画像形成システム
【課題】 定形紙などの非長尺紙に対する後処理装置を装備しつつ、該後処理装置では搬送できない長尺紙であっても印字処理することのできる画像形成システムを得る。
【解決手段】 画像形成装置本体1と、用紙のソート、ステープルなどの機能を備えた後処理装置100とからなる画像形成システム。後処理装置100は画像形成装置本体1が排出する長尺紙Pを受け取るための第1のセット位置と、非長尺紙を受け取るための第2のセット位置との間で移動可能である。第2のセット位置では用紙進入口101が排紙口29に近接対向する。
【解決手段】 画像形成装置本体1と、用紙のソート、ステープルなどの機能を備えた後処理装置100とからなる画像形成システム。後処理装置100は画像形成装置本体1が排出する長尺紙Pを受け取るための第1のセット位置と、非長尺紙を受け取るための第2のセット位置との間で移動可能である。第2のセット位置では用紙進入口101が排紙口29に近接対向する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システム、特に、画像形成装置本体とソートやステープルなどの機能を有する後処理装置とからなる画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、複写機やプリンタなどの画像形成装置は、A4やA3など定形サイズ紙に印字するように構成されている。しかし、ユーザーによっては、これらの定形サイズ紙以外に長尺紙を使用して印字することを望む場合がある。
【0003】
しかしながら、従来、ソートやステープルなどの機能を有した後処理装置を装着した画像形成装置本体では、長尺紙が通紙されると紙詰まり(ジャム)が発生するため、長尺紙に対する印字を禁止せざるを得なかった。従って、長尺紙への印字を希望するユーザーは後処理装置を装着することができなかった。
【0004】
一方、後処理装置が装着された画像形成装置本体で長尺紙への印字を行う場合は、サービスエンジニアなどの専門的な知識や技能を有する者が後処理装置を取り外すなどの対応が必要であった。即ち、従来では、後処理装置の多彩な機能と長尺紙への印字という二つの要求を満たすにはほど遠い状態であった。
【0005】
長尺紙への印字要望に応えるため、いくつかの画像形成装置が市場に提供されており、特許文献1〜4などにも長尺紙に対する印字あるいは印字後の後処理に関する種々の方策が提案されている。
【0006】
しかし、後処理装置を装備した画像形成装置本体で長尺紙に印字する場合、後処理装置の構造が複雑になり、コスト的、技術的にも実現が困難である。即ち、用紙を揃える、用紙を綴じる、用紙に穴を開ける、用紙を折る、用紙を仕分けるといった用紙搬送以外の機能を実現することが前提となっており、これらの搬送以外の機能を実現するための構成が複雑であるばかりか、長尺紙を搬送するための機能をさらに盛り込むことは、技術的難易度が増すだけでなく、コスト、装置サイズなどの面で実用的ではない。
【0007】
例えば、後処理装置に長尺紙を搬送するための具体的な課題としては、用紙の斜め送りを防止するためにガイド機能を強化することが必要になる。後処理装置は用紙にステープル針を打ち込む機能などを内蔵しており、長尺紙でも斜め送りが累積されないような大型のガイド機構を設けることは装置の大型化、コストアップにつながる。
【特許文献1】特開2003−98765号公報
【特許文献2】特開2003−81494号公報
【特許文献3】特開2002−348051号公報
【特許文献4】特開平10−316298号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明の目的は、定形紙などの非長尺紙に対する後処理装置を装備しつつ、該後処理装置では搬送できない長尺紙であっても印字処理することのできる画像形成システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上の目的を達成するため、本発明は、画像形成装置本体と後処理装置とこれらの動作を制御する制御装置とを備えた画像形成システムにおいて、後処理装置は、画像形成装置本体が排出する長尺紙を受け取るための第1のセット位置と、非長尺紙を受け取るための第2のセット位置との間で移動可能であることを特徴とする。
【0010】
ここで、非長尺紙とは画像形成装置本体が本来印字することを想定しているサイズの用紙、即ち、通紙方向と直交する方向の最大通紙可能サイズを基準としてISOやJISなどで規定されたサイズあるいは規定されたサイズに準ずる一般的なサイズの用紙を意味し、長尺紙とはこれらの用紙よりも画像形成装置本体での通紙方向に長い用紙を意味する。
【0011】
本発明に係る画像形成システムにあっては、後処理装置を第1のセット位置又は第2のセット位置に移動させることで、第1のセット位置では長尺紙への印字と排紙が可能であり、第2のセット位置では非長尺紙への印字と後処理装置を使用しての後処理(ソートやステープルなど)が可能である。
【0012】
本発明に係る画像形成システムでは、後処理装置が第1のセット位置にあるか否かを検出する手段と第2のセット位置にあるか否かを検出する手段との少なくともいずれか一方を備えていればよい。また、後処理装置は第1及び第2のセット位置に手動で移動可能であってもよく、あるいは、モータやギヤなどの駆動手段を使用して自動的に移動可能であってもよい。
【0013】
後処理装置が第1のセット位置に移動された場合は後処理装置が画像形成装置本体から離脱するので、紙詰まり除去の処理をしているときと同じ状態になる。従って、制御装置は、画像形成装置本体での紙詰まりを検出した後に後処理装置が第1のセット位置に移動されると紙詰まり除去の処理中であると判定し、その後に後処理装置が第2のセット位置に移動されると、紙詰まり除去の処理が終了したと判定する。
【0014】
また、本発明に係る画像形成システムにおいて、後処理装置が第1のセット位置にあるとき、該後処理装置の外装部材上部が長尺紙の排出ガイド手段を兼ねることが好ましい。長尺紙に対する専用の排出ガイド手段を設ける必要がなくなる。
【0015】
また、後処理装置が第1のセット位置にあるときは該後処理装置の外装部材上部が画像形成装置本体の排紙口より下側に配置され、後処理装置が第2のセット位置にあるときは該後処理装置の用紙進入口が画像形成装置本体の排紙口と略対向することが好ましい。後処理装置を水平状態で移動させるという簡単な構成で済み、後処理装置の外装部材上部が長尺紙の排出ガイド手段を兼ねる構成を容易に実現できる。
【0016】
一方、制御装置は、後処理装置が第1又は第2のセット位置にあるか否か、又は、画像形成装置本体の印字モードが長尺紙を使用するモードか非長尺紙を使用するモードか否かで、判定条件を異ならせる。具体的には、印字モードが長尺紙を使用するモードである場合、少なくとも後処理装置が第1のセット位置にないときは印字不可能であると判定する。あるいは、印字モードが非長尺紙を使用するモードである場合、少なくとも後処理装置が第2のセット位置にないときは印字不可能であると判定する。これにて、無用な印字処理が行われることを未然に防止できる。
【0017】
そして、制御装置は、印字不可能であると判定したときは印字動作を禁止すること、後処理装置のセット位置を変更するように警告すること、又は、印字モードを変更するように警告することが好ましい。
【0018】
また、後処理装置が自動的な移動手段を備えていれば、制御手段は、長尺紙を使用するモードが設定されたとき、後処理装置が第1のセット位置にない場合は該後処理装置を第1のセット位置に移動させるようにしてもよい。あるいは、非長尺紙を使用するモードが設定されたとき、後処理装置が第2のセット位置にない場合は該後処理装置を第2のセット位置に移動させるようにしてもよい。
【0019】
また、制御手段は、後処理装置が第1のセット位置にない場合は長尺紙を使用する印字モードの設定を禁止する。逆に、後処理装置が第2のセット位置にない場合は非長尺紙を使用する印字モードの設定を禁止する。これにて、無用な印字処理が行われることを未然に防止できる。
【0020】
さらに、画像形成装置本体は複数種類の後処理装置を選択的に接続可能であってもよく、この場合、制御手段は、接続されている後処理装置の種類を判別し、判別した後処理装置の種類に応じて長尺紙に対する制御を変更することが好ましい。例えば、接続されている後処理装置が長尺紙対応タイプであれば長尺紙への印字を許可し、長尺紙非対応タイプであれば長尺紙への印字を禁止する。
【0021】
さらに、制御手段は後処理装置が第1のセット位置にあるときに該後処理装置の動作を禁止するようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明に係る画像形成システムの実施例について、添付図面を参照して説明する。
【0023】
(画像形成システムの概略構成、図1〜6参照)
図1及び図2に示す画像形成システムは、画像形成装置本体1と後処理装置100とからなり、図1は後処理装置100が画像形成装置本体1が非長尺紙を受け取るための第2の位置にセットされた状態を示し、図2は画像形成装置本体1が排出する長尺紙を受け取るための第1の位置にセットされた状態を示している。
【0024】
ここで、非長尺紙とは画像形成装置本体1が本来印字することを想定しているサイズの用紙を意味し、長尺紙とはこれらの用紙よりも画像形成装置本体1での通紙方向に長い用紙を意味する。
【0025】
後処理装置100は画像形成装置本体1に対してスライドレール50によって第1及び第2の位置に水平状態で手動によって移動可能であり、スライドレール50には後処理装置100が第1の位置よりも画像形成装置本体1から離れないようにストッパ手段(図示せず)が設けられている。
【0026】
後処理装置100には位置検出スイッチSWが取り付けられている。このスイッチSWは、後処理装置100が第2の位置にセットされると(図1参照)画像形成装置本体1に設けた突起49によってオンし、後処理装置100が第1の位置に移動すると(図2参照)オフする。これにて、後処理装置100の位置が検出されることになる。
【0027】
前記スイッチSWに代えて、ベース120に画像形成装置本体1との接離でオン/オフするスイッチSW’を設けてもよい。また、第1の位置を検出するスイッチSW1、第2の位置を検出するスイッチSW2をそれぞれ設けてもよい。以下に説明する制御例ではスイッチSW1,SW2を設けた場合を説明する。
【0028】
ここで、画像形成装置本体1及び後処理装置100の構成について簡単に説明する。画像形成装置本体1は、電子写真方式によるカラープリンタであって、いわゆるタンデム方式で4色の画像を合成するように構成され、原稿画像を読み取るためのスキャナ2を備えている。
【0029】
スキャナ2は、図示しない原稿台ガラス上に載置された原稿の画像をCCD素子などのイメージセンサで読み取る周知のものであり、原稿画像はイメージセンサでRGB(赤、緑、青)の三原色に分解されて電気信号に変換される。その画像データはさらにYMCK(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の各再現色に変換される。
【0030】
画像形成装置本体1は、感光体ドラム11、レーザ走査光学装置12、現像装置13などを含むYMCKの画像を形成するプリントヘッド10が中間転写ベルト15の直下に並置されている。各プリントヘッド10においては、レーザ走査光学装置12が前記YMCKの画像データの転送を受け、感光体ドラム11上に潜像を形成し、現像装置13によってトナー画像を形成する。このような電子写真プロセスは周知であり、その説明は省略する。
【0031】
画像形成装置本体1の下段には積層されている非長尺紙(定形サイズ紙)を1枚ずつ給紙する自動給紙部20及び長尺紙を給紙する手差し給紙部21が設置されている。なお、手差し給紙部21からは非長尺紙であっても給紙可能である。
【0032】
各感光体ドラム11上に形成されたトナー画像は、回転駆動される中間転写ベルト15上に順次1次転写され、4色の画像が合成される。一方、用紙は1枚ずつ自動給紙部20又は手差し給紙部21から上方に給紙され、2次転写部16で中間転写ベルト15から合成トナー画像が2次転写される。その後、用紙は定着ユニット25に搬送されてトナー画像の加熱定着を施され、排紙口29から排出される。
【0033】
非長尺紙は後処理装置100が第2の位置にセットされている図1に示す状態で、前記排紙口29から後処理装置100に進入する。このように、後処理装置100が第2の位置にあるとき、該後処理装置100の用紙進入口101は排紙口29と略対向している。
【0034】
また、後処理装置100が第1の位置にセットされている図2に示す状態で、排紙口29から排出された長尺紙Pは後処理装置100の外装カバー102の上面でガイドされ、該上面に載置される。
【0035】
後処理装置100は、用紙にパンチ穴を開けるためのパンチユニット111、用紙を折るための折りユニット112、用紙を綴じるためのステープルユニット113及び用紙を収容/仕分けるためのソータユニット114からなり、これらの各ユニットの構成、動作は周知であり、その説明は省略する。
【0036】
図3〜図5は長尺紙の排出をガイドする他の構成を示す。図3に示す画像形成システムにおいて、後処理装置100はコロ121によって前記第1及び第2の位置との間で移動可能とされ、外装カバー102の上面を全体的に傾斜させたものである。図3は、後処理装置100が第1の位置にセットされ、画像形成装置本体1から排出された長尺紙Pが外装カバー102の傾斜した上面でガイドされている状態を示している。
【0037】
図4に示す画像形成システムにおいて、後処理装置100の外装カバー102にはガイド板105が傾斜した状態で取り付けられている。図4は、後処理装置100が第1の位置にセットされ、画像形成装置本体1から排出された長尺紙Pがガイド板105でガイドされている状態を示している。
【0038】
図5に示す画像形成システムにおいては、後処理装置100の外装カバー102をピン106を支点として回動自在に設け(図5(A)参照)、外装カバー102の先端部に固定したガイドピン107を画像形成装置本体1の設けたガイドレール40に摺動自在当接させている。
【0039】
後処理装置100が第2の位置にあるとき(図5(B)参照)、ガイドピン107はガイドレール40上に乗り上げ、用紙進入口101が排紙口29と略対向し、非長尺紙は排紙口29から後処理装置100に受け入れられる。後処理装置100が第1の位置に移動すると(図5(C)参照)、ガイドピン107がガイドレール40の凹部40aに落ち込むとともに外装カバー102の先端部が沈み込む。この状態で、外装カバー102の先端部は画像形成装置本体1の排紙口29よりも下側に位置し、排紙口29から排出された長尺紙Pは外装カバー102の上面でガイドされることになる。
【0040】
さらに、図6に、後処理装置100を自動的に第1及び第2の位置に移動させる機構を示す。後処理装置100はコロ121によって移動自在であり、かつ、モータ130にて回転駆動されるピニオン131が画像形成装置本体1に結合されたラック48と係合している。モータ130の回転方向を制御することにより、後処理装置100を第1及び第2の位置に移動させることができる。
【0041】
(制御装置、図7及び図8参照)
次に、前記画像形成装置本体1及び後処理装置100の制御装置について説明する。
【0042】
図7に示す画像形成装置本体1の制御装置200はCPU201を中心として構成されている。CPU201は、制御プログラムなどを格納したROM202、制御用のパラメータなどを一時的に格納するためのRAM203を内蔵し、以下に示す操作/表示パネルを制御するLCDコントローラ204及びキーボードコントローラ205、画像処理コントローラ206、通信インターフェース207、拡張用入出力ポート208に接続されている。
【0043】
画像処理コントローラ206は前記レーザ走査光学装置12のレーザダイオードを制御する。通信インターフェース207は後処理装置100のCPU301との通信を行い、さらに、外部インターフェース回路210、ファックスインターフェース211、スキャナインターフェース212を介してコンピュータなどの外部機器、電話回線、前記スキャナ2との通信を行う。拡張用入出力ポート208は画像形成装置本体1内に設けた各種センサやスイッチからの信号が入力され、かつ、各種モータ、ソレノイド、クラッチ、高圧電源、リレーなどに制御信号を出力する。
【0044】
図8に示す後処理装置100の制御装置300はCPU301を中心として構成されている。CPU301は、制御プログラムなどを格納したROM302、制御用のパラメータなどを一時的に格納するためのRAM303を内蔵し、通信インターフェース304、拡張用入出力ポート305に接続されている。
【0045】
通信インターフェース304は画像形成装置本体1のCPU201との通信を行う。拡張用入出力ポート305は後処理装置100内に設けた各種センサや第1の位置検出スイッチSW1及び第2の位置検出スイッチSW2からの信号が入力され、かつ、各種モータ、ソレノイド、クラッチ、リレーなどに制御信号を出力する。
【0046】
(制御の判断条件)
以下の表1に、後処理装置100の位置と選択された印字モード(長尺紙又は非長尺紙のいずれに印字するのか)とから印字処理の許可/禁止/警告を判断する条件及び制御例について示す。現在の後処理装置100の位置と選択された印字モードに対応した警告状態、及び、ユーザーが操作したことによって警告状態あるいは印字許可/禁止状態が変化する様子を示している。
【0047】
【表1】
【0048】
表1において、後処理装置100が第1の位置にあるとき、長尺紙モードが選択されると、表示パネルには「印字許可」を表示する。このとき、印字モードが非長尺紙モードに変更されると、「印字禁止」を警告メッセージとして表示パネルに表示する(図9参照)。また、後処理装置100が第1の位置から第2の位置に移動されると、「印字禁止」を警告メッセージとして表示パネルに表示する(図10参照)。
【0049】
後処理装置100が第1の位置にあるとき、非長尺紙モードが選択されると、表示パネルには「印字禁止」を警告メッセージとして表示する(図9参照)。このとき、印字モードが長尺紙モードに変更されると、表示パネルの警告メッセージを消去し、「印字許可」を表示する。また、後処理装置100が第1の位置から第2の位置に移動された場合も、表示パネルの警告メッセージを消去し、「印字許可」を表示する。
【0050】
一方、後処理装置100が第2の位置にあるとき、長尺紙モードが選択されると、表示パネルには「印字禁止」を警告メッセージとして表示する(図10参照)。このとき、印字モードが非長尺紙モードに変更されると、表示パネルの警告メッセージを消去し、「印字許可」を表示する。また、後処理装置100が第2の位置から第1の位置に移動された場合も、表示パネルの警告メッセージを消去し、「印字許可」を表示する。
【0051】
後処理装置100が第2の位置にあるとき、非長尺紙モードが選択されると、表示パネルには「印字許可」を表示する。このとき、印字モードが長尺紙モードに変更されると、「印字禁止」を警告メッセージとして表示パネルに表示する(図10参照)。また、後処理装置100が第2の位置から第1の位置に移動されると、「印字禁止」を警告メッセージとして表示パネルに表示する(図9参照)。
【0052】
以下の表2には、後処理装置100の位置に応じて選択可能な印字モード以外を選択できないようにする制御例を示す。なお、表2に記載されている「長尺紙モード」のアイコンとは図9に符号401で示すものであり、「非長尺紙モード」のアイコンとは図10に符号402で示すものである。
【0053】
【表2】
【0054】
表2において、後処理装置100が第1の位置にあるとき、長尺紙モードが選択されると、表示パネルには「印字許可」を表示し、非長尺紙モードのアイコンを非表示とする。このとき、印字モードが非長尺紙モードに変更されると、この選択を不可とする。また、後処理装置100が第1の位置から第2の位置に移動されると、「印字禁止」を警告メッセージとして表示パネルに表示する(図10参照)し、非長尺紙モードのアイコンを表示するとともに、長尺紙モードのアイコンを非表示とする。
【0055】
後処理装置100が第1の位置にあるとき、非長尺紙モードが選択されると、表示パネルには「印字禁止」を警告メッセージとして表示し(図9参照)、非長尺紙モードのアイコンを非表示とする。このとき、印字モードが長尺紙モードに変更されると、表示パネルの警告メッセージを消去し、「印字許可」を表示する。また、後処理装置100が第1の位置から第2の位置に移動された場合も、表示パネルの警告メッセージを消去し、「印字許可」を表示する。
【0056】
一方、後処理装置100が第2の位置にあるとき、長尺紙モードが選択されると、表示パネルには「印字禁止」を警告メッセージとして表示し(図10参照)、長尺紙モードのアイコンを非表示とする。このとき、印字モードが非長尺紙モードに変更されると、表示パネルの警告メッセージを消去し、「印字許可」を表示する。また、後処理装置100が第2の位置から第1の位置に移動された場合も、表示パネルの警告メッセージを消去し、「印字許可」を表示する。
【0057】
後処理装置100が第2の位置にあるとき、非長尺紙モードが選択されると、表示パネルには「印字許可」を表示し、長尺紙モードのアイコンを非表示とする。このとき、印字モードが長尺紙モードに変更されると、この選択を不可とする。また、後処理装置100が第2の位置から第1の位置に移動されると、「印字禁止」を警告メッセージとして表示パネルに表示し(図9参照)、長尺紙モードのアイコンを表示するとともに、非長尺紙モードのアイコンを非表示とする。
【0058】
(後処理装置の制御手順、図12及び図13参照)
前記CPU301は以下の制御を行う。図12に示すように、まず、初期動作の設定を行い(ステップS1)、入力ポートを読み込む(ステップS2)。次に、第1位置の検出スイッチSW1がオンか否かを判定し(ステップS3)、後処理装置100が第1の位置にあれば(スイッチSW1がオン)、第1位置フラグをセットし(ステップS4)、第1位置送信データをセットする(ステップS5)。後処理装置100が第1の位置になければ(スイッチSW1がオフ)、第1位置フラグをリセットし(ステップS6)、第1位置送信データをクリアする(ステップS7)。
【0059】
また、第2位置の検出スイッチSW2がオンか否かを判定し(ステップS8)、後処理装置100が第2の位置にあれば(スイッチSW2がオン)、第2位置フラグをセットし(ステップS9)、第2位置送信データをセットする(ステップS10)。後処理装置100が第2の位置になければ(スイッチSW2がオフ)、第2位置フラグをリセットし(ステップS11)、第2位置送信データをクリアする(ステップS12)。
【0060】
次に、後処理が必要でかつ用紙が到達すれば(ステップS13でYES)、後処理を実行する(ステップS14)。その後、通信処理を行い(ステップS15)、出力ポートから必要な信号を画像形成装置本体1に対して出力し(ステップS16)、その他の処理を実行する(ステップS17)。
【0061】
一方、後処理が不要又は用紙が到達しないときは(ステップS13でNO)、ステップS15へ移行する。
【0062】
また、後処理装置100に第1及び第2の位置への自動移動手段が備えられているときは(図6のモータ130参照)、前記ステップS13でNOと判定されたとき、図13に示すルーチンを実行する。
【0063】
第1の位置への移動要求があるか否かを判定し(ステップS18)、移動要求があり、第1位置の検出スイッチSW1がオフしていれば(ステップS19でOFF)、モータ130を第1位置方向にオンし(ステップS20)、スイッチSW1がオンすれば(ステップS19でON)、モータ130をオフする(ステップS21)。
【0064】
また、第2の位置への移動要求があるか否かを判定し(ステップS22)、移動要求があり、第2位置の検出スイッチSW2がオフしていれば(ステップS23でOFF)、モータ130を第2位置方向にオンし(ステップS24)、スイッチSW2がオンすれば(ステップS23でON)、モータ130をオフする(ステップS25)。
【0065】
(画像形成装置本体の制御手順1、図14及び図15参照)
前記CPU201は以下の制御を行う。この制御手順1は前記表2に示した制御を実行するものである。図14に示すように、まず、初期動作の設定を行い(ステップS101)、入力ポートを読み込む(ステップS102)。次に、CPU301からの受信データを解析処理し(ステップS103)、接続されている後処理装置100が長尺紙対応か否かを判定する(ステップS104)。
【0066】
後処理装置100が長尺紙非対応であれば(ステップS104でNO)、今回長尺紙モードが設定されているか否かを判定する(ステップS105)。長尺紙モードに設定されていれば印字禁止フラグをセットし(ステップS106)、設定されていなければ印字禁止フラグをリセットする(ステップS107)。
【0067】
次に、紙詰まりが発生していないこと(ステップS108でNO)、印字禁止フラグがセットされていないこと(ステップS109でNO)、その他印字フラグがセットされていないこと(ステップS110でNO)を確認のうえ、印字要求があると(ステップS111でYES)、印字動作を実行する(ステップS112)。印字動作中では紙詰まり検出/解除処理を実行し(ステップS113、後に説明する)、定着ユニット25の温度制御などその他の処理を実行する(ステップS114)。そして、出力ポートの設定を処理し(ステップS115)、前記ステップS102へ戻る。
【0068】
一方、後処理装置100が長尺紙対応であれば(ステップS104でYES)、図15に示すように、前回の印字モードを判定し(ステップS121)、前回の後処理装置100のセット位置を判定する(ステップS122,S132)。長尺紙モードが選択されており、後処理装置100が前回第1の位置にセットされており(ステップS122の判定)、今回非長尺紙モードが選択されていれば(ステップS123でYES)、表示パネルに印字警告メッセージ(図9参照)を表示し(ステップS124)、印字禁止フラグをセットする(ステップS125)。
【0069】
今回長尺紙モードが選択されており(ステップS123でNO)、かつ、後処理装置100が第2の位置にセットされていれば(ステップS126の判定)、表示パネルに印字警告メッセージ(図10参照)を表示し(ステップS127)、印字禁止フラグをセットする(ステップS128)。
【0070】
後処理装置100が前回第2の位置にセットされており(ステップS122の判定)、今回の後処理装置100のセット位置が第1の位置であり、又は、今回の印字モードが非長尺紙モードであれば(ステップS129でYES)、表示パネル上の印字警告メッセージを消去し(ステップS130)、印字禁止フラグをクリアする(ステップS131)。
【0071】
また、前回の印字モードが非長尺紙モードであり、後処理装置100が前回第2の位置にセットされており(ステップS132の判定)、今回長尺紙モードが選択されていれば(ステップS133でYES)、表示パネルに印字警告メッセージ(図10参照)を表示し(ステップS134)、印字禁止フラグをセットする(ステップS135)。
【0072】
今回非長尺紙モードが選択されており(ステップS133でNO)、かつ、後処理装置100が第1の位置にセットされていれば(ステップS136の判定)、表示パネルに印字警告メッセージ(図9参照)を表示し(ステップS137)、印字禁止フラグをセットする(ステップS138)。
【0073】
後処理装置100が前回第1の位置にセットされており(ステップS132の判定)、今回の後処理装置100のセット位置が第2の位置であり、又は、今回の印字モードが長尺紙モードであれば(ステップS139でYES)、表示パネル上の印字警告メッセージを消去し(ステップS140)、印字禁止フラグをクリアする(ステップS141)。
【0074】
(画像形成装置本体の制御手順2、図16参照)
CPU201による制御手順2を図16に示す。この制御手順2は前記表2に示した制御を実行するものであり、図15に示したステップS121からステップS141に代えて実行される。
【0075】
即ち、後処理装置100が長尺紙対応であれば(図14のステップS104でYES)、図16に示すように、前回の印字モードを判定し(ステップS151)、前回の後処理装置100の設置位置を判定する(ステップS152,S161)。長尺紙モードが選択されていて後処理装置100が前回第1の位置にセットされており(ステップS152の判定)、今回第2の位置にセットされていれば(ステップS153の判定)、表示パネルに印字警告メッセージ(図10参照)を表示し(ステップS154)、印字禁止フラグをセットする(ステップS155)。さらに、表示パネルに非長尺紙モードのアイコンを表示し(ステップS156)、長尺紙モードのアイコンを非表示とする(ステップS157)。
【0076】
後処理装置100が前回第2の位置にセットされており(ステップS152の判定)、今回の後処理装置100のセット位置が第1の位置であり、又は、今回の印字モードが非長尺紙モードであれば(ステップS158でYES)、表示パネル上の印字警告メッセージを消去し(ステップS159)、印字禁止フラグをクリアする(ステップS160)。
【0077】
また、前回の印字モードが非長尺紙モードで、後処理装置100が前回第2の位置にセットされており(ステップS161の判定)、今回第1の位置にセットされていれば(ステップS162の判定)、表示パネルに印字警告メッセージ(図9参照)を表示し(ステップS163)、印字禁止フラグをセットする(ステップS164)。さらに、表示パネルに長尺紙モードのアイコンを表示し(ステップS165)、非長尺紙モードのアイコンを非表示とする(ステップS166)。
【0078】
後処理装置100が前回第1の位置にセットされており(ステップS161の判定)、今回の後処理装置100のセット位置が第2の位置であり、又は、今回の印字モードが長尺紙モードであれば(ステップS167でYES)、表示パネル上の印字警告メッセージを消去し(ステップS168)、印字禁止フラグをクリアする(ステップS169)。
【0079】
(画像形成装置本体の制御手順3、図17参照)
CPU201による制御手順3を図17に示す。この制御手順3は、後処理装置100がモータ130(図6参照)を備えている場合に、画像形成装置本体1から後処理装置100に対して位置移動の要求を実行するものであり、図15に示したステップS121からステップS141と同じ位置に挿入される。
【0080】
即ち、後処理装置100が長尺紙対応であれば(図14のステップS104でYES)、図17に示すように、選択された印字モードを判定のうえ(ステップS171)、後処理装置100のセット位置を判定する(ステップS172,S177)。長尺紙モードが選択されていて後処理装置100が第1の位置にセットされていれば(ステップS172の判定)、第1の位置への移動要求フラグをリセットし(ステップS173)、印字禁止フラグをリセットする(ステップS174)。また、第2の位置にセットされていれば、第1の位置への移動要求フラグをセットし(ステップS175)、印字禁止フラグをセットする(ステップS176)。
【0081】
一方、非長尺紙モードが選択されていて後処理装置100が第1の位置にセットされていれば(ステップS177の判定)、第2の位置への移動要求フラグをセットし(ステップS178)、印字禁止フラグをセットする(ステップS179)。また、第2の位置にセットされていれば、第2の位置への移動要求フラグをリセットし(ステップS180)、印字禁止フラグをリセットする(ステップS181)。
【0082】
(画像形成装置本体の制御手順4、図18参照)
CPU201による制御手順4を図18に示す。この制御手順4は、後処理装置100が第1の位置にセットされているとき、該後処理装置100の動作を禁止するものであり、図15に示したステップS121からステップS141と同じ位置に挿入される。なお、以下に説明するルーチンで現れる「仕上げモード」のアイコンとは図11に符号403で示すものである。図11は表示パネルの初期表示状態を示している。
【0083】
即ち、後処理装置100が長尺紙対応であれば(図14のステップS104でYES)、図18に示すように、選択された印字モードを判定のうえ(ステップS191)、後処理装置100のセット位置を判定する(ステップS192,S197)。長尺紙モードが選択されていて後処理装置100が第2の位置にセットされていれば(ステップS192の判定)、表示パネルに仕上げモードのアイコンを表示し(ステップS193)、印字禁止フラグをリセットする(ステップS194)。また、第1の位置にセットされていれば、仕上げモードのアイコンを非表示とし(ステップS195)、印字禁止フラグをセットする(ステップS196)。
【0084】
一方、非長尺紙モードが選択されていて後処理装置100が第2の位置にセットされていれば(ステップS197の判定)、表示パネルに仕上げモードのアイコンを表示し(ステップS198)、印字禁止フラグをリセットする(ステップS199)。また、第1の位置にセットされていれば、仕上げモードのアイコンを非表示とし(ステップS200)、印字禁止フラグをセットする(ステップS201)。
【0085】
(画像形成装置本体の制御手順5、図19参照)
図19に示す制御手順5は、画像形成装置本体1が複数種類の後処理装置を選択的に接続可能な場合の制御である。ここでの手順は、基本的には図14に示した制御手順1と同様であり、図19の点線内には図15〜図18のいずれかに示したルーチンが挿入される。
【0086】
図19において図14と同じ番号のステップは同じ処理を行い、重複する説明は省略する。図14のルーチンと異なっているのは、接続されている後処理装置100が長尺紙対応であるとき(ステップS104でYES)、該後処理装置100が長尺紙をガイドできる機能を有するのであれば(ステップS116でYES)、図15〜図18に示したいずれかのルーチンに移行する。後処理装置100が長尺紙をガイドできないのであれば(ステップS116でNO)、印字禁止フラグをセットする(ステップS117)。
【0087】
(紙詰まり処理の制御手順、図20参照)
ここで、前記ステップS113で実行される紙詰まり処理(JAM検出/解除処理)について説明する。
【0088】
まず、紙詰まりが発生中か否かを判定し(ステップS211)、発生中でなければ紙詰まりの検出を処理する(ステップS212)。紙詰まりの発生が検出されると(ステップS213でYES)、紙詰まり発生中フラグをセットする(ステップS214)。
【0089】
紙詰まりが発生中であれば(ステップS211でYES)、後処理装置100のセット位置を確認し(ステップS215,S217)、第1の位置にセットされていれば紙詰まり除去中フラグをセットする(ステップS216)。
【0090】
一方、後処理装置100が第2の位置にセットされているときは(ステップS217でYES)、紙詰まり除去中フラグがセットされているときに(ステップS218でYES)、紙詰まり除去中フラグをリセットし(ステップS219)、紙詰まり発生中フラグをリセットする(ステップS210)。
【0091】
即ち、紙詰まりが検出された後に、後処理装置100を第1の位置に移動させることは、後処理装置100を画像形成装置本体1から離脱させて紙詰まり除去の処理しているときと同じ状態になる(ステップS215でYES)。そこで、CPU201は紙詰まり除去中フラグをセットする(ステップS216)。その後、後処理装置100を第2の位置に移動させることは紙詰まり除去の処理が終了して後処理装置100を画像形成装置本体1に連結したのと同じ状態になる(ステップS217でYES)。そこで、CPU201は紙詰まり除去中フラグ及び紙詰まり発生中フラグをリセットする(ステップS219,S220)。
【0092】
(他の実施例)
なお、本発明に係る画像形成システムは前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明に係る画像形成システムの概略構成図であり、後処理装置が第2の位置にセットされている場合を示す。
【図2】図1に示した画像形成システムにおいて後処理装置が第1の位置にセットされている場合を示す。
【図3】本発明に係る画像形成システムの他の例を示す外観図である。
【図4】本発明に係る画像形成システムのさらに他の例を示す外観図である。
【図5】図4に示した画像形成システムの要部を示し、(A)は後処理装置の外観斜視図、(B)は後処理装置が第2の位置にセットされた場合の説明図、(C)は後処理装置が第1の位置にセットされた場合の説明図である。
【図6】本発明に係る画像形成システムのさらに他の例を示す外観図である。
【図7】画像形成装置本体の制御装置を示すブロック図である。
【図8】後処理装置の制御装置を示すブロック図である。
【図9】後処理装置が第2の位置にセットされている場合の表示パネルにおける表示例を示す平面図である。
【図10】後処理装置が第1の位置にセットされている場合の表示パネルにおける表示例を示す平面図である。
【図11】表示パネルの初期表示状態を示す平面図である。
【図12】後処理装置の制御手順を示すフローチャート図である。
【図13】後処理装置の制御手順(図12の続き)を示すフローチャート図である。
【図14】画像形成装置本体の制御手順1を示すフローチャート図である。
【図15】前記制御手順1(図14の続き)を示すフローチャート図である。
【図16】画像形成装置本体の制御手順2を示すフローチャート図である。
【図17】画像形成装置本体の制御手順3を示すフローチャート図である。
【図18】画像形成装置本体の制御手順4を示すフローチャート図である。
【図19】画像形成装置本体の制御手順5を示すフローチャート図である。
【図20】紙詰まり処理の制御手順を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0094】
1…画像形成装置本体
29…排紙口
100…後処理装置
101…進入口
102…外装カバー
200,300…制御装置
201,301…CPU
SW1,SW2…位置検出スイッチ
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システム、特に、画像形成装置本体とソートやステープルなどの機能を有する後処理装置とからなる画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、複写機やプリンタなどの画像形成装置は、A4やA3など定形サイズ紙に印字するように構成されている。しかし、ユーザーによっては、これらの定形サイズ紙以外に長尺紙を使用して印字することを望む場合がある。
【0003】
しかしながら、従来、ソートやステープルなどの機能を有した後処理装置を装着した画像形成装置本体では、長尺紙が通紙されると紙詰まり(ジャム)が発生するため、長尺紙に対する印字を禁止せざるを得なかった。従って、長尺紙への印字を希望するユーザーは後処理装置を装着することができなかった。
【0004】
一方、後処理装置が装着された画像形成装置本体で長尺紙への印字を行う場合は、サービスエンジニアなどの専門的な知識や技能を有する者が後処理装置を取り外すなどの対応が必要であった。即ち、従来では、後処理装置の多彩な機能と長尺紙への印字という二つの要求を満たすにはほど遠い状態であった。
【0005】
長尺紙への印字要望に応えるため、いくつかの画像形成装置が市場に提供されており、特許文献1〜4などにも長尺紙に対する印字あるいは印字後の後処理に関する種々の方策が提案されている。
【0006】
しかし、後処理装置を装備した画像形成装置本体で長尺紙に印字する場合、後処理装置の構造が複雑になり、コスト的、技術的にも実現が困難である。即ち、用紙を揃える、用紙を綴じる、用紙に穴を開ける、用紙を折る、用紙を仕分けるといった用紙搬送以外の機能を実現することが前提となっており、これらの搬送以外の機能を実現するための構成が複雑であるばかりか、長尺紙を搬送するための機能をさらに盛り込むことは、技術的難易度が増すだけでなく、コスト、装置サイズなどの面で実用的ではない。
【0007】
例えば、後処理装置に長尺紙を搬送するための具体的な課題としては、用紙の斜め送りを防止するためにガイド機能を強化することが必要になる。後処理装置は用紙にステープル針を打ち込む機能などを内蔵しており、長尺紙でも斜め送りが累積されないような大型のガイド機構を設けることは装置の大型化、コストアップにつながる。
【特許文献1】特開2003−98765号公報
【特許文献2】特開2003−81494号公報
【特許文献3】特開2002−348051号公報
【特許文献4】特開平10−316298号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明の目的は、定形紙などの非長尺紙に対する後処理装置を装備しつつ、該後処理装置では搬送できない長尺紙であっても印字処理することのできる画像形成システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上の目的を達成するため、本発明は、画像形成装置本体と後処理装置とこれらの動作を制御する制御装置とを備えた画像形成システムにおいて、後処理装置は、画像形成装置本体が排出する長尺紙を受け取るための第1のセット位置と、非長尺紙を受け取るための第2のセット位置との間で移動可能であることを特徴とする。
【0010】
ここで、非長尺紙とは画像形成装置本体が本来印字することを想定しているサイズの用紙、即ち、通紙方向と直交する方向の最大通紙可能サイズを基準としてISOやJISなどで規定されたサイズあるいは規定されたサイズに準ずる一般的なサイズの用紙を意味し、長尺紙とはこれらの用紙よりも画像形成装置本体での通紙方向に長い用紙を意味する。
【0011】
本発明に係る画像形成システムにあっては、後処理装置を第1のセット位置又は第2のセット位置に移動させることで、第1のセット位置では長尺紙への印字と排紙が可能であり、第2のセット位置では非長尺紙への印字と後処理装置を使用しての後処理(ソートやステープルなど)が可能である。
【0012】
本発明に係る画像形成システムでは、後処理装置が第1のセット位置にあるか否かを検出する手段と第2のセット位置にあるか否かを検出する手段との少なくともいずれか一方を備えていればよい。また、後処理装置は第1及び第2のセット位置に手動で移動可能であってもよく、あるいは、モータやギヤなどの駆動手段を使用して自動的に移動可能であってもよい。
【0013】
後処理装置が第1のセット位置に移動された場合は後処理装置が画像形成装置本体から離脱するので、紙詰まり除去の処理をしているときと同じ状態になる。従って、制御装置は、画像形成装置本体での紙詰まりを検出した後に後処理装置が第1のセット位置に移動されると紙詰まり除去の処理中であると判定し、その後に後処理装置が第2のセット位置に移動されると、紙詰まり除去の処理が終了したと判定する。
【0014】
また、本発明に係る画像形成システムにおいて、後処理装置が第1のセット位置にあるとき、該後処理装置の外装部材上部が長尺紙の排出ガイド手段を兼ねることが好ましい。長尺紙に対する専用の排出ガイド手段を設ける必要がなくなる。
【0015】
また、後処理装置が第1のセット位置にあるときは該後処理装置の外装部材上部が画像形成装置本体の排紙口より下側に配置され、後処理装置が第2のセット位置にあるときは該後処理装置の用紙進入口が画像形成装置本体の排紙口と略対向することが好ましい。後処理装置を水平状態で移動させるという簡単な構成で済み、後処理装置の外装部材上部が長尺紙の排出ガイド手段を兼ねる構成を容易に実現できる。
【0016】
一方、制御装置は、後処理装置が第1又は第2のセット位置にあるか否か、又は、画像形成装置本体の印字モードが長尺紙を使用するモードか非長尺紙を使用するモードか否かで、判定条件を異ならせる。具体的には、印字モードが長尺紙を使用するモードである場合、少なくとも後処理装置が第1のセット位置にないときは印字不可能であると判定する。あるいは、印字モードが非長尺紙を使用するモードである場合、少なくとも後処理装置が第2のセット位置にないときは印字不可能であると判定する。これにて、無用な印字処理が行われることを未然に防止できる。
【0017】
そして、制御装置は、印字不可能であると判定したときは印字動作を禁止すること、後処理装置のセット位置を変更するように警告すること、又は、印字モードを変更するように警告することが好ましい。
【0018】
また、後処理装置が自動的な移動手段を備えていれば、制御手段は、長尺紙を使用するモードが設定されたとき、後処理装置が第1のセット位置にない場合は該後処理装置を第1のセット位置に移動させるようにしてもよい。あるいは、非長尺紙を使用するモードが設定されたとき、後処理装置が第2のセット位置にない場合は該後処理装置を第2のセット位置に移動させるようにしてもよい。
【0019】
また、制御手段は、後処理装置が第1のセット位置にない場合は長尺紙を使用する印字モードの設定を禁止する。逆に、後処理装置が第2のセット位置にない場合は非長尺紙を使用する印字モードの設定を禁止する。これにて、無用な印字処理が行われることを未然に防止できる。
【0020】
さらに、画像形成装置本体は複数種類の後処理装置を選択的に接続可能であってもよく、この場合、制御手段は、接続されている後処理装置の種類を判別し、判別した後処理装置の種類に応じて長尺紙に対する制御を変更することが好ましい。例えば、接続されている後処理装置が長尺紙対応タイプであれば長尺紙への印字を許可し、長尺紙非対応タイプであれば長尺紙への印字を禁止する。
【0021】
さらに、制御手段は後処理装置が第1のセット位置にあるときに該後処理装置の動作を禁止するようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明に係る画像形成システムの実施例について、添付図面を参照して説明する。
【0023】
(画像形成システムの概略構成、図1〜6参照)
図1及び図2に示す画像形成システムは、画像形成装置本体1と後処理装置100とからなり、図1は後処理装置100が画像形成装置本体1が非長尺紙を受け取るための第2の位置にセットされた状態を示し、図2は画像形成装置本体1が排出する長尺紙を受け取るための第1の位置にセットされた状態を示している。
【0024】
ここで、非長尺紙とは画像形成装置本体1が本来印字することを想定しているサイズの用紙を意味し、長尺紙とはこれらの用紙よりも画像形成装置本体1での通紙方向に長い用紙を意味する。
【0025】
後処理装置100は画像形成装置本体1に対してスライドレール50によって第1及び第2の位置に水平状態で手動によって移動可能であり、スライドレール50には後処理装置100が第1の位置よりも画像形成装置本体1から離れないようにストッパ手段(図示せず)が設けられている。
【0026】
後処理装置100には位置検出スイッチSWが取り付けられている。このスイッチSWは、後処理装置100が第2の位置にセットされると(図1参照)画像形成装置本体1に設けた突起49によってオンし、後処理装置100が第1の位置に移動すると(図2参照)オフする。これにて、後処理装置100の位置が検出されることになる。
【0027】
前記スイッチSWに代えて、ベース120に画像形成装置本体1との接離でオン/オフするスイッチSW’を設けてもよい。また、第1の位置を検出するスイッチSW1、第2の位置を検出するスイッチSW2をそれぞれ設けてもよい。以下に説明する制御例ではスイッチSW1,SW2を設けた場合を説明する。
【0028】
ここで、画像形成装置本体1及び後処理装置100の構成について簡単に説明する。画像形成装置本体1は、電子写真方式によるカラープリンタであって、いわゆるタンデム方式で4色の画像を合成するように構成され、原稿画像を読み取るためのスキャナ2を備えている。
【0029】
スキャナ2は、図示しない原稿台ガラス上に載置された原稿の画像をCCD素子などのイメージセンサで読み取る周知のものであり、原稿画像はイメージセンサでRGB(赤、緑、青)の三原色に分解されて電気信号に変換される。その画像データはさらにYMCK(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の各再現色に変換される。
【0030】
画像形成装置本体1は、感光体ドラム11、レーザ走査光学装置12、現像装置13などを含むYMCKの画像を形成するプリントヘッド10が中間転写ベルト15の直下に並置されている。各プリントヘッド10においては、レーザ走査光学装置12が前記YMCKの画像データの転送を受け、感光体ドラム11上に潜像を形成し、現像装置13によってトナー画像を形成する。このような電子写真プロセスは周知であり、その説明は省略する。
【0031】
画像形成装置本体1の下段には積層されている非長尺紙(定形サイズ紙)を1枚ずつ給紙する自動給紙部20及び長尺紙を給紙する手差し給紙部21が設置されている。なお、手差し給紙部21からは非長尺紙であっても給紙可能である。
【0032】
各感光体ドラム11上に形成されたトナー画像は、回転駆動される中間転写ベルト15上に順次1次転写され、4色の画像が合成される。一方、用紙は1枚ずつ自動給紙部20又は手差し給紙部21から上方に給紙され、2次転写部16で中間転写ベルト15から合成トナー画像が2次転写される。その後、用紙は定着ユニット25に搬送されてトナー画像の加熱定着を施され、排紙口29から排出される。
【0033】
非長尺紙は後処理装置100が第2の位置にセットされている図1に示す状態で、前記排紙口29から後処理装置100に進入する。このように、後処理装置100が第2の位置にあるとき、該後処理装置100の用紙進入口101は排紙口29と略対向している。
【0034】
また、後処理装置100が第1の位置にセットされている図2に示す状態で、排紙口29から排出された長尺紙Pは後処理装置100の外装カバー102の上面でガイドされ、該上面に載置される。
【0035】
後処理装置100は、用紙にパンチ穴を開けるためのパンチユニット111、用紙を折るための折りユニット112、用紙を綴じるためのステープルユニット113及び用紙を収容/仕分けるためのソータユニット114からなり、これらの各ユニットの構成、動作は周知であり、その説明は省略する。
【0036】
図3〜図5は長尺紙の排出をガイドする他の構成を示す。図3に示す画像形成システムにおいて、後処理装置100はコロ121によって前記第1及び第2の位置との間で移動可能とされ、外装カバー102の上面を全体的に傾斜させたものである。図3は、後処理装置100が第1の位置にセットされ、画像形成装置本体1から排出された長尺紙Pが外装カバー102の傾斜した上面でガイドされている状態を示している。
【0037】
図4に示す画像形成システムにおいて、後処理装置100の外装カバー102にはガイド板105が傾斜した状態で取り付けられている。図4は、後処理装置100が第1の位置にセットされ、画像形成装置本体1から排出された長尺紙Pがガイド板105でガイドされている状態を示している。
【0038】
図5に示す画像形成システムにおいては、後処理装置100の外装カバー102をピン106を支点として回動自在に設け(図5(A)参照)、外装カバー102の先端部に固定したガイドピン107を画像形成装置本体1の設けたガイドレール40に摺動自在当接させている。
【0039】
後処理装置100が第2の位置にあるとき(図5(B)参照)、ガイドピン107はガイドレール40上に乗り上げ、用紙進入口101が排紙口29と略対向し、非長尺紙は排紙口29から後処理装置100に受け入れられる。後処理装置100が第1の位置に移動すると(図5(C)参照)、ガイドピン107がガイドレール40の凹部40aに落ち込むとともに外装カバー102の先端部が沈み込む。この状態で、外装カバー102の先端部は画像形成装置本体1の排紙口29よりも下側に位置し、排紙口29から排出された長尺紙Pは外装カバー102の上面でガイドされることになる。
【0040】
さらに、図6に、後処理装置100を自動的に第1及び第2の位置に移動させる機構を示す。後処理装置100はコロ121によって移動自在であり、かつ、モータ130にて回転駆動されるピニオン131が画像形成装置本体1に結合されたラック48と係合している。モータ130の回転方向を制御することにより、後処理装置100を第1及び第2の位置に移動させることができる。
【0041】
(制御装置、図7及び図8参照)
次に、前記画像形成装置本体1及び後処理装置100の制御装置について説明する。
【0042】
図7に示す画像形成装置本体1の制御装置200はCPU201を中心として構成されている。CPU201は、制御プログラムなどを格納したROM202、制御用のパラメータなどを一時的に格納するためのRAM203を内蔵し、以下に示す操作/表示パネルを制御するLCDコントローラ204及びキーボードコントローラ205、画像処理コントローラ206、通信インターフェース207、拡張用入出力ポート208に接続されている。
【0043】
画像処理コントローラ206は前記レーザ走査光学装置12のレーザダイオードを制御する。通信インターフェース207は後処理装置100のCPU301との通信を行い、さらに、外部インターフェース回路210、ファックスインターフェース211、スキャナインターフェース212を介してコンピュータなどの外部機器、電話回線、前記スキャナ2との通信を行う。拡張用入出力ポート208は画像形成装置本体1内に設けた各種センサやスイッチからの信号が入力され、かつ、各種モータ、ソレノイド、クラッチ、高圧電源、リレーなどに制御信号を出力する。
【0044】
図8に示す後処理装置100の制御装置300はCPU301を中心として構成されている。CPU301は、制御プログラムなどを格納したROM302、制御用のパラメータなどを一時的に格納するためのRAM303を内蔵し、通信インターフェース304、拡張用入出力ポート305に接続されている。
【0045】
通信インターフェース304は画像形成装置本体1のCPU201との通信を行う。拡張用入出力ポート305は後処理装置100内に設けた各種センサや第1の位置検出スイッチSW1及び第2の位置検出スイッチSW2からの信号が入力され、かつ、各種モータ、ソレノイド、クラッチ、リレーなどに制御信号を出力する。
【0046】
(制御の判断条件)
以下の表1に、後処理装置100の位置と選択された印字モード(長尺紙又は非長尺紙のいずれに印字するのか)とから印字処理の許可/禁止/警告を判断する条件及び制御例について示す。現在の後処理装置100の位置と選択された印字モードに対応した警告状態、及び、ユーザーが操作したことによって警告状態あるいは印字許可/禁止状態が変化する様子を示している。
【0047】
【表1】
【0048】
表1において、後処理装置100が第1の位置にあるとき、長尺紙モードが選択されると、表示パネルには「印字許可」を表示する。このとき、印字モードが非長尺紙モードに変更されると、「印字禁止」を警告メッセージとして表示パネルに表示する(図9参照)。また、後処理装置100が第1の位置から第2の位置に移動されると、「印字禁止」を警告メッセージとして表示パネルに表示する(図10参照)。
【0049】
後処理装置100が第1の位置にあるとき、非長尺紙モードが選択されると、表示パネルには「印字禁止」を警告メッセージとして表示する(図9参照)。このとき、印字モードが長尺紙モードに変更されると、表示パネルの警告メッセージを消去し、「印字許可」を表示する。また、後処理装置100が第1の位置から第2の位置に移動された場合も、表示パネルの警告メッセージを消去し、「印字許可」を表示する。
【0050】
一方、後処理装置100が第2の位置にあるとき、長尺紙モードが選択されると、表示パネルには「印字禁止」を警告メッセージとして表示する(図10参照)。このとき、印字モードが非長尺紙モードに変更されると、表示パネルの警告メッセージを消去し、「印字許可」を表示する。また、後処理装置100が第2の位置から第1の位置に移動された場合も、表示パネルの警告メッセージを消去し、「印字許可」を表示する。
【0051】
後処理装置100が第2の位置にあるとき、非長尺紙モードが選択されると、表示パネルには「印字許可」を表示する。このとき、印字モードが長尺紙モードに変更されると、「印字禁止」を警告メッセージとして表示パネルに表示する(図10参照)。また、後処理装置100が第2の位置から第1の位置に移動されると、「印字禁止」を警告メッセージとして表示パネルに表示する(図9参照)。
【0052】
以下の表2には、後処理装置100の位置に応じて選択可能な印字モード以外を選択できないようにする制御例を示す。なお、表2に記載されている「長尺紙モード」のアイコンとは図9に符号401で示すものであり、「非長尺紙モード」のアイコンとは図10に符号402で示すものである。
【0053】
【表2】
【0054】
表2において、後処理装置100が第1の位置にあるとき、長尺紙モードが選択されると、表示パネルには「印字許可」を表示し、非長尺紙モードのアイコンを非表示とする。このとき、印字モードが非長尺紙モードに変更されると、この選択を不可とする。また、後処理装置100が第1の位置から第2の位置に移動されると、「印字禁止」を警告メッセージとして表示パネルに表示する(図10参照)し、非長尺紙モードのアイコンを表示するとともに、長尺紙モードのアイコンを非表示とする。
【0055】
後処理装置100が第1の位置にあるとき、非長尺紙モードが選択されると、表示パネルには「印字禁止」を警告メッセージとして表示し(図9参照)、非長尺紙モードのアイコンを非表示とする。このとき、印字モードが長尺紙モードに変更されると、表示パネルの警告メッセージを消去し、「印字許可」を表示する。また、後処理装置100が第1の位置から第2の位置に移動された場合も、表示パネルの警告メッセージを消去し、「印字許可」を表示する。
【0056】
一方、後処理装置100が第2の位置にあるとき、長尺紙モードが選択されると、表示パネルには「印字禁止」を警告メッセージとして表示し(図10参照)、長尺紙モードのアイコンを非表示とする。このとき、印字モードが非長尺紙モードに変更されると、表示パネルの警告メッセージを消去し、「印字許可」を表示する。また、後処理装置100が第2の位置から第1の位置に移動された場合も、表示パネルの警告メッセージを消去し、「印字許可」を表示する。
【0057】
後処理装置100が第2の位置にあるとき、非長尺紙モードが選択されると、表示パネルには「印字許可」を表示し、長尺紙モードのアイコンを非表示とする。このとき、印字モードが長尺紙モードに変更されると、この選択を不可とする。また、後処理装置100が第2の位置から第1の位置に移動されると、「印字禁止」を警告メッセージとして表示パネルに表示し(図9参照)、長尺紙モードのアイコンを表示するとともに、非長尺紙モードのアイコンを非表示とする。
【0058】
(後処理装置の制御手順、図12及び図13参照)
前記CPU301は以下の制御を行う。図12に示すように、まず、初期動作の設定を行い(ステップS1)、入力ポートを読み込む(ステップS2)。次に、第1位置の検出スイッチSW1がオンか否かを判定し(ステップS3)、後処理装置100が第1の位置にあれば(スイッチSW1がオン)、第1位置フラグをセットし(ステップS4)、第1位置送信データをセットする(ステップS5)。後処理装置100が第1の位置になければ(スイッチSW1がオフ)、第1位置フラグをリセットし(ステップS6)、第1位置送信データをクリアする(ステップS7)。
【0059】
また、第2位置の検出スイッチSW2がオンか否かを判定し(ステップS8)、後処理装置100が第2の位置にあれば(スイッチSW2がオン)、第2位置フラグをセットし(ステップS9)、第2位置送信データをセットする(ステップS10)。後処理装置100が第2の位置になければ(スイッチSW2がオフ)、第2位置フラグをリセットし(ステップS11)、第2位置送信データをクリアする(ステップS12)。
【0060】
次に、後処理が必要でかつ用紙が到達すれば(ステップS13でYES)、後処理を実行する(ステップS14)。その後、通信処理を行い(ステップS15)、出力ポートから必要な信号を画像形成装置本体1に対して出力し(ステップS16)、その他の処理を実行する(ステップS17)。
【0061】
一方、後処理が不要又は用紙が到達しないときは(ステップS13でNO)、ステップS15へ移行する。
【0062】
また、後処理装置100に第1及び第2の位置への自動移動手段が備えられているときは(図6のモータ130参照)、前記ステップS13でNOと判定されたとき、図13に示すルーチンを実行する。
【0063】
第1の位置への移動要求があるか否かを判定し(ステップS18)、移動要求があり、第1位置の検出スイッチSW1がオフしていれば(ステップS19でOFF)、モータ130を第1位置方向にオンし(ステップS20)、スイッチSW1がオンすれば(ステップS19でON)、モータ130をオフする(ステップS21)。
【0064】
また、第2の位置への移動要求があるか否かを判定し(ステップS22)、移動要求があり、第2位置の検出スイッチSW2がオフしていれば(ステップS23でOFF)、モータ130を第2位置方向にオンし(ステップS24)、スイッチSW2がオンすれば(ステップS23でON)、モータ130をオフする(ステップS25)。
【0065】
(画像形成装置本体の制御手順1、図14及び図15参照)
前記CPU201は以下の制御を行う。この制御手順1は前記表2に示した制御を実行するものである。図14に示すように、まず、初期動作の設定を行い(ステップS101)、入力ポートを読み込む(ステップS102)。次に、CPU301からの受信データを解析処理し(ステップS103)、接続されている後処理装置100が長尺紙対応か否かを判定する(ステップS104)。
【0066】
後処理装置100が長尺紙非対応であれば(ステップS104でNO)、今回長尺紙モードが設定されているか否かを判定する(ステップS105)。長尺紙モードに設定されていれば印字禁止フラグをセットし(ステップS106)、設定されていなければ印字禁止フラグをリセットする(ステップS107)。
【0067】
次に、紙詰まりが発生していないこと(ステップS108でNO)、印字禁止フラグがセットされていないこと(ステップS109でNO)、その他印字フラグがセットされていないこと(ステップS110でNO)を確認のうえ、印字要求があると(ステップS111でYES)、印字動作を実行する(ステップS112)。印字動作中では紙詰まり検出/解除処理を実行し(ステップS113、後に説明する)、定着ユニット25の温度制御などその他の処理を実行する(ステップS114)。そして、出力ポートの設定を処理し(ステップS115)、前記ステップS102へ戻る。
【0068】
一方、後処理装置100が長尺紙対応であれば(ステップS104でYES)、図15に示すように、前回の印字モードを判定し(ステップS121)、前回の後処理装置100のセット位置を判定する(ステップS122,S132)。長尺紙モードが選択されており、後処理装置100が前回第1の位置にセットされており(ステップS122の判定)、今回非長尺紙モードが選択されていれば(ステップS123でYES)、表示パネルに印字警告メッセージ(図9参照)を表示し(ステップS124)、印字禁止フラグをセットする(ステップS125)。
【0069】
今回長尺紙モードが選択されており(ステップS123でNO)、かつ、後処理装置100が第2の位置にセットされていれば(ステップS126の判定)、表示パネルに印字警告メッセージ(図10参照)を表示し(ステップS127)、印字禁止フラグをセットする(ステップS128)。
【0070】
後処理装置100が前回第2の位置にセットされており(ステップS122の判定)、今回の後処理装置100のセット位置が第1の位置であり、又は、今回の印字モードが非長尺紙モードであれば(ステップS129でYES)、表示パネル上の印字警告メッセージを消去し(ステップS130)、印字禁止フラグをクリアする(ステップS131)。
【0071】
また、前回の印字モードが非長尺紙モードであり、後処理装置100が前回第2の位置にセットされており(ステップS132の判定)、今回長尺紙モードが選択されていれば(ステップS133でYES)、表示パネルに印字警告メッセージ(図10参照)を表示し(ステップS134)、印字禁止フラグをセットする(ステップS135)。
【0072】
今回非長尺紙モードが選択されており(ステップS133でNO)、かつ、後処理装置100が第1の位置にセットされていれば(ステップS136の判定)、表示パネルに印字警告メッセージ(図9参照)を表示し(ステップS137)、印字禁止フラグをセットする(ステップS138)。
【0073】
後処理装置100が前回第1の位置にセットされており(ステップS132の判定)、今回の後処理装置100のセット位置が第2の位置であり、又は、今回の印字モードが長尺紙モードであれば(ステップS139でYES)、表示パネル上の印字警告メッセージを消去し(ステップS140)、印字禁止フラグをクリアする(ステップS141)。
【0074】
(画像形成装置本体の制御手順2、図16参照)
CPU201による制御手順2を図16に示す。この制御手順2は前記表2に示した制御を実行するものであり、図15に示したステップS121からステップS141に代えて実行される。
【0075】
即ち、後処理装置100が長尺紙対応であれば(図14のステップS104でYES)、図16に示すように、前回の印字モードを判定し(ステップS151)、前回の後処理装置100の設置位置を判定する(ステップS152,S161)。長尺紙モードが選択されていて後処理装置100が前回第1の位置にセットされており(ステップS152の判定)、今回第2の位置にセットされていれば(ステップS153の判定)、表示パネルに印字警告メッセージ(図10参照)を表示し(ステップS154)、印字禁止フラグをセットする(ステップS155)。さらに、表示パネルに非長尺紙モードのアイコンを表示し(ステップS156)、長尺紙モードのアイコンを非表示とする(ステップS157)。
【0076】
後処理装置100が前回第2の位置にセットされており(ステップS152の判定)、今回の後処理装置100のセット位置が第1の位置であり、又は、今回の印字モードが非長尺紙モードであれば(ステップS158でYES)、表示パネル上の印字警告メッセージを消去し(ステップS159)、印字禁止フラグをクリアする(ステップS160)。
【0077】
また、前回の印字モードが非長尺紙モードで、後処理装置100が前回第2の位置にセットされており(ステップS161の判定)、今回第1の位置にセットされていれば(ステップS162の判定)、表示パネルに印字警告メッセージ(図9参照)を表示し(ステップS163)、印字禁止フラグをセットする(ステップS164)。さらに、表示パネルに長尺紙モードのアイコンを表示し(ステップS165)、非長尺紙モードのアイコンを非表示とする(ステップS166)。
【0078】
後処理装置100が前回第1の位置にセットされており(ステップS161の判定)、今回の後処理装置100のセット位置が第2の位置であり、又は、今回の印字モードが長尺紙モードであれば(ステップS167でYES)、表示パネル上の印字警告メッセージを消去し(ステップS168)、印字禁止フラグをクリアする(ステップS169)。
【0079】
(画像形成装置本体の制御手順3、図17参照)
CPU201による制御手順3を図17に示す。この制御手順3は、後処理装置100がモータ130(図6参照)を備えている場合に、画像形成装置本体1から後処理装置100に対して位置移動の要求を実行するものであり、図15に示したステップS121からステップS141と同じ位置に挿入される。
【0080】
即ち、後処理装置100が長尺紙対応であれば(図14のステップS104でYES)、図17に示すように、選択された印字モードを判定のうえ(ステップS171)、後処理装置100のセット位置を判定する(ステップS172,S177)。長尺紙モードが選択されていて後処理装置100が第1の位置にセットされていれば(ステップS172の判定)、第1の位置への移動要求フラグをリセットし(ステップS173)、印字禁止フラグをリセットする(ステップS174)。また、第2の位置にセットされていれば、第1の位置への移動要求フラグをセットし(ステップS175)、印字禁止フラグをセットする(ステップS176)。
【0081】
一方、非長尺紙モードが選択されていて後処理装置100が第1の位置にセットされていれば(ステップS177の判定)、第2の位置への移動要求フラグをセットし(ステップS178)、印字禁止フラグをセットする(ステップS179)。また、第2の位置にセットされていれば、第2の位置への移動要求フラグをリセットし(ステップS180)、印字禁止フラグをリセットする(ステップS181)。
【0082】
(画像形成装置本体の制御手順4、図18参照)
CPU201による制御手順4を図18に示す。この制御手順4は、後処理装置100が第1の位置にセットされているとき、該後処理装置100の動作を禁止するものであり、図15に示したステップS121からステップS141と同じ位置に挿入される。なお、以下に説明するルーチンで現れる「仕上げモード」のアイコンとは図11に符号403で示すものである。図11は表示パネルの初期表示状態を示している。
【0083】
即ち、後処理装置100が長尺紙対応であれば(図14のステップS104でYES)、図18に示すように、選択された印字モードを判定のうえ(ステップS191)、後処理装置100のセット位置を判定する(ステップS192,S197)。長尺紙モードが選択されていて後処理装置100が第2の位置にセットされていれば(ステップS192の判定)、表示パネルに仕上げモードのアイコンを表示し(ステップS193)、印字禁止フラグをリセットする(ステップS194)。また、第1の位置にセットされていれば、仕上げモードのアイコンを非表示とし(ステップS195)、印字禁止フラグをセットする(ステップS196)。
【0084】
一方、非長尺紙モードが選択されていて後処理装置100が第2の位置にセットされていれば(ステップS197の判定)、表示パネルに仕上げモードのアイコンを表示し(ステップS198)、印字禁止フラグをリセットする(ステップS199)。また、第1の位置にセットされていれば、仕上げモードのアイコンを非表示とし(ステップS200)、印字禁止フラグをセットする(ステップS201)。
【0085】
(画像形成装置本体の制御手順5、図19参照)
図19に示す制御手順5は、画像形成装置本体1が複数種類の後処理装置を選択的に接続可能な場合の制御である。ここでの手順は、基本的には図14に示した制御手順1と同様であり、図19の点線内には図15〜図18のいずれかに示したルーチンが挿入される。
【0086】
図19において図14と同じ番号のステップは同じ処理を行い、重複する説明は省略する。図14のルーチンと異なっているのは、接続されている後処理装置100が長尺紙対応であるとき(ステップS104でYES)、該後処理装置100が長尺紙をガイドできる機能を有するのであれば(ステップS116でYES)、図15〜図18に示したいずれかのルーチンに移行する。後処理装置100が長尺紙をガイドできないのであれば(ステップS116でNO)、印字禁止フラグをセットする(ステップS117)。
【0087】
(紙詰まり処理の制御手順、図20参照)
ここで、前記ステップS113で実行される紙詰まり処理(JAM検出/解除処理)について説明する。
【0088】
まず、紙詰まりが発生中か否かを判定し(ステップS211)、発生中でなければ紙詰まりの検出を処理する(ステップS212)。紙詰まりの発生が検出されると(ステップS213でYES)、紙詰まり発生中フラグをセットする(ステップS214)。
【0089】
紙詰まりが発生中であれば(ステップS211でYES)、後処理装置100のセット位置を確認し(ステップS215,S217)、第1の位置にセットされていれば紙詰まり除去中フラグをセットする(ステップS216)。
【0090】
一方、後処理装置100が第2の位置にセットされているときは(ステップS217でYES)、紙詰まり除去中フラグがセットされているときに(ステップS218でYES)、紙詰まり除去中フラグをリセットし(ステップS219)、紙詰まり発生中フラグをリセットする(ステップS210)。
【0091】
即ち、紙詰まりが検出された後に、後処理装置100を第1の位置に移動させることは、後処理装置100を画像形成装置本体1から離脱させて紙詰まり除去の処理しているときと同じ状態になる(ステップS215でYES)。そこで、CPU201は紙詰まり除去中フラグをセットする(ステップS216)。その後、後処理装置100を第2の位置に移動させることは紙詰まり除去の処理が終了して後処理装置100を画像形成装置本体1に連結したのと同じ状態になる(ステップS217でYES)。そこで、CPU201は紙詰まり除去中フラグ及び紙詰まり発生中フラグをリセットする(ステップS219,S220)。
【0092】
(他の実施例)
なお、本発明に係る画像形成システムは前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明に係る画像形成システムの概略構成図であり、後処理装置が第2の位置にセットされている場合を示す。
【図2】図1に示した画像形成システムにおいて後処理装置が第1の位置にセットされている場合を示す。
【図3】本発明に係る画像形成システムの他の例を示す外観図である。
【図4】本発明に係る画像形成システムのさらに他の例を示す外観図である。
【図5】図4に示した画像形成システムの要部を示し、(A)は後処理装置の外観斜視図、(B)は後処理装置が第2の位置にセットされた場合の説明図、(C)は後処理装置が第1の位置にセットされた場合の説明図である。
【図6】本発明に係る画像形成システムのさらに他の例を示す外観図である。
【図7】画像形成装置本体の制御装置を示すブロック図である。
【図8】後処理装置の制御装置を示すブロック図である。
【図9】後処理装置が第2の位置にセットされている場合の表示パネルにおける表示例を示す平面図である。
【図10】後処理装置が第1の位置にセットされている場合の表示パネルにおける表示例を示す平面図である。
【図11】表示パネルの初期表示状態を示す平面図である。
【図12】後処理装置の制御手順を示すフローチャート図である。
【図13】後処理装置の制御手順(図12の続き)を示すフローチャート図である。
【図14】画像形成装置本体の制御手順1を示すフローチャート図である。
【図15】前記制御手順1(図14の続き)を示すフローチャート図である。
【図16】画像形成装置本体の制御手順2を示すフローチャート図である。
【図17】画像形成装置本体の制御手順3を示すフローチャート図である。
【図18】画像形成装置本体の制御手順4を示すフローチャート図である。
【図19】画像形成装置本体の制御手順5を示すフローチャート図である。
【図20】紙詰まり処理の制御手順を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0094】
1…画像形成装置本体
29…排紙口
100…後処理装置
101…進入口
102…外装カバー
200,300…制御装置
201,301…CPU
SW1,SW2…位置検出スイッチ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置本体と後処理装置とこれらの動作を制御する制御装置とを備えた画像形成システムにおいて、
前記後処理装置は、前記画像形成装置本体が排出する長尺紙を受け取るための第1のセット位置と、非長尺紙を受け取るための第2のセット位置との間で移動可能であること、
を特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記後処理装置が第1のセット位置にあるか否かを検出する手段と第2のセット位置にあるか否かを検出する手段との少なくともいずれか一方を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記後処理装置は第1及び第2のセット位置に手動で移動可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記後処理装置は第1及び第2のセット位置に自動的に移動可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記制御装置は、前記画像形成装置本体での紙詰まりを検出した後に前記後処理装置が第1のセット位置に移動されると紙詰まり除去の処理中であると判定し、その後に後処理装置が第2のセット位置に移動されると、紙詰まり除去の処理が終了したと判定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記後処理装置が第1のセット位置にあるとき、該後処理装置の外装部材上部が長尺紙の排出ガイド手段を兼ねることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記後処理装置が第1のセット位置にあるときは該後処理装置の外装部材上部が前記画像形成装置本体の排紙口より下側に配置され、
前記後処理装置が第2のセット位置にあるときは該後処理装置の用紙進入口が前記画像形成装置本体の排紙口と略対向すること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項8】
前記制御装置は、前記後処理装置が第1又は第2のセット位置にあるか否か、又は、画像形成装置本体の印字モードが長尺紙を使用するモードか非長尺紙を使用するモードか否かで、判定条件を異ならせることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項9】
前記制御手段は、印字モードが長尺紙を使用するモードである場合、少なくとも前記後処理装置が第1のセット位置にないときは印字不可能であると判定することを特徴とする請求項8に記載の画像形成システム。
【請求項10】
前記制御手段は、印字モードが非長尺紙を使用するモードである場合、少なくとも前記後処理装置が第2のセット位置にないときは印字不可能であると判定することを特徴とする請求項8に記載の画像形成システム。
【請求項11】
前記制御装置は、印字不可能であると判定したときは印字動作を禁止することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の画像形成システム。
【請求項12】
前記制御装置は、印字不可能であると判定したときは前記後処理装置のセット位置を変更するように警告することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の画像形成システム。
【請求項13】
前記制御装置は、印字不可能であると判定したときは印字モードを変更するように警告することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の画像形成システム。
【請求項14】
前記制御手段は、長尺紙を使用するモードが設定されたとき、前記後処理装置が第1のセット位置にない場合は該後処理装置を第1のセット位置に移動させることを特徴とする請求項4に記載の画像形成システム。
【請求項15】
前記制御手段は、非長尺紙を使用するモードが設定されたとき、前記後処理装置が第2のセット位置にない場合は該後処理装置を第2のセット位置に移動させることを特徴とする請求項4に記載の画像形成システム。
【請求項16】
前記制御手段は、前記後処理装置が第1のセット位置にない場合は長尺紙を使用する印字モードの設定を禁止することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項17】
前記制御手段は、前記後処理装置が第2のセット位置にない場合は非長尺紙を使用する印字モードの設定を禁止することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項18】
前記画像形成装置本体は複数種類の後処理装置を選択的に接続可能であり、
前記制御手段は、接続されている後処理装置の種類を判別し、判別した後処理装置の種類に応じて長尺紙に対する制御を変更すること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項19】
前記制御手段は前記後処理装置が第1のセット位置にあるときに該後処理装置の動作を禁止することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項1】
画像形成装置本体と後処理装置とこれらの動作を制御する制御装置とを備えた画像形成システムにおいて、
前記後処理装置は、前記画像形成装置本体が排出する長尺紙を受け取るための第1のセット位置と、非長尺紙を受け取るための第2のセット位置との間で移動可能であること、
を特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記後処理装置が第1のセット位置にあるか否かを検出する手段と第2のセット位置にあるか否かを検出する手段との少なくともいずれか一方を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記後処理装置は第1及び第2のセット位置に手動で移動可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記後処理装置は第1及び第2のセット位置に自動的に移動可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記制御装置は、前記画像形成装置本体での紙詰まりを検出した後に前記後処理装置が第1のセット位置に移動されると紙詰まり除去の処理中であると判定し、その後に後処理装置が第2のセット位置に移動されると、紙詰まり除去の処理が終了したと判定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記後処理装置が第1のセット位置にあるとき、該後処理装置の外装部材上部が長尺紙の排出ガイド手段を兼ねることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記後処理装置が第1のセット位置にあるときは該後処理装置の外装部材上部が前記画像形成装置本体の排紙口より下側に配置され、
前記後処理装置が第2のセット位置にあるときは該後処理装置の用紙進入口が前記画像形成装置本体の排紙口と略対向すること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項8】
前記制御装置は、前記後処理装置が第1又は第2のセット位置にあるか否か、又は、画像形成装置本体の印字モードが長尺紙を使用するモードか非長尺紙を使用するモードか否かで、判定条件を異ならせることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項9】
前記制御手段は、印字モードが長尺紙を使用するモードである場合、少なくとも前記後処理装置が第1のセット位置にないときは印字不可能であると判定することを特徴とする請求項8に記載の画像形成システム。
【請求項10】
前記制御手段は、印字モードが非長尺紙を使用するモードである場合、少なくとも前記後処理装置が第2のセット位置にないときは印字不可能であると判定することを特徴とする請求項8に記載の画像形成システム。
【請求項11】
前記制御装置は、印字不可能であると判定したときは印字動作を禁止することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の画像形成システム。
【請求項12】
前記制御装置は、印字不可能であると判定したときは前記後処理装置のセット位置を変更するように警告することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の画像形成システム。
【請求項13】
前記制御装置は、印字不可能であると判定したときは印字モードを変更するように警告することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の画像形成システム。
【請求項14】
前記制御手段は、長尺紙を使用するモードが設定されたとき、前記後処理装置が第1のセット位置にない場合は該後処理装置を第1のセット位置に移動させることを特徴とする請求項4に記載の画像形成システム。
【請求項15】
前記制御手段は、非長尺紙を使用するモードが設定されたとき、前記後処理装置が第2のセット位置にない場合は該後処理装置を第2のセット位置に移動させることを特徴とする請求項4に記載の画像形成システム。
【請求項16】
前記制御手段は、前記後処理装置が第1のセット位置にない場合は長尺紙を使用する印字モードの設定を禁止することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項17】
前記制御手段は、前記後処理装置が第2のセット位置にない場合は非長尺紙を使用する印字モードの設定を禁止することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項18】
前記画像形成装置本体は複数種類の後処理装置を選択的に接続可能であり、
前記制御手段は、接続されている後処理装置の種類を判別し、判別した後処理装置の種類に応じて長尺紙に対する制御を変更すること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項19】
前記制御手段は前記後処理装置が第1のセット位置にあるときに該後処理装置の動作を禁止することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2006−248635(P2006−248635A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−64505(P2005−64505)
【出願日】平成17年3月8日(2005.3.8)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月8日(2005.3.8)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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