説明

表面形状測定装置及び表面形状測定方法

【課題】複数の測定面領域が互いにオーバーラップ領域を持たない場合などでも、複数の面測定データの相対位置関係を高精度に合わせることができる表面形状測定装置及び表面形状測定方法を提供する。
【解決手段】表面形状測定装置10は、光学的表面形状測定機11と触針式検出器22などの高さ測定機を備え、光学式表面形状測定機11で測定した複数箇所の測定面領域の各面測定データにおける高さ測定点の各測定値の相対的位置関係を、高さ測定機22で測定した前記高さ測定点の各測定値の相対的位置関係に合わせるように前記各面測定データを移動補正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学式表面形状測定機により一つの測定対象物の複数箇所の表面形状を複数回に分けて測定した表面形状測定データの相対的位置関係を、触針式検出器等の高さ測定器により測定された測定データに基づいて補正を行う表面形状測定装置及び表面形状測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
測定対象物の表面形状を高精度に測定する方法として、レーザー光や白色光等の光干渉を利用した光学式表面形状測定方法が知られている。このような光干渉を利用した光学式表面形状測定機においては、測定の水平分解能を高めるため高倍率の対物レンズが使用され、それに伴い測定視野は小さくなり、一度に測定できる測定面領域はサブミリメートル若しくはそれ以下となることが多い。そのため測定を行おうとする領域を一度の測定で測定できない場合がある。このように測定対象となる領域が表面形状測定装置の測定視野を超える場合には、一般に、測定面領域を走査して複数回の測定を行い、得られた複数の面測定データを繋ぎ合せて表面形状測定装置の測定視野以上の面積の表面形状測定結果を得るというスティッチング法(開口合成法)が利用されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−290905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スティッチング法を利用する場合には、測定対象とする領域が光干渉法などを利用した光学的表面形状測定機で測定可能な面で連続していることが必要であり、途中に測定不可能な面があることにより測定可能な面が連続していない場合には、その間の測定データをスティッチング法で繋ぎ合せることができなくなるという不都合が生じる。
【0005】
また、ある特定の離れた領域の表面形状を光学式表面形状測定機により測定する必要があって、その間の領域の測定は必要ない場合、その離れた領域の表面形状に関する測定データの相対的な位置関係を、スティッチング法を用いて調整する場合には、その間の領域の表面形状の測定も行ってデータの繋ぎ合せをしなければならない。
【0006】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち本発明は、測定対象物の複数箇所の測定面領域の三次元表面形状を測定する光学式表面形状測定機と、前記光学式表面形状測定機で測定した前記複数箇所の測定面領域の各測定面領域内に指定した少なくとも1箇所の高さ測定点の高さ測定を行う高さ測定機と、前記光学式表面形状測定機で測定した前記複数箇所の測定面領域の各面測定データにおける前記高さ測定点の各測定値の相対的位置関係を、前記高さ測定機で測定した前記高さ測定点の各測定値の相対的位置関係に合わせるように前記各面測定データを移動補正するデータ演算部と、を備え、前記移動補正された各面測定データを当該測定対象物の前記複数箇所の測定面領域の三次元表面形状のデータとする表面形状測定装置である。
【0008】
三次元表面形状の測定を行う光学式表面形状測定機とは別に高さ測定機を一体として備えており、更に光学式表面形状測定機で測定した複数箇所の測定面領域の各面測定データ間の相対的な位置関係を高さ測定機で測定した相対的位置関係で補正をすることができるデータ演算部を有している。これにより、複数の面測定データの相対的位置関係を高精度に合わせることができるようになる。
【0009】
具体的には、光学式表面形状測定機が白色干渉計であるようにすることができる。
【0010】
さらに具体的には、高さ測定機が触針式検出器であるようにすることができる。
【0011】
また、高さ測定機がレーザーオートフォーカス式検出器であるようにすることもできる。
【0012】
触針式検出器では測定が困難である液状の表面などの測定を行う場合にはレーザーオートフォーカス式検出器を用いることが有効である。
【0013】
別の態様では、触針式検出器に加えて、別の高さ測定機としてレーザーオートフォーカス式検出器をさらに有するようにすることもできる。
【0014】
触針式検出器とレーザーオートフォーカス式検出器を共に備えることで様々な測定対象に1台の装置で対応可能となり、測定の利便性が向上する。
【0015】
好ましくは、前記測定対象物と前記光学式表面形状測定機及び前記高さ測定機を相対的に移動させる移動手段をさらに備えるようにすることができる。
【0016】
より好ましくは、前記移動手段が、前記測定対象物を並進移動させる水平面移動ステージであって、前記光学式表面形状測定機及び前記高さ測定機が装置筺体に固定されているようにすることができる。
【0017】
表面形状測定装置が対象とする測定対象物は、多くの場合、光学式表面形状測定機や高さ測定機に比べて小さく軽いため、測定対象物を移動させるようにして測定機は固定しておく方が、装置全体として小型軽量を実現でき、また、測定機に余分な振動を与えることもないので、測定精度を高く保つことも可能となる。
【0018】
より好ましくは、前記水平面移動ステージの真直度は50nm/5mm以下である。
【0019】
さらに好ましくは、前記水平面移動ステージの真直度は5nm/5mm以下である。
【0020】
水平面移動ステージの真直度を高くすることは、異なる場所の高さ測定の精度を向上させることになる。
【0021】
また、本発明の別の観点では、測定対象物の複数箇所の測定面領域の三次元表面形状を光学式表面形状測定機で測定して前記複数箇所の測定面領域の各面測定データを取得する第一の工程と、前記光学式表面形状測定機で測定した前記複数箇所の測定面領域の各測定面領域内に指定した少なくとも1箇所の高さ測定点の高さ測定を高さ測定機で行い各高さ測定値を取得する第二の工程と、前記光学式表面形状測定機で測定した前記複数箇所の測定面領域の各面測定データにおける前記高さ測定点に対応する各測定値の相対的位置関係を前記高さ測定機で測定した前記高さ測定点の各測定値の相対的位置関係に合わせるように前記各面測定データを移動補正する第三の工程と、を有する表面形状測定方法である。
【0022】
具体的には、前記複数箇所の測定面領域が互いに重なり合う領域を持たない離れた領域であるようにすることができる。
【0023】
本発明に係る表面形状測定方法は、このように各測定面領域が互いに重なり合うオーバーラップ領域を持たず、従来のスティッチング法が利用できない場合に特に有効である。
【0024】
好ましくは、前記高さ測定点が、前記光学式表面形状測定機で測定した前記複数箇所の測定面領域の各測定面領域内に指定した少なくとも3箇所の高さ測定点であるようにすることができる。
【0025】
また具体的には、前記移動補正が高さ方向及び測定面の傾きの補正であるようにすることができる。
【0026】
以下、本発明に係る表面形状測定装置及び表面形状測定方法を添付図面に基づき説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明に係る表面形状測定装置の実施例の概略図である。
【図2】白色干渉計の構成を示す概略図である。
【図3】本発明に係る表面形状測定装置の別の実施態様であって、高さ測定機としてレーザーオートフォーカス式検出器を採用したときの表面形状測定装置の概略図である。
【図4】本発明に係る表面形状測定装置のさらに別の実施態様であって、2つの高さ測定機として触針式検出器とレーザーオートフォーカス式検出器を備えた表面形状測定装置の概略図である。
【図5】本発明に係る表面形状測定方法を示すフローチャートである。
【図6】白色干渉計で2つの場所の表面形状を測定した際の面測定データを示す測定例である。
【図7】触針式検出器で測定した高さ測定値と相対的位置関係を示す測定例である。
【図8】面測定データの高さ方向補正及び測定面の傾き補正を示す実施例である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1に示す本発明の一実施例に係る表面形状測定装置10は、白色干渉計11、触針式検出器22、高真直度XY軸ステージ12及びデータ演算部13を備え、白色干渉計11、触針式検出器22、高真直度XY軸ステージ12はそれぞれ装置ベース21に固定されている。
【0029】
図2に示すように白色干渉計11は、参照ミラーを内蔵する干渉用対物レンズ15、測定用アクチュエータ16、光学ヘッド17及びCCDカメラ19を備えている。干渉用対物レンズ15は測定対象に合わせて適当な倍率のものが選択され、特に測定の水平分解能を高くしたい場合には高倍率のレンズを選定することとなる。測定用アクチュエータ16は、干渉縞測定時に干渉用対物レンズ15を精密に垂直走査させて干渉用対物レンズ15と測定対象物30の距離を変化させるために使用される。測定用アクチュエータ16にはリニアスケールが内蔵されており、アクチュエータによる変化量を正確に測定できるようになっている。光学ヘッド17には光源18が内蔵されており、光源18からの光を適切に干渉用対物レンズ15に導く光学系と、干渉用対物レンズ15に内蔵された参照ミラーと、測定対象物30からの反射光による干渉縞を正確にCCDカメラの撮像面に結像させる光学系が内蔵されている。本装置では、光源として高輝度白色LEDを採用している。従来のハロゲンランプに比べて熱の発生が抑えられるため、僅かな熱膨張であっても測定誤差の要因となる微細表面形状測定には特に有効である。白色干渉計11は、当該白色干渉計を上下動するためのZ軸駆動部20を介して装置ベース21に固定されている。
【0030】
当該表面形状測定装置10の触針式検出器22は、高さ方向の最高分解能0.1nm、段差測定再現性2nm以内(1σ)を保証するものであり、例えば、株式会社小坂研究所製の微細形状測定機ETシリーズにも採用されている触針式検出器を用いることができる。
【0031】
白色干渉計11の下部に位置し、装置ベース21に固定された水平面移動ステージは、XY軸方向に駆動可能な高真直度XY軸ステージ12である。本実施例で使用した高真直度XY軸ステージ12は、その真直度が100mm移動時で0.1μm、5mm移動時で5nmを保証する高真直度のステージであり、例えば、株式会社小坂研究所製の微細形状測定機ETシリーズにも採用されているステージを使用することができる。高真直度XY軸ステージ12は、測定対象物の測定面領域を白色干渉計11の測定視野まで移動するために使用される。また、白色干渉計11で測定した測定面領域内の任意に指定した場所を触針式検出器22で測定できるように測定対象物を移動するためにも使用される。
【0032】
データ演算部13は、白色干渉計11、触針式検出器22、高真直度XY軸ステージ12のそれぞれとデータを通信するコンピュータにより実現している。当該データ演算部13は、白色干渉計11で測定した複数の三次元表面形状データ間の相互の相対的位置を触針式検出器22で測定した高さ測定データに基づいて高さ方向の位置及び傾きについて補正をする機能を有する。白色干渉計11は、異なる2つの測定面を測定した場合には、両測定における高さに関する測定基準にずれが生じやすい。従って、これら測定データの高さ調整が必要となる。また、白色干渉計11の光軸方向と高真直度XY軸ステージ12の移動方向が垂直でない場合には、2つの測定面データは、その分だけ傾いて測定されることとなる。このため、通常は傾き方向の補正が必要となる。ただし、予め白色干渉計11と高真直度XY軸ステージの取り付け角度が正確に分かっている場合には、必ずしも触針式検出器22の測定結果に基づいて傾き補正する必要はなく、事前に測定した傾き情報に基づいて補正することも考えられる。高さ方向のみの補正を行う場合には、各測定面領域内に指定した最低1箇所の高さ測定点の高さ測定で補正は可能であるが、傾き方向の補正も伴う場合には各測定面領域に対して最低でも3箇所の高さ測定点の高さ測定を行う必要がある。また、実際の測定では、点の測定ではなく、ある長さの線上の高さを数本測定することも行われる。当該補正の具体的な方法については後述する。
【0033】
なお、当該表面形状測定装置では、光学式表面形状測定装置として白色干渉計を採用したが特に白色干渉計に限定されるわけではなく、その他の光学式表面形状測定装置、例えば位相シフト法やレーザービーム走査を備えた表面形状測定装置とすることも可能である。
【0034】
本発明に係る表面形状測定装置の別の実施例では、図3に示すように触針式検出器22に代えてレーザーオートフォーカス式検出器23を備える。測定対象物が触針式検出器22では測定が難しい物、例えば液状の物、である場合に特に有効である。
【0035】
本発明に係る表面形状測定装置のさらに別の実施例では、図4に示すように触針式検出器22に加えて、さらにレーザーオートフォーカス式検出器23を備える。測定対象物の表面状態に合わせて、触針式検出器22とレーザーオートフォーカス式検出器23を使い分けることができるため、測定可能な対象物の範囲が広がり、利便性が向上する。
【0036】
次に本発明に係る表面形状測定方法について図5に示すフローチャートに基づいて説明をする。なお、ここでは図1に示した表面形状測定装置を用いて測定が行われる場合について説明をするが、上述した各装置を含むその他の同様な機能を有する装置においても同様の測定方法を実施することが可能である。
【0037】
まず、測定対象物30を高真直度XY軸ステージ12上に設置する。そして、測定を行う測定面領域に白色干渉計11の測定視野を合せるように高真直度XY軸ステージ12を移動させて、各測定面領域の三次元表面形状を測定する(S01)。
【0038】
次に、白色干渉計11で三次元表面形状を測定した各測定面領域内の指定した高さ測定点の高さ測定を触針式検出器22で行う(S02)。このとき、測定面領域内のどこを指定するかは任意であるが、高さ補正に加えて傾き補正を行う場合には、一直線上にならない少なくとも3箇所の測定が必要である。また、測定は必ずしも点である必要はなく連続した線上の高さを測定してもよい。通常、点の測定では測定ノイズの影響や測定位置のずれの影響が大きくなるため、線上の高さを測定して平均化処理を行うなどして、該影響を低減するようにしている。
【0039】
次に、白色干渉計11で測定した各面測定データ中の測定値であって、触針式検出器22で測定した各高さ測定点に対応する位置の測定値の相対的位置関係を求める。また、触針式検出器22で測定した各高さ測定値の相対的位置関係をさらに求める。そして、白色干渉計11による各面測定データ中の各高さ測定点の測定値の相対的位置関係を触針式検出器22による各高さ測定値の相対的位置関係に合せるように各面測定データを平行移動補正及び傾き補正を行う(S03)。
【0040】
なお、この補正は主に白色干渉計11で測定した面測定データを全体的に移動させるものである。従って、触針式検出器による測定値が各測定面内で4箇所以上ある場合には、両測定の測定誤差により白色干渉計による測定値と完全には一致しない場合がある。このようなときは、対応する各測定値間の残差が最小になるように最小二乗法等により補正を行う。
【0041】
ここで、該補正についての実施例を詳細に説明する。なお、以下の説明は簡単のためXZ平面内における二次元空間での補正について説明するが、実際にはXYZ空間内の三次元補正に拡張して行われる。
【0042】
図6には白色干渉計11で測定対象物の2つの位置を測定した第一の面測定データ41及び第二の面測定データ42を示している。本実施例では、白色干渉計11で測定した各測定面領域に対して高さ測定点を2箇所ずつ指定している。面測定データ中の測定値43、44は第一の測定面データ41における指定した高さ測定点に対応する測定値であり、面測定データ中の測定値45、46は第二の面測定データ42における指定した高さ測定点に対応する測定値である。白色干渉計の測定基準高さ47は、高さ測定点に対応する面測定データ中の測定値43,44,45,46のいずれかの高さとする。本実施例では白色干渉計の測定基準高さ47は面測定データ中の測定値43の高さとしている。
【0043】
図7には上記高さ測定点における触針式検出器22で測定した高さ測定値51、52、53、54を示している。触針式検出器の測定基準高さ55を高さ測定値51の高さとした場合、触針式検出器の測定基準高さ55から他の高さ測定値52、53、54までの差は、それぞれ相対高さ56、57,58として表される。つまり、触針式検出器22で測定した高さ測定点の各高さ測定値51,52,53,54の相対的位置関係は、相対高さ56、57、58で表すことができる。
【0044】
次に白色干渉計11で測定した第一の面測定データ41及び第二の測定面データ42における高さ測定点に対応する面測定データ中の測定値43,44,45,46の相対的位置関係を触針式検出器22で測定した高さ測定点の高さ測定値51,52,53,54の相対的位置関係に合わせる方法について図8に基づいて説明する。触針式検出器22で測定した相対高さ63,64,65の測定基準高さを触針式検出器の測定基準高さ55から白色干渉計の測定基準高さ47に変更すると、該相対高さ56,57,58はそれぞれ白色干渉計の測定基準高さにおける相対高さ63,64,65となる。第一の面測定データ41の面測定データ中の測定値44が相対高さ63の位置に合うように第一の面測定データ41の傾きを変更すると、第一の面測定データ41は補正後の第一の面測定データ61となる。第二の面測定データ42の面測定データ中の測定点45,46を相対高さ64,65の位置に合うように高さ方向の平行移動補正及び傾き補正を行うと、第二の面測定データ42は補正後の第二の面測定データ62となる。
【0045】
以上より、本発明に係る表面形状測定方法による最終的な測定結果として、補正後の第一の面測定データ61及び補正後の第二の面測定データ62が得られることとなる。
【符号の説明】
【0046】
10 表面形状測定装置
11 白色干渉計
12 高真直度XY軸ステージ
13 データ演算部
15 干渉用対物レンズ
16 測定用アクチュエータ
17 光学ヘッド
18 光源
19 CCDカメラ
20 Z軸駆動部
21 装置ベース
22 触針式検出器
23 レーザーオートフォーカス式検出器
30 測定対象物
41 第一の面測定データ
42 第二の面測定データ
43、44,45,46 面測定データ中の測定点
47 白色干渉計の測定基準高さ
51,52,53,54 高さ測定点
55 触針式検出器の測定基準高さ
56,57,58 相対高さ
61 補正後の第一の面測定データ
62 補正後の第二の面測定データ
63,64,65 相対高さ
S01 光学式表面形状測定機による三次元表面形状測定の工程
S02 高さ測定機による高さ測定の工程
S03 高さ測定値に基づく面測定データの補正の工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象物の複数箇所の測定面領域の三次元表面形状を測定する光学式表面形状測定機と、
前記光学式表面形状測定機で測定した前記複数箇所の測定面領域の各測定面領域内に指定した少なくとも1箇所の高さ測定点の高さ測定を行う高さ測定機と、
前記光学式表面形状測定機で測定した前記複数箇所の測定面領域の各面測定データにおける前記高さ測定点の各測定値の相対的位置関係を、前記高さ測定機で測定した前記高さ測定点の各測定値の相対的位置関係に合わせるように前記各面測定データを移動補正するデータ演算部と、
を備え、前記移動補正された各面測定データを当該測定対象物の前記複数箇所の測定面領域の三次元表面形状のデータとする表面形状測定装置。
【請求項2】
前記光学式表面形状測定機が、白色干渉計である請求項1に記載の表面形状測定装置。
【請求項3】
前記高さ測定機が、触針式検出器である請求項1又は2に記載の表面形状測定装置。
【請求項4】
前記高さ測定機が、レーザーオートフォーカス式検出器である請求項1又は2に記載の表面形状測定装置。
【請求項5】
前記触針式検出器に加えて、別の高さ測定機としてレーザーオートフォーカス式検出器をさらに備える請求項3に記載の表面形状測定装置。
【請求項6】
前記測定対象物と前記光学式表面形状測定機及び前記高さ測定機を相対的に移動させる移動手段をさらに備える請求項1乃至5に記載の表面形状測定装置。
【請求項7】
前記移動手段が、前記測定対象物を並進移動させる水平面移動ステージであって、前記光学式表面形状測定機及び前記高さ測定機が装置筺体に固定されている請求項6に記載の表面形状測定装置。
【請求項8】
前記水平面移動ステージの真直度が50nm/5mm以下である請求項7に記載の表面形状測定装置。
【請求項9】
前記水平面移動ステージの真直度が5nm/5mm以下である請求項7に記載の表面形状測定装置。
【請求項10】
測定対象物の複数箇所の測定面領域の三次元表面形状を光学式表面形状測定機で測定して前記複数箇所の測定面領域の各面測定データを取得する第一の工程と、
前記光学式表面形状測定機で測定した前記複数箇所の測定面領域の各測定面領域内に指定した少なくとも1箇所の高さ測定点の高さ測定を高さ測定機で行い各高さ測定値を取得する第二の工程と、
前記光学式表面形状測定機で測定した前記複数箇所の測定面領域の各面測定データにおける前記高さ測定点に対応する各測定値の相対的位置関係を前記高さ測定機で測定した前記高さ測定点の各測定値の相対的位置関係に合わせるように前記各面測定データを移動補正する第三の工程と、
を有する表面形状測定方法。
【請求項11】
前記複数箇所の測定面領域が互いに重なり合う領域を持たない離れた領域である請求項10に記載の表面形状測定方法。
【請求項12】
前記高さ測定点が、前記光学式表面形状測定機で測定した前記複数箇所の測定面領域の各測定面領域内に指定した少なくとも3箇所の高さ測定点である請求項11に記載の表面形状測定方法。
【請求項13】
前記移動補正が高さ方向及び測定面の傾きの補正である請求項12に記載の表面形状測定方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−112706(P2012−112706A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−260129(P2010−260129)
【出願日】平成22年11月22日(2010.11.22)
【出願人】(501292142)株式会社小坂研究所 (16)
【Fターム(参考)】