説明

表示装置

【課題】映像信号駆動回路が画面横方向に存在する表示装置において、額縁が小さく、かつ、画面中央における縦線状のノイズが生ずることを防止する。
【解決手段】映像信号駆動回路300からドライバ線10が表示領域500の上側と下側に配線される。ドライバ線10からは、Rスイッチ51、Gスイッチ41、Bスイッチ31を介してR,G,Bのドレイン線11が分岐している。Rスイッチ51はRスイッチ線50によって制御され、Gスイッチ41はGスイッチ線40によって制御され、Bスイッチ31はBスイッチ線30によって制御される。画面中央付近に映像信号を供給するドライバ線10とBスイッチ線30との干渉を防止するために、前記ドライバ線10とBスイッチ線30との間にシールド線60を設置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置に係り、外形サイズの割には表示面積が大きい、小型のフラットパネル表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置や有機EL表示装置はフラットで軽量であることから、色々な分野で用途が広がっている。携帯電話やDSC(Digital Still Camera)等には、小型の液晶表示装置や有機EL表示装置等が広く使用されている。これらの表示装置では、外形は出来るだけ小さくすることが要請されている。一方、表示領域は大きいほうが見やすい。したがって、外形が小型であるのに、表示領域が大きい表示装置が要求されている。
【0003】
表示装置の周辺には、各画素に映像信号を送るための映像信号線(ドレイン線)の引出し線や、走査線の引出し線等が存在している。また、映像データをコントロールするためのクロック信号線等も配置されている場合が多い。表示領域を大きく、外形を小さくすると、表示領域周辺に設置されたドレイン線、走査線、クロック信号線等を設置するスペースが小さくなり、これらの線間の間隔が小さくなる。
【0004】
これらの信号線の間隔が小さくなると、線間の容量が大きくなり、線間の干渉が生ずる。「特許文献1」あるいは、「特許文献2」には、クロック信号線とドレイン線との干渉を防止するために、これらの線間にシールド線を設置する構成が記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開平11−202367号公報
【特許文献2】特開平11−223832号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
外形を小さく保ったまま表示領域を大きくすると、いわゆる額縁部分が小さくなる。額縁部分には、画素に映像信号を供給するための映像信号線が配置されるので、額縁部分が小さくなると、映像信号線の引出し線等の設置場所が不足する。
【0007】
この問題を対策する方法として、画素のセットとなるRGBの映像信号を供給する三本のドレイン線の引出し線を纏めて一本のドライバ線とし、表示領域直前において、分割スイッチを設置し、この分割スイッチの切り替えによって各RGBのサブ画素にドレイン線を介して映像信号を供給する技術が存在する。分割スイッチは、一般には薄膜トランジスタ(TFT)によって形成され、各ドレイン線の入り口にドレイン線と同じ数設置される。
【0008】
この構成においては、ドライバ線の数は、表示領域において必要なドレイン線の数の1/3となる。額縁部にはドライバ線が存在するので、信号線の数は従来に比して1/3となり、額縁の面積が小さくなっても必要な配線を行うことが出来る。しかし、この構成の場合、切り替えスイッチを切り替えるための、RGB切り替えスイッチ線が必要となる。
【0009】
携帯電話等では、映像信号駆動回路は表示領域下側に存在している。しかし、DSC等では、その使用形態から、映像信号駆動回路を表示領域の横方向に設置する必要がある。この場合、ドライバ線とRGB切り替えスイッチ線とが長い距離にわたって並行して配設される場合がある。そうすると、RGB切り替えスイッチ線とドライバ線との干渉が問題となる。
【0010】
図7はこの問題を示す等価回路である。図7は、液晶表示パネルの配線である。図7において、表示領域500には、多くの画素がマトリクス状に形成されている。各画素はRGBの表示を行うサブ画素から構成されている。各サブ画素には、スイッチ用のTFTが設置されている。
【0011】
表示領域500の左側には、走査信号駆動回路400が設置されている。走査信号駆動回路400からは、走査線20が表示領域500に延在している。走査線20の数が表示領域500の垂直方向の画素数に対応する。表示領域500の右側には、映像信号駆動回路300が設置されている。映像信号駆動回路300からは、表示領域500の上方あるいは下方にドライバ線10が延在している。表示領域500の左半分の画素には、表示領域500の上側を通るドライバ線10によって映像信号が供給され、表示領域500の右半分の画素には、表示領域500の下側を通るドライバ線10によって映像信号が供給される。
【0012】
また、映像信号駆動回路300からは、RGB切り替えスイッチのためのRGB切り替えスイッチ線30、40、50がドライバ線10と同様に、表示領域500の上方あるいは下方に延在している。RGB切り替えスイッチ線30、40、50は、上方向にはRGB用に3本、下方向にもRGB用に3本延在している。
【0013】
図7において、RGB切り替えスイッチ線30、40、50は表示領域500の上方も、下方もドライバ線10の外側に配置されている。3本のRGB切り替えスイッチ線30、40、50は表示領域500の上方も下方も、Bスイッチ線30が内側で、次にGスイッチ線40、最外がRスイッチ線50となっている。したがって、Bスイッチ線30と最外周のドライバ線10との干渉が問題となる。
【0014】
図7において、表示領域500の上側においては、Bスイッチ線30と、これに隣接するドライバ線D1との干渉が問題となり、表示領域500の下側においては、Bスイッチ線30と、これに隣接するドライバ線D3との干渉が問題となる。この干渉の状況を示す断面図が図8である。
【0015】
図8において、ドライバ線10(ドライバ線D1)もRGB切り替えスイッチ線30、40、50(Bスイッチ線30)も、ドレイン線11と同じ層で形成されており、いずれも、層間絶縁膜106の上に形成されている。ドライバ線10あるいは、RGB切り替えスイッチ線(Rスイッチ線50、Gスイッチ線40、Bスイッチ線30)は無機パッシベーション膜109と有機パッシベーション膜である平坦化膜110によって覆われている。
【0016】
無機パッシベーション膜109も平坦化膜110も誘電率が大きいので、線間容量が形成される。したがって、お互いの信号が干渉しあうことになる。特に問題となる干渉は、Bスイッチ線30における切り替え信号がドライバ線10に対して影響を与えることである。
【0017】
図7に戻り、表示領域500上側におけるBスイッチ線30とドライバ線10との干渉は、表示領域500の左端の領域にのみ影響を与える。表示領域500の端部における画像の変調は目立たないので、大きな問題にはならない。一方、表示領域500の下側におけるBスイッチ線30とドライバ線10との干渉は、表示領域500中央部に対して影響を与えるために、大きな問題となる。
【0018】
本発明は、映像信号駆動回路300が表示領域500の横方向に存在していて、ドライバ線10を表示領域500の上側と下側に配線する場合の、ドライバ線10とRGB切り替えスイッチ線との干渉による問題を対策することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は以上のような課題を解決するものであり、具体的な手段は次の通りである。
【0020】
(1)表示領域の横方向に映像信号駆動回路が設置され、前記表示領域は、前記映像信号駆動回路に近い第1の表示領域と前記映像信号駆動回路から遠い第2の表示領域とに分かれた表示装置であって、前記第1の表示領域には、前記表示領域の上側または下側の一方から、前記映像信号駆動回路と接続したドライバ線から映像信号が供給され、前記第2の表示領域には、前記表示領域の上側または下側の他方から前記映像信号駆動回路と接続したドライバ線から映像信号が供給され、前記ドライバ線は、Rスイッチを介して前記表示領域の赤サブ画素に映像信号を供給するRドレイン線、Gスイッチを介して緑サブ画素に映像信号を供給するGドレイン線、Bスイッチを介して青サブ画素に映像信号を供給するBドレイン線に分岐し、前記Rスイッチ、Gスイッチ、Bスイッチは各々Rスイッチ線、Gスイッチ線、Bスイッチ線によって制御され、
前記第1の表示領域と前記第2の表示領域の境界部分のRドレイン線、Gドレイン線、Bドレイン線に映像信号を供給するドライバ線と、前記Rスイッチ線、前記Gスイッチ線、前記Bスイッチ線のいずれかは隣接し、前記隣接している、前記第1の表示領域と前記第2の表示領域の境界部分のRドレイン線、Gドレイン線、Bドレイン線に映像信号を供給するドライバ線と、前記Rスイッチ線、前記Gスイッチ線、前記Bスイッチ線のいずれかの間にはシールド線が設置されていることを特徴とする表示装置。
【0021】
(2)前記隣接している、前記第1の表示領域と前記第2の表示領域の境界部分のRドレイン線、Gドレイン線、Bドレイン線に映像信号を供給するドライバ線は前記第1の表示領域に映像信号を供給することを特徴とする(1)に記載の表示装置。
【0022】
(3)前記第1の表示領域と前記第2の表示領域とは、面積が等しいことを特徴とする(1)に記載の表示装置。
【0023】
(4)前記Rスイッチ、前記Gスイッチ、前記BスイッチはTFTによって形成されていることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
【0024】
(5)前記第1の表示領域と前記第2の表示領域との境界部分のRドレイン線、Gドレイン線、Bドレイン線に映像信号を供給するドライバ線と隣接する前記Rスイッチ線、前記Gスイッチ線、前記Bスイッチ線のいずれかはBスイッチ線であることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
【0025】
(6)前記ドライバ線、前記シールド線、前記Rスイッチ線、前記Gスイッチ線、前記Bスイッチ線は同層で形成されていることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
【0026】
(7)前記シールド線は、前記ドライバ線、前記Rスイッチ線、前記Gスイッチ線、および、前記Bスイッチ線よりも幅が大きいことを特徴とする(1)に記載の表示装置。
【0027】
(8)表示領域の横方向に映像信号駆動回路が設置された表示装置であって、前記表示領域の上側には、前記映像信号駆動回路と接続して第1のドライバ線が配線され、前記表示領域の下側には、前記映像信号駆動回路と接続して第2のドライバ線が配線され、前記第1のドライバ線は、第1のRスイッチを介して赤サブ画素に映像信号を供給する第1のRドレイン線、第1のGスイッチを介して緑サブ画素に映像信号を供給する第1のGドレイン線、第1のBスイッチを介して青サブ画素に映像信号を供給する第1のBドレイン線に分岐し、
前記第2のドライバ線は、第2のRスイッチを介して赤サブ画素に映像信号を供給する第2のRドレイン線、第2のGスイッチを介して緑サブ画素に映像信号を供給する第2のGドレイン線、第2のBスイッチを介して青サブ画素に映像信号を供給する第2のBドレイン線に分岐し、前記第1のRドレイン線と前記第1のGドレイン線と前記第1のBドレイン線のセットと、前記第2のRドレイン線と前記第2のGドレイン線と前記第2のBドレイン線のセットは前記表示領域内で交互に存在することを特徴とする表示装置。
【0028】
(9)前記RスイッチはRスイッチ線によって制御され、前記GスイッチはGスイッチ線によって制御され、前記BスイッチはBスイッチ線によって制御され、前記表示領域の上側においても、前記表示領域の下側においても、前記Rスイッチ線、前記Rスイッチ線、前記Rスイッチ線、は前記ドライバ線よりも表示領域側に配線されていることを特徴とする(8)に記載の表示装置。
【0029】
(10)前記Rスイッチ線、前記Gスイッチ線、前記Bスイッチ線のセットと、このセットに最も近接する前記ドライバ線との間には、シールド線が設置されていることを特徴とする(9)に記載の表示装置。
【0030】
(11)前記Rスイッチ、前記Gスイッチ、前記BスイッチはTFTによって形成されていることを特徴とする(8)に記載の表示装置。
【0031】
(12)表示領域の横方向に映像信号駆動回路が設置され、前記表示領域は、前記映像信号駆動回路に近い第1の表示領域と前記映像信号駆動回路から遠い第2の表示領域とに分かれた表示装置であって、前記第1の表示領域には、前記表示領域の上側または下側の一方から、前記映像信号駆動回路と接続したドライバ線から映像信号が供給され、前記第2の表示領域には、前記表示領域の上側または下側の他方から前記映像信号駆動回路と接続したドライバ線から映像信号が供給され、前記ドライバ線は、Rスイッチを介して前記表示領域の赤サブ画素に映像信号を供給するRドレイン線、Gスイッチを介して緑サブ画素に映像信号を供給するGドレイン線、Bスイッチを介して青サブ画素に映像信号を供給するBドレイン線に分岐し、
前記Rスイッチ、Gスイッチ、Bスイッチは各々Rスイッチ線、Gスイッチ線、Bスイッチ線によって制御され、前記第1の表示領域と前記第2の表示領域の境界部分のRドレイン線、Gドレイン線、Bドレイン線に映像信号を供給するドライバ線と、前記Rスイッチ線、前記Gスイッチ線、前記Bスイッチ線のいずれかは絶縁膜を介してオーバーラップし、前記オーバーラップしている、前記第1の表示領域と前記第2の表示領域の境界部分のRドレイン線、Gドレイン線、Bドレイン線に映像信号を供給するドライバ線と、前記Rスイッチ線、前記Gスイッチ線、前記Bスイッチ線のいずれかの間には絶縁膜を介してシールド線がオーバーラップしていることを特徴とする表示装置。
【0032】
(13)前記シールド線の幅は前記ドライバ線、前記Rスイッチ線、前記Gスイッチ線、および、前記Bスイッチ線よりも幅が広いことを特徴とする(12)に記載の表示装置。
【0033】
(14)前記表示装置は液晶表示装置であることを特徴とする(1)乃至(13)のいずれかに記載の表示装置。
【0034】
(15)前記表示装置は有機EL表示装置であることを特徴とする(1)乃至(13)のいずれかに記載の表示装置。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、画面中央部に映像信号を供給するドライバ線と画素切り替えのためのスイッチ線との間にシールドを設けるので、画面中央における縦線状のノイズを防止することが出来る。
【0036】
本発明の他の面によれば、サブ画素に映像信号を供給するRドレイン線とGドレイン線とBドレイン線のセットに対する映像信号を、表示領域の上側と下側とから、交互にドライバ線から供給するので、ドライバ線と画素切り替えのためのスイッチ線との干渉を小さく抑え、かつ、影響する領域を画面の端部のみに限定できるので、画質の低下を防止することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
本発明は、液晶表示装置、有機EL表示装置等のフラットパネルディスプレイに適用することが出来る。いずれも、各サブ画素におけるスイッチをTFTによって形成し、また、RGB切り替えスイッチもTFTによって形成することが出来るからである。また、これらの表示装置では、駆動回路の一部あるいは、全部をTFTで形成することもある。
【0038】
画素スイッチのみでなく、RGB切り替えスイッチ(Rスイッチ51、Gスイッチ41、Bスイッチ31)、あるいは、駆動回路をTFTで形成する場合は、いわゆるLTPS(低温多結晶シリコン)タイプのTFTが使用される。図3は、本発明が適用される、LTPSタイプのTFTを用いた液晶表示パネルの断面構造である。図3において、TFT基板100の上にはSiNで形成される第1下地膜101がコートされ、第1下地膜101の上には例えばシリコン酸化膜で形成される第2下地膜102がコートされている。第1下地膜101の膜厚は150nmで、第2下地膜102の膜厚は100nmである。いずれも、下地であるガラス基板から不純物が析出し、半導体膜103を汚染することを防止するためである。
【0039】
第2下地膜102の上には半導体膜103が形成されている。この半導体膜103は、当初a−Si膜であったものをレーザアニールによってpoly−Si膜に変換している。半導体膜103を覆ってゲート絶縁膜104がSiOによって約300nmの厚さに形成され、ゲート絶縁膜104の上に、ゲート電極105が形成されている。なお、半導体膜103は、複数の領域に分かれている。ゲート電極105の直下は、チャンネル領域である。図3の半導体膜103の左端にはドレイン領域1032が、右端には、ソース領域1031が形成されている。ドレイン領域1032およびソース領域1031は、半導体膜103に対して、ゲート電極105をマスクにして不純物をドープすることによって形成される。ソース領域1031とドレイン領域1032との間には、不純物を軽くドープし、導電率がソース領域1031あるいはドレイン領域1032よりも小さいLDD(Lightly Doped Drain)領域1033が形成されている。
【0040】
ゲート電極105を覆って、層間絶縁膜106がSiNによって約300nmの厚さに形成されている。層間絶縁膜106の上には、ドレイン電極107とソース電極108が形成されている。ドレイン電極107およびソース電極108は、ドレイン線11と同層で形成されている。また、後に述べる本発明の特徴であるシールド線60もドレイン電極107およびソース電極108と同層で形成されている。ドレイン電極107はドレイン線11と、ソース電極108は画素電極111と導通している。
【0041】
層間絶縁膜106にはスルーホールが形成され、ドレイン電極107は半導体膜103のドレイン領域1032と、ソース電極108は半導体膜103のソース領域1031と導通している。ソース電極108およびドレイン電極107の上には、TFT全体を保護するための無機パッシベーション膜109がSiNによって約300nmの厚さに被着されている。さらに、無機パッシベーション膜109の上には、樹脂による平坦化膜110が形成されている。平坦化膜110は一般には、アクリル樹脂によって形成されている。平坦化膜110はその目的から比較的厚く、1μmから2μm程度の厚さで形成されている。平坦化膜110は有機パッシベーション膜としての役割も有する。
【0042】
平坦化膜110の上には、画素電極111が形成されている。画素電極111は、無機パッシベーション膜109および平坦化膜110に形成されたスルーホールを介してソース電極108と導通している。画素電極111を覆って液晶を配向させるための配向膜112が形成されている。液晶層113は、TFT基板100と対向基板200との間に挟持されている。
【0043】
対向基板200には、カラーフィルタ201と遮光膜202が形成されている。遮光膜202は画像形成に寄与しない領域を黒色膜で覆うものであり、画像のコントラストを向上させる役割を有する。カラーフィルタ201および遮光膜202を覆って表面を平坦化するためのオーバーコート膜203が形成され、オーバーコート膜203の上に対向電極204が形成される。対向電極204を覆って液晶を配向させるための配向膜112が形成される。
【0044】
図3の液晶表示装置は、いわゆるTN方式の液晶駆動方式であるが、これは一例である。本発明はTN方式に限らず、液晶を基板の面と平行方向に回転させるIPS方式、あるいは、液晶の初期配向が垂直方向を向いているVA方式等の液晶表示装置についても適用することが出来る。
【0045】
本発明は、液晶表示装置のみでなく、例えば、有機EL表示装置についても適用することが出来る。図4はいわゆるトップエミッション型の有機EL表示装置の断面図である。図4において、TFT基板100の上に、LTPSタイプのTFTが形成されている。TFTを覆う、無機パッシベーション膜109および平坦化膜110までの構造は、図3で説明した液晶表示装置の場合と同様であるので説明を省略する。
【0046】
図4において、平坦化膜110の上には、下部電極120が形成されている。下部電極120は、有機EL層121からの発光を上方に反射するために、反射率の高いAl等の金属膜によって形成されている。下部電極120の上には、発光をする有機EL層121が形成されている。有機EL層121は、電極構造にもよるが、下部電極120側が陽極となる場合は、下部電極120側から、順にホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層のように複数の層で構成される。
【0047】
有機EL層121の上には、透明電極である上部電極122が形成されている。図4はトップエミッションタイプの有機EL表示装置であるから、上部電極122は透明である必要がある。上部電極122としては、透明導電膜である、ITO、あるいは、AZO等が使用される。また、極薄い金属薄膜が使用される場合もある。
【0048】
以上が有機EL表示装置の有機EL層121が形成されたTFT基板100の構成である。有機EL層121は水分によって発光特性が劣化する。したがって、有機EL層121を水分から保護する必要がある。このために、外部の雰囲気と気密を保つために、透明な封止基板130が、TFT基板100と僅かな間隔を隔てて、対向して設置される。封止基板130の内側に透明な乾燥材が設置される場合もある。
【0049】
トップエミッションにおいては、有機EL層121からの発光は、図4における矢印の方向に出射する。トップエミッションタイプの利点は、TFTが形成された領域の上にも有機EL層121を設置して発光させ、画像の形成に寄与させることが出来る点である。したがって、トップエミッションタイプの有機EL表示装置は画面の明るさを大きくすることが出来る。ただし、本発明は、トップエミッションタイプの有機EL表示装置のみでなく、有機EL層121からの発光をTFT基板100側から取り出す、ボトムエミッションタイプの有機EL表示装置にも使用することも出来る。トップエミッションタイプもボトムエミッションタイプも図4における平坦化膜110までは同様の構成である。
【0050】
以下の実施例では、液晶表示装置を例にとって説明するが、有機EL表示装置についても同様に適用できる。
【実施例1】
【0051】
図1は、本発明の第1の実施例を示す液晶表示装置のTFT基板100側の回路図である。図1において、表示領域500内には、RGBの映像信号用のドレイン線11が縦方向に延在し、横方向に配列している。図1においては、図を複雑化しないために、走査線20は省略されている。実際には、図7に示したように、ドレイン線11と走査線20とで囲まれた領域がサブ画素となり、サブ画素内には、TFTと画素電極が形成されている。
【0052】
図1の表示領域500の右側には、映像信号駆動回路300が設置されている。映像信号駆動回路300からは、ドライバ線10が表示領域500の上側と下側に配線されている。上側ドライバ線10は表示領域500の左側の領域の映像信号を受け持ち、下側のドライバ線10は表示領域500の右側の領域の映像信号を受け持つ。
【0053】
表示領域500の上側あるいは下側において、一本のドライバ線10から、3個のRGB切り替えスイッチを介して、3本のドレイン線11が分岐している。すなわち、RGBの3本のドレイン線11は、ドライバ線10から時分割で映像信号の供給を受ける。したがって、表示領域500の上側、下側、および、右側において、映像信号駆動回路300にドレイン線11を直接接続する場合に比較して、配線のためのスペースは1/3で済む。それだけ、額縁の領域を小さくすることが出来る。
【0054】
図1において、RGB切り替えスイッチを切り替えるために、RGB切り替えスイッチ線30、40、50が映像信号駆動回路300から配線されている。Rスイッチ51の制御をRスイッチ線50が、Gスイッチ41の制御をGスイッチ線40が、Bスイッチ31の制御をBスイッチ線30が行う。Rスイッチ線50、Gスイッチ線40、Bスイッチ線30が表示領域500の上側、下側に各々存在している。
【0055】
図1において、表示領域500の上側においても、表示領域500の下側においても、Bスイッチ線30と最外側のドライバ線10とが隣接している。表示領域500の上側においては、最外側のドライバ線D1とBスイッチ線30とが隣接し、表示領域500の下側においては、最外側のドライバ線D3とBスイッチ線30とが隣接している。そうすると、最外側のドライバ線D1あるいは、D3とBスイッチ線30との間で干渉が生じ、ドライバ線10を通過する映像信号が変調される。しかも、両者は表示領域500の中央付近まで比較的長い距離を並走しているので、その影響も大きい。一方、表示領域500の上側におけるD2で代表される他のドライバ線10、あるいは、表示領域500の下側におけるD4で代表される他のドライバ線10はBスイッチ線30と距離が離れているために、Bスイッチ線30の影響を受けない。
【0056】
Bスイッチ線30の影響を受けるドライバ線D1およびドライバ線D3の内、表示領域500の上側のドライバ線D1の受け持つドレイン線11は、表示領域500の最左端である。表示領域500の端部は、一般には、人間の目には目立たない。したがって、映像信号が切り替えスイッチ信号等によって変調されても、大きな問題にはならない。
【0057】
一方、表示領域500下側に配線されるドライバ線D3は表示領域500の中央のドレイン線11に対して映像信号を供給する。ドライバ線D3はBスイッチ線30と隣接しており、Bスイッチ31を切り換えるための切り替え信号によって影響を受ける。図1において、ドライバ線D3から映像信号の供給を受けるドレイン線11の左側には、表示領域500上側のドライバ線D2から映像信号の供給を受けるドレイン線11が存在している。
【0058】
ドライバ線D2はBスイッチ線30から離れているので、切り替え信号によるノイズを受けることは無い。そうすると、ドライバ線D3からの映像信号の供給を受けるドレイン線11のみに対して、Bスイッチ線30からの切り替え信号のノイズが重畳することになるので、表示領域500の中央に縦線状のノイズが生ずることになり、影響が非常に大きい。したがって、図1におけるドライバ線D3に対するBスイッチ線30の影響を対策する必要がある。
【0059】
本実施例では、図1に示すように、表示領域500の下側において、Bスイッチ線30と、それに最も近接する最外側のドライバ線D3との間にシールド線60を配線して、Bスイッチ線30とドライバ線D3との干渉を防止している。図2は図1のA−A'断面であり、シールド線60付近の断面図を示している。
【0060】
図2において、TFT基板100上に、第1下地膜101、第2下地膜102、ゲート絶縁膜104、層間絶縁膜106が積層されている。層間絶縁膜106の上には、ドライバ線10、Bスイッチ線30、シールド線60が配線されている。図2に示すように、本実施例では、ドライバ線10、Bスイッチ線30、シールド線60は同層で形成されている。
【0061】
ドライバ線10、Bスイッチ線30、シールド線60を覆って無機パッシベーション膜109が形成され、その上に平坦化膜110が形成されている。図2において、ドライバ線10の線幅Ldは3.5μm、Bスイッチ線30の線幅Lbは10μm、シールド線60の線幅Lsdは40μm、シールド線60とドライバ線10の間隔L2は5μm、シールド線60とBスイッチ線30の間隔L3は5μmである。また、ドライバ線10とBスイッチ線30との間隔L1は50μmである。
【0062】
図2のような配置においては、ドライバ線10とBスイッチ線30とのカップリング容量は、0.1pF程度となり、シールド線60が無い従来の構成に比較して、カップリング容量は1/10程度に激減する。このような構成とすることによって、ドライバ線D3に対するBスイッチ線30の影響を低減することが出来、表示領域500の中央に生じていた縦線を防止することが出来る。
【0063】
以上の説明では、Bスイッチ線30と最外側のドライバ線10の干渉が問題であるとして説明した。これは、図1においては、Bスイッチ線30がドライバ線10に最も近くなるからである。しかし、RGB切り替えスイッチ線の配置によっては、Gスイッチ線40あるいはRスイッチ線50がドライバ線10に最も近くなる。この場合も上述したと同様、Gスイッチ線40あるいはRスイッチ線50と、最外のドライバ線10との間にシールド線60を配置することによって、表示領域500中央の縦線を対策することが出来る。
【実施例2】
【0064】
図5は本発明の第2の実施例である。図5は液晶表示パネルの回路図であるが、走査線、走査信号駆動回路等は省略されている。実施例1では、表示領域500を左右に半々に分け、表示領域500の左半分に対して表示領域500の上側に配線されたドライバ線10によって映像信号を供給し、表示領域500の右半分に対して表示領域500の下側に配線されたドライバ線10によって映像信号を供給している。そして、表示領域500の中央に発生する縦線ノイズに対しては、Bスイッチ線30と最外側のドライバ線10との間にシールド線60を設置することによって対策している。
【0065】
本実施例は、表示領域500のドレイン線11へ映像信号を供給するドライバ線10の配線方法を実施例1とは異なる配線方法とすることによって、表示領域500中央における縦線を対策する。図5において、表示領域500の右側に映像信号駆動回路300が設置されている。表示領域500には縦方向にRGBのドレイン線11が延在している。RGBの各ドレイン線11は、1本のドライバ線10から、RGB切り替えスイッチを介して映像信号の供給を受ける。
【0066】
実施例1と異なる点は、RGBセットの各3本のドレイン線11には、上側のドライバ線10と下側のドライバ線10とから交互に映像信号を供給するという点である。図5において、表示領域500の最右側のR、G、Bドレイン線であるR4、G4、B4は下側に配線されているドライバ線D4から映像信号の供給を受ける。次のR、G、Bドレイン線であるR2、G2、B2は表示領域500の上側に配線されているドライバ線D2から映像信号の供給を受ける。
【0067】
図5において、映像信号駆動回路300から延在するRスイッチ線50、Gスイッチ線40、Bスイッチ線30は、表示領域500の上側においても、下側においても、ドライバ線10よりも内側に配線されている。これによって、Rスイッチ線50、Gスイッチ線40、Bスイッチ線30を図1のように折り返す必要がなくなるので、狭額縁化が図れる。また、ドライバ線10との間の並走距離を短くすることができる。
【0068】
図5において、RGB切り替えスイッチ線のうち、Bスイッチ線30が最もドライバ線10に近い。そして、表示領域500の上側においては、Bスイッチ線30には、ドライバ線D2が最も近く、表示領域500の下側においては、ドライバ線D4が最もBスイッチ線30に近い。すなわち、切り替えスイッチ線による影響を受けるのは、D2あるいはD4から供給される映像信号である。
【0069】
図5に示すように、Bスイッチ線30とドライバ線D4あるいは、ドライバ線D2との並走している距離は、図1におけるドライバ線D3とBスイッチ線30とが並走している距離よりもはるかに小さい。したがって、映像信号が切り替えスイッチ信号によって変調されたとしても、その影響は小さい。また、図5に示す、ドライバ線D4から映像信号の供給を受けるドレイン線R4、G4、B4、あるいは、ドライバ線D2から映像信号の供給を受けるドレイン線R2、G2、B2は、表示領域500の右端に位置しており、映像信号が切り替えスイッチ信号によって変調されたとしても、表示領域500の端部であるため観察者には目立ちにくく、その影響は小さい。
【0070】
一方、表示領域500の最左側のドレイン線R1、G1,B1は上側のドライバ線D1から映像信号の供給を受けるが、ドライバ線D1は、Bスイッチ線30から離れているので、映像信号が切り替え信号によって影響を受けることは無い。また、表示領域500左側のドレイン線R3、G3,B3は下側のドライバ線D3から映像信号の供給を受けるが、ドライバ線D3は、Bスイッチ線30から離れているので、映像信号が切り替え信号によって影響を受けることは無い。
【0071】
以上では、表示領域500の右端あるいは、左端のみについて説明を行ったが、表示領域500中央部においても、ドライバ線10とBスイッチ線30とは距離が離れているので、映像信号が切り替えスイッチ信号によって影響を受けることは無い。このように、本実施例によれば、Bスイッチ線30と最も近いドライバ線D2あるいはドライバ線D4との並走距離を小さくすることが出来るので、切り替えスイッチ信号と映像信号との干渉を最小限に抑えることが出来る。また、切り替えスイッチ信号と映像信号との干渉が多少残ったとしても、その場所は、表示領域500の周辺であり、目立たないので実質的な影響は無い。
【0072】
本実施例においても、Bスイッチ線30と最外側のドライバ線10の干渉が問題であるとして説明した。しかし、RGB切り替えスイッチ線の配置によっては、Gスイッチ線40あるいはRスイッチ線50がドライバ線10に最も近くなる。しかしながら、この場合でも、同様の効果を走することができる。
【0073】
また、本実施例において、実施例1で説明したようなシールド線60をさらに追加しても良い。この場合、Rスイッチ線50、Gスイッチ線40、Bスイッチ線30のセットと、このセットに最も近接するドライバ線10との間に、シールド線60を設置すればよい。
【実施例3】
【0074】
図6は本発明の第3の実施例を示す断面図である。本実施例が適用される液晶表示装置のTFT基板100上の回路図は図1と同じである。図1において、Bスイッチ線30とドライバ線D3との間の干渉を防止して、表示領域500の中央における縦線を防止するために、Bスイッチ線30とドライバ線D3との間にシールド線60を配線している。このシールド線60は図2に示すように、幅Lsdは40μm程度と大きい。また、シールド線60の両側にもスペースL2、L3を設けなければならない。したがって、額縁が大きくなる。
【0075】
図6は、本実施例での、図1におけるA−A'断面に対応する断面図である。図6において、TFT基板100の上には、第1下地膜101、第2下地膜102、ゲート絶縁膜104、層間絶縁膜106が積層されている。層間絶縁膜106の上には、ドライバ線10が設置されている。ドライバ線10はドレイン線11と同層で形成されている。本実施例においては、実施例1等とは異なり、RGB切り替えスイッチ線(Rスイッチ線50、Gスイッチ線40、Bスイッチ線30)およびシールド線60はドレイン線11とは別な層で形成されている。
【0076】
図6において、ドライバ線10の上には、第1無機パッシベーション膜1091がSiNによって形成されている。第1無機パッシベーション膜1091の上に、シールド線60が形成されている。シールド線60は、少なくとも最外側のドライバ線10、すなわち、図1におけるドライバ線D3はカバーしている。シールド線60の上に第2無機パッシベーション膜1092がSiNによって形成されている。そして、第2無機パッシベーション膜1092の上に、Bスイッチ線30が形成されている。
【0077】
Bスイッチ線30を覆って第3無機パッシベーション膜1093がSiNによって形成され、その上に平坦化膜110が形成される。なお、TFTを保護するためのパッシベーション膜としては、すでに第1パッシベーション膜、第2パッシベーション膜が存在しているので、第3無機パッシベーション膜1093はかならずしも必要ではない。ただし、平坦化膜110の焼成時のBスイッチ線30の酸化を防止するためには必要な場合もある。
【0078】
図6のように、Bスイッチ線30とドライバ線10とは、平面的には重複している。したがって、平面的な配線スペースは実施例1等と比較して小さくすることが出来る。すなわち額縁を小さくすることが出来る。図6においては、シールド線60は、最外側のドライバ線D3を覆うのみでなく、その内側のドライバ線10をも覆っている。最外側よりも内側のドライバ線10とBスイッチ線30との干渉を防止するためである。
【0079】
本実施例においては、ドライバ線10、シールド線60、RGB切り替えスイッチ線とを別層に形成することによって、ドライバ線10とRGB切り替えスイッチ線とを平面的には重複した位置に配線することが出来る。すなわち、シールド線60が間に存在することによって、ドライバ線10とRGB切り替えスイッチ線との干渉を防止することが出来るからである。
【0080】
一方、本実施例での問題点は、シールド線60およびRGB切り替えスイッチ線を別層で形成するために、プロセス数が増加するということである。しかし、本実施例は、額縁を非常に小さくし、かつ、ドライバ線10とRGB切り替えスイッチ線との干渉を防止するためには有力な手段である。
【0081】
尚、本実施例の場合も、RGB切り替えスイッチ線の配置によっては、Gスイッチ線40あるいはRスイッチ線50がドライバ線10に最も近くなる。この場合も、Gスイッチ線40あるいはRスイッチ線50に対して、本発明を適用すればよい。
【0082】
また、実施例2においてシールド線を追加した場合にも、本実施例の構造を適用することが可能である。
【0083】
さらに、本発明は、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、実施例1〜3においては、RGBの画素を用いた例を示しているが、W(白)を追加したRGBWの画素に対して本発明を適用しても良い。また、シアン、マゼンダ、イエローなど、RGB以外の色の画素に対して適用しても良い。また、ドライバ線10からドレイン線11への分岐数は、3である場合を例に説明しているが、分岐数は2以上であれば本発明を適用可能である。また、走査信号駆動回路400と映像信号駆動回路300とを1チップ化した駆動回路を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】実施例1の表示装置の回路図である。
【図2】図1のA−A'断面図である。
【図3】液晶表示装置の断面図である。
【図4】有機EL表示装置の断面図である。
【図5】実施例2の表示装置の回路図である。
【図6】実施例3の断面図である。
【図7】従来例の表示装置の回路図である。
【図8】図8のA−A'断面図である。
【符号の説明】
【0085】
10…ドライバ線、 11…ドレイン線、 20…走査線、 30…Bスイッチ線、 31…Bスイッチ、 40…Gスイッチ線、 41…Gスイッチ、 50…Rスイッチ線、51…Rスイッチ、 60…シールド線、 100…TFT基板、 101…第1下地膜、 102…第2下地膜、 103…半導体膜、 104…ゲート絶縁膜、 105…ゲート電極、 106…層間絶縁膜、 107…ドレイン電極、 108…ソース電極、 109…無機パッシベーション膜、 110…平坦化膜、 111…画素電極、 112…配向膜、 113…液晶層、 120…下部電極、 121…有機EL層、 122…上部電極、 130…封止基板、 200…対向基板、 201…カラーフィルタ、 202…遮光膜、 203…オーバーコート膜、 204…対向電極、 300…映像信号駆動回路、 400…走査信号駆動回路、 500…表示領域、 1031…ソース領域、 1032…ドレイン領域、 1133…LDD領域、 1091…第1無機パッシベーション膜、 1092…第2無機パッシベーション膜、 1093…第3無機パッシベーション膜。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域の横方向に映像信号駆動回路が設置され、前記表示領域は、前記映像信号駆動回路に近い第1の表示領域と前記映像信号駆動回路から遠い第2の表示領域とに分かれた表示装置であって、
前記第1の表示領域には、前記表示領域の上側または下側の一方から、前記映像信号駆動回路と接続したドライバ線から映像信号が供給され、前記第2の表示領域には、前記表示領域の上側または下側の他方から前記映像信号駆動回路と接続したドライバ線から映像信号が供給され、
前記ドライバ線は、Rスイッチを介して前記表示領域の赤サブ画素に映像信号を供給するRドレイン線、Gスイッチを介して緑サブ画素に映像信号を供給するGドレイン線、Bスイッチを介して青サブ画素に映像信号を供給するBドレイン線に分岐し、
前記Rスイッチ、Gスイッチ、Bスイッチは各々Rスイッチ線、Gスイッチ線、Bスイッチ線によって制御され、
前記第1の表示領域と前記第2の表示領域の境界部分のRドレイン線、Gドレイン線、Bドレイン線に映像信号を供給するドライバ線と、前記Rスイッチ線、前記Gスイッチ線、前記Bスイッチ線のいずれかは隣接し、
前記隣接している、前記第1の表示領域と前記第2の表示領域の境界部分のRドレイン線、Gドレイン線、Bドレイン線に映像信号を供給するドライバ線と、前記Rスイッチ線、前記Gスイッチ線、前記Bスイッチ線のいずれかの間にはシールド線が設置されていることを特徴とする表示装置
【請求項2】
前記隣接している、前記第1の表示領域と前記第2の表示領域の境界部分のRドレイン線、Gドレイン線、Bドレイン線に映像信号を供給するドライバ線は前記第1の表示領域に映像信号を供給することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1の表示領域と前記第2の表示領域とは、面積が等しいことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記Rスイッチ、前記Gスイッチ、前記BスイッチはTFTによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1の表示領域と前記第2の表示領域との境界部分のRドレイン線、Gドレイン線、Bドレイン線に映像信号を供給するドライバ線と隣接する前記Rスイッチ線、前記Gスイッチ線、前記Bスイッチ線のいずれかはBスイッチ線であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記ドライバ線、前記シールド線、前記Rスイッチ線、前記Gスイッチ線、前記Bスイッチ線は同層で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記シールド線は、前記ドライバ線、前記Rスイッチ線、前記Gスイッチ線、および、前記Bスイッチ線よりも幅が大きいことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
表示領域の横方向に映像信号駆動回路が設置された表示装置であって、
前記表示領域の上側には、前記映像信号駆動回路と接続して第1のドライバ線が配線され、前記表示領域の下側には、前記映像信号駆動回路と接続して第2のドライバ線が配線され、
前記第1のドライバ線は、第1のRスイッチを介して赤サブ画素に映像信号を供給する第1のRドレイン線、第1のGスイッチを介して緑サブ画素に映像信号を供給する第1のGドレイン線、第1のBスイッチを介して青サブ画素に映像信号を供給する第1のBドレイン線に分岐し、
前記第2のドライバ線は、第2のRスイッチを介して赤サブ画素に映像信号を供給する第2のRドレイン線、第2のGスイッチを介して緑サブ画素に映像信号を供給する第2のGドレイン線、第2のBスイッチを介して青サブ画素に映像信号を供給する第2のBドレイン線に分岐し、
前記第1のRドレイン線と前記第1のGドレイン線と前記第1のBドレイン線のセットと、前記第2のRドレイン線と前記第2のGドレイン線と前記第2のBドレイン線のセットは前記表示領域内で交互に存在することを特徴とする表示装置。
【請求項9】
前記RスイッチはRスイッチ線によって制御され、前記GスイッチはGスイッチ線によって制御され、前記BスイッチはBスイッチ線によって制御され、前記表示領域の上側においても、前記表示領域の下側においても、前記Rスイッチ線、前記Rスイッチ線、前記Rスイッチ線、は前記ドライバ線よりも表示領域側に配線されていることを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記Rスイッチ線、前記Gスイッチ線、前記Bスイッチ線のセットと、このセットに最も近接する前記ドライバ線との間には、シールド線が設置されていることを特徴とする請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記Rスイッチ、前記Gスイッチ、前記BスイッチはTFTによって形成されていることを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
【請求項12】
表示領域の横方向に映像信号駆動回路が設置され、前記表示領域は、前記映像信号駆動回路に近い第1の表示領域と前記映像信号駆動回路から遠い第2の表示領域とに分かれた表示装置であって、
前記第1の表示領域には、前記表示領域の上側または下側の一方から、前記映像信号駆動回路と接続したドライバ線から映像信号が供給され、前記第2の表示領域には、前記表示領域の上側または下側の他方から前記映像信号駆動回路と接続したドライバ線から映像信号が供給され、
前記ドライバ線は、Rスイッチを介して前記表示領域の赤サブ画素に映像信号を供給するRドレイン線、Gスイッチを介して緑サブ画素に映像信号を供給するGドレイン線、Bスイッチを介して青サブ画素に映像信号を供給するBドレイン線に分岐し、
前記Rスイッチ、Gスイッチ、Bスイッチは各々Rスイッチ線、Gスイッチ線、Bスイッチ線によって制御され、
前記第1の表示領域と前記第2の表示領域の境界部分のRドレイン線、Gドレイン線、Bドレイン線に映像信号を供給するドライバ線と、前記Rスイッチ線、前記Gスイッチ線、前記Bスイッチ線のいずれかは絶縁膜を介してオーバーラップし、
前記オーバーラップしている、前記第1の表示領域と前記第2の表示領域の境界部分のRドレイン線、Gドレイン線、Bドレイン線に映像信号を供給するドライバ線と、前記Rスイッチ線、前記Gスイッチ線、前記Bスイッチ線のいずれかの間には絶縁膜を介してシールド線がオーバーラップしていることを特徴とする表示装置。
【請求項13】
前記シールド線の幅は前記ドライバ線、前記Rスイッチ線、前記Gスイッチ線、および、前記Bスイッチ線よりも幅が広いことを特徴とする請求項12に記載の表示装置。
【請求項14】
前記表示装置は液晶表示装置であることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の表示装置。
【請求項15】
前記表示装置は有機EL表示装置であることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−222764(P2009−222764A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−64213(P2008−64213)
【出願日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(502356528)株式会社 日立ディスプレイズ (2,552)
【Fターム(参考)】