箱型モジュール内に水平トーションバーと同軸ダンパーユニットとを内蔵した四つのサスペンション要素を備え、バッテリ等の重量物を中央に載置可能な車両用パラメトリックシャーシシステム
車両のシャーシシステム(47,53)及びサスペンションモジュールであって、各車輪用のサブシステムは、水平トーションバー(1)及び同軸被包ダンパーユニット(9)を内蔵し、アクティブアダプティブサスペンション特性を特徴とする。四つの予め作成されたサスペンションモジュールは、対応する箱型構造(20)の内側に配置され、ホイールベース(39)及びトラック(38)を介して接続され、シャーシを構成する重量物(バッテリーや燃料電池等)の格納を可能とする。シャーシは強固であり、自己運搬機能が向上しており、上部ボディ部材(45)を用いて、構造的剛性に関して、所定のホイールベースに対する高い衝撃エネルギ吸収を達成している。サスペンションアーム(5)は、上側及び下側部材(42,43)、接合部を内蔵し、内部的又は外部的にサスペンションモジュールに接続し、駆動力及び制動力を車輪に伝達する。非対称操舵特性を特徴付ける、サスペンションモジュール、箱型構造、トーションバー/ダンパーユニット(17)、駆動(48)及びトランスミッション(54)ユニット、サスペンションアーム、及び操舵モジュールは、機械的な連結を伴わない電子制御(電動操舵)に特徴を有し、車両(53)のシャーシを構成し、シャーシの各コーナー上に再生産される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用パラメトリックシャーシシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
道路車両用パラメトリックシャーシシステムは箱型構造内に位置する水平トーションバーと被包同軸ダンパーユニットとを内蔵した四つのサスペンション要素を備え、その内部にバッテリや燃料電池などの重量物を格納可能である。サスペンション要素は長尺アームを用いて駆動力及び制動力を車輪に伝える。水平トーションバーと同軸ダンパーユニットとを内蔵するサスペンションモジュールは、アクティブアダプティブ機能及び非対称操舵機能を有するシャーシの構造部材として機能する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来は、そのようなサスペンションとシャーシの構成は発明されていなかった。近年、車室スペース及びハンドリング(アンダーステア)への考慮から、ホイールベースを拡張する傾向がある。ホイールベースの拡張により車両の重量は増す。車両重量はバッテリや燃料電池等の重量物を内蔵することによりさらに増加する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
以上のことから、同一サブシステムを複数用い、あらゆるホイールベースに対し高い構造剛性を与え、費用を抑え、コンパクトで軽い構造を有する本発明がなされるに到った。さらに、重量物を収容するベイはシャーシの設計に伴い必然的に形成されるものであり、あとから追加されたものではない。前側アームと後側アームを有する公知のサスペンションが、水平トーションバー及び被包同軸ダンパーユニットを用いて、新型ばねに連結されている。水平トーションバー及び被包同軸ダンパーユニットはアクティブアダプティブ方式で駆動可能である。上記のシャーシは、同一部品の量産の概念を取り入れ、四つの同一サスペンションモジュールをシャーシの各コーナーに配置することで高いコスト効率で製造が可能である。さらに、シャーシは前記モジュールを構造部材として用いることで、どのようなホイールベースに対しても高い構造剛性を実現する。これはホイールコンプライアンスを改善しつつフレームが(従来のマクファーソン連結や横アームを用いた場合に比較して)サスペンションアーム2本分短くなるためである。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】サスペンションモジュールの断面図。水平トーションバー、被包同軸ダンパーユニット、これらのフレーム上での位置、サスペンションアーム、及び車輪が図示される。
【図2】サスペンションアームの別例の(ブラケットを使用した)位置決めシステムが図示される。
【図3】アクティブアダプティブ制御のリアクティブばねの位置決め機構が図示される。
【図4】トーションバーの(固定端の位置決め)の可変固定の別例が示される。
【図5】アームを介してベルトが設けられた動力伝達システムが図示される。
【図6】パネルを有さないサスペンションシステム、アーム、及び車輪ととともに、サスペンションモジュール及びシャーシの車輪間隔要素の断面が図示される。
【図7】パネル付きサスペンションアームにおけるヒンジ付上部の別例が示される。
【図8】中実上側部分及び第2内側部分を有するアームシステムが図示される。
【図9】シャーシの半分をその外部から図示している。片側には、サスペンションの一部とボディシェル前部外側上部に位置する補助部分の外側が図示される。
【図10】フロントアセンブリの別例の概略断面図が示される。ここで、サスペンションアームはヒンジにて支持されている。
【図11】サスペンションアームの別例と車輪が図示される。
【図12】サスペンションアームの別例、車輪、ダンパーの断面、及びトーションバーと車輪間隔要素が図示される。
【図13】ベルトを介したアームが設けられた動力伝達システムが図示される。
【図14】本発明に係るシステムの斜視図及び二つのモジュールの断面が図示される。
【図15】フレームの四分の一の斜視図であって、本発明の基本的な構成が図示される。すなわち、モータ、アームを介した伝達システム、非対称操舵システム、モジュールの断面、トーションバー、及びダンパーと車輪間隔要素の同軸システム。
【図16】フレームの四分の一を示す平面図が示される。
【図17】シャーシのシステムを示す平面図。シャーシは四分の一部分を四つ組み合わせることで得られる。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明は詳細な説明と図面とを参照して明らかとなる。詳細な説明では、産業上の利用可能性が明示される。
本発明によれば、予め作成されたサブシステム(17)とパラメトリック部品(38),(39)とを用いて、安価に製造可能な車両のフレーム(47)(シャーシ)が製造される。シャーシは単純で堅牢であり、サスペンションモジュール(17)中のトーションバー(1)の内部固定部(19)にアクティブアダプティブ技術を採用可能である(図6)。
【0007】
本発明のいくつかの実施例によれば、フレームシステムはシャーシタイプであり(図9)、一対の完成後続アーム(5)を後部サスペンション用に用いている。
サブフレームは二枚の対向するパネル(20)で形成され、(ばね用)バー(1)/ダンパー(9)を箱型モジュール中に予め作成する横置きシステムであり、基部(4)を介して、サスペンションアーム(5)をバー(1)に接続する。
【0008】
車両の(リア)車輪間隔はその中央部:要素(38)(図6)により決定される。
同一のシステムは反対向きに配置されるとフロントサスペンションとして機能する。違いはアーム(5)がその端部において、車輪(6)のベアリングに着実に固定されるかわりに、シャンク(44)(図11)を貫通する軸を中心に車輪(6)の回動を許容することである。
【0009】
フロントとリアのサスペンションは、サブフレーム及びフレーム全体で見た場合、連続した繰り返し(重複)構造にその特徴がある。フレームはホイールベース(39)の複数部分を使用して形成される。ホイールベース(39)にはアクティブサスペンション(27,28,31及び57)/ダンパー(9,14,56)及びバッテリ又は代替燃料(46)収容用パネルのすべてが含まれる(図9)。このアセンブリは、完全アクティブ/アダプティブモードにおいて、高さ制御、ロール制御、及び車輪の垂直状態を常に所望の角度に保つダイナミックハンドリング制御を可能にする。
【0010】
パッシブモードでは、本発明のシステムは後続/先行(後側/前側)アーム(バンプステアやロールステアのために必要な介入とともに)駆動特性(利点及び欠点)を有する。これは、シャンク(44)(図12)の設計と組み合わせて、サスペンション(図4,5,11)の外部支持ベアリング(29)の外形を調整することで達成される。上記においては、本発明を単純な形態として実施している。
【0011】
本発明の究極的な形態は四つの同一サブシステムの使用であり、サブシステムは車輪用のアクティブ/アダプティブサスペンション、動力伝達/制動及び操舵機能を備える。この形態はパネル(20)に埋め込まれモータ(48)に接続された箱型モジュール(17)内の水平トーションバー(1)(ばね)とダンパー(9)、トランスミッションアセンブリ(54)、伝達リング(33)、伝達ホイール(35)、サスペンションアーム(5)、(一つ又は二つの電気/油圧或いは同等の機構(55)からなる)操舵システム、ダンパー液圧の制御アセンブリ(56)、及びトーションバーのリアクティブばね制御アセンブリを有するシステムに基づいている。このシステムは非対称ステアリングを実行する。非対称操舵とは外側(フロントとリア)の車輪に内側の車輪より大きな操舵角を与えることと定義する。
【0012】
車両がカーブするとき、重量移動により各車軸の外側にある車輪にかかる負荷が増大する。外側車輪と内側車輪とにかかる負荷の違いに基づいて、外側の車輪はより大きな操舵角で操舵され、内側の車輪はより小さな角度で操舵されつつ、回転を完了する。(車両速度が非常に低い)準静的な動的条件下では、フロントとリアの外側車輪が回転し操舵されるのに対し、内側車輪はより少なく操舵される。これにより、アッカーマンによる水平滑り(横滑り)角の生成原理に反することなく、回転速度を変更できる。
【0013】
本発明のシステム(図9)によれば、(フロント及びリア)サスペンション用に堅牢なサブフレーム全体が形成され、中央に重いバッテリや燃料電池用の収容エリア(46)を形成できる。該エリア(46)はスロット(49)を通じて外部からアクセス可能である。これにより、(フロント及びリア)ボディシェル(45)との組み合わせで、補助的に自己運搬機能を有するボディシェル全体の製造が可能になる。これらは、衝撃エネルギの吸収を主要な設計基準とし、その他の設計事項を考慮せずに、調整技術により設計可能である(図9)。
【0014】
パネル(20)内のサスペンション箱型モジュール(17)(図1)はサスペンションを取り囲む。サスペンションの「ばね」を構成するトーションバー(1)は、固定部(19)の内側固定点内のフレーム(20)のパネルに固定されている。トーションバー(1)は、その長さに関連して異なる断面を有する。突部(24)はフレーム(23)上の位置を固定する。バー(1)の外側端上において、ダンパー(9)の翼部(10)は、セクション(11,12)を介してバー上に固定されている。サスペンション運動中、バー(1)は(その長さの関数として)軸(2)の回りで差動式に回転され、翼部(10)を回転させる。ダンパー(9)のケーシングは、箱型モジュールのケーシング(17)上に固定されている。バー(1)の外側に固定されるとともに、ケーシング(9)に連結されたより小型の固定翼部に固定された翼部の相対回転運動を通じて、或いは任意の他のアセンブリを通じて減衰が行われる。ダンパー(9)内に収容された液体は、フランジ(13)によってシールされ、供給/制御用バルブ(14)及び同等のアセンブリ(56)を通じてアクティブ減衰が行われる。また、補助的な減衰が公知の流線形の面(50)を通じて行われる(図10)。サスペンション(17)の箱型モジュールが配置され、面(21)で支持され、それは、パネル(22)上の箱型モジュール用の固定部を介してフレーム(20)のパネル上に固定される。
【0015】
バー(1)は、セクション(7,8)(図1)を介してサスペンションアーム(5)に連結及び固定される。バー(1)を介するアーム(5)は、ブラケット(25)を介してフレームに支持されてもよく、それは締結部材(26)(図2,6,7)を介して固定される。アクティブモードにあるサスペンションアームは、シャンク(28)(図3)を介して端部(27)に作用する。或いは、見かけ上一定(ねじれ剛性)であるトーションバーは、スライド機構(31,32)及び同等のアセンブリ(図4)を用いて、固定点の移動を通じて変化する。
【0016】
バー(1)はサスペンション及びフレームの固定要素を構成し、動力伝達リング(33)(図5,15,16)を用いて動力伝達/制動を可能とする(図5)。サスペンションアームの配置は、内側ベアリング(30)(図4)によって行われる。
【0017】
或いは、アーム(5)は、ベアリング(29)を介してサスペンションの箱型モジュール上に外部に配置され、サスペンションに対する受動的動作の間に運動学的特徴を提供する(図4,5,11)。
【0018】
ホイール(35)及びベルト(34)を介したアーム(5)は、運動(動力及び制動)を駆動輪(6)へ伝達する(図5,13,15,16)。
シャーシ(47)(図14)及び(53)(図17)は、パネル(20)内に四つのモジュール(17)を反復して挿入することによって形成され、それらモジュール(17)はトラック(38)及びホールベース(39)(図6)のセクションの形成を通じて接続される。従来の(例えば、ベルトの無い)トランスミッションシステムを用いて、駆動アセンブリは、トラック(38)のセクションを通じて伝達する。
【0019】
或いは、車輪(6)は、ヒンジアーム(42,43)(図7,10)を介して、又はセクション(40,41)(図8)を有するアーム(5)の強固な部分を介してパネル(20)上に懸架される。アーム(5,40,41,42,43)の形態は、運動中に生じる負荷の運動学的分析/動的分析に依存する。
【0020】
本発明のフレームのシステムは、他の設計案に注意を払うことなく主にその衝撃吸収に基づき設計されたボディシェル(45)(前側及び後側)の補助的な外部の上部セクションへの接続を許容する。これらセクション(45)は、抑制された歪み領域を構成する(図9)。
【符号の説明】
【0021】
1…サスペンションバー、2…サスペンション中心軸、3…固定端(パッシブ端又はアクティブ端)、4…端部接続ベース(サスペンション接続)、5…サスペンションアーム、6…車輪、7…アームをトーションバーに固定する締結部材、8…トーションバーに固定されたサスペンションアームの接続ユニット、9…ダンパー(アクティブ状態或いは非アクティブ状態)、10…ダンパーの翼部、11…(ダンパーの)翼部の基部、12…トーションバーにおけるダンパー翼部への接続部、13…ダンパーフランジ(シール)、14…ダンパー液の供給制御弁、15…(サスペンションの)支持ベアリング、16…(サスペンション支持用)内部ベアリング、17…水平トーションバーと被包同軸ダンパーユニットとを備えるサスペンション箱型モジュール、18…ダンパーの箱型モジュールへの固定部、19…トーションバーの固定ポイント、20…サスペンションケーシングの位置に相当するスリーブ及びサスペンションパネル、21…フレームのパネル内にあるサスペンションモジュールの支持ガイド、22…パネル上にある箱型モジュールの固定部、23…シャーシ上にあるロッドの固定部、24…バー上の固定用突部、25…シャーシ上にあるアームの外部支持ブラケット、26…アームをシャーシに接続するための外部締結部材、27…固定部のアクティブ端、28…リアクション機構の接続端に設けられたシャンク、29…(アームの)外部支持ベアリング、30…アームの内部支持ベアリング、31…固定部のスライド機構、32…トーションバーのスライド溝、33…(バーと同軸の)動力伝達リング、34…伝達ベルト、35…伝達ホイール(又はプーリ)、36…支持ベアリング、37…伝達ベルトの弾性カバー、38…車輪間隔要素又は部材(パネル)、39…ホイールベース要素又は部材(パネル)、40…サスペンションアームの中実上側部分、41…サスペンションアームの第2内側部分、42…サスペンションアームのヒンジ付上側部分、43…サスペンションアームのヒンジ付下側部分、44…被操舵輪のシャンク(ステアリングのキングピンスピンドル又はスイベル)、45…ボディシェルの外側上部に位置する補助部分(前部と後部)、46…代替燃料或いはバッテリ用の収容ベイ、47…車両のフレームの全体(シャーシ)、48…(動力伝達及び制動用の)電気モータ、49…収容領域に通じるスロット、50…アームの空力表面、51…自在継ぎ手(等速ジョイント)、52…サブシステムの全体(図16)、53…四つのサブシステムからなる車両(図17)、54…動力伝達のアセンブリ(駆動ユニット)、55…操舵入力アセンブリ(被操舵輪)、56…ダンパー液圧制御アセンブリ、57…(アクティブばねモード中の)トーションバーの反力を制御するアセンブリ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用パラメトリックシャーシシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
道路車両用パラメトリックシャーシシステムは箱型構造内に位置する水平トーションバーと被包同軸ダンパーユニットとを内蔵した四つのサスペンション要素を備え、その内部にバッテリや燃料電池などの重量物を格納可能である。サスペンション要素は長尺アームを用いて駆動力及び制動力を車輪に伝える。水平トーションバーと同軸ダンパーユニットとを内蔵するサスペンションモジュールは、アクティブアダプティブ機能及び非対称操舵機能を有するシャーシの構造部材として機能する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来は、そのようなサスペンションとシャーシの構成は発明されていなかった。近年、車室スペース及びハンドリング(アンダーステア)への考慮から、ホイールベースを拡張する傾向がある。ホイールベースの拡張により車両の重量は増す。車両重量はバッテリや燃料電池等の重量物を内蔵することによりさらに増加する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
以上のことから、同一サブシステムを複数用い、あらゆるホイールベースに対し高い構造剛性を与え、費用を抑え、コンパクトで軽い構造を有する本発明がなされるに到った。さらに、重量物を収容するベイはシャーシの設計に伴い必然的に形成されるものであり、あとから追加されたものではない。前側アームと後側アームを有する公知のサスペンションが、水平トーションバー及び被包同軸ダンパーユニットを用いて、新型ばねに連結されている。水平トーションバー及び被包同軸ダンパーユニットはアクティブアダプティブ方式で駆動可能である。上記のシャーシは、同一部品の量産の概念を取り入れ、四つの同一サスペンションモジュールをシャーシの各コーナーに配置することで高いコスト効率で製造が可能である。さらに、シャーシは前記モジュールを構造部材として用いることで、どのようなホイールベースに対しても高い構造剛性を実現する。これはホイールコンプライアンスを改善しつつフレームが(従来のマクファーソン連結や横アームを用いた場合に比較して)サスペンションアーム2本分短くなるためである。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】サスペンションモジュールの断面図。水平トーションバー、被包同軸ダンパーユニット、これらのフレーム上での位置、サスペンションアーム、及び車輪が図示される。
【図2】サスペンションアームの別例の(ブラケットを使用した)位置決めシステムが図示される。
【図3】アクティブアダプティブ制御のリアクティブばねの位置決め機構が図示される。
【図4】トーションバーの(固定端の位置決め)の可変固定の別例が示される。
【図5】アームを介してベルトが設けられた動力伝達システムが図示される。
【図6】パネルを有さないサスペンションシステム、アーム、及び車輪ととともに、サスペンションモジュール及びシャーシの車輪間隔要素の断面が図示される。
【図7】パネル付きサスペンションアームにおけるヒンジ付上部の別例が示される。
【図8】中実上側部分及び第2内側部分を有するアームシステムが図示される。
【図9】シャーシの半分をその外部から図示している。片側には、サスペンションの一部とボディシェル前部外側上部に位置する補助部分の外側が図示される。
【図10】フロントアセンブリの別例の概略断面図が示される。ここで、サスペンションアームはヒンジにて支持されている。
【図11】サスペンションアームの別例と車輪が図示される。
【図12】サスペンションアームの別例、車輪、ダンパーの断面、及びトーションバーと車輪間隔要素が図示される。
【図13】ベルトを介したアームが設けられた動力伝達システムが図示される。
【図14】本発明に係るシステムの斜視図及び二つのモジュールの断面が図示される。
【図15】フレームの四分の一の斜視図であって、本発明の基本的な構成が図示される。すなわち、モータ、アームを介した伝達システム、非対称操舵システム、モジュールの断面、トーションバー、及びダンパーと車輪間隔要素の同軸システム。
【図16】フレームの四分の一を示す平面図が示される。
【図17】シャーシのシステムを示す平面図。シャーシは四分の一部分を四つ組み合わせることで得られる。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明は詳細な説明と図面とを参照して明らかとなる。詳細な説明では、産業上の利用可能性が明示される。
本発明によれば、予め作成されたサブシステム(17)とパラメトリック部品(38),(39)とを用いて、安価に製造可能な車両のフレーム(47)(シャーシ)が製造される。シャーシは単純で堅牢であり、サスペンションモジュール(17)中のトーションバー(1)の内部固定部(19)にアクティブアダプティブ技術を採用可能である(図6)。
【0007】
本発明のいくつかの実施例によれば、フレームシステムはシャーシタイプであり(図9)、一対の完成後続アーム(5)を後部サスペンション用に用いている。
サブフレームは二枚の対向するパネル(20)で形成され、(ばね用)バー(1)/ダンパー(9)を箱型モジュール中に予め作成する横置きシステムであり、基部(4)を介して、サスペンションアーム(5)をバー(1)に接続する。
【0008】
車両の(リア)車輪間隔はその中央部:要素(38)(図6)により決定される。
同一のシステムは反対向きに配置されるとフロントサスペンションとして機能する。違いはアーム(5)がその端部において、車輪(6)のベアリングに着実に固定されるかわりに、シャンク(44)(図11)を貫通する軸を中心に車輪(6)の回動を許容することである。
【0009】
フロントとリアのサスペンションは、サブフレーム及びフレーム全体で見た場合、連続した繰り返し(重複)構造にその特徴がある。フレームはホイールベース(39)の複数部分を使用して形成される。ホイールベース(39)にはアクティブサスペンション(27,28,31及び57)/ダンパー(9,14,56)及びバッテリ又は代替燃料(46)収容用パネルのすべてが含まれる(図9)。このアセンブリは、完全アクティブ/アダプティブモードにおいて、高さ制御、ロール制御、及び車輪の垂直状態を常に所望の角度に保つダイナミックハンドリング制御を可能にする。
【0010】
パッシブモードでは、本発明のシステムは後続/先行(後側/前側)アーム(バンプステアやロールステアのために必要な介入とともに)駆動特性(利点及び欠点)を有する。これは、シャンク(44)(図12)の設計と組み合わせて、サスペンション(図4,5,11)の外部支持ベアリング(29)の外形を調整することで達成される。上記においては、本発明を単純な形態として実施している。
【0011】
本発明の究極的な形態は四つの同一サブシステムの使用であり、サブシステムは車輪用のアクティブ/アダプティブサスペンション、動力伝達/制動及び操舵機能を備える。この形態はパネル(20)に埋め込まれモータ(48)に接続された箱型モジュール(17)内の水平トーションバー(1)(ばね)とダンパー(9)、トランスミッションアセンブリ(54)、伝達リング(33)、伝達ホイール(35)、サスペンションアーム(5)、(一つ又は二つの電気/油圧或いは同等の機構(55)からなる)操舵システム、ダンパー液圧の制御アセンブリ(56)、及びトーションバーのリアクティブばね制御アセンブリを有するシステムに基づいている。このシステムは非対称ステアリングを実行する。非対称操舵とは外側(フロントとリア)の車輪に内側の車輪より大きな操舵角を与えることと定義する。
【0012】
車両がカーブするとき、重量移動により各車軸の外側にある車輪にかかる負荷が増大する。外側車輪と内側車輪とにかかる負荷の違いに基づいて、外側の車輪はより大きな操舵角で操舵され、内側の車輪はより小さな角度で操舵されつつ、回転を完了する。(車両速度が非常に低い)準静的な動的条件下では、フロントとリアの外側車輪が回転し操舵されるのに対し、内側車輪はより少なく操舵される。これにより、アッカーマンによる水平滑り(横滑り)角の生成原理に反することなく、回転速度を変更できる。
【0013】
本発明のシステム(図9)によれば、(フロント及びリア)サスペンション用に堅牢なサブフレーム全体が形成され、中央に重いバッテリや燃料電池用の収容エリア(46)を形成できる。該エリア(46)はスロット(49)を通じて外部からアクセス可能である。これにより、(フロント及びリア)ボディシェル(45)との組み合わせで、補助的に自己運搬機能を有するボディシェル全体の製造が可能になる。これらは、衝撃エネルギの吸収を主要な設計基準とし、その他の設計事項を考慮せずに、調整技術により設計可能である(図9)。
【0014】
パネル(20)内のサスペンション箱型モジュール(17)(図1)はサスペンションを取り囲む。サスペンションの「ばね」を構成するトーションバー(1)は、固定部(19)の内側固定点内のフレーム(20)のパネルに固定されている。トーションバー(1)は、その長さに関連して異なる断面を有する。突部(24)はフレーム(23)上の位置を固定する。バー(1)の外側端上において、ダンパー(9)の翼部(10)は、セクション(11,12)を介してバー上に固定されている。サスペンション運動中、バー(1)は(その長さの関数として)軸(2)の回りで差動式に回転され、翼部(10)を回転させる。ダンパー(9)のケーシングは、箱型モジュールのケーシング(17)上に固定されている。バー(1)の外側に固定されるとともに、ケーシング(9)に連結されたより小型の固定翼部に固定された翼部の相対回転運動を通じて、或いは任意の他のアセンブリを通じて減衰が行われる。ダンパー(9)内に収容された液体は、フランジ(13)によってシールされ、供給/制御用バルブ(14)及び同等のアセンブリ(56)を通じてアクティブ減衰が行われる。また、補助的な減衰が公知の流線形の面(50)を通じて行われる(図10)。サスペンション(17)の箱型モジュールが配置され、面(21)で支持され、それは、パネル(22)上の箱型モジュール用の固定部を介してフレーム(20)のパネル上に固定される。
【0015】
バー(1)は、セクション(7,8)(図1)を介してサスペンションアーム(5)に連結及び固定される。バー(1)を介するアーム(5)は、ブラケット(25)を介してフレームに支持されてもよく、それは締結部材(26)(図2,6,7)を介して固定される。アクティブモードにあるサスペンションアームは、シャンク(28)(図3)を介して端部(27)に作用する。或いは、見かけ上一定(ねじれ剛性)であるトーションバーは、スライド機構(31,32)及び同等のアセンブリ(図4)を用いて、固定点の移動を通じて変化する。
【0016】
バー(1)はサスペンション及びフレームの固定要素を構成し、動力伝達リング(33)(図5,15,16)を用いて動力伝達/制動を可能とする(図5)。サスペンションアームの配置は、内側ベアリング(30)(図4)によって行われる。
【0017】
或いは、アーム(5)は、ベアリング(29)を介してサスペンションの箱型モジュール上に外部に配置され、サスペンションに対する受動的動作の間に運動学的特徴を提供する(図4,5,11)。
【0018】
ホイール(35)及びベルト(34)を介したアーム(5)は、運動(動力及び制動)を駆動輪(6)へ伝達する(図5,13,15,16)。
シャーシ(47)(図14)及び(53)(図17)は、パネル(20)内に四つのモジュール(17)を反復して挿入することによって形成され、それらモジュール(17)はトラック(38)及びホールベース(39)(図6)のセクションの形成を通じて接続される。従来の(例えば、ベルトの無い)トランスミッションシステムを用いて、駆動アセンブリは、トラック(38)のセクションを通じて伝達する。
【0019】
或いは、車輪(6)は、ヒンジアーム(42,43)(図7,10)を介して、又はセクション(40,41)(図8)を有するアーム(5)の強固な部分を介してパネル(20)上に懸架される。アーム(5,40,41,42,43)の形態は、運動中に生じる負荷の運動学的分析/動的分析に依存する。
【0020】
本発明のフレームのシステムは、他の設計案に注意を払うことなく主にその衝撃吸収に基づき設計されたボディシェル(45)(前側及び後側)の補助的な外部の上部セクションへの接続を許容する。これらセクション(45)は、抑制された歪み領域を構成する(図9)。
【符号の説明】
【0021】
1…サスペンションバー、2…サスペンション中心軸、3…固定端(パッシブ端又はアクティブ端)、4…端部接続ベース(サスペンション接続)、5…サスペンションアーム、6…車輪、7…アームをトーションバーに固定する締結部材、8…トーションバーに固定されたサスペンションアームの接続ユニット、9…ダンパー(アクティブ状態或いは非アクティブ状態)、10…ダンパーの翼部、11…(ダンパーの)翼部の基部、12…トーションバーにおけるダンパー翼部への接続部、13…ダンパーフランジ(シール)、14…ダンパー液の供給制御弁、15…(サスペンションの)支持ベアリング、16…(サスペンション支持用)内部ベアリング、17…水平トーションバーと被包同軸ダンパーユニットとを備えるサスペンション箱型モジュール、18…ダンパーの箱型モジュールへの固定部、19…トーションバーの固定ポイント、20…サスペンションケーシングの位置に相当するスリーブ及びサスペンションパネル、21…フレームのパネル内にあるサスペンションモジュールの支持ガイド、22…パネル上にある箱型モジュールの固定部、23…シャーシ上にあるロッドの固定部、24…バー上の固定用突部、25…シャーシ上にあるアームの外部支持ブラケット、26…アームをシャーシに接続するための外部締結部材、27…固定部のアクティブ端、28…リアクション機構の接続端に設けられたシャンク、29…(アームの)外部支持ベアリング、30…アームの内部支持ベアリング、31…固定部のスライド機構、32…トーションバーのスライド溝、33…(バーと同軸の)動力伝達リング、34…伝達ベルト、35…伝達ホイール(又はプーリ)、36…支持ベアリング、37…伝達ベルトの弾性カバー、38…車輪間隔要素又は部材(パネル)、39…ホイールベース要素又は部材(パネル)、40…サスペンションアームの中実上側部分、41…サスペンションアームの第2内側部分、42…サスペンションアームのヒンジ付上側部分、43…サスペンションアームのヒンジ付下側部分、44…被操舵輪のシャンク(ステアリングのキングピンスピンドル又はスイベル)、45…ボディシェルの外側上部に位置する補助部分(前部と後部)、46…代替燃料或いはバッテリ用の収容ベイ、47…車両のフレームの全体(シャーシ)、48…(動力伝達及び制動用の)電気モータ、49…収容領域に通じるスロット、50…アームの空力表面、51…自在継ぎ手(等速ジョイント)、52…サブシステムの全体(図16)、53…四つのサブシステムからなる車両(図17)、54…動力伝達のアセンブリ(駆動ユニット)、55…操舵入力アセンブリ(被操舵輪)、56…ダンパー液圧制御アセンブリ、57…(アクティブばねモード中の)トーションバーの反力を制御するアセンブリ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用パラメトリックシャーシシステムであって、四つのサスペンション要素を備え、箱型モジュール内に水平トーションバー及び同軸ダンパーユニットを内蔵し、バッテリ又は燃料電池のような重量物が中央に置かれることを許容する車両用パラメトリックシャーシシステム。車両用パラメトリックシャーシシステムは、リアサスペンションに関して一対の後続アームによって接続された二つのサスペンションモジュールを収容する一対の対向する箱型パネルによって形成されるサブフレームに特徴を有する。パネル(20)の内側において、予め製造された二つの箱型モジュール(17)の各々は、基部(4)を介して後続サスペンションアーム(5)に配置された(弾力動作用の)水平トーションバー(1)と、被包同軸ダンパーユニット(9)とを備える。トラックは、トラックパネル(38)のサイズによって定義される。リアサブフレームは反対向きにされるとフロントサスペンションとして機能する。パネル(38)はスペーサとして使用され、二つの対向するモジュール(17)を接続するとともに、リアサブフレームを形成する。二つの後続アーム(5)は、車輪(6)を位置決めして、二つの回し継ぎ手(44)を介して操舵を許容する。車両のホイールベースを定義する二つの長尺パネル(39)は、パラメトリックシャーシを形成すべく前記リアサブフレームを前記フロントサブフレームに接続する。
前記サスペンションは、完全アクティブ/アダプティブモードにおいて、車体ロールの高さ制御、及び車輪の垂直状態を常に所望の角度に保つダイナミックハンドリング制御を提供する。非対称操舵特性に特徴を有する四つのサスペンションは、前記シャーシの各コーナーに複製され、機械的な連結を伴わない電子制御(電動操舵)に特徴を有し、車両(53)のシャーシを構成する。シャーシ(47,53)は、箱型構造パネル(20)内の四つのモジュール(17)を反復して用いることにより形成され、パラメトリック構造内で使用されるトラックパネル(38)及びホールベース(39)を介して連結されている。
前側及び後側サスペンション(サブフレーム)は、トーションバー/ダンパーモジュールが構造部材である、サブシステムの連続的な反復(複製)によって特徴付けられている。それらは、ホイールベース(39)のセクションを用いることによって強固なフレームを形成する。アクティブサスペンション(27,28,31,57)/ダンパー(9,14,56)と、(バッテリ又は燃料電池用)格納ベイのパネルとがシャーシを構成する。格納ベイは、スロットを通じて外部にアクセス可能である。これにより、完全なボディシェルを許容し、それはボディシェル(前側及び後側)の外部部材(45)と連携する補助的な自己運搬機能である。これらセクション(45)は、シェル用の高い衝突エネルギ吸収に関する設計基準を用いて調整技術によって設計され、シャーシの設計に由来する他の設計基準を必要としない。
【請求項2】
車両用パラメトリックシャーシシステムであって、四つのサスペンション要素を備え、箱型モジュール内に水平トーションバー及び同軸ダンパーユニットを内蔵し、バッテリ又は燃料電池のような重量物が中央に置かれることを許容する請求項1に記載の車両用パラメトリックシャーシシステムにおいて、サスペンションのばねを構成するトーションバーを取り囲むサスペンション(17)のモジュールが、内側固定点(19)内のフレーム(20)のパネル上に固定されていることを特徴とする。
トーションバー(1)は、その硬さによって要求されるようにその長さを関数として変化する断面を有する。突部(24)はフレーム(23)に対する位置を固定する。バー(1)の外側端上において、ダンパー(9)の翼部(10)は、セクション(11,12)に接続されている。
サスペンション運動中、バー(1)は(その長さの関数として)軸(2)の回りで差動式に回転され、翼部(10)をそれぞれ回転させることにより減衰を生じる。ンパー(9)のケーシングは、箱型セクションのケーシング(17)上に固定(18)されている。
【請求項3】
車両用パラメトリックシャーシシステムであって、四つのサスペンション要素を備え、箱型モジュール内に水平トーションバー及び同軸ダンパーユニットを内蔵し、バッテリ又は燃料電池のような重量物が中央に置かれることを許容する請求項1に記載の車両用パラメトリックシャーシシステムにおいて、バー(1)がセクション(7,8)を介してアーム(5)に連結及び固定され、サスペンション及びフレームの固定要素を構成することを特徴とする。(車輪への)動力伝達/制動は、同軸リング(33)の回転運動を介して伝達される。
【請求項4】
車両用パラメトリックシャーシシステムであって、四つのサスペンション要素を備え、箱型モジュール内に水平トーションバー及び同軸ダンパーユニットを内蔵し、バッテリ又は燃料電池のような重量物が中央に置かれることを許容する請求項1に記載の車両用パラメトリックシャーシシステムにおいて、或いはアーム(5)及びバー(1)はブラケット(25)を介してフレーム上に配置されていることを特徴とする。アクティブモードにあるサスペンションアームは、シャンク(28)を介して端部(27)に作用する。或いは、見かけ上一定(ねじれ剛性)であるトーションバーは、スライド機構及び同等のアセンブリを用いて固定点のスライドによって変化する。
【請求項5】
車両用パラメトリックシャーシシステムであって、四つのサスペンション要素を備え、箱型モジュール内に水平トーションバー及び同軸ダンパーユニットを内蔵し、バッテリ又は燃料電池のような重量物が中央に置かれることを許容する請求項1に記載の車両用パラメトリックシャーシシステムにおいて、或いはアーム(5)は、ベアリング(29)上においてサスペンションの箱型モジュール上に外部に配置され、サスペンションに対する受動的動作の間に運動学的特徴を提供することを特徴とする。ホイール(プーリ)(35)及びベルト(34)を介してサスペンションアーム(5)は、動力及び制動を駆動輪(6)へ伝達する。
【請求項6】
車両用パラメトリックシャーシシステムであって、四つのサスペンション要素を備え、箱型モジュール内に水平トーションバー及び同軸ダンパーユニットを内蔵し、バッテリ又は燃料電池のような重量物が中央に置かれることを許容する請求項1に記載の車両用パラメトリックシャーシシステムにおいて、従来の(例えば、ベルトの無い)トランスミッションシステムを用いて、駆動アセンブリは、トラック(38)のセクションを通じて伝達することを特徴とする。車輪(6)は、ヒンジアーム(42,43)を介して、又はセクション(40,41)(図8)を有するアーム(5)の強固な部分を介して、或いは内側及び外側の支持部のセクション(40,41)によってパネル(20)上に懸架される。アーム(5,40,41,42,43)の形態は、懸架運動中に生じる運動学的負荷分析に依存する。
【請求項7】
車両用パラメトリックシャーシシステムであって、四つのサスペンション要素を備え、箱型モジュール内に水平トーションバー及び同軸ダンパーユニットを内蔵し、バッテリ又は燃料電池のような重量物が中央に置かれることを許容する請求項1に記載の車両用パラメトリックシャーシシステムにおいて、バー(1)の外側に固定されるとともに、ケーシング(9)に連結されたより小型の固定翼部に固定された翼部の相対回転運動を通じて、或いは任意の他のアセンブリを通じて減衰が行われることを特徴とする。ダンパー(9)はフランジ(13)によってシールされ、供給/制御用バルブ(14)及び同等のアセンブリ(56)を通じてアクティブ減衰が行われる。補助的な減衰が公知の流線形の面(50)を通じて行われる。サスペンション(17)の箱型モジュールが配置され、面(21)で支持され、それは、固定部(22)を介してフレーム(20)のパネル上に固定される。
【請求項8】
車両用パラメトリックシャーシシステムであって、四つのサスペンション要素を備え、箱型モジュール内に水平トーションバー及び同軸ダンパーユニットを内蔵し、バッテリ又は燃料電池のような重量物が中央に置かれることを許容する請求項1に記載の車両用パラメトリックシャーシシステムにおいて、車両のハンドリングを改善するために、外部ベアリング(29)の外形は、シャンク(回し継ぎ手)(44)の設計と組み合わせた曲線デザインを有することを特徴とする。その設計は、一つ又は二つ電気/油圧又は同等の機構(55)、ダンパー液(56)の圧力制御アセンブリ、及び操舵中に非対称操舵(例えば、外側(フロントとリア)の車輪に内側(フロントとリア)の車輪より大きな操舵角を与える)と結合されたトーションバー(57)に作用する反力に対する制御アセンブリによって、モータ(48)、トランスミッションアセンブリ(54)、動力伝達リング(33)、伝達ホイール(35)、アーム(5)、車輪操舵用制御システムに連結されたパネル(20)に内蔵された水平トーションバー(1)(スプリング)/同軸ダンパー(9)、箱型モジュール(17)、からなるシステムに基づき、アクティブ/アダプティブサスペンション、動力伝達/制動及び車輪の操舵を考慮する。
【請求項9】
車両用パラメトリックシャーシシステムであって、四つのサスペンション要素を備え、箱型モジュール内に水平トーションバー及び同軸ダンパーユニットを内蔵し、バッテリ又は燃料電池のような重量物が中央に置かれることを許容する請求項1に記載の車両用パラメトリックシャーシシステムにおいて、ボディシェル(前側及び後側)の補助的な外部の上部セクション(45)への接続を許容し、上部セクション(45)は主にそれらに対する衝撃抵抗に基づき設計され、サスペンションに関する他の設計事項に基づかないことを特徴とする。これらの部材(45)は、抑制された歪み領域を構成する。
【請求項1】
車両用パラメトリックシャーシシステムであって、四つのサスペンション要素を備え、箱型モジュール内に水平トーションバー及び同軸ダンパーユニットを内蔵し、バッテリ又は燃料電池のような重量物が中央に置かれることを許容する車両用パラメトリックシャーシシステム。車両用パラメトリックシャーシシステムは、リアサスペンションに関して一対の後続アームによって接続された二つのサスペンションモジュールを収容する一対の対向する箱型パネルによって形成されるサブフレームに特徴を有する。パネル(20)の内側において、予め製造された二つの箱型モジュール(17)の各々は、基部(4)を介して後続サスペンションアーム(5)に配置された(弾力動作用の)水平トーションバー(1)と、被包同軸ダンパーユニット(9)とを備える。トラックは、トラックパネル(38)のサイズによって定義される。リアサブフレームは反対向きにされるとフロントサスペンションとして機能する。パネル(38)はスペーサとして使用され、二つの対向するモジュール(17)を接続するとともに、リアサブフレームを形成する。二つの後続アーム(5)は、車輪(6)を位置決めして、二つの回し継ぎ手(44)を介して操舵を許容する。車両のホイールベースを定義する二つの長尺パネル(39)は、パラメトリックシャーシを形成すべく前記リアサブフレームを前記フロントサブフレームに接続する。
前記サスペンションは、完全アクティブ/アダプティブモードにおいて、車体ロールの高さ制御、及び車輪の垂直状態を常に所望の角度に保つダイナミックハンドリング制御を提供する。非対称操舵特性に特徴を有する四つのサスペンションは、前記シャーシの各コーナーに複製され、機械的な連結を伴わない電子制御(電動操舵)に特徴を有し、車両(53)のシャーシを構成する。シャーシ(47,53)は、箱型構造パネル(20)内の四つのモジュール(17)を反復して用いることにより形成され、パラメトリック構造内で使用されるトラックパネル(38)及びホールベース(39)を介して連結されている。
前側及び後側サスペンション(サブフレーム)は、トーションバー/ダンパーモジュールが構造部材である、サブシステムの連続的な反復(複製)によって特徴付けられている。それらは、ホイールベース(39)のセクションを用いることによって強固なフレームを形成する。アクティブサスペンション(27,28,31,57)/ダンパー(9,14,56)と、(バッテリ又は燃料電池用)格納ベイのパネルとがシャーシを構成する。格納ベイは、スロットを通じて外部にアクセス可能である。これにより、完全なボディシェルを許容し、それはボディシェル(前側及び後側)の外部部材(45)と連携する補助的な自己運搬機能である。これらセクション(45)は、シェル用の高い衝突エネルギ吸収に関する設計基準を用いて調整技術によって設計され、シャーシの設計に由来する他の設計基準を必要としない。
【請求項2】
車両用パラメトリックシャーシシステムであって、四つのサスペンション要素を備え、箱型モジュール内に水平トーションバー及び同軸ダンパーユニットを内蔵し、バッテリ又は燃料電池のような重量物が中央に置かれることを許容する請求項1に記載の車両用パラメトリックシャーシシステムにおいて、サスペンションのばねを構成するトーションバーを取り囲むサスペンション(17)のモジュールが、内側固定点(19)内のフレーム(20)のパネル上に固定されていることを特徴とする。
トーションバー(1)は、その硬さによって要求されるようにその長さを関数として変化する断面を有する。突部(24)はフレーム(23)に対する位置を固定する。バー(1)の外側端上において、ダンパー(9)の翼部(10)は、セクション(11,12)に接続されている。
サスペンション運動中、バー(1)は(その長さの関数として)軸(2)の回りで差動式に回転され、翼部(10)をそれぞれ回転させることにより減衰を生じる。ンパー(9)のケーシングは、箱型セクションのケーシング(17)上に固定(18)されている。
【請求項3】
車両用パラメトリックシャーシシステムであって、四つのサスペンション要素を備え、箱型モジュール内に水平トーションバー及び同軸ダンパーユニットを内蔵し、バッテリ又は燃料電池のような重量物が中央に置かれることを許容する請求項1に記載の車両用パラメトリックシャーシシステムにおいて、バー(1)がセクション(7,8)を介してアーム(5)に連結及び固定され、サスペンション及びフレームの固定要素を構成することを特徴とする。(車輪への)動力伝達/制動は、同軸リング(33)の回転運動を介して伝達される。
【請求項4】
車両用パラメトリックシャーシシステムであって、四つのサスペンション要素を備え、箱型モジュール内に水平トーションバー及び同軸ダンパーユニットを内蔵し、バッテリ又は燃料電池のような重量物が中央に置かれることを許容する請求項1に記載の車両用パラメトリックシャーシシステムにおいて、或いはアーム(5)及びバー(1)はブラケット(25)を介してフレーム上に配置されていることを特徴とする。アクティブモードにあるサスペンションアームは、シャンク(28)を介して端部(27)に作用する。或いは、見かけ上一定(ねじれ剛性)であるトーションバーは、スライド機構及び同等のアセンブリを用いて固定点のスライドによって変化する。
【請求項5】
車両用パラメトリックシャーシシステムであって、四つのサスペンション要素を備え、箱型モジュール内に水平トーションバー及び同軸ダンパーユニットを内蔵し、バッテリ又は燃料電池のような重量物が中央に置かれることを許容する請求項1に記載の車両用パラメトリックシャーシシステムにおいて、或いはアーム(5)は、ベアリング(29)上においてサスペンションの箱型モジュール上に外部に配置され、サスペンションに対する受動的動作の間に運動学的特徴を提供することを特徴とする。ホイール(プーリ)(35)及びベルト(34)を介してサスペンションアーム(5)は、動力及び制動を駆動輪(6)へ伝達する。
【請求項6】
車両用パラメトリックシャーシシステムであって、四つのサスペンション要素を備え、箱型モジュール内に水平トーションバー及び同軸ダンパーユニットを内蔵し、バッテリ又は燃料電池のような重量物が中央に置かれることを許容する請求項1に記載の車両用パラメトリックシャーシシステムにおいて、従来の(例えば、ベルトの無い)トランスミッションシステムを用いて、駆動アセンブリは、トラック(38)のセクションを通じて伝達することを特徴とする。車輪(6)は、ヒンジアーム(42,43)を介して、又はセクション(40,41)(図8)を有するアーム(5)の強固な部分を介して、或いは内側及び外側の支持部のセクション(40,41)によってパネル(20)上に懸架される。アーム(5,40,41,42,43)の形態は、懸架運動中に生じる運動学的負荷分析に依存する。
【請求項7】
車両用パラメトリックシャーシシステムであって、四つのサスペンション要素を備え、箱型モジュール内に水平トーションバー及び同軸ダンパーユニットを内蔵し、バッテリ又は燃料電池のような重量物が中央に置かれることを許容する請求項1に記載の車両用パラメトリックシャーシシステムにおいて、バー(1)の外側に固定されるとともに、ケーシング(9)に連結されたより小型の固定翼部に固定された翼部の相対回転運動を通じて、或いは任意の他のアセンブリを通じて減衰が行われることを特徴とする。ダンパー(9)はフランジ(13)によってシールされ、供給/制御用バルブ(14)及び同等のアセンブリ(56)を通じてアクティブ減衰が行われる。補助的な減衰が公知の流線形の面(50)を通じて行われる。サスペンション(17)の箱型モジュールが配置され、面(21)で支持され、それは、固定部(22)を介してフレーム(20)のパネル上に固定される。
【請求項8】
車両用パラメトリックシャーシシステムであって、四つのサスペンション要素を備え、箱型モジュール内に水平トーションバー及び同軸ダンパーユニットを内蔵し、バッテリ又は燃料電池のような重量物が中央に置かれることを許容する請求項1に記載の車両用パラメトリックシャーシシステムにおいて、車両のハンドリングを改善するために、外部ベアリング(29)の外形は、シャンク(回し継ぎ手)(44)の設計と組み合わせた曲線デザインを有することを特徴とする。その設計は、一つ又は二つ電気/油圧又は同等の機構(55)、ダンパー液(56)の圧力制御アセンブリ、及び操舵中に非対称操舵(例えば、外側(フロントとリア)の車輪に内側(フロントとリア)の車輪より大きな操舵角を与える)と結合されたトーションバー(57)に作用する反力に対する制御アセンブリによって、モータ(48)、トランスミッションアセンブリ(54)、動力伝達リング(33)、伝達ホイール(35)、アーム(5)、車輪操舵用制御システムに連結されたパネル(20)に内蔵された水平トーションバー(1)(スプリング)/同軸ダンパー(9)、箱型モジュール(17)、からなるシステムに基づき、アクティブ/アダプティブサスペンション、動力伝達/制動及び車輪の操舵を考慮する。
【請求項9】
車両用パラメトリックシャーシシステムであって、四つのサスペンション要素を備え、箱型モジュール内に水平トーションバー及び同軸ダンパーユニットを内蔵し、バッテリ又は燃料電池のような重量物が中央に置かれることを許容する請求項1に記載の車両用パラメトリックシャーシシステムにおいて、ボディシェル(前側及び後側)の補助的な外部の上部セクション(45)への接続を許容し、上部セクション(45)は主にそれらに対する衝撃抵抗に基づき設計され、サスペンションに関する他の設計事項に基づかないことを特徴とする。これらの部材(45)は、抑制された歪み領域を構成する。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公表番号】特表2011−525876(P2011−525876A)
【公表日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−515636(P2011−515636)
【出願日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際出願番号】PCT/GR2009/000038
【国際公開番号】WO2009/156769
【国際公開日】平成21年12月30日(2009.12.30)
【出願人】(510339898)
【氏名又は名称原語表記】HATZIKAKIDIS,Dimitrios A.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際出願番号】PCT/GR2009/000038
【国際公開番号】WO2009/156769
【国際公開日】平成21年12月30日(2009.12.30)
【出願人】(510339898)
【氏名又は名称原語表記】HATZIKAKIDIS,Dimitrios A.
【Fターム(参考)】
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