説明

焦点検出装置

【課題】カメラなどに搭載される焦点検出装置において、被写体像の任意のエリアを精度よく焦点検出を行う。
【解決手段】一体型基板によって構成される焦点検出部において、ラインセンサのフォトダイオード対120Aj、120Bjに接続されるラインセンサ用画素信号読み出し回路130jに設けられた転送ゲート122A、122B、アンチブルーミングゲート(ABG)121A、121Bの配列方向と、対応する微小センサ部のモニタセンサ用画素信号読み出し回路144に設けられた転送ゲート152、アンチブルーミングゲート(ABG)151の配列方向を、同じ方向Mに定める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一眼レフ型カメラなどの撮影装置に搭載される焦点検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一眼レフ型カメラでは、自動焦点調節(AF)機構として位相差方式の焦点検出装置が搭載されている。焦点検出装置は、コンデンサーレンズ、セパレータレンズを含む結像光学系を備え、結像光学系によって被写体像が投影されるエリアには、ラインセンサをそれぞれ並列させた複数のラインセンサ群が2つ1組となって2次元的に配置されている(例えば、特許文献1参照)。各ラインセンサは、複数のフォトダイオードを対にして並列させた構成であり(例えば特許文献2参照)、各フォトダイオードに生じる信号電荷は画素信号として読み出される。
【0003】
通常、ラインセンサは電荷蓄積型センサであり、ラインセンサの傍に配置されるモニタセンサによって電荷蓄積時間が調整される(特許文献3参照)。また、ラインセンサの各フォトダイオードの受ける光量は被写体の明るさ分布によって異なるため、ラインセンサの電荷蓄積時間はフォトダイオード毎に独立制御されている。
【0004】
光電変換素子(フォトダイオードなど)を備えたモニタセンサは、ラインセンサのフォトダイオードがダイナミックレンジを超える光を受光してオーバフローするのを防ぐため、モニタ対象となっているフォトダイオードの光強度(光量)をリアルタイムで検出し、画素信号読み出し回路によってモニタ信号を出力する。
【0005】
モニタ信号が所定の閾値を超えると、対応するラインセンサの電荷蓄積(積分)が終了し、蓄積電荷が一時的にメモリ等に格納される。すべてのラインセンサの電荷蓄積が終了すると、一連の画素信号が被写体像の画像信号として出力され、デフォーカス量を求める演算処理が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−205694号公報
【特許文献2】特開2005−300844号公報
【特許文献3】特開2006−145792号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
CMOS、CCDなどのフォトダイオードを搭載したイメージセンサの場合、フォトダイオードの暗電流を抑制するため、イオン打ち込みなどによって埋め込み型フォトダイオードを基板に形成する。イオン打ち込み工程では、イオン化した不純物を半導体領域に加速注入し、これによってn型層の基板表面にp型の不純物層が形成される。
【0008】
さらに暗電流を効果的に抑制する方法として、イオン化不純物を斜め方向から打ち込む(イオン斜め打ち込み)方法が知られている。そこでは、フォトダイオードの両端部に異なる角度から不純物を別々に打ち込む。このとき、電荷転送ゲートなどに不純物が注入するのを防ぐため、保護マスクを用意し、マスクに形成されたパターン(スリット)を通して不純物を2方向から基板に注入する。これにより、フォトダイオードに隣接する電荷転送ゲートの下部領域にまで不純物が入り込む。
【0009】
電荷転送ゲートは、電荷転送方向に垂直な方向に沿って設置されていて、イオン化不純物の打ち込み方向は、この電荷転送ゲートの配列方向に従って定まる。フォトダイオードの暗電流特性は、イオン打ち込み方向、打ち込み角度によって変化し、イオン斜め打ち込みの仕方が異なると、画素信号の出力特性も相違する。
【0010】
ところで、モニタセンサは、ラインセンサと同等の画素信号出力特性を備えなければならず、モニタセンサのフォトダイオードの暗電流特性は、ラインセンサのフォトダイオードの暗電流特性と同等になる必要がある。
【0011】
しかしながら、電荷転送ゲートの配置方向がラインセンサ、モニタセンサの間で統一されていないと、それぞれ独自のパターンを形成した保護マスクを用意し、イオン斜め打ち込み工程を別々に行わなければならない。その場合、暗電流特性、すなわち画素信号出力特性が一致せず、モニタセンサはラインセンサの受光量を精度よくモニタリングすることができない。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、カメラなどの撮影装置に搭載可能であって、精度よくラインセンサの受光量をモニタリングすることが可能な焦点検出装置であり、被写体像の投影領域に設置される少なくとも1つのラインセンサと、ラインセンサの側に配置され、ラインセンサの受光量をモニタリングする少なくとも1つのモニタセンサと、ラインセンサに蓄積された電荷に基づいて被写体像の画像信号を出力する画像信号出力手段とを備える。例えばラインセンサ、モニタセンサは、複数の光電変換素子(フォトダイオードなど)を設けたCMOSセンサ、CCDセンサなどによって構成される。
【0013】
ラインセンサは、ラインセンサ光電変換部と、ラインセンサ光電変換部と接し、ラインセンサ光電変換部に蓄積された電荷を取り出すために開閉するラインセンサゲートとを備える。また、モニタセンサは、モニタ光電変換部と、モニタセンサ光電変換部と接し、モニタセンサ光電変換部に蓄積された電荷を取り出すために開閉するモニタセンサゲートとを備える。
【0014】
本発明では、モニタセンサゲートとラインセンサゲートの配列方向が、同一方向に定められている。ここでのゲート配列方向は、ゲートの設置方向、光電変換部からの電荷転送経路に垂直な方向を示し、イオン斜め打ち込み工程での不純物注入方向は、ゲート配列方向によって決まる。
【0015】
モニタセンサゲートとラインセンサゲートの配列方向が同じであるため、同一マスクによってモニタセンサ、ラインセンサ両方のフォトダイオード端部に不純物が注入される。そして、別のマスクによってフォトダイオードの残りの端部に向けて反対方向から不純物が注入される。これにより、モニタセンサ、ラインセンサの暗電流特性が同じになる。
【0016】
ラインセンサ光電変換部を密に隣接させながら並列させて各ラインセンサを構成する場合、蓄積電荷の転送方向、すなわち画素信号の読み出し方向はラインセンサ光電変換部の長手方向に沿った方向となり、ラインセンサ配列方向に垂直な方向となる。
【0017】
一方、被写体の明るさ分布を細かく検出するため、ラインセンサの光電変換部を所定数ずつまとめてモニタリングするのがよく、各モニタセンサは、それぞれ所定数のラインセンサ光電変換部と対向するようにラインセンサ長手方向に沿って複数の微小センサ部を並列させモニタセンサを備えるのがよい。この場合、各微小センサ部が、モニタ光電変換部とラインセンサゲートなどを備えた画素信号読み出し回路を備える。
【0018】
モニタセンサの画素信号読み出し方向、ライセンサの画素信号読み出し方向と一致させるためには、モニタセンサ光電変換部の背面側、すなわちラインセンサの対向面と反対側から画素信号を、ラインセンサ光電変換部の長手方向に沿って読み出すようにすればよい。また、レイアウトスペースをできる限り抑えるには、ラインセンサ光電変換部の背面側一部を切欠状に形成し、切欠部分に画素信号読み出し回路が収めるのがよい。例えば、モニタセンサ光電変換部の端部を切欠状にする。
【0019】
イオン斜め打ち込み工程は、フォトダイオードなどの光電変換部だけでなく、基板内部に形成される電荷蓄積容量に対しても要求される。したがって、ラインセンサ光電変換部に蓄積された電荷を保存するラインセンサ電荷蓄積部と接する電荷転送ゲートと、モニタセンサ光電変換部に蓄積された電荷を保存するモニタセンサ電荷蓄積部と接する電荷転送ゲートを同一方向に配列するのが望ましい。
【0020】
MOS型センサ等の場合、フォトダイオード傍にアンチブルーミングゲートを備えている。そのため、ラインセンサ光電変換部に生じる過剰電荷を掃き出すためのアンチブルーミングゲートと、モニタセンサ光電変換部に生じる過剰電荷を掃き出すためのアンチブルーミングゲートを同一方向に配列するのがよい。
【0021】
本発明の他の局面における焦点検出基板の製造方法は、モニタセンサ、ラインセンサを搭載した焦点検出基板の製造方法であって、モニタセンサ光電変換部と接し、モニタセンサ光電変換部に蓄積された電荷を取り出すために開閉するモニタセンサゲートと、ラインセンサ光電変換部と接し、ラインセンサ光電変換部に蓄積された電荷を取り出すために開閉するラインセンサゲートとを、同一方向に沿ってレイアウトし、第1の打ち込み方向に応じてパターン形成された第1マスクによって焦点検出基板をカバーし、第1のイオン斜め打ち込みを行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
このように本発明によれば、被写体像の任意のエリアを精度よく焦点検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】第1の実施形態である一眼レフ型デジタルカメラの模式的内部構成図である。
【図2】焦点検出部のブロック図である。
【図3】1つのラインセンサおよびそれに応じたモニタセンサの拡大配置図である。
【図4】ラインセンサ用画素信号読み出し回路の電気回路図である。
【図5】モニタセンサ用画素信号読み出し回路の電気回路図である。
【図6】ラインセンサ用画素信号読み出し回路の配線図である。
【図7】ラインセンサ用画素信号読み出し回路およびモニタセンサ用画素信号読み出し回路の配線パターンを示した図である。
【図8】ラインセンサ群内のラインセンサにおける画素信号読み出し回路の配線パターンを示した図である。
【図9】焦点検出部の製造工程の一部であるイオン打ち込みを示した図である。ここでは、ラインセンサ用画素信号読み出し回路の基板を示している。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下では、図面を参照して本実施形態であるデジタルカメラについて説明する。
【0025】
図1は、第1の実施形態である一眼レフ型デジタルカメラの模式的内部構成図である。
【0026】
一眼レフ型デジタルカメラ10は、本体12と、本体12に着脱自在な交換レンズ14とを備え、本体12内部には、ペンタゴナルダハプリズム(以下、ペンタプリズムという)16、クイックリターンミラー18、フォーカルプレーンシャッタ20、CCDなどの撮像素子22が設けられている。
【0027】
ペンタプリズム16の傍に配置される測光IC23は、TTL測光方式に従い、クイックリターンミラー18上方に配置されるピント板17によって形成される被写体像の明るさを検出する。また、クイックリターンミラー18の下方に配置されるAFモジュール24は、位相差方式に従って合焦状態を検出する。
【0028】
ROM36、RAM37、CPU38を含むシステムコントロール回路30はカメラ動作を制御し、周辺制御回路32、表示部33、AFモジュール24、測光IC23、EEPROM39等に制御信号を出力する。周辺制御回路32は、フォーカルプレーンシャッタ20、絞り(図示せず)、撮像素子22など露光機構を制御し、また、レンズメモリ13からレンズ情報を取得する。
【0029】
カメラ10がON状態になると、撮影可能な撮影モードに設定される。撮影光学系15を通った光は、クイックリターンミラー18によってペンタプリズム16へ導かれ、ユーザーはファインダ(図示せず)を通して被写体を視認する。撮影のためレリーズボタン(図示せず)が半押しされると、測光IC23は被写体の明るさを検出し、AFモジュール24は合焦状態を検出する。
【0030】
撮影光学系15を通った光の一部は、クイックリターンミラー18を透過し、サブミラー19によってAFモジュール24に導かれる。AFモジュール24は、コンデンサーレンズ26、セパレータマスク29、セパレータレンズ27、焦点検出部40を備え、撮像面(撮像素子22の受光面)と等価な位置(共役面)に配置されたセパレータマスク29によって分割された被写体像は、セパレータレンズ27によって焦点検出部40に再結像される。焦点検出部40は、対になって投影された被写体像の画像信号を出力する。
【0031】
システムコントロール回路30は、AFモジュール24から送られてくる画像信号に基づき、デフォーカス量および焦点調節を行う。すなわち、AFモジュール24によって検出されるデフォーカス量およびピントずれの方向に従い、AFモータドライバ34へ制御信号を出力する。AFモータ35は、AFモータドライバ34からの駆動信号に基づき、撮影光学系15内のフォーカシングレンズをシフトさせる。合焦状態に達するまで一連の焦点検出、レンズ駆動が行われる。
【0032】
レリーズボタン半押し状態において焦点調節が行われ、被写体の明るさが検出されると、システムコントロール回路30は、露出値、すなわちシャッタースピードおよび絞り値を演算、決定する。レリーズボタンが全押しされると、一連の記録動作処理が実行される。すなわち、クイックリターンミラー18、絞り、およびシャッタ20の動作によって被写体像が撮像素子22に形成され、1フレーム分の画像信号が撮像素子22から信号処理回路25へ出力される。信号処理回路25ではデジタル画像データが生成され、画像データが図示しないメモリーカード等の記録媒体へ格納される。
【0033】
図2は、焦点検出部のブロック図である。
【0034】
焦点検出部40は、CMOS型ラインセンサを複数配設させた一体型基板によって構成される。焦点検出デバイス40の表面には、被写体像の縦方向に沿った基板上下方向にラインセンサ群EA1、EA2が設置され、被写体像の横方向に沿った基板左右方向にラインセンサ群EB1、EB2が設置されている。ラインセンサ群EA1、EA2、およびEB1、EB2はそれぞれ基板中心部を挟んで互いに対向する。
【0035】
コンデンサーレンズ26、セパレータマスク29、セパレータレンズ27を含む結像光学系は、瞳分割によって被写体像を2組の被写体像対を形成し、ラインセンサ群EA1、EA2の配置された投影領域、およびラインセンサ群EB1、EB2の配置された投影領域に対し、一対の被写体像をそれぞれ結像させる。
【0036】
各ラインセンサ群は、所定間隔で左右もしくは上下方向に並ぶ複数のラインセンサによって構成され、ラインセンサ群EA1、EA2のラインセンサは左右方向に沿って並列し、ラインセンサ群EB1、EB2のラインセンサは上下方向に沿って並列している。各ラインセンサは、1次元配列させた複数の光電変換素子(ここではフォトダイオード)によって構成されている。
【0037】
ラインセンサ群EA1は、9つのラインセンサLSA1〜LSA9によって構成されており、基準ラインセンサとして機能する。一方、ラインセンサ群EA2を構成するラインセンサLSA11〜LSA19は、参照ラインセンサとして機能する。同様に、ラインセンサ群EB1を構成するラインセンサLSB1〜LSB5は基準センサ、ラインセンサ群EB2を構成するラインセンサLSB6〜LSB10が参照ラインセンサとして機能する。
【0038】
ラインセンサ群EA1、EB1には、それぞれ一連のモニタセンサLMA1〜LMA9、LMB1〜LMB5が対応するラインセンサの側に配置されている。モニタセンサLMA1〜LMA9、LMB1〜LMB5は、複数のセンサ部をラインセンサに沿って並列させた構成であり、対応するラインセンサの領域を複数のエリアに分割してモニタリングする。
【0039】
モニタセンサLMA1〜LMA9は、それぞれラインセンサLSA1〜LSA9の側面、長手方向に沿ってライン状に配置され、受光量(光強度)をモニタ信号として出力する。モニタセンサLMB1〜LMB5も、ラインセンサLSB1〜LSB5の受光量をモニタリングするためにモニタ信号を出力する。
【0040】
また、ラインセンサ群EA1のLSA1〜LSA9、ラインセンサ群EB1のラインセンサLSB1〜LSB5の側には、画素信号読出し用の垂直シフトレジスタVSR1〜VSR9、VSS1〜VSS5が設置されており、ラインセンサ群EA2、EB2の各ラインセンサに対しても、垂直シフトレジスタVSR11〜VSR19、VSS6〜VSS10が同様に配置されている。さらに、ラインセンサ群EA1、EB1の各モニタセンサの傍には、黒レベルを検知するためのモニタセンサ(図示せず)が配置される。
【0041】
AGC回路42A〜42Cは、各モニタセンサから逐次出力されるモニタ信号値を閾値と比較する。閾値は、焦点検出に必要な光量が対象となるラインセンサに入射しているか否かを判断する指標値であり、ラインセンサのダイナミックレンジオーバーを防止するように設定されている。
【0042】
モニタ信号値が閾値を超えると、焦点検出に必要な光量がラインセンサに入射しているため、対応するラインセンサ、すなわちモニタリング対象となっているラインセンサの電荷蓄積(積分)を終了させる制御信号を出力する。ラインセンサに制御信号が送信されると、電荷蓄積が終了するとともに、一時的に電荷がラインセンサ内で格納される。
【0043】
ラインセンサの電荷蓄積時間は、ライセンサのモニタリング対象エリア毎に独立制御され、被写体の光強度分布に応じて各ラインセンサの電荷蓄積時間が調整される。すべてのラインセンサの電荷蓄積が終了すると、各ラインセンサの画素信号読み出し回路(ここでは図示せず)において蓄積電荷が電圧変換、増幅処理され、画素信号が生成される。
【0044】
焦点検出部40では、各ラインセンサに生成される一連の画素信号が出力される。すなわち、各ラインセンサの傍に配置された垂直シフトレジスタVSR1〜VSR9、VSR11〜VSR19、VSS1〜VSS5、VSS6〜VSS10および水平シフトレジスタ45、46により、生成される一連の画素信号が出力回路40Aに転送される。
【0045】
出力回路に送られた一連の画素信号は、被写体像の画像信号としてシステムコントロール回路30へ送られる。システムコントロール回路30では、対のラインセンサ群の画像信号に基づいて位相差が検出され、デフォーカス量が求められる。
【0046】
論理回路44は、AGC回路42A〜42C、垂直シフトレジスタVSR1〜VSR9、VSR11〜VSR19、VSS1〜VSS5、VSS6〜VSS10および水平シフトレジスタ45、46を制御し、モニタ信号に対する閾値を設定するとともに、モニタセンサの黒レベルに基づいたオフセット値を設定する。
【0047】
図3は、1つのラインセンサおよびそれに応じたモニタセンサの拡大配置図である。図3を用いて、ラインセンサ、およびモニタセンサの構成について説明する。
【0048】
図3には、図2に示したラインセンサLSB3およびモニタセンサLMB3の一部構成を詳細に示している。ラインセンサLSB3は、複数のフォトダイオードを対にして並列させたセンサであり、一対のフォトダイオード120Aj(j=1、2、・・・)、120BjがラインセンサLSB3の長手方向に沿って千鳥格子状に並んでいる。
【0049】
モニタセンサLMB3は、ラインセンサLSB3の上段側において所定間隔離れた場所に配設されており、モニタセンサLMB3の両側には配線部170、180が設けられている。一方、ラインセンサLSB3の下段側には、配線部185を挟んで垂直シフトレジスタ190が設けられている。
【0050】
対になって並列するフォトダイオード120Aj、120Bjは、その長手方向をラインセンサ群EB1のラインセンサ配列方向JKに向けて配置されており、上段側のフォトダイオード120Aj、下段側のフォトダイオード120Bjは、信号出力線、制御線などを含む配線回路部150を間に挟んで対向している。
【0051】
配線回路部150には、フォトダイオード対120Aj、120Bjからそれぞれ信号電荷を読み出し、画素信号を出力するラインセンサ用画素信号出力回路130jが設けられている。ラインセンサ用画素信号出力回路130jは、ラインセンサ長手方向に沿って配設され、ラインセンサ全体の画素信号が配線回路部150を介して出力される。
【0052】
モニタセンサLMB3は複数のセンサ部分140m(m=1、2、・・)に分割されており(以下では、各分割部分を微小センサ部という)、その長手方向をラインセンサLSB3の長手方向に平行させて並んでいる。各微小センサ部140mは、それぞれ所定数のフォトダイオード対をモニタリングするように構成されている。ここでは、8対のフォトダイオードをモニタリング対象エリアとしている。
【0053】
微小センサ部140mは、フォトダイオードなどによって構成される光電変換部142と、光電変換部142において生じる信号電荷を画素信号として出力するモニタセンサ用画素信号読み出し回路144とを備える。光電変換部142は、その端部142Sが切欠状に形成されており、切欠部分142Sに画素信号読み出し回路144が収められる。
【0054】
ここでは、微小センサ部140mが矩形状に形成されるように、モニタセンサ用画素信号読み出し回路144のサイズに合わせて切欠部分142Sの形状が定められている。これにより、微小センサ部140mの幅140Zに合わせて規定されるバー状のモニタセンサ配置エリアMDに微小センサ部140mが並列する。
【0055】
各微小センサ部140mの光電変換部142は、モニタリング対象であるエリア、すなわち8対のフォトダイオード全体をカバーする側部142Tを有し、側部142Tは、8対のフォトダイオードに対向する長さWを有する。すなわち、切欠部分142Sに配設されるモニタセンサ用画素信号読み出し回路144とラインセンサLSB3との間には、光電変換部142の幅広部分が形成され、モニタセンサ用画素信号読み出し回路144はラインセンサLSB3の反対側に位置する。
【0056】
このため、微小センサ部140mは、対象となる8対のフォトダイオードのエリアに入射する光とほぼ同等の光を受光し、そのエリアの光量分布は、微小センサ部140mの光電変換部142が受ける光量分布とほぼ等しくなる。
【0057】
上述したように焦点検出部40は一体型IC基板であり、MOS型ラインセンサの両側にモニタセンサ、垂直シフトレジスタをそれぞれ配設しながら回路基板が構成されている。垂直シフトレジスタが配置されるロジック部LSと、フォトダイオード、微小センサ部が配設される画素部PSが交互に形成され、ロジック部LSと画素部PSとの間に、配線が設けられる分離部DSが介在する。
【0058】
図4は、ラインセンサ用画素信号読み出し回路の電気回路図である。図5は、モニタセンサ用画素信号読み出し回路の電気回路図である。図6は、ラインセンサ用画素信号読み出し回路の配線図である。図4〜図6を用いてラインセンサ、モニタセンサの画素信号読み出し回路構成についてそれぞれ説明する。
【0059】
図4では、ラインセンサLSB3の一組のフォトダイオード対120Aj、120Bjおよびそれに接続されるラインセンサ用画素信号読み出し回路130jに関する回路構成を示している。フォトダイオード対120Aj、120Bjは、ともにラインセンサ用画素信号読み出し回路130jと接続されている。
【0060】
ラインセンサ用画素信号読み出し回路130jは、トランジスタで構成されるアンチブルーミングゲート(ABG)121A、121B、転送ゲート(TG)122A、122B、フローティングディフュージョンゲート(FD)123A、123Bを備える。
【0061】
さらに、ラインセンサ用画素信号読み出し回路130jは、一時的な電荷保存用キャパシタ(MEM)124A、124B、電荷−電圧変換を行うフローティングディフュージョンキャパシタ(CFD)125、リセットゲート(RG)26、ソースフォロアアンプ127、選択ゲート128を設けた共有回路部分133を備える。
【0062】
共有回路部分133は、フォトダイオード120Aj、120Bjの画素信号出力において共有化された回路であり、フォトダイオード120Aj、120Bjに生じる信号電荷は、それぞれ第1回路部分131、第2回路部分132を経て共有回路部分133に送られる。図6には、画素信号読み出し回路130の配線パターンが模式的に図示されている。
【0063】
一方、図5に示すモニタセンサの微小センサ部140mでは、フォトダイオードである光電変換部142がモニタセンサ用画素信号読み出し回路144に接続されている。画素信号読み出し回路144は、アンチブルーミングゲート(ABG)151、転送ゲート(TG)152、リセットゲート(RG)154を備え、さらに、キャパシタ(MEM)153、ソースフォロアアンプ155を備える。
【0064】
被写体からの光がラインセンサに到達すると、フォトダイオード120Aj、120Bjの光電変換によって信号電荷(画素信号)が生じ、光量に応じて電荷が蓄積されていく。一方、モニタセンサ140mの光電変換部142に生じる信号電荷は、キャパシタ153で電荷電圧変換され、ソースフォロアアンプ155を介して図2に示したAGC回路へ随時出力される。
【0065】
モニタリング対象である8対のフォトダイオードにダイナミックレンジを超える光が入射するのを防ぐため、AGC回路は微小センサ部140mの画素信号(モニタ信号)と閾値とを比較する。モニタ信号が閾値を超えるまで信号電荷は蓄積される。
【0066】
画素信号(モニタ信号)が閾値を超えると、モニタリング対象であった8対のフォトダイオードにおける電荷蓄積が終了し、蓄積電荷は転送ゲート122A、122Bを通ってキャパシタ124A、124Bに転送される。他のフォトダイオード対の電荷蓄積がすべて終了するまで蓄積電荷はキャパシタ124A、124Bにそれぞれ一時的に保存される。
【0067】
すべてのフォトダイオード対の電荷蓄積が終了すると、フォトダイオード120Aj、120Bjにおいて生じ、別々に保存された蓄積電荷は、キャパシタ125、すなわちフローティングディフュージョンに別々にまたは同時に転送される。これにより、信号電荷が電圧信号に変換される。そして、ソースフォロアアンプ127によって増幅処理された後、画素信号(電圧信号)が出力される。
【0068】
図7は、ラインセンサ用画素信号読み出し回路およびモニタセンサ用画素信号読み出し回路の配線パターンを示した図である。図2と同様、ラインセンサLSB1〜LSB5を上下方向(縦方向)に配列したラインセンサ群EB1のラインセンサについて説明する。
【0069】
図7の矢印Mで示すように、ラインセンサ用の電荷転送ゲート122A、122Bと、モニタセンサ用の転送ゲート152は同一方向、すなわち、ラインセンサの長手方向(微小センサ部の配列方向)に沿ってレイアウトされている。
【0070】
ラインセンサのキャパシタ(蓄積電荷容量)124A(MEM−A)、124B(MEM−B)、モニタセンサのキャパシタ153等の半導体回路は、この転送ゲートの設置方向Mに基づいてパターニングされている。特にモニタセンサの微小センサ部140m(図5参照)では、モニタ光電変換部142の突出部分142Nと配線が接続されており、これによって転送ゲートが方向Mに沿って設置される。同様に、ラインセンサのアンチブルーミングゲート(ABG)121A、121Bとモニタセンサのアンチブルーミングゲート(ABG)151も、同一方向に沿って形成されている。
【0071】
ラインセンサ群EB1の他のラインセンサにおいても、図7に示すような画素信号読み出し回路が各ラインセンサ、モニタセンサにおいて配設されている。また、ラインセンサが上下方向に並列するライにセンサ群EB2においても、ラインセンサの画素信号読み出し回路は図7のように配設されている。
【0072】
図8は、ラインセンサ群EA1(図2参照)内のラインセンサにおける画素信号読み出し回路の配線パターンを示した図である。
【0073】
左右方向(横方向)にラインセンサを並列させたラインセンサ群EA1では、フォトダイオード対220Aj、220Bjが縦方向(上下方向)に並んでラインセンサを構成し、フォトダイオード対220Aj、220Bjの間にラインセンサ用画素信号読み出し回路230jが配設されている。モニタセンサは、微小センサ部240mを縦方向に沿ってラインセンサの側に並列させることによって構成される。
【0074】
ラインセンサ用画素信号読み出し回路230jは、ABG221A、221B、転送ゲート222A、222B、FDゲート223A、223B、キャパシタ224A、224B、CFD225、RG227、AMP227を備える。そして、ABG221A、221B、転送ゲート222A、222Bは、横方向に沿って配設されている。すなわち、図7で示した矢印Mと同一方向に沿って設置されている。
【0075】
一方、微小センサ部240mのモニタ光電変換部242は、その端部242Sが切欠状に形成されている。そして、モニタセンサ用画素信号読み出し回路244は、モニタ光電変換部242の端部242Sと接続し、これによってモニタセンサ用画素信号読み出し回路244内の転送ゲート、ABG(いずれも図示せず)が方向Mに沿って配置される。
【0076】
ラインセンサ群EA1の他のラインセンサおよびモニタセンサについても同様の構成であり、また、ラインセンサ群EA2(図2)においても、ラインセンサの転送ゲート、ABGゲートは同じ方向Mを向いている。
【0077】
図9は、焦点検出部の製造工程の一部であるイオン打ち込みを示した図である。ここでは、ラインセンサ用画素信号読み出し回路の基板を示している。
【0078】
埋め込み型フォトダイオードを形成するため、基板表面に対して垂直方向からイオン化した不純物を基板(焦点検出部)40に打ち込む。これにより、n層が基板内に形成される。ここではゲート自身がマスクとして機能する。
【0079】
さらに、イオン斜め打ち込みを実行するため、第1の方向T1から不純物を基板に当てる。マスクQ1は、キャパシタ124A、124B(MEM−A、MEM−B)への不純物注入を防ぐとともに、転送ゲート122Aの下部領域までフォトダイオード端部にp+層が食い込んで形成されるように、スリットパターンがあらかじめ形成されている。
【0080】
第1の方向T1からのイオン斜め打ち込みが終了すると、今度は、キャパシタ124A、124Bの端部にもp層を形成するため、第1の方向T1とは反対である第2の方向T2からイオン斜め打ち込み工程が行われる。ここで使用されるマスクQ2には、第2の方向T2に合わせてスリットパターンが形成されている。
【0081】
ラインセンサ、モニタセンサの転送ゲート、アンチブルーミングゲート(ABG)がすべて同一方向を向いているため、2つのマスクQ1、Q2を使った2回のイオン斜め打ち込み工程によって同じ出力特性をもつp層が形成される。
【0082】
このように本実施形態によれば、ラインセンサのフォトダイオード対120Aj、120Bjに接続されるラインセンサ用画素信号読み出し回路130jに設けられた転送ゲート122A、122B、アンチブルーミングゲート(ABG)121A、121Bの配列方向と、対応する微小センサ部140mのモニタセンサ用画素信号読み出し回路144に設けられた転送ゲート152、アンチブルーミングゲート(ABG)151の配列方向を、同じ方向Mに沿っている。
【0083】
そして、ラインセンサ、モニタセンサに埋め込み型フォトダイオード、キャパシタを形成するとき、マスクQ1、Q2を用いた2回のイオン斜め打ち込み工程を行う。これによって、p層が基板表面に対して広い範囲に形成される。
【0084】
さらに、ラインセンサを横方向に沿って並べたラインセンサ群EB1、EB2における画素信号読み出し回路130jの転送ゲート122A、122B、アンチブルーミングゲート121A、121Bの配列方向と、ラインセンサを縦方向に沿って並べたラインセンサ群EA1、EA2における画素信号読み出し回路230jの転送ゲート222A、222B、アンチブルーミングゲート221A、221Bの配列方向も、同じ方向Mに沿っている。
【0085】
このようにフォトダイオードに隣り合い、蓄積電荷を取り出すために開閉するゲートの設置方向が同一方向であるため、2方向T1、T2からのイオン斜め打ち込み工程だけで済む。これは、縦方向に並ぶラインセンサ群EA1、EA2、横方向に並ぶラインセンサ群EB1、EB2に関して別々の方向からイオン斜め打ち込みを行う場合に比べて製造工程、用意するマスクの数が半分になる。
【0086】
また、1回のイオン斜め打ち込みによってモニタセンサ、ラインセンサのフォトダイオード、キャパシタ端部にp層が形成されるため、モニタセンサ、ラインセンサの暗電流特性が同じになり、画素信号の出力特性が一致する。これにより、ラインセンサの受光量を精度よくモニタリングすることが可能となる。
【0087】
なお、縦方向に並ぶラインセンサ群、横方向に並ぶラインセンサ群の間だけゲート配列方向のみ統一してもよい。また、1つのラインセンサ群の中だけでラインセンサ、モニタセンサのゲート配列方向を統一してもよい。
【0088】
測距については、多点測距、あるいは画面中心部のみ測距するように構成してもよく、ラインセンサ数、ラインセンサ群の数、および、ラインセンサの配列方向は任意である。また、一眼レフ型カメラ以外のカメラに適用してもよく、携帯電話などカメラ機能を備えた撮影装置、あるいは複数のラインセンサを搭載したイメージングセンサに適用してもよい。
【符号の説明】
【0089】
10 一眼レフ型デジタルカメラ
24 AFモジュール(焦点検出装置)
40 焦点検出部(画像信号出力手段)
120Aj、120Bj フォトダイオード対(ラインセンサ光電変換部)
220Aj、220Bj フォトダイオード対(ラインセンサ光電変換部)
130j、230j ラインセンサ用画素信号読み出し回路
140m、240m 微小センサ部(モニタセンサ)
142、242 光電変換部(モニタセンサ光電変換部)
144、244 モニタセンサ用画素信号読み出し回路
121A、121B ABGゲート(アンチブルーミングゲート)
122A、122B 転送ゲート(電荷転送ゲート)
124A、124B キャパシタ(蓄積電荷容量)
151 ABGゲート(アンチブルーミングゲート)
152 転送ゲート(電荷転送ゲート)
153 キャパシタ(蓄積電荷容量)
LSA1〜LSA9 ラインセンサ(第1ラインセンサ群)
LSA11〜LSA19 ラインセンサ(第1ラインセンサ群)
LSB1〜LSB5 ラインセンサ(第2ラインセンサ群)
LSB6〜LSB10 ラインセンサ(第2ラインセンサ群)
LMA1〜LMA9 モニタセンサ
LMB1〜LMB5 モニタセンサ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体像の投影領域に設置される少なくとも1つのラインセンサと、
前記ラインセンサの側に配置され、前記ラインセンサの受光量をモニタリングする少なくとも1つのモニタセンサと、
前記ラインセンサに蓄積された電荷に基づいて被写体像の画像信号を出力する画像信号出力手段とを備え、
前記ラインセンサが、ラインセンサ光電変換部と、前記ラインセンサ光電変換部と接し、前記ラインセンサ光電変換部に蓄積された電荷を取り出すために開閉するラインセンサゲートとを備え、
前記モニタセンサが、モニタ光電変換部と、前記モニタセンサ光電変換部と接し、前記モニタセンサ光電変換部に蓄積された電荷を取り出すために開閉するモニタセンサゲートとを備え
前記モニタセンサゲートと前記ラインセンサゲートの配列方向が、同一方向であることを特徴とする焦点検出装置。
【請求項2】
前記ラインセンサゲートが、前記ラインセンサ光電変換部に蓄積された電荷を保存するラインセンサ電荷蓄積部と接する電荷転送ゲートを含むことを特徴とする請求項1に記載の焦点検出装置。
【請求項3】
前記モニタセンサゲートが、前記モニタセンサ光電変換部に蓄積された電荷を保存するモニタセンサ電荷蓄積部と接する電荷転送ゲートを含むことを特徴とする請求項1に記載の焦点検出装置。
【請求項4】
前記ラインセンサゲートが、前記ラインセンサ光電変換部に生じる過剰電荷を掃き出すためのアンチブルーミングゲートを含むことを特徴とする請求項1に記載の焦点検出装置。
【請求項5】
前記モニタセンサゲートが、前記モニタセンサ光電変換部に生じる過剰電荷を掃き出すためのアンチブルーミングゲートを含むことを特徴とする請求項1に記載の焦点検出装置。
【請求項6】
前記モニタセンサは、それぞれ所定数のラインセンサ光電変換部と対向するように、ラインセンサ長手方向に沿って複数の微小センサ部を並列させたものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の焦点検出装置。
【請求項7】
前記モニタセンサ光電変換部の背面側の一部が切欠状に形成され、切欠部分に前記モニタセンサゲートを備えた画素信号読み出し回路が収まることを特徴とする請求項6に記載の焦点検出装置。
【請求項8】
請求項1に記載された焦点検出装置を備えた撮影装置。
【請求項9】
モニタセンサ、ラインセンサを搭載した焦点検出基板の製造方法であって、
モニタセンサ光電変換部と接し、前記モニタセンサ光電変換部に蓄積された電荷を取り出すために開閉するモニタセンサゲートと、ラインセンサ光電変換部と接し、前記ラインセンサ光電変換部に蓄積された電荷を取り出すために開閉するラインセンサゲートとを、同一方向に沿ってレイアウトし、
第1の打ち込み方向に応じてパターン形成された第1マスクによって前記焦点検出基板をカバーし、第1のイオン斜め打ち込みを行い、
前記第1の打ち込み方向とは異なる第2の打ち込み方向に応じてパターン形成された第2マスクによって前記焦点検出基板をカバーし、第2のイオン斜め打ち込みを行うことを特徴とする焦点検出基板の製造方法。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図9】
image rotate

【図3】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−23640(P2011−23640A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−168797(P2009−168797)
【出願日】平成21年7月17日(2009.7.17)
【出願人】(000113263)HOYA株式会社 (3,820)
【Fターム(参考)】