【0022】
本移動端末装置100は、測位により得られた位置情報と、当該移動端末装置の移動状態と移動速度とを出力する。例えば、本移動端末装置100は、位置情報と、当該移動端末装置の移動状態と移動速度とをサービス提供装置400に送信する。
【0023】
サービス提供装置400は、位置情報、移動状態、及び移動速度を通知した移動端末装置100にサービスを提供する。例えば、サービス提供装置400は、位置情報、移動状態、及び移動速度に基づいて、ユーザの行動推定を行うようにしてもよい。具体的には、移動端末装置100により通知された位置情報が線路付近であり、且つ移動状態が電車への乗車で、且つ移動速度が高速移動中であった場合に、サービス提供装置400は、ユーザが新幹線や特急列車で移動中であることを把握できる。ユーザが新幹線や特急列車で移動中であることを把握できた場合、測位すべき時間間隔、及び位置情報、移動状態、及び移動速度を通知する時間間隔が、デフォルト値(初期値)よりも大きい値(長い時間)に設定される。サービス提供装置400は、該時間間隔が長くなったとしても、ユーザの状況に適したコンテンツを配信できる。該コンテンツには、例えば、読み物のコンテンツ、旅行に関するコンテンツが含まれてもよい。ユーザが旅行中であると推定されるためである。また、ユーザが電車から降りて歩き出したと判定された場合には、測位すべき時間間隔、及び位置情報、移動状態、及び移動速度を通知する時間間隔が、デフォルト値(初期値)に再設定される。
【0024】
<移動端末装置>
図3は、本実施例に従った移動端末装置100を示す。図3には、主にハードウェア構成が示される。
【0025】
本移動端末装置100は、中央演算処理装置(CPU: Central Processing Unit)102と、記憶部104と、入力部106と、出力部108と、通信部110と、GPS(Global Positioning System)受信装置112と、センサ114とを有する。各機能ブロックは、バス150により接続される。本実施例では、一例として、移動端末装置100について説明される。移動端末装置100に限らず、測位機能を有し、該測位により得られる位置情報を出力する機能を有するものであれば適用できる。例えば、携帯情報端末(PDA: Personal Digital Assistants)などに適用できる。
【0026】
中央演算処理装置102は、記憶部104、入力部106、出力部108、通信部110、GPS受信装置112、及びセンサ114の制御を行う。中央演算処置装置102は、記憶部104に記憶されたプログラムに従って機能し、所定の処理を行う。
【0027】
記憶部104は、アプリケーションと、オペレーティングシステム(OS: Operating System)とを有する。アプリケーションは、ユーザが本移動端末装置100上で実行する作業を実施する機能を有するソフトウェアである。オペレーティングシステムは、本移動端末装置100において、ハードウェアを抽象化したインターフェースをアプリケーションソフトウェアに提供するソフトウェアである。
【0028】
入力部106は、例えば、キーボードやマウスにより構成され、当該移動端末装置100への指示や、データの入力を行うための装置である。タッチパネルにより構成してもよい。タッチパネルにより構成された場合には、当該移動端末装置100への指示や、データの入力はタッチパネルを介して行われる。該指示は、オペレーティングシステムに対するものや、アプリケーションに対するものが含まれる。
【0029】
出力部108は、例えば、ディスプレイにより構成され、当該移動端末装置100による処理状態や処理結果を表示する。該処理状態や処理結果には、オペレーティングシステムやアプリケーションによるものが含まれる。ディスプレイには、液晶ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、プラズマ(PDP: Plasma Display Panel)ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどが含まれる。
【0030】
通信部110は、中央演算処理装置102による制御により、基地局装置200との間で、所定の無線通信方式により無線通信を行う。該無線通信方式には、W-CDMA(Wideband CDMA)が含まれてもよいし、LTE (Long Term Evolution)が含まれてもよい。通信部110は、当該移動端末装置100の在圏する基地局装置の情報を中央演算処理装置102に入力する。例えば、通信部110は、在圏基地局が切り替わった際に、切り替わった先の基地局の情報を入力する。また、所定の周期で通知するようにしてもよい。
【0031】
GPS受信装置112は、中央演算処理装置102により入力された制御信号(測位命令)に従って、当該移動端末装置100の位置を測定する。例えば、GPS受信装置112は、複数のGPS衛星500−500からの電波を受信することによって、該複数のGPS衛星500−500から当該GPS受信装置112までの距離(擬似距離)をそれぞれ算出する。該GPS受信装置112は、該擬似距離に基づいて当該GPS受信装置112が搭載された移動端末装置100の測位を行う。測位結果は、経度、緯度により表されてもよい。GPS衛星500−500により発射された信号は、GPS衛星500−500とGPS受信装置112との間の距離を電波が伝搬する時間だけ遅れてGPS受信装置112に到達する。従って、複数のGPS衛星500−500について電波伝搬に要する時間を求めれば、測位演算によってGPS受信装置112の位置を求めることができる。例えば、複数のGPS衛星500−500により発射された電波は、GPS受信装置112の測距部において、各GPS衛星500−500からGPS受信装置112までの距離が求められる。そして、測位演算部において、測距部において求められた距離に基づいて、GPS受信装置112の位置が求められる。GPS受信装置112は、位置情報をCPU102に入力する。
【0032】
センサ114は、当該移動端末装置100を携帯するユーザが歩行しているかどうかを判定するための情報を得ることができるセンサを含む。例えば、センサ114には、歩数計及び/又は加速度センサが含まれてもよい。また、センサ114は、当該移動端末装置100を携帯するユーザが乗車している乗り物を判定するための情報を得ることができるセンサを含む。具体的には、センサ114には、加速度センサが含まれてもよい。
【0033】
<移動端末装置の機能>
図4は、本移動端末装置100の機能を示す機能ブロック図である。図4には、中央演算処理装置102により実行される機能が主に示される。
【0034】
本移動端末装置100により実施される処理には、当該移動端末装置100が移動しているかどうかを判定する処理が含まれる。また、本移動端末装置100により実施される処理には、当該移動端末装置100が移動していると判定した場合に移動状態を判定する処理が含まれる。また、本移動端末装置100により実施される処理には、移動状態に応じて、移動速度を判定する処理が含まれる。また、本移動端末装置100により実施される処理には、移動状態と、移動速度とに基づいて、測位すべき時間間隔を設定する処理が含まれる。また、本移動端末装置100により実施される処理には、測位すべき時間間隔に従って、GPS衛星500−500により送信される測位信号に基づいて、当該移動端末装置100の位置を測位する処理が含まれる。また、本移動端末装置100により実施される処理には、測位結果と、当該移動端末装置の移動状態と、当該移動端末装置の移動速度とを、サービス提供装置400に送信すべきかどうかを判定する処理が含まれる。また、本移動端末装置100により実施される処理には、該判定する処理により判定された結果に従って、測位結果と、当該移動端末装置の移動状態とを、サービス提供装置400に送信する処理が含まれる。
【0035】
本移動端末装置100は、在圏基地局情報取得部1022を有する。在圏基地局情報取得部1022は、当該移動端末装置100が在圏する基地局装置の情報を取得する。例えば、在圏基地局情報取得部1022は、当該移動端末装置100がハンドオーバし、在圏基地局装置が変更された際に、在圏基地局情報を取得するようにしてもよい。また、在圏基地局情報取得部1022は、予め設定された所定の周期で取得するようにしてもよい。在圏基地局情報取得部1022は、在圏基地局情報を状態判定部1028に入力する。在圏基地局情報を状態判定部1028に入力する場合に、所定の周期で在圏基地局情報を取得するように設定されている場合には、取得した在圏基地局が変更されている場合(前回の在圏基地局と異なる場合)に、在圏基地局情報を通知するようにしてもよい。
【0036】
本移動端末装置100は、歩行検出部1024を有する。歩行検出部1024は、当該移動端末装置100を携帯しているユーザが歩行しているかどうかを判定する。例えば、センサ114により、加速度情報及び/又は歩数情報が入力される。歩行検出部1024は、加速度情報及び/又は歩数情報に基づいて、ユーザが歩行しているかどうかを判定する。例えば、加速度情報に含まれる情報が所定の第1の閾値未満である場合に歩行していると判定するようにしてもよい。該所定の第1の閾値は、低加速度状態を表す値に設定されてもよい。該低加速度状態を表す値は、歩行している際の加速度であってもよい。また。該低加速度状態が所定の時間継続した場合に歩行していると判定するようにしてもよい。また、歩数情報に基づいて、移動距離が所定の距離に達したと判定される場合に、ユーザが歩行していると判定するようにしてもよい。歩行検出部1024は、ユーザが歩行していると判定した場合、歩行していることを示す歩行情報を状態判定部1028に入力する。歩行検出部1024は、ユーザが歩行していると判定されない場合には、何も入力しない。また、歩行検出部1024は、ユーザが歩行していると判定されない場合には、歩行していないことを示す情報を状態判定部1028に入力するようにしてもよい。
【0037】
本移動端末装置100は、移動状態検出部1026を有する。移動状態検出部1026は、当該移動端末装置100を携帯しているユーザの移動状態を判定する。例えば、センサ114により、加速度情報が入力される。移動状態検出部1026は、加速度情報に基づいて、ユーザの移動状態を判定する。移動状態検出部1026は、ユーザが車や電車などの移動手段により移動していると判定した場合、該移動手段を示す情報を状態判定部1028に入力する。移動状態検出部1026は、ユーザが移動手段により移動していると判定されない場合には、何も入力しない。また、移動状態検出部1026は、ユーザが移動手段により移動していると判定されない場合には、移動手段により移動していないことを示す情報を状態判定部1028に入力するようにしてもよい。
【0038】
図5は、ユーザの移動状態の検出例を示す。
【0039】
例えば、移動状態検出部1026は、加速度情報に基づいて、該加速度が第1の閾値以上であり、且つ所定の第2の閾値未満である場合に車に乗車していると判定し、所定の第2の閾値以上である場合に電車へ乗車していると判定する。車に乗車している場合よりも、電車に乗車している場合の方が加速度が大きいと想定されるためである。
【0040】
本移動端末装置100は、状態判定部1028を有する。状態判定部1028には、在圏基地局情報取得部1022により在圏基地局情報が入力され、歩行検出部1024により歩行情報が必要に応じて入力され、移動状態検出部1026により移動状態が必要に応じて入力される。「必要に応じて」とは、入力されない場合もあるからである。状態判定部1028は、在圏基地局情報に基づいて、所定の時間における在圏基地局の変更された回数に基づいて、当該移動端末装置100が高速移動しているか低速移動しているかを判定する。状態判定部1028は、歩行情報又は移動状態を測位時間間隔設定部1030に入力する。また、状態判定部1028は、測位時間間隔設定部1030に、当該移動端末装置100が高速移動しているか低速移動しているかの判定結果を、ユーザの移動速度情報として入力する。
【0041】
図6は、ユーザの移動速度の検出例を示す。
【0042】
例えば、状態判定部1028は、移動状態が電車に乗車している状態であると判定された場合には、在圏基地局情報に基づいて、該在圏基地局の所定時間における変更回数が所定の第3の閾値未満である場合に低速移動していると判定し、所定の第3の閾値以上である場合に高速移動していると判定する。また、例えば、状態判定部1028は、移動状態が車に乗車している状態であると判定された場合には、在圏基地局情報に基づいて、該在圏基地局の所定時間における変更回数が所定の第4の閾値未満である場合に低速移動していると判定し、所定の第4の閾値以上である場合に高速移動していると判定する。第4の閾値<第3の閾値であるのが好ましい。電車において高速移動であるかどうかを判定するための閾値と、車において高速移動であるかどうかを判定するための閾値とは異なるのが好ましいためである。また、処理負荷を低減する観点からは、第4の閾値=第3の閾値であってもよい。所定の時間における在圏基地局の切り替わりの回数が多い程高速移動していると判定され、在圏基地局の切り替わりの回数が少ない程低速移動していると判定される。
【0043】
本移動端末装置100は、測位時間間隔設定部1030を有する。測位時間間隔設定部1030は、状態判定部1028により入力された歩行情報又は移動状態と、ユーザの移動速度情報とに基づいて、GPS受信装置112に測位されるべき時間間隔を設定する。例えば、歩行、低速移動中の車に乗車中、高速移動中の車に乗車中、低速移動中の電車に乗車中、高速移動中の電車に乗車中の順に、測位時間間隔が長くなるように設定されてもよい。測位時間間隔設定部1028により設定された測位時間間隔は、歩行情報又は移動状態と、ユーザの移動速度情報とともに測位部1032に入力される。
【0044】
本移動端末装置100は、測位部1032を有する。測位部1032は、GPS受信装置112に測位命令を入力する。例えば、測位部1032は、測位時間間隔設定部1030により設定された測位時間間隔に従って、GPS受信装置112に測位命令を入力する。また、測位部1032は、GPS受信装置112による測位により得られた位置情報を取得する。該位置情報は、歩行情報又は移動状態と、ユーザの移動速度情報とともに位置通知判定部1034に入力される。
【0045】
図7は、本実施例に従った移動端末装置100における測位すべき時間間隔及び位置を通知すべき時間間隔の設定例を示す。
【0046】
図7によれば、低速時、例えば歩行している場合には、測位すべき時間間隔及び位置を通知すべき時間間隔はデフォルト値(初期値)に設定される。図7には、デフォルト値の一例として5分が示されているが、適宜変更・設定可能である。また、高速移動時、例えば電車に乗車している場合には、測位すべき時間間隔及び位置を通知すべき時間間隔はデフォルト値(初期値)よりも長い時間に設定される。図7には、10分間隔。20分間隔と次第に長い時間に設定される例が示される。該時間は一例であり、適宜設定・変更可能である。
【0047】
本移動端末装置100は、位置通知判定部1034を有する。位置通知判定部1034は、前回の測位演算により取得された位置情報を一時的に記憶する。位置通知判定部1034は、測位部1032により入力された新たな位置情報と、前回の測位演算により取得された前回位置情報とを比較し、新たな位置情報が前回の位置情報とほぼ同じ位置であると判定される場合には、位置情報を通知しないと判定する。例えば、新たな位置情報により示される位置が、前回の位置情報により示される位置から所定の範囲内である場合に前回の位置情報とほぼ同じ位置であると判定してもよい。位置通知判定部1034は、新たな位置情報が前回の位置情報とほぼ同じ位置であると判定されない場合には、位置情報を通知すると判定する。例えば、新たな位置情報により示される位置が、前回の位置情報により示される位置から所定の範囲内でない場合に前回の位置情報と異なる位置であると判定してもよい。位置通知判定部1034は、位置情報を通知すると判定した場合、歩行情報又は移動状態と、ユーザの移動速度情報とともに、該新たな位置情報を位置通知部1036に入力する。新たな位置情報が前回の位置情報と異なる位置であると判定される場合に位置情報を通知すると判定することにより、移動端末装置100の消費電力を低減できる。また、位置情報の通知回数が減少することにより、ネットワーク設備におけるトラヒック負荷を低減できる。
【0048】
本移動端末装置100は、位置通知部1036を有する。位置通知部1036は、位置通知判定部1034により、歩行情報又は移動状態と、ユーザの移動速度情報とともに、該位置情報が入力された場合に、位置情報を通知する位置情報通知信号を生成する。該位置情報通知信号には、当該移動端末装置100の位置情報、当該移動端末装置100を携帯するユーザが歩行しているか移動手段により移動しているかを示す情報、移動手段により移動している場合には、高速移動中であるか低速移動中であるかを示す移動速度情報が含まれる。例えば、当該移動端末装置100を携帯するユーザが歩行しているか移動手段により移動しているかを示す情報、移動手段により移動している場合には、高速移動中であるか低速移動中であるかを示す移動速度情報を示すフラグを設け、該当するフラグを立てるようにしてもよい。該位置情報通知信号は、通信部110により、サービス提供装置400を宛先として送信される。
【0049】
本携帯端末装置100は、複数のCPUを有するようにしてもよい。例えば、図4に示される機能のうち、在圏基地局情報取得部1022は、C-CPU(Communication-CPU)により実行されるようにしてもよい。C-CPUは、伝送系制御用のCPUであり、例えば、基地局、交換機との間の接続、切断などの通信動作の制御を行う。また、図4に示される機能のうち、状態判定部1028と、測位時間間隔設定部1030と、測位部1032と、位置通知判定部1034と、位置通知部1036は、A-CPU(Application-CPU)により実行されるようにしてもよい。A-CPUは、アプリケーション系制御用のCPUであり、例えば各種アプリケーション機能やユーザインタフェースの制御を行う。また、状態判定部1028と、測位時間間隔設定部1030とを、測位時間間隔制御装置として実現してもよい。
【0050】
<移動端末装置の動作(その1)>
図8は、本移動端末装置100の動作を示すフローチャート(その1)である。
【0051】
以下の処理は、移動端末装置100による測位タイミングを契機として行われてもよい。また、状態判定部1028により移動状態及び/又は移動速度に変化が生じたことを契機として行われてもよい。
【0052】
本移動端末装置100は、当該移動端末装置100が電車により移動しているかどうかを判定する(ステップS802)。例えば、移動状態検出部1026は、センサ114により入力される情報に基づいて、ユーザの移動状態を判定する。例えば、センサ114が加速度センサにより構成されている場合には、移動状態検出部1026は、加速度情報に基づいて、該加速度が所定の第2の閾値以上である場合に電車に乗車していると判定する。
【0053】
当該移動端末装置100が電車により移動していると判定される場合(ステップS802:YES)、本移動端末装置100は、高速移動しているかどうかを判定する(ステップS804)。例えば、状態判定部1028は、在圏基地局情報取得部1022により入力された在圏基地局情報に基づいて、所定の時間における在圏基地局の変更された回数を求め、該回数に基づいて、当該移動端末装置100が高速移動しているかどうかを判定する。例えば、状態判定部1028は、在圏基地局の所定時間における変更回数が所定の第3の閾値以上である場合に高速移動していると判定する。
【0054】
本移動端末装置100を携帯するユーザが、高速移動している電車に乗車していると判定された場合(ステップS804:YES)、本移動端末装置100は、次回の測位間隔を3倍に拡大する(ステップS806)。例えば、測位時間間隔設定部1030は、本移動端末装置100を携帯するユーザが高速移動している電車に乗車していると判定された場合には、今回の測位間隔と比較して、次回の測位間隔を3倍に拡大する。但し、測位時間間隔が拡大し続けることを防止する観点から測位時間間隔の上限値αが設定される。従って、上限値αに達するまで測位間隔が拡大される。
【0055】
一方、本移動端末装置100を携帯するユーザが、電車に乗車しているが、該電車が高速移動していると判定されない場合(ステップS804:NO)、本移動端末装置100は、次回の測位間隔を2倍に拡大する(ステップS808)。例えば、状態判定部1028は、在圏基地局の所定時間における変更回数が所定の第3の閾値未満である場合に低速移動していると判定する。測位時間間隔設定部1030は、本移動端末装置100を携帯するユーザが電車に乗車していると判定されるが、該電車が高速移動していると判定されない場合には、今回の測位間隔と比較して、次回の測位間隔を2倍に拡大する。但し、測位時間間隔が拡大し続けることを防止する観点から測位時間間隔の上限値αが設定される。従って、上限値αに達するまで測位間隔が拡大される。
【0056】
ステップS802において、当該移動端末装置100が電車により移動していると判定されない場合(ステップS802:NO)、本移動端末装置100は、当該移動端末装置100が車により移動しているかどうかを判定する(ステップS810)。例えば、移動状態検出部1026は、センサ114により入力される情報に基づいて、ユーザの移動状態を判定する。例えば、センサ114が加速度センサにより構成されている場合には、移動状態検出部1026は、加速度情報に基づいて、該加速度が所定の第1の閾値以上であり、且つ第2の閾値未満である場合に車に乗車していると判定する。
【0057】
本移動端末装置100が車により移動していると判定される場合(ステップS810:YES)、本移動端末装置100は、高速移動しているかどうかを判定する(ステップS812)。例えば、状態判定部1028は、在圏基地局情報取得部1022により入力された在圏基地局情報に基づいて、所定の時間における在圏基地局の変更された回数を求め、該回数に基づいて、当該移動端末装置100が高速移動しているかどうかを判定する。例えば、状態判定部1028は、在圏基地局の所定時間における変更回数が所定の第4の閾値以上である場合に高速移動していると判定する。
【0058】
本移動端末装置100を携帯するユーザが、高速移動している車に乗車していると判定された場合(ステップS812:YES)、本移動端末装置100は、次回の測位間隔を2倍に拡大する(ステップS814)。例えば、測位時間間隔設定部1030は、本移動端末装置100を携帯するユーザが高速移動している車に乗車していると判定された場合には、今回の測位間隔と比較して、次回の測位間隔を2倍に拡大する。但し、測位時間間隔が拡大し続けることを防止する観点から測位時間間隔の上限値αが設定される。従って、上限値αに達するまで測位間隔が拡大される。
【0059】
一方、本移動端末装置100を携帯するユーザが、車に乗車しているが、該車が高速移動していると判定されない場合(ステップS812:NO)、本移動端末装置100は、次回の測位間隔を初期値設定する(ステップS816)。例えば、状態判定部1028は、在圏基地局の所定時間における変更回数が所定の第4の閾値未満である場合に低速移動していると判定する。例えば、測位時間間隔設定部1030は、本移動端末装置100を携帯するユーザが車に乗車していると判定されるが、該車が高速移動していると判定されない場合には、次回の測位間隔を初期値に設定する。
【0060】
ステップS810において、当該移動端末装置100が車により移動していると判定されない場合(ステップS810:NO)、本移動端末装置100は、次回の測位間隔を初期値設定する(ステップS818)。例えば、測位時間間隔設定部1030は、本移動端末装置100を携帯するユーザが車により移動していると判定されない場合には、次回の測位間隔を初期値に設定する。例えば、本移動端末装置100を携帯するユーザが車により移動していると判定されない場合には、該ユーザが歩行していると判定される。
【0061】
本移動端末装置100は、ステップS806、S808、S814、S816、又はS818により設定された測位時間間隔に従って測位を行い、位置情報を取得する。本移動端末装置100は、位置情報通知信号を生成し、サービス提供装置400に、該位置情報通知信号を通知する(ステップS820)。例えば、位置通知判定部1034は、新たに取得された位置情報が前回の位置情報と比較して、同じ位置と見なせない場合に、該新たに取得した位置情報を通知すると判定する。位置通知判定部1034により新たに取得した位置情報を通知すると判定された場合に、位置通知部1036は、位置通知信号を生成する。該位置情報通知信号には、当該移動端末装置100の位置情報、当該移動端末装置100を携帯するユーザが歩行しているか移動手段により移動しているかを示す情報、移動手段により移動している場合には、高速移動中であるか低速移動中であるかを示す情報が含まれる。本移動端末装置100は、サービス提供装置400に、該位置情報通知信号を通知する。
【0062】
ステップS802−S820の処理は、移動端末装置100に搭載された中央演算処理装置102がプログラムに従って処理を行うことにより実行される。中央演算処理装置102を移動端末装置100として機能させるためのプログラムは、例えば、通信網300を介してダウンロードされる。また、フレキシブルディスク、CD−ROM、メモリカード等の記録媒体に記録された状態で提供されてもよい。プログラムが記録媒体により提供される場合には、該記録媒体を移動端末装置100の補助記憶装置に挿入すると、記録媒体に記録されたプログラムが読み取られる。中央演算処理装置102は、読み込んだプログラムをRAMあるいはHDDに書き込み、処理を実行する。プログラムは、移動端末装置100のコンピュータ(中央演算処理装置102)に、図8のステップS802−S820を実行させる。また、例えば、プログラムは、少なくとも一部のステップを実行されるようにしてもよい。
【0063】
<移動端末装置の動作(その2)>
図9は、本移動端末装置100の動作を示すフローチャート(その2)である。
【0064】
以下の処理は、移動端末装置100による測位タイミングを契機として行われてもよい。また、状態判定部1028により移動状態及び/又は移動速度に変化が生じたことを契機として行われてもよい。
【0065】
図9において、ステップS902−S904、ステップS910−S912、及びステップS920は、図8を参照して説明したステップS802−S804、ステップS810−S812、及びステップS820と同様である。
【0066】
本移動端末装置100を携帯するユーザが、高速移動している電車に乗車していると判定された場合(ステップS904:YES)、本移動端末装置100は、次回の測位間隔を初期値の4倍に設定する(ステップS906)。例えば、測位時間間隔設定部1030は、本移動端末装置100を携帯するユーザが高速移動している電車に乗車していると判定された場合には、次回の測位間隔を初期値の4倍に設定する。
【0067】
本移動端末装置100を携帯するユーザが、電車に乗車しているが、該電車が高速移動していると判定されない場合(ステップS904:NO)、本移動端末装置100は、次回の測位間隔を初期値の2倍に設定する(ステップS908)。例えば、測位時間間隔設定部1030は、本移動端末装置100を携帯するユーザが電車に乗車していると判定されるが、該電車が高速移動していると判定されない場合には、次回の測位間隔を初期値の2倍に設定する。
【0068】
本移動端末装置100を携帯するユーザが、高速移動している車に乗車していると判定された場合(ステップS912:YES)、本移動端末装置100は、次回の測位間隔を初期値の2倍に設定する(ステップS914)。例えば、測位時間間隔設定部1030は、本移動端末装置100を携帯するユーザが高速移動している車に乗車していると判定された場合には、次回の測位間隔を初期値の2倍に設定する。
【0069】
本移動端末装置100を携帯するユーザが、車に乗車しているが、該車が高速移動していると判定されない場合(ステップS912:NO)、本移動端末装置100は、次回の測位間隔を初期値設定する(ステップS916)。例えば、測位時間間隔設定部1030は、本移動端末装置100を携帯するユーザが車に乗車していると判定されるが、該車が高速移動していると判定されない場合には、次回の測位間隔を初期値に設定する。
【0070】
ステップS910において、当該移動端末装置100が車により移動していると判定されない場合(ステップS910:NO)、本移動端末装置100は、次回の測位間隔を初期値設定する(ステップS918)。例えば、測位時間間隔設定部1030は、本移動端末装置100を携帯するユーザが車により移動していると判定されない場合には、次回の測位間隔を初期値に設定する。
【0071】
ステップS902−S920の処理は、移動端末装置100に搭載された中央演算処理装置102がプログラムに従って処理を行うことにより実行される。プログラムは、移動端末装置100のコンピュータ(中央演算処理装置102)に、図9のステップS902−S920を実行させる。また、例えば、プログラムは、少なくとも一部のステップを実行されるようにしてもよい。
【0072】
本実施例によれば、移動端末装置を携帯するユーザの移動状態と、移動速度に応じて、適切に、当該移動端末装置の位置を測定すべき時間間隔と、位置情報を通知すべき時間間隔とを設定できる。当該移動端末装置の位置を測定すべき時間間隔を設定できることにより、移動端末装置の消費電力を低減できる。測位回数が減少するためである。また、位置情報を通知すべき時間間隔を設定できることにより、移動端末装置の消費電力を低減できる。位置情報を送信する回数が減少するためである。さらに、ネットワーク設備のトラヒック負荷を低減できる。
【0073】
さらに、測位の結果得られた位置情報と前回の位置情報とが同様と見なされる場合には位置情報を通知しないため、位置情報の通知回数を減少させることができる。したがって、移動端末装置の位置を測定すべき時間間隔と、位置情報を通知すべき時間間隔とが同じである場合もあるし、異なる場合もある。
【0074】
また、本実施例によれば、位置情報とともに、移動端末装置を携帯するユーザの移動状態と、移動速度とをサービス提供者に通知できる。移動端末装置を携帯するユーザの移動状態と、移動速度とをサービス提供者に通知できることにより、サービス提供者は、ユーザの行動を推定できる。ユーザの行動を推定できることにより、該ユーザの状況に適したコンテンツを提供できる。
【0075】
<変形例>
上述した実施例において、測位間隔を設定する機能は、サービス提供装置400が有するようにしてもよいし、該サービス提供装置400とは異なる他のサーバ(図示無し)が有するようにしてもよい。本変形例では、一例として、測位間隔を設定する機能をサービス提供装置400が有する場合について説明する。
【0076】
<サービス提供装置>
図10は、本サービス提供装置400の機能を示す。
【0077】
本サービス提供装置400は、測位時間間隔制御装置を有する。
【0078】
測位時間間隔制御装置は、測位時間間隔設定部402を有する。測位時間間隔設定部402には、移動端末装置100により、該移動端末装置100を携帯するユーザの歩行情報又は移動状態と、移動速度とが通知される。測位時間間隔設定部402は、該移動端末装置100を携帯するユーザの歩行情報又は移動状態と、移動速度とに基づいて、該移動端末装置100に測位させるべき時間間隔を設定する。例えば、歩行、低速移動中の車に乗車中、高速移動中の車に乗車中、低速移動中の電車に乗車中、高速移動中の電車に乗車中の順に、測位時間間隔が長くなるように設定されてもよい。測位時間間隔設定部402により設定された測位時間間隔は、測位時間間隔通知部404に入力される。
【0079】
測位時間間隔制御装置は、測位時間間隔通知部404を有する。測位時間間隔通知部404は、測位時間間隔設定部402により入力された測位時間間隔を移動端末装置100に送信する。該測位時間間隔は、通信網300を介して、基地局装置200に送信され、移動端末装置100に通知される。
【0080】
<移動端末装置>
図11は、本移動端末装置100の機能を示す機能ブロック図である。図11には、中央演算処理装置102により実行される機能が主に示される。
【0081】
本移動端末装置100は、図4を参照して説明した移動端末装置と、状態判定部1028と、測位部1032と、位置通知判定部1034と、位置通知部1036の機能が異なる。また、本移動端末装置100は、測位時間間隔設定部1030を有さない。
【0082】
状態判定部1028には、在圏基地局情報取得部1022により在圏基地局情報が入力され、歩行検出部1024により歩行情報が必要に応じて入力され、移動状態検出部1026により移動状態が必要に応じて入力される。状態判定部1028は、在圏基地局情報に基づいて、所定の時間における在圏基地局の変更された回数に基づいて、当該移動端末装置100が高速移動しているか低速移動しているかを判定する。状態判定部1028は、歩行情報又は移動状態を通信部110に入力する。また、状態判定部1028は、通信部110に、当該移動端末装置100が高速移動しているか低速移動しているかの判定結果を、ユーザの移動速度情報として入力する。通信部110は、状態判定部1028により入力された歩行情報又は移動状態と、ユーザの移動速度情報とをサービス提供装置400を宛先として送信する。
【0083】
測位部1032は、GPS受信装置112に測位命令を入力する。例えば、測位部1032は、サービス提供装置400により通知された測位時間間隔に従って、GPS受信装置112に測位命令を入力する。また、測位部1032は、GPS受信装置112による測位により得られた位置情報を取得する。該位置情報は、位置通知判定部1034に入力される。歩行情報又は移動状態と、ユーザの移動速度情報は位置通知判定部1034に入力されない。位置情報を通知する前にサービス提供装置400に通知しているためである。しかし、再度通知するようにしてもよい。
【0084】
位置通知判定部1034は、前回の測位演算により取得された位置情報を一時的に記憶する。位置通知判定部1034は、測位部1032により入力された新たな位置情報と、前回の測位演算により取得された前回位置情報とを比較し、新たな位置情報が前回の位置情報とほぼ同じ位置であると判定される場合には、位置情報を通知しないと判定する。位置通知判定部1034は、新たな位置情報が前回の位置情報とほぼ同じ位置であると判定されない場合には、位置情報を通知すると判定する。位置通知判定部1034は、位置情報を通知すると判定した場合、該新たな位置情報を位置通知部1036に入力する。新たな位置情報が前回の位置情報とほぼ同じ位置であると判定されない場合にのみ位置情報を通知すると判定することにより、移動端末装置100の消費電力を低減できる。また、位置情報の通知回数が減少することにより、ネットワーク設備におけるトラヒック負荷を低減できる。
【0085】
位置通知部1036は、位置通知判定部1034により、位置情報が入力された場合に、位置情報を通知する位置情報通知信号を生成する。該位置情報通知信号には、当該移動端末装置100の位置情報が含まれる。該位置情報通知信号は、通信部110により、サービス提供装置400を宛先として送信される。
【0086】
<移動端末装置の動作>
図12は、本移動端末装置100の動作を示すフローチャートである。
【0087】
以下の処理は、移動端末装置100による測位タイミングを契機として行われてもよい。また、状態判定部1028により移動状態及び/又は移動速度に変化が生じたことを契機として行われてもよい。
【0088】
図12において、ステップS1202−S1204、及びステップS1210−S1212は、図8を参照して説明したステップS802−S804、及びステップS810−S812と同様である。
【0089】
本移動端末装置100を携帯するユーザが、高速移動していると判定された場合(ステップS1204:YES)、本移動端末装置100は、高速移動中の電車に乗車していると判定する(ステップS1206)。例えば、状態判定部1028は、本移動端末装置100を携帯するユーザが高速移動している電車に乗車していると判定する。
【0090】
本移動端末装置100を携帯するユーザが、高速移動していると判定されない場合(ステップS1204:NO)、本移動端末装置100は、低速移動している電車に乗車していると判定する(ステップS1208)。例えば、状態判定部1028は、本移動端末装置100を携帯するユーザが、低速移動している電車に乗車していると判定する。
【0091】
本移動端末装置100を携帯するユーザが、高速移動していると判定された場合(ステップS1212:YES)、本移動端末装置100は、ユーザが高速移動している車に乗車していると判定する(ステップS1214)。例えば、状態判定部1028は、本移動端末装置100を携帯するユーザが、高速移動している車に乗車していると判定する。
【0092】
本移動端末装置100を携帯するユーザが、高速移動していると判定されない場合(ステップS1212:NO)、本移動端末装置100は、低速移動している車に乗車していると判定する(ステップS1216)。例えば、状態判定部1028は、本移動端末装置100を携帯するユーザが低速移動している車に乗車していると判定する。
【0093】
ステップS1210において、当該移動端末装置100が車により移動していると判定されない場合(ステップS1210:NO)、本移動端末装置100は、当該移動端末装置100を携帯するユーザが歩行していると判定する(ステップS1218)。例えば、状態
判定部1028は、本移動端末装置100を携帯するユーザが歩行していると判定する。
【0094】
本移動端末装置100はステップS1206、S1208、S1214、S1216、又はS1218による判定結果に従って、歩行情報又は移動状態情報と、移動速度情報とをサービス提供装置400に送信する(ステップS1220)。
【0095】
ステップS1202−S1220の処理は、移動端末装置100に搭載された中央演算処理装置102がプログラムに従って処理を行うことにより実行される。プログラムは、移動端末装置100のコンピュータ(中央演算処理装置102)に、図12のステップS1202−S1220を実行させる。また、例えば、プログラムは、少なくとも一部のステップを実行されるようにしてもよい。
【0096】
<サービス提供装置の動作(その1)>
図13は、本サービス提供装置400の動作を示すフローチャート(その1)である。
【0097】
本サービス提供装置400は、移動端末装置100が電車により移動しているかどうかを判定する(ステップS1302)。例えば、測位時間間隔設定部402は、移動端末装置100により通知された情報に基づいて、ユーザの移動状態を判定する。
【0098】
移動端末装置100が電車により移動していると判定される場合(ステップS1302:YES)、本サービス提供装置400は、高速移動しているかどうかを判定する(ステップS1304)。例えば、測位時間間隔設定部402は、移動端末装置100により通知された情報に基づいて、移動端末装置100が高速移動しているかどうかを判定する。
【0099】
移動端末装置100を携帯するユーザが、高速移動している電車に乗車していると判定された場合(ステップS1304:YES)、本サービス提供装置400は、次回の測位間隔を3倍に拡大する(ステップS1306)。例えば、測位時間間隔設定部402は、移動端末装置100を携帯するユーザが高速移動している電車に乗車していると判定された場合には、今回の測位間隔と比較して、次回の測位間隔を3倍に拡大する。但し、測位時間間隔が拡大し続けることを防止する観点から測位時間間隔の上限値αが設定される。従って、上限値αに達するまで測位間隔が拡大される。
【0100】
一方、本移動端末装置100を携帯するユーザが、電車に乗車しているが、該電車が高速移動していると判定されない場合(ステップS1304:NO)、本サービス提供装置400は、次回の測位間隔を2倍に拡大する(ステップS1308)。例えば、測位時間間隔設定部402は、移動端末装置100を携帯するユーザが電車に乗車していると判定されるが、該電車が高速移動していると判定されない場合には、今回の測位間隔と比較して、次回の測位間隔を2倍に拡大する。但し、測位時間間隔が拡大し続けることを防止する観点から測位時間間隔の上限値αが設定される。従って、上限値αに達するまで測位間隔が拡大される。
【0101】
ステップS1302において、移動端末装置100が電車により移動していると判定されない場合(ステップS1302:NO)、本サービス提供装置400は、移動端末装置100が車により移動しているかどうかを判定する(ステップS1310)。例えば、測位時間間隔設定部402は、移動端末装置100により通知された情報に基づいて、ユーザの移動状態を判定する。
【0102】
移動端末装置100が車により移動していると判定される場合(ステップS1310:YES)、本サービス提供装置400は、高速移動しているかどうかを判定する(ステップS1312)。例えば、測位時間間隔設定部402は、移動端末装置100により通知された情報に基づいて、移動端末装置100が高速移動しているかどうかを判定する。
【0103】
移動端末装置100を携帯するユーザが、高速移動している車に乗車していると判定された場合(ステップS1312:YES)、本サービス提供装置400は、次回の測位間隔を2倍に拡大する(ステップS1314)。例えば、測位時間間隔設定部402は、移動端末装置100を携帯するユーザが高速移動している車に乗車していると判定された場合には、今回の測位間隔と比較して、次回の測位間隔を2倍に拡大する。但し、測位時間間隔が拡大し続けることを防止する観点から測位時間間隔の上限値αが設定される。従って、上限値αに達するまで測位間隔が拡大される。
【0104】
一方、移動端末装置100を携帯するユーザが、車に乗車しているが、該車が高速移動していると判定されない場合(ステップS1312:NO)、本サービス提供装置400は、次回の測位間隔を初期値に設定する(ステップS1316)。例えば、測位時間間隔設定部402は、移動端末装置100により通知された情報に基づいて、移動端末装置100を携帯するユーザが車に乗車していると判定されるが、該車が高速移動していると判定されない場合には、次回の測位間隔を初期値に設定する。
【0105】
ステップS1310において、当該移動端末装置100が車により移動していると判定されない場合(ステップS1310:NO)、本サービス提供装置400は、次回の測位間隔を初期値設定する(ステップS1318)。例えば、測位時間間隔設定部402は、本移動端末装置100を携帯するユーザが車により移動していると判定されない場合には、次回の測位間隔を初期値に設定する。例えば、移動端末装置100を携帯するユーザが車により移動していると判定されない場合には、該ユーザが歩行していると判定される。
【0106】
本サービス提供装置400は、ステップS1306、S1308、S1314、S1316、又はS1318により設定された測位時間間隔を移動端末装置100に通知する(ステップS1320)。例えば、測位時間間隔通知部404は、測位時間間隔と移動端末装置100に通知する。
【0107】
ステップS1302−S1320の処理は、サービス提供装置400に搭載された中央演算処理装置(図示なし)がプログラムに従って処理を行うことにより実行される。プログラムは、サービス提供装置400のコンピュータ(中央演算処理装置)に、図13のステップS1302−S1320を実行させる。また、例えば、プログラムは、少なくとも一部のステップを実行されるようにしてもよい。
【0108】
<サービス提供装置の動作(その2)>
図14は、本サービス提供装置400の動作を示すフローチャート(その2)である。
【0109】
図14において、ステップS1402−S1404、ステップS1410−S1412、及びステップS1420は、図13を参照して説明したステップS1302−S1304、ステップS1310−S1312、及びステップS1320と同様である。
【0110】
移動端末装置100を携帯するユーザが、高速移動している電車に乗車していると判定された場合(ステップS1404:YES)、本サービス提供装置400は、次回の測位間隔を初期値の4倍に設定する(ステップS1406)。例えば、測位時間間隔設定部402は、移動端末装置100を携帯するユーザが高速移動している電車に乗車していると判定された場合には、次回の測位間隔を初期値の4倍に設定する。
【0111】
移動端末装置100を携帯するユーザが、電車に乗車しているが、該電車が高速移動していると判定されない場合(ステップS1404:NO)、本サービス提供装置400は、次回の測位間隔を初期値の2倍に設定する(ステップS1408)。例えば、測位時間間隔設定部402は、移動端末装置100を携帯するユーザが電車に乗車していると判定されるが、該電車が高速移動していると判定されない場合には、次回の測位間隔を初期値の2倍に設定する。
【0112】
本移動端末装置100を携帯するユーザが、高速移動している車に乗車していると判定された場合(ステップS1412:YES)、本サービス提供装置400は、次回の測位間隔を初期値の2倍に設定する(ステップS1414)。例えば、測位時間間隔設定部402は、本移動端末装置100を携帯するユーザが高速移動している車に乗車していると判定された場合には、次回の測位間隔を初期値の2倍に設定する。
【0113】
本移動端末装置100を携帯するユーザが、車に乗車しているが、該車が高速移動していると判定されない場合(ステップS1412:NO)、本サービス提供装置400は、次回の測位間隔を初期値設定する(ステップS1416)。例えば、測位時間間隔設定部402は、移動端末装置100を携帯するユーザが車に乗車していると判定されるが、該車が高速移動していると判定されない場合には、次回の測位間隔を初期値に設定する。
【0114】
ステップS1410において、当該移動端末装置100が車により移動していると判定されない場合(ステップS1410:NO)、本サービス提供装置400は、次回の測位間隔を初期値設定する(ステップS1418)。例えば、測位時間間隔設定部402は、本移動端末装置100を携帯するユーザが車により移動していると判定されない場合には、次回の測位間隔を初期値に設定する。例えば、移動端末装置100を携帯するユーザが車により移動していると判定されない場合には、該ユーザが歩行していると判定される。
【0115】
本サービス提供装置400は、ステップS1406、S1408、S1414、S1416、又はS1418により設定された測位時間間隔を移動端末装置100に通知する(ステップS1420)。例えば、測位時間間隔通知部404は、測位時間間隔と移動端末装置100に通知する。
【0116】
ステップS1402−S1420の処理は、サービス提供装置400に搭載された中央演算処理装置(図示なし)がプログラムに従って処理を行うことにより実行される。プログラムは、サービス提供装置400のコンピュータ(中央演算処理装置)に、図14のステップS1402−S1420を実行させる。また、例えば、プログラムは、少なくとも一部のステップを実行されるようにしてもよい。
【0117】
上述した実地例において、歩行情報又は移動状態と、移動速度とに対応して測位間隔が設定されてもよい。
【0118】
図15は、測位時間間隔の設定例を示す。
【0119】
状態判定部1028により歩行情報が入力された場合には、測位時間間隔Aに設定される。状態判定部1028により移動状態が入力され、該移動状態が車への乗車であり、且つユーザの移動速度が低速移動中である場合には、測位時間間隔Bに設定される。状態判定部1028により移動状態が入力され、該移動状態が車への乗車であり、且つユーザの移動速度が高速移動中である場合には、測位時間間隔Cに設定される。状態判定部1028により移動状態が入力され、該移動状態が電車への乗車であり、且つユーザの移動速度が低速移動中である場合には、測位時間間隔Dに設定される。状態判定部1028により移動状態が入力され、該移動状態が電車への乗車であり、且つユーザの移動速度が高速移動中である場合には、測位時間間隔Eに設定される。図15において、A<B<C<D<Eであってもよいし、A<B<C=D<Eであってもよい。
【0120】
また、上述した実地例において、加速度情報に基づいて、移動状態と、移動速度とが判定されてもよい。
【0121】
図16は、加速度情報による移動状態と、移動速度との判定例を示す。
【0122】
例えば、加速度情報に基づいて、該加速度が所定の第1の閾値未満である場合には歩行していると判定される。加速度が所定の第1の閾値以上であり、且つ所定の第4の閾値未満である場合に、低速移動中の車に乗車していると判定される。加速度が所定の第4の閾値以上であり、且つ第2の閾値未満である場合に高速移動中の車に乗車していると判定される。加速度が所定の第2の閾値以上であり、且つ所定の第3の閾値未満である場合に、低速移動中の電車に乗車していると判定される。加速度が所定の第3の閾値以上である場合に高速移動中の電車に乗車していると判定される。ここで、第1の閾値<第4の閾値<第2の閾値<第3の閾値である。
【0123】
上述した各実施例によれば、位置を測定する時間間隔を制御する測位時間間隔制御装置が提供される。
【0124】
該測位時間間隔制御装置は、
移動端末装置の移動状態と、移動速度とを取得する、測位時間間隔設定部としての取得部と、
該取得部により取得された移動端末装置の移動状態と、移動速度とに基づいて、前記移動端末装置の位置を測定すべき時間間隔、及び該測定により得られた位置情報を出力すべき時間間隔を設定する測位時間間隔設定部と
を有し、
前記測位時間間隔設定部は、前記移動端末装置の移動状態及び/又は移動速度が変化した場合に、前記時間間隔を変更し、
前記移動端末装置は、
前記測位時間間隔設定部により設定された時間間隔で、前記移動端末装置の位置情報を取得し、該位置情報を出力する。
【0125】
さらに、
前記移動端末装置の在圏する在圏基地局を示す情報を取得する、状態判定部としての在圏基地局情報取得部と、
前記移動端末装置を携帯するユーザの移動状態を検出する、状態判定部としての移動状態検出部と、
前記在圏基地局情報取得部により取得されるべき在圏基地局の所定時間における変更回数に基づいて、当該移動端末装置の移動速度を推定する、状態判定部としての移動速度推定部と
を有し、
前記取得部は、前記移動状態検出部により検出された移動状態と、前記移動速度推定部により推定された前記移動端末装置の移動速度を取得する。
【0126】
さらに、
前記測位時間間隔設定部は、前記移動端末装置の移動速度が高いほど、前記移動端末装置の位置を測定すべき時間間隔、及び該測定により得られた位置情報を出力すべき時間間隔を長い時間に設定する。
【0127】
さらに、
前記移動端末装置は、前記取得部により取得された前記移動端末装置の移動状態と、移動速度を出力する。
【0128】
上述した各実施例によれば、位置を測定する時間間隔を制御する測位時間間隔制御装置における測位時間間隔制御方法が提供される。
【0129】
該測位時間間隔制御方法は、
移動端末装置の移動状態と、移動速度とを取得する取得ステップと、
該取得ステップにより取得された移動端末装置の移動状態と、移動速度とに基づいて、前記移動端末装置の位置を測定すべき時間間隔、及び該測定により得られた位置情報を出力すべき時間間隔を設定する測位時間間隔設定ステップと
を有し、
前記測位時間間隔設定ステップは、前記移動端末装置の移動状態及び/又は移動速度が変化した場合に、前記時間間隔を変更し、
前記移動端末装置は、
前記測位時間間隔設定部により設定された時間間隔で、前記移動端末装置の位置情報を取得し、該位置情報を出力する。
【0130】
説明の便宜上、発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明されるが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてよい。
【0131】
以上、本発明は特定の実施例を参照しながら説明されてきたが、各実施例は単なる例示に過ぎず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。説明の便宜上、本発明の実施例に係る装置は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウエアで、ソフトウエアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明は上記実施例に限定されず、本発明の精神から逸脱することなく、様々な変形例、修正例、代替例、置換例等が包含される。
【符号の説明】
【0132】
100 移動端末装置
102 中央演算処理装置(CPU: Central Processing Unit)
104 記憶部
106 入力部
108 出力部
110 通信部
112 GPS受信装置
114 センサ
200 基地局装置
300 通信網
400 サービス提供装置
402 測位時間間隔設定部
404 測位時間間隔通知部
500−500(nは、n>3の整数) GPS衛星
1022 在圏基地局情報取得部
1024 歩行検出部
1026 移動状態検出部
1028 状態判定部
1030 測位時間間隔設定部
1032 測位部
1034 位置通知判定部
1036 位置通知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置を測定する時間間隔を制御する測位時間間隔制御装置であって、
移動端末装置の移動状態と、移動速度とを取得する取得部と、
該取得部により取得された移動端末装置の移動状態と、移動速度とに基づいて、前記移動端末装置の位置を測定すべき時間間隔、及び該測定により得られた位置情報を出力すべき時間間隔を設定する測位時間間隔設定部と
を有し、
前記測位時間間隔設定部は、前記移動端末装置の移動状態及び/又は移動速度が変化した場合に、前記時間間隔を変更し、
前記移動端末装置は、
前記測位時間間隔設定部により設定された時間間隔で、前記移動端末装置の位置情報を取得し、該位置情報を出力する測位時間間隔制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の測位時間間隔制御装置において、
前記移動端末装置の在圏する在圏基地局を示す情報を取得する在圏基地局情報取得部と、
前記移動端末装置を携帯するユーザの移動状態を検出する移動状態検出部と、
前記在圏基地局情報取得部により取得されるべき在圏基地局の所定時間における変更回数に基づいて、当該移動端末装置の移動速度を推定する移動速度推定部と
を有し、
前記取得部は、前記移動状態検出部により検出された移動状態と、前記移動速度推定部により推定された前記移動端末装置の移動速度を取得する測位時間間隔制御装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の測位時間間隔制御装置において、
前記測位時間間隔設定部は、前記移動端末装置の移動速度が高いほど、前記移動端末装置の位置を測定すべき時間間隔、及び該測定により得られた位置情報を出力すべき時間間隔を長い時間に設定する測位時間間隔制御装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の測位時間間隔制御装置において、
前記移動端末装置は、前記取得部により取得された前記移動端末装置の移動状態と、移動速度を出力する測位時間間隔制御装置。
【請求項5】
位置を測定する時間間隔を制御する測位時間間隔制御装置における測位時間間隔制御方法であって、
移動端末装置の移動状態と、移動速度とを取得する取得ステップと、
該取得ステップにより取得された移動端末装置の移動状態と、移動速度とに基づいて、前記移動端末装置の位置を測定すべき時間間隔、及び該測定により得られた位置情報を出力すべき時間間隔を設定する測位時間間隔設定ステップと
を有し、
前記測位時間間隔設定ステップは、前記移動端末装置の移動状態及び/又は移動速度が変化した場合に、前記時間間隔を変更し、
前記移動端末装置は、
前記測位時間間隔設定部により設定された時間間隔で、前記移動端末装置の位置情報を取得し、該位置情報を出力する測位時間間隔制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−171920(P2011−171920A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−32580(P2010−32580)
【出願日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】