説明

表面の湿式化学処理を増進させる方法および装置

【解決手段】 本発明は、材料表面の湿式化学処理に関する。本発明は特に、プリント回路板技術における処理を加速させる構造に関する。本発明の方法によると、処理流体のパルス型吹付け噴流が生成され、被処理材料へ誘導される。これにより、被処理構造の表面への著しい衝撃作用を発生させ、必要な処理時間が大幅に短縮される。パルスとパルスとの間の一時中止時間中は、構造の溝からの処理流体の流出が圧力を受けず、加速されるため、構造の側面または回路板の導体の湿式化学処理量は先行技術と比べて少なくなる。化学エッチングの場合、結果としてアンダーカットが少なくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理流体の吹付けまたは散布により材料の表面を湿式化学処理する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
湿式化学処理のための工場は、一般に浸漬工場または連続処理工場である。そのような工場を用いる場合、当業者は被処理材料の表面に向かって処理流体が流れるよう、固定式、アクチュエータ作動式、または振動式のノズルまたはノズルパイプを使用する。これは、充分な湿式化学処理の成果ができる限り速く得られるようにする意図によるものである。しかし、表面処理の実施において、そのような意図と相反する作用がある。表面処理の集中度を増すと、すなわち処理時間を短縮すると、得られる成果は悪化する。
【0003】
典型的な表面処理の適用例は、プリント回路技術である。この技術においては、本発明による方法および装置を好適に適用することができる様々な工程がある。例えば、洗浄や濯ぎ濯ぎ、フィルムまたはレジストの現像、銅のエッチング、フィルムまたはレジストの除去、および金属レジストのエッチングである。このような方法は通常、被処理材料に吹付けまたは散布することにより実行される。材料の表面上で、必要な物質移動が、対応する拡散層内で起こる。このような物質移動は、吹付け圧力を増加することにより加速し、その結果、処理時間が短縮される。しかし、このような場合、処理成果の精度が悪化するという好ましくない副作用がある。例として、材料表面の全般的構造のエッチングや、プリント回路板の導電性パターンのエッチングが挙げられる。エッチングしない領域は、フィルムまたはレジストで覆われる。レジストはエッチング液に対して安定している。ノズルまたはノズルパイプでの吹付けまたは散布によりエッチングを行う場合、そのような処理は、レジストで覆われた領域と領域の間のエッチング溝の露出部のみでなく、エッチング溝の側面でも行われることになる。結果として、レジストのアンダーカットは非常に小さい規模でしか許容されなくなる。従って、導体トラックの寸法および断面に関して、残りの構造についての成果は予測できない。特に精密導体技術(導体トラックの幅および間隔が約120μm以下)において、精度および再現性がより高い処理成果が要求される。従って、前述した他の方法による構造の側面の処理の予測不能性も許容されない。一般的に、エッチング構造に必要な精度を得るために処理時間が短縮されるが、これは好ましいことではない。
【0004】
ドイツ特許出願公開第DE 195 24 523 A1号明細書には、表面の湿式化学処理時に発生する前述の課題を解決するための方法および装置が記載されている。流体噴流において、キャビテーション気泡がノズルの特定の高圧部分で発生する。流体噴流は、必要とされる、きれいな物質を材料表面上の拡散層へ運ぶ。そこではキャビテーション気泡が内側に破裂し、その結果、物質移動が起こる。この方法は前述の用途、特にプリント回路板技術に好適である。しかし、高圧ユニットの技術的な複雑度は非常に高い。
【0005】
ドイツ特許出願公開第DE 04 522 A1明細書には、構造の湿式化学エッチングのための抑制剤であって、エッチング液に添加するものである抑制剤が記載されている。抑制剤は、エッチング溝の側面を保護する保護皮膜を生成する。抑制剤が側面への反応を低減することが記載されている。しかし、この方法では各工程で特定の抑制剤が必要とされるため、この方法を総合的に適用することは難しい。
【0006】
ドイツ特許発明第DE 199 08 960 C2号明細書には、平坦なキャリヤの層をエッチングする別の方法であって、一方の側での層の厚さは対向する側での層の厚さとは異なるものである方法が記載されている。キャリヤの各側について個別に処理時間を設定するが、処理時間はエッチングする層の厚さに比例する。最大限可能な処理時間と比べて短時間しか必要でない場合、これは処理を一時的に中断して実行する。層の厚さが最大の場合、中断時間はゼロとなる。
【0007】
ドイツ特許発明第DE 199 08 960 C2号明細書の段落[0021]には、エッチング工程での各回の中断時に、付着するエッチング液による一時的な再エッチングが行われることが記載されている。再エッチングが行われる時間よりも中断時間を短くすることは、この用途には妥当でない。一般に、薄層は短いエッチング時間でエッチングすることができる。再エッチングをする場合、周期的に中断すると効果がある。
【0008】
ドイツ特許出願公開第101 54 886 A1号明細書には、エッチング溝の側面でのエッチングを低減する方法が記載されている。金属材料の除去を2段階の方法で行う。第一に、パルス電界をかけることにより金属材料を電解的に除去する。このエッチングは、好ましくは側面にあまり作用を与えないよう、エッチング溝の深さ方向に行われる。エッチング溝の所定の深さに到達すると、一部の構造の電気接続が切り離される。従って、そのようなエッチング溝の底部領域は、さらなる工程で再エッチングしなければならず、さらなる技術的努力を伴う工程が要求される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
先行技術のこのような課題を鑑み、本発明の主たる目的は、表面構造の精密な湿式化学処理工程を可能にすることにより、処理時間を短縮する方法および装置を提供することである。
【0010】
本発明の主目的および別の目的は、請求項1の方法および請求項15の装置を提供することにより実現できる。好適な実施形態は、従属項に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
添付図面を参照しながら、以下に本発明を説明する。
【図1】図1は、本発明による装置の第1の実施形態の断面図である。
【図2】図2aは、本発明による装置の第2の実施形態の正面図であり、第1の回転式中断手段が図示されている。
【図2b】図2bは、図2aに示した第1の中断手段の上面図および側面図である。
【図3】図3は、本発明による装置の第3の実施形態の断面図である。
【図4】図4は、本発明による装置の第3の実施形態の一部の展開図である。
【図5a】図5aは、第1の位置にある時の、本発明による装置の第4の実施形態の側面図である。
【図5b】図5bは、第2の位置にある時の、本発明による装置の第4の実施形態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本発明による装置の第1の実施形態を示す。処理流体の強い流れ、すなわち吹付け噴流2が開口部、すなわちノズル1を通って流れ、この吹付け噴流2は、開口部と共に設けられた中断手段3により繰返し、好ましくは周期的に中断される。この実施形態では、周期的に中断される吹付け噴流2が被処理材料6の表面5に到達し、そこで、本発明により吹付け噴流2が材料6の表面5に不連続的に衝突する。吹付け噴流2は、流体力学的に脈動する有効な噴流4として作用する。以下、この有効噴流4の流体を「有効流体8」と称する。パルスの一時停止時に中断手段に蓄積し、その時点では使用されない処理流体を、以下、「無効流体9」と称する。この無効流体9は、被処理材料6の表面5から充分に遠ざけられる。これにより、被処理材料6の表面5への処理流体付着が低減する。従って、中断され、脈動する有効噴流4の動的作用が化学処理時に大幅に増大する。被処理材料6の表面5上で、処理流体で濡れた表面の永久的衝撃および突破が起こる。このような衝撃作用は、拡散層の厚さを低減する形で実際の湿式化学処理プロセスを実質的に促進する。この流体力学的促進は、濯ぎ工程を含む前述の全工程で有用である。衝撃作用により、処理時間は最大50%短縮される。構造の処理時に得られる精度にはマイナスの影響がないため、非常に有利である。先行技術による強制湿式化学プロセスは一般に処理の成果の質、特にエッチング溝の質に不利な影響を及ぼすため、これは大いに驚くべきことである。
【0013】
処理噴流の周期的中断は周波数を用いて行い、この周波数は少なくとも0.5Hz、好ましくは10H〜100Hzまたはそれ以上である。衝突パルス時間とパルス一時停止時間の比は少なくとも10:1〜1:10、好ましくは2:1〜1:2とし、この比は制御装置により調節する。中断手段の駆動は電動式、電磁式、空気式、油圧式、またはその他のアクチュエータ装置により行う。本発明は、例えば処理流体に抑制剤を加えるなど、他の公知の湿式化学処理の成果改善手段と組み合わせることができる。
【0014】
出願人は、本発明の方法および装置をプリント回路板上の精密トラックのエッチングに適用した。結果として処理時間が約33%短縮され、先行技術の方法による場合よりも深いレジストのアンダーカットは見られなかった。集中的なエッチング工程であるにも関わらず、エッチング溝の側面には変化がなかった。エッチング溝の底部での衝撃効果が構造の側面での衝撃効果よりもはるかに大きいと考えられる。さらに、一方では、パルスの一時停止中には処理流体が材料の表面へ流れないが、他方では、処理流体はエッチング溝から排出される可能性があると考えられる。次いで発生するエッチング・パルス時には、エッチング溝に残る処理流体は圧力を受けず、有効噴流4はより薄い拡散層をより深く通る。特に精密導体技術、いわゆるHDI技術においては、必要とされるエッチング溝のカット深さによりトラックの幅が実現される。これは、プリント回路板の全プロセスにおいて大きな課題である。先行技術においては、処理流体により側面に流体圧力がかかることが知られているが、これは、本発明により深構造の溝を脈動処理することにより回避できる。その結果、構造の側面は、溝の底面よりも湿式化学処理の度合いが低くなる。従って、本発明の方法を適用すれば、質を落とすことなく処理時間を大幅に短縮すると共に、湿式化学処理の精度を大幅に向上させることが可能である。
【0015】
出願人が行ったエッチング実験の中で、ノズル1から材料6の表面5までの距離は100mmであった。頂角が30°の各テーパノズルを通る処理流体の流量は、3バール(300,000N/m)の圧力で1.6リットル/分であった。
【0016】
図2aは、数本のノズル1が設けられた管状吹付け装置10の断面図である。ノズルの代わりに、開口部直径が例えば0.5mm〜3mmである穴部を有する装置10を提供すると、より安価となる。処理流体は、加圧状態で入口7を通って吹付け装置10の中へ流れ、加圧状態でノズル1を通って装置10から出る。圧力は大幅に変えることができる。圧力は工程、構造の寸法、およびノズルの位置(材料6の下側であるか上側であるか)により、1.1〜100バールとする。穴部または凹部を有する穴開きディスク11として、回転式中断手段がノズル1の正面に位置している。穴開きディスクは、処理流体の吹付け噴流2の一部に触れる受け部12を有する。これにより、穴開きディスク11は推進される。ディスク11は吹付け噴流2を中断し、処理流体が有効噴流4として材料6の表面5にパルス的に到達するようにする。図2bに、2対のノズル1用の穴開きディスクを示す。各対のノズル1は、吹付け装置10の位置に配置され、この各対のノズル1は、穴開きディスク11の所定の回転方向によって傾斜が異なる。穴開きディスク11には、図2bに示したように開口部が穴部またはスロットとして存在する。
【0017】
さらに別の実施形態によると、中断手段は、吹付け装置の長さ全体に沿って延在するノズルまたは穴部の正面に軸方向に配置された、穴開きまたはスロット開きストリップである。開口部を有するストリップを周期的に軸方向に動かし、吹付け噴流2を中断する。
【0018】
吹付け装置は、連続処理工場内で、材料6が水平または垂直に搬送されるように固定的に配置し、その際、吹付け装置は搬送方向に100mmの間隔で配置する。しかし、先行技術による湿式化学処理機において公知のように、移動可能に配置しても良い。この点に関して、中断手段3と組み合わせた本発明の吹付け装置10は、半径方向および/または軸方向に旋回または振動することができる。これにより、材料表面上の処理流体の蓄積が低減する。
【0019】
図3は、本発明のさらに別の実施形態を示しており、吹付け装置10は穴部14またはノズルを有する。旋回または回転式シリンダが吹付け装置10と同軸に位置し、シリンダ15は、その周囲にスロット16または穴部が配置され、このスロット16または穴部は、吹付け装置10の穴部と一致している。スロット16または穴部は各々、両側にカラー17が設けられている。このカラー17は、少し傾斜した吹付け噴流のための接触面として作用し、これにより、シリンダは推進される。さらに、カラー17はパルスの一時停止時に材料6の表面5に到達すべきでない処理流体を蓄積する。処理流体は、シリンダから横方向に排出される。吹付け装置10およびシリンダ15が少し傾斜しているため、処理流体の横方向の排出を行い易くなる。従って、処理流体のこの部分は材料6の表面5に到達しない。その結果、被処理表面の濡れが最小限に抑えられ、前述した衝撃効果が改善される。本発明の装置は、材料が連続処理工場で水平方向に搬送される場合の材料表面の湿式化学処理に好適である。必要でない処理流体は、被処理部材の表面から離される。
【0020】
シリンダの軸受は、吹付け装置の端部に配置する。これには転がり軸受18を用いることができるが、このような軸受は各処理流体に対して耐薬品性を有する必要がある。プラスチックまたはセラミック製の転がり軸受が好適である。
【0021】
シリンダ型の中断手段およびその他の中断手段は、電気式、空圧式、または流体力学的駆動装置により推進することができる。その結果、回転速度は吹付け噴流2の物理的特性から独立する。特に、高回転速度および高パルスサイクルの調節(例えば、1000パルス/秒)が可能である。これにより、入口7の圧力が高い場合、有効噴流が、短サイクルで大加速された処理流体滴に変態される。これは特に、湿式化学処理工程において効果的である。雰囲気が不安定であるため、空冷式モータまたは適切な保護が施された電動モータが妥当である。
【0022】
必要とされる材料の処理により、湿式化学処理工場の電気および電子制御装置で工程パラメータを調節する。中断周波数、および有効噴流4のパルス時間とパルス一時停止時間との比の調節についても同じである。
【0023】
図5aおよび図5bに、シリンダ15の展開図を各々上面図および側面図として示す。吹付け噴流2が妨害されないようにスロット16を設けたシリンダ15を安定させるために、ノズル位置とノズル位置との間にブリッジまたはウェブ19を配置する。処理流体がたまっているシリンダ15の領域の底部に、弾性部材をダンパ20として挿入する。このダンパ20は、処理流体がシリンダ15の内壁にぶつかる時に、処理流体の制御不能なはね返りを低減する。また、これにより、シリンダ15からの処理流体の横方向への排出が加速される。
【0024】
図5aおよび図5bに、ノズル1、および振動する薄片21としての中断手段3を示す。この弾性機械要素を固定点23に取付ける。中断手段は、吹付け噴流2が薄片21の上端にぶつかることにより、吹付け噴流2が反れるように、ノズル1の正面に配置する。これにより、薄片21が吹付け噴流2の方向へ曲がり、薄片21の出口22が噴流の方向に来る。(図5bを参照のこと。)出口22は、被処理材料6の表面への通路を開く。処理流体の有効噴流が突然、材料6に到達する。同時に、薄片21上の動圧が低減する。その結果、薄片21は突然、図5aに示したスタート位置に戻る。この位置にある時、吹付け噴流2は無効噴流として反れ、捕集溝24で捕集される。材料に到達すべきでない処理流体は、捕集溝24により、吹付け装置に向かって横方向・横断方向に進路が変わる。捕集溝24は、表面5と平行に延在する。本発明のこの実施形態は、水平方向に搬送される材料の両面の処理に好適である。薄片の弾性および寸法と、処理流体の流体力学的状態とにより、湿式化学処理の最適なパルス周波数が決まる。
【0025】
この実施形態の中断手段は、寸法が小さいノズル本体に収納する場合にも好適である。このような中断手段または同様な中断手段を設けたノズルを用いると、パルス一時停止時の処理流体の排出が防止できる。これらのノズルはさらに、水平方向に搬送される材料の上側に置くのに好適である。
【0026】
本発明のさらに別の実施形態によると、材料6の表面5から反射される処理流体の排出のために、追加の吸込み装置を設ける。これにより、材料6の表面5上に流体がたまることを防止でき、不必要な流体の残留が回避できるため、導体トラックのアンダーカットがさらに低減される。
【0027】
説明は、例示・説明の目的で行った。上述した本発明は、その請求範囲および趣旨から逸脱しない範囲で変形・改変が可能であることが当業者には明らかであろう。
【符号の説明】
【0028】
1…ノズル、開口部
2…処理流体の吹付け噴流
3…中断手段
4…有効噴流、脈動噴流
5…被処理表面
6…部材
7…入口
8…有効流体
9…無効流体
10…吹付け装置
11…穴開きディスク
12…受け部
13…開口部
14…穴部
15…シリンダ
16…スロット
17…カラー
18…転がり軸受
19…ブリッジ
20…ダンパ
21…薄片
22…出口
23…固定点
24…捕集溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
浸漬工場または連続処理工場で処理流体により、材料(6)、特にプリント回路板、ウェーハ、または混成材料の表面(5)に行う湿式化学処理の方法であって、
前記処理流体を前記材料(6)へ向けて噴流(2)にして吹き付ける工程を有し、
この吹付け噴流(2)が不連続的に前記材料(6)の前記表面(5)に衝突するようにするため、吹付け噴流中断手段(3)が変位することを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、前記吹付け噴流(2)はノズル(1)により生成されるものであり、前記処理流体は、前記処理流体の流れ方向に関して前記ノズル(1)の正面、前記ノズル(1)内、または前記ノズル(1)の背面に配置された前記中断手段(3)に当たることを特徴とするものである。
【請求項3】
請求項1または2記載の方法において、前記中断手段(3)の変位は、回転、旋回、または直線運動により達成されることを特徴とするものである
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の方法において、前記材料(6)への前記吹付け噴流(2)の不連続的衝突は周期的に行われ、少なくとも0.5Hz、特に10Hz〜100Hzの中断周波数で達成されることを特徴とするものである。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の方法において、前記吹付け噴流(2)は前記材料(6)に向かって超過圧力で流れ、最高1000滴/秒で流れることを特徴とするものである。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の方法において、前記材料(6)への前記吹付け噴流(2)の不連続的衝突は、衝突パルス時間とパルス一時停止時間の比が少なくとも10:1〜1:10、好ましくは2:1〜1:2の範囲で起こることを特徴とするものである。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の方法において、前記中断手段(3)は回転または振動要素として、超過圧力で排出される処理流体により回転または振動運動するように設定されることを特徴とするものである。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の方法において、前記中断手段(3)の変位は、電気式、空気式、または流体力学的駆動装置により実行されることを特徴とするものである。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の方法において、平坦な材料は一面のみで、または両面同時に処理されることを特徴とするものである。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載の方法において、前記材料(6)への前記吹付け噴流(2)の不連続的衝突の周波数、または前記材料(6)への前記吹付け噴流(2)の前記衝突パルス時間と前記パルス一時停止時間の比などの動作パラメータは制御装置により調節されることを特徴とするものである。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれかに記載の方法において、プリント回路板の前記湿式化学処理は、洗浄、濯ぎ、フィルムまたはレジストの現像、銅のエッチング、フィルムまたはレジストの除去、および金属レジストのエッチングにより達成されることを特徴とするものである。
【請求項12】
請求項2〜11のいずれかに記載の方法において、前記ノズル(1)は旋回装置または振動装置と協働することを特徴とするものである。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれかに記載の方法において、前記中断手段(3)は前記処理流体を捕集し、この流体を前記被処理材料(6)の表面(5)から遠ざけることを特徴とするものである。
【請求項14】
請求項13記載の方法において、前記処理流体は、カラー(17)、捕集溝(24)、または吸込み装置により前記被処理材料(6)の表面(5)から遠ざけられることを特徴とするものである。
【請求項15】
浸漬工場または連続処理工場で処理流体により、プリント回路板、ウェーハ、または混成材料などの材料(6)の表面に湿式化学処理を施すための装置であって、前記処理流体を前記材料(6)へ向けて噴流(2)にして吹き付けることができる前記装置であって、当該吹付け噴流(2)を不連続的に前記材料(6)に誘導するように変位可能な吹付け噴流中断手段(3)を少なくとも1つ有することを特徴とする装置。
【請求項16】
請求項15記載の装置において、前記吹付け噴流(2)はノズル(1)により生成されるものであり、前記中断手段(3)は前記処理流体の流れ方向に関して前記ノズル(1)の正面、前記ノズル(1)内、または前記ノズル(1)の背面に配置されることを特徴とするものである。
【請求項17】
請求項15または16記載の装置において、前記中断手段(3)の変位は、回転、旋回、または直線運動により達成されることを特徴とするものである。
【請求項18】
請求項15〜17のいずれかに記載の装置において、前記中断手段(3)の変位は、超過圧力で流れる前記処理流体の前記吹付け噴流により発生する力により達成されることを特徴とするものである。
【請求項19】
請求項15〜18のいずれかに記載の装置において、前記中断手段(3)の変位は、電気式、空気式、または流体力学的駆動装置により実行されることを特徴とするものである。
【請求項20】
請求項16〜19のいずれかに記載の装置において、前記中断手段(3)は前記ノズル(1)と前記被処理材料(6)との間に配置され、前記中断手段(3)は回転可能または旋回可能なシリンダ(15)として形成されることを特徴とするものである。
【請求項21】
請求項16〜20のいずれかに記載の装置において、前記中断手段(3)は振動要素としてノズル(1)に形成されることを特徴とするものである。
【請求項22】
請求項15〜21のいずれかに記載の装置において、前記中断手段(3)は振動する薄片(21)として形成されることを特徴とするものである。
【請求項23】
請求項15〜22のいずれかに記載の装置において、前記中断手段(3)は開口部を有する回転式穴開きディスク(11)として形成されることを特徴とするものである。
【請求項24】
請求項15〜23のいずれかに記載の装置において、前記中断手段(3)は被処理表面と平行に延在する捕集溝(24)を有し、この捕集溝(24)は前記吹付け噴流(2)のうち不要な部分を捕集するのに適しているように構成されていることを特徴とするものである。
【請求項25】
請求項15〜24のいずれかに記載の装置において、前記中断手段(3)は、開口部を有する、周期的に動くストリップとして形成されることを特徴とするものである。
【請求項26】
請求項15〜24のいずれかに記載の装置において、前記中断手段(3)は、前記処理流体を捕集して前記被処理材料(6)の表面(5)から遠ざけることができるように形成されることを特徴とするものである。
【請求項27】
請求項26記載の装置において、前記捕集された処理流体は、カラー(17)または前記捕集溝(24)により前記被処理材料(6)の表面(5)から遠ざけられることを特徴とするものである。
【請求項28】
請求項15〜27のいずれかに記載の装置において、この装置は、
排出される前記処理流体の吸込み装置を有することを特徴とするものである。

【図1】
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【図2】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【公表番号】特表2009−544845(P2009−544845A)
【公表日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−521103(P2009−521103)
【出願日】平成19年7月21日(2007.7.21)
【国際出願番号】PCT/DE2007/001306
【国際公開番号】WO2008/011870
【国際公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(509025957)エルピー バーマークタングス ゲーエムベーハー アンド シーオー.ケージー (1)
【Fターム(参考)】