説明

電気装置

【課題】薄くて軽くかつフレキシブル性を有した電気装置を提供する。
【解決手段】本発明の電気装置は、機能素子を挟んで対向配置された第1基板および第2基板と、機能素子よりも第1基板側に設けられた第1電極(裏面電極)と、第2基板に設けられ第1電極と電気的に接続された第2電極と、第1基板と第2基板とが重なる領域であって第1電極と第2電極との間に挟まれた領域に、機能素子と、当該機能素子を駆動する電子部品とが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶装置、有機EL表示装置、電気泳動表示装置等のフラットパネルディスプレイ(電気装置)の一般的な構成は、特許文献1、2に記載されており、リジットなガラス基板からなる素子基板上にTFTのアクティブマトリクスが形成され、この素子基板の少なくとも1辺には、駆動回路が実装されたフレキシブル性を有する接続基板(FPC)が接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−249231号公報
【特許文献2】特許第4366743号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記構成の場合、フレキシブル性を有する接続基板を表示装置の裏面側に折り曲げて使用していたため、例え、フレキシブル性を有する基材で表示部を構成しても、接続基板が接続されている辺は折り曲げ不能である。このため、4辺全てをフレキシブルにすることができない。
【0005】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、薄くて軽くかつフレキシブル性を有した電気装置を提供することを目的の一つとしている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明者は、フレキシブル性を有する複数の基材間に駆動回路を構成する電子部品等を埋め込むことにより、紙のようにフレキシブル性を持たせることのできる構成を既に提案している。しかしながら、このような表示装置を机の上に置き、そこから持ち上げたり、表示装置の裏面側を触ったりしたときに、例えば、ある領域が黒になったまま戻らないなどの表示不良が発生していた。これは、静電気によってトランジスタが破壊されたり、電気泳動材料に異常な高電圧が印加されたりすることによるものと判明した。本発明は、このような静電気による不具合の発生を抑制する。
【0007】
本発明の電気装置は、機能素子を挟んで対向配置された第1基板および第2基板と、前記機能素子よりも前記第1基板側に設けられた第1電極(裏面電極)と、前記第2基板に設けられ前記第1電極と電気的に接続された第2電極(対向電極)と、前記第1基板と前記第2基板とが重なる領域であって前記第1電極と前記第2電極との間に挟まれた領域に、機能素子と、当該機能素子を駆動する電子部品とが設けられていることを特徴とする。
【0008】
これによれば、第1基板に設けられた第1電極と第2基板に設けられた第2電極とが互いに電気的に接続されているので、第1電極や第2電極に高電位が印加されたとしてもこれらの間に配置されている機能素子や電子部品が破壊されにくい。よって、第1電極や第2電極の間に配置されている機能素子や電子部品に対する静電気の影響を抑えることができる。
【0009】
また、前記第2電極が前記機能素子の共通電極である構成としても良い。
これによれば、機能素子の共通電極(第2電極)と第1電極との間に高電位が印加されたとしてもこれらの間に配置されている機能素子や電子部品が破壊されにくい。
【0010】
また、前記第1基板が複数の基材が積層されてなり、前記第1電極あるいは前記電子部品が、前記第1基板の表面あるいは前記複数の基材同士の間にそれぞれ配置されている構成としてもよい。
【0011】
これによれば、基板を複数の基材が積層されてなる多層基板構造とすることにより、電子部品や配線の数に限らずこれらの形成スペースを確保することができるとともに、複数の電子部品や配線を良好に保持することが可能になる。
【0012】
また、前記第2基板および前記第2電極の少なくとも一部が前記第1基板側に回り込むようにして配置されている構成としてもよい。
【0013】
これによれば、電気装置の側方からの静電気の侵入を阻止することができる。
【0014】
また、前記第1基板の前記裏面上に第3基板を備え、前記第1基板と前記第3基板との間に前記第1電極が配置されており、前記第1電極が、前記裏面上に設けられた前記電子部品に接続される外部接続端子を介して前記第2電極の一部と電気的に接続されている構成としてもよい。
【0015】
これによれば、第1電極が第3基板によって保護されており、当該電極の劣化等を防止できる。また、第1電極と第2電極との導通を第1基板の裏面側で行っているので、所望とする機能領域の全てを利用することが可能となる。
【0016】
また、前記第2基板および前記第2電極の少なくとも一部が前記第1基板の前記裏面上に回り込んで配置されており、前記第1電極が、前記裏面上に設けられた前記電子部品に接続される外部接続端子を介して前記第2電極の一部と電気的に接続されている構成としてもよい。
【0017】
これによれば、第2基板及び第2電極の少なくとも一部が第1基板の裏面上に回り込んで配置されており、第1電極と第2電極との導通が第1基板の裏面側で行われているので、所望の機能領域の全てを利用することが可能である。
【0018】
また、前記第1電極が前記第1基板内に埋め込まれている構成としてもよい。
これによれば、第1基板内に第1電極を埋め込むことによって電極の劣化や損傷を防止できる。
【0019】
また、前記第1電極が前記第1基板の前記裏面に設けられている構成としてもよい。
これによれば、第1基板の裏面に第1電極を設ける構成は製造が容易である。
【0020】
また、前記第1電極と前記第2電極とを電気的に接続する接続部が、前記第1基板および前記第2基板の少なくとも1辺に沿って形成されている構成としてもよい。
これによれば、接続部が防湿壁の役割を果たすこととなり、機能層や電子機器等に対する防湿効果が得られ、これらの故障を防止することができる。
【0021】
また、前記第1電極と前記第2電極とを電気的に接続する前記接続部が、前記第1基板および前記第2基板間に保持された前記機能素子が存在する領域の少なくとも1つのコーナーに形成されている構成としても良い。
【0022】
これによれば、機能素子が存在する領域の少なくとも1つのコーナー部分を含む領域において第1電極と第2電極との導通を得ることができるので、少ない領域で確実に第1電極と第2電極との導通を得ることができる。
【0023】
また、前記機能素子を挟む一対の電極うちの一方が前記第2電極であり、他方が前記第1基板の前記機能素子側の面に形成された複数の第3電極(画素電極)であり、前記電子部品が前記複数の第3電極と複数の接続配線を介して接続されている構成としてもよい。
【0024】
これによれば、複数の第3電極を電子部品を介して同時に駆動することが可能となり、1画面を構成する複数の画素に対して一括して書き込みができることにより、画面の書き換えスピードを速くすることができる。また、第3電極に対して電圧を印加するためにスイッチング動作を行うスイッチング素子が不要になる。これにより、構成が簡略化されて製造が容易になる。
【0025】
また、前記電子部品が電子回路であり、前記電子回路の出力端子と前記第1電極との間に保護回路が設けられされている構成としてもよい。
これによれば、電子部品の出力端子と第1電極との間に保護回路が設けられているので、これら出力端子と第1電極との間で所定の電位差が発生した場合に、出力端子と第1電極とが短絡してこれらの電位差を小さくすることができる。これにより、電子部品の静電破壊を防止することができる。
【0026】
また、前記接続部が、異なる前記基材上に形成された複数の配線部と、異なる前記基材に形成され前記複数の配線部どうしを接続するとともに互いに平面視で重なることのない複数のコンタクトホールとによって構成されていてもよい。
これによれば、断面視において波型形状の接続部となり、より一層、防湿効果が高められる。
【0027】
また、前記機能素子が電気光学素子である構成としてもよい。
これによれば、静電気による不具合の発生を抑制して所望とする機能を確実に得ることのできる電気光学装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明における電気装置の第1実施形態である電気泳動表示装置の全体構成を概略的に示す図であって、(a)は(b)のA−A断面図。
【図2】電気泳動表示装置の具体的な構成を示す断面図、また、実施形態の電気泳動表示装置の構成を具体的に示す断面図。
【図3】液晶表示装置の構成を示す断面図、また、本発明における電気装置の第2実施形態である液晶表示装置の全体構成を示す断面図。
【図4】本発明に係る第1実施形態の変形例を示す断面図。
【図5】(a)は、第3実施形態の概略構成を示す平面図、(b)は、(a)のB−B線に沿う断面図。
【図6】画像表示領域の一部(5×5画素)を拡大して示す平面図。
【図7】第3実施形態の電気泳動表示装置の概略構成を示す部分断面図。
【図8】第4実施形態の電気泳動表示装置の概略構成を示す断面図。
【図9】第5実施形態の電気泳動表示装置の構成を詳細に示す部分拡大断面図。
【図10】第5実施形態の電気泳動表示装置の製造におけるシート基板の折り畳み時の工程を示す図。
【図11】第5実施形態の電気泳動表示装置の製造におけるシート基板の折り畳み時の工程を示す図。
【図12】第6実施形態の電気泳動表示装置の概略構成を示す断面図。
【図13】第6実施形態の電気泳動表示装置の製造におけるシート基板の折り畳み時の工程を示す図。
【図14】第7実施形態の電気泳動表示装置の構成を部分的に示す断面図。
【図15】第7実施形態の電気泳動表示装置の変形例を示す図。
【図16】第8実施形態の電気泳動表示装置の概略構成を示す断面図。
【図17】静電保護回路の具体的な構成を示す等価回路。
【図18】静電保護回路の他の構成を示す等価回路図。
【図19】静電保護回路の他の構成を示す等価回路図。
【図20】第8実施形態の電気泳動表示装置の他の構成を示す断面図。
【図21】上記した第3実施形態の電気装置の構成を応用した圧電センサーの概略構成を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のD−D線に沿う断面図。
【図22】電子機器の構成を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0030】
(第1実施形態)
[電気泳動表示装置]
図1は、本発明における電気装置の第1実施形態である電気泳動表示装置の全体構成を概略的に示す図であって、(a)は(b)のA−A断面図である。図2は、電気泳動表示装置の具体的な構成を示す断面図である。図3は、液晶表示装置の構成を示す断面図である。
対向電極37は電気泳動層32Aの共通電極でもあり、その駆動に用いる。
【0031】
図1(a),(b)に示すように、本実施形態の電気泳動表示装置(電気装置)100は、半導体装置からなる素子基板300と、素子基板300に対向配置される対向基板310と、これらフレキシブル性を有する素子基板300および対向基板310間に挟持される電気泳動層(機能素子)32Aと、を備えて構成されている。
素子基板300および対向基板310の周縁部どうしの間には、電気泳動層32Aに対する耐湿性を確保するために、電気泳動層32Aの周囲を取り囲むようにしてシール材65が配置されている。
【0032】
本実施形態では、素子基板300を構成する第1基板30内に平面視矩形状を呈する裏面電極(第1電極)19が埋め込まれている。裏面電極19は平面視矩形状を呈し、第1基板30の裏面側に配置されている。この裏面電極19は、その4つの角部に位置するとともに第1基板30内に埋め込まれた接続部39、および第1基板30の表面に設けられた上下導通端子49を介して、素子基板300と対向基板310との間に配置された上下導通部33に接続されている。
【0033】
上下導通部33は、電気泳動層32Aの外側であってシール材65よりも内側に存在し、一端側が上下導通端子49に接続され、他端側が対向電極(第2電極)37に接続されている。これにより、裏面電極19と対向電極37とが電気的に接続された構成となっている。対向電極37は共通電極であり、電気泳動層32の駆動に用いられる。
【0034】
次に、本実施形態の電気泳動表示装置の構成を具体的に述べる。
図2は、本実施形態の電気泳動表示装置の構成を具体的に示す断面図である。
図2に示すように、素子基板300は、第1基板30と、その表面に形成された駆動回路層24とを主として構成され、本実施形態では第1基板30の内部に埋め込まれた裏面電極19を具備している。
【0035】
第1基板30は、フレキシブル性を有する6つの基材30A、30B、30C、30D、30E、30Fが積層されてなり、これら基材30A〜30Fに、裏面電極19、走査線駆動Dr−IC(電子部品)51、データ線駆動Dr−IC(不図示:電子部品)、コントローラ(電子部品)CONT、各種配線等が埋め込まれている。第1基板30内に埋め込まれた各種配線(ゲート接続線66A、接続配線22等)は、厚さ10μmのCuから構成されている。また、各基材30A〜30Fは、厚さ50μmのポリイミドからなるフレキシブル基板である。ユーザーは、画像を対向基板310側から視認するため、第1基板30は非透明基板であってもよい。
【0036】
具体的には、電子部品である、走査線駆動Dr−IC51、データ線駆動Dr−ICおよびコントローラCONTが埋め込まれている基材30Bには非透明基板を用いることが好ましい。電子部品の周囲の基材に遮光性を付与することにより、光リークによる電子部品の誤作動を抑制することができる。
【0037】
駆動回路層24は、電気泳動表示装置100の画像表示領域5を構成するマトリクス状に配置された複数の画素ごとに画素電極(第3電極)35と、当該画素電極35を制御する制御トランジスタTRsとを有しており、このような画素は複数の走査線66と複数のデータ線68A,68Bとの交差する箇所のそれぞれに設けられている。そして、制御トランジスタTRsのうち、半導体層41aのチャネル領域に対向するように配置された走査線66の一部がゲート電極41eとして機能する。この制御トランジスタTRsは、ボトムゲート/トップコンタクト構造であり、有機半導体層を有する有機TFTである。
【0038】
第1基板30上には上記した駆動回路層24が設けられているが、当該第1基板30の表面30aには、画像表示領域5内に配置された複数の走査線66、複数のデータ線68A,68Bおよび複数の保持容量線69が形成されているとともに、本実施形態ではさらに、画像表示領域5内で第1基板30の四隅に配置された上下導通端子49が形成されている。これらは同一工程においてパターン形成されたもので、厚さ0.5μmのCuからなる。
【0039】
走査線66(ゲート電極41e)、複数の保持容量線69および上下導通端子49を覆うようにして第1基板30の表面全体には、ゲート絶縁膜41bが設けられている。ゲート絶縁膜41bは、厚さ0.5μmのポリイミドからなり、その上に厚さ0.05μmのペンタセンからなる半導体層41aが形成されている。ゲート絶縁膜41b上にはさらに半導体層41aの周縁部に一部乗り上げるようにして、厚さ0.2μmのAuからなるソース電極41cおよびドレイン電極41dが設けられている。これら半導体層41a、ソース電極41cおよびドレイン電極41dは、厚さ1μmのアクリルからなる保護層42によって覆われており、当該保護層42の厚さ方向を貫通するコンタクトホールHを介して画素電極35が下層のドレイン電極41dと電気的に接続されている。コンタクトホールHは、その形成領域に保護層42を成膜しないことで形成されたものである。制御トランジスタTRsは、第1基板30側から順次薄膜を作成することで形成されたものである。
【0040】
画像信号が供給されるデータ線68A,68Bは、制御トランジスタTRsのソース電極41cに電気的に接続されている。ここで、データ線68A,68Bに書き込む画像信号は、線順次に供給しても良いし、互いに隣接するデータ線68A,68Bに対してグループごと、又は1本のデータ線毎に供給しても良い。
【0041】
また、制御トランジスタTRsのゲート電極41eには走査線66が電気的に接続されており、所定のタイミングでパルス的に選択信号(走査信号)を、線順次で印加するように構成されている。
【0042】
第1基板30の表面に形成された画素電極35は、制御トランジスタTRsのドレイン電極41dと電気的に接続されており、スイッチング素子である制御トランジスタTRsを開状態とすることにより、データ線68A,68Bから供給される画像信号が電気泳動層32Aに対して所定のタイミングで書き込まれる。
【0043】
電気泳動層32Aは、複数のマイクロカプセル20を有している。マイクロカプセル20は、正負のいずれかに帯電した黒色と白色の2種類の電気泳動粒子(正帯電粒子26、負帯電粒子27)と、分散媒21とが封入された略球状のカプセルである。この電気泳動層32Aは、保持容量Cs(図示せず)が作る画素電極35と対向電極37との電位差によって電気泳動粒子(正帯電粒子26、負帯電粒子27)が対向電極37側あるいは画素電極35側へと移動することとなり、対向基板310側から電気泳動層32Aを見たときに視認される電気泳動粒子の分布状態によって画像が形成されるようになっている。
【0044】
ここで、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極35と対向電極37との間に形成される容量と並列に保持容量Csを付加する。保持容量Csは、制御トランジスタTRsのドレイン電極41dと、低電位を供給する保持容量線69との間に形成されている。
【0045】
なお、カプセル型の電気泳動材料を用いた例に限らず、例えば、隔壁型のような、第1基板30および第2基板31間の空間を区画するような仕切りが存在するものでも良いし、仕切りが存在しないものでも良い。また、異なる極性に帯電した白黒の2粒子以外の粒子構成を採用しても良い。
【0046】
裏面電極19は基材30A上に配置され、基材30B〜30Eを中継しこれらの厚さ方向を貫通するビア内に形成された接続部39と、基材30Eの表面にパターン形成された中継端子39Aとを介して、基材30Fの表面、すなわち第1基板30の表面30aの上下導通端子49と電気的に接続されている。
【0047】
基材30Bと基材30Cとの間には、制御トランジスタTRsを駆動するための走査信号を走査線66に供給するための走査線駆動Dr−IC51(電子部品10)と、画素信号をデータ線68A,68Bに供給する回路を制御するデータ線駆動Dr−IC(不図示:電子部品10)と、これら各Dr−ICを制御するコントローラCONTと、が埋め込まれている。
【0048】
走査線駆動Dr−IC51の出力側(出力端子51a)は、第1基板30内に埋め込まれた接続配線22およびゲート接続線66Aを介して複数の走査線66に接続されており、各走査線66に対して走査信号を供給するタイミングを制御する。一方、入力側(入力端子51b)は、接続配線22を介してコントローラCONTの出力側(出力端子1b)に接続されている。データ線駆動Dr−ICについても同様である。
【0049】
このように、走査線駆動Dr−IC51およびデータ線駆動Dr−ICを画像表示領域5の周囲に配置させることなく、画像表示領域5の範囲内における第1基板30内に埋め込むことによって、額縁幅、すなわち非表示領域6を狭くした構成になっている。
また、画像表示領域5には上述した4つの上下導通部33が設けられており、これら4つの上下導通部33によって、素子基板300側の裏面電極19と対向基板310側の対向電極37とが電気的に接続されている。
非表示領域6には、素子基板300と対向基板310との隙間を埋めるようにしてエポキシ樹脂からなるシール材65が設けられており、このシール材65が電気泳動層32Aの周囲を封止している。
【0050】
上下導通部33としては、AgやCuの金属ペーストを所定形状に形成したもの、球形のプラスチック表面を金属でコーティングした材料を有機材料中に保持したもの、あるいは異方性導電膜等が用いられる。
上下導通部33は、図1(b)において画像表示領域5の四隅に設けられているが、これに限らない。4隅のうちの1つ以上であっても良いし、辺にそって細長い形で設けても良い。
【0051】
対向基板310は、厚さ0.2mmのPETからなる透明な第2基板31上に、厚さ0.1μmのカーボンナノチューブからなる対向電極37が形成されてなり、ユーザーは当該対向基板310を通して電気泳動層32Aを観察するため第2基板31には透明基板が用いられる。
対向電極37への電圧の印加はコントローラCONTによって行われる。コントローラCONTの出力端子1bには接続配線22を介して接続部39が接続されている。つまり、コントローラCONTから、接続部39、中継端子39A、上下導通端子49および上下導通部33を介して対向電極37に所定の電圧が入力される構成となっている。
【0052】
本実施形態の電気泳動表示装置100では、裏面電極19が対向電極37と電気的に接続された構成のため、裏面電極19と対向電極37とが同一電圧となっている。裏面電極19は少なくとも画像表示領域5に応じた大きさで形成されており、この裏面電極19と対向電極37との間に形成される空間に制御トランジスタTRsや電子部品10を設置する。このような構成により、制御トランジスタTRsや電子部品10が、互いに電気的に接続された裏面電極19と対向電極37とによってシールドされて、外部からの静電気による故障を抑制することができる。つまり、対向電極37や裏面電極19に高電位が印加されたとしても、制御トランジスタTRsおよび電子部品10等に高電圧が印加されないため破壊されにくい。さらに、破壊電磁(EM)放射線を抑制するためのEMシールドとしても機能する。
【0053】
本実施形態の構成では、上下導通部33が素子基板300の四隅にしか配置されていないため電気泳動表示装置100の4辺はシールドされていないが、対向電極37と裏面電極19とによって電気泳動表示装置100の表裏面がシールドされているため、側方から静電気が忍び込むことはほとんどない。
【0054】
また、本実施形態においては、対向電極37への電圧の印加手段としてコントローラCONTを用いているが、これに限らず、Dr−ICや電池から出力する構成としても良い。
また、本実施形態においては、エポキシ樹脂からなるシール材65を用いているが、アクリル等の有機材料を用いても構わない。
また、帯電粒子として白黒粒子以外にカラー粒子を用いても構わないし、電気光学素子として液晶材料やOLEDのような発光材料を用いてもよい。
また、上下導通部33の数は4つに限らない。また、形状も上述したものに限られず、線状に形成してもよい。
さらに、制御トランジスタTRsの構成はボトムゲート構造に限られない。制御トランジスタTRsも有機、無機トランジスタのどちらを用いても良い。また、制御トランジスタTRsや第1基板30、第2基板31および対向電極37に用いる材料は上記したものに限らない。
【0055】
加えて、素子基板300を構成する第1基板30と対向基板310の第2基板31に用いる材料は、フレキシブル性を有するポリエステルや他の有機、無機材料を用いてもよい。また、フレキシブル性を有しないものであれば、紙フェノール、紙エポキシ、ガラスコンポジット、ガラスエポキシ、薄ガラス、テフロン(登録商標)、セラミックス、それらのコンポジット材料や他の有機、無機材料を用いてもよい。
【0056】
また、第1基板30や第2基板31に用いる材料としては伸縮性を有する材料であってもよい。これにより、伸縮状態を含めたフレキシブル性を実現することができる。例えば、アクリル等の柔らかい有機材料、これらをコーティングした不織布、織布、またはゴム等であっても構わない。伸縮性を有すると、電気光学装置を服等の布のように変形の大きい材料や複雑な表面形状の上にも隙間なく貼るように設置するだけでなく、変形させて使用するときの剥がれを少なくすることができる。
また、第1基板30を構成する基材の数も上記したものに限られない。
また、制御トランジスタTRsの材料も上記したものに限られない。
また、画素電極35、対向電極37、走査線66、データ線68A,68B、および接続配線22等に用いる材料としては、Cuペースト以外の他の金属ペースト、金属、カーボンナノチューブ等の導電性材料、無機導電性材料、有機導電性材料、透明電極、導電性ペーストを用いても良い。
【0057】
(第2実施形態)
[液晶表示装置]
図3は、本発明における電気装置の第2実施形態である液晶表示装置の全体構成を示す断面図である。
図3に示すように、液晶表示装置(電気装置)102は、先に述べた電気泳動表示装置の電気泳動層に代えて液晶層(機能素子)32Bを採用している。本実施形態では、データ線68A,68B、保持容量Csが第1基板30内に埋め込まれている点、制御トランジスタTRsがトップゲート/ボトムコンタクト構造である点において、先の実施形態と異なる。保持容量Csは保持容量線93と保持容量電極92とそれらの間に保持された基材30Cから構成されている。
【0058】
図3に示すように、液晶表示装置102の第1基板30内には、裏面電極19、コントローラCONT、保持容量Cs、データ線68A,68Bが埋め込まれている。第1基板30の表面に形成された制御トランジスタTRsのソース電極41cには、第1基板30を構成する複数の基材30A〜30Fのうち基材30E,30Fに形成されたコンタクトホールH1を介して、基材30D上に配置されたデータ線68A,68Bが電気的に接続されている。
【0059】
裏面電極19は、第1基板30を構成する積層された複数の基材30A〜30Fのうち基材30Aと基材30Bとの間に配置されている。また、基材30Bの表面(基材30Aとは反対側の面)上に配置されたコントローラCONTは、その出力端子1bが基材30C上の接続配線22を経て接続部39に接続されているため、上下導通部33を介してコントローラCONTから対向電極37に所定の電位が入力されるようになっている。
【0060】
具体的に、コントローラCONTからの電圧は、接続配線22、接続部39、中継端子39A、上下導通端子49および上下導通部33を介して対向電極37に供給されるとともに、接続部39の中継端子39A側の端部とは反対側の端部に接続された裏面電極19にも供給されることになる。これにより、裏面電極19と対向電極37とが同電位とされ、これら裏面電極19および対向電極37との間の空間がシールドされる。
【0061】
保持容量Csは、第1基板30内に埋め込まれた一対の電極10a,10bによって構成され、これら電極10a,10bとの間に容量が蓄積される。保持容量Csを構成する一方の電極10bは、基材30D〜30Fを貫通するコンタクトホールH2を介して、上記制御トランジスタTRsのドレイン電極41dと電気的に接続されている。
【0062】
本実施形態のゲート絶縁膜41bは、第1基板30の表面に形成されたソース電極41c、ドレイン電極41d、ソース電極41cおよびドレイン電極41dに一部乗り上げるようにして形成された半導体層41a、および中継端子39Aを覆うようにして、厚さ0.4μmで成膜されている。半導体層41aのうち、チャネル領域に対向するようにしてゲート絶縁膜41b上に形成されたゲート電極41eは、ゲート絶縁膜41b上に形成された保護層42によって覆われており、制御トランジスタTRsを構成する。
【0063】
保護層42上に配置された画素電極35は、保護層42とゲート絶縁膜41bの厚さ方向を貫通するコンタクトホールH3を介して、制御トランジスタTRsのドレイン電極41dと電気的に接続されている。これにより、制御トランジスタTRsを介してデータ線68A,68Bから画像信号が液晶層32Bに供給されて画像表示が行われることとなる。
【0064】
液晶層(機能層)32Bを構成する液晶としては、ゲストホスト液晶、PDLC(高分子分散型液晶)、PNLC(高分子ネットワーク型液晶)、IPS液晶のようにセルギャップdに光学特性が余り依存しない液晶が好適である。それは素子基板300を構成する第1基板30、対向基板310を構成する第2基板31としてフレキシブル基板を用いた場合には、液晶表示装置102を湾曲させた際に、セルギャップdが変化するからである。このため、上記した液晶材料を用いることが望ましいが、それ以外の液晶材料であっても構わない。
ここで、液晶材料を用いる場合には、それ自体がメモリー性を有していないため、SRAMのような揮発性メモリーを各画素に設けることが望ましい。
【0065】
本実施形態の液晶表示装置102においても、先の電気泳動表示装置100と同様に、裏面電極19と対向電極37によって制御トランジスタTRsや電子部品10がシールドされることとなり、外部からの静電気によるこれらの故障を抑制することができる。したがって、対向電極37に高電位が印加されたとしても、制御トランジスタTRsおよび電子部品10等に高電圧が印加されないため破壊されにくくなり、高品位な表示装置が得られる。
【0066】
[変形例]
図4は、本発明に係る第1実施形態の変形例を示す断面図である。なお、図4では、電気泳動層を用いた例を示しているが、液晶層を用いた第2実施形態の液晶表示装置にも適用可能である。
図4に示すように、素子基板300を構成する第1基板30の裏面30bに裏面電極19が直接設けられており、裏面電極19が第1基板30から露出した構成になっていても良い。
【0067】
このように、第1基板30から裏面電極19が露出した構成であっても、裏面電極19と対向電極37とによって、制御トランジスタTRsや電子部品10に対する静電気のシールド効果を得ることが可能である。この構成であれば製造が容易に行える。
なお、裏面電極19を露出させたままではなく、全体を透明な絶縁シート等で包むことによって裏面電極19を保護する構造としてもよい。
【0068】
(第3実施形態)
図5は、第3実施形態の概略構成を示す平面図、図6は、図5のB−B線に沿う断面図である。図7(a)は、画像表示領域の一部(5×5画素)を拡大して示す平面図、(a)は、(a)のC−C線に沿う断面図である。
図5および図6に示すように、本実施形態の電気泳動装置(電気装置)103では、制御トランジスタTRsの代わりに、画像表示領域5内にマトリクス状に配置された多数の画素電極35を直接駆動する複数の駆動ドライバIC85が第1基板30内に埋め込まれている。
ともにフレキシブル性を有する第1基板30および第2基板31からなる素子基板300および対向基板310はほぼ同じ形状、大きさであり、これらの間に電気泳動層32Aが挟持され画像表示領域5を形成している。また、画像表示領域5の外側の領域、第1基板30内部に埋め込まれた多数の駆動ドライバIC85を駆動する電子回路11が配置されている。コントローラCONTは電子部品10内に含まれている。
【0069】
本実施形態においては、図7(a),(b)に示すように、素子基板300を構成する第1基板30の内部に複数の画素40ごとに対応して等間隔に配列された駆動ドライバIC(電子部品)85が所定数埋め込まれている。この駆動ドライバIC85は画素40の配列に対応してm×nのマトリクス状に配置されており、各画素を個別に駆動できるように作成されている。本実施形態において表示できる画素数は、例えば100×100である。駆動ドライバIC85は、表面に、100×100のマトリクス画素に対応する多数の出力端子85a(図7参照)を有する。駆動ドライバIC85の出力端子85aは、第1基板30の内部に形成された接続配線22によって第1基板30の表面30aに形成された画素電極35に直接接続されている。このように、制御トランジスタなどを介さずに駆動ドライバIC85(出力端子85a)と画素電極35とをそれぞれ接続配線22によって直接接続することで、画素電極35を直接駆動できるようになっている。
【0070】
各駆動ドライバIC85は、第1基板30に実装された複数の電子部品10からなる電子回路11から入力される信号に基づいてコントロールされ、複数の画素電極35に対して一括して電圧の印加を行う一括書込動作、あるいは複数の画素電極35に対して順次電圧の書き込みを行う順次書込動作を行うことによって、画面の書き換えを実施する。ここで、複数の画素電極35に対して一括書込動作を実施することによって、画面の切り替えに要する時間を短縮することができる。
また、図示はしていないが、駆動ドライバIC85と電子回路11とを接続する配線も同様に所定の位置に埋め込まれている。
【0071】
本実施形態によれば、複数の画素電極35を駆動ドライバIC85を介して同時に駆動することが可能となる。その結果、1画面を構成する複数の画素に対して一括して書き込みができることになり、画面の書き換えスピードを速くすることができる。また、画素電極35に対して電圧を印加するためにスイッチング動作を行うスイッチング素子が不要になる。これにより、構成が簡略化されて小型化の実現および製造が容易になる。
【0072】
(第4実施形態)
図8は、第4実施形態の電気泳動表示装置の概略構成を示す部分断面図である。
図8に示すように、本実施形態の電気泳動表示装置104は、素子基板300と対向基板310との間に仕切りのない電気泳動層(機能素子)32Cが形成されている。先の実施形態では、マイクロカプセルを用いた電気泳動層を採用していたが、本実施形態における電気泳動層32Cは、素子基板300と対向基板310と、さらにこれらの周縁部分に設けられているシール材65とによって形成される封止空間内に、正帯電粒子26、負帯電粒子27および分散媒21が封入されてなる。
【0073】
また、第1基板30内には複数の画素電極35を直接駆動させるための駆動ドライバIC85が埋め込まれている。この駆動ドライバIC85は、第1基板30内に埋め込まれているコントローラCONTにより制御される構成とされていてもよい。
コントローラCONTの出力側は接続配線22を介して裏面電極19に接続されており、裏面電極19に所定の電圧が入力される。
【0074】
一般的に、電気泳動材料は湿度によってその性質が変化する。そのため、水分の浸入を抑制する防湿構造が必要である。
そこで、本実施形態においては、非表示領域に対応する素子基板300の周縁部分に、第1基板30の4辺全体に亘って防湿壁55が設けられている。この防湿壁55は、Cuのような金属材料によって形成されている。なお、防湿壁55の形成材料はCuに限らない。
【0075】
防湿壁55は、裏面電極19と上下導通部33を介して接続される対向電極37とを接続するための接続配線を利用して断面視において波型形状となるように構成されている。具体的には、基材30A〜30E間に配置された配線部55Aどうしが、隣り合う基材間において平面視で一致しないように交互に配置され、各基材の厚さ方向を貫通する接続部55Bによって接続されている。電気泳動層32A、コントローラCONT、および駆動ドライバIC85に対する防湿性が高められる。これにより、上記各構成要素の故障や不具合の発生を防止することができる。
さらに、裏面電極19、防湿壁55、上下導通部33および対向電極37によって囲まれたシールド空間もが形成され、このシールド空間内に配置されたコントローラCONT、駆動ドライバIC85および電気泳動層32Cに対する外部からの静電気侵入による破壊を抑制する効果が、より一層高められた構成となっている。防湿壁55は第1基板30の4辺全体に亘って形成されているので、素子基板300の4辺のエッジからの静電気の進入を阻止することが可能である。
【0076】
また、素子基板300と対向基板310との間に配置された金属からなる4つの上下導通部33は表示領域の四隅のみに配置されているので、これら上下導通部33どうしの間を埋めるようにしてシール材65を配置してある。
なお、防湿壁55は、第1基板30の少なくとも1辺に沿って設けられ、好ましくは4辺全てに設けておくことであり、その結果、高い防湿効果が得られる。
【0077】
(第5実施形態)裏面電極なし
図9は、第5実施形態の電気泳動表示装置の概略構成を示す断面図である。図10は、第5実施形態の電気泳動表示装置の構成を詳細に示す部分拡大断面図である。
【0078】
図9および図10に示すように、本実施形態の電気泳動表示装置105は、素子基板300とその表面に配置された電気泳動層32Aとの周囲全体を包むように構成されたシート基板410とを有する。このシート基板410は、素子基板300よりも大きい面積を有し、且つ、柔軟性を有したPET基板からなる第3基板34と、この第3基板34の内面(電気泳動層32A側)に形成されたシート電極47とにより構成されており、その柔軟性から、周縁部410a(シート基板410の4辺全て)が電気泳動層32Aよりも素子基板300側へ折り畳まれて裏面300b上に配置されている。素子基板300の裏面300bはシート基板410によって完全に覆われた状態となっており、素子基板300の裏面300b上に互いに積層されるように配置されたシート基板410の周縁部310aどうしは、絶縁性の封止材67によって封止されている。また、ここでシート電極47は対向電極として機能する。
【0079】
なお、シート基板410の周縁部310a全体、すなわち4辺全てが素子基板300の裏面300bに配置されていなくてもよく、1辺のみであっても2辺以上であってもよい。
【0080】
素子基板300の裏面300bには、第1基板30内に埋め込まれたコントローラCONTの出力端子1bに接続される外部接続端子53(図10)が露出しており、素子基板300とシート基板410とを接続するシール材65内に埋設された導通部52を介して、素子基板300の裏面310b側に配置されたシート基板410のシート電極47と電気的に接続されている。
すなわち、本実施形態においては、素子基板300の裏面300b側に配置されたシート電極47の一部が上記各実施形態における裏面電極として機能する。
【0081】
図11は、本実施形態の電気泳動表示装置の製造におけるシート基板の折り畳み時の工程を示す図である。
図11(a)に示すように、面積の異なる素子基板300とシート基板(第2基板)410とを用意し、シート基板410の中央部分に素子基板300を配置する。ここで、シート電極(第2電極)47上の画像表示領域5に対応する所定領域に予め電気泳動層32Aが設けられたシート基板410を用意する。あるいは、貼り合わせ前の素子基板300側に電気泳動層32Aが予め設けられていてもよい。
【0082】
そして、シート基板410の長手方向における一方の端部410Aを素子基板300の裏面300b上に折り畳んだ後(図11(b))、この端部410A上に重ねるようにして他方の端部410Bを折り畳む(図11(c))。その後、素子基板300の短手方向における両方の端部410Cを素子基板300の裏面300b上に折り畳む。このように、シート基板410の4辺全てを素子基板300の裏面300b側に折り畳む。
【0083】
本実施形態では、シート基板410の4辺全てが素子基板300の裏面300b上に配置されており、この裏面300b上においてコントローラCONTとシート電極47との導通がとられた構成となっている。このように、裏面電極を介すことなく、コントローラCONTとシート電極47との電気的な接続が導通部52のみにより行われた構成とすることによって、電気泳動層32Aにかかる電位の固定が確実に行えるため、第1基板30内に埋め込まれた複数の電子部品、例えば、画素駆動用のDr−IC(走査線駆動Dr−IC51、データ線駆動Dr−IC)やコントローラCONT、および電気泳動層32Aに対してより高いシールド効果が得られる。
【0084】
また、素子基板300の裏面300bにおいて第1基板30内に埋め込まれたコントローラCONTとシート電極47とが電気的に接続された構成となっているので、画像表示領域5のコーナー部分を含んだ全域で導通を得ることができる。
先の実施形態では、素子基板300とシート基板410との間であって画像表示領域のコーナー部分に上下導通部33が配置されていたので、コーナー部分で画像表示を行うことができなかったが、上述した本実施形態の構成によれば、上下導通部33が裏面にあるので画像表示領域5の全てに所定の画像を表示することができる。
【0085】
また、シート基板410の周縁部410aを封止材67で封止することにより、シート電極47の端部がむき出しになるのを防止して、シート電極47の劣化を防止することができる。また、シート基板410の側面を覆うようにして封止材67が設けられていることから、折り畳まれたシート基板410の周縁部410aのうち、最も外側に積層された周縁部410aの一部との境界からの水分の進入が防止される構成となっている。
封止材67としては、エポキシ等のシール材と同等の材料を用いている。これに限らず、他の絶縁性の材料を用いてもよい。
【0086】
なお、シート基板410として用いるのは透明で柔軟な材料であればPETに限らない。ポリエチレン、アクリル、透明ポリイミド等の有機材料を用いてもよい。
【0087】
(第6実施形態)
図12は、第6実施形態の電気泳動表示装置の概略構成を示す断面図である。図13は、本実施形態の電気泳動表示装置の製造におけるシート基板の折り畳み時の工程を示す図である。
図12に示すように、本実施形態の電気泳動表示装置106は、素子基板300と、素子基板300よりも面積の大きい柔軟性を有したシート基板420とを有するとともに、素子基板300の裏面300b側に配置された保護基板(第3基板)430とを具備して構成されている。
【0088】
シート基板420は、その周縁部420a全体(4辺全て)が、図13(a)〜(e)に示すように各辺が順次素子基板300の裏面300b側に折り畳まれて保護基板430の裏面430b上に配置されている。300の裏面300b側では、保護基板430の周縁部上にシート基板420側の周縁部420aが重なるようにして配置され、保護基板430の中央部分は露出した状態となっている。
【0089】
保護基板430の内面側に設けられた電極(第1電極)43は、第1基板30内に埋め込まれたコントローラの出力端子に接続されるとともに素子基板300の裏面300b上に設けられた外部接続端子53と導通部52を介して電気的に接続されている。これにより、シート基板420のシート電極47と保護基板430の電極43とが電気的に接続された構成となっており、第1基板30内のコントローラCONTによってこれらシート電極47と電極43とに同電位が入力されることとなる。
【0090】
このような本実施形態の電気泳動表示装置106の製造においては、素子基板300と、素子基板300よりも面積の大きいシート基板420とを用意し、シート基板420の中央部分に素子基板300を配置した後(図13(a))、その裏面300b上に保護基板430を配置する(図13(b))。その後、図13(c)〜図13(e)に示すように、素子基板300の各辺に沿ってシート基板420の周縁部420aを順次折り畳んでいく。
【0091】
(第7実施形態)
図14は、第7実施形態の電気泳動表示装置の構成を部分的に示す断面図である。
本実施形態の電気泳動表示装置107は、第1基板30の内部にコントローラCONTに電力を供給するための電池56が埋め込まれている。この電池56には、ベタ状の裏面電極19と同一層をなす外部接続端子57が接続されている。この外部接続端子57は、平面視で電池56と一部重なるようにして形成された裏面電極19の貫通孔19A内に配置されており、第1基板30を構成する最も外側に位置する基材30Aの貫通孔29から外部に露出した状態となっている。
電池56としては、静電気によって破壊されにくい構造のものを採用する。
【0092】
本実施形態の電気泳動表示装置107は電池56を具備しており、この電池56を充電するための外部接続端子57を裏面電極19と同一工程で形成することによって、別途、外部接続端子57を製造するための工程を必要としない。これにより、製造が容易ではあるものの、外部接続端子57は裏面電極19が存在しない領域に設けられていることから、裏面電極19によってシールドされず、静電気による影響を受けやすい。このため、裏面電極19および外部接続端子57を第1基板30の裏面(素子基板300の裏面300b)上に形成するのではなく、基材30Aと基材30Bとの間に形成して裏面300bよりも内側に配置することによって、外部接続端子57と裏面電極19とが他の部材と直接接触することが防止されるので、内部に静電気が入りにくい構成となっている。
【0093】
例えば、静電気は物と物とが接触してこれらを剥がす際に生じる剥離帯電によって発生する。また、物同士が接触した際に生じる摩擦帯電によっても発生する。このため、裏面電極19と外部接続端子57とを第1基板30の内部に設けることによって、剥離帯電や摩擦帯電に起因する静電気の発生を抑制することができる。
【0094】
図15は、第7実施形態における電気泳動表示装置の変形例を示す図である。
図15に示すように、素子基板300を7つの基材によって構成し、電池56に接続される外部接続端子57と裏面電極19とを異なる層に形成した点において先の実施形態と異なっている。
本変形例では、基材30Aの裏面側にもう一つの基材30Gが設けられており、この基材30Gと基材30Aとの間に外部接続端子57が形成されている。この外部接続端子57は、第1基板30を構成する最も外側に位置する基材30Gの貫通孔29から外部に露出した状態となっている。
【0095】
さらに、裏面電極19には、上記実施形態の貫通孔19Aよりも開口面積の小さい貫通孔19Bが形成されており、基材の開口領域が少なくなって静電気の進入をより防ぐことができるので、シールド効果が高い。
【0096】
さらに、本変形例では、裏面電極19から延設されるようにして電池56の周囲を取り囲むシールド部58が設けられている。このシールド部58は、電池56の上層側であって電池56上に存在する基材30Cの表面に設けられたシールド配線59と、裏面電極19との間に存在する基材30B、30Cを貫通して形成されたコンタクトホールH2とによって構成されるもので、外部接続端子57側から入った静電気による駆動回路層24(制御トランジスタTRs)に対する影響を軽減することができる。
また、以上の実施形態、変形例において裏面電極19を保持容量線93として用いることも出来る。
【0097】
図16は、第8実施形態における電気泳動表示装置の概略構成を示す断面図である。
図16に示すように、本実施形態では、電池などの電子部品10と接続される外部接続端子57と裏面電極19との間に静電保護回路72,73が設けられている。
【0098】
素子基板300で用いられる高電位線(Vdd)90と低電位線(Vss)91の2つの共通配線を設け、これらに対して静電保護回路72,73が設けられている。具体的には、高電位線Vddおよび低電位線Vssの間に、裏面電極19と、保護したい外部接続端子57とが静電保護回路72,73を介して設けられた構成となっている。高電位線Vddおよび低電位線Vssは、素子基板300(第1基板30)中になるべく広い範囲に形成面積で形成することが好ましいが、必ずしもその必要はなく、1本の配線状態で形成されていてもよい。
【0099】
本実施形態では、電子部品10に接続される外部接続端子57と裏面電極19とが複数の静電保護回路72A,73A,72B,73Bを介して接続されている。具体的に、外部接続端子57と裏面電極19は、高電位線(Vdd)90に接続される静電保護回路72A,73Aを介して接続されているとともに、低電位線(Vss)91に接続される静電保護回路72B,73Bを介して接続されている。
【0100】
静電保護回路72,73は、電流・電圧特性において双方向に非線形性を有しており、高電圧印加時あるいは低電圧印加時にオープン状態となって、静電気等に起因するサージ電圧を共通配線へと流すものである。つまり、静電保護回路72,73は、外部接続端子57と裏面電極19との間で所定の電位差が発生した場合に、外部接続端子57と裏面電極19との間に電流が流れるように構成されている。
【0101】
例えば、裏面電極19(外部接続端子57)の電位がVdd以上またはVss以下の電位になると、各静電保護回路72(72A,72B),73(73A,73B)の保護ダイオードD1が導通し、外部接続端子57または裏面電極19から共通配線(高電位線(VDD)90または低電位線(Vss)91)に電流が流れて静電気を放電させることができる。このようにして、第1基板30内に内蔵された電子部品10を静電気から保護し、静電破壊を防止する。ここで、2つの共通配線が必ずしもVddとVssである必要はない。
【0102】
なお、電子部品10は、外部との信号のやり取りを行うために設けられたもので、表示するデータを外部から入力する手段として設けられる。あるいは、電気光学装置以外の用途として、例えば、センサーなどによる検出データの出力する手段としても用いられる。
【0103】
図17(a)は、電気泳動表示装置の電源がON状態のときの静電保護回路の等価回路図である。
図17(a)に示すように、電気泳動表示装置の電源がON状態の際、静電保護回路72A,72Bを構成している2つの保護ダイオードD1,D2のうち、一方の保護ダイオードD1が導通し、他方の保護ダイオードD2は非導通としている。ここで、例えば、外部からの不必要な電圧の印加によって、裏面電極19が高電位線Vdd以上または低電位線Vss以下の電位になると、静電保護回路72A,72Bの保護ダイオードD1が導通して、外部接続端子57に印加された電位を共通配線(高電位線(VDD)90または低電位線(Vss)91)へと逃がし、電子部品10の静電破壊を防止する。
【0104】
図17(b)は、電気泳動表示装置の電源がOFF状態のときの静電保護回路の等価回路図である。
図17(b)に示すように、電気泳動表示装置が非動作状態で電源がOFFされている時は、高電位線Vddおよび低電位線Vssはオープンとなり、非導通状態であった各静電保護回路72A,72B,73A,73Bの保護ダイオードD2が共通配線(高電位線(VDD)90または低電位線(Vss)91)に接続するように構成されている。非導通の保護ダイオードD2を導通させるのは、例えば、ノーマリオンのトランジスタをOFFさせることにより行うことができる。この状態だと、保護したい外部接続端子57と裏面電極19とがD1とD2で構成されるリングダイオードで接続される。このため、裏面電極19と外部接続端子57との間の電位差は2つのダイオードD1,D2の閾電圧Vthの和以上にはならない。
【0105】
本実施形態によれば、裏面電極19と外部接続端子57との間に設けられた静電保護回路72A,72B,73A,73Bによって、外部接続端子57に所定の電圧以上の電圧印加された場合に、裏面電極19または外部接続端子57から共通配線(高電位線(VDD)90または低電位線(Vss)91)に電流を流し、放電させる事が出来る。
このような構成の導入により、静電気により外部接続端子57に電荷が注入された場合でも、電子部品が破壊されることなく電荷を散逸し得ることが可能となる。
【0106】
本実施形態では、保護したい電子部品とは別に、独立した回路として、静電保護回路を第1基板30内に内蔵する構成としたが、電子部品内に直接組み込んでも良い。
【0107】
図18および図19は、静電保護回路の他の構成を示す図である。
図18(a),(b)に示すように、上記した保護ダイオードD2に代えてスイッチング素子Tが設けられており、電気泳動表示装置の電源がOFFされた状態のときに、裏面電極19と外部接続端子57とが短絡するように構成された静電保護回路であっても良い。
【0108】
図19に示すように、多段のリングダイオード76からなる静電保護回路を介して裏面電極19と外部接続端子57とが接続されていてもよい。ここでは、1つの保護ダイオードDの閾電圧Vthと段数nを掛けることによって得られた電圧値以上の電圧差が保護ダイオードDの両端に印加されると、保護ダイオードDが導通して、裏面電極19と外部接続端子57との間の電圧差が小さくなる。この場合は、図20に示すように、裏面電極19と外部接続端子57とが静電保護回路78を介して接続された構成となる。
【0109】
先に示した実施形態のように、裏面電極19と対向電極37との電位差はない方が好ましいが、多少の電位差があってもその差が一定になるような構成であればよい。
【0110】
(他の電気装置への応用)
図21は、圧電センサーに用いられる、上記した第3実施形態の電気装置の構成を応用した検出素子の概略構成を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のD−D線に沿う断面図である。
圧電センサーは、素子基板700と対向基板710との間に圧電層(機能素子)74が配置された1つまたは複数の検出素子702を備えて構成される。検出素子702の素子基板700および対向基板710としては、上記した第3実施形態の電気泳動表示装置における素子基板および対向基板と同様の構成をそれぞれ採用することができる。
【0111】
具体的に、本実施形態の対向基板710は、厚さ0.2mmのPETからなる保護基板71と、保護基板71の圧電層74側の面に設けられたカーボンナノチューブからなる導電膜77とを有して構成され、素子基板700と同様に折り曲げ可能である。また、圧電層74は、厚さ1μmのトリフルオロエチレンとフッ化ビニリデンの共重合体からなる。
【0112】
そして、圧電センサーに対して外部から圧力が加えられた際に、各検出素子702において、上記した複数の画素電極に代えて素子基板700に設けられた複数の検出電極(不図示)と、対向基板710の導電膜77との間に誘起される電圧の変化を検知することによって、圧電センサーに対して物体が接触したか否かが判断される。
【0113】
なお、素子基板700としては、上記した実施形態のうちのいずれかの素子基板と同様の構成を採用することが可能である。
また、圧電層74、導電膜77、保護基板71は上記に限らない他の有機、無機材料を用いてもよい。素子基板700と対向基板710の周縁部に配置され、且つ、圧電層74の周囲を取り囲むシール材75には、上記した各実施形態と同様の材料を用いて構成されている。また、検出電極および導電膜77に供給される電流を検出する構成としてもよい。
【0114】
この圧電センサーは紙のように柔軟性に富んだフィルム状であり、例えば人が椅子に座ったときの圧力分布等を検出する。また、素子基板700を構成する複数の基材をフレキシブル性または伸縮性を有する材料で構成すると、複雑な変形にも追従し、正確な値を検出することができる。
【0115】
また、検出値の出力は、素子基板700中に埋め込んだ通信機能素子(アンテナと通信を行うIC)で行うなか、検出素子702の表裏面に作成した出力電極により行う。素子基板700の内部に埋め込まれた電池への充電や他の信号の入出力も同様である。
【0116】
また、圧電材料の代わりに焦電材料を用いれば2次元温度センサーを構成でき、光電変換材料を用いれば、2次元光センサーやテラヘルツ波センサー、X線センサーを構成することができる。さらに、これら電気機器以外への応用も可能である。
また、以上説明した実施形態や変形例において、装置全体を透明な絶縁シート等で包むことにより耐湿性能等を向上させる事ができる。
また、上下導通部33は必ずしもシール材65の内側である必要は無く、外側に配置しても良い。
【0117】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0118】
例えば、裏面電極19の形状としては、先に記載の実施形態のように素子基板300の平面形状に沿ってベタ状に形成されていてもよいが、これに限られることはなく、メッシュ状やストライプ状に構成されていてもよい。
【0119】
[電子機器]
次に、上記各実施形態の電気泳動表示装置を電子機器に適用した場合について説明する。
図22は、本発明の電気泳動表示装置を適用した電子機器の具体例を説明する斜視図である。
図22(a)は、電子機器の一例である電子ブックを示す斜視図である。この電子ブック(電子機器)1000は、ブック形状のフレーム1001と、このフレーム1001に対して回動自在に設けられた(開閉可能な)カバー1002と、操作部1003と、本発明の電気泳動表示装置によって構成された表示部1004と、を備えている。
【0120】
図22(b)は、電子機器の一例である腕時計を示す斜視図である。この腕時計(電子機器)1100は、本発明の電気泳動表示装置によって構成された表示部1101を備えている。
【0121】
図22(c)は、電子機器の一例である電子ペーパーを示す斜視図である。この電子ペーパー(電子機器)1200は、紙と同様の質感および柔軟性を有するリライタブルシートで構成される本体部1201と、本発明の電気泳動表示装置によって構成された表示部1202を備えている。
【0122】
例えば電子ブックや電子ペーパーなどは、白地の背景上に文字を繰り返し書き込む用途が想定されるため、消去時残像や経時的残像の解消が必要とされる。
なお、本発明の電気泳動表示装置を適用可能な電子機器の範囲はこれに限定されず、帯電粒子の移動に伴う視覚上の色調の変化を利用した装置を広く含むものである。
【0123】
以上の電子ブック1000、腕時計1100及び電子ペーパー1200によれば、本発明に係る電気泳動表示装置が採用されているので、明るく視認性の良好なフルカラーに近い表示の行える信頼性に優れた高品位の電子機器となる。
【0124】
なお、上記の電子機器は、本発明に係る電子機器を例示するものであって、本発明の技術範囲を限定するものではない。例えば、携帯電話、携帯用オーディオ機器などの電子機器の表示部や、マニュアル等の業務用シート、教科書、問題集、情報シート等の電子ペーパーにも、本発明に係る電気泳動表示装置は好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0125】
1a…入力端子、1b,85a…出力端子、H,H1,H2,H3…コンタクトホール、10…電子部品、10a,10b,43…電極、11…電子回路、19…裏面電極、19…裏面電極(第1電極)、22…接続配線、30…基板、30…第1基板、30…板、30A,30B,30C,30D,30E,30F,30G…基材、30a…表面、30b,300b,310b,430b…裏面、31…第2基板、32A,32C…電気泳動層(機能素子)、32B…液晶層(機能素子)、34…第3基板、35…画素電極、35…画素電極(第3電極)、37…対向電極(第2電極)、39,55B…接続部、40…画素、43…電極(第1電極)、47…シート電極(第2電極)、51…IC(電子部品)、53,57…外部接続端子、55A…配線部、74…圧電層(機能素子)、85…駆動ドライバIC(電子部品)、100…電気泳動表示装置(電気装置)、102…液晶表示装置(電気装置)、103…電気泳動装置(電気装置)、410…シート基板(第2基板)、430…保護基板(第3基板)、CONT…コントローラ(電子部品)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機能素子を挟んで対向配置された第1基板および第2基板と、
前記機能素子よりも前記第1基板側に設けられた第1電極(裏面電極)と、
前記第2基板に設けられ前記第1電極と電気的に接続された第2電極と、
前記第1基板と前記第2基板とが重なる領域であって前記第1電極と前記第2電極との間に挟まれた領域に、機能素子と、当該機能素子を駆動する電子部品とが設けられていることを特徴とする電気装置。
【請求項2】
前記第2電極が前記機能素子の共通電極であることを特徴とする請求項1に記載の電気装置。
【請求項3】
前記第1基板が複数の基材が積層されてなり、
前記第1電極あるいは前記電子部品が、前記第1基板の表面あるいは前記複数の基材同士の間にそれぞれ配置されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電気装置。
【請求項4】
前記第2基板および前記第2電極の少なくとも一部が前記第1基板側に回り込むようにして配置されている
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気装置。
【請求項5】
前記第1基板の前記裏面上に第3基板を備え、
前記第1基板と前記第3基板との間に前記第1電極が配置されており、
前記第1電極が、前記裏面上に設けられた前記電子部品に接続される外部接続端子を介して前記第2電極の一部と電気的に接続されている
ことを特徴とする請求項4に記載の電気装置。
【請求項6】
前記第2基板および前記第2電極の少なくとも一部が前記第1基板の前記裏面上に回り込んで配置されており、
前記第1電極が、前記裏面上に設けられた前記電子部品に接続される外部接続端子を介して前記第2電極の一部と電気的に接続されている
ことを特徴とする請求項4に記載の電気装置。
【請求項7】
前記第1電極が前記第1基板内に埋め込まれている
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電気装置。
【請求項8】
前記第1電極が前記第1基板の前記裏面に設けられている
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電気装置。
【請求項9】
前記第1電極と前記第2電極とを電気的に接続する接続部が、前記第1基板および前記第2基板の少なくとも1辺に沿って形成されている
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気装置。
【請求項10】
前記第1電極と前記第2電極とを電気的に接続する前記接続部が、前記第1基板および前記第2基板の間に保持された前記機能素子が存在する領域の少なくとも1つのコーナーに形成されている
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気装置。
【請求項11】
前記機能素子を挟む一対の電極うちの一方が前記第2電極であり、
他方が前記第1基板の前記機能素子側の面に形成された複数の第3電極であり、
前記電子部品が前記複数の第3電極と複数の接続配線を介して接続されている
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の電気装置。
【請求項12】
前記電子部品が電子回路であり、
前記電子回路の出力端子と前記第1電極との間に保護回路が設けられされている
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の電気装置。
【請求項13】
前記接続部が、異なる前記基材上に形成された複数の配線部と、異なる前記基材に形成され前記複数の配線部どうしを接続するとともに互いに平面視で重なることのない複数のコンタクトホールとによって構成されている
ことを特徴とする請求項9から12のいずれか一項に記載の電気装置。
【請求項14】
前記機能素子が電気光学素子である
ことを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の電気装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−181445(P2012−181445A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−45479(P2011−45479)
【出願日】平成23年3月2日(2011.3.2)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】