説明

画像保存装置、画像保存システムおよび画像保存方法

【課題】 所望の画像ファイルが画像保存装置に保存されていること。
【解決手段】 画像保存装置2の受信手段47は、1または複数の画像ファイル21を供給する画像供給装置1に接続され、この画像供給装置1から画像ファイルを受信する。記憶手段46は、受信手段47が受信した画像ファイル49を記憶する。出力指示手段62は、受信手段47により受信された1または複数の画像ファイル49が記憶手段46に記憶されると、その1または複数の画像ファイル49のリストまたはその画像ファイル49による画像のリストを画像出力装置3に出力させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像保存装置、画像保存システムおよび画像保存方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、USBストレージクラスデバイスのデジタルカメラと、USBホストのプリンタとを、USB(Universal Serial Bus)で直接に接続した印刷システムが開示されている。この特許文献1の印刷システムでは、カメラは、そのボタンへの操作に応じて、プリンタに対するプリンタステータス要求や印刷要求や印刷中止要求などをファイルの形態で生成し、カメラ内のメモリに書き込む。また、プリンタは、カメラとの通信接続が確立した後、カメラ内のメモリを高速レートで周期的にチェックし、要求のファイルを見つけると、そのファイルを読み込み、要求された動作を実行する。
【0003】
【特許文献1】特開2003−259274号公報(図面、発明の詳細な説明)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように特許文献1に開示される従来の印刷システムでは、カメラのボタンが操作されることで、カメラに記憶されている画像ファイルがプリンタへ送信され、その画像がプリントされる。
【0005】
ところで、この従来の印刷システムを応用して、カメラに記憶されている画像ファイルを画像保存装置へ送信、保存することが考えられる。
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示される従来の印刷システムを模して、カメラと画像保存装置とをUSBで直接に接続し、カメラに記憶されている画像ファイルを画像保存装置へ送信した場合、その保存のための送信処理を実行するだけでは、どのような画像ファイルが画像保存装置に保存されたのかを簡単に確認するのは難しい。
【0007】
そのため、たとえば、カメラに記憶されている画像ファイルをユーザが間違えて選択した場合であっても、画像保存装置に誤った画像ファイルが記録されても、ユーザがそれに気付くのは難しい。
【0008】
また、たとえば、画像保存装置に画像ファイルを保存する場合、その画像保存装置内で画像ファイル同士が区別できるようにする必要がある。そのため、画像保存装置に保存する画像ファイルのファイル名は、カメラに記憶されているときのファイル名とは異なるファイル名にしなければならない場合がありえる。このようなファイル名の付け替え作業をユーザに1つ1つさせたのでは、ユーザにとって画像保存処理が面倒となってしまう。逆に、画像保存装置が自動的に画像ファイルのファイル名を付加して保存する場合には、その画像保存装置に保存されている画像ファイルにアクセスするために、ユーザは画像保存装置内を探さなければならない。画像保存装置に保存されている画像ファイルの数が多くなるにつれて、ユーザにとってその画像ファイルへのアクセス作業は面倒となってしまう。
【0009】
本発明は、所望の画像ファイルが画像保存装置に保存されていることを容易に確認することができる画像保存装置、画像保存システムおよび画像保存方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る画像保存装置は、1または複数の画像ファイルを供給する画像供給装置に接続され、この画像供給装置から画像ファイルを受信する受信手段と、受信手段が受信した画像ファイルを記憶する記憶手段と、受信手段により受信された1または複数の画像ファイルが記憶手段に記憶されると、その1または複数の画像ファイルのリストまたはその画像ファイルによる画像のリストを画像出力装置に出力させる出力指示手段と、を有するものである。
【0011】
この構成を採用すれば、画像保存装置に1または複数の画像ファイルが記憶される毎に、その画像ファイルに係るリストが画像出力装置により出力される。ユーザは、この画像出力装置の出力に基づいて、所望の画像ファイルを間違えることなく保存することができたか否かを簡単に確認することができる。
【0012】
本発明に係る他の画像保存装置は、1または複数の画像ファイルを供給する画像供給装置に接続され、この画像供給装置から画像ファイルを受信する受信手段と、画像ファイルを記憶する記憶手段と、受信手段が受信した画像ファイルに付与するファイル名を生成するファイル名生成手段と、生成されたファイル名の画像ファイルとして、受信手段が受信した画像ファイルを記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、記憶手段に記憶される画像ファイルとファイル名のリストを用紙に印刷させる出力指示手段と、を有するものである。
【0013】
この構成を採用すれば、画像保存装置に1または複数の画像ファイルが記憶される毎に、その画像ファイルに係るリストが画像出力装置により出力される。ユーザは、その印刷物に基づいて、所望の画像ファイルを間違えることなく保存することができたか否かを簡単に確認することができる。また、ユーザは、この印刷物に基づいて、その画像ファイルに付与されたファイル名を確認し、画像保存装置の記憶手段に複数の画像ファイルが保存されている状態であっても、確認したファイル名を使用して画像保存装置の記憶手段に保存されている複数の画像ファイルの中からその画像ファイルに簡単にアクセスすることができる。
【0014】
本発明に係る他の画像保存装置は、上述した発明の構成に加えて、受信手段が、保存のために選択された複数の画像ファイルを指定する保存指示に基づいて複数の画像ファイルのデータを受信し、出力指示手段が、保存指示にて指定される複数の画像ファイルの画像と、それぞれのファイル名のリストを印刷させるものである。
【0015】
この構成を採用すれば、保存指示毎に複数の画像ファイルの画像と、それぞれのファイル名のリストとが印刷される。したがって、保存のために選択した画像ファイルが保存指示毎に印刷されるので、その印刷物を画像保存装置に保存した画像ファイルの一覧として利用することができる。この印刷物をまとめておくことで、画像保存装置にどのような画像ファイルが保存されているかを簡単に把握することができる。
【0016】
本発明に係る他の画像保存装置は、上述した各発明の構成に加えて、出力指示手段が、画像ファイルが記憶された日付、画像ファイルの記憶後の記憶手段の空き容量、および画像ファイルの記憶手段内の保存場所の中から選択された少なくとも1つの情報を、リストとともに用紙に印刷させるものである。
【0017】
この構成を採用すれば、印刷物において、画像ファイルが記憶された日付、画像ファイルの記憶後の記憶手段の空き容量、画像ファイルの記憶手段内の保存場所などを確認することができる。画像ファイルの画像およびファイル名が印刷される印刷物に、これらの情報を付加することで、印刷物を保存順に整理したり、空き容量の大きい順に整理したり、保存場所単位で整理したりすることができ、これにより、画像保存装置に対して確認のためのアクセスをすることなく、画像保存装置の記憶手段の記憶内容などを把握することができる。
【0018】
本発明に係る画像保存システムは、1または複数の画像ファイルを供給する画像供給装置と、画像供給装置に接続されこの画像供給装置から画像ファイルを受信する受信手段と、受信手段が受信した画像ファイルを記憶する記憶手段と、受信手段により受信された画像ファイルが記憶手段に記憶されると、その画像ファイルの記憶に伴って、その1または複数の画像ファイルのリストまたはその画像ファイルによる画像のリストを印刷させる画像出力手段とを有する画像保存装置と、を有するものである。
【0019】
この構成を採用すれば、画像供給装置から画像保存装置へ1または複数の画像ファイルが保存のために供給される毎に、その画像ファイルに係るリストが印刷される。ユーザは、その印刷物に基づいて、所望の画像ファイルを間違えることなく保存することができたか否かを簡単に確認することができる。
【0020】
本発明に係る他の画像保存システムは、1または複数の画像ファイルを供給する画像供給装置と、画像供給装置に接続されこの画像供給装置から画像ファイルを受信する受信手段と、受信手段が受信した画像ファイルを記憶する記憶手段と、受信手段により受信された画像ファイルが記憶手段に記憶されると、その画像ファイルの記憶に伴って、その1または複数の画像ファイルのリストまたはその画像ファイルによる画像のリストを印刷させる画像出力手段とを有する画像保存装置と、出力指示手段からの出力指示に基づいて画像保存装置から、記憶手段に記憶された画像ファイルを取得する取得手段と、取得手段により取得された1または複数の画像ファイルによる画像を印刷する出力手段とを有する画像出力装置と、を有するものである。
【0021】
この構成を採用すれば、画像供給装置から画像保存装置へ1または複数の画像ファイルが保存のために供給される毎に、その画像ファイルに係るリストが画像出力装置により印刷される。ユーザは、その印刷物に基づいて、所望の画像ファイルを間違えることなく保存することができたか否かを簡単に確認することができる。
【0022】
本発明に係る画像保存方法は、画像保存装置に画像ファイルを記憶させる画像保存方法において、1または複数の画像ファイルを供給する画像供給装置に接続され、この画像供給装置から画像ファイルを受信するステップと、受信した画像ファイルが画像ファイルとして記憶手段に記憶されると、その1または複数の画像ファイルのリストまたはその画像ファイルによる画像のリストを画像出力装置に出力させるステップと、を有するものである。
【0023】
この方法を採用すれば、画像保存装置に1または複数の画像ファイルが記憶される毎に、その画像ファイルに係るリストが画像出力装置により出力される。ユーザは、この画像出力装置の出力に基づいて、所望の画像ファイルを間違えることなく保存することができたか否かを簡単に確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態に係る画像保存装置、画像保存システムおよび画像保存方法を、図面に基づいて説明する。画像保存装置および画像保存方法は、ストレージを例として説明する。
【0025】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像保存システムの構成を示す図である。画像保存システムは、画像供給装置としてのデジタルスチルカメラ(DSC:Digital Still Camera)1と、画像保存装置としてのストレージ2と、画像出力装置としてのプリンタ3とを有する。DSC1とストレージ2とは、USBケーブル4にて接続される。ストレージ2とプリンタ3とは、別のUSBケーブル5にて接続される。
【0026】
この本発明の実施の形態に係る画像保存システムは、DSC1に保存されている画像データを画像ファイルとしてストレージ2に保存し、その際にそのストレージ2に保存した画像ファイルのファイル名などを自動的にプリンタ3で印刷するものである。
【0027】
図2は、図1中のDSC1のハードウェア構成を示す図である。DSC1は、プログラムを実行する中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)11と、プログラムを記憶するフラッシュメモリ12と、I/O(Input/Output)ポート13と、これらを接続するシステムバス14とを有する。
【0028】
DSC1のI/Oポート13には、撮像機器としてのCCD(Charge Coupled Device)15と、外部メモリ接続機器としてのカードリーダ16と、表示機器としての液晶モニタ17と、入力機器としての入力デバイス18と、通信機器としてのUSB通信I/F(interface:インターフェース)19とが接続される。
【0029】
カードリーダ16は、挿入部を有する。この挿入部には、半導体メモリ20が挿入される。カード形状に形成された半導体メモリ20としては、たとえばフラッシュメモリなどのカード形状に形成されたものがある。カードリーダ16は、挿入部に挿入されている半導体メモリ20にCCD15が撮像した画像データを画像ファイル21として書き込んだり、挿入部に挿入されている半導体メモリ20から画像ファイル21のデータを読み出したりする。
【0030】
CCD15が撮像した画像データは、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式に符号化された上で、半導体メモリ20に書き込まれる。画像ファイル21は、画像データのみを有するものであっても、画像データおよびExifヘッダを有するExif(Exchangeable Image File Format)画像ファイルであってもよい。Exifヘッダには、たとえば、撮像した画像の画質やサイズ、撮像した日時、撮像した場所(GPS(Global Positioning System)測位による緯度経度の値など)などの各種の情報が記録できる。
【0031】
USB通信I/F19は、図示外のUSBコネクタを有する。USBコネクタには、USBケーブル3が接続される。USB通信I/F19は、USBコネクタから信号が入力されると、その信号からデータを抽出する。USB通信I/F19は、送信するデータに基づいて信号を生成し、この信号をUSBコネクタへ出力する。
【0032】
図3は、図2中のDSC1のフラッシュメモリの記憶内容を示す図である。図4は、図1の画像保存システムにおいて、画像保存時に実現される機能を示すブロック図である。
【0033】
図3に示すように、DSC1のフラッシュメモリ12には、保存オペレーション生成プログラム21と、PTP(Picture Transfer Protocol)通信プログラム22と、USBスティルイメージクラスプログラム23とが格納される。
【0034】
保存オペレーション生成プログラム21は、中央処理装置11に実行されることで、図4に示す保存OP(オペレーション)生成部31を実現する。保存OP生成部31は、DSC1の半導体メモリ20に保存されている画像ファイル21の中から保存する画像ファイル21を選択し、その選択した画像ファイル21の保存を指示するスタートストレージオペレーションを生成する。
【0035】
このスタートストレージオペレーションは、XML(eXtensible Markup Language)形式のテキストデータである。スタートストレージオペレーションは、少なくとも、保存のために選択された画像ファイル21のファイルIDを含む。ファイルIDは、保存OP生成部31が画像ファイル21と1対1対応にて生成する識別符である。ファイルIDは、スタートストレージオペレーションにおいて、それがファイルを特定するための情報であることを示すタグに挟まれている。
【0036】
PTP通信プログラム22は、中央処理装置11に実行されることで、図4に示すPTP通信部32を実現する。PTP通信部32は、後述するストレージ2の一方のPTP通信部63との間で、画像ファイル21のデータやその他のデータ(各種のオペレーションとそれに対する応答と)を送受する。
【0037】
USBスティルイメージクラスプログラム23は、中央処理装置11に実行されることで、図4に示すUSBスティルイメージクラス通信部33を実現する。USBスティルイメージクラス通信部33では、USBホストとUSBデバイスとの間でデータを転送したりする。
【0038】
図5は、図1中のストレージ2のハードウェア構成を示す図である。ストレージ2は、中央処理装置41と、中央処理装置41がプログラムの実行の際に利用するメモリ42と、プログラムを記憶するフラッシュメモリ43と、I/Oポート44と、これらを接続するシステムバス45とを有する。
【0039】
ストレージ2のI/Oポート44には、画像ファイル49を記憶する記憶手段としての記憶部46と、受信手段としての2つのUSB通信I/F47,48とが接続される。各USB通信I/F47,48は、DSC1のUSB通信I/F19と同様の機能を有するものであり、その説明を省略する。ただし、DSC1に接続される一方のUSB通信I/F47は、USBホストとして機能し、プリンタ3に接続される他方のUSB通信I/F48は、USBデバイスとして機能する。DSC1のUSB通信I/F19は、USBデバイスとして機能し、後述するプリンタ3のUSB通信I/F77は、USBホストとして機能する。
【0040】
記憶部46は、たとえば不揮発性のメモリ、ハードディスクドライブなどとされ、DSC1から供給される画像ファイルを蓄積する。
【0041】
図6は、図5中のストレージ2のフラッシュメモリ43の記憶内容を示す図である。ストレージ2のフラッシュメモリ43には、オペレーション解釈プログラム51と、保存処理プログラム52と、2つのPTP通信プログラム53,54と、2つのUSBスティルイメージクラスプログラム55,56とが記憶される。以下、図4を参照しつつ、これらのプログラムについて説明する。
【0042】
オペレーション解釈プログラム51は、中央処理装置41に実行されることで、図4に示すOP(オペレーション)解釈部61を実現する。OP解釈部61は、XML形式のテキストデータとして記述された各種のオペレーションが入力されると、そのオペレーションに対応付けられた処理を実行する。
【0043】
保存処理プログラム52は、中央処理装置41に実行されることで、記憶制御手段、出力指示手段およびファイル名生成手段としての図4に示す保存処理部62を実現する。保存処理部62は、スタートストレージオペレーションにて指定された画像ファイル21を記憶部46に保存する。
【0044】
2つのPTP通信プログラム53,54は、中央処理装置41に実行されることで、図4に示す2つのPTP通信部63,64を実現する。2つのUSBスティルイメージクラスプログラム55,56は、中央処理装置41に実行されることで、図4に示す2つのUSBスティルイメージクラス通信部65,66を実現する。これらは、DSC1の同名のものと同じ機能を奏するものであり、説明を省略する。
【0045】
図7は、図1中のプリンタ3のハードウェア構成を示す図である。プリンタ3は、中央処理装置71と、中央処理装置71がプログラムの実行の際に利用するメモリ72と、プログラムを記憶するフラッシュメモリ73と、I/Oポート74と、これらを接続するシステムバス75とを有する。
【0046】
プリンタ3のI/Oポート74には、出力手段としての印刷デバイス76と、USB通信I/F77とが接続される。プリンタ3のUSB通信I/F77は、DSC1のUSB通信I/F19と同様の機能を有するものであり、その説明を省略する。
【0047】
印刷デバイス76は、図示外のインクキャリッジや用紙の給紙機構などを有する。印刷デバイス76は、これらインクキャリッジや用紙の給紙機構を用いて、用紙に画像を印刷する。
【0048】
図8は、図7中のプリンタ3のフラッシュメモリ73の記憶内容を示す図である。プリンタ3のフラッシュメモリ73には、オペレーション解釈プログラム81と、印刷画像生成プログラム82と、デコードプログラム83と、PTP通信プログラム84と、USBスティルイメージクラスプログラム85とが記憶される。以下、図4を参照しつつ、これらのプログラムについて説明する。
【0049】
オペレーション解釈プログラム81は、中央処理装置71に実行されることで、図4に示すOP(オペレーション)解釈部91を実現する。OP解釈部91は、XML形式のデータとして記述された各種のオペレーションが入力されると、そのオペレーションに対応付けられた処理を実行する。
【0050】
印刷画像生成プログラム82は、中央処理装置71に実行されることで、取得手段としての図4に示す印刷画像生成部92を実現する。印刷画像生成部92は、印刷デバイス76が印刷に用いる画像を生成する。
【0051】
デコードプログラム83は、中央処理装置71に実行されることで、図4に示すデコーダ93を実現する。デコーダ93は、JPEG形式に符号化されている画像データを復号する。
【0052】
PTP通信プログラム84は、中央処理装置71に実行されることで、図4に示すPTP通信部94を実現する。USBスティルイメージクラスプログラム85は、中央処理装置71に実行されることで、図4に示すUSBスティルイメージクラス通信部95を実現する。これらは、DSC1の同名のものと同じ機能を奏するものであり、説明を省略する。
【0053】
次に、以上のような構成を有する画像保存システムの動作を説明する。画像保存時には、図4に示すように、DSC1のUSB通信I/F19とストレージ2の一方のUSB通信I/F47とがUSBケーブル3で接続される。ストレージ2の他方のUSB通信I/F48とプリンタ3のUSB通信I/F77とが別のUSBケーブル5で接続される。
【0054】
DSC1では、保存OP生成部31と、PTP通信部32と、USBスティルイメージクラス通信部33とが実現される。ストレージ2では、OP解釈部61と、保存処理部62と、2つのPTP通信部63,64と、2つのUSBスティルイメージクラス通信部65,66とが実現される。プリンタ3では、OP解釈部91と、印刷画像生成部92と、デコーダ93と、PTP通信部94と、USBスティルイメージクラス通信部95とが実現される。
【0055】
以下において、ストレージ2の2つのUSBスティルイメージクラス通信部65,66の中、一方のUSB通信I/F47を用いてDSC1との間で通信を行うほうを一方のUSBスティルイメージクラス通信部65と記載し、他方のUSB通信I/F48を用いてプリンタ3との間で通信を行うほうを他方のUSBスティルイメージクラス通信部66と記載する。ストレージ2の2つのPTP通信部63,64の中、一方のUSBスティルイメージクラス通信部65を用いてDSC1との間で通信を行うほうを一方のPTP通信部63と記載し、他方のUSBスティルイメージクラス通信部66を用いてプリンタ3との間で通信を行うほうを他方のPTP通信部64と記載する。
【0056】
画像保存を実現する場合には、DSC1の半導体メモリ20には、画像ファイル21が記憶されている。この画像ファイル21は、CCD15が撮像した画像データを含むものであっても、インターネットなどからダウンロードした画像データを含むものであってもよい。
【0057】
図9は、図4中のDSC1の半導体メモリ20に記憶される画像ファイル21の一例を示す図である。図9(A)の画像ファイル21aは、人物の画像データ101と、「DCF00001」というファイル名を有する。図9(B)の画像ファイル21bは、太陽の画像データ102と、「DCF00002」というファイル名を有する。図9(C)の画像ファイルは、山岳風景の画像データ103と、「DCF00003」というファイル名を有する。
【0058】
図10は、画像保存時に、図4の画像保存システムで実行される通信シーケンスを示す図である。なお、ストレージ2とプリンタ3とは、別のUSBケーブル5で接続され、且つ、ストレージ2とプリンタ3との間のコネクションは、事前に確立されているものとする。
【0059】
DSC1のUSB通信I/F19とストレージ2の一方のUSB通信I/F47とがUSBケーブル3で接続された後、USBホストとして機能するストレージ2の一方のUSB通信I/F47は、USBデバイスとして機能するDSC1のUSB通信I/F19へ、USBのディスクリプタの送信要求を送信する。DSC1のUSB通信I/F19は、このディスクリプタの送信要求に応じて、DSC1のディスクリプタを送信する。ストレージ2の一方のUSB通信I/F47は、受信したDSC1のディスクリプタに基づいて、エンドポイントと呼ばれる通信バッファを生成する。
【0060】
次に、ストレージ2の一方のPTP通信部63とDSC1のPTP通信部32との間で、PTPに基づく所定の接続処理が実行される。このPTPに基づく所定の接続処理が完了すると、画像保存システムのストレージクライアントとしての保存OP生成部31と、画像保存システムのストレージサーバとしてのOP解釈部61との間で、ダイレクト印刷のためのディスカバリ処理が実行される。このディスカバリ処理によって、ストレージ2とDSC1とは、互いが所定の同一の画像保存システムに対応した機器であることを認識する。
【0061】
以上のような処理によってDSC1とストレージ2とのコネクションが確立した(ステップS1)後、DSC1の保存OP生成部31は、保存画像の選択処理を開始する(ステップS2)。
【0062】
図11は、図4中のDSC1の保存OP生成部31が実行する保存画像の選択処理を示すフローチャートである。
【0063】
DSC1の保存OP生成部31は、まず、半導体メモリ20に記憶されている画像ファイル21のファイル名を読み込み、このファイル名のリストを液晶モニタ17に表示する。なお、保存OP生成部31は、半導体メモリ20に記憶されている画像ファイル21のサムネイル画像を読み込み、このサムネイル画像のリストを液晶モニタ17に表示するようにしてもよい。
【0064】
入力デバイス18は、そのキー操作に応じて入力データを出力する。保存OP生成部31は、液晶モニタ17にファイル名のリストを表示している状態で入力される入力データに基づいて、リスト内の所定の画像ファイル21を、保存に係る画像ファイル21として選択する(ステップS11)。
【0065】
保存OP生成部31は、画像選択の終了を示す入力データが入力されるまで、上述した画像ファイル21のリスト表示と選択処理とを繰り返す。これにより、保存OP生成部31は、半導体メモリ20に保存されている複数の画像ファイル21の中から、ストレージ2に保存する画像ファイル21を選択する。なお、画像ファイル21は、1つ1つ順番に選択するのではなく、たとえば半導体メモリ20のすべての画像ファィルを一括して選択したり、画像の撮像日時などの属性による分類毎に選択したりしてもよい。
【0066】
画像ファイル21の選択が終了したら、保存OP生成部31は、保存情報の印刷要否を問い合わせる画面を液晶モニタ17に表示する(ステップS12)。保存情報は、たとえば、ストレージ2に保存した画像ファイル49のファイル名などである。保存OP生成部31は、液晶モニタ17に保存情報の印刷要否の問合せ画面を表示している状態で入力される入力データに基づいて、保存情報の印刷要否を選択する。
【0067】
保存情報の印刷することを選択した場合、保存OP生成部31は、先に選択した画像ファイル21の保存処理を実行させるためのスタートストレージオペレーションを生成する(ステップS13)。このスタートストレージオペレーションには、選択した画像ファイル21と1対1対応にて生成されるファイルIDと、保存情報の印刷を指示するテキストとが含まれる。保存OP生成部31は、生成したスタートストレージオペレーションをPTP通信部32へ出力する。
【0068】
保存情報の印刷しないことを選択した場合、保存OP生成部31は、先に選択した画像ファイル21の保存処理を実行させるためのスタートストレージオペレーションを生成する(ステップS14)。このスタートストレージオペレーションには、選択した画像ファイル21と1対1対応にて生成されるファイルIDが含まれる。保存OP生成部31は、生成したスタートストレージオペレーションをPTP通信部32へ出力する。
【0069】
スタートストレージオペレーションが入力されると、DSC1のPTP通信部32は、スタートストレージオペレーションを、転送するデータとして、DSC1のUSBスティルイメージクラス通信部33へ出力する。DSC1のUSB通信I/F19は、このDSC1のUSBスティルイメージクラス通信部33へ出力されたデータを、ストレージ2の一方のUSB通信I/F47へ送信する(図10のステップS3)。ストレージ2の一方のUSB通信I/F47は、受信したデータをストレージ2の一方のUSBスティルイメージクラス通信部65を介して、ストレージ2の一方のPTP通信部63へ出力する。ストレージ2の一方のPTP通信部63は、スタートストレージオペレーションをOP解釈部61へ出力する。
【0070】
ストレージ2のOP解釈部61は、一方のPTP通信部63からスタートストレージオペレーションが入力されると、そのスタートストレージオペレーションに対応付けられた処理を実行する。スタートストレージオペレーションの場合には、OP解釈部61は、そのスタートストレージオペレーションにて指定された画像ファイル21の保存処理を保存処理部62に指示する(図10のステップS4)。
【0071】
図12は、図4中のストレージ2の保存処理部62が実行するフローチャートを示す図である。保存処理部62は、スタートストレージオペレーションに含まれるファイルIDを指定して、各ファイルIDが対応付けられた画像ファイル21の取得指示を一方のPTP通信部63へ出力する(ステップS21)。ストレージ2の一方のPTP通信部63は、そのファイルIDを指定したファイル送信コマンドを出力する。このファイル送信コマンドは、たとえばゲットパーシャルオブジェクトコマンド、ゲットオブジェクトコマンドなどのPTPによるコマンドである。
【0072】
このファイル送信コマンドは、ストレージ2の一方のUSBスティルイメージクラス通信部65、ストレージ2の一方のUSB通信I/F47、DSC1のUSB通信I/F19およびDSC1のUSBスティルイメージクラス通信部33を介して、DSC1のPTP通信部32へ送信される(図10のステップS5)。
【0073】
DSC1のPTP通信部32は、ファイル送信コマンドを受信すると、そのコマンドのファイルIDによって指定された画像ファイル21のデータを半導体メモリ20から読み込み、その読み込んだ画像ファイル21のデータをストレージ2の一方のPTP通信部63へ送信する(図10のステップS6)。ストレージ2の一方のPTP通信部63は、ファイル送信コマンドで指定した画像ファイル21のデータを受信すると、その受信したデータを保存処理部62へ出力する。
【0074】
画像ファイル21のデータが入力されると、保存処理部62は、ファイル名を生成する(図12のステップS22)。この保存処理部62が生成するファイル名は、記憶部46に既に記憶されている画像ファイル21のファイル名と異なるものであり、たとえば記憶部46に保存する画像ファイル21に対して連番にて発行される番号からなるファイル名であっても、保存する日時とその連番とを組み合わせてなるファイル名であってもよい。
【0075】
ファイル名を生成したら、保存処理部62は、そのファイル名を記憶部46に登録し、その登録したファイル名の画像ファイル49のデータとして、一方のPTP通信部63から入力された画像ファイル21のデータを記憶部46に書き込む。これにより、記憶部46には、DSC1から取得した画像ファイル21のデータは、記憶部46内において互いに異なるファイル名によって区別された状態で記憶部46に保存される(図12のステップS23)。
【0076】
スタートストレージオペレーションにて指定されたファイルIDの画像ファイル21のデータを記憶部46に書き込んだ後、保存処理部62は、スタートストレージオペレーションにて指定されたすべてのファイルIDの画像ファイル21のデータを記憶部46に保存し終えたか否かを判断する(図12のステップS24)。
【0077】
すべての画像ファイル21のデータを記憶部46に保存し終えていない場合には、保存処理部62は、その保存処理が完了するまで、上述した一方のPTP通信部63への画像ファイル21の取得指示処理(図12のステップS21)から記憶部46への保存処理(図12のステップS23)までの一連の処理を繰り返す。これにより、ストレージ2の記憶部46には、スタートストレージオペレーションにて指定されたすべてのファイルIDに対応する画像ファイル21のデータが、互いに異なるファイル名の画像ファイル49として記憶される。
【0078】
図13は、図4中のストレージ2の記憶部46に記憶される画像ファイル49の一例を示す図である。図13(A)は、人物の画像データ101と、「02040001」というファイル名を有する画像ファイル49aの一例を示すものである。図13(B)は、山岳風景の画像データ103と、「02040002」というファイル名を有する画像ファイル49bの一例を示すものである。図13に示すこれらの画像ファイル49a,49bは、たとえば図9(A)から(C)に示す3つの画像ファイル21a,21b,21cがDSC1の半導体メモリ20に記憶されている場合において、02月04日に、保存する画像ファイル21として図9(A)の人物の画像101と図9(C)の山岳風景の画像103とを選択した場合に、記憶部46に保存されるものである。ストレージ2の記憶部46に記憶される各画像ファイル49a,49bには、保存させた日付を示す文字列「0204」と、その日付内での保存の順番を示す番号(「0001」や「0002」)とを組み合わせたファイル名が付加されている。
【0079】
スタートストレージオペレーションにて指定されたすべてのファイルIDの画像ファイル21を記憶部46に記憶した後、保存処理部62は、スタートストレージオペレーションに、保存情報の印刷を指示するテキストが含まれているか否かを判断する(図12のステップS25)。
【0080】
保存情報の印刷を指示するテキストが含まれている場合には、保存処理部62は、保存した画像ファイル49の保存情報を印刷するためのスタートプリントオペレーション(印刷指示)を生成する(図12のステップS26)。保存情報の印刷を指示するテキストが含まれていない場合には、保存処理部62は、スタートストレージオペレーションに基づく処理を終了する。
【0081】
保存処理部62が画像保存時に生成するこのスタートプリントオペレーションには、スタートストレージオペレーションに基づいて記憶部46に記憶した画像ファイル49を特定するための情報として、その画像ファイル49と1対1対応で発行されるファイルIDが含まれる。各ファイルIDに対応付けて、それぞれの画像ファイル49のファイル名が記述される。さらに、印刷する画像の種類としてサムネイル画像が指定される。サムネイル画像印刷の場合、1枚の用紙に複数のサムネイル画像がまとめて印刷される。
【0082】
保存処理部62は、生成したスタートプリントオペレーションを他方のPTP通信部64へ出力する。他方のPTP通信部64は、スタートプリントオペレーションを、プリンタ3のPTP通信部94へ送信する(図10のステップS7)。このストレージ2の他方のPTP通信部64とプリンタ3のPTP通信部94との間での通信は、DSC1のPTP通信部32とストレージ2の一方のPTP通信部63との間での通信と同様であり、説明を省略する。
【0083】
プリンタ3のPTP通信部94は、スタートプリントオペレーションを受信すると、このスタートプリントオペレーションをプリンタ3のOP解釈部91へ出力する。プリンタ3のOP解釈部91は、印刷画像生成部92に印刷処理を指示する。プリンタ3は、印刷処理を開始する(図10のステップS8)。
【0084】
印刷画像生成部92は、まず、スタートプリントオペレーションに含まれるファイルIDの画像ファイル49の取得指示をPTP通信部94へ出力する。プリンタ3のPTP通信部94は、ストレージ2の他方のPTP通信部64へファイル取得指示コマンドを送信して(図10のステップS9)、取得指示に係る画像ファイル49のデータを受信する(図10のステップS10)。プリンタ3のPTP通信部94とストレージ2の他方のPTP通信部64との間の通信処理は、ストレージ2の一方のPTP通信部63がDSC1のPTP通信部32から画像ファイル21のデータを取得する処理と同じなので説明を省略する。
【0085】
プリンタ3のPTP通信部94は、受信した画像ファイル49の画像データをデコーダ93へ出力する。デコーダ93は、画像データをデコードし、デコードした画像データを印刷画像生成部92へ出力する。
【0086】
印刷画像生成部92は、上述したPTP通信部94への画像ファイル49の取得指示を繰り返して、スタートプリントオペレーションに含まれるすべてのファイルIDの画像ファイル49の画像データを順次取得する。印刷画像生成部92は、スタートプリントオペレーションにて指定されるすべての画像ファイル49の画像データを取得したら、取得した画像データによるサムネイル画像とファイル名とを、画像ファイル49毎に対応付けて並べた印刷用の画像を生成する。また、印刷画像生成部92は、生成した印刷用の画像を印刷デバイス76へ出力する。印刷デバイス76は、インクキャリッジや用紙の給紙機構を用いて、印刷用の画像を用紙に印刷する。
【0087】
図14は、図4中のストレージ2の保存処理部62のスタートプリントオペレーションに基づいて、プリンタ3の印刷デバイス76が用紙に印刷する画像111の一例を示す図である。図14の印刷用の画像111では、保存処理部62のスタートプリントオペレーションにて指定した画像ファイル49のサムネイル画像101,103,・・・が縦横に並べられて、まとめて印刷される。各サムネイル画像101,103,・・・の下には、それぞれの画像ファイル49のストレージ2でのファイル名(たとえば「02040001」)が対応付けて印刷される。
【0088】
また、この図14に示す印刷物では、各サムネイル画像101,103,・・・に対応付けて、チェックボックス112が印刷されている。チェックボックス112が印刷されることで、図14の印刷物は、オーダシートとして利用することができる。図14の例では、チェックボックス112は、サムネイル画像101,103,・・・毎に、2つずつ設けられている。2つのチェックボックス112の中の1つは、L版で印刷を指示する際にチェックするチェックボックス112であり、もう1つは、A4サイズで印刷を指示する際にチェックするチェックボックス112である。チェックボックス112にチェックをして印刷物をスキャナなどで読み取らせることで、チェックボックス112にチェックがされている画像をそのチェックしたサイズの用紙に印刷することができる。また、印刷物には、印刷枚数を指定するチェックボックスや数字の記入欄などを設けるようにしてもよい。なお、印刷物に印刷する画像は、サムネイル画像101,103,・・・以外の画像であってもよい。
【0089】
以上のように、この実施の形態に係る画像保存システムは、DSC1は、複数の画像ファイル21の中から保存する画像ファイル21を選択し、ストレージ2は、その画像ファイル21のデータを画像ファイル49として記憶部46に保存し、プリンタ3は、その記憶部46に保存した画像ファイル49のサムネイル画像およびファイル名を同じ用紙に印刷する。
【0090】
ユーザは、この印刷物に基づいて、DSC1において保存のために選択された画像ファイル29の画像を確認し、さらにDSC1に所望の画像ファイル29を間違えることなく選択させて保存することができたか否かを確認することができる。また、ユーザは、この印刷物に基づいて、記憶部46に保存した画像ファイル49に付与されたファイル名を確認し、ストレージ2の記憶部46に複数の画像ファイル49が保存されている状態であっても、確認したファイル名を使用して記憶部46に保存されている複数の画像ファイル49の中からその画像ファイル49に簡単にアクセスすることができる。
【0091】
この実施の形態に係る画像保存システムは、ストレージ2が、各画像の画像ファイル49のファイル名を自動的に付与する。そのため、ユーザは、ストレージ2に保存する画像データにそれぞれに固有のファイル名を1つ1つ付与することなく、その画像データを、ストレージ2内において互いに区別できる状態にて保存することができる。
【0092】
この実施の形態に係る画像保存システムは、ストレージ2は、スタートストレージオペレーション毎に複数の画像ファイルをまとめて印刷するスタートプリントオペレーションを生成し、プリンタ3は、このスタートプリントオペレーションにて指定される画像ファイルのサムネイル画像およびファイル名をまとめて印刷する。この印刷物には、保存のために選択した画像ファイル49がまとめて印刷されるので、その印刷物をストレージ2に保存した画像ファイル49の一覧として利用することができる。この印刷物をまとめることで、ストレージ2にどのような画像ファイル49が保存されているかを簡単に把握することができる。
【0093】
以上の実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、本発明はこれに限定されるものではなく種々の変形、変更が可能である。
【0094】
上記実施の形態では、スタートストレージオペレーションに保存情報の印刷を指示するテキストが含まれているか否かに基づいて、プリンタ3の保存処理部62は、保存時に印刷をするか否かを判断している。この他にもたとえば、プリンタ3の保存処理部62は、保存するときにはかならずスタートプリントオペレーションを生成し、保存情報を印刷するようにしてもよい。
【0095】
上記実施の形態では、ストレージ2に画像データが保存されたときに、プリンタ3は、その画像データのサムネイル画像と、そのストレージ2でのファイル名とをまとめて印刷している。また、各画像に対応付けて、スキャナ読み込みにより印刷を指示するためのチェックボックス112が付加されている。この他にもたとえば、プリンタ3は、ストレージ2に画像データが保存されたときに、ストレージ2に画像ファイル21のデータを保存した日付あるいは画像を撮像した日付とか、保存処理後のストレージ2の残りの空き容量などのストレージ2に関する情報とか、記憶部46内の保存ディレクトリやディレクトリのツリー構造とかを印刷するようにしてもよい。
【0096】
ストレージ2に保存した日付あるいは画像を撮像した日付を印刷することで、ストレージ2に保存した画像データの確認用に印刷したものを、アルバムなどの画像管理用の印刷物として利用する価値が向上する。この印刷物を保存順に整理することで、ストレージ2に対して確認のためのアクセスをすることなく、ストレージ2の記憶部46の記憶内容などを把握することができる。
【0097】
保存処理後のストレージ2の残りの空き容量(バイト単位または記憶容量に対するパーセント)などのストレージ2に関する情報を印刷することで、印刷物を、ストレージ2の管理用のものとしても利用できる。この印刷物を空き容量の大きい順に整理することで、ストレージ2に対して確認のためのアクセスをすることなく、ストレージ2の記憶部46の記憶内容などを把握することができる。
【0098】
ストレージ2に保存した保存ディレクトリやディレクトリのツリー構造を印刷することで、より簡単に画像ファイル49のストレージ2内の保存位置を特定できる。この印刷物を保存場所単位で整理することで、ストレージ2に対して確認のためのアクセスをすることなく、ストレージ2の記憶部46の記憶内容などを把握することができる。
【0099】
上記実施の形態では、画像ファイル49は、ストレージ2の記憶部46に記憶されている。また、この記憶部46は、ストレージ2のI/Oポートに接続されている。記憶部46は、画像ファイル49を記憶できるものであればよく、ハードディスクドライブなどの他にも、MO(magneto−optic)ディスク、CD−R(CD−Recordable)ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)ディスクなどの記憶部46の本体と着脱可能な、コンピュータ読取可能な記録媒体に記憶させるものであってもよい。ストレージ2の本体と着脱可能な記録媒体、たとえばストレージ2の本体と着脱可能な記録媒体に画像ファイル49を保存する場合には、その画像ファイル49のファイル名は、ストレージ2において連番に生成されても、記録媒体毎に連番に生成されてもよい。
【0100】
上記実施の形態では、スタートストレージオペレーションやスタートプリントオペレーションでは、画像データを特定するための情報としてファイルIDを使用している。この他にもたとえば、スタートプリントオペレーションやスタートストレージオペレーションにおける画像データを特定するための情報として、ファイル名や、ファイル名と1対1対応で生成されるURL(Uniform Resource Locator)などを使用してもよい。
【0101】
上記実施の形態では、DSC1を例として画像供給装置を説明している。画像供給装置は、他にもたとえば、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistants)などの情報端末であってもよい。
【0102】
上記実施の形態では、プリンタ3を例として画像出力装置を説明している。画像出力装置は、他にもたとえば、モニタなどの表示装置であってもよい。
【0103】
上記実施の形態では、スタートストレージオペレーションなどを送信する手段として、PTP通信部32と、USBスティルイメージクラス通信部33と、USB通信I/F19とで構成されるものを利用している。この他にもたとえば、サブクラスとしてSCSIコマンドを指定したUSBマスストレージクラス通信部と、USB通信I/Fとで構成されるものを、オペレーションなどを送信する手段として利用してもよい。
【0104】
上記実施の形態では、オペレーションなどを送信する送信媒体として、USBを使用している。この他にもたとえば、オペレーションなどを送信する送信媒体として、USBなどのほかに、イーサネット(登録商標)などを利用する有線のネットワークによる通信路としてもよい。そのネットワークの一部には、所謂インターネットが含まれてもよい。また、USBやイーサネット(登録商標)などの有線による通信路を利用するのではなく、無線による通信路を送信媒体として利用してもよい。そして、このようなUSB以外の通信路を使用する場合であっても、DSC1で選択された画像ファイル21をストレージ2の記憶部46に保存する際に、プリンタ3が、その記憶部46に保存した画像ファイル49のサムネイル画像およびファイル名を同じ用紙に印刷すればよい。また、プリンタ3が、チェックボックス112を付加したオーダシートを印刷するようにしてもよい。
【0105】
特に、ネットワークを通信路として使用する場合には、DSC1からの保存ができるとともに、そのネットワークに接続されたパーソナルコンピュータなどからもそこで選択された画像ファイルを保存できるようにし、プリンタ3は、その保存の際に保存する画像ファイルの画像を印刷するようにしてもよい。
【0106】
上記実施の形態では、DSC1からストレージ2へスタートストレージオペレーションを送信し、ストレージ2がそのスタートストレージオペレーションで指定された画像データを読み込んでいる。この他にもたとえば、DSC1が、ストレージ2へ画像データを自発的に送信するようにしてもよい。
【0107】
上記実施の形態では、ストレージ2とプリンタ3とは別々の装置としているが、ストレージ2とプリンタ3とを1つの装置として一体化してもよい。その場合には、保存処理部62と印刷画像生成部92とを、また、記憶部46とデコーダ93とを直接接続し、ストレージ2の他方のPTP通信部64、USBスティルイメージクラス通信部66、USB通信I/F48、USBケーブル5、プリンタ3のUSB通信I/F77、USBスティルイメージクラス通信部95、PTP通信部94およびOP解釈部91を省略するようにしてもよい。
【0108】
また、このようにストレージ2とプリンタ3とを一体化した装置としている場合であっても、その一体化した装置とDSC1との間でオペレーションなどを送信する伝送媒体として、USBなどの有線通信路を利用するのではなく、無線通信路を利用するものを利用してもよい。また、有線通信路としては、USBなどのほかに、イーサネット(登録商標)などを利用するネットワークによる通信路としてもよい。そして、このようにストレージ2とプリンタ3とが一体化されている場合であっても、DSC1で選択された画像ファイル21をストレージ2の記憶部46に保存する際に、プリンタ3が、その記憶部46に保存した画像ファイル49のサムネイル画像およびファイル名を同じ用紙に印刷すればよい。また、プリンタ3は、チェックボックス112を付加したオーダシートを印刷するようにしてもよい。
【0109】
また、その一体化した装置がネットワークに接続される場合、その一体化した装置は、そのネットワークに接続されたパーソナルコンピュータにおいて選択された画像ファイルを保存し、その保存の際にプリンタ3が、その記憶部46に保存した画像ファイル49のサムネイル画像およびファイル名を同じ用紙に印刷するようにしてもよい。また、プリンタ3は、チェックボックス112を付加したオーダシートを印刷するようにしてもよい。
【0110】
この他にもたとえば、ストレージ2およびプリンタ3が一体化された装置に、半導体メモリ20を挿入できるカードリーダを追加し、カードリーダに挿入される半導体メモリ20の画像ファイルをストレージ2へ保存し、その保存の際に、プリンタ3がその記憶部46に保存した画像ファイル49のサムネイル画像およびファイル名を同じ用紙に印刷するようにしてもよい。また、プリンタ3は、チェックボックス112を付加したオーダシートを印刷するようにしてもよい。
【0111】
特に、ストレージ2およびプリンタ3が一体化された装置には、カードリーダとともにユーザインタフェースを設け、このユーザインタフェースがユーザに画像を確認させ且つユーザ操作に基づいて保存する画像を選択するようにしてもよい。これにより、一体化された装置にDSC3を接続しなくても、半導体メモリ20の画像ファイル21を選択し、その選択された画像ファイルの画像を記憶部46に保存し、その保存の際に、プリンタ3がその記憶部46に保存した画像ファイル49のサムネイル画像およびファイル名を同じ用紙に印刷することができる。また、プリンタ3は、チェックボックス112を付加したオーダシートを印刷するようにしてもよい。
【0112】
上記実施の形態では、DSC1とストレージ2とをUSBケーブル3で接続し、且つ、ストレージ2とプリンタ3とを別のUSBケーブル5で接続している。この他にもたとえば、DSC1とプリンタ3とをUSBケーブル3で接続し、且つ、プリンタ3とストレージ2とを別のUSBケーブル5で接続してもよい。この場合、プリンタ3は、DSC1とストレージ2との間で送受されるスタートストレージオペレーションや画像ファイル21などを転送すればよい。
【産業上の利用可能性】
【0113】
本発明は、たとえばデジタルスチルカメラとストレージとを直接に接続し、そのデジタルスチルカメラで撮像した画像をストレージに保存する画像保存システムなどに利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像保存システムの構成を示す図である。
【図2】図1中のDSCのハードウェア構成を示す図である。
【図3】図2中のDSCのフラッシュメモリの記憶内容を示す図である。
【図4】図1の画像保存システムの画像保存時の機能ブロック図である。
【図5】図1中のストレージのハードウェア構成を示す図である。
【図6】図5中のストレージのフラッシュメモリの記憶内容を示す図である。
【図7】図1中のプリンタのハードウェア構成を示す図である。
【図8】図7中のプリンタのフラッシュメモリの記憶内容を示す図である。
【図9】図4中の半導体メモリに記憶される画像ファイルの一例を示す図である。
【図10】画像保存時の画像保存システムの通信シーケンスを示す図である。
【図11】保存OP生成部による保存画像の選択処理を示すフローチャートである。
【図12】保存処理部の保存処理を示すフローチャートである。
【図13】図4中の記憶部に記憶される画像ファイルの一例を示す図である。
【図14】画像保存時にプリンタが用紙に印刷する画像の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0115】
1 DSC(画像供給装置)、2 ストレージ(画像保存装置)、3 プリンタ(画像出力装置)、21,49 画像ファイル、46 記憶部(記憶手段)、47 USB通信I/F(受信手段)、62 保存処理部(記憶制御手段、出力指示手段、ファイル名生成手段)、76 印刷デバイス(出力手段)、92 印刷画像生成部(取得手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1または複数の画像ファイルを供給する画像供給装置に接続され、この画像供給装置から画像ファイルを受信する受信手段と、
上記受信手段が受信した画像ファイルを記憶する記憶手段と、
上記受信手段により受信された1または複数の画像ファイルが上記記憶手段に記憶されると、その1または複数の画像ファイルのリストまたはその画像ファイルによる画像のリストを画像出力装置に出力させる出力指示手段と、
を有することを特徴とする画像保存装置。
【請求項2】
1または複数の画像ファイルを供給する画像供給装置に接続され、この画像供給装置から画像ファイルを受信する受信手段と、
画像ファイルを記憶する記憶手段と、
上記受信手段が受信した画像ファイルに付与するファイル名を生成するファイル名生成手段と、
上記生成されたファイル名の画像ファイルとして、上記受信手段が受信した画像ファイルを上記記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
上記記憶手段に記憶される画像ファイルと上記ファイル名のリストを用紙に印刷させる出力指示手段と、
を有することを特徴とする画像保存装置。
【請求項3】
前記受信手段は、保存のために選択された複数の画像ファイルを指定する保存指示に基づいて複数の画像ファイルのデータを受信し、
前記出力指示手段は、上記保存指示にて指定される複数の画像ファイルの画像と、それぞれのファイル名のリストを印刷させることを特徴とする請求項2記載の画像保存装置。
【請求項4】
前記出力指示手段は、前記画像ファイルが記憶された日付、前記画像ファイルの記憶後の前記記憶手段の空き容量、および前記画像ファイルの前記記憶手段内の保存場所の中から選択された少なくとも1つの情報を、前記リストとともに用紙に印刷させることを特徴とする請求項3記載の画像保存装置。
【請求項5】
1または複数の画像ファイルを供給する画像供給装置と、
上記画像供給装置に接続されこの画像供給装置から画像ファイルを受信する受信手段と、上記受信手段が受信した画像ファイルを記憶する記憶手段と、上記受信手段により受信された画像ファイルが上記記憶手段に記憶されると、その画像ファイルの記憶に伴って、その1または複数の画像ファイルのリストまたはその画像ファイルによる画像のリストを印刷させる画像出力手段とを有する画像保存装置と、
を有することを特徴とする画像保存システム。
【請求項6】
1または複数の画像ファイルを供給する画像供給装置と、
上記画像供給装置に接続されこの画像供給装置から画像ファイルを受信する受信手段と、上記受信手段が受信した画像ファイルを記憶する記憶手段と、上記受信手段により受信された画像ファイルが上記記憶手段に記憶されると、その画像ファイルの記憶に伴って、その1または複数の画像ファイルのリストまたはその画像ファイルによる画像のリストを印刷させる画像出力手段とを有する画像保存装置と、
上記出力指示手段からの出力指示に基づいて上記画像保存装置から、上記記憶手段に記憶された画像ファイルを取得する取得手段と、上記取得手段により取得された1または複数の画像ファイルによる画像を印刷する出力手段とを有する画像出力装置と、
を有することを特徴とする画像保存システム。
【請求項7】
画像保存装置に画像ファイルを記憶させる画像保存方法において、
1または複数の画像ファイルを供給する画像供給装置に接続され、この画像供給装置から画像ファイルを受信するステップと、
受信した上記画像ファイルが画像ファイルとして記憶手段に記憶されると、その1または複数の画像ファイルのリストまたはその画像ファイルによる画像のリストを画像出力装置に出力させるステップと、
を有することを特徴とする画像保存方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−50036(P2006−50036A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−225160(P2004−225160)
【出願日】平成16年8月2日(2004.8.2)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】