説明

紙検知センサおよび紙検知方法

【課題】簡易な構造であり、簡易な方法で紙の検知が可能な紙検知センサおよび紙検知方法を提供する。
【解決手段】紙検知センサは、紙検知エリアにフォトレジスタ11a、11bが配置されており、前記フォトレジスタ11a、11bの抵抗値の変化にもとづいて紙の有無を検知する手段を備えた紙検知センサにおいて、前記紙検知エリアの幅が、前記紙が前記紙検知エリアに進入する時に占有する幅以上であり、前記紙検知エリア内の、あらかじめ決められた一つの基準位置より、前記紙の進入方向に対しほぼ垂直方向の一方の端部に渡って、第1のフォトレジスタ11aが配置されており、前記基準位置より、前記紙の進入方向に対しほぼ垂直方向の他方の端部に渡って、前記第1のフォトレジスタ11aとは独立して、第2のフォトレジスタ11bが配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙検知センサおよび紙検知方法に関し、詳しくは、簡易な構造であり、簡易な方法で紙の検知が可能な紙検知センサおよび紙検知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタまたはスキャナ等の画像形成装置や画像読取装置は、紙を画像形成または読取領域に搬送し、該領域において、紙上に画像形成を行ったり、紙上の文字や図,画像から画像を読み取る。紙を前記領域に搬送する際、紙検知センサによって、画像形成装置や画像読取装置に紙の大きさや位置を認識させた後に、紙への画像形成や紙からの画像読取がなされるのが一般的である。図10は従来の紙検知センサの一例を示したものである。
【0003】
紙検知センサ101は、光源102、投光レンズ103、グレーティング104、受光レンズ109、光検知素子110a,110b,110cとから構成されている。前記光源102は光105を発し、該光105は前記投光レンズ103を介して前記グレーティング104にて3本の光105a,105b,105cに分割され、紙106に対する検知ポイント107a,107b,107cへ照射される。次いで、前記検知ポイント107a,107b,107cからの反射光108a,108b,108cが、前記受光レンズ109を介して前記光検知素子110a,110b,110cへ照射される。
【0004】
この時、検知ポイントから発せられる反射光の有無,本数を検知することにより、紙の有無,大きさ,位置を検知することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−58511号公報
【発明の概要】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記の紙検知センサにおいて紙の大きさを検知しようとした場合、検知する紙の大きさをあらかじめ予測した上で、検知ポイントを配置する必要がある。よって実質、工業規格に沿った大きさの紙しか検知することができず、また、紙の大きさと並行して、給紙される際の傾きも検知しようとすると、検知ポイントを複雑に配置する必要が生じる。このため、紙検知センサは非常に複雑な構造となってしまう。
【0008】
そこで、本発明は上記のことを鑑みて、簡易な構造であり、簡易な方法で紙の検知が可能な紙検知センサおよび紙検知方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記問題点を解決するために、本発明の紙検知センサは、紙検知エリアにフォトレジスタが配置されており、前記フォトレジスタの抵抗値の変化にもとづいて紙の有無を検知する手段を備えた紙検知センサにおいて、前記紙検知エリアの幅が、前記紙が前記紙検知エリアに進入する時に占有する幅以上であり、前記紙検知エリア内の、あらかじめ決められた一つの基準位置より、前記紙の進入方向に対しほぼ垂直方向の一方の端部に渡って、第1のフォトレジスタが配置されており、前記基準位置より、前記紙の進入方向に対しほぼ垂直方向の他方の端部に渡って、前記第1のフォトレジスタとは独立して、第2のフォトレジスタが配置されていることを特徴としている。
【0010】
また、本発明の紙検知センサは、前記紙検知エリアが、前記紙の進入方向に沿って複数配置されていることが好ましい。
【0011】
また、本発明の紙検知センサは、前記フォトレジスタの、前記紙の進入方向に対してほぼ垂直方向である幅方向の単位長さあたりの抵抗値が、前記フォトレジスタに照射される光が前記紙で遮蔽されている状態において均一であることが好ましい。
【0012】
また、本発明の紙検知センサは、前記フォトレジスタに、固定抵抗器が並列に接続されていることが好ましい。
【0013】
また、本発明によれば、紙検知センサに配置された前記第1および第2のフォトレジスタの抵抗値の変化にもとづいて、前記紙の有無、大きさ、進入位置または傾きを検知することを特徴とする紙検知方法が提供される。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明に係る紙検知センサは、所定の位置に第1と第2のフォトレジスタを配置することによって構成されているため、構造が簡易である。また、フォトレジスタの抵抗値の変化にもとづいて紙を検知するため、簡易な方法で紙の検知が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る紙検知センサが設置された紙トレー、該紙検知センサに光を照射させるための光源および該紙トレーと該光源が接続された画像形成装置の外観斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る紙検知センサの光検知素子部の構成を模式的に示すためのもので、同図(A)は上面図、同図(B)は断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る紙検知センサの紙検知エリアに、長方形の紙が垂直に進入した場合について説明するための模式図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る紙検知センサの紙検知エリアに、長方形の紙が斜めに進入した場合について説明するための上面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る紙検知センサの紙検知エリア上を、長方形の紙が斜めに通過した場合のフォトレジスタの抵抗値の変化を示した模式グラフである。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る紙検知センサの紙検知エリアに、長方形の紙が垂直に進入した場合について説明するための上面図である。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る紙検知センサの構成を模式的に説明するためのもので、同図(A)は紙検知センサの光検知素子部の模式図、同図(B)はその回路図である。
【図8】本発明による紙検知センサの光検知素子部の変形例の構成を模式的に示す上面図である。
【図9】本発明による紙検知センサの光検知素子部の他の変形例の構成を模式的に示す上面図である。
【図10】従来の紙検知センサを模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に本発明に係る紙検知センサの実施形態について、図1〜図9を参照しながら説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右等の位置関係は、図面の位置関係に基づくものとする。
【0017】
《第1の実施形態》
図1は、本発明の第1の実施形態に係る紙検知センサが設置された画像形成装置の外観斜視図である。なお、前記紙検知センサは、フォトレジスタを備えた光検知素子と、該フォトレジスタの抵抗値の変化を検出する検出器と、該検出器からの検出信号を用いて所定の演算式により演算処理を行う信号処理装置を有している。図1においては、前記紙検知センサの前記検出器と前記信号処理装置は図示せず省略している。
【0018】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る紙検知センサの光検知素子部の構成を模式的に示すためのもので、同図(A)は上面図、同図(B)は断面図である。
【0019】
図3は、本発明の第1の実施形態に係る紙検知センサの紙検知エリアに、長方形の紙が垂直に進入した場合について説明するための模式図である。同図(A)は紙検知エリアに紙が進入していない状態を示した上面図である。同図(B)は紙検知エリアに紙が垂直に進入した状態を示した上面図である。同図(C)は紙検知エリア上を紙が通過した場合のフォトレジスタの抵抗値の変化を、横軸を時間t,縦軸を抵抗値Rとして示したグラフである。
【0020】
図4は、本発明の第1の実施形態に係る紙検知センサの紙検知エリアに、長方形の紙が斜めに進入した場合について説明するためのものである。
【0021】
図5は、図4に記載した場合のフォトレジスタの抵抗値の変化を示したものであり、横軸を時間t,縦軸を抵抗値Rとして示したグラフである。
【0022】
以下に、図1を参照しながら、紙検知センサが設置された画像形成装置について説明する。
【0023】
画像形成装置1の給紙口2に接続された紙トレー3上に、紙検知センサの光検知素子4が設置されている。該光検知素子4の上方には、該光検知素子4に光を照射させるための光源5が設置されている。長方形の紙10は、前記光検知素子4上を通過した後に、前記給紙口2を通って前記画像形成装置1に挿入され画像が形成される。
【0024】
次に、図2を参照しながら、前記光検知素子4の構成について説明する。
【0025】
PET(ポリエチレンテレフタレート)からなる基板18の表面には、Alからなる矩形状の金属電極12aが、紙検知エリアA1の中央部である基準位置S1より前記紙10の進入方向に対し垂直方向の一方(図2では右方)に渡って配置されている。
【0026】
同様に、基板18の表面には、Alからなる矩形状の金属電極12bが、前記基準位置S1より他方(図2では左方)に渡って、前記金属電極12aとは独立して配置されている。
【0027】
前記金属電極12aの表面には、該金属電極12aの前記基準位置S1側の端部表面を一部覆わないように、SiO2からなる絶縁層17aが配置されている。該絶縁層17aは、前記基準位置S1より前記紙10の進入方向に対し垂直方向の一方(図2では右方)に渡って配置されている。
【0028】
同様に、前記金属電極12bの表面には、該金属電極12bの前記基準位置S1側の端部表面を一部覆わないように、SiO2からなる絶縁層17bが、前記基準位置S1より他方(図2では左方)に渡って、配置されている。
【0029】
前記絶縁層17aの表面には、ZnOからなる矩形状の第1のフォトレジスタ11aが、前記基準位置S1より前記紙10の進入方向に対し垂直方向の一方(図2では右方)に渡って配置されている。該第1のフォトレジスタ11aは前記金属電極12aと直接には接続しないように配置されている。
【0030】
同様に、前記絶縁層17bの表面には、ZnOからなる矩形状の第2のフォトレジスタ11bが、前記基準位置S1より他方(図2では左方)に渡って、前記金属電極12bと直接には接続しないように配置されている。
【0031】
前記第1のフォトレジスタ11aと前記第2のフォトレジスタ11bはそれぞれ独立に配置されている。前記第1のフォトレジスタ11aの前記基準位置S1側の端部と前記第2のフォトレジスタ11bの前記基準位置S1側の端部の間隔L3は、より狭い方が好ましい。また、前記フォトレジスタ11a,11bの前記紙10の進入方向の幅は、より狭い方が好ましい。
【0032】
前記絶縁層17aで覆われていない、前記基準位置S1側の前記金属電極12aの端部表面には、Agからなる接続電極13aが配置されている。該接続電極13aは、前記金属電極12aと前記第1のフォトレジスタ11aの前記基準位置S1側の端部が導通接続されるように配置されている。
【0033】
同様に、前記絶縁層17bで覆われていない、前記基準位置S1側の前記金属電極12bの端部表面には、Agからなる接続電極13bが配置されている。該接続電極13bは、前記金属電極12bと前記第2のフォトレジスタ11bの前記基準位置S1側の端部が導通接続されるように配置されている。
【0034】
なお、前記第1のフォトレジスタ11aの前記基準位置S1側とは逆側の端部には、Agからなる引出電極14aを介して外部端子15aが接続されている。前記金属電極12aの前記基準位置S1側とは逆側の端部には、外部端子16aが接続されている。前記外部端子15a,16aは検出器(図示せず)に接続されており、前記第1のフォトレジスタ11aの抵抗値が該検出器で検出される。
【0035】
同様に、前記第2のフォトレジスタ11bの前記基準位置S1側とは逆側の端部には、Agからなる引出電極14bを介して外部端子15bが接続されている。前記金属電極12bの前記基準位置S1側とは逆側の端部には、外部端子16bが接続されている。前記外部端子15b,16bは検出器(図示せず)に接続されており、前記第2のフォトレジスタ11bの抵抗値が該検出器で検出される。
【0036】
次に、図3を参照しながら、本実施形態における紙検知センサの紙検知エリアA1に、長方形の紙10が垂直に進入した場合について詳細に説明する。
【0037】
図3(A)に示すように、前記紙検知エリアA1には、前記紙10の進入方向Gに対し垂直方向の幅がL1の前記第1のフォトレジスタ11aと、幅がL2の前記第2のフォトレジスタ11bが配置されている。L1とL2の長さは等しく設定されている(L1=L2)。前記フォトレジスタ11a,11bの、前記紙10の進入方向Gに対し垂直方向の単位長さあたりの抵抗値は、該フォトレジスタ11a,11bに照射される光が前記紙10で遮蔽されている状態において均一である。
【0038】
また、該フォトレジスタ11a,11bは、価電子帯の電子が、光の照射により励起され伝導帯に移動することによりキャリアが発生し、抵抗値が大きく低下する。つまり、受光量の増加に応じて抵抗値が減少する可変抵抗器に相当する。また、前記紙検知エリアA1の幅(L1+L2+L3)は、前記紙10が進入する時に占有する幅以上になるように設定されている。
【0039】
前記紙10が進入していない状態で、前記紙検知エリアA1に前記光源5からの可視光が照射されると、該紙検知エリアA1に設置された前記フォトレジスタ11a,11bの抵抗値が大きく低下する。該フォトレジスタ11a,11bの幅L1,L2は等しく設定されているので、該フォトレジスタ11a,11bの抵抗値は、図3(C)に示すように、共にR0となる。
【0040】
図3(B)は、前記紙検知エリアA1に前記紙10が垂直に進入した状態を示した上面図である。この状態で、前記紙検知エリアA1に前記光源5からの可視光が照射されると、該紙検知エリアA1に設置された前記フォトレジスタ11a,11bの光が照射された領域B4,B6では、抵抗値が大きく低下する。一方、前記紙10に覆われ、光が照射されていない前記フォトレジスタ11a,11bの領域D5,D7では、価電子帯の電子の移動が少ないため、抵抗値は前記領域B4,B6より十分大きくなる。
【0041】
このため、前記フォトレジスタ11a,11bの抵抗値は、前記紙10に覆われた前記領域D5,D7の前記紙10の進入方向Gに対し垂直方向の幅L5,L7に依存して決まる。図3(C)に示すように、前記フォトレジスタ11a,11bの抵抗値はそれぞれR1,R2となり、この値より、前記幅L5,L7が求められる。前記紙10の幅P1は、式1で表される。
【0042】
P1=L3+L5+L7 ・・・(式1)
このように、本実施例における紙検知センサによって、前記紙10の有無,幅P1および進入位置が検知できる。
【0043】
また、図3(C)において、前記紙10が前記検知エリアA1に到達した時間はt0、前記紙10が前記検知エリアA1を通過し終わった時間はt1となる。前記紙10の通過速度を既知の値vと設定した場合、前記紙10の進入方向Gの長さP2は、式2で表される。
【0044】
P2=(t1−t0)・v ・・・(式2)
このように、本実施例における紙検知センサによって、前記紙10の長さP2が検知できる。
【0045】
次に、図4および図5を参照しながら、本実施形態における紙検知センサの紙検知エリアA1に、長方形の紙10が斜めに進入した場合について詳細に説明する。
【0046】
図4は、前記紙検知エリアA1に前記紙10が傾きθで進入した状態を示した上面図であり、同図(A)は、前記紙10の右上の頂点10aが前記第1のフォトレジスタ11aに到達した状態を示した上面図である。図中のL8は、前記頂点10aと前記第1のフォトレジスタ11aの前記基準位置S1側の端部との間の距離である。
【0047】
同図(B)は、同図(A)の後の状態を示しており、前記紙10が前記第1のフォトレジスタ11aの前記基準位置S1側の端部に到達した状態を示した上面図である。図中のL9は、前記紙10が前記第1のフォトレジスタ11aの前記基準位置S1側の端部に到達した時点での、前記第1のフォトレジスタ11aが前記紙10に覆われている領域の前記紙10の進入方向Gに対し垂直方向の幅である。
【0048】
同図(C)は、同図(B)の後の状態を示しており、前記紙10の左上の頂点10bが前記第2のフォトレジスタ11bに到達した状態を示した上面図である。
【0049】
同図(D)は、同図(C)の後の状態を示しており、前記紙10の右下の頂点10cが前記第1のフォトレジスタ11aに到達した状態を示した上面図である。
【0050】
図5は、図4に示すように前記紙検知エリアA1上を前記紙10が傾きθで通過した場合の、前記フォトレジスタ11a,11bの抵抗値の変化を、横軸を時間t,縦軸を抵抗値Rとして示したグラフである。図5において、前記紙10の右上の頂点10aが前記第1のフォトレジスタ11aに到達した時間はt0、前記紙10が前記第1のフォトレジスタ11aの前記基準位置S1側の端部に到達した時間はt1となる。また、前記紙10が前記第2のフォトレジスタ11bの前記基準位置S1側の端部に到達した時間はt2、前記紙10の左上の頂点10bが前記第2のフォトレジスタ11bに到達した時間はt3となる。また、前記紙10の右下の頂点10cが前記第1のフォトレジスタ11aに到達した時間はt4となる。
【0051】
なお、図中のR0は、前記紙検知エリアA1に前記紙10が進入していない時の前記フォトレジスタ11a,11bの抵抗値、R1は前記時間t1における前記第1のフォトレジスタ11aの抵抗値である。
【0052】
前記紙10の通過速度を既知の値vと設定した場合、前記紙10の傾きθは、式3で表される。
【0053】
θ=90°−1/2・sin-1(2v・(t1−t0)/L9) ・・・(式3)
幅L9は、前記第1のフォトレジスタ11aが前記紙10に覆われている領域の幅であるため、該第1のフォトレジスタ11aの抵抗値をもとに算出することができる。このように、本実施例における紙検知センサによって、前記紙10の有無,傾きθが検知できる。
【0054】
また、前記距離L8は、式4で表される。
【0055】
L8=v・(t1−t0)・tanθ ・・・(式4)
このように、本実施例における紙検知センサによって、前記紙10の進入位置が検知できる。
【0056】
また、前記紙10の幅P1は、式5で表される。
【0057】
P1=v・(t3−t0)/cosθ ・・・(式5)
このように、本実施例における紙検知センサによって、前記紙10の幅P1が検知できる。
【0058】
また、前記紙10の長さP2は、式6で表される。
【0059】
P2=v・(t4−t0)/sinθ ・・・(式6)
このように、本実施例における紙検知センサによって、前記紙10の長さP2が検知できる。
【0060】
以上のように、本実施形態における紙検知センサでは、所定の位置に第1と第2のフォトレジスタを配置するという簡易な構造で、前記紙10が前記紙検知エリアA1に対して斜めに進入したとしても、該紙10の有無,進入位置,幅および長さが検知でき、さらに傾きも検知することができる。また、フォトレジスタの抵抗値の変化にもとづいて紙を検知するため、簡易な方法で紙の検知が可能である。
【0061】
なお、前記紙検知エリアA1に前記紙10が垂直に進入した場合、前記フォトレジスタ11a,11bの抵抗値の上昇開始時間(図3(C)における時間t0)は同時となる。前記紙検知エリアA1に前記紙10が斜めに進入した場合、前記フォトレジスタ11a,11bの抵抗値の上昇開始時間(図5における時間t0,t2)は異なる。これにより、前記紙検知エリアA1に前記紙10が垂直に進入したか、斜めに進入したかを検知することができる。
【0062】
《第2の実施形態》
図6は、本発明の第2の実施形態に係る紙検知センサの紙検知エリアに、長方形の紙が垂直に進入した場合について説明するための上面図である。同図(A)は紙検知エリアに紙が進入していない状態を示した上面図、同図(B)は紙検知エリアに紙が垂直に進入した状態を示した上面図である。
【0063】
紙検知エリアA2,A3,A4には、第1の実施形態と同様の構成でフォトレジスタが配置されており、それぞれ第1,第2,第3の光検知素子を構成している。
【0064】
なお、前記紙検知エリアA2には、該紙検知エリアA2を長方形の紙10の進入方向Gに対し垂直方向に4等分する3つの位置の内、右端の位置に基準位置S2が設定されている。前記紙検知エリアA2には、ZnOからなる矩形状の第1のフォトレジスタ11cが、前記基準位置S2より前記紙10の進入方向Gに対し垂直方向の一方(図6では右方)に渡って配置されている。
【0065】
同様に、前記紙検知エリアA2には、ZnOからなる矩形状の第2のフォトレジスタ11dが、前記基準位置S2より他方(図6では左方)に渡って配置されている。
【0066】
また、前記紙検知エリアA3には、該紙検知エリアA3を長方形の紙10の進入方向Gに対し垂直方向に4等分する3つの位置の内、中央の位置に基準位置S3が設定されている。前記紙検知エリアA3には、ZnOからなる矩形状の第1のフォトレジスタ11eが、前記基準位置S3より前記紙10の進入方向Gに対し垂直方向の一方(図6では右方)に渡って配置されている。
【0067】
同様に、前記紙検知エリアA3には、ZnOからなる矩形状の第2のフォトレジスタ11fが、前記基準位置S3より他方(図6では左方)に渡って配置されている。
【0068】
また、前記紙検知エリアA4には、該紙検知エリアA4を長方形の紙10の進入方向Gに対し垂直方向に4等分する3つの位置の内、左端の位置に基準位置S4が設定されている。前記紙検知エリアA4には、ZnOからなる矩形状の第1のフォトレジスタ11gが、前記基準位置S4より前記紙10の進入方向Gに対し垂直方向の一方(図6では右方)に渡って配置されている。
【0069】
同様に、前記紙検知エリアA4には、ZnOからなる矩形状の第2のフォトレジスタ11hが、前記基準位置S4より他方(図6では左方)に渡って配置されている。
【0070】
前記紙検知エリアA2,A3,A4は、前記紙10の進入方向Gに沿って、重ならないように配置されている。
【0071】
図6(B)は、前記紙10が前記紙検知エリアA2,A3,A4に進入した状態を示した上面図である。前記紙10は図面上の右端よりに大きくずれ、前記紙検知エリアA3内の前記第2のフォトレジスタ11fおよび前記紙検知エリアA4内の前記第2のフォトレジスタ11hの上を通過しないような配置になっている。このような場合、前記紙検知エリアA3,A4にて、前記紙10の位置などを検知することができなくなる。しかし、前記紙検知エリアA2における前記基準位置S2が、前記基準位置S3,S4に対し図面上の右端よりになるように設定されている。このため、前記紙検知エリアA2にて、第1の実施形態に示した原理により、前記紙10の位置などを検知することができる。
【0072】
以上のように本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。更に、基準位置をずらした紙検知エリアを複数配置することにより、進入位置が大きくずれた紙の検知が可能であり、また、幅が極端に小さいような紙の検知も可能となる。例えば、紙の最小の大きさが決まっている場合、複数の紙検知エリアの各基準位置間の、該紙の進入方向に対して垂直方向の間隔が、該紙の大きさよりも狭くなるように設定される。これにより、該紙が紙検知エリアのどの位置から進入しても、確実に検知することができる。
【0073】
《第3の実施形態》
図7は、本発明の第3の実施形態に係る紙検知センサの構成を説明するためのもので、同図(A)は紙検知センサの光検知素子部の模式図、同図(B)はその回路図である。
【0074】
紙検知エリアA5には、第1の実施形態と同様の構成で第1のフォトレジスタ11iおよび第2のフォトレジスタ11jが配置されており、光検知素子を構成している。また、前記第1のフォトレジスタ11iには固定抵抗器19iが、前記第2のフォトレジスタ11jには固定抵抗器19jが、電気的に並列に接続されている。そして、前記第1のフォトレジスタ11iと固定抵抗器19iの合成抵抗値が外部端子15i,16iに接続された検出器(図示せず)で検出される。同様に、前記第2のフォトレジスタ11jと固定抵抗器19jの合成抵抗値が外部端子15j,16jに接続された検出器(図示せず)で検出される。
【0075】
ここで、前記第1のフォトレジスタ11iの抵抗値をR11i、前記固定抵抗器19iの抵抗値をR19iとすると、前記第1のフォトレジスタ11iと前記固定抵抗器19iの合成抵抗値Riは、式7で表される。
【0076】
i=R19i/(1+R19i/R11i) ・・・(式7)
また、前記第2のフォトレジスタ11jの抵抗値をR11j、前記固定抵抗器19jの抵抗値をR19jとすると、前記第1のフォトレジスタ11jと前記固定抵抗器19jの合成抵抗値Rjは、式8で表される。
【0077】
j=R19j/(1+R19j/R11j) ・・・(式8)
この時、前記第1のフォトレジスタ11iの抵抗値R11iが前記固定抵抗器19iの抵抗値R19iに比べて大きくなると、前記合成抵抗値Riは、該固定抵抗器19iの抵抗値R19iに収束するようになる。また、前記第2のフォトレジスタ11jの抵抗値R11jが前記固定抵抗器19jの抵抗値R19jに比べて大きくなると、前記合成抵抗値Rjは、該固定抵抗器19jの抵抗値R19jに収束するようになる。
【0078】
前述のとおり、フォトレジスタ11i,11jは、受光量に応じて抵抗値が変化する。紙検知センサが該フォトレジスタ11i,11jのみで構成されている場合、光源の劣化などにより、紙を透過する光が減少し、該フォトレジスタ11i,11jの紙で遮蔽されている領域の受光量が低下していくと、該フォトレジスタ11i,11jの抵抗値が徐々に上昇してしまい、紙の検知精度に悪影響を与える可能性がある。
【0079】
一方、上記のように前記フォトレジスタ11i,11jに対し、前記固定抵抗器19i,19jが並列に接続されていれば、紙で遮蔽されている領域の受光量が低下し、前記フォトレジスタ11i,11jの抵抗値が上昇してしまったとしても、検出器にて検出される前記合成抵抗値は、前記固定抵抗器19i,19jの抵抗値に収束させることができる。
【0080】
以上のように本実施形態によれば、第1の実施形態とほぼ同様の作用効果を奏することができる。更に、光源が劣化したような場合においても、紙の検知精度を良好に保つことができる。また、紙の厚みが異なり、遮蔽領域の受光量が変動するような場合にも、同様な効果がある。
【0081】
なお、前記固定抵抗器19i,19jは、膜素子として形成され、前記フォトレジスタ11i,11jと電気的に並列に接続されてもよいし、チップ抵抗などを用いて、前記フォトレジスタ11i,11jと電気的に並列に接続されてもよい。
【0082】
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、紙検知センサを構成する材料の種類や、紙検知センサの具体的な構成、紙検知の方法などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
【0083】
例えば、上記実施形態においては、前記基板18としてPETが用いられたが、これに限定されるものではなく、PEN(ポリエチレンナフタレート),PC(ポリカーボネート)などのフレキシブルなプラスチック基板またはガラス基板などが用いられてもよい。また、前記基板18として、前記紙トレー3が用いられてもよい。
【0084】
前記金属電極12a,12bとしてはAlが用いられたが、この他、Cu,Pt,Au,Agなどが用いられてもよい。
【0085】
前記絶縁層17a,17bとしてはSiO2が用いられたが、この他、SiN,ポリイミド,ポリアミド,ポリエステルおよびポリアクリレートなどが用いられてもよい。
【0086】
前記フォトレジスタとしてはZnOが用いられたが、この他、Si,Ge,GaAs,CdTe,CdS,NiOおよび有機半導体などの、価電子帯の電子が光の照射により励起され、伝導帯に移動する性質を有する物質であれば同様の効果を得ることができる。特に、ZnOを用いると、反応波長を短波長側に設計しやすくなり、回折の影響を低減できる。また、遮蔽物に対する光の透過率を下げることができ、紙で遮蔽されている領域と遮蔽されていない領域の照度差が大きくなり、検知精度が高まる。
【0087】
前記接続電極13a,13bおよび前記引出電極14a,14bとしてはAgが用いられたが、Cuおよびはんだ等が用いられてもよい。
【0088】
また、上記実施形態においては、前記フォトレジスタ11aは前記金属電極12aを介して前記外部端子16aに接続されているが、前記金属電極12aを介さず前記外部端子16aに接続されていてもよい。
【0089】
同様に、前記フォトレジスタ11bは前記金属電極12bを介して前記外部端子16bに接続されているが、前記金属電極12bを介さず前記外部端子16bに接続されていてもよい。
【0090】
また、上記実施形態においては、光源として画像形成装置に接続された光源を例示したが、この他、室内光や自然光が用いられてもよい。また、画像形成装置にあらかじめ別の用途で光源が備えられている場合、本用途に併用されてもよい。
【0091】
また、前記光検知素子4の構成として、第1の実施形態にて図2に示された構成を例示したが、この他の構成として、図8および図9に示すような構成でもよい。
【0092】
図8は、本発明による紙検知センサの光検知素子部の変形例の構成を模式的に示す上面図である。基板18の表面には、矩形状の第1のフォトレジスタ11kが、紙検知エリアA6内の基準位置S5より、紙の進入方向に対し垂直方向の一方(図8では右方)に渡って配置されている。
【0093】
同様に、前記基板18の表面には、矩形状の第2のフォトレジスタ11mが、前記基準位置S5より他方(図8では左方)に渡って配置されている。
【0094】
前記第1のフォトレジスタ11kと前記第2のフォトレジスタ11mはそれぞれ独立に配置されている。前記第1のフォトレジスタ11kの前記基準位置S5側の端部と前記第2のフォトレジスタ11mの前記基準位置S5側の端部の間隔L10は、より狭い方が好ましい。また、前記フォトレジスタ11k,11mの前記紙の進入方向の幅は、より狭い方が好ましい。
【0095】
また、前記基板18の表面には、矩形状の金属電極12kが、前記基準位置S5より、前記紙の進入方向に対し垂直方向の一方(図8では右方)に渡って、前記第1のフォトレジスタ11kと平行に、かつ、直接は接続しないように配置されている。
【0096】
同様に、基板18の表面には、矩形状の金属電極12mが、前記基準位置S5より他方(図8では左方)に渡って、前記第2のフォトレジスタ11mと平行に、かつ、直接は接続しないように、前記金属電極12kとは独立して配置されている。
【0097】
前記第1のフォトレジスタ11kの前記基準位置S5側の端部と前記金属電極12kの前記基準位置S5側の端部とは接続電極13kで導通接続されている。
【0098】
同様に、前記第2のフォトレジスタ11mの前記基準位置S5側の端部と前記金属電極12mの前記基準位置S5側の端部とは接続電極13mで導通接続されている。
【0099】
なお、前記第1のフォトレジスタ11kの前記基準位置S5側とは逆側の端部には、引出電極14kを介して外部端子15kが接続されている。前記金属電極12kの前記基準位置S5側とは逆側の端部には、外部端子16kが接続されている。前記外部端子15k,16kは検出器(図示せず)に接続されており、前記第1のフォトレジスタ11kの抵抗値が該検出器で検出される。
【0100】
同様に、前記第2のフォトレジスタ11mの前記基準位置S5側とは逆側の端部には、引出電極14mを介して外部端子15mが接続されている。前記金属電極12mの前記基準位置S5側とは逆側の端部には、外部端子16mが接続されている。前記外部端子15m,16mは検出器(図示せず)に接続されており、前記第2のフォトレジスタ11mの抵抗値が該検出器で検出される。
【0101】
以上のように、本変形例の構成によれば、前記第1のフォトレジスタ11kと前記金属電極12kおよび前記第2のフォトレジスタ11mと前記金属電極12mを絶縁するための絶縁層が不要となる。このため、構造が簡略化され、安価な紙検知センサが提供される。
【0102】
図9は、本発明による紙検知センサの光検知素子部の他の変形例の構成を模式的に示す上面図である。基板18の表面には、矩形状のフォトレジスタ11n’が、紙検知エリアA7内の基準位置S6より、紙の進入方向に対し垂直方向の一方(図9では右方)に渡って配置されている。また、前記基板18の表面には、前記フォトレジスタ11n’と同じ材料からなる矩形状のフォトレジスタ11n’’が配置されている。該フォトレジスタ11n’’は、前記基準位置S6より、前記紙の進入方向に対し垂直方向の一方(図9では右方)に渡って、前記フォトレジスタ11n’と平行に、かつ、直接は接続しないように配置されている。
【0103】
前記フォトレジスタ11n’の前記基準位置S6側の端部と前記フォトレジスタ11n’’の前記基準位置S6側の端部とは、前記フォトレジスタ11n’と同じ材料からなるフォトレジスタ11n’’’で接続されている。前記フォトレジスタ11n’,11n’’,11n’’’が一体的に形成されることで、第1のフォトレジスタ11nが形成されている。
【0104】
同様に、前記基板18の表面には、矩形状のフォトレジスタ11o’が、紙検知エリアA7内の基準位置S6より他方(図9では左方)に渡って配置されている。また、前記基板18の表面には、前記フォトレジスタ11o’と同じ材料からなる矩形状のフォトレジスタ11o’’が、前記基準位置S6より他方(図9では左方)に渡って、前記フォトレジスタ11o’と平行に、かつ、直接は接続しないように配置されている。
【0105】
前記フォトレジスタ11o’の前記基準位置S6側の端部と前記フォトレジスタ11o’’の前記基準位置S6側の端部とは、前記フォトレジスタ11o’と同じ材料からなるフォトレジスタ11o’’’で接続されている。前記フォトレジスタ11o’,11o’’,11o’’’が一体的に形成されることで、第2のフォトレジスタ11oが形成されている。
【0106】
前記第1のフォトレジスタ11nと前記第2のフォトレジスタ11oはそれぞれ独立に配置されている。前記第1のフォトレジスタ11nの前記基準位置S6側の端部と前記第2のフォトレジスタ11oの前記基準位置S6側の端部の間隔L11は、より狭い方が好ましい。また、前記フォトレジスタ11n’,11n’’,11n’’’,11o’,11o’’,11o’’’の前記紙の進入方向の幅は、より狭い方が好ましい。また、前記フォトレジスタ11n’と前記フォトレジスタ11n’’の間隔L12および前記フォトレジスタ11o’と前記フォトレジスタ11o’’の間隔L13は、より狭い方が好ましい。
【0107】
なお、前記フォトレジスタ11n’の前記基準位置S6側とは逆側の端部には、引出電極14nを介して外部端子15nが接続されている。前記フォトレジスタ11n’’の前記基準位置S6側とは逆側の端部には、引出電極17nを介して外部端子16nが接続されている。前記外部端子15n,16nは検出器(図示せず)に接続されており、前記第1のフォトレジスタ11nの抵抗値が該検出器で検出される。
【0108】
同様に、前記フォトレジスタ11o’の前記基準位置S6側とは逆側の端部には、引出電極14oを介して外部端子15oが接続されている。前記フォトレジスタ11o’’の前記基準位置S6側とは逆側の端部には、引出電極17oを介して外部端子16oが接続されている。前記外部端子15o,16oは検出器(図示せず)に接続されており、前記第2のフォトレジスタ11oの抵抗値が該検出器で検出される。
【0109】
以上のように、本変形例の構成によれば、前記絶縁層が不要となるのに加えて、前記第1のフォトレジスタ11nと前記外部端子16nおよび前記第2のフォトレジスタ11oと前記外部端子16oを導通接続するための金属電極も不要となる。このため、構造が簡略化され、安価な紙検知センサが提供される。
【符号の説明】
【0110】
1 画像形成装置
2 給紙口
3 紙トレー
4,110a,110b,110c 光検知素子
5,102 光源
10,106 紙
11a,11c,11e,11g,11i,11k,11n
第1のフォトレジスタ
11b,11d,11f,11h,11j,11m,11o
第2のフォトレジスタ
11n’, 11n’’, 11n’’’, 11o’,11o’’,11o’’’
フォトレジスタ
12a,12b,12k,12m 金属電極
13a,13b,13k,13m 接続電極
14a,14b,14k,14m,14n,14o,17n,17o
引出電極
15a,15b,15i,15j,15k,15m,15n,15o,16a,16b,16i,16j,16k,16m,16n,16o
外部端子
17a,17b 絶縁層
18 基板
19i,19j 固定抵抗器
101 紙検知センサ
103 投光レンズ
104 グレーティング
105,105a,105b,105c 光
107a,107b,107c 検知ポイント
108a,108b,108c 反射光
109 受光レンズ
A1,A2,A3,A4,A5,A6,A7 紙検知エリア
S1,S2,S3,S4,S5,S6 基準位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙検知エリアにフォトレジスタが配置されており、前記フォトレジスタの抵抗値の変化にもとづいて紙の有無を検知する手段を備えた紙検知センサにおいて、
前記紙検知エリアの幅が、前記紙が前記紙検知エリアに進入する時に占有する幅以上であり、
前記紙検知エリア内の、あらかじめ決められた一つの基準位置より、前記紙の進入方向に対しほぼ垂直方向の一方の端部に渡って、第1のフォトレジスタが配置されており、
前記基準位置より、前記紙の進入方向に対しほぼ垂直方向の他方の端部に渡って、前記第1のフォトレジスタとは独立して、第2のフォトレジスタが配置されていること、
を特徴とする紙検知センサ。
【請求項2】
前記紙検知エリアが、前記紙の進入方向に沿って複数配置されていること、
を特徴とする請求項1に記載の紙検知センサ。
【請求項3】
前記フォトレジスタの、前記紙の進入方向に対してほぼ垂直方向である幅方向の単位長さあたりの抵抗値が、
前記フォトレジスタに照射される光が前記紙で遮蔽されている状態において均一であること、
を特徴とする請求項1または2に記載の紙検知センサ。
【請求項4】
前記フォトレジスタに、固定抵抗器が並列に接続されていること、
を特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の紙検知センサ。
【請求項5】
請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の紙検知センサに配置された前記第1および第2のフォトレジスタの抵抗値の変化にもとづいて、前記紙の有無、大きさ、進入位置または傾きを検知すること、
を特徴とする紙検知方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−47673(P2011−47673A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−194157(P2009−194157)
【出願日】平成21年8月25日(2009.8.25)
【出願人】(000006231)株式会社村田製作所 (3,635)
【Fターム(参考)】