説明

画像形成装置

【課題】 正規の画像形成動作直前の帯電前電位として、充分な電位コントラストを確保し、帯電ムラを発生させること無く、良好な画像を得ることのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 正規の画像形成を行う感光ドラム上での領域Iの直前の非画像形成領域に、転写部材に電圧を印加させないで、画像形成領域で印加される正規の帯電電圧よりも絶対値で低い帯電電圧を印加する領域IIを設け、さらに領域IIが、感光ドラム1周を超過する場合には、1周を超過した分だけ領域IIの直前に、領域IIの表面電位よりも絶対値で低い表面電位となるような領域IIIを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式を用いた画像形成装置に関するものである。
【0002】
ここで、電子写真画像形成装置としては、例えば、複写機、レーザービームプリンタ、LEDプリンタ、ファクシミリ装置等が含まれる。
【背景技術】
【0003】
図6に電子写真方式を用いた従来の画像形成装置の模式図を示す。
【0004】
従来の画像形成装置では、静電潜像担持体である感光ドラム100と、感光ドラム100を一様に帯電させる帯電ローラ201と、帯電された感光ドラム100に印字情報及び画像情報に対応する静電潜像をレーザー露光により形成させる露光装置300と、形成された静電潜像を現像剤(トナー)を用いて可視像化する現像ローラ401と、可視像化されたトナー像を記録メディア900に転写する転写ローラ501と、感光ドラム100上の転写残りトナーなどを除去するクリーニング装置600と、転写された記録メディア900上のトナー像を永久定着させる定着装置800、そして記録メディア900を供給する給紙装置たるカセット700を備えている。
【0005】
このような従来の画像形成装置における画像形成プロセスは、図7に示すようなタイミングで実施される。図7は、感光ドラムの同一領域をそろえて縦にならべた図であり、その領域に対応する帯電バイアス、感光ドラム表面電位及び転写バイアスの関係をあらわしている。また破線で示した縦軸に平行な目盛り線の間隔は、感光ドラム1周分をあらわしている。横軸は時間である。
【0006】
まず、画像形成装置本体が外部コンピュータなどによるプリント命令を受け取った後(1)、感光ドラム100は回転をはじめる(2)。その後、帯電装置200に−1000Vの帯電バイアスを印加し(3)、感光ドラム100表面を暗電位(VD)−500Vに一様に帯電させる(4)。このとき帯電ローラ201には、画像形成前、画像形成時及び画像形成間に関わらず、常に一定の所定のバイアスが印加されている。
【0007】
その後、VDに帯電された感光ドラム100上に、露光装置300により静電潜像が形成され、露光を受けた部分の感光ドラム100の表面電位は、明電位(VL)となる(図7においては、便宜上像露光を行っていない場合を示している)。
【0008】
感光ドラム100上に形成された静電潜像は、現像ローラ401に到達すると現像が行われ、静電潜像はトナー像として感光ドラム100上に、可視像化される。
【0009】
感光ドラム100上の可視像化されたトナー像は、転写ローラ501に到達すると、所定の転写バイアスを印加することにより(5)、プリント命令と同期して給紙装置たるカセット700から供給される記録メディア900上に静電転写される。その後、トナー像を転写された記録メディア900は、定着装置800に搬送され、熱と押圧力を加えることにより、記録メディア900に永久画像として定着される。
【0010】
転写ローラ501を通過した後の感光ドラム100上の転写残りトナーは、クリーニング装置600に到達すると、クリーニング装置600により、感光ドラム100上から除去され、次の画像形成に備えるため、再び帯電ローラ201により帯電が行われる。
【0011】
ところで上述の画像形成装置においては、転写を用いた制御として、紙間(画像形成間)に転写バイアスを印加して、そのバイアス印加中の転写電流をモニターし、その電流値に基づき転写部材の抵抗値変化を検出し、プリントバイアスに補正を加える機能を具備させたもの(特開平10−207262公報)がある。
【特許文献1】特開平10−207262公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、特開平10−207262公報に開示された従来の技術のように、画像形成時に加えて、非画像形成時にあたる紙間において転写装置を動作させた場合、非画像形成領域及び画像形成領域に関わらず、転写装置から感光ドラムへ転写電流が流れつづける。この状態で、記録メディア先端が転写ニップに突入した瞬間に、転写ニップ部での急激な静電容量の変化により、転写電流の落ち込みが生じる。この転写電流の落ち込みが感光ドラム上に電位履歴として残り、画像弊害を引き起こす場合があった。このような現象は、従来機種においては問題として顕著化していなかったが、近年における画像形成装置のプリントスピードの高速化に伴い、顕著に画像弊害として現れるようになってきた。これを防止するために、最近では画像形成直前の非画像形成領域で転写装置を動作させない(紙間転写バイアスOFF)ことで実用上問題ないレベルとなっている。
【0013】
一方、背景技術で示したような従来の画像形成装置では、現像装置より感光ドラム表面にトナーが付着するのを防止するため、感光ドラム表面は常に一定のVDに帯電し続ける必要があり、よって帯電装置には、画像形成前、画像形成時及び画像形成間に関わらず、常に一定の所定の帯電バイアスを印加し続けている。
【0014】
したがって、これら上述の条件を満たすような画像形成装置では、以下に示すような問題が発生しており、それに対する種々の対策が必要であった。
【0015】
通常、画像形成が行われた感光ドラム上の領域は、記録メディアにトナー像を転写するために、転写部材により正の転写バイアスが印加され、その結果、転写後の表面電位は、VDよりも絶対値で低い電位に除電されることになる。
【0016】
しかしながら、画像形成前や画像形成間にあたる感光ドラム上の領域で、転写バイアスを印加しないと、これらの領域では、転写工程終了後の感光ドラム上の表面電位はほとんど除電されない。したがって感光ドラム上の表面電位は、それ自身の暗減衰により極微小な量だけ減衰するに留まる。その減衰量は極微小であるため、感光ドラム表面の長手方向及び周方向の表面電位の微小なムラとなってしまう。
【0017】
このような減衰量が極微小で表面電位ムラが発生している領域を再び同じ表面電位、つまりVDに帯電しようとすると、帯電前電位として充分な電位コントラストが得られていないまま帯電されることになる。そのため、再び帯電する際には著しい帯電ムラを引き起こし、画像上に横スジ状の画像不良となって現れていた。
【0018】
そこで本発明の目的は、
正規の画像形成動作直前の帯電前電位として、充分な電位コントラストを確保し、帯電ムラの発生を抑制することである。また別の目的は、横スジ状の画像不良を防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記課題は以下のような手段で解決される。
【0020】
静電潜像が形成される回転可能な像担持体と、前記像担持体と接触し交流電圧なしの直流電圧を印加することで、前記像担持体表面を放電を用いて帯電する帯電部材と、前記像担持体表面に現像されたトナー像を被転写材に転写する転写部材とを有する画像形成装置であって、前記帯電部材により帯電された後の領域であって、トナー像が形成され画像形成領域となる領域I、前記像担持体の回転に対して前記領域Iの1周前の非画像形成領域であって、前記像担持体上で前記領域Iと対応する領域を領域IIとした時、帯電部材は、前記領域Iと前記領域IIが所定の電位差を有するように、帯電部材が前記領域Iの電位を形成する際と、帯電部材が前記領域IIの電位を形成する際とで、異なる帯電電圧を印加され、前記領域IIが、転写位置にある際は前記転写部材に電圧を印加されないことを特徴とする画像形成装置。
【発明の効果】
【0021】
本発明の効果として、帯電ムラを防止することができる。
【0022】
また別の効果として、横スジ状の画像不良を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。
【0024】
ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施例に限定する趣旨のものではない。
【実施例1】
【0025】
本発明の第1の実施例を、添付図面に基づいて説明する。
【0026】
図1は実施例1の画像形成装置の模式図である。
【0027】
この画像形成装置は、中央部に静電潜像が形成される像担持体である感光ドラム100を配置した。その感光ドラム100の周囲に以下のものが備えられている。感光ドラム100を一様に放電帯電させる帯電装置200。帯電された感光ドラム100に印字情報及び画像情報に対応する静電潜像をレーザー露光により形成させる露光装置300。形成された静電潜像を現像剤(トナー)を用いて可視像化する現像装置400。可視像化されたトナー像を被転写剤である記録メディア900に転写する転写装置500。感光ドラム100上の転写残りトナーなどを除去するクリーニング装置600。転写された記録メディア900上のトナー像を永久定着させる定着装置800。そして記録メディア900を供給する給紙装置たるカセット700。
【0028】
さらに詳しく説明していく。感光ドラム100はΦ30のアルミシリンダ上に、1μm程度の下引き層と、感光層としては、数μmの電荷発生層(CGL)と、18μmの電荷輸送層(CTL)を、ディッピング塗工法により順次塗布して形成された3層構成の感光ドラムである。感光ドラム100は、その軸を中心に一方向に回転する。ここで、感光ドラム100の周速は約94mm/secである。したがって感光ドラム100は1回転に約1秒を要する。
【0029】
帯電装置200は、帯電ローラ201と、導電性の支持部材(不図示)と、ばね部材(不図示)と、帯電バイアス電源202とを主要部材として構成されている。帯電ローラ201は、Φ6の芯金に、厚さ約3mmのウレタンゴムからなる導電性弾性層と、その上に厚さ数μmのウレタンゴムにカーボンブラックを分散させた高抵抗層から構成される。支持部材は、帯電ローラ201を両端部にて回転自在に支持する。ばね部材は、これら支持部材を感光ドラム100に対して帯電ローラ201を押し付ける。帯電バイアス電源202は、このばね部材及び支持部材を介して帯電ローラ201に電圧を印加する。
【0030】
帯電ローラ201は、感光ドラム100に接触して感光ドラム100の回転と共に従動回転するように設置されている。帯電ローラ201は、帯電バイアス電源202により、放電開始電圧を超える帯電バイアスを印加され、感光ドラム100と帯電ローラ201間で放電をさせて感光ドラム100を帯電させる。なお、放電開始電圧とは、帯電ローラ201と感光ドラム100の間で放電が始まる電位差をいう。帯電ローラに電圧を印加した場合、感光ドラム100の表面電位は帯電ローラ201に印加した電圧から放電開始電圧を引いたものとなる。本実施例では放電開始電圧は500Vである。帯電ローラは、約−1000Vの直流電圧を印加され、感光ドラム100上の表面電位を、暗電位(VD)−500Vに帯電させる。
【0031】
ここで、帯電ローラに交流電圧なしで直流電圧を印加して、感光ドラムの帯電を行う接触帯電方式、いわゆるDC帯電方式は、帯電ローラにDC電圧にAC電圧を重畳したAC帯電方式と比較して、低オゾン、低コスト等という利点がある。また他にも、感光ドラム表面を所定の電位に帯電するための放電に関わる電流量が少ないため、感光ドラム表面の削れ量が少ないという利点も有している。
【0032】
感光ドラム100は帯電装置200によってその表面がVDに帯電された後、露光装置300により印字情報及び画像情報等に対応する露光を受け、静電潜像が形成される。露光された部分の電位は、明電位(VL)−100Vとなる。
【0033】
現像部材400は、仕切り部405によってトナーを貯留するホッパー部406と現像室407に区画されている。そして、ホッパー部406には撹拌装置404が配置され、現像室407にトナーを送り込む。現像室407には感光ドラム100の静電潜像に対して現像を行う現像ローラ401と、現像ローラ401にトナーを供給する供給ローラ402と、現像ローラ401のトナー層厚を規制する金属製の現像ブレード403が配置されている。現像ローラ401は、Φ16のシリコンゴムを基層とし、アクリル・ウレタン系ゴムを表面にコートした二層構成となっている。供給ローラは、Φ16のウレタンスポンジから構成されている。上記撹拌装置404、現像ローラ401及び供給ローラ402は、外部から駆動が掛けられる構成になっており、現像行程中は、常に回転してトナーを感光ドラム100に供給する。
【0034】
現像ローラ401は、感光ドラム100に接触して現像を行うように設置されており、現像ローラ401に現像バイアス電源408により、感光ドラム100と現像ローラ401の間に約−300Vの直流電圧を印加して、感光ドラム100上に形成された静電潜像に対して現像を行い、可視像化させる。
【0035】
転写装置500は、Φ12のEPDMスポンジからなる転写ローラ501と、転写ローラ501に電圧を印加する転写バイアス電源502とで構成されている。画像形成時には定電圧制御をされる。
【0036】
給紙装置であるカセット700内に収納された記録メディア900は、給紙ローラ701によって感光ドラム100上の可視像の形成と同期してレジストローラ702まで供給される。そして、この記録メディア900は、レジストローラ702によって感光ドラム100上に形成された可視像の先端と同期して、転写ローラ501と感光ドラム100の間に搬送される。そして、感光ドラム10のトナーは、約+2000Vの直流電圧を印可することにより、記録メディア900に転写される。
【0037】
記録メディア900に転写されたトナーによる可視像は、記録メディア900とともに定着装置800に搬送され、熱と圧力を加えることにより定着され、記録画像となる。
【0038】
一方、転写装置500を通過した後の感光ドラム100上の転写残りトナーは、ポリウレタンゴムからなるクリーニングブレード601を有するクリーニング装置600により感光ドラム100上から取り除かれ、廃トナー容器602に収容される。その後、感光ドラム100表面は次の画像形成に備えるため、再び帯電装置200により帯電が行われる。
【0039】
制御装置であるCPU1100は、帯電バイアス電源202、現像バイアス電源408、転写バイアス電源502を制御することで、帯電ローラ201、現像ローラ401、転写ローラ501に印加される電圧を制御する。
【0040】
次に従来の画像形成装置における帯電ムラによる画像不良発生について説明する。
【0041】
従来の画像形成装置においては、現像装置による感光ドラム表面へのトナー付着を避けるため、感光ドラム表面電位は一定のVDに帯電しつづける必要がある。よって帯電装置には、画像形成前、画像形成時及び画像形成間に関わらず、常に一定の所定の帯電バイアスが印加されている。したがって記録メディア先端の転写ニップ突入時に発生する電位履歴を防止するため、画像形成直前の非画像形成領域において、転写バイアスを作用させない場合には、転写工程終了後の感光ドラム表面電位は、除電されず、ほぼVDに帯電されたまま、再び帯電装置によりVDに帯電が行われることになる。そうすると、帯電前電位として充分な電位コントラストを得ることができず、このような場合には著しい帯電ムラを引き起こし、画像不良発生の原因となっていた。ここで、電位コントラストとは、帯電装置により帯電される前の感光ドラム表面電位と、帯電装置により帯電された後の感光ドラム表面電位との電位差を指している。
【0042】
そこで本実施例では、帯電前電位として充分な電位コントラストを確保し、帯電ムラを抑制するために、図2に示すようなタイミングで、次のように実施される。ここで、図2は感光ドラムの同一領域をそろえて縦に並べた図であり、それぞれ帯電バイアス、感光ドラム表面電位(帯電装置通過後)及び転写バイアスの関係をあらわしている。また破線で示した縦軸に平行な目盛り線の間隔は、感光ドラム1周分をあらわしている。横軸は時間を表している。本来ならば、画像形成時には、印字情報及び画像情報に応じた露光が行われ、感光ドラム電位はVLとなるが、ここでは便宜上像露光を行っていない場合を示している。
【0043】
ここで、図2に示されるように、帯電装置により帯電された後の領域であって、トナー像が形成される画像形成領域となる領域を領域Iとした。また、領域Iの感光ドラム回転1周前の非画像形成領域であって領域Iと対応する領域を領域IIとした。
【0044】
まず、画像形成装置本体が、外部コンピュータなどによるプリント命令を受け取った後(ア)、感光ドラム100の回転をはじめる(イ)。その後、通常ならば画像形成領域である領域Iに印加する帯電バイアスである−1000Vを帯電装置200により印加し、感光ドラム100表面をVD−500Vに帯電させるわけである。(放電開始電圧は500Vである。)しかしながら、本実施例では、正規の画像形成を行う領域Iの直前の領域IIにおいて、領域Iで印加される帯電バイアスよりも絶対値で低い帯電バイアス−980Vを印加させ(ウ)、領域Iよりもあらかじめ絶対値で低い表面電位−480Vに帯電させる(エ)。
【0045】
また2枚連続のプリント動作を行う場合、1枚目の画像形成終了後、つまり、1枚目と2枚目の画像形成間を帯電する際、従来は画像形成時の領域Iと同じ帯電バイアス−1000Vを印加したままであるが、本実施例ではこの画像形成間の領域IIにおいて、帯電バイアスを−980Vに切り替え(オ)、画像形成間の感光ドラム100表面電位を−480Vに帯電させる(カ)。
【0046】
その後、2枚目の画像形成領域を帯電する際には、正規の帯電バイアス−1000Vを印加することによって(キ)、画像形成時の感光ドラム100表面電位−500Vに帯電させる(ク)。
【0047】
なお、領域IIが転写部を通過する時(ケ,コ)では転写バイアスを作用させず0Vにしておく。こうすることで、転写電流によって感光ドラム上に電位履歴が残り、画像弊害を引き起こす問題を解決することができる。
【0048】
同様に複数枚の連続した画像形成を行う場合にも、同じ工程を繰り返す。
【0049】
ここでこのとき領域IIを帯電する際に帯電ローラに印加される帯電バイアスを変化させて、領域Iと領域IIの表面電位の電位差を広げていき、帯電ムラによる画像不良発生の有無を調べた。その結果を表1に示す。このとき、電位差が0Vの場合には、領域Iと領域II、つまり画像形成時と、画像形成前及び画像形成間において同じ帯電バイアスが印加されていることを意味している。
【0050】
【表1】

【0051】
この結果から、領域Iと領域IIの表面電位の電位差が、絶対値で20Vよりも大きい範囲で帯電ムラによる画像不良の発生がなく、特に良好な画像を得ることができることが解かる。
【0052】
本実施例では、画像形成前及び画像形成間の領域IIにおいて、帯電バイアスを変化させ−980Vとし、画像形成時−500Vよりも絶対値で低い表面電位−480Vとして、10000枚の連続した画像形成を行ったところ、画像形成直前の帯電前電位のコントラスト不足による帯電ムラを発生させること無く、良好な画像を得ることができた。すなわち、画像形成前及び画像形成間の領域IIにおいて、画像形成時の領域Iで印加する帯電バイアスよりも絶対値で低い電圧を印加し、その領域IIの表面電位を領域Iの表面電位よりも絶対値で20V低くすることで、帯電前電位として充分な電位コントラストを確保し、帯電ムラの発生を防止することができた。
【0053】
以上説明したように、画像形成領域(領域I)の直前の非画像形成領域(領域II)において、帯電装置に印加される帯電バイアスを変化させ、領域Iと領域IIで所定の電位差を有するようにすることで帯電ムラ、及び画像不良の発生をなくすことができるようにした。さらに領域Iと領域IIの表面電位の電位差を少なくとも絶対値で20V以上とすることでさらに良好な画像を得ることができる。
【0054】
ここで、現像部において正規極性トナーが現像ローラから感光ドラムに付着しないように、感光ドラム表面電位や現像バイアスを設定することで、トナー節約や転写ローラの汚れを防止することが望ましい。
【0055】
例えば、領域IIにおいて帯電バイアスを変化させ、領域Iよりも低い表面電位に帯電させた際、領域IIが現像位置を通過する際に、領域Iと領域IIの表面電位の電位差分だけ、現像バイアスを切り換え、常に感光ドラム上の表面電位と、現像ローラに印加する現像バイアスの電位差を一定に保つような制御を行うことが考えられる。
【0056】
また、領域IIのドラム表面電位を現像バイアスとの関係上、現像ローラから感光体ドラムへ正規極性のトナーが付着しないように設定することにより、領域Iと領域IIが現像部にある際の現像バイアスを一定に制御することも可能である。この方法では現像バイアスを一定に制御できるのでバイアスの制御構成が簡単になる。
【0057】
本実施例のように、画像形成領域がドラム1周分以内である場合は、画像形成領域前の非画像形成領域1周分全てを所定の電位差を有するように帯電バイアス等を制御することで、帯電ムラの発生を防止することができた。
【実施例2】
【0058】
本発明の第2の実施例を、図3に基づいて説明する。
【0059】
本実施例では、記録メディアの両面に画像形成を行う場合(両面プリント)について説明する。実施例1と基本的な構成は同じであるため重複する部分については説明を省略する。
【0060】
図3は本実施例を実施する画像形成装置の模式図である。
【0061】
この画像形成装置は、中央部に静電潜像担持体である感光ドラム100を配置し、その感光ドラム100の周囲に、感光ドラム100を一様に帯電させる帯電装置200、帯電された感光ドラム100に印字情報及び画像情報に対応する静電潜像をレーザー露光により形成させる露光装置300、形成された静電潜像を現像剤(トナー)を用いて可視像化する現像装置400、可視像化されたトナー像を記録メディア900に転写する転写装置500、感光ドラム100上の転写残りトナーなどを除去するクリーニング装置600、転写された記録メディア900上のトナー像を永久定着させる定着装置800、そして記録メディア900を供給する給紙装置たるカセット700、定着装置800通過後に記録メディア900をスイッチバックさせ、記録メディア900の裏面に画像形成を行うための両面ユニット1000、が備えつけられている。
【0062】
ここで、感光ドラム100、帯電装置200、現像装置400、転写装置500、定着装置800、クリーニング装置600、カセット700の構成及び画像形成における各プロセスは、実施例1と同様であるため省略する。なお、図面においても省略して表してある。そこで、実施例1とは異なる点である、記録メディア900が定着装置800通過後に記録メディア900の裏面に画像形成を行うため、両面ユニット1000の動作に移るところから説明する。
【0063】
定着装置800通過後の記録メディア900は、裏面に画像形成を行うため、定着装置800通過後に設置されたスイッチバックローラ1001によりスイッチバックされ、定着装置800の裏側を通過し、両面ユニット1000に搬送される。両面ユニット1000に搬送された記録メディア900は、再給紙ローラ703により感光ドラム100上に形成された裏面画像の形成と同期してレジストローラ702まで供給される。そして、この記録メディア900は、レジストローラ702によって感光ドラム100上に形成された裏面画像の先端と同期して、転写装置500により記録メディア900に可視像が転写される。
【0064】
ここで表面の画像形成から、裏面の画像形成にいたるまで、つまり表面画像が記録メディア900に転写されて、転写ニップを通過直後から、裏面画像を記録メディア900に転写するため、転写ニップに突入するまでに、本画像形成装置では約4秒を要する。したがって感光ドラム100はその間約4周する。
【0065】
可視像が転写された記録メディア900は、再び定着装置800に搬送され、熱と圧力を加えることにより定着され、記録画像として、画像形成装置本体外部に排出される。
【0066】
一方、転写装置500を通過した後の感光ドラム100上の転写残りトナーは、ポリウレタンゴムからなるクリーニングブレード601を有するクリーニング装置600により感光ドラム100上から取り除かれ、廃トナー容器602に収容される。その後、感光ドラム100表面は次の画像形成に備えるため、再び帯電装置200により帯電が行われる。
【0067】
上述のように両面プリントを行う際には、表面と裏面の画像形成間が約4秒となり、実施例1で示したような表面だけの連続したプリント動作と比べて、非画像形成領域である画像形成間が広がっている。このように画像形成間が広がり、感光ドラム1周分を超過してしまう場合には、画像形成間の領域IIを帯電する際に、感光ドラム1周を超過した分だけは、画像形成間において転写装置を動作させていないと、その分だけ転写工程終了後の感光ドラム表面電位は除電されない。そのため、領域IIの表面電位に帯電されたまま、再び領域IIと同じ表面電位に帯電されるため、帯電前電位として充分な電位コントラストが得られずに、帯電ムラが発生し、この帯電ムラが領域Iを帯電する際にも影響を及ぼし、結果的に画像不良となって現れていた。
【0068】
そこで本実施例では、領域IIを帯電する際に充分な電位コントラストを確保し、帯電ムラを抑制するために、図4に示すようなタイミングで、バイアスの制御を行なった。ここで、図4は感光ドラムの同一領域をそろえて縦にならべた図であり、その領域に対応する帯電バイアス、感光ドラム表面電位及び転写バイアスの関係をあらわしている。また破線で示した縦軸に平行な目盛り線の間隔は、感光ドラム1周分をあらわしている。横軸は時間である。また感光ドラム表面電位は、現像工程時と、転写工程終了後の表面電位を別々に示した。現像工程時の表面電位は、帯電装置により帯電が行われた後の表面電位を、転写工程終了後の表面電位は、帯電装置に突入する前の帯電前電位を、それぞれあらわしている。加えて、本来ならば画像形成領域Iにおいて印字情報及び画像情報に応じた露光が行われ、感光ドラム電位はVLとなるが、ここでは便宜上像露光を行っていない場合を示している。
【0069】
ここで、図4に示されるように、帯電装置により帯電された後の領域であって、トナー像が形成される画像形成領域となる領域を領域I、領域Iの感光ドラム回転1周前の非画像形成領域であって領域Iと対応する領域を領域IIとした。そして、領域IIの感光ドラム回転1周前以上の非画像形成領域であって、領域IIと対応する領域を領域IIIとした。
【0070】
まず、画像形成装置本体が、外部コンピュータなどによるプリント命令を受け取った後(A)、感光ドラム100の回転をはじめる(B)。その後、実施例1で示したように、正規の画像形成領域Iの1周前の領域IIを帯電するために、帯電ローラ201に−980Vの帯電バイアスを印加し(C)、領域Iよりも絶対値で20V低い表面電位−480Vに帯電させる(D)。そして領域Iでは帯電装置200に−1000Vの帯電バイアスを印加し、画像形成時の表面電位VD−500Vに一様に帯電させる(E)。
【0071】
その後、実施例1で示したような露光装置300、現像装置400、転写装置500による画像形成プロセスを経て、記録メディア900は定着装置800に搬送され、熱と押圧力を加えることにより、記録メディア900に定着される。
【0072】
その後記録メディア900は、スイッチバックローラ1001によりスイッチバックされ、両面ユニット1000を経由し、裏面の画像形成と同期して、再給紙ローラ703により再びレジストローラ702に搬送され、転写部材500により、転写工程が行われる。
【0073】
ここから本実施例を適用した裏面の画像形成動作が始まる。裏面の画像形成を行う際には、表面と裏面の画像形成間、つまり領域IIに相当する部分に実施例1のように領域Iよりも絶対値で低い帯電バイアス−980Vを印加するわけであるが、表面と裏面の画像形成間は約4秒程度であり、感光ドラム1周を超過している。そこで表面の画像形成終了直後から3秒間、つまり感光ドラム3周分(領域III)だけ、転写ローラ501に転写バイアス−500Vを印加させ(F)、感光ドラム100表面の除電を行い、その表面電位を−460Vとし、領域IIよりも表面電位の低い、領域IIの帯電前電位領域IIIを形成する(M)。その後、正規の画像形成動作直前の1秒間、つまり感光ドラム1周分は、記録メディア先端の転写ニップ突入時に発生する電位履歴防止のため、転写ローラにはバイアスを印加させない。そして、実施例1で示したように、帯電ローラ201に−980Vの帯電バイアスを印加させ(H)、画像形成時の表面電位よりも絶対値で20V以上低い表面電位−480Vに帯電させる(I)。ここで、領域IIでは転写ローラにバイアスが印加されないため−480Vの電位がそのまま維持される(N)。
【0074】
その後、裏面における正規の画像形成領域を帯電する際には、正規の帯電バイアス−1000Vを印加する(J)ことによって、領域Iである画像形成時の感光ドラム表面電位−500Vに帯電させる(K)。
【0075】
このように、領域Iと領域IIで十分な電位差を有するため電位ムラが発生することはない。
【0076】
なお、領域IIIが本実施例のように2周以上ある場合はドラムの表面領域が帯電部材を通過するごとに所定の電位差を有していないと帯電ムラの発生が起こる。本実施例では領域IIIは転写部材により除電され−460Vとなった帯電装置通過前の領域III(G)は、帯電装置により−500Vに帯電される(L)ため十分な電位コントラストが得られており帯電ムラが発生することはない。
【0077】
ここでこのとき領域IIIを形成するために印加する転写バイアスを変化させて、領域IIと領域IIIの表面電位の電位差を広げていき、帯電ムラによる画像不良発生の有無を調べた。その結果を表2に示す。このとき、電位差が0Vの場合には、領域IIと領域III、つまり転写バイアスを印加しないで、そのまま領域IIと同じ帯電バイアスを印加させつづけていることを意味している。
【0078】
【表2】

【0079】
この結果から、領域IIと領域IIIの表面電位の電位差が、絶対値で20Vよりも大きい範囲で帯電ムラによる画像不良の発生がなく、良好な画像を得ることができることが解かる。
【0080】
本実施例では、表面/裏面画像形成間において、領域IIが感光ドラム1周を超過する場合には図4に示されるように、領域IIと領域IIIの電位差が絶対値で20V以上となるような領域IIIを設けることで、領域IIを帯電する際に、帯電前電位として充分な電位コントラストを確保し、領域IIを帯電ムラなく帯電することができた。これにより、領域Iを帯電する際にも影響を及ぼすことなく、帯電することができる。
【0081】
また、領域IIIにおいても、帯電ローラにより帯電される直前のドラム電位(図4の転写後の感光ドラム表面電位)と、帯電ローラにより帯電された後のドラム電位(図4の現像位置の感光ドラム表面電位)は常に40Vの電位差を有するようにしてあるため領域IIIにおいても帯電不良は発生せず良好な画像形成を行なうことができる。
【0082】
以上説明したように、両面プリント時に領域IIIを形成するための転写バイアス−500Vを印加し、領域IIよりも絶対値で低い領域IIの帯電前電位領域IIIを設け、その表面電位を−460Vとし、10000枚の連続した画像形成を行ったところ、画像形成直前の帯電前電位のコントラスト不足による帯電ムラを発生させること無く、良好な画像を得ることができた。
【0083】
ここで、領域IIIの電位を設ける際に転写部材を用いた例を示したが、領域IIと領域IIIとで電位差を有するように、感光ドラムの電位変更装置として露光装置を用いても良い。また、転写ローラや露光装置を用いない場合でも帯電装置に印加される電圧を各周ごとに切り替えて、帯電前後での電位コントラストを十分に得られるようにしてもよい。
【0084】
要は、帯電ローラによる帯電前と帯電後のドラム電位が電位差を持つようにすればよく、その方法としては帯電ローラ、転写部材、露光装置等ドラムの電位を変化させることができるものであるならばどのような物を用いても問題ない。
【0085】
また、領域IIと領域IIIの表面電位の電位差は、絶対値で20V以上とすることが好ましい。
【0086】
ところで、本実施例2では両面プリント時に本実施例を適用した例を示したが、その場合に限ったことではない。例えば、画像形成前の領域が長い場合や、記録メディアの種類により画像形成間が広がったときなど、画像形成領域I直前の非画像形成領域IIが、感光ドラム1周を超過したときにはすべての場合に適用できる。
【0087】
さらに、実施例1と同じように、領域IIにおいて帯電バイアスを変化させ、領域Iよりも低い表面電位に帯電させた際、領域IIが現像装置を通過する際に、領域Iと領域IIの表面電位の電位差分だけ、現像バイアスを切り換え、常に感光ドラム上の表面電位と、現像ローラに印加する現像バイアスの電位差を一定に保つような制御を行っても良い。要は、トナー節約や転写ローラの汚れを防止するため、トナーが静電潜像露光部以外の部分に付着しないようにすることが望ましい。
【0088】
(その他)
また、実施例1では帯電装置による帯電の前に電位を均すための前露光装置のない実施例で説明をしたが、本実施例は前露光装置がある場合でも適用できる(図5参照)。例えば、前露光装置を有するが、周知の環境検知装置1200を有し、環境に応じて前露光を行なう、行なわないを決定する画像形成装置でも実施可能である。例えば、低温環境下では前露光を行なわないとする画像形成装置では、低温環境下では本願のように、電位コントラストが十分に得られないため電位ムラが発生する問題が起こる。この場合、前露光を行なわない時に画像形成領域である領域Iとその1周前の領域IIが所定の電位を有するように上述したようなバイアス設定をすることで帯電ムラや画像不良を防止することができる。
【0089】
同様に、前露光装置を有するが、特定モードでは前露光装置を作動させないような場合にも、本願発明を適用することができる。例えば、不良画像が発生した場合に、前露光装置を作動させない特定モードに移行する画像形成装置において、特定モードでは、第1の領域とその1周前の第2の領域が所定の電位を有するように上述したようなバイアス設定をすることで帯電ムラや画像不良を防止することができる。
【0090】
なお、このように前露光装置がある場合は感光ドラムの電位変更装置として前露光装置を使用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】実施例1における画像形成装置の模式図
【図2】実施例1におけるタイミングチャート
【図3】実施例2における画像形成装置の模式図
【図4】実施例2におけるタイミングチャート
【図5】本願発明のその他の実施例における画像形成装置の模式図
【図6】電子写真方式を用いた従来の画像形成装置の模式図
【図7】電子写真方式を用いた従来の画像形成装置の画像形成プロセスを示したタイミングチャート
【符号の説明】
【0092】
100 感光ドラム
200 帯電装置
300 露光装置
400 現像装置
500 転写装置
600 クリーニング装置
700 カセット
800 定着装置
900 記録メディア
1000 両面ユニット
1100 CPU
1200 環境検知装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電潜像が形成される回転可能な像担持体と、
前記像担持体と接触し交流電圧なしの直流電圧を印加することで、前記像担持体表面を放電を用いて帯電する帯電部材と、
前記像担持体表面に現像されたトナー像を被転写材に転写する転写部材とを有する画像形成装置であって、
前記帯電部材により帯電された後の領域であって、トナー像が形成され画像形成領域となる領域I、前記像担持体の回転に対して前記領域Iの1周前の非画像形成領域であって、前記像担持体上で前記領域Iと対応する領域を領域IIとした時、
帯電部材は、前記領域Iと前記領域IIが所定の電位差を有するように、帯電部材が前記領域Iの電位を形成する際と、帯電部材が前記領域IIの電位を形成する際とで、異なる帯電電圧を印加され、
前記領域IIが、転写位置にある際は前記転写部材に電圧を印加されないことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記像担持体の回転に対して前記領域IIの1周以上前の非画像形成領域であって、前記像担持体上で領域IIと対応する領域を領域IIIとした時、
前記帯電部材又は前記転写部材は、前記領域IIの電位と前記領域IIIの電位が前記所定の電位差を有するように電圧を印加されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記像担持体の電位を変更する電位変更装置を有し、
前記像担持体の回転に対して前記領域IIの1周以上前の非画像形成領域であって、前記像担持体上で領域IIと対応する領域を領域IIIとした時、
前記電位変更装置は、前記領域IIの電位と前記領域IIIの電位が前記所定の電位差を有するように動作させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記領域IIIの前記像担持体の回転方向の長さが前記像担持体の1周より大きい場合、
前記領域IIIにおいて前記帯電部材で帯電される前の電位と、前記領域IIIにおいて前記帯電部材で帯電された後の電位とが、前記所定の電位差を有するように、前記電位変更装置又は前記転写部材は動作されることを特徴とする請求項2又は3の画像形成装置。
【請求項5】
前記帯電部材は、前記領域IIIが前記帯電位置を通過する際に、同じ電圧を印加されることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記領域IIIの前記像担持体の回転方向の長さが前記像担持体の1周より大きい場合、
前記領域IIIにおいて前記帯電部材で帯電される前の電位と、前記領域IIIにおいて前記帯電部材で帯電された後の電位とが、前記所定の電位差を有するように、前記帯電部材は電圧を印加されることを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記転写部材又は電位変更装置は、前記領域IIIにおいて、電圧を印加されないことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記像担持体回転方向に対し前記転写部材と前記帯電部材との間に設けられ、前記像担持体表面を露光する前露光装置を有し、
前記前露光装置は前記画像形成装置の周囲の環境に応じて前記像担持体の前記画像形成領域を露光することを特徴とする請求項1乃至7いずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記像担持体回転方向に対し前記転写部材と前記帯電部材との間に設けられ、前記像担持体表面を露光する前露光装置を有し、
前記画像形成装置は前記像担持体の前記画像形成領域を露光するモードを有することを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記所定の電位差は20V以上であることを特徴とする請求項1乃至9いずれかに記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記帯電部材により帯電された前記領域IIの電位の方が、前記帯電部材により帯電された前記領域Iの電位よりも絶対値で低いことを特徴とする請求項1乃至10いずれかに記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記像担持体の前記画像形成領域に前記トナー像を現像する現像部材を有し、
前記現像部材に印加される現像バイアスは、現像部における前記領域Iと、現像部における前記領域IIの電位に応じて切り替えられることを特徴とする請求項1乃至11いずれかに記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記像担持体の前記画像形成領域に前記トナー像を現像する現像部材を有し、
前記現像部材に印加される現像バイアスは、前記領域Iと前記領域IIとで同じ値で印加され、
前記現像バイアスの電位は、現像部における前記領域IIの電位との関係において前記現像部材から前記像担持体へ正規極性のトナーが移動しないような電位であることを特徴とする請求項1乃至12いずれかに記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記転写部材が前記画像形成領域と対向する時に、前記転写部材に印加される転写バイアスは定電圧制御されることを特徴とする請求項1乃至13いずれかに記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記非画像形成領域は前記画像形成領域とその前の画像形成領域の間の領域であることを特徴とする請求項1乃至14いずれかに記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記転写部材によって前記被転写材の片面に現像剤が転写される時は前記領域IIIを設けないで、前記被転写材の両面に現像剤が転写される時は前記領域IIIを設けられることを特徴とする請求項1乃至15いずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−3886(P2006−3886A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−145531(P2005−145531)
【出願日】平成17年5月18日(2005.5.18)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】