発光素子、発光素子パッケージおよび照明システム
【課題】本発明は従来の蛍光体を代替できる蛍光体物質を含み、高性能の白色発光素子を実現できる発光素子、発光素子パッケージおよび照明システムを提供すること。
【達成手段】本発明は発光素子、発光素子パッケージおよび照明システムに関する。
本発明の発光素子は第1導電型半導体層、第2導電型半導体層および前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層の間に活性層を含む発光構造物と、前記発光構造物上に第1非晶質層、および前記第1非晶質層上にナノ粒子形態のナノ構造物と、を含む。
【達成手段】本発明は発光素子、発光素子パッケージおよび照明システムに関する。
本発明の発光素子は第1導電型半導体層、第2導電型半導体層および前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層の間に活性層を含む発光構造物と、前記発光構造物上に第1非晶質層、および前記第1非晶質層上にナノ粒子形態のナノ構造物と、を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発光素子、発光素子パッケージおよび照明システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気エネルギーを光エネルギーに変換させる発光素子(Light Emitting Device)はp-n接合ダイオードにより具現することができ、p-n接合ダイオードは周期律表上のIII族とV族の元素を化合物により生成することができる。LEDは化合物半導体の組成比を調節することで多様な色の実現が可能である。
【0003】
発光素子は順方向電圧の印加時にn層の電子とp層の正孔が結合して伝導帯と価電子帯のバンドギャップに相当する分だけのエネルギーを発散するが、このエネルギーは主に熱や光の形態で放出され、光の形態で発散されると発光素子になる。
【0004】
例えば、窒化物半導体は熱的安全性が高く、幅広いバンドギャップエネルギーにより、光素子及び高出力電子素子の開発分野において注目されている。特に、窒化物半導体を用いた青色、緑色、UV発光素子(LED)は商用化され、広く使われている。
【0005】
従来では、白色LEDを実現するために光の三原色である赤色、緑色、青色LEDを組合せ、または青色LEDに黄色蛍光体(YAG、TAGなどの蛍光体を使用)を加えるか、UV-LEDに赤/緑/青の三色蛍光体を使用していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は従来の蛍光体を代替できる蛍光体物質を含み、高性能の白色発光素子を実現できる発光素子、発光素子パッケージおよび照明システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の発光素子は第1導電型半導体層、第2導電型半導体層および前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層の間に活性層を含む発光構造物と、前記発光構造物上に第1非晶質層、および前記第1非晶質層上にナノ粒子形態のナノ構造物と、を含むことができる。
【0008】
本発明の発光素子パッケージはパッケージ本体と、前記パッケージ本体に含まれる少なくとも1つの電極層と、および第1導電型半導体層、第2導電型半導体層および前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層の間に介在する活性層を含む発光構造物と、前記発光構造物上に第1非晶質層および前記第1非晶質層上にナノ粒子形態のナノ構造物を含み、前記電極層と電気的に連結された発光素子と、を含むことができる。
【0009】
本発明の照明システムは基板と、前記基板上に設置された発光素子パッケージとを含む発光モジュールを含み、前記発光素子パッケージはパッケージ本体と、前記パッケージ本体に含まれる少なくとも1つの電極層と、および第1導電型半導体層、第2導電型半導体層および前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層の間に介在する活性層を含む発光構造物と、前記発光構造物上に第1非晶質層および前記第1非晶質層上にナノ粒子形態のナノ構造物を含み、前記電極層と電気的に連結された発光素子を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1実施例による発光素子の断面図である。
【図2】第1実施例による発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図3】第1実施例による発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図4】第1実施例による発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図5】第1実施例による発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図6】第1実施例による発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図7】第1実施例による発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図8】第2実施例による発光素子の断面図である。
【図9】本発明の発光素子パッケージの断面図である。
【図10】本発明の照明ユニットの斜視図である。
【図11】本発明のバックライトユニットの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の発光素子、発光素子パッケージおよび照明システムを添付された図面を参照して説明する。
【0012】
図1は第1実施例による発光素子100の断面図である。
【0013】
第1実施例は垂直型発光素子を例示および図示しているが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0014】
本発明の発光素子100は第1導電型半導体層112、活性層114および第2導電型半導体層116を含む発光構造物110と、前記発光構造物110上に形成された第1非晶質層131および前記第1非晶質層上に形成されたナノ構造物140を含むことができる。
【0015】
前記第1非晶質層131は非晶質窒化膜または非晶質酸化膜を含むことができる。例えば、前記第1非晶質層131はSi3N4、AlN、GaN、SiO2等からなることができるが、これに限定されるものではない。また、前記第1非晶質層131は透明物質からなることもできる。
【0016】
非晶質層上で窒化物半導体を薄膜にするのは困難であり、ナノメートルの大きさの粒子形態、例えば島形態に成長させることができる。例えば、Si3N4、AlN或はGaNなどからなるナノ粒子を均一に分布するようにMOCVD法により第1非晶質層131を形成することができるが、これに限定されるものではない。
【0017】
本発明で、前記ナノ構造物140は窒化物半導体ナノ構造物を含むことができる。例えば、前記ナノ構造物140はAlxInyGa(1-x-y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)からなることができるが、これに限定されるものではない。
【0018】
前記ナノ構造物140は、図5のように前記第1非晶質層131上に形成された第1ナノ構造物141および前記第1ナノ構造物141上に形成された第2ナノ構造物142を含むことができる。例えば、前記ナノ構造物140はAlN或はGaNからなる第1ナノ構造物141と、前記第1ナノ構造物141上に形成されたInGaNを含む第2ナノ構造物142を含むことができる。
【0019】
本発明で、前記ナノ構造物140は前記第1ナノ構造物141と前記第2ナノ構造物142の積層が複数で繰り返し形成される。例えば、本発明はGaN/InGaN多重層を蒸着することができるが、これに限定されるものではない。InGaNは物質固有の特性であるインジウム偏析現象(segregation)を有するので、これを利用してナノ粒子上に形成される場合は、インジウム組成を多く含む品質の高いInGaNを実現することができる。ナノ粒子の大きさ、形、成長条件およびIn組成などを調節して所望の波長、即ち青色、緑色、黄色、赤色などを実現することができる。
【0020】
前記ナノ構造物は活性層から発光された光を長波長領域の光に変換して、活性層から発光された光中長波長に変換されなかった光と混合して白色光を実現することができる。
【0021】
本発明は前記ナノ構造物140上に第2非晶質層132を含むことができる。前記第2非晶質層132は前記第1非晶質層131の技術的特徴を採用することができる。本発明は前記第1非晶質層131と第2非晶質層132を合わせて非晶質層130ということができる。
【0022】
本発明で、第2非晶質層132は窒化物半導体ナノ構造物140の表面保護層として機能することができる。また、前記第2非晶質層132はパッシベーションの機能をすることもできる。本発明は発光効率を高めるためにナノ構造物140と非晶質層130を多重に繰返し積層することもできる。
【0023】
本発明は窒化物半導体ナノ構造物140で従来の蛍光体を代替することができる。本発明での窒化物半導体ナノ構造物140は第1非晶質層131上にMOCVD法などによって形成される薄膜形態ではなくナノメートルの大きさの粒子形態、例えば島形態を有することができ、InGaNとGaNが多重に蒸着されている構造を有することができる。
【0024】
本発明で、ナノ構造物140は薄膜ではなく窒化物半導体粒子形態に成長されるので、インジウム組成が多くても従来の薄膜で発生する結晶の品質低下の問題がない。
【0025】
また、本発明のナノ構造物140のInGaN窒化物半導体は、物質自体が従来のYAGなどの蛍光体物質より本質的に発光効率が非常に優れる長所がある。
【0026】
以下、図2ないし図7を参照して第1実施例による発光素子の製造方法を説明する。図2ないし図7は非電導性基板に発光構造物を形成して、非電導性基板を除去する工程に対するものを例示および図示しているが、本発明がこれに限定されるのではなく、GaN基板のように電導性基板に発光構造物を形成することもできる。
【0027】
先ず、図2のように第1基板105を準備する。前記第1基板105はサファイア(Al2O3)、SiC、Si、GaAs、GaN、ZnO、Si、GaP、InP、Ge、およびGa203中少なくとも1つを用いることができる。前記第1基板105の上には凹凸構造を形成することができるが、これに限定されない。
【0028】
前記第1基板105に対して湿式洗浄を行い表面の不純物を除去することができる。
【0029】
以後、前記第1基板105上に第1導電型半導体層112、活性層114および第2導電型半導体層116を含む発光構造物110を形成することができる。
【0030】
前記発光構造物110は、例えば有機金属化学蒸着法(MOCVD: Metal Organic Chemical Vapor Deposition)、化学蒸着法(CVD: Chemical Vapor Deposition)、プラズマ化学蒸着法(PECVD: Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition)、分子線成長法(MBE: Molecular Beam Epitaxy)、ハイドライド気相成長法(HVPE: Hydride Vapor Phase Epitaxy)等の方法により形成することができるが、これに限定されない。
【0031】
前記第1基板105の上にはバッファ層(図示しない)が形成される。前記バッファ層は前記発光構造物110の材料と第1基板105の格子不整合を緩和させることができ、バッファ層は3族-5族化合物半導体、例えばGaN、InN、AlN、InGaN、AlGaN、InAlGaN、AlInN中少なくとも1つからなることができる。前記バッファ層上にはundoped-半導体層を形成することができるが、これに限定されない。
【0032】
前記第1導電型半導体層112は第1導電型ドーパントがドーピングされた3族-5族化合物半導体から実現することができるが、前記第1導電型半導体層112がN型半導体層である場合、前記第1導電型ドーパントはN型ドーパントとしてSi、Ge、Sn、Se、Teを含むことができるが、これに限定されない。
【0033】
前記第1導電型半導体層112はInxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体物質を含むことができる。
【0034】
前記第1導電型半導体層112はGaN、InN、AlN、InGaN、AlGaN、InAlGaN、AlInN、AlGaAs、InGaAs、AlInGaAs、GaP、AlGaP、InGaP、AlInGaP、InPのいずれか1つ以上から形成される。
【0035】
前記第1導電型半導体層112は化学蒸着方法(CVD)、分子線成長法(MBE)、スパッタリング、ハイドライド気相成長法(HVPE)等によりN型GaN層を形成することができる。また、前記第1導電型半導体層112はチャンバーにトリメチルガリウムガス(TMGa)、アンモニアガス(NH3)、窒素ガス(N2)、およびシリコン(Si)のようなn型不純物を含むシランガス(SiH4)を注入して形成することができる。
【0036】
前記活性層114は、第1導電型半導体層112を介在して注入される電子と後で形成される第2導電型半導体層116を介在して注入される正孔が結合され、活性層(発光層)物質の固有のエネルギーバンドによって決定されるエネルギーを有する光を放出する層である。前記活性層114は単一量子井戸構造、多重量子井戸構造、量子線構造、または量子点構造中少なくともいずれか1つから形成される。例えば、前記活性層114はトリメチルガリウムガス(TMGa)、アンモニアガス(NH3)、窒素ガス(N2)、およびトリメチルインジウムガス(TMIn)が注入して多重量子井戸構造に形成することができるが、これに限定されるものではない。
【0037】
前記活性層114の井戸層/障壁層はInGaN/GaN、InGaN/InGaN、AlGaN/GaN、InAlGaN/GaN、GaAs、/AlGaAs(InGaAs)、GaP/AlGaP(InGaP)のいずれか1つ以上のペア構造からなることができるが、これに限定されない。前記井戸層は前記障壁層のバンドギャップより低いバンドギャップを有する物質からなることができる。
【0038】
前記活性層114の上または/および下には導電型クラッド層が形成される。前記導電型クラッド層はAlGaN系半導体からなることができ、前記活性層114のバンドギャップよりは高いバンドギャップを有することができる。
【0039】
前記第2導電型半導体層116は第2導電型ドーパントがドーピングされた3族-5族元素の化合物半導体、例えばInxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体物質を含むことができる。前記第2導電型半導体層116は、例えばGaN、AlN、AlGaN、InGaN、InN、InAlGaN、AlInN、AlGaAs、GaP、GaAs、GaAsP、AlGaInPなどを選択的に用いることができる。前記第2導電型半導体層116がP型半導体層である場合、前記第2導電型ドーパントはP型ドーパントとしてMg、Zn、Ca、Sr、Baなどを含むことができる。前記第2導電型半導体層116は単一層または多重層にすることができるが、これに限定されない。
【0040】
前記第2導電型半導体層116は、チャンバーにトリメチルガリウムガス(TMGa)、アンモニアガス(NH3)、窒素ガス(N2)、およびマグネシウム(Mg)のようなp型不純物を含むビスエチルシクロペンタジニエルマグネシウム(EtCp2Mg){Mg(C2H5C5H4)2}を注入してp型GaN層を形成することができるが、これに限定されるものではない。
【0041】
本発明で、前記第1導電型半導体層112はN型半導体層、前記第2導電型半導体層116はP型半導体層から実現することができるが、これに限定されない。また前記第2導電型半導体層116の上には前記第2導電型と反対の極性を有する半導体、例えばN型半導体層(図示しない)を形成することができる。これによって、発光構造物110はN-P接合構造、P-N接合構造、N-P-N接合構造、P-N-P接合構造にいずれか1つの構造に実現することができる。
【0042】
次に、図3のように、前記第2導電型半導体層116上に第2電極層120を形成する。前記第2電極層120はオーミック層(図示しない)、反射層(図示しない)、接合層(図示しない)、支持基板(図示しない)等を含むことができる。例えば、前記第2電極層120はオーミック層(図示しない)を含むことができ、前記オーミック層は前記発光構造物110にオーミック接触されて発光構造物に電源が円滑が供給されるようにし、単一金属或は金属合金、金属酸化物などを多重に積層して形成することができる。
【0043】
例えば、前記オーミック層はITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IZON(IZO Nitride)、AGZO(Al-Ga ZnO)、IGZO(In-Ga ZnO)、ZnO、IrOx、RuOx、NiO、RuOx/ITO、Ni/IrOx/Au、およびNi/IrOx/Au/ITO、Ag、Ni、Cr、Ti、Al、Rh、Pd、Ir、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hf中少なくとも1つを含んで形成することができるが、このような材料に限定されるものではない。
【0044】
また、前記第2電極層120は反射層(図示しない)を含み、前記発光構造物110から入射される光を反射させることで、光抽出効率を高めることができる。
【0045】
例えば、前記反射層はAg、Ni、Al、Rh、Pd、Ir、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hf中少なくとも1つを含む金属、または合金からなることができる。また、前記反射層は前記金属、または合金とIZO、IZTO、IAZO、IGZO、IGTO、AZO、ATOなどの透光性電導性物質により多重層に形成することができ、例えばIZO/Ni、AZO/Ag、IZO/Ag/Ni、AZO/Ag/Niなどにより積層することができる。
【0046】
また、前記第2電極層120は接合層(図示しない)を含む場合、前記反射層が接合層の機能をし、バリアー金属またはボンディング金属などを含むことができる。例えば、前記接合層はTi、Au、Sn、Ni、Cr、Ga、In、Bi、Cu、AgまたはTaの中から少なくとも1つを含むことができる。
【0047】
また、第2電極層120は支持基板(図示しない)を含むことができる。前記支持基板は前記発光構造物110を支持し、前記発光構造物110に電源を提供することができる。前記支持基板は電導性が優れる金属、金属合金、或は電導性半導体物質からなることができる。
【0048】
例えば、前記支持基板は銅(Cu)、銅合金(Cu Alloy)、金(Au)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、銅-タングステン(Cu-W)、キャリアウェハ(例えば、Si、Ge、GaAs、GaN、ZnO、SiGe、SiCなど)中少なくとも1つを含むことができる。前記支持基板の厚さは前記発光素子100の設計により変更されるが、例えば30μm〜500μmの厚さにすることができる。前記支持基板は電気化学的金属蒸着方法、メッキや共晶金属を利用したボンディング法などを用いることができる。
【0049】
次に、図4のように、前記第1導電型半導体層112が露出するように前記第1基板105を除去する。前記第1基板105はレーザリフトオフ(Laser Lift Off)法、または化学的リフトオフ(Chemical Lift Off)法により除去することができる。また、前記第1基板105は物理的に研磨することで除去することもできる。
【0050】
次に、図4のように前記発光構造物110上に第1非晶質層131を形成する。例えば、感光膜などで第1パターンPを形成し、露出された発光構造物110上に第1非晶質層131を形成することができるが、これに限定されるものではない。例えば、発光構造物110の上面全体に第1非晶質層物質(図示しない)を形成し、部分エッチングにより第1非晶質層131を形成することもできる。
【0051】
前記第1非晶質層131は非晶質窒化膜、または非晶質酸化膜を含むことができる。例えば、前記第1非晶質層131はSi3N4、AlN、GaN、SiO2等からなることができるが、これに限定されるものではない。
【0052】
非晶質層上では窒化物半導体を薄膜にするのは困難であり、自らナノメートルの大きさの粒子形態、例えば島形態に成長することができる。例えば、Si3N4、AlN或はGaNなどからなるナノ粒子を均一に分布されるようにMOCVD法により第1非晶質層131を形成することができるが、これに限定されるものではない。
【0053】
次に、図5のように前記第1非晶質層131上にナノ構造物140を形成する。前記ナノ構造物140は第1パターンP上にも一部形成されるが、後で第1パターンPの除去工程において除去される。前記ナノ構造物140はおよそ2×10-9〜9000×10-9mの粒子を含むことができる。前記ナノ構造物140は粒子同士が接合しているが、これに限定されず、相互分離されていても良い。
【0054】
本発明で、前記ナノ構造物140は窒化物半導体ナノ構造物を含むことができる。例えば、前記ナノ構造物140はAlxInyGa(1-x-y)N(0≦x≦1、0≦y≦1)、0≦x+y≦1)からなることができるが、これに限定されるものではない。
【0055】
前記ナノ構造物140は前記第1非晶質層131上に形成された第1ナノ構造物141および前記第1ナノ構造物141上に形成された第2ナノ構造物142を含むことができる。例えば、前記ナノ構造物140はAlN或はGaNからなる第1ナノ構造物141と、前記第1ナノ構造物141上に形成されたInGaNを含む第2ナノ構造物142を含むことができる。
【0056】
本発明で、前記ナノ構造物140は前記第1ナノ構造物141と前記第2ナノ構造物142の積層が複数繰り返し形成される。
【0057】
例えば、本発明はGaN/InGaN多重層を蒸着することができるが、これに限定されるものではない。InGaNは物質固有の特性のインジウム偏析現象を有するので、これを利用してナノ粒子上に形成される場合は、インジウム組成を多く有する品質の高いInGaNを実現することができる。ナノ粒子の大きさ、形、成長条件、およびIn組成などを調節して所望の波長、即ち青色、緑色、黄色、赤色などを実現することができる。
【0058】
次に、図6のように前記ナノ構造物140上に第2非晶質層132を形成することができる。前記第2非晶質層132は前記第1非晶質層131の技術的特徴を採用することができる。本発明は前記第1非晶質層131と第2非晶質層132を合わせて非晶質層130ということができる。
【0059】
本発明で第2非晶質層132は窒化物半導体ナノ構造物140の表面保護層として機能することができる。また、前記第2非晶質層132はパッシベーションの機能をすることもできる。
【0060】
本発明は発光効率を高めるためにナノ構造物140と非晶質層130を多重で繰返し積層することもできる。
【0061】
次に、図7のように前記第1パターンPを除去し、露出された発光構造物110上に第1電極150を形成して垂直型発光素子チップ100を完成することができる。
【0062】
本発明は前記発光構造物110上に第1電極150が形成される。前記第1電極150はワイヤボンディングされるパッド部と、前記パッド部から延在するフィンガー部を含むこともできる。前記フィンガー部は所定のパターンに枝分れし、多様な形態に形成されることができる。
【0063】
前記第1導電型半導体層112の上面は光抽出効率を高めるためにラフネス(あるいは凹凸)パターン(図示しない)が形成される。これによって、前記第1電極150の上面にもラフネスパターンが形成されるが、これに限定されない。
【0064】
前記発光構造物110の少なくとも側面にはパッシベーション層(図示しない)が形成される。また、前記パッシベーション層は前記第1導電型半導体層112の上面に形成されることができるが、これに限定されない。
【0065】
前記パッシベーション層は前記発光構造物110を電気的に保護するために形成され、例えばSiO2、SiOx、SiOxNy、Si3N4、Al2O3からなることができるが、これに限定されない。
【0066】
本発明の発光素子およびその製造方法によれば、窒化物半導体ナノ構造物140により従来の蛍光体を代替することができる。本発明での窒化物半導体ナノ構造物140は第1非晶質層131の上にMOCVD法などによって形成され、薄膜形態ではなくナノメートルの大きさの粒子形態、例えば島形態を有することができ、InGaNとGaNが多重に蒸着された構造を有することができる。
【0067】
本発明で、ナノ構造物140は薄膜ではなく窒化物半導体粒子形態に成長されるので、インジウム組成が多くても従来の薄膜で発生する結晶の品質低下の問題がない。
【0068】
また、本発明のナノ構造物140のInGaN窒化物半導体は、物質自体が従来のYAGなどの蛍光体物質より本質的に発光効率が非常に優れる長所がある。
【0069】
図8は第2実施例による発光素子100bの断面図である。第2実施例による発光素子は前記第1実施例の技術的特徴を採用することができる。第2実施例は水平型発光素子チップについて開示される。第2実施例による発光素子100bは第1導電型半導体層112、活性層114および第2導電型半導体層116を含む発光構造物110と、前記発光構造物110上に形成された第1非晶質層131および前記第1非晶質層131上に形成されたナノ構造物140を含むことができる。
【0070】
以後、前記発光構造物110は第1基板105上に形成され、発光構造物110の第1導電型半導体層112の一部が露出するようにエッチングされて露出された第1導電型半導体層112上に第1電極150、および非晶質層130上に第2電極160が形成される。
【0071】
第2実施例で、前記第1非晶質層131は前記発光構造物110とオーミック性質の第1オーミック誘電体層131を含むことができる。これによって、前記第1オーミック誘電体層131は発光構造物110とオーミック電極の機能をすることができ、第1オーミック誘電体層131は誘電体層であるので、その上にナノ構造物140が粒子形態で形成される。
【0072】
以後、前記第1オーミック誘電体層131上にナノ構造物140が形成され、ナノ構造物140上に第2オーミック誘電体層132により第2非晶質層132が形成される。前記第1オーミック誘電体層131または前記第2オーミック誘電体層132は透明オーミック層からなることができるが、これに限定されるものではない。
【0073】
また、前記第1オーミック誘電体層131または前記第2オーミック誘電体層132はITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IZON(IZO Nitride)、AGZO(Al-Ga ZnO)、IGZO(In-Ga ZnO)、ZnO、IrOx、RuOx、NiO、RuOx/ITO、Ni/IrOx/Au、およびNi/IrOx/Au/ITO、Ag、Ni、Cr、Ti、Al、Rh、Pd、Ir、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hf中少なくとも1つを含んで形成されるが、このような材料に限定されるものではない。
【0074】
本発明の発光素子およびその製造方法によれば、窒化物半導体ナノ構造物140により従来の蛍光体を代替することができる。
【0075】
本発明でナノ構造物140は薄膜ではなく窒化物半導体粒子形態に成長されるので、インジウム組成が多くても従来の薄膜で発生する結晶の品質低下問題がない。また、本発明のナノ構造物140のInGaN窒化物半導体は、物質自体が従来のYAGなどの蛍光体物質より本質的に発光効率が非常に優れる長所がある。
【0076】
図9は本発明による発光素子が設置された発光素子パッケージ200を説明する図面である。図9に示すように、本発明の発光素子パッケージ200はパッケージ本体部205と、前記パッケージ本体部205に設置された第3電極層213および第4電極層214と、前記パッケージ本体部205に設置されて前記第3電極層213および第4電極層214と電気的に連結される発光素子100と、前記発光素子100を取囲むモールディング部材240が含まれる。
【0077】
前記パッケージ本体部205はシリコン材、合成樹脂材、または金属材を含んで形成され、前記発光素子100の周りに傾斜面が形成される。
【0078】
前記第3電極層213および第4電極層214は相互電気的に分離され、前記発光素子100に電源を提供する。また、前記第3電極層213および第4電極層214は前記発光素子100から発生した光を反射させて光効率を高める働き、または前記発光素子100から発生した熱を外部に排出する働きをすることもできる。
【0079】
前記発光素子100は、図1に例示された垂直型発光素子を適用することができるが、これに限定されず、図8の水平型発光素子も適用することができる。
【0080】
前記発光素子100は前記パッケージ本体部205上、または前記第3電極層213および第4電極層214の上に設置することができる。
【0081】
前記発光素子100は前記第3電極層213および/または第4電極層214とワイヤ方式、フリップチップ方式またはダイボンディング方式のいずれか1つにより電気的に連結される。本発明では前記発光素子100が前記第4電極層213とワイヤ230を介在して電気的に連結され、前記第3電極層214と直接接触して電気的に連結されたのが例示されているが、これに限定されるものではない。
【0082】
前記モールディング部材240は前記発光素子100を取囲んで前記発光素子100を保護することができる。また、前記モールディング部材240には蛍光体が含まれ、前記発光素子100から放出された光の波長を変化させることができる。
【0083】
本発明で、ナノ構造物140は独立する個体として単独に製造し、従来の蛍光体の代替用として用いることができる。例えば、前述とは異なり、パッケージング工程でナノ構造物140の形成工程を行うことができる。例えば、ソリューション内にGaN/InGaNナノ構造物の形成によりナノ構造物を形成することもできる。
【0084】
本発明の発光素子パッケージは複数個が基板上にアレイされ、前記発光素子パッケージから放出される光の経路上に光学部材である導光板、プリズムシート、拡散シート、蛍光シートなどが配置される。このような発光素子パッケージ、基板、光学部材はバックライトユニット、または照明ユニットとしえ機能することができ、例えば照明システムはバックライトユニット、照明ユニット、指示装置、ランプ、街灯などを含むことができる。
【0085】
図10は本発明の照明ユニット1100の斜視図である。但し、図10の照明ユニット1100は照明システムの一例であり、本発明はこれに限定されない。図10のように、前記照明ユニット1100はケース本体1110と、前記ケース本体1110に設置された発光モジュール部1130と、前記ケース本体1110に設置され、外部電源から電源が提供される連結端子1120を含むことができる。前記ケース本体1110は放熱特性が優れる材質から形成されることが望ましく、例えば金属材または樹脂材からなることができる。
【0086】
前記発光モジュール部1130は基板1132と、前記基板1132に載置される少なくとも1つの発光素子パッケージ200を含むことができる。前記基板1132は絶縁体に回路パターンが印刷されたものからなることができ、例えば一般的に印刷回路基板(PCB: Printed Circuit Board)、メタルコア(Metal Core)PCB、フレキシブルPCB、セラミックPCBなどを含むことができる。
【0087】
また、前記基板1132は光を効率的に反射できる材質、または表面が光を効率的に反射させるカラー、例えば白色、銀色などからなることができる。
【0088】
前記基板1132上には少なくとも1つの前記発光素子パッケージ200が載置される。前記発光素子パッケージ200のそれぞれは少なくとも1つの発光素子100を含むことができる。前記発光素子100は赤色、緑色、青色または白色の有色光をそれぞれ発光する有色発光ダイオードおよび紫外線(UV: UltraViolet)を発光するUV発光ダイオードを含むことができる。
【0089】
前記発光モジュール部1130は色感および輝度を得るために多様な発光素子パッケージ200の組合により配置される。例えば、高い演色性(CRI)を確保するために白色発光ダイオード、赤色発光ダイオードおよび緑色発光ダイオードを組合して配置することができる。
【0090】
前記連結端子1120は前記発光モジュール部1130と電気的に連結され、電源を供給することができる。図10のように、前記連結端子1120はソケット方式により回すことで外部の電源と連結されるが、これに限定されない。例えば、前記連結端子1120はピン(pin)形態に形成されて外部電源に挿入、または配線によって外部電源と連結させることができる。
【0091】
図11は本発明のバックライトユニット1200の分解斜視図である。但し、図11のバックライトユニット1200は照明システムの一例であり、本発明はこれに限定されない。
【0092】
本発明のバックライトユニット1200は導光板1210と、前記導光板1210に光を提供する発光モジュール部1240と、前記導光板1210の下に反射部材1220と、前記導光板1210、発光モジュール部1240および反射部材1220を収納するボトムカバー1230を含むことができるが、これに限定されない。
【0093】
前記導光板1210は光を拡散して面光源化させる働きをする。前記導光板1210は透明材質からなり、例えばPMMA(polymethyl metaacrylate)のようなアクリル系樹脂、PET(polyethylene terephthlate)、PC(poly carbonate)、COC(cycloolefin copolymer)およびPEN(polyethylene naphthalate)樹脂の中の1つを含むことができる。
【0094】
前記発光モジュール部1240は前記導光板1210の少なくとも一側面に光を提供し、究極的には前記バックライトユニットが設置されるディスプレイ装置の光源として機能する。
【0095】
前記発光モジュール部1240は前記導光板1210と接することができるが、これに限定されない。具体的に、前記発光モジュール部1240は基板1242と、前記基板1242に載置された多数の発光素子パッケージ200を含み、前記基板1242が前記導光板1210と接することができるが、これに限定されない。
【0096】
前記基板1242は回路パターン(図示しない)を含む印刷回路基板(PCB: Printed Circuit Board)からなることができる。但し、前記基板1242は一般のPCBだけでなく、メタルコアPCB(MCPCB: Metal Core PCB)、フレキシブルPCB(Flexible PCB)等を含むこともできるが、これに限定されない。
【0097】
そして、前記多数の発光素子パッケージ200は、前記基板1242上に光が放出される発光面が前記導光板1210と所定距離離隔されるように載置される。
【0098】
前記導光板1210の下には前記反射部材1220が形成される。前記反射部材1220は前記導光板1210の下面に入射された光を反射させて上方に向くようにすることで、前記バックライトユニットの輝度を向上させることができる。前記反射部材1220は、例えばPET、PC、PVCレジンなどからなることができるが、これに限定されない。
【0099】
前記ボトムカバー1230は前記導光板1210、発光モジュール部1240および反射部材1220等を収納することができる。このために、前記ボトムカバー1230は上面が開口されたボックス(box)形状に形成することができるが、これに限定されない。
【0100】
前記ボトムカバー1230は金属材または樹脂材により形成することができ、プレス成型または圧出成型などの工程により製造することができる。
【0101】
以上で説明したように、本発明の照明システムは本発明の発光素子パッケージを含むことで、信頼性が向上される。
【技術分野】
【0001】
本発明は発光素子、発光素子パッケージおよび照明システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気エネルギーを光エネルギーに変換させる発光素子(Light Emitting Device)はp-n接合ダイオードにより具現することができ、p-n接合ダイオードは周期律表上のIII族とV族の元素を化合物により生成することができる。LEDは化合物半導体の組成比を調節することで多様な色の実現が可能である。
【0003】
発光素子は順方向電圧の印加時にn層の電子とp層の正孔が結合して伝導帯と価電子帯のバンドギャップに相当する分だけのエネルギーを発散するが、このエネルギーは主に熱や光の形態で放出され、光の形態で発散されると発光素子になる。
【0004】
例えば、窒化物半導体は熱的安全性が高く、幅広いバンドギャップエネルギーにより、光素子及び高出力電子素子の開発分野において注目されている。特に、窒化物半導体を用いた青色、緑色、UV発光素子(LED)は商用化され、広く使われている。
【0005】
従来では、白色LEDを実現するために光の三原色である赤色、緑色、青色LEDを組合せ、または青色LEDに黄色蛍光体(YAG、TAGなどの蛍光体を使用)を加えるか、UV-LEDに赤/緑/青の三色蛍光体を使用していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は従来の蛍光体を代替できる蛍光体物質を含み、高性能の白色発光素子を実現できる発光素子、発光素子パッケージおよび照明システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の発光素子は第1導電型半導体層、第2導電型半導体層および前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層の間に活性層を含む発光構造物と、前記発光構造物上に第1非晶質層、および前記第1非晶質層上にナノ粒子形態のナノ構造物と、を含むことができる。
【0008】
本発明の発光素子パッケージはパッケージ本体と、前記パッケージ本体に含まれる少なくとも1つの電極層と、および第1導電型半導体層、第2導電型半導体層および前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層の間に介在する活性層を含む発光構造物と、前記発光構造物上に第1非晶質層および前記第1非晶質層上にナノ粒子形態のナノ構造物を含み、前記電極層と電気的に連結された発光素子と、を含むことができる。
【0009】
本発明の照明システムは基板と、前記基板上に設置された発光素子パッケージとを含む発光モジュールを含み、前記発光素子パッケージはパッケージ本体と、前記パッケージ本体に含まれる少なくとも1つの電極層と、および第1導電型半導体層、第2導電型半導体層および前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層の間に介在する活性層を含む発光構造物と、前記発光構造物上に第1非晶質層および前記第1非晶質層上にナノ粒子形態のナノ構造物を含み、前記電極層と電気的に連結された発光素子を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1実施例による発光素子の断面図である。
【図2】第1実施例による発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図3】第1実施例による発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図4】第1実施例による発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図5】第1実施例による発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図6】第1実施例による発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図7】第1実施例による発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図8】第2実施例による発光素子の断面図である。
【図9】本発明の発光素子パッケージの断面図である。
【図10】本発明の照明ユニットの斜視図である。
【図11】本発明のバックライトユニットの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の発光素子、発光素子パッケージおよび照明システムを添付された図面を参照して説明する。
【0012】
図1は第1実施例による発光素子100の断面図である。
【0013】
第1実施例は垂直型発光素子を例示および図示しているが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0014】
本発明の発光素子100は第1導電型半導体層112、活性層114および第2導電型半導体層116を含む発光構造物110と、前記発光構造物110上に形成された第1非晶質層131および前記第1非晶質層上に形成されたナノ構造物140を含むことができる。
【0015】
前記第1非晶質層131は非晶質窒化膜または非晶質酸化膜を含むことができる。例えば、前記第1非晶質層131はSi3N4、AlN、GaN、SiO2等からなることができるが、これに限定されるものではない。また、前記第1非晶質層131は透明物質からなることもできる。
【0016】
非晶質層上で窒化物半導体を薄膜にするのは困難であり、ナノメートルの大きさの粒子形態、例えば島形態に成長させることができる。例えば、Si3N4、AlN或はGaNなどからなるナノ粒子を均一に分布するようにMOCVD法により第1非晶質層131を形成することができるが、これに限定されるものではない。
【0017】
本発明で、前記ナノ構造物140は窒化物半導体ナノ構造物を含むことができる。例えば、前記ナノ構造物140はAlxInyGa(1-x-y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)からなることができるが、これに限定されるものではない。
【0018】
前記ナノ構造物140は、図5のように前記第1非晶質層131上に形成された第1ナノ構造物141および前記第1ナノ構造物141上に形成された第2ナノ構造物142を含むことができる。例えば、前記ナノ構造物140はAlN或はGaNからなる第1ナノ構造物141と、前記第1ナノ構造物141上に形成されたInGaNを含む第2ナノ構造物142を含むことができる。
【0019】
本発明で、前記ナノ構造物140は前記第1ナノ構造物141と前記第2ナノ構造物142の積層が複数で繰り返し形成される。例えば、本発明はGaN/InGaN多重層を蒸着することができるが、これに限定されるものではない。InGaNは物質固有の特性であるインジウム偏析現象(segregation)を有するので、これを利用してナノ粒子上に形成される場合は、インジウム組成を多く含む品質の高いInGaNを実現することができる。ナノ粒子の大きさ、形、成長条件およびIn組成などを調節して所望の波長、即ち青色、緑色、黄色、赤色などを実現することができる。
【0020】
前記ナノ構造物は活性層から発光された光を長波長領域の光に変換して、活性層から発光された光中長波長に変換されなかった光と混合して白色光を実現することができる。
【0021】
本発明は前記ナノ構造物140上に第2非晶質層132を含むことができる。前記第2非晶質層132は前記第1非晶質層131の技術的特徴を採用することができる。本発明は前記第1非晶質層131と第2非晶質層132を合わせて非晶質層130ということができる。
【0022】
本発明で、第2非晶質層132は窒化物半導体ナノ構造物140の表面保護層として機能することができる。また、前記第2非晶質層132はパッシベーションの機能をすることもできる。本発明は発光効率を高めるためにナノ構造物140と非晶質層130を多重に繰返し積層することもできる。
【0023】
本発明は窒化物半導体ナノ構造物140で従来の蛍光体を代替することができる。本発明での窒化物半導体ナノ構造物140は第1非晶質層131上にMOCVD法などによって形成される薄膜形態ではなくナノメートルの大きさの粒子形態、例えば島形態を有することができ、InGaNとGaNが多重に蒸着されている構造を有することができる。
【0024】
本発明で、ナノ構造物140は薄膜ではなく窒化物半導体粒子形態に成長されるので、インジウム組成が多くても従来の薄膜で発生する結晶の品質低下の問題がない。
【0025】
また、本発明のナノ構造物140のInGaN窒化物半導体は、物質自体が従来のYAGなどの蛍光体物質より本質的に発光効率が非常に優れる長所がある。
【0026】
以下、図2ないし図7を参照して第1実施例による発光素子の製造方法を説明する。図2ないし図7は非電導性基板に発光構造物を形成して、非電導性基板を除去する工程に対するものを例示および図示しているが、本発明がこれに限定されるのではなく、GaN基板のように電導性基板に発光構造物を形成することもできる。
【0027】
先ず、図2のように第1基板105を準備する。前記第1基板105はサファイア(Al2O3)、SiC、Si、GaAs、GaN、ZnO、Si、GaP、InP、Ge、およびGa203中少なくとも1つを用いることができる。前記第1基板105の上には凹凸構造を形成することができるが、これに限定されない。
【0028】
前記第1基板105に対して湿式洗浄を行い表面の不純物を除去することができる。
【0029】
以後、前記第1基板105上に第1導電型半導体層112、活性層114および第2導電型半導体層116を含む発光構造物110を形成することができる。
【0030】
前記発光構造物110は、例えば有機金属化学蒸着法(MOCVD: Metal Organic Chemical Vapor Deposition)、化学蒸着法(CVD: Chemical Vapor Deposition)、プラズマ化学蒸着法(PECVD: Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition)、分子線成長法(MBE: Molecular Beam Epitaxy)、ハイドライド気相成長法(HVPE: Hydride Vapor Phase Epitaxy)等の方法により形成することができるが、これに限定されない。
【0031】
前記第1基板105の上にはバッファ層(図示しない)が形成される。前記バッファ層は前記発光構造物110の材料と第1基板105の格子不整合を緩和させることができ、バッファ層は3族-5族化合物半導体、例えばGaN、InN、AlN、InGaN、AlGaN、InAlGaN、AlInN中少なくとも1つからなることができる。前記バッファ層上にはundoped-半導体層を形成することができるが、これに限定されない。
【0032】
前記第1導電型半導体層112は第1導電型ドーパントがドーピングされた3族-5族化合物半導体から実現することができるが、前記第1導電型半導体層112がN型半導体層である場合、前記第1導電型ドーパントはN型ドーパントとしてSi、Ge、Sn、Se、Teを含むことができるが、これに限定されない。
【0033】
前記第1導電型半導体層112はInxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体物質を含むことができる。
【0034】
前記第1導電型半導体層112はGaN、InN、AlN、InGaN、AlGaN、InAlGaN、AlInN、AlGaAs、InGaAs、AlInGaAs、GaP、AlGaP、InGaP、AlInGaP、InPのいずれか1つ以上から形成される。
【0035】
前記第1導電型半導体層112は化学蒸着方法(CVD)、分子線成長法(MBE)、スパッタリング、ハイドライド気相成長法(HVPE)等によりN型GaN層を形成することができる。また、前記第1導電型半導体層112はチャンバーにトリメチルガリウムガス(TMGa)、アンモニアガス(NH3)、窒素ガス(N2)、およびシリコン(Si)のようなn型不純物を含むシランガス(SiH4)を注入して形成することができる。
【0036】
前記活性層114は、第1導電型半導体層112を介在して注入される電子と後で形成される第2導電型半導体層116を介在して注入される正孔が結合され、活性層(発光層)物質の固有のエネルギーバンドによって決定されるエネルギーを有する光を放出する層である。前記活性層114は単一量子井戸構造、多重量子井戸構造、量子線構造、または量子点構造中少なくともいずれか1つから形成される。例えば、前記活性層114はトリメチルガリウムガス(TMGa)、アンモニアガス(NH3)、窒素ガス(N2)、およびトリメチルインジウムガス(TMIn)が注入して多重量子井戸構造に形成することができるが、これに限定されるものではない。
【0037】
前記活性層114の井戸層/障壁層はInGaN/GaN、InGaN/InGaN、AlGaN/GaN、InAlGaN/GaN、GaAs、/AlGaAs(InGaAs)、GaP/AlGaP(InGaP)のいずれか1つ以上のペア構造からなることができるが、これに限定されない。前記井戸層は前記障壁層のバンドギャップより低いバンドギャップを有する物質からなることができる。
【0038】
前記活性層114の上または/および下には導電型クラッド層が形成される。前記導電型クラッド層はAlGaN系半導体からなることができ、前記活性層114のバンドギャップよりは高いバンドギャップを有することができる。
【0039】
前記第2導電型半導体層116は第2導電型ドーパントがドーピングされた3族-5族元素の化合物半導体、例えばInxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体物質を含むことができる。前記第2導電型半導体層116は、例えばGaN、AlN、AlGaN、InGaN、InN、InAlGaN、AlInN、AlGaAs、GaP、GaAs、GaAsP、AlGaInPなどを選択的に用いることができる。前記第2導電型半導体層116がP型半導体層である場合、前記第2導電型ドーパントはP型ドーパントとしてMg、Zn、Ca、Sr、Baなどを含むことができる。前記第2導電型半導体層116は単一層または多重層にすることができるが、これに限定されない。
【0040】
前記第2導電型半導体層116は、チャンバーにトリメチルガリウムガス(TMGa)、アンモニアガス(NH3)、窒素ガス(N2)、およびマグネシウム(Mg)のようなp型不純物を含むビスエチルシクロペンタジニエルマグネシウム(EtCp2Mg){Mg(C2H5C5H4)2}を注入してp型GaN層を形成することができるが、これに限定されるものではない。
【0041】
本発明で、前記第1導電型半導体層112はN型半導体層、前記第2導電型半導体層116はP型半導体層から実現することができるが、これに限定されない。また前記第2導電型半導体層116の上には前記第2導電型と反対の極性を有する半導体、例えばN型半導体層(図示しない)を形成することができる。これによって、発光構造物110はN-P接合構造、P-N接合構造、N-P-N接合構造、P-N-P接合構造にいずれか1つの構造に実現することができる。
【0042】
次に、図3のように、前記第2導電型半導体層116上に第2電極層120を形成する。前記第2電極層120はオーミック層(図示しない)、反射層(図示しない)、接合層(図示しない)、支持基板(図示しない)等を含むことができる。例えば、前記第2電極層120はオーミック層(図示しない)を含むことができ、前記オーミック層は前記発光構造物110にオーミック接触されて発光構造物に電源が円滑が供給されるようにし、単一金属或は金属合金、金属酸化物などを多重に積層して形成することができる。
【0043】
例えば、前記オーミック層はITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IZON(IZO Nitride)、AGZO(Al-Ga ZnO)、IGZO(In-Ga ZnO)、ZnO、IrOx、RuOx、NiO、RuOx/ITO、Ni/IrOx/Au、およびNi/IrOx/Au/ITO、Ag、Ni、Cr、Ti、Al、Rh、Pd、Ir、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hf中少なくとも1つを含んで形成することができるが、このような材料に限定されるものではない。
【0044】
また、前記第2電極層120は反射層(図示しない)を含み、前記発光構造物110から入射される光を反射させることで、光抽出効率を高めることができる。
【0045】
例えば、前記反射層はAg、Ni、Al、Rh、Pd、Ir、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hf中少なくとも1つを含む金属、または合金からなることができる。また、前記反射層は前記金属、または合金とIZO、IZTO、IAZO、IGZO、IGTO、AZO、ATOなどの透光性電導性物質により多重層に形成することができ、例えばIZO/Ni、AZO/Ag、IZO/Ag/Ni、AZO/Ag/Niなどにより積層することができる。
【0046】
また、前記第2電極層120は接合層(図示しない)を含む場合、前記反射層が接合層の機能をし、バリアー金属またはボンディング金属などを含むことができる。例えば、前記接合層はTi、Au、Sn、Ni、Cr、Ga、In、Bi、Cu、AgまたはTaの中から少なくとも1つを含むことができる。
【0047】
また、第2電極層120は支持基板(図示しない)を含むことができる。前記支持基板は前記発光構造物110を支持し、前記発光構造物110に電源を提供することができる。前記支持基板は電導性が優れる金属、金属合金、或は電導性半導体物質からなることができる。
【0048】
例えば、前記支持基板は銅(Cu)、銅合金(Cu Alloy)、金(Au)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、銅-タングステン(Cu-W)、キャリアウェハ(例えば、Si、Ge、GaAs、GaN、ZnO、SiGe、SiCなど)中少なくとも1つを含むことができる。前記支持基板の厚さは前記発光素子100の設計により変更されるが、例えば30μm〜500μmの厚さにすることができる。前記支持基板は電気化学的金属蒸着方法、メッキや共晶金属を利用したボンディング法などを用いることができる。
【0049】
次に、図4のように、前記第1導電型半導体層112が露出するように前記第1基板105を除去する。前記第1基板105はレーザリフトオフ(Laser Lift Off)法、または化学的リフトオフ(Chemical Lift Off)法により除去することができる。また、前記第1基板105は物理的に研磨することで除去することもできる。
【0050】
次に、図4のように前記発光構造物110上に第1非晶質層131を形成する。例えば、感光膜などで第1パターンPを形成し、露出された発光構造物110上に第1非晶質層131を形成することができるが、これに限定されるものではない。例えば、発光構造物110の上面全体に第1非晶質層物質(図示しない)を形成し、部分エッチングにより第1非晶質層131を形成することもできる。
【0051】
前記第1非晶質層131は非晶質窒化膜、または非晶質酸化膜を含むことができる。例えば、前記第1非晶質層131はSi3N4、AlN、GaN、SiO2等からなることができるが、これに限定されるものではない。
【0052】
非晶質層上では窒化物半導体を薄膜にするのは困難であり、自らナノメートルの大きさの粒子形態、例えば島形態に成長することができる。例えば、Si3N4、AlN或はGaNなどからなるナノ粒子を均一に分布されるようにMOCVD法により第1非晶質層131を形成することができるが、これに限定されるものではない。
【0053】
次に、図5のように前記第1非晶質層131上にナノ構造物140を形成する。前記ナノ構造物140は第1パターンP上にも一部形成されるが、後で第1パターンPの除去工程において除去される。前記ナノ構造物140はおよそ2×10-9〜9000×10-9mの粒子を含むことができる。前記ナノ構造物140は粒子同士が接合しているが、これに限定されず、相互分離されていても良い。
【0054】
本発明で、前記ナノ構造物140は窒化物半導体ナノ構造物を含むことができる。例えば、前記ナノ構造物140はAlxInyGa(1-x-y)N(0≦x≦1、0≦y≦1)、0≦x+y≦1)からなることができるが、これに限定されるものではない。
【0055】
前記ナノ構造物140は前記第1非晶質層131上に形成された第1ナノ構造物141および前記第1ナノ構造物141上に形成された第2ナノ構造物142を含むことができる。例えば、前記ナノ構造物140はAlN或はGaNからなる第1ナノ構造物141と、前記第1ナノ構造物141上に形成されたInGaNを含む第2ナノ構造物142を含むことができる。
【0056】
本発明で、前記ナノ構造物140は前記第1ナノ構造物141と前記第2ナノ構造物142の積層が複数繰り返し形成される。
【0057】
例えば、本発明はGaN/InGaN多重層を蒸着することができるが、これに限定されるものではない。InGaNは物質固有の特性のインジウム偏析現象を有するので、これを利用してナノ粒子上に形成される場合は、インジウム組成を多く有する品質の高いInGaNを実現することができる。ナノ粒子の大きさ、形、成長条件、およびIn組成などを調節して所望の波長、即ち青色、緑色、黄色、赤色などを実現することができる。
【0058】
次に、図6のように前記ナノ構造物140上に第2非晶質層132を形成することができる。前記第2非晶質層132は前記第1非晶質層131の技術的特徴を採用することができる。本発明は前記第1非晶質層131と第2非晶質層132を合わせて非晶質層130ということができる。
【0059】
本発明で第2非晶質層132は窒化物半導体ナノ構造物140の表面保護層として機能することができる。また、前記第2非晶質層132はパッシベーションの機能をすることもできる。
【0060】
本発明は発光効率を高めるためにナノ構造物140と非晶質層130を多重で繰返し積層することもできる。
【0061】
次に、図7のように前記第1パターンPを除去し、露出された発光構造物110上に第1電極150を形成して垂直型発光素子チップ100を完成することができる。
【0062】
本発明は前記発光構造物110上に第1電極150が形成される。前記第1電極150はワイヤボンディングされるパッド部と、前記パッド部から延在するフィンガー部を含むこともできる。前記フィンガー部は所定のパターンに枝分れし、多様な形態に形成されることができる。
【0063】
前記第1導電型半導体層112の上面は光抽出効率を高めるためにラフネス(あるいは凹凸)パターン(図示しない)が形成される。これによって、前記第1電極150の上面にもラフネスパターンが形成されるが、これに限定されない。
【0064】
前記発光構造物110の少なくとも側面にはパッシベーション層(図示しない)が形成される。また、前記パッシベーション層は前記第1導電型半導体層112の上面に形成されることができるが、これに限定されない。
【0065】
前記パッシベーション層は前記発光構造物110を電気的に保護するために形成され、例えばSiO2、SiOx、SiOxNy、Si3N4、Al2O3からなることができるが、これに限定されない。
【0066】
本発明の発光素子およびその製造方法によれば、窒化物半導体ナノ構造物140により従来の蛍光体を代替することができる。本発明での窒化物半導体ナノ構造物140は第1非晶質層131の上にMOCVD法などによって形成され、薄膜形態ではなくナノメートルの大きさの粒子形態、例えば島形態を有することができ、InGaNとGaNが多重に蒸着された構造を有することができる。
【0067】
本発明で、ナノ構造物140は薄膜ではなく窒化物半導体粒子形態に成長されるので、インジウム組成が多くても従来の薄膜で発生する結晶の品質低下の問題がない。
【0068】
また、本発明のナノ構造物140のInGaN窒化物半導体は、物質自体が従来のYAGなどの蛍光体物質より本質的に発光効率が非常に優れる長所がある。
【0069】
図8は第2実施例による発光素子100bの断面図である。第2実施例による発光素子は前記第1実施例の技術的特徴を採用することができる。第2実施例は水平型発光素子チップについて開示される。第2実施例による発光素子100bは第1導電型半導体層112、活性層114および第2導電型半導体層116を含む発光構造物110と、前記発光構造物110上に形成された第1非晶質層131および前記第1非晶質層131上に形成されたナノ構造物140を含むことができる。
【0070】
以後、前記発光構造物110は第1基板105上に形成され、発光構造物110の第1導電型半導体層112の一部が露出するようにエッチングされて露出された第1導電型半導体層112上に第1電極150、および非晶質層130上に第2電極160が形成される。
【0071】
第2実施例で、前記第1非晶質層131は前記発光構造物110とオーミック性質の第1オーミック誘電体層131を含むことができる。これによって、前記第1オーミック誘電体層131は発光構造物110とオーミック電極の機能をすることができ、第1オーミック誘電体層131は誘電体層であるので、その上にナノ構造物140が粒子形態で形成される。
【0072】
以後、前記第1オーミック誘電体層131上にナノ構造物140が形成され、ナノ構造物140上に第2オーミック誘電体層132により第2非晶質層132が形成される。前記第1オーミック誘電体層131または前記第2オーミック誘電体層132は透明オーミック層からなることができるが、これに限定されるものではない。
【0073】
また、前記第1オーミック誘電体層131または前記第2オーミック誘電体層132はITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IZON(IZO Nitride)、AGZO(Al-Ga ZnO)、IGZO(In-Ga ZnO)、ZnO、IrOx、RuOx、NiO、RuOx/ITO、Ni/IrOx/Au、およびNi/IrOx/Au/ITO、Ag、Ni、Cr、Ti、Al、Rh、Pd、Ir、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hf中少なくとも1つを含んで形成されるが、このような材料に限定されるものではない。
【0074】
本発明の発光素子およびその製造方法によれば、窒化物半導体ナノ構造物140により従来の蛍光体を代替することができる。
【0075】
本発明でナノ構造物140は薄膜ではなく窒化物半導体粒子形態に成長されるので、インジウム組成が多くても従来の薄膜で発生する結晶の品質低下問題がない。また、本発明のナノ構造物140のInGaN窒化物半導体は、物質自体が従来のYAGなどの蛍光体物質より本質的に発光効率が非常に優れる長所がある。
【0076】
図9は本発明による発光素子が設置された発光素子パッケージ200を説明する図面である。図9に示すように、本発明の発光素子パッケージ200はパッケージ本体部205と、前記パッケージ本体部205に設置された第3電極層213および第4電極層214と、前記パッケージ本体部205に設置されて前記第3電極層213および第4電極層214と電気的に連結される発光素子100と、前記発光素子100を取囲むモールディング部材240が含まれる。
【0077】
前記パッケージ本体部205はシリコン材、合成樹脂材、または金属材を含んで形成され、前記発光素子100の周りに傾斜面が形成される。
【0078】
前記第3電極層213および第4電極層214は相互電気的に分離され、前記発光素子100に電源を提供する。また、前記第3電極層213および第4電極層214は前記発光素子100から発生した光を反射させて光効率を高める働き、または前記発光素子100から発生した熱を外部に排出する働きをすることもできる。
【0079】
前記発光素子100は、図1に例示された垂直型発光素子を適用することができるが、これに限定されず、図8の水平型発光素子も適用することができる。
【0080】
前記発光素子100は前記パッケージ本体部205上、または前記第3電極層213および第4電極層214の上に設置することができる。
【0081】
前記発光素子100は前記第3電極層213および/または第4電極層214とワイヤ方式、フリップチップ方式またはダイボンディング方式のいずれか1つにより電気的に連結される。本発明では前記発光素子100が前記第4電極層213とワイヤ230を介在して電気的に連結され、前記第3電極層214と直接接触して電気的に連結されたのが例示されているが、これに限定されるものではない。
【0082】
前記モールディング部材240は前記発光素子100を取囲んで前記発光素子100を保護することができる。また、前記モールディング部材240には蛍光体が含まれ、前記発光素子100から放出された光の波長を変化させることができる。
【0083】
本発明で、ナノ構造物140は独立する個体として単独に製造し、従来の蛍光体の代替用として用いることができる。例えば、前述とは異なり、パッケージング工程でナノ構造物140の形成工程を行うことができる。例えば、ソリューション内にGaN/InGaNナノ構造物の形成によりナノ構造物を形成することもできる。
【0084】
本発明の発光素子パッケージは複数個が基板上にアレイされ、前記発光素子パッケージから放出される光の経路上に光学部材である導光板、プリズムシート、拡散シート、蛍光シートなどが配置される。このような発光素子パッケージ、基板、光学部材はバックライトユニット、または照明ユニットとしえ機能することができ、例えば照明システムはバックライトユニット、照明ユニット、指示装置、ランプ、街灯などを含むことができる。
【0085】
図10は本発明の照明ユニット1100の斜視図である。但し、図10の照明ユニット1100は照明システムの一例であり、本発明はこれに限定されない。図10のように、前記照明ユニット1100はケース本体1110と、前記ケース本体1110に設置された発光モジュール部1130と、前記ケース本体1110に設置され、外部電源から電源が提供される連結端子1120を含むことができる。前記ケース本体1110は放熱特性が優れる材質から形成されることが望ましく、例えば金属材または樹脂材からなることができる。
【0086】
前記発光モジュール部1130は基板1132と、前記基板1132に載置される少なくとも1つの発光素子パッケージ200を含むことができる。前記基板1132は絶縁体に回路パターンが印刷されたものからなることができ、例えば一般的に印刷回路基板(PCB: Printed Circuit Board)、メタルコア(Metal Core)PCB、フレキシブルPCB、セラミックPCBなどを含むことができる。
【0087】
また、前記基板1132は光を効率的に反射できる材質、または表面が光を効率的に反射させるカラー、例えば白色、銀色などからなることができる。
【0088】
前記基板1132上には少なくとも1つの前記発光素子パッケージ200が載置される。前記発光素子パッケージ200のそれぞれは少なくとも1つの発光素子100を含むことができる。前記発光素子100は赤色、緑色、青色または白色の有色光をそれぞれ発光する有色発光ダイオードおよび紫外線(UV: UltraViolet)を発光するUV発光ダイオードを含むことができる。
【0089】
前記発光モジュール部1130は色感および輝度を得るために多様な発光素子パッケージ200の組合により配置される。例えば、高い演色性(CRI)を確保するために白色発光ダイオード、赤色発光ダイオードおよび緑色発光ダイオードを組合して配置することができる。
【0090】
前記連結端子1120は前記発光モジュール部1130と電気的に連結され、電源を供給することができる。図10のように、前記連結端子1120はソケット方式により回すことで外部の電源と連結されるが、これに限定されない。例えば、前記連結端子1120はピン(pin)形態に形成されて外部電源に挿入、または配線によって外部電源と連結させることができる。
【0091】
図11は本発明のバックライトユニット1200の分解斜視図である。但し、図11のバックライトユニット1200は照明システムの一例であり、本発明はこれに限定されない。
【0092】
本発明のバックライトユニット1200は導光板1210と、前記導光板1210に光を提供する発光モジュール部1240と、前記導光板1210の下に反射部材1220と、前記導光板1210、発光モジュール部1240および反射部材1220を収納するボトムカバー1230を含むことができるが、これに限定されない。
【0093】
前記導光板1210は光を拡散して面光源化させる働きをする。前記導光板1210は透明材質からなり、例えばPMMA(polymethyl metaacrylate)のようなアクリル系樹脂、PET(polyethylene terephthlate)、PC(poly carbonate)、COC(cycloolefin copolymer)およびPEN(polyethylene naphthalate)樹脂の中の1つを含むことができる。
【0094】
前記発光モジュール部1240は前記導光板1210の少なくとも一側面に光を提供し、究極的には前記バックライトユニットが設置されるディスプレイ装置の光源として機能する。
【0095】
前記発光モジュール部1240は前記導光板1210と接することができるが、これに限定されない。具体的に、前記発光モジュール部1240は基板1242と、前記基板1242に載置された多数の発光素子パッケージ200を含み、前記基板1242が前記導光板1210と接することができるが、これに限定されない。
【0096】
前記基板1242は回路パターン(図示しない)を含む印刷回路基板(PCB: Printed Circuit Board)からなることができる。但し、前記基板1242は一般のPCBだけでなく、メタルコアPCB(MCPCB: Metal Core PCB)、フレキシブルPCB(Flexible PCB)等を含むこともできるが、これに限定されない。
【0097】
そして、前記多数の発光素子パッケージ200は、前記基板1242上に光が放出される発光面が前記導光板1210と所定距離離隔されるように載置される。
【0098】
前記導光板1210の下には前記反射部材1220が形成される。前記反射部材1220は前記導光板1210の下面に入射された光を反射させて上方に向くようにすることで、前記バックライトユニットの輝度を向上させることができる。前記反射部材1220は、例えばPET、PC、PVCレジンなどからなることができるが、これに限定されない。
【0099】
前記ボトムカバー1230は前記導光板1210、発光モジュール部1240および反射部材1220等を収納することができる。このために、前記ボトムカバー1230は上面が開口されたボックス(box)形状に形成することができるが、これに限定されない。
【0100】
前記ボトムカバー1230は金属材または樹脂材により形成することができ、プレス成型または圧出成型などの工程により製造することができる。
【0101】
以上で説明したように、本発明の照明システムは本発明の発光素子パッケージを含むことで、信頼性が向上される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1導電型半導体層、第2導電型半導体層および前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層の間に活性層を含む発光構造物と、
前記発光構造物上に第1非晶質層、および前記第1非晶質層上にナノ粒子形態のナノ構造物と、を含む発光素子。
【請求項2】
前記ナノ構造物は窒化物半導体ナノ構造物を含む請求項1に記載の発光素子。
【請求項3】
前記ナノ構造物は、前記第1非晶質層上に第1ナノ構造物、および前記第1ナノ構造物上に第2ナノ構造物と、を含む請求項1に記載の発光素子。
【請求項4】
前記第1ナノ構造物はAlNまたはGaNを含み、前記第2ナノ構造物はInGaNを含む請求項3に記載の発光素子。
【請求項5】
前記ナノ構造物は前記第1ナノ構造物と前記第2ナノ構造物の積層が複数形成されている請求項3に記載の発光素子。
【請求項6】
前記ナノ構造物上に第2非晶質層を含む請求項1に記載の発光素子。
【請求項7】
前記第1非晶質層は非晶質窒化膜または非晶質酸化膜を含む請求項1に記載の発光素子。
【請求項8】
前記第1非晶質層は前記発光構造物とオーミック性質の第1オーミック誘電体層を含む請求項1に記載の発光素子。
【請求項9】
前記ナノ構造物上に第2オーミック誘電体層を含む請求項8に記載の発光素子。
【請求項10】
前記ナノ構造物はAlxInyGa(1−x−y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)である請求項2に記載の発光素子。
【請求項11】
前記ナノ構造物は2×10−9〜9000×10−9mの粒子を含む請求項1に記載の発光素子。
【請求項12】
パッケージ本体と、
前記パッケージ本体に含まれる少なくとも1つの電極層と、
第1導電型半導体層、第2導電型半導体層および前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層の間に介在する活性層を含む発光構造物と、前記発光構造物上に第1非晶質層および前記第1非晶質層上にナノ粒子形態のナノ構造物を含み、前記電極層と電気的に連結された発光素子と、を含む発光素子パッケージ。
【請求項13】
基板と、前記基板上に設置された発光素子パッケージとを含む発光モジュールを含み、
前記発光素子パッケージは、パッケージ本体と、前記パッケージ本体に含まれる少なくとも1つの電極層と、および第1導電型半導体層、第2導電型半導体層および前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層の間に介在する活性層を含む発光構造物と、前記発光構造物上に第1非晶質層および前記第1非晶質層上にナノ粒子形態のナノ構造物を含み、前記電極層と電気的に連結された発光素子を含む照明システム。
【請求項1】
第1導電型半導体層、第2導電型半導体層および前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層の間に活性層を含む発光構造物と、
前記発光構造物上に第1非晶質層、および前記第1非晶質層上にナノ粒子形態のナノ構造物と、を含む発光素子。
【請求項2】
前記ナノ構造物は窒化物半導体ナノ構造物を含む請求項1に記載の発光素子。
【請求項3】
前記ナノ構造物は、前記第1非晶質層上に第1ナノ構造物、および前記第1ナノ構造物上に第2ナノ構造物と、を含む請求項1に記載の発光素子。
【請求項4】
前記第1ナノ構造物はAlNまたはGaNを含み、前記第2ナノ構造物はInGaNを含む請求項3に記載の発光素子。
【請求項5】
前記ナノ構造物は前記第1ナノ構造物と前記第2ナノ構造物の積層が複数形成されている請求項3に記載の発光素子。
【請求項6】
前記ナノ構造物上に第2非晶質層を含む請求項1に記載の発光素子。
【請求項7】
前記第1非晶質層は非晶質窒化膜または非晶質酸化膜を含む請求項1に記載の発光素子。
【請求項8】
前記第1非晶質層は前記発光構造物とオーミック性質の第1オーミック誘電体層を含む請求項1に記載の発光素子。
【請求項9】
前記ナノ構造物上に第2オーミック誘電体層を含む請求項8に記載の発光素子。
【請求項10】
前記ナノ構造物はAlxInyGa(1−x−y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)である請求項2に記載の発光素子。
【請求項11】
前記ナノ構造物は2×10−9〜9000×10−9mの粒子を含む請求項1に記載の発光素子。
【請求項12】
パッケージ本体と、
前記パッケージ本体に含まれる少なくとも1つの電極層と、
第1導電型半導体層、第2導電型半導体層および前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層の間に介在する活性層を含む発光構造物と、前記発光構造物上に第1非晶質層および前記第1非晶質層上にナノ粒子形態のナノ構造物を含み、前記電極層と電気的に連結された発光素子と、を含む発光素子パッケージ。
【請求項13】
基板と、前記基板上に設置された発光素子パッケージとを含む発光モジュールを含み、
前記発光素子パッケージは、パッケージ本体と、前記パッケージ本体に含まれる少なくとも1つの電極層と、および第1導電型半導体層、第2導電型半導体層および前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層の間に介在する活性層を含む発光構造物と、前記発光構造物上に第1非晶質層および前記第1非晶質層上にナノ粒子形態のナノ構造物を含み、前記電極層と電気的に連結された発光素子を含む照明システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−139062(P2011−139062A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−289996(P2010−289996)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(510110301)エルジー イノテック カンパニー リミテッド (101)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(510110301)エルジー イノテック カンパニー リミテッド (101)
【Fターム(参考)】
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