説明

電気油圧ポペットパイロット弁によって操作されるポペット弁

【課題】油圧アクチュエータを用いる際に生じる高流速を迅速に制御できる制御弁を提供。
【解決手段】制御弁100は、第1制御チャンバ112における圧力に応答して動いて、第1ポート104と第2ポート106との間に設けられた弁座108を通じての液体の流れを制御する第1ポペット110を含む。通路は第2ポート106と第1制御チャンバ112との間で延び、かつ、第1ポペット110が弁座108から離れる方向に動くのにつれて、制限を緩和する可変流量制限部材を含む。電気油圧パイロット弁130は、パイロット制御チャンバにおける圧力に応答して、第1の制御チャンバ112から第1ポート104への液体の流れを制御するパイロットポペット24を有する。サブパイロット弁は、パイロット制御チャンバの内圧を選択的に放出して、パイロットポペット24が入口134と出口136間の通路を開閉し、第1ポペット110をより迅速に操作できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイロット操作油圧弁(pilot operated hydraulic valve)、より具体的に、電気作動のパイロット弁(electrically operated pilot valve)に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な機械類は、油圧アクチュエータ(hydraulic actuator)によって作動する可動部品、例えば、油圧弁によって制御されるピストン配置(piston arrangement)及びシリンダを有している。従来の油圧弁は、機械の操作者によって手動的に操作されてきた。こうした手動操作弁から電機制御弁に向かうと共に、ソレノイド弁を用いることが現在のトレントといえる。
【0003】
ポンプからアクチュエータまでの加圧油圧油(pressurized hydraulic fluid)の適用は、ホイートストン・ブリッジ(Wheatstone bridge)に配置された一組の比例パイロット操作制御弁(proportional pilot operated control valve)によって制御されて、油圧シリンダ内へ流れ込み、かつ、そこから流れ出る液体を計量することができる(米国特許第6,149,124号参照)。各制御弁は、弁座に係合し、かつ、そこから離れる(外れる)ポペット(poppet)を有して、弁の入口と出口間における液体の流れを制御する。制御チャンバ(control chamber)は、弁座から離れた側(面)のポペット上に形成されていて、そして、制御通路は、入口と制御チャンバとの間に設けられている。制御チャンバに加えられる入口からのより大きい圧力は、出口におけるより低い圧力に起因して、ポペットを弁座に押し付ける。全体のソレノイド操作パイロット弁は、ポペットを弁座から離れる方向に動かして制御弁を開放しようとするときに、活性化される。パイロット弁の活性化によって、パイロット通路が開放され、制御チャンバ内の圧力が出口の方へ放出され、それにより、ポペットが弁座から離れる方向に動く。パイロット弁を閉めると、パイロット通路が制御チャンバの内圧を増加させて、ポペットを弁座に押し付ける。
【0004】
したがって、ソレノイドによってパイロット弁に加えられた比較的小さな力によって、ポペットを操作することができる。ここで、このポペットには、供給ポンプ又は油圧アクチュエータからの圧力に基づいて非常に大きな力がはたらく。
【0005】
このタイプの電気油圧弁の機能性は、ソレノイドの力と制御チャンバの流れとの関係によって制限される。より小さい制御チャンバの流れが実質的に大きいポペットを位置付けるのに依然として十分ではあるものの、ポペットの速度は、ポペットサイズの増加に伴って急激に減少される。もう一つの欠点は、ポペットのストロックの方が、ソレノイドのストロックよりも徐々に小さくなることである。ソレノイドが、より大きい力及びより大きいストロック(大きいポペットストロックを得るために)の両方を提供して、ソレノイド機構がこのタイプの電気油圧弁のスケーラビリティ(scalability)を大きく制限することができれば、望ましい。
【0006】
その解決策として、より大きい流れ(流量)及び迅速な反応時間を得るために、入口と制御チャンバとの間にある制御通路においてポペットストロックに比例する大きい可変オリフィスを設けることが提案された。このパイロット弁は、バランスパイロット(balanced pilot)又はスプール弁(spool valve)のいずれかを通じて低圧の出口の方へ制御チャンバ圧力を放出する。こうした弁の設計は、比較的に迅速で、かつ、比例的であるが、制御チャンバにおける比較的大きい制御通路オリフィスを通じての高流量に起因して、弁をより大きいサイズに拡大するために、更なる圧力補償器(pressure compensator)が必要とされる。また、制御オリフィスを拡大させることによって、第1圧力及び流量とソレノイドに加えられた電流との間に非線形関係が成立することになる。こうした非線形関係は、正確な制御に悪影響を与える。
【0007】
したがって、大型油圧アクチュエータに起こり得る高流速(高流量)を迅速に制御できる電気油圧ポペット弁に対するニーズが依然として存在していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第6,149,124号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、油圧アクチュエータを用いる際に生じる高流速(高流量)を迅速に制御できる制御弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
制御弁は、第1ポート及び第2ポートに通じる第1ボア、前記第1ポートと前記第2ポートとの間に設けられた弁座、並びに、前記第1ポートに通じる放出路と、を有する本体を含む。第1ポペットは、前記第1ボア内に移動自在に収容されて、前記弁座に選択的に係合し、かつ、前記弁座から離れることができ、かつ、前記弁座から離れた側(面)の前記ポペット上の前記第1ボア内に第1制御チャンバを形成する。通路は、前記第2ポートと前記第1制御チャンバとの間に延び、かつ、前記第1ポペットが前記弁座から離れる方向に動くのにつれて、制限を緩和する可変流量制限部材を含む。
【0011】
電気油圧パイロット弁は、前記第1の制御チャンバと前記放出路間における液体の流れを制御し、かつ、前記第1制御チャンバに接続された入口と、前記放出路に接続された出口と、を有する。電気油圧パイロット弁は、パイロット制御チャンバの内圧に応答して、前記入口と前記出口間における液体の流れを制御するパイロットポペットを含む。電気操作サブパイロット弁は、選択的に開いて、前記パイロット制御チャンバの内圧を減少させ、よって、前記パイロットポペットが前記入口と前記出口間の通路を開閉するようになる。
【0012】
電気油圧パイロット弁の一の具体例によれば、パイロット通路は、前記パイロット制御チャンバと前記出口との間において前記パイロットポペット内に延設されている。また、前記サブパイロット弁は、ソレノイドアクチュエータと、前記ソレノイドアクチュエータによって移動できるように前記ソレノイドアクチュエータに接続されて、前記パイロット通路を選択的に開閉するパイロット体と、を含む。
【0013】
本発明の別の特徴によれば、パイロット体は、前記パイロット制御チャンバに通じる前記パイロット通路の開口に選択的に係合し、かつ、そこから離れることができる。圧力補償器によって、前記パイロット制御チャンバと前記出口間の圧力差に応答して、前記パイロットポペットに対する前記開口の位置を変えることができる。
【0014】
前記制御弁が双方向制御弁である場合、第1入口逆止め弁は、液体が前記第1ポートから前記通路(passageway)に向かう方向にのみ流れる経路(path)を提供し、そして、第2入口逆止め弁は、液体が前記第2ポートから前記通路に向かう方向にのみ流れるようにする。また、第1放出逆止め弁は、液体が前記放出路から前記第1ポートに向かう方向にのみ流れるようにし、そして、第2放出逆止め弁は、前記放出路から前記第2ポートへ流れる液体のための通路を提供する。
【0015】
別の形態の制御弁は、自由流れモードを有する。弁を横切っての圧力差が一極性(one polarity)を有するとき、弁を通る流れは比例的に制御され得る。この弁は、圧力差が少なくとも予め定められた大きさの圧力異極性(opposite pressure polarity)を有するときに自動的に開かれて、液体の自由な流れを可能にする。
【0016】
また、さらなる別の形態の制御弁は、流れ点検モードを有する。この弁は、圧力差が一極性(又は、単極性)を有するときに選択的に開かれ、かつ、圧力差が異極性を有するときには開かれない。
【発明の効果】
【0017】
本発明の制御弁を用いることで、大型油圧アクチュエータに起こり得る高流速(高流量)を迅速に制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本発明の双方向油圧制御弁の断面図である。
【図2】図2は、油圧弁アセンブリに用いられる電気油圧ポペットパイロット弁の断面図である。
【図3】図3は、自由流れモードを有する一方向油圧制御弁の断面図である。
【図4】図4は、流量点検モードを有する一方向油圧制御弁の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1によれば、双方向制御弁(bidirectional control valve)100は、第1ボア107内へ開口する第1ポート104及び第2ポート106を備えた本体102を有している。弁座108は、第1ポート104と第2ポート106との間に配置されている。第1ポペット110は、本体102内にスライド自在に収容され、かつ、弁座108と係合して第1ポートと第2ポート間の流路を閉じる。第1ポペット110は、弁座108と係合した状態から離れる方向にスライドすることによって、第1ポートと第2ポート間の流路を開く。こうした第1ポペットの動きは、第1ばね115、並びに、第1ポート104及び第2ポート106における圧力と、弁座108から離れた側の第1ポペット110上に配置された第1制御チャンバ112との関係によって決定される。この動きについては、後述する。
【0020】
第1ポペット110は、第1ポートに通じる第1開口116と、第2ポート106に通じる第2開口118と、を備えた通路114を有している。第1入口逆止め弁(first inlet check valve)120によって、流体は専ら第1ポート104から通路114の方に流れるようになり、そして、第2入口逆止め弁122によって、流体は、専ら第2ポート106から通路114の方に流れるようになる。ポペット通路114は、その端部が第1制御チャンバ112に面する第1ポペット110の側壁に対し第3開口124を有している。この第3開口124は、テーパー状であるので、第1ポペット110が本体102内にスライドするにつれて、通路114から第1制御チャンバ112へ流れる液体の流量を適宜制限できる可変オリフィスを形成する。具体的に、第1ポペット110が弁座108と接触しているとき(図1)、第3開口124におけるオリフィスの大きさは比較的小さい。そのオリフィスは、第1ポペット110が弁座108から離れる方向に移動するにつれて、大きくなり、つまり、流量の制限が緩和されるようになる。
【0021】
電気油圧パイロット弁130は、弁本体102において、第1制御チャンバ112と放出路(release passage)132との間で流体の流れを制御する。特に、パイロット弁130は、第1制御チャンバ112との間に流体が流れる入口134と、放出路132との間に流体が流れる出口136と、を有している。この放出路132は、第1ポート104に通じる第1放出路138と、第2ポート106に通じる第2放出路140と、を有している。第1放出逆止め弁142によって、流体は専ら放出路132から第1ポート104に向かう方向にのみ流れ、そして、第2放出逆止め弁144によって、流体は専ら放出路132から第2ポート106に向かう方向にのみ流れるようになる。
【0022】
図2によれば、電気油圧パイロット弁130は、弁本体12の孔11内に取り付けられた円筒状の弁スリーブ14を含む。この弁スリーブ14は、弁スリーブの側面に入口134を有し、かつ、第1制御チャンバ112に通じる長手方向の第1ボア16を有している。弁スリーブ14の一端に配された出口136は、放出路132に開口している。パイロットポペットシート(pilot poppet seat)22は、第1ボア16内に入口134と出口136との間に形成されている。
【0023】
パイロットポペット24は、第1ボア16内でスライドし、パイロットポペットシート22と係合し、かつ、そこから離れて、入口134と出口136との間における流体の流れを制御する。そのために、パイロットポペット24のノーズ(nose)21は、電気油圧パイロット弁130が閉じられた状態においてパイロットポペットシート22に当接する 円錐台形状(frustoconical)の面23を有している。制御路25は、入口134をパイロット制御チャンバ28につなげ、かつ、そこに固定サイズのオリフィス29を有する。このオリフィス29によって、前記制御路25を通る流体の流れ(流路)を制御することができる。
【0024】
孔26は、パイロット制御チャンバ28から出口136まで延設されたパイロットポペット24を通して中央に位置している。この孔26を通る流れは、電気操作サブ−パイロット弁40(ソレノイドアクチュエータ38と、パイロット体(pilot element)44と、を含む。)によって制御される。好ましくは、パイロット体44は、電気油圧パイロット弁130を横切っての圧力差の変化に基づく効果を打ち消す圧力補償器30に係合する。この圧力補償器30は、パイロットポペット24の孔26にスライド自在に収容されて、出口136との間に液体が流れるパイロット空洞33を形成するパイロットピストン31を含む。パイロット通路36は、パイロット制御チャンバ28とパイロット空洞33との間でパイロットピストン31を通って延設され、かつ、パイロット制御チャンバへの開口においてパイロットシート55を有する。パイロット体44は、パイロットシート55に係合し、かつ、そこから離れて、パイロット通路を選択的に開閉する。パイロットピストン31は、パイロット制御チャンバ28と向かい合うその端部において拡大ヘッド(enlarged head)32を有し、そして、ベルビル(Belleville)ばね34は、パイロットピストン31の周囲に配されて、パイロットポペット24から離れてヘッド32を偏向させる(即ち、付勢する)。パイロットピストン31の反対側は、パイロット制御チャンバ28の圧力及び出口136の圧力に露出されている。出口136よりも大きいパイロット制御チャンバ28の圧力は、パイロットピストン31をさらにパイロットポペット24の方に押し進め、かつ、ベルビルばね34を押し付ける(即ち、圧縮する)。パイロットポペット24に対するパイロットピストン31のこうした動きは、パイロットシート55の有効位置(effective position)を変えて、パイロットポペットを横切っての圧力差における変化に起因した弁動作(valve operation)の変化を補償する。
【0025】
パイロットポペット24の動きは、電磁コイル39及び電機子42を含むソレノイドアクチュエータ38のようなアクチュエータによって制御される。この電磁子42は、弁スリーブ14を通って第1ボア16内に配置され、かつ、調整ばね(modulating spring)45によってパイロットポペット24に向かって付勢されている。ここで、調節ばね45の付勢力は、第1ボア16の露出された端部内へ挿入される調整ねじ41によって異なり得る。電磁コイル39は、弁スリーブ14の周りに固定されている。電機子42は、電磁コイル19に電流を加えることによって生じた磁場に応答して、パイロットポペット24から離れて第1ボア16内にスライドする。
【0026】
棒状のパイロット体44は、管状の電機子42における第2ボア内にスライド自在に収容される。第2ばね48は、パイロット体44に固定されたスナップ・リング(snap ring)51に係合して、第2ボア46から外向きにパイロット体44を付勢し、それにより、脱励起状態(de-energized state)のソレノイドアクチュエータ38において、パイロット体の円錐形の先端52がパイロット通路36に入るようになる。この円錐形の先端52は、形成されたパイロットシート54(ここで、パイロット通路36がパイロット制御チャンバ28の方に通じる。)においてパイロットポペットと係合する。パイロット体44の離れた端部43は、電気油圧パイロット弁130が閉じた状態(図参照)にあるときに、第2ボア内に電磁子42に隣接した端部より凹んだ部分を有する。パイロット体の離れた端部43は、プルピン(pull pin)47が圧入される孔を有している。このプルピン47は、ワッシャ49に係合する外部ヘッド(exterior head)を有している。ここで、ワッシャ49は、電磁子42の端部と、調整ばね45との間に保持されている。このワッシャ49とパイロット体44の隣接する端部との間にはギャップが存在する。そのギャップによって、パイロット体が電磁子42内で上方にスライドされ、かつ、調整ばね45がパイロット体の別の端部において第2ばね48の力に逆らって付勢する。この調整ばね45は、第2ばね48よりも有意に大きいばね定数(spring rate)を有するので、電機子42が第1ばねを押し付ける前に、パイロット体44の先端に加えられた力が前記スライド動作を生じさせる。
【0027】
別の形態の制御弁100においては、圧力補償式電気油圧パイロット弁130が不要である。この場合、パイロットピストン31及びベルビルばね34を省くことができるので、パイロット通路36は孔26の代わりにパイロットポペット24に直接的に形成され得る。ここで、パイロット体44は、パイロットポペット24におけるパイロット通路36の固定された開口に選択的に係合する。
【0028】
図1及び2によれば、電気油圧パイロット弁130の動作によって、第1制御チャンバ112の内圧が制御され、それにより、第1ポペット110の動きが制御される。具体的に、第1制御チャンバ112の内圧は、パイロット弁入口134及び制御路25を通じてパイロット制御チャンバ28(図2)の方に通じている。脱励起状態の電磁コイル39では、調整ばね45がパイロットポペット24に向かって電機子42を付勢する一方で、第2ばね48はパイロットポペットに向かって電機子から外向きにパイロット体44を付勢する。こうした組み合わせによって、パイロット体の円錐形の先端52がパイロット通路36を閉じて、パイロット制御チャンバ28と出口136間における液体の流れを遮断する。その結果として、パイロット制御チャンバ28の内圧が放出路132を通じて放出されず、こうして閉じ込められた圧力は、パイロットポペット24をパイロットポペットシート22に押し付ける。そこで、電機油圧パイロット弁130の入口と出口間の流れが遮断される。このパイロット制御チャンバ28に閉じ込められた圧力は、パイロットポペットシート22から離れる方向にパイロットポペット24を動かして、電気油圧パイロット弁130を開くように働く力に抵抗する。
【0029】
閉鎖状態の電気油圧パイロット弁130では、第1ポート104又は第2ポート106(図1)のいずれかにおけるより大きい圧力は、第1入口逆止め弁120又は第2入口逆止め弁122を通じて第1ポペット通路114に通じ、かつ、上方では第1制御チャンバ112に通じる。この圧力は電気油圧パイロット弁130を通じて運ばれないために、第1ポペット110を第1弁座108に押し付けて、第1ポート104と第2ポート間の第1流路を閉鎖する。
【0030】
図2によれば、電気油圧パイロット弁130のソレノイドアクチュエータ38を励起させることによって、入口134及び出口136間の油圧油(hydraulic fluid)の流れを比例的に制御することができる。電磁コイル39に加えられた電流は、磁場を生じさせる。この磁場は、電機子42をソレノイドアクチュエータ38の方に上方に引く。この作用は、プルピン47及びパイロット体44を上方にけん引する。この動きは、パイロットポペット24から離れる方向にパイロット体44を引いて、パイロット通路36を開くとともに、出口136を通じて放出路(図1)132の方へパイロット制御チャンバ28内の圧力を放出する。その後、比較的高い圧力は、放出路132における第1又は第2放出逆止め弁142又は144のいずれかを開いて、より圧力の低い第1又は第2ポート142又は144のいずれかの方にパイロット制御チャンバ28内の圧力を放出する。制御路25における固定サイズのオリフィス29は、第1制御チャンバ112からの流れが急激にパイロット制御チャンバ28に入ることや、そこに圧力が溜まる現象を防止する。
【0031】
パイロット制御チャンバ28とパイロット通路36(図2)間の開口が、予め定められたサイズ(パイロットポペット24の静圧域(static pressure area)によって定められる。)に達すると、パイロットポペット24は、パイロット体4を追ってパイロットポペットシート22から離れる方向に動く。この動きは、パイロット体の先端52をパイロット通路36の方に戻して、そこを通る流れを減少させる。パイロット通路の流れが、制御路25における固定サイズのオリフィス29を通る流れと同じであれば、平衡状態となり、パイロットポペット24はその動きを止めて、開放位置を維持する。電磁コイル39に加えられた電流の大きさによって、パイロット体44の移動距離、ひいては、パイロットポペット24がパイロットシート22から移動した距離が決定される。したがって、電流を選択的に制御することによって、電気油圧パイロット弁130を通過する液体の流れを比例的に制御することができる。
【0032】
入口134及び出口136における圧力の変動は、電気油圧パイロット弁130全域における圧力差を変える。ここで、電気油圧パイロット弁130は、圧力補償器なしに、望むとおり弁を操作するのに必要とされる電流の大きさを変えることができる。電気油圧パイロット弁130の好ましい具体例によれば、圧力差の変化がパイロットポペット24の動作(operation)に与える影響は、パイロットピストンに形成されたパイロットシート55の動きによって釣り合いが取れる。ベルビルばね34は、パイロットポペット24に亘っての圧力差の変化に応答して、パイロットポペット24に対してパイロットシート55を動かせることができる。こうした動きは、パイロットシート54の軸方向の位置を効果的に変えて、電気油圧パイロット弁130に対する圧力差の変化を相殺する。この動きは、アクチュエータ力均衡(modulation spring force)までに、パイロット体44上の油圧不均衡(hydraulic imbalance)及び調整ばね力を補償する。
【0033】
図1によれば、電気油圧パイロット弁130が閉じられたとき、第1制御チャンバ112の内圧は、第1又は第2ポート104又は106のうちより圧力の高いいずれかと同じである。このとき、より大きい圧力はそれに関連した第1又は第2入口逆止め弁120又は122を開いて、第1ポペット110における通路114を通して第1制御チャンバ112の方に圧力を運ぶ。そこで、その第1及び第2入口逆止め弁120及び122のうち他方、及び、電気油圧パイロット弁130は、閉じられて、第1制御チャンバ圧力を保持する。したがって、第1制御チャンバ112の内圧は、第1及び第2ポート104及び106のうちより圧力の高い方と同じであるか、それより高くなる。
【0034】
電気油圧パイロット弁130が開くと、制御チャンバの内圧は、放出路132を通じて、圧力のより低い第1又は第2ポート140又は106のいずれかの方に減少される。こうして第1ポペット110に亘っての圧力差が生じ、それにより、第1ポペットが弁座108から離れ、第1及び第2ポート104及び106間の流路が開かれる。こうした動きに起こると、第3開口124によって形成されたオリフィスのテーパー状の形状は、ポペット通路114から第1制御チャンバ112へ流れる液体が通過する領域(面積)を増加させて、流量制限を減らす(即ち、制限を緩和する)。電気油圧パイロット弁130は、第1制御チャンバ112からの流れを比例的に制御する。ポペット通路における第3開口124を通る流れが、電気油圧パイロット弁を通る流れと同じであるとき、第1ポペット110は弁座108から離れる方向への動きを止める。この時点における弁座から第1ポペット110までの距離、及び、圧力差は、双方向制御弁100を通る流量(flow rate)を決定する。
【0035】
したがって、電気油圧パイロット弁130は、第1制御チャンバ112から放出される液体の流速(rate)、ひいては、第1ポペット110がその弁座108から離れた距離を比例的に制御又は調整するために用いられる。それにより、双方向制御弁100を通る流速(流量)を制御することができる。電気油圧パイロット弁130として電気油圧パイロット操作ポペット弁を使用することによって、制御弁100を通る高流量を定める別途の第1ポペット110の比較的迅速な制御が可能となる。
【0036】
油圧システムによっては、図1に示した第1制御弁によって提供されるこうした双方向流量制御を必要としないものもある。例えば、弁を横切っての圧力差が専ら一極性(one polarity)を有する場合、ポペットを位置付ける制御装置を設けた方が有利であろう。圧力差が異極性(opposite polarity)を有する場合、制御弁は、自動的に開かれるが、これを「自由流れ(free flow)」モードと呼ぶ。この「自由流れ」モードは、油圧コンシューマー(hydraulic consumer)及びタンク戻り管(tank return line)間の流路においてしばしば望まれるが、その自由流れモードを採用することによって、タンク戻り管の圧力が油圧コンシューマーよりも高いときに、制御弁が自動的に開き、コンシューマーにおけるキャビテーション(cavitation)の可能性を減らす。この自由流れモードは、第2入口逆止め弁122を除去するとともに、通路114の第1開口116及び第2放出口(release outlet)140の両方を閉じること(即ち、第1放出逆止め弁142のみを残す。)によって実施される。
【0037】
こうした変形によって、図3に示した第2制御弁300がもたらされる。図3において、本体302には、第1及び第2ポート304及び306が設けられ、そして、それらのポート間には弁座308が設けられている。第1ポペット310は、弁座308と係合して、第1及び第2ポート間の液体の流れを制御する。第1ポペット310の動きは、第1制御チャンバ312の内圧によって制御される。第1ポペット310は、第2ポート306からテーパー状の開口324(この開口324は、第1制御チャンバ312の方に通じる。)まで延設された通路314を有している。テーパー状の開口324は、前記通路から第1制御チャンバに向かって流れる液体の可変制限部材(variable restriction)としてはたらく。第1ポペット310が弁座308から離れるにつれて、その流量制限は減少し(即ち、制限が緩和される。)、それにより、流量が増加する。
【0038】
電気油圧パイロット弁130(例えば、図2に示したタイプ)は、第1制御チャンバ312と、第1ポート404に通じる放出路332間の液体の流れを制御する。放出逆止め弁(release check valve)342は、液体が放出路332を通って専ら電気油圧パイロット弁130から第1ポート304に向かう方向にのみ流れることを許す。
【0039】
第2ポート306における圧力が、第1ポート304における圧力よりも高いときに、第2制御弁300は、前述した双方向第1制御弁100と同様に、液体の流れを調整する。この場合、第2ポート306における圧力は通路314を通じて第1制御チャンバ312の方に運ばれる。こうした第1制御チャンバ312における圧力に基づいて、第1ポペット310は弁座308に対し閉じられた状態を保持する。第2制御弁300を開くために、電気油圧パイロット弁130が開いて、第1制御チャンバ312の内圧を減少させる放出路332を通る道(経路)を提供する。通路314におけるテーパー状の開口324によって提供された可変オリフィスによって、第1制御チャンバ312は第2ポート306よりも低い圧力を有するようになる。したがって、第2ポート306におけるより大きい圧力によって第1ポペット310を弁座308から離れる方向に動かして、2つのポート304及び306間の第1流路を開放する。
【0040】
その後、電気油圧パイロット弁130を閉じると、第1制御チャンバ312の内圧が第2ポート306のレベルまで上昇する。その結果、油圧力及びばね315からの力によって、弁座308に対して第1ポペット310を動かして、第1及び第2ポート304及び306間の第1流路を閉じることができる。
【0041】
別の状況下では、第1ポート304における圧力が第2ポート306よりも大きいときに、第2制御弁300は、電流がソレノイドアクチュエータ38に加えられるか否かに関係なく、自動的に開く。そこで、第1ポート304の圧力は、ばね315及び第1制御チャンバ312の内圧からの対抗力(counter force)を克服する第1ポペット310のノーズに力を及ぼして、弁座308から離れる方向に第1制御チャンバ310を動かす。この動きによって、第1制御チャンバ312内の液体が、テーパー状の開口324及び通路314を通じて第2ポートの方に流れる。こうした動き(作用)を自由流れモードと呼ぶ。
【0042】
自由流れモード及び流れ調整モードが起こる圧力差の極性(polarity)は、通路314及び放出路332に通じるポート304、及び306を逆転させることによって、逆転させることができる。
【0043】
その他の油圧システムにおいて、圧力差が予め定められた極性を有するときに限って、第1ポペットが開くようにするのが望ましい。圧力異極性(opposite pressure polarity)が存在するときに、弁は、ソレノイドアクチェイータの活性化状態に関係なく閉じられる。これを、「流れ点検(flow checking)」モードと呼び、流れが油圧コンシューマーからポンプではなく、ポンプから消費装置に向かう方向に制限されるべき油圧コンシューマー通路に通じるポンプ出口に使用されることがしばしばある。
【0044】
図4は、流れ点検モードを有する第3制御弁400を示す。この制御弁は、第1及び第2ポート404及び406を備えた本体402を有している。ここで、前記第1及び第2ポート404及び406の間に弁座408が存在する。第1ポペット410は、選択的に弁座408に係合して、第1及び第2ポートの間の流量(即ち、液体の流れ)を制御する。この第1ポペット410の動きは、第1制御チャンバ412の内圧によって制御される。この第1ポペット410は、第2ポート406からテーパー状の開口424(第1制御チャンバ412の方に開口している。)まで延設された第1通路を有している。このテーパー状の開口424は、第1通路414から第1制御チャンバ412への液体の流れに対し、その流量を可変的に制限する可変オリフィスを形成する。第1ポペット410が弁座408から離れるにつれて、その流量制限は、減少される(即ち、制限が緩和される。)。第1逆止め弁422は、第1通路414に配置され、かつ、専ら第2ポート406から第1制御チャンバ412に向かう方向にのみ液体が流れることを許すことによって、流れ点検機能に寄与する。第2通路426は、第1制御チャンバと第1ポート404との間において第1ポペット428を通って延設されている。第2逆止め弁428は、液体が第2通路426を通って、第1ポート404から第1制御チャンバ412に向かう方向にのみ流れることを許す。
【0045】
電気油圧パイロット弁130(例えば、図2に記載されたタイプのもの)は、第1制御チャンバ312と放出路432間における液体の流れを制御する。この放出路432は、電気油圧パイロット弁から第1ポート404までの制限されない流路を提供する。
【0046】
第3制御弁400に関して、第1ポート404の内圧が第2ポート406よりも大きいとき、第1ポペット410は、予測できる圧力レベルの下で、ソレノイドアクチュエータ38の動作状態にかかわらず、閉鎖状態を保持する。そのとき、第1ポート404における高圧が、第2逆止め弁428を通じて第1制御チャンバ412の方に運ばれる。すると、第1逆止め弁422が閉鎖状態にあるので、圧力が第1制御チャンバ412に閉じ込められる。第1制御チャンバ412の内圧が、第1ポートと同じであるために、第1ばね415によって加えられた力によって、第1ポペット410が弁座408に押し付けられる。
【0047】
第2ポート406における圧力が、第1ポート404よりも大きいときに、電気油圧パイロット弁130の動作によって、第3制御弁400は、前述した第1制御弁100の圧力条件と同様に、機能するようになる。つまり、第3制御弁400は、ソレノイドアクチェエータ38に加えられた電流のレベルによって調整される。
【0048】
自由流れモード及び流れ調整モードが起こる圧力差の極性は、通路414及び放出路432が開口しているポート404及び406を逆転させることによって、逆転させることができる。
【0049】
以上の説明は、主に本発明の好ましい具体例に関するものである。本明細書に記載された具体例の記載から明らかな様々な具体例は、当業者にとって明らかであるので、本発明の範囲に含まれると解すべきである。したがって、本発明の範囲は、前述の発明の詳細な説明の記載ではなく、特許請求の範囲によって定められる。
【符号の説明】
【0050】
14 弁スリーブ
16 第1ボア
22 パイロットポペットシート
24 パイロットポペット
25 制御路
26 孔
28 パイロット制御チャンバ
29 オリフィス
30 圧力補償器
31 パイロットピストン
36 パイロット通路
39 電磁コイル
42 電機子
44 パイロット体
45 調整ばね
46 第2ボア
48 第2ばね
55 パイロットシート
100 双方向制御弁
102 本体
104 第1ポート
106 第2ポート
107 第1ボア
108 弁座
110 第1ポペット
112 第1制御チャンバ
114 通路
115 第1ばね
118 第2開口
120 第1入口逆止め弁
122 第2入口逆止め弁
124 第3開口
130 電気油圧パイロット弁
132 放出路
134 入口
136 出口
138 第1放出路
140 第2放出路
142 第1放出逆止め弁
144 第2放出逆止め弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ポート及び第2ポートに通じる第1ボア、並びに、前記第1ポートと前記第2ポートとの間に設けられた弁座を有する本体と、
前記第1ポートに通じる放出路と、
前記第1ボア内に移動自在に収容されて、前記弁座に選択的に係合し、かつ、前記弁座から離れることができ、かつ、前記弁座から離れた側にある前記第1ボア内に第1制御チャンバを形成する第1ポペットと、
前記第2ポートと前記第1制御チャンバとの間に延設された第1通路と、
前記第1の制御チャンバと前記放出路間における液体の流れを制御する電気油圧パイロット弁と、
を備えた液体の流れを制御するための制御弁であって、
前記第1通路には、前記第1ポペットが前記弁座から離れる方向に動くのにつれて、制限を緩和する可変流量制限部材が設けられ、
前記電気油圧パイロット弁には、前記第1制御チャンバに接続された入口と、前記放出路に接続された出口と、パイロット制御チャンバの内圧に応答して、前記入口と前記出口間における液体の流れを制御するパイロットポペットと、前記パイロット制御チャンバの内圧を選択的に制御して、前記入口及び前記出口間の流路を開閉するように前記パイロットポペットを動かす電気操作サブパイロット弁と、が設けられている
ことを特徴とする制御弁。
【請求項2】
前記第1通路が、前記第1ポペットに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の制御弁。
【請求項3】
前記第1通路に設けられた前記可変流量制限部材が、前記第1ポペットが前記弁座から離れる方向に動くのにつれて、大きくなるオリフィスを含むことを特徴とする請求項1に記載の制御弁。
【請求項4】
前記電気油圧パイロット弁が、前記入口と前記パイロット制御チャンバとの間に延設された制御通路を含むことを特徴とする請求項1に記載の制御弁。
【請求項5】
前記制御通路が、前記パイロットポペットに形成されていることを特徴とする請求項4に記載の制御弁。
【請求項6】
前記制御通路が、固定サイズのオリフィスを含むことを特徴とする請求項4に記載の制御弁。
【請求項7】
前記電気油圧パイロット弁が、前記サブパイロット弁による前記パイロットチャンバの内圧の制御を変更することによって、前記パイロット制御チャンバと前記出口間の圧力差の変化に応答する圧力補償器を含むことを特徴とする請求項1に記載の制御弁。
【請求項8】
前記電気油圧パイロット弁が、前記パイロット制御チャンバと前記出口との間にある前記パイロットポペット内に延設されたパイロット通路を含み、そして、前記サブパイロット弁が、ソレノイドアクチュエータと、前記ソレノイドアクチュエータによって移動できるように前記ソレノイドアクチュエータに接続されて、前記パイロット通路を選択的に開閉するパイロット体と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の制御弁。
【請求項9】
前記パイロット通路が、前記パイロット体と選択的に係合され、かつ、前記パイロット体から離れるパイロットシートを有し、かつ、
前記制御弁が、前記パイロット制御チャンバと前記出口間の圧力差に応答して、前記パイロットポペットに対する前記パイロットシートの位置を変える圧力補償器を含むことを特徴とする請求項8に記載の制御弁。
【請求項10】
前記制御弁が、
液体が前記第1ポートから前記第1通路に向かう方向にのみ流れる通路を提供する第1入口逆止め弁と、
前記第1通路を通じての前記第1制御チャンバから前記第2ポートへの液体の流れを防止する第2入口逆止め弁と、
前記放出路を通じての前記第1ポートから前記電気油圧パイロット弁への液体の流れを防止する第1放出逆止め弁と、
液体が前記放出路から前記第2ポートに向かう方向にのみ流れる別の通路を提供する第2放出逆止め弁と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の制御弁。
【請求項11】
前記制御弁が、前記放出路を通じての前記第1ポートから前記電気油圧パイロット弁への液体の流れを防止する放出逆止め弁を含むことを特徴とする請求項1に記載の制御弁。
【請求項12】
前記制御弁が、
前記第1通路を通じての前記第1制御チャンバから前記第2ポートへの液体の流れを防止する第1逆止め弁と、
前記第1ポートと前記第1制御チャンバとの間に延設された第2通路と、
前記第2通路を通じての前記第1制御チャンバから前記第1ポートへの液体の流れを防止する第2逆止め弁と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の制御弁。
【請求項13】
第1ポート及び第2ポートに通じる第1ボア、前記第1ポートと前記第2ポートとの間に設けられた弁座、並びに、前記第1ポートに通じる放出路を有する本体と、
前記第1ボア内に移動自在に収容されて、前記弁座に選択的に係合し、かつ、前記弁座から離れることができ、かつ、前記弁座から離れた側にある前記第1ボア内に第1制御チャンバを形成するとともに、前記第2ポートと前記第1制御チャンバとの間に延設された第1通路を形成する第1ポペットと、
前記第1制御チャンバに接続された入口、前記放出路に接続された出口、並びに、前記パイロット制御チャンバの内圧に応答して前記入口と前記出口間の液体の流れを制御するパイロットポペットを有する電気油圧パイロット弁と、
を備えた液体の流れを制御するための制御弁であって、
前記第1通路には、前記第1ポペットが弁座から離れる方向に動くのにつれて、制限を緩和する可変流量制限部材が設けられ、
前記パイロットポペットには、前記入口と前記パイロット制御チャンバ間に延設された制御通路、及び、前記パイロット制御チャンバと前記出口間に延設されたパイロット通路が設けられ、そして、
前記電気油圧パイロット弁には、ソレノイドアクチュエータ、及び、前記ソレノイドアクチュエータに接続されて前記パイロット通路を選択的に開閉するパイロット体が設けられている
ことを特徴とする制御弁。
【請求項14】
前記第1通路に設けられた前記可変流量制限部材が、前記第1ポペットが前記弁座から離れる方向に動くのにつれて、大きくなるオリフィスを含むことを特徴とする請求項13に記載の制御弁。
【請求項15】
前記電気油圧パイロット弁が、前記パイロット体の動作を変えて、前記パイロット通路を選択的に開閉することによって、前記パイロットチャンバと前記出口間の圧力差の変化に応答する圧力補償器を含むことを特徴とする請求項13に記載の制御弁。
【請求項16】
前記パイロット通路が、前記パイロット体と選択的に係合され、かつ、前記パイロット体から離れるパイロットシートを有し、かつ、
前記制御弁が、前記パイロット制御チャンバ及び前記出口間の圧力差に応答して、前記パイロットポペットに対する前記パイロットシートの位置を変える圧力補償器を含むことを特徴とする請求項13に記載の制御弁。
【請求項17】
前記制御弁が、
液体が前記第1ポートから前記第1通路に向かう方向にのみ流れる通路を提供する第1入口逆止め弁と、
前記第1通路を通じての前記第1制御チャンバから前記第2ポートへの液体の流れを防止する第2入口逆止め弁と、
前記放出路を通じての前記第1ポートから前記電気油圧パイロット弁への液体の流れを防止する第1放出逆止め弁と、
液体が前記放出路から前記第2ポートに向かう方向にのみ流れる別の通路を提供する第2放出逆止め弁と、
を備えたことを特徴とする請求項13に記載の制御弁。
【請求項18】
前記制御弁が、前記放出路を通じての前記第1ポートから前記電気油圧パイロット弁への液体の流れを防止する放出逆止め弁を含むことを特徴とする請求項13に記載の制御弁。
【請求項19】
前記制御弁が、
前記第1通路を通じての前記第1制御チャンバから前記第2ポートへの液体の流れを防止する第1逆止め弁と、
前記第1ポートと前記第1制御チャンバとの間に延設された第2通路と、
前記第2通路を通じての前記第1制御チャンバから前記第1ポートへの液体の流れを防止する第2逆止め弁と、
を含むことを特徴とする請求項13に記載の制御弁。
【請求項20】
第1ポート及び第2ポートに通じる第1ボア、前記第1ポートと前記第2ポートとの間に設けられた弁座、並びに、前記第1ポートに通じる放出路を有する本体と、
前記第1ボア内に移動自在に収容されて、前記弁座に選択的に係合し、かつ、前記弁座から離れることができ、かつ、前記弁座から離れた側にある前記第1ボア内に第1制御チャンバを形成する第1ポペットと、
前記第2ポートと前記第1制御チャンバとの間に延設された第1通路と、
前記第1制御チャンバと前記放出路間の液体の流れを制御する電気油圧パイロット弁と、
を備えた制御弁であって、
前記第1通路には、前記第1ポペットが前記弁座から離れる方向に動くのにつれて制限を緩和する可変流量制限部材が設けられ、
前記電気油圧パイロット弁には、前記第1制御チャンバに通じる入口と、前記放出路に通じる出口と、パイロット制御チャンバの内圧に応答して、前記入口と前記出口間の液体の流れを制御するパイロットポペットと、前記パイロット制御チャンバの内圧を選択的に制御して、前記入口及び前記出口間の流路を開閉するように前記パイロットポペットを動かす電気操作サブパイロット弁と、前記サブパイロット弁による前記パイロット制御チャンバの内圧の制御を変更することによって、前記パイロット制御チャンバと前記出口間の圧力差の変化に応答する圧力補償器と、が設けられている
ことを特徴とする制御弁。
【請求項21】
前記パイロットポペットには、前記入口と前記パイロット制御チャンバとの間に延設された制御通路、及び、前記パイロット制御チャンバと出口との間に延設された、パイロットシートを有する、パイロット通路が設けられ、
前記サブパイロット弁には、前記パイロットシートと選択的に係合し、かつ、前記パイロットシートから離れて、前記パイロット通路を開閉するパイロット体が設けられ、そして、
前記圧力補償器が、前記パイロット制御チャンバと前記出口間の圧力差に応答して、前記パイロットポペットに対するパイロットシートの位置を変えるようにされている
ことを特徴とする請求項20に記載の制御弁。
【請求項22】
前記制御弁が、
液体が前記第1ポートから前記第1通路に向かう方向にのみ流れる通路を提供する第1入口逆止め弁と、
前記第1通路を通じての前記第1制御チャンバから前記第2ポートへの液体の流れを防止する第2入口逆止め弁と、
前記放出路を通じての前記第1ポートから前記電気油圧パイロット弁への液体の流れを防止する第1放出逆止め弁と、
液体が前記放出路から前記第2ポートに向かう方向にのみ流れる別の通路を提供する第2放出逆止め弁と、
を備えたことを特徴とする請求項20に記載の制御弁。
【請求項23】
前記制御弁が、前記放出路を通じての前記第1ポートから前記電気油圧パイロット弁への液体の流れを防止する放出逆止め弁を含むことを特徴とする請求項20に記載の制御弁。
【請求項24】
前記制御弁が、
前記第1通路を通じての前記第1制御チャンバから前記第2ポートへの液体の流れを防止する第1逆止め弁と、
前記第1ポートと前記第1制御チャンバとの間に延設された第2通路と、
前記第2通路を通じての前記第1制御チャンバから前記第1ポートへの液体の流れを防止する第2逆止め弁と、
を含むことを特徴とする請求項20に記載の制御弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−144928(P2010−144928A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−278319(P2009−278319)
【出願日】平成21年12月8日(2009.12.8)
【出願人】(509337573)インコヴァ テクノロジーズ, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】