説明

血圧データを管理、記録及び/又は評価する装置及び方法

本発明は、複数の患者の血圧データを管理し、記録し、及び/又は、評価する装置及び方法に関する。種々の血圧計によって測定された複数の患者の血圧データは、遠隔データ転送によってネットワーク端末から中央サーバに転送され、そこで患者毎の記憶領域に記憶される。データサーバに対するアクセスが試みられた場合には、アクセスコードがアクセス制御装置によって要求され、個々の記憶領域に特有のアクセスコードと比較される。血圧計の個々のデバイス識別コード及び/又は血圧計に挿入されるICカードのICカード識別コードがアクセスコードとして使用される。課金装置は、格納されているデータに対するアクセスがなされる度に、個々の記憶領域に設けられている料金記憶装置から自動的に料金を減額する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血圧計を用いて取得した、複数の患者についての血圧データを管理、記録及び/又は評価する装置であって、患者毎に個別の記憶領域を有し、患者毎に血圧データが別々に格納される中央データサーバと、それを介して個別の記憶領域にデータを入力することが可能であるとともに、様々なネットワーク端末を用いて個別の記憶領域からデータを読み出すことが可能なネットワーク接続と、さらに、記憶領域へのアクセスを制御するアクセス制御装置であって、アクセスの試みがなされた場合に送信されるアクセスコードと、それぞれの記憶領域に固有のアクセスコードとを比較するアクセス制御装置とを有する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
更に、本発明は、複数の患者の血圧データの管理、記録及び/又は評価を行う方法であって、異なる血圧計を用いて取得された、異なる患者についての血圧データが中央データサーバにネットワーク端末から遠隔データ転送により送信され、個々の患者に固有の記憶領域に記憶されるとともに、記憶された特定の患者の血圧データへのアクセスが試みられた場合に、中央データサーバに接続されているアクセス制御装置が、アクセスの試みの一環として、アクセスコードを要求するとともに、当該アクセスコードを、個々の記憶領域に固有のアクセスコードと比較する方法に関する。
【0003】
適切な測定装置を用いて患者から取得された患者のデータを、遠隔データ転送を用いてデータの管理と評価を行う中央データサーバに転送する様々な方法が既に提案されている。例えば、WO 01/93756 A2では、心電計により患者から取得したデータを最初にスマートカードに蓄積する遠隔監視システムが提案されている。この遠隔監視システムでは、適当な時期に、カードリーダによりスマートカードからデータがダウンロードされ、中央監視ステーションに遠隔データ転送によりデータが転送され、中央監視ステーションでは医学的診断を行うためにこれらのデータが提示され、分析され、管理される。さらに、DE 202 14 189 U1には、身体機能値のモバイル測定および転送に関する装置について記載されている。この装置では、測定装置は、測定された身体機能値を携帯電話に送信する無線インターフェースを有し、携帯電話を通じて移動無線ネットワークにより中央評価装置にこれらのデータが転送されるようになっている。
【0004】
これらのように患者のデータを中央管理するシステムを使用することにより、複数の検査によって得られたデータが編集され、また、何回でも利用可能になることから、多様な診断を下すための複数の検査に起因する多重のストレスを防ぐことができる。
さらに、データ分析や診断支援のための高品位な分析ツールが用いられ得るが、これらは個人ユーザにとって利益が無く、非常に高額であると思われる。しかしながら、これらのシステムは、特に、データ目録に対するアクセスおよび中央データサーバによって提供される機能に関して改良の余地がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明の目的は、冒頭に述べた種類の改良された装置及び方法を開発し、先行技術の欠点を回避し、先行技術を好適に改善することである。望ましくは、データ目録に対するアクセス及び中央データサーバによって提供される機能が改良される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、請求項1に係る装置装置によってこの目的を達成することができる。
また、プロセス工学に関しては、請求項14記載の方法により上記目的を達成することができる。本発明の好ましい実施例は、従属項に示される。
【0007】
本発明では、アクセス制御に関して、個々の患者の血圧計に対して付与された固有のデバイス識別コードが、個々の患者の血圧データまたは血圧データから生成された評価データが格納される記憶領域毎のアクセスコードとして取得及び/又は供給されることが提案されるとともに、アクセスが試みられた場合に送信されるアクセスコードが、血圧計の当該固有のデバイス識別コードと比較されることが提案される。
すなわち、本発明は、それぞれの血圧計が固有のシリアル番号を有し、これらのシリアル番号が製造アーカイブにもまた記録され、製造アーカイブを中央データサーバに接続することによって、このシリアル番号を利用することができるというアイデアに基づいている。各患者はこのようにして、任意のネットワーク端末を用いて、中央データサーバに個別にアクセスし、患者の装置に付与されたシリアル番号によって患者自身を認証し、ネットワークに問い合わせを行い、あるいは、その「患者自身」の記憶領域を個人的に管理することができる。
この様な各患者に固有のパスワードは、上述したアクセス制御に加えて、各血圧計に固有のデバイス識別コードとともに実装される。この様な患者に固有のパスワードは、例えば、各記憶領域のサブセクションについてのみ割り当てられる、いわゆるサブパスワードとして用いることができる。この方法によれば、例えば、家庭内において、個々の記憶サブスペースを血圧計のユーザである複数のユーザに簡単に割り当てることができる。あるいは、患者に固有のパスワードを、デバイス識別コードに代えてプログラムしてもよい。この場合、固有のデバイス識別コードは、事前に確立される最初のアクセス制御にのみ使用され、最初のアクセスが達成された場合には変更することができる。
【0008】
アクセス制御を行うために各血圧計の個々のデバイス識別コードを用いることの特別な利点は、データサーバの各記憶領域及び/又は関連する機能ブロックを予め正確に調整しておくことができる点にあり、特に、各血圧計のデータフォーマットに適合させることができる点にある。各装置に固有のデバイス識別コードにより、データサーバは、どのような種類の血圧計が、入力されるべきデータを供給しようとしているかを理解し、個々の患者に応じてデータ量とデータ形式に関して自身を適合させる。これにより、データサーバと各記憶領域の双方の構成を大幅に簡素化することができる。
【0009】
ICカードを挿入することができる血圧計を用いる場合、中央データサーバの各記憶領域にアクセスするための識別コードは、各患者が血圧計に装備することができる各ICカードについての識別コードを含んでいてもよい。このICカード識別コードは、上述した装置に固有のデバイス識別コードとなり得る。しかしながら、特に、特定のICカードに基づいて各記憶領域に対するアクセスを分割するために、デバイス識別コードに加えて、サブコードとして、取得または供給される。血圧計は、例えば、一家族内で複数の患者によって使用される場合も多く、その様な場合、各患者は「自分用」のICカードを血圧計に挿入して当該血圧計を使用する。この方法によれば、患者に固有のアクセスを簡易な方法で確実に実現することができる。
【0010】
原則として、中央データサーバは、多様な機能を提供することができる。また、原則として、中央サーバにおいて、個々の血圧データを記録および管理することができるので、長い時間が経過した後であっても先に取得された測定データに随意アクセスすることができる。ひとつの実施形態では、データサーバは、評価と分析を行うための適切な手段を用いて、データの評価を行うとともに対応する評価データを利用可能にすることができる。
この種の中央評価ユニットを提供することは、血圧計それ自体の使用により、あるいは、もっといえば伝統的な医療行為により可能であった評価と分析よりも実質的に高品位な血圧データの評価と解析を可能にする。なぜならば、複雑で、その結果としてコストがかかる評価プログラムは、一般的に、単一の血圧計の付属品としては経済的ではなく、さらには、規模が小さな開業医にとっても経済的ではない。
このような種類の評価ユニットを用いることにより、料金課金装置を実現することができる。そして、そのような料金課金装置は、評価ユニットがアクセスされる度に及び/又は評価ユニットによって評価の準備がされる度に各記憶領域に対応する料金記憶装置の残高を減少させる。
高価な評価プログラムを購入し及び/又は対応するハードウェアを購入するのではなく、比較的少額の料金をアクセス毎に支払うことにより、中央に配置される評価ユニットに単独でアクセスすることができる。
使用料金の課金は、評価ユニット、及び/又は、この評価ユニットによって作成される評価に限定されるものではない。現実に記録された血圧データに対するアクセスを課金の対象としてもよい。
【0011】
料金記憶装置は、システムの異なる場所に設けるようにしてもよい。本発明の1つの実施例によれば、料金記憶装置は、各患者について血圧データを取得するために用いられた血圧計に設けられたICカード上に備えられる。このICカードを用いて中央データサーバにアクセスを試みるとき、料金課金装置はICカード読取/書取装置を介して通信し、その結果、料金記憶装置における残高を減じる。この実施形態では、データサーバ上の各記憶領域に対する料金記憶装置の識別及び/又は割り当ては不要となる。当該ICカードはいわゆるプリペイドカードとしての役割を果たし、当該ICカードがプラスの残高を有する限り、中央データサーバにアクセスすることができる。料金記憶装置上のプラスの残高は、自由に再ロードすることができる。
【0012】
他の実施例では、料金記憶装置は、中央データサーバ、料金課金装置、及び/又は、関連するデータ記憶装置に設けることができる。中央データサーバ及びそのデータ目録にアクセスする試みがなされた場合に、割り当てられた料金記憶装置から正しく料金を差し引くことを保証するために、料金記憶装置は識別コードを備えることができる。この識別コードは、個々の患者の血圧計に対するデバイス識別コード及び/又は個々の患者の血圧計に設けられたICカードに対するICカードコードを有することができる。料金課金装置は、中央データサーバにアクセスが試みられた際に、転送されたデバイス識別コード及び/又はICカードコードを用いて各料金記憶装置を識別するようにしてもよい。
【0013】
血圧計から中央データサーバに対するデータの送信は、さまざまな方法で行うことができる。一つの実施形態では、測定されたデータは、手動でネットワーク端末に対して入力することができ、また、中央データサーバからネットワーク端末に対して当該データを送信することができる。例えば、ユーザは、血圧計から読み出されたメモリデータや測定時間を中央データサーバに送信することができる。
【0014】
あるいは、血圧計によって取得されたデータは、読取装置によって血圧計から読み出される。具体的には、血圧計のICカードに格納されたデータは、ICカードの読取装置によって読み出され、そして、中央データサーバに送信される。ICカード読取装置は、ICカード識別コードを自動的に読み出し及び/又はそれを取得するために記憶するように構成することができる。また、一つの実施例では、読取装置がネットワーク端末に接続され及び/又は適切なインターフェースを介して無線接続を通じて任意に通信できるようにしてもよい。
【0015】
一つの実施例では、中央データサーバに送信された血圧データのセットはそこで保管され、いつでも、世界中でインターネット端末を介して読み出すことができる。当該データサーバでは、様々な評価や分析が行われ、対応する評価や分析データが蓄積される。
【0016】
また、中央データサーバの記憶領域に蓄積されている血圧データの時間的推移に対する評価を適切な評価手段によって行うことができる。さらに、血圧及び/又は脈の時間的推移のグラフ表示ができるようにしてもよい。
【0017】
択一的又は追加的に、ある測定期間における傾向分析を行い、これに対応する傾向データを特にグラフ表示できるようにしてもよい。例えば、一ヶ月間に亘る朝の測定結果を追跡させるようにすることができる。
【0018】
択一的に、又は追加的に、中央データサーバにおいて行われる血圧データの分析に、特定の記憶領域内、すなわち特定の患者の特定の期間内の全ての血圧データの平均値や、標準偏差の決定を含めてもよい。
【0019】
択一的に、又は追加的に、患者の血圧レベルの日々のプロフィールは、適切な評価手段を用いて蓄積された血圧データから計算することができる。
【0020】
また、本発明の他の実施例によれば、当該システムは、ユーザが特定のデータをブロックすることができるデータ遮断装置を具備することができる。当該データ遮断装置は、所定のコード及び/又はパスワード保護によって起動されることが望ましい。
【0021】
患者に関する必要なデータに対して内科医、医療又は病院がアクセスできるようにするために、アクセス制御装置はマスターアクセスを含むことができ、このマスターアクセスによって様々な記憶領域からのデータにアクセスすることができる。このマスターアクセスは、マスタコード及び/又はマスタパスワードによって有効にされることが望ましい。
【0022】
これら及び追加的な本願の特徴をなす機能は、請求項および以下の明細書の双方から帰結するものであり、これらの特徴をなす機能は、本発明の実施形態として、もしくは他の領域において、個別に、または、相互の組み合わせとして、及び/又は、サブコンビネーションとして、具現化してもよい。
以下、本発明の一の好ましい実施例を、関連する図との文脈において、更に詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1は、本発明の一の好ましい形態の中央データサーバにおける血圧データの管理、保管、評価のための装置を表す略図である。
【0024】
図1に示すように、各患者2の血圧は、血圧計1を用いて、毎日、あるいは随意的に複数の測定期間において、長期間に亘って測定される。対応する血圧データはまず血圧計1のメモリに記憶される。この場合、拡張機能のひとつとして、血圧計1が、十分な記憶領域を提供することができ、血圧計1に挿入することができるICカード3をメモリカードあるいはスマートカードの形態で含むことが好ましい。上述したICカード3は、血圧計1から取り外すことができ、ICカード読取/書取装置4により読み出すことができる。前記血圧データセットに加えて、このICカードに固有のICカード識別コードが同時に読み取られ、このICカード識別コードが前記血圧データセットを識別するために用いられる。
【0025】
ICカード読取/書取装置4は、適切なインターフェースを介してPCの形態で構成されるインターネット端末5と通信して、ICカードから読み出したデータを中央データサーバ6に転送することができる。
【0026】
データサーバ6には、ICカード識別コードを用いて特定することのできる、それぞれの患者2に対応する記憶領域7が用意されている。それぞれの記憶領域に対するアクセスはアクセス制御装置8によって制御される。このアクセス制御装置8は、中央データサーバ6に接続され、インターネット端末5から転送されるアクセスコードと、それぞれの記憶領域7に記憶されたアクセスコード、とりわけICカード識別コードとを比較する。アクセス制御装置8によって逆に読み取られたICカード識別コードは、中央データサーバ6自体に必ずしも記憶される必要はなく、代わりに、例えば、データサーバ6に接続される製造者のアーカイブ9に記憶させるようにしてもよい。当該アーカイブにおいて、それぞれの血圧計1に固有の追加的なセットアップデータと制御パラメータはそれぞれのICカード識別コードに関連付けられている。
【0027】
それぞれの記憶領域7に転記された血圧データは、評価ユニット10によって評価し、分析することができる。対応する評価と分析データは、評価ユニット10によってそれぞれの記憶領域7又は、前述した領域にリンクされる評価データ記憶領域に格納され、アクセス制御装置8による識別に続いて、適当な方法によってインターネット端末5経由で引き出すことができる。評価を取得することは、課金の対象となり得る。このために、アクセス制御装置8は、評価に対してアクセスされる都度、それに従って、記憶領域7の一部又は上述した領域に配置される料金記憶装置における残高を減じる料金課金装置11を有することができる。料金記憶装置は、適切な方法で入金することができる。例えば、新しい血圧計が購入された際に、対応する初期のプラスの残高を格納することができ、加入者は対応する支払いを通じて中央データサーバに再入金することができる。
【0028】
図1に示すシステムでは、数々の利点を達成することができる。最初に、電子的な記録、血圧データの評価、および、視覚化は患者に大きな利益を与える。血圧記録を手で管理する場合よりも、実質的により大きなメモリ深度(Speichertiefe)を達成することができる。さらに、中央データサーバ6によって集中的に実行されるデータの評価は、実際に使用されたときにのみ費用が発生するサービスである。各利用者に対する高価な評価ツールを除外することができる。さらに、データの評価は常に最新のプロセスを利用することができ、中央で監視することができる。各インターネット端末5はそれ自身が評価ソフトウェアを有しないか、及び/又はそのようなソフトウェアがインストールされていないかもしれないが、患者2はプリンターを用いて評価をプリントアウトすることができる。
【0029】
更に、それぞれの診療室及び/又は介護士と通信する機能は大幅に簡略化される。診療所には、いかなる特別なハードウェアもソフトウェアも必要としない。血圧計を診療所に持ち込む必要もない。更に、医師が中央データサーバ6にアクセスが可能になることで、患者が医師の元を継続的に訪れずとも、継続的な治療の観察という安全性を提供することができる。中央評価ユニット10は、複雑で、それゆえ高価な評価プログラムを使用することが可能になり、高品位なデータの解釈や、治療方法の決定が可能になるのは勿論である。
【図1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
血圧計を用いて取得した、多数の患者についての血圧データの管理、記録及び/又は評価を行うための装置であって、
当該装置は、各患者(2)の血圧データを記憶する個別記憶領域(7)を有し、患者毎に別々に血圧データを記憶する中央データサーバ(6)と、
異なるネットワーク端末(5)を介して当該個別記憶領域(7)にデータを入力するとともに、個別記憶領域(7)からデータを読み出すネットワーク接続と、
さらに、アクセスが試みられた場合に転送されるアクセスコードと、各個別記憶領域(7)に固有のアクセスコードとを比較するアクセス制御装置とを有し、
各個別記憶領域(7)のアクセスコードは、各個別記憶領域(7)が割り当てられた各患者の血圧データを取得するために使用される各血圧計(1)に固有のデバイス識別コードを有する装置。
【請求項2】
前記アクセスコードは、血圧計(1)とともに各患者に提供されるICカード(3)に関するICカード識別コードを含むことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記アクセスコードは、患者に固有のパスワードをさらに含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記個別記憶領域に記憶された血圧データセットを評価するための評価ユニット(10)と、料金課金装置(11)とを備え、
当該料金課金装置(11)は、評価装置及び/又は前記評価装置によって用意された評価にアクセスが試みられる度に、各個別記憶領域に割り当てられた料金記憶装置における残高を減少させることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記料金記憶装置は、各患者についての血圧データを取得するために用いられる血圧計(1)に関するデバイス識別コード、及び/又は、各患者についての血圧データを取得するために用いられる血圧計(1)に装備され得るICカードに関するICカードコードを含む識別コードが備えられ、
料金課金装置(11)は、評価ユニット、及び/又は、前記ユニットによって準備された評価に対してアクセスが行われた際に、残高を減らすべき料金記憶装置を識別するために、料金記憶装置に関する記憶された識別コードと、前記デバイス識別コード、及び/又は、ICカードコードとを用いることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記料金記憶装置は、各患者の血圧データを取得するために用いられる血圧計(1)に装備され得るICカード(3)に備えられ、
前記料金課金装置(11)は、前記評価ユニット、及び/又は前記ユニットによって用意された評価にアクセスが試みられた際、ICカード上の前記料金記憶装置の残高を減じるために、ICカード読取/書取装置を用いることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
血圧計(1)のICカード(3)上に記憶されたデータを読み出すために使用するICカード読取装置(4)が備えられ、
当該ICカード読取装置は、ICカード識別コードを自動的に読み取り及び/又は取得のためにこのICカード識別コードを記憶することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
評価ユニット(10)は、前記個別記憶領域に記憶された複数の血圧データセットを、その時間的な推移について評価し、及び/又は血圧データレベルの一時的な傾向をグラフ表示する目的で備えられることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
評価ユニット(10)は各個別記憶領域における血圧データセットの血圧データの傾向を決定する目的で備えられることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
評価ユニット(10)は、個別記憶領域に記憶された所定の期間内におけるすべての血圧データの平均値および標準偏差を決定する目的で備えられることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
評価ユニット(10)は、記憶された血圧データから患者についての血圧レベルの日々のプロフィールを計算する目的で備えられることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
データ遮断装置は、個別記憶領域における所定のデータを遮断する目的で備えられ、
当該遮断装置は、コード及び/又はパスワード保護によって好適に有効にされることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
マスターアクセス機能が備えられ、
当該マスターアクセス機能により、さまざまな記憶領域からデータがアクセスされ、
前記マスターアクセスはマスタコード及び/又はマスタパスワードを用いて好適に有効にされることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
多数の患者に関する血圧データを管理、記録、及び/又は評価する方法であって、
異なる血圧計(1)を用いて取得された、異なる患者についての血圧データは、ネットワーク端末(5)から中央データサーバ(6)に遠隔データ転送によって転送され、
血圧データは、患者毎に特有の個別記憶領域(7)に格納され、
特定の患者の血圧データに対するアクセスが試みられた場合には、データサーバに接続されているアクセス制御装置(8)がそれぞれのアクセスの試みに対してアクセスコードを取得し、そして、それと個別記憶領域に固有なアクセスコードとを比較し、
この各個別記憶領域に対するアクセスコードとして、個々の患者の血圧データを取得するために使用される血圧計に関する少なくとも1つの固有のデバイス識別コードがアクセス制御装置によって取得され、及び/又は、利用可能にされる方法。
【請求項15】
前記個別記憶領域に記憶された血圧データセットは、評価ユニット(10)によって評価され、対応する評価はデータサーバに記憶され、
これらの記憶された評価に対してアクセスが試みられた際に、料金課金装置は、アクセスが試みられた回数、及び/又はアクセスの継続時間に基づいて、要求された評価が記憶されるそれぞれの記憶領域のために保持される料金記憶装置における残高を自動的に減ずることを特徴とする、請求項14の前文に記載の方法。

【公表番号】特表2008−539481(P2008−539481A)
【公表日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−508094(P2008−508094)
【出願日】平成18年3月10日(2006.3.10)
【国際出願番号】PCT/EP2006/002202
【国際公開番号】WO2006/114156
【国際公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願人】(507326261)カズ ヨーロッパ エスエー (11)
【Fターム(参考)】