説明

薄膜の積層構造、その形成方法、成膜装置及び記憶媒体

【課題】下地との密着性が高くて膜剥がれの発生を抑制でき、しかも、微細化が進んでもステップカバレジを十分に高くすることができ、更には合金種の元素を十分に拡散させることができる薄膜の積層構造の形成方法を提供する。
【解決手段】真空引き可能になされた処理容器4内で被処理体の表面に複数の薄膜を堆積して薄膜の積層構造を形成する方法において、合金種としての第1の金属を含む原料ガスと還元ガスとを用いて第1の金属よりなる合金種膜104を形成する合金種膜形成工程と、前記第1の金属とは異なる母材としての第2の金属を含む原料ガスと還元ガスとを用いて第2の金属よりなる母材膜106を前記合金種膜よりも厚く形成する母材膜形成工程とを、それぞれ1回以上交互に行うようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエハ等の被処理体の表面に形成される薄膜の積層構造、その形成方法、この方法を実施する成膜装置及びこの成膜装置を制御するプログラムを記憶する記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ICやLSI等の半導体集積回路を製造するには、半導体ウエハ等の被処理体に対して成膜処理、エッチング処理、酸化拡散処理、アニール処理、改質処理等を繰り返し行うようになっている。そして、最近にあっては、高集積化、高微細化及び動作速度の更なる高速化等が求められていることから、配線層等に関してもより薄膜化及び線幅の微細化が推進されている。このような状況下で、従来のアルミニウムによる配線に代えて、より電気抵抗が少ない銅による配線が提案されている(例えば特許文献1)。この銅膜により配線等を形成するには、一般的には、スパッタ装置を用いてウエハ表面等に銅膜を形成し、そして、この銅膜の不要な部分を削り取るなどして所望の配線パターンを形成するようになっている。
ところで、銅配線は従来のアルミニウム配線とは異なって、他の材料、例えばシリコン等との境界部分において非常にエレクトロマイグレーションやストレスマイグレーションを引き起こし易く、このために下地との密着性が低下して膜剥がれが発生し易くなっている。特に微細化が進むに従って、この密着性の低下が無視し得ない状況になっている。
【0003】
そこで、上記マイグレーションを低減させるために、銅膜中に合金種として他の金属、例えばTiやAl等を僅かに、例えば1%程度添加することにより形成される銅合金で配線パターンを作ることも提案されている。この場合には、Ti等の合金種が所望する濃度、例えば数%程度で予め添加された銅合金製のターゲットを作り、このターゲットを用いて例えばプラズマスパッタ処理により、銅合金よりなる薄膜をウエハ表面に形成するようになっている。
【0004】
【特許文献1】特開2000−77365号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述のように銅合金膜はスパッタ処理により形成されるが、このスパッタ処理による成膜では、特に線幅等がより微細化した今日の設計ルールに対しては、ステップカバレジが要求を満たすことが困難になり、ウエハ表面の凹部等を十分に埋め込むことができない、といった問題があった。
また堆積される銅合金膜においては、所望の部位例えば下地層との境界部分に、他の部分よりも合金種の濃度を上げた状態で成膜を行いたい場合があっても、銅合金膜中の合金種の濃度は予め製造されている金属ターゲット中の合金種の濃度により規定され、しかも、スパッタ成膜中において合金種の濃度を変更することができないので、銅合金膜中における合金種の濃度を、特定の部位だけ例えば高くする、というような濃度制御を行うことができなかった。このため、マイグレーションを十分に抑制することができないことから、密着性が十分に得られず、膜剥がれの発生を阻止できない場合もあった。
【0006】
そこで、スパッタ処理ではなく、CVD(Chemical Vapor Deposition)によって上記銅合金膜を形成することも考えられるが、この場合には、一度に一種の金属膜しか成膜することができず、単にCVD法を採用しただけでは合金種の金属原子を膜中全体に均一に混入、或いは分散させることができない、といった問題があった。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、下地との密着性が高くて膜剥がれの発生を抑制でき、しかも、微細化が進んでもステップカバレジを十分に高くすることができ、更には合金種の元素を十分に拡散させることができる薄膜の積層構造、その形成方法、成膜装置及び記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、真空引き可能になされた処理容器内で被処理体の表面に複数の薄膜を堆積して薄膜の積層構造を形成する方法において、合金種としての第1の金属を含む原料ガスと還元ガスとを用いて第1の金属よりなる合金種膜を形成する合金種膜形成工程と、前記第1の金属とは異なる母材としての第2の金属を含む原料ガスと還元ガスとを用いて第2の金属よりなる母材膜を前記合金種膜よりも厚く形成する母材膜形成工程とを、それぞれ1回以上交互に行うようにしたことを特徴とする薄膜の積層構造の形成方法である。
【0008】
このように、合金種である第1の金属よりなる合金種膜を形成する合金種膜形成工程と、第2の金属よりなる母材膜を形成する母材膜形成工程とをそれぞれ1回以上交互に行うようにして合金層を形成するようにしたので、下地との密着性が高くて膜剥がれの発生を抑制でき、しかも、微細化が進んでもステップカバレジを十分に高くすることができ、更には合金種の元素を十分に拡散させることができる。
【0009】
この場合、例えば請求項2に規定するように、前記合金種膜形成工程では、前記第1の金属を含む原料ガスと還元ガスとを交互に異なるタイミングで間欠的に前記処理容器内へ供給して成膜を行う間欠成膜法と、第1の金属を含む原料ガスと還元ガスとを同時に前記処理容器内へ供給して連続して成膜を行う連続成膜法との内のいずれか一方の成膜法を行う。
また例えば請求項3に規定するように、前記母材膜形成工程では、前記第2の金属を含む原料ガスと還元ガスとを交互に異なるタイミングで間欠的に前記処理容器内へ供給して成膜を行う間欠成膜法と、第2の金属を含む原料ガスと還元ガスとを同時に前記処理容器内へ供給して連続して成膜を行う連続成膜法との内のいずれか一方の成膜法を行う。
また例えば請求項4に規定するように、前記合金種膜形成工程と前記母材膜形成工程とをそれぞれ1回以上交互に行った後に、前記被処理体を所定の温度に加熱するアニール工程を行う。
【0010】
また例えば請求項5に規定するように、前記合金種膜形成工程と前記母材膜形成工程とを同一の処理容器内で行う。
また例えば請求項6に規定するように、前記合金種膜形成工程と前記母材膜形成工程とを交互に異なる処理容器内で行う。
また例えば請求項7に規定するように、前記合金種膜の1層の厚さは、1〜200Åの範囲内であり、前記母材膜の1層の厚さは5〜500Åの範囲内である。
また例えば請求項8に規定するように、前記第1の金属は、Ti、Sn、W、Ta、Mg、In、Al、Ag、Co、Nb、B、V、Mnよりなる群から選択される1つの金属である。
【0011】
また例えば請求項9に規定するように、前記第2の金属は、Cu、Ag、Au、Wよりなる群から選択される1つの金属である。
また例えば請求項10に規定するように、前記還元ガスは、H 、NH 、N 、N [ヒドラジン]、NH(CH [エチルアミン]、N CH[メチルジアゼン]、N CH [メチルヒドラジン]よりなる群より選択される1以上のガスである。
【0012】
請求項11に係る発明は、被処理体の表面に形成された薄膜の積層構造において、合金種としての第1の金属を含む原料ガスと還元ガスとを用いて形成された第1の金属より成る合金種膜と、前記第1の金属とは異なる母材としての第2の金属を含む原料ガスと還元ガスとを用いて前記合金種膜よりも厚く形成された第2の金属よりなる母材膜とを、それぞれ1層以上交互に積層するように構成したことを特徴とする薄膜の積層構造である。
この場合、例えば請求項12に規定するように、前記合金種膜の1層の厚さは、1〜200Åの範囲内であり、前記母材膜の1層の厚さは5〜500Åの範囲内である。
【0013】
請求項13に係る発明は、被処理体の表面に薄膜を堆積させる成膜装置において、真空引き可能になされた処理容器と、前記被処理体を載置する載置台と、前記被処理体を加熱する加熱手段と、前記処理容器内にガスを導入するガス導入手段と、前記ガス導入手段へ合金種としての第1の金属を含む原料ガスを供給する第1の原料ガス供給手段と、前記ガス導入手段へ母材としての第2の金属を含む原料ガスを供給する第2の原料ガス供給手段と、前記ガス導入手段へ還元ガスを供給する還元ガス供給手段と、装置全体を動作させて、前記第1の金属より成る合金種膜と前記第2の金属よりなる母材膜とをそれぞれ1層以上交互に形成するように制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする成膜装置である。
この場合、例えば請求項14に規定するように、前記処理容器内へプラズマを立てるためのプラズマ形成手段が設けられる。
【0014】
請求項15に係る発明は、真空引き可能になされた処理容器内で被処理体の表面に複数の薄膜を堆積して薄膜の積層構造を形成するに際して、合金種としての第1の金属を含む原料ガスと還元ガスとを用いて第1の金属よりなる合金種膜を形成する合金種膜形成工程と、前記第1の金属とは異なる母材としての第2の金属を含む原料ガスと還元ガスとを用いて第2の金属よりなる母材膜を前記合金種膜よりも厚く形成する母材膜形成工程とを、それぞれ1回以上交互に行うように成膜装置を制御するプログラムを記憶する記憶媒体である。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る薄膜の積層構造、その形成方法、成膜装置及び記憶媒体によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
合金種である第1の金属よりなる合金種膜を形成する合金種膜形成工程と、第2の金属よりなる母材膜を形成する母材膜形成工程とをそれぞれ1回以上交互に行うようにして合金層を形成するようにしたので、下地との密着性が高くて膜剥がれの発生を抑制でき、しかも、微細化が進んでもステップカバレジを十分に高くすることができ、更には合金種の元素を十分に拡散させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明に係る薄膜の積層構造、その形成方法、成膜装置及び記憶媒体の一実施例について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る成膜装置の一例を示す概略構成図である。
まず本発明の成膜装置について説明すると、この成膜装置2は、例えばアルミニウム等により筒体状に成形された処理容器4を有している。この処理容器4は、接地されると共に、その底部に排気口6が形成されている。この排気口6には、途中に圧力制御弁8及び真空ポンプ10が介設された真空排気系12が接続されており、上記処理容器4内を真空引きして任意の圧力に設定できるようになっている。
【0017】
また上記処理容器4の側壁には、この内部へ被処理体である半導体ウエハ14を搬出入する時に開閉されるゲートバルブ16が設けられている。またこの処理容器4内には、その底部より起立させて下部電極と兼用される載置台18が設けられており、この載置台18の上面には、例えば薄い静電チャック20が設けられる。そして、静電チャック20上にウエハ14を静電力により吸着保持すると共に、この静電チャック20に高周波に対する導電性を持たせてこれを下部電極としている。また、この載置台18の内部には、上記ウエハWを所定の温度に加熱するための例えば加熱ヒータよりなる加熱手段22が設けられている。尚、加熱手段22として加熱ヒータに代えて加熱ランプを用いるようにしてもよい。
【0018】
また、この処理容器4の天井部には、この容器内へ所定の必要とするガスを導入するためのガス導入手段として、例えばシャワーヘッド24が絶縁部材26を介して設けられている。そして、このシャワーヘッド24の下面には、多数のガス噴射口24Aが設けられると共に、上部にはガス導入口24Bが設けられており、上記ガス噴射口24Aから必要なガスを容器内へ噴射できるようになっている。尚、上記ガス導入口24Bは、便宜上、代表して1つしか記載していないが、実際には、供給するガス種に対応して複数別個に設けられ、供給される各種ガスがシャワーヘッド24内で互いに混合してもよい場合には、シャワーヘッド24内で混合され、混合してはいけない場合には、シャワーヘッド24内は分離された状態で流れて、ガス噴射24Aから噴射された後に混合されることになる。
【0019】
そして、このシャワーヘッド24にはプラズマ形成手段30が接続されており、この下方に対向配置される載置台18の下部電極に対する上部電極として兼用される。具体的には、このプラズマ形成手段30は、給電線36にマッチング回路32及び高周波電源34を順次介設してなり、この給電線36を上記シャワーヘッド24に接続して、高周波により処理容器4内にプラズマを立て得るようになっている。ここで高周波電源34としては、例えば13.56MHzの高周波を用いることができるが、この周波数は特に限定されない。
【0020】
そして、上記シャワーヘッド24には、合金種としての第1の金属を含む原料ガスを供給する第1の原料ガス供給手段40と、母材としての第2の金属を含む原料ガスを供給する第2の原料ガス供給手段42と、還元ガスを供給する還元ガス供給手段44とが、それぞれ接続されている。ここでは上記両原料ガスは常温常圧で液体、或いは固体である原料を気化させることによってそれぞれの原料ガスを形成しているが、原料ガスの発生方法は特に限定されず、ガスボンベより直接、原料ガスを流すようにしてもよい。
【0021】
まず、第1の原料ガス供給手段40は、合金種となる第1の金属を含む液体原料46を貯留する原料タンク48を有している。ここでは第1の金属としてTi(チタン)を用い、この液体原料46としてTiCl (四塩化チタン)を用いている。そして、この原料タンク48と上記シャワーヘッド24のガス導入口24Bとの間に原料流路49を設け、この原料流路49にその上流側から下流に向けて液体流量制御器50及び気化器52を順次介設しており、流量制御しつつ上記液体原料46を供給するようになっている。この場合、上記原料タンク48には、必要に応じて加圧された不活性ガス、例えばArガスを供給する圧送ガス路56が接続されており、この加圧されたArガスにより原料タンク48内の液体原料46を圧送するようになっている。また上記原料流路49の途中には、必要に応じて原料の流れを停止するための複数の開閉弁54が介設されている。
【0022】
そして、上記気化器52には、途中にマスフローコントローラのような流量制御器58及び開閉弁60を介設したキャリアガス路62が接続されており、キャリアガスとして不活性ガス、例えばArガスを気化器52へ必要に応じて供給するようになっている。従って、気化器52で気化された原料ガスはキャリアガスと共に原料流路49を流れてシャワーヘッド24へ供給されることになる。尚、上記気化器52よりも下流側の原料流路49には、原料ガスの再液化防止のためのテープヒータを巻回するのが好ましい。
【0023】
また、第2の原料ガス供給手段42は、母材となる第2の金属を含む固体原料64を貯留する原料タンク66を有している。ここでは第2の金属としてCu(銅)を用い、この固体原料64としてCu(hfac) を用いている。また固体原料64を昇華するために原料タンク66はヒータ等により加熱されている。そして、この原料タンク66と上記シャワーヘッド24のガス導入口24Bとの間に原料流路68を設け、この原料流路68に流量制御器70を介設しており、流量制御しつつ上記固体原料64を供給するようになっている。この場合、上記原料流路68には、キャリアガスとして不活性ガス、例えばArガスを供給するガス路74が接続されており、このArガスにより原料タンク66内の固体原料64を昇華しつつシャワーヘッド24へ供給するようになっている。また上記原料流路68の途中には、必要に応じて原料の流れを停止するための複数の開閉弁76が介設されている。尚、上記原料タンク66よりも下流側の原料流路68には、原料ガスの液化防止のためのテープヒータを巻回するのが好ましい。
【0024】
また上記還元ガス供給手段44は、上記シャワーヘッド24のガス導入口24Bに接続された還元ガス路84を有しており、この還元ガス路84にマスフローコントローラのような流量制御器86及び開閉弁88を介設して還元ガスとして、例えばH ガスを流量制御しつつ供給できるようになっている。そして、この還元ガス路84は途中で分岐されており、この分岐路に流量制御器90及び開閉弁92を介設して不活性ガス、例えばArガスを必要に応じて供給できるようになっている。尚、必要ならば、他に不活性ガス、例えばN ガスを供給する手段も設けられるが、ここではその記載を省略する。
【0025】
そして、この成膜装置全体の動作、すなわち処理容器4内の圧力制御、温度制御、各種ガスの流量及び供給・供給停止の制御等を行うために、例えばコンピュータ等よりなる制御手段94が設けられており、この制御手段94は上記制御を行うためのプログラムを記憶する、例えばフロッピディスクやフラッシュメモリのような記憶媒体96を有している。
【0026】
次に、以上のように構成された成膜装置2を用いて行われる成膜方法について図2〜図5も参照して説明する。
図2は本発明方法の流れを示す工程図、図3は薄膜の積層構造の一例を示す断面図であり、図4は各ガスの供給のタイミングを示すタイミングチャート、図5はウエハ表面のTiとCuの濃度プロファイルを示す図である。
まず、本発明方法では、合金種としての第1の金属を含む原料ガスと還元ガスとを用いて第1の金属よりなる合金種膜を形成する合金種膜形成工程と、上記第1の金属とは異なる母材としての第2の金属を含む原料ガスと還元ガスとを用いて第2の金属よりなる母材膜を上記合金種膜よりも厚く形成する母材膜形成工程とを、それぞれ前記順序で1回以上交互に行うようにしている。
【0027】
具体的には、図2に示すように上記合金種膜形成工程を行うことにより第1の金属、ここではTiよりなる合金種膜を形成し(S1)、次に、上記母材膜形成工程を行うことにより、上記合金種膜上に母材膜を形成するようにしている(S2)。そして、上記各工程を、上記した順序で必要な回数、例えばn回(n:1以上の任意の正数を設定)繰り返して行う(S3)。ここでは上記2つの工程が同一の処理容器(成膜装置)4内で行われる。
【0028】
この結果、図3に示すように、半導体ウエハ14上に積層構造の薄膜、すなわち合金層100、102がそれぞれ形成されることになる。すなわち、図3において、ウエハ14上に、Ti膜よりなる合金種膜104及びCu膜よりなる母材膜106が、この順序で1回、或いはそれ以上の回数だけ繰り返し成膜される。図3(A)の場合は、”n=1”の場合であり、各膜104、106はそれぞれ1層ずつ形成されている。図3(B)の場合は”n=3”の場合であり、各膜104、106はそれぞれ交互に3層ずつ形成されている。そして、母材膜106の一層の厚さt2は、合金種膜の一層の厚さt1よりも厚くなるように設定されており、Cu膜が合金の母材となるようにしている。ここで上記各膜が堆積される前の半導体ウエハ14の表面(下地)は、種々の状態が考えられ、シリコンの場合もあるし、何らかのバリヤ層等が形成されている場合もあり、いずれにしても下地の状態は問わない。
【0029】
ここで、各膜104、106は積層構造になっているが、実際の成膜時には、このウエハ14はある程度の温度、例えば100〜400℃程度に加熱されており、このような温度下において、合金種膜104と母材膜106を形成する各金属の原子が相互に熱拡散することになる。従って、この2種類の金属膜の積層構造が、上記したように各金属の原子の熱拡散によって膜相互間に亘って移動して融合し、上述したように全体としてCuを母材とする合金層100、102となる。この結果、このCuを母材とする合金中のTi濃度は、当然のこととして合金種膜104の部分が一番高くて母材膜106の厚さ中心方向へ行くに従って、次第に低くなるプロファイル(分布)を描くことになる。
【0030】
このようなTi濃度の分布は、成膜時の温度にも依存するが、合金種膜104と母材膜106の各膜の厚さt1、t2に大きく依存する。そして、この合金層100、102の下地に対する密着性を十分に高めることができるような合金種濃度(Ti濃度)まで十分に熱拡散ができるように合金種膜104と母材膜106の各膜厚t1、t2はできるだけ薄い方がよく、例えば合金種膜104の厚さを1〜200Åの範囲内、より好ましくは5〜50Åの範囲内、母材膜106の膜厚t2を5〜500Åの範囲内にそれぞれ設定するのが好ましい。このように合金種膜104と母材膜106が薄い場合には、図2に示す場合とは異なり、まず母材膜106を形成し、次に上記母材膜106上に合金種膜104を形成するように積層の順序を逆にするようにしてもよい。
【0031】
ここで上記各膜の成膜方法について説明する。
図1において、第1の金属であるTiの原料ガスを供給する時は、第1の原料ガス供給手段40の原料タンク48内から液体原料であるTiCl を流量制御しつつ圧送し、これを気化器52にて気化させることによりTiCl の原料ガスを形成し、この原料ガスをキャリアガスと共に原料流路49を介してシャワーヘッド24へ供給し、そして、この原料ガスをキャリアガスと共にシャワーヘッド24から処理容器4内へ導入する。
また、第2の金属であるCuの原料ガスを供給する時は、第2の原料ガス供給手段42の原料タンク66内から固体原料であるCu(hfac) を気化して原料ガスを発生させてこの原料ガスをキャリアガスと共に流量制御しつつ原料流路68内を圧送してシャワーヘッド24へ供給し、そして、この原料ガスをキャリアガスと共にシャワーヘッド24から処理容器4内へ導入する。
【0032】
また還元ガスであるH ガスは還元ガス供給手段44において、H ガスを流量制御しつつ還元ガス路84に流して、これをシャワーヘッド24から処理容器4内へ供給する。そして、成膜処理中においては真空排気系12が連続的に駆動して処理容器4内が真空引きされて所定の圧力に維持され、また、載置台18上のウエハ14は、加熱手段22により所定の温度に加熱維持される。更に、プラズマ形成手段30により、上部電極であるシャワーヘッド24と下部電極である載置台18との間には、高周波電力が印加されて、必要に応じて処理容器4内にプラズマを発生して導入されたガスを活性化するようになっている。
【0033】
図4(A)は合金種膜形成工程において、合金種膜としてTi膜を形成する際の各ガスの供給タイミングを示しており、ここでは原子レベルの厚さで1層毎にTi膜を成膜する、いわゆるALD(Atomic Layer Deposition)法を行っている。すなわち原料ガスであるTiCl ガスと還元ガスであるH ガスとを交互に異なるタイミングで間欠的に供給して成膜を行う間欠成膜法を行っている。この場合、原料ガスの供給時期と還元ガスの供給時期との間に、処理容器4内の残留ガスを排除するためにパージを行っている。このパージの時には、全てのガスの供給を停止して真空引きだけを継続して行うようにしてもよいし、真空引きを継続して行いつつ原料ガスと還元ガスとの供給を停止して、不活性ガスの供給は行うようにしてもよい。
【0034】
またここでは還元ガスであるH ガスを供給する時のみにプラズマを立てて(ONにする)、H ガスを活性化しており、ウエハ温度が低くても反応を促進できるようになっている。この結果、原料ガスが供給された時にウエハ表面に付着していた原料ガスが、H ガスの導入により還元されて前述したような原子レベルの厚さのTi膜が堆積することになる。図示例では2サイクルの成膜処理を行っており、必要な膜厚を得るまでこのサイクルを繰り返し行うことになり、一般的には1〜10サイクル程度行う。この場合、1サイクルで形成される膜厚は1〜10Å程度である。また例えばTiCl ガスの1回の供給期間T1、H ガスの1回の供給期間T2及び1回のパージ期間T3は、それぞれ0.5〜5sec程度、0.5〜10sec程度及び0.5〜10sec程度である。またこの時のプロセス条件に関しては、プロセス温度が100〜400℃程度、プロセス圧力が13.3〜1330Pa(0.1〜10Torr)程度である。
【0035】
図4(B)は母材膜形成工程において、母材膜としてCu膜を形成する際の各ガスの供給タイミングを示しており、ここでは原子レベルの厚さで1層毎にCu膜を成膜する、いわゆるALD(Atomic Layer Deposition)法を行っている。すなわち原料ガスであるCu(hfac) ガスと還元ガスであるH ガスとを交互に異なるタイミングで間欠的に供給して成膜を行う間欠成膜法を行っている。この場合、原料ガスの供給時期と還元ガスの供給時期との間に、処理容器4内の残留ガスを排除するためにパージを行っている。このパージの時には、全てのガスの供給を停止して真空引きだけを継続して行うようにしてもよいし、真空引きを継続して行いつつ原料ガスと還元ガスとの供給を停止して、不活性ガスの供給は行うようにしてもよい。
【0036】
またここでは還元ガスであるH ガスを供給する時のみにプラズマを立てて(ONにする)、H ガスを活性化しており、ウエハ温度が低くても反応を促進できるようになっている。この結果、原料ガスが供給された時にウエハ表面に付着していた原料ガスが、H ガスの導入により還元されて前述したような原子レベルの厚さのCu膜が堆積することになる。図示例では多数サイクルの成膜処理を行っており、必要な膜厚を得るまでこのサイクルを繰り返し行うことになり、一般的には数10〜数100サイクル程度行う。この場合、1サイクルで形成される膜厚は1〜2Å程度である。また例えばCu(hfac) ガスの1回の供給期間X1、H ガスの1回の供給期間X2及び1回のパージ期間X3は、それぞれ0.5〜5sec程度、0.5〜10sec程度及び0.5〜10sec程度である。またこの時のプロセス条件に関しては、プロセス温度が100〜400℃程度、プロセス圧力が13.3〜1330Pa(0.1〜10Torr)程度である。
【0037】
そして、上述のような合金種膜形成工程と母材膜形成工程が、それぞれ1回、或いはそれぞれ3回交互に繰り返されると図3に示したような積層構造がそれぞれできあがる。そして、この成膜を行っている時に、ウエハ自体も100〜400℃程度に加熱されているので、前述したように金属原子の熱拡散が生じ、全体で合金化されて最終的に合金層100、102(図3参照)が製造されることになる。ここで上記合金種膜104と母材膜106の各積層数は、1或いは3層に限定されず、必要な数だけ積層すればよいのは前述した通りである。
また合金種膜104及び母材膜106をそれぞれ図3(B)に示すように複数層形成する場合、同じ膜種でもその厚さを変えるようにしてもよい。例えば図3(B)中において、第1層目の母材膜106を30Åの厚さで成膜し、第2層目の母材膜106をその3倍の90Åの厚さで成膜するようにしてもよい。
【0038】
ここで実際に前述したように成膜を行って、その評価を行ったので、その評価結果について説明する。
ここでは、シリコンウエハの表面に直接的に前述したような成膜を行った時のウエハと合金層との元素濃度をXPSを用いて測定した。図5はその時のシリコンウエハの厚さ方向における各元素の濃度分布を示すグラフである。図5では横軸はスパッタ時間を示しており、スパッタによりウエハ表面が厚さ方向に少しずつ削られるのでその時の各元素の濃度が示されている。すなわちスパッタ時間が膜厚方向の寸法に対応している。ここではSiとCuとTiの各濃度を示しており、図から明らかなように、シリコンウエハとの境界部分はTi濃度がかなり高くなっており、そして、膜厚が浅くなる方向へ十分にTiが熱拡散してある程度のTi濃度になっているのが確認することができた。
【0039】
この場合、上記したような薄膜の積層構造を製造した後、このウエハ全体を所定の温度に加熱するアニール工程を行うようにしてもよい。これによれば、Ti元素の拡散をより確実に行うことができる。
このように、合金層とウエハ表面との境界部分においてTi濃度を局部的に高くすることができるので、下地であるウエハ表面との密着性を高めることができる。また、積層構造全体、すなわち合金層100、102の全体に亘ってTi元素を十分に熱拡散させて分布させることができる。
【0040】
また、本発明方法は、従来方法のようなスパッタ成膜を用いないで、いわゆるALD成膜で行うようにしたので、ステップカバレジを十分に高くすることができる。
また上記実施例では、いわゆる原料ガスと還元ガスとを交互に間欠的に供給して成膜を行う、いわゆるALD成膜を用いた場合を例にとって説明したが、これに限定されず、CVD成膜によって成膜を行ってもよい。この場合、プラズマを用いたプラズマCVD成膜でもよく、またプラズマを用いない熱CVD成膜で行ってもよい。このCVD成膜では、原料ガスと還元ガスとを同時に処理容器内へ供給して連続して成膜を行う連続成膜法となる。
【0041】
図6はプラズマCVD成膜によって薄膜の積層構造を製造する時の各ガスの供給のタイミングを示すタイミングチャートである。図6(A)は合金種膜形成工程のタイミングチャートを示し、図6(B)は母材膜形成工程のタイミングチャートを示す。図6から明らかなように、原料ガスと還元ガスとを同時に供給し、更にこれに同期させてプラズマを立てており、プラズマCVDによりTi膜とCu膜とをそれぞれ形成するようになっている。尚、Cu膜の方が厚くなるので、図6(B)の成膜時間は図6(A)のTi膜の場合と比較して長くなっており、例えば合金種膜形成工程は10〜20sec程度行い、母材膜形成工程は200〜2000sec程度行う。この場合には、CVD成膜を用いているので、成膜レートが高くなって、その分、スループットを向上できるのみならず、埋め込み特性も向上してステップカバレジを一層向上させることができる。
【0042】
また上記したALD成膜とCVD成膜とを組み合わせて薄膜の積層構造を形成するようにしてもよい。例えば合金種膜形成工程はALD成膜を行い、母材膜形成工程はCVD成膜で行ったりするようにしてもよい。
また上記合金種膜形成工程と母材膜形成工程とを同一の処理容器、すなわち同一の成膜装置内で行うようにしたが、これに限定されず、いわゆる複数の成膜装置を例えばクラスタツールのように結合して、複数の成膜装置間でウエハを大気に晒すことなく搬送できるようにし、そして、合金種膜形成工程と母材膜形成工程とをそれぞれ互いに異なる専用の成膜装置で行うようにしてもよい。
【0043】
上記実施例では、Ti金属を含む原料としてTiCl を用いたが、これに限定されず、TiF (四フッ化チタン)、TiBr (四臭化チタン)、TiI (四ヨウ化チタン)、Ti[N(C CH (TEMAT)(テトラキスエチルメチルアミノチタニウム)、Ti[N(CH (TDMAT)(テトラキスジメチルアミノチタニウム)、Ti[N(C (TDEAT)(テトラキスジエチルアミノチタニウム)等を用いることができる。
【0044】
また本実施例では、合金種である第1の金属としてTiを用いた場合を例にとって説明したが、これに限定されず、例えばTi、Sn、W、Ta、Mg、In、Al、Ag、Co、Nb、B、V、Mnよりなる群から選択される1つの金属を用いることができる。
また本実施例では、母材である第2の金属としてCuを用いた場合を例にとって説明したが、これに限定されず、例えばCu、Ag、Au、Wよりなる群から選択される1つの金属を用いることができる。
更に本実施例では還元ガスとしてH ガスを用いた場合を例にとって説明したが、これに限定されず、使用する原料ガスに応じて例えばH 、NH 、N 、N [ヒドラジン]、NH(CH [エチルアミン]、N CH[メチルジアゼン]、N CH [メチルヒドラジン]よりなる群より選択される1以上のガスを用いることができる。
また更に、ここでは被処理体として半導体ウエハを例にとって説明したが、これに限定されず、ガラス基板、LCD基板等を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明に係る成膜装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明方法の流れを示す工程図である。
【図3】薄膜の積層構造の一例を示す断面図である。
【図4】各ガスの供給のタイミングを示すタイミングチャートである。
【図5】ウエハ表面のTiとCuの濃度プロファイルを示す図である。
【図6】プラズマCVD成膜によって薄膜の積層構造を製造する時の各ガスの供給のタイミングを示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0046】
2 成膜装置
4 処理容器
12 真空排気系
14 半導体ウエハ(被処理体)
18 載置台
22 加熱手段
24 シャワーヘッド(ガス導入手段)
30 プラズマ形成手段
34 高周波電源
40 第1の原料ガス供給手段
42 第2の原料ガス供給手段
44 還元ガス供給手段
46 液体原料(第1の金属)
64 液体原料(第2の金属)
94 制御手段
96 記憶媒体
104 合金種膜
106 母材膜


【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空引き可能になされた処理容器内で被処理体の表面に複数の薄膜を堆積して薄膜の積層構造を形成する方法において、
合金種としての第1の金属を含む原料ガスと還元ガスとを用いて第1の金属よりなる合金種膜を形成する合金種膜形成工程と、前記第1の金属とは異なる母材としての第2の金属を含む原料ガスと還元ガスとを用いて第2の金属よりなる母材膜を前記合金種膜よりも厚く形成する母材膜形成工程とを、それぞれ1回以上交互に行うようにしたことを特徴とする薄膜の積層構造の形成方法。
【請求項2】
前記合金種膜形成工程では、前記第1の金属を含む原料ガスと還元ガスとを交互に異なるタイミングで間欠的に前記処理容器内へ供給して成膜を行う間欠成膜法と、第1の金属を含む原料ガスと還元ガスとを同時に前記処理容器内へ供給して連続して成膜を行う連続成膜法との内のいずれか一方の成膜法を行うことを特徴とする請求項1記載の薄膜の積層構造の形成方法。
【請求項3】
前記母材膜形成工程では、前記第2の金属を含む原料ガスと還元ガスとを交互に異なるタイミングで間欠的に前記処理容器内へ供給して成膜を行う間欠成膜法と、第2の金属を含む原料ガスと還元ガスとを同時に前記処理容器内へ供給して連続して成膜を行う連続成膜法との内のいずれか一方の成膜法を行うことを特徴とする請求項1記載の薄膜の積層構造の形成方法。
【請求項4】
前記合金種膜形成工程と前記母材膜形成工程とをそれぞれ1回以上交互に行った後に、前記被処理体を所定の温度に加熱するアニール工程を行うようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の薄膜の積層構造の形成方法。
【請求項5】
前記合金種膜形成工程と前記母材膜形成工程とを同一の処理容器内で行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の薄膜の積層構造の形成方法。
【請求項6】
前記合金種膜形成工程と前記母材膜形成工程とを交互に異なる処理容器内で行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の薄膜の積層構造の形成方法。
【請求項7】
前記合金種膜の1層の厚さは、1〜200Åの範囲内であり、前記母材膜の1層の厚さは5〜500Åの範囲内であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の薄膜の積層構造の形成方法。
【請求項8】
前記第1の金属は、Ti、Sn、W、Ta、Mg、In、Al、Ag、Co、Nb、B、V、Mnよりなる群から選択される1つの金属であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の薄膜の積層構造の形成方法。
【請求項9】
前記第2の金属は、Cu、Ag、Au、Wよりなる群から選択される1つの金属であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の薄膜の積層構造の形成方法。
【請求項10】
前記還元ガスは、H 、NH 、N 、N [ヒドラジン]、NH(CH [エチルアミン]、N CH[メチルジアゼン]、N CH [メチルヒドラジン]よりなる群より選択される1以上のガスであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の薄膜の積層構造の形成方法。
【請求項11】
被処理体の表面に形成された薄膜の積層構造において、
合金種としての第1の金属を含む原料ガスと還元ガスとを用いて形成された第1の金属より成る合金種膜と、前記第1の金属とは異なる母材としての第2の金属を含む原料ガスと還元ガスとを用いて前記合金種膜よりも厚く形成された第2の金属よりなる母材膜とを、それぞれ1層以上交互に積層するように構成したことを特徴とする薄膜の積層構造。
【請求項12】
前記合金種膜の1層の厚さは、1〜200Åの範囲内であり、前記母材膜の1層の厚さは5〜500Åの範囲内であることを特徴とする請求項11記載の薄膜の積層構造。
【請求項13】
被処理体の表面に薄膜を堆積させる成膜装置において、
真空引き可能になされた処理容器と、
前記被処理体を載置する載置台と、
前記被処理体を加熱する加熱手段と、
前記処理容器内にガスを導入するガス導入手段と、
前記ガス導入手段へ合金種としての第1の金属を含む原料ガスを供給する第1の原料ガス供給手段と、
前記ガス導入手段へ母材としての第2の金属を含む原料ガスを供給する第2の原料ガス供給手段と、
前記ガス導入手段へ還元ガスを供給する還元ガス供給手段と、
装置全体を動作させて、前記第1の金属より成る合金種膜と前記第2の金属よりなる母材膜とをそれぞれ1層以上交互に形成するように制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする成膜装置。
【請求項14】
前記処理容器内へプラズマを立てるためのプラズマ形成手段が設けられることを特徴とする請求項13記載の成膜装置。
【請求項15】
真空引き可能になされた処理容器内で被処理体の表面に複数の薄膜を堆積して薄膜の積層構造を形成するに際して、
合金種としての第1の金属を含む原料ガスと還元ガスとを用いて第1の金属よりなる合金種膜を形成する合金種膜形成工程と、前記第1の金属とは異なる母材としての第2の金属を含む原料ガスと還元ガスとを用いて第2の金属よりなる母材膜を前記合金種膜よりも厚く形成する母材膜形成工程とを、それぞれ1回以上交互に行うように成膜装置を制御するプログラムを記憶する記憶媒体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−249580(P2006−249580A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−23612(P2006−23612)
【出願日】平成18年1月31日(2006.1.31)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】