説明

金属窒化物を乾式エッチングする方法及びシステム

【課題】チタン窒化物等の金属窒化物をエッチングする方法及びシステムについて開示している。
【解決手段】そのエッチングの処理は、Cl、HBr又はBCl等のハロゲン含有ガス、及び化学式Cを有するフルオロカーボンガスであって、x及びzは1に等しいか又は1より大きく、yは0に等しいか又は0より大きい、フルオロカーボンガスを有する処理成分を導入する段階を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乾式プラズマ処理を用いて基板における金属窒化物層をエッチングする方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の大きさが減少するにつれて、処理開発及び集積の問題は、高誘電率物質(ここでは、“高いkの”物質とも呼ばれる)を有する新しいゲートスタック物質についての主要な課題である。
【0003】
SiO(k≒3.9)より大きい誘電率を特徴とする誘電体物質は、一般に、高いkの物質といわれる。更に、高いkの物質は、基板(例えば、SiO、SiN)の表面に成長されるのではなく、基板(例えば、HfO、ZrO)において堆積される誘電体物質ということが可能である。高いkの物質は、金属シリケート又は酸化物(例えば、Ta(k≒26)、TiO(k≒26)、ZrO(k≒25)、Al(k≒9)、HfSiO、HfO(k≒25)を加えることが可能である。
【0004】
前端線(FEOL)に対して、近い将来、それらの高いkの物質が、多結晶シリコン(ポリシリコン)ゲート構造との集積のために検討され、そして、長期的には、それらの物質が金属ゲートと共に用いるように検討されるであろう。しかしながら、ポリシリコンゲート構造との高いkの物質の集積は、バリア層としての役割を果たすポリシリコン層と高いkの層との間における金属窒化物等の薄膜の挿入を必要とする。この物質は、ゲート構造への損傷を最小化しながら、エッチングされる必要がある。更に、金属窒化物は、金属ゲートで用いるように検討され、下方構造に対する損傷を最小化しながら、エッチングされる必要がある。
【0005】
勿論、多くの他の必要性が、金属含有層をエッチングするための半導体処理において存在している。一例は、後端線(BEOL)操作のための金属化処理を介して又は接触状態にあるバリア層を有する金属のエッチング部分を有することである。他の例は、DRAM製造のためのコンデンサにおいて金属含有層のエッチング部分を有することである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、基板における金属窒化物層をエッチングする方法及びシステムに関する。その方法は、ハロゲン含有ガスを有する処理成分及び化学式Cを有するフルオロカーボンガスを用いる段階を有し、ここで、x及びzは1に等しく、yは0に等しいか又は0より大きい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態においては、基板における金属含有層をエッチングする方法が提供される。金属窒化物層を有する基板はプラズマ処理システムにおいて堆積され、パターンを規定するマスク層がその金属窒化物層において積層される。基板温度は、約30℃上げられる。ハロゲン含有ガス及びフルオロカーボンガスを有する処理成分がプラズマ処理システムに導入される。フルオロカーボンガスは化学式Cを有し、ここで、x及びzは1に等しく、yは0に等しいか又は0より大きい。プラズマは、プラズマ処理システムにおいてその処理成分から形成される。基板は、金属窒化物層にパターンをエッチングにより形成するようにプラズマに晒される。
【0008】
他の実施形態にしたがって、基板における金属窒化物層をエッチングするプラズマ処理システムが備えられる。そのシステムは、金属窒化物層をエッチングするように、プラズマの生成を容易にするプラズマ処理チャンバを有する。第1ガス供給システムは、プラズマ処理チャンバに結合され、プラズマ処理チャンバにBClを導入するようになっている。第2ガス供給システムは、プラズマ処理チャンバに結合され、プラズマ処理システムにフルオロカーボンガスを導入するようになっている。容器は、プラズマ処理チャンバ、第1ガス供給システム及び第2ガス供給システムに結合され、処理レシピであって、即ち、プラズマ処理チャンバにBClを導入する段階と、化学式Cを有するフルオロカーボンガスをプラズマ処理チャンバに導入する段階と、を有し、ここで、x及びzは1に等しく、yは0に等しいか又は0より大きく、制御器が所定の流量でBCl及びフルオロカーボンガスを導入する、処理レシピを実行するようになっている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下の説明においては、例示目的であって、限定的ではなく、具体的な詳細、即ち、プラズマ処理システムの具体的な幾何学的構成及び種々の処理について説明される。しかしながら、それらの具体的な詳細から逸脱する他の実施形態において本発明が実行されることが可能であることを理解する必要がある。
【0010】
物質処理方法論において、パターンエッチングは、エッチング中に基板において下方の薄膜にこのパターンを転写するマスクを備えるように、後続してパターニングされる基板の上方の表面へのフォトレジストのような光感応性物質の薄膜の適用を有する。光感応性物質のパターニングは、一般に、例えば、現像溶剤を用いて非照射領域(ネガ型レジストの場合)又は光感応性物質の照射領域(ポジ型フォトレジストの場合)の除去により後続される、マイクロリソグラフィシステムを用いる電磁(EM)放射線の幾何学的パターンに対する光感応性物質の露光を有する。
【0011】
パターンエッチング中、乾式プラズマエッチング処理が用いられることが可能であり、プラズマは、電子を加熱し、処理ガスの原子及び/又は分子組成の後続のイオン化及び解離をもたらすように、処理ガスに対して、高周波(RF)パワーのような電磁(EM)エネルギーを結合することにより処理ガスから生成される。一連の乾式エッチング処理を用いて、例えば、上記の光リソグラフィ処理を用いる最初のマスク層において形成されるパターンは、目的プロダクト、例えば、電子デバイスについて所望される1つ又はそれ以上の物質層を有する積層膜における下方の層に転写される。
【0012】
例えば、図1A乃至1Cに示すように、基板110において形成された複数の層120乃至170を有する積層膜100が例示されている。積層膜100は、例えば、ポリシリコン層150を有する多結晶シリコン(ポリシリコン、即ち、poly−Si)と、金属含有層140と、ゲート誘電体ゲート誘電体の一部としての高誘電率(高いk)の誘電体層130と、を有することが可能である。金属含有層140は、例えば、poly−Siゲート電極の一部であることが可能である。金属含有層140は、数百Åの厚さ、例えば、100Åの厚さであることが可能であり、それは金属窒化物を有することが可能である。例えば、金属含有層140は、窒化チタン(TiN)、窒化チタンシリコン、窒化チタンアルミニウム、窒化タンタル、窒化タンタルシリコン、窒化ハフニウム、窒化ハフニウムシリコン又は窒化アルミニウムを有することが可能である。ゲート電極における金属含有層140は、従来のpoly−Siゲート電極層と置き換えられる又はそれと集積されることが可能である。
【0013】
更に、ゲート誘電体は、高いkの層と基板との間の二酸化シリコン(SiO)のような界面層120を更に有することが可能である。その高いkの誘電体層130は、例えば、ハフニウム酸化物層(例えば、HfO)又はハフニウムシリケート層(例えば、HfSiO)等のハフニウム含有層を有することが可能である。更に、例えば、高いkの誘電体層130は、金属シリケート又は酸化物(例えば、Ta(k≒26)、TiO(k≒26)、ZrO(k≒25)、Al(k≒9)、HfSiO、HfO(k≒25)を加えることが可能である。更に、例えば、高いkの誘電体層130は、希土類酸化物の混合物、希土類アルミネートの混合物、希土類窒化物の混合物、希土類アルミニウム窒化物の混合物、希土類酸窒化物の混合物又は希土類アルミニウム酸窒化物の混合物を有することが可能である。
【0014】
積層膜100は、フォトリソグラフィ処理を用いて形成されるパターンを有するフォトレジストの層等のパターニングされたマスク層180を更に有する。したがって、例えば、積層膜100は、マスク層180のパターニングにおいて用いられる反射防止コーティング(ARC)層170と、ポリシリコン層150を乾式エッチングする二酸化シリコン(SiO)ハードマスク等の1つ又はそれ以上のハードマスク層160とを有することが可能である。
【0015】
図1B及び1Cに例示しているように、下方の積層膜にパターンを転写する一連のエッチング処理は、転写されるパターン、例えば、臨界寸法の完全性を維持するように、そして製造される電子デバイスで用いられる層への損傷を最小にするように、選択される。
【0016】
一エッチング処理は、例えば、poly−Si層150、下方の高いkの層130又はそれらの両方を損傷することなく、金属含有層140へのパターンの転写を有する。実施形態にしたがって、金属含有層140にパターンを転写するパターンエッチング処理は、ハロゲン含有ガスを有する処理成分と、化学式Cを有するフルオロカーボンガスとを導入する段階を有し、ここで、x及びzは1に等しく、yは0に等しいか又は0より大きい。例えば、ハロゲン含有ガスは、Cl、HBr、BCl又はそれらの2つ又はそれ以上の組み合わせを有することが可能である。更に、例えば、フルオロカーボンガスは、CF、CHF、CH又はそれらの2つ又はそれ以上の組み合わせを有することが可能である。処理成分は、希ガス(例えば、He、Ne、Ar、Kr、Xe)のような不活性ガスを更に有することが可能である。
【0017】
他のエッチング処理は、例えば、poly−Si層150、下方のSiO界面層又はそれらの両方を損傷することなく、高いkの誘電体膜130へのパターンの転写を有する。ハフニウム含有の高いkの層をエッチングする従来の処理は、HBr/Clに基づく処理化学物質を用いることを有する。しかしながら、それらのエッチング化学物質は、poly−Si層150及び下方のSiO界面層120をエッチングするとして知られているものである。例えば、HBr/Clに基づく処理化学物質を用いるときに、本発明者は、10以上のHFOとpoly−Si間の選択的なエッチングを観測し、今は、本発明者は、1.5乃至2.5のみのHFOとpoly−Si間の選択的なエッチングを観測している。
【0018】
高いkの誘電体層130にパターンを転写するパターンエッチング処理は、BCl及び添加ガスを有する処理成分を導入することを有する。その添加ガスはパッシベーションガスとしての役割を果たすものであり、添加ガスは、エッチングが所望されない表面のパッシベーションを与える。それ故、パターンエッチング処理は、例えば、poly−Si
及びSiOのようなエッチングが意図されていない物質とHfOとの間の選択的エッチングにおいて改善することが可能である。
【0019】
添加ガスは、酸素含有ガス、窒素含有ガス、炭化水素ガス(Cで特徴付けられ、ここで、x及びyは1に等しいか又は1より大きい整数)又はそれらの2つ又はそれ以上の組み合わせを有することが可能である。例えば、酸素含有ガスは、O、NO、NO、NO、CO、CO又はそれらの2つ又はそれ以上の組み合わせを有することが可能である。更に、例えば、窒素含有ガスは、N、NH又はそれらの2つ又はそれ以上を有することが可能である。更に、炭化水素ガスは、C、CH、C、C、C、C、C、C、C、C10、C、C10、C、C10、C12又はそれらの2つ又はそれ以上を有することが可能である。処理成分は、希ガス(例えば、He、Ne、Ar、Kr、Xe)等の不活性ガスを更に有することが可能である。更なる詳細については、2006年9月12日に出願された“METHOD
AND SYSTEM FOR DRY ETCHING A HAFNIUM CONTAINING LAYER”という名称の米国特許出願公開第11/18,890号明細書に記載されていて、その文献の援用により、本明細書の説明の一部を代替する。
【0020】
一実施形態にしたがった、プラズマ処理チャンバ10と、プラズマ処理チャンバ10に結合されている任意の診断システム12と、任意の診断システム12及びプラズマ処理チャンバ10に結合されている制御器14とを有するプラズマ処理システム1について、図2に示している。制御器14は、ハロゲン含有ガスを有する処理成分及び化学式Cを有するフルオロカーボンガスの導入により生成されるプラズマを用いて金属窒化物層をエッチングするようになっている少なくとも1つの段階を有するプロセスレシピを実行し、ここで、上記のように、x及びzは1に等しく、yは0に等しいか又は0より大きい。更に、制御器14は、任意に、診断システム12から少なくとも1つの終了点信号を受け入れ、その処理についての終了点を正確に決定するようにその少なくとも1つの終了点信号を後処理するようになっている。代替として、制御器14は、その処理の終了点を設定するように所定の時間を用いる。例示としての実施形態においては、図2に示しているプラズマ処理システム1は、材料処理のためにプラズマを用いる。プラズマ処理システム1はエッチングチャンバを有することが可能である。
【0021】
図3は、他の実施形態にしたがったプラズマ処理システムを例示している。プラズマ処理システム1aは、プラズマ処理チャンバ10と、処理される基板25が取り付けられる基板ホルダ20と、真空排気システム30とを有する。基板25は、半導体基板、ウェーハ又は液晶ディスプレイであることが可能である。プラズマ処理チャンバ10は、基板25の表面に隣接する処理領域15におけるプラズマの生成を容易にすることが可能である。イオン化可能ガス又はガスの混合がガス注入システム(図示せず)を介して導入され
処理圧力は調整される。例えば、制御機構(図示せず)は、真空排気システム30の絞り弁を絞るように用いられることが可能である。プラズマは、所定の物質処理に特定の物質を生成する、及び/又は基板25の露出表面からの物質の除去を支援するように用いられることが可能である。プラズマ処理システム1aは、何れかのサイズの基板、例えば、200mmの基板、300mmの基板又はそれより大きい基板を処理することが可能である。
【0022】
基板25は、静電気的クランピングシステムを介して基板ホルダ20に取り付けられることが可能である。更に、基板ホルダ20は、種々のエッチング処理中、基板の温度を制御する温度制御システムを更に有することが可能である。例えば、チタン窒化物層等の金属窒化物層をエッチングするエッチング処理中、温度制御システムは、約30℃又はそれ以上、基板25の温度を高くすることができる。代替として、温度制御システムは、約50℃又はそれ以上、基板25の温度を高くする加熱システムを有する。代替として、温度制御システムは、約75℃又はそれ以上、基板25の温度を高くする加熱システムを有する。代替として、温度制御システムは、約100℃又はそれ以上、基板25の温度を高くする加熱システムを有する。代替として、温度制御システムは、約200℃又はそれ以上、基板25の温度を高くする加熱システムを有する。例えば、基板温度は、約50℃乃至約250℃の範囲内であることが可能であり、約50℃乃至約100℃の範囲内であることが可能である。
【0023】
更に、例えば、poly−Si層をエッチングするエッチング処理中、温度制御システムは、約100℃又はそれ以下に基板25の温度を高くする加熱システムを有する。更に、例えば、SiO層をエッチングするエッチング処理中、温度制御システムは、約20乃至20℃に基板の温度を維持する又は低くする冷却システムを有する。
【0024】
基板ホルダ20は、冷却システム、加熱システム又はそれらの両方を有する温度制御システムを有することが可能である。例えば、冷却システム又は加熱システムは、冷却しているときに熱交換システム(図示せず)に熱を移動し、基板ホルダ20から熱を受け入れる再循環流体流を有する、又は、加熱しているときに、熱交換システムからその流体流に熱を移動する。更に、例えば、冷却システム又は過熱システムは、加熱/冷却要素、例えば、基板ホルダ20内に位置付けられている抵抗加熱要素又は熱電子ヒータ/クーラを有することが可能である。
【0025】
更に、基板ホルダ20は、基板25と基板ホルダ20との間におけるガスギャップ熱伝導を改善するように裏側のガス供給システムを介して基板25の裏側への伝熱ガスの供給を容易にすることが可能である。そのようなシステムは、基板の温度制御が高温又は低温において必要とされるときに利用されることが可能である。例えば、裏側ガスシステムは、2ゾーンガス分配システムを有することが可能であり、裏側ガス(例えば、ヘリウム)圧力は、基板25の中央と端部との間で独立して変えられることが可能である。
【0026】
他の実施形態においては、加熱/冷却要素、例えば、抵抗加熱要素又は熱電子ヒータ/クーラは、プラズマ処理チャンバ10のチャンバ壁及びプラズマ処理システム1a内の何れかの他の構成要素に含まれることが可能である。
【0027】
図3に示している実施形態においては、基板ホルダ20は電極であって、その電極を介して、処理空間15における処理プラズマにRFパワーが結合される、電極を有することが可能である。例えば、基板ホルダ20は、RFジェネレータ40から任意のインピーダンス整合ネットワーク42を介して基板ホルダ20へのRFパワーの送信によりRF電圧において電気的にバイアスを掛けられることが可能である。そのRFバイアスは、プラズマを生成し、維持するように電子を加熱すること、シース内のイオンエネルギー分布関数に影響を与えること、又はそれらの両方の役割を果たすことが可能である。この構成においては、そのシステムは反応性イオンエッチング(RIE)リアクタとして動作し、チャンバは接地面としての役割を果たすことが可能である。RFバイアスについての代表的な周波数は0.1MHz乃至100MHzの範囲内であることが可能である。プラズマ処理についてのRFシステムについては当業者に知られている。
【0028】
更に、インピーダンス整合ネットワーク42は、反射パワーを減少させることによりプラズマ処理チャンバ10へのRFパワーの移動を改善する役割を果たす。整合ネットワークトポロジ(例えば、Lタイプ、タイプ、Tタイプ等)及び自動制御方法については、当業者に知られている。
【0029】
図3を更に参照するに、プラズマ処理システム1は、任意に、基板25に対向している上部電極52に結合されている直流(DC)電源50を有する。上部電極52は、電極プレートを有することが可能である。その電極プレートはシリコン含有電極プレートを有することが可能である。更に、電極プレートはドープされたシリコン電極プレートを有することが可能である。DC電源は可変DC電源を有することが可能である。更に、DC電源は両極性DC電源を有することが可能である。DC電源50は、DC電源50の極性、電流、電圧又はオン/オフ状態のモニタリング、調整又は制御、若しくはそれらの組み合わせを実行するシステムを更に有することが可能である。一旦、プラズマが生成されると、DC電源50は、バリスティック電子ビームの生成を容易にする。電子フィルタは、DC電源50からRF電力をデカップリングするように用いられることが可能である。
【0030】
例えば、DC電源50により電極52に印加されるDC電圧は、約−2000Vから約1000Vの範囲内であることが可能である。好適には、DC電圧の絶対値は約100Vに等しいか又はそれより大きい値を有し、更に好適には、DC電圧の絶対値は約500Vに等しいか又はそれより大きい値を有する。更に、DC電圧は負極性を有することは好ましいことである。更に、DC電圧は、上部電極52の表面において発生される自己バイアス電圧より大きい絶対値を有する負電圧であることが好ましい。基板ホルダ20に対向している上部電極52の表面はシリコン含有物質を有することが可能である。
【0031】
真空排気システム30は、最大5000l/sec(及び、それ以上)に排気速度を有することが可能であるターボ分子真空ポンプ(TWP)と、チャンバ圧力の絞り粗絞るゲートバルブとを有することが可能である。乾式プラズマエッチングのために用いられる従来のプラズマ処理装置において、1000乃至3000l/secのTMPを用いることが可能である。TMPは、代表的には、約50mTorr以下の低い圧力処理のために用いられることが可能である。高い処理圧力(即ち、約100mTorrより高い)については、機械式ブースタポンプ及び乾式粗引きポンプが用いられることが可能である。更に、チャンバ圧力をモニタリングする装置(図示せず)は、プラズマ処理チャンバ10に結合されていることが可能である。圧力測定装置は、例えば、MKS Instruments Inc(米国マサチューセッツ州Andover市)製の628B型バラトロン絶対容量圧力計であることが可能である。
【0032】
図3を尚も参照するに、プラズマ処理システム1aは、プラズマ処理システム1aに対して入力を伝達して、アクティブにし、そしてプラズマ処理システム1aからの出力をモニタするのに十分である制御電圧を生成することができるデジタルI/Oポート、メモリ及びマイクロプロセッサを有する制御器90を更に有する。更に、制御器90は、RFジェネレータ40、インピーダンス整合ネットワーク42、任意のDC電源50、ガス注入システム(図示せず)、真空排気システム30、裏側ガス供給システム(図示せず)、基板−基板ホルダ温度制御システム(図示せず)及び/又は静電気的クランピングシステム(図示せず)に結合され、それらと情報を交換することができる。メモリに記憶されているプログラムは、薄膜をエッチングする方法を実行するように処理レシピにしたがってプラズマ処理システム1aの上記の構成要素に対する入力をアクティブにするように用いられることが可能である。制御器90の一実施例は、Dell Corporation(米国テキサス州Austin市)製のDELL
PRECISION WORKSTATION 610(登録商標)である。
【0033】
制御器90は、プラズマ処理システム1aに対して局所的に位置付けられることが可能であり、又はインターネット又はイントラネットを介してプラズマ処理システム1aに対して遠隔的に位置付けられることが可能である。それ故、制御器90は、直接接続、イントラネット又はインターネットの少なくとも1つを用いてプラズマ処理システム1aとデータを交換することが可能である。制御器90は、顧客サイト(即ち、デバイスメーカ等)においてインターネットに結合されることが可能であり、又はベンダサイト(即ち、装置メーカ)にイントラネットで結合されることが可能である。更に、他のコンピュータ(即ち、制御器、サーバ等)は、直接接続、イントラネット又はインターネットの少なくとも1つを介してデータを交換するように制御器90にアクセスすることが可能である。
【0034】
図4に示している実施形態においては、プラズマ処理システム1bは、図2又は3の実施形態に類似するものであることが可能であり、更に、プラズマ密度を増加させることが可能である及び/又はプラズマ処理の均一性が改善されるように、固定式の、機械的な又は電気的の回転磁界システムを更に有することが可能である。更に、制御器90は、回転速度及び磁場強度を調節するように磁場システム60に結合されていることが可能である。回転磁場のデザイン及び実施については、当業者に知られている。
【0035】
図5に示している実施形態においては、プラズマ処理システム1は、図2又は図3の実施形態と類似することが可能であり、任意のインピーダンス整合ネットワーク72を介して上部電極52にRF電力を結合させるRFジェネレータ70を更に有することが可能である。上部電極52へのRF電力の適用のための代表的な周波数は約0.1MHz乃至約200MHzの範囲内にあることが可能である。更に、基板ホルダ20(又は、下部電極)への電力の適用のための代表的な周波数は約0.1MHz乃至約100MHzの範囲内にあることが可能である。例えば、上部電極52に結合されているRF周波数は、基板ホルダ20に結合されているRF周波数に比べて比較的高い周波数であることが可能である。更に、RFジェネレータ70から上部電極52へのRF電力は振幅変調されることが可能であり、RFジェネレータ40から基板ホルダ20へのRF電力は振幅変調されることが可能であり、又は、それら両方のRF電力が振幅変調されることが可能である。例えば、より高いRF周波数におけるRF電力は振幅変調される。更に、制御器90は、上部電極70へのRF電力の適用を制御するように、RFジェネレータ70及びインピーダンス整合ネットワーク72に結合されている。上部電極のデザイン及び実施については、当業者に知られている。
【0036】
図5を尚も参照するに、任意のDC電源50は、上部電極52に直接結合されることが可能であり、又は、インピーダンス整合ネットワーク72から上部電極52に伸びているRF送信線に結合されていることが可能である。電気的フィルタが、DC電源50からRF電力をデカップリングするように用いられることが可能である。
【0037】
図6に示している実施形態においては、プラズマ処理システム1dは、例えば、図2、3及び4の実施形態と類似していて、任意のインピーダンス整合ネットワーク84を介してRF電力がRFジェネレータ82に結合される誘導コイル80を更に有することが可能である。RF電力は、誘導コイル80から誘電体ウィンドウ(図示せず)を介してプラズマ処理領域15に誘導的に結合されている。誘導コイル80へのRF電力の適用のための代表的な周波数は約10MHz乃至約100MHzの範囲内であることが可能である。同様に、基板ホルダ20(又は、下部電極)へのRF電力の適用のための代表的な周波数は約0.1MHz乃至約100MHzの範囲内であることが可能である。更に、溝付きファラデーシールド(図示せず)は、誘導コイル80とプラズマとの間の容量結合を減少させるように用いられることが可能である。更に、制御器90は、誘導コイル80への電力の適用を制御するように、RFジェネレータ82及びインピーダンス整合ネットワーク84に結合されている。代替の実施形態においては、誘導コイル80は、変圧器結合プラズマ(TCP)リアクタにおけるように、上記からのプラズマ処理領域15との通信状態にある“螺旋状”コイル又は“パンケーキ状”コイルであることが可能である。誘導製結合プラズマ(IPC)源又は変圧器結合プラズマ(TCP)源のデザイン及び実施については、当業者に知られている。
【0038】
代替として、プラズマは、電子サイクロトロン共鳴(ECR)を用いて生成されることが可能である。他の実施形態においては、プラズマは、ヘリコン波を出射することにより生成される。他の実施形態においては、プラズマは、伝搬する表面波により生成される。上記の各々のプラズマ源については、当業者に知られている。
【0039】
図7に示している実施形態においては、プラズマ処理システム1eは、例えば、図3、4及び5の実施形態に類似していて、他の任意のインピーダンス整合ネットワーク46を介して基板ホルダ20にRF電力を結合させる第2RFジェネレータ44を更に有することが可能である。基板ホルダ20へのRF電力の適用のための代表的な周波数は、第1RFジェネレータ40、第2RFジェネレータ又はそれらの両方について、約0.1MHz乃至約200MHzの範囲内であることが可能である。第2RFジェネレータ44についてのRF周波数は、第1RFジェネレータ40についてのRF周波数に比べて比較的高いことが可能である。更に、RFジェネレータ40から基板ホルダ20へのRF電力は振幅変調されることが可能であり、RFジェネレータ44から基板ホルダ20へのRF電力は振幅変調されることが可能であり、又は両方のRF電力が振幅変調されることが可能である。例えば、より高いRF周波数におけるRF電力が振幅変調される。更に、制御器90は、基板ホルダ20へのRF電力の適用を制御するように、第2RFジェネレータ44及びインピーダンス整合ネットワーク46に結合されている。基板ホルダについてのRFシステムのデザイン及び実施については、当業者に知られている。
【0040】
以下の説明においては、プラズマ処理装置を用いて金属窒化物層をエッチングする方法について説明する。例えば、プラズマ処理装置は、図2乃至7及びそれら組み合わせにおいて説明しているように、種々の要素を有することが可能である。
【0041】
一実施形態においては、チタン窒化物層のような金属窒化物層をエッチングする方法は、ハロゲン含有ガスを有する処理成分及び化学式Cを有するフルオロカーボンガスを用いる段階を有し、ここで、x及びzは1に等しく、yは0に等しいか又は0より大きい。ハロゲン含有ガスは、例えば、Cl、HBr、Bcl又はそれらの2つ又はそれ以上の組み合わせを有することが可能である。更に、例えば、フルオロカーボンガスは、CF、CHF、CH又はそれらの2つ又はそれ以上の組み合わせを有することが可能である。処理成分は、希ガス(例えば、He、Ne、Ar、Kr、Xe)のような不活性ガスを更に有することが可能である。
【0042】
例えば、処理空間は、約5乃至約1000mTorrのチャンバ圧力を有することが可能であり、ハロゲン含有ガスの処理ガス流量は約1乃至約500sccmの範囲内であり、フルオロカーボン(C)の処理ガス流量は約1乃至約500sccmの範囲内であり、任意の不活性処理ガスの流量は約0乃至約500sccmの範囲内であり、上部電極(UEL)(例えば、図5の要素52)のRFバイアスは約0乃至約2000Wの範囲内であり、そして、下部電極(LEL)(例えば、図5の要素20)のRFバイアスは約10乃至約1000Wの範囲内である。また、上部電極バイアス周波数は、約0.1MHz乃至約200MHzの範囲内、例えば、約60MHzであることが可能である。更に、下部電極のバイアス周波数は、約0.1MHz乃至約100MHzの範囲内、例えば、2MHzであることが可能である。
【0043】
一実施形態においては、図5に示すプラズマ処理装置のようなプラズマ処理装置を用いるチタン窒化物層をエッチングする方法が提供される。しかしながら、説明している方法は、この例示としての説明により範囲を限定されるものではない。Cl及びCFを有する処理成分を用いることにおいて、図8Aは、全流量(即ち、Clの流量及びCFの流量)に対するClの量への、チタン窒化物とポリシリコンとの間のエッチング選択性(即ち、ポリシリコンのエッチング速度に対するチタン窒化物のエッチング速度の比)依存性について示している。約65%乃至100%の範囲内のClの相対的量について、各々のエッチング選択性は、Clの相対的量が減少する(CFが増加する)につれて、1より僅かに大きい値の方に僅かに高くなる。
【0044】
相対的流量は例外として、図8Aについての残りの処理条件は、上部電極(UEL)のRF電力(W)は約200Wであり、下部電極(LEL)のRF電力(W)は約25Wであり、圧力(p;mTorr)は約10mTorrであり、基板温度(T;℃)は約200℃であるように、一定に維持される。
【0045】
他の実施例においては、図5に示すプラズマ処理装置のようなプラズマ処理装置を用いるチタン窒化物層のエッチング方法が提供される。しかしながら、説明している方法は、この例示としての説明により制限されるものではない。HBr又はCl及びCHFを有する処理成分を用いることにおいて、図8Bは、全流量(即ち、BClの流量及びCHFの流量)に対するBClの量(図8Bにおける三角形を参照されたい)への、全流量(即ち、HBrの流量及びCHFの流量)に対するHBrの量(図8Bにおける四角形を参照されたい)への、そして全流量(即ち、Clの流量及びCHFの流量)に対するClの量(図8Bにおける円形を参照されたい)へのチタン窒化物とポリシリコンとの間のエッチング選択性(即ち、ポリシリコンのエッチング速度に対するチタン窒化物のエッチング速度の比)依存性を示している。図8Bは、チタン窒化物とポリシリコンとの間のエッチング選択性における最も大きい改善がBCl及びCHFを有する処理成分を使用することにより得られることを示している。例えば、BClの相対量が約100%から約80%まで減少する(CHFの相対量は増加する)につれて、各々のエッチング選択性は、約2.2の値から約3.6の値まで高くなる(小さい値に対して約65%高くなる)。それ故、金属窒化物層と多結晶シリコン層との間のエッチング選択性は、約3対1に等しいか又はそれより大きくなることが可能である。Cl又はHBrが用いられるとき、選択性は変化する。しかしながら、選択性における変化はあまり目立たない。
【0046】
相対的流量は例外として、図8Bについての残りの処理条件は、上部電極(UEL)のRF電力(W)は約200Wであり、下部電極(LEL)のRF電力(W)は約25Wであり、圧力(p;mTorr)は約10mTorrであり、基板温度(T;℃)は約200℃であるように、一定に維持される。
【0047】
ここで、図8Cを参照するに、チタン窒化物(TiN)、ポリシリコン(poly−Si)及び(熱)シリコン酸化物(Th−ox)のエッチング速度(A/min)が、Cl及びCHFを用いる処理成分について与えられる。Clの相対量が約100%から約80%に減少する(CHFの相対量は増加する)につれて、TiNのエッチング速度はかなり大きくなる一方、ポリシリコン(poly−Si)及び(熱)シリコン酸化物(Th−ox)のエッチング速度は僅かな変化を示す。その結果、ポリシリコンに対するチタン窒化物のエッチング選択性(図8Dに示す)及びシリコン酸化物に対するチタン窒化物のエッチング選択性(図8Dに示す)は、Clの相対量における減少(CHFの相対量における増加)につれて、増加する。
【0048】
上記の処理条件の各々についての他の処理条件は、UEL温度(例えば、図5における電極52)は約80℃であり、チャンバ壁温度は約50℃であることを含む。
【0049】
図9は、他の実施形態にしたがったプラズマ処理システムにおける基板における金属窒化物層のエッチング方法についてのフローチャートである。手法400は、プラズマ処理システムにおいて金属窒化物層を有する基板を備える段階(410)から開始される。金属窒化物層は、例えば、チタン窒化物層を有することが可能である。プラズマ処理システムは、例えば、図2乃至7に示しているシステムの何れか又はそれらの組み合わせを有することが可能である。
【0050】
ボックス420においては、基板温度は処理温度に対して高くされる。基板温度は、約30℃又はそれ以上、温度を高くされることが可能である。代替として、基板温度は、約50℃又はそれ以上、温度を高くされることが可能である。代替として、基板温度は、約70℃又はそれ以上、温度を高くされることが可能である。代替として、基板温度は、約100℃又はそれ以上、温度を高くされる、更に約200℃又はそれ以上、温度を高くされることが可能である。例えば、基板温度は、約50℃乃至約250℃の範囲内であることが可能であり、約50℃乃至約100℃の範囲内であることが可能である。
【0051】
ボックス430においては、ハロゲン含有ガス及び化学式Cを有するフルオロカーボン含有ガスを有する処理成分であって、ここで、x及びzは1に等しく、yは0に等しいか又は0より大きい、処理成分がプラズマ処理システムに導入される。例えば、ハロゲン含有ガスはCl、HBr、BCl又はそれらの2つ又はそれ以上を有する。更に、例えば、フルオロカーボン含有ガスはCF、CHF、CH又はそれらの2つ又はそれ以上を有する。処理成分は、希ガス(例えば、He、Ne、Ar、Kr、Xe)のような不活性ガスを更に有することが可能である。
【0052】
ボックス440においては、プラズマは、プラズマ処理システムにおいて処理成分から生成される。
【0053】
ボックス450においては、金属窒化物層を有する基板は、金属窒化物層のパターニングエッチングを行うように、ボックス440において生成されたプラズマに対して晒される。
【0054】
本発明の特定の実施形態のみについて上で詳述しているが、当業者は、本発明の新規な教示及び有利点から実質的に逸脱することなく、多くの変形が実施形態において可能であることが容易に理解できるであろう。それ故、それらの変形全てが、本発明の範囲内に網羅されるように意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1A】実施形態にしたがって積層膜をパターンエッチングする手法についての模式図である。
【図1B】実施形態にしたがって積層膜をパターンエッチングする手法についての模式図である。
【図1C】実施形態にしたがって積層膜をパターンエッチングする手法についての模式図である。
【図2】他の実施形態にしたがったプラズマ処理システムの模式図である。
【図3】他の実施形態にしたがったプラズマ処理システムの模式図である。
【図4】他の実施形態にしたがったプラズマ処理システムの模式図である。
【図5】他の実施形態にしたがったプラズマ処理システムの模式図である。
【図6】他の実施形態にしたがったプラズマ処理システムの模式図である。
【図7】他の実施形態にしたがったプラズマ処理システムの模式図である。
【図8A】金属窒化物層をエッチングする例示としてのデータを示す図である。
【図8B】金属窒化物層をエッチングする例示としてのデータを示す図である。
【図8C】金属窒化物層をエッチングする例示としてのデータを示す図である。
【図8D】金属窒化物層をエッチングする例示としてのデータを示す図である。
【図8E】金属窒化物層をエッチングする例示としてのデータを示す図である。
【図9】実施形態にしたがったプラズマ処理システムにおける基板の金属窒化物層をエッチングする方法を示す図である。
【符号の説明】
【0056】
1 プラズマ処理システム
1a プラズマ処理システム
10 プラズマ処理チャンバ
12 診断システム
14 制御器
15 処理空間
20 基板ホルダ
40 第1RFジェネレータ
42 インピーダンス整合ネットワーク
44 第2RFジェネレータ
46 インピーダンス整合ネットワーク
50 直流電源
52 上部電極
70 RFジェネレータ
90 制御器
100 積層膜
110 基板
120 界面層
130 誘電体層
140 金属含有層
150 ポリシリコン層
160 ハードマスク層
170 反射防止コーティング(ARC)層
180 マスク層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板において金属含有層をエッチングする方法であって:
プラズマ処理システムにおいて金属窒化物層を有する前記基板を備える段階;
前記基板の温度を約30℃以上高くする段階;
前記プラズマ処理システムにハロゲン含有ガス及びフルオロカーボンガスを有する処理成分を導入する段階であって、前記フルオロカーボンガスは化学式Cを有し、ここで、x及びzは1に等しいか又は1より大きく、yは0に等しいか又は0より大きい、段階;
前記プラズマ処理システムにおいて前記処理成分からプラズマを生成する段階;並びに
前記金属窒化物層をエッチングするように前記プラズマに前記基板を晒す段階;
を有する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記基板を備える前記段階は、チタン窒化物層を有する基板を備える段階を更に有する、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、前記処理成分を導入する前記段階は、不活性ガスを導入する段階を更に有する、方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法であって、前記不活性ガスを導入する前記段階は、貴ガスを導入する段階を有する、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、前記ハロゲン含有ガスを導入する前記段階は、Cl、HBr、BCl若しくはそれらの2つ又はそれ以上を導入する段階を有する、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、前記フルオロカーボンガスを導入する前記段階は、CF、CHF、CH若しくはそれらの2つ又はそれ以上を導入する段階を有する、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、前記処理成分を導入する前記段階は、Cl、HBr、BCl若しくはそれらの2つ又はそれ以上、及びCHFを導入する段階を有する、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、前記処理成分を導入する前記段階は、BCl及びCHFを導入する段階を有する、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、基板を備える前記段階は、前記金属窒化物層の下にハフニウム含有層を有する基板を備える段階を有する、方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、ハフニウム含有層を有する基板を備える前記段階は、前記ハフニウム含有層の下にSiO層を有する基板を備える段階を有する、方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法であって、基板を備える前記段階は、前記金属窒化物層の上にポリシリコン層を有する基板を備える段階を有する、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、前記処理成分を導入する前記段階は、BCl及びCHFを導入する段階であって、前記BCl及びCHF間の流量比は約50%乃至約95%の範囲内にある、方法。
【請求項13】
請求項11に記載の方法であって、前記処理成分を導入する前記段階は、BCl及びCHFを導入する段階であって、前記BCl及びCHF間の流量比は約75%乃至約85%の範囲内にある、方法。
【請求項14】
請求項11に記載の方法であって、前記処理成分を導入する前記段階は、BCl及びCHFを導入する段階であって、パターンのエッチングを容易にするように前記プラズマに前記基板を晒す段階は、前記金属窒化物層と、約3乃至1に等しい又は約3乃至1より大きい前記多結晶シリコン層との間のエッチング選択性を得る段階を有する。方法。
【請求項15】
請求項1に記載の方法であって、前記温度を高くする段階は、約30℃及びそれ以上に前記温度を高くする段階を有する、方法。
【請求項16】
請求項1に記載の方法であって、前記温度を高くする段階は、約50℃及びそれ以上に前記温度を高くする段階を有する、方法。
【請求項17】
請求項1に記載の方法であって、前記プラズマを生成する段階は、前記プラズマに電力を容量結合する段階、前記プラズマに誘導結合する段階、又はそれら両方を行う段階を有する、方法。
【請求項18】
請求項1に記載の方法であって、前記プラズマを生成する段階は、前記基板が置かれている基板ホルダに高周波(RF)電力を結合する段階を有する、方法。
【請求項19】
請求項1に記載の方法であって、前記プラズマを生成する段階は、前記基板が置かれている基板ホルダに対向して位置付けられている電極に高周波(RF)電力を結合する段階を有する、方法。
【請求項20】
請求項1に記載の方法であって、前記基板は、前記金属窒化物層の上のパターンを規定するマスク層を有し、前記基板を晒す前記段階は前記パターンを前記金属窒化物層に対してエッチングにより形成する段階を有する、方法。
【請求項21】
基板において金属窒化物層をエッチングするプラズマ処理システムであって:
前記金属窒化物層をエッチングするように、プラズマの生成を容易にするプラズマ処理チャンバ;
前記プラズマ処理チャンバに結合され、前記プラズマ処理チャンバにBClを導入するようになっている第1ガス供給システム;
前記プラズマ処理チャンバに結合され、前記プラズマ処理システムにフルオロカーボンガスを導入するようになっている第2ガス供給システム; 及び
前記プラズマ処理チャンバに結合されている制御器であって、前記第1ガス供給システム及び前記第2ガス供給システムは、
前記プラズマ処理チャンバにBClを前記プラズマ処理チャンバに導入する段階であって、化学式Cを有する前記フルオロカーボンガスを導入する段階であり、ここで、x及びzは1に等しいか又は1より大きく、yは0に等しいか又は0より大きく、前記制御器は所定の流量で前記BCl及びフルオロカーボンガスを導入する、段階;
を有するプラズマ処理システム。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−244479(P2008−244479A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−74097(P2008−74097)
【出願日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】