説明

画像形成装置

【課題】紙に印字しなくても、各発光素子の故障を判定できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】複数の発光素子を含む発光部を複数備えた光走査部と、各前記発光部に対応して設けられる複数の感光体と、各前記感光体上に形成された各静電潜像をそれぞれ異なる色のトナーで現像する現像部と、前記現像部により現像された各画像が転写される被転写部と、前記被転写部に転写された各前記画像の濃度を検出する濃度検出部と、各前記感光体からそれぞれ転写される各第1のテスト画像に基づく位置合わせ制御の際に、前記複数の発光部のうち第1の発光部に含まれるいずれかの発光素子を発光させることにより前記被転写部に形成された2のテスト画像の濃度を前記濃度検出部により検出し、この検出結果に基づき、該発光素子の故障を判定する故障判定部と、を有する画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の発光素子を有する発光部を複数有する光走査部を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、従来、Y、M、C、Kの4色からなるカラー画像形成装置において、主走査基準位置信号BDの基準色を例えばYとすると、Y色用BD信号を基準に他色のレーザ制御を行っていた。このような画像形成装置は、45PPM程度までの中速なマシンであり各色1つのレーザ(シングルビーム)構成となっていた。より高速なカラー画像形成装置を実現する場合には、1色あたりに1つのレーザでは、ポリゴン回転数の上限制約により実現困難な場合が多く、1色あたり複数個のレーザを使用することで実現している。また、より高画質な画像を形成する場合には、600dpiシングルレーザーを1200dpi2LDアレイに置き換える等レーザ数の増加、レーザ間隔縮小により実現している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記構成では、基準色YのBD信号用レーザの故障をBD信号の有無により検出できるが、他レーザ(基準色YのうちBD信号用に使用しないレーザおよび他色用レーザ)の故障検出ができないため、別の検出手段が必要であった。例えば、用紙に印字した画像により判断する方法等が用いられてきた。しかしながら従来の方法だと、高圧系の異常やメカ的な位置ズレ等、種々のレーザ以外の他要因を多数含んでしまうため、レーザの未発光に伴う故障なのか判断することが困難という問題点があった。そのため、各レーザの故障をレーザ以外の他要因を含まないで検出できる手段が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述した課題を解決するため、この明細書は、複数の発光素子を含む発光部を複数備えた光走査部と、各前記発光部に対応して設けられ、各前記発光部の発光光によりそれぞれ静電潜像が形成される複数の感光体と、各前記感光体上に形成された各静電潜像をそれぞれ異なる色のトナーで現像する現像部と、前記現像部により現像された各画像が転写される被転写部と、前記被転写部に転写された各前記画像の濃度を検出する濃度検出部と、各前記感光体からそれぞれ転写される各第1のテスト画像に基づく位置合わせ制御の際に、前記複数の発光部のうち第1の発光部に含まれるいずれかの発光素子を発光させることにより前記被転写部に形成された2のテスト画像の濃度を前記濃度検出部により検出し、この検出結果に基づき、該発光素子の故障を判定する故障判定部と、を有する画像形成装置に関する。
【0005】
この明細書は、複数の発光素子を含む発光部を複数備えた光走査部と、各前記発光部に対応して設けられ、各前記発光部の発光光によりそれぞれ静電潜像が形成される複数の感光体と、各前記感光体上に形成された各静電潜像をそれぞれ異なる色のトナーで現像する現像部と、前記現像部により現像された各画像が転写される被転写部と、前記被転写部に転写された各画像から、位置合わせ制御のための情報を取得する位置合わせ検出部と、各前記感光体からそれぞれ転写される各第1のテスト画像に基づく画質維持制御の際に、前記複数の発光部のうち第1の発光部の発光素子を発光させることにより前記被転写部に形成された第2のテスト画像を前記位置合わせ検出部で検出し、この検出結果に基づき、該発光素子の故障を判定する故障判定部と、を有する画像形成装置に関する。
【0006】
この明細書は、複数の発光素子を含む発光部を複数備えた光走査部と、前記複数の発光部のうち第1の発光部の発光光を受光することによって、主走査方向の書出し位置を補正するための補正情報を取得する第1のセンサと、前記複数の発光部のうち前記第1の発光部とは異なる第2の発光部の発光光を受光する、前記第1のセンサよりも検出精度が低い第2のセンサと、前記第1の発光部に含まれる各前記発光素子をそれぞれ発光させた際の前記第1のセンサにおける受光の有無に基づき、前記第1の発光部の故障を判定し、前記第2の発光部に含まれる各前記発光素子をそれぞれ発光させた際の前記第2のセンサにおける受光の有無に基づき、前記第2の発光部の故障を判定する故障判定部と、を有する画像形成装置に関する。
【0007】
この明細書は、複数の発光素子を含む発光部を複数備えた光走査部と、主走査方向の書出し位置を補正するための補正情報を光学的に取得するセンサと、各前記発光部に含まれる各発光素子をそれぞれ発光させた際の、前記センサにおける受光の有無に基づき、各前記発光部の故障を判定する故障判定部とを有する画像形成装置に関する。
【発明の効果】
【0008】
以上に詳述したように、本発明によれば、紙に印字しなくても、各発光素子の故障を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】デジタル複合機の内部構成例を示した断面図である。
【図2】デジタル複合機における制御系統の構成例を概略的に示すブロック図である。
【図3】光走査部内における各部の配置を示した配置図である。
【図4】光走査部内における光学系の構成例を示した図である。
【図5】光走査部におけるレーザ光の走査を説明するための図である。
【図6】LDアレイ72の構成例を示す図である。
【図7】レーザ制御部68の構成例を示す図である。
【図8】図7に示すレーザ制御部における動作および設定事項をまとめた図である。
【図9】転写ベルトの平面図である。
【図10】濃度センサによる検出方法を説明した説明図である。
【図11】トナー像の濃度を検出するためのテストパターンを図示した平面図である。
【図12】位置合わせ用のテストパターン(第1のテスト画像)と故障検知用のテストパターン(第2のテスト画像)とを示した模式図である。
【図13】故障検知の手順を示したフローチャートである。
【図14】画質維持用のテストパターンと故障検知用のテストパターンとを示す模式図である。
【図15】故障検知の方法を示したフローチャートである。
【図16】テストパターンを主走査方向に並べた転写ベルトの平面図である。
【図17】実施形態3の光走査部におけるレーザ光の走査を説明するための図である。
【図18】実施形態3のタイミングチャートである。
【図19】実施形態3の別のタイミングチャートである。
【図20】実施形態3の別のタイミングチャートである。
【図21】実施形態3の故障検査の方法を示したフローチャートである。
【図22】実施形態4の光走査部におけるレーザ光の走査を説明するための図である。
【図23】実施形態4の故障検査の方法を示したフローチャートである。
【図24】実施形態5の光走査部におけるレーザ光の走査を説明するための図である。
【図25】実施形態6の光走査部におけるレーザ光の走査を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(関連出願に関する言及)
この出願は、2009年4月6日に出願された米国仮出願61/167,076号、米国仮出願61/167,806号の利益を主張する。当該出願の開示内容は、その全体が参照(参考)としてここに組み込まれ、この出願の一部を構成している。
【0011】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
図1は、この発明の画像処理装置に係るカラーデジタル複合機1の内部構成例を示す断面図である。図1に示すデジタル複合機1は、読取光学系2と画像形成部3とを有する。上記読取光学系2は、原稿面を光学的に走査することにより原稿上の画像をカラー画像データ(多値の画像データ)として読み取る。上記画像形成部3は、カラー画像データ(多値の画像データ)に基づく画像を形成する。さらに、デジタル複合機1は、画像データを入出力する手段として、ファクシミリデータを送受信するためのファクシミリインターフェース(図示しない)あるいはネットワーク通信を行うためのネットワークインターフェース(図示しない)を有する。このような構成により、デジタル複合機1は、コピー機、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ、あるいは、ネットワーク通信機として機能する。
【0013】
まず、読取光学系2の構成について説明する。読取光学系2は、図1に示すように、原稿台10、光源11、リフレクタ12、第1ミラー13、第1キャリッジ14、第2ミラー16、第3ミラー17、第2キャリッジ18、集光レンズ20、3ラインCCDセンサ21、CCD基板22、および、CCD制御基板23を含む。
【0014】
上記原稿台10には、原稿Oが載置される。上記原稿台10は、たとえば、ガラスから形成される。光源11は、原稿台10上に載置された原稿Oを露光する。リフレクタ12は、光源11からの配光分布を調整する。第1ミラー13は、原稿面からの光を第2ミラー16へ導く。第1キャリッジ14は、光源11、リフレクタ12、および、第1ミラー13を搭載している。第1キャリッジ14は、図示しない駆動部から伝達する駆動力により原稿面の副走査方向に所定の速度(V)で移動する。
【0015】
第2ミラー16および第3ミラー17は、第1ミラー13からの光を集光レンズ20へ導く。第2キャリッジ18は、第2ミラー16および第3ミラー17を搭載している。第2キャリッジ18は、第1キャリッジ14の速度(V)の半分の速度(V/2)で副走査方向に移動する。第2キャリッジ18が第1キャリッジの1/2の速度で従動することにより、原稿面の読取位置から3ラインCCDセンサ21の受光面までの距離が一定の光路長に保持する。
【0016】
原稿面からの光は、第1、第2、第3ミラー13、16、17を介して集光レンズ20に入射する。集光レンズ20は、入射する光を電気信号に変換する3ラインCCDセンサ21に導く。つまり、原稿面からの反射光は、原稿台10のガラスを透過し、第1ミラー13、第2ミラー16、第3ミラー17で順次反射され、集光レンズ20を介して3ラインCCDセンサ21の受光面に結像する。
【0017】
3ラインCCDセンサ21は、光を電気信号に変換する光電変換素子が主走査方向に並べられたラインセンサにより構成している。3ラインCCDセンサ21は、原稿からの光をカラー画像を構成する3色の画像信号からなる電気信号に変換する。たとえば、カラー画像をR(赤)、G(緑)、B(青)からなる光の3原色で読み取る場合、3ラインCCDセンサ21は、R(赤)の画像を読み取るRラインセンサ21Rと、緑の画像を読み取るGラインセンサ21Gと、青の画像を読み取るBラインセンサ21Bとにより構成する。
【0018】
CCD基板22は、3ラインCCDセンサ21を駆動するためのセンサ駆動回路(図示しない)を備える。CCD制御基板23は、CCD基板22及び3ラインCCDセンサ21を制御する。CCD制御基板23は、CCD基板22及び3ラインCCDセンサ21を制御する制御回路(図示しない)、および、3ラインCCDセンサ21から出力された画像信号の処理を行う画像処理回路(図示しない)を有している。
【0019】
次に、画像形成部3の構成について説明する。 画像形成部3は、図1に示すように、用紙供給部30、光走査部40、第1〜第4の感光体ドラム41a〜41d、第1〜第4の現像装置43a〜43d、転写ベルト45、クリーナ47a〜47d、転写装置49、定着装置51、ベルトクリーナ53、ストック部55を有する。
【0020】
光走査部40は、第1〜第4の感光体ドラム41a〜41dに潜像を形成するためのレーザ光(露光光)を発光する。ここでは、第1〜第4の感光体ドラム41a〜41dは、それぞれカラー画像を形成する3つの色(Y、M、C)と黒色(K)とに対応しているものとする。上記光走査部40は、画像データにおける各色の成分に応じた露光光を各色ごとの像担持体としての各感光体ドラム41a〜41dに照射する。感光体ドラム41a〜41dには、光走査部40から照射されるレーザ光(露光光)の強度に応じた静電潜像が形成される。第1〜第4の感光体ドラム41a〜41dは、形成された各色の画像としての静電潜像を保持する。
【0021】
第1〜第4の現像装置43a〜43dは、各感光体ドラム41a〜41dが保持する潜像をそれぞれ特定の色で現像する。すなわち、現像装置43a〜43dは、対応する各感光体ドラム41a〜41dが保持する潜像に各色のトナーを供給することにより画像を現像する。たとえば、当該画像形成部がイエロー(Yellow、黄色)、マゼンタ(Magenta、鮮赤色)、シアン(Cyan、深紫色)の3色を用いた減法混色によりカラー画像を得る構成であるものとする。この場合、第1〜第4の現像装置43a〜43dは、イエロー、マゼンタ、シアン、あるいは、ブラック(Black、黒色)の何れかの色で各感光体ドラム41a〜41dが保持する潜像を可視化(現像)する。つまり、第1〜第4の現像装置43a〜43dは、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、および、ブラック(Black、黒色)の何れかの色のトナーを収容する。各第1〜第4の現像装置43a〜43dに収納する色(各色の画像を現像する順序)は、画像形成プロセスあるいはトナーの特性に応じて決定する。本実施の形態では、各感光体ドラム41a〜41dおよび各現像装置43a〜43dは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)に対応するものとする。
【0022】
上記転写ベルト45は、中間転写体として機能する。各感光体ドラム41a〜41d上に形成された各色のトナー像は、順に中間転写体としての転写ベルト45に転写する。たとえば、中間転写位置に搬送された各感光体ドラム41a〜41d上のトナー像は、それぞれ中間転写電圧により転写ベルト45上に転写される。これにより、上記転写ベルト45には、4色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の画像が重ねられたカラーのトナー像が形成される。上記転写装置49は、転写ベルト45上に生成されたトナー像を被画像形成媒体としての用紙に転写する。感光体ドラム41dの転写ベルト45の搬送方向下流側には、位置ずれセンサ26及び濃度センサ27を設けている。位置ずれセンサ26及び濃度センサ27の詳細については、後述する。
【0023】
用紙供給部30は、中間転写体としての転写ベルト45からトナー像を転写する用紙を転写装置49へ供給する。用紙供給部30は、転写装置49によるトナー像の転写位置に対して適切なタイミングで用紙を供給する。用紙供給部30は、複数のカセット31、ピックアップローラ33、分離機構35、複数の搬送ローラ37、アライニングローラ39を含む。
【0024】
複数のカセット31は、それぞれ被画像形成媒体としての用紙を収納する。カセット31は、任意のサイズの用紙を所定枚数まで収容できる。ピックアップローラ33は、指定されるカセット31から用紙を1枚づつ取り出す。たとえば、カセット31は、直接的にユーザが指示したカセットが指定されたり、原稿サイズ及び倍率などにより算出される最適な用紙のサイズが収納されているカセットが指定されたりする。
【0025】
分離機構35は、ピックアップローラ33がカセットから取り出す用紙が2枚以上になることを阻止する(1枚に分離する)。複数の搬送ローラ37は、分離機構35が1枚に分離した用紙をアライニングローラ39に向けて搬送する。アライニングローラ39は、転写装置49が転写ベルト45からトナー像を転写する(トナー像が(転写位置で)移動する)タイミングに合わせて、用紙を転写装置49と転写ベルト45が接する転写位置に搬送する。
【0026】
定着装置51は、トナー像を用紙に定着させる。定着装置51は、たとえば、用紙を加圧状態で加熱することによりトナー像を用紙上に定着させる。定着装置51は、定着処理した用紙をストック部55へ搬送する。ストック部55は、画像形成処理(画像がプリント)された用紙を排紙する排紙部である。図1に示す構成例では、ストック部55は、読取光学系2と画像形成部3との間の空間に設けている。
【0027】
また、ベルトクリーナ53は、転写ベルト45をクリーニングする。ベルトクリーナ53は、転写ベルト45と所定の位置で接する。ベルトクリーナ53は、転写ベルト45上のトナー像が転写される転写面に残留している廃トナーを転写ベルト45から除去する。
【0028】
次に、デジタル複合機1の制御系統の構成について説明する。
【0029】
図2は、デジタル複合機1における制御系統の構成例を概略的に示すブロック図である。図2に示すように、デジタル複合機1は、読取光学系2および画像形成部3の他に、制御系統の構成として、操作部60、CPU61、メインメモリ62、HDD63、入力画像処理部64、ページメモリ65、および、出力画像処理部66を有する。
【0030】
操作部(コントロールパネル)60は、ユーザが操作指示を入力したり、ユーザに対して案内を表示したりするものである。操作部60は、表示装置および操作キーを含む。たとえば、操作部60は、タッチパネル内蔵の液晶表示装置とテンキーなどのハードキーとを有する。
【0031】
CPU61は、デジタル複合機1全体を統括的に制御する。CPU61は、たとえば、図示しないプログラムメモリに記憶されているプログラムを実行することにより、種々の機能を実現する。メインメモリ62は、作業用のデータなどが格納されるメモリである。CPU61は、メインメモリ62を使用して種々のプログラムを実行することにより種々の処理を実現する。たとえば、CPU61は、コピー制御用のプログラムに従ってスキャナ2およびプリンタ3を制御することにより、コピー制御を実現する。すなわち、デジタル複合機1は、CPU61がコピー制御用のプログラムを実行することによりコピー機として機能する。
【0032】
HDD(ハードディスクドライブ)63は、不揮発性の大容量のメモリである。たとえば、HDD63は、画像データを保存する。また、HDD63は、各種の処理における設定値(デフォルト設定値)を記憶する。さらに、HDD63には、CPU61が実行するプログラムを記憶するようにしても良い。
【0033】
入力画像処理部64は、入力画像を処理する。入力画像処理部64は、たとえば、スキャナ2が読み取った画像を入力画像として処理するスキャナ系の画像処理部として機能する。この場合、入力画像処理部64は、スキャナ2により読取った画像データに対して、シェーディング補正処理、階調変換処理、ライン間補正処理、変倍処理、圧縮処理などを実行する。なお、入力画像処理部64は、図示しないファクシミリインターフェースあるいはネットワークインターフェースにより入力した画像を処理するようにしても良い。
【0034】
たとえば、シェーディング補正処理は、CCDにおける各光電変換素子の感度ばらつき、あるいは、原稿を照明するためのランプ(図示しない)の配光特性に応じて、画像データを補正する処理である。階調変換処理は、画像データを構成する各画素の値(たとえば、R、G、Bの各信号値)を図示しないルックアップテーブル(LUT)に従って変換する処理である。ライン間補正処理は、スキャナ2のCCDラインセンサにおけるRGBの各センサの物理的な位置ずれを補正する処理である。変倍処理は、画像処理により画像データを所望の大きさに縮小あるいは拡大するものである。圧縮処理は、データ量を圧縮するために画像データを量子化する処理である。圧縮処理された画像データ(量子化された画像データ)としての符号データは、ページメモリ65に格納している。
【0035】
ページメモリ65は、処理対象とする画像データを記憶するメモリである。たとえば、ページメモリ65は、1ページ分のカラー画像データを格納する。ページメモリ65は、図示しないページメモリ制御部により制御される。図2に示す構成例では、ページメモリ65は、入力画像処理部64により処理された処理結果としての画像データを格納する。出力画像処理部66は、出力画像を処理する。図2に示す構成例では、出力画像処理部66は、プリンタ3が用紙にプリントする画像データを生成するプリンタ系の画像処理部として機能する。上記出力画像処理部66は、上記ページメモリ65に格納されている画像データをプリンタ用の画像データに変換する。
【0036】
たとえば、出力画像処理部66は、ページメモリ65から読み出した画像データに対して、伸張処理、画素変換処理、フィルタ処理、墨入れ処理、ガンマ補正、階調処理などの各処理を行う。伸張処理は、ページメモリ65に格納されている量子化(符号化)データ(圧縮された画像データ)を伸張する。画素変換処理は、ページメモリ65から読み出したR、G、B信号からなるカラー画像をY、M、C、K(Black)信号からなるプリント用のカラー画像データに変換する。フィルタ処理は、画像の種類に応じて画像データを補正する処理である。墨入れ処理は、画像データにおいて黒(K)単色でプリントする黒文字などの領域を検出する処理である。ガンマ補正処理は、プリンタ3のガンマ特性に応じて画像データを補正する処理である。階調処理は、ガンマ補正した画像データをスクリーン処理する。
【0037】
また、出力画像処理部66は、プリンタ3内の光走査部40に設けられるレーザ制御部68に接続している。光走査部40では、レーザ制御部68がレーザ光を発光するレーザ光ユニット70に接続されている。レーザ制御部68は、それぞれ各色ごとに設けられる制御基板上に形成される。レーザ制御部68は、出力画像処理部66から供給される各色の画像信号に基づいて、各色用の感光体ドラム41a、41b、41c、41dに照射するレーザ光を制御する。レーザ光ユニット70は、レーザ制御部68による制御に従ってレーザ光を発光する。光走査部40におけるレーザ制御部68およびレーザ光ユニット70の構成例については、後で詳細に説明する。
【0038】
次に、光走査部40の構成について説明する。 図3及び図4は、光走査部40内の構成例を示す図である。図3は、光走査部40内における各部の配置を示している。図4は、光走査部40内における光学系の構成例を示している。 光走査部40は、図3に示すように、レーザ光ユニット70(70Y、70M、70C、70K)、3つの偏向前ミラー81、82、83、ポリゴンミラー84、ポリゴンモータ85、2つのfθレンズF1、F2、BDセンサ86、3つのミラーモータ87(87M、87C、87K)、および、複数のミラー群Y、M1〜M3、C1〜C3、K1〜K3を有する。
【0039】
各レーザ光ユニット70(70Y、70M、70C、70K)は、それぞれレーザ駆動基板71(71Y、71M、71C、71K)、レーザダイオード(LD)アレイ72(72Y、72M、72C、72K)、有限焦点レンズ73(73Y、73M、73C、73K)、アパーチャ74(74Y、74M、74C、74K)、および、シリンダレンズ75(75Y、75M、75C、75K)を有してしている。なお、レーザ光ユニット70は発光部に相当する。
【0040】
各レーザ光ユニット70において、レーザ駆動基板71はレーザ制御部68に接続している。レーザ駆動基板71は、レーザ制御部68からの画像信号に基づいてレーザ光を発光するための駆動信号を出力する。レーザ駆動基板71は、駆動信号によりレーザダイオード(LD)アレイ72における発光部からレーザ光を発光させる。各レーザ光ユニット70では、レーザ制御部68から供給される画像データに応じてレーザ駆動基板71が出力する駆動信号に基づいてレーザダイオード(LD)アレイ72がレーザ光を発光する。本光走査部40において、LDアレイ72は、複数のレーザ光を発光できるマルチビームアレイ方式のレーザダイオードである。また、本実施の形態では、LDアレイ72は、4つのレーザ光が発光可能な4ビームアレイ方式のレーザダイオードであることを想定する。なお、LDアレイ72の構成例については、後で詳細に説明する。
【0041】
各レーザ光ユニット70は、LDアレイ72から発光された各レーザ光を有限焦点レンズ73、アパーチャ74およびシリンダレンズ75を介して発射する。各レーザ光ユニット70は、発光する各レーザ光がポリゴンミラー84に入射するように、何れかの偏向前ミラー81、82あるいは直接的にポリゴンミラー84へ照射されるように設置される。
【0042】
たとえば、レーザ光ユニット70Kは、偏向前ミラー81および偏向前ミラー82で反射されたブラックの画像を形成するためのレーザ光(ブラック用のレーザ光)を偏向前レンズ83を介してポリゴンミラー84へ照射するように設置される。また、レーザ光ユニット70Mは、偏向前ミラー82で反射されたマゼンタの画像を形成するためのレーザ光(マゼンタ用のレーザ光)が偏向前レンズ83を介してポリゴンミラー84へ照射されるように設置している。また、レーザ光ユニット70Cは、偏向前ミラー82で反射されたシアンの画像を形成するためのレーザ光(シアン用のレーザ光)が偏向前レンズ83を介してポリゴンミラー84へ照射されるように設置している。また、レーザ光ユニット70Yは、イエローの画像を形成するためのレーザ光(イエロー用のレーザ光)が直接的に偏向前レンズ83を介してポリゴンミラー84へ照射されるように設置している。
【0043】
ポリゴンミラー84は、多面(8面)のミラーから構成され、ポリゴンモータ85により回転される。ポリゴンミラー84に照射される各色用のレーザ光は、それぞれポリゴンミラー84の各ミラー面により主走査方向に走査される。光走査部40内では、ポリゴンミラー84により主走査方向に走査される各色用のレーザ光がそれぞれ各色用の感光体ドラム面に導かれるように、光学系を形成している。
【0044】
たとえば、2つのfθレンズF1、F2を通過したブラック用のレーザ光は、3つのブラック用ミラーB1、B2、B3により順次反射されて、感光体ドラム41dに照射される。つまり、各ブラック用ミラーB1、B2、B3は、図4に示すように、上記ポリゴンミラー84により主走査方向に走査されるブラック用のレーザ光を感光体ドラム41dへ導くように設置している。また、ブラック用ミラーB1、B2、B3は、ミラーモータ87Kにより調整されるように構成している。
【0045】
また、2つのfθレンズF1、F2を通過したマゼンタ用のレーザ光は、3つのマゼンタ用ミラーM1、M2、M3により順次反射されて、感光体ドラム41bに照射される。つまり、各マゼンタ用ミラーM1、M2、M3は、図4に示すように、ポリゴンミラー84により主走査方向に走査されるマゼンタ用のレーザ光を感光体ドラム41bへ導くように設置している。また、マゼンタ用ミラーM1、M2、M3は、ミラーモータ87Mにより調整されるように構成している。
【0046】
また、2つのfθレンズF1、F2を通過したシアン用のレーザ光は、3つのシアン用ミラーC1、C2、C3により順次反射されて、感光体ドラム41cに照射される。つまり、シアン用ミラーC1、C2、C3は、図4に示すように、ポリゴンミラー84により主走査方向に走査されるシアン用のレーザ光を感光体ドラム41cへ導くように設置している。また、シアン用ミラーC1、C2、C3は、ミラーモータ87Cを駆動することにより位置調整される。
【0047】
また、2つのfθレンズF1、F2を通過したイエロー用のレーザ光は、1つのイエロー用ミラーYにより反射されて、感光体ドラム41aに照射される。つまり、イエロー用ミラーYは、図4に示すように、上記ポリゴンミラー84により主走査方向に走査されるイエロー用のレーザ光を感光体ドラム41aへ導くように設置される。なお、ここでは、イエロー用ミラーYは、設置位置が固定されるものとする。
【0048】
上述したように、各レーザ光ユニットから発光されるレーザ光は、感光体ドラム41に到達するまでに、複数のミラーにより反射される。このような各レーザ光を各感光体ドラム41へ導くための光学系の構成は、画像形成装置における各部の構成によって決定する。たとえば、画像形成装置において光走査部40の設置条件(たとえば、設置可能な領域)は、各画像形成装置の機種ごとに異なると考えられる。また、LDアレイ自体の構成によっても、光走査部40におけるミラーの設置数あるいは設置位置などを変更することができる。
【0049】
次に、光走査部40におけるレーザ光の走査について説明する。
【0050】
図5は、光走査部40におけるレーザ光の走査を説明するための図である。図5は、イエロー用のレーザ光の走査経路を模式的に示している。また、図5では、マゼンタ用のレーザ光ユニット70M、シアン用のレーザ光ユニット70C、ブラック用のレーザ光ユニット70K、各偏向前ミラー81、82、偏向前レンズ83、および、各色用のミラーY、M1〜M3、C1〜C3、K1〜K3などは省略して示している。
【0051】
図5に示すように、光走査部40では、各レーザ光ユニット70から発射されたレーザ光が、ポリゴンミラー84で反射され、fθレンズF1、F2などを介して各感光体ドラム41に照射される。上述したように、ポリゴンモータ85により回転するポリゴンミラー84は、1つの面のミラーで、レーザ光を主走査方向に1回分走査させる。これにより、上記感光体ドラム41には、主走査方向に走査されるレーザ光により静電潜像が形成される。また、上記感光体ドラム41上を主走査方向に走査するレーザ光は、副走査方向が所望の間隔となるようになっている。たとえば、後述する各レーザ光ユニット70のLDアレイ72における複数の発光素子の間隔は、副走査方向の間隔に対応するように設計される。
【0052】
また、BDセンサ86は、レーザ光を主走査方向に1回走査するごとにBD信号(あるいはHSYNC信号とも称する)として検出するように設置している。BDセンサ86は、各色ごとに複数設けるようにしても良いし、所定の色(たとえば、イエローあるいはブラック)に対応するレーザ光のみを検知するように設置しても良い。図5では、特定の色用のビーム光を検知するBDセンサ86を設けた構成例を示している。また、図5に示す構成例では、所望のレーザ光をBDセンサ86へ導くためのBDミラーを設置している。また、BDミラーは、第2のfθレンズF2における主走査方向の上流側を通過する所望のレーザ光をBDセンサ86に導くように設置している。このような構成により、光走査部40では、BDセンサ86が検知するBD信号に基づいてレーザ光が主走査方向に走査を開始するタイミングが計れるようになっている。
【0053】
次に、レーザ光ユニット70におけるLDアレイ72の構成について説明する。図6は、レーザ光ユニット70におけるLDアレイ72の構成例を示す図である。各レーザ光ユニット70は、複数のレーザ光を同時に発光する機能を有するLDアレイ72を有している。図6に示す構成例では、LDアレイ72は、4つのレーザ光を発光するための4つの発光部(4つのレーザダイオード)LD1〜LD4を有している。上記LDアレイ72は、各発光素子LD1〜LD4が斜めに配置されることを想定して設計されている。
【0054】
すなわち、LDアレイ72は、4つのレーザ光を発光するための4つの発光素子LD1〜LD4が主走査方向に対して斜めに整列された状態(たとえば、45度傾いた状態)となるように設計されている。また、上記LDアレイ72は、主走査方向に対して斜めに整列された状態で、副走査方向の間隔が所望の間隔(たとえば、1200dpi)となるように設計されている。
【0055】
次に、各色用のレーザ光ユニット70に接続される各色用のレーザ制御部68の構成について詳細に説明する。 図7は、各色用としてのレーザ制御部68の構成例を示す図である。図7に示すようなレーザ制御部68は、画像を形成するための各色(たとえば、Y、M、C、Kの4色)ごとに設けられる。レーザ制御部68は、たとえば、基板上に設置される集積回路(ASIC)により形成される。上記レーザ制御部68は、各色用のレーザ光ユニット70にそれぞれ物理的かつ電気的に接続される。
【0056】
図7に示す構成例では、レーザ制御部68は、各種設定制御部91、4つのデータクロック(CLK)変換部92(92a、92b、92c、92d)、信号選択部93、シーケンス制御部94、4つの信号合成部95(95a、95b、95c、95d)、および、4つのPWM(パルスワイドモジュレーション)部96(96a、96b、96c、96d)などを有している。なお、図7に示す構成例のレーザ制御部68は、4ビーム方式のLDアレイ72を有するレーザ光ユニット70に対応しているものである。このため、レーザ制御部68は、各レーザ光を個別に制御するための構成としてのデータCLK変換部92、信号合成部95、および、PWM部96がそれぞれ4つずつ設けられている。
【0057】
上記各種設定制御部91は、レーザ制御部68における制御を司る。上記各種設定制御部91は、たとえば、上記信号選択部93およびシーケンス制御部94に対する各種の設定を行う。上記各種設定制御部91は、上位の制御装置としてのCPU61から各種設定を示す情報を受けて、信号選択部93およびシーケンス制御部94へ設定情報を出力する。すなわち、上記各種設定制御部91は、CPUなどの制御素子としてだけでなく、インターフェースとしても機能する。
【0058】
上記データCLK変換部92は、データを出力するタイミングを調整するものである。上記各データCLK変換部92は、それぞれ1つのレーザ光用の画像データが入力されるようになっている。図7に示す例では、各データCLK変換部92a、92b、92c、92dは、それぞれ画像データA、B、C、DをMクロック(CLK)信号に同期して入力される。各データ変換部92に入力される画像データは、上記出力画像処理部66から供給される。上記レーザ制御部68と上記出力画像処理部66とは、物理的に所定のコネクタ(ハーネス)等で接続され、各データCLK変換部92に所定の画像データが入力されるようになっている。すなわち、各データCLK変換部92に入力される画像データは、レーザ光ユニットとの接続状況などに関係無しに予め決まった画像データとなっている。
【0059】
また、上記データCLK変換部92は、少なくとも主走査1ライン分の画像データを記憶する内部メモリ97(97a、97b、97c、97d)を有している。上記データCLK変換部92は、内部メモリ97に蓄積した画像データを信号選択部93が選択するPクロック(CLK)信号と水平同期信号(HSYNC信号)とに基づいて出力する。つまり、上記データCLK変換部92は、MCLK信号で入力した画像データを信号選択部93が選択するHSYNC信号に同期するPCLK信号で出力するようになっている。
【0060】
これは、上記データCLK変換部92が画像データのクロック信号を信号選択部93が選択するクロック信号に変換し、さらに、信号選択部93が選択するHSYNC信号を基準として出力する機能を有していることを意味している。この結果、レーザ制御部68としては、別途バッファ用のメモリなどの構成を追加することなく、後段の各部に応じたクロック変換とタイミング制御とを実現している。
【0061】
上記信号選択部93は、上記各種設定制御部91から与えられる設定情報に基づいて、各データCLK変換部92から取得した4つの画像データA、B、C、Dから各信号合成部95へ供給する画像データを選択する。各信号合成部95へ供給する画像データは、上記各種設定制御部91から与えられる設定情報(たとえば、副走査方向における順序)に基づいて選択される。上記信号選択部93は、たとえば、PWM部96aが制御対象とするレーザ光が副走査方向における1番目である場合、PWM部96aに対応する信号合成部95aに供給する画像データとして画像データAを選択する。
【0062】
また、上記信号選択部93は、4つのPクロック(CLK)信号と4つの水平同期(HSYNC)信号とを入力し、各データCLK変換部92から画像データを読出して各信号合成部95へ供給するためのPCLK信号とHSYNC信号とを選択する。画像データを読み出すためのPCLK信号とHSYNC信号とは、上記各種設定制御部91から与えられる設定情報(たとえば、主走査方向における順序)に基づいて選択される。上記信号選択部93は、たとえば、PWM部96aが制御対象とするレーザ光のクロック信号がPCLK信号1であり、かつ、当該レーザ光の主走査方向における順序が1番目であれば、PWM部96aに対応する信号合成部95aに供給する画像データAを読み出すための信号として、PCLK信号1およびHSYNC信号1を選択する。
【0063】
上記PCLK信号1〜4は、各PWM部96が制御対象とする各レーザ光に応じて独立して設定されるクロック信号である。これは、全てのレーザ光を同じクロック信号で制御すると、実際には各レーザ光の光学系の構成(各ミラーあるいはレンズ)などによってずれが生じることが多いためにである。このため、PCLK信号1〜4は、各PWM部96が制御対象とする各レーザ光L1〜L4に適合したクロック信号が設定される。また、HSYNC信号1〜4は、画像データを出力するタイミングの基準となる信号であり、上記信号選択部93では、選択した画像データを各データ取得部92の内部メモリ97から読み出して各信号合成部95へ供給するための基準信号として用いられる。
【0064】
図7に示す構成例において、上記信号選択部93は、信号合成部95aに供給するデータとして、画像データAまたは画像データDの何れかを選択する。たとえば、上記信号選択部93は、PCLK信号1をHSYNC信号1(或いはPCLK信号4をHSYNC信号4)に同期させたタイミングで、選択した画像データをデータ取得部92a(或いは92d)から読み出して信号合成部95aへ出力する。また、上記信号選択部93は、上記信号合成部95bに供給するデータとして画像データBまたは画像データCの何れかを選択し、PCLK信号2をHSYNC信号2(或いはPCLK信号3をHSYNC信号3)に同期させたタイミングで、選択した画像データをデータ取得部92b(或いは92c)から読み出して信号合成部95bへ出力する。
【0065】
また、上記信号選択部93は、上記信号合成部95cに供給するデータとして画像データCまたは画像データBの何れかを選択し、PCLK信号3をHSYNC信号3(或いはPCLK信号2をHSYNC信号2)に同期させたタイミングで、選択した画像データをデータ取得部92c(或いは92d)から読み出して信号合成部95cに供給する。また、上記信号選択部93は、上記信号合成部95dに供給するデータとして画像データDまたは画像データAの何れかを選択し、PCLK信号4をHSYNC信号4(或いはPCLK信号1をHSYNC信号1)に同期されたタイミングで、選択した画像データをデータ取得部92d(或いは92a)から読み出して信号合成部95dへ出力する。
【0066】
上記シーケンス制御部94は、上記各種設定制御部91から与えられる設定情報に基づく各種の設定情報を各信号合成部95(95a、95b、95c、95d)へ供給する。たとえば、図7に示す構成例において、上記シーケンス制御部94は、各種設定制御部91から各信号合成部95に対する設定情報とともに、先頭となるレーザ光を示す設定情報が供給される。これにより、上記シーケンス制御部94は、各信号合成部95a、95b、95c、95dにそれぞれ設定信号を供給する。
【0067】
また、上記シーケンス制御部94には、4つのPクロック(CLK)信号と水平同期(HSYNC)信号とが入力される。たとえば、PCLK信号1〜4およびHSYNC信号1〜4は各PWM部96からシーケンス制御部94に供給される。さらに、上記シーケンス制御部94は、各PWM部96から取得するHSYNC信号1〜4などに基づく画像データ取得用のHSYNC信号をMHSYNC信号として出力画像処理部66あるいは上位の制御装置へ出力する。
【0068】
信号合成部95a、95b、95c、95dおよびPWM部96a、96b、96c、96dは、それぞれ4つのレーザ光の何れかに対応している。上述した構成例では、信号合成部95aおよびPWM部96aは、レーザ光L1或いはL4に対応し、信号合成部95bおよびPWM部96bは、レーザ光L2或いはL3に対応し、信号合成部95cおよびPWM部96cは、レーザ光L3或いはL2に対応し、、信号合成部95dおよびPWM部96dは、レーザ光L4或いはL1に対応する。
【0069】
上記各信号合成部95(95a、95b、95c、95d)は、それぞれ上記信号選択部93から供給される画像データを上記シーケンス制御部94から与えらえる設定情報に基づいて各PWM部96へ供給する。また、各信号合成部95は、レーザ光ユニット70における各レーザ光の発光を制御する制御信号も出力する。
【0070】
各信号合成部95は、それぞれ4つのレーザ光に対応している。ただし、各信号合成部が対応するレーザ光は、レーザ光ユニット70の接続状態によって変化する。つまり、各信号合成部95は、信号選択部93から対応するレーザ光で形成すべき画像データが供給される。また、各信号合成部95は、上記信号選択部93からの画像データをシーケンス制御部94から与えられるタイミングで各PWM部96へ出力する。
【0071】
各PWM部96(96a、96b、96c、96d)は、それぞれ各信号合成部95(95a、95b、95c、95d)に対応して設けられている。上記各PWM部96は、対応する信号合成部95から与えられる画像データに従ってレーザ光を制御する信号を出力する。また、各PWM部96は、BDセンサ86により検知されるBD信号を取得し、レーザ光の制御に用いられるHSYNC信号を生成する。たとえば、PWM部96aは、BDセンサ86により検知されるBD信号1をHSYNC信号1としてシーケンス制御部94へ供給する。同様に、PWM部96b、96c、96dは、BDセンサ86により検知されるBD信号2、3、4をHSYNC信号2、3、4としてシーケンス制御部94へ供給する。
【0072】
また、図8は、図7に示すレーザ制御部68における動作および設定事項をまとめた図である。 図8に示すように、図7に示すレーザ制御部68では、HSYNC順を選択したり、画像データを入れ替えることが可能となっている。たとえば、PWM部96aは、CH1として出力する画像データが画像データAあるいはDの何れかであり、HSYNC順が1番目あるいは4番目の何れかに設定される。また、PWM部96bは、CH2として出力する画像データが画像データBあるいはCの何れかであり、HSYNC順は2番目あるいは3番目の何れかに設定される。また、PWM部96cは、CH3として出力する画像データが画像データCあるいはBの何れかであり、HSYNC順は3番目あるいは2番目の何れかに設定される。また、PWM部96dは、CH4として出力する画像データが画像データDあるいはAの何れかであり、HSYNC順は4番目あるいは1番目の何れかに設定される。次に、図9を参照して、位置ずれセンサ26について詳細に説明する。
【0073】
図9は、転写ベルト45の平面図である。位置ずれセンサ26は、転写ベルト45の主走査方向の両端部に形成されたテストパターン(第1のテスト画像)をそれぞれ検出するリア側位置ずれセンサ26a及びフロント側位置ずれセンサ26bから構成される。リア側位置ずれセンサ26aは、転写ベルト45の主走査方向の一端側に形成されたテストパターンを検出し、フロント側位置ずれセンサ26bは、転写ベルト45の主走査方向の他端側に形成されたテストパターンを検出する。テストパターンは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒(K)を用いてそれぞれ形成される複数の楔形図形を副走査方向に配列した構成となっている。この楔形図形は、主走査方向に延びる線分、及び、主走査方向に対して斜め方向に延びる線分から構成される。
【0074】
CPU61は、リア側位置ずれセンサ26a及びフロント側位置ずれセンサ26bの検出結果に基づき、位置合わせ制御を行う。ここで、位置合わせ制御とは、副走査方向平行ずれ、主走査方向書出し位置ずれ、主走査倍率調整、傾きを補正することを意味する。副走査方向の位置合わせは、各色の先頭ラインデータ出力開始タイミングを変更することにより行う。主走査方向書出し位置の位置合わせは、レーザ書出し位置を変更することにより行う。
【0075】
次に、図10を参照して、濃度センサ27について詳細に説明する。濃度センサ27は、発光素子100及び受光素子101を含み、画質維持のために用いられる。CPU61により指定された光量に相当する光源コントロール電圧がD/Aコンバータから出力され、発光素子100により光量コントロール電圧に対応した光を転写ベルト45に投光する。受光素子101は、転写ベルト45及び転写ベルト45上に形成されたトナー像において反射された反射光を受光する。この反射光量に対応した出力電圧をA/Dコンバータによりデジタル値に変換してCPU61に送信する。
【0076】
図11は、転写ベルト45に形成されたトナー像の濃度を検出するためのテストパターンである。このテストパターンは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒(K)の各色毎に濃度を変えて複数のトナー像を形成することにより構成される。濃度検出用のトナー像は、転写ベルト45の主走査方向の中央部に形成されている。CPU61は、検出されたテストパターンの濃度を基準値と比較して、画像形成に支障のない許容範囲値か否かを判断する。許容範囲外である場合には、画像形成条件を変更する。これにより、画質維持を図ることができる。
【0077】
本実施形態では、画質維持に用いられる濃度センサ27をレーザ光ユニット70の故障検知にも用いている。この故障検知は、位置ずれセンサ26を用いた位置合わせ制御と並行して行われる。図12及び図13を参照して、故障検知の方法を詳細に説明する。図12は、位置合わせ用のテストパターン(第1のテスト画像)と故障検知用のテストパターン(第2のテスト画像)とを示した模式図である。図13は、故障検知の方法を示したフローチャートである。位置合わせ用のテストパターンについては、上述したので説明を繰り返さない。
【0078】
Act101において、コントローラ(故障判定部)61は、LDアレイ72YのLD1、LD2、LD3及びLD4をこの順序で駆動することにより、図12のトナー像Y1〜Y4に対応する静電潜像を第1の感光体ドラム41a上に形成する。ここで、トナー像Y1はLDアレイ72YのLD1に対応しており、このLD1を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像Y2はLDアレイ72YのLD2に対応しており、このLD2を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像Y3はLDアレイ72YのLD3に対応しており、このLD3を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像Y4はLDアレイ72YのLD4に対応しており、このLD4を複数回走査することにより形成されるものである。
【0079】
Act102において、コントローラ61は、LDアレイ72MのLD1、LD2、LD3及びLD4をこの順序で駆動することにより、図12のトナー像M1〜M4に対応する静電潜像を第2の感光体ドラム41b上に形成する。ここで、トナー像M1はLDアレイ72MのLD1に対応しており、このLD1を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像M2はLDアレイ72MのLD2に対応しており、このLD2を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像M3はLDアレイ72MのLD3に対応しており、このLD3を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像M4はLDアレイ72MのLD4に対応しており、このLD4を複数回走査することにより形成されるものである。
【0080】
Act103において、コントローラ61は、LDアレイ72KのLD1、LD2、LD3及びLD4をこの順序で駆動することにより、トナー像K1〜K4に対応する静電潜像を第3の感光体ドラム41c上に形成する。ここで、トナー像K1はLDアレイ72KのLD1に対応しており、このLD1を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像K2はLDアレイ72KのLD2に対応しており、このLD2を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像K3はLDアレイ72KのLD3に対応しており、このLD3を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像K4はLDアレイ72KのLD4に対応しており、このLD4を複数回走査することにより形成されるものである。
【0081】
Act104において、コントローラ61は、LDアレイ72CのLD1、LD2、LD3及びLD4をこの順序で駆動することにより、図12のトナー像C1〜C4に対応する静電潜像を第3の感光体ドラム41c上に形成する。ここで、トナー像C1はLDアレイ72CのLD1に対応しており、このLD1を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像C2はLDアレイ72CのLD2に対応しており、このLD2を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像C3はLDアレイ72CのLD3に対応しており、このLD3を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像C4はLDアレイ72CのLD4に対応しており、このLD4を複数回走査することにより形成されるものである。
【0082】
Act105において、各感光体ドラム41a〜41d上に形成された各色のトナー像(つまり、各テストパターン)は、順に中間転写体としての転写ベルト45に転写する。なお、これららのテストパターンを転写ベルト45に転写する際に、位置ずれセンサ26により検出されるテストパターンも同時に転写されるものとする。
【0083】
Act106において、位置ずれセンサ26及び濃度センサ27による検出動作を開始する。Act107において、CPU61は転写ベルト45に形成されたトナー像Y1〜Y4のうち所定濃度を下回るトナー像があるか否かを判断する。所定濃度を下回るトナー像がある場合には、ACT108に進む。ここで、「所定濃度」とは、トナーの色種に応じて設定される値であり、発光素子としてのLDの故障を判別するという観点から適宜設定される。したがって、所定濃度の値は、トナーY、M、C、Kに応じて異なる。
【0084】
ACT108において、CPU61は報知手段(不図示)に信号を出力する。報知手段は、LDアレイ72が故障したことを報知する。報知手段には、カラーデジタル複合機1の図示しないタッチパネルディスプレイに故障したLDアレイ72の色種及びLDのNoを示す識別情報を表示したり、この識別情報をインターネットを介して管理センターに通信する手段を用いることができる。
【0085】
Act107において、所定濃度を下回るトナー像がないと判断された場合には、Act109に進む。Act109において、CPU61は転写ベルト45に形成されたトナー像M1〜M4のうち所定濃度を下回るトナー像があるか否かを判断する。所定濃度を下回るトナー像がある場合には、Act110に進む。Act110において、CPU61は報知手段に信号を出力する。報知手段の詳細については、上述したので説明を繰り返さない。
【0086】
Act109において、所定濃度を下回るトナー像がないと判断された場合には、Act111に進む。Act111において、CPU61は転写ベルト45に形成されたトナー像K1〜K4のうち所定濃度を下回るトナー像があるか否かを判断する。所定濃度を下回るトナー像がある場合には、Act112に進む。Act112において、CPU61は報知手段に信号を出力する。報知手段の詳細については、上述したので説明を繰り返さない。
【0087】
Act111において、所定濃度を下回るトナー像がないと判断された場合には、Act113に進む。Act113において、CPU61は転写ベルト45に形成されたトナー像C1〜C4のうち所定濃度を下回るトナー像があるか否かを判断する。所定濃度を下回るトナー像がある場合には、Act114に進む。Act114において、CPU61は報知手段に信号を出力する。報知手段の詳細については、上述したので説明を繰り返さない。
【0088】
このように、本実施形態の構成によれば、転写ベルト45上に形成されたトナー像の濃度情報を取得することにより、全てのアレイ72について故障の有無を判断することができる。したがって、従来のように、紙に印字して故障を判断する必要がなくなる。
【0089】
ここで、上述したように、本実施形態では、位置ずれセンサ26を用いた位置ずれ検知と、濃度センサ27を用いたレーザ光ユニット70の故障検知とを並行して行っている。したがって、これらの検知を別々に行う方法と比較して、デジタル複合機1のダウンタイムを短くすることができる。また、画質維持に用いられる濃度センサ27を用いて、故障検知を行う構成であるため、故障検知用のセンサを独立して設ける必要がなくなる。これにより、コストを削減することができる。
【0090】
(実施形態2)
実施形態1では、画質維持に用いられる濃度センサ27を用いて故障を検知したが、本実施形態では、位置ずれセンサ26を用いて故障を検知する。この故障検知は、濃度センサ27を用いた画質維持制御と並行して行われる。図14及び図15を参照して、故障検知の方法を詳細に説明する。図14は、画質維持用のテストパターンと故障検知用のテストパターンとを示す模式図である。図15は、故障検知の方法を示したフローチャートである。画質維持用のテストパターンについては上述したので説明を繰り返さない。
【0091】
Act201において、コントローラ61は、LDアレイ72KをLD1、LD2、LD3及びLD4をこの順序で駆動することにより、図14に示す楔型形状のトナー像K1〜K4に対応する静電潜像を第4の感光体ドラム41d上に形成する。ここで、トナー像K1(第2のテスト画像)はLDアレイ72KのLD1に対応しており、このLD1を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像K2(第2のテスト画像)はLDアレイ72KのLD2に対応しており、このLD2を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像K3(第2のテスト画像)はLDアレイ72KのLD3に対応しており、このLD3を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像K4(第2のテスト画像)はLDアレイ72KのLD4に対応しており、このLD4を複数回走査することにより形成されるものである。
【0092】
Act202において、コントローラ61は、LDアレイ72CをLD1、LD2、LD3及びLD4をこの順序で駆動することにより、図14に示す楔型形状のトナー像C1〜C4に対応する静電潜像を第3の感光体ドラム41c上に形成する。ここで、トナー像C1(第2のテスト画像)はLDアレイ72CのLD1に対応しており、このLD1を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像C2(第2のテスト画像)はLDアレイ72CのLD2に対応しており、このLD2を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像C3(第2のテスト画像)はLDアレイ72CのLD3に対応しており、このLD3を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像C4(第2のテスト画像)はLDアレイ72CのLD4に対応しており、このLD4を複数回走査することにより形成されるものである。
【0093】
Act203において、コントローラ61は、LDアレイ72MをLD1、LD2、LD3及びLD4をこの順序で駆動することにより、図14に示す楔型形状のトナー像M1〜M4に対応する静電潜像を第2の感光体ドラム41b上に形成する。ここで、トナー像M1(第2のテスト画像)はLDアレイ72MのLD1に対応しており、このLD1を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像M2(第2のテスト画像)はLDアレイ72MのLD2に対応しており、このLD2を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像M3(第2のテスト画像)はLDアレイ72MのLD3に対応しており、このLD3を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像M4(第2のテスト画像)はLDアレイ72MのLD4に対応しており、このLD4を複数回走査することにより形成されるものである。
【0094】
Act204において、コントローラ61は、LDアレイ72YをLD1、LD2、LD3及びLD4をこの順序で駆動することにより、図14に示す楔型形状のトナー像Y1〜Y4に対応する静電潜像を第1の感光体ドラム41a上に形成する。ここで、トナー像Y1(第2のテスト画像)はLDアレイ72YのLD1に対応しており、このLD1を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像Y2(第2のテスト画像)はLDアレイ72YのLD2に対応しており、このLD2を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像Y3(第2のテスト画像)はLDアレイ72YのLD3に対応しており、このLD3を複数回走査することにより形成されるものである。トナー像Y4(第2のテスト画像)はLDアレイ72YのLD4に対応しており、このLD4を複数回走査することにより形成されるものである。
【0095】
Act205において、各感光体ドラム41a〜41d上に形成された各色のトナー像は、順に中間転写体としての転写ベルト45に転写する。なお、転写ベルト45に転写する際に、濃度センサ27により検出されるテストパターン(第1のテスト画像)についても形成されているものとする。
【0096】
Act206において、位置ずれセンサ26及び濃度センサ27による検出動作を開始する。Act207において、CPU61は転写ベルト45に形成されたトナー像K1〜K4のうち副走査方向の線幅Xが所定値よりも低いものがないか判断する。所定値よりも低い場合には、ACT208に進む。
【0097】
ACT208において、CPU61は報知手段(不図示)に信号を出力する。報知手段は、LDアレイ72が故障したことを報知する。報知手段としては、カラーデジタル複合機1の図示しないタッチパネルディスプレイに対して故障したLDアレイ72の色種及びLDのNoを示す識別情報を表示したり、この識別情報をインターネットを介して管理センターに通信する手段を用いることができる。
【0098】
Act207において、線幅Xが所定値よりも低いトナー像がないと判断された場合には、Act209に進む。Act209において、CPU61は転写ベルト45に形成されたトナー像C1〜C4のうち副走査方向の線幅Xが所定値よりも低いものがないか判断する。所定値よりも低いトナー像がある場合には、Act210に進む。Act210において、CPU61は報知手段に信号を出力する。報知手段の詳細については、上述したので説明を繰り返さない。
【0099】
Act209において、所定値よりも低いトナー像がない場合には、Act211に進む。Act211において、CPU61は転写ベルト45に形成されたトナー像M1〜M4のうち副走査方向の線幅Xが所定値よりも低いものがないか判断する。所定値よりも低いトナー像がある場合には、Act212に進む。Act212において、CPU61は報知手段に信号を出力する。報知手段の詳細については、上述したので説明を繰り返さない。
【0100】
Act211において、所定値よりも低いトナー像がない場合には、Act213に進む。Act213において、CPU61は転写ベルト45に形成されたトナー像Y1〜Y4のうち副走査方向の線幅Xが所定値よりも低いものがないか判断する。所定値よりも低いトナー像がある場合には、Act214に進む。Act214において、CPU61は報知手段に信号を出力する。報知手段の詳細については、上述したので説明を繰り返さない。
【0101】
このように、本実施形態の構成によれば、転写ベルト45上に形成されたトナー像の濃度情報を取得することにより、全てのLDアレイ72に含まれるLDについて故障を判断することができる。したがって、従来のように、紙に印字して故障を判断する必要がなくなる。
【0102】
ここで、上述したように、本実施形態では、濃度センサ27の検出結果に基づく画質維持と、位置ずれセンサ26を用いたレーザ光ユニット70の故障検知とを並行して行っている。したがって、これらの検知を別々に行う方法と比較して、デジタル複合機1のダウンタイムを短縮することができる。
【0103】
また、位置合わせ制御用の位置ずれセンサ26を用いて、故障検知を行う構成であるため、故障検知用のセンサを独立して設ける必要がなくなる。これにより、コストを削減することができる。
【0104】
(実施形態2の変形例)
図16に図示するように、各レーザ制御部68で変調することにより、トナー像(第2のテスト画像)を主走査方向に並べて形成してもよい。これにより、より短時間でテストパターンを形成することができる。これらのトナー像は、位置ずれセンサ26の検出範囲に形成する必要がある。なお、図示例では、LDアレイ72Yの各LDの故障を検知している。
【0105】
(実施形態3)
上述の実施形態1及び2では、転写ベルト45に転写された画像を検査することにより、LDアレイ72Y〜Kに含まれる各LDの故障を判別したが、本実施形態では、各LDが発した光の受光結果に基づき各LDの故障を判別する。
【0106】
図17は、本実施形態の光走査部110におけるレーザ光の走査を説明するための図である。図17は、イエロー用のレーザ光とマゼンタ用のレーザ光との走査光路を模式的に示している。なお、マゼンタ用、シアンー用及びブラック用のレーザ光に対応する各感光体は省略して図示している。
【0107】
同図を参照して、光走査部110では、各レーザ光ユニット112〜115か出射したレーザ光が、ポリゴンミラー111で反射され、fθレンズF3、F4などを介して各感光体ドラムに照射される。上述したように、ポリゴンミラー111は、1つの面のミラーで、レーザ光を主走査方向に1回分走査させる。これにより、感光体ドラム120には、主走査方向に走査されるレーザ光により静電潜像が形成される。なお、各レーザ光ユニット112〜115はそれぞれ二個のLD(発光素子)を備えた2LDアレイタイプの発光部を備えている。
【0108】
BDセンサ(第1のセンサ)116は、レーザ光を主走査方向に1回走査するごとにBD信号として検出する。ポリゴンミラー111を点線で示す位置に回転させると、レーザ光ユニット112から出射されたイエロー用のレーザ光は、ポリゴンミラー111で反射された後、Y用反射ミラー117で反射され、BDセンサ116に受光される。
【0109】
ビーム検知センサ(第2のセンサ)119は、レーザ光ユニット113〜115から出射した光のON、OFFを検知する。ポリゴンミラー111を回転させて角度を調節することにより、レーザ光ユニット113〜115から出射した光をそれぞれ、fθレンズF3及び反射ミラー118を介して、ビーム検知センサ119に受光させることができる。
【0110】
ここで、ビーム検知センサ119は、レーザ光ユニット113〜115のON、OFFを検出できる程度の検出精度を有していればよい。したがって、BDセンサ116よりも検出精度の低い安価なセンサを用いることができる。これにより、コストを削減することができる。
【0111】
図18は、主走査方向にレーザ光ユニット112を2回走査したときの各種信号の挙動を示したタイミングチャートである。図示例では、レーザ光ユニット112の故障により、BDエラー信号が出力されている。
【0112】
本実施形態では、BDセンサ116及びビーム検知センサ119の受光検知回数を比較することにより、レーザ光ユニット113〜115の故障を判別している。図19は、その一例を示したタイミングチャートであり、レーザ光ユニット113の故障検知に対応している。図示例では、BDセンサ116及びビーム検知センサ119の受光検知回数が共に2回である。したがって、レーザ光ユニット113は故障していないと判別する。
【0113】
図20も、故障検知の一例を示したタイミングチャートであり、レーザ光ユニット113の故障検知に対応している。図示例では、BDセンサ116の受光検知回数が1回であり、ビーム検知センサ119の受光検知回数が0回である。したがって、レーザ光ユニット113は故障していると判別する。
【0114】
次に、図21を参照して、本実施形態の故障検知の方法をより具体的に説明する。図21は故障検知の手順を示したフローチャートである。Act301において、レーザ光ユニット112に含まれるLD1に発光を指示する。Act302において、BDセンサ116の受光結果に基づき、LD1の故障を判別する。LD1が故障していない場合には、Act303に進む。Act303において、レーザ光ユニット112に含まれる全てのLDについて故障検知をしたか判断する。本例では、レーザ光ユニット112のLD2の故障検査を行っていないため、Act304に進む。
【0115】
Act304において、BDセンサ116による故障検知を停止するとともに、故障検知の対象をレーザ光ユニット112のLD1からLD2に変更し、LD2の故障検査を開始し、Act302に戻る。
【0116】
Act302において、レーザ光ユニット112のLD1及びLD2のうちいずれか一方のLDが故障したと判断した場合には、Act305に進む。Act305では、故障と判断されたLD(たとえば、LD2)のLDナンバーを図示しないメモリに記憶する。
【0117】
Act306において、レーザ光ユニット112に含まれる全てのLDについて故障検査を終了したか判断する。全てのLDについて故障検査を終了している場合には、Act307に進み、全てのLDについて故障検査を終了していない場合には、Act304に進む。
【0118】
Act307において、前記メモリから故障LDナンバーに関する情報を読み出し、レーザ光ユニット112に含まれるLDの全てが故障しているのか判断する。少なくとも一つが故障していない場合にはAct308に進み、全て故障している場合にはAct318に進む。
【0119】
Act308において、前記メモリから故障LDナンバーに関する情報を読み出し、レーザ光ユニット112に含まれるLDのうち少なくとも一つ(全ては除く)のLDが故障しているのか判断する。少なくとも一つのLDが故障している場合にはAct312に進み、故障しているLDがない場合にはAct309に進む。
【0120】
Act312において、レーザ光ユニット112のうち故障していないLDを選択して発光させ、BDセンサ116による検出動作を行う。すなわち、このAct312に示す検出動作は、図19のタイミングチャートにおける「BDセンサ出力」に対応している。
【0121】
Act310において、レーザ光ユニット113〜115のうち検査対象となるレーザ光ユニット及び発光させるLDを選択する。Act311において、Act310で選択されたLDを発光して、故障を判定し、その結果をメモリに記憶する。Act313において、Act310で選択されたレーザ光ユニットの全てのLDを検査したのか判断する。全てのLDを検査していない場合には、Act314に進み別のLDに切り替える。全てのLDを検査した場合には、Act315に進み全てのレーザ光ユニット113〜115について検査を終了したか判断する。
【0122】
Act315において全てのレーザ光ユニット113〜115を検査していない場合には、Act310に戻り、全てのレーザ光ユニット113〜115を検査した場合にはAct316に進む。Act316において、上述の故障検査におけるLDの異常の有無を判断し、異常がなかった場合にはAct317に進み故障検査を終了する。異常があった場合には、Act318に進み、前記メモリから故障したレーザ光ユニットの色種及びLDのNoに関する情報を読み出し、これを報知する。ここで、前記情報を報知する手段として、シートへの印刷、ディスプレイへの表示を用いることができる。
【0123】
本実施形態によれば、紙に印字させることなく各レーザユニット112〜115に含まれるLDの故障を判断することができる。
【0124】
(実施形態4)
本実施形態では、全てのレーザ光ユニットの故障検査をBDセンサ216を用いて行う構成としている。図22は、光走査部210におけるレーザ光の走査を説明するための図である。図22は、イエロー用のレーザ光の走査光路を模式的に示している。実施形態3と同一の構成要素には同一符合を付して説明を省略する。
【0125】
レーザ光ユニット112の発光光は、ポリゴンミラー111で反射され、Fθ1レンズF3及びY用反射ミラー117を介してBDセンサ216に受光される。この受光結果に基づき主走査方向の書出し位置を補正したり、レーザ光ユニット112に含まれる各LDの故障検査を行う。
【0126】
レーザ光ユニット113の発光光は、ポリゴンミラー111で反射され、Fθ1レンズF3及びM用反射ミラー(不図示)を介してBDセンサ216に受光される。この受光結果に基づき、レーザ光ユニット113に含まれる各LDの故障検査を行う。
【0127】
レーザ光ユニット114の発光光は、ポリゴンミラー111で反射され、Fθ1レンズF3及びC用反射ミラー(不図示)を介してBDセンサ216に受光される。この受光結果に基づき、レーザ光ユニット114に含まれる各LDの故障検査を行う。
【0128】
レーザ光ユニット115の発光光は、ポリゴンミラー111で反射され、Fθ1レンズF3及びK用反射ミラー(不図示)を介してBDセンサ216に受光される。この受光結果に基づき、レーザ光ユニット115に含まれる各LDの故障検査を行う。
【0129】
次に、図23を参照して、故障検査の方法をより具体的に説明する。図23は故障検査の手順を示したフローチャートである。Act401において、レーザ光ユニット112に含まれるLD1に発光を指示する。Act402において、BDセンサ216の受光結果に基づき、LD1の故障を判別する。LD1が故障していない場合には、Act403に進む。Act403において、レーザ光ユニット112に含まれる全てのLDについて故障検査をしたか判断する。本例では、レーザ光ユニット112のLD2の故障検査を行っていないため、Act404に進む。
【0130】
Act404において、BDセンサ216による故障検知を停止するとともに、故障検知の対象をレーザ光ユニット112のLD1からLD2に変更し、LD2の故障検査を開始し、Act402に戻る。
【0131】
Act402において、レーザ光ユニット112のLD1及びLD2のうちいずれか一方のLDが故障したと判断した場合には、Act405に進む。Act405では、故障と判断されたLD(たとえば、LD2)のLDナンバーを図示しないメモリに記憶する。
【0132】
Act406において、レーザ光ユニット112に含まれる全てのLDについて故障検査を行ったか判断する。全てのLDについて故障検査を行っている場合には、Act407に進み、全てのLDについて故障検査を終了していない場合には、Act404に戻る。
【0133】
Act407において、レーザ光ユニット113〜115のうち検査対象となるレーザ光ユニット及び発光させるLDを選択する。Act408において、Act407で選択されたLDを発光して、故障を判定し、その結果をメモリに記憶する。Act409において、Act407で選択されたレーザ光ユニットの全てのLDについて故障検査が終了したか判断する。全てのLDを検査していない場合には、Act410に進み別のLDに切り替える。全てのLDを検査した場合には、Act411に進み全てのレーザ光ユニット113〜115について検査を終了したか判断する。
【0134】
Act411において全てのレーザ光ユニット113〜115を検査していない場合には、Act407に戻り、全てのレーザ光ユニット113〜115を検査した場合にはAct412に進む。Act412において、上述の全ての故障検査においてLDの異常があったか判断し、異常がなかった場合にはAct413に進み故障検査を終了する。異常があった場合には、Act414に進み、前記メモリから故障したレーザ光ユニットの色種及びLDのNoに関する情報を読み出して、これを報知する。ここで、前記情報を報知する手段として、シートへの印刷、ディスプレイへの表示を用いることができる。
【0135】
本実施形態によれば、主走査方向の基準位置信号出力に使用されるBDセンサ216を用いて、全てのレーザ光ユニット112〜115の故障検知を行うことができる。したがって、実施形態3のビーム検知センサ119を省略できるため、コストを削減することができる。また、紙に印字することなく、レーザ光ユニット112〜115に含まれる各LDの故障を判別することができる。
【0136】
(実施形態5)
図24は、実施形態5の光走査部におけるレーザ光の走査を説明するための図である。同図を参照して、Y用のレーザ光ユニット302の発光光は、ポリゴンミラー301、フロント側Fθ1レンズ306及びミラー310を介してY用のBDセンサ311に受光される。この受光結果に基づき、レーザ光ユニット302に含まれる各LDの故障を判別する。
【0137】
M用のレーザ光ユニット303の発光光は、ポリゴンミラー301、フロント側Fθ1レンズ306及びミラー313を介してM用のビーム検知BD検知センサ314に受光される。この受光結果に基づき、レーザ光ユニット303に含まれる各LDの故障を判別する。
【0138】
C用のレーザ光ユニット304の発光光は、ポリゴンミラー301、リア側Fθ1レンズ308及びミラー315を介してC用のビーム検知センサ316に受光される。この受光結果に基づき、レーザ光ユニット304に含まれる各LDの故障を判別する。
【0139】
K用のレーザ光ユニット305の発光光は、ポリゴンミラー301、リア側Fθ1レンズ308及びミラー312を介してK用のBDセンサ313に受光される。この受光結果に基づき、レーザ光ユニット305に含まれる各LDの故障を判別する。つまり、本実施形態では、各レーザ光ユニット302〜305の故障検査を別々のセンサを用いて行う構成である。
【0140】
(実施形態6)
図25は、実施形態6の光走査部におけるレーザ光の走査を説明するための図である。同図を参照して、Y用のレーザ光ユニット402の発光光は、ポリゴンミラー401、フロント側Fθ1レンズ406及びミラー410を介してY、M用のBDセンサ411に受光される。この受光結果に基づき、レーザ光ユニット402に含まれる各LDの故障を判別する。
【0141】
M用のレーザ光ユニット403の発光光は、ポリゴンミラー401、フロント側Fθ1レンズ406及びミラー(不図示)を介してY、M用のBDセンサ411に受光される。この受光結果に基づき、レーザ光ユニット403に含まれる各LDの故障を判別する。
【0142】
C用のレーザ光ユニット404の発光光は、ポリゴンミラー401、リア側Fθ1レンズ408及びミラー412を介してK、C用のBDセンサ413に受光される。この受光結果に基づき、レーザ光ユニット404に含まれる各LDの故障を判別する。
【0143】
K用のレーザ光ユニット405の発光光は、ポリゴンミラー401、リア側Fθ1レンズ408及びミラー(不図示)を介してK、C用のBDセンサ413に受光される。この受光結果に基づき、レーザ光ユニット405に含まれる各LDの故障を判別する。つまり、レーザ光ユニット302、303の故障検査を一つのBDセンサ411を用いて行い、レーザ光ユニット304、305の故障検査を一つのBDセンサ413を用いて行う。
【0144】
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、すべて本発明の範囲内のものである。以上に詳述したように本発明によれば、紙に印字させることなく各発光部の発光素子の故障を検知できる画像形成装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0145】
27 濃度センサ 40 光走査部 41a〜41d 第1〜第4の感光体ドラム
43a〜43d 第1〜第4の現像装置 45 転写ベルト 49 転写装置
51 定着装置 61 コントローラ 70 レーザ光ユニット


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光素子を含む発光部を複数備えた光走査部と、
各前記発光部に対応して設けられ、各前記発光部の発光光によりそれぞれ静電潜像が形成される複数の感光体と、
各前記感光体上に形成された各静電潜像をそれぞれ異なる色のトナーで現像する現像部と、
前記現像部により現像された各画像が転写される被転写部と、
前記被転写部に転写された各前記画像の濃度を検出する濃度検出部と、
各前記感光体からそれぞれ転写される各第1のテスト画像に基づく位置合わせ制御の際に、
前記複数の発光部のうち第1の発光部に含まれるいずれかの発光素子を発光させることにより前記被転写部に形成された2のテスト画像の濃度を前記濃度検出部により検出し、この検出結果に基づき、該発光素子の故障を判定する故障判定部と、を有する画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に従う装置において、
前記故障判定部は、前記濃度検出部により検出された各前記第2のテスト画像の濃度が、前記第1の発光部に対応するトナーの色種に応じて設定される濃度閾値よりも低い場合には、前記第1の発光部を故障していると判定する。
【請求項3】
請求項1に従う装置において、
各前記第2のテスト画像は、副走査方向に並んでいる。
【請求項4】
請求項1に従う装置において、
前記被転写部は、無端回動する一次転写ベルトであり、
前記第1のテスト画像は、前記一次転写ベルトの回転軸方向の両端部に形成されており、
前記第2のテスト画像は、前記一次転写ベルトの回転軸方向の中央に形成されている。
【請求項5】
請求項1に従う装置において、
前記位置合わせ制御は、少なくとも主走査方向の書出し位置を補正する補正処理を含む制御である。
【請求項6】
複数の発光素子を含む発光部を複数備えた光走査部と、
各前記発光部に対応して設けられ、各前記発光部の発光光によりそれぞれ静電潜像が形成される複数の感光体と、
各前記感光体上に形成された各静電潜像をそれぞれ異なる色のトナーで現像する現像部と、
前記現像部により現像された各画像が転写される被転写部と、
前記被転写部に転写された各画像から、位置合わせ制御のための情報を取得する位置合わせ検出部と、
各前記感光体からそれぞれ転写される各第1のテスト画像に基づく画質維持制御の際に、
前記複数の発光部のうち第1の発光部の発光素子を発光させることにより前記被転写部に形成された第2のテスト画像を前記位置合わせ検出部で検出し、この検出結果に基づき、該発光素子の故障を判定する故障判定部と、を有する画像形成装置。
【請求項7】
請求項6に従う装置において、
前記故障判定部は、前記位置合わせ検出部により取得された検出情報が、閾値よりも低い場合には、該発光素子が故障していると判定する。
【請求項8】
請求項6に従う装置において、
各前記第2のテスト画像は、副走査方向に並んでいる。
【請求項9】
請求項6に従う装置において、
各前記第2のテスト画像は、前記位置合わせ検出部において検出可能な領域内において主走査方向に並んでいる。
【請求項10】
請求項6に従う装置において、
前記被転写部は、無端回動する一次転写ベルトであり、
前記第1のテスト画像は、前記一次転写ベルトの回転軸方向の中央に形成されており、
前記第2のテスト画像は、前記一次転写ベルトの回転軸方向の両端部に形成されている。
【請求項11】
複数の発光素子を含む発光部を複数備えた光走査部と、
前記複数の発光部のうち第1の発光部の発光光を受光することによって、主走査方向の書出し位置を補正するための補正情報を取得する第1のセンサと、
前記複数の発光部のうち前記第1の発光部とは異なる第2の発光部の発光光を受光する、前記第1のセンサよりも検出精度が低い第2のセンサと、
前記第1の発光部に含まれる各前記発光素子をそれぞれ発光させた際の前記第1のセンサにおける受光の有無に基づき、前記第1の発光部の故障を判定し、前記第2の発光部に含まれる各前記発光素子をそれぞれ発光させた際の前記第2のセンサにおける受光の有無に基づき、前記第2の発光部の故障を判定する故障判定部と、を有する画像形成装置。
【請求項12】
請求項11に従う装置であって、
前記複数の発光部は前記第1及び第2の発光部とは異なる第3の発光部を有し、
前記第2のセンサは、前記第3の発光部の発光光を受光し、
前記故障判定部は、前記第3の発光部に含まれる各前記発光素子を発光させた際の前記第2のセンサにおける受光の有無に基づき前記第3の発光部の故障を判定する。
【請求項13】
請求項11に従う装置であって、
前記光走査部は、ポリゴンミラーと、このポリゴンミラーで反射された光の光学特性を補正するfθレンズと、を有し、
前記fθレンズは、ポリゴンミラーで反射されて感光体に結像する光の光路内に位置する第1の領域を有し、
前記第2のセンサは、前記fθレンズのうち前記第1の領域とは異なる第2の領域を通過する光を受光する。
【請求項14】
請求項13に従う装置であって、
前記第2の領域を通過した光を前記第2のセンサに向かって反射する反射ミラーを有する。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2010−244048(P2010−244048A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−87654(P2010−87654)
【出願日】平成22年4月6日(2010.4.6)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】