説明

画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラムおよびトナーユニット

【課題】トナーユニットをトナー特性の改善されたものに替えた場合に、そのトナーの特性を発揮させた高品質の画像の形成を可能にする。
【解決手段】トナーユニットに搭載した不揮発性メモリ20に、トナーユニットに内蔵するトナーの特性に適したディザパターン、γ特性および色変換テーブルのうちの少なくとも一つに関する情報をトナー適合情報21として予め格納しておき、前記不揮発性メモリから前記トナー適合情報を読み出し、このトナー適合情報に基づいた画像処理を画像データに施す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラムおよびトナーユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ等の画像形成装置において、トナーボトルやトナーカートリッジ等のトナーユニットは消耗部品であり、トナーがなくなると新品のトナーユニットと交換する必要がある。トナーユニットの交換に際しては、当該プリンタの製造会社が提供しているもの(純正品)が使用されれば、そのトナーでの高い印字品質や信頼性が保証される。しかし、純正品を模倣して製造された他社製のトナーユニット(非純正品)が使用された場合には、そのような高い印字品質は保証されず、却って印字品質や信頼性の低下を招き、プリンタの故障等のトラブルを引き起こす恐れがあった。
【0003】
そこで、このトナーユニットに何らかの情報を持たせることが従来行われている。例えば、下記の特許文献1においては、カートリッジ内に純正品かどうかの識別情報を暗号化して格納し、この識別情報を復号して純正品かどうかの判断を行なう。
【0004】
しかし、純正品かどうかの識別だけでは、トナーの特性を十分に発揮させることができない。トナーユニットに納められているトナーは、粒子径の微小化など、年々その特性に改良が加えられ、画像品質の向上が図られている。この特性の改善されたトナーは、ほとんどが、プリンタの本体装置が市場に出た後で、それから遅れてトナーユニットの形で市場に現れる。つまり従来のプリンタは、このトナー特性の改良進歩に追従できる手段を持たない。この結果、既に所有するプリンタにおいて、最新のトナーユニットを用いているにも拘わらず、そのトナーの特性を十分に発揮させた高品質な画像を形成することができなかった。
【特許文献1】特開2002−127550号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記従来技術の有する問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、トナーユニットをトナー特性の改善されたものに替えた場合に、そのトナー特性を発揮させて高品質の画像の形成ができる画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラムおよびトナーユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0007】
(1)内蔵するトナーの特性に適したディザパターン、γ特性および色変換テーブルのうちの少なくとも一つに関する情報がトナー適合情報として格納された不揮発性メモリを搭載したトナーユニットと、前記不揮発性メモリから前記トナー適合情報を読み出し、このトナー適合情報に基づいた画像処理を画像データに施す画像処理手段と、前記画像処理手段により画像処理された画像データに従って印刷画像を形成する画像形成手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【0008】
(2)前記トナー適合情報とは異なる画像生成情報がデフォルト情報として格納された記憶手段をさらに有し、前記トナー適合情報が得られない場合、前記画像処理手段は、前記デフォルト情報を読み出し、このデフォルト情報に基づいた画像処理を画像データに施す、ことを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0009】
(3)前記トナーユニットに搭載した前記不揮発性メモリに当該トナーユニットの使用開始日時を書き込む手段をさらに有し、前記使用開始日時から現在日時までの経過時間が、トナーの有効期間に対応する一定期間を超過したと判断された場合、前記画像処理手段は、前記デフォルト情報を読み出し、このデフォルト情報に基づいた画像処理を画像データに施す、ことを特徴とする(2)に記載の画像形成装置。
【0010】
(4)前記デフォルト情報が、ディザパターン、γ特性および色変換テーブルのうちの少なくとも一つに関する情報である、ことを特徴とする(2)または(3)に記載の画像形成装置。
【0011】
(5)前記デフォルト情報が、前記トナー適合情報を使用した場合よりも低い解像度となる情報である、ことを特徴とする(2)または(3)に記載の画像形成装置。
【0012】
(6)前記デフォルト情報が、前記トナー適合情報を使用した場合よりも中間調の生成を行う中間調レベル数を少なくした画像生成情報である、ことを特徴とする(2)または(3)に記載の画像形成装置。
【0013】
(7)前記デフォルト情報が、中間調の生成を行わない画像生成情報である、ことを特徴とする(2)または(3)に記載の画像形成装置。
【0014】
(8)トナーユニットがトナー無し状態になったことを検出するトナー無し検出手段と、前記トナー無し検出手段によりトナー無し状態が検出されたとき、前記不揮発性メモリに格納されている前記トナー適合情報を消去する消去手段と、をさらに有する、ことを特徴とする請求項(1)ないし(7)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0015】
(9)トナーユニットに搭載した不揮発性メモリから、トナーユニットに内蔵するトナーの特性に適したディザパターン、γ特性および色変換テーブルのうちの少なくとも一つに関する情報を有するトナー適合情報を読み出し、読み出した前記トナー適合情報に基づいた画像処理を画像データに施す画像処理ステップと、前記画像処理された画像データに従って印刷画像を形成する画像形成ステップと、を有することを特徴とする画像形成方法。
【0016】
(10)前記トナー適合情報が得られない場合、前記画像処理ステップにおいて、前記トナー適合情報とは異なる画像生成情報がデフォルト情報として格納された記憶手段から当該デフォルト情報が読み出され、このデフォルト情報に基づいた画像処理が画像データに施される、ことを特徴とする(9)に記載の画像形成方法。
【0017】
(11)トナーユニットに搭載した不揮発性メモリから、トナーユニットに内蔵するトナーの特性に適したディザパターン、γ特性および色変換テーブルのうちの少なくとも一つに関する情報を有するトナー適合情報を読み出し、読み出した前記トナー適合情報に基づいた画像処理を画像データに施す画像処理手順と、前記画像処理された画像データに従って印刷画像を形成する画像形成手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする画像形成プログラム。
【0018】
(12)前記トナー適合情報が得られない場合、前記画像処理手順において、前記トナー適合情報とは異なる画像生成情報がデフォルト情報として格納された記憶手段から当該デフォルト情報が読み出され、このデフォルト情報に基づいた画像処理が画像データに施される、ことを特徴とする(11)に記載の画像形成プログラム。
【0019】
(13)上記(11)または(12)に記載の画像形成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0020】
(14)内蔵するトナーの特性に適したディザパターンまたはγ特性または色変換テーブルのうちの少なくとも一つに関する情報がトナー適合情報として格納された不揮発性メモリを搭載したことを特徴とするトナーユニット。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、画像形成装置を市場に出した後にトナー製造プロセスが変更され、トナーの粒子径の微小化など、そのトナー特性に改良が加えられた場合でも、そのトナーの特性に適したディザパターン、γ特性および色変換テーブルの少なくとも一つに関するトナー適合情報を、トナーユニットの不揮発性メモリから読み取り、画像データに施される画像処理に用いるので、トナー特性にマッチした画像の生成が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明の実施形態にかかる画像形成装置を備えた印刷システムの全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態にかかる印刷システムは、画像形成装置としてのプリンタ1と、印刷ジョブ送信装置としてのPC(パーソナルコンピュータ)2とを備え、これらはネットワーク3を介して相互に通信可能に接続されている。なお、ネットワーク3に接続される機器の種類および台数は、図1に示す例に限定されない。また、PC2は、ネットワーク3を介することなく、プリンタ1と直接機器間で接続(ローカル接続)されていてもよい。
【0024】
図2は、本実施形態にかかるプリンタ1の構成を示すブロック図である。図2に示すように、プリンタ1は、CPU11、ROM12、RAM13、操作パネル部14、印刷部15、およびネットワークインタフェース16を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス17を介して相互に接続されている。
【0025】
CPU11は、プログラムにしたがって上記各部の制御や各種の演算処理等を行う。ROM12は、プリンタ1の基本動作を制御する各種プログラムやパラメータを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラムやデータを記憶する。
【0026】
操作パネル部14は、各種情報が表示されるタッチパネル、コピー枚数等を設定するテンキー、動作の開始を指示するスタートキー、動作の停止を指示するストップキー、各種設定条件を初期化するリセットキー等を備えている。
【0027】
印刷部15は、電子写真方式により画像データを用紙に印刷する。図3は、プリンタ1の印刷部15の構造を説明するための図である。
【0028】
図3に示すように、印刷部15は、矢印方向に回転する感光体ドラム41の周囲に、帯電装置42、露光装置43、現像装置44、中間転写ベルト45、および清掃装置46がそれぞれ配置されて構成されており、CMYKの4つの色成分(以下、単に「色」という場合がある。)の画像を重ね合せてカラー画像を形成することができる。
【0029】
帯電装置42により一様に帯電された感光体ドラム41の表面に、露光装置43よりレーザ光が照射されて、画像データに基づく静電潜像が作成される。静電潜像は感光体ドラム41の回転に伴い、現像装置44と対向する位置まで搬送される。
【0030】
現像装置44は、回転体を4回転させる間に各色の像を形成する4回転型の現像装置44からなる。トナー容器47と現像ローラ48を一体的に備えたトナーカートリッジ19が、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色ごとに用意され、回転軸の周りに回転可能に配設した構成となっている。この各色用のトナーカートリッジ19は、現像装置44の回転により、順次感光体ドラム表面に対向する位置に持って来られる。
【0031】
まず上記トナーカートリッジ19により顕像化された1色目のトナー画像は、第1の転写部49にて中間転写ベルト45上に転移され、感光体ドラム41上の転写残留トナーは清掃装置46により取り除かれる。
【0032】
再び、感光体ドラム41は、帯電、現像、転写、清掃工程を経て、2色目画像が形成され、中間転写ベルト45上へ像が重ね合わせられる。
【0033】
同様の工程で4色CMYKの画像が中間転写ベルト45に作像され、給紙カセット50から給紙ローラ51により送り出された転写紙52へ、第2の転写部53にて4色共に転写される。転写紙52はそのまま定着装置54を経て印刷部15外へ搬送される。
【0034】
図2に略示するように、上記した各色CMYKのトナーカートリッジ19には、不揮発性の記憶素子(不揮発性メモリ)20が、外部から読み書き可能な取り付け形態で搭載される。また、ROM12内には、デフォルト情報30の記憶手段となる格納領域が設けられる。
【0035】
図4は、トナーカートリッジ19に搭載した上述の不揮発性メモリ20と、これに関連するプログラムとしてROM12内に格納されている機能部との関係を示したものである。
【0036】
上記したトナーカートリッジ19の不揮発性メモリ20には、内蔵するトナーの特性に適したディザパターン、γ特性および色変換テーブルのうちの少なくとも一つに関する情報がトナー適合情報21として格納されている。
【0037】
ここで「ディザパターン」とは、濃淡画像の階調を再現する2値化の閾値マトリクスである。また「γ特性」とは、トナーの持つ記録濃度特性を直接または間接に表したものをいい、前者としてはレーザーの発光時間とトナーの付着量との関係を記述した補正前のγ曲線(図13参照)のデータの例があり、また後者としては、入力された値を変換して線形性の記録濃度特性が得られるようにするためのテーブル(γ変換テーブル(図18参照))の例がある。また「色変換テーブル」とは、モニタ色空間(RGB)からプリンタ色空間(CMYK)へ変換を行なうCMM(Color Management Module)変換情報である。
【0038】
これらの画像生成に関わる情報については、ノウハウを伴うものであるので、内容は暗号化されて格納される。この処理を行うため、ROM12内のプログラムとして、情報書き込み処理部24、およびその指示を受けて動作する暗号化処理部25が設けられる。この暗号化処理部25は、情報書き込み処理部24からの指示に基づいて、指定されたデータを不揮発性メモリ20内の特定のアドレスに暗号化して書き込む働きをする。また、不揮発性メモリ20内に暗号化されて格納されている上記画像生成に関わる情報を復号して読み出すため、復号化処理部26と情報読み出し処理部27が設けられる。
【0039】
一方、デフォルト情報30の記憶手段31として、ROM12の記憶領域の一部が割り当てられる。この記憶手段31に格納されるデフォルト情報30は、不揮発性メモリ20に格納されているトナー適合情報21を用いた場合に比べ、画像品質のレベルにつき上記トナー適合情報21を使用したときのような高い解像度は達成されないが、トナーの特性が不明であっても、一般のトナーを用いたときの通常の画像品質が保証されるというものであり、デフォルト情報30は、そのような画像品質レベルが得られる画像生成情報である。従って、このデフォルト情報を使用すると、トナー適合情報21を使用した場合よりも、プリンタの解像度が劣化してしまうことになる。かかる作用をするデフォルト情報30は、ディザパターン、γ特性および色変換テーブルのうちの少なくとも一つの情報をパラメータとして変更することで、実現することができる。
【0040】
しかし、プリンタの解像度が低くなるという結果だけで十分な場合は、中間調の生成を行う中間調レベル数(スクリーンの線数)を少なくすること、または中間調の生成を行わないことで、実現することができる。
【0041】
上記ROM12は、さらにプログラムによるトナー無し検出部28を含んでおり、CPU11はトナーカートリッジ19内に設けたトナー検出センサ(図示せず)と共働して、トナー容器47内のトナーが無くなった状態を検出する。そしてROM12には、不揮発性メモリ20に格納されているトナー適合情報21を消去するための消去処理部29が含まれている。
【0042】
上記不揮発性メモリ20には、上記した画像形成に関わる情報の他に、画像形成に関わらない情報として、トナーカートリッジ19の使用を開始した日時の情報(使用開始日時情報)22も格納される。そして、この使用開始日時を確定するため、CPU11に接続されている時計ユニット18が利用され、これから現在の日付と時刻を取得して利用する構成となっている。
【0043】
次に、本実施形態の印刷システムにおける画像形成装置の動作を、図4、図5を参照しながら説明する。
【0044】
図5は、本実施形態におけるプリンタ1の印刷処理の具体的手順を示すフローチャートである。図5のフローチャートに示すアルゴリズムは、プリンタ1のROM12に制御プログラムとして記憶されており、動作開始の際にRAM13に読み出されてCPU11によって実行される。なお、図4中で太線矢印は画像生成に関わる情報の流れを示す。
【0045】
スタートは、このケースでは電源投入を意味する。装置の電源が投入されると、CPU11は、まずトナーカートリッジ19がトナー無し状態になっていないことを確認する(S101)。これはトナー無し検出部28からの信号をチェックすることにより行う。
【0046】
トナー無し状態でないことが確認ができた場合(S101:NO)、正常系のルートとなりステップS105に進む。
【0047】
トナー無し状態が検出される形態には、印刷処理によってトナーカートリッジ19内のトナーが消費されてトナー無し状態になった場合と、トナーカートリッジ19自体が装置本体にセットされていない場合、およびトナーカートリッジが純正品でなくトナー有無検知ができない場合の3形態がある。
【0048】
トナーカートリッジ19がトナー無し状態になっていた場合(S101:YES)、トナー無し検出部28がこれを検出し、CPU11にその旨を通知する。CPU11は、これを受けて、ROM12内に格納された消去処理部29に対して、トナーカートリッジ19の不揮発性メモリ20内に暗号化されて格納されているトナー適合情報21を消去する旨の指示を発行する。これにより消去処理部29が、不揮発性メモリ20内のトナー適合情報21を消去する(S102)。そして、トナー無し状態である旨のメッセージを操作パネル部14に表示し(S103)、トナー無し状態が解除されるのを待つ(S104)。トナー無し状態が解除されれば(S104:YES)、正常系のルートに復帰し、ステップS105に進む。
【0049】
ステップS105では、情報読み出し処理部27を介して、トナーカートリッジ19の不揮発性メモリ20に暗号化されて格納されているトナー適合情報21を、復号化処理部26によって復号して読み出し(S105)、不揮発性メモリ20にトナー適合情報21が格納されているかどうかのチェックを実施する(S106)。
【0050】
上記のトナー適合情報21が正常に読み出せた場合(S106:YES)、CPU11は、読み出したトナー適合情報21から、ディザパターン、γ特性およびCMM変換情報のうちの少なくとも一つに関する情報を、画像生成に関わる情報として取得し、画像生成に反映させる。
【0051】
すなわち、S106の判断において、トナーカートリッジ19の不揮発性メモリ20に、トナー適合情報21が格納されていると判断された場合(S106:YES)、CPU11は、続いてトナーカートリッジ19の不揮発性メモリ20に使用開始日時情報22が格納されていることを確認する(S107)。確認ができた場合には、さらに使用開始日時情報22と現在の日時との差が、トナーの有効期間に相当する一定値以内に納まっていることの確認を行う(S109)。これらの確認ができた場合(S107:YES、S109:YES)、不揮発性メモリ20のトナー適合情報21を読み出して使用し、このトナー適合情報に基づいた画像処理を画像データに施す(S112)。そして、この画像処理された画像データに従って画像生成処理を行い、印刷画像を形成する(S113)。
【0052】
このため、不揮発性メモリ20内に格納されているのがディザパターンに関する情報(以下、ディザパターン情報という)である場合には、本体装置出荷後にトナー製造プロセスが改良され、例えば小粒径化等の改良がなされたときでも、このトナーに適合するディザパターンの最適値に調整することが可能である。また格納されているのがγ特性に関する情報(以下、γ特性情報という)である場合には、本体装置出荷後にトナー製造プロセスが改良され、例えば小粒径化等によりトナーの特性が変わってしまったときでも、プリンタ1のγ特性をこれに適合する最適値に調整することが可能である。同様に、不揮発性メモリ内に格納されているのが色変換テーブルである場合には、本体装置出荷後にトナー製造プロセスが改良され、小粒径化等により色身が微妙に変わってしまった場合であっても、色変換テーブルを最適なものに調整することが可能である。
【0053】
ところで、電源を投入した際にトナー適合情報が得られない場合として、次の3態様が考えられる。第1は、純正品のトナーカートリッジ19がセットされているが、その不揮発性メモリ20の内容が消去されている場合、第2はトナーカートリッジ19自体が装置本体にセットされていない場合、第3はトナーカートリッジが純正品でなく不揮発性メモリを持たないか、不揮発性メモリを有していてもトナー適合情報が格納されていない場合である。
【0054】
この例では、上記のトナー適合情報21が正常に読み出せない場合を、S106において、不揮発性メモリ20にトナー適合情報21が格納されていないと判断する場合として扱っている(S106:NO)。このS106の判断において、不揮発性メモリ20にトナー適合情報21が格納されていないと判断された場合(S106:NO)、CPU11は、記憶手段31に格納されているデフォルト情報30を読み出し、これに基づき画像生成を実施する。
【0055】
すなわち、トナー適合情報21が正常に読み出せない旨の警告メッセージを操作パネル部14に表示し(S110)、装置内のROM12に格納されているデフォルト情報30を使用し、このデフォルト情報30に基づいた画像処理を画像データに施す(S111)。そして、この画像処理された画像データに従って画像生成処理を行い、印刷画像を形成する(S113)。
【0056】
上記デフォルト情報30は、トナーカートリッジ19のトナー適合情報21と同じく画像生成に関わる情報であるが、トナーカートリッジ19のトナー適合情報21よりも低解像度となるような画像生成情報が採用されている。このため非純正品、例えば使用済みトナーユニットに対してトナーを詰めた所謂詰め替えトナーユニットが使用された場合には、カラー等の再現性が低くなる為、詰め替えトナーユニットに対する抑止効果が期待できる。
【0057】
プログラムはステップS106からステップS107に進む。ステップS107においては、トナーカートリッジ19の不揮発性メモリ20に使用開始日時情報22が格納されているかどうかのチェックを実施する(S107)。
【0058】
上記使用開始日時情報22を記憶するための不揮発性メモリ20の領域は、工場出荷時には未書込きみの状態になっている。トナーカートリッジ19がもし新品で工場出荷時のままである場合、情報読み出し処理部27から、上記のトナーカートリッジ19の使用開始日時情報22は未書込である旨がCPU11に伝えられる。
【0059】
もしトナーカートリッジ19の不揮発性メモリ20に使用開始日時情報22が格納されていない場合(S107:NO)、CPU11は、現在の時刻を内蔵の時計ユニット18から現在の日時の情報を取得し、それを使用開始日時情報22として扱い、トナーカートリッジ19の不揮発性メモリ20へ暗号化して書き込む(S108)。この書き込みは情報書き込み処理部24から暗号化処理部25を通し暗号化して行う。
【0060】
次に、S107の判断において、トナーカートリッジ19の不揮発性メモリ20にすでに使用開始日時情報22が書き込まれている場合(S107:YES)、CPU11は時計ユニット18から「現在の日時」を読み出して、トナーカートリッジ19の不揮発性メモリ20から読み出したトナーカートリッジ19の使用開始日時情報22との比較を行なう。比較の結果、トナーカートリッジ19の使用開始日時から一定の期間以上経過していると判断された場合、トナーカートリッジ19内のトナーの経年劣化が予想されるため、CPU11は、ROM12内に格納されている上述のデフォルト情報30を読み出し、これに基づき画像生成を実施する。
【0061】
すなわち、上記の使用開始日時情報22と現在の日時の差が、トナーの有効期間に相当する一定値以内に納まっているかどうかのチェックを行なう(S109)。もし使用開始日時情報22と現在の時刻の差が、トナーの有効期間に相当する一定値以内に納まっていなければ(S109:NO)、その旨の警告メッセージを表示し(S110)、装置内に格納されている低解像度となるデフォルト情報30を使用する(S111)。そして、このデフォルト情報30に基づいて画像生成処理を実行する(S113)。これにより上述したデフォルトの低解像度による画像生成に移行する。
【0062】
トナー無しの状態になる前のボトルに非純正のトナーを詰めたような詰め替えトナーユニットが使用された場合であっても、使用開始日時から一定の期間以上経過していると判断された場合には、デフォルト情報30に基づく画像生成処理が実施され、粗い画像となってしまうので、そのような詰め替えトナーユニットの使用をある程度抑止できる効果がある。また、使用期限が切れて劣化したトナーを使用し続けていることをユーザーに報せ、トナーユニットの交換を促すことができるので、劣化トナーによるトラブルを回避することができる。
【0063】
逆に、使用開始日時情報22と現在の時刻の差が、トナーの有効期間に相当する一定値以内に納まっている場合(S109:YES)、正常なトナーカートリッジであると判断し、S105で読み出した値、つまりトナーカートリッジ19の不揮発性メモリ20に格納されていたトナー適合情報21を使用し、このトナー適合情報21に基づいた画像生成処理を実行する(S113)。
【0064】
なお、再度画像生成処理が実施される場合には、既に得られたトナー適合情報21またはデフォルト情報30が使用される。また、ステップS101〜S112の処理は、電源投入時のみならず、所定の時点で適宜実行されてもよい。
【0065】
例えば、上記実施形態においては、電源投入と同時にトナーカートリッジ19がトナーの有無をチェックしているが(S101)、画像生成処理(S113)の終了後にチェックするようにしてもよい。この場合には、トナーが消費されて行き、トナーカートリッジ19がトナー無し状態になったときに、不揮発性メモリ20内のトナー適合情報21を消去(S102参照)する。この消去処理によって、次回からは、ステップS106でトナー適合情報21の読み出しが正常に行なわれなくなるので、CPU11は、ROM12内に格納されているデフォルト情報30を読み出し、これに基づき画像生成を実施するようになる。
【0066】
次に、上記トナー適合情報21とデフォルト情報30の具体例について説明する。
(1)ディザパターン情報
図6に、トナーカートリッジ19の不揮発性メモリ20にトナー適合情報21として格納されるディザパターンテーブルの例を示す。指定された階調(%)が図の中の数値より大きい場合に対応する位置にドットを生成することを示す。図7はこのディザパターンテーブルに基づいて10%の階調パターンを生成した例を、また図8は同様に20%の階調パターンを生成した例を示している。このパターンは0%100%まで1%刻みの階調パターンを生成することができる。
【0067】
図9は装置内のROM12に格納されるデフォルト情報30としてのディザパターンである。通常階調は連続になるはずであるが、トナーの特性が悪いとディザのパターンによってはリニアな階調再現性が得られず、グラデーション等で色むらが発生する場合がある。このため、トナーカートリッジ19の不揮発性メモリ20の情報が読み出せない状況下の場合には、図9のように階調を10%刻みとし、階調再現性を図6のトナー適合情報21の場合よりも下げて色むらが発生しないようにしている。
【0068】
図10はこのディザパターンテーブルに基づいて10%の階調パターンを生成した例を、また図11は同様に20%の階調パターンを生成した例を示している。トナーの特性が悪いと微細なパターンが再現できないことがあるため、意図的にスクリーンの繰り返し周期(生成するドットの間隔)を2倍にしている。
(2)γ特性情報
図12、図13はレーザーの発光時間(単位ピクセル内でドットを生成した数)を横軸に、その際に実際のトナーの付着量(出力された画像の明るさの逆数)を縦軸に取ったグラフである。図12は理想的な特性を示しているが、実際には図13のように発光時間が短い領域では、トナー付着量が低く(明るい画像)なり、発光時間が長い領域ではトナー付着量が大きい(画像が暗くなる)傾向を示す。このカーブをプリンタ1のγ特性と呼んでいるが、そのカーブはトナーの性質に大きく依存する。
【0069】
入力された値を変換して非線形性を逆補正し線形性とするためのテーブル(γ変換テーブル)の例を図18に示す。本発明では、この図18に相当する情報が、トナー適合情報21として、トナーカートリッジ19の不揮発性メモリ20に格納される。図18では、入力となる階調レベルの値(入力値)に対して、対応する発光時間量を8Bit(0255)の変換値として示している。
【0070】
図14は、図18のトナー適合情報21における入力値とγ変換値の関係をグラフにしたものである。γ変換後の値を基にレーザーの発光時間を決定すれば図13のγ特性が逆補正され、図12に示したリニアに近いγ特性を得ることができる。
【0071】
もし、トナーカートリッジ19の不揮発性メモリ20からトナー適合情報21としてγ変換テーブルの値が読み出せなかった場合、装置は、トナーの特性が不明な状況であるため、装置内のROM12に格納されているデフォルト情報30のγ変換テーブルを使用することになる。
【0072】
この場合、仮にデフォルト情報30として図15のようなリニアな特性を使用すると、実際にはトナーは図13のようなγ特性を持っているのが一般的であるため、ハイライト部分は色が飛んでしまい、色の濃い部分は画像がつぶれてしまうという問題が生じる。
【0073】
このためデフォルト情報30として、図16のような特性のγ変換テーブルを用いる。図19に、図16に相当するγ変換テーブルの例を示す。図16の特性では、全体として図14のような曲線を直線で近似している。直線で近似するのは、万が一トナーの特性とγテーブルの特性が合わなかった場合、グラデーション部分に色むら(最悪は濃度の逆転現象)が発生するのを防ぐためである。直線で近似することで、近傍の階調レベルが同一の値に変換される。これによって階調表現性は落ちるが、色むらの発生を押さえることができる。
(3)色変換テーブル
カラーマネージメント処理に3D−LUT(三次元ルックアップテーブル:3DimensionLookUpTable)方式を使用し、RGB入力に対してYMCKの各色の出力レベルを決定する色変換テーブルをトナー適合情報21とする例について述べる。
【0074】
図17に、このトナー適合情報21として用いる3D−LUTの概念図を示す。3次元空間で、x軸方向、y軸方向、z軸方向がそれぞれRGBの各入力レベルに対応している。そして一致した格子点の座標に対応するテーブルの値を参照し、その情報が色変換結果として出力される。実際には中間の座標値が入力された場合に補完処理を行なっている。このような3次元のテーブルをYMCKの各色に対応して合計4個持つことにより、入力されるRGBに対応したYMCKの出力値を決定することができる。図17の場合、1色あたり10個の座標点を取っているので、交点の数(テーブルのサイズ)は10×10×10=1000になり、実際のルックアップテーブルのサイズは1000Byteになる。
【0075】
各色のトナーカートリッジ19は、自分の色用の上記3D−LUTを、バイナリ形式で内部の不揮発性メモリ20内に持っている。
【0076】
プリンタ1は上記のバイナリ形式の3D−LUTデータをトナー適合情報21として読み出し、読み出した3D−LUTテーブルに基づいて色変換処理を行ない、これによりトナーの特性に最適な色変換処理を実行する。
【0077】
トナーカートリッジ19から上記の3D−LUTの情報が読み出せなかった場合、RGBからCMYKへの変換は、デフォルト情報30として単純に下記の変換式(補色変換)を使用する。ただし、このような単純な変換を実行した場合、トナーの特性が十分に反映されないため、最終的に希望の色が得られない場合がある。
【0078】
K= min(1−R,1−G,1−B)
Y= (1−B−K)÷(1−K)
M= (1−G−K)÷(1−K)
C= (1−R−K)÷(1−K)
上記実施形態によれば、画像形成装置が製品として市場に出た後において、製造プロセスの改善等で、トナーの小粒径化等のトナー特性の向上がなされた場合であっても、不揮発性メモリ20に格納してあるトナー適合情報21を変更することで、そのトナー特性にマッチした最適な画像の生成を、常に当該画像形成装置において行うことが可能になる。
【0079】
本発明は、トナーボトル、トナーカートリッジ等のトナーユニットの形を問わず、またモノクロプリンタ、カラープリンタ等の種類を問わず、装置を市場に出した後でトナー特性の改善がなされた場合に、このトナー特性を発揮させて高品質の画像を得ようとする画像形成装置のすべてに適用可能である。
【0080】
本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。
【0081】
本発明は、一般にプリンタに適用されるが、例えば複写機、ファクシミリ、多機能周辺機器(FMP:Multi−Function Peripheral)等の他の画像形成装置にも適用可能である。
【0082】
また本実施形態の画像形成装置における各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウエア回路、またはプログラムされたコンピュータのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、たとえばフレキシブルディスクやCD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって適用されてもよいし、インターネットなどのネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスクなどの記憶部に転送されて記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されもよいし、装置の一機能としてその装置のソフトウエアに組み込まれてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の画像形成装置としてのプリンタを備えた印刷システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明のプリンタの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明のプリンタにおける印刷部の構成を示す概略図である。
【図4】本発明のプリンタの画像処理の機能部分を示すブロック図である。
【図5】本発明のプリンタの画像処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明のプリンタにおいてトナーカートリッジにトナー適合情報として格納されるディザパターンテーブルを例示した図である。
【図7】図6のディザパターンテーブルに基づいた10%の階調パターンを示した図である。
【図8】図6のディザパターンテーブルに基づいた20%の階調パターンを示した図である。
【図9】本発明のプリンタにおいてROMに格納されるデフォルト情報としてのディザパターンを例示した図である。
【図10】図9のディザパターンテーブルに基づいた10%の階調パターンを示した図である。
【図11】図9のディザパターンテーブルに基づいた20%の階調パターンを示した図である。
【図12】レーザーの発光時間とトナーの付着量との関係を示した理想的なγ特性のグラフである。
【図13】レーザーの発光時間とトナーの付着量との関係を示した実際のγ特性のグラフである。
【図14】図18のトナー適合情報における入力値とγ変換値の関係を示したグラフである。
【図15】図14のトナー適合情報における入力値とγ変換値の関係がリニアな特性を示したグラフである。
【図16】本発明のプリンタにおいて画像処理のデフォルト情報として記憶させるγ変換特性を例示した図である。
【図17】本発明のプリンタにおいて画像処理のデフォルト情報として記憶させる3D−LUTの概念図である。
【図18】本発明のプリンタにおいてトナー適合情報として不揮発性メモリに格納されるγ変換テーブルを示した図である。
【図19】本発明のプリンタにおいて画像処理のデフォルト情報として記憶させる図16に対応するγ変換テーブルを例示した図である。
【符号の説明】
【0084】
1 プリンタ、
2 PC、
3 ネットワーク、
11 CPU、
12 ROM、
13 RAM、
14 操作パネル部、
15 印刷部、
16 ネットワークインタフェース、
17 バス、
18 時計ユニット、
19 トナーカートリッジ、
20 不揮発性メモリ、
21 トナー適合情報、
22 使用開始日時情報、
24 情報書き込み処理部、
25 暗号化処理部、
26 復号化処理部、
27 情報読み出し処理部、
28 トナー無し検出部、
29 消去処理部、
30 デフォルト情報、
31 記憶手段、
41 感光体ドラム、
42 帯電装置、
43 露光装置、
44 現像装置、
45 中間転写ベルト、
46 清掃装置、
47 トナー容器、
48 現像ローラ、
49 第1の転写部、
50 給紙カセット、
51 給紙ローラ、
52 転写紙、
53 第2の転写部、
54 定着装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内蔵するトナーの特性に適したディザパターン、γ特性および色変換テーブルのうちの少なくとも一つに関する情報がトナー適合情報として格納された不揮発性メモリを搭載したトナーユニットと、
前記不揮発性メモリから前記トナー適合情報を読み出し、このトナー適合情報に基づいた画像処理を画像データに施す画像処理手段と、
前記画像処理手段により画像処理された画像データに従って印刷画像を形成する画像形成手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記トナー適合情報とは異なる画像生成情報がデフォルト情報として格納された記憶手段をさらに有し、
前記トナー適合情報が得られない場合、前記画像処理手段は、前記デフォルト情報を読み出し、このデフォルト情報に基づいた画像処理を画像データに施す、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記トナーユニットに搭載した前記不揮発性メモリに当該トナーユニットの使用開始日時を書き込む手段をさらに有し、
前記使用開始日時から現在日時までの経過時間が、トナーの有効期間に対応する一定期間を超過したと判断された場合、前記画像処理手段は、前記デフォルト情報を読み出し、このデフォルト情報に基づいた画像処理を画像データに施す、
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記デフォルト情報が、ディザパターン、γ特性および色変換テーブルのうちの少なくとも一つに関する情報である、ことを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記デフォルト情報が、前記トナー適合情報を使用した場合よりも低い解像度となる情報である、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記デフォルト情報が、前記トナー適合情報を使用した場合よりも中間調の生成を行う中間調レベル数を少なくした画像生成情報である、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記デフォルト情報が、中間調の生成を行わない画像生成情報である、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。
【請求項8】
トナーユニットがトナー無し状態になったことを検出するトナー無し検出手段と、
前記トナー無し検出手段によりトナー無し状態が検出されたとき、前記不揮発性メモリに格納されている前記トナー適合情報を消去する消去手段と、をさらに有する、
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
トナーユニットに搭載した不揮発性メモリから、トナーユニットに内蔵するトナーの特性に適したディザパターン、γ特性および色変換テーブルのうちの少なくとも一つに関する情報を有するトナー適合情報を読み出し、読み出した前記トナー適合情報に基づいた画像処理を画像データに施す画像処理ステップと、
前記画像処理された画像データに従って印刷画像を形成する画像形成ステップと、
を有することを特徴とする画像形成方法。
【請求項10】
前記トナー適合情報が得られない場合、前記画像処理ステップにおいて、前記トナー適合情報とは異なる画像生成情報がデフォルト情報として格納された記憶手段から当該デフォルト情報が読み出され、このデフォルト情報に基づいた画像処理が画像データに施される、
ことを特徴とする請求項9に記載の画像形成方法。
【請求項11】
トナーユニットに搭載した不揮発性メモリから、トナーユニットに内蔵するトナーの特性に適したディザパターン、γ特性および色変換テーブルのうちの少なくとも一つに関する情報を有するトナー適合情報を読み出し、読み出した前記トナー適合情報に基づいた画像処理を画像データに施す画像処理手順と、
前記画像処理された画像データに従って印刷画像を形成する画像形成手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする画像形成プログラム。
【請求項12】
前記トナー適合情報が得られない場合、前記画像処理手順において、前記トナー適合情報とは異なる画像生成情報がデフォルト情報として格納された記憶手段から当該デフォルト情報が読み出され、このデフォルト情報に基づいた画像処理が画像データに施される、
ことを特徴とする請求項11に記載の画像形成プログラム。
【請求項13】
請求項11または12に記載の画像形成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項14】
内蔵するトナーの特性に適したディザパターンまたはγ特性または色変換テーブルのうちの少なくとも一つに関する情報がトナー適合情報として格納された不揮発性メモリを搭載したことを特徴とするトナーユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2008−105233(P2008−105233A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−289128(P2006−289128)
【出願日】平成18年10月24日(2006.10.24)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】