裏面照射型イメージセンサ
【課題】イメージセンサにおけるノイズの発生を抑える。
【解決手段】裏面照射型イメージセンサは、基板と、上記基板の裏面上に配置された裏面保護層と、上記裏面保護層上に配置された透明導電層とを備えている。
【解決手段】裏面照射型イメージセンサは、基板と、上記基板の裏面上に配置された裏面保護層と、上記裏面保護層上に配置された透明導電層とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はイメージセンサに関し、具体的には裏面照射型イメージセンサにおいて照射される裏面に関する。
【背景技術】
【0002】
CMOSイメージセンサとも呼ばれる相補形金属酸化膜半導体能動ピクセルセンサ(Complementary Metal Oxide Semiconductor Active Pixel Sensor)(CMOS APS)においては、一般に、受光素子と、ディジタル制御ブロックと、アナログ・ディジタル変換器といった周辺回路とが1つのチップ内の限られた領域に配置される。これにより、チップ面積に対するピクセルアレイの面積の割合は約40%に限られることになる。また、高品質画像を実現するためにピクセルサイズは大幅に縮小されるため、1つの受光素子が収集できる光の量が減り、ノイズが増え、ノイズ増加に起因する画像欠陥などの種々の問題が生まれる。
【発明の概要】
【0003】
本発明の実施形態は、光が(ウェーハである)基板の裏面に照射される裏面照射型イメージセンサに関する。
【0004】
本発明の一態様によれば、基板と、この基板の裏面上に配置された裏面保護層と、この裏面保護層上に配置された透明導電層とを備えた裏面照射型イメージセンサが提供される。
【0005】
本発明の別の態様によれば、第1の基板に配置された受光素子と、この受光素子を有する第1の基板上に配置された層間絶縁層と、上記受光素子から間隔をおいて配置されており、上記層間絶縁層と第1の基板とを貫通している位置決めキーと、多層構造として上記層間絶縁層上に配置された複数の相互接続層であって、最下部の相互接続層の裏面が上記位置決めキーと接続している、複数の相互接続層と、上記相互接続層を覆っている前面保護層と、上記第1の基板の裏面上に配置された裏面保護層と、上記裏面保護層上に配置されており、上記位置決めキーに接続された透明導電層と、上記受光素子と向かい合うように上記透明導電層上に配置されたカラーフィルタ及びマイクロレンズとを備えた裏面照射型イメージセンサが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサの断面図である。
【図2A】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を説明する断面図である。
【図2B】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を説明する断面図である。
【図2C】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を説明する断面図である。
【図2D】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を説明する断面図である。
【図2E】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を説明する断面図である。
【図2F】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を説明する断面図である。
【図2G】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を説明する断面図である。
【図2H】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を説明する断面図である。
【図2I】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を説明する断面図である。
【図2J】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を説明する断面図である。
【図3】透明導電層に負電圧が印加された場合のエネルギーバンドを示す説明図である。
【図4】裏面保護層が窒化ケイ素層である場合のエネルギーバンドを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の実施形態は、本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサに関する。
【0008】
図面において、層及び領域の厚みは説明を容易にするために誇張されている場合がある。第1の層が第2の層の「上」または基板の「上」にあるという表現は、第1の層が第2の層または基板の直上に形成されていることを意味するか、あるいは第1の層と基板との間に第3の層が存在し得ることを意味する。更に、本発明の種々の実施形態全体を通して同じまたは類似の参照符号は、別の図における同じまたは類似の要素を示している。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサの断面図である。
【0010】
便宜上、図1にはCMOSイメージセンサの単位ピクセルにおける駆動トランジスタのフォトダイオード及びゲート電極のみが示されている。
【0011】
図1に示しているように、本発明の上記実施形態による裏面照射型イメージセンサは、第2の半導体パターン100−3Aと、この第2の半導体パターン100−3Aの裏面上に配置された裏面保護層(backside passivation layer)125と、この裏面保護層125上に配置された透明導電層326とを有している。
【0012】
第2の半導体パターン100−3Aは、p型導電性材料(以下、第1の導電性材料)を有している。第2の半導体パターン100−3Aには、周期表における第3族に属するホウ素(B)といったp型不純物イオンがドープされている。第2の半導体パターン100−3Aは、ケイ素(Si)層と、ゲルマニウム(Ge)層と、ケイ素・ゲルマニウム(SiGe)層と、リン化ガリウム(GaP)層と、ヒ化ガリウム(GaAs)層と、炭化ケイ素(SiC)層と、ケイ素・ゲルマニウム・カーボン(SiGeC)層と、ヒ化インジウム(InAs)層と、これらの積層構造とからなるグループから選択された1つの層を含み得る。好適には、第2の半導体パターン100−3AはSi層を含み得る。第2の半導体パターン100−3Aは、バルク基板か、またはシリコン・オン・インシュレータ(Silicon On Insulator)(SOI)層における埋込み絶縁層上に形成された基板とすることができる。また、第2の半導体パターン100−3Aは、SOI基板上に配置されたエピタキシャル層であり得る。この実施形態における基板は、SOI基板における埋込み絶縁層上に形成されたSOI基板である。
【0013】
裏面保護層125は反射防止層として機能する。裏面保護層125は光学面上に形成された誘電体コーティング層である。反射防止層は、光学面の光反射のパワーを所定の範囲に減少させる。一般に、光反射のパワーの減少の原理は、他の界面から反射する波動が相殺的干渉(destructive interference)により除去されることである。最も単純な場合では、垂直入射のためにデザインされた反射防止層は、単一の四分の一波長層を有する材料を有している。この材料の屈折率は、隣接する2つの媒体の幾何平均に近い。この場合、これら2つの媒体の界面上には同じ程度の2つの反射が生まれ、続いて両者の相殺的干渉によって除去される。
【0014】
裏面保護層125は、異なった屈折率を有する材料が積み重ねられた多層構造を有している。この多層構造の層数に制限はなく、これらの層は裏面保護層125の反射特性を改善する範囲内で選択することができる。裏面保護層125は、第2の半導体パターン100−3Aより低い屈折率を有する層を含んでいる。また、裏面保護層125が積層構造を有している場合には、層が第2の半導体パターン100−3Aの裏面に近くなるにつれて、層の屈折率が低くなる。
【0015】
一例として、裏面保護層125は第1の絶縁層と第2の絶縁層とを有している。第1の絶縁層は、第2の絶縁層と第2の半導体パターン100−3Aとの間に形成されている。第2の絶縁層は窒化物層を有している。好適には第2の絶縁層が窒化ケイ素化合物を含み、さらに好適には、第2の絶縁層が窒化ケイ素層またはオキシ窒化ケイ素(silicon oxy-nitride)層を含む。ここで、窒化物層は約50nmから約500nmの厚みを有するように形成されている。第1の絶縁層は、第2の絶縁層より低く、第2の半導体パターン100−3Aより低い屈折率を有する材料を含んでいる。好適には、第1の絶縁層が酸化物層を含み、さらに好適には第1の絶縁層が酸化ケイ素層を含む。この酸化ケイ素層は、天然酸化ケイ素層と、成長酸化ケイ素層と、蒸着酸化ケイ素層とからなるグループから選択された1つの層とすることができる。ここで、酸化ケイ素層は約2nmから約50nmの厚みを有するように形成される。
【0016】
透明導電層126は透明な導電性酸化物(Transparent Conductive Oxide, TCO)を含んでいる。透明導電層126は、インジウム錫酸化物(ITO)層と、(ZnO、ZOを含む)酸化亜鉛層と、(SnO、TOを含む)酸化錫層と、亜鉛錫酸化物(ZTO)層とからなるグループから選択された1つの層を含み得る。ITO層には、コバルト(CO)と、チタン(Ti)と、タングステン(W)と、モリブデン(Mo)と、クロム(Cr)とからなるグループから選択された1つをドープすることができる。ZO層には、マグネシウム(Mg)と、ジルコニウム(Zr)と、リチウム(Li)とからなるグループから選択された1つがドープされている。TCO層は約10nmから約500nmの厚みを有するように形成されている。透明導電層126は、ポリシリコン層または金属層を含むことができる。ポリシリコン層及び金属層は、入射光を第2の半導体パターン100−3Aに送り込むために薄い厚みとなるように形成される。例えば、ポリシリコン層は、約40nm以下の厚みを有するように形成される。好適には、ポリシリコン層は、約1nmから約40nmの厚みを有するように形成される。金属層は貴金属を含む。例えばこの貴金属は金(Au)または白金(Pt)を含む。貴金属層は、約1nm以下の厚みを有するように形成される。貴金属層は、約0.1nmから約1nmの厚みを有するように形成することができる。
【0017】
本発明の第1の実施形態による裏面照射型イメージセンサは、第1の基板と、例えば第2の半導体パターン100−3Aに形成された受光素子106と、第2の基板パターン100−3A上に形成された第1の層間絶縁パターン108Aと、受光素子106から間隔をおいて配置され、第1の層間絶縁パターン108Aと第1の半導体パターン100−1Aとを貫通している位置決めキー(align key)112と、多層構造として第1の層間絶縁パターン108A上に形成された第1から第4の相互接続層113、116、119、122であって、第1から第4の相互接続層113、116、119、122のうちの第1の相互接続層113の裏面が位置決めキー112に接続されている第1から第4の相互接続層113、116、119、122と、相互接続層113、116、119、122を覆っている保護層124と、第1の基板の裏面上に配置された裏面保護層125と、位置決めキー112に接続されるように第1の基板の裏面上に形成された透明導電層126と、透明導電層126上に配置された受光素子106とオーバーラップしているカラーフィルタ128及びマイクロレンズ130とを有している。
【0018】
第1の基板100(図2A)は、バルク基板、エピタキシャル基板またはシリコン・オン・インシュレータ(SOI)基板とすることができる。デバイス特性を考慮すると、第1の半導体層と、埋込み絶縁層と、第2の半導体層とが積み重ねられたSOI基板は第1の基板100として使用され、比較的安価なバルク基板は第2の基板200(図2E)として使用される。本発明では、第1の基板100及び第2の基板200はSOI基板である。
【0019】
位置決めキー112は、カラーフィルタ128及びマイクロレンズ130を形成するプロセスの際に位置決めのためのマークとして機能する。位置決めキー112は、複数設けられる。複数の位置決めキー112の裏面は透明導電層126と接続している。位置決めキー112の上面は、第1から第4の相互接続層113、116、119、122のうちの第1の相互接続層113に接続されており、位置決めキー112は負電圧印加ユニット300(図3)により印加された負電圧を透明導電層126に伝達する。位置決めキー112は、導電性材料、例えば金属または合金から形成することができる。更に、位置決めキー112は、円形、楕円形、多角形(例えば三角形、矩形、五角形など)として形成することができる。位置決めキー112の数及びサイズ(幅)に制限はない。
【0020】
本発明の第1の実施形態による裏面照射型イメージセンサは、第1の基板100の裏面を反転(invert)させるために、負電圧印加ユニット300に代えて、位置決めキー112または透明導電層126へ正電圧(+)を印加する(図示しない)正電圧印加ユニットを含むことができる。
【0021】
また、本発明の第1の実施形態による裏面照射型イメージセンサは、位置決めキー112の外壁を取り囲む(図示しない)障壁層を更に含む。障壁層(図示せず)は、金属層または絶縁層を含むことができる。より具体的には、金属層はTiまたはTiNの層を含み、絶縁層は窒化ケイ素層などの窒化物層、酸化ケイ素層などの酸化物層、またはこれらの積層構造、例えば酸化物層及び窒化物層を含み得る。
【0022】
本実施形態による裏面照射型イメージセンサは、受光素子106の光学信号を伝達及び増幅するための複数のトランジスタを更に含んでいる。例えば、駆動トランジスタは、第1の基板パターン100Aと、第1の基板パターン100Aと第1の層間絶縁パターン108Aとの間に形成されたゲート電極104と、ゲート電極104の両側に露出し、第1の基板100に形成されたソース及びドレイン領域107とを含む。
【0023】
本実施形態による裏面照射型イメージセンサは、負電圧印加ユニット300を更に含む。負電圧印加ユニット300は、透明導電層126へ負電圧を直接的に印加する。負電圧印加ユニット300はまた、透明導電層126に接続された位置決めキー112を介して透明導電層126に負電圧を印加する。負電圧印加ユニット300は、第2の基板200に形成することができる。
【0024】
図4は、裏面保護層が窒化ケイ素層である場合のエネルギーバンドを示している。
【0025】
図4を参照すると、窒化ケイ素層は正電荷を含んでいる。正電荷を含む窒化ケイ素層は、露出した半導体層の裏面を反転(invert)させる。反転した基板の裏面は、表面再結合(surface recombination)及び表面創成(surface generation)を減少させる。表面再結合の減少は量子効率を増加させ、表面創成の減少は暗電流の漏洩を減少させる。
【0026】
窒化ケイ素層が平衡状態にある基板(または酸化ケイ素層及び基板)に接続されると、窒化ケイ素層内の正電荷により窒化ケイ素層と基板との間の界面に(電子である)電荷が蓄積される。したがって、窒化ケイ素層と基板との間の界面において価電子帯(Ev)はフェルミ準位(Ef)からより遠く離れるようになる。すなわち、反転状態が達成される。反転状態は、伝導帯(Ec)がフェルミ準位(Ef)に近づくという結果をもたらす。反転状態で光が照射されると、電荷(電子)すなわち光電流が生成される。これは、受光素子に向かって拡散し得る、より多くの電子が反転層内に存在するという結果をもたらし、電荷(電子)は受光素子内に容易に流れ込む。すなわち、界面に生成された光電流は、受光素子に容易に流れ込む。あるいは、裏面を反転するために透明導電層126に正電圧を印加することができる。
【0027】
図3は、透明導電層に負電圧が印加された場合のエネルギーバンドを示している。
【0028】
図3によれば、平衡状態において価電子帯(Ev)はフェルミ準位(Ef)に近くなる。透明導電層に負電圧が印加されると、フェルミ準位(Ef)と導電帯との間の電位差が大きくなる。電荷(電子)すなわち暗電流の生成が困難になり、したがって暗電流が受光素子に流入し得ない。この状態で光が照射されると、電荷(電子)すなわち光電流が生成されて受光素子へと拡散しうる。すなわち界面において生成された光電流は、受光素子内に容易に流入する。図2Aから図2Jは、本発明の第2の実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を示す断面図である。この実施形態においては、基板はSOI基板である。
【0029】
本発明の第2の実施形態による裏面照射型イメージセンサは、デバイスウェーハ及びハンドルウェーハ200が互いに接合された構造を有している。デバイスウェーハは、フォトダイオードといった受光素子が形成されており、またディジタルブロック及びアナログ・ディジタル変換器といった周辺回路が形成されているウェーハである。以下の説明では、デバイスウェーハ及びハンドルウェーハをそれぞれ第1の基板及び第2の基板と呼ぶ。
【0030】
図2Aを参照すると、第1の基板100はSOI基板である。SOI基板は、第1の半導体層100−1と、埋込み絶縁層100−2と、第2の半導体層100−3とを含んでいる。第2の半導体層100−3には、第1の導電型または第2の導電型をドープすることができる。例えば、第2の半導体層100−3には第1の導電型をドープすることができる。更に、埋込み絶縁層100−2は、約500Åから約10000Åの厚みを有するように形成することができ、第2の半導体層100−3は、約1μmから約10μmの厚みを有するように形成することができる。
【0031】
絶縁層101は、第1の基板100内に局所的に形成される。絶縁層101はシャロー・トレンチ・アイソレーション(Shallow Trench Isolation)(STI)プロセスまたはシリコン局所酸化(LOCal Oxidation of Silicon)(LOCOS)プロセスにより形成することができるが、絶縁層101は図2Aに示したように高集積密度の実現に有利なSTIプロセスをにより形成することが好ましい。STIプロセスが実行される場合には、絶縁層101は、高いアスペクト比のための優れた充填特性(filling characteristic)を有する高密度プラズマ(HDP)層、あるいはHDP層とスピン・オン・インシュレーション(spin on insulation)(SOD)層との積層構造を含み得る。
【0032】
ゲート絶縁層102及びゲート導電層103は第1の基板100上に形成され、続いて駆動トランジスタのゲート電極104を形成するためにエッチングされる。同時に、図示していないがCMOSイメージセンサの単位ピクセルを構成する伝達トランジスタ(transfer transistor)と、リセットトランジスタと、選択トランジスタとのゲート電極を形成することができる。
【0033】
ゲート電極104の両側の壁にはスペーサ105を形成することができる。スペーサ105は、酸化物層、窒化物層、またはこれらの積層構造を含み得る。
【0034】
スペーサ105が形成される前に、ゲート電極104が形成される。n型(以下、第2の導電型)がドープされたLDD(lightly doped drain)領域(図示せず)がゲート電極104の両側面に露出するように第1の基板100に形成される。
【0035】
受光素子106として機能するフォトダイオードは、イオン注入プロセスを介して第1の基板100に形成される。この場合、受光素子106には第2の導電型がドープされる。図2Aにおけるフォトダイオードは、比較的薄い(thin)ドーピングプロファイルを有する。しかし、これは便宜上であって、ドーピングプロファイル(深さ、幅)は適宜変更できる。
【0036】
第2の導電型がドープされたソース・ドレイン領域107は、スペーサ105の両側に露出するように第1の基板100に形成される。ソース・ドレイン領域107は、LDD領域及び受光素子106よりドーピング濃度が高い。
【0037】
受光素子106の表面ノイズを防止するために、第1の導電型がドープされたドーピング領域(図示せず)は更に、受光素子106の上面を覆うように形成することができる。
【0038】
ゲート電極104とスペーサ105と受光素子106とソース・ドレイン領域107とが順次形成されることをこれまでに説明したが、これらの形成の順序は上記の実施形態に限られず、製造方法によって適切に変更できる。
【0039】
第1の層間絶縁層108は、ゲート電極104とスペーサ105とフォトダイオード106とソース・ドレイン領域107とを含む第1の基板100を覆うように形成される。第1の層間絶縁層108は、酸化物層、例えば酸化ケイ素層(SiO2)を含み得る。より具体的には、第1の層間絶縁層108は、ホウ素燐ケイ酸塩ガラス(BoroPhosphoSilicate Glass)(BPSG)層と、ケイ酸燐ガラス(PhosphoSilicate Glass)(PSG)層と、ケイ酸ホウ素ガラス(BoroSilicate Glass)(BSG)層と、アンドープ・ケイ酸塩ガラス(USG)層と、テトラ・エチル・オルソ・ケイ酸塩(Tetra Ethyle Ortho Silicate)(TEOS)層と、HDP層と、これらの積層とからなるグループから選択された1つの層を含み得る。更に、第1の層間絶縁層108は、スピン・コーティング・プロセスによって堆積したスピン・オン・ダイエレクトリック(Spin On Dielectric)(SOD)層といった層を含み得る。
【0040】
図2Bを参照すると、ソース・ドレイン領域107を露出させるコンタクトホール109を形成するために、第1の層間絶縁層108を局所的にエッチングするためのエッチングプロセスが実行される。エッチングプロセスは、乾式エッチングプロセスまたは湿式エッチングプロセスにより実行できる。垂直にエッチングされた表面が得られるように乾式エッチングプロセスを実行することが好ましい。
【0041】
第1の層間絶縁層108及び第1の基板100は、局所的にエッチングされる。以下、エッチングされた第1の層間絶縁層108及び第1の基板100をそれぞれ、第1の層間絶縁パターン108A及び第1の基板パターン100Aと呼ぶ。このようにして、第1の層間絶縁パターン108Aから第1の半導体パターン100−1Aへと延びるビアホール110が形成される。この時点で複数のビアホール110がマトリックス構成の形に形成することができる。
【0042】
より具体的には、ビアホール110は、鉛直角が約88度から約90度であり、深さが、第1の層間絶縁パターン108Aの上面から約20000Å、好適には約4000Åから約20000Åである。より好適には、ビアホール110は、深さが第2の半導体パターン100−3Aの上面から約1000Å〜約10000Åとなるように形成される。更に、ビアホール110は、約0.1μmから約2.0μmの限界寸法(CD)を有する。ビアホール110は、裾幅が約1.6μm未満、好適には約1.0μmから約1.6μmである。複数のビアホール110が形成される場合には、ビアホールの角度、深さ、幅の偏差が4%未満であることが好ましい。更に、ビアホール110の数及び形状に制限はない。特にビアホール110は、種々の形、例えば円形または多角形(例えば三角形、矩形、五角形、八角形など)として形成できる。
【0043】
コンタクトホール109及びビアホール110の形成順序に制限はない。コンタクトホール109は、ビアホール110を形成した後に形成することができる。更に、コンタクトホール109及びビアホール110は、同じプラズマエッチング装置によりその場で形成することができる。
【0044】
例えば、ビアホール110は、2つのステップにおいて乾式エッチングプロセスにより形成される。
【0045】
第1のステップは、第1の層間絶縁層108をエッチングすることである。このエッチングプロセスは、第1の層間絶縁層108とフォトレジスト・パターン(図示せず)とのエッチング選択比が5:1から2:1の範囲にあり、好適には2.4:1であるという条件下で実行される。更に、エッチング速度は、約7000Å/minから約8000Å/minの範囲内にあり、好適には7200Å/minである。エッチング条件として、圧力は約100mTorrから約200mTorrの範囲内にあり、電源電力は約100Wから約2000Wの範囲内にある。元となるガスとして、フッ化炭素化合物、例えばフルオロフォルム(CHF3)またはテトラフルオロメタン(CF4)が使用され、エッチング速度と異方性とを向上させるために、元となるガスにアルゴン(Ar)が更に添加される。CHF3の流量は約5sccmから約200sccmの範囲内にあり、CF4の流量は約20sccmから約200sccmの範囲内にあり、Arの流量は約100sccmから約2000sccmの範囲内にある。
【0046】
第2のステップは、第1の基板100をエッチングすることである。第2のステップではエッチング速度は約1000Å/minから約3000Å/minの範囲内にあり、好適には2000Å/minである。エッチング条件として、圧力は約15mTorrから約30mTorrの範囲内にある。電源電力(例えばRFパワー)は約400Wから約600Wの範囲内にあり、またイオンの真直度(straightness)を改善するためのバイアス電力は約80Wから約120Wの範囲内にある。元となるガスとして、六フッ化硫黄(SF6)及びO2が使用される。SF6の流量は約5sccmから約200sccmの範囲内にあり、O2の流量は約1sccmから約100sccmの範囲内にある。
【0047】
第2のステップでは、埋込み絶縁層100−2の一部をエッチングするため、または埋込み絶縁層100−2と第1の半導体層100−1の一部とをエッチングするために、エッチングプロセスが実行され得る。前者の場合には、埋込み絶縁層100−2は約100Åから約4000Åだけオーバーエッチングされ得る。以下、エッチングされた埋込み絶縁層100−2及びエッチングされた第1の半導体層100−1をそれぞれ、埋込み絶縁パターン100−2A及び第1の半導体パターン100−1Aと呼ぶ。
【0048】
図2Cにおいて、コンタクトホール109(図2B)及びビアホール110(図2B)の内面には障壁層(図示せず)を形成することができる。この障壁層は、チタン(Ti)層と、窒化チタン(TiN)層と、タンタル(Ta)層と、窒化タンタル(TaN)層と、アルミニウム・ケイ素・チタン窒化物(AlSiTiN)層と、ニッケル・チタン(NiTi)層と、チタン・ホウ素窒化物(TiBN)層と、ジルコニウム・ホウ素窒化物(ZrBN)層と、チタン・アルミニウム窒化物(TiAlN)層と、二ホウ化チタン(TiB2)層と、これらの積層構造、例えばTi層またはTiN層とTa層またはTaN層との積層構造とからなるグループから選択された1つの層を含むことができる。コンタクトホール109、特にビアホール110の幅の減少を最小にするために、障壁層が、優れたステップカバレージ(step coverage)を有する原子層堆積(atomic layer deposition, ALD)プロセスを使用して、100Å未満、好適には約50Åから約100Åの厚みになるように形成される。更に障壁層は、金属有機化学蒸着(metal organic chemical vapor deposition, MOCVD)プロセスまたは物理蒸着(physical vapor deposition, PVD)プロセスによって形成することができる。
【0049】
更に障壁層は、酸化物層、例えば酸化ケイ素層と、窒化物層、例えば窒化ケイ素層と、これらの積層構造、例えば窒化物及び酸化物層の積層構造とを含み得る。窒化物及び酸化物層の場合には、窒化物及び酸化物層の全体の厚みが200Å未満となるように酸化物層と窒化物層とがライナー(liner)の形に形成される。このようにして、ビアホール110の幅の減少が最小となる。
【0050】
コンタクトホール109及びビアホール110には、第1のコンタクトプラグ111及び位置決めキー112を形成するための導電性材料が充填される。この導電性材料には、銅(Cu)と、白金(Pt)と、タングステン(W)と、アルミニウム(Al)と、これらの合金とからなるグループから選択された1つの材料が含まれる。この導電性材料は、上記に列挙した材料に限られず、導電性を有する任意の金属または金属合金をも含む。導電性材料としてWを用いる場合には、化学蒸着(chemical vapor deposition, CVD)プロセスまたはALDプロセスが実行される。導電性材料としてAlを用いる場合には、CVDプロセスが使用される。導電性材料として銅(Cu)を用いる場合には、電気めっきプロセスまたはCVDプロセスが実行される。
【0051】
一方、上述したように、第1のコンタクトプラグ111及び位置決めキー112は同時に形成され得る。または、位置決めキー112は第1のコンタクトプラグ111を形成した後に形成され得るか、あるいはその逆もあり得る。第1のコンタクトプラグ111及び位置決めキー112が同時に形成されない場合には、これらを異なる材料から形成することができる。例えば、第1のコンタクトプラグ111は不純物がドープされたポリシリコンから形成され、位置決めキー112は上述の材料から形成される。
【0052】
図2Dにおいて、第1から第4の相互接続層113、116、119、122と、第2から第4のコンタクトプラグ115、118、121と、第2から第5の層間絶縁層114、117、120、123とが形成されている。例えば、第1から第4の相互接続層113、116、119、122のうちの第1の相互接続層113の一部は第1のコンタクトプラグ111から電気的に切り離されており、あるいは第1のコンタクトプラグ111に接続されていて、第1の相互接続層113の別の部分は位置決めキー112に接続されている。
【0053】
第1から第4の相互接続層113、116、119、122は、蒸着プロセス及びエッチングプロセスにより形成される。第1から第4の相互接続層113、116、119、122は、金属などの導電性材料、または少なくとも2つの金属を含有する合金から形成される。好適には、第1から第4の相互接続層113、116、119、122はアルミニウム(Al)から形成される。第2から第4のコンタクトプラグ115、118、121は、ダマシン(damascene)プロセスにより第2から第5の層間絶縁層114、117、120、123内に形成される。垂直に積み重ねられた第1から第4の相互接続層113、116、119、122を電気的に接続するために、第2から第4のコンタクトプラグ115、118、121が、導電性材料、例えば不純物がドープされたポリシリコン及び金属、または少なくとも2つの金属を含有する合金から形成される。好適には、第2から第4のコンタクトプラグ115、118、121はタングステン(W)から形成される。第2から第5の層間絶縁層114、117、120,123は、BPSG層と、PSG層と、BSG層と、USG層と、TEOS層と、HDP層と、これらの積層構造とからなるグループから選択された酸化物層を含み得る。更に、第2から第4の層間絶縁層114、117、120はCMPプロセスを使用して平坦にすることができる。
【0054】
第1から第4の相互接続層113、116、119、122及び第2から第4のコンタクトプラグ115、118、121の層数及び構造に制限はない。相互接続層及びコンタクトプラグの層数及び構造は、デバイスの設計によって種々のものに変更できる。
【0055】
第5の層間絶縁層123上には前面保護層(front side passivation layer)124が形成される。前面保護層124は、BPSG層と、PSG層と、BSG層と、USG層と、TEOS層と、HDP層とからなるグループから選択された1つの層を含み得る。好適には、前面保護層124は、約1000Åから約40000Åの厚みとなるようにTEOS層またはHDP層を用いて形成される。更に、前面保護層124は、窒化物層、または酸化物層と窒化物層との積層構造を含み得る。
【0056】
前面保護層124は平坦化される。平坦化プロセスは、化学機械研磨(CMP)プロセスにより実行され得る。
【0057】
前面保護層124を圧縮(densify)するために熱処理が実行され得る。この熱処理は、炉を使用した焼きなましプロセスにより実行され得る。
【0058】
図2Eにおいて、図2Aから図2Dのプロセスにより製造された第1の基板パターン100Aが第2の基板200に接合されている。この接合プロセスは、酸化物と酸化物との接合と、酸化物とケイ素との接合と、酸化物と金属との接合と、酸化物と接着剤と酸化物との接合と、酸化物と接着剤とケイ素との接合とからなるグループから選択された1つの方法により実行される。
【0059】
例えば、酸化物と(第2の基板200上に形成された)酸化物との接合及び酸化物とケイ素(シリコン基板)との接合は、O2またはN2を使用したプラズマ処理と水処理との後にこれら2つの基板を接合することである。水処理の後に2つの基板を接合する方法に加えて、2つの基板はアミンを使用した化学処理の後に互いに接合することもできる。酸化物と(第2の基板200の上に形成された)金属との接合においては、金属層はチタン(Ti)、アルミニウム(Al)または銅(Cu)といった金属から形成され得る。酸化物と接着剤と酸化物との接合及び酸化物と接着剤とケイ素との接合では、接着部材としてベンゾ・シクロ・ブテン(Benzo Cyclo Butene)(BCB)が使用され得る。
【0060】
図2Fを参照する。第1の基板パターン100A(図2E)の裏面を研磨(grind)するために裏面研磨処理が行われる。この場合、埋込み絶縁パターン100−2Aを貫通するように位置決めキー112が形成されている場合には、埋込み絶縁パターン100−2Aが露出するまで裏面研磨処理を行うことにより位置決めキー112が露出する。この処理時に、埋込み絶縁パターン100−2Aは所定の厚さだけ除去され得る。一方で、位置決めキー112が埋込み絶縁パターン100−2Aを貫通しないように形成されている場合、すなわち位置決めキー112が所定の深さにわたり埋込み絶縁パターン100−2Aの内部に延びている場合には、埋込み絶縁パターン100−2Aは位置決めキー112が露出するように部分的に、または完全に除去され得る。あるいは、埋込み絶縁パターン100−2Aは別のエッチング処理によりエッチングすることもできる。
【0061】
図2Gを参照する。第2の半導体パターン100−3A上に残っている埋込み絶縁パターン100−2A(図2F)は、局所的に除去される。この除去プロセスは、湿式エッチング処理により行われる。例えば、埋込み絶縁パターン100−2Aが窒化ケイ素層を含む場合には、湿式エッチング処理は、緩衝酸化物腐食液(Buffered Oxide Etchant)(BOE)または希釈HF(Diluted HF, DHF)を使用して行われる。
【0062】
図2Hを参照する。埋込み絶縁パターン100−2A(図2F)が除去された第2の半導体パターン100−3Aの上に裏面保護層125が形成されている。裏面保護層125は、屈折率が異なる第1の絶縁層と第2の絶縁層との積層構造を有している。酸化ケイ素層は、天然酸化物層と、成長酸化物層と、蒸着酸化物層とからなるグループから選択された1つの層とすることができる。成長酸化物層は、乾式酸化プロセスと、湿式酸化プロセスと、ラジカルイオン酸化プロセスとのうちの1つにより形成される。蒸着酸化物層は、化学蒸着(CVD)プロセスにより形成される。酸化ケイ素層及び窒化ケイ素層はそれぞれ、約2nmから約50nmの厚さ及び約100nmから約500nmの厚さを有するように形成される。
【0063】
一方で、多層構造を有する裏面保護層125の蒸着プロセスは、製造プロセスにおける更に高い安定性と処理時間の短縮とを図るために、同じチャンバ内においてその場で(in-situ)実行することができる。in-situプロセスが不可能である場合には、蒸着プロセスは異なるチャンバ内に移動して実行することができる。
【0064】
裏面保護層125において、窒化ケイ素層は、位置決めキー112の裏面に蒸着される。しかし、位置決めキー112の裏面に蒸着された部分を選択的に除去するために、エッチ・バック・プロセスまたはCMPプロセスが追加的に実行される。このようにして位置決めキー112の裏面が露出する。
【0065】
図2Iにおいて、裏面保護層125の上に透明導電層126が形成されている。透明導電層126はTCO層である。透明層126は、ITO層と、ZO層と、SnO層と、ZTO層とからなるグループから選択された1つの層を含み得る。ITO層には、COと、Tiと、Wと、Moと、Crとからなるグループから選択された1つがドープされる。ZO層には、Mgと、Zrと、Liとからなるグループから選択された1つがドープされ得る。TCO層は、約10nmから約500nmの厚みとなるように形成される。透明導電層126はポリシリコン層または金属層を含み得る。このポリシリコン層は、光を透過させる(light penetration)ために約1nmから約40nmの厚みとなるように形成される。金属層は金(Au)または白金(Pt)とすることができる。金属層は約0.1nmから約1nmの厚みとなるように形成される。
【0066】
図2Jにおいて、透明導電層126の上に第1の平坦化層(planarization layer)127を形成することができる。第1の平坦化層127は有機材料から形成できる。
【0067】
第1の平坦化層127の上にはカラーフィルタ128及びマイクロレンズ130が形成される。カラーフィルタ128とマイクロレンズ130との間には第2の平坦化層129を形成することができる。第2の平坦化層129は有機材料から形成できる。
【0068】
続いて、マイクロレンズ130を覆うように低温酸化物(LTO)層130が形成される。
【0069】
第1の基板パターン100A及び第2の基板200は、パッケージング・プロセスによりパッケージ化される。このパッケージング・プロセスは、ワイヤボンディング・プロセスとソーイング・プロセスとを含む。ワイヤボンディング・プロセスは、ワイヤによりパッドを外部チップと接合することにより行われる。透明な導電性酸化物ではなく、接合パッド(bonding pad)とシリコン貫通電極相互接続部(a through silicon via interconnect)112との接続は、従来の方法により行われる。
【0070】
本発明の実施形態により下記の効果が得られる。
【0071】
第1に、光が基板(例えば半導体デバイス)の裏面から照射される裏面照射型イメージセンサは、典型的なCMOSイメージセンサ(前面照射型イメージセンサ)と比較して、受光素子に入射する光の損失を最小にすることができ、それにより受光効率を向上させることができる。
【0072】
第2に、基板の裏面に入射する光の反射を防止するために裏面保護層が形成される。これにより、受光素子の集光効率が向上し、受光効率を改善することができる。
【0073】
第3に、基板の裏面保護層(例えば半導体層)の上に透明導電層が形成される。この透明導電層には負電圧(−)が印加される。これにより、暗電流の発生を最小限にし、基板の裏面から受光素子へと流入する暗電流を防止することができる。あるいは、基板の裏面からの暗電流を防止すべく裏面を反転(invert)させるために、透明導電層に正電圧(+)が印加される。
【0074】
第4に、裏面研磨処理を使用して裏面照射型イメージセンサを製造するための方法において、基板の裏面を研磨する裏面研磨処理の前に基板にビアホール形状を有する位置決めキーが形成され、裏面研磨時に基板の裏面研磨の対象がコントロールされる。したがって、裏面研磨処理の制御が容易になる。
【0075】
第5に、位置決めキーの裏面は透明導電層に接続している。これにより、負電圧印加ユニットにより印加された負電圧は、位置決めキーを通して透明導電層に伝わる。負電圧印加ユニットは、第1の基板ではなく第2の基板上に配置することができる。パッケージング・プロセスでは種々の設計が可能である。
【0076】
本発明を特定の実施形態について説明してきたが、本発明の上記実施形態は限定的なものではなく、例示的なものである。特に、本発明は上記実施形態においてCMOSイメージセンサに適用されているが、本発明は他の全ての電荷結合素子(CCD)、裏面照射型イメージセンサ、3D(3次元)構造集積デバイスにも適用できる。
【0077】
以下の特許請求の範囲に記載されているように、本発明の思想及び範囲から逸脱することなく種々の変更及び修正を行うことができることは、当業者に明らかである。
【技術分野】
【0001】
本発明はイメージセンサに関し、具体的には裏面照射型イメージセンサにおいて照射される裏面に関する。
【背景技術】
【0002】
CMOSイメージセンサとも呼ばれる相補形金属酸化膜半導体能動ピクセルセンサ(Complementary Metal Oxide Semiconductor Active Pixel Sensor)(CMOS APS)においては、一般に、受光素子と、ディジタル制御ブロックと、アナログ・ディジタル変換器といった周辺回路とが1つのチップ内の限られた領域に配置される。これにより、チップ面積に対するピクセルアレイの面積の割合は約40%に限られることになる。また、高品質画像を実現するためにピクセルサイズは大幅に縮小されるため、1つの受光素子が収集できる光の量が減り、ノイズが増え、ノイズ増加に起因する画像欠陥などの種々の問題が生まれる。
【発明の概要】
【0003】
本発明の実施形態は、光が(ウェーハである)基板の裏面に照射される裏面照射型イメージセンサに関する。
【0004】
本発明の一態様によれば、基板と、この基板の裏面上に配置された裏面保護層と、この裏面保護層上に配置された透明導電層とを備えた裏面照射型イメージセンサが提供される。
【0005】
本発明の別の態様によれば、第1の基板に配置された受光素子と、この受光素子を有する第1の基板上に配置された層間絶縁層と、上記受光素子から間隔をおいて配置されており、上記層間絶縁層と第1の基板とを貫通している位置決めキーと、多層構造として上記層間絶縁層上に配置された複数の相互接続層であって、最下部の相互接続層の裏面が上記位置決めキーと接続している、複数の相互接続層と、上記相互接続層を覆っている前面保護層と、上記第1の基板の裏面上に配置された裏面保護層と、上記裏面保護層上に配置されており、上記位置決めキーに接続された透明導電層と、上記受光素子と向かい合うように上記透明導電層上に配置されたカラーフィルタ及びマイクロレンズとを備えた裏面照射型イメージセンサが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサの断面図である。
【図2A】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を説明する断面図である。
【図2B】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を説明する断面図である。
【図2C】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を説明する断面図である。
【図2D】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を説明する断面図である。
【図2E】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を説明する断面図である。
【図2F】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を説明する断面図である。
【図2G】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を説明する断面図である。
【図2H】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を説明する断面図である。
【図2I】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を説明する断面図である。
【図2J】本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を説明する断面図である。
【図3】透明導電層に負電圧が印加された場合のエネルギーバンドを示す説明図である。
【図4】裏面保護層が窒化ケイ素層である場合のエネルギーバンドを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の実施形態は、本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサに関する。
【0008】
図面において、層及び領域の厚みは説明を容易にするために誇張されている場合がある。第1の層が第2の層の「上」または基板の「上」にあるという表現は、第1の層が第2の層または基板の直上に形成されていることを意味するか、あるいは第1の層と基板との間に第3の層が存在し得ることを意味する。更に、本発明の種々の実施形態全体を通して同じまたは類似の参照符号は、別の図における同じまたは類似の要素を示している。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態による裏面照射型イメージセンサの断面図である。
【0010】
便宜上、図1にはCMOSイメージセンサの単位ピクセルにおける駆動トランジスタのフォトダイオード及びゲート電極のみが示されている。
【0011】
図1に示しているように、本発明の上記実施形態による裏面照射型イメージセンサは、第2の半導体パターン100−3Aと、この第2の半導体パターン100−3Aの裏面上に配置された裏面保護層(backside passivation layer)125と、この裏面保護層125上に配置された透明導電層326とを有している。
【0012】
第2の半導体パターン100−3Aは、p型導電性材料(以下、第1の導電性材料)を有している。第2の半導体パターン100−3Aには、周期表における第3族に属するホウ素(B)といったp型不純物イオンがドープされている。第2の半導体パターン100−3Aは、ケイ素(Si)層と、ゲルマニウム(Ge)層と、ケイ素・ゲルマニウム(SiGe)層と、リン化ガリウム(GaP)層と、ヒ化ガリウム(GaAs)層と、炭化ケイ素(SiC)層と、ケイ素・ゲルマニウム・カーボン(SiGeC)層と、ヒ化インジウム(InAs)層と、これらの積層構造とからなるグループから選択された1つの層を含み得る。好適には、第2の半導体パターン100−3AはSi層を含み得る。第2の半導体パターン100−3Aは、バルク基板か、またはシリコン・オン・インシュレータ(Silicon On Insulator)(SOI)層における埋込み絶縁層上に形成された基板とすることができる。また、第2の半導体パターン100−3Aは、SOI基板上に配置されたエピタキシャル層であり得る。この実施形態における基板は、SOI基板における埋込み絶縁層上に形成されたSOI基板である。
【0013】
裏面保護層125は反射防止層として機能する。裏面保護層125は光学面上に形成された誘電体コーティング層である。反射防止層は、光学面の光反射のパワーを所定の範囲に減少させる。一般に、光反射のパワーの減少の原理は、他の界面から反射する波動が相殺的干渉(destructive interference)により除去されることである。最も単純な場合では、垂直入射のためにデザインされた反射防止層は、単一の四分の一波長層を有する材料を有している。この材料の屈折率は、隣接する2つの媒体の幾何平均に近い。この場合、これら2つの媒体の界面上には同じ程度の2つの反射が生まれ、続いて両者の相殺的干渉によって除去される。
【0014】
裏面保護層125は、異なった屈折率を有する材料が積み重ねられた多層構造を有している。この多層構造の層数に制限はなく、これらの層は裏面保護層125の反射特性を改善する範囲内で選択することができる。裏面保護層125は、第2の半導体パターン100−3Aより低い屈折率を有する層を含んでいる。また、裏面保護層125が積層構造を有している場合には、層が第2の半導体パターン100−3Aの裏面に近くなるにつれて、層の屈折率が低くなる。
【0015】
一例として、裏面保護層125は第1の絶縁層と第2の絶縁層とを有している。第1の絶縁層は、第2の絶縁層と第2の半導体パターン100−3Aとの間に形成されている。第2の絶縁層は窒化物層を有している。好適には第2の絶縁層が窒化ケイ素化合物を含み、さらに好適には、第2の絶縁層が窒化ケイ素層またはオキシ窒化ケイ素(silicon oxy-nitride)層を含む。ここで、窒化物層は約50nmから約500nmの厚みを有するように形成されている。第1の絶縁層は、第2の絶縁層より低く、第2の半導体パターン100−3Aより低い屈折率を有する材料を含んでいる。好適には、第1の絶縁層が酸化物層を含み、さらに好適には第1の絶縁層が酸化ケイ素層を含む。この酸化ケイ素層は、天然酸化ケイ素層と、成長酸化ケイ素層と、蒸着酸化ケイ素層とからなるグループから選択された1つの層とすることができる。ここで、酸化ケイ素層は約2nmから約50nmの厚みを有するように形成される。
【0016】
透明導電層126は透明な導電性酸化物(Transparent Conductive Oxide, TCO)を含んでいる。透明導電層126は、インジウム錫酸化物(ITO)層と、(ZnO、ZOを含む)酸化亜鉛層と、(SnO、TOを含む)酸化錫層と、亜鉛錫酸化物(ZTO)層とからなるグループから選択された1つの層を含み得る。ITO層には、コバルト(CO)と、チタン(Ti)と、タングステン(W)と、モリブデン(Mo)と、クロム(Cr)とからなるグループから選択された1つをドープすることができる。ZO層には、マグネシウム(Mg)と、ジルコニウム(Zr)と、リチウム(Li)とからなるグループから選択された1つがドープされている。TCO層は約10nmから約500nmの厚みを有するように形成されている。透明導電層126は、ポリシリコン層または金属層を含むことができる。ポリシリコン層及び金属層は、入射光を第2の半導体パターン100−3Aに送り込むために薄い厚みとなるように形成される。例えば、ポリシリコン層は、約40nm以下の厚みを有するように形成される。好適には、ポリシリコン層は、約1nmから約40nmの厚みを有するように形成される。金属層は貴金属を含む。例えばこの貴金属は金(Au)または白金(Pt)を含む。貴金属層は、約1nm以下の厚みを有するように形成される。貴金属層は、約0.1nmから約1nmの厚みを有するように形成することができる。
【0017】
本発明の第1の実施形態による裏面照射型イメージセンサは、第1の基板と、例えば第2の半導体パターン100−3Aに形成された受光素子106と、第2の基板パターン100−3A上に形成された第1の層間絶縁パターン108Aと、受光素子106から間隔をおいて配置され、第1の層間絶縁パターン108Aと第1の半導体パターン100−1Aとを貫通している位置決めキー(align key)112と、多層構造として第1の層間絶縁パターン108A上に形成された第1から第4の相互接続層113、116、119、122であって、第1から第4の相互接続層113、116、119、122のうちの第1の相互接続層113の裏面が位置決めキー112に接続されている第1から第4の相互接続層113、116、119、122と、相互接続層113、116、119、122を覆っている保護層124と、第1の基板の裏面上に配置された裏面保護層125と、位置決めキー112に接続されるように第1の基板の裏面上に形成された透明導電層126と、透明導電層126上に配置された受光素子106とオーバーラップしているカラーフィルタ128及びマイクロレンズ130とを有している。
【0018】
第1の基板100(図2A)は、バルク基板、エピタキシャル基板またはシリコン・オン・インシュレータ(SOI)基板とすることができる。デバイス特性を考慮すると、第1の半導体層と、埋込み絶縁層と、第2の半導体層とが積み重ねられたSOI基板は第1の基板100として使用され、比較的安価なバルク基板は第2の基板200(図2E)として使用される。本発明では、第1の基板100及び第2の基板200はSOI基板である。
【0019】
位置決めキー112は、カラーフィルタ128及びマイクロレンズ130を形成するプロセスの際に位置決めのためのマークとして機能する。位置決めキー112は、複数設けられる。複数の位置決めキー112の裏面は透明導電層126と接続している。位置決めキー112の上面は、第1から第4の相互接続層113、116、119、122のうちの第1の相互接続層113に接続されており、位置決めキー112は負電圧印加ユニット300(図3)により印加された負電圧を透明導電層126に伝達する。位置決めキー112は、導電性材料、例えば金属または合金から形成することができる。更に、位置決めキー112は、円形、楕円形、多角形(例えば三角形、矩形、五角形など)として形成することができる。位置決めキー112の数及びサイズ(幅)に制限はない。
【0020】
本発明の第1の実施形態による裏面照射型イメージセンサは、第1の基板100の裏面を反転(invert)させるために、負電圧印加ユニット300に代えて、位置決めキー112または透明導電層126へ正電圧(+)を印加する(図示しない)正電圧印加ユニットを含むことができる。
【0021】
また、本発明の第1の実施形態による裏面照射型イメージセンサは、位置決めキー112の外壁を取り囲む(図示しない)障壁層を更に含む。障壁層(図示せず)は、金属層または絶縁層を含むことができる。より具体的には、金属層はTiまたはTiNの層を含み、絶縁層は窒化ケイ素層などの窒化物層、酸化ケイ素層などの酸化物層、またはこれらの積層構造、例えば酸化物層及び窒化物層を含み得る。
【0022】
本実施形態による裏面照射型イメージセンサは、受光素子106の光学信号を伝達及び増幅するための複数のトランジスタを更に含んでいる。例えば、駆動トランジスタは、第1の基板パターン100Aと、第1の基板パターン100Aと第1の層間絶縁パターン108Aとの間に形成されたゲート電極104と、ゲート電極104の両側に露出し、第1の基板100に形成されたソース及びドレイン領域107とを含む。
【0023】
本実施形態による裏面照射型イメージセンサは、負電圧印加ユニット300を更に含む。負電圧印加ユニット300は、透明導電層126へ負電圧を直接的に印加する。負電圧印加ユニット300はまた、透明導電層126に接続された位置決めキー112を介して透明導電層126に負電圧を印加する。負電圧印加ユニット300は、第2の基板200に形成することができる。
【0024】
図4は、裏面保護層が窒化ケイ素層である場合のエネルギーバンドを示している。
【0025】
図4を参照すると、窒化ケイ素層は正電荷を含んでいる。正電荷を含む窒化ケイ素層は、露出した半導体層の裏面を反転(invert)させる。反転した基板の裏面は、表面再結合(surface recombination)及び表面創成(surface generation)を減少させる。表面再結合の減少は量子効率を増加させ、表面創成の減少は暗電流の漏洩を減少させる。
【0026】
窒化ケイ素層が平衡状態にある基板(または酸化ケイ素層及び基板)に接続されると、窒化ケイ素層内の正電荷により窒化ケイ素層と基板との間の界面に(電子である)電荷が蓄積される。したがって、窒化ケイ素層と基板との間の界面において価電子帯(Ev)はフェルミ準位(Ef)からより遠く離れるようになる。すなわち、反転状態が達成される。反転状態は、伝導帯(Ec)がフェルミ準位(Ef)に近づくという結果をもたらす。反転状態で光が照射されると、電荷(電子)すなわち光電流が生成される。これは、受光素子に向かって拡散し得る、より多くの電子が反転層内に存在するという結果をもたらし、電荷(電子)は受光素子内に容易に流れ込む。すなわち、界面に生成された光電流は、受光素子に容易に流れ込む。あるいは、裏面を反転するために透明導電層126に正電圧を印加することができる。
【0027】
図3は、透明導電層に負電圧が印加された場合のエネルギーバンドを示している。
【0028】
図3によれば、平衡状態において価電子帯(Ev)はフェルミ準位(Ef)に近くなる。透明導電層に負電圧が印加されると、フェルミ準位(Ef)と導電帯との間の電位差が大きくなる。電荷(電子)すなわち暗電流の生成が困難になり、したがって暗電流が受光素子に流入し得ない。この状態で光が照射されると、電荷(電子)すなわち光電流が生成されて受光素子へと拡散しうる。すなわち界面において生成された光電流は、受光素子内に容易に流入する。図2Aから図2Jは、本発明の第2の実施形態による裏面照射型イメージセンサを製造するための方法を示す断面図である。この実施形態においては、基板はSOI基板である。
【0029】
本発明の第2の実施形態による裏面照射型イメージセンサは、デバイスウェーハ及びハンドルウェーハ200が互いに接合された構造を有している。デバイスウェーハは、フォトダイオードといった受光素子が形成されており、またディジタルブロック及びアナログ・ディジタル変換器といった周辺回路が形成されているウェーハである。以下の説明では、デバイスウェーハ及びハンドルウェーハをそれぞれ第1の基板及び第2の基板と呼ぶ。
【0030】
図2Aを参照すると、第1の基板100はSOI基板である。SOI基板は、第1の半導体層100−1と、埋込み絶縁層100−2と、第2の半導体層100−3とを含んでいる。第2の半導体層100−3には、第1の導電型または第2の導電型をドープすることができる。例えば、第2の半導体層100−3には第1の導電型をドープすることができる。更に、埋込み絶縁層100−2は、約500Åから約10000Åの厚みを有するように形成することができ、第2の半導体層100−3は、約1μmから約10μmの厚みを有するように形成することができる。
【0031】
絶縁層101は、第1の基板100内に局所的に形成される。絶縁層101はシャロー・トレンチ・アイソレーション(Shallow Trench Isolation)(STI)プロセスまたはシリコン局所酸化(LOCal Oxidation of Silicon)(LOCOS)プロセスにより形成することができるが、絶縁層101は図2Aに示したように高集積密度の実現に有利なSTIプロセスをにより形成することが好ましい。STIプロセスが実行される場合には、絶縁層101は、高いアスペクト比のための優れた充填特性(filling characteristic)を有する高密度プラズマ(HDP)層、あるいはHDP層とスピン・オン・インシュレーション(spin on insulation)(SOD)層との積層構造を含み得る。
【0032】
ゲート絶縁層102及びゲート導電層103は第1の基板100上に形成され、続いて駆動トランジスタのゲート電極104を形成するためにエッチングされる。同時に、図示していないがCMOSイメージセンサの単位ピクセルを構成する伝達トランジスタ(transfer transistor)と、リセットトランジスタと、選択トランジスタとのゲート電極を形成することができる。
【0033】
ゲート電極104の両側の壁にはスペーサ105を形成することができる。スペーサ105は、酸化物層、窒化物層、またはこれらの積層構造を含み得る。
【0034】
スペーサ105が形成される前に、ゲート電極104が形成される。n型(以下、第2の導電型)がドープされたLDD(lightly doped drain)領域(図示せず)がゲート電極104の両側面に露出するように第1の基板100に形成される。
【0035】
受光素子106として機能するフォトダイオードは、イオン注入プロセスを介して第1の基板100に形成される。この場合、受光素子106には第2の導電型がドープされる。図2Aにおけるフォトダイオードは、比較的薄い(thin)ドーピングプロファイルを有する。しかし、これは便宜上であって、ドーピングプロファイル(深さ、幅)は適宜変更できる。
【0036】
第2の導電型がドープされたソース・ドレイン領域107は、スペーサ105の両側に露出するように第1の基板100に形成される。ソース・ドレイン領域107は、LDD領域及び受光素子106よりドーピング濃度が高い。
【0037】
受光素子106の表面ノイズを防止するために、第1の導電型がドープされたドーピング領域(図示せず)は更に、受光素子106の上面を覆うように形成することができる。
【0038】
ゲート電極104とスペーサ105と受光素子106とソース・ドレイン領域107とが順次形成されることをこれまでに説明したが、これらの形成の順序は上記の実施形態に限られず、製造方法によって適切に変更できる。
【0039】
第1の層間絶縁層108は、ゲート電極104とスペーサ105とフォトダイオード106とソース・ドレイン領域107とを含む第1の基板100を覆うように形成される。第1の層間絶縁層108は、酸化物層、例えば酸化ケイ素層(SiO2)を含み得る。より具体的には、第1の層間絶縁層108は、ホウ素燐ケイ酸塩ガラス(BoroPhosphoSilicate Glass)(BPSG)層と、ケイ酸燐ガラス(PhosphoSilicate Glass)(PSG)層と、ケイ酸ホウ素ガラス(BoroSilicate Glass)(BSG)層と、アンドープ・ケイ酸塩ガラス(USG)層と、テトラ・エチル・オルソ・ケイ酸塩(Tetra Ethyle Ortho Silicate)(TEOS)層と、HDP層と、これらの積層とからなるグループから選択された1つの層を含み得る。更に、第1の層間絶縁層108は、スピン・コーティング・プロセスによって堆積したスピン・オン・ダイエレクトリック(Spin On Dielectric)(SOD)層といった層を含み得る。
【0040】
図2Bを参照すると、ソース・ドレイン領域107を露出させるコンタクトホール109を形成するために、第1の層間絶縁層108を局所的にエッチングするためのエッチングプロセスが実行される。エッチングプロセスは、乾式エッチングプロセスまたは湿式エッチングプロセスにより実行できる。垂直にエッチングされた表面が得られるように乾式エッチングプロセスを実行することが好ましい。
【0041】
第1の層間絶縁層108及び第1の基板100は、局所的にエッチングされる。以下、エッチングされた第1の層間絶縁層108及び第1の基板100をそれぞれ、第1の層間絶縁パターン108A及び第1の基板パターン100Aと呼ぶ。このようにして、第1の層間絶縁パターン108Aから第1の半導体パターン100−1Aへと延びるビアホール110が形成される。この時点で複数のビアホール110がマトリックス構成の形に形成することができる。
【0042】
より具体的には、ビアホール110は、鉛直角が約88度から約90度であり、深さが、第1の層間絶縁パターン108Aの上面から約20000Å、好適には約4000Åから約20000Åである。より好適には、ビアホール110は、深さが第2の半導体パターン100−3Aの上面から約1000Å〜約10000Åとなるように形成される。更に、ビアホール110は、約0.1μmから約2.0μmの限界寸法(CD)を有する。ビアホール110は、裾幅が約1.6μm未満、好適には約1.0μmから約1.6μmである。複数のビアホール110が形成される場合には、ビアホールの角度、深さ、幅の偏差が4%未満であることが好ましい。更に、ビアホール110の数及び形状に制限はない。特にビアホール110は、種々の形、例えば円形または多角形(例えば三角形、矩形、五角形、八角形など)として形成できる。
【0043】
コンタクトホール109及びビアホール110の形成順序に制限はない。コンタクトホール109は、ビアホール110を形成した後に形成することができる。更に、コンタクトホール109及びビアホール110は、同じプラズマエッチング装置によりその場で形成することができる。
【0044】
例えば、ビアホール110は、2つのステップにおいて乾式エッチングプロセスにより形成される。
【0045】
第1のステップは、第1の層間絶縁層108をエッチングすることである。このエッチングプロセスは、第1の層間絶縁層108とフォトレジスト・パターン(図示せず)とのエッチング選択比が5:1から2:1の範囲にあり、好適には2.4:1であるという条件下で実行される。更に、エッチング速度は、約7000Å/minから約8000Å/minの範囲内にあり、好適には7200Å/minである。エッチング条件として、圧力は約100mTorrから約200mTorrの範囲内にあり、電源電力は約100Wから約2000Wの範囲内にある。元となるガスとして、フッ化炭素化合物、例えばフルオロフォルム(CHF3)またはテトラフルオロメタン(CF4)が使用され、エッチング速度と異方性とを向上させるために、元となるガスにアルゴン(Ar)が更に添加される。CHF3の流量は約5sccmから約200sccmの範囲内にあり、CF4の流量は約20sccmから約200sccmの範囲内にあり、Arの流量は約100sccmから約2000sccmの範囲内にある。
【0046】
第2のステップは、第1の基板100をエッチングすることである。第2のステップではエッチング速度は約1000Å/minから約3000Å/minの範囲内にあり、好適には2000Å/minである。エッチング条件として、圧力は約15mTorrから約30mTorrの範囲内にある。電源電力(例えばRFパワー)は約400Wから約600Wの範囲内にあり、またイオンの真直度(straightness)を改善するためのバイアス電力は約80Wから約120Wの範囲内にある。元となるガスとして、六フッ化硫黄(SF6)及びO2が使用される。SF6の流量は約5sccmから約200sccmの範囲内にあり、O2の流量は約1sccmから約100sccmの範囲内にある。
【0047】
第2のステップでは、埋込み絶縁層100−2の一部をエッチングするため、または埋込み絶縁層100−2と第1の半導体層100−1の一部とをエッチングするために、エッチングプロセスが実行され得る。前者の場合には、埋込み絶縁層100−2は約100Åから約4000Åだけオーバーエッチングされ得る。以下、エッチングされた埋込み絶縁層100−2及びエッチングされた第1の半導体層100−1をそれぞれ、埋込み絶縁パターン100−2A及び第1の半導体パターン100−1Aと呼ぶ。
【0048】
図2Cにおいて、コンタクトホール109(図2B)及びビアホール110(図2B)の内面には障壁層(図示せず)を形成することができる。この障壁層は、チタン(Ti)層と、窒化チタン(TiN)層と、タンタル(Ta)層と、窒化タンタル(TaN)層と、アルミニウム・ケイ素・チタン窒化物(AlSiTiN)層と、ニッケル・チタン(NiTi)層と、チタン・ホウ素窒化物(TiBN)層と、ジルコニウム・ホウ素窒化物(ZrBN)層と、チタン・アルミニウム窒化物(TiAlN)層と、二ホウ化チタン(TiB2)層と、これらの積層構造、例えばTi層またはTiN層とTa層またはTaN層との積層構造とからなるグループから選択された1つの層を含むことができる。コンタクトホール109、特にビアホール110の幅の減少を最小にするために、障壁層が、優れたステップカバレージ(step coverage)を有する原子層堆積(atomic layer deposition, ALD)プロセスを使用して、100Å未満、好適には約50Åから約100Åの厚みになるように形成される。更に障壁層は、金属有機化学蒸着(metal organic chemical vapor deposition, MOCVD)プロセスまたは物理蒸着(physical vapor deposition, PVD)プロセスによって形成することができる。
【0049】
更に障壁層は、酸化物層、例えば酸化ケイ素層と、窒化物層、例えば窒化ケイ素層と、これらの積層構造、例えば窒化物及び酸化物層の積層構造とを含み得る。窒化物及び酸化物層の場合には、窒化物及び酸化物層の全体の厚みが200Å未満となるように酸化物層と窒化物層とがライナー(liner)の形に形成される。このようにして、ビアホール110の幅の減少が最小となる。
【0050】
コンタクトホール109及びビアホール110には、第1のコンタクトプラグ111及び位置決めキー112を形成するための導電性材料が充填される。この導電性材料には、銅(Cu)と、白金(Pt)と、タングステン(W)と、アルミニウム(Al)と、これらの合金とからなるグループから選択された1つの材料が含まれる。この導電性材料は、上記に列挙した材料に限られず、導電性を有する任意の金属または金属合金をも含む。導電性材料としてWを用いる場合には、化学蒸着(chemical vapor deposition, CVD)プロセスまたはALDプロセスが実行される。導電性材料としてAlを用いる場合には、CVDプロセスが使用される。導電性材料として銅(Cu)を用いる場合には、電気めっきプロセスまたはCVDプロセスが実行される。
【0051】
一方、上述したように、第1のコンタクトプラグ111及び位置決めキー112は同時に形成され得る。または、位置決めキー112は第1のコンタクトプラグ111を形成した後に形成され得るか、あるいはその逆もあり得る。第1のコンタクトプラグ111及び位置決めキー112が同時に形成されない場合には、これらを異なる材料から形成することができる。例えば、第1のコンタクトプラグ111は不純物がドープされたポリシリコンから形成され、位置決めキー112は上述の材料から形成される。
【0052】
図2Dにおいて、第1から第4の相互接続層113、116、119、122と、第2から第4のコンタクトプラグ115、118、121と、第2から第5の層間絶縁層114、117、120、123とが形成されている。例えば、第1から第4の相互接続層113、116、119、122のうちの第1の相互接続層113の一部は第1のコンタクトプラグ111から電気的に切り離されており、あるいは第1のコンタクトプラグ111に接続されていて、第1の相互接続層113の別の部分は位置決めキー112に接続されている。
【0053】
第1から第4の相互接続層113、116、119、122は、蒸着プロセス及びエッチングプロセスにより形成される。第1から第4の相互接続層113、116、119、122は、金属などの導電性材料、または少なくとも2つの金属を含有する合金から形成される。好適には、第1から第4の相互接続層113、116、119、122はアルミニウム(Al)から形成される。第2から第4のコンタクトプラグ115、118、121は、ダマシン(damascene)プロセスにより第2から第5の層間絶縁層114、117、120、123内に形成される。垂直に積み重ねられた第1から第4の相互接続層113、116、119、122を電気的に接続するために、第2から第4のコンタクトプラグ115、118、121が、導電性材料、例えば不純物がドープされたポリシリコン及び金属、または少なくとも2つの金属を含有する合金から形成される。好適には、第2から第4のコンタクトプラグ115、118、121はタングステン(W)から形成される。第2から第5の層間絶縁層114、117、120,123は、BPSG層と、PSG層と、BSG層と、USG層と、TEOS層と、HDP層と、これらの積層構造とからなるグループから選択された酸化物層を含み得る。更に、第2から第4の層間絶縁層114、117、120はCMPプロセスを使用して平坦にすることができる。
【0054】
第1から第4の相互接続層113、116、119、122及び第2から第4のコンタクトプラグ115、118、121の層数及び構造に制限はない。相互接続層及びコンタクトプラグの層数及び構造は、デバイスの設計によって種々のものに変更できる。
【0055】
第5の層間絶縁層123上には前面保護層(front side passivation layer)124が形成される。前面保護層124は、BPSG層と、PSG層と、BSG層と、USG層と、TEOS層と、HDP層とからなるグループから選択された1つの層を含み得る。好適には、前面保護層124は、約1000Åから約40000Åの厚みとなるようにTEOS層またはHDP層を用いて形成される。更に、前面保護層124は、窒化物層、または酸化物層と窒化物層との積層構造を含み得る。
【0056】
前面保護層124は平坦化される。平坦化プロセスは、化学機械研磨(CMP)プロセスにより実行され得る。
【0057】
前面保護層124を圧縮(densify)するために熱処理が実行され得る。この熱処理は、炉を使用した焼きなましプロセスにより実行され得る。
【0058】
図2Eにおいて、図2Aから図2Dのプロセスにより製造された第1の基板パターン100Aが第2の基板200に接合されている。この接合プロセスは、酸化物と酸化物との接合と、酸化物とケイ素との接合と、酸化物と金属との接合と、酸化物と接着剤と酸化物との接合と、酸化物と接着剤とケイ素との接合とからなるグループから選択された1つの方法により実行される。
【0059】
例えば、酸化物と(第2の基板200上に形成された)酸化物との接合及び酸化物とケイ素(シリコン基板)との接合は、O2またはN2を使用したプラズマ処理と水処理との後にこれら2つの基板を接合することである。水処理の後に2つの基板を接合する方法に加えて、2つの基板はアミンを使用した化学処理の後に互いに接合することもできる。酸化物と(第2の基板200の上に形成された)金属との接合においては、金属層はチタン(Ti)、アルミニウム(Al)または銅(Cu)といった金属から形成され得る。酸化物と接着剤と酸化物との接合及び酸化物と接着剤とケイ素との接合では、接着部材としてベンゾ・シクロ・ブテン(Benzo Cyclo Butene)(BCB)が使用され得る。
【0060】
図2Fを参照する。第1の基板パターン100A(図2E)の裏面を研磨(grind)するために裏面研磨処理が行われる。この場合、埋込み絶縁パターン100−2Aを貫通するように位置決めキー112が形成されている場合には、埋込み絶縁パターン100−2Aが露出するまで裏面研磨処理を行うことにより位置決めキー112が露出する。この処理時に、埋込み絶縁パターン100−2Aは所定の厚さだけ除去され得る。一方で、位置決めキー112が埋込み絶縁パターン100−2Aを貫通しないように形成されている場合、すなわち位置決めキー112が所定の深さにわたり埋込み絶縁パターン100−2Aの内部に延びている場合には、埋込み絶縁パターン100−2Aは位置決めキー112が露出するように部分的に、または完全に除去され得る。あるいは、埋込み絶縁パターン100−2Aは別のエッチング処理によりエッチングすることもできる。
【0061】
図2Gを参照する。第2の半導体パターン100−3A上に残っている埋込み絶縁パターン100−2A(図2F)は、局所的に除去される。この除去プロセスは、湿式エッチング処理により行われる。例えば、埋込み絶縁パターン100−2Aが窒化ケイ素層を含む場合には、湿式エッチング処理は、緩衝酸化物腐食液(Buffered Oxide Etchant)(BOE)または希釈HF(Diluted HF, DHF)を使用して行われる。
【0062】
図2Hを参照する。埋込み絶縁パターン100−2A(図2F)が除去された第2の半導体パターン100−3Aの上に裏面保護層125が形成されている。裏面保護層125は、屈折率が異なる第1の絶縁層と第2の絶縁層との積層構造を有している。酸化ケイ素層は、天然酸化物層と、成長酸化物層と、蒸着酸化物層とからなるグループから選択された1つの層とすることができる。成長酸化物層は、乾式酸化プロセスと、湿式酸化プロセスと、ラジカルイオン酸化プロセスとのうちの1つにより形成される。蒸着酸化物層は、化学蒸着(CVD)プロセスにより形成される。酸化ケイ素層及び窒化ケイ素層はそれぞれ、約2nmから約50nmの厚さ及び約100nmから約500nmの厚さを有するように形成される。
【0063】
一方で、多層構造を有する裏面保護層125の蒸着プロセスは、製造プロセスにおける更に高い安定性と処理時間の短縮とを図るために、同じチャンバ内においてその場で(in-situ)実行することができる。in-situプロセスが不可能である場合には、蒸着プロセスは異なるチャンバ内に移動して実行することができる。
【0064】
裏面保護層125において、窒化ケイ素層は、位置決めキー112の裏面に蒸着される。しかし、位置決めキー112の裏面に蒸着された部分を選択的に除去するために、エッチ・バック・プロセスまたはCMPプロセスが追加的に実行される。このようにして位置決めキー112の裏面が露出する。
【0065】
図2Iにおいて、裏面保護層125の上に透明導電層126が形成されている。透明導電層126はTCO層である。透明層126は、ITO層と、ZO層と、SnO層と、ZTO層とからなるグループから選択された1つの層を含み得る。ITO層には、COと、Tiと、Wと、Moと、Crとからなるグループから選択された1つがドープされる。ZO層には、Mgと、Zrと、Liとからなるグループから選択された1つがドープされ得る。TCO層は、約10nmから約500nmの厚みとなるように形成される。透明導電層126はポリシリコン層または金属層を含み得る。このポリシリコン層は、光を透過させる(light penetration)ために約1nmから約40nmの厚みとなるように形成される。金属層は金(Au)または白金(Pt)とすることができる。金属層は約0.1nmから約1nmの厚みとなるように形成される。
【0066】
図2Jにおいて、透明導電層126の上に第1の平坦化層(planarization layer)127を形成することができる。第1の平坦化層127は有機材料から形成できる。
【0067】
第1の平坦化層127の上にはカラーフィルタ128及びマイクロレンズ130が形成される。カラーフィルタ128とマイクロレンズ130との間には第2の平坦化層129を形成することができる。第2の平坦化層129は有機材料から形成できる。
【0068】
続いて、マイクロレンズ130を覆うように低温酸化物(LTO)層130が形成される。
【0069】
第1の基板パターン100A及び第2の基板200は、パッケージング・プロセスによりパッケージ化される。このパッケージング・プロセスは、ワイヤボンディング・プロセスとソーイング・プロセスとを含む。ワイヤボンディング・プロセスは、ワイヤによりパッドを外部チップと接合することにより行われる。透明な導電性酸化物ではなく、接合パッド(bonding pad)とシリコン貫通電極相互接続部(a through silicon via interconnect)112との接続は、従来の方法により行われる。
【0070】
本発明の実施形態により下記の効果が得られる。
【0071】
第1に、光が基板(例えば半導体デバイス)の裏面から照射される裏面照射型イメージセンサは、典型的なCMOSイメージセンサ(前面照射型イメージセンサ)と比較して、受光素子に入射する光の損失を最小にすることができ、それにより受光効率を向上させることができる。
【0072】
第2に、基板の裏面に入射する光の反射を防止するために裏面保護層が形成される。これにより、受光素子の集光効率が向上し、受光効率を改善することができる。
【0073】
第3に、基板の裏面保護層(例えば半導体層)の上に透明導電層が形成される。この透明導電層には負電圧(−)が印加される。これにより、暗電流の発生を最小限にし、基板の裏面から受光素子へと流入する暗電流を防止することができる。あるいは、基板の裏面からの暗電流を防止すべく裏面を反転(invert)させるために、透明導電層に正電圧(+)が印加される。
【0074】
第4に、裏面研磨処理を使用して裏面照射型イメージセンサを製造するための方法において、基板の裏面を研磨する裏面研磨処理の前に基板にビアホール形状を有する位置決めキーが形成され、裏面研磨時に基板の裏面研磨の対象がコントロールされる。したがって、裏面研磨処理の制御が容易になる。
【0075】
第5に、位置決めキーの裏面は透明導電層に接続している。これにより、負電圧印加ユニットにより印加された負電圧は、位置決めキーを通して透明導電層に伝わる。負電圧印加ユニットは、第1の基板ではなく第2の基板上に配置することができる。パッケージング・プロセスでは種々の設計が可能である。
【0076】
本発明を特定の実施形態について説明してきたが、本発明の上記実施形態は限定的なものではなく、例示的なものである。特に、本発明は上記実施形態においてCMOSイメージセンサに適用されているが、本発明は他の全ての電荷結合素子(CCD)、裏面照射型イメージセンサ、3D(3次元)構造集積デバイスにも適用できる。
【0077】
以下の特許請求の範囲に記載されているように、本発明の思想及び範囲から逸脱することなく種々の変更及び修正を行うことができることは、当業者に明らかである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の裏面上に配置された裏面保護層と、
前記裏面保護層上に配置された透明導電層と
を備えた裏面照射型イメージセンサ。
【請求項2】
前記透明導電層が、インジウム錫酸化物(ITO)層と、酸化亜鉛(ZO)層と、酸化錫(SnO)層と、亜鉛錫酸化物(ZTO)層とからなるグループから選択された1つである、請求項1に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項3】
前記ITO層には、コバルト(Co)と、チタン(Ti)と、タングステン(W)と、モリブデン(Mo)と、クロム(Cr)とからなるグループから選択された1つがドープされている、請求項2に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項4】
前記ZO層には、マグネシウム(Mg)と、ジルコニウム(Zr)と、リチウム(Li)とからなるグループから選択された1つがドープされている、請求項2に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項5】
前記透明導電層が10nmから500nmの厚さとなるように形成されている、請求項1に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項6】
前記透明導電層がポリシリコン層または金属層を有している、請求項1に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項7】
前記ポリシリコン層が約1nmから約40nmの厚さとなるように形成されている、請求項6に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項8】
前記貴金属が金(Au)または白金(Pt)である、請求項6に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項9】
前記貴金属が約0.1nmから約1nmの厚さとなるように形成されている、請求項6に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項10】
前記裏面保護層が、屈折率が異なる材料が積み重ねられた多層構造を有している、請求項1に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項11】
前記裏面保護層が前記基板より屈折率の低い層を含んでいる、請求項10に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項12】
前記裏面保護層の複数の層のうち、前記基板の裏面の近くに形成されている層ほど屈折率が低い、請求項10に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項13】
前記裏面保護層が、
前記基板の裏面上に形成された第1の絶縁層と、
前記第1の絶縁層上に形成されており、前記第1の絶縁層より屈折率が高い第2の絶縁層と
を有している、請求項1に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項14】
前記第1の絶縁層が酸化物層を含んでおり、前記第2の絶縁層が窒化物層を含んでいる、請求項13に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項15】
前記第1の絶縁層は1nmから10nmの厚さとなるように形成されている、請求項13に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項16】
前記第2の絶縁層は10nmから500nmの厚さとなるように形成されている、請求項15に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項17】
前記基板がp型導電性材料を含んでいる、請求項1に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項18】
第1の基板に配置された受光素子と、
前記受光素子を有する前記第1の基板上に配置された層間絶縁層と、
前記受光素子から間隔をおいて配置されており、前記層間絶縁層と前記第1の基板とを貫通している位置決めキーと、
前記層間絶縁層上に多層構造として配置された複数の相互接続層であって、最下部の相互接続層の裏面が前記位置決めキーと接続している、複数の相互接続層と、
前記相互接続層を覆っている前面保護層と、
前記第1の基板の裏面上に配置された裏面保護層と、
前記裏面保護層上に配置されており、前記位置決めキーと接続している透明導電層と、
前記受光素子と向かい合うように前記透明導電層上に配置されたカラーフィルタ及びマイクロレンズと
を備えた裏面照射型イメージセンサ。
【請求項19】
前記透明導電層がITO層と、ZO層と、SnO層と、ZTO層とからなるグループから選択された1つである、請求項18に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項20】
前記ITO層には、Coと、Tiと、Wと、Moと、Crとからなるグループから選択された1つがドープされている、請求項19に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項21】
前記ZO層には、Mgと、Zrと、Liとからなるグループから選択された1つがドープされている、請求項19に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項22】
前記透明導電層は10nmから500nmの厚さとなるように形成されている、請求項18に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項23】
前記透明導電層がポリシリコン層または金属層を含んでいる、請求項18に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項24】
前記ポリシリコン層が1nmから40nmの厚さとなるように形成されている、請求項23に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項25】
前記貴金属がAuまたはPtである、請求項23に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項26】
前記貴金属が0.1nmから1nmの厚さとなるように形成されている、請求項23に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項27】
前記裏面保護層が、屈折率の異なる材料が積み重ねられた多層構造を有している、請求項18に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項28】
前記裏面保護層が前記第1の基板より屈折率の低い層を含んでいる、請求項27に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項29】
前記第1の基板がp型導電性材料を含んでいる、請求項18に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項30】
前記位置決めキーが導電性材料から形成されている、請求項18に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項31】
前面保護層に接合された第2の基板を更に備えた請求項18に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項32】
前記第1の基板及び前記第2の基板が、バルク基板か、エピタキシャル基板か、シリコン・オン・インシュレータ(SOI)基板かを含んでいる、請求項31に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項33】
前記位置決めキーに負電圧(−)を印加する負電圧印加ユニットを更に備えた請求項18に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項34】
前記位置決めキーに正電圧(+)を印加する正電圧印加ユニットを更に備えた請求項18に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項1】
基板と、
前記基板の裏面上に配置された裏面保護層と、
前記裏面保護層上に配置された透明導電層と
を備えた裏面照射型イメージセンサ。
【請求項2】
前記透明導電層が、インジウム錫酸化物(ITO)層と、酸化亜鉛(ZO)層と、酸化錫(SnO)層と、亜鉛錫酸化物(ZTO)層とからなるグループから選択された1つである、請求項1に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項3】
前記ITO層には、コバルト(Co)と、チタン(Ti)と、タングステン(W)と、モリブデン(Mo)と、クロム(Cr)とからなるグループから選択された1つがドープされている、請求項2に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項4】
前記ZO層には、マグネシウム(Mg)と、ジルコニウム(Zr)と、リチウム(Li)とからなるグループから選択された1つがドープされている、請求項2に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項5】
前記透明導電層が10nmから500nmの厚さとなるように形成されている、請求項1に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項6】
前記透明導電層がポリシリコン層または金属層を有している、請求項1に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項7】
前記ポリシリコン層が約1nmから約40nmの厚さとなるように形成されている、請求項6に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項8】
前記貴金属が金(Au)または白金(Pt)である、請求項6に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項9】
前記貴金属が約0.1nmから約1nmの厚さとなるように形成されている、請求項6に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項10】
前記裏面保護層が、屈折率が異なる材料が積み重ねられた多層構造を有している、請求項1に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項11】
前記裏面保護層が前記基板より屈折率の低い層を含んでいる、請求項10に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項12】
前記裏面保護層の複数の層のうち、前記基板の裏面の近くに形成されている層ほど屈折率が低い、請求項10に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項13】
前記裏面保護層が、
前記基板の裏面上に形成された第1の絶縁層と、
前記第1の絶縁層上に形成されており、前記第1の絶縁層より屈折率が高い第2の絶縁層と
を有している、請求項1に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項14】
前記第1の絶縁層が酸化物層を含んでおり、前記第2の絶縁層が窒化物層を含んでいる、請求項13に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項15】
前記第1の絶縁層は1nmから10nmの厚さとなるように形成されている、請求項13に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項16】
前記第2の絶縁層は10nmから500nmの厚さとなるように形成されている、請求項15に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項17】
前記基板がp型導電性材料を含んでいる、請求項1に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項18】
第1の基板に配置された受光素子と、
前記受光素子を有する前記第1の基板上に配置された層間絶縁層と、
前記受光素子から間隔をおいて配置されており、前記層間絶縁層と前記第1の基板とを貫通している位置決めキーと、
前記層間絶縁層上に多層構造として配置された複数の相互接続層であって、最下部の相互接続層の裏面が前記位置決めキーと接続している、複数の相互接続層と、
前記相互接続層を覆っている前面保護層と、
前記第1の基板の裏面上に配置された裏面保護層と、
前記裏面保護層上に配置されており、前記位置決めキーと接続している透明導電層と、
前記受光素子と向かい合うように前記透明導電層上に配置されたカラーフィルタ及びマイクロレンズと
を備えた裏面照射型イメージセンサ。
【請求項19】
前記透明導電層がITO層と、ZO層と、SnO層と、ZTO層とからなるグループから選択された1つである、請求項18に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項20】
前記ITO層には、Coと、Tiと、Wと、Moと、Crとからなるグループから選択された1つがドープされている、請求項19に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項21】
前記ZO層には、Mgと、Zrと、Liとからなるグループから選択された1つがドープされている、請求項19に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項22】
前記透明導電層は10nmから500nmの厚さとなるように形成されている、請求項18に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項23】
前記透明導電層がポリシリコン層または金属層を含んでいる、請求項18に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項24】
前記ポリシリコン層が1nmから40nmの厚さとなるように形成されている、請求項23に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項25】
前記貴金属がAuまたはPtである、請求項23に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項26】
前記貴金属が0.1nmから1nmの厚さとなるように形成されている、請求項23に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項27】
前記裏面保護層が、屈折率の異なる材料が積み重ねられた多層構造を有している、請求項18に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項28】
前記裏面保護層が前記第1の基板より屈折率の低い層を含んでいる、請求項27に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項29】
前記第1の基板がp型導電性材料を含んでいる、請求項18に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項30】
前記位置決めキーが導電性材料から形成されている、請求項18に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項31】
前面保護層に接合された第2の基板を更に備えた請求項18に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項32】
前記第1の基板及び前記第2の基板が、バルク基板か、エピタキシャル基板か、シリコン・オン・インシュレータ(SOI)基板かを含んでいる、請求項31に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項33】
前記位置決めキーに負電圧(−)を印加する負電圧印加ユニットを更に備えた請求項18に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【請求項34】
前記位置決めキーに正電圧(+)を印加する正電圧印加ユニットを更に備えた請求項18に記載の裏面照射型イメージセンサ。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図2G】
【図2H】
【図2I】
【図2J】
【図3】
【図4】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図2G】
【図2H】
【図2I】
【図2J】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2012−99858(P2012−99858A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−23246(P2012−23246)
【出願日】平成24年2月6日(2012.2.6)
【分割の表示】特願2011−532348(P2011−532348)の分割
【原出願日】平成21年10月21日(2009.10.21)
【出願人】(511234806)インテレクチュアル・ヴェンチャーズ・II・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (16)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−23246(P2012−23246)
【出願日】平成24年2月6日(2012.2.6)
【分割の表示】特願2011−532348(P2011−532348)の分割
【原出願日】平成21年10月21日(2009.10.21)
【出願人】(511234806)インテレクチュアル・ヴェンチャーズ・II・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (16)
【Fターム(参考)】
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