説明

移動体向け地上デジタル放送受信装置

【課題】放送番組などを視聴するためその移動体向けの地上デジタル放送受信装置のチューナでデジタル放送波を受信中の場合、それと別のチューナを用意しなければVICS(登録商標)情報を提供するための地上デジタル放送波や電子番組表情報を受信することができない、という課題である。
【解決手段】以上の課題を解決するために、本発明は、移動体向けの地上デジタル放送受信装置において放送番組を受信中であるか監視し、放送番組を受信していない場合にチャンネルを同調させてVICS(登録商標)情報などの交通情報を受信したり、電子番組表を受信したりする機能を備えた移動体向け地上デジタル放送受信装置を提供する。また、それに加えさらに、前記交通情報が受信中でないとき地上デジタル放送の電子番組表情報を取得させる機能を備える移動体向け地上デジタル放送受信装置も提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体において地上デジタル放送を受信する移動体向け地上デジタル放送受信装置に関して、電子番組表情報を効率的に取得すると共に渋滞情報や規制情報などの交通情報を同時に取得する地上デジタル放送受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電波法改正によって2011年を期限とするアナログ放送の地上デジタル放送波への移行が国策として計画、推進されている。通常の地上アナログ放送では受信感度の変化などを原因として正常受信が困難であった移動体での放送波受信も、地上デジタル放送によって比較的容易に実現することが可能となってきている。
【0003】
このような地上デジタル放送は、放送波によって放送番組やデータ放送、電子番組表だけでなく、様々な情報を送信することができるため他の用途でも仕様することが検討されている。例えば、カーナビゲーションシステムに使用するVICS(登録商標)情報と関連した詳細道路交通情報を地上デジタル放送から受信して表示するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−315714号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、地上デジタル放送で放送番組と詳細道路交通情報を別途取得するためには、少なくとも2つのデジタルチューナが必要となるが、2基のチューナを用意すると1基で放送番組を常時受信して、他の1基のチューナは詳細道路交通情報を受信していないとき電子番組表情報を取得するしか使用用途がないという問題があった。また、地上デジタル放送波受信用のチューナを一基しか備えていない場合、放送番組を受信中には同時に交通情報を受信することができないため、ドライバーなどが放送番組を視聴中に交通情報を知りたくなった場合などには、逐一チャンネルを替える必要があった。
【0005】
また、現在地上デジタル放送番組の電子番組表は、その放送局ごとに配信されているため、受信可能な全放送チャンネル分の電子番組表を取得する場合、それぞれの放送局の受信チャンネルにチューナを同調させ、それぞれの放送局の電子番組表を個別に受信する必要があり、交通情報の取得と同様に、移動体向けの地上デジタル放送受信装置で放送局NNのデジタル放送波を受信中の場合、別の放送局NT,放送局NF,・・・の電子番組表を受信することができず、視聴中の放送局以外の電子番組表を知りたい場合は逐一チャンネルを替えなければならないという課題があった。
【0006】
そこで、本発明は、受信チューナが一基の場合でも、ユーザーに逐一チャンネルを替える手間を生じさせずに、効率的に交通情報や電子番組表情報を取得することができる移動体向け地上デジタル放送受信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の移動体向け地上デジタル放送受信装置は、交通情報を含む地上デジタル放送を受信するチューナ部と、前記チューナ部が前記地上デジタル放送の放送番組を受信中か否かを判断する受信判断部と、前記受信判断部での判断結果が前記放送番組が受信中でないとき前記チューナ部を制御し交通情報を取得させる第一制御部と、を備えて構成されている。
【0008】
このように構成された移動体向け地上デジタル放送受信装置によれば、受信判断部で地上デジタル放送の放送番組を受信中か否かを判断し、放送番組を受信していないときに、デジタル放送で送信される交通情報を受信できるようにチューナ部を第一制御部で制御するように構成しているので、放送番組を受信していないときに効率よくデジタル放送で送信している交通情報を受信することができる。
【0009】
なお、交通情報を受信できるようにチューナ部を第一制御部で制御するとは、例えば、デジタル放送で交通情報を受信できる周波数帯にチューナ部での受信周波数帯を自動的に制御することをいう。
【0010】
また、本発明の前記移動体向け地上デジタル放送受信装置は、前記交通情報が取得中でないとき前記チューナ部を制御し前記地上デジタル放送の電子番組表情報を取得させる第二制御部をさらに備えて構成されている。
【0011】
このように構成された移動体向け地上デジタル放送受信装置によれば、地上デジタル放送の放送番組を受信中であるかを判断し、放送番組を受信してなく且つ交通情報も受信していないときに第二制御部でチューナ部を放送局の受信チャンネルに同調するよう制御して放送局ごとの電子番組表情報を受信することができる。
【0012】
また、本発明の前記移動体向け地上デジタル放送受信装置は、現在位置情報を取得する位置情報取得部と、前記位置情報取得部で取得された現在位置情報から受信可能な受信周波数テーブルを取得するテーブル取得部と、を有し、前記テーブル取得部で取得された前記受信周波数テーブルから前記電子番組表情報を前記チューナ部で取得する構成をさらに有している。
【0013】
このように構成された移動体向け地上デジタル放送受信装置によれば、現在位置情報から受信可能な受信周波数テーブルを取得し、受信周波数テーブルから電子番組表情報をチューナ部で取得するように構成しているので、現在位置で受信可能な放送番組の電子番組表情報を取得することができる。
【0014】
また、本発明の前記移動体向け地上デジタル放送受信装置は、道路地図の電子情報が保持された地図データと、現在位置情報を取得する位置情報取得部と、前記現在位置情報から前記地図データを用いて道路種別を識別する道路種別識別部と、をさらに備え、前記道路種別識別部で識別された道路種別に対応して前記交通情報を取得するように構成されている。
【0015】
このように構成された移動体向け地上デジタル放送受信装置によれば、位置情報取得部で取得した現在位置情報と地図データとを用いて道路種別を識別するように構成しているので、道路種別識別部で識別された道路種別に応じた交通情報を取得することができる。
【0016】
例えば、道路種別識別部で高速道路と識別されると、高速道路の交通情報を取得することができ、また、道路種別識別部で一般道路と識別されると、一般道路の交通情報を取得することができるので、現在位置の道路種別にあった交通情報を取得することができる。
【0017】
また、前記移動体向け地上デジタル放送受信装置は、前記地図データを用いて前記移動体を前記現在位置から目的地までの案内経路を検索し経路案内を行う経路案内手段と、前記案内経路における前記交通情報を取得する交通情報取得手段と、前記交通情報取得手段で取得された交通情報を報知する報知手段と、前記案内経路における前記交通情報に基づいて前記案内経路を再検索する再検索手段とをさらに備えて構成されている。
【0018】
このように構成された移動体向け地上デジタル放送受信装置によれば、現在位置から目的地を設定して案内経路を検索して経路案内を行うことができると共に、検索された案内経路中における交通情報を交通情報取得手段で取得して、案内経路中に渋滞や交通規制などの交通情報があるとき、案内経路を再検索して報知手段で報知することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、移動体向け地上デジタル放送受信装置において、放送番組が受信中か否かを判断し、受信中でないときに現在位置情報から移動体が走行している道路種別にあった交通情報を取得すると共に交通情報を取得していないときに電子番組表情報を取得することができ、また、経路案内を行う機能を備えることで、取得した交通情報を利用して、現在地から目的地までの経路案内を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
【0021】
(第一の実施の形態)
本発明の移動体向け地上デジタル放送受信装置の第一の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は、移動体向け地上デジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【0022】
図1に示すように、移動体向け地上デジタル放送受信装置Aは、地上デジタル放送を受信するアンテナ1と、アンテナ1に接続されたチューナ部2と、チューナ部2の受信状態を判断する受信判断部3と、受信判断部3の判断結果に応じてチューナ部2を制御する第一制御部4を備えて構成されている。
【0023】
ここで、移動体向け地上デジタル放送受信装置Aは、自動二輪車や自動三輪車を含む自動車などの移動体に固定、または着脱可能に設けられ、地上デジタル放送波を受信する機能を備えた受信装置をいい、例えば、後述する地上デジタル放送が受信可能なカーナビゲーションシステムなどが挙げられる。
【0024】
アンテナ1は、移動体(車)の外部から送信されてくる地上デジタル放送の電波を受信することができるように構成されており、例えばアンテナとしてフィルムアンテナ、ダイバーシティーアンテナ、ダイポールアンテナ等を用いることができる。
【0025】
チューナ部2は、交通情報を含む地上デジタル放送を受信する機能を有し、アンテナ1で受信した地上デジタル放送の電波から放送番組を選択受信することができるよう構成されるており、交通情報、電子番組表(EPG:登録商標)情報、緊急警告情報等も受信できるように構成されている。
【0026】
なお、「交通情報」とは、道路交通に関する情報をいい、例えば交通渋滞情報、事故・工事・検問・災害などによる交通規制情報、緊急車両通過情報、あるいは駐車場空情報などが挙げられる。また、このチューナ部2で受信可能なバンド(周波数帯)は、極超短波のほか、マイクロ波、超短波、短波、あるいは中波等も受信可能であって構わない。
【0027】
図2に示すのは、チューナ部2での地上デジタル放送波受信による放送番組や交通情報受信の一例を説明するための概念図である。図2にあるように、チューナ部2では、受信周波数帯域をaに合わせることで地上デジタルの放送局NNの放送番組を、bに合わせることで地上デジタルの放送局NTの放送番組を、cに合わせることで地上デジタルの放送局NFの放送番組などが受信可能であり、また受信周波数帯域をdに合わせることで交通情報を受信することができるように構成されている。また、その他にも、周波数帯域aの電波において放送局NNの放送番組に多重して交通情報が送信されている場合などには、チューナ部2は受信周波数帯域をaに合わせることで放送番組に加え交通情報を受信することができるように構成しても良い。
【0028】
受信判断部3は、チューナ部2が前記地上デジタル放送の放送番組を受信中か否かを判断することができるよう構成されている。なお、「放送番組」とは、放送局ごとに割り当てられた周波数帯の放送電波を受信することで視聴できるテレビ番組やラジオ番組である。また、CMなども含むものとする。そして、受信判断部3は、チューナ部で放送番組が受信中か否か、の判断をCPUなどの演算装置を用いて行う。
【0029】
図3に示すのは、受信判断部3での判断処理を行うための参照用のチャンネルテーブルの一例を表す図である。図3にあるように、周波数と、その周波数帯で放送されている放送局の識別情報と、が関連付けられた参照用のチャンネルテーブルが、受信装置内のフラッシュメモリやHDD(ハードディスクドライブ)などの記憶装置に保持されている。そしてCPUなどの演算装置は、チューナ部2で放送番組を受信中か否かの判断処理に際して、そのチューナ部2で現在合わされている周波数を示す数値をキーとして、このチャンネルテーブルを参照する。ここで、例えば現在チューナ部2で受信中の周波数が563MHzであれば、このチャンネルテーブルで「×」(放送番組を受信中)と示されていることから、チューナ部2で放送番組を現在受信中であることが判断できる。
【0030】
また、その他の判断方法として、例えばアンテナ1内の所定周波数帯の電流値を測定することでチューナ部2での受信強度を測定し、CPUの演算処理によってその受信強度が所定の閾値以下であるか判断する。そして、受信強度がその閾値以下あれば、その周波数帯の放送番組を受信中ではない、との判断結果を返す方法なども挙げられる。
【0031】
第一制御部4は、受信判断部3での判断結果が放送番組が受信中でないとき、チューナ部2を制御し交通情報を取得させるよう構成されている。また、利用者によってチューナ部2がチューニング操作されたときは、第一制御部4の制御を自動的に解除して利用者の操作を優先するように構成されていても良い。
【0032】
第一制御部4はCPUなどで実現可能であり、前記受信判断部3にて「○」(チューナ部で放送番組を受信中ではない)の判断結果が返された場合に、例えば図3に示す参照テーブルなどに基づいて、交通情報を受信可能な周波数帯にチューナ部2の受信周波数を合わせる制御命令を出力する。
【0033】
また、第一制御部4での交通情報の取得周期は、現在の交通情報の主流となっているVICS(登録商標)情報が5分おきに更新された最新情報が配信されるので、放送番組を受信中で無ければその最新交通情報配信の周期(ここでは5分ごと)に合わせて、第一制御部4はチューナ部2の制御を行うような構成であってもよい。また、最新交通情報配信の周期以内に全交通情報の取得が完了しない場合などは、最初から交通情報の取得をやり直したり、差分情報のみ再取得したりするよう制御する構成であっても良い。
【0034】
次に、このように構成された移動体向け地上デジタル放送受信装置Aの動作について説明する。図4は、前記「チューナ部2」、「受信判断部3」、「第一制御部4」の各機能的な構成要件をハードウェアとして実現した際の、移動体向け地上デジタル放送受信装置における構成の一例を表す概略図である。
【0035】
図4にあるように、移動体向け地上デジタル放送受信装置Aは、受信判断部3および第一制御部4をハードウェアとして実現するCPU(中央演算装置)31と、主メモリ32と、を備えている。またアンテナ1や、チューナ部2をハードウェアとして実現する同調回路21やチューナ22も備えている。そしてそれらがシステムバス14などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0036】
また主メモリ32は、チューナ22での受信周波数を判断したり制御したりするプログラムの実行作業領域であるワーク領域を提供し、また、複数の物理アドレスが割り当てられたデータ領域を提供する。そして、CPU31で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることでデータ処理を行うことが可能になっている。
【0037】
また、図示していないが、この移動体向け地上デジタル放送受信装置Aは、チューナ22にて受信した放送番組信号から、例えば映像トランスポートストリーム(TS)や交通情報などを復調取得する復調回路や、映像TSを復号化するデコーダ、また、その放送番組の映像や交通情報を表示するためのビデオ処理チップやモニタなどを備えている。またその他、外部記憶装置やインターフェースを備えていても良い。外部記憶装置は、例えばフラッシュメモリやHDDで構成され、前記チャンネルテーブルの保持や各種設定情報の保持を行う。また移動体向け地上デジタル放送受信装置Aは、チューナ22の制御処理によって受信した交通情報を所定期間保持し、必要に応じてモニタなどに表示するようにしても良い。またインターフェースは、機器やリモコンの操作パネルによる受信チャンネル(周波数)の指定命令の受付や、各種操作に係る命令信号の受付を行う。
【0038】
ここで、インターフェースにて受信周波数563MHzにチューナ22の電波受信を合わせる指定命令が受け付けられた。するとそのチャンネル指定命令に応じて同調回路21のコンデンサに電圧が加えられ、チューナでの受信周波数の同調制御が実行される。そして、受信周波数563MHzの放送番組の電波が受信され、その番組がビデオ処理チップの処理を経てモニタに表示される。
【0039】
このとき、同調回路21で同調制御された受信周波数などが主メモリ32のアドレスαに格納される。なお、この受信周波数の格納命令の送出タイミングは、前述の通りVICS(登録商標)情報が5分おきに更新配信されることから、例えば5分間隔で行われると良い。
【0040】
そして、フラッシュメモリなどに保持されている図3に示すようなチャンネルテーブルを主メモリ32のアドレスβに格納し、CPU31ではそのチャンネルテーブルを参照し、このアドレスαに格納されている情報が交通情報を受信する受信周波数か否かの比較判断処理が実行される。ここでは、アドレスαに格納されている受信チャンネル情報は「563MHz」であり、図3に示すチャンネルテーブルから判断結果は「×」(放送番組を受信中である)が返される。したがって、CPU31では現在地上デジタルの放送番組を視聴中である、と判断し交通情報受信のための同調回路21の制御処理は行わない。
【0041】
一方、例えばチューナ22がいずれの周波数帯にも合わせられておらず「○」(放送番組を受信中ではない)が判断結果として返された場合、CPU31は同調回路21の受信周波数を、図3に示すように交通情報を取得するための受信周波数である「700MHz」に同調させるための制御命令を主メモリ32のアドレスθに格納し、送出する。同調回路21ではその命令を受け、コンデンサの電圧を変化させるなどの制御を行い受信周波数を「700MHz」に同調させ交通情報の受信が実行される。そして、その受信した交通情報をビデオ処理チップを介してモニタに出力表示する。あるいはフラッシュメモリなどに一時保持し、インターフェースでの利用者からの交通情報表示命令の受付に応じてモニタに出力表示する。
【0042】
次に、このように構成された移動体向け地上デジタル放送受信装置Aの処理の流れについて説明する。図5は、移動体向け地上デジタル放送受信装置Aにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。
【0043】
なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を記録媒体に固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
【0044】
図5にあるように、まず、現在チューナ部2にて地上デジタル放送の放送番組を受信中か否か、CPU31などを用い判断する(ステップSA1)。つづいて、その判断結果がチューナ部2にて地上デジタル放送番組を受信中ではないとのとき、例えばCPU31から同調制御信号などを送出し同調回路21のコンデンサの電圧を制御などすることでチューナ部2を制御し交通情報を取得する(ステップSA2)。
【0045】
以上のように、この第一の実施の形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置によって、特段の操作を必要とすることなく地上デジタル放送番組を受信していないタイミングで交通情報の取得を実行することができる。
【0046】
(第二の実施の形態)
本発明の移動体向け地上デジタル放送受信装置の第二の実施の形態について図面を用いて説明する。図6は、移動体向け地上デジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【0047】
図6に示すように、移動体向け地上デジタル放送受信装置Bは、地上デジタル放送を受信するアンテナ1と、アンテナ1に接続されたチューナ部2と、チューナ部2の受信状態を判断する受信判断部3と、受信判断部3の判断結果に応じて交通情報を受信するようチューナ部2を制御する第一制御部4を備えて構成されると共に、地上デジタル放送受信装置が交通情報を受信中でないときに電子番組表情報を受信するようチューナ部2を制御する第二制御部5をさらに備える構成となっている。
【0048】
ここで、第二制御部5は、前記交通情報が受信中でないとき、チューナ部2を制御し前記地上デジタル放送の電子番組表情報を取得させるよう構成されている。なお、第二制御部5による交通情報を受信中か否かの判断は、第一の実施の形態にて説明したような受信判断部2での受信チャンネルの判断処理によると良い。
【0049】
また、その他にも、交通情報の取得が完了したか否かを判断し完了しているとの判断結果である場合には、「交通情報を受信中ではない」としても良い。その交通情報取得完了判断の具体的な方法としては、例えば配信されている交通情報のデータファイル末尾のEOF(エンド・オブ・ファイル)から判断するなどの方法が挙げられる。あるいは、当該交通情報受信チャンネルにチャンネルが合わせられてから所定時間経過したら交通情報の取得が完了したとの判断結果を返す構成としても良い。
【0050】
そして、現行では地上デジタル放送の電子番組表は、例えばBS(ブロードキャスト・サテライト)デジタル放送波などを利用して放送局を横断した一括配信が行われているものの、前述のように地上デジタル放送波においては放送局毎に個別に配信されている。そこで、移動体向け地上デジタル放送受信装置Bの第二制御部5は、放送番組を視聴中ではなく、さらに上記判断処理の結果交通情報を取得中ではない(あるいは交通情報の取得が完了している)場合、第二制御部5で、前述の図3に示すような受信チャンネルテーブルに従って、チューナ部2での受信チャンネルを順次切り換え、地上デジタル放送の全チャンネル(あるいは利用者などの指定する所定のチャンネル)の電子番組表を順次受信する、という制御処理を実行する。これによって、ユーザーは特段操作などしなくとも、自動的に取得された全チャンネル(あるいは所定チャンネル)の電子番組表を知ることができるようになる。
【0051】
なお、通常、過去の時間における電子番組表は、放送中もしくは既に放送が終了してしまっているため必要が無い可能性が高い。そこで移動体向け地上デジタル放送受信装置Bは、内蔵時計などから現在時刻情報を取得し、その現在時刻より後の時間に放送されると電子番組表情報で示されている放送番組に関する電子番組表情報のみ取得、保持するような構成であっても良い。
【0052】
次に、このように構成された移動体向け地上デジタル放送受信装置Bの動作について説明する。図7は、前記「チューナ部2」、「受信判断部3」、「第一制御部4」、「第二制御部5」の各機能的な構成要件をハードウェアとして実現した際の、移動体向け地上デジタル放送受信装置における構成の一例を表す概略図である。
【0053】
図7にあるように、移動体向け地上デジタル放送受信装置Bは、受信判断部3、第一制御部4、および第二制御部5をハードウェアとして実現するCPU31と、主メモリ32と、を備えている。またアンテナ1や、チューナ部2をハードウェアとして実現する同調回路21やチューナ22も備えている。そしてそれらがシステムバス14などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。また、その他、図示していないが復調回路やデコーダ、ビデオ処理チップ、モニタ、インターフェース、フラッシュメモリなども備えている。
【0054】
ここで、同調回路21にてチューナ22での受信周波数の同調制御が実行され、受信周波数700MHzの放送波が受信される。この周波数帯の放送波では、図3で示すように交通情報が配信されている。すると、CPU31では、主メモリ32のアドレスαに格納したその受信周波数「700MHz」をキーとして、アドレスβに格納した図3に示すようなチャンネルテーブルを参照し、それにより現在交通情報を受信中である、と判断することができる。したがって、この場合、電子番組表情報の取得のためのチューナ制御処理は実行されない。
【0055】
一方、主メモリ32のアドレスαに格納された受信周波数情報などから、CPU31の演算によって、交通情報を受信中ではなく、また、地上デジタル放送番組を受信中ではないとの判断結果が返された場合、「同調制御/切換命令」が生成され、主メモリ32のアドレスθに格納される。この「同調制御/切換命令」は、同調回路21での受信周波数を制御し、例えば図3に示すようなチャンネルテーブルに従って、地上デジタルの各放送局の受信周波数に順次切り換えるための命令である。そして、この同調制御/切換命令に基づく同調回路21の制御により、地上デジタル放送各局の電子番組表を受信し、例えばモニタなどに出力表示する。あるいは、その受信した各局の電子番組表をフラッシュメモリなどに保持しておき、リモコンや操作パネルなどの入力デバイスを利用した利用者からのリクエスト信号の取得に応じて、保持している電子番組表をモニタなどに随時表示する。
【0056】
次に、このように構成された移動体向け地上デジタル放送受信装置Bの処理の流れについて説明する。図8は、移動体向け地上デジタル放送受信装置Bにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0057】
にあるように、まず、現在チューナ部2にて地上デジタル放送の放送番組を受信中か否か、CPU31などを用い判断する(ステップSB1)。つづいて、その判断結果がチューナ22にて地上デジタル放送番組を受信中ではないとのとき、例えばCPU31から同調制御信号などを送出し同調回路21のコンデンサの電圧を制御などすることでチューナ部2を制御し交通情報を取得する(ステップSB2)。続いて、さらに現在チューナ部2にて交通情報や放送番組を受信中か否か、CPU31などを用い判断する(ステップSB3)。そして、その判断結果が交通情報や放送番組を受信中ではないとのとき、例えばCPU31から同調制御信号などを送出し同調回路21のコンデンサの電圧を制御などすることでチューナ部2を制御し電子番組表情報を取得する(ステップSB4)。
【0058】
以上のように、第二の実施の形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置によって、実施形態1で説明したような地上デジタル放送番組を受信していないタイミングでの交通情報の取得実行に加え、特段の操作を必要とすることなく各地上デジタル放送局の電子番組表情報の取得を実行することができる。
【0059】
(第三の実施の形態)
本発明の移動体向け地上デジタル放送受信装置の第三の実施の形態について図面を用いて説明する。図9は、移動体向け地上デジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【0060】
図9に示すように、移動体向け地上デジタル放送受信装置Cは、地上デジタル放送を受信するアンテナ1と、アンテナ1に接続されたチューナ部2と、チューナ部2の受信状態を判断する受信判断部3と、受信判断部3の判断結果に応じて交通情報を取得するようチューナ部2を制御する第一制御部4と、前記交通情報が取得中でないとき電子番組表情報を受信するようチューナ部2を制御する第二制御部5を備えると共に、移動体の現在位置情報を取得する位置情報取得部6と、現在位置情報に基づいて受信可能テーブルを取得するテーブル取得部7と、をさらに備える構成となっている。
【0061】
ここで位置情報取得部6は、現在位置情報を取得するよう構成されており、その現在位置情報の取得方法としては、例えばGPS(グローバル・ポジショニング・システム)を利用して測定された位置情報を受信することで取得する方法が挙げられる。あるいは、インフラとしてすでに各高速道路上などに整備されている従来のVICS(登録商標)情報の送信用ビーコンに位置特定情報を含ませることで現在位置情報とし、位置情報取得部6にて取得しても構わない。あるいは、携帯電話システムにおけるセルIDや、E−OTD(エンハンスド・オブサーブド・タイム・ディファレンス)により算出された現在位置情報の取得する方法や、車速センサや地磁気センサから自律的に走行距離、走行方向を算出し現在位置情報を取得する方法なども挙げられる。
【0062】
テーブル取得部7は、位置情報取得部6で取得された現在位置情報から受信周波数テーブルを取得するよう構成されている。「受信周波数テーブル」とは、放送対象地域、または放送区域ごとに、その地域(区域)において受信可能な放送局の周波数をテーブル化したデータである。
【0063】
図10に示すのは、この受信周波数テーブルを取得するためのテーブル表の一例を表す図である。図10にあるように、このテーブル表は、例えば「エリアAr1」において受信可能な放送局の受信周波数は「100MHz」、「110MHz」、「120MHz」、・・・、「エリアAr2」において受信可能な放送局の受信周波数は「200MHz」、「210MHz」、・・・、という具合に放送対象地域と、その放送対象地域で受信可能な放送局の受信周波数とが関連付けられたテーブル表である。
【0064】
そしてテーブル取得部7は、位置情報取得部6で取得した現在位置情報で示される例えば緯度経度情報から現在いるエリア「Ar1」を特定し、図10に示すテーブル表からそのAr1の受信可能周波数を示す受信周波数テーブルを取得することができる。なお、図10に示すようなテーブル表はローカルの記憶装置に保持されている構成であってもよいし、外部のサーバ装置などにテーブル表が保持され、ネットワークなどを介し送信した現在位置情報に応じて返された受信周波数テーブルを取得する構成などであっても良い。そして第二制御部5によってこの受信周波数テーブルに基づく受信制御処理がチューナ部2に対して実行され、その地域において受信可能な周波数にチューナ部2がチューニングされる。
【0065】
次に、このように構成された移動体向け地上デジタル放送受信装置Cの動作について説明する。図11は、前記「チューナ部2」、「受信判断部3」、「第一制御部4」、「第二制御部5」、「位置情報取得部6」、「テーブル取得部7」の各機能的な構成要件をハードウェアとして実現した際の、移動体向け地上デジタル放送受信装置における構成の一例を表す概略図である。
【0066】
図11にあるように、移動体向け地上デジタル放送受信装置Cは、受信判断部3、第一制御部4、第二制御部5、およびテーブル取得部7をハードウェアとして実現するCPU31と、主メモリ32と、を備えている。またアンテナ1や、チューナ部2をハードウェアとして実現する同調回路21やチューナ22も備えている。また、位置情報取得部6をハードウェアとして実現するGPSユニット61も備えている。そしてそれらがシステムバス14などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。また、その他、図示していないが復調回路やデコーダ、ビデオ処理チップ、モニタ、インターフェース、フラッシュメモリなども備えている。
【0067】
ここで、まず、第二の実施形態で説明したような処理が各ハードウェア構成にて行われ、現在チューナ22にて放送番組を受信中ではなく、また交通情報も受信中ではない、とのCPU31による判断結果が返される。すると、CPU31から位置情報取得命令が送出され、その位置情報取得命令を受けたGPSユニット61は現在位置を把握するために複数のGPS衛星からの信号を受信し、その受信信号に含まれる衛星識別情報や信号発信時刻情報、現在時刻情報などに基づいて演算器により現在地の緯度経度情報を算出する。そしてその算出された現在位置を示す緯度経度情報が主メモリ32のアドレスαに格納される。
【0068】
そして、例えばフラッシュメモリに格納されている図10に示すようなテーブル表を主メモリ32のアドレスβに読み出し、アドレスαに格納された緯度経度情報をキーとして検索することで、その緯度経度情報で示される位置を含むエリア、例えば「Ar1」における受信周波数テーブルを取得し、主メモリ32のアドレスθに格納する。
【0069】
そして、その受信周波数テーブルで示されている受信可能な周波数帯にチューナを合わせるよう制御命令がCPU31により生成され、その制御命令により同調回路21のコンデンサ電圧などが制御されることで、そのエリアにおいて受信可能な放送局の電子番組表情報を取得する。
【0070】
次に、このように構成された移動体向け地上デジタル放送受信装置Cの処理の流れについて説明する。図12は、移動体向け地上デジタル放送受信装置Cにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0071】
図12にあるように、まず、現在チューナ部2にて地上デジタル放送の放送番組を受信中か否か、CPU31などを用い判断する(ステップSC1)。つづいて、その判断結果がチューナ部2にて地上デジタル放送番組を受信中ではないとのとき、例えばCPU31から同調制御信号などを送出し同調回路21のコンデンサの電圧を制御などすることでチューナ部2を制御し交通情報を取得する(ステップSC2)。続いて、さらに現在チューナ部2にて交通情報や放送番組を受信中か否か、CPU31などを用い判断する(ステップSC3)。そして、その判断結果が交通情報や放送番組を受信中ではないとのとき、例えばGPSユニット61などにより現在位置情報を取得し(ステップSC4)、その現在位置情報に基づいて受信可能テーブルを取得する(ステップSC5)。そして、その取得した受信可能テーブルを利用して例えばCPU31から同調制御信号などを送出し同調回路21のコンデンサの電圧を制御などすることでチューナ部2を制御し電子番組表情報を取得する(ステップSC6)。
【0072】
以上のように、この第三の実施の形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置によって、特段の操作を必要とすることなく現在走行中の位置に応じた各地上デジタル放送局の電子番組表情報の取得を実行することができる。
【0073】
(第四の実施の形態)
本発明の移動体向け地上デジタル放送受信装置の第四の実施の形態について図面を用いて説明する。図13は、移動体向け地上デジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【0074】
図13に示すように、移動体向け地上デジタル放送受信装置Dは、地上デジタル放送を受信するアンテナ1と、アンテナ1に接続されたチューナ部2と、チューナ部2の受信状態を判断する受信判断部3と、受信判断部3の判断結果に応じて交通情報を取得するようチューナ部2を制御する第一制御部4を備えると共に地図データ8と、移動体の現在位置情報を取得する位置情報取得部6と、現在位置情報と地図データとに基づいて、移動体が現在走行中の道路種別を識別する道路種別識別部9と、をさらに備える構成となっている。(もちろん、第二や第三の実施形態のように第二制御部5やテーブル取得部7などを備えて構成されても構わない。)
【0075】
地図データ8は、道路地図の電子情報が保持されており、例えば、ハードディスクドライブやフラッシュメモリなどのローカルまたはネットワーク上などの外部記憶装置に道路地図の電子情報を保持することで実現すると良い。
【0076】
「道路地図の電子情報」とは、例えば緯度経度情報と関連付けてベクタ形式または/およびラスタ形式で表現される地図画像を示す情報に加え、チェーン情報と呼ばれるその地図上にある道路の交差点や行き止まり点、形状点を示す緯度経度情報、また交差点間の連結関係などを示す情報を含むことにより、その地図上の道路形状やネットワーク構造などを把握することができる電子地図である。
【0077】
また、この道路地図の電子情報には、その道路の種別に関する情報も含まれる。「道路の種別」とは、法律や利用主体、管理方式、あるいは機能などで区別される道路の種類をいい、例えば高速道、一般道といった種別のほか、都道府県道や市町村道、専用自動車道や一般自動車道、有料道や無料道、主要幹線道路や幹線道路や補助幹線道路、などの種別も挙げられる。
【0078】
また、地図データ8は、地図をメッシュ状に分割し、それぞれの地図メッシュに識別番号が一意に割り当てられていても良い。このように地図データがメッシュ状に分割されていることで、例えば自車の現在地点を含むメッシュ内に関する交通情報の取得など、ユーザーが把握しやすい形で交通情報を提供することができる。
【0079】
図14に示すのは、地図データ8の一例を表す図である。図14にあるように、メッシュNo「5383−63」で識別される地図データ「ABC」の中心位置の緯度経度は「東経35度40分15.9秒、北緯139度45分52.8秒」であり、そのメッシュ内には道路ID「Rd1」、「Rd2」、「Rd3」で識別される道路がある。また、それぞれの道路は緯度経度に対応する地図上の座標P1(X1,Y1)、P2(X2,Y2)、・・・をそのスタート地点や交差点、カーブ点などとした所定形状の道路であり、またその道路種別はそれぞれ「高速道」、「高速道」、「一般道」である。したがって、現在位置情報をキーとしてこのような地図データ8を参照することで、自車が現在走行中の道路種別や、その走行中道路が含まれるメッシュなどを判断することができる。
【0080】
また図示していないが、地図データ8には住所や地名、ランドマークなどの付加情報が緯度経度情報と関連付けて含まれていても良い。
【0081】
位置情報取得部6は、現在位置情報を取得するよう構成されており、したがってすでに第三の実施の形態にて説明した「位置情報取得部」と同様に、その現在位置情報の取得方法は、例えばGPSを利用して測定された位置情報を受信することで取得する方法などが挙げられる。
【0082】
道路種別識別部9は、前記現在位置情報から地図データ8を用いて道路種別を識別するよう構成されており、例えば、現在位置情報として緯度経度情報「東経35度40分15.9秒、北緯139度45分52.8秒」が取得されることで、図14に示す地図データを参照し現在走行中の道路の種別が高速道である、と識別することができる。また、現在走行中の道路は道路ID「Rd1」で示される道路であり、またその道路種別が高速道であることが判断できる。その場合には、チューナ部2で受信した交通情報の中から、この道路ID「Rd1」で識別される高速道に関して配信されている交通情報を取得し表示するための処理を実行する。あるいは、その高速道に関する交通情報、およびその高速道「Rd1」を含む所定範囲のメッシュ「5383−63」内での交通情報を取得するための処理を実行しても良い。
【0083】
また、現在位置情報として別の緯度経度情報が取得され、道路種別識別部9において現在走行中の道路がID「Rd3」で識別される「一般道」である、と識別された場合には、チューナ部2で受信した交通情報の中から、その一般道「Rd3」を含むメッシュ「5383−63」や、そのメッシュ「5383−63」に隣接するその他のメッシュを含むN×Mのメッシュ群内での交通情報を取得するようを制御する。なお、このN×Mの範囲は、交通情報を一時保持するフラッシュメモリの容量などに依存して決定されると良い。
【0084】
また、現在走行中の道路が含まれるメッシュが切り替わった場合など、新たに切り替わったメッシュでの交通情報を取得する必要が生じる。そこで位置情報取得部6で取得した位置情報によって、現在走行中の道路に含まれるメッシュの交通情報を取得済みか否か判断し、その判断結果に応じて交通情報の再取得を行うなどの構成としても良い。
【0085】
そして、このように識別された現在走行中の道路種別に応じて、例えば一般道路であれば図15(a)にあるように、その一般道に関する交通情報を、N×Mの所定メッシュ単位で自動的に受信し表示する。また、高速道路であれば図15(b)に示すように、所定メッシュには限定されず高速道路単位などで配信されている交通情報を自動的に受信し表示する。
【0086】
なお、このようにメッシュなどには限定されない高速道単位の交通情報と、メッシュ単位の一般道の交通情報と、という具合に区別して交通情報を取得する理由は、「高速道」は、例えば東京と名古屋を結ぶ「東名高速」という具合にその距離や範囲が一般道と比べて広い。また交差点などもほとんど無いので選択可能なルート数も少ない。したがって、高速道の場合には現在走行位置から遠くの交通渋滞などの情報も早めに取得しておく方が良い。一方、一般道においては、複数の一般道が交差点で交わっており複数のルートを選択することが可能であるので、道路ごとに交通情報が配信されるより自車近傍の全ての一般道に関する交通情報を取得した方が都合が良いからである。もちろん、利用者の任意に応じて高速道路であってもメッシュ単位などの交通情報を取得するような構成としても構わない。
【0087】
次に、このように構成された移動体向け地上デジタル放送受信装置Dの動作について説明する。図16は、前記「チューナ部2」、「受信判断部3」、「第一制御部4」、および「位置情報取得部6」、「地図データ8」、「道路種別識別部9」の各機能的な構成要件をハードウェアとして実現した際の、移動体向け地上デジタル放送受信装置における構成の一例を表す概略図である。
【0088】
図16にあるように、移動体向け地上デジタル放送受信装置Dは、受信判断部3、第一制御部4、および道路種別識別部9をハードウェアとして実現するCPU31と、主メモリ32と、を備えている。またアンテナ1や、チューナ部2をハードウェアとして実現する同調回路21やチューナ22も備えている。また、位置情報取得部6をハードウェアとして実現するGPSユニット61や、地図データ8を格納するハードウェアである外部記憶装置81も備えている。そしてそれらがシステムバス14などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。また、その他、図示していないが復調回路やデコーダ、ビデオ処理チップ、モニタ、インターフェース、なども備えている。
【0089】
ここで、まず、第一の実施形態で説明したような処理が行われ、現在チューナ22にて放送番組を受信中ではない、との判断処理がCPU31を用いて行われる。すると、CPU31は位置情報取得命令を生成、送出し、その送出した位置情報取得命令を受けたGPSユニット61は、現在位置を把握するために、複数のGPS衛星からの信号を受信し、その受信信号に含まれる衛星識別情報や信号発信時刻情報、現在時刻情報などに基づいて演算器により現在位置情報である現在地の緯度経度を算出する。そしてその算出された現在位置を示す緯度経度情報が主メモリ32のアドレスαに格納される。
【0090】
すると、CPU31では、主メモリ32のアドレスαに格納したその現在位置を示す緯度経度情報をキーとして、外部記憶装置81から読み出しアドレスβに格納した、図14に示すような地図データ8を参照し、それにより現在走行中の道路を、例えば「種別が高速道である高速道Rd1」と識別する。するとCPU31では、地図を分割するメッシュに関わらず高速道Rd1に関する交通情報を、チューナ22で取得した交通情報の中から抽出するための処理を実行する。このようにして、現在走行中の道路種別に応じた交通情報を取得することができる。
【0091】
次に、このように構成された移動体向け地上デジタル放送受信装置Dの処理の流れについて説明する。図17は、移動体向け地上デジタル放送受信装置Dにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0092】
ここで、図示を省略しているが、実施形態1などの処理と同様に、現在チューナ部2において放送番組を受信中であるか否か、CPU31などを用いて判断する。そして、その判断結果が受信中でないとのとき、図17にあるように、例えばGPSユニット61などを利用して現在位置情報を取得し(ステップSD1)、その現在位置情報をキーとして予め保持されている地図データ8を検索する(ステップSD2)。そして、その検索結果に基づいて現在走行中の道路種別が一般道か高速道か識別する(ステップSD3)。
【0093】
そして、前記識別の結果、現在走行中の道路種別が一般道と識別された場合、例えば現在地を含むメッシュ内の交通情報を取得する(ステップSD4a)。また、前記識別の結果、現在走行中の道路種別が高速道と識別された場合、例えば当該高速道上の交通情報を取得したり、あるいは現在地を含むメッシュ内の交通情報を取得したりする(ステップSD4b)。このようにして、放送番組を受信中でない場合に、道路種別を識別した上でその道路種別に応じた交通情報を取得することができる。
【0094】
(第四の実施の形態のその他例)
もちろん、この第四の実施形態は、第二や第三の実施の形態を基本として電子番組表情報を取得する機能を備えていても良い。すなわち放送番組を受信中でない場合に、上記実施形態の道路種別を識別した上で交通情報を取得する機能に加え、交通情報を取得中か否かを判断し、場合によっては受信周波数テーブルを利用して番組表情報を取得する機能を備えた移動体向け地上デジタル放送受信装置である。図18に示すのは、そのような移動体向け地上デジタル放送受信装置における機能ブロックの一例を表す図である。図18にあるように、このその他例の移動体向け地上デジタル放送受信装置D2は、上記第四の実施形態の構成要件に加え、さらに第二制御部5を有する。これにより、第二や第三の実施の形態で説明したように交通情報を取得中でない場合にチューナ部2を制御し全チャンネル(または所定のチャンネル)の電子番組表情報を取得することができる。
【0095】
また、図19に示すのは、移動体向け地上デジタル放送受信装置D2における処理の流れの一例を表すフローチャートである。図19にあるように、まず、現在チューナ部2にて地上デジタル放送の放送番組を視聴中か否か、CPU31などを用いて判断する(ステップSD21)。そして、その判断結果が受信中でないとのとき、例えばGPSユニット61などを利用して現在位置情報を取得し(ステップSD22)、その現在位置情報をキーとして予め保持されている地図データ8を検索する(ステップSD23)。そして、その検索結果に基づいて現在走行中の道路種別が一般道か高速道か識別する(ステップSD24)。
【0096】
そして、前記識別の結果、現在走行中の道路種別が一般道と識別された場合、例えば現在地を含むメッシュ内の交通情報を取得する(ステップSD25a)。また、前記識別の結果、現在走行中の道路種別が高速道と識別された場合、例えば当該高速道上の交通情報を取得したり、あるいは現在地を含むメッシュ内の交通情報を取得したりする(ステップSD25b)。続いて、チューナ部2にて交通情報や放送番組を取得中か否か、CPU31などを用いて判断し(ステップSD26)、その判断結果が交通情報や放送番組を受信中ではないとのとき、例えばCPU31から同調制御信号などを送出し同調回路21のコンデンサの電圧を制御などすることでチューナ部2を制御し電子番組表情報を取得する(ステップSD27)。
【0097】
以上のように、この移動体向け地上デジタル放送受信装置によって特段の操作を必要とすることなく、移動体が現在走行中の道路種別に応じた交通情報を自動的に取得することができる。
【0098】
(第五の実施の形態)
本発明の移動体向け地上デジタル放送受信装置の第五の実施の形態について図面を用いて説明する。図20は、移動体向け地上デジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【0099】
図20に示すように、移動体向け地上デジタル放送受信装置Eは、地上デジタル放送を受信するアンテナ1と、アンテナ1に接続されたチューナ部2と、チューナ部2の受信状態を判断する受信判断部3と、受信判断部3の判断結果に応じて交通情報を取得するようチューナ部2を制御する第一制御部4と、地図データ8と、移動体の現在位置情報を取得する位置情報取得部6と、現在位置情報と地図データとに基づいて、移動体が現在走行中の道路種別を識別する道路種別識別部9と、を備えると共に、経路案内を行う経路案内手段10と、経路案内で示される案内経路上の交通情報を取得する交通情報取得手段11と、その取得した交通情報を報知する報知手段12と、取得した交通情報を加味して経路案内のための再検索を行う再検索手段13と、さらに備える構成となっている。
【0100】
ここで、経路案内手段10は、地図データ8を用いて前記移動体を前記現在位置から目的地までの案内経路を検索し経路案内を行うよう構成されており、例えば従来のナビゲーションシステムと同様の処理、アルゴリズムを利用し、現在位置(あるいは利用者がインターフェースを介して指定するスタート地点など)と、利用者の設定する目的地の位置情報から、地図データ8に含まれる道路を検索し、目的地までの案内経路を検索する。
【0101】
交通情報取得手段11は、前記案内経路における前記交通情報を取得するよう構成されている。図21は、この交通情報取得の一例を説明するための概念図である。
【0102】
図21にあるように、例えば利用者がインターフェースを介して指定した現在地sと目的地gの位置情報から、経路案内手段10によって案内経路rが検索された。すると、交通情報取得手段11では、チューナ部2で受信した交通情報の中から、例えばその案内経路rを構成する道路Rd4に関する交通情報を識別情報等を利用して抽出し、メッシュM8の道路Rd4上で交通事故が発生したという交通情報や、メッシュM12の道路Rd4上にて現在渋滞が発生中であるという交通情報を取得する。
【0103】
報知手段12は、交通情報取得手段11で取得された交通情報を報知するよう構成されている。具体的には、例えばモニタやスピーカーなどで構成され、前記のようにして取得された「メッシュM8の道路Rd4上で交通事故が発生した」という交通情報を、テキスト表示や音声出力することで利用者に報知する。あるいは、モニタに表示されたナビゲーション用地図画像上の交通事故発生地点にアイコンなどを表示する処理を行うことで、利用者に交通情報を報知する。
【0104】
再検索手段13は、前記案内経路における前記交通情報に基づいて前記案内経路を再検索するよう構成されている。図22は、この再検索の一例を説明するための概念図である。
【0105】
図22にあるように、前記経路案内によって示される案内経路上では、交通事故と渋滞が発生している旨の交通情報が取得された。すると、再検索手段13では、その道路Rd4を通らない条件を加味した検索により、現在地sから目的地gへのrとは別の案内経路r'を再検索する。もちろん、再検索処理は案内経路上の交通情報のみならず、案内経路候補となる道路全ての交通情報を取得し、渋滞などの発生が示された道路を案内経路候補から外す条件を加味する再検索処理であっても良い。
【0106】
次に、このように構成された移動体向け地上デジタル放送受信装置Eの動作について説明する。図23は、前記「チューナ部2」、「受信判断部3」、「第一制御部4」、「位置情報取得部6」、「地図データ8」、「道路種別識別部9」、および「経路案内手段10」、「交通情報取得手段11」、「報知手段12」、「再検索手段13」の各機能的な構成要件をハードウェアとして実現した際の、移動体向け地上デジタル放送受信装置における構成の一例を表す概略図である。
【0107】
図23にあるように、移動体向け地上デジタル放送受信装置Eは、受信判断部3、第一制御部4、道路種別識別部9、および経路検索手段11、再検索手段13をハードウェアとして実現するCPU31と、主メモリ32と、を備えている。またアンテナ1や、チューナ部2、および交通情報取得手段11をハードウェアとして実現する同調回路21やチューナ22も備えている。また、位置情報取得部6をハードウェアとして実現するGPSユニット61や、地図データ8を格納するハードウェアである外部記憶装置81も備えている。また、報知手段12をハードウェアとして実現するビデオ処理チップ121やモニタ122を備えている。そしてそれらがシステムバス14などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。また、その他、図示していないが復調回路やデコーダ、インターフェース、なども備えている。
【0108】
ここで、従来のナビゲーションシステムにおけるアルゴリズムを利用した処理により、インターフェースにて入力された目的地の位置情報と、GPSユニット61によって算出された現在位置情報から外部記憶装置81に保持されている地図データ8に含まれる道路を検索し、目的地までの案内経路が決定される。そして、その決定された案内経路の識別情報等に基づいて、モニタ122にて地図やその案内経路が表示される。
【0109】
また、このとき、CPU31では、この決定された案内経路を構成する道路の識別番号を主メモリのアドレスαなどにそれぞれ格納する。そして、上記実施形態にて説明したような同調回路21への制御によって放送番組を受信中ではないタイミングでチューナ22にて効率的に取得した交通情報の中から、その交通情報に含まれる道路識別番号を参照して、アドレスαに格納されている案内経路に含まれる道路識別番号と一致している交通情報を抽出し、主メモリ32のアドレスβに格納する。そして、その格納した交通情報を、ビデオ処理チップ121によるテキストや地図への重畳表示処理などによってモニタ122に表示し、利用者に報知する。
【0110】
また、さらにこの移動体向け地上デジタル放送受信装置Eでは、主メモリ32のアドレスαに格納されている道路識別番号を利用し、その道路識別番号で示される道路を通らない旨の条件を加味して、案内経路の再検索処理を行い、例えば渋滞などを回避した現在地sから目的地gへの別の案内経路を決定し、モニタ122などに表示する。
【0111】
次に、このように構成された移動体向け地上デジタル放送受信装置Eの処理の流れについて説明する。図24は、移動体向け地上デジタル放送受信装置Eにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0112】
ここで、まず、第四の実施形態の処理で説明したように、チューナ部において放送番組を受信中であるか否かCPUを用いて判断し、放送番組を受信中ではないタイミングにて効率的に現在位置情報に基づいて識別された現在走行中の道路種別に応じた交通情報を取得する(ステップSE1)。
【0113】
また、インターフェースなどの操作によって経路案内命令を受け付けた場合など、地図データを利用して現在位置から目的地までの案内経路の検索を行う(ステップSE2)。そして、例えば道路識別番号などを利用してステップSE1で取得した交通情報の中から、ステップSE2で検索された案内経路上の交通情報を取得し(ステップSE3)、その交通情報をモニタに表示するなどして利用者に報知する(ステップSE4)。
【0114】
また、前記ステップSE2において取得した案内経路における前記交通情報に基づいて案内経路の再検索を行い(ステップSE5)、例えば渋滞や交通規制などを回避した新たな案内経路を利用者に提示する。もちろん、ステップSE5の再検索処理は、前記ステップSE3において道路識別番号などが一致する交通情報を取得しなかった場合や、取得してもそれが渋滞や交通規制など道路通行の妨げとなる類の交通情報ではないと、例えば交通情報のヘッダやテキストデータのキーワードマッチング処理などで判断された場合、実行されなくても構わない。
【0115】
以上のように、この移動体向け地上デジタル放送受信装置によって特段の操作を必要とすることなく自動的に取得された交通情報を利用して、交通渋滞や交通規制などを回避して検索された通行に効率の良い案内経路を知ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本発明は、移動体における地上デジタル放送受信装置に関し、利用者の手間を取らせることなく放送番組の視聴と交通情報の取得、また横断的な電子番組表情報の取得を可能とし、したがって、テレビ付き車載端末のほか、カーナビゲーション装置などに利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】第一の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置における機能ブロックの一例を表す図
【図2】第一の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置のチューナ部における交通情報や地上デジタル放送の受信の一例を説明するための概念図
【図3】第一の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置の受信判断部での判断処理のための参照テーブルの一例を表す図
【図4】第一の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置におけるハードウェア構成の一例を表す概略図
【図5】第一の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置における処理の流れの一例を表すフローチャート
【図6】第二の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置における機能ブロックの一例を表す図
【図7】第二の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置におけるハードウェア構成の一例を表す概略図
【図8】第二の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置における処理の流れの一例を表すフローチャート
【図9】第三の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置における機能ブロックの一例を表す図
【図10】第三の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置のテーブル取得部で取得される受信可能テーブルの一例を表す図
【図11】第三の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置におけるハードウェア構成の一例を表す概略図
【図12】第三の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置における処理の流れの一例を表すフローチャート
【図13】第四の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置における機能ブロックの一例を表す図
【図14】第四の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置にて保持されている地図データの一例を説明するための
【図15】第四の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置にて取得される一般道路と高速道路の交通情報の一例を説明するための概念図
【図16】第四の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置におけるハードウェア構成の一例を表す概略図
【図17】第四の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置における処理の流れの一例を表すフローチャート
【図18】第四の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置における機能ブロックの、別の一例を表す図
【図19】第四の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置における処理の流れの、別の一例を表すフローチャート
【図20】第五の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置における機能ブロックの一例を表す図
【図21】第五の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置における交通情報取得の一例を説明するための概念図
【図22】第五の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置における再検索の一例を説明するための概念図
【図23】第五の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置におけるハードウェア構成の一例を表す概略図
【図24】第五の実施形態の移動体向け地上デジタル放送受信装置における処理の流れの一例を表すフローチャート
【符号の説明】
【0118】
A、B,C,D,D2,E
・・・・・移動体向け地上デジタル放送受信装置
1・・・・・アンテナ
2・・・・・チューナ部
21・・・・同調回路
22・・・・チューナ
3・・・・・受信判断部
31・・・・CPU
32・・・・主メモリ
4・・・・・第一制御部
5・・・・・第二制御部
6・・・・・位置情報取得部
61・・・・GPSユニット
7・・・・・テーブル取得部
8・・・・・地図データ
81・・・・外部記憶装置
9・・・・・道路種別識別部
10・・・・経路案内手段
11・・・・交通情報取得手段
12・・・・報知手段
121・・・ビデオ処理チップ
122・・・モニタ
13・・・・再検索手段
14・・・・システムバス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通情報を含む地上デジタル放送を受信するチューナ部と、
前記チューナ部が前記地上デジタル放送の放送番組を受信中か否かを判断する受信判断部と、
前記受信判断部での判断結果が前記放送番組が受信中でないとき、前記チューナ部を制御し交通情報を取得させる第一制御部と、
を備えることを特徴とする移動体向け地上デジタル放送受信装置。
【請求項2】
前記移動体向け地上デジタル放送受信装置は、
前記交通情報が取得中でないとき前記チューナ部を制御し前記地上デジタル放送の電子番組表情報を取得させる第二制御部を備えることを特徴とする請求項1に記載の移動体向け地上デジタル受信装置。
【請求項3】
前記移動体向け地上デジタル放送受信装置は、
現在位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部で取得された現在位置情報から受信可能な受信周波数テーブルを取得するテーブル取得部と、を有し、
前記テーブル取得部で取得された前記受信周波数テーブルから前記電子番組表情報を前記チューナ部で取得することを特徴とする請求項2に記載の移動体向け地上デジタル放送受信装置。
【請求項4】
前記移動体向け地上デジタル放送受信装置は、
道路地図の電子情報が保持された地図データと、
現在位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記現在位置情報から前記地図データを用いて道路種別を識別する道路種別識別部と、を備え、
前記道路種別識別部で識別された道路種別に対応して前記交通情報を取得することを特徴とする請求項1から3のいずれか一に記載の移動体向け地上デジタル受信装置。
【請求項5】
前記移動体向け地上デジタル放送受信装置は、
前記地図データを用いて前記移動体の前記現在位置から目的地までの案内経路を検索し経路案内を行う経路案内手段と、
前記案内経路における前記交通情報を取得する交通情報取得手段と、
前記交通情報取得手段で取得された交通情報を報知する報知手段と、
前記案内経路における前記交通情報に基づいて前記案内経路を再検索する再検索手段と備えたことを特徴とする請求項4に記載の移動体向け地上デジタル放送受信装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate


【公開番号】特開2007−214734(P2007−214734A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−30508(P2006−30508)
【出願日】平成18年2月8日(2006.2.8)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】