車両用、特に、トラック用の駆動部
駆動部(41)は、クラッチ(7)を介してギア(9)の第一入力に接続され得る外へ向かうドライブシャフト(5)を持つ駆動源(3)を有し、その第一入力は、入力シャフト(11)で形成される。ギア(9)はまた、出力シャフト(13)で形成される出力を有する。ギア(9)はまた、第二入力(33)を有し、それは、入力シャフト(11)と同心に存在する第一ギアホイールペアのギアホイールによって形成され、追加的なクラッチ(S2)を介してドライブシャフト(5)に直接接続され得る。駆動部(41)はまた、プレ減速部を有し、それは、三つの回転体を持つプラネタリギア(P)によって形成され、一つは、入力シャフト(11)に接続され、一つは、ドライブシャフト(5)に接続され、また、一つは、クラッチ又はブレーキ(43)を介して固定エンティティに接続され得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用、特に、トラック(ローリ)用の駆動部に関し、外へ向かうドライブシャフトを持つ駆動源、及び、そのドライブシャフトに接続可能な入力と車両のドリブンホイールに接続され得る出力とを持つギアを含み、そのギアは、複数のクラッチ、及び、それらクラッチを介して相互に接続され、かつ、入力及び出力に接続され得る複数のギアホイールトランスミッションを含み、その駆動部はまた、そのドライブシャフトとギアの入力との間に存在するメインクラッチを含む。
【背景技術】
【0002】
このような駆動部は、周知である。その周知の駆動部の不利点は、その駆動源とそのドリブンホイールとの間のドライブラインが、ギアのトランスミッション比が変えられるときに、一時的に遮断される点にある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、序文に記載された種類の駆動部であって、トランスミッション比が変えられたときに、その駆動源とそのドリブンホイールとの間のドライブラインを遮断しなくてもよい駆動部を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的のため、本発明に従った駆動部は、述べられた第一入力に加え、ギアが、追加的な第二入力を含む点で特徴付けられ、また、その駆動部が、そのドライブシャフトとそのギアの第二入力との間に存在する追加的なクラッチを含む点で特徴付けられる。これは、その駆動源とそのドリブンホイールとの間のトルク伝達を保持しながら、別のトランスミッション比への、少なくともいくつかの変更を実現させることができる。
【0005】
好適には、第一入力は、入力シャフトによって形成され、第二入力は、その入力シャフトと同心のギアホイールによって形成され、それは、一つのギアホイールトランスミッションの部品である。
【0006】
本発明に従った駆動部の実施例は、その駆動部がまた、三つの回転体を持つプラネタリギアを含み、第一の回転体がそのギアの第一入力に接続され、第二の回転体がそのドライブシャフトに接続され、第三の回転体が、クラッチ又はブレーキを介して固定エンティティに接続可能な点で特徴付けられる。これは、その駆動源とそのドリブンホイールとの間におけるドライブラインの遮断なしにトランスミッション比の間で行われる、より多くの変更を可能にする。
【0007】
好適には、その第一の回転体は、環(アニュラス)で形成され、その第二の回転体は、プラネットキャリアで形成され、そして、その第三の回転体は、サンホイールで形成される。
【0008】
本発明に従った駆動部の更なる実施例は、同じ相互差を持つ複数のトランスミッション比の間でギアが変更可能である点で特徴付けられ、また、その固定エンティティに接続される第三の回転体を用いて、そのプラネタリギアがプレ減速部を形成するように、そのプラネタリギアのトランスミッション比があり、それは、そのギアの連続するトランスミッション比の間の差の二倍だけその駆動部の総トランスミッションを減速させる点で特徴付けられる。これは、駆動源とドリブンホイールとの間のドライブラインの遮断なしにトランスミッション比の間で行われる変更を可能にする。
【0009】
好適には、そのギアのギアホイールトランスミッション群における第一及び第二のギアホイールトランスミッションは、クラッチ群の第一のものによって、その入力並びに第三、第四及び第五のギアホイールトランスミッションに選択的に接続されてもよく、第三のギアホイールトランスミッションは、第二クラッチによって、中間シャフトに接続されてもよく、また、第四及び第五のギアホイールトランスミッションは、第三クラッチによって、中間シャフトに選択的に接続されてもよく、第二ギアレバーは、その中間シャフトを、第一ギアホイールトランスミッションの代わりに、第一クラッチに接続してもよく、中間シャフトは、第四クラッチを介してその出力に直接接続されてもよく、そのギアに属する追加的なプラネタリギアを介して直接接続されてもよく、そこで、その第二入力は、第一ギアホイールトランスミッションに接続される。
【0010】
本発明に従った駆動部の更に別の実施例は、その第二クラッチが、その入力に接続される第一クラッチの一部にその中間シャフトを接続してもよい点で特徴付けられる。この場合、第三ギアホイールトランスミッションのトランスミッション比は、好適には、前述の実施例における第四ギアホイールトランスミッションのトランスミッション比に等しく、その第四ギアホイールトランスミッションのトランスミッション比は、好適には、前述の実施例における第三ギアホイールトランスミッションのトランスミッション比に等しい。
【0011】
これは、駆動源とドリブンホイールとの間のドライブラインの遮断なしにトランスミッション比の間で行われるより多くの変更を可能にする。
【0012】
本発明はまた、本発明に従った駆動部をシフトさせる方法に関する。この方法に関し、本発明は、そのギアの第一トランスミッション比が第二トランスミッション比に変更された場合、駆動源から出力へのトルク伝達が追加的なクラッチを介して発生するようそのクラッチが滑り、そのギアのトランスミッション比が第二トランスミッション比より高くなるよう、そのクラッチを所定位置に置くことで、そのギアにおいて経路が創出される点で特徴付けられる。
【0013】
本発明に従った方法の別の実施例は、等しいトランスミッション比を持つ二つの異なる経路の間で変更が行われる点で特徴付けられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は、本発明に従った駆動部の実施例が示される図に基づいて、以下でより完全に明らかにされる。
【実施例】
【0015】
図1及び2は、それぞれ、既知の駆動部のダイアグラム表示及び構成表示を示す。この駆動部1は、メインクラッチ7を介して、入力シャフト11によって形成されるギア9の入力に接続可能である、外へ向かうドライブシャフト5を持つ駆動源3を有する。ギア9はまた、ドリブンホイール15に接続され得る出力シャフト13によって形成される出力を有する。
【0016】
ギア9は、相互に接続される複数のギアホイールトランスミッション21〜29とプラネタリギアGとを有する。各ギアホイールトランスミッションは、中央ギアホイールとそれにかみ合う二つのギアホイールとを有し、それらは、中央シャフトに平行な二つの追加的なシャフト上にある。ギア9はまた、複数のクラッチS1、C1、C2及びC3を有し、それらは、シャフト又はギアホイールを、二つの追加的なシャフト又はギアホイールのうちの一つに接続してもよく(位置a、b、p、c、d、r、g、k)、或いは、何れにも接続しなくてもよい(中立位置n)。クラッチS1は、シンクロメッシュクラッチであり、また、クラッチC1、C2及びC3は、爪クラッチである。
【0017】
それらクラッチを異なる位置に置くことは、12個の異なる比及びリバース比を提供できる。
【0018】
図3及び4は、それぞれ、本発明に従った駆動部の第一実施例のダイアグラム表示及び構成表示を示す。この駆動部31において、ギア9は、上記の第一入力に加え、追加的な第二入力33を有し、それは、ギアホイールトランスミッション21の一部である、入力シャフト11と同心のギアホイールによって形成される。この駆動部31はまた、追加的なクラッチS2を有し、それは、ドライブシャフト5を第二入力33に直接的に接続できる。クラッチS2もまた、シンクロメッシュクラッチである。
【0019】
メインクラッチ7は、好適には、湿板クラッチであり、それは、かみ合っていないときにはスプリングによってクローズされる。好適には、ドライブシャフト5とメインクラッチ7との間にねじりバネが存在する。メインクラッチ7の薄板は、ここでは、デュアルマスフライホイールとなるよう、一次減速を形成する駆動源のフライホイールに加えて、二次減速の機能を果たす。
【0020】
最初の6つのトランスミッションは、g位置にあるクラッチC3によって得られ、最後の6つのトランスミッションは、k位置にあるクラッチC3による。第一のトランスミッションは、追加的なクラッチS2をクローズさせ、かつ、クラッチC2をd位置に置くことによって得られる。その他のクラッチ群は、オープン又は中立位置にある。第二のトランスミッションは、メインクラッチをクローズさせ、クラッチS1をb位置に置き、かつ、クラッチC2をd位置に置くことによって得られる。第三のトランスミッションは、S2をクローズさせ、かつ、C1をc位置に置くことによって得られる。第四のトランスミッションは、メインクラッチをクローズさせ、S1をb位置に置き、かつ、C1をc位置に置くことによって得られる。第五のトランスミッションは、S2をクローズさせ、かつ、C1をp位置に置くことによって得られる。そして、第六のトランスミッションは、メインクラッチをクローズさせ、S1をb位置に置き、C1をp位置に置くことによって得られる。第七から第十二のトランスミッションは、C3をk位置に置くことによって得られる。連続するトランスミッション間の差は、全て同じである。
【0021】
追加的なクラッチS2は、そのホイールへの駆動源の駆動力を中断することなく、第一のトランスミッションを第二のトランスミッションに変えるために使用されてもよく、第三のトランスミッションを第四のトランスミッションに変えるために使用されてもよく、第五のトランスミッションを第六のトランスミッションに変えるために使用されてもよく(C3はg位置である。)、また、第七のトランスミッションを第八のトランスミッションに変えるために使用されてもよく、第九のトランスミッションを第十のトランスミッションに変えるために使用されてもよく、第十一のトランスミッションを第十二のトランスミッションに変えるために使用されてもよい。
【0022】
図5及び6は、それぞれ、本発明に従った駆動部の第二実施例のダイアグラム表示及び構成表示を示す。駆動部41もまた、ドライブシャフト5と入力シャフト11との間にプラネタリギアPを有する。プラネタリギアPは、三つの回転体を有し、そのうちの第一の回転体は、環で形成され、そのギアの第一入力に接続され、第二の回転体は、プラネットキャリアで形成され、ドライブシャフト5に接続され、第三の回転体は、サンホイールで形成され、クラッチ(シンクロメッシュ)又はブレーキ43を介して固定エンティティに接続される。ブレーキ/クラッチ43もまた、好適には、湿板クラッチである。追加の減速は、二つの連続するトランスミッション比の間の差の二倍に等しい、このプラネタリギアPによって得られる。これは、b位置にあるS1によって、ゼロトランスミッション0(=2−2)、追加的な第二トランスミッション2*(=4−2)、及び、追加的な第四トランスミッション4*(=6−2)が得られ、また、a位置にあるS1によって、トランスミッション−1(=1−2)、追加的な第一トランスミッション1*(=3−2)、及び、追加的な第三トランスミッション3*(=5−2)が得られることを意味する。
【0023】
そのゼロトランスミッションは、メインクラッチ及び追加的なクラッチをオープンさせ、S1をb位置に置き、かつ、C2をd位置に置くことによって得られる(C3は、g位置である。)。その追加的な第二トランスミッションは、メインクラッチ及び追加的なクラッチをオープンさせ、S1をb位置に置き、かつ、C1をc位置に置くことによって得られる(C3は、g位置である。)。
【0024】
これは、以下のトランスミッションの変更が、そのホイールへの駆動源の駆動力を中断することなく、S1をb位置に置くことによって得られることを意味する。
・C1がn位置、C2がクローズ:0−1−2
・C1がc位置、C2がオープン:2*−3−4
・C1がb位置、C2がオープン:4*−5−6
S1をa位置に置くことによって、そのホイールへの駆動源の駆動力を中断することなく、以下のトランスミッションの変更が得られる。
・C1がn位置、C2がクローズ:−1から1へ
・C1がc位置、C2がオープン:1*から3へ
・C1がb位置、C2がオープン:3*から5へ
以下のギア変更は、プラネタリギアP上のギア(*印が付けられる)と同等のギアとの間でプラネタリギアPの中断なしに変更が行われた場合に得られる。
【0025】
0−1−2−2*−3−4−4*−5−6(k位置にあるC3も同じ。)
−1−1−2−2*−3−4−4*−5−6(k位置にあるC3も同じ。)
−1−1−1*−3−3*−5−6(k位置にあるC3も同じ。)
−1−1−2−2*−3−3*−5−6(k位置にあるC3も同じ。)
(例)
トランスミッション2から2*への変更は、メインクラッチ及びC2をオープンさせ、かつ、ブレーキ/クラッチ43を用いて追加的なシャフト双方のrpmを下げることで可能であり、その後、c位置にあるC1が同調して選択され得る。エンジンのrpmは、このギア変更においても同じままであり、このギア変更が迅速かつ快適に行われるようにする。反対に2*から2へもまた、ブレーキ/クラッチ43及びC1をオープンさせ、かつ、メインクラッチを用いて追加的なシャフト双方のrpmを上げることで可能であり、その後、C2が同調して選択され得る。
【0026】
図7及び8は、それぞれ、本発明に従った駆動部の第三実施例のダイアグラム表示及び構成表示を示す。そのギアは、この駆動部51内で内部的に変えられる。第二クラッチC1は、入力シャフト11に接続された第一クラッチS1の一部に中間シャフト53を接続し得る。更に、第三ギアホイールトランスミッションのトランスミッション比は、前述の実施例における第四ギアホイールトランスミッションのトランスミッション比に等しく、第四ギアホイールトランスミッションのトランスミッション比は、前述の実施例における第三ギアホイールトランスミッションのトランスミッション比に等しい。
【0027】
ここでは、駆動力の中断なしに、2*−3−4*−5−6(連続5つのトランスミッション)の変更が可能である。
(例1)
トランスミッション2*から(4を介した)3へは、メインクラッチをクローズさせ、ブレーキ/クラッチ43をオープンさせ、かつ、S2が同期してクローズされるまでメインクラッチを更にクローズさせることによる。そのメインクラッチは、その後再びオープンしてもよい。S1は、その後、n位置になり、また、C1は、b位置になる。
(例2)
トランスミッション3から(6を介した)4*へは、メインクラッチをクローズさせ、S2をオープンさせ、かつ、ブレーキ/クラッチ43が同期してクローズされるまでメインクラッチを更にクローズさせることによる。そのメインクラッチは、その後再びオープンしてもよい。C2は、その後、n位置になり、また、S1は、b位置になる。
(例3)
トランスミッション4*から(6を介した)5へは、メインクラッチをクローズさせ、ブレーキ/クラッチ43をオープンさせ、かつ、S2が同期してクローズされるまでメインクラッチを更にクローズさせることによる。そのメインクラッチは、その後再びオープンしてもよい。
(例4)
トランスミッション5から(6を介した)6へは、メインクラッチをクローズさせ、S2をオープンさせ、かつ、そのメインクラッチがクローズされるまでメインクラッチを更にクローズさせることによる。S1は、その後、n位置になってもよい。
【0028】
図9及び10は、それぞれ、図7及び8で示された駆動部における、クラッチ7、プラネタリギアP及び追加的なクラッチS2の具体的なデザインを単純化された表現及び具体化された表現で示す。プラネタリギアPは、三つの回転体を有し、そのうちの第一回転体は、環61で形成され、そのギアの第一入力11に接続され、第二回転体は、プラネットキャリア63で形成され、ドライブシャフト5に接続され、また、第三回転体は、サンホイール65で形成され、クラッチ(シンクロメッシュ)又はブレーキ43を介して固定エンティティに接続され得る。プラネットキャリア63は、複数対のプラネットホイールを支持する。
【0029】
既知の駆動部では、第一トランスミッションから第二トランスミッションへの変更は、メインクラッチをオープンさせることによって行われる(図11参照。)。本発明に従った駆動部では、トランスミッション比が変更された場合、滑ったメインクラッチ7を用い(図13参照。)、第三トランスミッションを介して駆動力が発生する(図12参照。)。
【0030】
上述のように図に基づいて本発明が説明されたが、本発明は、図に示された実施例に限定されるものではない点に留意すべきである。本発明はまた、請求項によって規定される文脈の中で、図に示された実施例から派生する全ての実施例にまで及ぶ。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】既知の駆動部のダイアグラム表示を示す。
【図2】既知の駆動部の構成表示を示す。
【図3】本発明に従った駆動部の第一実施例のダイアグラム表示を示す。
【図4】本発明に従った駆動部の第一実施例の構成表示を示す。
【図5】本発明に従った駆動部の第二実施例のダイアグラム表示を示す。
【図6】本発明に従った駆動部の第二実施例の構成表示を示す。
【図7】本発明に従った駆動部の第三実施例のダイアグラム表示を示す。
【図8】本発明に従った駆動部の第三実施例の構成表示を示す。
【図9】図7及び8で示された駆動部における、クラッチ、プラネタリギア及び追加的なクラッチの具体的なデザインの単純化された表現を示す。
【図10】図9でしめされた単純化された表現の具体化された表現を示す。
【図11】既知の駆動部におけるトランスミッション比の変化のグラフを示す。
【図12】本発明に従った駆動部の略図を示す。
【図13】本発明に従った駆動部におけるトランスミッション比の変化のグラフを示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用、特に、トラック(ローリ)用の駆動部に関し、外へ向かうドライブシャフトを持つ駆動源、及び、そのドライブシャフトに接続可能な入力と車両のドリブンホイールに接続され得る出力とを持つギアを含み、そのギアは、複数のクラッチ、及び、それらクラッチを介して相互に接続され、かつ、入力及び出力に接続され得る複数のギアホイールトランスミッションを含み、その駆動部はまた、そのドライブシャフトとギアの入力との間に存在するメインクラッチを含む。
【背景技術】
【0002】
このような駆動部は、周知である。その周知の駆動部の不利点は、その駆動源とそのドリブンホイールとの間のドライブラインが、ギアのトランスミッション比が変えられるときに、一時的に遮断される点にある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、序文に記載された種類の駆動部であって、トランスミッション比が変えられたときに、その駆動源とそのドリブンホイールとの間のドライブラインを遮断しなくてもよい駆動部を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的のため、本発明に従った駆動部は、述べられた第一入力に加え、ギアが、追加的な第二入力を含む点で特徴付けられ、また、その駆動部が、そのドライブシャフトとそのギアの第二入力との間に存在する追加的なクラッチを含む点で特徴付けられる。これは、その駆動源とそのドリブンホイールとの間のトルク伝達を保持しながら、別のトランスミッション比への、少なくともいくつかの変更を実現させることができる。
【0005】
好適には、第一入力は、入力シャフトによって形成され、第二入力は、その入力シャフトと同心のギアホイールによって形成され、それは、一つのギアホイールトランスミッションの部品である。
【0006】
本発明に従った駆動部の実施例は、その駆動部がまた、三つの回転体を持つプラネタリギアを含み、第一の回転体がそのギアの第一入力に接続され、第二の回転体がそのドライブシャフトに接続され、第三の回転体が、クラッチ又はブレーキを介して固定エンティティに接続可能な点で特徴付けられる。これは、その駆動源とそのドリブンホイールとの間におけるドライブラインの遮断なしにトランスミッション比の間で行われる、より多くの変更を可能にする。
【0007】
好適には、その第一の回転体は、環(アニュラス)で形成され、その第二の回転体は、プラネットキャリアで形成され、そして、その第三の回転体は、サンホイールで形成される。
【0008】
本発明に従った駆動部の更なる実施例は、同じ相互差を持つ複数のトランスミッション比の間でギアが変更可能である点で特徴付けられ、また、その固定エンティティに接続される第三の回転体を用いて、そのプラネタリギアがプレ減速部を形成するように、そのプラネタリギアのトランスミッション比があり、それは、そのギアの連続するトランスミッション比の間の差の二倍だけその駆動部の総トランスミッションを減速させる点で特徴付けられる。これは、駆動源とドリブンホイールとの間のドライブラインの遮断なしにトランスミッション比の間で行われる変更を可能にする。
【0009】
好適には、そのギアのギアホイールトランスミッション群における第一及び第二のギアホイールトランスミッションは、クラッチ群の第一のものによって、その入力並びに第三、第四及び第五のギアホイールトランスミッションに選択的に接続されてもよく、第三のギアホイールトランスミッションは、第二クラッチによって、中間シャフトに接続されてもよく、また、第四及び第五のギアホイールトランスミッションは、第三クラッチによって、中間シャフトに選択的に接続されてもよく、第二ギアレバーは、その中間シャフトを、第一ギアホイールトランスミッションの代わりに、第一クラッチに接続してもよく、中間シャフトは、第四クラッチを介してその出力に直接接続されてもよく、そのギアに属する追加的なプラネタリギアを介して直接接続されてもよく、そこで、その第二入力は、第一ギアホイールトランスミッションに接続される。
【0010】
本発明に従った駆動部の更に別の実施例は、その第二クラッチが、その入力に接続される第一クラッチの一部にその中間シャフトを接続してもよい点で特徴付けられる。この場合、第三ギアホイールトランスミッションのトランスミッション比は、好適には、前述の実施例における第四ギアホイールトランスミッションのトランスミッション比に等しく、その第四ギアホイールトランスミッションのトランスミッション比は、好適には、前述の実施例における第三ギアホイールトランスミッションのトランスミッション比に等しい。
【0011】
これは、駆動源とドリブンホイールとの間のドライブラインの遮断なしにトランスミッション比の間で行われるより多くの変更を可能にする。
【0012】
本発明はまた、本発明に従った駆動部をシフトさせる方法に関する。この方法に関し、本発明は、そのギアの第一トランスミッション比が第二トランスミッション比に変更された場合、駆動源から出力へのトルク伝達が追加的なクラッチを介して発生するようそのクラッチが滑り、そのギアのトランスミッション比が第二トランスミッション比より高くなるよう、そのクラッチを所定位置に置くことで、そのギアにおいて経路が創出される点で特徴付けられる。
【0013】
本発明に従った方法の別の実施例は、等しいトランスミッション比を持つ二つの異なる経路の間で変更が行われる点で特徴付けられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は、本発明に従った駆動部の実施例が示される図に基づいて、以下でより完全に明らかにされる。
【実施例】
【0015】
図1及び2は、それぞれ、既知の駆動部のダイアグラム表示及び構成表示を示す。この駆動部1は、メインクラッチ7を介して、入力シャフト11によって形成されるギア9の入力に接続可能である、外へ向かうドライブシャフト5を持つ駆動源3を有する。ギア9はまた、ドリブンホイール15に接続され得る出力シャフト13によって形成される出力を有する。
【0016】
ギア9は、相互に接続される複数のギアホイールトランスミッション21〜29とプラネタリギアGとを有する。各ギアホイールトランスミッションは、中央ギアホイールとそれにかみ合う二つのギアホイールとを有し、それらは、中央シャフトに平行な二つの追加的なシャフト上にある。ギア9はまた、複数のクラッチS1、C1、C2及びC3を有し、それらは、シャフト又はギアホイールを、二つの追加的なシャフト又はギアホイールのうちの一つに接続してもよく(位置a、b、p、c、d、r、g、k)、或いは、何れにも接続しなくてもよい(中立位置n)。クラッチS1は、シンクロメッシュクラッチであり、また、クラッチC1、C2及びC3は、爪クラッチである。
【0017】
それらクラッチを異なる位置に置くことは、12個の異なる比及びリバース比を提供できる。
【0018】
図3及び4は、それぞれ、本発明に従った駆動部の第一実施例のダイアグラム表示及び構成表示を示す。この駆動部31において、ギア9は、上記の第一入力に加え、追加的な第二入力33を有し、それは、ギアホイールトランスミッション21の一部である、入力シャフト11と同心のギアホイールによって形成される。この駆動部31はまた、追加的なクラッチS2を有し、それは、ドライブシャフト5を第二入力33に直接的に接続できる。クラッチS2もまた、シンクロメッシュクラッチである。
【0019】
メインクラッチ7は、好適には、湿板クラッチであり、それは、かみ合っていないときにはスプリングによってクローズされる。好適には、ドライブシャフト5とメインクラッチ7との間にねじりバネが存在する。メインクラッチ7の薄板は、ここでは、デュアルマスフライホイールとなるよう、一次減速を形成する駆動源のフライホイールに加えて、二次減速の機能を果たす。
【0020】
最初の6つのトランスミッションは、g位置にあるクラッチC3によって得られ、最後の6つのトランスミッションは、k位置にあるクラッチC3による。第一のトランスミッションは、追加的なクラッチS2をクローズさせ、かつ、クラッチC2をd位置に置くことによって得られる。その他のクラッチ群は、オープン又は中立位置にある。第二のトランスミッションは、メインクラッチをクローズさせ、クラッチS1をb位置に置き、かつ、クラッチC2をd位置に置くことによって得られる。第三のトランスミッションは、S2をクローズさせ、かつ、C1をc位置に置くことによって得られる。第四のトランスミッションは、メインクラッチをクローズさせ、S1をb位置に置き、かつ、C1をc位置に置くことによって得られる。第五のトランスミッションは、S2をクローズさせ、かつ、C1をp位置に置くことによって得られる。そして、第六のトランスミッションは、メインクラッチをクローズさせ、S1をb位置に置き、C1をp位置に置くことによって得られる。第七から第十二のトランスミッションは、C3をk位置に置くことによって得られる。連続するトランスミッション間の差は、全て同じである。
【0021】
追加的なクラッチS2は、そのホイールへの駆動源の駆動力を中断することなく、第一のトランスミッションを第二のトランスミッションに変えるために使用されてもよく、第三のトランスミッションを第四のトランスミッションに変えるために使用されてもよく、第五のトランスミッションを第六のトランスミッションに変えるために使用されてもよく(C3はg位置である。)、また、第七のトランスミッションを第八のトランスミッションに変えるために使用されてもよく、第九のトランスミッションを第十のトランスミッションに変えるために使用されてもよく、第十一のトランスミッションを第十二のトランスミッションに変えるために使用されてもよい。
【0022】
図5及び6は、それぞれ、本発明に従った駆動部の第二実施例のダイアグラム表示及び構成表示を示す。駆動部41もまた、ドライブシャフト5と入力シャフト11との間にプラネタリギアPを有する。プラネタリギアPは、三つの回転体を有し、そのうちの第一の回転体は、環で形成され、そのギアの第一入力に接続され、第二の回転体は、プラネットキャリアで形成され、ドライブシャフト5に接続され、第三の回転体は、サンホイールで形成され、クラッチ(シンクロメッシュ)又はブレーキ43を介して固定エンティティに接続される。ブレーキ/クラッチ43もまた、好適には、湿板クラッチである。追加の減速は、二つの連続するトランスミッション比の間の差の二倍に等しい、このプラネタリギアPによって得られる。これは、b位置にあるS1によって、ゼロトランスミッション0(=2−2)、追加的な第二トランスミッション2*(=4−2)、及び、追加的な第四トランスミッション4*(=6−2)が得られ、また、a位置にあるS1によって、トランスミッション−1(=1−2)、追加的な第一トランスミッション1*(=3−2)、及び、追加的な第三トランスミッション3*(=5−2)が得られることを意味する。
【0023】
そのゼロトランスミッションは、メインクラッチ及び追加的なクラッチをオープンさせ、S1をb位置に置き、かつ、C2をd位置に置くことによって得られる(C3は、g位置である。)。その追加的な第二トランスミッションは、メインクラッチ及び追加的なクラッチをオープンさせ、S1をb位置に置き、かつ、C1をc位置に置くことによって得られる(C3は、g位置である。)。
【0024】
これは、以下のトランスミッションの変更が、そのホイールへの駆動源の駆動力を中断することなく、S1をb位置に置くことによって得られることを意味する。
・C1がn位置、C2がクローズ:0−1−2
・C1がc位置、C2がオープン:2*−3−4
・C1がb位置、C2がオープン:4*−5−6
S1をa位置に置くことによって、そのホイールへの駆動源の駆動力を中断することなく、以下のトランスミッションの変更が得られる。
・C1がn位置、C2がクローズ:−1から1へ
・C1がc位置、C2がオープン:1*から3へ
・C1がb位置、C2がオープン:3*から5へ
以下のギア変更は、プラネタリギアP上のギア(*印が付けられる)と同等のギアとの間でプラネタリギアPの中断なしに変更が行われた場合に得られる。
【0025】
0−1−2−2*−3−4−4*−5−6(k位置にあるC3も同じ。)
−1−1−2−2*−3−4−4*−5−6(k位置にあるC3も同じ。)
−1−1−1*−3−3*−5−6(k位置にあるC3も同じ。)
−1−1−2−2*−3−3*−5−6(k位置にあるC3も同じ。)
(例)
トランスミッション2から2*への変更は、メインクラッチ及びC2をオープンさせ、かつ、ブレーキ/クラッチ43を用いて追加的なシャフト双方のrpmを下げることで可能であり、その後、c位置にあるC1が同調して選択され得る。エンジンのrpmは、このギア変更においても同じままであり、このギア変更が迅速かつ快適に行われるようにする。反対に2*から2へもまた、ブレーキ/クラッチ43及びC1をオープンさせ、かつ、メインクラッチを用いて追加的なシャフト双方のrpmを上げることで可能であり、その後、C2が同調して選択され得る。
【0026】
図7及び8は、それぞれ、本発明に従った駆動部の第三実施例のダイアグラム表示及び構成表示を示す。そのギアは、この駆動部51内で内部的に変えられる。第二クラッチC1は、入力シャフト11に接続された第一クラッチS1の一部に中間シャフト53を接続し得る。更に、第三ギアホイールトランスミッションのトランスミッション比は、前述の実施例における第四ギアホイールトランスミッションのトランスミッション比に等しく、第四ギアホイールトランスミッションのトランスミッション比は、前述の実施例における第三ギアホイールトランスミッションのトランスミッション比に等しい。
【0027】
ここでは、駆動力の中断なしに、2*−3−4*−5−6(連続5つのトランスミッション)の変更が可能である。
(例1)
トランスミッション2*から(4を介した)3へは、メインクラッチをクローズさせ、ブレーキ/クラッチ43をオープンさせ、かつ、S2が同期してクローズされるまでメインクラッチを更にクローズさせることによる。そのメインクラッチは、その後再びオープンしてもよい。S1は、その後、n位置になり、また、C1は、b位置になる。
(例2)
トランスミッション3から(6を介した)4*へは、メインクラッチをクローズさせ、S2をオープンさせ、かつ、ブレーキ/クラッチ43が同期してクローズされるまでメインクラッチを更にクローズさせることによる。そのメインクラッチは、その後再びオープンしてもよい。C2は、その後、n位置になり、また、S1は、b位置になる。
(例3)
トランスミッション4*から(6を介した)5へは、メインクラッチをクローズさせ、ブレーキ/クラッチ43をオープンさせ、かつ、S2が同期してクローズされるまでメインクラッチを更にクローズさせることによる。そのメインクラッチは、その後再びオープンしてもよい。
(例4)
トランスミッション5から(6を介した)6へは、メインクラッチをクローズさせ、S2をオープンさせ、かつ、そのメインクラッチがクローズされるまでメインクラッチを更にクローズさせることによる。S1は、その後、n位置になってもよい。
【0028】
図9及び10は、それぞれ、図7及び8で示された駆動部における、クラッチ7、プラネタリギアP及び追加的なクラッチS2の具体的なデザインを単純化された表現及び具体化された表現で示す。プラネタリギアPは、三つの回転体を有し、そのうちの第一回転体は、環61で形成され、そのギアの第一入力11に接続され、第二回転体は、プラネットキャリア63で形成され、ドライブシャフト5に接続され、また、第三回転体は、サンホイール65で形成され、クラッチ(シンクロメッシュ)又はブレーキ43を介して固定エンティティに接続され得る。プラネットキャリア63は、複数対のプラネットホイールを支持する。
【0029】
既知の駆動部では、第一トランスミッションから第二トランスミッションへの変更は、メインクラッチをオープンさせることによって行われる(図11参照。)。本発明に従った駆動部では、トランスミッション比が変更された場合、滑ったメインクラッチ7を用い(図13参照。)、第三トランスミッションを介して駆動力が発生する(図12参照。)。
【0030】
上述のように図に基づいて本発明が説明されたが、本発明は、図に示された実施例に限定されるものではない点に留意すべきである。本発明はまた、請求項によって規定される文脈の中で、図に示された実施例から派生する全ての実施例にまで及ぶ。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】既知の駆動部のダイアグラム表示を示す。
【図2】既知の駆動部の構成表示を示す。
【図3】本発明に従った駆動部の第一実施例のダイアグラム表示を示す。
【図4】本発明に従った駆動部の第一実施例の構成表示を示す。
【図5】本発明に従った駆動部の第二実施例のダイアグラム表示を示す。
【図6】本発明に従った駆動部の第二実施例の構成表示を示す。
【図7】本発明に従った駆動部の第三実施例のダイアグラム表示を示す。
【図8】本発明に従った駆動部の第三実施例の構成表示を示す。
【図9】図7及び8で示された駆動部における、クラッチ、プラネタリギア及び追加的なクラッチの具体的なデザインの単純化された表現を示す。
【図10】図9でしめされた単純化された表現の具体化された表現を示す。
【図11】既知の駆動部におけるトランスミッション比の変化のグラフを示す。
【図12】本発明に従った駆動部の略図を示す。
【図13】本発明に従った駆動部におけるトランスミッション比の変化のグラフを示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用、特にトラック用の駆動部は、外に向かうドライブシャフトを持つ駆動源、及び、前記ドライブシャフトに接続され得る入力と車両のドリブンホイールに接続され得る出力とを持つギアを含み、
該ギアは、複数のクラッチ、及び、該クラッチを介して相互に接続が可能で、かつ、入力及び出力に接続が可能な複数のギアホイールトランスミッションを含み、かつ、
当該駆動部はまた、前記ドライブシャフトと前記ギアの前記入力との間に存在するメインクラッチを含み、
上記第一入力に加え、前記ギアはまた、追加的な第二入力を含むことを特徴とし、
また、当該駆動部は、前記ドライブシャフトと前記ギアの前記第二入力との間に存在する追加的なクラッチを含むことを特徴とする。
【請求項2】
前記第一入力は、入力シャフトによって形成され、
前記第二入力は、前記入力シャフトと同心のギアホイールによって形成され、
それは、前記ギアホイールトランスミッションの一つの部品である、
ことを特徴とする請求項1に従った駆動部。
【請求項3】
当該駆動部はまた、三つの回転体を持つプラネタリギアを含み、その第一回転体は、前記ギアの前記第一入力に接続され、第二回転体は、前記ドライブシャフトに接続され、第三回転体は、クラッチ又はブレーキを介して固定エンティティに接続可能である、
ことを特徴とする請求項1又は2に従った駆動部。
【請求項4】
前記第一回転体は、環によって形成され、前記第二回転体は、プラネットキャリアによって形成され、前記第三回転体は、サンホイールによって形成される、
ことを特徴とする請求項3に従った駆動部。
【請求項5】
前記ギアは、同等の相互差を持つ複数のトランスミッション比群の間で変更可能であり、かつ、前記固定エンティティに接続される第三回転体を用いて、前記プラネタリギアがプレ減速部を形成するよう、前記プラネタリギアのトランスミッション比があり、それは、前記ギアの連続するトランスミッション比の間の差の二倍だけ、当該駆動部の総トランスミッションを低減させる、
ことを特徴とする請求項3又は4に従った駆動部。
【請求項6】
前記ギアの前記ギアホイールトランスミッション群における第一及び第二ギアホイールトランスミッションは、前記クラッチの第一のものによって、入力、並びに、第三、第四及び第五のギアホイールトランスミッションに選択的に接続可能であり、その第三ギアホイールトランスミッションは、第二クラッチによって、中間シャフトに接続可能であり、また、前記第四及び前記第五のギアホイールトランスミッションは、第三クラッチによって、前記中間シャフトに選択的に接続可能であり、その第二ギアレバーは、前記第三ギアホイールトランスミッションの代わりに、前記第一クラッチに前記中間シャフトを接続可能であり、また、その中間シャフトは、第四クラッチを介して、或いは、前記ギアに属する追加的なプラネタリギアを介して、出力に直接接続可能であり、そこで、前記第二入力は、前記第一ギアホイールトランスミッションに接続される、
ことを特徴とする先行する請求項の一つに従った駆動部。
【請求項7】
前記第二クラッチは、前記入力に接続される前記第一クラッチの一部に前記中間シャフトを接続可能である、
ことを特徴とする請求項6に従った駆動部。
【請求項8】
前記ギアの第一トランスミッション比が第二トランスミッション比に変更されると、駆動源から出力へのトルク伝達が追加的なクラッチを介して発生するようクラッチが滑り、かつ、
前記ギアの前記トランスミッション比が前記第二トランスミッション比より高くなるような位置に前記クラッチを置くことにより経路が前記ギア内に創出される、
ことを特徴とする本発明に従った駆動部のシフト方法。
【請求項9】
同等のトランスミッション比を有する二つの異なる経路の間で変更が行われ得る、
ことを特徴とする先行する請求項1乃至7の一つに従った駆動部のシフト方法。
【請求項1】
車両用、特にトラック用の駆動部は、外に向かうドライブシャフトを持つ駆動源、及び、前記ドライブシャフトに接続され得る入力と車両のドリブンホイールに接続され得る出力とを持つギアを含み、
該ギアは、複数のクラッチ、及び、該クラッチを介して相互に接続が可能で、かつ、入力及び出力に接続が可能な複数のギアホイールトランスミッションを含み、かつ、
当該駆動部はまた、前記ドライブシャフトと前記ギアの前記入力との間に存在するメインクラッチを含み、
上記第一入力に加え、前記ギアはまた、追加的な第二入力を含むことを特徴とし、
また、当該駆動部は、前記ドライブシャフトと前記ギアの前記第二入力との間に存在する追加的なクラッチを含むことを特徴とする。
【請求項2】
前記第一入力は、入力シャフトによって形成され、
前記第二入力は、前記入力シャフトと同心のギアホイールによって形成され、
それは、前記ギアホイールトランスミッションの一つの部品である、
ことを特徴とする請求項1に従った駆動部。
【請求項3】
当該駆動部はまた、三つの回転体を持つプラネタリギアを含み、その第一回転体は、前記ギアの前記第一入力に接続され、第二回転体は、前記ドライブシャフトに接続され、第三回転体は、クラッチ又はブレーキを介して固定エンティティに接続可能である、
ことを特徴とする請求項1又は2に従った駆動部。
【請求項4】
前記第一回転体は、環によって形成され、前記第二回転体は、プラネットキャリアによって形成され、前記第三回転体は、サンホイールによって形成される、
ことを特徴とする請求項3に従った駆動部。
【請求項5】
前記ギアは、同等の相互差を持つ複数のトランスミッション比群の間で変更可能であり、かつ、前記固定エンティティに接続される第三回転体を用いて、前記プラネタリギアがプレ減速部を形成するよう、前記プラネタリギアのトランスミッション比があり、それは、前記ギアの連続するトランスミッション比の間の差の二倍だけ、当該駆動部の総トランスミッションを低減させる、
ことを特徴とする請求項3又は4に従った駆動部。
【請求項6】
前記ギアの前記ギアホイールトランスミッション群における第一及び第二ギアホイールトランスミッションは、前記クラッチの第一のものによって、入力、並びに、第三、第四及び第五のギアホイールトランスミッションに選択的に接続可能であり、その第三ギアホイールトランスミッションは、第二クラッチによって、中間シャフトに接続可能であり、また、前記第四及び前記第五のギアホイールトランスミッションは、第三クラッチによって、前記中間シャフトに選択的に接続可能であり、その第二ギアレバーは、前記第三ギアホイールトランスミッションの代わりに、前記第一クラッチに前記中間シャフトを接続可能であり、また、その中間シャフトは、第四クラッチを介して、或いは、前記ギアに属する追加的なプラネタリギアを介して、出力に直接接続可能であり、そこで、前記第二入力は、前記第一ギアホイールトランスミッションに接続される、
ことを特徴とする先行する請求項の一つに従った駆動部。
【請求項7】
前記第二クラッチは、前記入力に接続される前記第一クラッチの一部に前記中間シャフトを接続可能である、
ことを特徴とする請求項6に従った駆動部。
【請求項8】
前記ギアの第一トランスミッション比が第二トランスミッション比に変更されると、駆動源から出力へのトルク伝達が追加的なクラッチを介して発生するようクラッチが滑り、かつ、
前記ギアの前記トランスミッション比が前記第二トランスミッション比より高くなるような位置に前記クラッチを置くことにより経路が前記ギア内に創出される、
ことを特徴とする本発明に従った駆動部のシフト方法。
【請求項9】
同等のトランスミッション比を有する二つの異なる経路の間で変更が行われ得る、
ことを特徴とする先行する請求項1乃至7の一つに従った駆動部のシフト方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2008−534387(P2008−534387A)
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−505248(P2008−505248)
【出願日】平成18年4月10日(2006.4.10)
【国際出願番号】PCT/NL2006/000186
【国際公開番号】WO2006/107202
【国際公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【出願人】(507335403)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月10日(2006.4.10)
【国際出願番号】PCT/NL2006/000186
【国際公開番号】WO2006/107202
【国際公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【出願人】(507335403)
【Fターム(参考)】
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