説明

車載情報端末、情報提供システム、情報提供方法

【課題】入力部に対する入力が所定時間なされない場合に表示部に表示される情報について、詳細な情報を容易に取得することができる車載情報端末、情報提供システム、及び情報提供方法を提供すること。
【解決手段】ユーザからの入力を受け付ける入力部12と、画像を表示する表示部13と、入力部12に対する入力に応じて表示部13の表示を制御する制御部14と、を備える車載情報端末10において、制御部14は、入力部12に対する入力が所定時間なされない場合に、外部から提供される施設の情報を表示部13に表示し、施設の情報を表示部13に表示した状態で、予め定められた所定の入力がなされると、施設の詳細情報を表示部13に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力部に対する入力が所定時間なされない場合に、外部から提供される情報を表示部に表示する車載情報端末、情報提供システム、及び情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、入力部に対する入力が所定時間なされない場合に、スクリーンセーバ画像として外部から提供される情報を表示部に表示する情報端末が知られている(例えば、特許文献1参照)。この情報端末において、外部から提供される情報は、交通情報、気象情報、スポーツ情報等である。よって、CRT等の表示部の焼き付きを防止することができると共に、ユーザにとって有益な情報を表示することができる。
【特許文献1】特開平8−305648号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の情報端末では、入力部に対する入力が所定時間なされない場合に表示部に表示される情報について、詳細な情報を取得する場合に、ユーザが入力部で入力操作してインターネット等で情報検索する必要がある。かかる操作は、屋内に設置されるパーソナルコンピュータでは容易であるが、車載情報端末では、車両振動等のため、困難である。
【0004】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、入力部に対する入力が所定時間なされない場合に表示部に表示される情報について、詳細な情報を容易に取得することができる車載情報端末、情報提供システム、及び情報提供方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため、第1の発明は、ユーザからの入力を受け付ける入力部と、画像を表示する表示部と、前記入力部に対する入力に応じて前記表示部の表示を制御する制御部と、を備える車載情報端末において、
前記制御部は、前記入力部に対する入力が所定時間なされない場合に、外部から提供される施設の情報を前記表示部に表示し、前記施設の情報を前記表示部に表示した状態で、予め定められた所定の入力がなされると、前記施設の詳細情報を前記表示部に表示する。
【0006】
第2の発明は、第1の発明に係る車載情報端末であって、
前記施設の詳細情報は、前記施設までの予定経路の情報である。
【0007】
第3の発明は、第1又は第2の発明に係る車載情報端末であって、
前記表示部に表示する前記施設の情報は、自車両の現在位置に応じて決定される。
【0008】
第4の発明は、第1〜第3のいずれか1つの発明に係る車載情報端末であって、
前記予め定められた所定の入力は、所定の操作ボタンの操作により行われる。
【0009】
第5の発明は、第4の発明に係る車載情報端末であって、
前記所定の操作ボタンは、前記表示部上に設けられるタッチスイッチである。
【0010】
第6の発明は、車載情報端末と情報提供センターとが互いに交信して、前記情報提供センターが前記車載情報端末に施設の情報を提供する情報提供システムであって、
前記車載情報端末は、
ユーザからの入力を受け付ける入力部と、
画像を表示する表示部と、
前記入力部に対する入力が所定時間なされない場合に、前記情報提供センターから提供される前記施設の情報を前記表示部に表示し、前記施設の情報を前記表示部に表示した状態で、予め定められた所定の入力がなされると、前記施設の詳細情報を前記表示部に表示する制御部と、を備え
前記情報提供センターは、
前記施設の情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記施設の情報を送信する送信部と、を備える。
【0011】
第7の発明は、第6の発明に係る情報提供システムであって、
前記施設の詳細情報は、前記施設までの予定経路の情報である。
【0012】
第8の発明は、第6又は第7の発明に係る情報提供システムであって、
前記表示部に表示する前記施設の情報は、車両の現在位置に応じて決定される。
【0013】
第9の発明は、車載情報端末と情報提供センターとが互いに交信して、前記情報提供センターが前記車載情報端末に施設の情報を提供する情報提供方法であって、
前記車載情報端末は、
入力部に対する入力が所定時間なされない場合に、前記情報提供センターから送信される前記施設の情報を表示部に表示し、前記施設の情報を前記表示部に表示した状態で、予め定められた所定の入力がなされると、前記施設の詳細情報を前記表示部に表示し、
前記情報提供センターは、
前記施設の情報を記憶し、送信する。
【0014】
第10の発明は、第9の発明に係る情報提供方法であって、
前記施設の詳細情報は、前記施設までの予定経路の情報である。
【0015】
第11の発明は、第9又は第10の発明に係る情報提供方法であって、
前記表示部に表示する前記施設の情報は、車両の現在位置に応じて決定される。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、入力部に対する入力が所定時間なされない場合に表示部に表示される情報について、詳細な情報を容易に取得することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
【0018】
図1は、本発明の情報提供システムの一実施例を示す概略図である。この情報提供システムは、車両に搭載される車載情報端末10と、情報を提供する情報提供センター20とを備えている。車載情報端末10は、中継局30を介して、情報提供センター20と交信する。中継局30と情報提供センター20とは、インターネット等のネットワーク40で相互接続されている。
【0019】
図2は、車載情報端末10の構成を示す機能ブロック図である。図3は、車載情報端末10の車両搭載状態を示す概略図である。車載情報端末10は、例えば、周知のナビゲーション装置で構成され、図2に示すように、記憶部11、入力部12、表示部13、制御部14、送受信部15を備える。
【0020】
ナビゲーション装置10は、GPS(Global Positioning System)受信機によるGPS衛星からの受信情報と地図データベース内の地図情報とに基づいて、自車両の地図上での位置を認識することができる。自車両の現在位置に関する位置情報は、制御部14に供給される。
【0021】
また、ナビゲーション装置10は、GPS受信機や地図データベースと共に、車速を検出する車速センサ、車両の走行方向を検出するジャイロセンサを用いて、自車両の地図上での位置を高精度で認識している。すなわち、ナビゲーション装置10は、車速センサ及びジャイロセンサにより検出された車速及び車両の走行方向に基づいて、走行距離と走行方向による走行経路を累積しながら自律航法により自車両の地図上での現在位置を高精度で認識している。
【0022】
自車両の地図上での位置を認識したナビゲーション装置10は、経路案内機能により、目的地までの予定経路を探索して、予定経路を表す地図画像を表示部13に表示することができる。なお、目的地は、ユーザによるタッチパネル操作やボタン操作により設定される。
【0023】
記憶部11は、ハードディスク等の読み書き可能な記録媒体、及び当該記録媒体のドライブ装置を含み構成される。記憶部11は、ナビゲーション装置10の有する各種機能を実現するための各種プログラム、各種データを記憶する。各種データには、道路網や店舗等の地図情報を緯度経度に対応づけて格納する地図データベース、情報提供センター20が車載情報端末10を識別するためのID情報、情報提供センター20から提供される施設の情報が含まれる。
【0024】
入力部12は、例えば、図3に示すように、表示部13上に設けられる透明タッチパネルで構成され、ユーザが操作しやすい位置、好ましくは、運転者が手を伸ばすだけで操作できるような位置に配置される。例えば、入力部12は、図3に示すように、インストルメントパネル上面の中央部に配置される。尚、入力部12は、ユーザによる音声入力を受け付けてもよい。
【0025】
透明タッチパネル12は、一般的な構成であってよく、感圧式であってもよく、静電容量式であってもよい。透明タッチパネル12上での操作信号(操作位置信号)は、透明タッチパネル12の側部に接着される図示しないFPC(フレキシブルプリント基板)を介して制御部14に供給される。制御部14は、透明タッチパネル12上での操作信号(操作位置信号)に応じた機能を実現させるように各種車載機器(例えば、表示部13)を制御する。尚、本実施例の操作ボタンは、透明タッチパネル12におけるタッチスイッチであるが、表示部13の近傍に設けられる押しボタン式スイッチであってもよく、操作ボタンの構成ないし設置位置に限定はない。
【0026】
表示部13は、液晶ディスプレイ等で構成され、ユーザが見やすい位置、好ましくは、運転者が運転中の視野を大きく変えることなく見ることができるような位置に配置される。例えば、表示部13は、図3に示すように、インストルメントパネル上面の中央部に配置される。表示部13には、自車両周辺の地図画像や各種車載装置(例えば、オーディオ装置)の操作メニュー画像等、静止画像ないし動画像が供給され表示される。表示部13の表示は、制御部14により制御される。
【0027】
制御部14は、マイクロコンピュータによって構成され、例えば、CPU、ROM、RAM、時間を計測するタイマ、演算等の処理の回数を計測するカウンタ、入力インターフェイス、及び出力インターフェイス等を有する。制御部14は、車載情報端末10が有する各種機能を実現するためのプログラムを記憶部11から読み出して、それらプログラムの処理をCPUに実行させて各種機能を実現する。
【0028】
表示部13には、制御部14による制御下で、自車両周辺の地図画像等の画像が表示されており、入力部12に対する入力が所定時間なされない場合に、後述のスクリーンセーバ画像が表示される。なお、スクリーンセーバ画像は、上記経路案内機能が作動している場合に表示されないように制御されてもよい。
【0029】
図4は、表示部13で表示されるスクリーンセーバ画像の一例を示す模式図である。スクリーンセーバ画像は、図4に示すように、施設の情報である2つの撮像画像F1、F2、及び入力部12における2つの操作スイッチ(操作ボタン)を模した図形画像F3、F4を含む。図4において、斜線で示す領域は、電力消費が抑制された(輝度が低い)領域であり、例えば黒色や灰色等の有色で塗りつぶされるようにマスク処理された領域を示している。
【0030】
スクリーンセーバ画像内における施設の情報である撮像画像F1、F2は、情報提供センター20から提供され記憶部11に記憶されたものであり、施設の外観や内装、施設の取扱商品や設備を撮像した画像である。この表示部13を見るユーザは、撮像画像F1、F2を見ることで、施設の外観や内装、施設の取扱商品や設備を知ることができる。
【0031】
施設の情報は、複数の施設について用意され、表示部13に表示される施設の情報は、自車両の現在位置に応じて決定される。例えば、自車両から最寄りの施設の情報が選択されたり、自車両から一定範囲内にある1つの施設の情報がランダムに選択されたりする。ここで、自車両と施設との距離は、自車両の現在位置に関する位置情報と、撮像画像F1、F2に付帯される後述の付帯情報と、に基づいて演算される。
【0032】
付帯情報は、例えば、施設の詳細情報、及び施設までの予定経路を探索するための識別情報を含むものである。施設の詳細情報は、例えば、施設の取扱商品や設備の詳細を表す文字情報であり、一方、識別情報は、例えば、施設の名称や電話番号の情報、或いは、緯度経度の情報である。
【0033】
自車両と施設との距離を演算する場合、付帯情報のうち、電話番号の情報や、緯度経度の情報が用いられる。
【0034】
スクリーンセーバ画像内における図形画像F3、F4のサイズ及び位置は、入力部12における対応する操作スイッチの操作領域のサイズ及び位置に対応する。この表示部13を見るユーザは、入力部12における操作スイッチの位置を知ると共に、各図形画像F3、F4内の文字を見ることで、各操作スイッチを操作して実現できる機能を知ることができる。
【0035】
例えば、ユーザが施設の詳細情報を知りたいと思った場合、ユーザは、“詳細を見る”の文字を含む図形画像F3に対応する位置にある操作スイッチ(以下、「詳細表示スイッチ」という)を押せばよいことを理解することができる。詳細表示スイッチの操作がなされた場合、制御部14は、付帯情報である施設の詳細情報を表示部13に表示する。よって、この表示部13を見るユーザは、施設の取扱商品や設備の詳細等、施設の詳細情報を容易に知ることができる。
【0036】
また、ユーザが施設を目的地に設定したいと思った場合、ユーザは、“目的地設定”
の文字を含む図形画像F4に対応する位置にある操作スイッチ(以下、「目的地設定スイッチ」という)を押せばよいことを理解することができる。目的地設定スイッチの操作がなされた場合、経路案内機能が、付帯情報である施設の識別情報を参照して、施設までの予定経路を探索し、予定経路を表す地図画像を表示部13に表示する。よって、この表示部13を見るユーザは、施設までの予定経路を容易に知ることができる。
【0037】
詳細表示スイッチ、目的地設定スイッチの操作による表示画像の切り替えは、車両走行時に制限され、車両停車時に許容されるように制御されてもよい。例えば、車速センサにより検出された車速が所定値(例えば、0km/h)より大きい場合、運転者が運転操作をしているので、運転者による表示画像の切り替えを制限する。これにより、安全な運転操作を促すことができる。
【0038】
送受信部15は、周知の構成であってよく、例えば、中継局30と無線交信するためのアンテナ15aを備える。送受信部15は、中継局30を介して、情報提供センター20と交信する。送受信部15では、制御部14による制御下で、ID情報、及び自車両の現在位置に関する位置情報が情報提供センター20に送信され、情報提供センター20から送信される施設の情報が受信される。
【0039】
図5は、情報提供センター20の構成を示す機能ブロック図である。情報提供センター20は、例えば、図5に示すように、記憶部21、送受信部22、制御部23を備える。
【0040】
記憶部21は、ハードディスク等の読み書き可能な記録媒体、及び当該記録媒体のドライブ装置を含み構成される。記憶部21は、情報提供センター20が有する各種機能を実現するための各種プログラム、及び各種データを記憶する。各種データには、ID情報データベース、施設情報データベースが含まれる。
【0041】
ID情報データベースは、契約済み車載情報端末10のID情報を格納してある。また、ID情報データベースは、ID情報と共に契約情報を格納していてもよい。契約情報には、ユーザが契約時や契約更新時に指定したカテゴリー(施設の種別)の情報が含まれる。
【0042】
施設情報データベースは、施設の情報を施設の緯度経度に対応づけて格納してある。施設の情報には、例えば、施設の外観や内装、施設の取扱商品や設備を撮像した撮像画像が含まれ、撮像画像には、付帯情報が付帯されている。付帯情報には、例えば、施設の取扱商品や設備の詳細を説明する文字情報、施設までの予定経路を探索するための識別情報(例えば、施設の名称、電話番号、及び緯度経度の情報)、カテゴリー(施設の種別)の情報が含まれる。
【0043】
送受信部22は、周知の構成であってよく、例えば、中継局30と有線交信するための通信インターフェイスを備える。送受信部22は、中継局30を介して車載情報端末10と交信する。送受信部22では、車載情報端末10から送信されたID情報及び位置情報が受信されたり、施設情報データベースに格納された施設の情報が車載情報端末10に送信されたりする。送受信部22の送受信は、制御部23によって制御されている。
【0044】
制御部23は、マイクロコンピュータによって構成され、例えば、CPU、ROM、RAM、時間を計測するタイマ、演算等の処理の回数を計測するカウンタ、入力インターフェイス、及び出力インターフェイス等を有する。制御部23は、情報提供センター20が有する各種機能を実現するためのプログラムを記憶部21から読み出して、プログラムの処理をCPUに実行させて各種機能を実現する。
【0045】
次に、図6及び図7を参照しながら、車載情報端末10、及び情報提供センター20にて実行されるプログラムの処理の一例を説明する。図6は、車載情報端末10にて実行されるプログラムの処理の一例を示すフローチャートである。図7は、情報提供センター20にて実行されるプログラムの処理の一例を示すフローチャートである。
【0046】
車載情報端末10の制御部14は、ユーザによる入力部12に対する入力が所定時間なされない場合に、ID情報及び位置情報を情報センター20に送信する(図6のステップS11)。
【0047】
情報提供センター20の制御部23は、図6のステップS11で車載情報端末10から送信されたID情報及び位置情報を送受信部22で受信して記憶部21に記憶する(図7のステップC11)。その後、車載情報端末10から送信されたID情報が、ID情報データベースに登録されたID情報と一致しているか否かを判定する(ステップC12)。ID情報が一致しなかった場合(ステップC12、NO)、契約がなされていないか、契約が解除されているので、記憶部21に記憶した受信情報を消去して(ステップC15)、今回の処理を終了する。
【0048】
また、ID情報が一致した場合(ステップC12、YES)、契約がなされているので、車載情報端末10から送信された位置情報を参照して、車載情報端末10付近の複数の施設の情報を施設情報データベースから取得する(ステップC13)。この取得に際して、制御部23は、ID情報データベースに登録された契約情報を参照して、ユーザが指定したカテゴリーに属する施設の情報を選択的に取得してもよい。
【0049】
続いて、制御部23は、取得した複数の施設の情報を車載情報端末10に送信し(ステップC14)、記憶部21に記憶した受信情報を消去して(ステップC15)、今回の処理を終了する。
【0050】
車載情報端末10の制御部14は、図7のステップC14で情報センター20から送信された複数の施設の情報を送受信部15で受信して記憶部11に記憶する(図6のステップS12)。その後、記憶した複数の施設の情報のうち、1つの施設の情報を選択して表示部13に表示する(ステップS13)。表示部13に表示する施設の情報は、自車両の現在位置に応じて決定されてもよく、例えば、自車両から最寄りの施設の情報が選択されたり、或いは、自車両から一定範囲内にある1つの施設の情報がランダムに選択されたりする。この表示に際して、制御部14は、施設の情報である撮像画像F1、F2と共に、入力部12における詳細表示スイッチ、目的地設定スイッチを模した図形画像F3、F4を表示する。
【0051】
制御部14は、撮像画像F1、F2と共に入力部12における詳細表示スイッチ、目的地設定スイッチを模した図形画像F3、F4を表示部13に表示した後、詳細表示スイッチがオンに操作されたか否かを判定する(ステップS14)。詳細表示スイッチがオンに操作された場合(ステップS14、YES)、撮像画像F1、F2に付帯される施設の詳細情報を記憶部11から読み出して表示部13に表示する(ステップS15)。その後、所定時間が経過すると、施設の詳細情報の表示を解除して、撮像画像F1、F2等を含む元のスクリーンセーバ画像を表示部13に表示する(ステップS16)。
【0052】
また、詳細表示スイッチがオフの場合(ステップS15、NO)、又は付帯情報の表示が解除された場合(ステップS16)、目的地設定スイッチがオンに操作されたか否かを判定する(ステップS17)。目的地設定スイッチがオンに操作された場合(ステップS17、YES)、経路案内機能を用いて、施設までの予定経路を探索して、予定経路を表す地図画像を表示部13に表示し(ステップS18)、今回の処理を終了する。
【0053】
また、目的地設定スイッチがオフの場合(ステップS17、NO)、入力部12に対するその他の操作があったか否か判定する(ステップS19)。その他の操作があった場合(ステップS19、YES)、スクリーンセーバ画像の表示を解除し(ステップS20)、操作状況等に応じた表示画面を表示して、今回の処理を終了する。また、その他の操作がなかった場合(ステップS19、NO)、ステップS13に戻り、ステップS13以降の処理を続行する。この続行に際して、制御部14は、自車両から最寄りの施設の情報を表示部13に表示してもよく、自車両から一定範囲内にある異なる1つの施設の情報を表示部13に表示してもよい。
【0054】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0055】
例えば、本実施例の車載情報端末10は、周知のナビゲーション装置で構成されるとしたが、記憶部11と、入力部12と、表示部13と、制御部14と、送受信部15とを備える装置である限り、その構成に制限はなく、例えば、携帯電話で構成されてもよい。
【0056】
また、本実施例の車載情報端末10は、経路案内機能を有するとしたが、車載情報端末10の代わりに、情報提供センター20が経路案内機能を有してもよい。この場合、車載情報端末10は、目的地設定ボタンがオンに操作されると、自車両の現在位置に関する位置情報を情報提供センター20に送信する。その後、情報提供センター20は、経路案内機能によって、自車両の現在位置から施設までの予定経路を探索して、予定経路を表す地図画像を車載情報端末10に送信する。これによって、車載情報端末10は、予定経路を表す地図画像を表示部13に表示することができる。
【0057】
また、本実施例の制御部14は、施設の情報を表示部13に表示した状態で、所定の操作ボタンの操作がなされると、施設の詳細情報を表示部13に表示するとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、制御部14は、所定の操作ボタンの操作の代わりに、予め定めた所定の音声入力がなされると、施設の詳細情報を表示部13に表示してもよい。予め定めた所定の音声入力とは、例えば、「施設の詳細を表示する」という趣旨の音声入力や「施設を目的地に設定する」という趣旨の音声入力である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の情報提供システムの一実施例を示す概略図である。
【図2】車載情報端末10の構成を示す機能ブロック図である。
【図3】車載情報端末10の車両搭載状態を示す概略図である。
【図4】表示部13で表示されるスクリーンセーバ画像の一例を示す模式図である。
【図5】情報提供センター20の構成を示す機能ブロック図である。
【図6】車載情報端末10にて実行されるプログラムの処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】情報提供センター20にて実行されるプログラムの処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0059】
10 車載情報端末
11 記憶部
12 入力部
13 表示部
14 制御部
15 送受信部
15a アンテナ
20 情報提供センター
21 記憶部
22 送受信部
23 制御部
30 中継局
40 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザからの入力を受け付ける入力部と、画像を表示する表示部と、前記入力部に対する入力に応じて前記表示部の表示を制御する制御部と、を備える車載情報端末において、
前記制御部は、前記入力部に対する入力が所定時間なされない場合に、外部から提供される施設の情報を前記表示部に表示し、前記施設の情報を前記表示部に表示した状態で、予め定められた所定の入力がなされると、前記施設の詳細情報を前記表示部に表示する車載情報端末。
【請求項2】
前記施設の詳細情報は、前記施設までの予定経路の情報である請求項1記載の車載情報端末。
【請求項3】
前記表示部に表示する前記施設の情報は、自車両の現在位置に応じて決定される請求項1又は2記載の車載情報端末。
【請求項4】
前記予め定められた所定の入力は、所定の操作ボタンの操作により行われる請求項1〜3いずれか一項記載の車載情報端末。
【請求項5】
前記所定の操作ボタンは、前記表示部上に設けられるタッチスイッチである請求項4記載の車載情報端末。
【請求項6】
車載情報端末と情報提供センターとが互いに交信して、前記情報提供センターが前記車載情報端末に施設の情報を提供する情報提供システムであって、
前記車載情報端末は、
ユーザからの入力を受け付ける入力部と、
画像を表示する表示部と、
前記入力部に対する入力が所定時間なされない場合に、前記情報提供センターから提供される前記施設の情報を前記表示部に表示し、前記施設の情報を前記表示部に表示した状態で、予め定められた所定の入力がなされると、前記施設の詳細情報を前記表示部に表示する制御部と、を備え
前記情報提供センターは、
前記施設の情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記施設の情報を送信する送信部と、を備える情報提供システム。
【請求項7】
前記施設の詳細情報は、前記施設までの予定経路の情報である請求項6記載の情報提供システム。
【請求項8】
前記表示部に表示する前記施設の情報は、車両の現在位置に応じて決定される請求項6又は7記載の情報提供システム。
【請求項9】
車載情報端末と情報提供センターとが互いに交信して、前記情報提供センターが前記車載情報端末に施設の情報を提供する情報提供方法であって、
前記車載情報端末は、
入力部に対する入力が所定時間なされない場合に、前記情報提供センターから送信される前記施設の情報を表示部に表示し、前記施設の情報を前記表示部に表示した状態で、予め定められた所定の入力がなされると、前記施設の詳細情報を前記表示部に表示し、
前記情報提供センターは、
前記施設の情報を記憶し、送信する情報提供方法。
【請求項10】
前記施設の詳細情報は、前記施設までの予定経路の情報である請求項9記載の情報提供方法。
【請求項11】
前記表示部に表示する前記施設の情報は、車両の現在位置に応じて決定される請求項9又は10記載の情報提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−8203(P2010−8203A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−167384(P2008−167384)
【出願日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】