説明

薄層樹脂被覆鋼管およびその製造方法

【課題】被覆樹脂層全体の厚さを300μm以下に押出し成形して成り、使用済み後は鋼管と樹脂を分離することなく、そのまま廃棄処分することができる薄層樹脂被覆鋼管およびその製造方法を提供する。
【解決手段】電縫鋼管10の表面の溶接ビートが除去処理され、次いでサイジングミルにより鋼管10の外周面の真円度を数十ミクロン単位に高める成形加工が行なわれ、この鋼管10の外周面に接着剤が塗布され、その上に多層ダイスにより鋼管10全周面へ均等厚さに押出された被覆樹脂層2を順次に複数層被覆して、被覆樹脂層2全体の厚さが300μm以下に押出し成形され、管軸方向に均等断面に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、帯鋼板を管状にロール成形してその合せ目を溶接した電縫鋼管の外周面へ接着剤を塗布し、その上に複数層の合成樹脂を被覆して成る樹脂被覆鋼管の技術分野に属し、更に云えば、被覆樹脂層全体の厚さを300μm以下に押出し成形して成り、使用済み後は鋼管と樹脂を分離することなく、そのまま廃棄処分することができる薄層樹脂被覆鋼管およびその製造方法を提供することである。
【背景技術】
【0002】
従来、鋼管の外周面に合成樹脂を被覆した樹脂被覆鋼管は、例えば下記特許文献1及び2等に種々開示されており、既に周知、公知の技術に属する。鋼管の外周面に樹脂を被覆すると、手触りが良く、美麗で、防錆の効果が得られ、人の手足や物にやさしく、更に継手を使用して構造物を構築した場合、継手の密着度が良く、鋼管同士のズレ止めの効果も得られる。また、金属にない温かみと色彩に富む意匠の構造物を構築できる。
前記の樹脂被覆鋼管は、鋼板をロールフォーミングにより管状に曲げ加工し、合せ目を電縫溶接して成形した鋼管の外周面に接着剤を塗布し、例えば特許第3612576号公報等に開示された多層ダイスで、鋼管の外周面に被覆樹脂層を順次に複数層被覆して押出し成形することにより製造される。但し、従来の押出し成形方法による樹脂被覆前の鋼管は、単にロールフォーミングによって帯鋼板を管状に曲げ加工しただけで真円度が低いので、偏肉のない被覆樹脂層を管軸方向へ均等断面に被覆するためには、被覆樹脂層を少なくとも1層当たり0.3mm程度の厚さに成形する必要があり、3層に被覆すると約1mmの厚さになった。
【0003】
したがって、上記厚層に成形された樹脂被覆鋼管を廃棄処分する場合は、再使用(リサイクル)の要求から、通例、剥離機を使用して鋼管と樹脂を分離する必要がある。1層あたり0.3mmの被覆を要するため、複数層に構成された樹脂被覆鋼管からは、例えば3層だと約1mm厚さの樹脂を剥離して廃棄処分することとなり、大量の産業廃棄物を発生するため環境への悪影響が問題となった。また、鋼管と樹脂を分離させる作業に手間とコストも掛かり、エネルギー収支から考えると返って環境に悪い考えも成り立った。
【0004】
その解決策として、樹脂被覆鋼管の樹脂層を、鋼管の表面に塗装を施した程度に、具体的には300μm以下の薄層に被覆すると、塗装品と同様に廃棄処分ができ、鋼管と樹脂を分離させることなくそのまま廃棄可能と考えらている。
【0005】
樹脂被覆鋼管の合成樹脂を薄層に成形する従来技術Aとしては、加熱した薄いフィルム状の合成樹脂を鋼管に貼り付けて成形する方法がある。
また、樹脂被覆鋼管に代えて耐蝕性を高めた鋼管Bや、鋼管表面に塗装を施して美観を高めた塗装鋼管Cも、そのまま廃棄可能な利点から、生産、使用のケースが増えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−211313号公報
【特許文献2】特開2004−211441号公報
【非特許文献1】日下部電機(株)のホームページ[平成21年8月31日検索]、<http://www.kusakabe.com/jpn/index.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記段落番号[0005]で説明した従来技術Aによる樹脂被覆鋼管では、樹脂層が鋼管の外表面にならって載っかるだけであって、フィルム状合成樹脂の薄さから、鋼管の粗い凹凸の表面が、被覆樹脂層の上面に浮き出てしまうので、樹脂被覆鋼管製品は意匠性が悪く美観を損なうし、手触りも良いとは言い難い。しかも、流れ性のよい樹脂の使用に限定され、例えば表面に光沢があり傷が付き難く、耐候性に優れているが、流動性が悪いアクリル樹脂等は使用できない欠点がある。
【0008】
また、樹脂被覆鋼管に代えて耐蝕性を高めた鋼管Bをそのまま使用する場合、経済的に安価に製造できるが、やはり鋼管表面の凹凸が非常によく目立つので、美観を損なう問題がある。更に、継手を使用して構造物を構築した場合、継手の密着度が悪くて滑ってしまい、継手の結合力を期待できない問題もある。
鋼管表面に塗装を施した塗装鋼管Cは、ある程度の美観を呈することができる。しかし、鋼管表面の凹凸が目立つことが多く、更に塗装処理を施すには、密閉した塗装室と乾燥設備等が必要になる。そのため塗装に係るコストが非常に高価になり、大量生産するとなると不経済となる。
【0009】
ところで、鋼管外周面の真円度を数十ミクロン単位の精度に高める加工技術として、日下部電機(株)によりロータリーサイジングミルが開発され既に実用に供されている(上記非特許文献1を参照)。
前記ロータリーサイジングミルは、本願の図2(B)に示すように、各ローラー32がそれぞれ反対方向に回転駆動する前後2つのケージ30、31が支持台33に固定された構成である。本願の図3及び4に前記ケージ30、31の主要部の拡大図を示す。同図3及び図4から分かる通り、電縫鋼管10の外周面を取り巻く複数のローラー32…が、前記電縫鋼管10に対して一定の角度に傾けた配置で設置されている。この複数のローラー32…は、各端部を図示することを省略した共通のエンドプレートによって回転可能に支持されている。つまり、相互に回転駆動する前後2つのケージ30、31の複数のローラー32…間へ電縫鋼管10を通すことにより、鋼管10外周面の真円度を数十ミクロン単位の精度に高める加工技術であると説明されている。
このローラーサイジングミル3の外径精度を確認する実験を行ない、その結果を図5(B)に示している。
前記ローラサイジングミル3により加工された外径70mmの電縫鋼管10を40本選び、図5(A)に示す4方向(a)〜(d)から外径精度を測定し、得られた合計160の寸法を図5(B)にグラフで示す。図5(B)に示すグラフは、縦軸を測定点数、横軸をパイプ外径として表している。つまり、設定寸法70mmで製造した鋼管の外径寸法は、70mm〜70.08mmの範囲となり、最大寸法差が0.08mmの高いパイプ真円度を達成していることがわかる。
【0010】
本発明の目的は、上記ロータリーサイジングミルの技術を採用して電縫鋼管の真円度を高め、同鋼管の外周面へ多層ダイスにより複数層の樹脂を薄層に高精度に接着被覆することに着眼し、真円度を高めた鋼管の外周面へ樹脂層全体の厚さが300μm以下に合成樹脂を押出し成形することで、前記樹脂層全体を薄層に構成し、使用済み後の樹脂被覆鋼管はそのまま廃棄処分することを可能にした薄層樹脂被覆鋼管およびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決する手段として、請求項1に記載した発明に係る薄層樹脂被覆鋼管は、
帯鋼板を管状にロール成形して合せ目を溶接した電縫鋼管の外周面へ複数層の合成樹脂を接着被覆して成る樹脂被覆鋼管において、
前記電縫鋼管の表面の溶接ビートが除去処理され、次いでサイジングミルにより鋼管外周面の真円度を数十ミクロン単位に高める成形加工が行なわれ、この鋼管の外周面に接着剤が塗布され、その上に多層ダイスにより鋼管全周面へ均等厚さに押出された被覆樹脂層を順次に複数層被覆して、被覆樹脂層全体の厚さが300μm以下に押出し成形され、管軸方向に均等断面に構成されていることを特徴する。
【0012】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した薄層樹脂被覆鋼管において、
複数層の樹脂層は、鋼管表面側から順にABS樹脂層、メタリック樹脂層、透明硬質樹脂層の3層で構成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載した発明に係る薄層樹脂被覆鋼管の製造方法は、
帯鋼板を管状にロール成形して合せ目を溶接した電縫鋼管の外周面へ複数層の合成樹脂を接着被覆して成る樹脂被覆鋼管の押出し成形方法において、
前記電縫鋼管の表面の溶接ビートを除去処理し、次いでサイジングミルにより鋼管外周面の真円度を数十ミクロン単位に高める成形加工を行ない、この鋼管の外周面に接着剤を塗布し、その上に多層ダイスにより鋼管全周面へ均等厚さに押出された被覆樹脂層を順次に複数層被覆して、被覆樹脂層全体の厚さが300μm以下に押出し成形し、管軸方向に均等断面に構成することを特徴する
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る薄層樹脂被覆鋼管およびその製造方法は、電縫鋼管10の外周面(外径面)を、サイジングミル3により真円度を数十ミクロン単位の精度に高めた成形加工を行ない、同鋼管10の外周面へ被覆樹脂層2を順次に複数層被覆して、樹脂層2全体の厚さを300μm以下の薄層に成形し、被覆樹脂層2全体を塗装品と略同じくらい薄層に構成したので、使用済み後の薄層樹脂被覆鋼管1はそのまま廃棄処分が可能となる。従って、剥離した樹脂を産業廃棄物として処分する必要がないから、環境保全に有益であるし、鋼管と樹脂を剥離する手間とコストを要しないから非常に経済的である。もとより、樹脂を被覆した鋼管製品は、美麗で手触りが良く、優れた美観を呈するし、防錆の効果も得られ、更に継手による結合時に継手の密着度が良く、鋼管同士のズレ止めの効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】薄層樹脂被覆鋼管を示す斜視図である。
【図2】薄層樹脂被覆鋼管の製造方法の工程を示す全体図である。
【図3】サイジングミルのケージ内部を拡大して示す概略図である。
【図4】図3のIV−IV線矢視断面図である。
【図5】(A)及び(B)は、日下部電機(株)製のサイジングミルの効果を示す説明図である。
【図6】多層ダイスの正面方向の拡大図である。
【図7】図6のVII−VII線矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る薄層樹脂被覆鋼管およびその製造方法は、電縫鋼管10の表面の溶接ビートを除去処理し、次いでサイジングミル3により鋼管10外周面の真円度を数十ミクロン単位に高める成形加工を行ない、この鋼管10の外周面に接着剤を塗布し、その上に多層ダイス6により鋼管10の全周面に均等厚さに押出された被覆樹脂層2を順次に複数層被覆して、樹脂層2全体の厚さを300μm以下に押出し成形して、管軸方向に均等断面に構成する。
【実施例1】
【0017】
以下、本発明に係る薄層樹脂被覆鋼管およびその製造方法を図示した実施例に基づいて説明する。
図1は、帯鋼板を管状にロール成形して合せ目を電縫溶接した電縫鋼管10の外周面へ3層から成る樹脂2(20、21、22)を接着被覆し押出し成形し、被覆樹脂層2全体の被覆厚さを300μm以下とした薄層樹脂被覆鋼管1を示している。
ところで、鋼管10の被覆樹脂層2を薄くした場合、紫外線の影響を受け易くなる。よって、屋外使用を考えると、使用する樹脂は耐候性が良くパイプ表面に傷が付き難いように表面硬度が高い樹脂を被覆する必要がある。その樹脂としては、アクリル樹脂が適切であると考えたが、鋼管との接着強度に心配がある。そこで、従来からの接着剤を使用しても鋼管との接着強度の特性を効果的に引き出せる3層で樹脂被覆することを考えた。
高級感があって非常に外観の良いパイプ製品を狙った前記薄層樹脂被覆鋼管1の3層で成る合成樹脂2は、鋼管表面側から順に、内層(1層目)をABS樹脂22とし、中層(2層目)はメタリック樹脂21であるABS樹脂系メタリック樹脂またはアクリル系メタリック樹脂とし、外層(3層目)は透明硬質樹脂20である透明アクリル系樹脂で構成している。前記メタリック樹脂21にアクリル系メタリック樹脂を使用すれば、耐候性が非常に良いが、鋼管10との接着強度に心配がある。そこで、内層(1層目)にABS樹脂22を使用して、鋼管10との接着強度を高めている。
【0018】
上記3層で成る薄層樹脂被覆鋼管1の製造方法を図2〜7により説明する。先ず、図2の(A)に示す段階で、公知のロールフォーミングにより帯鋼板を管状にロール成形し、電縫溶接によって合せ目を溶接し、同鋼管10の表面に現われる溶接ビートを公知の技術で研磨して除去処理を行ない、電縫鋼管10に製造する。
【0019】
上記工程(A)で電縫鋼管10を製造した後は、図2の(B)に示す段階で、上記段落番号[0009]で説明した日下部電機(株)製のロータリーサイジングミル3により、前記電縫鋼管10外周面の真円度を数十ミクロン単位の精度に高める成形加工を行なう。このロータリーサイジングミル3で電縫鋼管10の外周面の真円度を高めることにより、被覆樹脂層2を薄層に構成して電縫鋼管10を管軸方向に均等断面に構成できる。
【0020】
そして、図2の(C)に示す段階で、前記電縫鋼管10の外周面に、例えば吹き付け装置等5を用いて接着剤を塗布する。図2の(D)に示す段階で、前記接着剤を塗布した電縫鋼管10の上に多層ダイス6により電縫鋼管10の全周面へ均等厚さに押出された被覆樹脂層を順次に複数層被覆して樹脂層2全体の厚さを300μm以下に押出し成形して管軸方向に均等断面に構成する。
【0021】
前記多層ダイス6の具体的構成を図6及び7に示す。図中の符号61〜63は分配板、72は内層樹脂口金、82は中層樹脂口金、92は外層樹脂口金を指している。
【0022】
先ず、図示を省略した加熱筒シリンダと連結された内層連結駒70から軟化溶融されたABS樹脂(内層樹脂)が、二つの分配板61、62の間の一方に設けられた流路71を通じて内層樹脂口金72へと注入され、同内層樹脂口金72を経て鋼管表面に塗布された接着剤の表面へ約50μmに薄く均一な被覆層として押出し成形される。
前記内層樹脂の流路71は、図7に例示したように、鋼管10の表面全周に均等に樹脂が行きわたるように、分配板62により分岐されて薄肉鋼管10の通過位置を中心として大きな半円状をなす第1の流路71aの両端が、内側の小径の円状をなす第2の流路71bと180゜対称な位置で接続されている。この第2の流路71bから前記内層樹脂口金72が形成する中心の鋼管10の外周面に向かって漸次浅くなる流路71cへと一連につながって、内層樹脂流路面71が形成されている。
【0023】
次に、加熱筒シリンダと連結された中層連結駒80から軟化溶融されたメタリック樹脂(中層樹脂)を、流路81を通じて中層樹脂口金82へと注入され、同中層樹脂口金82を経て前記ABS樹脂(内層樹脂)の表面に約150μmに薄く均一な被覆層として押出し成形される。
【0024】
最後に、図示を省略した加熱筒シリンダと連結された外層連結駒90から軟化溶融された透明硬質樹脂(外層樹脂)が、二つの分配板62、63の間の一方に設けられた流路91を通じて外層樹脂口金92へと注入され、同外層樹脂口金92を経て前記メタリック樹脂(中層樹脂)の表面に約80〜100μmに薄く均一な被覆層として押出し成形される。
【0025】
上記のようにして、被覆樹脂層2の全体を塗装品と略同じくらい薄層に構成したので、使用済み後の薄層樹脂被覆鋼管1はそのまま廃棄処分することができ、剥離した樹脂を産業廃棄物として処分する必要がないから、環境保全に有益であるし、鋼管と樹脂を剥離する手間とコストを要しないから非常に経済的である。もとより、樹脂を被覆した鋼管製品は、美麗で手触りが良く、優れた美観を呈するし、防錆の効果も得られ、更に継手による結合時に継手の密着度が良く、鋼管同士のズレ止めの効果も奏する。
また、被覆樹脂層を3層として各層の樹脂を適切に選定しているので、被覆樹脂層を薄くしても耐候性が良く表面に傷付き難く、その上非常に外観の良いパイプが提供できる。
【0026】
以上に本発明を図示した実施例に基づいて説明したが、本発明は上述した実施例の構成に限定されるものではない。当業者が必要に応じて通常行う設計変更その他の応用範囲で様々な実施態様が可能であることを念の為に申し添える。
【符号の説明】
【0027】
1 薄層樹脂被覆鋼管
10 電縫鋼管
2 樹脂層
20 透明硬質樹脂
21 メタリック樹脂
22 ABS樹脂
3 サイジングミル
30、31 ケージ
32 ローラー
6 多層ダイス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯鋼板を管状にロール成形して合せ目を溶接した電縫鋼管の外周面へ複数層の合成樹脂を接着被覆して成る樹脂被覆鋼管において、
前記電縫鋼管の表面の溶接ビートが除去処理され、次いでサイジングミルにより鋼管外周面の真円度を数十ミクロン単位に高める成形加工が行なわれ、この鋼管の外周面に接着剤が塗布され、その上に多層ダイスにより鋼管全周面へ均等厚さに押出された被覆樹脂層を順次に複数層被覆して、被覆樹脂層全体の厚さが300μm以下に押出し成形され、管軸方向に均等断面に構成されていることを特徴する、薄層樹脂被覆鋼管。
【請求項2】
複数層の樹脂層は、鋼管表面側から順にABS樹脂層、メタリック樹脂層、透明硬質樹脂層の3層で構成されていることを特徴とする、請求項1に記載した薄層樹脂被覆鋼管。
【請求項3】
帯鋼板を管状にロール成形して合せ目を溶接した電縫鋼管の外周面へ複数層の合成樹脂を接着被覆して成る樹脂被覆鋼管の押出し成形方法において、
前記電縫鋼管の表面の溶接ビートを除去処理し、次いでサイジングミルにより鋼管外周面の真円度を数十ミクロン単位に高める成形加工を行ない、この鋼管の外周面に接着剤を塗布し、その上に多層ダイスにより鋼管全周面へ均等厚さに押出された被覆樹脂層を順次に複数層被覆して、被覆樹脂層全体の厚さが300μm以下に押出し成形し、管軸方向に均等断面に構成することを特徴する、薄層樹脂被覆鋼管の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2011−58605(P2011−58605A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−211941(P2009−211941)
【出願日】平成21年9月14日(2009.9.14)
【出願人】(000245830)矢崎化工株式会社 (47)
【Fターム(参考)】