無線通信システム
【課題】間欠受信機能を有する複数の無線機を、階層構造を有するように無線接続する通信システムにおいて、通信回数の差異に起因する無線機の消費電力のバラツキを低減する。
【解決手段】無線親機2の配下に3台の無線子機3〜5が存在し、無線子機3の配下に2台の無線子機4及び5が存在し、無線子機4の配下に1台の無線子機5が存在する階層構造を持っている。階層構造の上位の無線機は下位の無線機からのデータを上位へ中継する。通信回数が多くなる上位の無線機の間欠受信間隔を下位の無線機の間欠受信間隔より長くする。
【解決手段】無線親機2の配下に3台の無線子機3〜5が存在し、無線子機3の配下に2台の無線子機4及び5が存在し、無線子機4の配下に1台の無線子機5が存在する階層構造を持っている。階層構造の上位の無線機は下位の無線機からのデータを上位へ中継する。通信回数が多くなる上位の無線機の間欠受信間隔を下位の無線機の間欠受信間隔より長くする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスメータや水道メータなどの検針データを自動収集する自動検針システム、或いはガス漏れセンサや火災センサ等の情報を報知するセキュリティシステムなどに好適な無線通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
図10はこのような無線通信システムの概略構成を示す図である。この無線通信システムは、センタ装置201と、無線親機202と、無線子機203とからなる。センタ装置201と無線親機202とは携帯電話網などの公衆通信回線を用いてデータ通信を行う。無線親機202と無線子機203とは特定小電力無線によりデータ通信を行う。無線子機203にはガスメータ、水道メータ、ガス漏れセンサなどが接続されている。
【0003】
このように構成された通信システムにおいて、無線子機203に接続されたガスメータや水道メータで計測されたガスや水道の使用量(検針データ)をセンタ装置201で定期的に収集するには、センタ装置201は定期的に無線親機202を呼び出し、無線子機203に接続されたメータの検針データの送信を要求する。無線親機202は、この要求に従って無線子機203を呼び出し、検針データの送信を要求する。無線子機203は、検針データを無線親機202へ送信し、無線親機202は受信した検針データをセンタ装置201へ送信する。
【0004】
無線子機203は電池により駆動されており、消費電力を節約するため、待機時には例えば30sec毎に10msec受信回路の電源をオンにする間欠受信動作を行う。ここで30sec、10msecをそれぞれ間欠受信間隔、間欠受信時間と言う。そして、間欠受信時間、即ち受信回路の電源がオンになっている時間に無線親機202からの呼び出し(起動電文)の有無をチェックし、有る場合はデータ通信を行い、無い場合は受信回路の電源をオフにして待機する(特許文献1参照)。
【0005】
ここで、親機202が複数の無線子機からの検針データを収集するシステムを、図11Aに示すように、複数(ここでは3台)の無線子機203〜205が直接無線親機202と通信を行うように構成した場合は各無線子機の通信回数は同じであるため、消費電力も同じになる。
【0006】
しかし、図11Bに示すように、無線子機203の配下に無線子機204及び205を収容する階層構造とし、無線子機203に中継機能を持たせて無線子機204及び205の検針データを無線子機203経由で無線親機202に伝送するように構成した場合は、無線子機203の通信回数が多くなるため、その分消費電力が多くなり、無線子機203の電池が先に消耗してしまう。この結果、各無線子機の電池交換作業を異なる時期に行うことになり、作業工数が多くなるという問題がある。
【0007】
【特許文献1】特開平8−194022号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、間欠受信機能を有する複数の無線通信端末装置を、階層構造を有するように無線接続する無線通信システムにおいて、通信回数の差異に起因する無線通信端末装置の消費電力のバラツキを低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、間欠受信機能を有する複数の無線通信端末装置を、階層構造を有するように無線接続する無線通信システムであって、前記無線通信端末装置の間欠受信間隔を前記階層構造に応じて設定する手段を有することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の無線通信システムにおいて、前記手段は、無線通信端末装置の下位に存在する無線通信端末装置の数に応じて前記間欠受信間隔を設定することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1記載の無線通信システムにおいて、前記手段は、無線通信端末装置の直下及び直上に存在する無線通信端末装置の数に応じて前記間欠受信間隔を設定することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、無線通信端末装置から他の無線通信端末装置に対する呼び出し時間を前記階層構造に応じて設定する手段を有することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、前記無線通信端末装置の通信回数に応じて、前記設定された間欠受信間隔及び呼び出し時間を補正する手段を有することを特徴とする。
【0010】
(作用)
請求項1の発明によれば、階層構造を有するように無線接続される無線通信端末装置の間欠受信間隔を階層構造に応じて設定することにより、無線通信端末装置の間欠受信による消費電力を階層構造に応じて設定することができる。
請求項2の発明によれば、階層構造を有するように無線接続される無線通信端末装置の間欠受信間隔を下位に存在する無線通信端末装置の数に応じて設定することにより、無線通信端末装置の下位に存在する無線通信端末装置の数に応じて、無線通信端末装置の間欠受信による消費電力を設定することができる。
請求項3の発明によれば、階層構造を有するように無線接続される無線通信端末装置の間欠受信間隔を無線通信端末装置の直下及び直上に存在する無線通信端末装置の数に応じて設定することにより、無線通信端末装置と直接データ通信を行う無線通信端末装置の数に応じて、無線通信端末装置の間欠受信による消費電力を設定することができる。
請求項4の発明によれば、階層構造を有するように無線接続される無線通信端末装置の間欠受信間隔を階層構造に応じて設定するとともに、他の無線通信端末装置に対する呼び出し時間を階層構造に応じて設定することにより、無線通信端末装置の間欠受信による消費電力及び他の無線通信端末装置に対する呼び出しによる消費電力を階層構造に応じて設定することができる。
請求項5の発明によれば、無線通信端末装置の通信回数に応じて、間欠受信間隔及び呼び出し時間の設定値を補正することにより、無線通信端末装置の間欠受信による消費電力及び他の無線通信端末装置に対する呼び出しによる消費電力を階層構造に応じて設定し、かつ通信回数に応じて補正することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、間欠受信機能を有する複数の無線通信端末装置を、階層構造を有するように無線接続する無線通信システムにおいて、通信回数の差異に起因する無線通信端末装置の消費電力のバラツキを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態の無線通信システムの構成を示す図である。この無線通信システムは、センタ装置1と、無線親機2と、無線子機3〜5とからなる。センタ装置1と無線親機2とは携帯電話網などの公衆通信回線によりデータ通信を行う。無線親機2と無線子機3とは特定小電力無線などによりデータ通信を行う。無線子機3と無線子機4、無線子機4と無線子機5も特定小電力無線などによりデータ通信を行う。無線子機3〜5にはガスメータ、水道メータ、ガス漏れセンサなどが接続されている。
【0013】
無線子機3に接続されているメータの検針データは無線親機2を介してセンタ装置1へ送信される。無線子機4に接続されているメータの検針データは無線子機3及び無線親機2を介してセンタ装置1へ送信される。無線子機5に接続されているメータの検針データは無線子機4、無線子機3、及び無線親機2を介してセンタ装置1へ送信される。各無線子機に接続されているガス漏れセンサの検知データをセンタ装置1へ報知する場合も同様である。
【0014】
つまり、無線親機2の配下に3台の無線子機3〜5が存在し、無線子機3の配下に2台の無線子機4及び5が存在し、無線子機4の配下に1台の無線子機5が存在する階層構造を持っている。また、無線子機3及び4は、階層構造の下位に位置する無線子機から送信されたデータを階層構造の上位へ中継することで、全ての無線子機からのデータは無線親機2に届けられ、さらにセンタ装置1に届けられる。
【0015】
無線親機2の特定小電力無線の通信部、及び無線子機3〜5は通信相手を呼び出すときには、その通信相手宛に起動電文を送信する。また、無線親機2の特定小電力無線の通信部、及び無線子機3〜5は待機時には間欠受信動作を行う。そして、間欠受信動作中の間欠受信時間、即ち間欠受信間隔毎に受信回路の電源がオンになっている時間に自分宛の呼び出し(起動指令)を検出したときは、データの送受信が可能な状態へ移行し、自分宛の呼び出しを検出しなかった場合は受信回路の電源をオフにして待機する。
【0016】
ここで、無線親機2、無線子機3〜5の間欠受信間隔(間欠受信周期)は同一ではなく、配下に存在する無線子機の数が多い程、即ち上位の階層に存在する無線機程長くすることで、一定時間内の間欠受信回数を少なくし、間欠受信の累積による消費電力を少なくしている。このように、上位の階層に存在する無線機程、間欠受信に伴う消費電力を少なくすることで、中継によりデータ通信回数が多くなることに起因する消費電力の増大を補正している。この点の詳細については後述する。
【0017】
図2は図1の無線子機3の構成を示すブロック図である。無線子機3は、無線子機3全体の制御などを行う制御装置11と、アンテナ12と、アンテナ12に接続された送受信切替え回路(SW)13と、送受信切替え回路(SW)13に接続された送信回路14及び受信回路15と、制御装置11が動作するときに使用する各種データ、プログラムなどが記憶されるメモリ16と、メータや各種センサ(図示せず)が接続されたインタフェース(I/F)回路17とを備えている。
【0018】
制御装置11は間欠受信用タイマー18及び起動指令用タイマー19を備えている。間欠受信用タイマー18は受信回路15を間欠的にオンにする時間(間欠受信時間)及びその間隔(間欠受信間隔)を設定するためのタイマーである。起動指令用タイマー19は、無線子機3が無線子機4や無線親機2を呼び出すときに、制御装置11で作成された起動電文を送信回路14から送信する時間(呼び出し時間)を設定するためのタイマーである。これらのタイマーの設定時間を定めるためのデータはメモリ16に記憶されている。
【0019】
送受信切替え回路(SW)13は、制御装置11の制御に従ってアンテナ12を送信状態又は受信状態に切り替える回路である。送信回路14は制御装置11からのデータを変調するための変調回路を含んでおり、受信回路15は受信したデータを復調するための復調回路を含んでいる。インタフェース(I/F)回路17は制御装置11からの指令に応じてメータの検針データを読み出し、制御装置11に送る。また、ガス漏れセンサが検知データを生成したときは制御装置11に通知する。
【0020】
無線子機4及び5も以上説明した無線子機3と同様に構成されている。また、無線親機2は無線子機3の構成に対し、センタ装置1と携帯電話網を介してデータ通信を行うための通信回路を付加したものである。ただし、無線親機2の電源は電池でもよいが、商用交流電源でもよい。さらに、センタ装置1は無線親機2との通信機能を備えたコンピュータにより構成されている。
【0021】
以上の構成を有する通信システムにおいて、センタ装置1が無線子機3〜5に接続されているメータの検針データを収集する手順について、図3に示すシーケンス図及び図4に示すタイミング図を参照しながら説明する。
【0022】
図3に示すように、センタ装置1から無線親機2に対し、無線子機3〜5の検針データを収集することを指令する(手順S1)。無線親機2はこの指令を受信すると、無線子機3に起動指令を送信する(手順S2)。無線子機3の受信回路15は間欠受信用タイマー18により設定された間欠受信間隔及び間欠受信時間で間欠受信動作中であり、受信信号を復調して制御装置11へ送る。制御装置11は復調信号の中から無線子機3宛の起動指令を検出すると、送信回路14及び受信回路15を制御して、間欠受信動作状態からデータ通信可能な状態へ移行させ、起動応答を作成して送信回路14から無線親機2へ送信する(手順S3)。
【0023】
ここで無線親機2による無線子機3に対する起動指令の送信時間(呼び出し時間)、及び無線子機3の間欠受信間隔は、それぞれ図4A、Bに示すように、間欠受信P2の間隔(4a)よりも起動指令P1の送信時間(4a+α)を長くしている。従って、無線子機3は1回目の起動指令により起動される。
【0024】
起動応答を受信した無線親機2は、無線子機3に対し、無線子機5の検針指令を送信する(手順S4)。この検針指令を受信した無線子機3は、無線子機4に起動指令を送信する(手順S5)。無線子機4は間欠受信動作中であり、この起動指令を検出すると、間欠受信動作状態からデータ通信可能な状態へ移行し、起動応答を無線子機3へ送信する(手順S6)。
【0025】
ここで無線子機3による無線子機4に対する起動指令の送信時間(呼び出し時間)、及び無線子機4の間欠受信間隔は、それぞれ図4C、Dに示すように、間欠受信P4の間隔(3a)よりも起動指令P3の送信時間(3a+α)を長くしている。従って、無線子機4は1回目の起動指令により起動される。
【0026】
起動応答を受信した無線子機3は、無線子機4に対し、無線子機5の検針指令を送信する(手順S7)。この検針指令を受信した無線子機4は、無線子機5に起動指令を送信する(手順S8)。無線子機5は間欠受信動作中であり、この起動指令を検出すると、間欠受信動作状態からデータ通信可能な状態へ移行し、起動応答を無線子機4へ送信する(手順S9)。
【0027】
ここで無線子機4による無線子機5に対する起動指令の送信時間(呼び出し時間)、及び無線子機5の間欠受信間隔は、それぞれ図4E、Fに示すように、間欠受信P6の間隔(2a)よりも起動指令P5の送信時間(2a+α)を長くしている。従って、無線子機5は1回目の起動指令により起動される。
【0028】
起動応答を受信した無線子機4は、無線子機5に対し、無線子機5の検針指令を送信する(手順S10)。この検針指令を受信した無線子機5は、自分に接続されているメータの検針データを無線子機4へ送信する(手順S11)。この検針データを受信した無線子機4は、無線子機5へ了解応答(ACK)を送信する(手順S12)とともに、無線子機3へ無線子機5の検針データを送信する(手順S13)。
【0029】
了解応答(ACK)を受信した無線子機5は間欠受信動作状態に戻る。無線子機5の検針データを受信した無線子機3は、無線子機4へ了解応答(ACK)を送信する(手順S14)とともに、無線親機2へ無線子機5の検針データを送信する(手順S15)。
【0030】
了解応答(ACK)を受信した無線子機4は間欠受信動作状態に戻る。無線子機5の検針データを受信した無線親機2は、無線子機3へ了解応答(ACK)を送信する(手順S16)とともに、無線子機5の検針データを内蔵するメモリに保存する。
【0031】
了解応答(ACK)を受信した無線子機3は間欠受信動作状態に戻る。無線子機5の検針データを保存した無線親機2は次に無線子機3に対し、無線子機4の検針データを取得するために起動指令を送信する(手順S17)。以後、無線子機5の検針データを取得した場合と同様の手順(手順S18〜S25)により、無線子機4の検針データが無線親機2へ届けられる。
【0032】
上記の手順を繰り返すことにより、全ての無線子機3〜5の検針データが無線親機2に届けられると、無線親機2は全ての無線子機3〜5の検針データをまとめてセンタ装置1へ送信する。なお、無線親機2が無線子機3〜5の検針データをまとめて送信するのではなく、個別に送信してもよい。
【0033】
このように、無線子機3〜5の検針データを無線親機2へ送信するときに、階層構造の最も下位に存在する無線子機5は自分の検針データの送信を1回行うだけであるのに対し、無線子機4は自分の検針データの送信及び無線子機5の検針データの転送の計2回の送信を行い、無線子機3は自分の検針データの送信、無線子機4の検針データの転送、及び無線子機5の検針データの転送の計3回の送信を行う。
【0034】
つまり、階層構造の上位に存在する無線子機程、検針データの送信回数が多くなるため、検針データの送信に伴う消費電力が多くなる。従って、このままでは無線子機3、4、5の順に電池が消耗してしまう。そこで、本実施形態では、図4に示すように、無線子機3、4、5の順に間欠受信間隔を短くすることで、間欠受信の累積による一定時間内の消費電力が無線子機3、4、5の順に大きくなるようにしている。つまり、間欠受信の累積による消費電力に差を持たせることで、検針データの送信回数の差異に起因する消費電力のバラツキを低減している。なお、図4から分かるように、起動指令の送信時間(呼び出し時間)については、検針データの送信回数の差異に起因する消費電力のバラツキを増大さるものとなるが、起動指令の回数は間欠受信回数と比べると遥かに少ないため無視できる。
【0035】
次に、無線子機5に接続されているガス漏れセンサの検知情報(警報)をセンタ装置1へ通報する手順について、図5に示すシーケンス図及び図6に示すタイミング図を参照しながら説明する。
【0036】
図5に示すように、無線親機2及び無線子機3〜5は、それぞれの受信回路15が間欠受信用タイマー18により設定された間欠受信間隔及び間欠受信時間で間欠受信動作中である。無線子機5接続されているガス漏れセンサがガスを検知すると、ガス漏れセンサは無線子機5に対し、起動指令を送信する(手順S31)。無線子機5はこの起動指令により起動されてデータ通信可能な状態へ移行し、無線子機4に対し、起動指令を送信する(手順S32)。無線子機4は間欠受信動作中であり、この起動指令を検出すると、間欠受信動作状態からデータ通信可能な状態へ移行し、無線子機5へ起動応答を送信する(手順S33)。
【0037】
ここで無線子機5による無線子機4に対する起動指令の送信時間(呼び出し時間)、及び無線子機4の間欠受信間隔は、それぞれ図6A、Bに示すように、間欠受信P8の間隔(3a)よりも起動指令P7の送信時間(3a+α)を長くしている。従って、無線子機4は1回目の起動指令により起動される。
【0038】
起動応答を受信した無線子機5は無線子機4に対し、無線子機5からの警報を送信する(手順S34)。この警報を受信した無線子機4は、無線子機5へ了解応答(ACK)を送信する(手順S35)とともに、無線子機3へ起動指令を送信する(手順S36)。了解応答(ACK)を受信した無線子機5は間欠受信動作状態に戻る。
【0039】
無線子機3は間欠受信動作中であり、起動指令を検出すると、間欠受信動作状態からデータ通信可能な状態へ移行し、無線子機4へ起動応答を送信する(手順S37)。
【0040】
ここで無線子機4による無線子機3に対する起動指令の送信時間(呼び出し時間)、及び無線子機3の間欠受信間隔は、それぞれ図6C、Dに示すように、間欠受信P10の間隔(4a)よりも起動指令P9の送信時間(4a+α)を長くしている。従って、無線子機3は1回目の起動指令により起動される。
【0041】
起動応答を受信した無線子機4は、無線子機3に対し、無線子機5からの警報を送信する(手順S38)。この警報を受信した無線子機3は無線子機4へ了解応答(ACK)を送信する(手順S39)とともに、無線親機2へ起動指令を送信する(手順S40)。了解応答(ACK)を受信した無線子機4は間欠受信動作状態に戻る。
【0042】
無線親機2は間欠受信動作中であり、起動指令を検出すると、間欠受信動作状態からデータ通信可能な状態へ移行し、無線子機3へ起動応答を送信する(手順S41)。
【0043】
ここで無線子機3による無線親機2に対する起動指令の送信時間(呼び出し時間)、及び無線親機2の間欠受信間隔は、それぞれ図6E、Fに示すように、間欠受信P12の間隔(5a)よりも起動指令P11の送信時間(5a+α)を長くしている。従って、無線親機2は1回目の起動指令により起動される。
【0044】
起動応答を受信した無線子機3は、無線親機2に対し、無線子機5からの警報を送信する(手順S42)。この警報を受信した無線親機2は無線子機3へ了解応答(ACK)を送信する(手順S43)とともに、センタ装置1へ無線子機5の警報を送信する(手順S44)。起動指令を送信する。了解応答(ACK)を受信した無線子機4は間欠受信動作状態に戻る。
【0045】
無線子機5からの警報を受信したセンタ装置1は、無線親機2へ了解応答(ACK)を送信する(手順S45)。了解応答(ACK)を受信した無線親機2は間欠受信動作状態に戻る。
【0046】
このように、無線子機5からの警報をセンタ装置1へ送信する場合は、階層構造の上位に存在する無線子機4及び3を経由して無線親機2へ送られる。同様に、無線子機4からの警報をセンタ装置1へ送信する場合は、階層構造の上位に存在する無線子機3を経由して無線親機2へ送られる。一方、無線子機3からの警報をセンタ装置1へ送信する場合は直接無線親機2へ送られる。
【0047】
従って、各無線子機3〜5に接続されているガス漏れセンサがガス漏れを検知する頻度が同じ場合、階層構造の上位に存在する無線子機程、警報の送信回数が多くなり、それに伴う消費電力も多くなる。しかし、本実施形態では、間欠受信による消費電力に差を持たせることで、警報の送信回数の差異に起因する消費電力のバラツキを低減することができる。
【0048】
さらに、無線子機3〜5の検針データの送信回数や警報の送信回数をカウントして保存しておき、定期的に送信回数に応じて、前述した間欠受信間隔を補正するように構成すれば、無線子機3〜5の検針データ及び警報の送信回数の差異に起因する消費電力のバラツキをより正確に補正することができる。
【0049】
このように、本実施形態の通信システムによれば、「無線子機3の間欠受信間隔(4a)>無線子機4の間欠受信間隔(3a)>無線子機5の間欠受信間隔(2a)」に設定したので、無線子機3〜5の検針データ及び警報の送信回数の差異に起因する消費電力のバラツキを低減することができ、無線子機3〜5の電池の消耗速度のバラツキを抑えることができる。これにより、無線子機3〜5の交換時期を合わせることができるため、作業工数を低減することができる。なお、これらの間欠受信間隔を設定するためのデータは、通信システムの構築時にユーザが各無線子機のメモリ16に個々に書き込むように構成してもよいし、センタ装置1からデータ通信により各無線子機のメモリ16に書き込むように構成してもよい。
【0050】
なお、以上の説明では、無線親機2にはメータやガス漏れセンサが接続されていないものとしたが、それらを接続し、検針データや警報を送信するように構成してもよい。また、無線親機2の場合、携帯電話網などの通信回線によりセンタ装置1とデータ通信を行うため、その消費電力は無線子機3よりもさらに多くなる。しかし、本実施形態によれば、「無線親機2の間欠受信間隔(5a)>無線子機3の間欠受信間隔(4a)」に設定しているため、消費電力の差異を低減することができる。
【0051】
[第2の実施形態]
図7は本発明の第2の実施形態の無線通信システムの構成を示す図である。この無線通信システムは、センタ装置100と、無線親機101と、無線子機102〜117とからなる。センタ装置100と無線親機101とは携帯電話網などの通信回線によりデータ通信を行う。
【0052】
無線親機101は、階層構造の直下に存在する無線子機102及び103と特定小電力無線などによりデータ通信を行う。無線子機102〜117は、それぞれの階層構造の直下及び直上に存在する無線子機と特定小電力無線などによりデータ通信を行う。ただし、自分の直下に無線子機が存在しない無線子機(107、108、112〜117)は直上の無線子機とだけデータ通信を行う。無線子機102〜117にはガスメータ、水道メータ、ガス漏れセンサなどが接続されている。
【0053】
本実施形態においても第1の実施形態と同様、無線親機101を最上位とする階層構造を持っており、無線親機101の直下の無線子機102及び103以外の無線子機の検針データ及び警報は、その無線子機の上位に存在する無線子機を経由して無線親機101へ届けられるため、検針データ及び警報の送信回数に差異が生ずる。そこで、第1の実施形態と同様、無線子機の間欠受信間隔に差異を持たせることで、検針データ及び警報の送信回数の差異に起因する消費電力のバラツキを低減する。
【0054】
図8は無線親機101及び無線子機102〜117の待ち受け間隔(間欠受信間隔)及び呼び出し時間(起動指令の送信時間)を設定するための手順を示すフローチャートである。この手順は通信システムの構築時にセンタ装置100にて実行される。
【0055】
まず通信システム内の各端末装置(無線親機、無線子機)の接続関係に基づいて、各端末装置の通信回数を求める(ステップST1)。ここで、接続関係とは図7に示す階層構造のことである。また通信回数とは、センタ装置100が全ての端末装置(無線子機102〜117、及び無線親機101)の検針データを収集するときに、各端末装置が検針データを送信する回数である。本実施形態では、上位に存在する端末装置は下位に存在する端末装置の検針データと自分の検針データとをまとめて、さらに上位の端末装置へ送信するため、各端末装置の検針データの送信回数は自分の直下及び直上に存在する端末装置の数の和となる。従って、ステップST1により、図9Aに示すテーブルが作成される。
【0056】
次に各端末装置の通信回数に基づいて、端末装置をn個(nは2以上の整数)のグループに分け(ステップST2)、通信回数の少ない方からグループG1〜Gnとする(ステップST3)。ここでは、通信回数は1〜4なので、4個のグループG1〜G4に分けられ、図9Bに示すテーブルが作成される。図8の無線親機101及び無線子機102〜117に記入したG1〜G4はこのグループ名である。
【0057】
次いで、予め登録されている図9Dに示すテーブルを参照して、各端末装置の待ち受け間隔及び呼び出し時間を求める(ステップST4)。最後に、求められた待ち受け間隔及び呼び出し時間を初期設定値として各端末装置のメモリ16に書き込む。図9Dにおける待ち受け間隔及び呼び出し時間の単位は共にsec(秒)である。
【0058】
ここで、各グループの待ち受け間隔及び呼び出し時間は図9Cに示す関係を持つ。即ち通信回数が多い程、呼び出し時間が短く、かつ待ち受け間隔が長くなる。従って、第1の実施形態と同様、検針データの送信回数の差異に起因する消費電力のバラツキを低減することができる。
【0059】
さらに本実施形態では、各端末装置の検針データ送信回数及び警報送信回数をセンタ装置100でカウントし、定期的にそのカウント値と図9Aに示す通信回数とを比較し、その差異が所定の閾値を超える端末装置が有る場合には、通信回数の測定値に基づいて、初期設定されたグループの更新を行い、更新されたグループに対し、図9Dに示すテーブルを参照して、各端末装置の待ち受け間隔及び呼び出し時間を求め、メモリ16に書き込む。これにより、各端末装置の検針データ及び警報の送信回数の差異に起因する消費電力のバラツキをより正確に補正することができる。
【0060】
なお、図9Dのテーブルでは、グループ数が複数の場合、待ち受け間隔が長いグループ程、呼び出し時間を短くしたが、複数のグループ全ての呼び出し時間を待ち受け間隔が最短のグループの呼び出し時間に設定してもよい。即ち例えばグループ数が4の場合、グループG1〜G4の呼び出し時間を80secに設定してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の第1の実施形態の無線通信システムの構成を示す図である。
【図2】図1の無線子機の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態のセンタ装置が無線子機に接続されているメータの検針データを収集する手順を示すシーケンス図である。
【図4】本発明の第1の実施形態のセンタ装置が無線子機に接続されているメータの検針データを収集する手順を示すタイミング図である。
【図5】本発明の第1の実施形態の無線子機からセンタ装置へ警報を送信する手順を示すシーケンス図である。
【図6】本発明の第1の実施形態の無線子機からセンタ装置へ警報を送信する手順を示すタイミング図である。
【図7】本発明の第2の実施形態の無線通信システムの構成を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態の無線親機及び無線子機の待ち受け間隔及び呼び出し時間を設定するための手順を示すフローチャートである。
【図9】図8に示す手順により生成されるテーブルなどを示す図である。
【図10】従来の無線通信システムの構成を示す図である。
【図11】複数の無線子機を有する無線通信システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
【0062】
1,100・・・センタ装置、2,101・・・無線親機、3〜5,102〜117・・・無線子機、11・・・制御装置、18・・・間欠受信用タイマー、19・・・起動指令用タイマー。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスメータや水道メータなどの検針データを自動収集する自動検針システム、或いはガス漏れセンサや火災センサ等の情報を報知するセキュリティシステムなどに好適な無線通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
図10はこのような無線通信システムの概略構成を示す図である。この無線通信システムは、センタ装置201と、無線親機202と、無線子機203とからなる。センタ装置201と無線親機202とは携帯電話網などの公衆通信回線を用いてデータ通信を行う。無線親機202と無線子機203とは特定小電力無線によりデータ通信を行う。無線子機203にはガスメータ、水道メータ、ガス漏れセンサなどが接続されている。
【0003】
このように構成された通信システムにおいて、無線子機203に接続されたガスメータや水道メータで計測されたガスや水道の使用量(検針データ)をセンタ装置201で定期的に収集するには、センタ装置201は定期的に無線親機202を呼び出し、無線子機203に接続されたメータの検針データの送信を要求する。無線親機202は、この要求に従って無線子機203を呼び出し、検針データの送信を要求する。無線子機203は、検針データを無線親機202へ送信し、無線親機202は受信した検針データをセンタ装置201へ送信する。
【0004】
無線子機203は電池により駆動されており、消費電力を節約するため、待機時には例えば30sec毎に10msec受信回路の電源をオンにする間欠受信動作を行う。ここで30sec、10msecをそれぞれ間欠受信間隔、間欠受信時間と言う。そして、間欠受信時間、即ち受信回路の電源がオンになっている時間に無線親機202からの呼び出し(起動電文)の有無をチェックし、有る場合はデータ通信を行い、無い場合は受信回路の電源をオフにして待機する(特許文献1参照)。
【0005】
ここで、親機202が複数の無線子機からの検針データを収集するシステムを、図11Aに示すように、複数(ここでは3台)の無線子機203〜205が直接無線親機202と通信を行うように構成した場合は各無線子機の通信回数は同じであるため、消費電力も同じになる。
【0006】
しかし、図11Bに示すように、無線子機203の配下に無線子機204及び205を収容する階層構造とし、無線子機203に中継機能を持たせて無線子機204及び205の検針データを無線子機203経由で無線親機202に伝送するように構成した場合は、無線子機203の通信回数が多くなるため、その分消費電力が多くなり、無線子機203の電池が先に消耗してしまう。この結果、各無線子機の電池交換作業を異なる時期に行うことになり、作業工数が多くなるという問題がある。
【0007】
【特許文献1】特開平8−194022号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、間欠受信機能を有する複数の無線通信端末装置を、階層構造を有するように無線接続する無線通信システムにおいて、通信回数の差異に起因する無線通信端末装置の消費電力のバラツキを低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、間欠受信機能を有する複数の無線通信端末装置を、階層構造を有するように無線接続する無線通信システムであって、前記無線通信端末装置の間欠受信間隔を前記階層構造に応じて設定する手段を有することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の無線通信システムにおいて、前記手段は、無線通信端末装置の下位に存在する無線通信端末装置の数に応じて前記間欠受信間隔を設定することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1記載の無線通信システムにおいて、前記手段は、無線通信端末装置の直下及び直上に存在する無線通信端末装置の数に応じて前記間欠受信間隔を設定することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、無線通信端末装置から他の無線通信端末装置に対する呼び出し時間を前記階層構造に応じて設定する手段を有することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、前記無線通信端末装置の通信回数に応じて、前記設定された間欠受信間隔及び呼び出し時間を補正する手段を有することを特徴とする。
【0010】
(作用)
請求項1の発明によれば、階層構造を有するように無線接続される無線通信端末装置の間欠受信間隔を階層構造に応じて設定することにより、無線通信端末装置の間欠受信による消費電力を階層構造に応じて設定することができる。
請求項2の発明によれば、階層構造を有するように無線接続される無線通信端末装置の間欠受信間隔を下位に存在する無線通信端末装置の数に応じて設定することにより、無線通信端末装置の下位に存在する無線通信端末装置の数に応じて、無線通信端末装置の間欠受信による消費電力を設定することができる。
請求項3の発明によれば、階層構造を有するように無線接続される無線通信端末装置の間欠受信間隔を無線通信端末装置の直下及び直上に存在する無線通信端末装置の数に応じて設定することにより、無線通信端末装置と直接データ通信を行う無線通信端末装置の数に応じて、無線通信端末装置の間欠受信による消費電力を設定することができる。
請求項4の発明によれば、階層構造を有するように無線接続される無線通信端末装置の間欠受信間隔を階層構造に応じて設定するとともに、他の無線通信端末装置に対する呼び出し時間を階層構造に応じて設定することにより、無線通信端末装置の間欠受信による消費電力及び他の無線通信端末装置に対する呼び出しによる消費電力を階層構造に応じて設定することができる。
請求項5の発明によれば、無線通信端末装置の通信回数に応じて、間欠受信間隔及び呼び出し時間の設定値を補正することにより、無線通信端末装置の間欠受信による消費電力及び他の無線通信端末装置に対する呼び出しによる消費電力を階層構造に応じて設定し、かつ通信回数に応じて補正することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、間欠受信機能を有する複数の無線通信端末装置を、階層構造を有するように無線接続する無線通信システムにおいて、通信回数の差異に起因する無線通信端末装置の消費電力のバラツキを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態の無線通信システムの構成を示す図である。この無線通信システムは、センタ装置1と、無線親機2と、無線子機3〜5とからなる。センタ装置1と無線親機2とは携帯電話網などの公衆通信回線によりデータ通信を行う。無線親機2と無線子機3とは特定小電力無線などによりデータ通信を行う。無線子機3と無線子機4、無線子機4と無線子機5も特定小電力無線などによりデータ通信を行う。無線子機3〜5にはガスメータ、水道メータ、ガス漏れセンサなどが接続されている。
【0013】
無線子機3に接続されているメータの検針データは無線親機2を介してセンタ装置1へ送信される。無線子機4に接続されているメータの検針データは無線子機3及び無線親機2を介してセンタ装置1へ送信される。無線子機5に接続されているメータの検針データは無線子機4、無線子機3、及び無線親機2を介してセンタ装置1へ送信される。各無線子機に接続されているガス漏れセンサの検知データをセンタ装置1へ報知する場合も同様である。
【0014】
つまり、無線親機2の配下に3台の無線子機3〜5が存在し、無線子機3の配下に2台の無線子機4及び5が存在し、無線子機4の配下に1台の無線子機5が存在する階層構造を持っている。また、無線子機3及び4は、階層構造の下位に位置する無線子機から送信されたデータを階層構造の上位へ中継することで、全ての無線子機からのデータは無線親機2に届けられ、さらにセンタ装置1に届けられる。
【0015】
無線親機2の特定小電力無線の通信部、及び無線子機3〜5は通信相手を呼び出すときには、その通信相手宛に起動電文を送信する。また、無線親機2の特定小電力無線の通信部、及び無線子機3〜5は待機時には間欠受信動作を行う。そして、間欠受信動作中の間欠受信時間、即ち間欠受信間隔毎に受信回路の電源がオンになっている時間に自分宛の呼び出し(起動指令)を検出したときは、データの送受信が可能な状態へ移行し、自分宛の呼び出しを検出しなかった場合は受信回路の電源をオフにして待機する。
【0016】
ここで、無線親機2、無線子機3〜5の間欠受信間隔(間欠受信周期)は同一ではなく、配下に存在する無線子機の数が多い程、即ち上位の階層に存在する無線機程長くすることで、一定時間内の間欠受信回数を少なくし、間欠受信の累積による消費電力を少なくしている。このように、上位の階層に存在する無線機程、間欠受信に伴う消費電力を少なくすることで、中継によりデータ通信回数が多くなることに起因する消費電力の増大を補正している。この点の詳細については後述する。
【0017】
図2は図1の無線子機3の構成を示すブロック図である。無線子機3は、無線子機3全体の制御などを行う制御装置11と、アンテナ12と、アンテナ12に接続された送受信切替え回路(SW)13と、送受信切替え回路(SW)13に接続された送信回路14及び受信回路15と、制御装置11が動作するときに使用する各種データ、プログラムなどが記憶されるメモリ16と、メータや各種センサ(図示せず)が接続されたインタフェース(I/F)回路17とを備えている。
【0018】
制御装置11は間欠受信用タイマー18及び起動指令用タイマー19を備えている。間欠受信用タイマー18は受信回路15を間欠的にオンにする時間(間欠受信時間)及びその間隔(間欠受信間隔)を設定するためのタイマーである。起動指令用タイマー19は、無線子機3が無線子機4や無線親機2を呼び出すときに、制御装置11で作成された起動電文を送信回路14から送信する時間(呼び出し時間)を設定するためのタイマーである。これらのタイマーの設定時間を定めるためのデータはメモリ16に記憶されている。
【0019】
送受信切替え回路(SW)13は、制御装置11の制御に従ってアンテナ12を送信状態又は受信状態に切り替える回路である。送信回路14は制御装置11からのデータを変調するための変調回路を含んでおり、受信回路15は受信したデータを復調するための復調回路を含んでいる。インタフェース(I/F)回路17は制御装置11からの指令に応じてメータの検針データを読み出し、制御装置11に送る。また、ガス漏れセンサが検知データを生成したときは制御装置11に通知する。
【0020】
無線子機4及び5も以上説明した無線子機3と同様に構成されている。また、無線親機2は無線子機3の構成に対し、センタ装置1と携帯電話網を介してデータ通信を行うための通信回路を付加したものである。ただし、無線親機2の電源は電池でもよいが、商用交流電源でもよい。さらに、センタ装置1は無線親機2との通信機能を備えたコンピュータにより構成されている。
【0021】
以上の構成を有する通信システムにおいて、センタ装置1が無線子機3〜5に接続されているメータの検針データを収集する手順について、図3に示すシーケンス図及び図4に示すタイミング図を参照しながら説明する。
【0022】
図3に示すように、センタ装置1から無線親機2に対し、無線子機3〜5の検針データを収集することを指令する(手順S1)。無線親機2はこの指令を受信すると、無線子機3に起動指令を送信する(手順S2)。無線子機3の受信回路15は間欠受信用タイマー18により設定された間欠受信間隔及び間欠受信時間で間欠受信動作中であり、受信信号を復調して制御装置11へ送る。制御装置11は復調信号の中から無線子機3宛の起動指令を検出すると、送信回路14及び受信回路15を制御して、間欠受信動作状態からデータ通信可能な状態へ移行させ、起動応答を作成して送信回路14から無線親機2へ送信する(手順S3)。
【0023】
ここで無線親機2による無線子機3に対する起動指令の送信時間(呼び出し時間)、及び無線子機3の間欠受信間隔は、それぞれ図4A、Bに示すように、間欠受信P2の間隔(4a)よりも起動指令P1の送信時間(4a+α)を長くしている。従って、無線子機3は1回目の起動指令により起動される。
【0024】
起動応答を受信した無線親機2は、無線子機3に対し、無線子機5の検針指令を送信する(手順S4)。この検針指令を受信した無線子機3は、無線子機4に起動指令を送信する(手順S5)。無線子機4は間欠受信動作中であり、この起動指令を検出すると、間欠受信動作状態からデータ通信可能な状態へ移行し、起動応答を無線子機3へ送信する(手順S6)。
【0025】
ここで無線子機3による無線子機4に対する起動指令の送信時間(呼び出し時間)、及び無線子機4の間欠受信間隔は、それぞれ図4C、Dに示すように、間欠受信P4の間隔(3a)よりも起動指令P3の送信時間(3a+α)を長くしている。従って、無線子機4は1回目の起動指令により起動される。
【0026】
起動応答を受信した無線子機3は、無線子機4に対し、無線子機5の検針指令を送信する(手順S7)。この検針指令を受信した無線子機4は、無線子機5に起動指令を送信する(手順S8)。無線子機5は間欠受信動作中であり、この起動指令を検出すると、間欠受信動作状態からデータ通信可能な状態へ移行し、起動応答を無線子機4へ送信する(手順S9)。
【0027】
ここで無線子機4による無線子機5に対する起動指令の送信時間(呼び出し時間)、及び無線子機5の間欠受信間隔は、それぞれ図4E、Fに示すように、間欠受信P6の間隔(2a)よりも起動指令P5の送信時間(2a+α)を長くしている。従って、無線子機5は1回目の起動指令により起動される。
【0028】
起動応答を受信した無線子機4は、無線子機5に対し、無線子機5の検針指令を送信する(手順S10)。この検針指令を受信した無線子機5は、自分に接続されているメータの検針データを無線子機4へ送信する(手順S11)。この検針データを受信した無線子機4は、無線子機5へ了解応答(ACK)を送信する(手順S12)とともに、無線子機3へ無線子機5の検針データを送信する(手順S13)。
【0029】
了解応答(ACK)を受信した無線子機5は間欠受信動作状態に戻る。無線子機5の検針データを受信した無線子機3は、無線子機4へ了解応答(ACK)を送信する(手順S14)とともに、無線親機2へ無線子機5の検針データを送信する(手順S15)。
【0030】
了解応答(ACK)を受信した無線子機4は間欠受信動作状態に戻る。無線子機5の検針データを受信した無線親機2は、無線子機3へ了解応答(ACK)を送信する(手順S16)とともに、無線子機5の検針データを内蔵するメモリに保存する。
【0031】
了解応答(ACK)を受信した無線子機3は間欠受信動作状態に戻る。無線子機5の検針データを保存した無線親機2は次に無線子機3に対し、無線子機4の検針データを取得するために起動指令を送信する(手順S17)。以後、無線子機5の検針データを取得した場合と同様の手順(手順S18〜S25)により、無線子機4の検針データが無線親機2へ届けられる。
【0032】
上記の手順を繰り返すことにより、全ての無線子機3〜5の検針データが無線親機2に届けられると、無線親機2は全ての無線子機3〜5の検針データをまとめてセンタ装置1へ送信する。なお、無線親機2が無線子機3〜5の検針データをまとめて送信するのではなく、個別に送信してもよい。
【0033】
このように、無線子機3〜5の検針データを無線親機2へ送信するときに、階層構造の最も下位に存在する無線子機5は自分の検針データの送信を1回行うだけであるのに対し、無線子機4は自分の検針データの送信及び無線子機5の検針データの転送の計2回の送信を行い、無線子機3は自分の検針データの送信、無線子機4の検針データの転送、及び無線子機5の検針データの転送の計3回の送信を行う。
【0034】
つまり、階層構造の上位に存在する無線子機程、検針データの送信回数が多くなるため、検針データの送信に伴う消費電力が多くなる。従って、このままでは無線子機3、4、5の順に電池が消耗してしまう。そこで、本実施形態では、図4に示すように、無線子機3、4、5の順に間欠受信間隔を短くすることで、間欠受信の累積による一定時間内の消費電力が無線子機3、4、5の順に大きくなるようにしている。つまり、間欠受信の累積による消費電力に差を持たせることで、検針データの送信回数の差異に起因する消費電力のバラツキを低減している。なお、図4から分かるように、起動指令の送信時間(呼び出し時間)については、検針データの送信回数の差異に起因する消費電力のバラツキを増大さるものとなるが、起動指令の回数は間欠受信回数と比べると遥かに少ないため無視できる。
【0035】
次に、無線子機5に接続されているガス漏れセンサの検知情報(警報)をセンタ装置1へ通報する手順について、図5に示すシーケンス図及び図6に示すタイミング図を参照しながら説明する。
【0036】
図5に示すように、無線親機2及び無線子機3〜5は、それぞれの受信回路15が間欠受信用タイマー18により設定された間欠受信間隔及び間欠受信時間で間欠受信動作中である。無線子機5接続されているガス漏れセンサがガスを検知すると、ガス漏れセンサは無線子機5に対し、起動指令を送信する(手順S31)。無線子機5はこの起動指令により起動されてデータ通信可能な状態へ移行し、無線子機4に対し、起動指令を送信する(手順S32)。無線子機4は間欠受信動作中であり、この起動指令を検出すると、間欠受信動作状態からデータ通信可能な状態へ移行し、無線子機5へ起動応答を送信する(手順S33)。
【0037】
ここで無線子機5による無線子機4に対する起動指令の送信時間(呼び出し時間)、及び無線子機4の間欠受信間隔は、それぞれ図6A、Bに示すように、間欠受信P8の間隔(3a)よりも起動指令P7の送信時間(3a+α)を長くしている。従って、無線子機4は1回目の起動指令により起動される。
【0038】
起動応答を受信した無線子機5は無線子機4に対し、無線子機5からの警報を送信する(手順S34)。この警報を受信した無線子機4は、無線子機5へ了解応答(ACK)を送信する(手順S35)とともに、無線子機3へ起動指令を送信する(手順S36)。了解応答(ACK)を受信した無線子機5は間欠受信動作状態に戻る。
【0039】
無線子機3は間欠受信動作中であり、起動指令を検出すると、間欠受信動作状態からデータ通信可能な状態へ移行し、無線子機4へ起動応答を送信する(手順S37)。
【0040】
ここで無線子機4による無線子機3に対する起動指令の送信時間(呼び出し時間)、及び無線子機3の間欠受信間隔は、それぞれ図6C、Dに示すように、間欠受信P10の間隔(4a)よりも起動指令P9の送信時間(4a+α)を長くしている。従って、無線子機3は1回目の起動指令により起動される。
【0041】
起動応答を受信した無線子機4は、無線子機3に対し、無線子機5からの警報を送信する(手順S38)。この警報を受信した無線子機3は無線子機4へ了解応答(ACK)を送信する(手順S39)とともに、無線親機2へ起動指令を送信する(手順S40)。了解応答(ACK)を受信した無線子機4は間欠受信動作状態に戻る。
【0042】
無線親機2は間欠受信動作中であり、起動指令を検出すると、間欠受信動作状態からデータ通信可能な状態へ移行し、無線子機3へ起動応答を送信する(手順S41)。
【0043】
ここで無線子機3による無線親機2に対する起動指令の送信時間(呼び出し時間)、及び無線親機2の間欠受信間隔は、それぞれ図6E、Fに示すように、間欠受信P12の間隔(5a)よりも起動指令P11の送信時間(5a+α)を長くしている。従って、無線親機2は1回目の起動指令により起動される。
【0044】
起動応答を受信した無線子機3は、無線親機2に対し、無線子機5からの警報を送信する(手順S42)。この警報を受信した無線親機2は無線子機3へ了解応答(ACK)を送信する(手順S43)とともに、センタ装置1へ無線子機5の警報を送信する(手順S44)。起動指令を送信する。了解応答(ACK)を受信した無線子機4は間欠受信動作状態に戻る。
【0045】
無線子機5からの警報を受信したセンタ装置1は、無線親機2へ了解応答(ACK)を送信する(手順S45)。了解応答(ACK)を受信した無線親機2は間欠受信動作状態に戻る。
【0046】
このように、無線子機5からの警報をセンタ装置1へ送信する場合は、階層構造の上位に存在する無線子機4及び3を経由して無線親機2へ送られる。同様に、無線子機4からの警報をセンタ装置1へ送信する場合は、階層構造の上位に存在する無線子機3を経由して無線親機2へ送られる。一方、無線子機3からの警報をセンタ装置1へ送信する場合は直接無線親機2へ送られる。
【0047】
従って、各無線子機3〜5に接続されているガス漏れセンサがガス漏れを検知する頻度が同じ場合、階層構造の上位に存在する無線子機程、警報の送信回数が多くなり、それに伴う消費電力も多くなる。しかし、本実施形態では、間欠受信による消費電力に差を持たせることで、警報の送信回数の差異に起因する消費電力のバラツキを低減することができる。
【0048】
さらに、無線子機3〜5の検針データの送信回数や警報の送信回数をカウントして保存しておき、定期的に送信回数に応じて、前述した間欠受信間隔を補正するように構成すれば、無線子機3〜5の検針データ及び警報の送信回数の差異に起因する消費電力のバラツキをより正確に補正することができる。
【0049】
このように、本実施形態の通信システムによれば、「無線子機3の間欠受信間隔(4a)>無線子機4の間欠受信間隔(3a)>無線子機5の間欠受信間隔(2a)」に設定したので、無線子機3〜5の検針データ及び警報の送信回数の差異に起因する消費電力のバラツキを低減することができ、無線子機3〜5の電池の消耗速度のバラツキを抑えることができる。これにより、無線子機3〜5の交換時期を合わせることができるため、作業工数を低減することができる。なお、これらの間欠受信間隔を設定するためのデータは、通信システムの構築時にユーザが各無線子機のメモリ16に個々に書き込むように構成してもよいし、センタ装置1からデータ通信により各無線子機のメモリ16に書き込むように構成してもよい。
【0050】
なお、以上の説明では、無線親機2にはメータやガス漏れセンサが接続されていないものとしたが、それらを接続し、検針データや警報を送信するように構成してもよい。また、無線親機2の場合、携帯電話網などの通信回線によりセンタ装置1とデータ通信を行うため、その消費電力は無線子機3よりもさらに多くなる。しかし、本実施形態によれば、「無線親機2の間欠受信間隔(5a)>無線子機3の間欠受信間隔(4a)」に設定しているため、消費電力の差異を低減することができる。
【0051】
[第2の実施形態]
図7は本発明の第2の実施形態の無線通信システムの構成を示す図である。この無線通信システムは、センタ装置100と、無線親機101と、無線子機102〜117とからなる。センタ装置100と無線親機101とは携帯電話網などの通信回線によりデータ通信を行う。
【0052】
無線親機101は、階層構造の直下に存在する無線子機102及び103と特定小電力無線などによりデータ通信を行う。無線子機102〜117は、それぞれの階層構造の直下及び直上に存在する無線子機と特定小電力無線などによりデータ通信を行う。ただし、自分の直下に無線子機が存在しない無線子機(107、108、112〜117)は直上の無線子機とだけデータ通信を行う。無線子機102〜117にはガスメータ、水道メータ、ガス漏れセンサなどが接続されている。
【0053】
本実施形態においても第1の実施形態と同様、無線親機101を最上位とする階層構造を持っており、無線親機101の直下の無線子機102及び103以外の無線子機の検針データ及び警報は、その無線子機の上位に存在する無線子機を経由して無線親機101へ届けられるため、検針データ及び警報の送信回数に差異が生ずる。そこで、第1の実施形態と同様、無線子機の間欠受信間隔に差異を持たせることで、検針データ及び警報の送信回数の差異に起因する消費電力のバラツキを低減する。
【0054】
図8は無線親機101及び無線子機102〜117の待ち受け間隔(間欠受信間隔)及び呼び出し時間(起動指令の送信時間)を設定するための手順を示すフローチャートである。この手順は通信システムの構築時にセンタ装置100にて実行される。
【0055】
まず通信システム内の各端末装置(無線親機、無線子機)の接続関係に基づいて、各端末装置の通信回数を求める(ステップST1)。ここで、接続関係とは図7に示す階層構造のことである。また通信回数とは、センタ装置100が全ての端末装置(無線子機102〜117、及び無線親機101)の検針データを収集するときに、各端末装置が検針データを送信する回数である。本実施形態では、上位に存在する端末装置は下位に存在する端末装置の検針データと自分の検針データとをまとめて、さらに上位の端末装置へ送信するため、各端末装置の検針データの送信回数は自分の直下及び直上に存在する端末装置の数の和となる。従って、ステップST1により、図9Aに示すテーブルが作成される。
【0056】
次に各端末装置の通信回数に基づいて、端末装置をn個(nは2以上の整数)のグループに分け(ステップST2)、通信回数の少ない方からグループG1〜Gnとする(ステップST3)。ここでは、通信回数は1〜4なので、4個のグループG1〜G4に分けられ、図9Bに示すテーブルが作成される。図8の無線親機101及び無線子機102〜117に記入したG1〜G4はこのグループ名である。
【0057】
次いで、予め登録されている図9Dに示すテーブルを参照して、各端末装置の待ち受け間隔及び呼び出し時間を求める(ステップST4)。最後に、求められた待ち受け間隔及び呼び出し時間を初期設定値として各端末装置のメモリ16に書き込む。図9Dにおける待ち受け間隔及び呼び出し時間の単位は共にsec(秒)である。
【0058】
ここで、各グループの待ち受け間隔及び呼び出し時間は図9Cに示す関係を持つ。即ち通信回数が多い程、呼び出し時間が短く、かつ待ち受け間隔が長くなる。従って、第1の実施形態と同様、検針データの送信回数の差異に起因する消費電力のバラツキを低減することができる。
【0059】
さらに本実施形態では、各端末装置の検針データ送信回数及び警報送信回数をセンタ装置100でカウントし、定期的にそのカウント値と図9Aに示す通信回数とを比較し、その差異が所定の閾値を超える端末装置が有る場合には、通信回数の測定値に基づいて、初期設定されたグループの更新を行い、更新されたグループに対し、図9Dに示すテーブルを参照して、各端末装置の待ち受け間隔及び呼び出し時間を求め、メモリ16に書き込む。これにより、各端末装置の検針データ及び警報の送信回数の差異に起因する消費電力のバラツキをより正確に補正することができる。
【0060】
なお、図9Dのテーブルでは、グループ数が複数の場合、待ち受け間隔が長いグループ程、呼び出し時間を短くしたが、複数のグループ全ての呼び出し時間を待ち受け間隔が最短のグループの呼び出し時間に設定してもよい。即ち例えばグループ数が4の場合、グループG1〜G4の呼び出し時間を80secに設定してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の第1の実施形態の無線通信システムの構成を示す図である。
【図2】図1の無線子機の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態のセンタ装置が無線子機に接続されているメータの検針データを収集する手順を示すシーケンス図である。
【図4】本発明の第1の実施形態のセンタ装置が無線子機に接続されているメータの検針データを収集する手順を示すタイミング図である。
【図5】本発明の第1の実施形態の無線子機からセンタ装置へ警報を送信する手順を示すシーケンス図である。
【図6】本発明の第1の実施形態の無線子機からセンタ装置へ警報を送信する手順を示すタイミング図である。
【図7】本発明の第2の実施形態の無線通信システムの構成を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態の無線親機及び無線子機の待ち受け間隔及び呼び出し時間を設定するための手順を示すフローチャートである。
【図9】図8に示す手順により生成されるテーブルなどを示す図である。
【図10】従来の無線通信システムの構成を示す図である。
【図11】複数の無線子機を有する無線通信システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
【0062】
1,100・・・センタ装置、2,101・・・無線親機、3〜5,102〜117・・・無線子機、11・・・制御装置、18・・・間欠受信用タイマー、19・・・起動指令用タイマー。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
間欠受信機能を有する複数の無線通信端末装置を、階層構造を有するように無線接続する無線通信システムであって、前記無線通信端末装置の間欠受信間隔を前記階層構造に応じて設定する手段を有することを特徴とする無線通信システム。
【請求項2】
請求項1記載の無線通信システムにおいて、前記手段は、無線通信端末装置の下位に存在する無線通信端末装置の数に応じて前記間欠受信間隔を設定することを特徴とする無線通信システム。
【請求項3】
請求項1記載の無線通信システムにおいて、前記手段は、無線通信端末装置の直下及び直上に存在する無線通信端末装置の数に応じて前記間欠受信間隔を設定することを特徴とする無線通信システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、無線通信端末装置から他の無線通信端末装置に対する呼び出し時間を前記階層構造に応じて設定する手段を有することを特徴とする無線通信システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、前記無線通信端末装置の通信回数に応じて、前記設定された間欠受信間隔及び呼び出し時間を補正する手段を有することを特徴とする無線通信システム。
【請求項1】
間欠受信機能を有する複数の無線通信端末装置を、階層構造を有するように無線接続する無線通信システムであって、前記無線通信端末装置の間欠受信間隔を前記階層構造に応じて設定する手段を有することを特徴とする無線通信システム。
【請求項2】
請求項1記載の無線通信システムにおいて、前記手段は、無線通信端末装置の下位に存在する無線通信端末装置の数に応じて前記間欠受信間隔を設定することを特徴とする無線通信システム。
【請求項3】
請求項1記載の無線通信システムにおいて、前記手段は、無線通信端末装置の直下及び直上に存在する無線通信端末装置の数に応じて前記間欠受信間隔を設定することを特徴とする無線通信システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、無線通信端末装置から他の無線通信端末装置に対する呼び出し時間を前記階層構造に応じて設定する手段を有することを特徴とする無線通信システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、前記無線通信端末装置の通信回数に応じて、前記設定された間欠受信間隔及び呼び出し時間を補正する手段を有することを特徴とする無線通信システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−312062(P2008−312062A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−159480(P2007−159480)
【出願日】平成19年6月15日(2007.6.15)
【出願人】(304020498)サクサ株式会社 (678)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月15日(2007.6.15)
【出願人】(304020498)サクサ株式会社 (678)
【Fターム(参考)】
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