説明

自動モード切替え装置

【解決手段】 自動装置モード切替え技術の説明をする。一実施形態において、電子装置は、電子装置の複数のモードにより、種々の機能を提供する。電子装置は、対応する取付装置に挿入したり、これから取外した時に、モード間でトグルするように構成される。一実施形態においては、電子装置を取付装置に挿入した時に、1つの動作モードが自動的に有効になる。電子装置を取付装置から取外すと、別の操作モードが自動的に有効になる。別の実施形態においては、電子装置の複数のモードを装置の複数の方向と関連づけることができる。方向検出装置は、方向を示す信号を出し、この信号は、検出された時、関連づけられた動作モードを自動的に有効にする。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
携帯電話、位置判定装置、オーディオプレーヤー、メディアプレーヤーなどの携帯型電子装置の人気がますます増大している。従来的に、電子装置は、例えば、電話サービスに限定された携帯電話、音楽の再生に限定されたオーディオプレーヤーなどの単一機能装置として構成されていた。
【0002】
携帯型電子装置の人気が増すにつれ、メーカーは、単一装置の複数のモードで複数の機能を提供する多機能装置を開発することで対応してきた。しかし、従来の携帯型電子装置を用いる場合、異なる機能およびモード間で相互作用して切替えをするためには、ユーザは異なる機能に関連づけられた異なるモードを手動で選択する必要があった。
【0003】
例えば、異なる機能またはモード間で切替えをするために、ユーザは手でスイッチを操作したり、装置上で実行している1つのアプリケーションを手動で閉じて、装置上で実行する別のアプリケーションを選択しなければならない。このように、従来の携帯型電子装置の機能およびモード間で切替えをするナビゲーションは時間がかかり、ユーザによる相当な介入が必要であるため、これはユーザにとって苛立ちの種となり、ユーザ経験から気を取られる元であった。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
自動装置モード切替え技術の説明をする。一実施形態において、電子装置は、電子装置の複数のモードにより、種々の機能を提供する。電子装置は、対応する取付装置に挿入したり、これから取外した時に、モード間で順に切替わる(トグルする)ように構成される。一実施形態においては、電子装置を取付装置に挿入した時に、1つの動作モードが自動的に有効になる。電子装置を取付装置から取外すと、別の動作モードが自動的に有効になる。別の実施形態においては、電子装置の複数のモードを装置の複数の方向と関連づけることができる。方向検出装置は、方向を示す信号を出し、この信号は、検出された時、関連づけられた動作モードを自動的に有効にする。
【0005】
本概要は、詳細な説明および図面で詳しく説明した対象物を紹介するためでのみ提供している。従って、概要は、絶対的な特徴を説明するものであるとして、或いは特許請求の範囲を定めるために用いているものとして考慮されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
添付図面を参照しながら、詳細な説明を行う。図面において、参照符号の最も左側の桁は、その参照符号が初出した図面を同定する。説明および図面において、別の箇所で同一の参照符号を用いている場合、同様または同一な対象物を示す。
【図1】図1は、自動装置モード切替え技術を用いることができる環境の一実施例を示す図である。
【図2】図2は、図1の環境における電子装置の一実施例をより詳しく示す図である。
【図3】図3は、電子装置を対応する取付装置に挿入したり、これから取外すことにより、電子装置の動作モードがトグルされる手順の一実施例を示す流れ図である。
【図4】図4は、図3に示した自動装置モード切替え手順の一実施例を示す図である。
【図5】図5は、装置の方向の判定に基づいて電子装置の動作モードを有効にする手順の一実施例を示す流れ図である。
【図6】図6は、図5に示した自動装置モード切替え手順の一実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
概要
携帯型電子装置の人気が増すにつれ、製造メーカーは、単一装置の複数のモードで複数の機能を提供する多機能装置を開発することで対応している。従来、これらの装置でモードを切替えるには時間がかかり、ユーザによる相当な介入が必要であった。例えば、異なる機能またはモード間で切替えをするために、ユーザは手でスイッチを操作したり、装置上で実行している1つのアプリケーションを手動で閉じて、装置上で実行する別のアプリケーションを選択しなければならない。モードを切替えるこの相互作用は、特にユーザが「移動中」、例えば、自動車を運転中、ハイキング中などの場合に、ユーザにとって相当な苛立ちの種にもなる。
【0008】
従って、自動装置モード切替え技術の説明をする。一実施形態において、電子装置は、電子装置の複数のモードにより、種々の機能を提供する。電子装置は、対応する取付装置に挿入したり、これから取外した時に、モード間でトグルするように構成される。例えば、電子装置を取付装置に挿入した時に、1つの動作モードが自動的に有効になる。電子装置を取付装置から取外すと、別の動作モードが自動的に有効になる。別の実施形態においては、電子装置の複数の異なるモードを装置の複数の方向と関連づけることができる。方向検出装置は、方向を示す信号を出す。信号により装置の方向が検出されると、関連づけられた動作モードが自動的に有効になる。
【0009】
以下に、自動装置モード切替え技術を実行する環境、および実行するように動作可能な装置の実施例をまず説明する。次いで、その環境および装置の実施例で用いることができる手順の実施例を、その趣旨および範囲から逸脱しない限りでそれ以外の他の環境および装置で用いることができる手順の実施例と共に説明する
【実施例1】
【0010】
環境の実施例
図1は、自動装置モード切替え技術を用いることができる環境100の一実施例を示す図である。図示した実施例において、環境100は電子装置102を含む。電子装置102は、電子装置102の様々なアプリケーションモジュールおよび動作モードにより、種々の機能を提供するように構成することができる。種々の機能を提供するのに適した種々の電子装置102が考えられる。例えば、電子装置102は、携帯電話、位置判定装置、携帯型コンピュータ、携帯情報端末(personal digital assistant:PDA)、マルチメディア装置、ゲーム装置、および/またはその組合せを含む(これに限定されるものではないが)装置として構成することができる。以下の説明において、電子装置102など、言及した要素は、1若しくはそれ以上の構成要素について言及しており、従って、約束事として、同一の参照符号を用いて、単一の要素(例えば、"the electronic device 102")を指す場合もあれば、複数の要素(例えば、"the electronic devices 102"、"the plurality of electronic devices 102"など)を指す場合もある。
【0011】
一実施形態において、電子装置102は位置判定機能を含む。例えば、電子装置102は、GPS衛星108から信号データ106を受信する機能を代表するグローバルポジショニングシステム(Global Positioning System:GPS)受信機104を含むものとして図示されている。電子装置102はまた、異なる装置(部品/周辺機器)間で、および/または1若しくはそれ以上のネットワーク112上で、電子装置102がデータを送受信できるようにする通信機能を代表する通信モジュール110を含む。通信モジュール110は、1若しくはそれ以上のアンテナ、ブラウザ、トランスミッタおよび/または受信機、無線装置、データポート、ソフトウェアインターフェースおよびドライバ、ネットワーキングインターフェース、データ処理部品、などを含む(これに限定されるものではないが)種々の通信部品および機能を代表するものである。
【0012】
1若しくはそれ以上のネットワーク112は、環境100の各要素間での通信のために個々に、または組合わせて用いることができる、種々の異なる通信経路およびネットワーク接続を代表するものである。このように、1若しくはそれ以上のネットワーク112は、単一のネットワークまたは複数のネットワークを用いて実現する通信経路を表わすことができる。さらに、1若しくはそれ以上のネットワーク112は、インターネット、イントラネット、衛星ネットワーク、セルラーネットワーク、モバイルデータネットワーク、有線および/またはワイヤレス接続などを含む(これに限定されるものではないが)、考えられる様々な異なる種類のネットワークおよび接続を代表するものである。
【0013】
ワイヤレスネットワークの例は、802.11または802.16(Wi−Max)規格のようなInstitute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE)の1若しくはそれ以上の規格、Wi−Fi Allianceが公表しているWi−Fi規格、Bluetooth Special Interest Groupが公表しているBluetooth(登録商標)などに従って通信用に構成されたネットワークを含む(これに限定されるものではないが)。ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus:USB)、イーサネット(登録商標)、シリアル接続などを介する有線通信も考えられる。
【0014】
例えば、電子装置102は、通信モジュール110で代表する機能により、1若しくはそれ以上のネットワーク112経由で携帯電話プロバイダ114およびインターネットプロバイダ116と通信し、各々、電話サービス118および様々なコンテンツ120を受けるように構成することができる。コンテンツ120は、種々のコンテンツを代表するものであり、その例は、ウェブページ、サービス、音楽、ビデオ、電子メールサービス、インスタントメッセージなどを含む(これに限定されるものではないが)。
【0015】
言及したように、電子装置102は、位置を判定するように構成することができる。特に、電子装置102は、GPS受信機104を介してGPS衛星108から受信した信号データ106を管理・処理できる位置判定モジュール122を含むことができる。例えば、電子装置102は、1若しくはそれ以上の位置データプラットフォームおよび/または位置データトランスミッタ(その例は、GPS衛星108として図示してある)により送信された信号データ106を受信することができる。位置判定モジュール122は、受信された信号データ106の処理によって地理的位置を判定するように動作可能な機能を代表するものである。信号データ106は、例えばタイミング信号、レンジング信号、エフェメリデス(ephemerides、詳細な衛星軌道データ)、アルマナック(almanacs、概略の衛星軌道データ)など、位置判定に用いるのに好適な様々なデータを含むことができる位置判定モジュール122はまた、位置のマップ表示、速度および距離の追跡、ナビゲーション指示の提供、トリップデータの提供など、その他の様々な位置判定機能を提供するように構成することができる。このように、位置モジュール122は、様々な位置判定機能を提供するために、GPS衛星108からの信号データ106を管理・処理することができるが、その詳しい説明を、図2に関して行う。
【0016】
図1に関してGPSシステムを説明・図示したが、地上システム(例えば、セルラータワーから位置データをブロードキャストするワイヤレス電話ベースのシステム)、位置信号を送信するワイヤレスネットワークなど、他の広範な種類の位置システムを用いることが可能なことが明らかであろう。例えば、位置判定機能は、サーバベースアーキテクチャでサーバを用いて、地上インフラストラクチャから、1若しくはそれ以上のセンサ(例えば、ジャイロ、オドメータ、および磁力計)により、推測航法(dead−reckoning)技術を使用して、などの実施ができる。
【0017】
本明細書で説明した自動装置モード切替え技術によると、電子装置102はまた、モードマネージャモジュール124を含むものとして図示してある。モードマネージャモジュール124は、様々な入力に応答して電子装置102の複数の動作モードをトグル、選択、有効化、およびその他の形で管理する機能を代表するものである例えば、動作モードは、電子装置102を対応する取付装置に挿入したり、これから取外すことにより、有効になり、またはトグルされるが、その詳しい説明を、図3〜図4に関して行う。別の実施例において、動作モードは、例えば方向、運動、速度、衝撃など、電子装置102の操作が行われたことを検出した時に、有効になり、またはトグルされる。電子装置102の操作検出に基づくモード切替えの詳しい説明を、図5〜図6に関して行う。様々なその他の実施例も考えられる。
【0018】
動作モードは、様々なハードウェア、ソフトウェア、およびその組合せにより電子装置102が提供する種々の独特の機能を表わす。例えば、1つの動作モードは、GPS受信機104および位置判定モジュール122により提供される位置判定機能(例えば、ナビゲーション)に対応する。別の動作モードは、携帯電話ネットワーク(例えばネットワーク112)および通信モジュール110を介して提供される電話サービス118に対応する。さらに別の動作モードは、ワイヤレスネットワーク(例えばネットワーク112)および通信モジュール110を介してインターネットプロバイダ116から提供されるコンテンツ120の受信に対応する。
【0019】
多様な機能を提供するために、電子装置102は、種々のデバイスアプリケーション126を含むことができる。デバイスアプリケーション126の少なくともいくつかは、電子装置102の特定の動作モードに関連する機能を提供する。例えば、位置判定モジュール122は、別個のものとして図示したが、位置判定モードまたはナビゲーションモードに関連するデバイスアプリケーション126と考えることもできる。
【0020】
さらに、デバイスアプリケーション126は、種々の動作モードの各機能と相互作用できるようにするためにディスプレイ装置130に出力される、対応するユーザインターフェース128(x)を形成するように動作することができる。このように、特定のユーザインターフェース128(x)は、対応する動作モードが選択されるか有効となった時に、選択されたか有効となった動作モードに関連する機能とユーザが相互作用できるように出力される。電子装置102の複数の動作モードにより提供される様々な機能の詳しい説明を、以下で図2に関して行う。
【0021】
図2は、図1の電子装置102の一実施例200をより詳しく示す図である。特に、図1の電子装置102の一実施例を、位置判定装置202として示してある。
【0022】
図2の実施例の位置判定装置202は、種々の処理および記憶能力を提供するために用いることができる各プロセッサ204およびメモリ206を含むものとしてで示してある。本実施例の位置判定装置202は、さらに、位置判定装置202の様々な手動操作を判定する機能を代表する方向検出装置208を含む。方向検出装置208は、方向、動き、速度、衝撃などの検出を含む(これに限定されるものではないが)位置判定装置202の様々な手動操作の検出を可能にする信号を提供するよう、様々な方式で構成することができる。例えば、方向検出装置208は、加速度計、ジャイロスコープ、速度計、容量性または抵抗性タッチセンサなどの、単体で、または組合わせて用いる様々な要素を代表するものである。自動装置モード切替え技術を実施するための方向検出装置208の動作の詳しい説明を、図5〜図6に関して行う。
【0023】
プロセッサ204は、その形成素材や用いる処理機構によって制限されず、従って、半導体および/またはトランジスタ(例えば、電子集積回路(integrated circuits:ICs))などにより実施することができる。さらに、位置判定装置202用に単一のメモリ206を図示しているが、例えばランダムアクセスメモリ(random access memory:RAM)、ハードディスクメモリ、リムーバブルメディアメモリ(例えば、メモリ206は、取外し可能なメモリカートリッジを受けるスロットにより実施できる)や、その他のコンピュータ読取り可能媒体など、広範囲なメモリの種類および組合せを用いることができる。
【0024】
図2の実施例において、位置判定モジュール122、モードマネージャモジュール126、および通信モジュール110は、プロセッサ204で実行されるものとして図示されており、また、メモリ206内に記憶可能である。
【0025】
メモリ206は、デバイスアプリケーション126、GPS受信機104から受信される信号データ106、位置判定装置202によりローカルで維持管理されるマップデータ210、および様々なデバイスアプリケーション126により形成・出力されるユーザインターフェース128(x)を記憶するものとして示してある。
【0026】
追加のデバイスアプリケーション126は、ブラウザ212アプリケーション、電話214アプリケーション、およびメディア216アプリケーションを含むものとして示してある。これらのアプリケーションの各々が、位置判定装置202の動作モードの1つに対応する。ブラウザ212は、電子メールサービスを受ける、インスタントメッセージを送受信する、ウェブページを閲覧する、ビデオプログラムやその他のコンテンツ120をダウンロードする、など図1のインターネットプロバイダ116からのコンテンツ120と相互作用するためにプロセッサ204上で実行可能な機能を代表するものである。電話214アプリケーションは、携帯電話呼の発着信、連絡先の管理、テキストメッセージの作成/送信/受信など、図1の携帯電話プロバイダ116からの電話サービス118を受けるためにプロセッサ204上で実行可能な機能を代表するものである。メディア216アプリケーションは、メディアの整理、メディアの再生、メディアの編集など、音楽ファイル、写真、およびビデオを含むメディアコンテンツライブラリを管理するためにプロセッサ204上で実行可能な機能を代表するものである。電子装置102にさらなる機能を提供するために、その他218の種々のアプリケーションを含めることもできる。これらのデバイスアプリケーション126は、位置判定モジュール122と同様に、種々の独特の機能を別々の時点に利用可能にし、および/または有効にする位置判定装置202の種々の動作モードに対応する。例えば、位置判定装置202は、ナビゲーションモード、インターネットモード、電話モード、およびメディアモードを有し、その各々が位置判定モジュール122、ブラウザ212、電話214アプリケーション、およびメディア216アプリケーションに各々対応する。
【0027】
その他218のアプリケーションは、ゲーム、データベース、生産性スイート、オペレーティングシステム、ドライバ、デスクトップアプリケーション、デバイス専用アプリケーションなどを含む(これに限定されるものではないが)ことができる。その他218のアプリケーションはまた、例えばゲームモードおよび/または生産性スイートなどの動作モードに対応する。
【0028】
動作において、モードマネージャモジュール124は、位置判定装置202の動作モードを有効化、選択、トグル、および/またはその他の形で管理することができる。例えば、図示した例において、位置判定モジュール122をプロセッサ204上で実行すると、結果として、図2に示した対応するユーザインターフェース128(1)が出力として形成され、位置判定機能が提供される。ユーザインターフェース128(1)が有効な時、位置判定装置202はナビゲーションモードにあると考えられる。様々な入力に応答して、モードマネージャモジュール124は、別のモードへのモード切替えを行い、その結果、別のデバイスアプリケーション126が実行され、および/または有効化され、この別のモードに対応する別のユーザインターフェース128(x)が出力される。モードマネージャモジュール124にモード間の自動切替えをさせる種々の入力が考えられ、以下の図面に関して説明する。
【0029】
特に、特定の動作モードが有効の時、対応するデバイスアプリケーション126を、プロセッサ204上でアクティブ状態として実行することができる。アクティブ状態では、デバイスアプリケーション126は、位置判定装置202の基本的機能を提供する。対応するユーザインターフェース128(x)が、ディスプレイ装置130のフォアグラウンド部に出力され、例えば、対応するユーザインターフェース128(x)が眼に見えるようになる。特定の動作モードが有効でない(例えば、他のモードが有効である)時、対応するデバイスアプリケーション126を、プロセッサ204上でバックグラウンド状態として実行することができる。バックグラウンド状態にある時、対応するデバイスアプリケーション126は、関連する機能を提供する動作を継続する。しかし、対応するユーザインターフェース128(x)は閉じられ、有効なインターフェースの後ろに送られ、最小化されるなどして、ディスプレイ装置上で見えないようになる。これに加え、または代替として、動作モードの切替えにより、アクティブな、またはアクティブでない動作モードに対応するデバイスアプリケーション126を各々開始または終了するように実行することができる。このように、動作モード切替えは、対応するデバイスアプリケーション126の状態をアクティブからバックグラウンドへ自動切替えする工程と、および/または自動的に開始・終了するようにデバイスアプリケーション126を実行させる工程とを含む。
【0030】
例えば、電話モードで開始された電話呼は、例えば、自動音声認識、スピーカーホン、ワイヤレスヘッドセットなど、様々なハンドフリー相互作用によるなどして、ナビゲーションモードが有効な場合、バックグラウンド状態で継続することができる。同様に、ターン・バイ・ターン(turn−by−turn)方式の指示など、ナビゲーションモードで開始された位置判定機能は、着信呼に応えるために電話モードが選択された時には、バックグラウンド状態で継続することができる。このように、基本的機能は、モード切替えし、対応するデバイスアプリケーション126をアクティブ状態で実行することにより選択することができ、その一方、非アクティブモードの機能は、バックグラウンド状態で別のデバイスアプリケーション126を実行することにより利用可能であり続ける。
【0031】
本明細書で説明する目的で、位置判定機能は、種々の異なるナビゲーション技術や、1若しくはそれ以上の位置を「知る」ことによりサポートされるその他の技術に関連する。例えば、位置判定機能は、位置情報、タイミング情報、速度情報、およびその他の様々なナビゲーション関連データを提供するために用いることができる。従って、位置判定装置202は、広範な機能を実行するよう、様々な方式で構成することができる。例えば、位置判定装置202は、図示したような屋外ナビゲーション、車両ナビゲーション、航空ナビゲーション(例えば、飛行機、ヘリコプタ用)、海上ナビゲーション、パーソナル用(例えば、フィットネス関連機器の一部として)などのために構成することができる。従って、位置判定装置202は、前述した1若しくはそれ以上の技術を用いて位置を判定する様々な装置を含む。
【0032】
位置判定モジュール122は、例えば、GPS受信機104経由で受信した信号データ106を、メモリ206に記憶されたマップデータ210と組合わせて用いて、ナビゲーション指示(例えば、入力された目的地までのターン・バイ・ターン方式の指示)を発生したり、現在位置をマップ上に表示するなどのために実行可能である。位置判定装置202は、信号データ106を受信すると共に、図1の1若しくはそれ以上のネットワークを介する通信など、その他の通信を行うために、1若しくはそれ以上のアンテナを含むことができる。位置判定モジュール122はまた、現在速度の判定、到着時刻の計算など、他の位置判定機能を提供するためにも実行可能である。
【0033】
一実施形態において、位置判定装置202は、同時係属中の2008年1月24日付で出願されたLawrence W.Beasonによる米国特許出願第______________号(名称「Antenna Configuration for Device Having Location Determining Capability」、同出願の全文をここに引用によって加える)に記載されているように、位置判定装置202が異なる各配置および/または方向になっている場合に信号データ106を受信するように構成された少なくとも2本のアンテナ222を含む。
【0034】
このような2本のアンテナ222を有する位置判定装置202の動作モード切替えは、位置判定機能を提供するために異なるアンテナ間で動作を自動的に切替える工程を含む。例えば、本明細書で説明したように方向検出装置208により方向の変化が検出されると、これに対応して、異なる方向でGPS衛星108からの信号データを受信する第1および第2のアンテナ間で使用の切替えが行われる。同様に、例えば、本明細書で説明したように取付ブラケットに挿入したり、これから取外すことにより位置判定装置202の配置が変化すると、これに対応して、異なる配置でGPS衛星108からの信号データを受信する第1および第2のアンテナ222間で使用の切替えが行われる。アンテナ222間の切替えが行われると同時に、動作モードがさらに変更される(例えば、ナビゲーションモードから電話モードへ切替え)こともあれば、この点以外は有効モードが同一のままとなる(例えば、動作モード切替えにより、使用するアンテナが変更されるが、ナビゲーションモードが有効であり続ける)こともある。様々なその他の実施例も考えられる。
【0035】
位置判定装置202は、位置判定装置202を通して提供される様々な機能と相互作用するための、ユーザからの入力を受けるように構成する。例えば、位置判定装置202は、直接のタッチ、間接的タッチ(例えば、電場、熱、またはその他のタッチスクリーンの表面特性)による表面接触、圧力などに応答するタッチスクリーンで構成する。従って、ユーザインターフェース128(x)は、様々な機能を実行するタッチスクリーンの選択可能な領域を画定するように構成する。また、ボタン、ダイヤル、マイクロホンなど、様々な入力コントローラ220を設けて、さらなる種類のユーザ入力を受けるようにすることができる。方向検出装置208は、位置判定装置202上での極端なタッピング、位置判定装置202の回転、動きなど、他の種類のユーザ操作を認識するための信号を出す。
【0036】
一般的に、本明細書に記載した機能の全ては、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア(例:固定論理回路)、手動処理、またはこれらの実施形態の組合せを用いて実施することができる。本明細書で用いた「モジュール」および「機能」の語は、一般的に、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはその組合せを表わす。例えば、ソフトウェアによる実施形態の場合、モジュールは、図2の位置判定装置202と共にプロセッサ204などのプロセッサ上で実行された時に指定タスクを実行する実行可能命令を表わす。プログラムコードは、1若しくはそれ以上のコンピュータ読取り可能媒体内に記憶することができ、その一例は、図2の位置判定装置202と関連するメモリ206である。
【実施例2】
【0037】
手順の実施例
以下の説明は、前述したシステムおよび装置を用いて実施できる自動装置モード切替え技術を説明するものである。各手順の態様は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはその組合せにより実施することができる。手順は、1若しくはそれ以上の装置で実行される動作を指定するブロック一式として図示してあり、必ずしも各ブロックで動作の実行について図示してある順序に制限されない。以下の説明の一部において、図1の環境100および図2の装置の実施例に言及していることがある。以下に説明した技術の特徴は、プラットフォームに依存しないこと、すなわち、この技術は、種々のプロセッサを有する種々の市販のコンピューティングプラットフォームで実施可能なことである
図3は、電子装置を対応する取付装置に挿入したり、これから取外すことにより、電子装置の動作モードがトグルされる手順300の一実施例を示す流れ図である。手順300の説明において、一実施例の位置判定装置202を対応する取付装置402に挿入したり、これから取外す様子を示す実施例400を示した図4に言及する。
【0038】
ここで図4を参照すると、図示した実施例による取付装置402は、対応する位置判定装置202を固定するよう、様々な方式で構成することができる。例えば、取付装置402は、ボート、自動車、航空機などの中で用いる場合、位置判定装置202に固定するブラケットとして配設することができる。取付装置402は、インターフェース404、固定部406、および1若しくはそれ以上の支持部408を含むように配設する。インターフェース404は、位置判定装置202を取付装置402に挿入した時に位置判定装置202を外部電源、アンテナ、ネットワーク接続などにつなぐ様々な電気接点およびコネクタを含むように構成する。一実施形態において、固定部406は、取付装置402および挿入された位置判定装置202をダッシュボード、フロントガラスなどに固定する吸盤部として構成する。固定マウント、ダッシュ内マウント(固定式および取外し可能式の両方)、ビーンバッグマウントなどを含む、その他の種々の固定部406も考えられる。同様に、取付装置402に挿入された時に位置判定装置202を保持および/または配置するのに適した種々の支持部408が考えられる。
【0039】
図3の手順300に戻ると、装置が装置に対応する取付装置の外側にある時、装置は第1の動作モードで動作する(ブロック302)。例えば、図4の上側に配置410を図示してあり、ここでは、位置判定装置202が取付装置402の外側にある、すなわちこれから取外された状態で図示してある。この例において、位置判定装置202は第1の動作モードで動作する。特に、本実施例の位置判定装置202は図4において、電話モードで動作中として示されており、ここでは、対応するユーザインターフェース128(2)が位置判定装置202上で有効となっている。第1の動作モード(例えば、電話モード)において、図2の電話214アプリケーションは、アクティブ状態のプロセッサ204上で実行されてユーザインターフェース128(2)を形成および/または出力し、呼の発着信、テキストメッセージ、連絡先の管理など、様々な電話機能を提供する。モードマネージャモジュール124は、位置判定装置202が取付装置402の外側にある時に、電話モードをデフォルトまたは通常の動作モードとして選択および/または設定するように動作可能である。従って、位置判定装置202が取付装置402の外側にある時には、モードマネージャモジュール124は電話214アプリケーションを動作させる。これは、既に動作していない場合には電話214アプリケーションを実行し、バッグクラウンド状態で動作している場合には電話アプリケーションをアクティブにし、および/または電話214アプリケーションに対応するユーザインターフェース128(2)を閲覧者にアクティブに表示するようディスプレイ装置130上の表示を切替える工程を含む。さらに、電話機能を利用できるようにするインターフェース128(2)は、図示したように、デフォルトとして縦方向で表示されるように配置し、これもモードマネージャモジュール124で制御する。
【0040】
装置が取付装置に挿入されたことが検出される(ブロック304)。例えば、図4はさらに、位置判定装置202を取付装置402内に取付ける挿入行為412を示している。その結果が配置414であり、ここでは、位置判定装置202が取付装置402に挿入された(例えば、接続された)状態で図示されている。一実施形態において、位置判定装置202は、図示したように横方向に取付けるように構成する。位置判定装置202は、挿入行為412が行われた時、その挿入行為412を検出するように様々な方式で構成することができる。例えば、モードマネージャモジュール124は、位置判定装置202が取付装置402のインターフェース404部に接続されたことに基づいて、挿入を検出する。位置判定装置202とインターフェース404との間の電気的接触により、入力信号がモードマネージャモジュール124で検出されることになり、すると、モードマネージャモジュールは、応答して、位置判定装置202の動作モード選択に関連する様々なアクションを開始する。位置判定装置202の挿入・取外しを検出するその他の様々な技術も考えられるが、その例は、挿入時に方向検出装置が発生する信号を用いるもの、衝撃および/または動きを検出するために加速度計を用いるもの、および位置判定装置202の挿入・取外時に動作する機械式スイッチを位置判定装置202につないで用いるものを含む(これに限定されるものではないが)。
【0041】
装置のモードは、挿入に応答して、第1の動作モードと第2の動作モードとの間でトグルされる(ブロック306)。例えば、モードマネージャモジュール124が挿入行為412を検出すると、モードマネージャモジュール124は、位置判定装置202のモードをトグルさせるように動作する。特に、実施例の位置判定装置202は、第2の動作モード(例えば、ナビゲーションモード)で動作中として図示されており、ここでは、位置判定機能を提供する、対応するユーザインターフェース128(3)が位置判定装置202上で有効となっている。第2の動作モード(例えば、ナビゲーションモード)において、図2の位置判定モジュール122は、アクティブ状態のプロセッサ204上で実行されてユーザインターフェース128(3)を形成し、これを出力して、ターン・バイ・ターン方式の指示、速度および距離計算、ルートプランニングなど、様々なナビゲーション機能を提供する。モードマネージャモジュール124は、位置判定装置202が取付装置402内に取付けられている時に、ナビゲーションモードをデフォルトまたは通常の動作モードとして選択および/または設定するように動作可能である。従って、位置判定装置202が取付装置402内に挿入されている時には、モードマネージャモジュール124は位置判定モジュール122を動作させる。これは、既に動作していない場合には位置判定モジュール122を実行し、バッグクラウンド状態で動作している場合には位置判定モジュール122をアクティブにし、および/または位置判定モジュール122に対応するユーザインターフェース128(3)を閲覧者にアクティブに表示するようディスプレイ装置130上の表示を切替える工程を含む。さらに、位置判定機能を利用できるようにするインターフェース128(3)は、図示したように、デフォルトとして横方向で表示されるように配置し、これもモードマネージャモジュール124で制御する。
【0042】
第2の動作モードで装置が動作する(ブロック308)。例えば、位置判定装置202が取付装置402内に取付けられている時、ユーザインターフェース128(3)は、図4の配置414に関して図示したように、ディスプレイ装置上にアクティブに表示される。
【0043】
従って、モードマネージャモジュール124は、位置判定装置202の取付装置402への接続を監視し、位置判定装置202の挿入または取外しが検出された時、例えば、インターフェース404に接続されるかこれから外された時に、動作モード間で選択、トグル、またはその他の形で切替えるアクションを行うように構成する。一般的に、動作モード間でトグルまたは選択すると、アクティブモードまたは「基本的」モードを選択したものと考えられる。従って、選択された「基本的」モードにより、どのデバイスアプリケーション126が実行され、および/またはフォアグラウンドでアクティブ状態であるか、また、どの対応するユーザインターフェース128(x)がディスプレイ装置130で表示されているかが決まる。さらに、異なる動作モードに対応するユーザインターフェース128(x)は各々、異なる機能(例えば、電話機能や位置判定機能)に関連づけられるため、選択された「基本的」モードにより、所定の時点で利用できる対応する機能が変更される。
【0044】
どの動作モードを「基本的モード」として選択したかとは無関係に、複数の異なるデバイスアプリケーション126が動作し続けることに留意されたい。従って、前述したように、電話モードにおいて、位置判定モジュール122はバックグラウンド状態で尚も動作し続け、位置計算、ターン・バイ・ターン方式のナビゲーション提供などを行う。しかし、電話モードにおいては、ユーザインターフェース128(2)により直接利用できる基本的機能は電話機能である。同様に、ナビゲーションモードにおいては、電話214アプリケーションはバックグラウンド状態で尚も動作し続け、呼の着信、有効な呼の継続などを行う。例えば、ナビゲーションモードにおいて電話214アプリケーションは、図示したようにナビゲーションモードで出力されるユーザインターフェース128(3)を介して「ハンドフリー」電話機能を提供するように動作する。しかし、ナビゲーションモードにおいては、ユーザインターフェース128(3)を介して直接利用できる基本的機能は位置判定機能である。
【0045】
図4の実施例において、異なる動作モード、すなわち電話モードおよびナビゲーションモードはまた、各々縦方向および横方向で位置判定装置202上に表示されるように示されている。このように、所定の時点に位置判定装置202上で利用できるアクティブ機能を変更する工程の他、動作モードの変更は、方向を縦方向および横方向に、また、その逆方向に変更する工程を含む。しかし、別の実施例において、動作モードの変更は、装置の方向を変更しなくても行うことができる。例えば、配置410および414で図示した電話モードおよびナビゲーションモードは各々、縦方向で、あるいは横方向で表示することができる。一実施形態において、位置判定装置202上で利用できる1若しくはそれ以上の動作モードと関連づけられた方向は、ユーザにより構成可能とすることができる。
【0046】
装置が取付装置から取外されたことが検出される(ブロック310)。例えば、図4はさらに、取外し行為416を示しており、この取外し行為により、位置判定装置202が取付装置402に取付けられている配置414から、位置判定装置202が取付装置402の外側にある配置410に来るように変更される。例えば、ユーザは、電話呼に応える、車両から降りる時に位置判定装置202を持っていく、などのために位置判定装置202を取外す。モードマネージャモジュール124はさらに、取外し行為416を検出するように構成する。特に、位置判定装置202がインターフェース404から取外されたことを、モードマネージャモジュール124が検出する。次いで、取外し行為416の検出に応答して、モードマネージャモジュール124は、位置判定装置202の対応する動作モードの選択に関連する様々なアクションを開始する。
【0047】
装置のモードは、取外しに応答して、第2の動作モードと第1の動作モードとの間でトグルされる(ブロック312)。例えば、図4において位置判定装置202が取付装置402から取外されると、動作モードは配置414のようなナビゲーションモードから、配置410のような電話モードにトグルされる。すると、位置判定装置202は、ブロック302のように電話モード(例えば、第1の動作モード)で動作する。
【0048】
手順300を、図4に示したようにナビゲーションモードと電話モードとの間でトグルさせることに関して説明したが、当然、メディアモード、ゲームモード、インターネットモードなど、他のモードを配置410、414と関連づけることもできる。一実施形態において、ユーザは、位置判定装置202が挿入された時、および位置判定装置202が取外された時にどのモードがアクティブとなるか設定するよう、位置判定装置202を構成することができる。ここで説明した動作モード間のトグルまたは切替えは、位置判定装置202が取付装置402に挿入されたり、これから取外されたことに応答して、ユーザからのさらなる入力なしに行われることに留意されたい。従って、ユーザは、選択可能なボタンを押す、装置上で移動して開閉するアプリケーションを選択する、などの形でモードを積極的に選択する必要がない。
【0049】
もちろん、ユーザは尚も、外側にある配置410または挿入された配置414のいずれかにおいて、様々な利用可能なモード(ナビゲーション、電話、インターネットゲーム、メディアなど)の中から手動で選択することができる。しかし、モードマネージャモジュール124は、取外し行為416が検出された時には配置410と関連づけられたデフォルトまたは「基本的」動作モードを自動的に選択し、挿入行為412が検出された時には配置414と関連づけられたデフォルトまたは「基本的」動作モードを自動的に選択するように構成される。このように、位置判定装置202は、種々のモードで動作して種々の機能を提供することができ、位置判定装置202が対応する取付装置402に挿入されたり、これから取外されたことに応答して特定のモードに自動的に切替えられる。
【0050】
動作モードの自動切替えまたはトグルは電力管理上の利点にもつながることに留意されたい。例えば、位置、ターン・バイ・ターン方式の指示などの計算のために連続的に用いられるナビゲーションモードは、電話モードまたはその他の動作モードよりも比較的多量の電力を消費する。従って、ナビゲーションモードにおいては、他のモードと比べて電池が速く消耗される。電子装置102が対応する取付装置402から取外された時に電話モードまたはその他の動作モードに自動的に切替えることにより、電力消費量が相応じて低減し、その結果、電池の寿命が延びる。
【0051】
図5は、装置の方向の判定に基づいて装置の動作モードを有効にする手順500の一実施例を示す図である。手順500の説明において、一実施例の位置判定装置202の複数の方向、およびこの複数の方向に関連づけられた対応する動作モードを示す実施例600を示した図6に言及する。
【0052】
装置の複数の動作モードが、装置の複数の方向と関連づけられている(ブロック502)。例えば、図2の位置判定装置202は、様々な動作モードおよび対応するデバイスアプリケーション126により、様々な機能を提供するように構成することができる。例えば、位置判定モジュール122は、ナビゲーションモードにおいて位置判定機能を提供し、電話214アプリケーションは、電話モードにおいて携帯電話機能を提供する。インターネットモード、メディアモード、ゲームモードなど、様々なその他のモードも考えられる。位置判定装置202は、位置判定モジュール124を介して、異なる「基本的」モードを装置の異なる方向に関連づける。例えば、位置判定装置202は、縦方向である時は第1のモードが自動的に選択され、横方向である時は第2のモードが自動的に選択されるように構成する。これに加え、または代替として、モードマネージャモジュール124は、異なる動作モードのうちどれを位置判定装置202の異なる方向に関連づけるかをユーザで設定できるようにする。
【0053】
ここで図6を参照すると、異なる動作モードを装置の異なる方向に関連づける様子を示す一実施形態600を示してある。例えば、図6は、位置判定装置202の横方向602および縦方向604を示している。位置判定装置202は、操作行為606により、方向604、604間で置換え可能である。この場合、操作行為606は、例えばユーザの手動操作により、位置判定装置202を約90度回転させることに相当する。
【0054】
さらに、方向602、604の各々は、異なる各動作モードと関連づけることができる。図6の実施例において、横方向602は、主に位置判定機能を提供するナビゲーションモードと関連づけられた状態で示されている。縦方向604は、主に携帯電話機能を提供する電話モードと関連づけられた状態で示されている。
【0055】
装置の第1の方向が検出される(ブロック504)。第1の方向である時、第1の方向と関連づけられた第1の動作モードが有効となる(ブロック506)。例えば、図6の位置判定装置202のユーザは、位置判定装置202を操作して横方向602にする。図2に関して言及したように、位置判定装置202は、モードマネージャモジュール124が位置判定装置202の方向を検出できるようにする方向検出装置208を含む。方向検出装置208は方向を示す信号を出し、この信号をモードマネージャモジュール124が用いて方向の変化を検出し、現在の方向を判定する。この実施例においては、方向検出装置208を介して、モードマネージャモジュール124は位置判定装置202が横方向602であることを認識する。位置判定装置202が横方向602に操作されたというこの判定に基づいて、モードマネージャモジュール124はナビゲーションモードを有効にするように動作する。例えば、ナビゲーションモードに対応する位置判定装置122が実行され、および/またはアクティブ状態となるように有効化され、また、位置判定機能を提供するための対応するユーザインターフェース128(1)が表示される。
【0056】
第1の方向から第2の方向への方向の変化が検出される(ブロック508)。検出に応答して、第2の方向に対応する第2の動作モードが有効になる(ブロック510)。先の実施例で続けると、方向検出装置208を介して、モードマネージャモジュール124は図6の位置判定装置202が縦方向604に操作されたことを検出する。従って、モードマネージャモジュール124は、電話モードを有効にするよう動作する。電話モードにおいては、電話モードに対応する電話214アプリケーションが実行され、および/またはアクティブ状態となるように有効化され、また、携帯電話機能を提供するための対応するユーザインターフェース128(2)が表示される。このように、位置判定装置202の検出された方向に基づいて、位置判定装置202の動作モードを選択、トグルなどの形で切替えることができる。
【0057】
当然、別の方向を別の動作モードと関連づけることもできる。例えば、図6はさらに、操作行為610により到達することできる「上下逆」の横方向608を示している。この場合、操作行為610は、位置判定装置202を縦方向604から約90度回転させることに相当する。当然、「上下逆」の横方向608は、横方向602から約180度回転させることにより到達することもでき、これは、別の操作行為612として表わしてある。図6の実施例において、「上下逆」の横方向608は、主にインターネット機能を提供するインターネットモードと関連づけられた状態で示されている。
【0058】
このように、位置判定装置202が「上下逆」の横方向608に操作された時、モードマネージャモジュール124はインターネットモードを有効にするように動作する。従って、インターネットモードに対応するブラウザ212アプリケーションが実行され、および/またはアクティブ状態となるように有効化され、また、インターネット機能を提供するための対応するユーザインターフェース128(4)が表示される。もちろん、図6の実施例の位置判定装置202は、「上下逆」の縦方向(図示せず)に操作することもでき、これを、例えば、様々なメディアコンテンツの再生・管理に関連する機能を主に提供するメディアモードなど、別の動作モードに関連づけることができる。
【0059】
図6の実施例の位置判定装置202は基本的に矩形であることがわかるであろう。しかし、説明した技術を用いた別の装置は、例えば6角形など、別の形状であることも考えられる。この例では、6つの方向、および6つの異なる方向に関連づけられた6つの動作モードがあるかもしれない。様々なその他の実施例も考えられる。従って、可能な方向および動作モードの数は、列挙した矩形の位置判定装置202の実施例に限定することを意図していない。
【0060】
さらに、図5〜図6に関して説明した方向に基づく動作モード切替え技術は、図3〜図4に関して説明した取付けに基づく動作モード切替え技術と組合わせて使用できることに留意されたい。例えば、図3〜4に関して説明したように、装置が取付装置402に挿入された時、モードマネージャモジュール124はナビゲーションモードを有効にする。次いで、装置が取付装置402に接続されている時に方向の変化が検出されると、図5〜6に関して説明したように、対応する動作モードが変更される。同様に、取付装置402にから取外された時には、モードマネージャモジュール124は電話モードを有効にする。その後は、装置が取付装置402の外側にある時に方向の変化が検出されると、対応する動作モードが再度変更される。
【0061】
結論
自動装置モード切替え技術を構造的特徴および/または方法的行為について具体的な言葉で説明したが、付属の特許請求の範囲は必ずしも説明した具体的な特徴や行為に制限されないことを理解されたい。むしろ、構造的特徴および/または方法的行為は、フライトプラン記入およびアップロードからアビオニクスまで、請求する装置および技術を実施する形の例として開示してある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置判定装置であって、
プロセッサと、
メモリと、
複数の衛星からの信号データの受信を可能にするグローバルポジショニング衛星(GPS)受信機と、
前記メモリ内に記憶され、前記プロセッサ上で実行可能な1若しくはそれ以上のモジュールであって、
前記位置判定装置の対応する取付装置への接続を監視し、
前記位置判定装置が前記対応する取付装置から取外された時に、携帯電話機能を提供する電話モードを、前記位置判定装置のためにアクティブとして選択し、
前記位置判定装置が前記対応する取付装置に接続された時に、前記GPS受信機を介して受信した前記信号データを用いてナビゲーション指示を出力するナビゲーションモードを、前記位置判定装置のためにアクティブとして選択するものである
前記モジュールと
を有する位置判定装置。
【請求項2】
請求項1記載の位置判定装置において、前記位置判定装置の前記対応する取付装置への接続は、前記位置判定装置と前記対応する取付装置のインターフェースとの電気的接触を前記1若しくはそれ以上のモジュールで検出することにより監視されるものである。
【請求項3】
請求項2記載の位置判定装置において、電話モードおよびナビゲーションモードの前記選択は、前記電気的接触の前記検出に基づいて、自動的に、ユーザによる介入なしに行われるものである。
【請求項4】
請求項1記載の位置判定装置において、電話モードがアクティブとして選択された時に、電話モードに対応するアプリケーションが前記プロセッサ上で実行され、前記携帯電話機能を提供するための対応するユーザインターフェースが出力されるものである。
【請求項5】
請求項1記載の位置判定装置において、ナビゲーションモードがアクティブとして選択された時に、ナビゲーションモードに対応するアプリケーションが前記プロセッサ上で実行され、前記ナビゲーション指示を提供するための対応するユーザインターフェースが出力されるものである。
【請求項6】
請求項1記載の位置判定装置において、
前記1若しくはそれ以上のモジュールは、前記携帯電話機能を提供する前記電話モードに対応する電話モジュールと、前記ナビゲーション指示を含む位置判定機能を提供する前記ナビゲーションモードに対応する位置判定モジュールとを含み、
前記電話モードをアクティブとして選択する工程は、前記電話モジュールをアクティブ状態で実行する工程と、前記位置判定モジュールをバックグラウンド状態で実行する工程とを含み、
前記ナビゲーションモードをアクティブとして選択する工程は、前記電話モジュールおよび前記位置判定モジュールの状態を切替えて、前記電話モジュールが前記バックグラウンド状態で実行され、前記位置判定モジュールを前記アクティブ状態で実行されるようにする工程を含む
ものである。
【請求項7】
コンピュータ読取り可能命令を記憶する1若しくはそれ以上のコンピュータ読取り可能媒体であって、前記命令は、電子装置により実行された時に、前記電子装置が、
前記電子装置の複数の動作モード間で前記電子装置のアクティブモードを自動的に切替えるために、前記電子装置の対応する取付装置への接続を監視し、
前記電子装置が前記対応する取付装置に接続された時に、位置判定機能を提供する前記第1の動作モードを、前記電子装置のためにアクティブとして選択し、
前記電子装置が前記対応する取付装置から取外された時に、異なる機能と関連づけられた前記第2の動作モードを、前記電子装置のためにアクティブとして選択する
ようにさせるものである
コンピュータ読取り可能媒体。
【請求項8】
請求項7記載のコンピュータ読取り可能媒体において、前記第2の動作モードは、
携帯電話ネットワークを介して電話サービスを提供するように構成された電話モードと、
1若しくはそれ以上のゲームとの相互作用を提供するゲームモードと、
ビデオおよびオーディオメディアを管理および再生するメディアモードと、
ブラウザを実行してインターネットコンテンツ上を移動するように構成されたインターネットモードと
から成るグループから選択されるものである。
【請求項9】
方法であって、
電子装置の第1の方向および第2の方向を各々、前記電子装置の第1の動作モードおよび第2の動作モードに関連づける工程と、
前記電子装置が前記第1の方向へ操作されたことを検出する工程と、
前記検出に応答して、前記第1の動作モードをアクティブにする工程と、
前記電子装置が前記第2の方向へ操作されたことを検出する工程と、
前記電子装置が前記第2の方向へ操作されたことの前記検出に応答して、前記第2の動作モードをアクティブにする工程と
を有する方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法において、前記第1の方向は前記装置の縦方向であり、前記第2の方向は前記電子装置の横方向である。
【請求項11】
請求項9記載の方法において、前記第1の動作モードまたは前記第2の動作モードのうち1つは、複数の衛星から受信した信号データに基づいて位置判定機能を提供するように構成されたナビゲーションモードに相当する。
【請求項12】
請求項9記載の方法において、前記検出する工程は、方向を示すために前記電子装置に設けられた方向検出装置から信号を受信する工程を含む。
【請求項13】
請求項9記載の方法であって、この方法は、さらに、
前記電子装置の第3の方向を前記電子装置の第3の動作モードに関連づける工程と、
前記電子装置が前記第3の方向へ操作されたことを検出する工程と、
前記電子装置が前記第3の方向へ操作されたことの前記検出に応答して、前記第3の動作モードをアクティブにする工程と
を有するものである。
【請求項14】
位置判定装置であって、
プロセッサと、
メモリと、
前記位置判定装置の方向を示す信号を出す方向検出装置と、
前記メモリ内に記憶され、前記プロセッサ上で実行可能な1若しくはそれ以上のモジュールであって、
前記位置判定装置の複数の方向を複数の動作モードに関連づけ、前記複数の動作モードの各々は、前記位置判定装置のためにアクティブとして選択された時に、関連づけられた異なる機能を提供するように構成され、
前記方向検出装置から受信した信号に基づいて前記位置判定装置の方向を検出し、
前記方向検出装置に関連づけられた前記複数の動作モードのうちの1つの動作モードをアクティブとして自動的に選択するものである
前記モジュールと
を有する位置判定装置。
【請求項15】
請求項14記載の位置判定装置において、前記複数の動作モードは、
複数の衛星から受信した信号データに基づいて位置判定機能を提供するように構成されたナビゲーションモードと、
携帯電話ネットワークを介して電話サービスを提供するように構成された電話モードと、
1若しくはそれ以上のゲームとの相互作用を提供するゲームモードと、
ビデオおよびオーディオメディアを管理および再生するメディアモードと、
ブラウザを実行してインターネットコンテンツ上を移動するように構成されたインターネットモードと
から成るグループから選択されるものである。
【請求項16】
請求項14記載の位置判定装置において、動作モードを自動的に選択する工程は、
前記動作モードと関連づけられたアプリケーションモジュールをアクティブ状態で実行する工程と、
前記選択された動作モードに関連づけられた前記機能を提供するためのユーザインターフェースを出力する工程と、
選択されていない前記動作モードに関連づけられた少なくとも1つのアプリケーションをバックグラウンド状態で実行する工程と
を有するものである

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−515029(P2011−515029A)
【公表日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−544422(P2010−544422)
【出願日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際出願番号】PCT/US2009/031720
【国際公開番号】WO2009/094472
【国際公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【出願人】(509045656)ガーミン スウィッツァランド ゲーエムベーハー (7)
【Fターム(参考)】