物体を移送するための装置
装置は、受け入れ手段(6)と、壁手段(500)によって境界が定められた、物体(D)を受け入れるための凹部(406)を有する、前記物体(D)を前記受け入れ手段(6)に移送するための移送手段(10)と、前記凹部(406)を通る前記物体(D)用の通路の断面を変化させるように、前記壁手段(500)の少なくとも一部分(440)を移動させるように構成された駆動手段(430;530;630)と、を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体を移送するための装置に関する。詳細には、装置は、一回分の装入量のプラスチックを、プレフォームを形成するための形成デバイスに移送できる。プレフォームから、容器、詳細にはボトルを得ることができる。
【0002】
本発明は、更に、容器又は容器プレフォームを移送できる。
【背景技術】
【0003】
例えばボトル用プレフォーム等のプラスチック製の物体を圧縮成形するための装置が周知である。この装置は、ダイ及びパンチを各々含む複数の金型が設けられた回転成形カルーセルを含む。回転中、各ダイは、ペースト状の一回分の装入量のプラスチックを受け入れる。装入体(dose)は、ダイと相対的パンチとの間で、成形カルーセルにより覆われる周囲円弧部に沿ってプレスされる。プレス工程に続き、金型開放工程が行われ、成形した物体を装置から取り出す。
【0004】
各装入体は、押出機又は可塑化デバイスから送られる連続した押出し製品の形態のプラスチックを切断することによって得られる。装置は、更に、切断したばかりの装入体を連続的に取り出し、これらの装入体を成形カルーセルに移送する複数の移送部材を有する移送カルーセルを含む。
【0005】
各移送部材は、一つの側部に開放チャンネルを形成するように「U字形状」又は「C字形状」の横断面を持つ、即ち取り出し開口部が設けられた上方部材と、開放チャンネルと連通する移送チャンバを形成するチューブ状の下方部材とを含む。移送チャンバは、開放可能な底部を有する。
【0006】
取り出し開口部を通して取り出された装入体は、一般的には重力だけで移送チャンバ内に落下し、底部が開放している場合には、ダイが移送部材の下にあるとき、ここからダイのキャビティ内に放出される。
【0007】
装入体を構成するプラスチックは、ペースト状であるため、この装入体が接触する表面に付着し易い。
【0008】
詳細には、装入体は、上述の構成要素を通過するときに移送チャンバの内面上を摺動するため、装入体の移動の制御は容易ではない。
【0009】
装入体が移送チャンバをできるだけ適切に通過するように制御するため、特に移送チャンバを通過する移動時間を確実に且つ再現性があるようにするため、下方部材(特に移送チャンバ)の温度調節を行い、及び/又はプラスチックの湿度及び移送カルーセルが設置された環境(微気候)の湿度をチェックし、及び/又は移送チャンバを形成する壁の表面仕上げを適切なものとし(詳細には、所定配向の微小溝が設けられた適切な粗さの壁を形成し)、及び/又は表面エネルギが低く且つ自己清浄性能を有する表面コーティングを上述の壁に設ける。
【0010】
周知の移送カルーセルの一つの欠点は、移送チャンバの内壁を清浄に維持することが非常に困難であるということである。これらの内壁は、装入体が内壁に擦り付けられることによって形成されたプラスチックの残留物によって汚れ易く、プラスチックの高温の蒸気が凝結されることによって形成された小さな層が徐々に付着し、擦り付けが行われる内壁の表面の比較的低温の領域に固着する。更に、この欠点は、装入体を形成するプラスチックに、着色剤等の無視できない量の添加剤が添加されている場合に特に顕著である。添加剤は、例えばワックス、ワセリンを含有する様々なオイル、等を含む着色剤である。
【0011】
上述の内壁に付着した残留物は、装入体の移送速度を徐々に変化させ、作動プロセスを制限する事態となる。この速度が所定の範囲から外れると、装入体は、金型内に正しい時間に及び正しい方法で挿入されなくなる。
【0012】
周知の移送カルーセルの別の欠点は、移送チャンバの内壁の粗さが、装入体との相互作用によって変化してしまうということである(点蝕(pitting)による磨耗)。
【0013】
装入体は、粗さが低下する(即ち表面が研磨され、ピカピカ(shiny)になる)に従って、内壁に更に強く付着する。これは、装入体と内壁との間の接触表面が大きくなるため、また、装入体と内壁との間に分離空気(流体薄膜)がなくなるためである。粗い壁では、微小なチャンネルが形成されており、これらのチャンネル内に空気が存在し、これにより装入体の移動(摺動)が容易となる。
【0014】
下方部材と装入体との間の接触を減少させるため、移送チャンバの内壁を多孔質材料で形成することができる。この場合、供給デバイスが圧縮空気流を移送部材内に送る。多孔質材料を通過して出る空気流が、内壁と装入体との間に空気層を形成する。この空気層が装入体と移送チャンバとの間の接触を減少させる。
【0015】
従って、周知の装置は、各移送チャンバに圧縮空気を供給するための供給デバイスを備えていなければならず、従って、装置の構造がかなり複雑になり、費用が増加してしまう。
【0016】
経済性の悪化に加え、移送チャンバ内の中程度の圧力であるが大量である空気により、ペースト状の装入体の形状及び寸法を変化させてしまい、装入体が容易に変形してしまう。このような装入体の形状及び寸法の変化は、完成した製品の品質の低下につながる。
【0017】
更に、空気層が存在したとしても、装入体は、移送チャンバ内で望ましからぬ態様で傾き、例えば底部に達する前にダイキャビティの壁に付着することによって、装入体自体がダイのキャビティ内で正しく位置決めされない。これにより、プラスチックがダイキャビティ内に不均等に分配されることとなり、プレフォームに欠陥をもたらし、これに伴ってボトルに欠陥をもたらす場合がある。更に、多孔質材料は、圧縮空気を移送チャンバ内に正確に且つ均等に分配することを保証しない。これは、移送チャンバの内壁に付着したプラスチックの残留物に起因する。
【0018】
移送チャンバは、装入体をダイキャビティの内側で案内するように、直径が装入体と非常に近く且つ長さが装入体とほぼ同じである少なくとも一つの部分を備えていなければならない。
【0019】
装入体が移送チャンバ内で傾くと、装入体と移送チャンバの内面との間で衝突が起こり、装入体がダイキャビティに向かって移動するときに装入体を減速させる。更に、装入体と移送チャンバの内面との間の衝突は、装入体の表面の品質を変化させ、その最も外側の層に皺(しわ)や変形を生じる。
【0020】
結論として、多孔質材料で形成された移送チャンバを使用すると、装入体の移送における大幅な改善を可能にすることはなく、逆に、製造上の複雑さが大幅に大きくなり、従って費用が増大してしまう。更に、多孔質材料で形成された移送チャンバは、その性能が経時的に変化する。
【0021】
下方部材は、移送チャンバの内部に流体クッションを生成するためのデバイスを含む。流体クッションは、装入体の上方に配置され、移送チャンバからの装入体の迅速な脱出を促進させる。
【0022】
このデバイスは、極めて高価である。更に、上述のプラスチック残留物により、デバイスの効率が大幅に低下する。上述のような効率の低下の問題を解消するため、装入体の移送速度の低下に従って流体の出力が徐々に増大するという仮説を立ててもよい。しかしながら、これは実際には起こらない。なぜならば、このことにより、装入体を、また、これに伴って装入体から形成される物体を、受け入れ難い程に劣化させてしまうからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明の目的は、特にプラスチックの圧縮成形において、物体、詳細には流動性材料からなる装入体を移送するための装置を改良することである。
【0024】
本発明の別の目的は、物体、詳細には流動性材料からなる装入体を移送するための構造的にシンプルであり且つ信頼性がある装置を提供することである。
【0025】
本発明の更に別の目的は、流動性材料からなる装入体を成形手段に移送するための移送手段を含み、装入体が移送手段の内部を容易に且つ迅速に移動する、装置を提供することである。
【0026】
本発明の他の目的は、流動性材料からなる装入体が移送手段から成形手段まで通過するときに、移送手段が流動性材料からなる装入体を正確に案内する装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明によれば、受け入れ手段と、壁手段によって境界が定められた、物体を受け入れるための凹部を有する、物体を前記受け入れ手段に移送するための移送手段と、前記凹部を通る前記物体用の通路の断面を変化させるように、前記壁手段の少なくとも一部分を移動させるように構成された駆動手段と、を含む、装置が提供される。
【0028】
本発明により、物体を容易に受け入れることができ、移送手段の内部で迅速に送ることができ、移送手段から受け入れ手段までの通過中に正確に案内できる、装置を得ることができる。
【0029】
上述の物体は、流動性材料からなる装入体を含む。
【0030】
上述の受け入れ手段は、流動性材料からなる装入体から物体を形成するための形成手段を含む。
【0031】
装置の一実施形態では、駆動手段は、装置の作動サイクル中に通路の断面の大きさを変化させる。
【0032】
装置の作動サイクルの第1工程では、駆動手段は、通路の断面が拡張形態をとるように壁手段を位置決めする。この場合、装入体が移送手段に導入されるとき、張り出しが大幅に減少した壁手段の部分で、装入体と壁手段との間の接触が起こる。従って、装入体は壁手段に顕著には付着せず、移送手段の内部を高速で通過する。従って、装置の効率が高くなる。更に、壁手段は、例えばプラスチック等の流動性材料の残留物で汚れにくくなる。
【0033】
続いて行われる装置の作動サイクルの工程では、駆動手段は、通路の断面が狭幅形態をとるように壁手段を位置決めする。この場合、壁手段は、装入体を形成手段に対して位置合わせし、装入体をチューブ状凹部内で精度よく案内し、これによって、移送手段から形成手段までの通過中に装入体が傾斜する危険性を低減させる。かくして、装入体と壁手段との間の衝突が減少する。装入体は所望の方向に沿って位置合わせされた状態を維持し、形成手段に更に容易に導入されるようにすることができる。
【0034】
壁手段が拡張形態にある場合には、張り出しが大幅に減少した領域で装入体との接触が起こり、これにより装入体と壁手段との間の熱交換を大幅に低減させ、従って装入体が壁手段に付着する傾向を大幅に減少させる。
【0035】
装置の別の実施形態では、駆動手段は、装置の作動サイクル中に通路の断面の形状を変化させる。
【0036】
装入体が通路を通過するとき、通路の断面の形状が−実質的に連続的に−変化するため、壁手段は、装入体を凹部の出口開口部に向かって差し向け、これによって、装入体は凹部を更に迅速に通過する。
【0037】
更に、通路の断面の形状が変化するため、壁手段には振動が加わり、これにより、装入体が壁手段に付着する危険性が大幅に制限される。
【0038】
上文中に開示した両実施形態では、壁手段は、凹部における装入体の通過を更に容易にする転がし手段を備えていてもよい。この場合、装入体と移送手段との間の接触は、張り出しが大幅に減少した転がし手段の一部分で起こる。これらの部分では、装入体は壁手段上で転がるのであって摺動するのではない。このため、装入体は移送手段の内部を高速で移動できる。
【0039】
例えばローラ等の転がし手段は、容易に入手でき、信頼性が高く、安価な機械的構成要素である。
【0040】
本発明により、移送手段からの放出の開始時に、及び形成手段への導入中に装入体の推進及び移動を行うため、場合によっては温度調節が行われる圧縮流体の使用をなくすことができ、又はいずれにせよ最小にまで低減できる。圧縮流体の送出は、これが行われる場合でも、非常に短い時間で行われることとなる。
【0041】
本発明は、本発明の幾つかの実施形態を非限定的な例により示す添付図面を参照することにより、更によく理解され、実施されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】プラスチックの装入体を成形手段に移送するための移送手段を含む装置の概略平面図である。
【図2】ある作動形態における移送手段の長手方向平面に沿った断面図である。
【図3】別の作動形態における移送手段を示す、図2と同様の断面図である。
【図4】更に別の作動形態における移送手段を示す、図2と同様の断面図である。
【図5】図2の移送手段の壁手段の概略平面図である。
【図6】変形例に従って形成された、ある作動形態における移送手段の長手方向平面に沿った断面図である。
【図7】別の作動形態における移送手段を示す、図6と同様の断面図である。
【図8】更に別の作動形態における移送手段を示す、図6と同様の断面図である。
【図9】図6の移送手段の壁手段の概略平面図である。
【図10】転がし部材が設けられた図9の壁手段の壁部分の正面図である。
【図11】転がし部材が設けられた図9の壁手段の別の壁部分の正面図である。
【図12】別の変形例に従って形成された、移送手段の長手方向平面に沿った断面図である。
【図13】図12の移送手段の壁手段の概略平面図である。
【図14】更に別の変形例に従って形成された、移送手段の長手方向平面に沿った断面図である。
【図15】更に別の変形例に従って形成された、移送手段の長手方向平面に沿った断面図である。
【図16】図15の詳細図である。
【図17】図14の移送手段の壁手段の長手方向平面に沿った断面図である。
【図18】移送手段に設けられた駆動手段のピストン部材を示す、図14の詳細図である。
【図19】図18のピストン部材の平面図である。
【図20】図18のピストン部材の別の平面図である。
【図21】冷却流体の供給導管及び排出導管を示す、図15の移送手段の下部分の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図1を参照すると、この図には、様々な種類の物体を移動するための移送デバイス7を含む装置1が示されている。詳細には、移送デバイス7は、プラスチックの装入体(doses)Dを、プレフォームを成形するための成形デバイス2を含む形成手段に移送する。これらのプレフォームから、例えばボトル等の容器を延伸ブロー成形によって得ることができる。
【0044】
装入体Dは、様々な種類のプラスチック、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリスチレン(PS)、又はポリ乳酸(PLA)で形成できる。
【0045】
プレフォームを得るため、装入体Dは細長い形状を有し、通常はほぼ円形の断面を有する。しかしながら、原理的には、プレフォームと異なる物体を圧縮成形するのが望ましい場合には、様々な形状の装入体を使用することもできる。
【0046】
装入体Dは、ペースト状のプラスチックを通して出す口部分4を備えたプラスチック押出機を含む送出手段3によって送出される。口部分4は、プラスチックが押出機から垂直方向の押出し方向に沿って出るように、下を向いていてもよい。
【0047】
口部分4から出るプラスチックを切断し、装入体Dを形成するため、切断手段(図示せず)が設けられている。
【0048】
成形デバイス2は、実質的に垂直な軸線を中心として、図1に示す方向V2に回転できるカルーセル5を含む。このカルーセル5は、ダイ6及びパンチ(図示せず)を含む複数の金型を支持する。各ダイ6は、成形工程中にダイキャビティに予め受け入れられた装入体Dを圧縮成形するため、対応するパンチと相互作用するのに適したキャビティを備えている。
【0049】
装置1は、更に、対応する金型からプレフォームを取り出し、これらのプレフォームを成形デバイス2から移動させるための抜出機デバイス8を含む。図示していない一実施形態では、装置は、抜出機デバイス8を備えていなくてもよく、この場合には装入体Dをダイ6に送出する移送デバイス7自体によって、プレフォームを成形デバイス2から取り出すことができる。
【0050】
移送デバイス7は、装入体Dを押出機の口部分4からダイ6のキャビティに移送するように構成されている。移送デバイス7は、図1に示すように、垂直軸線を中心として方向V1に回転できる別のカルーセル9を含む。このカルーセル9は、閉ループ経路P1に沿って実質的に連続的に移動できる複数の移送部材10を含む移送手段を支持する。
【0051】
閉ループ経路P1は、ダイ6及び対応するパンチが移動する円形の経路P2よりも高い箇所に配置されている。閉ループ経路P1が円形経路P2と実質的に一致する区分T1を確認できる。この区分T1に沿って、移送部材10がダイ6と実質的に同じ速度で移動させられる。その結果、各移送部材10は、区分T1に沿って移動するときにダイのキャビティの上方に位置する。
【0052】
各移送部材10は、上方部材11(図2参照)及び下方部材401(図2参照)を含む。
【0053】
上方部材11は、長手方向軸線Zに沿って延びる開放したチャンネルを一つの側部に形成するように、「U字形状」又は「C字形状」の断面を有する。凹部13(図2参照)が上方部材11の内側に形成される。長手方向軸線Zと平行に形成された横方向開口部12(図2参照)により、凹部13内にアクセスすることができる。
【0054】
上方部材11は、押出機の口部分4の近くで切断手段によって切断されたばかりの装入体Dを取り上げる。装入体Dは凹部13内に収容される。装入体Dは、摩擦がなければ、凹部13の内側で、重力によって、装入体Dの重量及びその重心の位置で決まる自由軌道で下方部材401に向かって落下する。
【0055】
図2乃至図4を参照すると、これらの図には、別のカルーセル9によって支持された支持ブロック402を含む下方部材401が示されている。支持ブロック402には座部403が設けられており、この座部の内側には、上方部材11から送られた装入体を受け入れるようになったチューブ状部材手段404が収容されている(図5参照)。チューブ状部材手段404は、長手方向軸線Zに沿って細長い形状をなした複数の壁部分440を含む。
【0056】
各壁部分440は、チューブ状部材手段404の角度部分を形成する。これらの壁部分440は、チューブ状凹部のような形状の移送チャンバ406を形成するように互いに側部と側部とを向き合わせて配置される。
【0057】
壁部分440は、内側が移送チャンバ406を形成する壁手段500を形成する。
【0058】
壁部分440は、互いに関し、壁手段500の不連続性を最小限に減少させるように位置決めされる。
【0059】
移送チャンバ406は、対応する移送部材10が閉ループ経路P1に沿って移動するとき、装入体Dを収容するように構成されている。
【0060】
チューブ状部材手段404は、長手方向軸線Zに関して横方向の平面上で延びる入口開口部412を含み、この開口部を通して装入体Dが移送チャンバ406内に受け入れられる。
【0061】
入口開口部412は、凹部13と実質的に一致する形状及び寸法を持つ断面を備えていてもよい。これにより、上方部材11から移送チャンバ406への通路の不連続性がなくなる。
【0062】
チューブ状部材手段404は、更に、出口開口部413を含む。この出口開口部413を通って装入体Dが移送チャンバ406から出る。
【0063】
壁部分440は、装入体Dと相互作用し、装入体Dを案内するように構成された転がし部材415を含む。これらの転がし部材415は、ローラ427を含む。各壁部分440は、複数のローラ427を支持する。これらのローラ427の各々の軸線は長手方向軸線Zに対して横方向であり、外側に向かって僅かに凸状をなしていてもよい。
【0064】
同じ壁部分440に取り付けられたローラ427は、長手方向軸線Zに沿って実質的に位置合わせされており、長手方向軸線Zと実質的に平行に配置された一つ又はそれ以上のローラ列429を形成する。これらのローラ427は、装入体Dと相互作用するため、部分的に、移送チャンバ406の内側に向いている。
【0065】
図5に示すように、チューブ状部材手段404は、角度幅が実質的に120°の円形部分を形成する三つの壁部分440を含む。各壁部分440は、互いに並んで長手方向軸線Zに沿って配置された二つのローラ列429を支持する。
【0066】
各ローラ列429は、寸法が異なるローラ427を含んでいてもよい。
【0067】
詳細には、下方部材401の上方領域409の近くに配置された各ローラ列429の第1部分は、第1ローラ手段427aを含み、下方部材401の下方領域416の近くに配置された各ローラ列429の第2部分は、第2ローラ427bを含み、これらの第2ローラ427bの長さは、第1ローラ427aよりも小さくなっている。
【0068】
別の態様では、チューブ状部材手段404は、三つではない多くの壁部分440を含んでいてもよい。例えば、以下に詳細に開示される図9乃至図11に示す例と同様に、チューブ状部材手段は、角度幅が実質的に60°の円形部分を形成する六つの壁部分440を含んでいてもよい。
【0069】
移送チャンバ406は、装入体Dを受け入れ、装入体Dを保持し、装入体Dをダイ6に送出するように構成されている。装入体Dは、移送チャンバ406を通過するとき、第1ローラ427aを通過した後、第2ローラ427bを通過する。
【0070】
各壁部分440は、支持ブロック402に回転自在に連結されている。詳細には、各壁部分は、入口開口部412の近くで支持ブロック402にヒンジ連結されている。別の態様では、各壁部分は、出口開口部413の近くで支持ブロック402にヒンジ連結されている。
【0071】
各壁部分440は、座部403に面する壁部分440の面431に突出部432を備えている。枢軸を受け入れるため、突出部432には穴450が設けられている。各壁部分440は、支持ブロック402によって回転自在に支持されている。詳細には、各壁部分440は、突出部432のところに配置された、長手方向軸線Zに対して横方向の軸線を中心として回転できる。
【0072】
下方部材401は、更に、壁部分440を移動するように構成された駆動手段430を含む。
【0073】
駆動手段430は、突出部432のところに設けられた弾性手段(図示せず)を含む。弾性手段は、例えばねじればねであり、各壁部分440が上述の枢軸を中心として回転方向R1に回転するように、壁部分440に作用する。
【0074】
駆動手段430は、更に、ピストン部材433を含む。ピストン部材433はリング状であり、支持ブロック402とチューブ状部材手段404との間に配置されたチャンバ手段434に受け入れられる。ピストン部材433は、チャンバ手段434の内部で長手方向軸線Zに沿って摺動できる。ピストン部材433は、第1突出部437及び第2突出部438を含み、これらの突出部は、チャンバ手段434内に第1チャンバ435及び第2チャンバ436を形成する。
【0075】
駆動手段430は、更に、流体、例えば圧縮空気を第1チャンバ435及び第2チャンバ436に供給するように構成された供給デバイス(図示せず)を含む。従って、ピストン部材433は複動式アクチュエータとして作用する。
【0076】
供給デバイスが流体を第1チャンバ435内に導入するとき、ピストン部材433は、図2に示す第1作動形態X3をとるまで、長手方向軸線Zに沿って方向G1に従って移動する。第1作動形態X3では、ピストン部材433は、チャンバ手段434の下側の境界を形成する当接面439に当接するように配置される。
【0077】
供給デバイスが流体を第2チャンバ436内に導入するとき、ピストン部材433は、図3及び図4に示す第2作動形態X4をとるまで、長手方向軸線Zに沿って別の方向G2に移動する。
【0078】
第2作動形態X4では、ピストン部材433は、チャンバ手段434の上側の境界を形成する別の当接面441に当接するように配置される。
【0079】
第1作動形態X3では、ピストン部材433は壁部分440と接触していない。弾性手段は、壁部分440を、図2に示す拡張形態Z1に位置決めする。この形態では、装入体Dが移送チャンバ406を通る通路の断面は最大となる。詳細には、拡張形態Z1では、各壁部分440の端部442は、横方向で、別の出口開口部413の近くに配置された当接領域443に当たる。
【0080】
第2作動形態X4では、ピストン部材433は壁部分440と相互作用する。このようにして、各壁部分440は、弾性手段の抵抗に打ち勝つことによって、回転方向R1とは反対の回転方向に回転する。ピストン部材433は、壁部分440を、図3及び図4に示す狭幅形態Z2に位置決めする。この狭幅形態Z2では、移送チャンバ406を通る装入体D用の通路の断面は最小となる。
【0081】
狭幅形態Z2では、壁部分440−詳細には転がし部材415−は、下方部材401から成形デバイス2への移送中に装入体Dを案内する。
【0082】
下方部材401は、更に、出口開口部413の近くに配置された閉止手段414を含む。
【0083】
閉止手段414は、図2及び図3に示す閉止形態X1と、図4に示す開放形態X2との間で移動自在の第1閉止部材417及び第2閉止部材418を含む。閉止形態X1では、第1閉止部材417及び第2閉止部材418により、装入体Dが出口開口部413を通過して移送チャンバ406から出ることがないようにする。開放形態X2では、第1閉止部材417及び第2閉止部材418により、装入体Dが出口開口部413を通過して移送チャンバ406から出ることができるようにする。
【0084】
下方部材401は、更に、第1閉止部材417及び第2閉止部材418を閉止形態X1から開放形態X2まで移動させるように、及びその逆の移動を行うように構成された駆動デバイス(図示せず)を含む。
【0085】
第1閉止部材417及び第2閉止部材418は、移送チャンバ406に収容された装入体Dの先端領域を形作るように、所定の輪郭を持つ内壁部分419を含む。
【0086】
上方部材11は、図2乃至図4を参照して開示された下方部材401と組み合わせることができる。上方部材11には、装入体Dが凹部13に付着する危険性を低減し、装入体Dを上方部材11から下方部材401に高速で移送できるようにする転がし手段15が設けられている。
【0087】
別の態様では、壁部分440の長さは互いに異なっていてもよい。この場合、幾つかの壁部分440は、図6乃至図8及び図11乃至図13に示す態様と同様に、移送チャンバ406の外側に突出して上方部材11を形成する領域を備えていてもよい。
【0088】
更に、別の態様では、転がし手段を備えていない既に知られたタイプの上方部材を、図2乃至図4を参照して開示された下方部材401と組み合わせてもよい。
【0089】
装置1の作動中、別のカルーセル9は、移送部材10を閉ループ経路P1に沿って移動させ、これらの移送部材10を口部分4近くまで連続的に運び、この際、切断手段が装入体Dを押出機から分離させる。
【0090】
各装入体Dは、切断された後、移送部材10の凹部13の側開口部12を通って入る。
【0091】
移送部材10は、装入体Dを受け取った後、この装入体Dを閉ループ経路P1に沿って成形デバイス2に向かって移動させる。これと同時に、装入体Dは重力によって凹部13内に落下する。転がし手段が設けられている場合には、転がし手段により、凹部13の内部での装入体Dの移動が容易になる。このようにして、装入体Dは、凹部13の内部で、方向G1に従って、凹部13の内部を形成する連続した表面に沿って装入体Dが摺動する場合よりも容易に移動できる。
【0092】
移送部材10が区分T1に達する前に、装入体D全体が移送チャンバ406に入る。ピストン部材433は第1作動形態X3に配置されており、壁部分440は拡張形態Z1に配置されている。壁部分440が拡張形態Z1にあるため、移送チャンバ406を通る装入体D用の通路の断面は、装入体Dの断面よりも大きい。従って、装入体Dは接触面積が大幅に減少した状態で壁部分440と相互作用する。これは摩擦を制限し、このため、装入体Dが壁部分440に付着する危険性を制限する。
【0093】
従って、装入体Dは、 閉止形態X1にある第1閉止部材417及び第2閉止部材418に載るまで、移送チャンバ406内を高速で摺動する。図2乃至図5に示すように壁部分440に転がし部材415が設けられている場合には、装入体Dの摺動速度を非常に大きくすることができる。
【0094】
図2は、同じ装入体Dを、三つの連続した位置で、即ち装入体Dが上方部材11によって持ち上げられた第1位置A1、装入体Dが下方部材401の内部に進入する第2位置A2、及び装入体Dが第1閉止部材417及び第2閉止部材418に載った第3位置A3で示す。
【0095】
次いで、ピストン部材433が第1作動形態X3から第2作動形態X4に移行し、壁部分440が拡張形態Z1から狭幅形態Z2に移行する。移送チャンバ406を通る装入体D用の通路の断面が狭くなり、その結果、壁部分440−詳細には転がし部材415−が装入体Dと相互作用する。このようにして、装入体Dの長手方向軸線が長手方向軸線Zと実質的に平行に保たれる。詳細には、装入体Dは、壁部分440が拡張形態Z1にある場合の位置と比較して、より垂直に近いような状態に配置される。
【0096】
移送部材10は、ダイ6のところに配置されたとき、装入体Dをダイ6のキャビティに移送する。第1閉止部材417及び第2閉止部材418は開放形態X2に位置決めされ、装入体Dは、長手方向軸線Zと実質的に平行な状態に保持された、下側にあるダイ6に向かって移動する。かくして、転がし部材415は、装入体Dの中間部分及び装入体Dの「テール(下部)」部分と連続的に相互作用する。この際に、装入体Dの「へッド(上部)」部分は、ダイ6の内部に入り込み始める(入り込み続ける)。
【0097】
装入体Dの中間部分及び「テール」部分は、壁部分440によって、転がし部材415によって案内されるため、装入体Dの「へッド」部分もまた、それ自体、ダイ6に関して正しく配置される。詳細には、装入体Dがダイ6に完全に入り込むことを妨げるような、装入体Dとダイ6との間の(前方及び横方向の)接触が回避される。
【0098】
従って、壁部分440−及び壁部分440に設けられた転がし部材415−は、装入体Dに対して案内および位置決め機能を有する。
【0099】
図15乃至図21を参照すると、これらの図には、変形例に従って形成された壁部分440を移動させるように構成された駆動手段460を含む下方部材401が示されている。駆動手段460は、突出部432に配置された弾性手段(図示せず)を含む。弾性手段は、例えばねじればねであり、各壁部分440が上述の枢軸を中心として回転方向R1に回転するように、壁部分440に作用する。
【0100】
駆動手段460は、更に、ピストン部材461を含む。ピストン部材461はリング状であり、支持ブロック402とチューブ状部材手段404との間に配置されたチャンバ手段462内に受け入れられる。ピストン部材461は、長手方向軸線Zに沿って摺動できる。
【0101】
駆動手段460は、更に、ピストン部材461を、例えば圧縮ばね(図示せず)等の退避手段の作用に抗して移動させるため、例えば圧縮空気等の流体をチャンバ手段462に供給するように構成された供給デバイス(図示せず)を含む。従って、ピストン部材461は単動式アクチュエータとして作用する。
【0102】
供給デバイスが流体をチャンバ手段462内に導入しない場合には、例えば圧縮ばね等の退避手段は、ピストン部材461を、図15の右側に示す第1作動形態X5をとるまで、方向G1に従って長手方向軸線Zに沿って移動させる。第1作動形態X5では、ピストン部材461は、チャンバ手段462の下側の境界を形成する当接面463に当接するように配置される。
【0103】
供給デバイスが流体をチャンバ462内に開口部手段464を介して導入すると、ピストン部材461は、図15の左側に示す第2作動形態X6をとるまで、別の方向G2に従って長手方向軸線Zに沿って移動させられる。
【0104】
第2作動形態X6では、ピストン部材461は、チャンバ手段462の上側の境界を形成する別の当接面465に当接するように配置される。
【0105】
ピストン部材461が第1作動形態X5にあるとき、弾性手段は、壁部分440を図15の右側に示す拡張形態Z1に位置決めする。この形態では、移送チャンバ406を通る装入体D用の通路の断面は最大となる。詳細には、拡張形態Z1では、各壁部分440の端部442は、横方向で、別の出口開口部413の近くに配置された当接領域443に当たる。
【0106】
第2作動形態X6では、ピストン部材461は壁部分440と相互作用する。このようにして、各壁部分440は、弾性手段の抵抗に打ち勝つことによって、回転方向R1とは反対の回転方向に回転する。ピストン部材461は、壁部分440を図15の左側に示す狭幅形態Z2に位置決めする。この狭幅形態Z2では、移送チャンバ406を通る装入体D用の通路の断面は最小となる。
【0107】
狭幅形態Z2では、壁部分440−詳細には転がし部材415−は、移送チャンバ406の内部での停止工程中(即ち、装入体Dが、閉止形態X1にある第1閉止部材417及び第2閉止部材418(図15には示さず)に載止したとき)、及びこれに続いて行われる下方部材401から成形デバイス2への移送工程中、装入体Dを案内する。
【0108】
図18乃至図20に示すように、ピストン部材461は、突出部467が設けられたスリーブ466を含む。突出部467は、ピストン部材461の内部領域に向かって延びる。突出部467は、ピストン部材461が第1作動形態X5から第2作動形態X6に移行するとき、壁部分440の面431と相互作用するように、又は面431に設けられた当接手段と相互作用するように形成されている。かくして、突出部467は、壁部分440を拡張形態Z1から狭幅形態Z2まで移動させる。
【0109】
スリーブ466には、ピストン部材461が第1作動形態X5から第2作動形態X6に移行するとき、又はその逆を行うとき、ピストン部材461が長手方向軸線Zを中心として回転しないように、ピン476を受け入れるように構成された穴475が設けられている。
【0110】
スリーブ466には、更に、ピストン部材461を第1作動形態X5に維持しようとする、例えば圧縮ばね等の退避手段を受け入れるための複数の穴468が設けられている。
【0111】
図15乃至図21に示す実施形態では、チューブ状部材手段404は、角度幅が実質的に120°の円形部分を形成する三つの壁部分440を含む。この場合、スリーブ466内には、六つの穴468が設けられている。即ち、各壁部分440に二つの穴468が設けられている。
【0112】
詳細には、穴468はスリーブ466の上方部分490に設けられており、ピストン部材461が第2作動形態X6にあるとき、別の当接面465に当接するようになっている。
【0113】
各壁部分440の内部に冷却導管469が設けられている。冷却導管469は、壁部分440の冷却を最適なものとするため、所定の経路に沿って延びていてもよい。
【0114】
冷却導管469は、この冷却導管469に冷却流体を供給する供給チューブ471に連結された入口部分470と、冷却導管469から冷却流体を排出する排出チューブ473に連結された出口部分472とを含む。
【0115】
冷却流体は、所定の温度に維持されるように温度が調節されていてもよい。
【0116】
スリーブ466は、長手方向軸線Zと実質的に平行に延びる溝状に形作られた複数のキャビティ474を含む。これらのキャビティ474は、供給チューブ471及び排出チューブ473を収容するように構成されている。これらのキャビティ474は、実質的に平行な側部491を備えていてもよいし、あるいは、長手方向軸線Zから遠ざかる方向で互いに先細をなした側部491を備えていてもよい。
【0117】
図19及び図20に示す実施形態では、各壁部分440には、二つのキャビティ474、即ち、供給チューブ471を収容する第1キャビティ及び排出チューブ473を収容する第2キャビティが設けられている。
【0118】
チューブ状第1連結部材479が、供給チューブ471の第1端部478と、入口部分470との間に配置されている。
【0119】
チューブ状第2連結部材480が、供給チューブ471の第2端部481と、支持ブロック402に設けられたチューブ部材482との間に配置されている。
【0120】
同様に、別のチューブ状第1連結部材484が、排出チューブ473の別の第1端部483と、出口部分472との間に配置されている。
【0121】
別のチューブ状第2連結部材485が、排出チューブ473の別の第2端部486と、支持ブロック402に設けられた別のチューブ部材487との間に配置されている。
【0122】
図21に示すように、供給導管手段488が支持ブロック402に設けられている。供給導管手段488は、各壁部分440に対応するチューブ部材482を相互連結し、各壁部分440に関連付けられた供給チューブ471に冷却流体を供給する。供給導管手段488は、互いに交差する複数の直線状部分489を含む。これらの直線状部分489は、不完全目打ち法(blind perforations)によって得ることができる。ドリル工具によって形成された開口部は、プラグ(図示せず)によって閉止される。
【0123】
更に、支持ブロック402には、各壁部分440に対応する別のチューブ部材487を相互連結し、各壁部分440に関連付けられた排出チューブ473から送られた冷却流体を受け入れる排出導管手段が設けられている。排出導管手段は、互いに交差する複数の直線状部分489を含む。これらの直線状部分489は、不完全目打ち法によって得ることができる。ドリル工具によって形成された開口部は、プラグによって閉止される。
【0124】
供給導管手段488を形成する穴及び排出導管手段を形成する穴は、互いに交差しないように、支持ブロック402に、異なる垂直方向高さで形成される。
【0125】
加工中、供給導管手段488から送られる冷却流体は、対応するチューブ部材482を通過し、各壁部分440の供給チューブ471に到達する。
【0126】
その後、冷却流体は冷却導管469の各々の内部を流れ、各々の壁部分440を冷却する。
【0127】
更にその後、冷却流体は各壁部分440の排出チューブ473を通って流れ、別のチューブ部材487を通過し、排出導管手段に達する。
【0128】
駆動手段460−詳細には図15乃至図21を参照して開示されたピストン部材461−を、図6乃至図14に示すタイプの壁手段500、即ち、互いにヒンジ連結された第1壁部分542及び第2壁部分を各々含む壁部分540が設けられた壁手段500と組み合わせて使用することもできる。
【0129】
上方部材11を、図15乃至図21を参照して開示された下方部材401と組み合わせることができる。上方部材11には、装入体Dが凹部13に付着する危険性を低減し、装入体Dを上方部材11から下方部材401まで高速で移送できるようにする転がし手段15が設けられている。
【0130】
別の態様では、壁部分440の長さが互いに異なっていてもよい。この場合、壁部分440の幾つかは、図6乃至図8及び図11乃至図13に示すように、移送チャンバ6の外側に突出し、上方部材11を形成する領域を含んでいてもよい。
【0131】
更に別の態様では、既に知られたタイプの上方部材、即ち転がし手段を持たない上方部材を、図15乃至図21を参照して開示された下方部材401と組み合わせられてもよい。
【0132】
図6乃至図8を参照すると、これらの図には、壁部分540を含むチューブ状部材手段504を含む移送部材10が示されている。壁部分540は、内側が移送チャンバ406を形成する壁手段500を形成する。各壁部分540は、図10及び図11に詳細に示すように、長手方向軸線Zと実質的に平行な方向に沿って位置合わせされた第1壁部分542及び第2壁部分541を含む。第2壁部分541は、方向G1に沿って第1壁部分542の上流に配置されている。換言すると、第2壁部分541は入口開口部412により近く、これに対し第1壁部分542は出口開口部413により近い。
【0133】
第1壁部分542の端部544は、出口開口部413の近くで、ブロック402の内部に挿入された実質的にチューブ状の部品にヒンジ連結されている。実質的にチューブ状の部品から、更に、熱調整を受け入れる。詳細には、端部544には、第1枢軸560を受け入れるように構成された第1穴543が設けられている。
【0134】
第1壁部分542は、更に、端部544とは反対側の別の端部545を含む。この別の端部545は、第2壁部分541の端部領域546にヒンジ連結されている。詳細には、端部領域546には穴561が設けられており、ここに第2枢軸562が受け入れられる第2枢軸562は、第1壁部分542とも係合する。このようにして、第1壁部分542及び第2壁部分541は、第2枢軸562を中心として互いに関して回転する。第2壁部分541は、支持ブロック402によって回転自在に支持されている。第2壁部分541は、二つの異なるタイプであってもよい。第1のタイプは、比較的長い第2壁部分541aを含むものであり、第2のタイプは、比較的短い第2壁部分541bを含むものである。
【0135】
比較的長い第2壁部分541aは、部分的に、座部403の外側に延びる。
【0136】
比較的長い第2壁部分541aの各々は、中央領域548から座部403に向かって延びる突出部550を含む。この突出部550は、支持ブロック402にヒンジ連結されている。第3穴551が突出部550に設けられており、ここに第3枢軸552が受け入れられる。第3枢軸552は、入口開口部412の近くで支持ブロック402と(直接的に、又は適切なリング形状部材を間に置いて間接的に)係合する。比較的短い第2壁部分541bは、比較的長い第2壁部分541aよりも短く、座部403の外側に延びていない。
【0137】
比較的短い第2壁部分541bの各々は、端部領域546とは反対側の別の端部領域549を有し、ここに第4穴563が設けられる。第4穴563には第4枢軸564が受け入れられる。第4枢軸564は、入口開口部412の近くで支持ブロック402と(直接的に、又は適当なリング形状部材を間に置いて間接的に)係合する。
【0138】
各壁部分540は複数のローラ427を支持する。詳細には、同じ壁部分540に取り付けられたローラ427は、実質的に、長手方向軸線Zに沿って位置合わせされ、一つの列429を形成する。これらのローラ427は、装入体Dと相互作用するため、部分的に移送チャンバ406の内側に面している。図9を参照すると、チューブ状部材手段504は、角度幅が実質的に60°の円形部分を形成する六つの壁部分540を含んでいる。各壁部分540は一つのローラ列429を支持する。
【0139】
別の態様では、チューブ状部材手段504は、六つではない多くの壁部分540を含んでいてもよい。更に、各壁部分540は、複数のローラ列429を支持していてもよい。
【0140】
各壁部分540は、寸法が異なるローラ427を含んでいてもよい。更に、ローラ427は、同じローラ列に異なるピッチで位置決めされていてもよい。
【0141】
図9乃至図11に示すように、第2壁部分541の各々は第1ローラ427aを含んでいてもよく、第1壁部分542の各々は、長手方向寸法が第1ローラ427aよりも小さい第2ローラ427bを含んでいてもよい。
【0142】
比較的長い第2壁部分541aは、座部403の外に突出した部分が、「U字形状」又は「C字形状」の断面の上壁554を形成するように、側部と側部とを並べて配置される。上壁554は、上方部材11を形成する。
【0143】
下方部材501は、更に、壁部分540を移動させるように形成された駆動手段530を含む。
【0144】
駆動手段530は、第1作動形態X3と第2作動形態X4との間で、図2乃至図4に示される駆動手段430を参照して開示された方法で移動自在の、ピストン部材433を含む。
【0145】
ピストン部材433と各壁部分542との間に駆動ローラ570又はボール部材が配置されている。駆動ローラ570又はボール部材の一部が、壁部分540に面するピストン部材433の領域に設けられた第1案内溝571に受け入れられる。駆動ローラ570又はボール部材の別の部分が、ピストン部材433に面する各第1壁部分542の領域に設けられた第2案内溝572に受け入れられる。
【0146】
駆動手段530は、突出部550の別の端部領域549に配置された弾性手段(図示せず)を含む。例えばねじればね等の弾性手段が第2壁部分541を押圧する。かくして、比較的長い第2壁部分541aの各々は、第3枢軸552を中心として回転方向R1に回転し、比較的短い第2壁部分541bの各々は、第4枢軸564を中心として回転方向R1に回転する。
【0147】
駆動手段530は、更に、端部544に配置された別の弾性手段(図示せず)を含む。例えばねじればね等の別の弾性手段は第1壁部分542を押圧する。各第1壁部分542は、かくして、第1枢軸560を中心として別の回転方向R2に回転する。
【0148】
ピストン部材433が図6に示す第1作動形態X3にある場合には、壁部分540は拡張形態Z1にある。拡張形態Z1では、移送チャンバ406を通る装入体D用の通路の断面は最大である。
【0149】
図6は、同じ装入体Dを三つの連続した位置で示す。第1位置B1では、装入体Dが上方部材11によって取り出され、第2位置B2では、装入体Dが下方部材401の内部を通過し、第3位置B3では装入体Dが第1閉止部材417及び第2閉止部材418に載る。
【0150】
駆動手段がピストン部材433を第1作動形態X3から第2作動形態X4まで図7及び図8に示すように移動させるとき、駆動ローラ570は、第2案内溝572内で転がすことによって摺動し、第1壁部分542−及び第1壁部分542にヒンジ連結された第2壁部分541−を長手方向軸線Zに向かって移動させる。かくして、各第1壁部分542は、別の弾性手段の抵抗に打ち勝つことによって、別の回転方向R2と逆方向に回転する。また、各第2壁部分541は、弾性手段の抵抗に打ち勝つことによって回転方向R1とは逆方向に回転するよう、対応する第1の壁部分542に回転自在に連結されている。従って、壁部分540は、狭幅形態Z2をとる。狭幅形態Z2では、移送チャンバ406を通過する装入体D用の通路の断面は最小となり、壁部分540−詳細には転がし部材415−が装入体Dと相互作用でき、下方部材401から成形デバイス2への移送中に装入体Dを案内する。
【0151】
装置の作動サイクルの第1工程では、上方部材11すなわち上壁554は、押出機の口部分4の近くの切断手段によって切断されたばかりの装入体Dを取り出す。装入体Dは、上壁554が形成する凹部13に受け入れられる。装入体Dは、凹部13の内側で下方部材401に向かって降下する。最初、駆動手段530は、装入体Dが移送チャンバ406に入り易くするように、壁部分540を拡張形態Z1に位置決めする。次いで、駆動手段530は、装入体Dが下方部材501からダイ6まで通過する直前に、及び装入体Dが下方部材501からダイ6に通過する際に、装入体Dを案内するために、壁手段540を拡張形態Z1から狭幅形態Z2に移動させる。
【0152】
図6乃至図8、図10、及び図11に示す実施形態に対する変形例では、第2壁部分541は、長さが全て同じであってもよい。この場合、下方部材は、図2乃至図4に示す実施形態と同様に、壁部分が座部403の外側に延びないように形成されている。
【0153】
従って、上方部材11をこれらの下方部材と組み合わせることができる。上方部材には、装入体Dが凹部13に付着する危険を低減させ、装入体Dを上方部材11から下方部材401まで高速で移送できるようにする転がし手段15が設けられている。
【0154】
別の態様では、転がし手段を備えていない既に知られたタイプの上方部材をこれらの下方部材と組み合わせてもよい。
【0155】
図12及び図13を参照すると、これらの図には、図6乃至図8に示すものと同様の下方部材401を含む移送部材10が示されている。この移送部材10には、駆動手段630が設けられている。駆動手段630は、座部403の内側に設けられた突出壁672に載る支持部材670を含む。支持部材670は、この支持部材670と壁部分540との間に配置されたリング状本体671を摺動自在に支持する。リング状本体671は、支持部材670よりも入口開口部412に近い係止本体678によって所定位置に保持される。即ち、リング状本体671は方向G1に沿って支持部材670の上流に配置されている。
【0156】
第1転がし手段673が支持部材670とリング状本体671との間に配置されている。
【0157】
第2転がし手段679が係止部材678とリング状本体671との間に配置されている。
【0158】
第1転がし手段673及び第2転がし手段679により、リング状本体671は、長手方向軸線Zを中心として、支持部材670に対して回転できる。
【0159】
下方部材401は、複数の壁部分540を含むチューブ状部材手段504を含む。壁部分540は、内側が移送チャンバ406を形成する壁手段500を形成する。
【0160】
壁部分540はローラ427を支持する。図13に示すように、チューブ状部材手段504は三つの壁部分540を含み、これらの壁部分の各々は、二列のローラを支持する。
【0161】
別の態様では、チューブ状部材手段504は、三つではない多くの壁部分540を含んでいてもよい。
【0162】
壁部分540は、図6乃至図9を参照して開示されたのと同じであってもよく、即ち、各壁部分540は、互いにヒンジ連結された第1壁部分542及び第2壁部分541を含んでいてもよい。
【0163】
壁部分540に面するリング状本体671の一部分にはキャビティ674が設けられており、このキャビティ674に例えばボール手段675等のプッシュ部材が収容される。ボール手段675は、キャビティ674に受け入れられる第1部分と、キャビティ674の外側に突出し、壁部分540と相互作用する第2部分とを含む。
【0164】
各壁部分540の領域−特に各第2壁部分541の領域−に案内溝677が形成されており、ここにボール手段675が部分的に受け入れられる。
【0165】
ボール手段675は、支持部材670よりも入口本体412に近い別の係止本体680によって所定位置に保持される。係止本体680は、方向G1に沿って支持部材670の上流に配置されている。
【0166】
駆動手段630は、例えば圧縮空気等の流体を供給するように構成された供給デバイス(図示せず)を含む。供給された圧縮空気により、リング状本体671を、長手方向軸線Zを中心として回転させる。リング状本体671は、上述の流体の流れの供給方向に対して横方向に配置された複数の壁681を含んでいてもよい。従って、リング状本体671は、駆動手段630のロータ部材を形成する。
【0167】
ボール手段675はリング状本体671とともに回転し、連続的に壁部分540と相互作用する。詳細には、図13に示すように、作動サイクルの全ての瞬間で、ボール手段675は(少なくとも)一つの壁部分540aと相互作用し、この壁部分540aを長手方向軸線Zに向かって移動させるが、残りの壁部分540bとは相互作用しない。
【0168】
ボール手段675が第2壁部分541と相互作用するとき、第2壁部分541は第1壁部分542とともに移送チャンバ406の内側に向かって回転する。
【0169】
ボール手段675が第2壁部分541と相互作用しないとき、第2壁部分541は、弾性手段及び別の弾性手段の作用によってリング状本体671に当接するように構成されている。
【0170】
移送チャンバ406内への装入体Dの下降中、駆動手段630は移送チャンバ406の通路の断面を変化させ、詳細には連続的に変化させ、移送チャンバ406内への装入体Dの下降を容易にする。駆動手段630は、更に、壁部分540に振動作用を加え、これにより、装入体Dが壁部分540に付着しないようにする。
【0171】
図14を参照すると、この図には、図2乃至図4に示すものと同様の、即ち第2壁部分541が全て同じ長さであり座部403の外側に延びていないような、下方部材401が示されている。
【0172】
この場合、図2乃至図4を参照して示されるタイプの上方部材11を下方部材401と組み合わせてもよい。
【0173】
図示していない実施形態では、下方部材は、図2乃至図4を参照して示されるタイプの、即ち単一の部材からなり、複数の部材が互いにヒンジ連結されていないような壁部分440を含む。
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体を移送するための装置に関する。詳細には、装置は、一回分の装入量のプラスチックを、プレフォームを形成するための形成デバイスに移送できる。プレフォームから、容器、詳細にはボトルを得ることができる。
【0002】
本発明は、更に、容器又は容器プレフォームを移送できる。
【背景技術】
【0003】
例えばボトル用プレフォーム等のプラスチック製の物体を圧縮成形するための装置が周知である。この装置は、ダイ及びパンチを各々含む複数の金型が設けられた回転成形カルーセルを含む。回転中、各ダイは、ペースト状の一回分の装入量のプラスチックを受け入れる。装入体(dose)は、ダイと相対的パンチとの間で、成形カルーセルにより覆われる周囲円弧部に沿ってプレスされる。プレス工程に続き、金型開放工程が行われ、成形した物体を装置から取り出す。
【0004】
各装入体は、押出機又は可塑化デバイスから送られる連続した押出し製品の形態のプラスチックを切断することによって得られる。装置は、更に、切断したばかりの装入体を連続的に取り出し、これらの装入体を成形カルーセルに移送する複数の移送部材を有する移送カルーセルを含む。
【0005】
各移送部材は、一つの側部に開放チャンネルを形成するように「U字形状」又は「C字形状」の横断面を持つ、即ち取り出し開口部が設けられた上方部材と、開放チャンネルと連通する移送チャンバを形成するチューブ状の下方部材とを含む。移送チャンバは、開放可能な底部を有する。
【0006】
取り出し開口部を通して取り出された装入体は、一般的には重力だけで移送チャンバ内に落下し、底部が開放している場合には、ダイが移送部材の下にあるとき、ここからダイのキャビティ内に放出される。
【0007】
装入体を構成するプラスチックは、ペースト状であるため、この装入体が接触する表面に付着し易い。
【0008】
詳細には、装入体は、上述の構成要素を通過するときに移送チャンバの内面上を摺動するため、装入体の移動の制御は容易ではない。
【0009】
装入体が移送チャンバをできるだけ適切に通過するように制御するため、特に移送チャンバを通過する移動時間を確実に且つ再現性があるようにするため、下方部材(特に移送チャンバ)の温度調節を行い、及び/又はプラスチックの湿度及び移送カルーセルが設置された環境(微気候)の湿度をチェックし、及び/又は移送チャンバを形成する壁の表面仕上げを適切なものとし(詳細には、所定配向の微小溝が設けられた適切な粗さの壁を形成し)、及び/又は表面エネルギが低く且つ自己清浄性能を有する表面コーティングを上述の壁に設ける。
【0010】
周知の移送カルーセルの一つの欠点は、移送チャンバの内壁を清浄に維持することが非常に困難であるということである。これらの内壁は、装入体が内壁に擦り付けられることによって形成されたプラスチックの残留物によって汚れ易く、プラスチックの高温の蒸気が凝結されることによって形成された小さな層が徐々に付着し、擦り付けが行われる内壁の表面の比較的低温の領域に固着する。更に、この欠点は、装入体を形成するプラスチックに、着色剤等の無視できない量の添加剤が添加されている場合に特に顕著である。添加剤は、例えばワックス、ワセリンを含有する様々なオイル、等を含む着色剤である。
【0011】
上述の内壁に付着した残留物は、装入体の移送速度を徐々に変化させ、作動プロセスを制限する事態となる。この速度が所定の範囲から外れると、装入体は、金型内に正しい時間に及び正しい方法で挿入されなくなる。
【0012】
周知の移送カルーセルの別の欠点は、移送チャンバの内壁の粗さが、装入体との相互作用によって変化してしまうということである(点蝕(pitting)による磨耗)。
【0013】
装入体は、粗さが低下する(即ち表面が研磨され、ピカピカ(shiny)になる)に従って、内壁に更に強く付着する。これは、装入体と内壁との間の接触表面が大きくなるため、また、装入体と内壁との間に分離空気(流体薄膜)がなくなるためである。粗い壁では、微小なチャンネルが形成されており、これらのチャンネル内に空気が存在し、これにより装入体の移動(摺動)が容易となる。
【0014】
下方部材と装入体との間の接触を減少させるため、移送チャンバの内壁を多孔質材料で形成することができる。この場合、供給デバイスが圧縮空気流を移送部材内に送る。多孔質材料を通過して出る空気流が、内壁と装入体との間に空気層を形成する。この空気層が装入体と移送チャンバとの間の接触を減少させる。
【0015】
従って、周知の装置は、各移送チャンバに圧縮空気を供給するための供給デバイスを備えていなければならず、従って、装置の構造がかなり複雑になり、費用が増加してしまう。
【0016】
経済性の悪化に加え、移送チャンバ内の中程度の圧力であるが大量である空気により、ペースト状の装入体の形状及び寸法を変化させてしまい、装入体が容易に変形してしまう。このような装入体の形状及び寸法の変化は、完成した製品の品質の低下につながる。
【0017】
更に、空気層が存在したとしても、装入体は、移送チャンバ内で望ましからぬ態様で傾き、例えば底部に達する前にダイキャビティの壁に付着することによって、装入体自体がダイのキャビティ内で正しく位置決めされない。これにより、プラスチックがダイキャビティ内に不均等に分配されることとなり、プレフォームに欠陥をもたらし、これに伴ってボトルに欠陥をもたらす場合がある。更に、多孔質材料は、圧縮空気を移送チャンバ内に正確に且つ均等に分配することを保証しない。これは、移送チャンバの内壁に付着したプラスチックの残留物に起因する。
【0018】
移送チャンバは、装入体をダイキャビティの内側で案内するように、直径が装入体と非常に近く且つ長さが装入体とほぼ同じである少なくとも一つの部分を備えていなければならない。
【0019】
装入体が移送チャンバ内で傾くと、装入体と移送チャンバの内面との間で衝突が起こり、装入体がダイキャビティに向かって移動するときに装入体を減速させる。更に、装入体と移送チャンバの内面との間の衝突は、装入体の表面の品質を変化させ、その最も外側の層に皺(しわ)や変形を生じる。
【0020】
結論として、多孔質材料で形成された移送チャンバを使用すると、装入体の移送における大幅な改善を可能にすることはなく、逆に、製造上の複雑さが大幅に大きくなり、従って費用が増大してしまう。更に、多孔質材料で形成された移送チャンバは、その性能が経時的に変化する。
【0021】
下方部材は、移送チャンバの内部に流体クッションを生成するためのデバイスを含む。流体クッションは、装入体の上方に配置され、移送チャンバからの装入体の迅速な脱出を促進させる。
【0022】
このデバイスは、極めて高価である。更に、上述のプラスチック残留物により、デバイスの効率が大幅に低下する。上述のような効率の低下の問題を解消するため、装入体の移送速度の低下に従って流体の出力が徐々に増大するという仮説を立ててもよい。しかしながら、これは実際には起こらない。なぜならば、このことにより、装入体を、また、これに伴って装入体から形成される物体を、受け入れ難い程に劣化させてしまうからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明の目的は、特にプラスチックの圧縮成形において、物体、詳細には流動性材料からなる装入体を移送するための装置を改良することである。
【0024】
本発明の別の目的は、物体、詳細には流動性材料からなる装入体を移送するための構造的にシンプルであり且つ信頼性がある装置を提供することである。
【0025】
本発明の更に別の目的は、流動性材料からなる装入体を成形手段に移送するための移送手段を含み、装入体が移送手段の内部を容易に且つ迅速に移動する、装置を提供することである。
【0026】
本発明の他の目的は、流動性材料からなる装入体が移送手段から成形手段まで通過するときに、移送手段が流動性材料からなる装入体を正確に案内する装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明によれば、受け入れ手段と、壁手段によって境界が定められた、物体を受け入れるための凹部を有する、物体を前記受け入れ手段に移送するための移送手段と、前記凹部を通る前記物体用の通路の断面を変化させるように、前記壁手段の少なくとも一部分を移動させるように構成された駆動手段と、を含む、装置が提供される。
【0028】
本発明により、物体を容易に受け入れることができ、移送手段の内部で迅速に送ることができ、移送手段から受け入れ手段までの通過中に正確に案内できる、装置を得ることができる。
【0029】
上述の物体は、流動性材料からなる装入体を含む。
【0030】
上述の受け入れ手段は、流動性材料からなる装入体から物体を形成するための形成手段を含む。
【0031】
装置の一実施形態では、駆動手段は、装置の作動サイクル中に通路の断面の大きさを変化させる。
【0032】
装置の作動サイクルの第1工程では、駆動手段は、通路の断面が拡張形態をとるように壁手段を位置決めする。この場合、装入体が移送手段に導入されるとき、張り出しが大幅に減少した壁手段の部分で、装入体と壁手段との間の接触が起こる。従って、装入体は壁手段に顕著には付着せず、移送手段の内部を高速で通過する。従って、装置の効率が高くなる。更に、壁手段は、例えばプラスチック等の流動性材料の残留物で汚れにくくなる。
【0033】
続いて行われる装置の作動サイクルの工程では、駆動手段は、通路の断面が狭幅形態をとるように壁手段を位置決めする。この場合、壁手段は、装入体を形成手段に対して位置合わせし、装入体をチューブ状凹部内で精度よく案内し、これによって、移送手段から形成手段までの通過中に装入体が傾斜する危険性を低減させる。かくして、装入体と壁手段との間の衝突が減少する。装入体は所望の方向に沿って位置合わせされた状態を維持し、形成手段に更に容易に導入されるようにすることができる。
【0034】
壁手段が拡張形態にある場合には、張り出しが大幅に減少した領域で装入体との接触が起こり、これにより装入体と壁手段との間の熱交換を大幅に低減させ、従って装入体が壁手段に付着する傾向を大幅に減少させる。
【0035】
装置の別の実施形態では、駆動手段は、装置の作動サイクル中に通路の断面の形状を変化させる。
【0036】
装入体が通路を通過するとき、通路の断面の形状が−実質的に連続的に−変化するため、壁手段は、装入体を凹部の出口開口部に向かって差し向け、これによって、装入体は凹部を更に迅速に通過する。
【0037】
更に、通路の断面の形状が変化するため、壁手段には振動が加わり、これにより、装入体が壁手段に付着する危険性が大幅に制限される。
【0038】
上文中に開示した両実施形態では、壁手段は、凹部における装入体の通過を更に容易にする転がし手段を備えていてもよい。この場合、装入体と移送手段との間の接触は、張り出しが大幅に減少した転がし手段の一部分で起こる。これらの部分では、装入体は壁手段上で転がるのであって摺動するのではない。このため、装入体は移送手段の内部を高速で移動できる。
【0039】
例えばローラ等の転がし手段は、容易に入手でき、信頼性が高く、安価な機械的構成要素である。
【0040】
本発明により、移送手段からの放出の開始時に、及び形成手段への導入中に装入体の推進及び移動を行うため、場合によっては温度調節が行われる圧縮流体の使用をなくすことができ、又はいずれにせよ最小にまで低減できる。圧縮流体の送出は、これが行われる場合でも、非常に短い時間で行われることとなる。
【0041】
本発明は、本発明の幾つかの実施形態を非限定的な例により示す添付図面を参照することにより、更によく理解され、実施されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】プラスチックの装入体を成形手段に移送するための移送手段を含む装置の概略平面図である。
【図2】ある作動形態における移送手段の長手方向平面に沿った断面図である。
【図3】別の作動形態における移送手段を示す、図2と同様の断面図である。
【図4】更に別の作動形態における移送手段を示す、図2と同様の断面図である。
【図5】図2の移送手段の壁手段の概略平面図である。
【図6】変形例に従って形成された、ある作動形態における移送手段の長手方向平面に沿った断面図である。
【図7】別の作動形態における移送手段を示す、図6と同様の断面図である。
【図8】更に別の作動形態における移送手段を示す、図6と同様の断面図である。
【図9】図6の移送手段の壁手段の概略平面図である。
【図10】転がし部材が設けられた図9の壁手段の壁部分の正面図である。
【図11】転がし部材が設けられた図9の壁手段の別の壁部分の正面図である。
【図12】別の変形例に従って形成された、移送手段の長手方向平面に沿った断面図である。
【図13】図12の移送手段の壁手段の概略平面図である。
【図14】更に別の変形例に従って形成された、移送手段の長手方向平面に沿った断面図である。
【図15】更に別の変形例に従って形成された、移送手段の長手方向平面に沿った断面図である。
【図16】図15の詳細図である。
【図17】図14の移送手段の壁手段の長手方向平面に沿った断面図である。
【図18】移送手段に設けられた駆動手段のピストン部材を示す、図14の詳細図である。
【図19】図18のピストン部材の平面図である。
【図20】図18のピストン部材の別の平面図である。
【図21】冷却流体の供給導管及び排出導管を示す、図15の移送手段の下部分の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図1を参照すると、この図には、様々な種類の物体を移動するための移送デバイス7を含む装置1が示されている。詳細には、移送デバイス7は、プラスチックの装入体(doses)Dを、プレフォームを成形するための成形デバイス2を含む形成手段に移送する。これらのプレフォームから、例えばボトル等の容器を延伸ブロー成形によって得ることができる。
【0044】
装入体Dは、様々な種類のプラスチック、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリスチレン(PS)、又はポリ乳酸(PLA)で形成できる。
【0045】
プレフォームを得るため、装入体Dは細長い形状を有し、通常はほぼ円形の断面を有する。しかしながら、原理的には、プレフォームと異なる物体を圧縮成形するのが望ましい場合には、様々な形状の装入体を使用することもできる。
【0046】
装入体Dは、ペースト状のプラスチックを通して出す口部分4を備えたプラスチック押出機を含む送出手段3によって送出される。口部分4は、プラスチックが押出機から垂直方向の押出し方向に沿って出るように、下を向いていてもよい。
【0047】
口部分4から出るプラスチックを切断し、装入体Dを形成するため、切断手段(図示せず)が設けられている。
【0048】
成形デバイス2は、実質的に垂直な軸線を中心として、図1に示す方向V2に回転できるカルーセル5を含む。このカルーセル5は、ダイ6及びパンチ(図示せず)を含む複数の金型を支持する。各ダイ6は、成形工程中にダイキャビティに予め受け入れられた装入体Dを圧縮成形するため、対応するパンチと相互作用するのに適したキャビティを備えている。
【0049】
装置1は、更に、対応する金型からプレフォームを取り出し、これらのプレフォームを成形デバイス2から移動させるための抜出機デバイス8を含む。図示していない一実施形態では、装置は、抜出機デバイス8を備えていなくてもよく、この場合には装入体Dをダイ6に送出する移送デバイス7自体によって、プレフォームを成形デバイス2から取り出すことができる。
【0050】
移送デバイス7は、装入体Dを押出機の口部分4からダイ6のキャビティに移送するように構成されている。移送デバイス7は、図1に示すように、垂直軸線を中心として方向V1に回転できる別のカルーセル9を含む。このカルーセル9は、閉ループ経路P1に沿って実質的に連続的に移動できる複数の移送部材10を含む移送手段を支持する。
【0051】
閉ループ経路P1は、ダイ6及び対応するパンチが移動する円形の経路P2よりも高い箇所に配置されている。閉ループ経路P1が円形経路P2と実質的に一致する区分T1を確認できる。この区分T1に沿って、移送部材10がダイ6と実質的に同じ速度で移動させられる。その結果、各移送部材10は、区分T1に沿って移動するときにダイのキャビティの上方に位置する。
【0052】
各移送部材10は、上方部材11(図2参照)及び下方部材401(図2参照)を含む。
【0053】
上方部材11は、長手方向軸線Zに沿って延びる開放したチャンネルを一つの側部に形成するように、「U字形状」又は「C字形状」の断面を有する。凹部13(図2参照)が上方部材11の内側に形成される。長手方向軸線Zと平行に形成された横方向開口部12(図2参照)により、凹部13内にアクセスすることができる。
【0054】
上方部材11は、押出機の口部分4の近くで切断手段によって切断されたばかりの装入体Dを取り上げる。装入体Dは凹部13内に収容される。装入体Dは、摩擦がなければ、凹部13の内側で、重力によって、装入体Dの重量及びその重心の位置で決まる自由軌道で下方部材401に向かって落下する。
【0055】
図2乃至図4を参照すると、これらの図には、別のカルーセル9によって支持された支持ブロック402を含む下方部材401が示されている。支持ブロック402には座部403が設けられており、この座部の内側には、上方部材11から送られた装入体を受け入れるようになったチューブ状部材手段404が収容されている(図5参照)。チューブ状部材手段404は、長手方向軸線Zに沿って細長い形状をなした複数の壁部分440を含む。
【0056】
各壁部分440は、チューブ状部材手段404の角度部分を形成する。これらの壁部分440は、チューブ状凹部のような形状の移送チャンバ406を形成するように互いに側部と側部とを向き合わせて配置される。
【0057】
壁部分440は、内側が移送チャンバ406を形成する壁手段500を形成する。
【0058】
壁部分440は、互いに関し、壁手段500の不連続性を最小限に減少させるように位置決めされる。
【0059】
移送チャンバ406は、対応する移送部材10が閉ループ経路P1に沿って移動するとき、装入体Dを収容するように構成されている。
【0060】
チューブ状部材手段404は、長手方向軸線Zに関して横方向の平面上で延びる入口開口部412を含み、この開口部を通して装入体Dが移送チャンバ406内に受け入れられる。
【0061】
入口開口部412は、凹部13と実質的に一致する形状及び寸法を持つ断面を備えていてもよい。これにより、上方部材11から移送チャンバ406への通路の不連続性がなくなる。
【0062】
チューブ状部材手段404は、更に、出口開口部413を含む。この出口開口部413を通って装入体Dが移送チャンバ406から出る。
【0063】
壁部分440は、装入体Dと相互作用し、装入体Dを案内するように構成された転がし部材415を含む。これらの転がし部材415は、ローラ427を含む。各壁部分440は、複数のローラ427を支持する。これらのローラ427の各々の軸線は長手方向軸線Zに対して横方向であり、外側に向かって僅かに凸状をなしていてもよい。
【0064】
同じ壁部分440に取り付けられたローラ427は、長手方向軸線Zに沿って実質的に位置合わせされており、長手方向軸線Zと実質的に平行に配置された一つ又はそれ以上のローラ列429を形成する。これらのローラ427は、装入体Dと相互作用するため、部分的に、移送チャンバ406の内側に向いている。
【0065】
図5に示すように、チューブ状部材手段404は、角度幅が実質的に120°の円形部分を形成する三つの壁部分440を含む。各壁部分440は、互いに並んで長手方向軸線Zに沿って配置された二つのローラ列429を支持する。
【0066】
各ローラ列429は、寸法が異なるローラ427を含んでいてもよい。
【0067】
詳細には、下方部材401の上方領域409の近くに配置された各ローラ列429の第1部分は、第1ローラ手段427aを含み、下方部材401の下方領域416の近くに配置された各ローラ列429の第2部分は、第2ローラ427bを含み、これらの第2ローラ427bの長さは、第1ローラ427aよりも小さくなっている。
【0068】
別の態様では、チューブ状部材手段404は、三つではない多くの壁部分440を含んでいてもよい。例えば、以下に詳細に開示される図9乃至図11に示す例と同様に、チューブ状部材手段は、角度幅が実質的に60°の円形部分を形成する六つの壁部分440を含んでいてもよい。
【0069】
移送チャンバ406は、装入体Dを受け入れ、装入体Dを保持し、装入体Dをダイ6に送出するように構成されている。装入体Dは、移送チャンバ406を通過するとき、第1ローラ427aを通過した後、第2ローラ427bを通過する。
【0070】
各壁部分440は、支持ブロック402に回転自在に連結されている。詳細には、各壁部分は、入口開口部412の近くで支持ブロック402にヒンジ連結されている。別の態様では、各壁部分は、出口開口部413の近くで支持ブロック402にヒンジ連結されている。
【0071】
各壁部分440は、座部403に面する壁部分440の面431に突出部432を備えている。枢軸を受け入れるため、突出部432には穴450が設けられている。各壁部分440は、支持ブロック402によって回転自在に支持されている。詳細には、各壁部分440は、突出部432のところに配置された、長手方向軸線Zに対して横方向の軸線を中心として回転できる。
【0072】
下方部材401は、更に、壁部分440を移動するように構成された駆動手段430を含む。
【0073】
駆動手段430は、突出部432のところに設けられた弾性手段(図示せず)を含む。弾性手段は、例えばねじればねであり、各壁部分440が上述の枢軸を中心として回転方向R1に回転するように、壁部分440に作用する。
【0074】
駆動手段430は、更に、ピストン部材433を含む。ピストン部材433はリング状であり、支持ブロック402とチューブ状部材手段404との間に配置されたチャンバ手段434に受け入れられる。ピストン部材433は、チャンバ手段434の内部で長手方向軸線Zに沿って摺動できる。ピストン部材433は、第1突出部437及び第2突出部438を含み、これらの突出部は、チャンバ手段434内に第1チャンバ435及び第2チャンバ436を形成する。
【0075】
駆動手段430は、更に、流体、例えば圧縮空気を第1チャンバ435及び第2チャンバ436に供給するように構成された供給デバイス(図示せず)を含む。従って、ピストン部材433は複動式アクチュエータとして作用する。
【0076】
供給デバイスが流体を第1チャンバ435内に導入するとき、ピストン部材433は、図2に示す第1作動形態X3をとるまで、長手方向軸線Zに沿って方向G1に従って移動する。第1作動形態X3では、ピストン部材433は、チャンバ手段434の下側の境界を形成する当接面439に当接するように配置される。
【0077】
供給デバイスが流体を第2チャンバ436内に導入するとき、ピストン部材433は、図3及び図4に示す第2作動形態X4をとるまで、長手方向軸線Zに沿って別の方向G2に移動する。
【0078】
第2作動形態X4では、ピストン部材433は、チャンバ手段434の上側の境界を形成する別の当接面441に当接するように配置される。
【0079】
第1作動形態X3では、ピストン部材433は壁部分440と接触していない。弾性手段は、壁部分440を、図2に示す拡張形態Z1に位置決めする。この形態では、装入体Dが移送チャンバ406を通る通路の断面は最大となる。詳細には、拡張形態Z1では、各壁部分440の端部442は、横方向で、別の出口開口部413の近くに配置された当接領域443に当たる。
【0080】
第2作動形態X4では、ピストン部材433は壁部分440と相互作用する。このようにして、各壁部分440は、弾性手段の抵抗に打ち勝つことによって、回転方向R1とは反対の回転方向に回転する。ピストン部材433は、壁部分440を、図3及び図4に示す狭幅形態Z2に位置決めする。この狭幅形態Z2では、移送チャンバ406を通る装入体D用の通路の断面は最小となる。
【0081】
狭幅形態Z2では、壁部分440−詳細には転がし部材415−は、下方部材401から成形デバイス2への移送中に装入体Dを案内する。
【0082】
下方部材401は、更に、出口開口部413の近くに配置された閉止手段414を含む。
【0083】
閉止手段414は、図2及び図3に示す閉止形態X1と、図4に示す開放形態X2との間で移動自在の第1閉止部材417及び第2閉止部材418を含む。閉止形態X1では、第1閉止部材417及び第2閉止部材418により、装入体Dが出口開口部413を通過して移送チャンバ406から出ることがないようにする。開放形態X2では、第1閉止部材417及び第2閉止部材418により、装入体Dが出口開口部413を通過して移送チャンバ406から出ることができるようにする。
【0084】
下方部材401は、更に、第1閉止部材417及び第2閉止部材418を閉止形態X1から開放形態X2まで移動させるように、及びその逆の移動を行うように構成された駆動デバイス(図示せず)を含む。
【0085】
第1閉止部材417及び第2閉止部材418は、移送チャンバ406に収容された装入体Dの先端領域を形作るように、所定の輪郭を持つ内壁部分419を含む。
【0086】
上方部材11は、図2乃至図4を参照して開示された下方部材401と組み合わせることができる。上方部材11には、装入体Dが凹部13に付着する危険性を低減し、装入体Dを上方部材11から下方部材401に高速で移送できるようにする転がし手段15が設けられている。
【0087】
別の態様では、壁部分440の長さは互いに異なっていてもよい。この場合、幾つかの壁部分440は、図6乃至図8及び図11乃至図13に示す態様と同様に、移送チャンバ406の外側に突出して上方部材11を形成する領域を備えていてもよい。
【0088】
更に、別の態様では、転がし手段を備えていない既に知られたタイプの上方部材を、図2乃至図4を参照して開示された下方部材401と組み合わせてもよい。
【0089】
装置1の作動中、別のカルーセル9は、移送部材10を閉ループ経路P1に沿って移動させ、これらの移送部材10を口部分4近くまで連続的に運び、この際、切断手段が装入体Dを押出機から分離させる。
【0090】
各装入体Dは、切断された後、移送部材10の凹部13の側開口部12を通って入る。
【0091】
移送部材10は、装入体Dを受け取った後、この装入体Dを閉ループ経路P1に沿って成形デバイス2に向かって移動させる。これと同時に、装入体Dは重力によって凹部13内に落下する。転がし手段が設けられている場合には、転がし手段により、凹部13の内部での装入体Dの移動が容易になる。このようにして、装入体Dは、凹部13の内部で、方向G1に従って、凹部13の内部を形成する連続した表面に沿って装入体Dが摺動する場合よりも容易に移動できる。
【0092】
移送部材10が区分T1に達する前に、装入体D全体が移送チャンバ406に入る。ピストン部材433は第1作動形態X3に配置されており、壁部分440は拡張形態Z1に配置されている。壁部分440が拡張形態Z1にあるため、移送チャンバ406を通る装入体D用の通路の断面は、装入体Dの断面よりも大きい。従って、装入体Dは接触面積が大幅に減少した状態で壁部分440と相互作用する。これは摩擦を制限し、このため、装入体Dが壁部分440に付着する危険性を制限する。
【0093】
従って、装入体Dは、 閉止形態X1にある第1閉止部材417及び第2閉止部材418に載るまで、移送チャンバ406内を高速で摺動する。図2乃至図5に示すように壁部分440に転がし部材415が設けられている場合には、装入体Dの摺動速度を非常に大きくすることができる。
【0094】
図2は、同じ装入体Dを、三つの連続した位置で、即ち装入体Dが上方部材11によって持ち上げられた第1位置A1、装入体Dが下方部材401の内部に進入する第2位置A2、及び装入体Dが第1閉止部材417及び第2閉止部材418に載った第3位置A3で示す。
【0095】
次いで、ピストン部材433が第1作動形態X3から第2作動形態X4に移行し、壁部分440が拡張形態Z1から狭幅形態Z2に移行する。移送チャンバ406を通る装入体D用の通路の断面が狭くなり、その結果、壁部分440−詳細には転がし部材415−が装入体Dと相互作用する。このようにして、装入体Dの長手方向軸線が長手方向軸線Zと実質的に平行に保たれる。詳細には、装入体Dは、壁部分440が拡張形態Z1にある場合の位置と比較して、より垂直に近いような状態に配置される。
【0096】
移送部材10は、ダイ6のところに配置されたとき、装入体Dをダイ6のキャビティに移送する。第1閉止部材417及び第2閉止部材418は開放形態X2に位置決めされ、装入体Dは、長手方向軸線Zと実質的に平行な状態に保持された、下側にあるダイ6に向かって移動する。かくして、転がし部材415は、装入体Dの中間部分及び装入体Dの「テール(下部)」部分と連続的に相互作用する。この際に、装入体Dの「へッド(上部)」部分は、ダイ6の内部に入り込み始める(入り込み続ける)。
【0097】
装入体Dの中間部分及び「テール」部分は、壁部分440によって、転がし部材415によって案内されるため、装入体Dの「へッド」部分もまた、それ自体、ダイ6に関して正しく配置される。詳細には、装入体Dがダイ6に完全に入り込むことを妨げるような、装入体Dとダイ6との間の(前方及び横方向の)接触が回避される。
【0098】
従って、壁部分440−及び壁部分440に設けられた転がし部材415−は、装入体Dに対して案内および位置決め機能を有する。
【0099】
図15乃至図21を参照すると、これらの図には、変形例に従って形成された壁部分440を移動させるように構成された駆動手段460を含む下方部材401が示されている。駆動手段460は、突出部432に配置された弾性手段(図示せず)を含む。弾性手段は、例えばねじればねであり、各壁部分440が上述の枢軸を中心として回転方向R1に回転するように、壁部分440に作用する。
【0100】
駆動手段460は、更に、ピストン部材461を含む。ピストン部材461はリング状であり、支持ブロック402とチューブ状部材手段404との間に配置されたチャンバ手段462内に受け入れられる。ピストン部材461は、長手方向軸線Zに沿って摺動できる。
【0101】
駆動手段460は、更に、ピストン部材461を、例えば圧縮ばね(図示せず)等の退避手段の作用に抗して移動させるため、例えば圧縮空気等の流体をチャンバ手段462に供給するように構成された供給デバイス(図示せず)を含む。従って、ピストン部材461は単動式アクチュエータとして作用する。
【0102】
供給デバイスが流体をチャンバ手段462内に導入しない場合には、例えば圧縮ばね等の退避手段は、ピストン部材461を、図15の右側に示す第1作動形態X5をとるまで、方向G1に従って長手方向軸線Zに沿って移動させる。第1作動形態X5では、ピストン部材461は、チャンバ手段462の下側の境界を形成する当接面463に当接するように配置される。
【0103】
供給デバイスが流体をチャンバ462内に開口部手段464を介して導入すると、ピストン部材461は、図15の左側に示す第2作動形態X6をとるまで、別の方向G2に従って長手方向軸線Zに沿って移動させられる。
【0104】
第2作動形態X6では、ピストン部材461は、チャンバ手段462の上側の境界を形成する別の当接面465に当接するように配置される。
【0105】
ピストン部材461が第1作動形態X5にあるとき、弾性手段は、壁部分440を図15の右側に示す拡張形態Z1に位置決めする。この形態では、移送チャンバ406を通る装入体D用の通路の断面は最大となる。詳細には、拡張形態Z1では、各壁部分440の端部442は、横方向で、別の出口開口部413の近くに配置された当接領域443に当たる。
【0106】
第2作動形態X6では、ピストン部材461は壁部分440と相互作用する。このようにして、各壁部分440は、弾性手段の抵抗に打ち勝つことによって、回転方向R1とは反対の回転方向に回転する。ピストン部材461は、壁部分440を図15の左側に示す狭幅形態Z2に位置決めする。この狭幅形態Z2では、移送チャンバ406を通る装入体D用の通路の断面は最小となる。
【0107】
狭幅形態Z2では、壁部分440−詳細には転がし部材415−は、移送チャンバ406の内部での停止工程中(即ち、装入体Dが、閉止形態X1にある第1閉止部材417及び第2閉止部材418(図15には示さず)に載止したとき)、及びこれに続いて行われる下方部材401から成形デバイス2への移送工程中、装入体Dを案内する。
【0108】
図18乃至図20に示すように、ピストン部材461は、突出部467が設けられたスリーブ466を含む。突出部467は、ピストン部材461の内部領域に向かって延びる。突出部467は、ピストン部材461が第1作動形態X5から第2作動形態X6に移行するとき、壁部分440の面431と相互作用するように、又は面431に設けられた当接手段と相互作用するように形成されている。かくして、突出部467は、壁部分440を拡張形態Z1から狭幅形態Z2まで移動させる。
【0109】
スリーブ466には、ピストン部材461が第1作動形態X5から第2作動形態X6に移行するとき、又はその逆を行うとき、ピストン部材461が長手方向軸線Zを中心として回転しないように、ピン476を受け入れるように構成された穴475が設けられている。
【0110】
スリーブ466には、更に、ピストン部材461を第1作動形態X5に維持しようとする、例えば圧縮ばね等の退避手段を受け入れるための複数の穴468が設けられている。
【0111】
図15乃至図21に示す実施形態では、チューブ状部材手段404は、角度幅が実質的に120°の円形部分を形成する三つの壁部分440を含む。この場合、スリーブ466内には、六つの穴468が設けられている。即ち、各壁部分440に二つの穴468が設けられている。
【0112】
詳細には、穴468はスリーブ466の上方部分490に設けられており、ピストン部材461が第2作動形態X6にあるとき、別の当接面465に当接するようになっている。
【0113】
各壁部分440の内部に冷却導管469が設けられている。冷却導管469は、壁部分440の冷却を最適なものとするため、所定の経路に沿って延びていてもよい。
【0114】
冷却導管469は、この冷却導管469に冷却流体を供給する供給チューブ471に連結された入口部分470と、冷却導管469から冷却流体を排出する排出チューブ473に連結された出口部分472とを含む。
【0115】
冷却流体は、所定の温度に維持されるように温度が調節されていてもよい。
【0116】
スリーブ466は、長手方向軸線Zと実質的に平行に延びる溝状に形作られた複数のキャビティ474を含む。これらのキャビティ474は、供給チューブ471及び排出チューブ473を収容するように構成されている。これらのキャビティ474は、実質的に平行な側部491を備えていてもよいし、あるいは、長手方向軸線Zから遠ざかる方向で互いに先細をなした側部491を備えていてもよい。
【0117】
図19及び図20に示す実施形態では、各壁部分440には、二つのキャビティ474、即ち、供給チューブ471を収容する第1キャビティ及び排出チューブ473を収容する第2キャビティが設けられている。
【0118】
チューブ状第1連結部材479が、供給チューブ471の第1端部478と、入口部分470との間に配置されている。
【0119】
チューブ状第2連結部材480が、供給チューブ471の第2端部481と、支持ブロック402に設けられたチューブ部材482との間に配置されている。
【0120】
同様に、別のチューブ状第1連結部材484が、排出チューブ473の別の第1端部483と、出口部分472との間に配置されている。
【0121】
別のチューブ状第2連結部材485が、排出チューブ473の別の第2端部486と、支持ブロック402に設けられた別のチューブ部材487との間に配置されている。
【0122】
図21に示すように、供給導管手段488が支持ブロック402に設けられている。供給導管手段488は、各壁部分440に対応するチューブ部材482を相互連結し、各壁部分440に関連付けられた供給チューブ471に冷却流体を供給する。供給導管手段488は、互いに交差する複数の直線状部分489を含む。これらの直線状部分489は、不完全目打ち法(blind perforations)によって得ることができる。ドリル工具によって形成された開口部は、プラグ(図示せず)によって閉止される。
【0123】
更に、支持ブロック402には、各壁部分440に対応する別のチューブ部材487を相互連結し、各壁部分440に関連付けられた排出チューブ473から送られた冷却流体を受け入れる排出導管手段が設けられている。排出導管手段は、互いに交差する複数の直線状部分489を含む。これらの直線状部分489は、不完全目打ち法によって得ることができる。ドリル工具によって形成された開口部は、プラグによって閉止される。
【0124】
供給導管手段488を形成する穴及び排出導管手段を形成する穴は、互いに交差しないように、支持ブロック402に、異なる垂直方向高さで形成される。
【0125】
加工中、供給導管手段488から送られる冷却流体は、対応するチューブ部材482を通過し、各壁部分440の供給チューブ471に到達する。
【0126】
その後、冷却流体は冷却導管469の各々の内部を流れ、各々の壁部分440を冷却する。
【0127】
更にその後、冷却流体は各壁部分440の排出チューブ473を通って流れ、別のチューブ部材487を通過し、排出導管手段に達する。
【0128】
駆動手段460−詳細には図15乃至図21を参照して開示されたピストン部材461−を、図6乃至図14に示すタイプの壁手段500、即ち、互いにヒンジ連結された第1壁部分542及び第2壁部分を各々含む壁部分540が設けられた壁手段500と組み合わせて使用することもできる。
【0129】
上方部材11を、図15乃至図21を参照して開示された下方部材401と組み合わせることができる。上方部材11には、装入体Dが凹部13に付着する危険性を低減し、装入体Dを上方部材11から下方部材401まで高速で移送できるようにする転がし手段15が設けられている。
【0130】
別の態様では、壁部分440の長さが互いに異なっていてもよい。この場合、壁部分440の幾つかは、図6乃至図8及び図11乃至図13に示すように、移送チャンバ6の外側に突出し、上方部材11を形成する領域を含んでいてもよい。
【0131】
更に別の態様では、既に知られたタイプの上方部材、即ち転がし手段を持たない上方部材を、図15乃至図21を参照して開示された下方部材401と組み合わせられてもよい。
【0132】
図6乃至図8を参照すると、これらの図には、壁部分540を含むチューブ状部材手段504を含む移送部材10が示されている。壁部分540は、内側が移送チャンバ406を形成する壁手段500を形成する。各壁部分540は、図10及び図11に詳細に示すように、長手方向軸線Zと実質的に平行な方向に沿って位置合わせされた第1壁部分542及び第2壁部分541を含む。第2壁部分541は、方向G1に沿って第1壁部分542の上流に配置されている。換言すると、第2壁部分541は入口開口部412により近く、これに対し第1壁部分542は出口開口部413により近い。
【0133】
第1壁部分542の端部544は、出口開口部413の近くで、ブロック402の内部に挿入された実質的にチューブ状の部品にヒンジ連結されている。実質的にチューブ状の部品から、更に、熱調整を受け入れる。詳細には、端部544には、第1枢軸560を受け入れるように構成された第1穴543が設けられている。
【0134】
第1壁部分542は、更に、端部544とは反対側の別の端部545を含む。この別の端部545は、第2壁部分541の端部領域546にヒンジ連結されている。詳細には、端部領域546には穴561が設けられており、ここに第2枢軸562が受け入れられる第2枢軸562は、第1壁部分542とも係合する。このようにして、第1壁部分542及び第2壁部分541は、第2枢軸562を中心として互いに関して回転する。第2壁部分541は、支持ブロック402によって回転自在に支持されている。第2壁部分541は、二つの異なるタイプであってもよい。第1のタイプは、比較的長い第2壁部分541aを含むものであり、第2のタイプは、比較的短い第2壁部分541bを含むものである。
【0135】
比較的長い第2壁部分541aは、部分的に、座部403の外側に延びる。
【0136】
比較的長い第2壁部分541aの各々は、中央領域548から座部403に向かって延びる突出部550を含む。この突出部550は、支持ブロック402にヒンジ連結されている。第3穴551が突出部550に設けられており、ここに第3枢軸552が受け入れられる。第3枢軸552は、入口開口部412の近くで支持ブロック402と(直接的に、又は適切なリング形状部材を間に置いて間接的に)係合する。比較的短い第2壁部分541bは、比較的長い第2壁部分541aよりも短く、座部403の外側に延びていない。
【0137】
比較的短い第2壁部分541bの各々は、端部領域546とは反対側の別の端部領域549を有し、ここに第4穴563が設けられる。第4穴563には第4枢軸564が受け入れられる。第4枢軸564は、入口開口部412の近くで支持ブロック402と(直接的に、又は適当なリング形状部材を間に置いて間接的に)係合する。
【0138】
各壁部分540は複数のローラ427を支持する。詳細には、同じ壁部分540に取り付けられたローラ427は、実質的に、長手方向軸線Zに沿って位置合わせされ、一つの列429を形成する。これらのローラ427は、装入体Dと相互作用するため、部分的に移送チャンバ406の内側に面している。図9を参照すると、チューブ状部材手段504は、角度幅が実質的に60°の円形部分を形成する六つの壁部分540を含んでいる。各壁部分540は一つのローラ列429を支持する。
【0139】
別の態様では、チューブ状部材手段504は、六つではない多くの壁部分540を含んでいてもよい。更に、各壁部分540は、複数のローラ列429を支持していてもよい。
【0140】
各壁部分540は、寸法が異なるローラ427を含んでいてもよい。更に、ローラ427は、同じローラ列に異なるピッチで位置決めされていてもよい。
【0141】
図9乃至図11に示すように、第2壁部分541の各々は第1ローラ427aを含んでいてもよく、第1壁部分542の各々は、長手方向寸法が第1ローラ427aよりも小さい第2ローラ427bを含んでいてもよい。
【0142】
比較的長い第2壁部分541aは、座部403の外に突出した部分が、「U字形状」又は「C字形状」の断面の上壁554を形成するように、側部と側部とを並べて配置される。上壁554は、上方部材11を形成する。
【0143】
下方部材501は、更に、壁部分540を移動させるように形成された駆動手段530を含む。
【0144】
駆動手段530は、第1作動形態X3と第2作動形態X4との間で、図2乃至図4に示される駆動手段430を参照して開示された方法で移動自在の、ピストン部材433を含む。
【0145】
ピストン部材433と各壁部分542との間に駆動ローラ570又はボール部材が配置されている。駆動ローラ570又はボール部材の一部が、壁部分540に面するピストン部材433の領域に設けられた第1案内溝571に受け入れられる。駆動ローラ570又はボール部材の別の部分が、ピストン部材433に面する各第1壁部分542の領域に設けられた第2案内溝572に受け入れられる。
【0146】
駆動手段530は、突出部550の別の端部領域549に配置された弾性手段(図示せず)を含む。例えばねじればね等の弾性手段が第2壁部分541を押圧する。かくして、比較的長い第2壁部分541aの各々は、第3枢軸552を中心として回転方向R1に回転し、比較的短い第2壁部分541bの各々は、第4枢軸564を中心として回転方向R1に回転する。
【0147】
駆動手段530は、更に、端部544に配置された別の弾性手段(図示せず)を含む。例えばねじればね等の別の弾性手段は第1壁部分542を押圧する。各第1壁部分542は、かくして、第1枢軸560を中心として別の回転方向R2に回転する。
【0148】
ピストン部材433が図6に示す第1作動形態X3にある場合には、壁部分540は拡張形態Z1にある。拡張形態Z1では、移送チャンバ406を通る装入体D用の通路の断面は最大である。
【0149】
図6は、同じ装入体Dを三つの連続した位置で示す。第1位置B1では、装入体Dが上方部材11によって取り出され、第2位置B2では、装入体Dが下方部材401の内部を通過し、第3位置B3では装入体Dが第1閉止部材417及び第2閉止部材418に載る。
【0150】
駆動手段がピストン部材433を第1作動形態X3から第2作動形態X4まで図7及び図8に示すように移動させるとき、駆動ローラ570は、第2案内溝572内で転がすことによって摺動し、第1壁部分542−及び第1壁部分542にヒンジ連結された第2壁部分541−を長手方向軸線Zに向かって移動させる。かくして、各第1壁部分542は、別の弾性手段の抵抗に打ち勝つことによって、別の回転方向R2と逆方向に回転する。また、各第2壁部分541は、弾性手段の抵抗に打ち勝つことによって回転方向R1とは逆方向に回転するよう、対応する第1の壁部分542に回転自在に連結されている。従って、壁部分540は、狭幅形態Z2をとる。狭幅形態Z2では、移送チャンバ406を通過する装入体D用の通路の断面は最小となり、壁部分540−詳細には転がし部材415−が装入体Dと相互作用でき、下方部材401から成形デバイス2への移送中に装入体Dを案内する。
【0151】
装置の作動サイクルの第1工程では、上方部材11すなわち上壁554は、押出機の口部分4の近くの切断手段によって切断されたばかりの装入体Dを取り出す。装入体Dは、上壁554が形成する凹部13に受け入れられる。装入体Dは、凹部13の内側で下方部材401に向かって降下する。最初、駆動手段530は、装入体Dが移送チャンバ406に入り易くするように、壁部分540を拡張形態Z1に位置決めする。次いで、駆動手段530は、装入体Dが下方部材501からダイ6まで通過する直前に、及び装入体Dが下方部材501からダイ6に通過する際に、装入体Dを案内するために、壁手段540を拡張形態Z1から狭幅形態Z2に移動させる。
【0152】
図6乃至図8、図10、及び図11に示す実施形態に対する変形例では、第2壁部分541は、長さが全て同じであってもよい。この場合、下方部材は、図2乃至図4に示す実施形態と同様に、壁部分が座部403の外側に延びないように形成されている。
【0153】
従って、上方部材11をこれらの下方部材と組み合わせることができる。上方部材には、装入体Dが凹部13に付着する危険を低減させ、装入体Dを上方部材11から下方部材401まで高速で移送できるようにする転がし手段15が設けられている。
【0154】
別の態様では、転がし手段を備えていない既に知られたタイプの上方部材をこれらの下方部材と組み合わせてもよい。
【0155】
図12及び図13を参照すると、これらの図には、図6乃至図8に示すものと同様の下方部材401を含む移送部材10が示されている。この移送部材10には、駆動手段630が設けられている。駆動手段630は、座部403の内側に設けられた突出壁672に載る支持部材670を含む。支持部材670は、この支持部材670と壁部分540との間に配置されたリング状本体671を摺動自在に支持する。リング状本体671は、支持部材670よりも入口開口部412に近い係止本体678によって所定位置に保持される。即ち、リング状本体671は方向G1に沿って支持部材670の上流に配置されている。
【0156】
第1転がし手段673が支持部材670とリング状本体671との間に配置されている。
【0157】
第2転がし手段679が係止部材678とリング状本体671との間に配置されている。
【0158】
第1転がし手段673及び第2転がし手段679により、リング状本体671は、長手方向軸線Zを中心として、支持部材670に対して回転できる。
【0159】
下方部材401は、複数の壁部分540を含むチューブ状部材手段504を含む。壁部分540は、内側が移送チャンバ406を形成する壁手段500を形成する。
【0160】
壁部分540はローラ427を支持する。図13に示すように、チューブ状部材手段504は三つの壁部分540を含み、これらの壁部分の各々は、二列のローラを支持する。
【0161】
別の態様では、チューブ状部材手段504は、三つではない多くの壁部分540を含んでいてもよい。
【0162】
壁部分540は、図6乃至図9を参照して開示されたのと同じであってもよく、即ち、各壁部分540は、互いにヒンジ連結された第1壁部分542及び第2壁部分541を含んでいてもよい。
【0163】
壁部分540に面するリング状本体671の一部分にはキャビティ674が設けられており、このキャビティ674に例えばボール手段675等のプッシュ部材が収容される。ボール手段675は、キャビティ674に受け入れられる第1部分と、キャビティ674の外側に突出し、壁部分540と相互作用する第2部分とを含む。
【0164】
各壁部分540の領域−特に各第2壁部分541の領域−に案内溝677が形成されており、ここにボール手段675が部分的に受け入れられる。
【0165】
ボール手段675は、支持部材670よりも入口本体412に近い別の係止本体680によって所定位置に保持される。係止本体680は、方向G1に沿って支持部材670の上流に配置されている。
【0166】
駆動手段630は、例えば圧縮空気等の流体を供給するように構成された供給デバイス(図示せず)を含む。供給された圧縮空気により、リング状本体671を、長手方向軸線Zを中心として回転させる。リング状本体671は、上述の流体の流れの供給方向に対して横方向に配置された複数の壁681を含んでいてもよい。従って、リング状本体671は、駆動手段630のロータ部材を形成する。
【0167】
ボール手段675はリング状本体671とともに回転し、連続的に壁部分540と相互作用する。詳細には、図13に示すように、作動サイクルの全ての瞬間で、ボール手段675は(少なくとも)一つの壁部分540aと相互作用し、この壁部分540aを長手方向軸線Zに向かって移動させるが、残りの壁部分540bとは相互作用しない。
【0168】
ボール手段675が第2壁部分541と相互作用するとき、第2壁部分541は第1壁部分542とともに移送チャンバ406の内側に向かって回転する。
【0169】
ボール手段675が第2壁部分541と相互作用しないとき、第2壁部分541は、弾性手段及び別の弾性手段の作用によってリング状本体671に当接するように構成されている。
【0170】
移送チャンバ406内への装入体Dの下降中、駆動手段630は移送チャンバ406の通路の断面を変化させ、詳細には連続的に変化させ、移送チャンバ406内への装入体Dの下降を容易にする。駆動手段630は、更に、壁部分540に振動作用を加え、これにより、装入体Dが壁部分540に付着しないようにする。
【0171】
図14を参照すると、この図には、図2乃至図4に示すものと同様の、即ち第2壁部分541が全て同じ長さであり座部403の外側に延びていないような、下方部材401が示されている。
【0172】
この場合、図2乃至図4を参照して示されるタイプの上方部材11を下方部材401と組み合わせてもよい。
【0173】
図示していない実施形態では、下方部材は、図2乃至図4を参照して示されるタイプの、即ち単一の部材からなり、複数の部材が互いにヒンジ連結されていないような壁部分440を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受け入れ手段(6)と、
壁手段(500)によって境界が定められた、物体(D)を受け入れるための凹部(406)を有する、前記物体(D)を前記受け入れ手段(6)に移送するための移送手段(10)と、
前記凹部(406)を通る前記物体(D)用の通路の断面を変化させるように、前記壁手段(500)の少なくとも一部分(440;540)を移動させるように構成された駆動手段(430;460;530;630)と、
を含む、装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、
前記壁手段(500)は、互いに側部と側部とを並べて配置された複数の壁部分(440;540)を含む、装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置において、
前記壁部分(440;540)は、前記凹部(406)の角度部分を形成するように位置決めされる、装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の装置において、
前記駆動手段(430;460;530;630)は、前記壁部分(440;540)を前記凹部(406)の長手方向軸線(Z)に向かって、又は前記長手方向軸線(Z)から遠ざかる方向に移動させるように形成されている、装置。
【請求項5】
請求項4に記載の装置において、
前記駆動手段(430;460;530)は、前記壁部分(440;540)の少なくとも一つの領域を前記長手方向軸線(Z)に向かって移動させるように構成された押し手段(433;461)と、前記少なくとも一つの領域を前記長手方向軸線(Z)から遠ざかる方向に移動するように形成された退避手段とを含む、装置。
【請求項6】
請求項5に記載の装置において、
前記退避手段は弾性手段を含む、装置。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の装置において、
前記押し手段は、作動流体によって駆動される、前記長手方向軸線(Z)と実質的に平行に移動可能なピストン手段(433;461)を含む、装置。
【請求項8】
請求項5乃至7のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記駆動手段(430;460;530)は、前記壁部分(440;540)が前記長手方向軸線(Z)から離れた拡張形態Z1と、前記壁部分(440;540)が前記長手方向軸線(Z)に近づく狭幅形態Z2との間で前記壁部分(440;540)を移動させるように形成されている、装置。
【請求項9】
請求項8に記載の装置において、
前記駆動手段(430;460;530)は、全ての壁部分(440;540)を、実質的に同時に、前記長手方向軸線(Z)に向かって、及び前記長手方向軸線(Z)から遠ざかる方向に移動させる、装置。
【請求項10】
請求項5乃至9のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記押し手段は、冷却流体が流通するチューブ手段(471、473)を受け入れるように形成されたキャビティ手段(474)が形成されたスリーブ(466)を含む、装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置において、
前記キャビティ手段(474)は、前記凹部(406)の長手方向軸線(Z)と実質的に平行に延びる溝状に形成されている、装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置において、
前記キャビティ手段(474)は、互いに平行に配置された一対の側部(491)によって境界が定められている、装置。
【請求項13】
請求項11に記載の装置において、
前記キャビティ手段(474)は、前記長手方向軸線(Z)から遠ざかる方向で互いに近づく一対の側部によって境界が定められている、装置。
【請求項14】
請求項2乃至13のうちのいずれか一項に記載の装置において、
各壁部分(440;540)には冷却導管(469)が設けられている、装置。
【請求項15】
請求項10乃至13のうちのいずれか一項に従属する、請求項14に記載の装置において、
前記チューブ手段は、前記冷却導管(469)の入口部分に連結された入口チューブ(471)と、前記冷却導管(469)の出口部分(472)に連結された排出チューブ(473)とを含む、装置。
【請求項16】
請求項5又は6に記載の装置において、
前記押し手段は、前記長手方向軸線(Z)を中心として回転自在の回転本体手段(671)を含む、装置。
【請求項17】
請求項16に記載の装置において、
前記回転本体手段はリング(671)を含み、該リングの一部分から、前記壁部分(440;540)と相互作用するように構成された作動部材(675)が延びている、装置。
【請求項18】
請求項16又は17に記載の装置において、更に、
前記回転本体手段(671)を回転させる作動流体を送出するように構成された送出手段を含む、装置。
【請求項19】
請求項16乃至18のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記駆動手段(630)は、前記壁部分(440;540)を前記長手方向軸線(Z)に向かって、及び前記長手方向軸線(Z)から遠ざかる方向に移動させるように形成されている、装置。
【請求項20】
請求項2乃至19のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記壁部分(440)は、前記移送手段(10)の本体に回転自在に支持されている、装置。
【請求項21】
請求項20に記載の装置において、
前記壁部分(440)は、前記物体(D)が通過して前記凹部(406)に進入する入口開口部(412)の近くで、前記本体にヒンジ連結されている、装置。
【請求項22】
請求項20に記載の装置において、
前記壁部分(440)は、前記物体(D)が通過して前記凹部(406)から出る出口開口部(413)の近くで、前記本体にヒンジ連結されている、装置。
【請求項23】
請求項20乃至22のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記壁部分(440)の幾つかは、前記凹部(406)の外側に延びて前記物体(D)と相互作用する領域を含む、装置。
【請求項24】
請求項2乃至19のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記壁部分(540)は、互いにヒンジ連結された第1壁部分(542)及び第2壁部分(541)を含む、装置。
【請求項25】
請求項24に記載の装置において、
前記第1壁部分(542)は、前記移送手段(10)の本体に対して回転自在に支持された領域(544)を含み、前記第2壁部分(541)は、前記本体に対して回転自在に支持された別の領域(546;548)を含む、装置。
【請求項26】
請求項24又は25に記載の装置において、
前記第1壁部分(542)は、前記物体(D)が通過して前記凹部(406)から出る出口開口部(413)の近くで、前記本体にヒンジ連結されており、前記第2壁部分(541)は、前記物体(D)が通過して前記凹部(406)に入る入口開口部(412)の近くで、前記本体にヒンジ連結されている、装置。
【請求項27】
請求項24乃至26のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記第1壁部分(542)の各々が、前記凹部(406)の長手方向軸線(Z)に沿って、対応する第2壁部分(541)と位置合わせされ、前記壁部分(504)のうちの一つを形成する、装置。
【請求項28】
請求項24乃至27のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記第2壁部分(541)は、比較的長い第2壁部分(541a)及び比較的短い第2壁部分(541b)を含む、装置。
【請求項29】
請求項28に記載の装置において、
前記比較的短い第2壁部分(541b)は、前記凹部(406)の外側に突出しておらず、前記比較的長い第2壁部分(541a)は、前記凹部(406)の外側に延び、前記物体(D)と相互作用する領域を含む、装置。
【請求項30】
請求項1乃至29のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記壁手段(500)は、前記物体(D)を前記移送手段(10)の内部に案内する転がし手段(415)を含む、装置。
【請求項31】
請求項30に記載の装置において、
前記転がし手段(415)は、複数の転がし部材(427)を含む、装置。
【請求項32】
請求項31に記載の装置において、
前記複数の転がし部材(427)の各々は、前記凹部(406)の長手方向軸線(Z)に対して横方向に配置された各々の回転軸線を中心として回転自在である、装置。
【請求項33】
請求項32に記載の装置において、
前記回転軸線は互いに実質的に平行である、装置。
【請求項34】
請求項32又は33に記載の装置において、
前記回転軸線は、前記長手方向軸線と実質的に直交する、装置。
【請求項35】
請求項2乃至29のうちのいずれか一項に記載の請求項30に従属する、請求項32、33、又は34に記載の装置において、
前記壁部分(440;540)の各々は、前記長手方向軸線(Z)に沿って延びる、前記転がし部材の少なくとも一つの列(429)を含む、装置。
【請求項36】
請求項1乃至35のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記移送手段は、閉止経路(P1)に沿って移動できる複数の移送部材(10)を含む、装置。
【請求項37】
請求項1乃至36のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記物体は、流動性材料からなる装入体(D)を含む、装置。
【請求項38】
請求項37に記載の装置において、
前記装入体は、一回分の装入量のプラスチック(D)である、装置。
【請求項39】
請求項37又は38に記載の装置において、
前記流動性材料を押し出すための押出デバイス(3)を備えた、装置。
【請求項40】
請求項37乃至39のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記受け入れ手段は、前記装入体(D)を形成するための形成手段(6)を含む、装置。
【請求項41】
請求項40に記載の装置において、
前記形成手段は、圧縮成形手段(6)を含む、装置。
【請求項42】
請求項41に記載の装置において、
前記圧縮成形手段は、回転自在のカルーセル(5)に取り付けられた複数の成形ユニット(6)を含む、装置。
【請求項43】
請求項40乃至42のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記形成手段(6)は、前記装入体(D)から容器プレフォームを得るように形成されている、装置。
【請求項1】
受け入れ手段(6)と、
壁手段(500)によって境界が定められた、物体(D)を受け入れるための凹部(406)を有する、前記物体(D)を前記受け入れ手段(6)に移送するための移送手段(10)と、
前記凹部(406)を通る前記物体(D)用の通路の断面を変化させるように、前記壁手段(500)の少なくとも一部分(440;540)を移動させるように構成された駆動手段(430;460;530;630)と、
を含む、装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、
前記壁手段(500)は、互いに側部と側部とを並べて配置された複数の壁部分(440;540)を含む、装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置において、
前記壁部分(440;540)は、前記凹部(406)の角度部分を形成するように位置決めされる、装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の装置において、
前記駆動手段(430;460;530;630)は、前記壁部分(440;540)を前記凹部(406)の長手方向軸線(Z)に向かって、又は前記長手方向軸線(Z)から遠ざかる方向に移動させるように形成されている、装置。
【請求項5】
請求項4に記載の装置において、
前記駆動手段(430;460;530)は、前記壁部分(440;540)の少なくとも一つの領域を前記長手方向軸線(Z)に向かって移動させるように構成された押し手段(433;461)と、前記少なくとも一つの領域を前記長手方向軸線(Z)から遠ざかる方向に移動するように形成された退避手段とを含む、装置。
【請求項6】
請求項5に記載の装置において、
前記退避手段は弾性手段を含む、装置。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の装置において、
前記押し手段は、作動流体によって駆動される、前記長手方向軸線(Z)と実質的に平行に移動可能なピストン手段(433;461)を含む、装置。
【請求項8】
請求項5乃至7のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記駆動手段(430;460;530)は、前記壁部分(440;540)が前記長手方向軸線(Z)から離れた拡張形態Z1と、前記壁部分(440;540)が前記長手方向軸線(Z)に近づく狭幅形態Z2との間で前記壁部分(440;540)を移動させるように形成されている、装置。
【請求項9】
請求項8に記載の装置において、
前記駆動手段(430;460;530)は、全ての壁部分(440;540)を、実質的に同時に、前記長手方向軸線(Z)に向かって、及び前記長手方向軸線(Z)から遠ざかる方向に移動させる、装置。
【請求項10】
請求項5乃至9のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記押し手段は、冷却流体が流通するチューブ手段(471、473)を受け入れるように形成されたキャビティ手段(474)が形成されたスリーブ(466)を含む、装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置において、
前記キャビティ手段(474)は、前記凹部(406)の長手方向軸線(Z)と実質的に平行に延びる溝状に形成されている、装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置において、
前記キャビティ手段(474)は、互いに平行に配置された一対の側部(491)によって境界が定められている、装置。
【請求項13】
請求項11に記載の装置において、
前記キャビティ手段(474)は、前記長手方向軸線(Z)から遠ざかる方向で互いに近づく一対の側部によって境界が定められている、装置。
【請求項14】
請求項2乃至13のうちのいずれか一項に記載の装置において、
各壁部分(440;540)には冷却導管(469)が設けられている、装置。
【請求項15】
請求項10乃至13のうちのいずれか一項に従属する、請求項14に記載の装置において、
前記チューブ手段は、前記冷却導管(469)の入口部分に連結された入口チューブ(471)と、前記冷却導管(469)の出口部分(472)に連結された排出チューブ(473)とを含む、装置。
【請求項16】
請求項5又は6に記載の装置において、
前記押し手段は、前記長手方向軸線(Z)を中心として回転自在の回転本体手段(671)を含む、装置。
【請求項17】
請求項16に記載の装置において、
前記回転本体手段はリング(671)を含み、該リングの一部分から、前記壁部分(440;540)と相互作用するように構成された作動部材(675)が延びている、装置。
【請求項18】
請求項16又は17に記載の装置において、更に、
前記回転本体手段(671)を回転させる作動流体を送出するように構成された送出手段を含む、装置。
【請求項19】
請求項16乃至18のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記駆動手段(630)は、前記壁部分(440;540)を前記長手方向軸線(Z)に向かって、及び前記長手方向軸線(Z)から遠ざかる方向に移動させるように形成されている、装置。
【請求項20】
請求項2乃至19のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記壁部分(440)は、前記移送手段(10)の本体に回転自在に支持されている、装置。
【請求項21】
請求項20に記載の装置において、
前記壁部分(440)は、前記物体(D)が通過して前記凹部(406)に進入する入口開口部(412)の近くで、前記本体にヒンジ連結されている、装置。
【請求項22】
請求項20に記載の装置において、
前記壁部分(440)は、前記物体(D)が通過して前記凹部(406)から出る出口開口部(413)の近くで、前記本体にヒンジ連結されている、装置。
【請求項23】
請求項20乃至22のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記壁部分(440)の幾つかは、前記凹部(406)の外側に延びて前記物体(D)と相互作用する領域を含む、装置。
【請求項24】
請求項2乃至19のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記壁部分(540)は、互いにヒンジ連結された第1壁部分(542)及び第2壁部分(541)を含む、装置。
【請求項25】
請求項24に記載の装置において、
前記第1壁部分(542)は、前記移送手段(10)の本体に対して回転自在に支持された領域(544)を含み、前記第2壁部分(541)は、前記本体に対して回転自在に支持された別の領域(546;548)を含む、装置。
【請求項26】
請求項24又は25に記載の装置において、
前記第1壁部分(542)は、前記物体(D)が通過して前記凹部(406)から出る出口開口部(413)の近くで、前記本体にヒンジ連結されており、前記第2壁部分(541)は、前記物体(D)が通過して前記凹部(406)に入る入口開口部(412)の近くで、前記本体にヒンジ連結されている、装置。
【請求項27】
請求項24乃至26のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記第1壁部分(542)の各々が、前記凹部(406)の長手方向軸線(Z)に沿って、対応する第2壁部分(541)と位置合わせされ、前記壁部分(504)のうちの一つを形成する、装置。
【請求項28】
請求項24乃至27のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記第2壁部分(541)は、比較的長い第2壁部分(541a)及び比較的短い第2壁部分(541b)を含む、装置。
【請求項29】
請求項28に記載の装置において、
前記比較的短い第2壁部分(541b)は、前記凹部(406)の外側に突出しておらず、前記比較的長い第2壁部分(541a)は、前記凹部(406)の外側に延び、前記物体(D)と相互作用する領域を含む、装置。
【請求項30】
請求項1乃至29のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記壁手段(500)は、前記物体(D)を前記移送手段(10)の内部に案内する転がし手段(415)を含む、装置。
【請求項31】
請求項30に記載の装置において、
前記転がし手段(415)は、複数の転がし部材(427)を含む、装置。
【請求項32】
請求項31に記載の装置において、
前記複数の転がし部材(427)の各々は、前記凹部(406)の長手方向軸線(Z)に対して横方向に配置された各々の回転軸線を中心として回転自在である、装置。
【請求項33】
請求項32に記載の装置において、
前記回転軸線は互いに実質的に平行である、装置。
【請求項34】
請求項32又は33に記載の装置において、
前記回転軸線は、前記長手方向軸線と実質的に直交する、装置。
【請求項35】
請求項2乃至29のうちのいずれか一項に記載の請求項30に従属する、請求項32、33、又は34に記載の装置において、
前記壁部分(440;540)の各々は、前記長手方向軸線(Z)に沿って延びる、前記転がし部材の少なくとも一つの列(429)を含む、装置。
【請求項36】
請求項1乃至35のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記移送手段は、閉止経路(P1)に沿って移動できる複数の移送部材(10)を含む、装置。
【請求項37】
請求項1乃至36のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記物体は、流動性材料からなる装入体(D)を含む、装置。
【請求項38】
請求項37に記載の装置において、
前記装入体は、一回分の装入量のプラスチック(D)である、装置。
【請求項39】
請求項37又は38に記載の装置において、
前記流動性材料を押し出すための押出デバイス(3)を備えた、装置。
【請求項40】
請求項37乃至39のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記受け入れ手段は、前記装入体(D)を形成するための形成手段(6)を含む、装置。
【請求項41】
請求項40に記載の装置において、
前記形成手段は、圧縮成形手段(6)を含む、装置。
【請求項42】
請求項41に記載の装置において、
前記圧縮成形手段は、回転自在のカルーセル(5)に取り付けられた複数の成形ユニット(6)を含む、装置。
【請求項43】
請求項40乃至42のうちのいずれか一項に記載の装置において、
前記形成手段(6)は、前記装入体(D)から容器プレフォームを得るように形成されている、装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公表番号】特表2010−537847(P2010−537847A)
【公表日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−522461(P2010−522461)
【出願日】平成20年7月7日(2008.7.7)
【国際出願番号】PCT/IB2008/001773
【国際公開番号】WO2009/027777
【国際公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(509238432)サチミ、コオペラティバ、メッカニーチ、イモラ、ソチエタ、コオペラティバ (14)
【氏名又は名称原語表記】SACMI COOPERATIVA MECCANICI IMOLA SOCIETA’ COOPERATIVA
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月7日(2008.7.7)
【国際出願番号】PCT/IB2008/001773
【国際公開番号】WO2009/027777
【国際公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(509238432)サチミ、コオペラティバ、メッカニーチ、イモラ、ソチエタ、コオペラティバ (14)
【氏名又は名称原語表記】SACMI COOPERATIVA MECCANICI IMOLA SOCIETA’ COOPERATIVA
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]