説明

電気コネクタ

【課題】簡易な構成で、相手方コネクタとの嵌合時における変形を防止して電気的な接続信頼性を向上させるとともに、薄型化又は小型化を良好に図ることを可能とする。
【解決手段】絶縁ハウジング21及び導電性シェル24の一方の開口端縁部21bに嵌合方向に突出する係合突起部21cを設け、他方の開口端縁部24bに前記係合突起部21bを嵌合方向に挿通させる係止穴部24cを設けて、係止穴部24c内に係合突起部21cを挿通させるという簡易な作業により絶縁ハウジング21と導電性シェル24とを嵌合方向と直交する方向に固定し、同方向における剛性を大幅に高めるとともに、絶縁ハウジング21と導電性シェル24との固定機構を絶縁ハウジング21の内部側に突出させないようにして低背化及び狭ピッチ化を可能とする構成としたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、相手方コネクタと嵌合されることにより同軸ケーブル等の信号伝送媒体を電気接続する構成になされた電気コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に各種電気機器等においては、同軸ケーブル等からなる信号伝送媒体の端末部分を印刷配線基板に接続するなどの目的のために電気コネクタが広く用いられている。電気コネクタは、例えば信号伝送媒体が接続される第1コネクタと、印刷配線基板上に実装される第2コネクタとから構成されており、まず第1コネクタの後端縁部分に同軸ケーブル等の信号伝送媒体が接続され、その後に、当該第1コネクタの前端部分に設けられた嵌合用突部が、第2コネクタの嵌合用開口部に内部に向かって挿入され、それによって両コネクタどうしの嵌合が行われる構成になされている。
【0003】
ところが、そのような両コネクタどうしを嵌合させるにあたっては、同軸ケーブル等からなる信号伝送媒体を作業者が把持して組立作業を行ってしまうことがある。そのような信号伝送媒体を介在した、いわゆる煽りの嵌合動作が行われると、第2コネクタの内部に挿入されている第1コネクタの前端部分が上下方向に移動し、それによって第2コネクタの導電コンタクトや絶縁ハウジングが上下方向に変位して、導電コンタクトの電気的な接続性が阻害されるおそれがある。また、そのような煽りの動作によって、絶縁ハウジングの嵌合用開口部が、特に長手方向の略中央部分において厚さ方向に拡大されてしまい、本来は薄型平面状に形成されていた絶縁ハウジングや導電性シェルが、アーチ状に膨らんだ形状に変形されて薄型化に反するものとなってしまうおそれがある。
【0004】
さらに、絶縁ハウジング内に配置された導電コンタクトが、例えば片持ち状に取り付けられた構成になされている場合には、上述したように第2コネクタの内部に第1コネクタの前端突部が挿入された際に、その第1コネクタの前端突部によって第2コネクタの導電コンタクトが絶縁ハウジングの片側壁面に押し付けられるように変位させられることとなる。その結果、上述した場合と同様に、第2コネクタの導電コンタクトや絶縁ハウジングが上下方向に変形してしまい、導電コンタクトの電気的な接続性が阻害されたり、絶縁ハウジングの変形の分だけ厚さ方向の寸法が拡大して薄型化が図れなくなってしまうおそれがある。
【0005】
このような問題は、特に、電気コネクタの全体が薄型化されることにより絶縁ハウジングの剛性が低下している場合や、信号伝送媒体の多極配列方向の長さが大きくなっている場合に、絶縁ハウジングの拡大変形として顕著に現れることとなり、電気コネクタの薄型化・低背化にとって重要な解決課題となっている。
【0006】
一方、絶縁ハウジングを覆う導電性シェルは、絶縁ハウジングに対して圧入や嵌合により装着されている。そして、下記の引用文献に開示されている従来の電気コネクタでは、絶縁ハウジングに対する導電性シェルの固定機構が絶縁ハウジングの内部側に突出するように設けられているため、その固定機構が設けられている分だけ、絶縁ハウジングの厚さが拡大されてしまったり、絶縁ハウジング内における信号線の配置ピッチを広げざるを得なくなっている。
【0007】
【特許文献1】特開2007−193949号公報
【特許文献2】特開2002−15818号公報
【特許文献3】特開平5−205831号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで本発明は、簡易な構成で、相手方コネクタとの嵌合時における変形を防止して電気的な接続信頼性を向上させるとともに、薄型化又は小型化を良好に図ることができるようにした電気コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため本発明では、絶縁ハウジングに形成された嵌合用開口部を通して相手方コネクタが適宜の嵌合方向に挿入される構成になされたものであって、前記絶縁ハウジングの嵌合用開口部を形成している開口端縁部の外表面に沿って、当該絶縁ハウジングを覆う導電性シェルの開口端縁部が延在するように配置された電気コネクタにおいて、前記絶縁ハウジング及び導電性シェルのいずれか一方の開口端縁部に、前記相手方コネクタとの嵌合方向に沿って突出する係合突起部が設けられているとともに、前記絶縁ハウジング及び導電性シェルのいずれか他方の開口端縁部に、前記係合突起部を前記嵌合方向に挿通させる係止穴部が設けられたものであって、前記係止穴部内に前記係合突起部が挿通されることによって前記絶縁ハウジングと導電性シェルとが、前記相手方コネクタとの嵌合方向と直交する方向に固定された構成が採用されている。
【0010】
このような構成を有する電気コネクタによれば、絶縁ハウジング及び導電性シェルに設けられた係止穴部と係合突起部とを単に挿通させるという簡易な作業によって、それらの絶縁ハウジングと導電性シェルとが両コネクタの嵌合方向と直交する方向に固定されることとなり、同方向における剛性が大幅に高められることから、相手方コネクタとの嵌合時における絶縁ハウジング及び導電性シェルの変形が良好に防止されるようになっている。さらに、絶縁ハウジングに対する導電性シェルの固定機構が、開口端縁部に配置されていることにより絶縁ハウジングの内部に突出しなくなるため、その分、全体の低背化及び信号線の狭ピッチ化が可能となる。
【0011】
このときの本発明における前記係合突起部は、前記絶縁ハウジングの嵌合用開口部を形成している開口端縁部に形成されているとともに、前記係止穴部が、前記導電性シェルの開口端縁部に形成された構成とすることが可能である。
【0012】
また本発明においては、前記相手方コネクタが嵌合された際に、前記導電性シェルの開口端縁部の外側表面に前記相手方コネクタの導電性シェルが接触する構成になされたものであって、両コネクタの導電性シェルどうしが、嵌合方向と直交する方向に重なり合うように配置される構成とすることが望ましい。同様に本発明においては、前記嵌合方向と直交する方向に固定された絶縁ハウジング及び導電性シェルの両開口端縁部が、前記相手方コネクタの導電性シェルと絶縁ハウジングとの間に挟み込まれるように構成されていることが望ましい。
【0013】
このような構成を有する電気コネクタによれば、相手方コネクタの導電性シェルによって絶縁ハウジング及び導電性シェルが嵌合方向と直交する方向に押さえ込まれることとなり、嵌合時における絶縁ハウジング及び導電性シェルの変形がさらに良好に防止されるとともに、重合された導電性シェルによって伝送信号に対するシールド性の向上が図られるようになっている。
【0014】
また本発明は、前記絶縁ハウジングに形成された嵌合用開口部を通して相手方コネクタの前端突部が内部に挿入される構成になされたものであって、前記相手方コネクタの前端突部が、前記絶縁ハウジングの内部に配置された導電コンタクトの接点部に対して嵌合方向と直交する方向に圧接することにより前記導電コンタクトが変位し、その導電コンタクトの変位に伴って、前記絶縁ハウジング及び導電性シェルの両開口端縁部が押し広げられるように付勢される構成に好適に適用することが可能である。例えば、そのときの前記導電コンタクトは、前記接点部を自由端に備えた片持ち構造にて取り付けられていることが可能である。
【0015】
このような構成を有する電気コネクタによれば、相手方コネクタの嵌合時に導電コンタクトが嵌合方向と直交する方向に変位する構成を備えている場合であっても、その導電コンタクトの変位に基づく絶縁ハウジング及び導電性シェルの変形が良好に防止されるようになっている。
【発明の効果】
【0016】
以上述べたように本発明にかかる電気コネクタは、絶縁ハウジング及び導電性シェルのいずれか一方の開口端縁部に嵌合方向に突出する係合突起部を設けるとともに、絶縁ハウジング及び導電性シェルのいずれか他方の開口端縁部に、前記係合突起部を嵌合方向に挿通させる係止穴部を設け、その係止穴部内に係合突起部を挿通させるという簡易な作業によって絶縁ハウジングと導電性シェルとを嵌合方向と直交する方向に固定し、同方向における剛性を大幅に高めるとともに、絶縁ハウジングと導電性シェルとの固定機構を絶縁ハウジングの内部側に突出させないようにして低背化及び狭ピッチ化を可能とする構成としたものであるから、簡易な構成で、相手方コネクタとの嵌合時における変形を防止して電気的な接続信頼性を向上させるとともに、薄型化又は小型化を良好に図ることができ、小型・低廉で、かつ信頼性の高い電気コネクタを容易に得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、複数本の同軸ケーブルを印刷配線基板側に接続する電気コネクタに本発明を適用した場合の実施形態に関する説明を図面に基づいて詳細に行う。
【0018】
[コネクタ組立体について]
まず、図1及び図2に表された本発明の一実施形態にかかる電気コネクタの組立体は、同軸ケーブルSCの端末部分が連結されたプラグコネクタ1と、図示を省略した印刷配線基板上に実装されるリセプタクルコネクタ2とからなる水平嵌合型のコネクタ組立体を構成している。すなわち、本発明でいう相手方コネクタとしてのプラグコネクタ1が、リセプタクルコネクタ2に対して略水平方向に対向配置された状態で、印刷配線基板(図2中の二点鎖線参照)の表面に沿って上記プラグコネクタ1が近接するように移動され、リセプタクルコネクタ2に設けられた嵌合用開口部に対して、上記プラグコネクタ1の前端部分に設けられた嵌合突部が図3のように差し込まれ、それら両コネクタ1,2どうしの嵌合が行われるようになっている。
【0019】
このように本実施形態では、プラグコネクタ1を差し込む方向、及びその反対方向に抜き出す方向は、印刷配線基板の表面が延在する方向にほぼ一致しているが、以下において印刷配線基板の表面が延在する方向を水平方向とし、それに直交する方向を上下方向とする。また、プラグコネクタ1においては、当該プラグコネクタ1を相手方のリセプタクルコネクタ2に差し込む方向を前方向とし、その反対方向に抜き出す方向を後方向とする。また、相手方のリセプタクルコネクタ2においては、当該リセプタクルコネクタ2から上記プラグコネクタ1を抜き出す方向を前方向とし、その反対方向を後方向とする。
【0020】
ここで、図4及び図5にも示されているように前記プラグコネクタ1の後方側の端縁部(以下、後端縁部という。)には、多極状に並列するように配列された複数本の同軸ケーブルSCの端末部分が連結されている。その同軸ケーブルSCの端末部分には、被覆材が皮剥きされることによってケーブル中心導体(信号線)SCa及びケーブル外部導体(シールド線)SCbが同軸状をなすように露出されており、当該同軸ケーブルSCの中心軸線に沿うようにして配置されたケーブル中心導体SCaが、後述するプラグコネクタ1における信号伝送用の導電コンタクト(導電端子)12に接続されることによって信号回路が構成されるようになっている。
【0021】
また、上記ケーブル中心導体SCaの外周側を取り囲むように配置されたケーブル外部導体SCbは、グランド部材を構成している上部グランドバーGUと下部グランドバーGDとの間において上下に挟持されるように配置されており、半田付けやカシメや圧接等により接続されることによりグランド回路が構成されるようになっている。これら上部グランドバーGU及び下部グランドバーGDは、多極配列方向に沿って長尺状に延在する細長の帯板状部材から形成されており、上述した同軸ケーブルSCの多極配列されたケーブル外部導体(シールド線)SCbの上下各面に沿うように載置された状態で長尺状の半田材等を用いて一括接続されている。これらの両グランドバーGU,GDは、後述する導電性シェル等を介してグランド接続される構成になされている。
【0022】
[絶縁ハウジングについて]
一方、前記プラグコネクタ1及びリセプタクルコネクタ2の両コネクタは、細長状の絶縁部材から形成された絶縁ハウジング11,21をそれぞれ備えている。それらの絶縁ハウジング11,21は、上述した同軸ケーブルSCの多極並列方向である長手方向に沿って細長状に延在する中空状筐体をなすように形成されている。そして、相手方コネクタであるプラグコネクタ1側の絶縁ハウジング11の前端部分には、後述するように長手方向に延在する細長板状の嵌合突部11bが設けられている。
【0023】
すなわち、そのプラグコネクタ1側に設けられた絶縁ハウジング11は、当該プラグコネクタ1の内部側に配置された本体支持部11aと、その本体支持部11aから前方外方に向かって延出する嵌合突部11bとを一体的に備えている。そして、上記絶縁ハウジング11の本体支持部11aの上表面には、後述する導電コンタクト12の後方側部分、及び上述した同軸ケーブルSCとの接続構成部分が配置されている。
【0024】
また、上述した絶縁ハウジング11の前方側に突出するように設けられた嵌合突部11bは、当該絶縁ハウジング11の前端部分を構成する薄厚平板状部材からなり、両コネクタ1,2どうしを嵌合させる際に、前記リセプタクルコネクタ2に対して最初に挿入される部分となっている。そして、その嵌合突部11bの前端部分には、前記両コネクタ1,2どうしの嵌合の円滑化を図るための先端ガイド表面11cが設けられている。この先端ガイド表面11cは、前記両コネクタ1,2どうしの嵌合時に、相手方コネクタとしてのリセプタクルコネクタ2の導電コンタクト22に接触する略平坦面状の傾斜面から構成されている。
【0025】
一方、図6及び図7にも示されているように、前記リセプタクルコネクタ2側の絶縁ハウジング21の前端部分には、同じく長手方向に延在する細長状空間からなる嵌合用開口部21aが形成されている。この嵌合用開口部21aの上縁部分は、絶縁ハウジング21の前端側端面に形成された開口端縁部21bにより略水平方向に仕切られるように画設されており、両コネクタ1,2どうしの嵌合が行われる際には、上述したプラグコネクタ1側の嵌合突部11bが、当該リセプタクルコネクタ2側の嵌合用開口部21aの内部に向かって略水平に挿入されるようになっている。
【0026】
[導電コンタクトについて]
さらに、前記絶縁ハウジング11,21には、長手方向(図2の紙面垂直方向)に沿って多数の導電コンタクト(導電端子)12,22が適宜のピッチ間隔で多極配列されている。図2に表された各導電コンタクト12,22は、信号伝送用として構成されたものであるが、グランド接続用に構成することも可能である。これら複数体の導電コンタクト12,22の各々は、上述した多極配列方向(コネクタ長手方向)に隣接するものどうしが略同一の材質によって略同一の形状をなすように形成されており、絶縁ハウジング11,21に対して例えばインサート成形によって埋設されたり、圧入されたりして配置されている。
【0027】
すなわち、上述したプラグコネクタ1側に設けられた導電コンタクト12は、前記絶縁ハウジング11の上表面に沿って略水平に延在するように配置されており、その延在方向の途中部位に設けられた段差部より後方側に延在する後方側延在部分が、前記絶縁ハウジング11の本体支持部11aの上表面側に配置されている。この導電コンタクト12の後方側延在部分には、前述した同軸ケーブルSCのケーブル中心導体(信号線)SCaが上方側から載置するように当接された状態で半田接合されている。この複数体のケーブル中心導体SCaと導電コンタクト12との半田接合も一括的に行われる。
【0028】
一方、上述した導電コンタクト12の段差部より前方側に延在している前方側延在部分を構成している端子電極部12aは、前記絶縁ハウジング11の前端部分を構成するように設けられた嵌合突部11bの上表面に配置されている。これらの端子電極部12aは、前述した絶縁ハウジング11の嵌合突部11bの上表面に適宜のピッチをもって多極状をなすように配置されている。
【0029】
また、その導電コンタクト12の前方側延在部分には、上述したリセプタクルコネクタ2側に対して電気的に接触される接点凹部12bが設けられている。さらに、その導電コンタクト12の端子電極部12aから先端側(図5左方側)に向かう先端部分は段差状をなすように延出している。この先端段差部は、下方側に一段だけ折り曲げられて先端側に延出する形状を有しており、前述した絶縁ハウジング11に設けられた嵌合突部11bの先端部分の内部側に埋設された構成になされている。
【0030】
一方、リセプタクルコネクタ2の絶縁ハウジング21に装着された導電コンタクト(導電端子)22は、その後端部分(図2の左端部分)に側面略逆L字状をなす半田接続部22aが設けられている。この半田接続部22aは、実際の使用時に前述した印刷配線基板(図2及び図3中の二点鎖線参照)上の信号導電路又はグランド導電路に載置されてから一括的に半田接合される。
【0031】
さらに、上記導電コンタクト(導電端子)22は、上述した後端側の半田接続部22aから前方に向かって片持ち状をなすように延出している。より具体的には、当該導電コンタクト22は、前記後端側半田接続部22aから略垂直上方に立ち上げられており、その立ち上がり上端部から前方側(図2の右方側)に向かって片持ち状に延在している。そして、その導電コンタクト22の前方側先端部分に、下方側に向かって逆山形状に張り出す接点凸部22bが設けられている。この導電コンタクト22に設けられた接点凸部22bは、上述したプラグコネクタ1に対する当接受部を構成するように設けられたものであって、当該接点凸部22bの下端側頂部は、前述したようにプラグコネクタ1がリセプタクルコネクタ2に嵌合されたときに、プラグコネクタ1側の導電コンタクト12に設けられた接点凹部12bに対してバネ弾性的に接触されるように構成されている。このような接触関係によって前記両接点部12b,22bどうしの電気的な接続が行われるようになっている。
【0032】
[導電性シェルについて]
一方、前記プラグコネクタ1及びリセプタクルコネクタ2の各絶縁ハウジング11,21における外表面のうちの上下両表面は、薄板状金属部材からなる導電性シェル14及び24によりそれぞれ覆われている。これらの導電性シェル14,24は、薄板状金属部材を適宜の形状に折曲形成したものであって、各コネクタに伝送信号に対するシールド性を持たせるとともに、グランド回路の一部を構成するように装着されている。このグランド回路を構成する導電性シェル14及び24は、前記両コネクタ1,2どうしを嵌合させる際において最初に電気的な接続が行われる部分である。
【0033】
相手側コネクタとしてのプラグコネクタ1側に設けられた導電性シェル14は、前述した同軸ケーブルSCに対して両グランドバー(グランド部材)GU,GDが半田接合された後に、前記絶縁ハウジング11に対して上下両側から被せるようにして装着されているが、本実施形態における導電性シェル14の下半側部分は、インサート成形により絶縁ハウジング11と一体的に成形されている。この導電性シェル14の上面側には、多極配列方向であるコネクタ長手方向に沿って複数体のグランド接続舌片14aが切欠き形成されている。それらの各グランド接続舌片14aは、片持ちの板バネ状をなして斜め下方側に延在するように切り起こされており、前述した上部グランドバーGUの上面側に対して半田接合又は弾性接触されている。
【0034】
また、前記導電性シェル14の上面側における後端縁部分(図5の右端部分)には、押圧突起部14bが内部側に向かって折り曲げるように形成されており、上述したようにして導電性シェル14の装着が行われたときに、当該押圧突起部14bが同軸ケーブルSCの絶縁被膜に対して上方側から押圧接触されるようになっている。
【0035】
さらに、前記導電性シェル14の上面側における前端縁部分(図5の左端部分)には、庇状をなすように形成された押付圧板14cが設けられている。この押付圧板14cは、上述した絶縁ハウジング11の前端側の開口端縁から前方側(図5の左方側)に向かって適宜の寸法だけ略水平に突出するように構成されていて、後述するように当該導電性シェル14の押付圧板14cが、リセプタクルコネクタ2の嵌合用開口部の外表面側に接触するように装着される構成になされている。
【0036】
これに対して、前記リセプタクルコネクタ2に設けられた導電性シェル24には、コネクタ長手方向の両端部分及び前後両端部分の各々に、外方側に向かって突出するように折り曲げ形成されたホールドダウン24aがそれぞれ設けられている。それらの各ホールドダウン24aは、前記印刷配線基板(図示省略)上に形成されたグランド導電路(図示省略)に対して半田接合され、それによってグランド回路の電気的な接続が行われるとともに、リセプタクルコネクタ2の全体が強固に固定されるようになっている。
【0037】
この導電性シェル24の上面側における前端縁部分(図7の左端部分)は、前述した絶縁ハウジング21の嵌合用開口部21aを形成している開口端縁部21bの外表面に沿って延在するように配置されている。すなわち、その導電性シェル24の前端側部分にも、上述した絶縁ハウジング21と同様な嵌合用開口部21aの上縁部分を略水平方向に仕切るように画設する開口端縁部24bが設けられており、その導電性シェル24側の開口端縁部24bが、前記絶縁ハウジング21側の開口端縁部21bを外方側から覆うように配置されている。これら両開口端縁部21b,24aは、両コネクタ1,2の嵌合方向である前後方向(水平方向)において略一致した位置に配置されている。
【0038】
そして、前記絶縁ハウジング21側の開口端縁部21bには、図8にも示されているように相手方コネクタであるプラグコネクタ1との嵌合方向(水平方向)の前方側(図7の左方側)に向かって突出する係合突起部21cが設けられている。また、前記導電性シェル24側の開口端縁部24bには、上述した絶縁ハウジング21側の係合突起部21cを嵌合方向(水平方向)に挿通させる係止穴部24cが設けられている。これら絶縁ハウジング21側の係合突起部21cと、導電性シェル24側の係止穴部24cとを一組とする固定機構は、リセプタクルコネクタ2の長手方向に適宜の間隔をなして複数箇所にわたって配置されている。
【0039】
より具体的な形状を説明すると、上述した絶縁ハウジング21側に設けられた係合突起部21cは、平板状の小片突起形状になされているとともに、導電性シェル24側に設けられた係止穴部24cは、当該導電性シェル24の開口端縁部24bを下方に向かって略直角に折り曲げて形成された湾曲状台座部24dを水平方向に貫通するようにして形成されている。そして、絶縁ハウジング21に対して導電性シェル24が装着される際に、前記係止穴部24cの内部に前記係合突起部21cが挿通されるようになっている。
【0040】
ここで、上述したリセプタクルコネクタ2の導電コンタクト22は、前記絶縁ハウジング21の内壁面(図7の上壁面)に凹設された収納取付溝21fに沿って装着されているが、その収納取付溝21fの上部側の位置に前記係合突起部21cの各々が配置されている。このような位置関係としておけば、例えば導電コンタクト22が狭ピッチで配列されている場合であっても、それに影響されることなく係合突起部21cを任意の位置に配置することができる。また、前記係止穴部24cを設けられている湾曲状台座部24dは、前述したように前端部分が下方に向かって折れ曲がるように延出する形状になされているが、その湾曲状台座部24dが延出している下端縁部分は、前記嵌合用開口部21aの内部領域まで垂れ下がることのないように短縮されている。そのため、嵌合用開口部21aを高さ方向(上下方向)に短縮化してコネクタ全体の低背化を図る際に、上記湾曲状台座部24dの影響をなくすことができる。
【0041】
また、上述したようにして係止穴部24cの内部に係合突起部21cが挿通された状態においては、それら係合突起部21cと係止穴部24cとが前記両コネクタ1,2の嵌合方向と直交する上下方向に関して互いに当接する関係となり、同方向(上下方向)に良好な固定力が得られるようになっている。そして、そのような係合突起部21cと係止穴部24cとからなる固定機構による固定作用によって、前記絶縁ハウジング21と導電性シェル24とが、両コネクタ1,2の嵌合方向と直交する上下方向において良好に固定された状態に維持される構成になされている。
【0042】
ここで、上述した導電性シェル24の開口端縁部24bは、段差状をなして一段下降した状態で延在する折り曲げ段差形状をなすように形成されており、当該導電性シェル24の段差下降部分に対して、前述した相手側コネクタとしてのプラグコネクタ1側の導電性シェル14の前端縁部分(図5の左端部分)に設けられた押付圧板14cが上方側から接触するようにして嵌合される構成になされている。すなわち、両コネクタ1,2どうしを嵌合した状態では、プラグコネクタ1側の導電性シェル14の内側表面が、リセプタクルコネクタ2側の導電性シェル24の外側表面に接触する配置関係になされており、そのような嵌合状態において、両コネクタ1,2の導電性シェル14,24どうしが嵌合方向と直交する上下方向に重なり合うように配置される構成になされている。
【0043】
また、上述したように両コネクタ1,2の導電性シェル14,24どうしが嵌合方向と直交する上下方向に重なり合った状態においては、プラグコネクタ1側の導電性シェル14に設けられた押付圧板14cと、同じくプラグコネクタ1側の絶縁ハウジング11に設けられた嵌合突部11bとの間に、リセプタクルコネクタ2側の導電コンタクト22を介して、上述したように固定された絶縁ハウジング21及び導電性シェル24が挟み込まれる構成になされている。
【0044】
すなわち、前記リセプタクルコネクタ2の絶縁ハウジング21の内部に相手方コネクタとしてのプラグコネクタ1の嵌合突部11bが挿入された際には、前述したようにプラグコネクタ1側の嵌合突部11bがリセプタクルコネクタ2側の導電コンタクト22に対し下方側から上方側に向かって圧接され、それによって前記導電コンタクト22が上方に持ち上げられるように変位される。そして、その導電コンタクト22の上方変位に伴って、前記絶縁ハウジング21及び導電性シェル24の両開口端縁部21b,24bが、特に長手方向の中央部分で上方に押し広げられるように付勢されることとなる。しかしながら本実施形態では、上述したようにリセプタクルコネクタ2側の絶縁ハウジング21及び導電性シェル24が、プラグコネクタ1側の嵌合突部11bと導電性シェル14の押付圧板14cとの間に挟み込まれた構成になされている。特に、プラグコネクタ1側の押付圧板14cによって、リセプタクルコネクタ2側の絶縁ハウジング21及び導電性シェル24が下方に押し付けられていることから、それらリセプタクルコネクタ2側の絶縁ハウジング21及び導電性シェル24における両開口端縁部21b,24bの上方向拡大や膨出が良好に防止されるようになっている。
【0045】
一方、本実施形態にかかるリセプタクルコネクタ2の導電性シェル24と絶縁ハウジング21とは、特に図9に示されているような固定機構によって、両コネクタ1,2の嵌合方向である前後方向(水平方向)における固定力を得るようにしている。すなわち、同図に示されているように、導電性シェル24の長手方向の両端部分には、絶縁ハウジング21を前後方向(水平方向)に固定するための一対の嵌合フック部24e,24fが設けられている。それら導電性シェル24に設けられた一対の嵌合フック部24e,24fは、絶縁ハウジング21側に設けられた両嵌合係止部21d,21eに対して前後方向(水平方向)に当接するように嵌合され、リセプタクルコネクタ2の導電性シェル24と絶縁ハウジング21とを、両コネクタ1,2の嵌合方向に係止させる構成になされている。
【0046】
またこのとき、相手方コネクタとしてのプラグコネクタ1は、前述したようにリセプタクルコネクタ2が実装された印刷配線基板(図示二点鎖線参照)の表面上に沿って嵌合される構成になされているが、当該プラグコネクタ1に装着された導電性シェル14の底面側後端部分には、前記印刷配線基板の表面上に対して滑動可能に接触する後方支持部14dが複数箇所にわたって設けられている。この後方支持部14dは、プラグコネクタ1の後端部分を当該後方支持部14dの高さ分だけ上方に持ち上げる機能を有している。
【0047】
すなわち、上述したようにリセプタクルコネクタ2の導電コンタクト22の接点凸部22bの下方側に対向する導電性シェル14の内部側底面上に、前記プラグコネクタ1の嵌合突部11bの下面が接触した際に、印刷配線基板の表面上に対して後方支持部14dが滑動可能に接触することによって、プラグコネクタ1の全体が、印刷配線基板の表面に沿って略水平に維持される構成になされている。本実施形態にかかる後方支持部14dは、前記導電性シェル14の長手方向における両端部分及び中央部分にそれぞれ2個ずつ計4個のものが配置されており、例えば当該導電性シェル14を構成している金属板を上方側から反対側の下方側に向かって窪ますことによって底面部から凸状をなすようにした、いわゆるディンプル形状として形成することが可能である。
【0048】
このような構成を有する本実施形態によれば、リセプタクルコネクタ2の導電性シェル24側に設けられた係止穴部24c内に、絶縁ハウジング21側に設けられた係合突起部21cを挿通させるという簡易な作業を行うだけで、絶縁ハウジング21と導電性シェル24とが両コネクタ1,2の嵌合方向と直交する上下方向に固定されることとなり、リセプタクルコネクタ2の嵌合開口部における上下方向の剛性が大幅に高められ、両コネクタ1,2の嵌合時におけるリセプタクルコネクタ2の絶縁ハウジング21及び導電性シェル24の変形が良好に防止されるようになっている。
【0049】
さらに、絶縁ハウジング21と導電性シェル24との固定機構である係合突起部21c及び係止穴部24cは、開口端縁部21b,24bにそれぞれ配置されていて、絶縁ハウジング21の内部に突出することがない分だけ、全体の低背化及び信号線の狭ピッチ化が可能となっている。
【0050】
また、上述した実施形態によれば、相手方コネクタとしてのプラグコネクタ1の導電性シェル14に設けられた押付圧板14cによってリセプタクルコネクタ2の絶縁ハウジング21及び導電性シェル24が嵌合方向と直交する下方向に押さえ込まれることとなり、嵌合時におけるリセプタクルコネクタ2の変形がさらに良好に防止されるようになっている。また、このときに前記両コネクタ1,2の導電性シェル14,24の前端部分どうしが上下方向に重なり合うように配置される構成になされていることから、それら導電性シェル14,24によって、伝送信号に対するシールド性の向上が図られるようになっている。
【0051】
ここで、特にさらに本実施形態においては、両コネクタ1,2どうしの嵌合時におけるリセプタクルコネクタ2の導電コンタクト22の上方向変位に伴って、絶縁ハウジング21及び導電性シェル24が嵌合方向と直交する上方向に拡大変形されようとする傾向を生じる構成になされているが、本実施形態にかかる構成によれば、上述したようにプラグコネクタ1の導電性シェル14に設けられた押付圧板14cによってリセプタクルコネクタ2の絶縁ハウジング21及び導電性シェル24が下方側に押さえ込まれる。従って、導電コンタクト21の上方向変位に対抗して、両コネクタ1,2どうしの嵌合時における変形が良好に防止されるようになっている。
【0052】
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であるというのはいうまでもない。
【0053】
例えば、上述した実施形態では、絶縁ハウジング21側の開口端縁部21bに係合突起部21cを設けるとともに、導電性シェル24側の開口端縁部24bに係止穴部24cを設けているが、係合突起部と係止穴部とを逆の部材に設けるように構成することも可能である。
【0054】
また上述した実施形態は、水平嵌合型の電気コネクタに本実施形態を適用したものであるが、垂直嵌合型の電気コネクタに対しても同様に適用することができる。
【0055】
さらに本発明は、上述した実施形態のような同軸ケーブル用コネクタに限定されることはなく、絶縁ケーブル用コネクタや、同軸ケーブルと絶縁ケーブルとが複数混合したタイプの電気コネクタや、フレキシブル配線基板等が連結される電気コネクタ、プリント基板同士を接続する基板対基板コネクタ等についても同様に適用することが可能である。
【0056】
また、上述した実施形態では、絶縁ハウジング21側の開口端縁部21bに、部分的に係合突起部21cを設けるとともに、導電性シェル24側の開口端縁部24bに、部分的に係止穴部24cを設けているが、各開口端縁部21b、24bの全体にわたって係合突部21c及び係止穴部24cを設けるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0057】
以上のように本実施形態は、各種電気機器に使用される多種多様な電気コネクタに対して広く適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施形態におけるリセプタクルコネクタに対して相手方プラグコネクタを嵌合したコネクタ組立体の外観斜視説明図である。
【図2】図1中のII−II線に沿った横断面説明図である。
【図3】図1に示されたコネクタ組立体の嵌合途中の状態を表した図2相当の横断面説明図である。
【図4】図1に示されたコネクタ組立体のうちのプラグコネクタを単独で表した外観斜視説明図である。
【図5】図4中のV−V線に沿った横断面説明図である。
【図6】図1に示されたコネクタ組立体のうちのリセプタクルコネクタを単独で表した外観斜視説明図である。
【図7】図6中のVII−VII線に沿った横断面説明図である。
【図8】図1〜図7に表されたリセプタクルコネクタにおける本発明の要部である前端側の開口端縁部を拡大して表した外観斜視説明図である。
【図9】図1〜図7に表されたリセプタクルコネクタの両端部分における絶縁ハウジングと導電性シェルとの取付関係を上下反転して表した底面側からの模式的外観斜視説明図である。
【符号の説明】
【0059】
1 プラグコネクタ
11 絶縁ハウジング
11a 本体支持部
11b 嵌合突部
11c 先端ガイド表面
12 導電コンタクト(導電端子)
12a 端子電極部
12b 接点凹部
14 導電性シェル
14a グランド接続舌片
14b 押圧突起部
14c 押付圧板
14d 後方支持部
2 リセプタクルコネクタ
21 絶縁ハウジング
21a 嵌合用開口部
21b 開口端縁部
21c 係合突起部
21d,21e 嵌合係止部
21f 収納取付溝
22 導電コンタクト(導電端子)
22a 半田接続部
22b 接点凸部
24 導電性シェル
24a ホールドダウン
24b 開口端縁部
24c 係止穴部
24d 湾曲状台座部
24e,24f 嵌合フック部
SC 同軸ケーブル
SCa ケーブル中心導体(信号線)
SCb ケーブル外部導体(シールド線)
GU 上部グランドバー
GD 下部グランドバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁ハウジングに形成された嵌合用開口部を通して相手方コネクタが適宜の嵌合方向に挿入される構成になされたものであって、
前記絶縁ハウジングの嵌合用開口部を形成している開口端縁部の外表面に沿って、当該絶縁ハウジングを覆う導電性シェルの開口端縁部が延在するように配置された電気コネクタにおいて、
前記絶縁ハウジング及び導電性シェルのいずれか一方の開口端縁部に、前記相手方コネクタとの嵌合方向に沿って突出する係合突起部が設けられているとともに、
前記絶縁ハウジング及び導電性シェルのいずれか他方の開口端縁部に、前記係合突起部を前記嵌合方向に挿通させる係止穴部が設けられたものであって、
前記係止穴部内に前記係合突起部が挿通されることによって前記絶縁ハウジングと導電性シェルとが、前記相手方コネクタとの嵌合方向と直交する方向に固定されていることを特徴とする電気コネクタ。
【請求項2】
前記係合突起部が、前記絶縁ハウジングの嵌合用開口部を形成している開口端縁部に形成されているとともに、
前記係止穴部が、前記導電性シェルの開口端縁部に形成されていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
【請求項3】
前記相手方コネクタが嵌合された際に、前記導電性シェルの開口端縁部の外側表面に前記相手方コネクタの導電性シェルが接触する構成になされたものであって、
両コネクタの導電性シェルどうしが、嵌合方向と直交する方向に重なり合うように配置される構成になされていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
【請求項4】
前記嵌合方向と直交する方向に固定された絶縁ハウジング及び導電性シェルの両開口端縁部が、前記相手方コネクタの導電性シェルと絶縁ハウジングとの間に挟み込まれるように構成されていることを特徴とする請求項3記載の電気コネクタ。
【請求項5】
前記絶縁ハウジングに形成された嵌合用開口部を通して相手方コネクタの前端突部が内部に挿入される構成になされたものであって、
前記相手方コネクタの前端突部が、前記絶縁ハウジングの内部に配置された導電コンタクトの接点部に対して嵌合方向と直交する方向に圧接することにより前記導電コンタクトが変位し、その導電コンタクトの変位に伴って、前記絶縁ハウジング及び導電性シェルの両開口端縁部が押し広げられるように付勢される構成になされていることを特徴とする請求項4記載の電気コネクタ。
【請求項6】
前記導電コンタクトは、前記接点部を自由端に備えた片持ち状をなすように取り付けられていることを特徴とする請求項5記載の電気コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−73512(P2010−73512A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−240322(P2008−240322)
【出願日】平成20年9月19日(2008.9.19)
【出願人】(394009278)株式会社アイペックス (148)
【Fターム(参考)】