説明

複素環式アスパルチルプロテアーゼ阻害薬

式(I)の化合物あるいはその立体異性体、互変異性体、または薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物を開示する。U、W、X、R、R、R、R、R30およびR31は明細書で上述した通りである。また、アスパルチルプロテアーゼを阻害する方法、ならびに特に、心血管疾患、認知および神経変性疾患を治療する方法を開示する。また、式Iの化合物とコリンエステラーゼ阻害薬またはムスカリン様m1作動薬もしくはm2拮抗薬とを併用して認知または神経変性疾患を治療する方法を開示する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、アスパルチルプロテアーゼ阻害薬、前記化合物を含む医薬組成物、心血管疾患、認知および神経変性疾患の治療におけるそれらの使用、ならびにヒト免疫不全ウイルス、プラスメプシン、カテプシンDおよび原生動物酵素の阻害薬としてのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
病的状態に関与しているペプシンAおよびC、レニン、BACE、BACE2、ナプシンAならびにカテプシンDなどの現在までに知られている多くのアスパラギン酸プロテアーゼが存在する。血圧および体液電解質の調節におけるレニン−アンギオテンシン系(RAS)の役割は、十分に立証されている(非特許文献1)。強力な血管収縮物質であり、副腎アルドステロンの放出の刺激物質であるオクタペプチドアンギオテンシンIIは、前駆体であるデカペプチドのアンギオテンシン−Iから生成され、アンギオテンシン−Iはまたレニン酵素によりアンギオテンシノゲンから生成された。アンギオテンシンIIはまた、血管平滑筋細胞増殖、炎症、活性酸素種の発生および血栓症に役割を果たし、アテローム発生および血管損傷に影響を及ぼすことがわかっている。臨床的には、アンギオテンシンIの変換に対する拮抗作用によるアンギオテンシンIIの生成の妨害の恩恵はよく知られており、多くのACE阻害薬が市場に存在する。アンギオテンシノゲンのアンギオテンシンIへのより早期の変換の妨害、すなわち、レニン酵素の阻害は、類似しているが、同じではない効果をもたらすと予想される。レニンは、その唯一の天然基質がアンギオテンシノゲンであるアスパルチルプロテアーゼであるため、その阻害によるアンギオテンシン−IIにより調節される高血圧および関連した症状を制御するための副作用の頻度は低下すると考えられる。
【0003】
他のプロテアーゼであるカテプシンDは、リソソーム生物発生およびタンパク質ターゲティングに関与し、抗原処理およびペプチドフラグメントの提示にも関与している可能性がある。これは、アルツハイマー病、結合組織疾患、筋ジストロフィーおよび乳癌などの多くの疾患にも関連づけられた。
【0004】
アルツハイマー病(AD)は、最終的には死に至る進行性の神経変性疾患である。疾患の進行は、記憶、推理、見当識および判断に関連する認知機能の徐々の喪失を伴う。錯乱、抑うつおよび攻撃性などの行動変化ももまた、その疾患の進行として現れる。認知および行動機能不全は、海馬および大脳皮質におけるニューロン機能の変化およびニューロンの喪失に起因すると考えられている。現在利用できるADの治療法は、待期療法であり、それらは、認知および行動障害を改善するが、疾患の進行は予防しない。したがって、疾患の進行を停止させるADの治療法の、まだ満たされていない医療上の必要が存在する。
【0005】
ADの病理学的特徴は、細胞外β−アミロイド(Aβ)プラークの沈着および異常にリン酸化されたタウタンパク質からなる細胞内神経原線維変化である。AD患者は、記憶および認知に重要であることが知られている脳領域における特徴的なAβの沈着を示す。Aβは、認知および行動減退に関連するニューロン細胞喪失および機能不全の基本的な原因物質であると考えられている。アミロイドプラークは、アミロイド前駆タンパク質(APP)の処理により得られる、40〜42アミノ酸残基から構成されているAβペプチドから主としてなっている。APPは、複数の異なるプロテアーゼ活性により処理される。Aβペプチドは、AβのN末端の対応する部位でβ−セレクターゼにより、そしてγ−セレクターゼ活性によりC末端の対応する部位で、APP切断を引き起こす。APPは、α−セクレターゼ活性によっても切断されて、可溶性APPとして知られている非アミロイド形成フラグメントの分泌がもたらされる。
【0006】
BACE−1として知られているアスパルチルプロテアーゼは、AβペプチドのN末端に対応する位置でのAPP切断を担うβ−セクレターゼ活性として同定された。
【0007】
蓄積された生化学的および遺伝学的証拠は、ADの病因におけるAβの中心的な役割を裏づけている。例えば、Aβは、in vitroで、またげっ歯類脳に注射した場合、ニューロン細胞に対して有毒であることが示された。さらに、APPのよく定義された変異型またはプレセニリンが存在する、遺伝形の早期発症ADが知られている。これらの突然変異は、Aβの産生を増大させ、ADの原因であるとみなされている。
【0008】
Aβペプチドはβ−セクレターゼ活性の結果として生成するので、BACE1の阻害は、Aβペプチドの生成を阻害するはずである。したがって、BACE1の阻害は、ADならびにAβプラークの沈着により引き起こされる他の認知疾患および神経変性疾患の治療に対する治療アプローチである。
【0009】
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)は、後天性免疫不全症候群(AIDS)の原因病原体である。HIVアスパルチルプロテアーゼの阻害薬であるインジナビル、リトナビルおよびサキナビルなどの化合物がウイルス量の低減をもたらすことが臨床的に実証された。したがって、本明細書に記載する化合物は、AIDSの治療に有用であると期待されよう。伝統的に、研究者の主な標的は、レニンに関連するアスパルチルプロテアーゼであるHIV−1プロテアーゼであった。
【0010】
さらに、ヒトT細胞白血病ウイルスI型(HTLV−I)は、成人T細胞白血病および他の慢性疾患に臨床的に関連づけられたヒトレトロウイルスである。他のレトロウイルスと同様に、HTLV−Iは、成熟ビリオンを生成させるウイルス前駆タンパク質を処理するのにアスパルチルプロテアーゼを必要とする。これが、該プロテアーゼを阻害薬設計の魅力的な標的にしている(非特許文献2)。
【0011】
プラスメプシンは、マラリア寄生体の必須のアスパルチルプロテアーゼ酵素である。アスパルチルプロテアーゼプラスメプシン、特にI、II、IVおよびHAPの阻害のための化合物は、マラリアの治療用に開発中である(Freireら、特許文献1;非特許文献3)。さらに、アスパルチルプロテアーゼプラスメプシン(例えば、I、II、IVおよびHAP)を標的にするために用いた化合物がマラリア寄生体を殺滅し、それにより、罹患患者を治療するために用いられた。
【0012】
アスパルチルプロテアーゼ阻害薬として作用する化合物は、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、2004年12月13日に出願された米国特許出願公開第11/010,772号明細書に記載されている。
【0013】
参照により本明細書に組み込まれる、特許文献2は、キナゾリン−2−(チ)オン核を有する化合物を記載している。この文書は、記載されている化合物がHIV逆転写酵素の阻害剤であると主張している。
【0014】
参照により本明細書に組み込まれる、特許文献3は、患者におけるβ−アミロイド沈着またはβ−アミロイドレベルの上昇によって特徴づけられる疾患または障害の治療、予防または改善に有用であると言われているジフェニルイミダゾピリミジンまたは−イミダゾールアミンを記載している。この刊行物に言及されている疾患状態は、アルツハイマー病、軽度認知障害、ダウン症候群、オランダ型のアミロイド症を伴う遺伝性脳出血、脳アミロイド血管症および変性認知症を含む。
【0015】
参照により本明細書に組み込まれる、特許文献4は、患者におけるβ−アミロイド沈着またはβ−アミロイドレベルの上昇によって特徴づけられる疾患または障害の治療、予防または改善に有用であると言われているアミノ−5,5−ジフェニルイミダゾロンを記載している。この刊行物に言及されている疾患状態は、アルツハイマー病、軽度認知障害、ダウン症候群、オランダ型のアミロイド症を伴う遺伝性脳出血、脳アミロイド血管症および変性認知症を含む。
【0016】
アルツハイマー病を治療するのに有用である化合物を開示している他の刊行物は、β−セクレターゼの阻害剤であると言われているスピロピペリジン化合物を開示している特許文献5、およびAβに関連する病状の治療に有用であると言われている置換アミノ化合物を開示している特許文献6を含む。これらの刊行物の両方が参照により組み込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】国際公開第2002/074719号パンフレット
【特許文献2】国際公開第93/04047号パンフレット
【特許文献3】米国特許出願公開第2005/0282826号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2005/0282825号明細書
【特許文献5】国際公開第2006/044492号パンフレット
【特許文献6】国際公開第2006/041404号パンフレット
【非特許文献】
【0018】
【非特許文献1】Oparil S.ら、N Engl J Med、1974年、第291巻、381〜401頁/446〜57頁
【非特許文献2】Mooreら、Purification of HTLV−I Protease and Synthesis of Inhibitors for the treatment of HTLV−I Infection 55th Southeast Regional Meeting of the American Chemical Society、Atlanta、GA、US、2003年11月16〜19日(2003年)、1073頁、CODEN;69EUCH Conference、AN2004:137641CAPLUS
【非特許文献3】Na Byoung−Kukら、Aspartic proteases of Plasmodium vivax are highly conserved in wild isolates、Korean Journal of Parasitology(2004年6月)、第42巻(2号)、61〜6頁、Journal code:9435800
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0019】
(発明の要旨)
本発明は、構造式Iを有する化合物
【0020】
【化1】

あるいはその立体異性体、互変異性体、または薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物を提供する
[式中、
Wは、結合、−C(=S)−、−S(O)−、−S(O)−、−C(=O)−、−O−、−C(R)(R)−、−N(R)−または−C(=N(R))−であり、
Xは、−O−、−N(R)−または−C(R)(R)−であり、
Uは、結合または−(C(R)(R))−であり、bは1または2であり、
、RおよびRは、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−OR15、−CN、−C(=NR11)R、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)R10、−S(O)10、−C(O)N(R11)(R12)、−S(O)N(R11)(R12)、−S(O)N(R11)(R12)、−NO、−N=C(Rおよび−N(R11)(R12)からなる群から独立に選択され、但し、RおよびRが同時に、−NO、−N=C(Rおよび−N(R11)(R12)から選択されることはなく、
、RおよびRは、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CH−O−Si(R)(R10)(R19)、−SH、−CN、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)N(R11)(R12)、−SR19、−S(O)N(R11)(R12)、−S(O)N(R11)(R12)、−N(R11)(R12)、−N(R11)C(O)R、−N(R11)S(O)R10、−N(R11)S(O)10、−N(R11)C(O)N(R12)(R13)、−N(R11)C(O)ORおよび−C(=NOH)Rからなる群から独立に選択され、
は、アルキレン、アリールアルキレン、ヘテロアリールアルキレン、シクロアルキルアルキレン、ヘテロシクロアルキルアルキレン、アリールシクロアルキルアルキレン、ヘテロアリールシクロアルキルアルキレン、アリールヘテロシクロアルキルアルキレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキレン、シクロアルキレン、アリールシクロアルキレン、ヘテロアリールシクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリールヘテロシクロアルキレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルキレン、アルケニレン、アリールアルケニレン、シクロアルケニレン、アリールシクロアルケニレン、ヘテロアリールシクロアルケニレン、ヘテロシクロアルケニレン、アリールヘテロシクロアルケニレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニレン、アルキニレン、アリールアルキニレン、アリーレン、シクロアルキルアリーレン、ヘテロシクロアルキルアリーレン、シクロアルケニルアリーレン、ヘテロシクロアルケニルアリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキルヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキルヘテロアリーレン、シクロアルケニルヘテロアリーレンおよびヘテロシクロアルケニルヘテロアリーレンからなる群から独立に選択され、前記R基のそれぞれが独立に、非置換であるか、または1〜3個の水素において1〜3個のR21基で置換されており、
但し、Wが−O−または−N(R)−である場合、RおよびRは、ハロ、−SH、−OR、−SR19、−S(O)N(R11)(R12)、−S(O)N(R11)(R12)、−N(R11)(R12)、−N(R11)C(O)R、−N(R11)S(O)R10、−N(R11)C(O)N(R12)(R13)または−N(R11)C(O)ORではないか、
あるいはR、R、RおよびRは、それらが結合している炭素と一緒になって、R14により場合によって置換された3〜7員シクロアルキル基またはR14により場合によって置換された3〜7員シクロアルキルエーテルを形成しているか、
あるいはRおよびRは、それらが結合している炭素と一緒になって結合して、
【0021】
【化2】

のような多環式基を形成している[式中、Mは−CH−、S、−N(R19)−またはOであり、AおよびBは独立にアリーレンまたはヘテロアリーレンであり、qは0、1または2であり、但し、qが2である場合、1つのMは炭素原子でなければならず、またqが2である場合、Mは場合によって二重結合であり、但しRおよびRが前記多環式基を形成している場合、隣接するRおよびRまたはRおよびR基が結合して前記多環式基を形成することはできない]か、
あるいはRおよびRは、それらが結合している炭素と一緒になって結合して、
【0022】
【化3】

のような多環式基を形成しており[式中、Mは−CH−、S、−N(R19)−またはOであり、AおよびBは独立にアリーレンまたはヘテロアリーレンであり、qは0、1または2であり、但し、qが2である場合、1つのMは炭素原子でなければならず、またqが2である場合、Mは場合によって二重結合であり;但しRおよびRが前記多環式基を形成している場合、隣接するRおよびRまたはRおよびRが結合して前記多環式基を形成することはできない]、
は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−OR15、−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−N(R15)S(O)R16、−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)および−N(R15)C(O)OR16からなる群から独立に選択され、
は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールおよびヘテロシクロアルケニルヘテロアリールからなる群から独立に選択され、
10は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリールおよび−N(R15)(R16)からなる群から独立に選択され、
11、R12およびR13は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)R10、−S(O)10、−C(O)N(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)および−CNからなる群から独立に選択され、
14は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CN、−OR15、−C(O)R15、−C(O)OR15、−C(O)N(R15)(R16)、−SR15、−S(O)N(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−C(=NOR15)R16、−P(O)(OR15)(OR16)、−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−N(R15)S(O)R16、−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)および−N(R15)C(O)OR16からなる群から独立に選択される1〜5個の置換基であり、
15、R16およびR17は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、R18−アルキル、R18−アリールアルキル、R18−ヘテロアリールアルキル、R18−シクロアルキルアルキル、R18−ヘテロシクロアルキルアルキル、R18−アリールシクロアルキルアルキル、R18−ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、R18−アリールヘテロシクロアルキルアルキル、R18−ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、R18−シクロアルキル、R18−アリールシクロアルキル、R18−ヘテロアリールシクロアルキル、R18−ヘテロシクロアルキル、R18−アリールヘテロシクロアルキル、R18−ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、R18−アルケニル、R18−アリールアルケニル、R18−シクロアルケニル、R18−アリールシクロアルケニル、R18−ヘテロアリールシクロアルケニル、R18−ヘテロシクロアルケニル、R18−アリールヘテロシクロアルケニル、R18−ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、R18−アルキニル、R18−アリールアルキニル、R18−アリール、R18−シクロアルキルアリール、R18−ヘテロシクロアルキルアリール、R18−シクロアルケニルアリール、R18−ヘテロシクロアルケニルアリール、R18−ヘテロアリール、R18−シクロアルキルヘテロアリール、R18−ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、R18−シクロアルケニルヘテロアリールおよびR18−ヘテロシクロアルケニルヘテロアリールからなる群から独立に選択されるか、または
15、R16およびR17は、
【0023】
【化4】

であり[式中、R23は0〜5個の置換基であり、mは0〜6であり、nは0〜5である]、
18は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−NO、ハロ、HO−アルコキシアルキル、−CF、−CN、アルキル−CN、−C(O)R19、−C(O)OH、−C(O)OR19、−C(O)NHR20、−C(O)NH、−C(O)NH−C(O)N(アルキル)、−C(O)N(アルキル)(アリール)、−C(O)N(アルキル)(ヘテロアリール)、−SR19、−S(O)20、−S(O)NH、−S(O)NH(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アルキル)、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NH、−S(O)NHR19、−S(O)NH(ヘテロシクロアルキル)、−S(O)N(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アリール)、−OCF、−OH、−OR20、−O−ヘテロシクロアルキル、−O−シクロアルキルアルキル、−O−ヘテロシクロアルキルアルキル、−NH、−NHR20、−N(アルキル)、−N(アリールアルキル)、−N(アリールアルキル)−(ヘテロアリールアルキル)、−NHC(O)R20、−NHC(O)NH、−NHC(O)NH(アルキル)、−NHC(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)C(O)NH(アルキル)、−N(アルキル)C(O)N(アルキル)(アルキル)、−NHS(O)20、−NHS(O)NH(アルキル)、−NHS(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)S(O)NH(アルキル)および−N(アルキル)S(O)N(アルキル)(アルキル)からなる群から独立に選択される1〜5個の置換基であるか、
または隣接する炭素上の2つのR18部分は、互いに連結されて
【0024】
【化5】

を形成することができ、
19は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールであり、
20は、ハロ置換アリール、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールであり、
、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13およびR14におけるアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリール基のそれぞれが独立に、非置換であるか、あるいはアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CN、−C(=NR11)R15、−OR15、−C(O)R15、−C(O)OR15、−C(O)N(R15)(R16)、−SR15、−S(O)N(R15)(R16)、−CH(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−C(=NOR15)R16、−P(O)(OR15)(OR16)、−N(R15)(R16)、−アルキル−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−R15、−CH−N(R15)(R16)、−N(R15)S(O)R16、−N(R15)S(O)16、−CH−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)OR16、−CH−N(R15)C(O)OR16、−S(O)R15、−N、−NOおよび−S(O)15からなる群から独立に選択される1〜5個のR21基で置換されており、
21におけるアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリール基のそれぞれが独立に、非置換であるか、あるいはアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CN、−C(=NR11)R15、−OR15、−C(O)R15、−C(O)OR15、−C(O)N(R15)(R16)、−SR15、−S(O)N(R15)(R16)、−CH(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−C(=NOR15)R16、−P(O)(OR15)(OR16)、−N(R15)(R16)、−アルキル−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−R15、−CH−N(R15)(R16)、−N(R15)S(O)R16、−N(R15)S(O)16、−CH−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)OR16、−CH−N(R15)C(O)OR16、−S(O)R15、−N、−NOおよび−S(O)15からなる群から独立に選択される1〜5個のR22基で置換されており、
23は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CN、−OR24、−C(O)R24、−C(O)OR24、−C(O)N(R24)(R25)、−SR24、−S(O)N(R24)(R25)、−S(O)N(R24)(R25)、−C(=NOR24)R25、−P(O)(OR24)(OR25)、−N(R24)(R25)、−アルキル−N(R24)(R25)、−N(R24)C(O)R25、−CH−N(R24)C(O)R25、−N(R24)S(O)R25、−N(R24)S(O)25、−CH−N(R24)S(O)25、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−CH−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)OR25、−CH−N(R24)C(O)OR25、−S(O)R24および−S(O)24からなる群から独立に選択される1〜5個の基であり、R23におけるアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールおよびヘテロシクロアルケニルヘテロアリール基のそれぞれが独立に、非置換であるか、あるいはアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CF、−CN、−OR24、−C(O)R24、−C(O)OR24、アルキル−C(O)OR24、−C(O)N(R24)(R25)、−SR24、−S(O)N(R24)(R25)、−S(O)N(R24)(R25)、−C(=NOR24)R25、−P(O)(OR24)(OR25)、−N(R24)(R25)、−アルキル−N(R24)(R25)、−N(R24)C(O)R25、−CH−N(R24)C(O)R25、−N(R24)S(O)R25、−N(R24)S(O)25、−CH−N(R24)S(O)25、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−CH−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)OR25、−CH−N(R24)C(O)OR25、−S(O)R24および−S(O)24からなる群から独立に選択される1〜5個のR27基で置換されており、
24、R25およびR26は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、R27−アルキル、R27−アリールアルキル、R27−ヘテロアリールアルキル、R27−シクロアルキルアルキル、R27−ヘテロシクロアルキルアルキル、R27−アリールシクロアルキルアルキル、R27−ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、R27−アリールヘテロシクロアルキルアルキル、R27−ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、R27−シクロアルキル、R27−アリールシクロアルキル、R27−ヘテロアリールシクロアルキル、R27−ヘテロシクロアルキル、R27−アリールヘテロシクロアルキル、R27−ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、R27−アルケニル、R27−アリールアルケニル、R27−シクロアルケニル、R27−アリールシクロアルケニル、R27−ヘテロアリールシクロアルケニル、R27−ヘテロシクロアルケニル、R27−アリールヘテロシクロアルケニル、R27−ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、R27−アルキニル、R27−アリールアルキニル、R27−アリール、R27−シクロアルキルアリール、R27−ヘテロシクロアルキルアリール、R27−シクロアルケニルアリール、R27−ヘテロシクロアルケニルアリール、R27−ヘテロアリール、R27−シクロアルキルヘテロアリール、R27−ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、R27−シクロアルケニルヘテロアリールおよびR27−ヘテロシクロアルケニルヘテロアリールからなる群から独立に選択され、
27は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−NO、ハロ、−CF、−CN、アルキル−CN、−C(O)R28、−C(O)OH、−C(O)OR28、−C(O)NHR29、−C(O)N(アルキル)、−C(O)N(アルキル)(アリール)、−C(O)N(アルキル)(ヘテロアリール)、−SR28、−S(O)29、−S(O)NH、−S(O)NH(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アルキル)、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NH、−S(O)NHR28、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NH(ヘテロシクロアルキル)、−S(O)N(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アリール)、−OH、−OR29、−O−ヘテロシクロアルキル、−O−シクロアルキルアルキル、−O−ヘテロシクロアルキルアルキル、−NH、−NHR29、−N(アルキル)、−N(アリールアルキル)、−N(アリールアルキル)(ヘテロアリールアルキル)、−NHC(O)R29、−NHC(O)NH、−NHC(O)NH(アルキル)、−NHC(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)C(O)NH(アルキル)、−N(アルキル)C(O)N(アルキル)(アルキル)、−NHS(O)29、−NHS(O)NH(アルキル)、−NHS(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)S(O)NH(アルキル)および−N(アルキル)S(O)N(アルキル)(アルキル)からなる群から独立に選択される1〜5個の置換基であり、
28は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールであり、
29は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールであり、
30は、アルキレン、アリールアルキレン、ヘテロアリールアルキレン、シクロアルキルアルキレン、ヘテロシクロアルキルアルキレン、アリールシクロアルキルアルキレン、ヘテロアリールシクロアルキルアルキレン、アリールヘテロシクロアルキルアルキレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキレン、シクロアルキレン、アリールシクロアルキレン、ヘテロアリールシクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリールヘテロシクロアルキレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルキレン、アルケニレン、アリールアルケニレン、シクロアルケニレン、アリールシクロアルケニレン、ヘテロアリールシクロアルケニレン、ヘテロシクロアルケニレン、アリールヘテロシクロアルケニレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニレン、アルキニレン、アリールアルキニレン、アリーレン、シクロアルキルアリーレン、ヘテロシクロアルキルアリーレン、シクロアルケニルアリーレン、ヘテロシクロアルケニルアリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキルヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキルヘテロアリーレン、シクロアルケニルヘテロアリーレンおよびヘテロシクロアルケニルヘテロアリーレンからなる群から独立に選択され、前記R30基のそれぞれが独立に、非置換であるか、または1〜3個の水素において1〜3個のR21基で置換されており、
31は、
【0025】
【化6】

である[式中、Tは結合、−O−((C(R23)(R23))−、−S−((C(R23)(R23))−、−N−((C(R23)(R23))−または−((C(R23)(R23))1−3−である]]。
【0026】
他の態様において、本発明は、式Iの少なくとも1つの化合物および薬学的に許容できる担体を含む薬剤組成物に関する。
【0027】
他の態様において、本発明は、アスパルチルプロテアーゼを阻害する方法を含み、この方法は、式Iの少なくとも1つの化合物をそのような治療を必要とする患者に投与することを含む。
【0028】
より具体的には、本発明は、高血圧、腎不全、うっ血性心不全などの心血管疾患またはレニン阻害によって調節される他の疾患を治療する方法、ヒト免疫不全ウイルスを治療する方法、アルツハイマー病などの認知または神経変性疾患を治療する方法、マラリアの治療のためにプラスメプシンIおよびIIを阻害する方法、アルツハイマー病、乳癌および卵巣癌の治療のためにカテプシンDを阻害する方法、ならびに真菌感染の治療のために原生動物酵素を阻害する、例えば、熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium faciparum)を阻害する方法を含む。前記治療の方法は、式Iの少なくとも1つの化合物をそのような治療を必要とする患者に投与することを含む。特に、本発明は、式Iの少なくとも1つの化合物をそのような治療を必要とする患者に投与することを含むアルツハイマー病を治療する方法を含む。
【0029】
他の態様において、本発明は、式Iの少なくとも1つの化合物とコリンエステラーゼ阻害薬またはムスカリン様m作動薬もしくはm拮抗薬との組合せをそのような治療を必要とする患者に投与することを含むアルツハイマー病を治療する方法を含む。
【0030】
最後の態様において、本発明は、1つの容器が薬学的に許容できる担体中の式Iの化合物を含み、第2の容器が薬学的に許容できる担体中のコリンエステラーゼ阻害薬またはムスカリン様m作動薬もしくはm拮抗薬を含み、合わせた量が認知疾患またはアルツハイマー病などの神経変性疾患を治療するのに有効である、単一包装中の別個の容器に組み合わせて使用するための薬剤組成物を含むキットに関する。
【発明を実施するための形態】
【0031】
(発明の詳細な説明)
一般的に、二価基は左から右に読むべきであることが理解される。式Iの好ましい化合物は、以下の構造を含む。
【0032】
【化7】

式Iの好ましい化合物は、RがH、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルまたはシクロアルキルである化合物である。
【0033】
式Iの好ましい化合物の他の群は、RがHである化合物である。
【0034】
式Iの好ましい化合物は、RがH、アルキル、アリール、1〜5個のR21基で置換されたアリール、ヘテロアリール、1〜5個のR21基で置換されたヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロ、−OR、シクロアルキル、または−SR19であるか、あるいはより好ましくは、R
【0035】
【化8】

である化合物である。
【0036】
本発明の好ましい化合物は、RがH、アルキル、アリール、1〜5個のR21基で置換されたアリール、ヘテロアリール、1〜5個のR21基で置換されたヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロ、−OR、シクロアルキル、または−SR19であるか、あるいはより好ましくは、R
【0037】
【化9】

である式Iの化合物である。
【0038】
式Iのより好ましい化合物は、Wが−C(O)−であるか、またはXが−N(R)−であり、またはより好ましくはRがHである化合物である。
【0039】
式Iの好ましい化合物の他の群は、RがH、アルキル、シクロアルキルまたはシクロアルキルであるか、あるいはより好ましくは、Rが−CHまたは
【0040】
【化12】

である化合物である。
【0041】
式Iのより好ましい化合物は、Rがアリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレンまたはアルキレンであり、前記R基のそれぞれが独立に、非置換であるか、または1〜3個の水素において1〜3個のR21基で置換されたか、あるいはより好ましくは、R
【0042】
【化13】

であり、R21が−CN、−NO、NH、−CHまたはハロである化合物である。
【0043】
式Iの好ましい化合物の他の群は、RおよびRが結合して
【0044】
【化14】

を形成している化合物である。
【0045】
式Iの好ましい化合物のさらなる群は、R30がアリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレンまたはアルキレンであり、前記R30基のそれぞれが独立に、非置換であるか、または1〜3個の水素において1〜3個のR21基で置換されているか、あるいはより好ましくはR30
【0046】
【化15】

であり、R21が−CN、−NO、NH、−CHまたはハロである化合物である。
【0047】
式Iの好ましい化合物の他の群は、Tが結合または−CH−である化合物である。
【0048】
式Iの好ましい化合物の他の群は、R31
【0049】
【化16】

である化合物である。
【0050】
式Iの好ましい化合物の他の群は、R23がH、アルキル、1〜5個のR27基で置換されたアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、1〜5個のR27基で置換されたシクロアルキル、1〜5個のR27基で置換されたアリールまたは1〜5個のR27基で置換されたヘテロアリールである化合物である。
【0051】
式Iの好ましい化合物の他の群は、
Wが−C(O)−であり、
Xが−N(R)−であり、
がH、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルまたはシクロアルキルであり、
がHであり、
がHであり、
がH、アルキル、アリール、1〜5個のR21基で置換されたアリール、ヘテロアリール、1〜5個のR21基で置換されたヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロ、−OR、シクロアルキルまたは−SR19であり、
がH、アルキル、アリール、1〜5個のR21基で置換されたアリール、ヘテロアリール、1〜5個のR21基で置換されたヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロ、−OR、シクロアルキルまたは−SR19であり、
がH、アルキル、シクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルであり、
がアリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレンまたはアルキレンであり、前記R基のそれぞれが独立に、非置換であるか、または1〜3個の水素において1〜3個のR21基で置換されているか、
あるいはRおよびRが結合して
【0052】
【化17】

を形成しており、
30がアリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレンまたはアルキレンであり、前記R30基のそれぞれが独立に、非置換であるか、または1〜3個の水素において1〜3個のR21基で置換されており、
Tが結合または−CH−であり、
31
【0053】
【化18】

であり、
23がH、アルキル、1〜5個のR27基で置換されたアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、1〜5個のR27基で置換されたシクロアルキル、1〜5個のR27基で置換されたアリールまたは1〜5個のR27基で置換されたヘテロアリールである化合物である。
【0054】
式Iの好ましい化合物の他の群は、

【0055】
【化19】

であり、

【0056】
【化20】

であり、
が−CHまたは
【0057】
【化21】

であり、

【0058】
【化22】

であり、R21が−CN、−NO、NH、−CHまたはハロであるか、
あるいはRおよびRが結合して
【0059】
【化23】

を形成しており、
30
【0060】
【化24】

であり、R21が−CN、−NO、NH、−CHまたはハロであり、
23
【0061】
【化25】

である、化合物である。
【0062】
式(I)の化合物、または薬学的に許容できるその塩、溶媒和物もしくはエステルは、薬学的に活性な物質としての使用に適する程度まで精製されることが好ましい。すなわち、式(I)の化合物は、95重量%またはそれを超える純度を有することができる(式(I)の化合物を患者への投与に適する丸剤、カプセル剤、IV液剤等の従来の形態に製剤化するのに用いられる薬学的に許容できる担体、溶媒等の佐剤を除く)。他の実施形態において、純度は、97重量%またはそれを超える、あるいは99重量%またはそれを超えることができる。式(I)の精製化合物は、上述のような95重量%またはそれを超える、97重量%またはそれを超える、あるいは99重量%またはそれを超える上述のような純度を有する単一異性体を含む。
【0063】
あるいは、式(I)の精製化合物は、それぞれが式(I)に従う構造を有し、不純物(すなわち、上述のような佐剤を除く化合物または他の汚染物質)の量が5重量%またはそれ未満、3重量%またはそれ未満、または1重量%またはそれ未満である、異性体の混合物を含んでいてよい。例えば、式(I)の精製化合物は、2つの異性体の量の比が約1:1であり、2つの異性体の合わせた量が95重量%またはそれを超える、97重量%またはそれを超える、あるいは99重量%またはそれを超える、化合物の異性体混合物であってよい。
【0064】
すべての原子価要件が満たされている限り、式Iの炭素を1〜3個のケイ素原子で置換することができることが注目される。
【0065】
上で用いたように、また本明細書を通して、以下の用語は、特に示さない限り、以下の意味を有すると理解するものとする。
【0066】
「患者」は、ヒトと動物の両方を含む。
【0067】
「哺乳動物」は、ヒトおよび他の哺乳類の動物を意味する。
【0068】
「アルキル」は、直鎖状または分枝状であってよく、鎖の中に約1個〜約20個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキル基は、鎖の中に約1個〜約12個の炭素原子を含む。より好ましいアルキル基は、鎖の中に約1個〜約6個の炭素原子を含む。分枝状は、メチル、エチルまたはプロピルなどの1つまたは複数の低級アルキル基が直鎖状アルキル鎖に結合していることを意味する。「低級アルキル」は、直鎖状または分枝状であってよい分子鎖に約1個〜約6個の炭素原子を有する基を意味する。適切なアルキル基の非限定的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、ヘプチル、ノニルおよびデシルなどがある。R21置換アルキル基は、フルオロメチル、トリフルオロメチルおよびシクロプロピルメチルを含む。
【0069】
「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含み、直鎖状または分枝状であってよく、鎖の中に約2個〜約15個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルケニル基は、鎖の中に約2個〜約12個の炭素原子、より好ましくは鎖の中に約2個〜約6個の炭素原子を有する。分枝状は、メチル、エチルまたはプロピルなどの1つまたは複数の低級アルキル基が直鎖状アルケニル鎖に結合していることを意味する。「低級アルケニル」は、直鎖状または分枝状であってよい鎖の中に約2個〜約6個の炭素原子を有する基を意味する。適切なアルケニル基の非限定的な例としては、エテニル、プロペニル、n−ブテニル、3−メチルブタ−2−エニル、n−ペンテニル、オクテニルおよびデセニルなどがある。
【0070】
「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含み、直鎖状または分枝状であってよく、鎖の中に約2個〜約15個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキニル基は、鎖の中に約2個〜約12個の炭素原子、より好ましくは鎖の中に約2個〜約4個の炭素原子を有する。分枝状は、メチル、エチルまたはプロピルなどの1つまたは複数の低級アルキル基が直鎖状アルキニル鎖に結合していることを意味する。「低級アルキニル」は、直鎖状または分枝状であってよい鎖の中に約2個〜約6個の炭素原子を有する基を意味する。適切なアルキニル基の非限定的な例としては、エチニル、プロピニル、2−ブチニル、3−メチルブチニル、n−ペンチニルおよびデシニルなどがある。
【0071】
「アリール」は、約6個〜約14個の炭素原子、好ましくは約6個〜約10個の炭素原子を含む芳香族単環式または多環式環系を意味する。アリール基は、同じまたは異なっていてよく、本明細書で定義した通りであるか、または隣接する炭素上の2つの置換基を一緒に結合させて、
【0072】
【化26】

を形成することができる、1つまたは複数の置換基(例えば、R18、R21、R22等)で場合によって置換することができる。適切なアリール基の非限定的な例としては、フェニルおよびナフチルなどがある。
【0073】
「ヘテロアリール」は、約5個〜約14個の環原子、好ましくは約5個〜約10個の環原子を含み、環原子のうちの1個〜4個が炭素以外の元素、例えば、単独または組み合わされた窒素、酸素または硫黄である、芳香族単環式または多環式環系を意味する。好ましいヘテロアリールは、約5個〜約6個の環原子を含む。「ヘテロアリール」は、同じまたは異なっていてよく、本明細書で定義した通りである、1つまたは複数のR21置換基で場合によって置換することができる。ヘテロアリール語根名の前の接頭辞アザ、オキサまたはチアは、それぞれ少なくとも窒素、酸素または硫黄が環原子として存在することを意味する。ヘテロアリールの窒素原子は、対応するN−オキシドに場合によって酸化させることができる。適切なヘテロアリールの非限定的な例としては、ピリジル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピリミジニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、フラザニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、キノキサリニル、フタラジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[2,1−b]チアゾリル、ベンゾフラザニル、インドリル、アザインドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、イミダゾリル、チエノピリジル、キナゾリニル、チエノピリミジル、ピロロピリジル、イミダゾピリジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリル、1,2,4−トリアジニル、ベンゾチアゾリル等がある。
【0074】
「シクロアルキル」は、約3個〜約15個の炭素原子、好ましくは約5個〜約10個の炭素原子を含む非芳香族単または多環式環系を意味する。好ましいシクロアルキル環は、約5個〜約7個の環原子を含む。シクロアルキルは、同じまたは異なっていてよく、上で定義した通りである、1つまたは複数のR21置換基で場合によって置換することができる。適切な単環式シクロアルキルの非限定的な例としては、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等がある。適切な多環式シクロアルキルの非限定的な例としては、1−デカリン、ノルボルニル等がある。シクロアルキルのさらなる非限定的な例は、以下のものを含む。
【0075】
【化27】

「シクロアルキルエーテル」は、酸素原子および2個〜14個の炭素原子を含む3個〜15個の原子の非芳香族環を意味する。環酸素に隣接する置換基がハロ、または酸素、窒素もしくは硫黄原子を介して環に結合した置換基を含まない場合、環炭素原子を置換することができる。
【0076】
「シクロアルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む、約3個〜約15個の炭素原子、好ましくは約5個〜約10個の炭素原子を含む非芳香族単または多環式環系を意味する。シクロアルケニル環は、同じまたは異なっていてよく、上で定義した通りである、1つまたは複数のR21置換基で場合によって置換することができる。好ましいシクロアルケニル環は、約5個〜約7個の環原子を含む。適切な単環式シクロアルケニルの非限定的な例としては、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル等がある。適切な多環式シクロアルケニルの非限定的な例は、ノルボルニレニルである。
【0077】
「ヘテロシクレニル」(または「ヘテロシクロアルケニル」)は、約3個〜約10個の環原子、好ましくは約5個〜約10個の環原子を含み、環系の1つまたは複数の原子が炭素以外の元素、例えば、単独または組み合わされた窒素、酸素または硫黄原子であり、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合または炭素−窒素二重結合を含む、非芳香族単環式または多環式環系を意味する。隣接する酸素および/または硫黄原子は環系に存在しない。好ましいヘテロシクレニル環は、約5個〜約6個の環原子を含む。ヘテロシクレニル語根名の前の接頭辞アザ、オキサまたはチアは、それぞれ少なくとも窒素、酸素または硫黄が環原子として存在することを意味する。ヘテロシクレニルは、1つまたは複数の環系置換基で場合によって置換することができる。「環系置換基」は、上で定義した通りである。ヘテロシクレニルの窒素または硫黄原子は、対応するN−オキシド、S−オキシドまたはS,S−オキシドに場合によって酸化することができる。適切な単環式アザヘテロシクレニル基の非限定的な例としては、1,2,3,4−テトラヒドロピリジル、1,2−ジヒドロピリジル、1,4−ジヒドロピリジル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジル、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、2−イミダゾリニル、2−ピラゾリニル等がある。適切なオキサヘテロシクレニル基の非限定的な例としては、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、ジヒドロフラニル、フルオロジヒドロフラニル等がある。適切な多環式オキサヘテロシクレニル基の非限定的な例としては、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプテニル等がある。適切な単環式チアヘテロシクレニル基の非限定的な例としては、ジヒドロチオフェニル、ジヒドロチオピラニル等がある。
【0078】
「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨード基を意味する。好ましいものはフルオロ、クロロまたはブロモであり、より好ましいものはフルオロおよびクロロである。
【0079】
「ハロアルキル」は、アルキル上の1つまたは複数の水素原子が上で定義したハロ基で置換された、上で定義したアルキルを意味する。
【0080】
「ヘテロシクリル」または「ヘテロシクロアルキル」は、約3個〜約10個の環原子、好ましくは約5個〜約10個の環原子を含み、環系の1つまたは複数の原子が炭素原子以外の元素、例えば、単独または組み合わされた窒素、酸素または硫黄である、非芳香族飽和単環式または多環式環系を意味する。隣接する酸素および/または硫黄原子は環系に存在しない。好ましいヘテロシクリルは、約5個〜約6個の環原子を含む。ヘテロシクリル語根名の前の接頭辞アザ、オキサまたはチアは、それぞれ少なくとも窒素、酸素または硫黄が環原子として存在することを意味する。ヘテロシクリル環における−NHは、例えば、−N(Boc)、−N(CBz)、−N(Tos)基等の保護された状態で存在することがある。そのような保護も本発明の一部とみなされる。ヘテロシクリルは、同じまたは異なっていてよく、上で定義した通りである、1つまたは複数の「環系置換基」で場合によって置換することができる。ヘテロシクリルの窒素または硫黄原子は、対応するN−オキシド、S−オキシドまたはS,S−オキシドに場合によって酸化することができる。適切な単環式ヘテロシクリル環の非限定的な例としては、ピペリジル、ピロリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、1,4−ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ラクタム、ラクトン等がある。「ヘテロシクリル」はまた、単一部分(例えば、カルボニル)が環系上の同じ炭素原子上の2つの利用可能な水素を同時に置換することができる、ヘテロシクリルを意味することがあり得る。そのような部分の例は、ピロリドン:
【0081】
【化28】

である。本発明のヘテロ原子含有環系において、N、OまたはSに隣接する炭素原子上にヒドロキシル基は存在せず、また他のヘテロ原子に隣接する炭素上にNまたはS基は存在しない。したがって、例えば、以下の環:
【0082】
【化29】

において、
2および5と記した炭素に直接結合する−OHは存在しない。
【0083】
「アリールアルキル」は、アリールおよびアルキルが先に述べた通りであるアリール−アルキル−基を意味する。好ましいアラルキルは、低級アルキル基を含む。適切なアラルキル基の非限定的な例としては、ベンジル、2−フェネチルおよびナフタレニルメチルなどがある。親部分への結合は、アルキルを介するものである。
【0084】
「アリールシクロアルキル」は、本明細書で定義したような縮合アリールおよびシクロアルキルから誘導される基を意味する。好ましいアリールシクロアルキルは、アリールがフェニルであり、シクロアルキルが約5個〜6個の環原子からなるものである。アリールシクロアルキルは、1〜5個のR21置換基により場合によって置換することができる。適切なアリールシクロアルキルの非限定的な例としては、インダニルおよび1,2,3,4−テトラヒドロナフチル等がある。親部分への結合は、非芳香族炭素原子を介するものである。
【0085】
「アリールヘテロシクロアルキル」は、本明細書で定義したような縮合アリールおよびヘテロシクロアルキルから誘導される基を意味する。好ましいアリールヘテロシクロアルキルは、アリールがフェニルであり、ヘテロシクロアルキルが約5個〜約6個の環原子からなるものである。アリールヘテロシクロアルキルは、1〜5個のR21置換基により場合によって置換することができる。適切なアリールヘテロシクロアルキルの非限定的な例としては、
【0086】
【化30】

などがある。
【0087】
親部分への結合は、非芳香族炭素原子を介するものである。
【0088】
同様に、「ヘテロアリールアルキル」、「シクロアルキルアルキル」および「ヘテロシクロアルキルアルキル」は、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルおよびアルキルが前述の通りである、ヘテロアリール−、シクロアルキル−またはヘテロシクロアルキル−アルキル基を意味する。「アリールシクロアルキルアルキル」、「ヘテロアリールシクロアルキルアルキル」、「アリールヘテロシクロアルキルアルキル」、「ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル」、「ヘテロアリールシクロアルキル」、「ヘテロアリールヘテロシクロアルキル」、「アリールシクロアルケニル」、「ヘテロアリールシクロアルケニル」、「ヘテロシクロアルケニル」、「アリールヘテロシクロアルケニル」、「ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル」、「シクロアルキルアリール」、「ヘテロシクロアルキルアリール」、「ヘテロシクロアルケニルアリール」、「ヘテロシクロアルキルヘテロアリール」、「シクロアルケニルアリール」、「シクロアルケニルヘテロアリール」、「ヘテロシクロアルケニルアリール」および「ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール」という用語は、前述のようなアリール−、シクロアルキル−、アルキル−、ヘテロアリール−、ヘテロシクロアルキル−、シクロアルケニル−およびヘテロシクロアルケニル−基の組合せにより同様に表されることも理解される。
【0089】
「アシル」は、種々の基が前述した通りである、H−C(O)−、アルキル−C(O)−、アルケニル−C(O)−、アルキニル−C(O)−またはシクロアルキル−C(O)−基を意味する。親部分への結合は、カルボニルを介するものである。好ましいアシルは、低級アルキルを含む。適切なアシル基の非限定的な例としては、ホルミル、アセチル、プロパノイル、2−メチルプロパノイル、ブタノイルおよびシクロヘキサノイルなどがある。
【0090】
「アルコキシ」は、アルキル基が前述の通りである、アルキル−O−基を意味する。適切なアルコキシ基の非限定的な例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシおよびヘプトキシなどがある。親部分への結合は、エーテル酸素を介するものである。
【0091】
「アルコキシアルキル」は、本明細書で定義するようなアルコキシおよびアルキルから誘導される基を意味する。親部分への結合は、アルキルを介するものである。
【0092】
「アリールアルケニル」は、本明細書で定義したようなアリールおよびアルケニルから誘導される基を意味する。好ましいアリールアルケニルは、アリールがフェニルであり、アルケニルが約3個〜約6個の原子からなっているものである。アリールアルケニルは、1つまたは複数のR21置換基により場合によって置換することができる。親部分への結合は、非芳香族炭素原子を介するものである。
【0093】
「アリールアルキニル」は、本明細書で定義したようなアリールおよびアルキニル由来の基を意味する。好ましいアリールアルキニルは、アリールがフェニルであり、アルキニルが約3個〜約6個の原子からなるものである。アリールアルキニルは、1つまたは複数のR21置換基により場合によって置換することができる。親部分への結合は、非芳香族炭素原子を介するものである。
【0094】
アルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル等への接尾辞「エン」は、二価部分を示す。例えば、−CHCH−はエチレンであり、
【0095】
【化31】

はパラフェニレンである。接尾辞「エン」で終わる基はいずれかの水素において少なくとも1回R21により場合によって置換することができると理解される。
【0096】
多環式二価基、例えば、アリールヘテロシクロアルキレンは前記基のいずれかの環上に形成される結合を介して他の基に結合させることができると理解される。例えば、
【0097】
【化32】

「場合によって置換される」という用語は、利用できる位置または複数の位置での指定の基、遊離基または部分によって、場合によって置換されることを意味する。シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル部分上の置換は、上記基の環部分および/またはアルキル部分上の置換を含む。
【0098】
基に可変置換基が複数回出現する(例えば、−N=C(RにおけるR)か、または式Iの構造に可変置換基が複数回出現する(例えば、R15はRとRに出現する可能性がある)場合、可変置換基は同じであるか、または異なっていてよい。
【0099】
化合物における部分(例えば、置換基、基または環)の数に関して、特に定義しない限り、「1つまたは複数」および「少なくとも1つ」という句は、化学的に許容される限り多くの部分が存在し得ることを意味し、そのような部分の最大の数の決定は当業者の知識の範囲内に十分に含まれている。「式Iの少なくとも1つの化合物」の使用を含む組成物および方法に関して、式Iの1つから3つの化合物を同時に、好ましくは1つを投与することができる。
【0100】
本明細書において用いているように、「組成物」という用語は、指定の量の指定の成分を含む生成物、ならびに指定の量の指定の成分の組合せから直接または間接的に得られる生成物を含むことを意図する。
【0101】
結合としての波線
【0102】
【化33】

は、一般的に例えば、(R)−および(S)−立体化学を含む可能な異性体の混合物またはそのいずれかを示す。例えば、
【0103】
【化34−1】


【0104】
【化34−2】

の両方を含むことを意味する。
【0105】
例えば、
【0106】
【化35】

のような環系内へ引かれた線は、示された線(結合)は置換可能ないずれかの環炭素原子に結合することができることを示している。
【0107】
当技術分野でよく知られているように、結合の末端に部分が表されていない、特定の原子から引かれた結合は、特に断らない限り、この結合によりこの原子に結合したメチル基を示している。例えば、
【0108】
【化36】


【0109】
【化37】

を表す。
【0110】
本明細書における本文、スキーム、例、構造式および表における満たされていない原子価を有するヘテロ原子は、原子価を満たす水素原子を有すると想定されることにも注意すべきである。
【0111】
当業者は、式Iの特定の化合物が互変異性であり、そのようなすべての互変異性体が本明細書において本発明の一部と考えられることを認識するであろう。例えば、前記化合物は、以下の構造のいずれかにより表すことができる。
【0112】
【化38】

例えば、Rが−N(R15)S(O)N(R16)(R17)であり、R16とR17が環を形成する場合、形成された部分は、例えば、以下の通りである。
【0113】
【化39】

式Iの化合物ならびに式Iの化合物の塩、溶媒和物およびプロドラッグの多形体は、本発明に含めることを意図する。
【0114】
鏡像異性体(不斉炭素の非存在下でさえ存在することがある)、回転異性体、アトロプ異性体およびジアステレオ異性体を含む、種々の置換基上の不斉炭素に起因して存在し得る立体異性体のような、本発明の化合物のすべての立体異性体(例えば、幾何異性体、光学異性体等)(化合物の塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグならびにプロドラッグの塩、溶媒和物およびエステルの立体異性体を含む)は、位置異性体(例えば、4−ピリジルおよび3−ピリジルなど)と同様に、本発明の範囲内にあると考えられる。(例えば、式(I)の化合物が二重結合または縮合環を含む場合、シスおよびトランス形ならびに混合物は、本発明の範囲に含まれる。また、例えば、化合物のすべてのケト−エノールおよびイミン−エナミン形が本発明に含まれる。)
「置換された」という用語は、既存の状況下での指定された原子の通常の原子価を超えず、置換が安定な化合物をもたらすという条件で、示されている基からの選択により、指定された原子上の1つまたは複数の水素が置換されていることを意味する。置換基および/または可変置換基の組合せは、そのような組合せが安定な化合物を生成する場合にのみ、許容される。「安定な化合物」または「安定な構造」とは、反応混合物からの有用な程度の純度までの分離および有効な治療薬への製剤化に耐えるのに十分に頑健である化合物を意味する。
【0115】
「場合によって置換された」という用語は、指定された基、遊離基または部分による場合による置換を意味する。
【0116】
化合物の「精製された」、「精製された形の」または「分離され、精製された形の」という用語は、合成工程(例えば、反応混合物からの)または天然源またはその組合せから分離された後の前記化合物の物理的状態を指す。したがって、化合物の「精製された」、「精製された形の」または「分離され、精製された形の」という用語は、本明細書に記載または当業者によく知られている1つまたは複数の精製法(例えば、クロマトグラフィー、再結晶等)により得られた後の、本明細書に記載または当業者によく知られている標準的な分析法により確認できる十分な純度の前記化合物の物理的状態を指す。
【0117】
本明細書における本文、スキーム、例、構造式および表における炭素ならびに満たされていない原子価を有するヘテロ原子は、原子価を満たすのに十分な数の水素原子を有すると想定されることにも注意すべきである。
【0118】
化合物における官能基が「保護された」と呼ばれる場合、これは、この化合物が反応に供される場合に保護された部位における望ましくない副反応を防止するためにこの基が修飾された形であることを意味する。適切な保護基は、当業者により、また、例えば、T. W. Greeneら、Protective Groups in organic Synthesis (1991年)、Wiley、New Yorkなどの標準的な教科書の参照により認識されよう。
【0119】
置換基または式Iにおいて可変置換基(例えば、アリール、ヘテロ環、R等)が複数回出現する場合、各出現時のその定義は、他のすべての出現時のその定義と無関係である。
【0120】
本明細書において用いているように、「組成物」という用語は、指定の量の指定の成分を含む生成物、ならびに指定の量の指定の成分の組合せから直接または間接的に得られる生成物を含むことを意図する。
【0121】
本発明の化合物のプロドラッグおよび溶媒和物も本明細書において考えられる。プロドラッグの考察は、T. HiguchiおよびV. Stella、Pro−drugs as Novel Delivery Systems(1987年)A.C.S. Sumposium Seriesの14巻、ならびにBioreversible Carriers in Drug Design、(1987年)Edward B. Roche編、American Pharmaceutical Association and Pergamon Pressに示されている。「プロドラッグ」という用語は、生体内で変換されて式(I)の化合物またはこの化合物の薬学的に許容できる塩、水和物もしくは溶媒和物を生ずる化合物(例えば、薬物前駆体)を意味する。変換は、例えば、血液中の加水分解によるなどの様々なメカニズムにより(例えば、代謝または化学過程により)起る可能性がある。プロドラッグの使用の考察は、T. HiguchiおよびW. Stella、「Pro−drugs as Novel Delivery Systems」、A.C.S. Sumposium Seriesの14巻、ならびにBioreversible Carriers in Drug Design、Edward B. Roche編、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press、1987年に示されている。
【0122】
例えば、式(I)の化合物またはこの化合物の薬学的に許容できる塩、水和物もしくは溶媒和物がカルボン酸官能基を含む場合、プロドラッグは、例えば、(C〜C)アルキル、(C〜C12)アルカノイルオキシメチル、4個〜9個の炭素原子を有する1−(アルカノイルオキシ)エチル、5個〜10個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルカノイルオキシ)エチル、3個〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4個〜7個の炭素原子を有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5個〜8個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3個〜9個の炭素原子を有するN−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、4個〜10個の炭素原子を有する1−(N−(アルコキシカルボニル)アミノ)エチル、3−フタリジル、4−クロトノラクトニル、ガンマ−ブチロラクトン−4−イル、ジ−N,N−(C〜C)アルキルアミノ(C〜C)アルキル(β−ジメチルアミノエチルなど)、カルバモイル−(C〜C)アルキル、N,N−ジ(C〜C)アルキルカルバモイル−(C〜C)アルキルおよびピペリジノ、ピロリジノまたはモルホリノ(C〜C)アルキル等の基による酸基の水素原子の置換により生成したエステルを含み得る。
【0123】
同様に、式(I)の化合物がアルコール官能基を含む場合、プロドラッグは、例えば、(C〜C)アルカノイルオキシメチル、1−((C〜C)アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C〜C)アルカノイルオキシ)エチル、(C〜C)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C〜C)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシノイル、(C〜C)アルカノイル、α−アミノ(C〜C)アルカニル、アリールアシルおよびα−アミノアシルまたはα−アミノアシル−α−アミノアシル(各α−アミノアシル基が天然に存在するL−アミノ酸から独立に選択される)、P(O)(OH)、−P(O)(O(C〜C)アルキル)、またはグリコシル(炭水化物のヘミアセタール形のヒドロキシル基の除去により得られた遊離基)等の基によるアルコール基の水素原子の置換により生成させることができる。
【0124】
式(I)の化合物がアミン官能基を含む場合、プロドラッグは、例えば、R−カルボニル、RO−カルボニル、NRR’−カルボニル(RおよびR’はそれぞれ独立に(C〜C10)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、ベンジルであるか、またはR−カルボニルは天然α−アミノアシルもしくは天然α−アミノアシルである)、−C(OH)C(O)OY(YはH、(C〜C)アルキルまたはベンジルである)、−C(OY)Y(Yは(C〜C)アルキルであり、Yは(C〜C)アルキル、カルボキシ(C〜C)アルキル、アミノ(C〜C)アルキルまたはモノ−N−もしくはジ−N,N−(C〜C)アルキルアミノアルキルである)、−C(Y)Y(YはHまたはメチルであり、Yはモノ−N−もしくはジ−N,N−(C〜C)アルキルアミノモルホリノである)、ピペリジン−1−イルまたはピロリジン−1−イル等の基によるアミン基の水素原子の置換により生成させることができる。
【0125】
本発明の1つまたは複数の化合物は、非溶媒和形ならびに水、エタノール等の薬学的に許容できる溶媒により溶媒和した形で存在していてよく、本発明は溶媒和および非溶媒和形の両方を含むことを意図する。「溶媒和物」は、本発明の化合物と1つまたは複数の溶媒分子との物理的結合を意味する。この物理的結合は、様々な程度のイオンおよび共有結合(水素結合を含む)を含む。特定の例において、溶媒和物は、例えば、1つまたは複数の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に取り込まれている場合、分離することができる。「溶媒和物」は、溶液相と分離できる溶媒和物を含む。適切な溶媒和物の非限定的な例としては、エタノレート、メタノレート等がある。「水和物」は、溶媒分子がHOである溶媒和物である。
【0126】
本発明の1つまたは複数の化合物は、場合によって溶媒和物に変換することができる。溶媒和物の調製は、一般的に知られている。例えば、M.Cairaら、J. Pharmaceutical Sci,、93巻(3号)、601〜611頁(2004年)は、酢酸エチル中ならびに水からの抗真菌薬フルコナゾールの溶媒和物の調製を記載している。溶媒和物、半溶媒和物、水和物等の同様な調製は、E.C.van Tonderら、AAPS PharmSciTech.、5巻(1号)、article 12(2004年)およびA.L.Binghamら、Chem. Commun.、603〜604頁(2001年)により記載されている。一般的な非限定的方法は、本発明の化合物を所望の量の所望の溶媒(有機または水またはその混合物)に室温より高い温度で溶解し、結晶を形成するのに十分な速度で溶液を冷却し、次いで、それを標準的な方法により分離することを含む。例えば、I.R.などの分析技術は、溶媒和物(または水和物)としての結晶中の溶媒(または水)の存在を示す。
【0127】
「有効量」または「治療有効量」は、上記の疾患を抑制し、それにより、所望の治療、改善、抑制または予防効果をもたらすのに有効な本発明の化合物または組成物の量を記述することを意味する。「有効量」または「治療有効量」は、アスパルチルプロテアーゼを阻害かつ/またはBACE−1を阻害し、それにより、適切な患者における所望の治療効果をもたらすのに有効な本発明の化合物または組成物の量をさらに記述することもできる。
【0128】
式Iの化合物は、本発明の範囲内にも入る塩を形成することができる。本明細書における式Iの化合物の記載は、特に断らない限り、その塩の記載を含むと理解される。「塩」という用語は、本明細書で用いているように、無機および/または有機酸を用いて生成させる酸性塩ならびに無機および/または有機塩基を用いて生成させる塩基性塩を意味する。さらに、式Iの化合物がピリジンまたはイミダゾール(これらに限定されない)などの塩基部分とカルボン酸(これに限定されない)などの酸性部分を含む場合、両性イオン(「分子内塩」)が生成する可能性があり、これは本明細書で用いている「塩」という用語の範囲内に含まれる。他の塩も有用であるが、薬学的に許容できる(すなわち、無毒性で、生理学的に許容できる)塩が好ましい。式Iの化合物の塩は、例えば、式Iの化合物を等価量などの量の酸または塩基と塩が沈殿するような媒体中または水性媒体中で反応させた後、凍結乾燥させることにより生成させることができる。
【0129】
具体例としての酸付加塩は、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、硫酸メチル、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸、コハク酸塩、重硫酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩(本明細書で言及したものなど)、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩(トシラートとしても知られている)、ウンデカン酸塩等である。
【0130】
さらに、塩基性薬剤化合物からの薬学的に有用な塩の生成に一般的に適すると考えられる酸は、例えば、P. Stahlら、Camille G.(編集)Handbook of Pharmaceutical Salts. Properties, Selection and Use. (2002年) Zurich: Wiley−VCH;S. Bergeら、Journal of Pharmaceutical Sciences (1977年)、66巻(1号)、1〜19頁;P. Gould、International J.of Pharmaceutics(1986年)、33巻、201〜217頁;Andersonら、The Practice of Medicinal Chemistry(1996年)、Academic Press、New York;およびin The Orange Book(Food&Drug Administration、Washington D.C.、それらのウエブサイト上)により述べられている。これらの開示は、それらの参照により本明細書に組み込まれる。
【0131】
具体例としての塩基性塩は、アンモニウム塩、ナトリウム、リチウムおよびカリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウムおよびマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、亜鉛塩、ベンザチン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ヒドラバミン(N,N−ビス(デヒドロアブレチル)エチレンジアミンを用いて生成)、N−メチル−D−グルカミン、N−メチル−D−グルカミド、t−ブチルアミン、ピペラジン、フェニルシクロヘキシルアミン、コリン、トロメタミンなどの有機塩基(例えば、有機アミン)との塩、およびアルギン、リシンなどのアミノ酸との塩等である。塩基性窒素含有基は、低級ハロゲン化アルキル(例えば、塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、プロピルおよびブチル)、硫酸ジアルキル(例えば、硫酸ジメチル、ジエチル、ジブチルおよびジアミル)、長鎖ハロゲン化物(例えば、塩化、臭化およびヨウ化デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリル)、ハロゲン化アラルキル(例えば、臭化ベンジルおよびフェネチル)などの試薬およびその他により四級化することができる。
【0132】
塩基性窒素含有基は、低級ハロゲン化アルキル(例えば、塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、プロピルおよびブチル)、硫酸ジアルキル(例えば、硫酸ジメチル、ジエチル、ジブチルおよびジアミル)、長鎖ハロゲン化物(例えば、塩化、臭化およびヨウ化デシル、ラウリルおよびステアリル)、ハロゲン化アラルキル(例えば、臭化ベンジルおよびフェネチル)などの試薬およびその他により第四級化することができる。
【0133】
すべてのそのような酸性塩および塩基性塩は、本発明の範囲内の薬学的に許容できる塩であることを意図するものであり、すべての酸性および塩基性塩は、本発明の目的のために対応する化合物の遊離形と同等であるとみなされる。
【0134】
本発明の化合物の薬学的に許容できるエステルは、以下の群を含む。(1)エステル分類のカルボン酸部分の非カルボニル部分が直鎖または分枝状鎖アルキル(例えば、アセチル、n−プロピル、t−ブチルまたはn−ブチル)、アルコキシアルキル(例えば、メトキシメチル)、アラルキル(例えば、ベンジル)、アリールオキシアルキル(例えば、フェノキシメチル)、アリール(例えば、例えば、ハロゲン、C1〜4アルキルまたはC1〜4アルコキシまたはアミノで場合によって置換されたフェニル)である、ヒドロキシ基のエステル化により得られたカルボン酸エステル、(2)アルキル−またはアラルキルスルホニル(例えば、メタンスルホニル)などのスルホン酸エステル、(3)アミノ酸エステル(例えば、LバリルまたはLイソロイシル)、(4)ホスホン酸エステル、ならびに(5)モノ−、ジ−またはトリリン酸エステル。リン酸エステルは、例えば、C1〜20アルコールもしくはその反応性誘導体、または2,3−ジ(C6〜24)アシルグリセロールによりさらにエステル化することができる。
【0135】
式Iの化合物、ならびにその塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグは、それらの互変異性体(例えば、アミドまたはイミノエーテルとして)として存在してもよい。そのようなすべての互変異性体は、本明細書において本発明の一部と考えられる。
【0136】
式(I)の化合物は、不斉またはキラル中心を含む可能性があるので、異なる立体異性体として存在する。式(I)の化合物のすべての立体異性体ならびにラセミ混合物を含むその混合物は、本発明の一部を構成することが意図される。さらに、本発明は、すべての幾何および位置異性体を含む。例えば、式(I)の化合物が二重結合または縮合環を含む場合、シスおよびトランス形ならびに混合物は、本発明の範囲内に含まれる。
【0137】
ジアステレオ異性体混合物は、それらの物理化学的差に基づいて、例えば、クロマトグラフィーおよび/または分別晶出によるなどの当業者によく知られている方法により、それらの個々のジアステレオ異性体に分離することができる。鏡像異性体は、適切な光学的に活性な化合物(例えば、キラルアルコールまたはモッシャー酸塩化物などのキラル補助)との反応により鏡像異性体混合物をジアステレオ異性体混合物に変換し、ジアステレオ異性体を分離し、個々のジアステレオ異性体を対応する純鏡像異性体に変換する(例えば、加水分解する)ことによって分離することができる。また、式(I)の化合物の一部のものは、アトロプ異性体(例えば、置換ビアリール)である可能性があり、本発明の一部とみなされる。鏡像異性体は、キラルHPLCカラムを用いて分離することもできる。
【0138】
式(I)の化合物は異なる互変異性体として存在する可能性もあり、そのようなすべての形は、本発明の範囲内に含まれる。また、例えば、この化合物のすべてのケト−エノールおよびイミン−エナミン形は、本発明に含まれる。
【0139】
本発明の化合物の個々の立体異性体は、例えば、他の異性体を含まない可能性があり、あるいは、例えば、ラセミ体として、または他のすべて、もしくは他の選択される立体異性体と混合している可能性がある。本発明のキラル中心は、IUPAC 1974年勧告により定義されたSまたはR立体配置を有することができる。「塩」、「溶媒和物」、「エステル」、「プロドラッグ」等の用語の使用は、本発明の化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、位置異性体、ラセミ体またはプロドラッグの塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグに同等に適用されることを意図する。
【0140】
本発明はまた、1つまたは複数の原子が、天然に通常認められる原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子で置換されていること以外は、本明細書に列挙したものと同じである本発明の同位体標識化合物を含む。本発明の化合物に取り込むことができる同位体の例としては、それぞれH、H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18Fおよび38Clのような水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体等がある。
【0141】
式(I)の特定の同位体標識化合物(例えば、Hおよび14Cで標識されたもの)は、化合物および/または基質組織分布アッセイに有用である。トリチウム化(すなわち、H)および炭素−14(すなわち、14C)同位体は、調製のし易さと検出性のため特に好ましい。さらに、重水素(すなわち、H)のようなより重い位体は、代謝安定性がより大きいことに起因する特定の治療上の利点(例えば、生体内半減期の延長または投与要求量の減少)をもたらす可能性があり、したがって、ある種の状況において好ましいことがあり得る。式(I)の同位体標識化合物は、非同位体標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を用いることにより、下文におけるスキームおよび/または実施例に開示したものと同様な手順に従って一般的に調製することができる。
【0142】
式Iの化合物ならびに式Iの化合物の塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグの多形体は、本発明に含めることを意図する。
【0143】
本発明による化合物は薬理特性を有し、特に、式Iの化合物は、アスパルチルプロテアーゼの阻害剤であり得る。
【0144】
「薬剤組成物」という用語は、例えば、本発明の化合物および本明細書に記載した追加の薬物の一覧から選択される追加の薬物などの複数(例えば、2つ)の薬学的に活性な薬物、ならびに薬学的に不活性な賦形剤からなるバルク組成物と個々の投与単位との両方を含むことも意図する。バルク組成物および各個別投与単位は、一定量の前述の「複数の薬学的に活性な薬物」を含んでいてよい。バルク組成物は、まだ個別の投与単位に形成されていない物質である。実例としての投与単位は、錠剤、丸剤等の経口投与単位である。同様に、本発明の薬剤組成物を投与することにより患者を治療する本明細書に記載の方法は、前述のバルク組成物および個々の投与単位の投与を含むことも意図する。
【0145】
式Iの化合物は、当技術分野で知られている方法を用いて製造することができる。以下の反応スキームは一般的な手順を示しているが、当業者は他の手順も適切であることを認識するであろう。
【0146】
該スキームおよび下の実施例において、以下の略語が用いられている。
【0147】
室温:r.t.
高圧液体クロマトグラフィー:HPLC
逆相HPLC:RP−HPLC
液体クロマトグラフィー質量分析:LCMS
質量分析:MS
ポリテトラフルオロエチレン:PTFE
時間:h
分:min
保持時間:tR
エチル:Et
メチル:Me
ベンジル:Bn
リチウムジイソプロピルアミド:LDA
1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドヒドロクロリド:EDCl
DIEAはN,N−ジイソプロピルエチルアミンを意味する
酢酸エチル:EtOAc
N,N−ジメチルホルムアミド:DMF
メタノール:MeOH
エタノール:EtOH
アセトニトリル:CHCN
酢酸:AcOH
硫酸マグネシウム:MgSO
ヨウ化銅:CuI
ジイソプロピルアミン:iPrNH
ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム:PdCl(PPh
水酸化アンモニウム:NHOH
トリフルオロ酢酸:TFA
ベンジルオキシカルボニル:Cbz
tert−ブトキシカルボニル:Boc
DCM:ジクロロメタン
TMSCHN:トリメチルシリルジアゾメタン
Teoc−OSu:N−ヒドロキシコハク酸O−トリメチルシリルエトキシカルボニル
TBAF:フッ化テトラブチルアンモニウム
THF:テトラヒドロフラン
MCPBA:メタクロロペル安息香酸
TsOH:トルエンスルホン酸
PhIO:ヨードソベンゼン
Pb(OAc):四酢酸鉛
方法A
実験(一般的合成スキーム)
【0148】
【化40】

詳細な実施例:
【0149】
【化41】

手順:還流冷却器を取り付けた丸底フラスコに、1(20.5g、0.051モル)、2(12.3g、0.077モル)、3(1.04g、1.27mモル)、4(76.88mL)および80mLのt−BuOHを加えた。反応混合物を65℃で45分間撹拌した。室温に冷却した後に、反応混合物を冷水に注ぎ、塩化メチレン(6×100mL)により抽出し、NaSOで乾燥した。濃縮残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EA/H=0〜80%)により精製してBoc保護化合物5を白色固体として得、これを250mLの40%トリフルオロ酢酸/塩化メチレン溶液中で1時間撹拌した。次いで、溶液を濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(7M NH/CHOH/CHCl=0〜5%)により精製して脱保護遊離形6を白色固体として得、これを300mLのアセトニトリルおよび6.78mLのギ酸に溶解し、1時間撹拌した。溶液を濃縮し、真空にしてギ酸塩としての7(白色固体、18.5g、総収率94%)を得た。7:
【0150】
【化42】

以下の実施例は、上の実施例と同様な方法で調製した。
【0151】
【化43】

【0152】
【化44】

【0153】
【化45】

【0154】
【化46】

【0155】
【化47】

【0156】
【化48】

【0157】
【化49】

【0158】
【化50】

【0159】
【化51】

【0160】
【化52】

ヒトカテプシンD FRETアッセイ
下で用いる基質を記載する(Y. Yasudaら、J. Biochem.、125巻、1137頁(1999年))。基質および酵素は、市販されている。
【0161】
アッセイは、384ウエルNunc黒色プレートを用いて30μlの最終容積で行うことができる。8種の濃度の化合物を酵素を用いて37℃で30分間プレインキュベートした後、基質を加えて37℃で45分間連続インキュベートする。蛍光の増加の速度は1時間にわたって線形であり、Molecular Devices FLEXステーションプレートリーダーを用いてインキュベーション期間の終了時に測定する。Kisは、4μMのKm値と2.5μMの基質濃度を用いてIC50から内挿して求める。
【0162】
試薬
酢酸Na pH5
10%保存液(Calbiochem)からの1%Brij−35
DMSO
精製(>95%)ヒト肝カテプシンD(Athens Research &Technologyカタログ番号16−12−030104)
ペプチド基質(Km=4μM)Mca−Gly−Lys−Pro−Ile−Leu−Phe−Phe−Arg−Leu−Lys(Dnp)−D−Arg−NH Bachemカタログ番号M−2455
ペプスタチンを対照阻害剤(Ki〜0.5nM)として用いた。Sigmaから入手可能である
Nunc 384ウエル黒色プレート。
【0163】
最終アッセイ緩衝液条件
100mM酢酸Na pH5.0
0.02%Brij−35
1%DMSO。
【0164】
化合物は3%DMSOを含むアッセイ緩衝液で3×最終濃度まで希釈することができる。10μlの化合物をDMSO非含有アッセイ緩衝液で希釈した10μlの2.25nM酵素(3×)に加え、短時間混合し、遠心し、37℃で30分間インキュベートすることができる。3×基質(7.5μM)をDMSO非含有1×アッセイ緩衝液を用いて調製する。10μlの基質を各ウエルに加え、混合し、短時間遠心して反応を開始させる。アッセイプレートを37℃で45分間インキュベートし、328nmExおよび393nmEmを用いた384対応蛍光プレートリーダーで読み取ることができる。
【0165】
BACE−1クローニング、タンパク質発現および精製
ヒトBACE1の予測される可溶性形(sBACE1、アミノ酸1〜454に対応する)は、advantage−GC cDNA PCRキット(Clontech、Palo Alto、CA)を用いてPCRにより全長BACE1 cDNA(pCDNA4/mycHisA構築物における全長ヒトBACE1 cDNA;University of Toront)から得ることができる。pCDNA4−sBACE1myc/HisからのHindIII/PmeIフラグメントは、Klenowを用いて平滑末端化し、pFASTBACI(A)(Invitrogen)のStu I部位にサブクローニングすることができる。sBACE1mycHis組換え体バクミド(bacmid)は、DH10Bac細胞(GIBCO/BRL)中のトランスポジションにより得ることができる。その後、組換えバキュロウイルスを得るために、sBACE1mycHis bacmid構築物をCellFectin(Invitrogen、San Diego、CA)を用いてsf9細胞中にトランスフェクトすることができる。sf9細胞を、3%熱不活性化FBSおよび0.5×ペニシリン/ストレプトマイシン溶液(Invitrogen)を補充したSF900−II培地(Invitrogen)中で増殖させる。5mlの高力価プラーク精製sBACEmyc/Hisウイルスを用いて1Lの対数増殖sf9細胞を72時間感染させる。3000×gで15分間遠心分離して、完全な細胞をペレットにする。分泌sBACE1を含む上清を採取し、100mM HEPES、pH8.0で50容積/容積%に希釈する。希釈した培地をQ−セファロースカラム上に加える。Q−セファロースカラムを緩衝液A(20mM HEPES、pH8.0、50mM NaCl)で洗浄する。
【0166】
タンパク質は、緩衝液B(20mM HEPES、pH8.0、500mM NaCl)を用いてQ−セファロースカラムから溶出させることができる。Q−セファロースカラムからのタンパク質ピークをプールし、Ni−NTAアガロースカラム上に加える。次いで、Ni−NTAカラムを緩衝液C(20mM HEPES、pH8.0、500mM NaCl)で洗浄することができる。次いで、結合タンパク質を緩衝液D(緩衝液C+250mMイミダゾール)を用いて溶出させる。Bradfordアッセイ(Biorad、CA)により定量されたピークタンパク質フラクションをCentricon30濃縮装置(Millipore)を用いて濃縮する。sBACE1の純度は、SDS−PAGEおよびクマーシーブルー染色により約90%と推定される。N−末端配列決定により、90%を超える精製sBACE1がプロドメインを含んでいたことがわかる。したがって、このタンパク質は、sproBACE1と呼ぶ。
【0167】
ペプチド加水分解アッセイ
阻害剤である、25nM EuK−ビオチン標識APPsw基質(EuK−KTEEISEVNLDAEFRHDKC−ビオチン;CIS−Bio International、France)、5μM非標識APPswペプチド(KTEEISEVNLDAEFRHDK;American Peptide Company、Sunnyvale、CA)、7nM sproBACE1、20mM PIPESpH5.0、0.1%Brij−35(タンパク質等級、Calbiochem、San Diego、CA)および10%グリセロールを30℃で30分間プレインキュベートする。総容積25μlの基質を5μlずつに分けて加えて、反応を開始させる。30℃で3時間後に、50mM Tris−HCl pH8.0、0.5M KF、0.001%Brij−35、20μg/ml SA−XL665(ストレプトアビジンにカップリングさせた架橋アロフィコシアニンタンパク質;CIS−Bio International、France)(0.5μg/ウエル)を含む等容量の2×停止緩衝液を加えて、反応を終了させる。インキュベーションの前に、プレートを短時間振とうし、1200×gで10秒間遠心してすべての液をプレートの底にペレットにする。337nmレーザー光を用いて試料を励起した後、50μ秒の遅延で、400μ秒にわたり620nmおよび665nm発光の同時測定により、Packard Discovery(登録商標)HTRFプレートリーダーでHTRF測定を行う。
【0168】
阻害剤(I)のIC50の決定は、可変濃度のIと固定濃度の酵素および基質の存在下における620nmでの相対蛍光で割った665nmでの相対蛍光(665/620比)の変化率(%)を測定することにより決定する。可変勾配を考慮する4パラメーターロジスティック式を選択するGraphPad Prism 3.0ソフトウエアを用いて、このデータの非線型回帰分析を行うことができる。Y=ボトム+(トップ−ボトム)/(1+10^((LogEC50−X)*Hill Slope));XはIの濃度の対数、Yは比の変化率(%)、Yはボトムから始まり、S字形でトップに至る。
【0169】
ヒト成熟レニン酵素アッセイ
ヒトレニンは、ヒト腎cDNAライブラリーおよびV5−6His配列で標識されたC末端エピトープからpCDNA3.1にクローンすることができる。pCDNA3.1−レニン−V5−6Hisは、HEK293細胞において安定に発現し、標準的Ni−アフィニティクロマトグラフィーを用いて>80%に精製される。組換えヒトレニン−V5−6Hisのプロドメインを、固定化TPCK−トリプシンを用いて制限タンパク質分解により除去して、成熟ヒトレニンを得ることができる。レニン酵素活性は、各種濃度の試験化合物の存在下または非存在下で30℃で40分間にわたり50mM Tris−HCl pH8.0、100mM NaCl、0.1%Brij−35および5%DMSO緩衝液中で市販の蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)ペプチド基質RS−1(Molecular Probes、Eugene、OR)を用いてモニターすることができる。成熟ヒトレニンは、約200nMで存在する。阻害活性は、媒体対照および酵素を欠く試料と比較した、40分間のインキュベーションの終了時のレニン誘発性蛍光の低下率(%)と定義される。
【0170】
少なくとも1つのコリンエステラーゼ阻害剤と式Iの少なくとも1つの化合物との組合せに関する本発明の態様において、アセチル−および/またはブチリルコリンエステラーゼ阻害剤を用いることができる。コリンエステラーゼ阻害剤の例は、タクリン、ドネペジル、リバスチグミン、ガランタミン、ピリドスチグミンおよびネオスチグミンであり、タクリン、ドネペジル、リバスチグミンおよびガランタミンが好ましい。これらの組合せは、アルツハイマー病の治療を対象とすることが好ましい。
【0171】
本発明の1つの態様において、式Iの少なくとも1つの化合物と少なくとも1つのムスカリン様m作動薬もしくはm拮抗薬との組合せを用いることができる。m作動薬の例は、当技術分野で知られている。m拮抗薬の例も当技術分野で知られており、m拮抗薬は、すべてが参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,883,096号、第6,037,352号、第5,889,006号、第6,043,255号、第5,952,349号、第5,935,958号、第6,066,636号、第5,977,138号、第6,294,554号、第6,043,255号および第6,458,812号、ならびに国際公開第03/031412号に開示されている。
【0172】
式Iの少なくとも1つの化合物と少なくとも1つの他の薬物との組合せに関する本発明の他の態様において、他の薬剤としては、例えば、ベータセクレターゼ阻害薬、ガンマセクレターゼ阻害剤、アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチンおよびロスバスタチンなどのHMG−CoAレダクターゼ阻害剤、イブプロフェン、レラフェン(relafen)またはナプロキセンなどであるが、これらに必ずしも限定されない非ステロイド抗炎症薬、メマンチンなどのD−アスパラギン酸N−メチル受容体拮抗薬、ヒト化モノクローナル抗体などの抗アミロイド抗体、ビタミンE、ニコチン性アセチルコリン受容体作動薬、CB1受容体逆作動薬またはCB1受容体拮抗薬、ドキシサイクリンなどの抗体、成長ホルモン分泌促進剤、ヒスタミンH3拮抗薬、AMPA作動薬、PDE4阻害薬、GABA逆作動薬、アミロイド凝集の阻害薬、グリコーゲン合成キナーゼベータ阻害薬、アルファセクレターゼ活性の促進剤が挙げられる。これらの組合せは、アルツハイマー病の治療を対象とすることが好ましい。
【0173】
本発明により記述された化合物から薬剤組成物を製造するために、不活性で、薬学的に許容できる担体は固体または液体であってよい。固形製剤は、散剤、錠剤、分散性顆粒剤、カプセル剤、カシェ剤および坐剤等である。散剤および錠剤は、約5〜約95%の有効成分からなっていてもよい。適切な固形担体は、当技術分野で知られており、例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖またはラクトースである。錠剤、散剤、カシェ剤およびカプセル剤は、経口投与に適する固形剤形として用いることができる。薬学的に許容できる担体の例および様々な組成物を製造する方法は、A. Gennaro(編)、Remingtom’s Pharmaceutical Sciences、18版、(1990年)、Mack Publishing Co.、Easton、Pennsylvaniaに見出すことができる。
【0174】
液状製剤は、液剤、懸濁剤および乳剤等である。例として、注射用の水または水−プロピレングリコール液剤、あるいは経口液剤、懸濁剤および乳剤用の甘味剤および不透明化剤の添加を述べることができる。液状製剤に、鼻内投与用の液剤も含めることができる。
【0175】
吸入に適するエアゾール製剤は、不活性圧縮ガス、例えば、窒素などの薬学的に許容できる担体と組み合わされていてよい液剤および粉末状の固形剤を含めることができる。
【0176】
使用直前に経口または非経口投与用の液状製剤に転換させることを意図される固形製剤も含まれる。そのような液状製剤は、液剤、懸濁剤および乳剤などである。
【0177】
本発明の化合物は、経皮的に投与することもできる。経皮組成物は、クリーム剤、ローション剤、エアゾール剤および/または乳剤の形態をとることができ、この目的のための当技術分野で通常のものである、マトリックスまたはリザーバー型の経皮パッチに含めることができる。
【0178】
上記化合物は、経口投与することが好ましい。
【0179】
好ましくは、製剤は単位剤形としてのものである。そのような形においては、製剤は、適切な量の活性成分、例えば、所望の目的を達成するために有効な量の活性成分を含む適切にサイズ化された単位用量に小分割される。
【0180】
製剤の単位用量における活性化合物の量は、個々の適用例に応じて、約1mgから約100mgまで、好ましくは約1mgから約50mgまで、より好ましくは約1mgから約25mgまで変化または調節することができる。
【0181】
用いられる実際の用量は、患者の必要および治療する状態の重症度によって変化させることができる。個々の状況に対する適切な用法の決定は、当業者の技術の範囲内である。便宜上、総1日投与量を分割し、必要に応じて当日中に分割投与することができる。
【0182】
本発明の化合物および/または薬学的に許容できるその塩の投与量および頻度は、患者の年齢、状態およびサイズならびに治療する症状の重症度などの因子を考慮に入れた担当医の判断に従って調節される。経口投与のための代表的な推奨される1日の投薬レジメンは、2〜4の分割用量で、約1mg/日〜約300mg/日の範囲、好ましくは1mg/日〜50mg/日の範囲であり得る。
【0183】
認知障害を処置するために式Iの化合物がコリンエステラーゼ阻害薬と組み合わせて用いられる場合、これらの2つの活性成分は、同時かもしくは連続して投与されてもよいし、または式Iの化合物およびコリンエステラーゼ阻害薬を薬学的に受容可能なキャリア中に含む単一の薬学的組成物が投与されてもよい。この組み合わせの成分は、カプセル剤、錠剤、散剤、カシェ剤、懸濁剤、液剤、坐剤、鼻内噴霧剤等のあらゆる従来の経口または非経口剤形で個別または一緒に投与することができる。コリンエステラーゼ阻害薬の用量は、刊行物から決定することができ、0.001〜100mg/kg体重であってよい。
【0184】
式Iの化合物およびコリンエステラーゼ阻害薬の別個の薬剤組成物を投与すべき場合、それらは、薬学的に許容できる担体中に式Iの化合物を含む1つの容器、および薬学的に許容できる担体中にコリンエステラーゼ阻害薬を含む別個の容器を単一包装中に含み、式Iの化合物とコリンエステラーゼ阻害薬が、この組み合わせが治療上有効であるような量で存在するキットで提供することができる。キットは、例えば、成分を異なる時間間隔で投与しなければならない場合、あるいはそれらが異なる剤形である場合、組み合わせて投与するのに有利である。
【0185】
本発明を上記の特定の実施形態に関連して説明したが、その多くの代替形態、変更形態および改変形態は、当業者に明らかであろう。そのようなすべての代替形態、変更形態および改変形態は、本発明の精神および範囲内に包含されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造式Iを有する化合物
【化53】

あるいはその立体異性体、互変異性体、または薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物
[式中、
Wは、結合、−C(=S)−、−S(O)−、−S(O)−、−C(=O)−、−O−、−C(R)(R)−、−N(R)−または−C(=N(R))−であり、
Xは、−O−、−N(R)−または−C(R)(R)−であり、
Uは、結合または−(C(R)(R))−であり、bは1または2であり、
、RおよびRは、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−OR15、−CN、−C(=NR11)R、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)R10、−S(O)10、−C(O)N(R11)(R12)、−S(O)N(R11)(R12)、−S(O)N(R11)(R12)、−NO、−N=C(Rおよび−N(R11)(R12)からなる群から独立に選択され、但し、RおよびRが同時に、−NO、−N=C(Rおよび−N(R11)(R12)から選択されることはなく、
、RおよびRは、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CH−O−Si(R)(R10)(R19)、−SH、−CN、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)N(R11)(R12)、−SR19、−S(O)N(R11)(R12)、−S(O)N(R11)(R12)、−N(R11)(R12)、−N(R11)C(O)R、−N(R11)S(O)R10、−N(R11)S(O)10、−N(R11)C(O)N(R12)(R13)、−N(R11)C(O)ORおよび−C(=NOH)Rからなる群から独立に選択され、
は、アルキレン、アリールアルキレン、ヘテロアリールアルキレン、シクロアルキルアルキレン、ヘテロシクロアルキルアルキレン、アリールシクロアルキルアルキレン、ヘテロアリールシクロアルキルアルキレン、アリールヘテロシクロアルキルアルキレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキレン、シクロアルキレン、アリールシクロアルキレン、ヘテロアリールシクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリールヘテロシクロアルキレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルキレン、アルケニレン、アリールアルケニレン、シクロアルケニレン、アリールシクロアルケニレン、ヘテロアリールシクロアルケニレン、ヘテロシクロアルケニレン、アリールヘテロシクロアルケニレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニレン、アルキニレン、アリールアルキニレン、アリーレン、シクロアルキルアリーレン、ヘテロシクロアルキルアリーレン、シクロアルケニルアリーレン、ヘテロシクロアルケニルアリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキルヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキルヘテロアリーレン、シクロアルケニルヘテロアリーレンおよびヘテロシクロアルケニルヘテロアリーレンからなる群から独立に選択され、前記R基のそれぞれが独立に、非置換であるか、または1〜3個の水素において1〜3個のR21基で置換されており、
但し、Wが−O−または−N(R)−である場合、RおよびRは、ハロ、−SH、−OR、−SR19、−S(O)N(R11)(R12)、−S(O)N(R11)(R12)、−N(R11)(R12)、−N(R11)C(O)R、−N(R11)S(O)R10、−N(R11)C(O)N(R12)(R13)または−N(R11)C(O)ORではないか、
あるいはR、R、RおよびRは、それらが結合している炭素と一緒になって、R14により場合によって置換されている3〜7員シクロアルキル基またはR14により場合によって置換されている3〜7員シクロアルキルエーテルを形成しているか、
あるいはRおよびRは、それらが結合している炭素と一緒になって結合して、
【化54】

のような多環式基を形成している[式中、Mは−CH−、S、−N(R19)−またはOであり、AおよびBは独立にアリーレンまたはヘテロアリーレンであり、qは0、1または2であり、但し、qが2である場合、1つのMは炭素原子でなければならず、またqが2である場合、Mは場合によって二重結合であり、但しRおよびRが前記多環式基を形成している場合、隣接するRおよびRまたはRおよびR基が合わされて前記多環式基を形成することはできない]か、
あるいはRおよびRは、それらが結合している炭素と一緒になって結合して、
【化55】

のような多環式基を形成しており[式中、Mは−CH−、S、−N(R19)−またはOであり、AおよびBは独立にアリーレンまたはヘテロアリーレンであり、qは0、1または2であり、但し、qが2である場合、1つのMは炭素原子でなければならず、またqが2である場合、Mは場合によって二重結合であり、但しRおよびRが前記多環式基を形成している場合、隣接するRおよびRまたはRおよびRが結合して前記多環式基を形成することはできない]、
は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−OR15、−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−N(R15)S(O)R16、−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)および−N(R15)C(O)OR16からなる群から独立に選択され、
は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールおよびヘテロシクロアルケニルヘテロアリールからなる群から独立に選択され、
10は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリールおよび−N(R15)(R16)からなる群から独立に選択され、
11、R12およびR13は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)R10、−S(O)10、−C(O)N(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)および−CNからなる群から独立に選択され、
14は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CN、−OR15、−C(O)R15、−C(O)OR15、−C(O)N(R15)(R16)、−SR15、−S(O)N(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−C(=NOR15)R16、−P(O)(OR15)(OR16)、−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−N(R15)S(O)R16、−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)および−N(R15)C(O)OR16からなる群から独立に選択される1〜5個の置換基であり、
15、R16およびR17は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、R18−アルキル、R18−アリールアルキル、R18−ヘテロアリールアルキル、R18−シクロアルキルアルキル、R18−ヘテロシクロアルキルアルキル、R18−アリールシクロアルキルアルキル、R18−ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、R18−アリールヘテロシクロアルキルアルキル、R18−ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、R18−シクロアルキル、R18−アリールシクロアルキル、R18−ヘテロアリールシクロアルキル、R18−ヘテロシクロアルキル、R18−アリールヘテロシクロアルキル、R18−ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、R18−アルケニル、R18−アリールアルケニル、R18−シクロアルケニル、R18−アリールシクロアルケニル、R18−ヘテロアリールシクロアルケニル、R18−ヘテロシクロアルケニル、R18−アリールヘテロシクロアルケニル、R18−ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、R18−アルキニル、R18−アリールアルキニル、R18−アリール、R18−シクロアルキルアリール、R18−ヘテロシクロアルキルアリール、R18−シクロアルケニルアリール、R18−ヘテロシクロアルケニルアリール、R18−ヘテロアリール、R18−シクロアルキルヘテロアリール、R18−ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、R18−シクロアルケニルヘテロアリールおよびR18−ヘテロシクロアルケニルヘテロアリールからなる群から独立に選択されるか、あるいは
15、R16およびR17は、
【化56】

であり[式中、R23は0〜5個の置換基であり、mは0〜6であり、nは0〜5である]、
18は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−NO、ハロ、HO−アルコキシアルキル、−CF、−CN、アルキル−CN、−C(O)R19、−C(O)OH、−C(O)OR19、−C(O)NHR20、−C(O)NH、−C(O)NH−C(O)N(アルキル)、−C(O)N(アルキル)(アリール)、−C(O)N(アルキル)(ヘテロアリール)、−SR19、−S(O)20、−S(O)NH、−S(O)NH(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アルキル)、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NH、−S(O)NHR19、−S(O)NH(ヘテロシクロアルキル)、−S(O)N(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アリール)、−OCF、−OH、−OR20、−O−ヘテロシクロアルキル、−O−シクロアルキルアルキル、−O−ヘテロシクロアルキルアルキル、−NH、−NHR20、−N(アルキル)、−N(アリールアルキル)、−N(アリールアルキル)−(ヘテロアリールアルキル)、−NHC(O)R20、−NHC(O)NH、−NHC(O)NH(アルキル)、−NHC(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)C(O)NH(アルキル)、−N(アルキル)C(O)N(アルキル)(アルキル)、−NHS(O)20、−NHS(O)NH(アルキル)、−NHS(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)S(O)NH(アルキル)および−N(アルキル)S(O)N(アルキル)(アルキル)からなる群から独立に選択される1〜5個の置換基であるか、
あるいは、隣接する炭素上の2つのR18部分は、一緒に連結されて
【化57】

を形成することができ、
19は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールであり、
20は、ハロ置換アリール、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールであり、
、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13およびR14におけるアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリール基のそれぞれが独立に、非置換であるか、あるいはアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CN、−C(=NR11)R15、−OR15、−C(O)R15、−C(O)OR15、−C(O)N(R15)(R16)、−SR15、−S(O)N(R15)(R16)、−CH(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−C(=NOR15)R16、−P(O)(OR15)(OR16)、−N(R15)(R16)、−アルキル−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−R15、−CH−N(R15)(R16)、−N(R15)S(O)R16、−N(R15)S(O)16、−CH−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)OR16、−CH−N(R15)C(O)OR16、−S(O)R15、−N、−NOおよび−S(O)15からなる群から独立に選択される1〜5個のR21基で置換されており、
21におけるアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリール基のそれぞれが独立に、非置換であるか、あるいはアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CN、−C(=NR11)R15、−OR15、−C(O)R15、−C(O)OR15、−C(O)N(R15)(R16)、−SR15、−S(O)N(R15)(R16)、−CH(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−C(=NOR15)R16、−P(O)(OR15)(OR16)、−N(R15)(R16)、−アルキル−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−R15、−CH−N(R15)(R16)、−N(R15)S(O)R16、−N(R15)S(O)16、−CH−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)OR16、−CH−N(R15)C(O)OR16、−S(O)R15、−N、−NOおよび−S(O)15からなる群から独立に選択される1〜5個のR22基で置換されており、
23は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CN、−OR24、−C(O)R24、−C(O)OR24、−C(O)N(R24)(R25)、−SR24、−S(O)N(R24)(R25)、−S(O)N(R24)(R25)、−C(=NOR24)R25、−P(O)(OR24)(OR25)、−N(R24)(R25)、−アルキル−N(R24)(R25)、−N(R24)C(O)R25、−CH−N(R24)C(O)R25、−N(R24)S(O)R25、−N(R24)S(O)25、−CH−N(R24)S(O)25、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−CH−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)OR25、−CH−N(R24)C(O)OR25、−S(O)R24および−S(O)24からなる群から独立に選択される1〜5個の基であり、R23におけるアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールおよびヘテロシクロアルケニルヘテロアリール基のそれぞれが独立に、非置換であるか、あるいはアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CF、−CN、−OR24、−C(O)R24、−C(O)OR24、アルキル−C(O)OR24、−C(O)N(R24)(R25)、−SR24、−S(O)N(R24)(R25)、−S(O)N(R24)(R25)、−C(=NOR24)R25、−P(O)(OR24)(OR25)、−N(R24)(R25)、−アルキル−N(R24)(R25)、−N(R24)C(O)R25、−CH−N(R24)C(O)R25、−N(R24)S(O)R25、−N(R24)S(O)25、−CH−N(R24)S(O)25、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−CH−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)OR25、−CH−N(R24)C(O)OR25、−S(O)R24および−S(O)24からなる群から独立に選択される1〜5個のR27基で置換されており、
24、R25およびR26は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、R27−アルキル、R27−アリールアルキル、R27−ヘテロアリールアルキル、R27−シクロアルキルアルキル、R27−ヘテロシクロアルキルアルキル、R27−アリールシクロアルキルアルキル、R27−ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、R27−アリールヘテロシクロアルキルアルキル、R27−ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、R27−シクロアルキル、R27−アリールシクロアルキル、R27−ヘテロアリールシクロアルキル、R27−ヘテロシクロアルキル、R27−アリールヘテロシクロアルキル、R27−ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、R27−アルケニル、R27−アリールアルケニル、R27−シクロアルケニル、R27−アリールシクロアルケニル、R27−ヘテロアリールシクロアルケニル、R27−ヘテロシクロアルケニル、R27−アリールヘテロシクロアルケニル、R27−ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、R27−アルキニル、R27−アリールアルキニル、R27−アリール、R27−シクロアルキルアリール、R27−ヘテロシクロアルキルアリール、R27−シクロアルケニルアリール、R27−ヘテロシクロアルケニルアリール、R27−ヘテロアリール、R27−シクロアルキルヘテロアリール、R27−ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、R27−シクロアルケニルヘテロアリールおよびR27−ヘテロシクロアルケニルヘテロアリールからなる群から独立に選択され、
27は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−NO、ハロ、−CF、−CN、アルキル−CN、−C(O)R28、−C(O)OH、−C(O)OR28、−C(O)NHR29、−C(O)N(アルキル)、−C(O)N(アルキル)(アリール)、−C(O)N(アルキル)(ヘテロアリール)、−SR28、−S(O)29、−S(O)NH、−S(O)NH(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アルキル)、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NH、−S(O)NHR28、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NH(ヘテロシクロアルキル)、−S(O)N(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アリール)、−OH、−OR29、−O−ヘテロシクロアルキル、−O−シクロアルキルアルキル、−O−ヘテロシクロアルキルアルキル、−NH、−NHR29、−N(アルキル)、−N(アリールアルキル)、−N(アリールアルキル)(ヘテロアリールアルキル)、−NHC(O)R29、−NHC(O)NH、−NHC(O)NH(アルキル)、−NHC(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)C(O)NH(アルキル)、−N(アルキル)C(O)N(アルキル)(アルキル)、−NHS(O)29、−NHS(O)NH(アルキル)、−NHS(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)S(O)NH(アルキル)および−N(アルキル)S(O)N(アルキル)(アルキル)からなる群から独立に選択される1〜5個の置換基であり、
28は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールであり、
29は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールであり、
30は、アルキレン、アリールアルキレン、ヘテロアリールアルキレン、シクロアルキルアルキレン、ヘテロシクロアルキルアルキレン、アリールシクロアルキルアルキレン、ヘテロアリールシクロアルキルアルキレン、アリールヘテロシクロアルキルアルキレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキレン、シクロアルキレン、アリールシクロアルキレン、ヘテロアリールシクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリールヘテロシクロアルキレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルキレン、アルケニレン、アリールアルケニレン、シクロアルケニレン、アリールシクロアルケニレン、ヘテロアリールシクロアルケニレン、ヘテロシクロアルケニレン、アリールヘテロシクロアルケニレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニレン、アルキニレン、アリールアルキニレン、アリーレン、シクロアルキルアリーレン、ヘテロシクロアルキルアリーレン、シクロアルケニルアリーレン、ヘテロシクロアルケニルアリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキルヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキルヘテロアリーレン、シクロアルケニルヘテロアリーレンおよびヘテロシクロアルケニルヘテロアリーレンからなる群から独立に選択され、前記R30基のそれぞれが独立に、非置換であるか、または1〜3個の水素において1〜3個のR21基で置換されており、
31は、
【化58】

である[式中、Tは結合、−O−((C(R23)(R23))−、−S−((C(R23)(R23))−、−N−((C(R23)(R23))−または−((C(R23)(R23))1−3−である]]。
【請求項2】
以下の構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【化59】

【請求項3】
以下の構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【化60】

【請求項4】
以下の構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【化61】

【請求項5】
が、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルまたはシクロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
がHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
が、H、アルキル、アリール、1〜5個のR21基で置換されたアリール、ヘテロアリール、1〜5個のR21基で置換されたヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロ、−OR、シクロアルキルまたは−SR19である、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
が、
【化62】

である、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
が、H、アルキル、アリール、1〜5個のR21基で置換されたアリール、ヘテロアリール、1〜5個のR21基で置換されたヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロ、−OR、シクロアルキルまたは−SR19である、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
が、
【化63】

である、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
Wが−C(O)−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
Xが−N(R)−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
がHである、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
が、H、アルキル、シクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
が−CHまたは
【化64】

である、請求項1に記載の化合物。
【請求項16】
が、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレンまたはアルキレンであり、前記R基のそれぞれが独立に、非置換であるか、または1〜3個の水素において1〜3個のR21基で置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項17】
が、
【化65】

であり、
21が、−CN、−NO、NH、−CHまたはハロである、請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
およびRが結合して
【化66】

を形成している、請求項1に記載の化合物。
【請求項19】
30が、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレンまたはアルキレンであり、前記R30基のそれぞれが独立に、非置換であるか、または1〜3個の水素において1〜3個のR21基で置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
30が、
【化67】

であり、R21が、−CN、−NO、NH、−CHまたはハロである、請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
Tが結合または−CH−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
31
【化68】

である、請求項1に記載の化合物。
【請求項23】
23が、H、アルキル、1〜5個のR27基で置換されたアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、1〜5個のR27基で置換されたシクロアルキル、1〜5個のR27基で置換されたアリールまたは1〜5個のR27基で置換されたヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項24】
Wが−C(O)−であり、
Xが−N(R)−であり、
が、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルまたはシクロアルキルであり、
がHであり、
がHであり、
が、H、アルキル、アリール、1〜5個のR21基で置換されたアリール、ヘテロアリール、1〜5個のR21基で置換されたヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロ、−OR、シクロアルキルまたは−SR19であり、
が、H、アルキル、アリール、1〜5個のR21基で置換されたアリール、ヘテロアリール、1〜5個のR21基で置換されたヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロ、−OR、シクロアルキルまたは−SR19であり、
が、H、アルキル、シクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルであり、
が、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレンまたはアルキレンであり、前記R基のそれぞれが独立に、非置換であるか、または1〜3個の水素において1〜3個のR21基で置換されているか、
あるいはRおよびRが結合して
【化69】

を形成しており、
30が、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレンまたはアルキレンであり、前記R30基のそれぞれが独立に、非置換であるか、または1〜3個の水素において1〜3個のR21基で置換されており、
Tが結合または−CH−であり、
31
【化70】

であり、
23が、H、アルキル、1〜5個のR27基で置換されたアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、1〜5個のR27基で置換されたシクロアルキル、1〜5個のR27基で置換されたアリールまたは1〜5個のR27基で置換されたヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項25】
が、
【化71】

であり、
が、
【化72】

であり、
が−CHまたは
【化73】

であり、

【化74】

であり、R21が、−CN、−NO、NH、−CHまたはハロであるか、
あるいはRおよびRが結合して
【化75】

を形成しており、
30
【化76】

であり、R21が、−CN、−NO、NH、−CHまたはハロであり、
23が、
【化77】

または−CH−(CHである、請求項24に記載の化合物。
【請求項26】
【化78】

【化79】

【化80】

【化81】

【化82】

【化83】

【化84】

【化85】

【化86】

【化87】

からなる群から選択される化合物。
【請求項27】
有効量の請求項1に記載の化合物および薬学的に有効な担体を含む薬剤組成物。
【請求項28】
有効量の請求項26に記載の化合物および薬学的に有効な担体を含む薬剤組成物。
【請求項29】
アスパルチルプロテアーゼを阻害する方法であって、有効量の請求項1に記載の化合物をそのような治療を必要とする患者に投与することを含む、方法。
【請求項30】
アスパルチルプロテアーゼを阻害する方法であって、有効量の請求項26に記載の化合物をそのような治療を必要とする患者に投与することを含む、方法。
【請求項31】
心血管疾患、認知疾患および神経変性疾患を治療する方法、ならびにヒト免疫不全ウイルス、プラスメピン、カテプシンDおよび原生動物酵素を阻害する方法であって、有効量の請求項1に記載の化合物をそのような治療を必要とする患者に投与することを含む、方法。
【請求項32】
認知疾患または神経変性疾患を治療する、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
アルツハイマー病を治療する、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
心血管疾患、認知疾患および神経変性疾患を治療する方法、ならびにヒト免疫不全ウイルス、プラスメピン、カテプシンDおよび原生動物酵素を阻害する方法であって、有効量の請求項1に記載の化合物をそのような治療を必要とする患者に投与することを含む、方法。
【請求項35】
認知疾患または神経変性疾患を治療する、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
アルツハイマー病を治療する、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
薬学的に有効な担体中に、有効量の請求項1に記載の化合物、および有効量のコリンエステラーゼ阻害薬またはムスカリン様m作動薬もしくはm拮抗薬を含む薬剤組成物。
【請求項38】
薬学的に有効な担体中に、有効量の請求項26に記載の化合物、および有効量のコリンエステラーゼ阻害薬またはムスカリン様m作動薬もしくはm拮抗薬を含む薬剤組成物。
【請求項39】
認知疾患または神経変性疾患を治療する方法であって、有効量の請求項1に記載の化合物を、有効量のコリンエステラーゼ阻害薬と組み合わせて、そのような治療を必要とする患者に投与することを含む、方法。
【請求項40】
アルツハイマー病を治療する、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
認知または神経変性疾患を治療する方法であって、有効量の請求項26に記載の化合物を、有効量のコリンエステラーゼ阻害薬と組み合わせて、そのような治療を必要とする患者に投与することを含む、方法。
【請求項42】
アルツハイマー病を治療する、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
認知または神経変性疾患を治療する方法であって、有効量の請求項1に記載の化合物を、有効量のガンマセクレターゼ阻害薬、HMG−CoAレダクターゼ阻害薬または非ステロイド抗炎症薬と組み合わせて、そのような治療を必要とする患者に投与することを含む、方法。
【請求項44】
前記HMG−CoAレダクターゼ阻害薬が、アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチンまたはロスバスタチンである、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
アルツハイマー病を治療する、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記非ステロイド抗炎症薬が、イブプロフェン、レラフェンまたはナプロキセンである、請求項43に記載の方法。
【請求項47】
アルツハイマー病を治療する、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
認知疾患または神経変性疾患を治療する方法であって、有効量の請求項26に記載の化合物を、有効量のガンマセクレターゼ阻害薬、HMG−CoAレダクターゼ阻害薬または非ステロイド抗炎症薬と組み合わせて、そのような治療を必要とする患者に投与することを含む、方法。
【請求項49】
前記HMG−CoAレダクターゼ阻害薬が、アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチンまたはロスバスタチンである、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
アルツハイマー病を治療する、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記非ステロイド抗炎症薬が、イブプロフェン、レラフェンまたはナプロキセンである、請求項48に記載の方法。
【請求項52】
アルツハイマー病を治療する、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
有効量の請求項1に記載の化合物および有効量のガンマセクレターゼ阻害薬、HMG−CoAレダクターゼ阻害薬または非ステロイド抗炎症薬を含む薬剤組成物。
【請求項54】
有効量の請求項26に記載の化合物および有効量のガンマセクレターゼ阻害薬、HMG−CoAレダクターゼ阻害薬または非ステロイド抗炎症薬を含む薬剤組成物。
【請求項55】
認知疾患または神経変性疾患を治療する方法であって、有効量の請求項1に記載の少なくとも1つの化合物を、コリンエステラーゼ阻害薬、ムスカリン様m作動薬もしくはm拮抗薬、ガンマセクレターゼ阻害薬、HMG−CoAレダクターゼ阻害薬および非ステロイド抗炎症薬からなる群から選択される有効量の1つまたは複数の化合物と組み合わせて、そのような治療を必要とする患者に投与することを含む、方法。
【請求項56】
認知疾患または神経変性疾患を治療する方法であって、有効量の請求項26に記載の少なくとも1つの化合物を、コリンエステラーゼ阻害薬、ムスカリン様m作動薬もしくはm拮抗薬、ガンマセクレターゼ阻害薬、HMG−CoAレダクターゼ阻害薬および非ステロイド抗炎症薬からなる群から選択される有効量の1つまたは複数の化合物と組み合わせて、そのような治療を必要とする患者に投与することを含む、方法。

【公表番号】特表2009−539983(P2009−539983A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−515439(P2009−515439)
【出願日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際出願番号】PCT/US2007/013684
【国際公開番号】WO2007/146225
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(596129215)シェーリング コーポレイション (785)
【氏名又は名称原語表記】Schering Corporation
【Fターム(参考)】