説明

インサートパネル埋設ウェザーストリップおよびその製造方法

【課題】インサートパネルを埋設した部分に、型成形時の位置決めピンによって形成されたピン穴を有する自動車用のウェザーストリップにおいて、そのピン穴に侵入した水が車内へ侵入することのない製品を提供する。
【解決手段】ゴム成形材からなる本体部2と、本体部2の型成形部に埋設されたインサートパネル3とを備え、本体部2のインサートパネル3を埋設した部分に、型成形時にインサートパネル3を固定して位置決めする位置決めピンが挿入されるとともに、前記本体部2の表面からインサートパネル3に達する深さのピン穴2aを有する自動車用のウェザーストリップであって、インサートパネル3の表面に、本体部2と密着する性質の樹脂層4を設けてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インサートパネル埋設ウェザーストリップおよびその製造方法に関するものである。より詳細には、型成形部にインサートパネルを埋設してなる自動車用のウェザーストリップおよびそのウェザーストリップを製造する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車用ウェザーストリップには、充分な剛性を持たせるために、その型成形部にインサートパネルを埋設したものが多く使用されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平9−24737号公報
【0003】
特許文献1に記載のウェザーストリップを含め、その型成形部に埋設されるインサートパネルは、通常、成型金型の所定位置に複数の位置決めピンを押し当てて固定し位置決めした状態で、その成型金型内にゴム成形材を注入することによって埋設している。
そのため、例えば、図9および図10に示すようにオープンカーのバックウインドウ30の側面下部に設けられるウェザーストリップ20においても、図11に示すように、その本体部2に、位置決めピンが存在していた箇所に、ウェザーストリップ20の表面からインサートパネル3に達する深さのピン穴2aが複数形成される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
こうした複数のピン穴2aを有する従来のウェザーストリップ20は、図12に示すように、型成形された本体部2とインサートパネル3が密着状態にないので、ピン穴2aから侵入した雨水や洗車水などの水Wが、型成形された本体部2とインサートパネル3との間に形成される空隙Gを通って下位のピン穴2aに達し、そこから車内へ侵入してしまうといった問題がある。
【0005】
こうした問題を解決するために、インサートパネル3の表面に接着剤を塗布してインサートパネル3をゴム成形材からなる本体部2と接着し、両者の間を水Wが通過できないようにすることが考えられる。
しかし、この手段には、以下の問題があるため、好ましくない。
【0006】
(1)接着剤には使用可能時間があるため、例えば、塗布するに際して、接着剤を作業用の容器に移した後、ある程度の時間が経過すると、接着力がなくなってしまう。
(2)接着剤をインサートパネル3に塗布した後、乾燥させるべく、そのままの状態を一定時間以上放置すると、空気中の酸素や湿気により接着力が低下し、最悪の場合、ゴム成形材に接着しない。
(3)接着剤をインサートパネル3に塗布して乾燥させた後、インサートパネル3に金属等の硬質材がぶつかって擦れると、接着剤層に簡単に傷が入る。この傷が入った部分はゴム成形材に接着しないので空隙が形成され、そこが水Wの流路となる。こうした事態は、例えば、インサートパネル3を重ねたり、成形金型にセットしたり、さらには成形金型内において、位置決めピンが当たった場合に発生する。
【0007】
そこで、本発明の目的とするところは、インサートパネルを埋設した部分に、型成形時の位置決めピンによって形成されたピン穴を有する自動車用のウェザーストリップにおいて、そのピン穴に侵入した水が車内へ侵入することのない製品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のインサートパネル埋設ウェザーストリップ(1)は、ゴム成形材からなる本体部(2)と、前記本体部(2)の型成形部に埋設されたインサートパネル(3)とを備え、前記本体部(2)のインサートパネル(3)を埋設した部分に、型成形時にインサートパネル(3)を固定して位置決めする位置決めピンが挿入されるとともに、前記本体部(2)の表面から前記インサートパネル(3)に達する深さのピン穴(2a)を有する自動車用のウェザーストリップであって、
前記インサートパネル(3)の表面に、前記本体部(2)と密着する性質の樹脂層(4)を設けてなることを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、前記樹脂層(4)を、前記インサートパネル(3)の表面全体に設けたことを特徴とする。
さらに、請求項3に記載の発明は、前記樹脂層(4)を、前記インサートパネル(3)の前記ピン穴(2a)の周囲に部分的に設けたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に記載の発明は、前記インサートパネル(3)の表面に、前記樹脂層(4)および本体部(2)を形成するゴム成形材と接着する性質のメッキ層(5)を形成し、前記樹脂層(4)を前記メッキ層(5)の表面に設けたことを特徴とする。
【0011】
なお、メッキ層(5)としては、例えば、リン酸塩処理して形成した亜鉛メッキ層が好適である。また、メッキ層(5)は、インサートパネル(3)が鋼板製である場合に効果的である。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、ゴム成形材からなる本体部(2)と、前記本体部(2)の型成形部に埋設されたインサートパネル(3)とを備え、前記本体部(2)のインサートパネル(3)を埋設した部分に、型成形時にインサートパネル(3)を固定して位置決めする位置決めピンが挿入されるとともに、前記本体部(2)の表面から前記インサートパネル(3)に達する深さのピン穴(2a)を有する自動車用のウェザーストリップであって、
前記インサートパネル(3)の表面に、前記本体部(2)と接着する性質のメッキ層(5)を設けてなることを特徴とする。
【0013】
このメッキ層(5)も、例えば、リン酸塩処理して形成した亜鉛メッキ層が好適である。また、メッキ層(5)は、インサートパネル(3)が鋼板製である場合に有効である。
【0014】
本発明の請求項6に記載のインサートパネル埋設ウェザーストリップの製造方法は、ゴム成形材からなる本体部(2)と、前記本体部(2)の型成形部に埋設されたインサートパネル(3)とを備え、前記本体部(2)のインサートパネル(3)を埋設した部分に、型成形時にインサートパネル(3)を固定して位置決めする位置決めピンが挿入されるとともに、前記本体部(2)の表面から前記インサートパネル(3)に達する深さのピン穴(2a)を有する自動車用のウェザーストリップの製造方法であって、
前記インサートパネル(3)の表面に、前記本体部(2)と密着する性質の樹脂層(4)を型成形に先立って設けてなり、型成形時に前記インサートパネル(3)を前記樹脂層(4)を介して前記本体部(2)に密着させることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の請求項7に記載のインサートパネル埋設ウェザーストリップの製造方法は、ゴム成形材からなる本体部(2)と、前記本体部(2)の型成形部に埋設されたインサートパネル(3)とを備え、前記本体部(2)のインサートパネル(3)を埋設した部分に、型成形時にインサートパネル(3)を固定して位置決めする位置決めピンが挿入されるとともに、前記本体部(2)の表面から前記インサートパネル(3)に達する深さのピン穴(2a)を有する自動車用のウェザーストリップの製造方法であって、
前記インサートパネル(3)の表面に、前記本体部(2)と接着する性質のメッキ層(5)を型成形に先立って設けてなり、型成形時に前記インサートパネル(3)を前記メッキ層(5)を介して前記本体部(2)に接着させることを特徴とする。
【0016】
なお、カッコ内の記号は、図面および後述する発明を実施するための最良の形態に記載された対応要素または対向事項を示す。
【発明の効果】
【0017】
本発明の請求項1に記載のインサートパネル埋設ウェザーストリップによれば、インサートパネルの表面に、本体部と密着する性質の樹脂層が設けられているので、本体部とインサートパネルは、樹脂層を介して、水密状態で接する。
従って、型成形時の位置決めピンに対応したピン穴に侵入した水が、本体部とインサートパネルとの間を通過し、他のピン穴から車内へ侵入するといった事態を未然に防止することができる。
【0018】
また、請求項2,3に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加えて、樹脂層が、インサートパネルの表面全体、またはピン穴の周囲に部分的に形成されているので、表面全体に形成されている場合は、水の車内への侵入をより未然に防止することができる。また、ピン穴の周囲に部分的に形成されている場合は、水の車内への侵入を防止するとともに樹脂材の使用量を減らすことができるので、生産性を高めることができる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3に記載の発明の作用効果に加えて、インサートパネルの表面に、樹脂層および本体部を形成するゴム成形材と接着する性質のメッキ層を有し、樹脂層をメッキ層の表面に設けたので、メッキ層の持つ保護作用によって、インサートパネルの耐久性を高めることができる。
【0020】
なお、このメッキ層は本体部を形成するゴム成形材と接着する性質を有するので、樹脂層を設けなくても水が車内へ侵入するのを防止することができる。しかし、樹脂層を設けたことによって、型成形時に、位置決めピンの先端部がこの樹脂層に当接し、その際、樹脂層がクッションとなって位置決めのバラツキを吸収する。その結果、インサートパネルを成形金型内の所定位置に正確に固定することができるといった効果を発揮する。
【0021】
また、請求項5に記載の発明によれば、インサートパネルの表面に、本体部と接着する性質のメッキ層が設けられているので、この本体部とインサートパネルは、メッキ層を介して、水密状態で接する。これにより、ピン穴に侵入した水が、本体部とインサートパネルとの間を通って、他のピン穴から車内へ侵入するといった事態を未然に防止することができる。また、メッキ層によってインサートパネルを保護するので、ウェザーストリップの耐久性を高めることができる。
【0022】
本発明の請求項6に記載のインサートパネル埋設ウェザーストリップの製造方法によれば、インサートパネルの表面に、本体部と密着する性質の樹脂層を型成形に先立って設け、型成形時にインサートパネルを樹脂層を介して本体部に密着させるので、インサートパネルと本体部は水密状態で接する。
従って、型成形時の位置決めピンに対応したピン穴に侵入した水が、本体部とインサートパネルとの間を通過し、他のピン穴から車内へ侵入するといった事態を未然に防止することができる。
【0023】
本発明の請求項7に記載のインサートパネル埋設ウェザーストリップの製造方法によれば、インサートパネルの表面に、本体部と接着する性質のメッキ層を型成形に先立って設け、型成形時にインサートパネルをメッキ層を介して本体部に接着させるので、インサートパネルと本体部は水密状態で接する。
従って、型成形時の位置決めピンに対応したピン穴に侵入した水が、本体部とインサートパネルとの間を通過し、他のピン穴から車内へ侵入するといった事態を未然に防止することができる。また、メッキ層によってインサートパネルを保護するので、ウェザーストリップの耐久性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図1乃至図3を参照して、本発明の実施形態に係るインサートパネルが埋設された自動車用ウェザーストリップ1について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る自動車用ウェザーストリップ(インサートパネル埋設ウェザーストリップ)を示すもので、図10のA−A線拡大断面図である。また、図2は、図1に示すウェザーストリップの一部拡大図である。図3は、本実施形態におけるインサートパネル3を示すもので、(a)は斜視図、(b)は、(a)のB−B線拡大断面図である。
【0025】
この自動車用ウェザーストリップ1は、ゴム成形材で形成した本体部2と、本体部2の型成形部に埋設されたインサートパネル3とを備え、本体部2のインサートパネル3を埋設した部分に、型成形時にインサートパネル3を固定して位置決めする位置決めピンが挿入されるとともに、本体部2の表面からインサートパネル3に達する深さのピン穴2aを有する。
そして、インサートパネル3の表面には、本体部2と密着する性質を有する樹脂層4を設けている。樹脂層4は、型成形に先立って予め設けられ、型成形時にインサートパネル3を樹脂層4を介して本体部2に密着させるものである。
【0026】
なお、このウェザーストリップ1は、図9で示すように、可動式ルーフを備えたオープンカーのバックウインドウ30の側面下部に設けられるもので、ボディフランジ22に取付けられ、本体部2はボディパネル31に弾接する中空シール部6とバックウインドウ30に弾接するシールリップ部7を備える。
【0027】
こうした構成のウェザーストリップ1は、本体部2とインサートパネル3が、樹脂層4を介して水密状態で接するので、両者間には空隙が形成されず、よってピン穴2aに侵入した水Wが、本体部2と樹脂層4との間を通り、他のピン穴2aから車内へ侵入するといった事態を未然に防止することができる。
【0028】
なお、樹脂層4の形成手段は限定されないが、例えば、専用の金型内で形成することができる。この場合、インサートパネル3を、固定ピンによって金型内に固定する必要があるため、その固定ピンによって樹脂層4が形成されずインサートパネル3が部分的に露出した露出部分が発生する。
しかし、この孔部の位置を、本体部2を型成形する際に形成されるピン穴2aと干渉しない位置に形成することによって、前記露出部分を樹脂層4で被覆することができる。こうした手段によって、樹脂層4を金型内で形成することができる。
【0029】
なお、本実施形態に係る自動車用ウェザーストリップ1における樹脂層4は、図3に示すように、インサートパネル3の表裏両面および側面の全体に形成している。従って、水Wの侵入をより確実に防止することができる。
【0030】
なお、樹脂層4は、図4に示すように、ピン穴2aが形成されている周辺のみに設けることもできる。これによっても、水Wの車内への侵入を防止でき、また、樹脂材の使用量を軽減することができるので、生産性を高めることができる。
【0031】
また、本実施形態に係る自動車用ウェザーストリップ1は、本体部2をEPDMゴムで形成し、樹脂層4をポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、またはオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)で形成している。なお、樹脂層4をポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、およびオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)のうちのいずれか一つで形成することもできるし、それら任意の組合わせによって形成することもできる。EPDMゴムとPP、PEまたはTPOとは相互の密着性が高いので、本体部2とインサートパネル3が、樹脂層4を介して、より水密状態で接する。これにより、水Wの車内への侵入をさらに効果的に防止することができる。
【0032】
また、本実施形態では、インサートパネル3をステンレス製としている。これによって、ウェザーストリップ1の型成形部に充分な剛性を与えて機械的強度を高めることができるとともに、車体に強固に取付けることができる。なお、インサートパネル3は、ステンレスに代えて他の金属(例えば、鋼板)で形成することができるし、硬質の樹脂材で形成することも可能である。
【0033】
なお、このウェザーストリップ1におけるインサートパネル3は、図5に示すように、その表面に、樹脂層4および本体部2を形成するゴム成形材と接着する性質のメッキ層5を形成し、そのメッキ層5の表面に樹脂層4を形成することもできる。メッキ層5としては、リン酸塩処理して形成した亜鉛メッキ層5が適している。なお、メッキ層5を鋼板製のインサートパネル3の表面に形成すると、防錆効果などの保護作用を発揮するので、ウェザーストリップ1の耐久性を高めることができる。
【0034】
また、このメッキ層5は本体部2を形成するゴム成形材と水密状態で接するので、樹脂層4を設けることは必ずしも必要ではない。しかし、成形金型内で位置決めピンによってインサートパネル3を固定する際、樹脂層4が位置決めピンに当接し、クッションのはたらきをするので、インサートパネル3の位置を微調整することができる。また、樹脂層4が何らかの理由で脱落した場合、その下のメッキ層5が本体部2に水密に当接するので、水Wの侵入を確実に防止することができる。こうしたことから、メッキ層5の表面に樹脂層4を設けた二層構造とすることも、水の侵入を防止する上で効果的である。
【0035】
また、インサートパネル3に、図6に示すように複数の貫通孔3a(一つの貫通孔とすることもできる)を形成し、樹脂層4を、この貫通孔3aを塞いだ状態でインサートパネル3の表面に設けることもできる。貫通孔3aを形成することによって、インサートパネル3およびウェザーストリップ1の重量を軽減することができる。また、樹脂層4がこの貫通孔3aを塞ぐ(侵入する)ことによってインサートパネル3に強固に組付くので、例えば、この樹脂層4を、本体部2のピン穴2aが形成されている片側面のみに形成することもできる。また、片側面のピン穴2aの周囲のみに形成することも可能である。
【0036】
さらに、本実施形態に係る自動車用ウェザーストリップ1は、図7に示すように、樹脂層4を設けず、鋼板製のインサートパネル3の表面に、型成形に先立って、本体部2と接着する性質のメッキ層5のみを形成して構成することもできる。このメッキ層5としては、例えば、リン酸塩処理して形成した亜鉛メッキ層が考えられる。
【0037】
このメッキ層5も、本体部2を形成するゴム成形材と水密状態で接着するので、両者の間には空隙が形成されない。従って、ピン穴2aに溜まった水Wが、本体部2とインサートパネル3との間を通り、他のピン穴2aから車内へ侵入するといった事態を未然に防止することができる。なお、樹脂層4を不要とするので、生産性を高めることができる。
【0038】
上記実施形態に係る自動車用ウェザーストリップ1は、前記したように、オープンカーのバックウインドウ30下部に設けられるものであるが、こうした部分への適用に限定されるものではなく、本体部2にピン穴2aが形成される全てのウェザーストリップに適用することができる。
従って、例えば、図8に示すような、ドアパネル32に取付けられ、インサートパネル3が埋設されたドアウェザーストリップ10にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施形態に係るインサートパネルが埋設されたウェザーストリップを示すもので、図10のA−A線拡大断面図である。
【図2】図1に示すウェザーストリップの一部拡大図である。
【図3】本発明の実施形態におけるインサートパネルを示すもので、(a)は斜視図、(b)は、(a)のB−B線拡大断面図である。
【図4】本発明の実施形態におけるインサートパネルの他の態様を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態における他のインサートパネルを示すもので、(a)は斜視図、(b)は、(a)のC−C線拡大断面図である。
【図6】本発明の実施形態におけるインサートパネルの他の態様を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施形態におけるインサートパネルのさらに他の態様を示すもので、(a)は斜視図、(b)は、(a)のD−D線拡大断面図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係るウェザーストリップを示す断面図である。
【図9】ウェザーストリップを有する自動車の要部を示す背面斜視図である。
【図10】図9のE部を示す拡大図である。
【図11】従来例に係るウェザーストリップを示すもので、図10のA−A線拡大断面図である。
【図12】図11に示すウェザーストリップの一部拡大図である。
【符号の説明】
【0040】
1 ウェザーストリップ
2 本体部
2a ピン穴
3 インサートパネル
3a 貫通孔
4 樹脂層
5 メッキ層
6 中空シール部
7 シールリップ部
10 ウェザーストリップ
20 ウェザーストリップ
22 ボディフランジ
30 バックウインドウ
31 ボディパネル
32 ドアパネル
G 空隙
W 水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴム成形材からなる本体部と、前記本体部の型成形部に埋設されたインサートパネルとを備え、前記本体部のインサートパネルを埋設した部分に、型成形時にインサートパネルを固定して位置決めする位置決めピンが挿入されるとともに、前記本体部の表面からインサートパネルに達する深さのピン穴を有する自動車用のウェザーストリップであって、
前記インサートパネルの表面に、前記本体部と密着する性質の樹脂層を設けてなることを特徴とするインサートパネル埋設ウェザーストリップ。
【請求項2】
前記樹脂層を、前記インサートパネルの表面全体に設けたことを特徴とする請求項1に記載のインサートパネル埋設ウェザーストリップ。
【請求項3】
前記樹脂層を、前記インサートパネルの前記ピン穴の周囲に部分的に設けたことを特徴とする請求項1に記載のインサートパネル埋設ウェザーストリップ。
【請求項4】
前記インサートパネルの表面に、前記樹脂層および本体部を形成するゴム成形材と接着する性質のメッキ層を形成し、前記樹脂層を前記メッキ層の表面に設けたことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載のインサートパネル埋設ウェザーストリップ。
【請求項5】
ゴム成形材からなる本体部と、前記本体部の型成形部に埋設されたインサートパネルとを備え、前記本体部のインサートパネルを埋設した部分に、型成形時にインサートパネルを固定して位置決めする位置決めピンが挿入されるとともに、前記本体部の表面からインサートパネルに達する深さのピン穴を有する自動車用のウェザーストリップであって、
前記インサートパネルの表面に、前記本体部と接着する性質のメッキ層を設けてなることを特徴とするインサートパネル埋設ウェザーストリップ。
【請求項6】
ゴム成形材からなる本体部と、前記本体部の型成形部に埋設されたインサートパネルとを備え、前記本体部のインサートパネルを埋設した部分に、型成形時にインサートパネルを固定して位置決めする位置決めピンが挿入されるとともに、前記本体部の表面からインサートパネルに達する深さのピン穴を有する自動車用のウェザーストリップの製造方法であって、
前記インサートパネルの表面に、前記本体部と密着する性質の樹脂層を型成形に先立って設けてなり、型成形時に前記インサートパネルを前記樹脂層を介して前記本体部に密着させることを特徴とするインサートパネル埋設ウェザーストリップの製造方法。
【請求項7】
ゴム成形材からなる本体部と、前記本体部の型成形部に埋設されたインサートパネルとを備え、前記本体部のインサートパネルを埋設した部分に、型成形時にインサートパネルを固定して位置決めする位置決めピンが挿入されるとともに、前記本体部の表面からインサートパネルに達する深さのピン穴を有する自動車用のウェザーストリップの製造方法であって、
前記インサートパネルの表面に、前記本体部と接着する性質のメッキ層を型成形に先立って設けてなり、型成形時に前記インサートパネルを前記メッキ層を介して前記本体部に接着させることを特徴とするインサートパネル埋設ウェザーストリップの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−83742(P2009−83742A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−258177(P2007−258177)
【出願日】平成19年10月1日(2007.10.1)
【出願人】(000196107)西川ゴム工業株式会社 (454)
【Fターム(参考)】