説明

画像表示装置

【課題】静電容量結合により信号を送受信する通信方式を採用し、面状の電極を有する画像表示装置において、額縁の増大を最小限に抑えること。
【解決手段】複数の画素を有する表示パネルと、送信電極を有する第2基板とを備え、前記表示パネルは、前記第2基板に重なるように配置される第1基板を有し、前記各画素は、画素電極と対向電極とを有し、前記対向電極は、面状に形成され、前記各画素の前記画素電極に対して共通に設けられる画像表示装置において、前記対向電極は、前記第2基板側の送信電極に対応する部分Aと、それ以外の部分Bとに分割されており、前記対向電極の前記部分Aと前記部分Bとは、抵抗を介して共通電位に接続されている。前記対向電極の前記部分Aは、受信電極を構成し、前記受信電極となっている前記対向電極の前記部分Aは、分離用キャパシタを介して表示パネル内の受信回路に接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置に係り、特に、非接触伝送路を介して表示データを送受信する際に有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置を代表とするアクティブマトリクス型のディスプレイ装置は、各画素毎にアクティブ素子を構成する薄膜トランジスタ(以下、TFTと略す)を形成し、表示情報を各画素毎に記憶して映像を表示している。
一方、半導体層として、アモルファスシリコン膜にレーザアニールを行うことによって多結晶化し、移動度を100cm2/V・s程度に高めたポリシリコン膜を利用して形成されたTFTは、ポリシリコンTFTと呼ばれる。
このポリシリコンTFTで構成した回路は、最大数MHzから数十MHzの信号で動作するため、画素のみならず、映像信号を発生するデータドライバ回路や、走査を行う走査回路を、液晶表示装置などの基板上に画素を構成するTFTと同一プロセスで形成することができる。
さらに、非接触伝送路を介して信号(例えば、表示データ、表示制御信号等)を送受信する通信方式として、静電誘導(静電容量結合)、電磁誘導および電磁波を利用するものが挙げられる。なお、静電誘導(静電容量結合)は、例えば、下記特許文献1に開示されている。
【0003】
なお、本願発明に関連する先行技術文献としては以下のものがある。
【特許文献1】特開2005−301219号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、液晶表示パネルは、マトリクス状に配置される複数の画素(サブピクセルともいう)と、各画素に駆動電圧を入力する駆動回路から構成される。ここで、複数の画素がマトリクス状に配置される領域を表示領域、それ以外の駆動回路などが配置される領域を、一般に額縁領域という。
図19に、アクティブマトリクス型の液晶表示パネルの画素の構成を示す。マトリクス状に配置された各画素は、アクティブ素子を構成する薄膜トランジスタ(TFT)と、画素電極(PX)と、対向電極(CT)と、画素電極(PX)と対向電極(CT)との間に挟持される液晶とで構成される。
走査線(GL)に選択走査電圧を供給し、1表示ライン毎に順次薄膜トランジスタ(TFT)をオンとし、それに合わせて映像線(DL)に順次画像電圧を供給すると、個々の画素の画素電極(PX)に任意の画像電圧を送ることができる。対向電極(CT)は、全画素に対して共通に設けられる1枚の板状の電極であり共通電位(Vcom)に接続される。駆動回路は、液晶表示パネルにおいて外部とのインタフェイス機能、映像線(DL)に表示データ信号の出力、走査線(GL)を駆動する機能を有する。
液晶表示パネルの設計では、表示に関与しない額縁領域を縮小することが重視される。
【0005】
一方、非接触伝送路を介して信号を送受信する通信方式として、電磁波や電磁誘導を用いる方法は、より長距離通信に適しているが、表示信号をより高い周波数の搬送波を用いて変調、および復調する必要があるため、信号の伝送レートよりも遥かに高い周波数で変調する必要がある。それによって、高速回路駆動による電力増大や、回路素子形成による面積の増大を招く。
他方、前述の特許文献1の図5に示すような静電容量結合は、より短距離な伝送に限られるものの、変調と復調が不要であるため、伝送用電極のみで構成できる。変調と復調の回路が不要であるため、電極による占有面積は小さくてすむ利点がある。
しかしながら、データ信号や電力信号を伝送する結合用静電容量を構成するには、ある程度の面積をもつ送受信電極が必要となる。面積の一例としてデータ信号用には、約2mm×2mm、電力用では2mm×50mm程度である。
【0006】
従来の技術では、受信側の液晶表示パネルにおいて、これらの受信電極を表示領域外の額縁領域に配置する必要があった。
その理由は第1に、各画素内に受信電極を新たに構成するのは困難なためである。各画素にはすでに画素電極(PX)があり、それに重ねて受信電極を配置するためには表示パネルの作製プロセスが複雑になるためである。
第2に受信電極が配置できた場合でも、対向電極(CT)があるため受信電極との間で寄生容量が発生する。元来液晶の厚さは数ミクロンであり、送受信電極で想定する間隔0.5−1mmと比較して非常に薄い。そのため、送受信電極間で構成できる静電容量よりはるかに大きい寄生容量が生じ、効率よくデータ信号や電力信号が伝送できないという問題点があった。
そこで、従来の技術では、受信電極は、表示領域の周囲に配置せざるを得なく、表示パネルはその電極の分だけ額縁面積がさらに増大するという問題があった。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、静電容量結合により信号を送受信する通信方式を採用し、面状の電極を有する画像表示装置において、額縁の増大を最小限に抑えることが可能となる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明は、複数の画素を有する表示パネルと、送信電極を有する第2基板とを備え、前記表示パネルは、前記第2基板に重なるように配置される第1基板を有し、前記各画素は、画素電極と対向電極とを有し、前記対向電極は、面状に形成され、前記各画素の前記画素電極に対して共通に設けられる画像表示装置において、前記対向電極は、前記第2基板側の送信電極に対応する部分Aと、それ以外の部分Bとに分割されており、前記対向電極の前記部分Aと前記部分Bとは、抵抗を介して共通電位に接続されている。
また、本発明では、前記第2基板の送信電極は、一対の電力用の送信電極と、信号用の複数の送信電極と、前記一対の電力用の送信電極と前記信号用の複数の送信電極との間に配置される基準電位用の送信電極とで構成される。
また、本発明では、前記対向電極の前記部分Bは、前記部分Aにある電荷を与えた場合に生じる等電位面に沿って複数の領域に分割されており、前記複数の領域のそれぞれは、抵抗を介して共通電位に接続されている。
【0008】
また、本発明では、前記対向電極の前記部分Aは、受信電極を構成し、前記対向電極の前記部分Aは、分離用キャパシタを介して表示パネル内の受信回路に接続されている。
また、本発明では、前記第2基板の前記送信電極と対向する前記各画素の前記画素電極群は、受信電極を構成し、前記画素電極群は、分離用キャパシタを介して表示パネル内の受信回路に接続されている。
また、本発明では、前記第2基板の前記送信電極と対向する前記各画素の前記画素電極群は、受信電極を構成し、前記画素電極群は、ダイオードを介して表示パネル内の受信回路に接続されている。
また、本発明では、前記表示パネルは、前記表示パネルは、前記第1基板と、前記第1基板と対向する第3基板との間に挟持される液晶を有する液晶表示パネルであり、前記対向電極は、前記第3基板上に形成されている。
また、本発明では、前記表示パネルは、前記表示パネルは、前記第1基板と、前記第1基板と対向する第3基板との間に挟持される液晶を有する液晶表示パネルであり、前記対向電極は、前記第1基板上に形成されている。
また、本発明では、前記表示パネルは、有機EL表示パネルである。
【発明の効果】
【0009】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明によれば、静電容量結合により信号を送受信する通信方式を採用し、面状の電極を有する画像表示装置において、額縁の増大を最小限に抑えることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
図1は、本発明の実施例である液晶表示装置の液晶表示パネルの等価回路を示す等価回路である。
図1において、100はパネル基板(TFT基板、アクティブマトリクス基板ともいう)、ARは表示領域である。表示領域(AR)内には、画素がマトリクス状に形成される。各画素は、画素電極(PX)と、映像信号を画素電極(PX)に印加するための薄膜トランジスタ(TFT)とを有する。この薄膜トランジスタ(TFT)は、ポリシリコンTFTで構成される。即ち、薄膜トランジスタ(TFT)は、半導体層として、アモルファスシリコン膜にレーザアニールを行うことによって多結晶化し、移動度を100cm2/V・s程度に高めたポリシリコン膜が利用される。
行方向の薄膜トランジスタ(TFT)のゲート電極は、走査線(GL)に接続され、この走査線(GL)は、走査回路(XDV)に接続される。
列方向の薄膜トランジスタ(TFT)のドレイン電極は、映像線(DL)に接続され、この映像線(DL)は、データ処理回路(YDV)に接続される。
薄膜トランジスタ(TFT)のソース電極は、画素電極(PX)に接続される。ここで、画素電極(PX)と対向電極(CT)との間には液晶(LC)が挟持されるので、画素電極(PX)と対向電極(CT)との間には、液晶容量(Clc)が等価的に形成される。 なお、ソース電極、ドレイン電極の呼び方は、バイアスの関係で逆になることもあるが、ここでは、映像線(DL)に接続される方をドレイン電極と称する。
【0011】
走査回路(XDV)と、データ処理回路(YDV)の内部のトランジスタも、ポリシリコンTFTで構成される。そして、走査回路(XDV)と、データ処理回路(YDV)の内部のポリシリコントランジスタは、表示領域(AR)内の薄膜トランジスタ(TFT)同一工程で、同時に形成される。
走査回路(XDV)は、内部で発生させる基準クロックに基づき、1水平走査時間毎に、順次の各走査信号線(GL)に“High”レベルの選択電圧(走査信号)を供給する。これにより、液晶表示パネルの各走査信号線(GL)に接続された複数の薄膜トランジスタ(TFT)が、1水平走査期間の間、映像線(DL)と画素電極(PX)との間を電気的に導通させる。
また、データ処理回路(YDV)は、画素が表示すべき階調に対応する画像電圧(所謂、階調電圧)を映像線(DL)に出力する。薄膜トランジスタ(TFT)がオン状態(導通)であると、映像線(DL)から画像電圧が画素電極(PX)に供給される。
その後、薄膜トランジスタ(TFT)がオフ状態となることで画素が表示すべき映像に基づく画像電圧が画素電極(PX)に保持される。
対向電極(CT)には、コモン電圧(Vcom)が印加されており、液晶表示パネルは画素電極(PX)と対向電極(CT)との間の電位差により、間に挟まれた液晶分子(LC)の配向方向を変化させ、光の透過率または反射率を変化させることで画像を表示する。
【0012】
本実施例の液晶表示パネルは、画素電極(PX)、薄膜トランジスタ(TFT)等が設けられたパネル基板100と、カラーフィルタ等が形成される対向基板(図示せず)とを、所定の間隙を隔てて重ね合わせ、該両基板間の周縁部近傍に枠状に設けたシール材により、両基板を貼り合わせると共に、シール材の一部に設けた液晶封入口から両基板間のシール材の内側に液晶を封入、封止し、さらに、両基板の外側に偏光板を貼り付けて構成される。
このように、本実施例の液晶表示モジュールでは、液晶が一対の基板の間に挟持された構造となっている。
また、パネル基板100と対向基板の材質は絶縁性の基板であればよく、ガラスに限られず、プラスチックなどでもよい。また、本実施例は、TN方式やVA方式等の縦電界方式の液晶表示パネルあるので、対向電極(CT)は対向基板110側に設けられる。
なお、本発明は、液晶パネルの内部構造とは直には関係がないので、液晶パネルの内部構造の詳細な説明は省略する。さらに、本発明は、どのような構造の液晶パネルであっても適用可能である。
【0013】
[本発明の概要]
液晶表示パネル内に、静電容量結合により信号を送受信するための受信電極を設ける場合、どのように電極を設けるにせよ既存の画素との干渉は避けられない。
図2は、従来の液晶表示装置における、静電容量結合による信号の送受信を説明するため図であり、図2(a)は送受信電極の配置関係を示す図、図2(b)は等価回路を示す回路図である。
図3は、本発明の液晶表示装置による、静電容量結合による信号の送受信を説明するため図であり、図3(a)は送受信電極の配置関係を示す図、図3(b)は等価回路を示す回路図である。
図4は、本発明の液晶表示装置の変形例による、静電容量結合による信号の送受信を説明するため図であり、図4(a)は送受信電極の配置関係を示す図、図4(b)は等価回路を示す回路図である。
図2(a)に示すように、画素電極(PX)に対向する対向電極(CT)は、一般的には全ての画素の全面を覆う一枚の面状の電極であり、共通電位(Vcom)に接続される。そこに、送信基板120側の複数の送信電極(EST)を対向させると、電界(電気力線)の殆どは対向電極(CT)に集中し、送信電極−対向電極間に浮遊容量(Cf1)が生じる。そのため、図2(b)に示すように、送信基板120側の送信電極間が浮遊容量(Cf1)を介した短絡の状態となり伝送したい信号が吸収される。
【0014】
そこで、図3(a)に示すように、予め、対向電極(CT)を、送信基板120側の送信電極(EST)と対向する領域(CT1)と、それ以外の領域(CTm)とに分割する。この分割により、図3(b)に示すように、対向電極側で新たな浮遊容量(Cfm)が生じ、送信電極間で形成された信号経路に挿入される形となる。さらにこの浮遊容量(Cfm)は面方向で対向させる場合よりも小さくなる。
このため、送信電極(EST)と対向電極(CT)で形成された短絡型の浮遊容量(Cf1)の影響を低減することができる。分割された対向電極(CT1,CTm)は、抵抗(R)で共通電位(Vcom)に接続する。
抵抗(R)の抵抗値は、分割された対向電極(CT1,CTm)と対応する画素電極(PX)で構成される静電容量との積が液晶の応答時間より充分小さくする。これにより、抵抗(R)を挿入したことによる画素の動作への影響を回避することができる。
さらに、図4(a)に示すように、対向電極の残った領域(CTm)も複数の領域(CT2)に分割することで、図4(b)に示すように、分割で生じた浮遊容量(Cf2)を信号経路に挿入できるようになり、送信電極(EST)と対向電極(CT)で形成された短絡型の浮遊容量の影響を低減することができる。分割の方向を、結合電極に電荷(不変なら適当な値で可)を置いた場合を想定してできる等電位面に沿うと効率よく分割できる。
【0015】
[実施例1]
図5は、本発明の実施例1の液晶表示装置における、静電容量結合による信号の送受信を説明するため図であり、図5(a)は送受信電極の配置関係を示す図、図5(b)は等価回路を示す回路図である。
本実施例では、図5(a)に示すように、送信電極(EST)と対向し、かつ分割された対向電極(CT1)をそのまま受信電極として利用する。この場合、送信電極(EST)と受信電極となる対向電極(CT1)との間で生じる浮遊容量(Cf1)は、信号を送信基板120から液晶表示パネルへ伝送するための結合容量(Ccm)となる。
信号は、受信電極から別の静電容量(分離用キャパシタ;Csp)を介して、液晶表示パネル内の受信回路(S−CIR)に入力されるため、各画素の動作に干渉しない。
この分離用キャパシタ(Csp)の静電容量値を適切に選択することで、画素の信号には全く影響を与えることなく、静電結合で伝送された信号を液晶表示パネル内の受信回路(S−CIR)に伝達することができる。
【0016】
図6は、本発明の実施例1の液晶表示パネルの概略構成を示す図であり、図6(a)は送受信電極の配置関係を示す図、図6(b)は等価回路を示す回路図である。
本実施例では、1つの信号源(SIG)を、2対の送受信電極で伝送する場合を想定している。送信電極(EST)と、送信電極(EST)と対向する液晶表示パネルの分割された対向電極(CT1)とは結合容量(Ccm)を構成する。
結合容量(Ccm)を介して送受信される信号は、受信電極を構成する分割された対向電極(CT1)から、分離用キャパシタ(Csp)を介して、液晶表示パネル内の受信回路(S−CIR)に入力される。
送信電極(EST)と分割された対向電極(CT1)との間には、複数の画素電極(PX)が存在するが、この画素電極(PX)は物理的に分割され、かつ、薄膜トランジスタ(TFT)により電気的に分離されているため、新たな浮遊容量の原因とはならない。また、画素電極(PX)にも対向電極(CT1)と同様の伝送される信号に対応した電界がかかるが、伝送される信号の周波数を液晶の応答速度より十分高い数MHz以上に設定することで表示動作に影響を与えることはない。
【0017】
分離用キャパシタ(Csp)の容量値は結合容量(Ccm)より大きく、かつ、画像電圧の周波数(以下、画素信号の周波数という)でのインピーダンスが薄膜トランジスタ(TFT)のインピーダンスより高くなるように設定される。
前者の条件は、伝送される信号が減衰することなく受信回路(S−CIR)に入力されるためであり、後者の条件は、画素信号が受信回路(S−CIR)に入力されないようにするためである。
分割された対向電極(CT1)と共通電位(Vcom)との間に接続する抵抗(R)の抵抗値は、対向電極と当該対向電極に対向する全画素電極(PX)とで構成される静電容量(画素キャパシタ)と抵抗(R)の抵抗値との積である時定数が、液晶表示パネルの画素毎の表示保持間隔より十分小さくなり、かつ、伝送される信号の周波数における分離キャパシタ(Csp)のインピーダンスより高くなるように設定される。
前者の条件は、抵抗(R)の抵抗値が高抵抗になりすぎると、液晶にかかる電圧の充放電に時間がかかるようになるため、所定の時間内に表示の更新ができなくなるのを防ぐためである。後者の条件は、伝送される信号が抵抗(R)を介して共通電位(Vcom)に漏洩するのを防ぐためのものである。
【0018】
図7は、本実施例の対向電極の分割の様子を示した図である。
受信電極を構成する2枚の分割された対向電極(CT1)のいずれかにプラスの電荷を、残りの電極にマイナスの電荷をおいた場合に生じる等電位面に沿って、受信電極を構成する2枚の分割された対向電極(CT1)以外を、複数の対向電極(CT2)に分割する。
本実施例では、平行に配置された2枚の分割された対向電極(CT1)に置かれた正負の電荷で生じる電界が一様であるという近似を使用して、2枚の分割された対向電極(CT1)に沿って垂直に分割されている。2枚の分割された対向電極(CT1)は、個々の画素の画素電極(PX)と完全に対向する必要があるので、分割の境界は、画素配列と一致させる必要がある。
図8は、本実施例の液晶表示パネルの対向電極(CT2)と、パネル基板100との接続部のレイアウトを示す図である。
分割された対向電極(CT2)は、対向基板110上に形成される。分割された対向電極(CT2)は、それぞれ抵抗(R)を介して共通電位(Vcom)に接続されるが、実際は、対向電極(CT2)の端部を、接続部(CTS)、導電性ビーズ(BZ)を介して、パネル基板110の接続部(CNT)に接続する。
図8では、CTSとCNTの接続部を、分割された対向電極(CT2)の一方の端部と他方の端部に交互に配置した例を示す。CTSとCNTの接続部を交互に配置することで特定の辺に接続部が集中することを防止している。
したがって、分割された対向電極(CT2)は、接続部(CNT)からパネル基板100側に集積した抵抗(R)を介して、共通電位(Vcom)が供給される対向電圧配線(CTL)に接続される。
図9は、図8に示す接続部の構成を示す断面図である。
パネル基板100上には、抵抗(R)がポリシリコン層で形成され、この抵抗(R)には、層間絶縁膜(PAS2,PAS3)に形成されたコンタクトホール(CH1)を介して金属配線層(MW)が接続される。
また、金属配線層(MW)には、層間絶縁膜(PAS1)に形成されたコンタクトホール(CH2)を介してゲートメタル層(GTM)が接続される。このゲートメタル層(GTM)上には画素電極層(PXM)が形成される。
そして、対向基板110上の分割された対向電極(CT2)の端部が接続される接続部(CTS)は、導電性ビーズ(BZ)を介して、パネル基板100上の画素電極層(PXM)に接続される。
【0019】
図10は、図6に示す分離用キャパシタ(Csp)のレイアウトの一例を示す続部の構成を示す断面図である。
図11は、図10に示す分離用キャパシタ(Csp)の構成を示す断面図である。
分割された対向電極(CT1)の一端が接続される接続部(CTS)は、抵抗(R)を介して共通電位(Vcom)が供給される対向電圧配線(CTL)に接続されるが、その一方で、分離用キャパシタ(Csp)を介して、金属配線層(CML)に接続される。この金属配線層(CML)は、液晶表示パネル内の受信回路(S−CIR)に接続される。
図10、図11に示すレイアウト例では、パネル基板100上には、分離用キャパシタ(Csp)の一方の電極となる金属配線層(MWc)と、他方の電極となるゲートメタル層(GTMc)と画素電極層(PX)が形成される。
この金属配線層(MWc)と、画素電極層(PXM)(あるいは、ゲートメタル層(GTMc))は、層間絶縁膜(PAS1)を介して対向する。そして、金属配線層(MWc)は、金属配線層(CML)に接続され、分割された対向電極(CT1)の端部が接続される接続部(CTS)は、導電性ビーズ(BZ)を介して、パネル基板100上の画素電極層(PXMc)に接続される。
これにより、結合容量(Ccm)を介して伝送された信号を液晶表示パネル内の受信回路(S−CIR)に伝達することができる。
【0020】
[実施例2]
図12に、本実施例2の液晶表示パネルの対向電極の分割例を示す。本実施例は、前述の実施例1と同様に、分割された対向電極(CT1)を受信電極として利用するものであり、本実施例では、電力信号用の受信電極を構成する対向電極(CT1)を2枚1対、データ信号用の受信電極を構成する対向電極(CT3)を6枚と、グランド電位用の受信電極を構成する対向電極(CT4)を1画素内に配置することを想定している。
この場合の対向電極(CT)の分割方法は以下のとおりである。
まず、電力用の対向電極(CT1)2枚のうち、いずれかに+の電荷を残りの1枚にーの電荷を置き、かつ、各データ信号用の対向電極(CT3)に交互に+の電荷とーの電荷を配置してグランド電位用の対向電極(CT4)の電位を0とした場合に、生じる等電位面に沿って、残りの対向電極領域を分割し、対向電極(CT2)とする
本実施例の複雑な電極配置の場合、等電位面はラプラスの方程式やポアソン方程式を解くことで求められる。これらの方程式を解くと多くの例で等電位面が曲線となる。しかし、分割された対向電極(CT1〜CT4)は、個々の画素電極(PX)と完全に対向する必要があるので、画素配列と一致した方向に分割することになる。よって実際の分割方向は図12で示すように、水平と垂直の2方向のみとなる。
【0021】
[実施例3]
図13は、本発明の実施例3の液晶表示パネルの概略構成を示す図であり、図13(a)は送受信電極の配置関係を示す図、図13(b)は等価回路を示す回路図である。
本実施例では、画素電極(PX)を受信電極として利用する。そのため、本実施例では、送信電極(EST)と対向する各画素の画素電極(PX)は受信電極群として機能する。また、本実施例では、1つの信号源(SIG)を2対の送受信電極群で伝送する場合を想定している。
受信電極を構成する画素電極群の個々の画素電極(PX)からは伝送される信号が分離用キャパシタ(Csp)を介して1つにまとめられ、液晶表示パネル内の受信回路(S−CIR)に入力される。
各画素電極(PX)に対向して対向電極(CT1)が存在するが、この電極は実施例1と同様な方法で物理的に分割されているため浮遊容量の原因とはならない。また、画素電極(PX)にも対向電極(CT1)にも伝送される信号に対応した電界がかかるが、伝送される信号の周波数を液晶(LC)の応答速度より十分高い数MHz以上に設定することで表示動作に影響を与えることはない。
【0022】
分離用キャパシタ(Csp)の容量値は、各画素電極群全体での合計値が、結合容量(Ccm)より大きく、かつ、画素信号の周波数でのインピーダンスが、薄膜トランジスタ(TFT)のインピーダンスより高くなるように設定される。前者の条件は伝送される伝送信号が減衰することなく、液晶表示パネル内の受信回路(S−CIR)に入力されるためであり、後者の条件は、画素信号が、液晶表示パネル内の受信回路(S−CIR)に入力されないようにするためである。
分割された対向電極(CT1、CT2)と共通電位間に接続する抵抗(R)の値は、分割された対向電極と、当該対向電極に対向する全画素電極で構成される静電容量(画素キャパシタ)との積である時定数が液晶表示パネルの各画素ごとの表示保持間隔より十分小さくなり、かつ、伝送される信号の周波数における分離キャパシタ(Csp)のインピーダンスより高くなるように設定される。
前者の条件は、抵抗(R)の値が高抵抗になりすぎると、液晶(LC)にかかる電圧の充放電に時間がかかるようになるため、所定の時間内に表示の更新ができなくなるのを防ぐためである。後者の条件は、伝送信号が抵抗(R)を介して共通電位(Vcom)に漏洩するのを防ぐためのものである。本実施例では、画素電極(PX)で信号を受信することを想定するが、背後の対向電極(CT1)にも信号が伝達されてしまうことによる。
【0023】
図14に画素電極(PX)を受信電極として利用した場合の各画素のレイアウト例を示す。図14では、画素電極(PX)と、薄膜トランジスタ(TFT)と、分離キャパシタ(Csp)のレイアウトを示す。本実施例では、反射型の液晶表示パネルを想定しているため、画素電極(PX)は、光を透過せず、光を反射する材料で構成される。そこで、画素電極(PX)の下に、薄膜トランジスタ(TFT)と、分離キャパシタ(Csp)を集積している。
図15は、図14のA−A’切断線、および図14のB−B’切断線に沿った断面構造を示す断面図である。
図15(a)が、図14のA−A’切断線に沿った断面構造を示す断面図であり、A−A’切断線では、画素電極(PX)の下に薄膜トランジスタ(TFT)を、分離キャパシタ(Csp)を集積した図を示す。図15(b)が、図14のB−B’切断線に沿った断面構造を示す断面図であり、B−B’切断線では、分離キャパシタ(Csp)を集積した図を示す。
図15に示すように、パネル基板100上に形成された映像線(DL)は、層間絶縁膜(PAS2,PAS3)に形成されたコンタクトホール(CH3)を介して、ポリシリコン層からなる半導体層(PS)に接続される。
半導体層(PS)は、層間絶縁膜(PAS2,PAS3)に形成されたコンタクトホール(CH4)を介して、金属配線層(CML)に接続され、金属配線層(CML)は、層間絶縁膜(PAS1)に形成されたコンタクトホール(CH5)を介して、ゲートメタル層(GTM)に接続される。このゲートメタル層(GTM)上には画素電極(PX)が形成される。また、走査線(GL)と一体に形成されるゲート電極(GT)は、ゲート絶縁膜を構成する層間絶縁膜(PAS3)を介して、半導体層(PS)上に形成される。
層間絶縁膜(PAS2,PAS3)上には、分離用キャパシタ(Csp)の一方の電極となる金属配線層(MW)が形成される。この金属配線層(MW)と、ゲートメタル層(GTM)(あるいは、画素電極(PX))とは、層間絶縁膜(PAS1)を介して対向し、分離用キャパシタ(Csp)を構成する。
分離用キャパシタ(Csp)の一方の電極となる金属配線層(MW)は、金属配線層(CML)に接続される。この配線層(CML)は、液晶表示パネル内の受信回路(S−CIR)に接続される。これにより、結合容量(Ccm)を介して伝送された信号を液晶表示パネル内の受信回路(S−CIR)に伝達することができる。
なお、分離キャパシタ(Cps)は、金属配線層(MW)と、ゲートメタル層(GTM)(あるいは、画素電極(PX))以外の配線層を使用して構成するようにしてもよい。
【0024】
[実施例4]
図16は、本発明の実施例4の液晶表示パネルの概略構成を示す図であり、図16(a)は送受信電極の配置関係を示す図、図16(b)は等価回路を示す回路図である。
本実施例でも、送信電極(EST)と対向する各画素の全画素電極(PX)は受信電極群として機能する。本実施例では、1つの信号源(SIG)からの伝送信号を2対の送受信電極群で伝送する場合を想定する。
受信電極群を構成する個々の画素電極(PX)からは、伝送される伝送信号がダイオード(DA)を介して1つにまとめられ、液晶表示パネル内の受信回路(S−CIR)に入力される。本実施例では、画素電極間は、ダイオード(DA)により電気的に分離されているため、お互いに干渉することはない。
図17に画素電極(PX)を受信電極として利用した場合の各画素のレイアウト例を示す。図17では、画素電極(PX)と、薄膜トランジスタ(TFT)と、1つのダイオード(DA)のレイアウトを示す。
本実施例では、反射型の液晶表示パネルを想定しているため、画素電極(PX)は、光を透過せず、光を反射する材料で構成される。そこで、画素電極(PX)の下に、薄膜トランジスタ(TFT)と、1つのダイオード(DA)を集積している。
本実施例では、ダイオード(DA)として、薄膜トランジスタ(TFT)と同様の構造を有し、PN接合面がチャネルに垂直な方向に形成されるダイオードを使用した。このダイオードの特徴は、薄膜トランジスタ(TFT)のゲート電極を利用したTFTダイオードと比較して、接合容量を1/10以下に低減されることである。これにより、浮遊容量の発生を最小限にすることができる。
【0025】
図18は、図17のA−A’切断線、および図17のB−B’切断線に沿った断面構造を示す断面図である。
図18(a)が、図17のA−A’切断線に沿った断面構造を示す断面図であり、A−A’切断線では、画素電極(PX)の下に薄膜トランジスタ(TFT)を集積した図を示す。図18(b)が、図17のB−B’切断線に沿った断面構造を示す断面図であり、B−B’切断線では、1つのダイオード(DA)を集積した図を示す。
図17のA−A’切断線に沿った断面構造は、図15に示す図14のA−A’切断線に沿った断面構造を同じであるので再度の説明は省略する。
図18に示すように、パネル基板100上に形成された金属配線層(CML)は、層間絶縁膜(PAS2,PAS3)に形成されたコンタクトホール(CH6)を介して、ダイオード(DA)の一方の電極に接続される。
薄膜トランジスタ(TFT)と、ダイオード(DA)は断面構造が類似しており、ダイオード(DA)の接合面(図18(b)のPNJ)は、チャネルおよび基板面に対して垂直に形成される。このダイオードは、薄膜トランジスタ(TFT)の作成プロセスを流用できる。
ダイオード(DA)の他方電極は、層間絶縁膜(PAS2,PAS3)に形成されたコンタクトホール(CH7)を介して、金属配線層(CML)に接続され、金属配線層(CML)は、層間絶縁膜(PAS1)に形成されたコンタクトホール(CH8)を介して、ゲートメタル層(GTM)に接続される。このゲートメタル層(GTM)上には画素電極(PX)が形成される。
金属配線層(CML)は、液晶表示パネル内の受信回路(S−CIR)に接続される。これにより、結合容量(Ccm)を介して伝送された信号を液晶表示パネル内の受信回路(S−CIR)に伝達することができる。
【0026】
以上説明したように、本実施例によれば、各画素の画素電極、あるいは対向電極を静電結合用の電極として利用するようにしたので、各画素内に静電結合用電極を配置することができる。このため、液晶表示パネルの額縁面積を低減することが可能となる。
なお、前述の説明では、反射型の液晶表示パネルの場合について説明したが、本発明は、透過型の液晶表示パネルにも適用可能である。但し、透過型の液晶表示パネルの場合、液晶表示パネルの裏側にバックライトが配置される。そして、送信基板120は、バックライトと液晶表示パネルとの間に配置されるので、送信基板120は透明な基板(例えば、ガラス基板、プラスチック基板等)で構成する必要があり、同様に、送信電極(EST)もITO等の透明導電膜で構成する必要がある。
さらに、各画素の画素電極(PX)も透明導電膜で構成する必要があり、その上、開口率を向上させるために、例えば、各画素内に形成する分離用キャパシタ(Csp)の電極も透明導電膜で構成する必要がある。
また、前述の説明では、本発明を縦電界方式の液晶表示パネルに適用した実施例ついて説明したが、本発明は、1枚の面状の電極を有するパネルであれば適用可能である。例えば、横電界方式の液晶表示パネル(IPS方式の液晶表示パネルともいう)の中には、1枚の面状の対向電極上に絶縁体を介して、スリット部を有する画素電極を配置したものが知られている。このような液晶表示パネルにも本発明は適用可能である。
さらに、トップエミッション方式のアクティブマトリクス型有機EL表示パネルは、1枚の面状のカソード電極を有しており、このような有機EL表示パネルにも本発明は適用可能である。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施例である液晶表示装置の液晶表示パネルの等価回路を示す等価回路である。
【図2】従来の液晶表示装置における、静電容量結合による信号の送受信を説明するため図である。
【図3】本発明の液晶表示装置における、静電容量結合による信号の送受信を説明するため図である。
【図4】本発明の液晶表示装置の変形例の、静電容量結合による信号の送受信を説明するため図である。
【図5】本発明の実施例1の液晶表示装置における、静電容量結合による信号の送受信を説明するため図である。
【図6】本発明の実施例1の液晶表示パネルの概略構成を示す図である。
【図7】本発明の実施例1の対向電極の分割の様子を示した図である。
【図8】本発明の実施例1の液晶表示パネルの対向電極と、パネル基板との接続部のレイアウトを示す図である。
【図9】図8に示す接続部の構成を示す断面図である。
【図10】図6に示す分離用キャパシタのレイアウトの一例を示す図である。
【図11】図10に示す分離用キャパシタの構成を示す断面図である。
【図12】本発明の実施例2の液晶表示パネルの対向電極の分割例を示す。
【図13】本発明の実施例3の液晶表示パネルの概略構成を示す図である。
【図14】本発明の実施例3における、画素電極を受信電極として利用した場合の各画素のレイアウト例を示す。
【図15】図14のA−A’切断線、および図14のB−B’切断線に沿った断面構造を示す断面図である。
【図16】本発明の実施例4の液晶表示パネルの概略構成を示す図である。
【図17】本発明の実施例4における、画素電極を受信電極として利用した場合の各画素のレイアウト例を示す図である。
【図18】図17のA−A’切断線、および図17のB−B’切断線に沿った断面構造を示す断面図である。
【図19】アクティブマトリクス型の液晶表示パネルの画素の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0028】
100 パネル基板
110 対向基板
120 送信基板
DL 映像線
GL 走査線
PX 画素電極
CT,CT1〜CT4,CTm 対向電極
LC 液晶
GT ゲート電極
TFT 薄膜トランジスタ
AR 表示領域
XDV 走査回路
YDV データ処理回路
Clc 液晶容量
EST 送信電極
Cf1,Cf2,Cfm 浮遊容量
R 抵抗
Ccm 結合容量
Csp 分離用キャパシタ
SIG 信号源
DA ダイオード
CML,MW,MWc 金属配線層
PAS1〜PAS3 層間絶縁膜
CH1〜CH8 コンタクトホール
GTM,GTMc ゲートメタル層
PS 半導体層
PSJ PN接合面
BZ 導電性ビーズ
PXM 画素電極層
CTS,CNT 接続部
CTL 対向電圧配線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素を有する表示パネルと、
送信電極を有する第2基板とを備え、
前記表示パネルは、前記第2基板に重なるように配置される第1基板を有し、
前記各画素は、画素電極と対向電極とを有し、
前記対向電極は、面状に形成され、前記各画素の前記画素電極に対して共通に設けられる画像表示装置において、
前記対向電極は、前記第2基板側の送信電極に対応する部分Aと、それ以外の部分Bとに分割されており、
前記対向電極の前記部分Aと前記部分Bとは、抵抗を介して共通電位に接続されていることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記第2基板の送信電極は、一対の電力用の送信電極と、複数の信号用の送信電極と、
前記一対の電力用の送信電極と前記複数の信号用の送信電極との間に配置される基準電位用の送信電極とで構成されることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記対向電極の前記部分Bは、前記部分Aにある電荷を与えた場合に生じる等電位面に沿って複数の領域に分割されており、
前記複数の領域のそれぞれは、抵抗を介して共通電位に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記表示パネルは、前記第1基板と対向する第3基板を有し、
前記対向電極の前記部分Aと前記部分Bとは、前記第3基板上に形成され、
前記第1基板は、第1接続部を有し、
前記抵抗は、前記第1基板上に形成されるとともに前記第1接続部に接続され、
前記第3基板は、前記対向電極の前記部分Aと前記部分Bの端部に接続される第2接続部を有し、
前記第1接続部と前記第2接続部との間に配置され、前記第2接続部と前記第1接続部とを電気的に接続する導電性ビーズを有し、
前記対向電極の前記部分Aと前記部分Bには、前記抵抗、前記第1接続部、前記第2接続部を介して共通電位が供給されることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記第2接続部は、前記部分Aと前記部分Bの一方の端部、あるいは他方の端部に、交互に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記対向電極の前記部分Aは、受信電極を構成し、
前記対向電極の前記部分Aは、分離用キャパシタを介して表示パネル内の受信回路に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記表示パネルは、前記第1基板と、前記第1基板と対向する第3基板との間に挟持される液晶を有する液晶表示パネルであり、
前記対向電極は、前記第3基板上に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記表示パネルは、前記第1基板と、前記第1基板と対向する第3基板との間に挟持される液晶を有する液晶表示パネルであり、
前記対向電極は、前記第1基板上に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記表示パネルは、有機EL表示パネルであることを特徴とする請求項6に記載の画像表示装置。
【請求項10】
前記第2基板の前記送信電極と対向する前記各画素の前記画素電極群は、受信電極を構成し、
前記画素電極群は、分離用キャパシタを介して表示パネル内の受信回路に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項11】
前記分離用キャパシタの一方の電極は、前記各画素電極であり、
前記分離用キャパシタの他方の電極は、前記各画素電極と層間絶縁膜を介して対向する導電層であることを特徴とする請求項10に記載の画像表示装置。
【請求項12】
前記表示パネルは、前記第1基板と、前記第1基板と対向する第3基板との間に挟持される液晶を有する液晶表示パネルであり、
前記対向電極は、前記第3基板上に形成されていることを特徴とする請求項10に記載の画像表示装置。
【請求項13】
前記表示パネルは、前記第1基板と、前記第1基板と対向する第3基板との間に挟持される液晶を有する液晶表示パネルであり、
前記対向電極は、前記第1基板上に形成されていることを特徴とする請求項10に記載の画像表示装置。
【請求項14】
前記表示パネルは、有機EL表示パネルであることを特徴とする請求項10に記載の画像表示装置。
【請求項15】
前記第2基板の前記送信電極と対向する前記各画素の前記画素電極群は、受信電極を構成し、
前記画素電極群は、ダイオードを介して表示パネル内の受信回路に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項16】
前記ダイオードは、前記各画素の前記画素電極の下層に形成され、PN接合面が半導体層と垂直な方向のダイオードであることを特徴とする請求項15に記載の画像表示装置。
【請求項17】
前記表示パネルは、前記第1基板と、前記第1基板と対向する第3基板との間に挟持される液晶を有する液晶表示パネルであり、
前記対向電極は、前記第3基板上に形成されていることを特徴とする請求項15に記載の画像表示装置。
【請求項18】
前記表示パネルは、前記第1基板と、前記第1基板と対向する第3基板との間に挟持される液晶を有する液晶表示パネルであり、
前記対向電極は、前記第1基板上に形成されていることを特徴とする請求項15に記載の画像表示装置。
【請求項19】
前記表示パネルは、有機EL表示パネルであることを特徴とする請求項15に記載の画像表示装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2010−32826(P2010−32826A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−195637(P2008−195637)
【出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【出願人】(502356528)株式会社 日立ディスプレイズ (2,552)
【Fターム(参考)】