説明

経路案内及び地域情報活用システム並びにこれらのシステムに用いられる携帯端末機及び通信用ノード

【課題】通路網を通る不特定多数の人間の経路を記憶し、各ノード毎に出現頻度或いは移動時間に基づいて個々の経路情報を評価し、最も適当な進路を示唆できるようにした経路案内システムを提供する。
【解決手段】通路網の分岐点を含む要所に設置した短距離通信用のノードと、通行者携帯用の端末機との間で経路に関する情報を交換するように設けた経路案内システムであって、通行者が通過した一連のノード設置点A、B…の順序を携帯端末機12に記憶するとともに、そのノード設置点の順序に関する経路情報を、携帯端末機12から当該通行者が接近した各ノード2へ送信して、これらノード2に蓄積し、一の通行者が一のノード2から他のノードに向かうときに、過去に当該他のノードから一のノードへ逆行した他の通行者の経路情報の中から、これら逆向き通行者が一のノードに至る直前に通過したノード2を検索し、これら直前ノードのうち最多頻度で表れるものの方向を最適の進路として決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路案内及び地域情報活用システム、並びにこれらのシステムに用いられる携帯端末機及び通信用ノードに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば鉄道駅の通路などに現在位置や時刻などの経路情報を送信する手段を設け、この送信手段から、通行者が携帯する受信手段へ送信するように構成したシステムが知られている(特許文献1)。
【特許文献1】特開平5−334593号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1のシステムは、基本的にはシステムの管理者が用意した情報を流すだけであり、場所や道順に関する細かい情報を提供することが困難である。
【0004】
これに対して、出願人は、適用エリアの道路や交差点などに多数の位置標識機(ノード)を設置しておき、携帯型の端末機を用いて、目的地に向かう通行人の順路を各位置標識機に記憶させ、この順路を同じ端末機を有する別の通行人が辿ることが出来るようにしたシステムを提案している(特願2005−069267)。
【0005】
具体的には、或る会合への参加者の一人(例えば幹事)が駅から会合場所までの道順を各位置標識機に残しておき、他の参加者がその道順を辿って確実に所定場所に到達することができる。
【0006】
しかし、このシステムでも、先行する誰かが適切な順路を確保することが前提であり、そうした先行者が存在しない未知の場所で的確な経路の案内サービスを受けることは出来ない。
【0007】
本発明は、不特定多数の人間が通過する通路網において、これらの人間の経路情報を通路網に設置した通信ノードに記憶し、各ノード毎に出現頻度或いは移動時間に基づいて個々の経路情報を評価し、最も適当な進路を示唆できるようにした経路案内システムを廉価に提供すること、この経路情報を総括的な活用するシステム、これらのシステムに使用する携帯端末機及び通信用ノードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の手段は、通路網の分岐点を含む要所に設置した短距離通信用のノードと、通行者携帯用の端末機との間で経路に関する情報を交換するように設けた経路案内システムであって、
通行者が通過した一連のノード設置点A、B…の順序を携帯端末機12に記憶するとともに、
そのノード設置点の順序に関する経路情報を、当該通行者が各ノード2の近傍を通過する際に携帯端末機12から当該ノードへ送信することで、ノード2に蓄積し、
携帯端末機12を持った一の通行者が一のノード2から他のノードに向かうときに、過去に当該他のノードから一のノードへ逆行した他の通行者の経路情報の中から、これら逆向き通行者が一のノードに至る直前に通過したノード2を検索し、
これら直前ノードのうち最多頻度で表れるものの方向を最適の進路として決定し、
更にこの最適の進路を、当該一のノードから上記一の通行者の携帯端末機12に送信して、この携帯端末機で通行者に指示するようにしている。
【0009】
本手段では、市街地や駅の構内などの通路網をカバーするように多数の短距離通信用のノードを設置し、これらのノードに不特定多数の通行者の経路情報を蓄積するシステムに係るものである。通行者が不特定多数であるため、先行の通行人が或る一のノードに残した情報だけでは、これら先行者のうち誰がどちらに向かっているのか不明である。各先行者の行き先を知るには、各先行者が近隣のノードを通過したという情報を一のノードにフィードバックさせる必要があるが、単純に各ノードの間を普通の通信手段で接続したのでは徒にコストが増大する。本システムは、多数のノードを必要とするので、個々のノードが安価でありかつノード間の情報伝達を低コストで可能としないと、実現しない。そこで本出願人は、案内サービスを受けようとする者とは反対方向に移動する通行者の経路情報を用いることで、通行者自身が各ノード間の情報の運び手となるようなシステムの構成を案出した。
【0010】
「通路網」とは、少なくとも分岐点を含む通行路を指し、市街地の道路や歩行者動、地下街の通路、デパートや図書館・オフィスビルの通路などを含む。
【0011】
「通行者」とは、歩行者の他、自転車・自動車に乗っているものを含む。尚、「逆向き通行者」というときは、例えば図2に示す如く案内を受ける者が地点Aから地点Lへ向かうとき、途中の経路を問わず、地点Lから地点Aへ向かう者をいう。即ち、L→G→F→A、L→G→B→Aなど何れのルートでも良い。
【0012】
「ノード」とは、通行者側の携帯端末機と位置情報・経路情報を交換するための接点であり、通路網の定点に固定されている。その情報交換のために少なくとも短距離通信の機能を、また、交換した情報の蓄積のためにメモリー機能をそれぞれ備えている。ノードは、電信柱や街灯、ガードレールのような既存の設備に取り付け可能なタグ型に製造することが望ましい。更にノードは、過去の通行者の経路情報から、出現頻度が最多である隣接ノードを選定して、そのノードへの向きを最適の進路として、通行者の携帯端末機へ送信する。
【0013】
尚、「直前ノード」とは、ある通行者が例えばA→B→C→Dの如く一のノードの設置点Aから他のノードの設置点Dへ移動するときに、当該他のノード直前の地点Cにあるノードをいうものとする。他のノードとは通行者の目的地にあるものに限るものではなく、例えば点Cのノードに対する直前ノードは、点Bのノードである。
【0014】
「携帯端末機」とは、携帯者の移動履歴を蓄積し、各ノード側へ出力する機能を有する。また、携帯端末機は、ノード側の情報から進路を表示するための表示手段を有し、更に表示を正しく行うための前提として、モーションセンサ(加速度+角速度+地磁気の各センサ)により絶対的な移動方向の認識を行う機能を有する。
【0015】
第2の手段は、第1の手段を有し、かつ
携帯端末機12からノード2に送信する位置情報に、隣接する2つのノード間の移動時間を含め、
上記ノード2では、複数の逆向き通行者が他のノードから一のノードへ到達するまでの移動時間を平均し、
上記最多頻度で表れる直前ノードに代えて移動時間が最短である直前ノードの方向を最適な進路としている。
【0016】
本手段では、出現頻度が最多の経路に代えて移動時間に基づいて最適な進路を決定している。人の歩く速さは大よそ一定であるので、多数の通行者の移動時間を累計して平均化することで人にとっての体感的な距離感が分る。地図から得られる絶対的な距離と比べて、道の勾配や歩き難さなども反映した結果が得られて都合が良い。但し、通行者の中に自転車や自動車を利用しているものがいると統計をとっても意味がない。そこで統計を取る前に、移動時間の差から、歩行者であろうグループと、乗り物を利用しているであろうグループとを分離して、各グループ毎に統計を取ると良い。
【0017】
第3の手段は、第1の手段又は第2の手段を有し、かつ
各ノード2に蓄積された経路情報を情報入力時からの経過時間に応じて評価し、評価の低い情報から消去していく処理手段を備えることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の経路案内システム。
【0018】
本システムに使用するノードは安価であるため、その記憶装置の容量も制限される。少ない容量を有効に利用するために、情報の消去の仕組みが重要となる。具体的には、各ノード設置点の毎に情報を蓄積し、その蓄積量が規定量に達したときには、各情報の入力時からの経過時間を変数とする評価式に従って、評価の値が低い情報から消していくと良い。評価式の具体的内容に関しては後述する。上記評価式には、経過時間以外のさまざまな条件を付加することができる。例えば大勢の通行者の経路情報の中には、買い物や散歩などのためにランダムな道順となっているものもあり、そうなると或るノード設置点から他のノード設置点への経由点としては全く方向違いの点が経路情報に含まれてしまう可能性がある。そのように情報が蓄積されているノードとの関連性が低い場所の情報に関しては、経路としての使用頻度に応じて優先的に消去していくと良い。
【0019】
第4の手段は、第1の手段、第2の手段、又は第3の手段を有し、かつ
情報源として利用可能な既知の通行者の経路情報を、これら通行者が通過した一連のノード設置点の順序として表された一般形式から、各通行者が最初に通ったノードの設置点と直前ノードの設置点との一対一の関係ごとにそれら通行者全体について出現頻度の累計又は平均移動時間を算出した減縮形式に変換し、
この減縮形式で各ノードに蓄積している。
【0020】
本発明のノードに蓄積される経路情報として、不特定多数の通行者毎に当該通行者が通過した一連のノード設置点の順序を記憶することも考えられる。しかし、そうすると記憶する情報量が膨大となるため、本手段では情報を減縮化した形式(或いはコンパクト形式)で蓄積している。情報の減縮化とは、本願明細書において一連の情報のうち重要な部分を取り出して無駄を省くことをいう。即ち図2において点L→G→F→Aという経路で点Aに到達したという一連の経路情報があった場合に、逆に点Aから点Lへ向かう者にとっては、点Aでは、「目的地Lに行くためにはベクトルAFの方向に向かえ。」という指示があればよい。点Fから先の経路に関しては、新たにF…の各点で受け取ればよいので、点Aで重複して蓄積しておく必要はない。点Aで進路を決定するのに必要なのは、点A,F,Lの3点であり、そのうち点Aは情報の集積点自身であるから、更に省略することができて、結局、必要なのは点L,Fという2点の情報である。これらは、逆向き通行者が通った一連のノードのうち最初のノードと直前ノードとの2つの設置点である。そこで次の表1の如く、表の左欄に目的地であるノード設置点B…を記載し、更に各点毎に点Aに対する直前ノードの設置点を記載して、その目的ノードと直前ノードとの組毎に、経路を取った通行者の数を頻度として記載すればよい。経路情報を減縮化する機能は、携帯端末機又はノードの何れかに付与することができる。
【0021】
【表1】

【0022】
第5の手段は、第4の手段を有し、かつ
情報源として利用可能な既知の通行者が通過した一連のノード設置点の順序として蓄積された記録の中から、各通行者が通った一のノード設置点とこの設置点を通って最初に到達した次点ノードの設置点との一対一の関係を、当該一のノードの次点ノード情報として、携帯端末機12に記憶するとともに、
各通行者が次点ノード以降に通り過ぎた各ノード2に上記次点ノード情報を蓄積し、
通路網上の離れた二箇所に居る2人の通行者が互いの携帯端末機を介して近傍のノード2に蓄積された次点ノード情報を交換し、この情報に基づく進路の指示に従うことで遭遇することができるようにしている。
【0023】
「次点ノード」とは、通行者が通過した一連のノード設置点のうち、任意の一つの設置点に対して、その次の設置点のノードをいう。即ち、通行者がA→B→C→D→Eという経路をとったときに、点Aに対して点Bが、また点Bに対しては点Cがそれぞれ次点ノードである。
【0024】
この次点ノードを利用して案内する場合は、案内を受ける者に対して順向きの過去の通行者の経路情報を利用した態様である。例えば図8に示すようにA−B−C−D−Eという順序で並んだノード設置点のうち両端点A、Eに、これから合おうとする2人の利用者X、Yがいたとする。点Aには、E→D→C→B→Aの順序で進んだ通行者の情報が、また、点Eには、A→B→C→D→Eの順序で進んだ通行者の情報がそれぞれ蓄積されている。そこでX、Yが有する携帯端末機を利用して、点Aに蓄積された情報を点Eに居るYに、また点Eに蓄積された情報を点Aに居るXにそれぞれ送信すれば遭遇することができる。本手段では、相手の位置が正確に判らなくとも確実に出会うことができる反面、2つの携帯端末機を使用するので、通話料がかさむという不利もある。そこで常時の実際の使用の際には、待ち合わせ場所の近くまでは第1の手段の案内モードを利用し、待ち合わせ場所付近で相手を視認できないときには、本手段の案内モードを利用することが好適である。
【0025】
本手段では、経路情報を、次の表2のようにターゲットノードと次点ノードとの1対1の関係で表した減縮形式としておくと良い。更に表1と表2を横方向に結合したものを使用すると更に好適である。
【0026】
【表2】

【0027】
第6の手段は、第1の手段乃至第4の手段の何れかである経路案内システムをサブシステムとして包含する地域情報活用システムであって、
各ノードに蓄積された経路情報を回収する手段と、
回収した情報を蓄積し、出力条件に応じた形式で出力するデータベースと、
出力された情報を表示する表示手段とを備えている。
【0028】
本手段では、各ノードに蓄積された経路情報を回収し、一箇所に集めて都市計画やマーケティングに利用できるようにしたものである。回収の方法としては、通行者の携帯端末機と同様の通信機能を備えた装置を用いても良く、また例えばノードの一部として、遠距離通信機能を備えた特別のノードを用いても良い。
【0029】
第7の手段は、第4の手段又は第6の手段であるシステムに用いられる携帯用の端末機であって、
携帯端末機自体の位置と方位とを認識して、一のノードから受信した最適な進路を携帯者に伝達する機能を有し、更に
携帯者の経路情報を、当該携帯者が通過した一連のノード設置点の順序として表された一般形式で記憶する機能と、
この一般形式の情報を、携帯者が通過した一のノードとこれ以外の任意のノードとの一対一の関係として表した減縮形式へ変換する機能と、
この減縮形式の情報を一のノード2へ送信する機能とを有している。
【0030】
本手段では、進路指示装置としてのノードに情報を減縮化する機能を付与している。
【0031】
第8の手段は、第4の手段又は第6の手段のシステムに用いられる通信用のノードであって、
上記他のノード設置点から一のノード設置点へ移動した通行者の携帯端末機12から、当該通行者の経路情報を受信して、当該一のノードに至る直前のノードと当該他のノードとの一対一の関係で表された減縮形式として、複数の通行者に亘って出現頻度を累計し、或いは平均移動時間を算出するように設けている。
【発明の効果】
【0032】
第1の手段に係る発明によれば次の効果を奏する。
○経路情報が各ノード2に分散して蓄積されており、全体を統括するメインコンピュータのようなものが不要であるから、システムを低コストで構築できるとともに、システムの適用範囲を拡大するのが容易である。
○移動者自身が情報の伝達者となっているから、通信設備を省略することができる。
○経路を逆向きに通った他の通行者の経路を参考とするから、不特定の通行者の経路情報を利用することができ、汎用性が高い。
【0033】
第2の手段に係る発明によれば、通過点の出現頻度に代えて移動時間が短い進路を表示するから、短時間で目的地に到達することができる。
【0034】
第3の手段に係る発明によれば、評価の低い情報から順番に消去していくから、各ノードの記憶容量を適正に保つことができる。
【0035】
第4の手段に係る発明によれば、経路情報を、2つのノード設置点間の関係として表した減縮形式で記憶するから、各ノードの記憶容量の負担を小さくできる。
【0036】
第5の手段に係る発明によれば、2人の通行者の携帯末端機を介して次点ノード情報を交換するから、利用者自身が相手の位置を正確に認識して居なくとも確実に遭遇することができ、待ち合わせの場所に到達したが相手がなかなか見つからないという不便を解消することができる。
【0037】
第6の手段に係る発明によれば、ノードに蓄積された情報を回収して総合的に表示し、利用できるようにしたから、例えば人の流れを的確に掴んでマーケッティングに利用することができる。
【0038】
第7の手段に係る発明によれば、次の効果を奏する。
○システム4又は6のシステムへのアクセス手段を携帯端末機12としたから、携帯電話機と同じ程度の手軽さでこのシステムのサービスを受けることができる。
○携帯端末機12で経路情報を減縮形式に変換するから、最初から各ノード2への記憶の負担を少なくすることができる。
【0039】
第8の手段に係る発明によれば、通路網の適所に設置したノード2に情報を蓄積するように設けたので、システムの適用範囲のどこでも簡単に情報を手に入れることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
図1から図13は、本発明に係る経路案内兼地域情報活用システムの第1実施形態を示している。
【0041】
このシステムは、図3に示す如く通路網の要所にそれぞれ設置した多数の通信用のノード2と、携帯端末機12と、ノードデータバンク30と、ナビゲーション装置32とで構成されている。
【0042】
ノード2は、携帯端末機との通信手段4と、計時手段6と、情報を蓄積するための記憶手段8と、情報を処理するための演算処理部10とを備えている。
【0043】
上記通信手段4は、短距離通信用のものであり、従来公知のブルートゥース(Bluetooth)やジグビー(ZigBee)などの無線通信技術を応用することができる。因みにブルートゥースは、10m以内であれば途中に障害物があっても通信が可能である。更に各種無線技術を利用したRFID(Radio Frequency IDentification)タグを利用しても良い。
【0044】
上記計時手段6は、上記通信手段を介して経路情報が入力されたときの時刻を計測し、演算処理部を介して記憶手段に入力する。
【0045】
上記記憶手段8は、例えば表1及び表2のような経路情報をデータベースの形で記録している。各表には、それぞれ3つの直前ノード及び3つの次点ノードのスペースを設定しているが、これらのスペースの数は必要に応じて増減すればよい。同表中、「分類」とは、ノードを設置した点12の種別(例えば交差点、書店、学校など)であり、「アドレス」は同種の場所を区別するための整理番号である。「種別」は実際には適当なアルファベット記号で表され、この記号とアドレスとを組み合わせることでノード設置点の名称となるようにすると良い。「属性」とは、その場所や施設の固有名称などである。頻度とは、ターゲットノードを経由して現ノード(表1、表2ではノードA)まで来た人の延べ人数であり、「時間」とは、ターゲットノードから現ノードまでの平均移動時間である。更に「方向」とは、表1にあっては直前ノードから現ノードへ来た人の到着方向の平均値であり、表2にあっては現ノードから次点ノードへ出発した人の出発方向の平均値である。これら到達方向及び出発方向の情報は、携帯端末機により測定された数値が経路情報とともに記憶手段に蓄積される。こうすることで、ノードを後から増設した場合に、その増設分のノードの方向が近隣の他のノードに自動的に伝達され、人手を欠けてノードの情報を書き換える手間が解消される。
【0046】
上記演算処理部10は、情報の更新、最適な進路の決定、情報の消去などの各機能を有する。即ち、通信手段4を介して経路情報が入力されたときには、この情報に基づいて記憶手段8に記憶された頻度・時間・方向などの各要素を再計算するように設ける。また、経路情報と共に入力されたターゲットノードの情報より、表1の左欄から該当するノードを検索して、このノードに対応する直前ノードのうち最も頻度が高いものを決定するように設ける。そして頻度最多の直前ノードに係る到着方向を180度反転し、出発方向として通信手段4へ出力すれば良い。更に、演算処理部10は、記憶手段の記憶量が一定値に達したときに、一定の評価式に従って評価の低い情報を消去する。
【0047】
このノード2は、少なくとも通路網の分岐点(交差点など)に設けるものとし、また、分岐点でなくとも通りに面して、利用者の多い設備や建物、待ち合わせのためのスポットなどに設置することができる。例えば書店や郵便ポストなどである。尚、交差点に設置する場合、図3に示す如くノードの通信距離rと道幅とを考慮して、交差点の四隅を全部カバーできるように必要数のノード2を設置すると良い。
【0048】
携帯端末機12は、図5に示す如く遠近両用の通信部14と、センサ部16と、記憶部18と、表示部20と、操作部22と、制御部24とを有する。尚、本携帯端末機は携帯電話機を兼ねるものであることが望ましい。
【0049】
上記通信部14は、上記各ノード2との短距離通信の機能と、ナビゲーション装置などとの遠距離通信の機能とを備えている。
【0050】
上記センサ部16は、少なくとも地磁気センサと加速度センサとを具備し、地磁気に対して携帯端末機が進む方向を検出できるようにしている。方向の検出は少なくとも通行者がノード設置箇所付近で行えば良いが、ノードとノードとの間で行うこともできる。これに関しては後述する。
【0051】
上記記憶部18は、携帯端末機を携える者の経路情報を記憶する機能を有する。経路情報としては、表3に示すように通行者が通過したノードを特定する情報と、各ノード設置点の近傍領域(特に通信可能な領域)に到着した時間及び当該領域から出発した時間と、センサ部により検出された出発方向とを含める。更に到着方向も含めることができる。また、これらの情報は同表に示す如く各ノード設置点毎に関連付けてデータベース化するものとする。記憶部は、データベース記録制限数を設定して、その制限の範囲で最も古い情報を消すとともに最も新しい情報を記憶するための評価式を作成し、この評価式に基づいて情報を制限するように形成すると良い。
【0052】
【表3】

【0053】
上記表示部20は、最適の進路を表示したり、或いは携帯端末機の操作画面を表示するためのものである。
【0054】
上記操作部22は、制御部22に指令を与えるためのもので操作盤として形成する。
【0055】
上記制御部24は、通行者が通過した一連のノード設置点の情報を、減縮形式に変換し、図6に示す如く通信部14を介してノードの接近を検出すると、当該情報を当該ノード2へ送信するとともに、このノード2から次に通行者が進むべき最適の進路情報を受け取る。更に制御部は、この進路情報と、センサ部から検出した携帯端末機12自体の向きとから、表示部20で最適の進路に対応する向きに矢示する。この際に通行者が進路の方向へ向かったか否かを確認して、方向を間違っているときには移動方向の修正を示唆するようにしても良い。
【0056】
ノードデータベース30は、各ノード2の記憶手段8に対応されたデータベースの全部又は一部を蓄積しておくものである。情報量を制限するため、表1のうち直前ノードでは直前ノード2、3…を省略しても良く、また表2のうち次点ノード2、3…を省略しても良い。これらの情報を各ノードからノードデータベースへコピーするための手段としては、そのコピー中の通信時間を料金に加算しないこととして、利用者の自身の携帯端末機12を活用しても良く、またシステムの管理会社の社員が携帯端末機を携帯して通路網を巡回することで情報を収集することとしても良い。このようなシステム全体を統括するデータベースを構築することでマーケットリサーチや都市計画に役立つ資料が得られる。例えば各ノード設置点間の頻度情報を利用すれば、図1のような地域図に各曜日毎・時間帯毎の人の流れを書き込むことができ、これを当該地域に新たに店舗などを出店しようとする企業に提供することもできる。また各ノード設置間の時間情報を、例えば図2のような概略図の各ノード間の距離に比例させて作図すれば、通行者の距離感に対応した通路図が得られる。
【0057】
ナビゲーション装置32は、携帯端末機12を介して目的地及び経路を検索する機能を有するものである。検索を行う構成自体は従来公知のものである。目的地を検索する場合には、ナビゲーション装置32は、利用者(通行者)が現在いる場所のノード(現在ノード)の情報を取得し、このノードの記憶手段のデータを参照する。携帯端末機を介して例えば「書店」という検索項目を入力すると表1中のノードのデータから、分類が「書店」であるノードC、L…がリストされ、それぞれの属性として固有名称(○書店、△書店…)が表示される。その中から希望する書店の項を指定すると、その書店が所在する場所のノードがターゲットノードとして指定される。検索項目としては、分類、属性、アドレス、頻度、時間などの項目から複数選択することもできる。例えば「書店」と「時間」とでは最寄りにある書店が、更に「書店」と「頻度」とでは人が良く行く書店が、それぞれ優先して表示される。経路検索に関しては後述する。
【0058】
上記の構成において、不特定多数の通行者が通路網を歩くと、図7に示す如く携帯端末機と各ノードとの間で、到達時間及び出発時間、方向に関する情報を交換する。この情報の蓄積が進むと、表1及び表2に示すようなデータベースができる。
【0059】
次に図2において、点Aに居る者が点Lの近くにある「△書店」に向かうときには、上記の如くナビゲーション装置32を用いて対応するターゲットノード(L)を検索し、これを目的地として指定する。目的地情報は携帯端末機12から現在地のノード2に送信され、表1の左欄のLの行(横ライン)にある直前ノード1〜3がピックアップされる。これらの項目の頻度を見ると、過去にL→Aに到達した42名のうち30名はF→Aの道を、6名はE→Aの道を、更に6名はB→Aの道をそれぞれ選択している。これによりA→Fの道が最適な順序として決定される。更に過去のF→Aの道をとった人の平均到着方向を180度反転させると、A→Fの出発方向が得られる。この方向と、携帯端末機12自体の向きとから、平均到達方向に対応した進路を表示部20上に表示する。更に通行者が点Fに到着したときには、同様の過程により、次の進路が表示部に表示する。
【0060】
更に人と待ち合わせ場所で会うときには、既述の如く遠方からは直前ノードを利用した案内を利用し、待ち合わせ場所の近くに来たら、次点モードによる案内に切り替えればよい。そうすると、図8において地点Eのノードに蓄えられた次点ノード情報を利用者Yの携帯端末機12を介して利用者Xの携帯端末機に送信し、これにより、利用者Xは確実に点Eに到達することができる。また、X、Y両者がこのモードを利用して、中間点Cで出会うことも可能である。
【0061】
以下本実施形態の実施例及び他の実施形態に関して説明する。これらの説明において、図1〜図8までの例の構成と同じ事項については同一符号を付することで説明を省略する。
【0062】
[実施例1]
図9〜図12は、主として各ノードの制御部の具体的構成(制御方式)の例を示している。即ち、利用者が当該ノードの設置点を通過したときの全体的な制御の流れは図9に示す通りである。到着時刻の記録、直前ノードの処理、次点ノードの処理に関しては既にある程度説明しているが、到着時刻の記録と直前ノードの処理との間に、全ノード情報処理という過程がある。
【0063】
この過程に関しては図10に説明されている。具体的には、通過者の携帯端末機が一つのノードに関する経路情報を伝えて来たときには、そのノードと同じものが表1のターゲットノードの場所の列(縦ライン)に存在するか否かを照合し、なければ新たなターゲットノードの行(横ライン)を表1に追加する。そして入力されたターゲットノードに係る新設又は既存の行において、そのノードの頻度の欄(表1では左側から5番目の欄)の数字を1つ増やす(行程3−4〜3−5参照)。更に、先のノードからの移動に要した所要時間を、当該ノード(前ノード)出発時刻を現ノード到達時間から差し引くことで計算し、次の数式1のaに移動時間を当てはめて新たな平均所要時間を計算する。携帯端末機から複数のノード情報が入力されたときには、同様の行程を繰り返せばよい。
【0064】
[数式1]
k+1=(a×f+Δa)÷(f+1) [ak+1,aはk+1,k過程でのそれぞれの平均物理量、Δaは両過程間のaの増分、fは過程kでの頻度である。]
次に直前ノードの処理に関しては、あるターゲットノードに係る直前ノードの情報が入力されたときには、図11に示す如く当該ターゲットノードの直前ノードデータベースに同じノードがあるか否かを照合する。例えば表1の左欄のLの行には、直前ノードとして、F,E,Bがあるが、新たな直前ノードがこれ以外であれば、更に直前ノード4のスペースを設け、名称・頻度・時間・方向の各情報を追加する。既に直前ノードデータベースに同じノードがあれば、当該ノードの情報を更新する。新たな平均到着方向は、上記数式2のaに到着方向(角度)を当てはめて計算すればよい。
【0065】
次点ノードの処理に関しても、直前ノードと同様に図12に示すように行えば良い。
【0066】
[実施例2]
図13は、ナビゲーション装置32の実施例を示している。即ち、現在のノードからターゲット(目的地)ノードへ到達するための最適の道のりを提案するようにしている。即ち、現在ノードを探索対象として、この探索対象ノードに対応するターゲットノードの行に蓄積された隣接ノードをピックアップして、この隣接ノードまでの平均到達方向などの経路情報を蓄積する。そしてこの隣接ノードが目的地でないときには、当該隣接ノードを新たな探索ノードとして同じ操作を繰り返せばよい。
【0067】
[実施例3]
以下、ノードのデータベースの情報を消去するための各種の評価式の実施例を説明する。
(1)評価式1
これは、制限時間内に情報入力がなかったターゲットノードに関する全ての情報を消去するための評価式である。例えば表1の例では、同表の左端の縦のラインに示された各ターゲットノードB・C…毎に、そのターゲットの横のラインに示された全ての情報に関して所定時間内に更新がないとき、その横のラインの全て(表2の次点ノードの情報が書き込まれていれば当該情報を含む)が消去されることとなる。その評価式は、各ノードでのデータベース記録制限時間を設定し、ターゲットノード毎の最新更新時刻と現在時刻との差が上記記憶制限時間を超えた情報を消去するものであれば良い。即ち、Tをデータベース記録制限時間、time_nowを現在時刻、time_jをターゲットノードごとの最新更新時刻、DATA(j)をターゲットノードごとの記録データとして、記録されている全てのターゲットノードに関して次の数式1を計算する。この不等式が真であれば、データベースはそのままとし、偽であればDATA(j)を消去する。
【0068】
[数式2]T<time_now−time_j
(2)評価式2
これは、ターゲットノードに関して、制限時間内に情報が更新されなかった次点ノードを消去するための評価式である。表1、表2に示す各ターゲットノードの横のラインのうち、更新されなかった次点ノードの情報のみが消去される。そのためには、Tをデータベース記録制限時間、time_nowを現在時刻、time_(j*k)を、あるターゲットノードの次点ノードの最新更新時刻、DATA(j*k)をターゲットノードに係る次点ノードごとの記録データとして、記録されている全てのターゲットノードに関して次の数式1を計算する。この不等式が真であれば、データベースはそのままとし、偽であればDATA(j*k)を消去する。
【0069】
[数式3]T<time_now−time_(j*k)
(3)評価式3
これは、最も頻度が低いターゲットノードに関する情報を消去するための評価式である。ターゲットノードの頻度をf_jとし、各ターゲットノード別の記録データをDATA(j)とすると、記録された全てのターゲットノードの頻度を比較して、次式により最小頻度のターゲットを注出し、その情報DATA(j)を消去すればよい。
[数式4]min_f=(f_j)
[実施例4]
評価式を用いた情報の削除と同様の効果をもたらす情報取得制限として、ノードが携帯端末機から取得する情報量を制限することもできる。即ち、データベースの記録制限数をNとするとき、データベースの記録情報を、序数を付けて古い順に並べておき(data_1,…data_k)、その総数がNになったときには、最も古いデータdata_1を削除するとともに、残るデータの序数を1ずつ減らし(data_(k‐1)=data_k)、最新のデータとして取得データを書き込む(data_N=data_new)ようにすればよい。
【0070】
更に、ノードが携帯端末機から取得する情報の蓄積時間を制限することもできる。即ち、T3をデータベース記録制限時間、time_nowを現在時刻、time_mをデータ蓄積時刻、DATA(time_m)を時刻に記録されたデータとするとき、記録されている全ての経路データを新しい順に次式を計算する。
【0071】
[数式5]T<time_now−time_m
この不等式が真であれば、携帯端末機からデータを取得し、偽であればDATA(time_m)は取得しない。この場合、time_mよりも古いデータは自動的に非取得となる。
【0072】
図14乃至図16は、本発明の第2実施形態を示している。本実施形態では、ノードとノードとの途中の経路において、進路が表示されるように構成しているものである。例えば図14の通路網のうち点Aと点Fとの区間のように曲がった道では、途なりに進めば次のノードに到達することができるが、その道の途中でその曲がりに合わせて携帯端末機12の進路の表示が変化していくと、利用者は正しい道を進んでいることが確信できて、安心である。そのためには、携帯端末機12は、加速度センサ及び地磁気センサを用いて、点F→Aの方向の通行者に関して、両ノード間の全距離を所定の区画に分割して各区画ごとに各通行者の進行方向を測定し、蓄積しておく。そしてその進行方向を図15の如く平均化する。そうすると図16(A)に示すような個々の道順から、同(B)に示すに示すように加算平均された道順が得られる。平均化した経路を図15(B)の如く反転させ、これを地点Aノードに記憶させる。これに基づいて進路を表示すれば良い。尚、案内を受ける通行者の歩行速度はひとそれぞれ異なるため、その速度に応じて進路を表示するように携帯端末機を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るシステムの概念図である。
【図2】図1のシステムの概略図である。
【図3】図1のシステムに利用するノードの構成図である。
【図4】図3のノードの設置例を示す図である。
【図5】図1の携帯端末機の構成図である。
【図6】図5の携帯端末機の機能を説明する図である。
【図7】図1のシステムの使用方法の説明図である。
【図8】図1のシステムの他の使用方向の説明図である。
【図9】図3のノードの制御の流れを示すフローチャートである。
【図10】図9のフローチャートの一部を詳説した図である。
【図11】図9のフローチャートの他の一部を詳説した図である。
【図12】図9のフローチャートの更に他の一部を詳説した図である。
【図13】図1のシステムのナビゲーションシステムの機能を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第2の実施形態に係るシステムの概念図である。
【図15】図14のシステムの機能説明図である。
【図16】図14のシステムにより平均化された経路の図である。
【符号の説明】
【0074】
2…ノード 4…通信手段 6…計時手段 8…記憶手段 10…演算処理部
12…携帯端末機 14…通信部 16…センサ部 18…記憶部 20…表示部
22…操作部 24…制御部 30…ノードデータベース 32…ナビゲーション装置
A、B、C…ノード設置点 X、Y…利用者

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通路網の分岐点を含む要所に設置した短距離通信用のノードと、通行者携帯用の端末機との間で経路に関する情報を交換するように設けた経路案内システムであって、
通行者が通過した一連のノード設置点A、B…の順序を携帯端末機12に記憶するとともに、
そのノード設置点の順序に関する経路情報を、当該通行者が各ノード2の近傍を通過する際に携帯端末機12から当該ノードへ送信することで、ノード2に蓄積し、
携帯端末機12を持った一の通行者が一のノード2から他のノードに向かうときに、過去に当該他のノードから一のノードへ逆行した他の通行者の経路情報の中から、これら逆向き通行者が一のノードに至る直前に通過したノード2を検索し、
これら直前ノードのうち最多頻度で表れるものの方向を最適の進路として決定し、
更にこの最適の進路を、当該一のノードから上記一の通行者の携帯端末機12に送信して、この携帯端末機で通行者に指示するようにしたことを特徴とする、経路案内システム。
【請求項2】
携帯端末機12からノード2に送信する位置情報に、隣接する2つのノード間の移動時間を含め、
上記ノード2では、複数の逆向き通行者が他のノードから一のノードへ到達するまでの移動時間を平均し、
上記最多頻度で表れる直前ノードに代えて移動時間が最短である直前ノードの方向を最適な進路としたことを特徴とする、請求項1記載の経路案内システム。
【請求項3】
各ノード2に蓄積された経路情報を情報入力時からの経過時間に応じて評価し、評価の低い情報から消去していく処理手段を備えることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の経路案内システム。
【請求項4】
情報源として利用可能な既知の通行者の経路情報を、これら通行者が通過した一連のノード設置点の順序として表された一般形式から、各通行者が最初に通ったノードの設置点と直前ノードの設置点との一対一の関係ごとにそれら通行者全体について出現頻度の累計又は平均移動時間を算出した減縮形式に変換し、
この減縮形式で各ノードに蓄積したことを特徴とする、請求項1、請求項2又は請求項3の何れかに記載した経路案内システム。
【請求項5】
情報源として利用可能な既知の通行者が通過した一連のノード設置点の順序として蓄積された記録の中から、各通行者が通った一のノード設置点とこの設置点を通って最初に到達した次点ノードの設置点との一対一の関係を、当該一のノードの次点ノード情報として、携帯端末機12に記憶するとともに、
各通行者が次点ノード以降に通り過ぎた各ノード2に上記次点ノード情報を蓄積し、
通路網上の離れた二箇所に居る2人の通行者が互いの携帯端末機を介して近傍のノード2に蓄積された次点ノード情報を交換し、この情報に基づく進路の指示に従うことで遭遇することができるようにしたことを特徴とする、請求項4に記載の経路案内システム。
【請求項6】
請求項1から請求項4の何れかに記載の経路案内システムをサブシステムとして包含する地域情報活用システムであって、
各ノードに蓄積された経路情報を回収する手段と、
回収した情報を蓄積し、出力条件に応じた形式で出力するデータベースと、
出力された情報を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする地域情報活用システム。
【請求項7】
上記請求項4又は請求項6に記載のシステムに用いられる携帯用の端末機であって、
携帯端末機自体の位置と方位とを認識して、一のノードから受信した最適な進路を携帯者に伝達する機能を有し、更に
携帯者の経路情報を、当該携帯者が通過した一連のノード設置点の順序として表された一般形式で記憶する機能と、
この一般形式の情報を、携帯者が通過した一のノードとこれ以外の任意のノードとの一対一の関係として表した減縮形式へ変換する機能と、
この減縮形式の情報を一のノード2へ送信する機能と、
を有することを特徴とする、経路案内システムの端末機。
【請求項8】
上記請求項4又は請求項6に記載のシステムに用いられる通信用のノードであって、
上記他のノード設置点から一のノード設置点へ移動した通行者の携帯端末機12から、当該通行者の経路情報を受信して、当該一のノードに至る直前のノードと当該他のノードとの一対一の関係で表された減縮形式として、複数の通行者に亘って出現頻度を累計し、或いは平均移動時間を算出するように設けたことを特徴とする、通信用のノード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−298404(P2007−298404A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−126825(P2006−126825)
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.ZIGBEE
【出願人】(000003621)株式会社竹中工務店 (1,669)
【Fターム(参考)】