説明

インスタント音声メッセージング及びインスタント音声メッセージ取得のための方法並びにシステム

通信ネットワークにおけるインスタント音声メッセージングのためのシステムであって、発信側ユーザから少なくとも1つの音声メッセージ断片を受信するとほぼ同時に該少なくとも1つの音声メッセージ断片を少なくとも1人のターゲット・ユーザにストリーミングするインスタント音声メッセージング(IVM)サーバと、前記IVMサーバに接続されるとともに前記発信側ユーザ及び、前記少なくとも1人のターゲット・ユーザのそれぞれと前記IVMサーバ間の通信、並びに前記発信側ユーザと前記少なくとも1人のターゲット・ユーザ間の通信を実行するスイッチを備えることを特徴とするシステムである。ストリーミングはインスタント音声メッセージ全体がターゲット・ユーザに伝達されると同時に終了する。IVMサーバにより提供されるスマート通知を用いることにより、各ターゲット・ユーザは即時にメッセージを取得することができる。特別な番号システムにより、インスタント音声メッセージング及びインスタント・メッセージ取得が容易に実行可能となる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気通信、特に有線及び無線の、テレフォニー・システム並びにテレフォニー信号システムに関する。このような通信は、公衆回線交換テレフォニー・ネットワーク(public switching telephony network)を介して行われる。公衆回線交換テレフォニー・ネットワークとしては例えば、PSTN(Public Switched Telephone Network、公衆交換電話網)、PLMN(Public Land Mobile Network、公衆陸上移動網)及びVoIP(Voice Over Internet Protocol、ヴォイス・オーバー・インターネット・プロトコル)が挙げられる。本発明は具体的には、信号システムNo.7(SS7)に関する。本発明はまた、セルラー・テレフォニー技術に関する。セルラー・テレフォニー技術として、第1世代(「1G」、すなわちアナログ・セルラー技術)、第2世代(「2G」、例えばモバイル通信のためのグローバル・システム(Global System for mobile communication、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーション、GSM)、CDMA(Code Division Multiple Access、コード・ディヴィジョン・マルチプル・アクセス、符号分割多重接続)及びTDMA(Time Division Multiple Access、タイム・ディヴィジョン・マルチプル・アクセス、時分割多元接続)、第2.5世代(「2.5G」、例えばGPRS(General Packet Radio Services、ジェネラル・パケット・ラジオ・サービス))、第3世代(「3G」、例えばUMTS(Universal Mobile Telephone System、ユニバーサル・モバイル・テレフォン・システム)及び1XRTT(1x)無線トランスミッション・テクノロジ)セルラー技術が例示できる。
本発明はまた、イミディエイト・メッセージング及び音声メッセージングの両方のメッセージングに関する。イミディエイト・メッセージングは、ICQ社により初めて提案された、比較的新しい概念である。本発明は更に、インスタント・メッセージング並びにプレゼンス・サービス(Instant Messaging and Presence Service、インスタント・メッセージング・アンド・プレゼンス・サービス、IMPS)、及びプッシュ・トゥ・トーク(Push−to−Talk、PTT)音声インターネット・プロトコル(voice over Internet protocol、IP)技術(VoIPを介するPTT)に関する。VoIPを介するPTTは、イミディエイト或いはインスタント音声通信(Immediate or instant voice communication、イミディエイト或いはインスタント・ボイス・コミュニケーション、イミディエイトIVC)とも呼ばれる。
【背景技術】
【0002】
既存のIVC技術
イミディエイト音声通信を可能にする技術として複数の技術が存在する。テレフォニー音声通信は回線交換ライン(例えばテレフォニー接続)を介して容易に構築されるが、このような通信には未だに遅延(例えば接続遅延)がみられる。PTT技術(例えばiDEN(integrated Digital Enhanced Network、インテグレイテッド・デジタル・エンハンスト・ネットワーク)或いはTETRA(Terrestrial Trunked Radio、テレストリアル・トランクト・ラジオ))には、このような遅延はない。
1994年に初めて導入されたiDENは現在まで、セルラー・テレフォニー通信分野で用いられている。他のセルラー技術に比べてiDENの導入率は非常に低い。iDENにおいては、ユーザがボタンを押してハンドセットに向かって話すのと同時に、指定されたグループはユーザの話した言葉を即時に受信することができる。この点において、iDENは無線「ウォーキートーキー」技術に類似している。ターゲット視聴者が即時に応答できる点においても、iDENは「ウォーキートーキー」システムに似ている。
【0003】
TETRAは単一且つ結束性のある(cohesive)双方向無線ネットワークのためのオープン・スタンダードである。TETRAは国内の多数の政府機関において、同一ネットワーク上で相互に通信するために用いられているが、消費者市場での導入率は低い。
【0004】
その他のIVC技術には、「プライベート・モバイル無線」(主にワーク・グループにより利用される狭域無線サービスであるが、その機能は限定的である)、「ウォーキートーキー端末」(例えば「Cobra(コブラ)」及び「Talkabout(トークアバウト)」)などがある。これらのプライベート・モバイル無線が利用されていることは、消費者市場(テーマ・パーク及びスキー・リゾートなどの市場)が拡大していることを示している。しかしながら、このようなプライベート・モバイル無線の伝送距離は限定されている。
【0005】
PTT技術は、その他の一般的なセルラー技術(例えばGSM、CDMA及びTDMA)と比較してセルラー市場における導入率が低い。
【0006】
最近では、データ・ネットワークについて「always-on(オールウェイズ・オン、常時接続)」という方式が確立されている。この方式では、ユーザはセルラー・ハンドセットを介してデータ・ネットワークに常に接続される。このような接続は、GPRSセルラー技術に見られる。GPRSセルラー技術においては、IPネットワークがGSMセルラー音声ネットワークに追加される。このような恒常的なデータ接続は、多数のセルラー・ユーザが利用するIVCの実現への期待を拡大させている。
【0007】
データ・ネットワークを介して音声を伝達するVoIPは、データ・ネットワーク上でIVC方式を実現する上で重要な技術となると考えられる。しかしながら、VoIPをこのように利用するためには、エンド・ユーザのハンドセットに改良を加えて、ハンドセットがIPネットワークを介して伝達される音声の暗号化及び暗号解読を行えるようにする必要がある。このような改良は「クライアント・ソフトウェア」と呼ぶことができる。
【0008】
イミディエイト・メッセージングを用いた既存の問題解決手段
ICQというイミディエイト・メッセージング技術が広く用いられている。ICQは元来インターネット・ベース(すなわちデータ・ベース)の技術である。ICQ技術によると、テキスト・メッセージを即時に転送して通信を行うことが可能である。ICQメッセージには、音声ファイルを添付することが可能である。しかし、この技術は音声ベースではなく、音声は単に添付されているに過ぎない。ICQは高度なセルラー・ネットワーク(例えばGPRSネットワーク)を介して行われるが、ICQはセルラー・ネットワークの音声部ではなく、データ部を利用する。ICQ技術においては、エンド・ユーザのデバイスに「クライアント・ソフトウェア」をインストールする必要がある。尚、「AOL messenger(AOLメッセンジャー)」などの、ICQに類似した技術も存在する。
【0009】
別のイミディエイト・メッセージング・プラットフォームとして、ショート・メッセージング・サービス(short messaging services、SMS)がある。SMSはテレフォニー(特にセルラー)・システムの信号サブ・ネットワークを介して最大160文字からなるテキスト・メッセージを即時に伝送することが可能である。EMS(SMSの発展形)は短いSMSメッセージを連結することにより、イメージ或いは写真の伝達を可能にする。
【0010】
別のイミディエイト音声メッセージング方法として、マルチメディア・サービス(multi media service、MMS)ベースの「記録並びに送信」サービスがある。このサービスでは、ユーザは自分のメッセージをMMSに対応するハンドセットに記憶させて、該メッセージをMMS「記録並びに送信」に対応する別のハンドセットに送信する。このメッセージはターゲット・ユーザのハンドセット内に記憶される。記憶されたメッセージの再生も可能である。このサービスを利用するには、MMSに対応するネットワーク及び専用のハンドセットが必要である。このようなサービスを様々なネットワーク及びハンドセットを用いて実行するには、相互運用性を確保するために多くの労力が必要である。
【0011】
別のイミディエイト音声メッセージング方法として音声ページング(VP、voice paging)がある。VPは特定の電話番号を呼び出して、加入者識別番号(identification number、IDN)を入力した後、音声メッセージを中継することにより行われる。メッセージは音声ページング・デバイスに送信される。
【0012】
GPRSなどの第2.5世代セルラー技術が登場したことにより、イミディエイト・メッセージを恒常的に接続された状態のデータ・ネットワークを介して伝送することが可能となっている。SMSメッセージも同様に伝送されることが可能である。
【0013】
インスタント通信或いはインスタント・メッセージング技術の規格統一化のための最近の取り組みとして、「Wireless Village」フォーラムが挙げられる。このフォーラムは、Ericsson社、Motorola社及びNokia社により2001年4月に設立されたもので、モバイル・インスタント・メッセージング及びプレゼンス・サービスに関する世界規格を策定並びに促進することを目的としている。Wireless Villageはインスタント・メッセージング及びプレゼンス・サービス(instant messaging and presence service、IPMS)のための標準プロトコルを提案している。IPMSとしては例えば、プレゼンス情報の管理、インスタント・メッセージング、グループ管理及び共有コンテンツが挙げられる。別のフォーラムとしてPAM(Presence and Availability Management)フォーラムがある。PAMフォーラムは独立した非営利組織であり、プレゼンス並びに利用可能性に関する情報を複数のサービス及びネットワーク上で管理並びに共有することを目的とする。IETF(Internet Engineering Task Force)もまたインスタント・メッセージング並びにプレゼンス・プロトコル(instant Messaging and Presence Protocol、IMPP)について討議するグループを持っている。IMPPグループは、インターネット・スケールのエンド・ユーザ・プレセンスに関する認識、通知、及びインスタント・メッセージング・システムを構築するために必要なプロトコル及びデータ・フォーマットを扱うものである。最も最近(2002年10月31日)に設立されたグループはIETF内のエクステンシブル・メッセージング及びプレセンス・プロトコル(Extensible Messaging and Presence Protocol、XMPP)評議グループである。
【0014】
既存のボイス・メール技術
ボイス・メール・システムが可能とする一般的な操作は、電気通信ネットワークを介して音声メッセージを預けることである。これらシステムがボイス・メール応答マシンに通話を転送して、発信者が音声メッセージを残すことをボイス・メール応答マシンが可能にする。ボイス・メール・システムは、様々な容量及びサイズで構築可能である。電気通信事業者のためのシステム或いは中規模の組織のためのシステム、或いは個人の顧客のためのシステム(家庭用留守番電話)としてこのようなシステムを構築可能である。受信者が応答しない場合、呼び出された番号が話し中である場合、或いはメッセージが通話中に着信された場合に、受信者に発信者がメッセージを残すことが、これらシステムにより可能となる。受信者が無線領域外にあるセルラー利用者であるときにもメッセージを残すことが可能である。メッセージを残す別の方法として、受信者を呼び出さずに、ボイス・メール・システムに対してターゲット・ユーザの電話番号を含む番号を直接ダイアルすることもできる。つまり、例えば151−54−123456とダイアルすると、番号054 123456の加入者にこの加入者を呼び出すことなく音声及び/又はファックス・メッセージを残すことが可能となる。
【0015】
ターゲット顧客に音声(及び/又はファックス)メッセージが残された場合、以下のいずれかの方法により、該顧客はこのイベントに気付くことができる。すなわち、SMS通知を受け取る、(例えば封筒をイラスト化したアイコンなどの)小さなアイコン(ターゲット顧客のハンドセットが備えるディスプレイに表示される)を受け取る、或いはターゲット顧客の電話(有線テレコム・ネットワーク或いはPBX(private exchange)に接続された有線電話であってもよい)上で指示器が点灯されることにより、ターゲット顧客はメッセージが残されたことに気付く。
【0016】
新たなボイス・メールが自分のボイス・メールボックスに届いているか否かを知るための別の方法として、単純にボイス・メール・システムを呼び出して、新しいメッセージが何件待機しているかを聞くという方法がある。メッセージの取得は、ボイス・メール・システムを呼出して自動音声応答(interactive voice reply、IVR)を聞き、IVRの指示に従うことにより行われる。
【0017】
ボイス・メール技術は一般に普及した技術である。Comverse社(イスラエル国テルアビブ69710ラマト・ハチャヤル ハバーゼル・ストリート29)はボイス・メール技術を開発した企業で、その市場をリードしている。ボイス・メール技術は、SS7信号システム相互接続を利用して、テレフォニー・システムに接続されることが可能である。この他のボイス・メール・システムとして、データ・ネットワークを介して実施されるもある。これらのボイス・メール・システムはVoIP技術を用いてデータ・ネットワークに又はデータ・ネットワークから音声を送受信する。データ・ネットワークにこれらボイス・メール・システムが接続される。
【0018】
いくつかのボイス・メール・システム(例えばComverse社のシステム)ではメッセージを残すユーザがそのメッセージを「緊急」として標識することが可能である。このような場合は、「通常」メッセージ(緊急として標識されていないメッセージ)の前に、全ての緊急メッセージがターゲット・ユーザに対して再生される。緊急メッセージはメッセージが残された時間順に再生される。
【0019】
インスタント音声通信のための既存VoIPの実施形態
従来技術においては、データ・ネットワークを介してインスタント音声通信を実施する試みがいくつかなされている。これらの実施例は、プッシュ・トゥ・トーク技術の利用例の模倣を試みるものである。例えば、mobile Tornado社(イスラエル国ヘルツリア46140私書箱4043ガルゲイリ・ハプラダ・ストリート6)は、エンド・ユーザに常に接続されるという特徴を有するセルラー・データ・ネットワーク(GPRS,1X RTT)を利用している。よって、ユーザはネットワークに常に接続されているので非常に短時間でメッセージを受信することが可能である。上述のネットワークはデータ伝送のために構築されているので、このようなネットワークを介するとVoIPとしてのみ音声は伝送される。VoIPは特別なネットワークのインストール、特別なハンドセット及び特別な相互運用性を必要とする。したがってこのようなシステムでは、開発に時間を要するとともに、該システムを利用できるユーザの数が限られるだけでなく、相互運用性に関する問題が解決されなければならない。また、VoIPネットワークはサービスの質(quality of service、QoS)が低いという問題を有する。このような問題は、VoIPシステムがジッタ(可変遅延)、遅延、帯域幅に関する問題などの典型的な特徴を備えることに起因する。
【0020】
米国特許出願第20020146097号はショート音声メッセージ(short voice message、SVM)のための方法、装置並びにシステムを開示している。SVMはSMSメッセージ、SMSに類似するメッセージ、或いはインスタント・メッセージとして送信される。この特許出願により提案される操作方法は、以下のいずれか1つを含む。(1)新規ユーザの端末及びネットワーク上のMMSプロトコルを用いる。(2)ショート音声メッセージをなすように結合されたパケット・データ・ユニット(packet data unit、PDU)を連結することにより既存のSMSポイント−トゥ−ポイント・サービスを利用する。(3)記録されたメッセージに対して音声−テキスト変換機を用いて、メッセージが変換されるときにテキスト−音声変換機を用いる。(4)データ・ネットワーク上に音声メッセージを送信する。
【0021】
カナダ特許第2355420号は、携帯電話加入者間のユーザからユーザへのメッセージング・サービスの形式で、電子ネットワークを介して情報を伝達するための装置並びに方法を開示している。この発明の好適な実施形態においては、システムは音声SMSプラットフォームとして提供される。また、該システムは音声SMSサーバ及びアプリケーション・ユーザ・インターフェース・レイヤを備え、該インターフェース・レイヤはグラフィック・ユーザ・インターフェース(Graphic User Interface、GUI)と結合される。この発明は、以下のいずれかの技術に基づいて実施可能である。すなわち、無線アプリケーション・プロトコル(Wireless Application Protocol、WAP)、HTML或いはC−HTMLに基づくブラウザ・ベース・インターフェース、SIMアプリケーション・トゥールキット(SIM Application ToolKit、SAT)、及び自動音声応答(Interactive Voice Response、IVR)に基づいて実施可能である。
【0022】
【特許文献1】カナダ特許第2355420号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
既存の問題解決手段の欠点
既存の問題解決手段は、「全ての」(有線及びセルラー)通信システム及び技術で可能な、ほぼリアル・タイムのインスタント音声メッセージングを提供するものではない。既存の問題解決手段の多くは、エンド・ユーザ端末においてクライアント・ソフトウェアを必要とする。また、iDEN技術或いはTETRA技術などのように、多くの既存の問題解決手段は導入率が低い。
【0024】
第2.5世代セルラー・データ・ネットワーク(例えばGPRSデータ・ネットワーク)を介するインスタント音声通信のための既存のVoIPによる問題解決手段は、回線交換音声ネットワークと比べて音質が低い。これは主に、回線交換音声ネットワークが以前より良好な音質を実現しているからである。回線交換音声ネットワークは、専用テレフォニー接続であり、このテレフォニー接続においては、データ・ネットワークはパケット・ベースである。音声を伝送するためにパケット・ベースのネットワーク(データ・ネットワーク)が用いられる場合にはVoIP技術が必要であるが、回線交換ネットワークを介して伝送される音声の質と比べて、VoIP技術によって伝送される音声の質は低い。
【0025】
音声及び/又はファックス・メッセージを取得するための既存の方法においては、ユーザはシステムを呼び出して、システムからのグリーティング・メッセージだけでなく、所望のメッセージの前に受信された新規メッセージを聞いた後にしか所望のメッセージを取得することができない。
【0026】
既存のPTT技術は「記憶並びに転送」エンジンを必ずしも備えない。すなわち、双方向無線通信の場合と同じく、一度聞いたメッセージは事実上失われる。記憶並びに転送エンジンを備えないのでPTTは侵入的となる。すなわち着信した音声メッセージの再生中に突然、侵入的ノイズを発生させ始める可能性がある。例えばiDENでは送信済メッセージは記憶されない。したがってターゲット・ユーザがメッセージを聞いていなければ、そのメッセージは失われることになる。更に、メッセージがターゲット・ユーザに伝送されようとしたことがターゲット・ユーザに表示されない。また、発信側ユーザにメッセージが受け取られたか否かが表示されない。
【0027】
既存のメッセージ取得手段の主要な欠点として、以前のメッセージを全て聞かなければ、ターゲット・ユーザが特定のメッセージに到達並びに取得できないことが挙げられる。更に、ターゲット・ユーザが非常に重要な及び/又は緊急のメッセージを待っている場合にも、ターゲット・ユーザはやはり自分のボイス・メール・システムを呼び出して以前のメッセージを全て聞かなければならない。既存のボイス・メール取得手段の別の欠点として、IVRのグリーティング・メッセージ及び操作指示を聞かなければならないことがある。インスタントボイス・メールを取得するための最近導入された手段は、Comverse社により提供される「visual voice-mail」と呼ばれる手段である。この手段は専用の「クライアント・ソフトエア」或いは専用ハンドセットに加えて、ボイス・メール・システムとの間に追加的通信リンク(例えばIPベースのセッション)を必要とする。実際この方法によると、ボイス・メールとの間にエンド・ユーザはブラウジング・セッションをもつことが可能である。エンド・ユーザは、このセッション内でどのようなメッセージが自分に残されているかを調べてどのメッセージを再生するかを選択する。メッセージは要求どおりに再生される。この方法は特別なエンド・ユーザ・デバイスだけでなく、ボイス・メール・サーバとの間のIPベースのセッションを必要とする。
【0028】
米国特許出願第20020146097号及びカナダ特許第2355420号は、既存の標準的ネットワーク及び標準的エンド・ユーザ装置を用いて実施可能であるとともに、エンド・ユーザに完全な柔軟性をもたらすのに加えて、リアル・タイムに利用可能である問題解決手段を開示するものではない。
【0029】
したがって、インスタント音声メッセージング及び音声メッセージ取得のための従来技術には存在しない方法並びにシステムが非常に多くの利点を有することは広く認識されている。
【課題を解決するための手段】
【0030】
本発明はインスタント(instant(immediate)、即時の)音声メッセージング(IVM)のための方法及びシステムを開示するものである。本明細書中で開示されるIVM方法には、メッセージの受信、或いは受信されていないことを知らせるものもある。従来の即時音声通信方法(例えばPPT方法)と異なり、本明細書中で開示されるIVM方法は、全ての種類のセルラー・ネットワーク、有線テレフォニー・ネットワーク、及び全ての種類の既存のエンド・ユーザ・テレフォニー・デバイスを用いて容易に実施可能であるという特徴と有する。
【0031】
本発明は、通信ネットワークにおけるインスタント音声メッセージングのためのシステムであって、(a)発信側ユーザから少なくとも1つの音声メッセージ断片を受信するとほぼ同時に該少なくとも1つの音声メッセージ断片を少なくとも1人のターゲット・ユーザにストリーミングするIVMサーバ(後述する)と、(b)前記IVMサーバに接続されるとともに前記発信側ユーザ及び前記少なくとも1人のターゲット・ユーザのそれぞれと前記IVMサーバ間の通信、並びに前記発信側ユーザと前記少なくとも1人のターゲット・ユーザ間の通信を実行するスイッチを備え、これにより前記発信側ユーザからの音声メッセージのそれぞれが即時に通信ネットワークを介して前記少なくとも1人のターゲット・ユーザに送信されることを特徴とするシステムを提供する。
【0032】
本発明は更に、通信ネットワークを介して発信側ユーザから少なくとも1人のターゲット・ユーザへインスタント音声メッセージを伝送するための方法であって、(a)IVMサーバが少なくとも1つの音声メッセージ断片を発信側ユーザから受信する段階と、(b)前記受信する段階とほぼ同時に前記少なくとも1つの音声断片を少なくとも1人のターゲット・ユーザにストリーミングする段階からなることを特徴とする方法を提供する。
【0033】
本発明は更に、IVMサーバを介して発信側ユーザからターゲット・ユーザに送信される音声メッセージを即時に取得するための方法であって、(a)該IVMサーバから前記ターゲット・ユーザに特定のインスタント音声メッセージが提供されたことを示すスマート通知をターゲット・ユーザが受信する段階と、(b)前記ターゲット・ユーザが前記特定のメッセージに直接アクセスする段階を備えることを特徴とする方法を提供する。
【0034】
本発明は更に、(a)少なくとも1つの音声メッセージ断片を第1ユーザから受信するほぼ同時に該少なくとも1つの音声メッセージ断片を少なくとも1人の第2ユーザにストリーミングするためのメカニズムと、(b)前記第1ユーザ及び前記少なくとも1人の第2ユーザと通信するための通信メカニズムを備えることを特徴とするインスタント音声メッセージング(IVM)サーバを提供する。
【0035】
本発明は、既存の標準的セルラー及びPSTNネットワーク、及び標準エンド・ユーザ端末技術を介して、インスタント音声メッセージ、インスタント・ファックス・メッセージ、インスタント・マルチメディア・メッセージを送信するためのシステム並びに方法を提供する。好ましくは、メッセージは「プッシュ」操作及びストリーミング技術を用いて、エンド・ユーザに送信される。これにより、メッセージがまだ記録されている間にユーザが容易に該メッセージを聞き始めることが可能となるだけでなく、ユーザが単一の機能(例えばハンドセットのボタン)を用いて記録されたメッセージを取得することが可能となる。また、ユーザは完全に双方向の(全二重の)従来からの電話による通話に容易に切り替えることができる。
【0036】
本発明はまた、本明細書中に開示されるインスタント音声メッセージング・サービスと音声ページング(voice paging、VP)を統合することにより、改良されたVPを提供する。これにより、IVMサービスが音声ページング・デバイスに拡張されることが可能になる。テレフォニー・ユーザは単に電話番号を記憶させておけばよい。該電話番号は、順に(a)インスタント・メッセージング・サーバ番号(b)音声ページング・サーバ番号(c)ターゲット・ユーザ・ページング識別番号からなる。この電話番号がダイアルされると、IVMサーバは音声ページング・サーバに接続して、直感的でわかりやすいインスタント音声ページング・サービスを提供する。このようなサービスは通常のテレフォニー・デバイスから開始可能である。
【0037】
本発明はPTT電話を有さないか或いはPTTサービスの加入者ではない電話ユーザにPTTメッセージを送信することを可能とする。このことは、PTTメッセージがIVMサーバに送信されて、IVMサーバによりこのメッセージがIVMメッセージに変換されるとともに適宜テレフォニー・ユーザに送信されることにより可能となる。更に、本発明は、各テレフォニー・ユーザがIVMメッセージをIVMサーバに送信することを可能にする。IVMサーバは該メッセージをPTTフォーマットに変換してPTTシステムに送信する。PTTシステムはその後、このPTTメッセージを適宜PTTユーザに送信する。メッセージの送信を受けるPTTユーザはテレフォニー・ユーザによって指定される。
【0038】
本発明は、特別な番号利用方法を利用することにより、IVMサーバへの即時アクセスを可能にする。本発明に係る方法によると、既存のテレフォニー・ネットワーク(特にSS7信号システムを用いたネットワーク)を介してこのサービスを実行することが可能となる。この特徴により、インスタント音声メッセージを作成するのとほぼ同時にターゲット・ユーザとの音声セッションを開始することが可能となる。例えば、「152」とダイアルするのに続いてターゲット・ユーザの電話番号(例えば152−054−123456)をダイアルすると、IVMサーバとのインスタント・セッションが開始される。またIVMサーバとのセッションの開始とほぼ同時に、番号054−123456を所有する電話ユーザとのIVMセッションが開始される。この例では、「152」は特別な「IVM前置識別番号」である。この番号は、セッションがIVMセッションであるからIVMサーバに転送されるべきであることをスイッチに示す。
【0039】
ターゲット・ユーザとの音声セッションは好ましくはターゲット・ユーザに特別な通知を行う段階を備える。この通知は、セッションがインスタント音声メッセージング通信を含むことをターゲット・ユーザに知らせる。IVMサーバは、ターゲット・ユーザがメッセージを既に聞き始めているときに、発信側ユーザがメッセージを作成することを可能にする。発信側ユーザはメッセージの作成中にターゲット・ユーザが発信側ユーザからのメッセージを既に聞いているか否かについて通知を受けることができる。発信側ユーザとIVMサーバの間の音声セッションに特別な通知(例えばビープ音)を挿入することにより、このような通知は行われる。若しくは、発信側ユーザとIVMサーバとの音声セッションが終了した後に、ターゲット・ユーザが発信側ユーザからのメッセージを聞いたという通知を発信側ユーザが受けてもよい。このような通知はSMS或いはIVMサーバが作成して発信側ユーザに送信するメッセージによって行われる。発信側ユーザ及びターゲット・ユーザはいずれもIVMサーバに接続されてもよい。しかしながら、発信側ユーザとターゲット・ユーザの間には通常テレフォニー双方向通信チャネルは設けられない。但し、このようなチャネルは容易に開設できる。したがってIVMサービスはコンテンツ・ベースで呼出しティージング(teasing)或いはコンテント・ベースで呼出しスクリーニングを行う。すなわち、或るメッセージのコンテンツによって通話を開始する(呼出しティージング)か、或いは開始しない(呼出しスクリーニング)ことが決定される。加えて、IVMサーバは、異なるダイアル番号を用いることにより、発信側ユーザがインスタント音声メッセージを送信するのか、或いは発信側ユーザがターゲット・ユーザとの通話を希望するのかを発信側ユーザが予め選択することを可能にする。本明細書中で開示される革新的な番号利用方法は、セッションの開始時から、メッセージング・モード或いは通話モードのいずれを利用するかをユーザ(発信側ユーザ及びターゲット・ユーザ)が選択することを可能にする。これは、通話セッション及びメッセージセッションについて異なる番号が提供されるからである。例えば2分以下というように、インスタント音声メッセージの長さを制限してもよい。
【0040】
本明細書で開示される方法並びにシステムは、必要なときに1対多数のカンファレンス通話を開設する。1対多数のインスタント音声メッセージ(例えば「カンファレンスに参加を希望します」というメッセージ)によってこのようなカンファレンス通話は開始され、そのままカンファレンス通話として継続される。多数のユーザにターゲット・ユーザがショート・メッセージ(例えば「カンファレンスに参加を希望します」というメッセージ)を送信すると、ターゲット・ユーザはその電話機のキーを押すことにより発信側ユーザとの通常の通話に加わることができる。
【0041】
本発明は更に、通常の音声メッセージ及び/又はファックス・メッセージ及び/又はインスタント音声メッセージを即時に取得するための方法並びにシステムを提供する。このようなシステムは、特定の音声及び/又はファックス及び/又はマルチ・メディア及び/又はユニファイド・メッセージへの直接的アクセスを可能にする。以前のメッセージ及び/又はシステムのグリーティング・メッセージ及び/又はシステムの操作指示を聞くことなく、このようなアクセスは可能である。自分に宛てられたメッセージが残されているという通知(例えば「電話番号:+972 3 123456からの新規音声(及び/又はファックス)メッセージあり」というSMS通知)をユーザが受けると、通知とともに受け取られた情報(この場合、番号+972 3 123456)を用いて、該ユーザはボイス・メール・システム(後述する)を呼び出す。「即時に」メッセージを取得するためには、該通知は「スマート」でなければならない。該通知は例えば、「スマート」発信者番号通知(例えば153 972 3 123456 1997)を含むSMSである。この例において、「153」は前置識別番号であり、この番号がダイアルされると、インスタント音声メッセージの即時取得が希望されていることがスイッチに知らされる。したがってスイッチはこの呼出しをIVMサーバに転送する。このとき、IVMサーバのアクセスに関する前置識別番号「152」とは1箇所異なる前置識別番号が用いられる。「152」がメッセージ「作成」セッションを示すのに対して、「153」はメッセージ「取得」セッションを示す。IVMサーバは「153」を含む呼出しをメッセージの取得のための呼出しとして扱う。「1997」は後置識別番号の例であり、後置識別番号は特定のメッセージが即時に取り出されるように指定する。発信側ユーザ番号と後置識別番号を組み合わせて用いることにより、後置識別番号を短くすることが可能となる。このような場合には、特定の発信側ユーザが残したメッセージのみを後置識別番号が特定すればよく、システム内に残された全てのメッセージを特定する必要がないからである。
【0042】
SMSのテキスト(コンテンツ)は例えば「972 3 123456からのインスタント音声メッセージあり。メッセージを即時に取得するためにはこのメッセージの送信元の番号をダイアルしてください」というものである。ハンドセットの「通話」或いは「送信」ボタンを押すことにより、ユーザはSMSに示される番号を容易に使用できる。
【0043】
通常の音声メッセージ、ファックス・メッセージ、及びインスタント音声メッセージを即時に取得するための方法及びシステムはまた、まだターゲット・ユーザが聞いていないインスタント音声メッセージで、ボイス・メール・メッセージとなったものへの直接且つ即時のアクセスを可能にする。このことは例えば次のように行われる。IVMメッセージがIVMサーバから他のストレージ(例えばボイス・メール)に転送されると、IVMサーバは該他のストレージ(この場合ボイス・メール)のサーバと通信して、該ストレージ内のメッセージに即時にアクセスするための特別なポインタを入手する。メッセージが他のストレージに転送されているか否かを受信側(ターゲット)ユーザが知っている必要はない。ユーザは単に番号利用方法を用いてIVMサーバ内に記憶されたメッセージに即時アクセスを行う。メッセージが転送されている場合にも、IVMサーバはメッセージにアクセスするとともに即時に再生することが可能である。或いは、従来のストレージ・システム(例えばボイス・メール)内に記憶されている全てのメッセージは即時アクセス・ポインタを入手すると、上述のようなスマート通知が受信側ユーザに送信されることが可能となる。これにより、IVMサーバを使うことなく、受信側ユーザがメッセージを即時に取得することが可能となる。
【0044】
本発明は全てのセルラー技術及び有線テレフォニー技術と好適に実施可能である。既存の方法とは異なり、本発明は、インスタント音声メッセージング・サービスとして回線交換ネットワークを用いる。これにより質の高い音声の伝達が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
本発明の詳細は、本発明の好適な実施形態として示される。本発明の好適な実施形態の例を付随する図面に示す。図は、例示のために示されるのであって、本発明の範囲を限定するものではない。本発明は概して、これらの実施形態を例に説明されるが、このことは、本発明の要旨及び範囲をこれら特定の実施形態に限定することを意味するものではない。本発明の好適な実施形態の構造操作、及び利点は、以下の詳細な説明を付随する図面とともに参照することで、明らかとなる。
【0046】
本発明はインスタント音声メッセージング及び音声メッセージ取得のための方法並びにシステムを開示するものである。
【0047】
図1aは本発明に係るインスタント音声メッセージング・システム(100)の好適な基本実施形態を示す概略ブロック線図である。該システムは発信側エンド・ユーザ・デバイス(以下「発信側ユーザ」という)(102)を備える。発信側ユーザ(102)はテレフォニー・スイッチ或いはVoIPスイッチ(104)を介してインスタント音声メッセージング(IVM)サーバ(106)に結合される。IVMサーバ(106)はテレフォニー(セルラー或いは有線)ネットワーク或いはVoIPネットワーク(108)内に設置される。発信側ユーザ(102)はスイッチ(104)を介して1若しくはそれ以上のターゲット・エンド・ユーザ・デバイス(以下「ターゲット・ユーザ」という)(110)に接続される。以下ではターゲット・ユーザが1人である場合について説明するが、本発明は、ターゲット・ユーザが複数である場合にも好適に適用できる。発信側エンド・ユーザ・デバイス及びターゲット・エンド・ユーザ・デバイスはセルラー・ハンドセット(アナログ及び/又はデジタル2G、2.5G、或いは3Gのいずれか)、有線電話セット或いはVoIPセットのいずれであってもよく、番号を記憶可能なメモリを任意で備えてもよい。以下ではこのような装置を単に「ハンドセット」という。各ユーザはインスタント音声メッセージング番号(後述する)を付与される。このように各ユーザに番号が付与されることは、本発明の第1の主要な革新的特徴である。ターゲット・ユーザのIVM番号をダイアルすると、IVMサーバ(106)とのセッションが即時にセット・アップ(開始)される。これにより、発信側ユーザがインスタント音声メッセージを作成することが可能となる。これとほぼ同時に、サーバ(106)は1若しくはそれ以上のターゲット・ユーザとのセッションを開始する。本発明に特徴的なことであるが、発信側ユーザがまだメッセージの他の部分(断片)を作成している間に、IVMサーバによって、既に発信側ユーザによって作成された断片が、ターゲット・ユーザに伝送(ストリーミング)される。この特徴は既存の音声メッセージ技術のいずれにもみられないものである。
【0048】
本発明の第1の主要な特徴は、発信側ユーザがIVMを作成するのと同時にIVMサーバとターゲット・ユーザとの間のセッションが開始されることを可能にするIVM番号システムである。該システムは本発明固有の特徴として以下で開示される。本発明の第2の主要な特徴は、メッセージ断片の記憶と該メッセージ断片のターゲット・ユーザへのストリーミングを同時に実行することを可能にする「フラグメント記憶並びにストリーミング」モジュール(120)である。モジュール(120)は好ましくはIVMサーバ(106)に備えられる。モジュール(120)は受信されたメッセージのフォーマットを識別するとともに、該メッセージを所定フォーマット(例えばMP3)で記録する。該モジュールは更に、メッセージ断片を所定サイズで記録するとともにこれらのセグメントをターゲット・ユーザにストリーミング(転送)する。このようなストリーミングはIVMサーバがメッセージ全体の受信を完了する前にも可能である。
【0049】
システム(100)は「即時検索」モジュール(122)を備えてもよい。モジュール(122)は好ましくは(必須ではない)サーバ(106)に備えられる。モジュール(122)がサーバ(106)に備えられる場合は、モジュール(122)は「スマート」通知(例えば「スマート」発信者番号通知或いはSMS)をターゲット・ユーザに提供する。「プッシュ」操作が失敗したとき或いは既に傾聴されて保存されているメッセージにターゲット・ユーザがアクセスしたときに、ターゲット・ユーザによりこの通知は使われる。この通知はターゲット・ユーザが記録されたメッセージに即時にアクセスすることを可能にする。本発明においては、「スマート」とは特定メッセージの即時取得を可能にする番号システムを表す。システム(100)は更にプレセンス状態モジュール(326)を備えてもよい。モジュール(326)は好ましくはIVMサーバに備えられる。モジュール(326)はまた、後述のように、ターゲット・ユーザの状態に関する情報を提供する。
【0050】
モジュール(122)は記憶されたメッセージを特定するとともに識別して、該メッセージが即時に取得されるようにする。更にこのモジュールはスマート通知を作成する。IVMサーバは必ずしもIVMメッセージを記憶する必要はない。例えば、メッセージの記憶が準備されている間にターゲット・ユーザがメッセージを傾聴した場合であって、該ターゲット・ユーザが該メッセージの記録或いは転送を要求しなかった場合には、該メッセージは単に廃棄されてもよい。この場合、IVMサーバはバッファリング動作を実行するのみで、記憶動作を実行しない。更に、メッセージの記憶の準備中に該メッセージが傾聴された場合には、IVMメッセージは記憶されるのではなく単にバッファリングされるとともに傾聴されるように、オペレータが設定することができる。
【0051】
図1bは(発信側ユーザ及び1人のターゲット・ユーザの間のセッションのための)個別IVM番号の一例を示す。図1cは(発信側ユーザと複数のターゲット・ユーザの間のセッションのための)複数ターゲット・ユーザIVM番号の一例を示す。発信側ユーザが番号をダイアルすると、スイッチが該番号をIVMサーバに転送されるべき通話として認識する。更にIVMサーバは、該メッセージをターゲット・ユーザに「プッシュ」される(メッセージが完了すなわちサーバに完全に記録される前であっても、即時に送信される)べきインスタント音声メッセージとして認識する。該インスタント音声メッセージはIVM番号に含まれる電話番号とともにターゲット・ユーザに送信される。個別IVM番号は2或いは3の部分からなる。2つの部分からなるIVM番号はIVM前置識別番号(152)及びターゲット・ユーザ番号(154)からなる。このような番号として152 054 123456が例示できる。ここで152は前置識別番号であり、054−123456はターゲット・ユーザ番号である。テレフォニー・ネットワークにおいてよく行われるように、前置識別番号が追加された時には番号の先頭のゼロ「0」は省略可能である。したがって、ターゲット・ユーザ番号(154)を54123456としてもよい。図1bに示すごとく、IVM番号が3つの部分すなわちIVM前置識別番号(152)、ターゲット・ユーザ番号(154)、及びIVM後置識別番号(例えば「789」)(156)からなる場合には、一般的には前置識別番号或いは後置識別番号のいずれかがセッションをIVMセッションとして特定可能である。つまり、メッセージをIVMサーバに転送するための通知として、前置識別番号或いは後置識別番号のいずれかをテレフォニー或いはVoIPスイッチは利用できる。ターゲット・ユーザ番号(154)はIVMサーバがテレフォニー或いはVoIPスイッチに、ターゲット番号に接続するように要求することを可能にする。瞬時に、ターゲット・ユーザのIVM番号がアクセスされ、セッションが開始される。前置識別番号(152)、ターゲット・ユーザ番号(154)及び後置識別番号(156)はまた、IPアドレスを表す番号であって、IPアドレスのフォーマット(例えば前置識別番号(152)が172.24.204.205)を有するものであってもよい。
【0052】
表1は電話のメモリ内容の一例を示す。記憶された番号は前置識別番号(152)を有するIVM番号である。各番号をダイアルすると、該前置識別番号から始まる番号を有するユーザにIVMが送信される。
【0053】
[表1]
インスタント音声メッセージ−母・・・・・152 054 123456
インスタント音声メッセージ−父・・・・・152 054 654321
IMVM シャロン・・・・・・・・・・・152 053 334455
IMVM ダナ・・・・・・・・・・・・・152 053 576632
【0054】
図1cに示すごとく、ターゲット・ユーザが複数であるか、或いはターゲット・ユーザが「グループ」を構成する場合、複数ターゲット・ユーザIVM番号は好ましくは3つの部分からなるものとする。つまり、複数ターゲット・ユーザIVM番号はIVMセッション識別子、複数ターゲット・ユーザ識別子、及び各ターゲット・ユーザの電話番号或いは(例えばインターネット・ベース・システムにおける)IPアドレスからなる。開始されたセッションがIVMセッションであることを第1部分(160)はテレフォニー或いはVoIPスイッチに知らせる。第2部分(162)はIVMサーバに、これが発信側ユーザと複数のターゲット・ユーザの間のIVMセッションについての要求であることを知らせる。第3部分(164)はターゲット・ユーザのグループの有する全ての電話番号からなる。全てのターゲット・ユーザの全ての電話番号が直接連続して入力されてもよいし、所定の記号で区切られて入力されてもよい。
【0055】
図1cに示すごとく、複数ターゲット・ユーザIVM番号は例えば152*054 123456#054 765432#053 234876のような番号であってもよい。ここで「152」(第1部分(160))がIVMセッションの開始を意味し、「*」(第2部分(162))は複数のエンド・ユーザとのセッションを意味し、「#」はグループのメンバの電話番号の間の区切りを意味する。つまり3つの番号054 123456、054 765432及び053 234876が第3部分(164)を構成している。例えば「クラスメートのIVM」などの名前で、発信側ユーザ・デバイスに複数ターゲット・ユーザIVM番号全体が記憶されてもよい。更にIVMサーバに152とダイアルした後に特定のコード(例えば「777」)をキー入力することによりユーザのグループが特定される。該グループのユーザはIVR(interactive voice response、自動音声応答)を受け取る。IVRは該ユーザがグループ・メンバーの番号を入力するようにガイドする。続いて、このようなグループはグループ識別番号(例えば「54321」)を付与される。これにより、単に例えば152 54321とダイアルするだけでグループ全体がIVMメッセージを受信できるようになる。また、インターネット(WEBインターフェース)を介してIVMサーバにアクセスして、ユーザ・グループを指定することが常に可能である。
【0056】
IVMセッション中の発信側ユーザとターゲット・エンド・ユーザの間の全ての通信に、IVMサーバは関与するとともに該通信を伝達する。しかしながら、全てのユーザ(ターゲット或いは発信側のいずれであってもよい)はIVMサーバに通信モードをIVMセッションから双方向通話(2者間)或いはカンファレンス通話(3者以上間)に変更するよう要求することができる。この場合、発信側ユーザは所定のキー(例えば##)を打つと、IVMサーバがテレフォニー或いはVoIPスイッチに信号を送って双方向通話或いはカンファレンス通話を開始させる。
【0057】
IVMサーバは記録されたメッセージを備えてもよい。該サーバに接続される全てのユーザによって、接続中のいつでも、この記録されたメッセージは再生可能である。このようなメッセージは発信側ユーザ及びターゲット・ユーザに、実行可能な様々な機能を伝える。このような機能としては、特定のキーを打つことにより通常の音声電話での会話を開始する機能などが挙げられる。
【0058】
IVMサーバはインスタント音声メッセージの長さを制限する機能を備えてもよい。テレフォニー・ネットワークが過度に長いインスタント音声メッセージでオーバーロードする可能性をなくするために、IVMサーバは制限時間(例えば2分間)を越えてのIVMの作成を停止させる。その後発信側ユーザに所定の制限時間より短いメッセージを作成するように通知が送られる。
【0059】
図2aは本発明に係るインスタント音声メッセージングのための方法の好適な実施形態における主要な2つの段階を例示するフローチャートである。この実施形態においては、IVM「プッシュ」機能が実行される。該2つの段階は、発信側ユーザからの少なくとも1つの音声メッセージ断片をIVMサーバで受信する段階(200)及び該受信する段階とほぼ同時に少なくとも1つの音声断片を少なくとも1人のターゲット・ユーザにストリーミングする段階(202)からなる。これらの段階は図2bに詳細に示される。
【0060】
図2bに示すごとく、段階(200)は以下の段階を備える。発信側ユーザがスイッチを介してターゲット・ユーザのIVM番号をIVMサーバに提供する(すなわち信号伝達セッションを構築する)ことにより通常のIVM「プッシュ」手順が開始される段階(210)。該番号を用いてIVMサーバが発信側ユーザからアクセスされる(すなわち音声セッションが構築される)段階(212)。アクセスされた後好ましくは発信側ユーザにIVMサーバが通知信号(例えばビープ音)を送信する。この信号によりメッセージの記録を開始してもよいことが発信側ユーザに知らされる。段階(214)においては2つの過程が同時に行われる。IVMサーバは発信側ユーザにより断片記憶並びにストリーミング・モジュール(120)を用いて提供されるメッセージの記録を開始するのとほぼ同時にターゲット・ユーザにアクセスする。発信側ユーザによりメッセージ全体が伝送されるまで、IVMサーバはメッセージ断片の記録並びに記憶を続ける。
【0061】
図2bに示すごとく、段階(202)は更に以下の段階を備える。ターゲット・ユーザがIVMサーバからアクセスを受けると、ターゲット・ユーザはIVMサーバに応答するか或いは応答しない。ターゲット・ユーザが応答する場合はIVMサーバは既に記憶されている断片をストリーミングして、メッセージ全体が伝送されるようにする(段階(216))。ストリーミングのいずれの段階においてもターゲット・ユーザは発信側ユーザとの全二重セッションに移ることができる(段階(218))。加えて、ターゲット・ユーザがIVMメッセージに応答した場合には、発信側ユーザは随時ハンドセットの特定のキーを押して、IVMセッションを双方向通話に切り替える。いずれかのユーザがサーバに全二重通話を希望することを通知できる。この通知は、例えばDTMF(Dual-Tone Multi-Frequency、デュアルトーンマルチ周波数)信号によって行われる。DTMF信号はハンドセットのキーを適宜押すことによって作り出される。また、このほかの通知方法も可能である。例えば、IPテレフォニーにおいてはデータ・コードに基づくコマンドはエンド・ユーザのハンドセット内で作り出される。通知を受け取ると同時にIVMサーバはサーバを介して関連するユーザを全二重セッションに接続するか、或いは直接にスイッチを介してこれらユーザを全二重セッションに接続するようにテレフォニー(或いはVoIP)スイッチに命令する。
【0062】
或いは、ターゲット・ユーザが更にメッセージを処理してもよい。例えばターゲット・ユーザがメッセージを保存、メッセージに応答、メッセージを転送するなどしてもよい。これらの処理は図2cに示す段階(248)乃至段階(258)として詳述される。ターゲット・ユーザがサーバに応答しない場合(215)、所定の規則にしたがってサーバはメッセージを更に処理してもよい。この処理として、IVMサーバ内に記憶、ボイス・メール・システムへの転送、或いはIVMメッセージの再送の試行などが挙げられる。例えばメッセージがIVMサーバにまだ記憶されているときは、メッセージはすぐに再生される。メッセージが記憶されていないときは、IVMサーバはボイス・メール・システムとコンタクトしてスマート取得を実行する(すぐにメッセージが再生される)か或いは「スマート」な機能は実行せず、単に取得側ユーザをボイス・メール・システムに接続する(通常のメッセージ取得が行われる)。若しくはユーザが自分のボイス・メールに常時アクセスして該ボイス・メール内に存在するメッセージを適宜取得できるようにする。ボイス・メール内に音声メッセージがあるときは、ユーザは単純に該メッセージを傾聴する。
【0063】
図2は本発明に係るIVMプロセスを詳細に示すフローチャートである。まず発信側ユーザは番号を選択(或いはキー入力)し、好ましくは該ユーザのハンドセット上の「送信」機能を押す(段階(232))。段階(234)において、即時に発信側ユーザとIVMサーバの間の接続が構築される。段階(236)において、IVMサーバは発信側ユーザに確認応答(acknowledgment)(例えば「許可(go-ahead)」通知)を伝達する。続いて2つの段階(段階(212)及び段階(222)と同様の段階)がほぼ同時に行われる。すなわち、段階(238)において発信側ユーザが該ユーザのメッセージをIVMサーバ内に記録し始める一方で、段階(240)においてIVMサーバはターゲット・ユーザを呼び出す。段階(242)においてターゲット・ユーザが呼び出しに応答したか否かがチェックされる。ターゲット・ユーザが応答した場合(「はい」)には、段階(244)において、ターゲット・ユーザへのメッセージの既に記録されている部分(断片)をIVMサーバが再生し始める。その後段階(246)において、ターゲット・ユーザは6つのアクションから1つを選択する。すなわち、ターゲット・ユーザは、メッセージを記憶する(段階(248)、インスタント音声メッセージで応答する(段階(250))、全てのユーザ(すなわち発信側ユーザ及び(ターゲット・ユーザが複数の場合には)全てのターゲット・ユーザ)に応答する(段階(256))、メッセージをIVMとして他のユーザに転送する(段階(252))、発信側ユーザとの全二重通話を即時に開設する(段階(254))、メッセージを削除する(段階258)のいずれか1つをターゲット・ユーザは実行する。或いはターゲット・ユーザは単にセッションを終了してもよい。
【0064】
ターゲット・ユーザが呼び出しに応じなかった(ステップ(242)において「いいえ」である)場合、ターゲット・ユーザからアクセスされたときに記録されたメッセージが再生される(段階(260))。或いは所定期間該メッセージがアクセスされなかった場合は、段階(262)において、記録されたメッセージがボイス・メールに転送されて、セッションが終了されてもよい。
【0065】
図2dは本発明に係るインスタント音声メッセージングのための方法の好適な実施形態における主要な2つの段階を例示するフローチャートである。この実施形態においては、IVM即時取得機能が実行される。これら2つの段階とは、ターゲット・ユーザがインスタント・メッセージ(音声メッセージ、ファックス・メッセージなど)が既に送信されていることを示す「スマート」通知をIVMサーバから受信する段階(264)、及び特定のインスタント・メッセージに直接アクセスする段階(266)である。これらステップは図2eに詳細に示される。
【0066】
段階(264)の前にIVMサーバはターゲット・ユーザに「スマート」通知を送信する。該通知は例えば「発信者番号通知(CALLER ID)」として「ABC#XYZ*W054 123456からのインスタント音声メッセージ」という通知をする。ここで「ABC」はIVM即時取得モジュールへのアクセス・コードを表す。該モジュールはIVMサーバ内に存在するモジュール(すなわちモジュール(122))であっても、メッセージを記憶可能なその他の任意のシステム内に存在するモジュールであってもよい。また、「#XYZ」は特定のメッセージのための固有の識別コードを表し、「*W」はメッセージのタイプ(ボイス・メール、MMSメッセージ、ユニファイド・メッセージ、或いはIVM)を表す。例えばW=1はボイス・メール・メッセージを表し、W=2はMMSメッセージを表し、W=3はユニファイド・メッセージを表し、W=4はインスタント音声メッセージを表す。ターゲット・ユーザが発信者番号通知に気付かず、着信IVMメッセージを見逃した(応答しなかった)場合には、ターゲット・ユーザは「インスタント音声メッセージの見逃し」という通知を見て、見逃された(応答されていない)インスタント音声メッセージのリストを読む(段階(276))。該メッセージは前置識別番号を備えるので、手動で該前置識別番号をダイアルすると、ターゲット・ユーザは即時にメッセージを取得することができる(段階(278))。段階(278)においては、ターゲット・ユーザは、特定のメッセージ「見逃し」の通知をみながら、単にハンドセットの「ダイアル」或いは「通話」ボタンを押してもよい。この場合はハンドセットが自動的に前置識別番号をダイアルする。
【0067】
或いはSMSメッセージで上記のような通知を行ってもよい。以下ではSMSメッセージについて説明する。段階(270)において、ターゲット・ユーザは通知が発信者番号通知であるかSMSメッセージであるかをチェックする。SMSメッセージである場合(段階(272))は、ターゲット・ユーザは、メッセージを読み(段階(280))、SMS送信者の番号にアクセスして(段階(282))、メッセージ取得モードでIVMサーバに速やかに接続される(段階(284))。発信者側番号通知である場合(段階(274))には、発信者番号通知がターゲット・ユーザの所有するハンドセットのディスプレイに表示される(段階(276))。ターゲット・ユーザは表示された番号にアクセスする(段階(278))ことにより、IVMサーバに接続される(段階(284))。段階(285)において、メッセージがまだIVMサーバ内に記憶されているか否かがIVMサーバによりチェックされる。以後の即時取得のために、メッセージは記憶モジュール(623)(図6参照)内に記憶されてもよい。メッセージがまだIVMサーバ内に記憶されている場合には、段階(287)において、ターゲット・ユーザはメッセージに直接アクセスするとともに該メッセージを取得する。メッセージがIVMサーバ内に記憶されていない場合には、段階(289)において、IVMサーバはメッセージが他の記憶サーバ(図示せず)に転送されたか否かをチェックする。例えばボイス・メール・サーバ(図示せず)がサーバ(106)に結合される。或いは、マルチ・メディア・メッセージがMMSサーバ(図示せず)に、ユニファイド・メッセージがユニファイド・メッセージング・システム(unified messaging system、UMS)(図示せず)に記憶されてもよい。これらの種類のサーバ及び該サーバのテレフォニー或いはVoIPシステム或いはネットワークへの接続は本技術分野において既知である。メッセージがIVMサーバ内にまだ記憶されている場合には、段階(292)において、IVMサーバは記憶サーバとの間にスマート接続が存在するか否かを更にチェックする。このような接続が存在する場合(「はい」)は、IVMサーバは、記憶されているメッセージのID番号を記憶サーバに提供する。これにより記憶サーバがメッセージに即時にアクセスするとともにターゲット・ユーザに向けて該メッセージを再生することが可能となる(296)。このような接続が存在しない場合には、ターゲット・ユーザは、IVMサーバにより記憶サーバに接続されるとともに、記憶サーバのメニュによってステップ(294)によって何が実行されるかを示される。メッセージが別の記憶サーバに伝送されていなかった場合(段階(289))には、メッセージ取得の手順は終了する。段階(289)以降はインスタント・メッセージの「遅延」取得を行う段階を示す。
【0068】
「即時取得」とは特定の音声メッセージ及び/又はファックス・メッセージ及び/又はマルチ・メディア・メッセージ及び/又はユニファイド・メッセージへの直接のアクセスを表す。このような直接のアクセスにおいては、以前のメッセージ及び/又はシステムのグリーティング・メッセージ及び/又はシステムの操作上の指示を聞く必要がない。即時取得モジュール(122)によってこの機能は使用可能とされる。
【0069】
或いは段階(276)の後に、メッセージが未だにIVMサーバに記憶されている場合には、メッセージが即時に再生される。メッセージが記憶されていない場合は、IVMサーバがボイス・メール・システムにコンタクトしてスマート取得を行う(この場合メッセージは即時に再生される)か、或いはIVMサーバは「スマート」な機能は行わずに、単に取得側ユーザをボイス・メール・システムに接続する(この場合通常のメッセージ取得が行われる)。或いは、ユーザが該ユーザのボイス・メールに随時アクセスして該ボイス・メールに存在するメッセージを取得することが可能であるようにする。上述のように、ユーザがボイス・メールにアクセスする場合には、IVMサーバを介さずにメッセージの取得が可能である。ボイス・メールに音声メッセージがある場合には、ユーザは単に該メッセージを聞く。
【0070】
任意的に要素を追加することにより図1aに示す基本システムを拡大することにより、追加的な機能を実行してもよい。以下でこのような追加的な機能を説明する。
【0071】
図3は本発明に係るインスタント音声メッセージング・システムの別の実施形態を示す。図3に示すシステム(300)は、図1aのシステム(100)が有する全ての要素に加えて任意でプレゼンス・サーバ(302)を備える。プレゼンス・サーバは、ユーザが、自分がメッセージを受信できるか否かを判断することを可能にする。プレゼンス・サーバは本技術分野で既知である。既存のプレゼンス・エンジンとして、ICQ社、Odigo社、Comverse社(「Next 2 Me」)及びAOL社(AOL「messenger」)によって提供されるものが例示できる。GMSセルラー・システムがIVMに備えられる場合には、プレゼンス・サーバはホーム・ロケーション・レジスタ(Home Location Register、HLR)(306)に接続されることが可能である。プレゼンス・サーバ(302)はIVMサーバ(106)に結合されるとともに、各ユーザがそれぞれのプレゼンス・パラメータを決定することを可能にする。各ユーザによるプレゼンス・パラメータの決定は例えば、他の「スマート」な方法で番号を用いることにより行われる。例えば、ユーザが「152#0」とダイアルすることにより自らの状態を「オフライン」として、「152#1」とダイアルすることによりユーザは自らの状態を「オンライン」とする。HLRはセルラー・ユーザの情報を記憶する。プレゼンスの判断は単にターゲット・ユーザのハンドセットのスイッチがON或いはOFFとされることを基準にしてもよい。ハンドセットのスイッチをON或いはOFFにする動作はHLRにより記録される。プレゼンス・サーバはHLRに問い合わせてハンドセットのスイッチがON或いはOFFである情報を得る。プレゼンス・サーバはこの情報を単純なプレゼンス(利用可能性)の判断基準として利用する。
【0072】
プレゼンス・パラメータとは、インスタント音声メッセージを該ユーザが受信可能であるか否か、或いは受信を希望するか否かに関する状態である。ユーザはプレゼンス・パラメータを自ら選択できる。このような状態として例えば、「オンライン」(ユーザが通信可能であり、IVMを受信可能である状態)、「メッセージを送信」(ユーザがインスタント音声メッセージの受信を要求している状態)及び「オフライン」(ユーザがインスタント音声メッセージを通信可能な状態ではない)がある。プレゼンス状態は専用の番号をダイアルすることにより決定される。該番号はターゲット・ユーザのデバイスのメモリに記録されるので、迅速且つ容易にダイアル可能である。プレゼンス状態のための専用番号は2つの部分からなる。第1部分はIVM前置識別番号であり、第2部分はIVMサーバがプレゼンス状態として解釈するコードからなる。したがってIVMサーバがプレゼンス状態コマンドを受信すると、プレゼンス・サーバ(302)(図示せず)との通信が開始されて、プレゼンス・サーバ内に存在するデータベースが更新される。
【0073】
ここで、発信側ユーザが自分のプレゼンス状態を更新して「オフライン」とすることを希望する場合を説明する。発信側ユーザは例えば152#*111 054 987654とダイアルする。IVM前置識別番号「152」は、テレフォニー・スイッチに現在の通信がIVMセッションであることを知らせる。「#*」は、IVMサーバに現在の通信がプレゼンス状態更新コマンドであることを知らせる。よってIVMサーバはプレゼンス・サーバ(302)とのセッションを開始する。「111」はプレゼンス・サーバにユーザが「オフライン」になることを希望していることを知らせる。ユーザは自分の発信者番号或いはプレゼンス状態に続く番号(この場合054 87654)のいずれかによって識別される。このようにしてプレゼンス・サーバはユーザ(その電話番号は054 87654である)のデータベース内のプレゼンス状態を更新して「オフライン」の状態にする。プレゼンスに関する特徴を設定するのに番号を用いる場合、或いはHLRからプレゼンス状態が得られる場合には、プレゼンス・サーバとしてIVMサーバ内のモジュールを利用可能である。1若しくはそれ以上のターゲット・ユーザとのインスタント音声メッセージング・セッションを開始する前に、IVMサーバは各ターゲット・ユーザのプレゼンス状態をチェックできる。但し、ターゲット・ユーザが単独のユーザであるか或いはグループに属するユーザである場合に限る。プレゼンス状態が「オフライン」である場合は、IVMセッションは開始されず、ターゲット・エンド・ユーザがIVMセッションで通信可能となるまで音声メッセージはIVMサーバ内に記憶される。ターゲット・ユーザがIVMセッションを受信可能でない場合、IVMの作成中に発信側ユーザに通知が送信される。通知は好ましくは特別なビープ音で行われる。このような音はIVMサーバが発信側ユーザに送信する。
【0074】
図4はIVMサーバから発信側ユーザへの通知が行われる手順の例を示すフローチャートである。IVMサーバは発信側ユーザに通知を伝達する。発信側ユーザはIVMメッセージを開始するとともに該メッセージを1人のターゲット・ユーザに送信する。発信側ユーザとIVMサーバの間の音声セッションが開始されるとすぐに、段階(402)において、IVMサーバは発信側ユーザ(102)に「許可(Go Ahead)」信号(例えばビープ音)を送信する。段階(404)において、発信側ユーザは該ユーザのメッセージの記録を開始する。段階(404)とほぼ同時に段階(405)において、IVMサーバはターゲット・ユーザのプレゼンス状態をチェックする。このようなチェックはプレゼンス・サーバ(図3において符号(302)により示される)と通信することにより実行される。ターゲット・ユーザが「オフライン」の状態にあり、IVMメッセージを受信できないとき、段階(402)において、音声信号(例えば短く繰り返すビープ音)によってIVMサーバは発信側ユーザに通知を行う。IVMサーバから発信側ユーザへの通知はショート・テキスト・メッセージ(short text message、SMS)として行われるか或いはIVMサーバと発信側ユーザの間のIVMセッションを開始することにより行われる。IVMサーバと発信側ユーザのIVMセッションは、音声による通知を予め記録しているIVMサーバによって開始される。SMS通知の場合、IVMサーバはSMSC(605)との通信を開始する。通知のためのテキスト・メッセージが、IVMサーバ内に記憶されるとともに、SMSCを介してテキストSMSメッセージとしてユーザに送信されるようにしてもよい。図6に示すごとく、テレフォニー・ネットワークにおいては、SMSCはテレフォニー・スイッチに接続される。
【0075】
ターゲット・ユーザが「オンライン」でIVMメッセージを受信可能である場合、段階(406)において、IVMサーバはターゲット・ユーザを呼び出す。この段階において、ターゲット・ユーザは以下の段階のいずれかを行うことを選択できる。つまり、ターゲット・ユーザは着信メッセージ通話に応答する(段階(410))か、着信メッセージ通話を拒否する(段階(412))か、或いは何も反応せず電話を鳴らせておく(この場合IVMサーバは発信側ユーザに何の通知も行わない)かのいずれかを選択できる。
【0076】
ターゲット・ユーザがセッションに応答してきたことをスイッチが通知するようにIVMサーバが要求することも可能である。この場合、段階(414)において、ターゲット・ユーザがセッションに応答してメッセージを受け入れたことをIVMサーバは発信側ユーザに通知する。このような通知は例えば、IVMサーバと発信側ユーザの音声セッションに特別なビープ音を挿入することにより行われる。IVMサーバはスイッチからターゲット・ユーザとのセッションの長さについての情報(Call Duration Registry、CDR)を受信する。ターゲット・ユーザとのセッションの長さが、発信側ユーザが残したオリジナル・メッセージの長さとほぼ同じである場合は、IVMサーバはセッションが応答を受けただけでなくターゲット・ユーザがメッセージを聞いたと判断する。段階(412)においてターゲット・ユーザが着信IVMメッセージを(例えばハンドセットの「終了」ボタンを押すことにより)拒否している場合は、音声信号(例えばビープ音)により、IVMサーバは発信側ユーザにその旨を通知する。ターゲット・ユーザは「非通知状態(invisible state)」を選択することも可能である。「非通知状態」では、IVMサーバからのターゲット・ユーザが発信側ユーザの送信したメッセージを受領或いは拒否したなどとの通知を、発信側ユーザは受け取ることができない。プレゼンス状態を決定するときと同様に、専用番号をダイアルすることにより「非通知状態」は選択される。
【0077】
図5はIVMサーバから発信側ユーザへの通知が行われる手順の例を示すフローチャートである。ここではメッセージが複数のターゲット・ユーザに送信される場合について説明する。上述のように、段階(502)において、メッセージが複数のターゲット・ユーザに送信される。異なるタイミング(例えば或るターゲット・ユーザは1回の呼び出し音で応答し、第2のユーザは3回の呼び出し音で応答するなど)で各ターゲット・ユーザが着信メッセージを聞く可能性があるので、発信側ユーザにリアル・タイムの状態(例えばメッセージが受け入れられている(聞かれている)或いは拒否されているなどの状態)を通知するためには異なる方法が必要である。全てのターゲット・ユーザがIVMメッセージを聞き終わったときか、或いは所定時間が経過後のいずれかに、段階(504)において通知が発信側ユーザに送信される。所定時間の経過後に通知が送信される場合は、どのターゲット・ユーザがメッセージを聞き終わっており、どのターゲット・ユーザがまだメッセージを聞いていないのかをIVMが識別するとともに発信側ユーザに通知する。段階(506)において、上述の手順のうちいずれかを用いてこのような通知は送信される。
【0078】
図6は本発明に係るIVMシステム(600)の更に別の実施形態を示す。IVMシステム(600)は図1a及び図3に示す要素のほかに複数の要素を任意で備える。個別に或いは様々に組み合わせて、これらの要素は図1aに示す基本システムに追加される。例えば、システム(600)は、IVMサーバと通信する音声及び/又はテキスト・ページング・システム(602)、ページャ(604)、及び任意でショート・メッセージ・サービス・センタ(SMSC)(605)を備えてもよい。テキスト・ページャ(604)はページング・システム(602)からページング・メッセージを受信するとともに、発信側ユーザに音声或いはテキスト・メッセージで応答することも可能である。SMSC(605)はIVMサーバ(106)に結合される。ネットワーク(108)のようなテレフォニー或いはVoIPネットワークにおいては、SMSC(605)は更にテレフォニー或いはVoIPスイッチ(104)に結合される。システム(600)は音声メッセージをテキスト・メッセージに変換するのに用いられる音声認識モジュール(606)、音声ページング・モジュール(608)、テキスト−音声モジュール(610)、SMSCモジュール(612)、及びIVM作成モジュール(614)を更に備えてもよい。これらのモジュールは好ましくはIVMサーバに備えられる。ネットワーク(108)は他のテレフォニー或いはVoIPネットワーク(630)に更に結合されてもよい。
【0079】
発信側ユーザは、順にインスタント・メッセージング・アクセス番号(例えば152)、音声ページング・メッセージに固有の番号(例えば99999)、及びターゲット・ページング・ユーザ番号(識別コード、例えば3963)からなる番号をダイアルする。ページング・システムが音声ページング・システムである場合は、音声IVMサーバは発信側ユーザからのメッセージを音声ページング・メッセージに変換する。音声ページング・メッセージは音声ページング・フォーマット備えるメッセージで、音声ページング・モジュール(608)内に存在する。IVMサーバはその後、このメッセージを音声ページング・システム(602)に転送する。音声ページング・システム(602)はターゲット・ページング・ユーザの番号を用いてこの番号を所有するターゲット・ページング・ユーザにメッセージを送信する。メッセージは音声ページング・メッセージとして送信される。
【0080】
テキスト・メッセージを送信するために、IVMアクセス・コード(例えば152)に続いて、順にテキスト・ページング・メッセージに固有の番号(88888)及びターゲット・ページング・ユーザ番号(例えば4175などの識別コード)が好ましくはダイアルされる。音声認識モジュール(606)は音声メッセージをテキスト・メッセージに変換するのに用いられる。テキスト・ページング・システムが応答機能(テキストによる応答)を有する場合には、テキスト・ページャ(604)からの応答テキスト・メッセージはテキスト・ページング・システム(602)を介してIVMサーバに転送される。このテキスト・メッセージはサーバ内で、モジュール(610)によりテキストから音声に変換された後、モジュール(614)によりIVMフォーマットに変換される。メッセージはその後発信側ユーザにIVMメッセージとして送信される。テキストSMSメッセージが発信側或いはターゲット・ユーザに送信されるとき、及びメッセージのSMSC番号がSMCモジュール(612)に属するときにもテキスト−音声モジュール(610)は必要となる。IVMサーバに(モジュール(612)を介して)「属する」SMSC番号を特定することにより、テキストSMSメッセージはSMCモジュール(612)内に受信される。SMCモジュール(612)内に受信されたメッセージはテキスト−音声モジュール(610)において音声に変換された後、モジュール(614)によりIVMフォーマットに変換されて、IVMサーバによりIVMメッセージとして個々のユーザに送信される。更に別の場合においては、テキスト−音声モジュールはテキスト・メッセージがIPベースのテキスト・メッセージ(例えばICQ・メッセージ又はEメール・メッセージ)或いはその他の種類のテキスト・メッセージである場合に必要となる。このような場合、本明細書中で開示される番号利用方法にしたがい、IVMサーバを介して、ICQ或いはEメール・メッセージはターゲット・ユーザに送信される。例えばIVMサーバがEメール・ドメイン(例えば、「IVM.com」)を備えて、各ユーザがEメール・アドレス(「123456@IVM.com」)を備える。ユーザがEメールを受信したときは、テキスト−音声モジュールを用いてIVMサーバはEメールをIVMメッセージに変換する。ICQの場合は、IVMサーバが多数のICQ番号を有するユーザとして識別される。各ICQ番号はそれぞれ異なるターゲット・ユーザに付与されるとともにIVMサーバ内のデータベースに記憶される。ICQユーザがターゲット・ユーザにICQメッセージを送信すると、実際にICQユーザとして登録されているのはIVMサーバであるから、ICQメッセージはIVMサーバに伝送される。テキスト−音声モジュール内で、IVMサーバはICQテキスト・メッセージを音声メッセージに変換して、ターゲット・ユーザにIVMメッセージとして該メッセージを送信する。但し、IVMサーバのデータベース内に記憶されているICQ番号が表すユーザがターゲット・ユーザとなる。
【0081】
IVMサーバ内で作成されなければならないIVMメッセージ(例えば通知メッセージ)をIVMサーバが送信しなければならないときに、IVMモジュール(614)は用いられる。このモジュールはまた、IVMメッセージに変換されたテキスト・メッセージ或いは音声ページング・メッセージにIVMフォーマットを与える。
【0082】
テレフォニー・ユーザがICQユーザにもともとは音声メッセージ(IVM)であったメッセージを送信することを希望するような別の例においては、ICQユーザはIPデバイス(704)(図7)であってもよい。IPデバイス(704)はインスタント・テキスト・メッセージング・ソフトウェア(例えばICQ)を実行する。このような例においては、(インスタント音声メッセージを受信するために)各ICQユーザは固有の電話番号を付与される。この電話番号はIVMサーバに記憶される。IVMサーバはIVMメッセージを受信するとともにICQ番号にこのような電話番号を割り当てるためのリストを備える。IVMサーバはモジュール(606)において音声メッセージをテキストに変換して、このテキスト・メッセージをIPドメイン(702)(図7参照)を介してIPユーザ(704)(図7参照)に送信する。
【0083】
1若しくはそれ以上のターゲット・ユーザがインスタント音声メッセージを受信したが、大声を出して応答できないとき(例えば会議中)は、例えば「・・・からのインスタント音声メッセージ」などのメッセージとして各ユーザのハンドセットにIVMが表示される。これに対してターゲット・ユーザはSMSで応答することが可能である。SMSメッセージによる応答は送信者番号を用いて行われる。送信者番号は「発信者番号通知」に含まれる番号である。
【0084】
IVMサーバは「照合(matching)モジュール」(650)を更に備えてもよい。照合モジュール(650)はインターネット或いは電話での通話及びIVR(Interactive Voice Response、自動音声応答)によってユーザがIVMサーバに接続することを可能とするとともに、IVMサーバがIVMメッセージを送り返すときの基準を設ける。この場合、IVMサーバは一度に複数のユーザにIVMを送信可能である。これらユーザは即時に双方向の音声会話を開始できる。
【0085】
IVMサーバは「スマート課金」モジュール(660)を更に備えてもよい。例えばIVMメッセージを受け取った後に電話での双方向通話を開始することをターゲット・ユーザが選択した場合に、「スマート課金」モジュール(660)はテレフォニー・システムが「スマート」課金を行うことを可能とする。スマート課金モジュールは、テレフォニー・システムの支払いシステムではこの段階の料金はターゲット・ユーザに請求される旨を通知する。
【0086】
いかなる実施形態においても本発明に係るシステムは、特製ハンドセット(670)を更に備えてもよい。各ユーザに提供される特製ハンドセット(670)は複数のボタンを備える。これらボタンには「専用」ボタンが含まれる。「専用」ボタンとしては専用IVMボタン(672)、専用SMSボタン(674)、専用PTTボタン(676)などが例示できる。発信側ユーザはターゲット電話番号を選択して、所望の機能のための専用ボタンを押す。つまり例えば、IVMボタン(672)を押すと自動的に、発信側ユーザがターゲット・ユーザにIVMを送信可能となり、SMSボタン(674)を押すと自動的に、発信側ユーザがターゲット番号にSMSを送信可能となり、PTTボタン(676)を押すと自動的に、発信側ユーザがターゲット・ユーザにPTTメッセージを送信可能となる。Eメール、ページング(音声又はテキスト)、インスタントIPテキスト・メッセージ(例えばICQ)などについて同様のことが可能である。これらのボタンはハンドセットのメニュ・ベースの操作性を向上する。
【0087】
図7は本発明に係るシステムの更に別の実施形態を示す。この実施形態においては、IVMサーバはIP(データ)ドメイン(702)に接続されてもよい。こうすることにより、或るユーザの電話機から1若しくはそれ以上のIPデバイス(704)にインスタント音声メッセージを送信可能となる。IPデバイス(704)としては、テキスト或いは音声メッセージング・ソフトウェアを実行可能なデバイス、例えばVoIP電話或いはパーソナル・コンピュータ(PC)、或いはその他のデータ(IP)接続を備えるデバイスなどが挙げられる。IVMサーバは特定のVoIPクライアントに宛てられたインスタント音声メッセージを識別できる。このような識別は例えば、発信側ユーザがダイアルした番号に後置識別番号を追加することにより行われる。この番号は、IVMアクセス番号(例えば152)であるか、或いはIVMアクセス番号とそれに続くIPデバイスに付与された通常の電話番号であってもよい。この後置識別番号の後にはターゲットIPユーザのIPアドレス(192.168.100.11)(「.」の代わりに「#」を使ってもよい)が続く。ダイアルされる番号全体は例えば、152 192#168#100#11或いは152 54123456 192#168##11#11となる。尚、番号中の「54123456」はIPユーザに付与された電話番号である。また、専用(通常或いはテレフォニー)電話番号或いは別のIP識別子(例えばEメール・アドレス)を各IPユーザが付与される場合には後置識別番号は省略可能である。例えばIVMサーバのIPアドレスとそれに続くターゲット・ユーザの電話番号を示すことにより、デバイス(704)(PC上で実行されるテレフォニー・ソフトウェアを含む)はテレフォニー・ユーザに、インスタント音声メッセージを送信する。
【0088】
IPデバイスは、テキスト形式デバイス(ICQ或いはPC上で実行されるEメールなど)或いはVoIPデバイス(例えばPC上で実行されるVoIPソフトウェア)のいずれであってもよい。ターゲット・デバイスがテキスト形式のIPデバイスである場合(すなわちターゲット・ユーザがテキスト・ユーザとして定義される場合)好ましくは、音声認識モジュール(606)を用いて、初期IVMメッセージはテキスト・メッセージに変換される。各IPユーザは電話番号を付与される。この番号は該ユーザのIPアドレスとともにIVMサーバのデータベース内に記憶される。テレフォニー・システム(108)はIVMサーバにこれら電話番号を付与する。これにより、発信側ユーザがIVMメッセージを該電話番号に送信するたびに、IVMサーバが該メッセージを受信するようになる。IVMサーバは該メッセージをテキスト・メッセージに変換した後、テキスト・メッセージとしてテキストIPベース・ユーザ(704)に送信する。ターゲットIPユーザ(704)がVoIPユーザ(PC上で実行されるVoIPソフトウェア)である場合は、発信側IVMメッセージはテキスト・メッセージに変換されない。IPターゲット・ユーザの性質(テキスト或いは音声)にしたがって、IVMサーバ内のデータベースは更新される。このデータベースは、IVMサーバ内に記録された特殊な電話番号の集合を備える。このような番号はIVMサーバがIPデータ・ワールドとこのように相互に接続することを可能にする。或いはダイアルされた番号に後置識別番号(例えば、テキスト・ユーザに対して*01、音声ユーザに対して*02)を追加して、ターゲット・ユーザがテキスト或いは音声ユーザのいずれであるかに関する情報をIVMサーバに提供してもよい。
【0089】
図8は本発明に係るシステムの別の実施形態を示す。本実施形態においては、IVMサーバはPTTモジュール(802)を備える。IVMサーバはまた、レガシーPTTシステム(804)或いはIPベース(VoIP)PTTシステム(806)に接続される。これによりインスタント音声メッセージがPTTシステムへ/から送信及び/又は受信されることが可能となる。例えば更に別の番号フォーマットを用いることによりこのような接続は実施される。例えば前置識別番号の一例(IVMセッションであることを示す)である「152」の代わりに「154」を用いる。テレフォニー・スイッチにより前置識別番号「154」はIVMサーバに対する呼出しとして認識される。しかしながら、「154」にはPTTターゲット・ユーザ(806)或いはVoIP PTTユーザ(812)の番号が続くことから、IVMサーバは「154」をPTTシステムへのメッセージとして認識する。
【0090】
PTTユーザ(810)或いはVoIP PTTユーザ(812)がPTTメッセージを特定の電話番号に送信することを決定した場合であって、PTTシステムが、ターゲット番号がPTTに記録されたユーザの所有する番号ではないと認識した場合には、PTTシステムは該メッセージをIVMサーバに送信する。IVMサーバはPTT形式のメッセージをIVMフォーマットに変換して、該メッセージを相当するターゲット・ユーザに送信する。或いはIVMサーバはPTT加入者であってもよい。この場合IVMサーバはPTTモジュール(802)を備えて、PTTシステムへ及び/又はPTTシステムから、PTTメッセージを受信及び/又は送信する。しかしながら好ましくは各IVMユーザは固有の「PTT」ユーザ番号を有するものとする。このような番号は、PTTシステム内にIVM番号として記録される。したがって、PTTメッセージはIVMサーバに伝送される。IVMサーバはPTT番号と通常の電話番号を照合するためのデータベースを備える。各ユーザが一意的に各ユーザを特定する番号を所有する。よって、受信されるPTTメッセージは、PTTモジュール(802)内で受信されて、IVM作成モジュール(614)においてIVMフォーマットに変換されるとともに、ターゲットIVMユーザに送信される。IVMユーザは例えばメッセージに応答(250)することが可能である。この段階では、IVMサーバは、ユーザの応答を(PTTモジュール(802)により)PTTフォーマットに変換して、レガシーPTTシステム(804)或いはIP PTTシステム(806)に該応答を送信しなければならない。レガシーPTTシステム(804)或いはIP PTTシステム(806)はそれぞれ、レガシーPTTユーザ(810)或いはVoIP PTTユーザ(812)に該メッセージを転送する。
【0091】
個々の出版物及び特許文献が引用されていることを個別に特定しないが、本明細書中で言及した全ての出版物及び特許文献は本明細書にそのまま引用されている。加えて、本明細書中での引用は、このように引用した文献が本発明の先行技術であることを認めことを意味するものではない。
ここまで限られた数の実施形態について本発明を説明してきたが、本発明について、多数の変更、改変、及び他の利用方法が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1a】本発明に係るインスタント音声メッセージング(IVM)システムの好適な基本実施形態を示す概略ブロック線図である。
【図1b】個別IVM番号の例を示す図である。
【図1c】マルチプル・ターゲット・ユーザIVM番号の例を示す図である。
【図2a】本発明に係るIVMのための方法の好適な実施形態における主要な段階の例を示すフローチャートである。これらの段階では、IVM「プッシュ」機能が実行される。
【図2b】図2aに示す段階を詳細に示すフローチャートである。
【図2c】図2bに示す段階において送信されたIVMを処理する選択的且つ追加的段階を示すフローチャートである。
【図2d】本発明に係るインスタント音声メッセージング方法の好適な実施形態における主要な段階の例を示すフローチャートである。これらの段階では、IVM即時取得機能が実行される。
【図2e】図2dに示す段階を詳細に示すフローチャートである。
【図3】本発明に係るIVMシステムの別の実施形態を示す図である。
【図4】IVMサーバから発信側ユーザへの通知手順の例を示すフローチャートである。この例では、メッセージは1人のターゲット・ユーザに送信される。
【図5】IVMサーバから発信側ユーザへの通知手順の例を示すフローチャートである。この例では、メッセージは複数のターゲット・ユーザに送信される。
【図6】本発明に係るIVMシステムの更に別の実施形態を示す図である。該IVMシステムは、図1及び図3に示す要素に加えて、多数の要素を任意的に備える。
【図7】本発明に係るIVMシステムの更に別の実施形態を示す図である。このシステムにおいては、IVMサーバは、VoIP技術によりIP(データ)ドメインに接続される。
【図8】本発明に係るIVMシステムの更に別の実施形態を示す図である。このシステムにおいては、IVMサーバは、レガシーPTTシステム及び/又はVoIPベースPTTシステムに接続される。










【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークにおけるインスタント音声メッセージングのためのシステムであって、
(a)発信側ユーザから少なくとも1つの音声メッセージ断片を受信するとほぼ同時に該少なくとも1つの音声メッセージ断片を少なくとも1人のターゲット・ユーザにストリーミングするインスタント音声メッセージング(IVM)サーバと、
(b)前記IVMサーバに接続されるとともに前記発信側ユーザ及び前記少なくとも1人のターゲット・ユーザのそれぞれと前記IVMサーバ間の通信、並びに前記発信側ユーザと前記少なくとも1人のターゲット・ユーザ間の通信を実行するスイッチを備え、
これにより前記発信側ユーザからの音声メッセージのそれぞれが即時に前記通信ネットワークを介して前記少なくとも1人のターゲット・ユーザに送信されることを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記通信ネットワークがテレフォニー・ネットワーク及びボイス・オーバー・インターネット・プロトコル(VoIP)ネットワーク・テレフォニー・ネットワークからなる群より選択され、
前記スイッチのそれぞれが、テレフォニー・スイッチ及びVoIPスイッチからなる群より選択されることを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記IVMサーバが断片記憶及びストリーミング・モジュールを備え、
該ストリーミング・モジュールが前記少なくとも1つの音声断片の前記ほぼ同時の受信及び送信を行うことを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記テレフォニー・ネットワークがセルラー・ネットワーク及び有線ネットワークからなる群より選択されることを特徴とする請求項2記載のシステム。
【請求項5】
前記セルラー・ネットワークが第1世代(1G)、第2世代(2G)、第2.5世代(2.5G)、及び第3世代(3G)のセルラー技術を実施することを特徴とする請求項4記載のシステム。
【請求項6】
前記ユーザのそれぞれに付与されるIVM番号を用いて、前記発信側ユーザ、前記ターゲット・ユーザ、及び前記IVMサーバのそれぞれの間の通信が前記スイッチにより実行されることを特徴とする請求項2記載のシステム。
【請求項7】
前記IVM番号が個別ユーザIVM番号及び複数ターゲット・ユーザIVM番号からなる群より選択されることを特徴とする請求項6記載のシステム。
【請求項8】
前記個別ユーザIVM番号がセッション識別子と、電話番号或いはインターネット・プロトコル(IP)アドレスを含むことを特徴とする請求項7記載のシステム。
【請求項9】
前記セッション識別子が前記電話番号或いはIPアドレスの前に付加される前置識別番号及び前記電話番号或いはIPアドレスの後ろに付加される後置識別番号からなる群から選択されることを特徴とする請求項9記載のシステム。
【請求項10】
前記前置識別番号及び前記後置識別番号のそれぞれが3桁の番号を含むことを特徴とする請求項9記載のシステム。
【請求項11】
前記複数ターゲット・ユーザIVM番号が順に、IVMセッション識別子、複数ターゲット・ユーザ識別子、及び前記少なくとも1人のターゲット・ユーザの電話番号或いはIPアドレスを含むことを特徴とする請求項7記載のシステム。
【請求項12】
前記IVMセッション識別子が3桁の番号であることを特徴とする請求項11記載のシステム。
【請求項13】
即時取得モジュールを更に備え、
該即時取得モジュールが好ましくは前記IVMサーバ内に配されるとともに、前記インスタント音声メッセージの前記プッシュが実行できなかった場合に前記少なくとも1人のターゲット・ユーザに第1スマート通知を伝送し、前記発信側ユーザに前記メッセージの状態に関する第2の通知を伝送することを特徴とする請求項2記載のシステム。
【請求項14】
前記状態が前記少なくとも1人のターゲット・ユーザによる前記メッセージの拒否及び前記少なくとも1人のターゲット・ユーザによる前記メッセージの受け取りから選択されることを特徴とする請求項13記載のシステム。
【請求項15】
前記IVMサーバ及び前記スイッチに結合されるショート・メッセージング・サービス・センタを更に備え、
前記スマート通知がショート・メッセージ・サービス(SMS)通知及びスマート通話者識別番号(ID)から選択されることを特徴とする請求項14記載のシステム。
【請求項16】
前記IVMサーバに結合されるとともに前記少なくとも1人のターゲット・ユーザの状態パラメータを提供するプレセンス状態サブシステムを更に備えることを特徴とする請求項4記載のシステム。
【請求項17】
前記プレゼンス状態サブシステムが前記IVMサーバに備えられるプレゼンス状態モジュール及び前記IVMサーバに結合される外部プレゼンス状態サーバからなる群より選択されることを特徴とする請求項16記載のシステム。
【請求項18】
前記セルラー・ネットワークがモバイル通信のためのグローバル・システム(GSM)ネットワークであり、前記プレゼンス状態サーバがホーム・ロケーション・レジスタに更に結合されることを特徴とする請求項17記載のシステム。
【請求項19】
テキスト・ページング・システム及び音声ページング・システムからなる群より選択されるページング・システムを更に備え、
該ページング・システムが前記IVMサーバに結合され、
前記IVMサーバが更に
(i)音声メッセージを音声ページング・メッセージに変換する音声認識モジュールと、
(ii)音声メッセージをテキスト・メッセージに変換するテキスト−音声認識モジュールを備え、
前記ページング・システムが前記音声ページング・メッセージ及び前記テキスト・メッセージを前記少なくとも1人のターゲット・ユーザのページャに伝送することを特徴とする請求項2記載のシステム。
【請求項20】
プッシュ・トゥ・トーク(PTT)モジュールを更に備え、
該PTTモジュールが前記IVMサーバに備えられるとともに、前記発信側ユーザと前記少なくとも1人のPTTターゲット・ユーザの間のインスタント音声メッセージングを容易にすることを特徴とする請求項2記載のシステム。
【請求項21】
通信ネットワークを介して発信側ユーザから少なくとも1人のターゲット・ユーザへインスタント音声メッセージを伝送するための方法であって、
(a)インスタント音声メッセージング(IVM)サーバが少なくとも1つの音声メッセージ断片を発信側ユーザから受信する段階と、
(b)前記受信する段階とほぼ同時に前記少なくとも1つの音声断片を少なくとも1人のターゲット・ユーザにストリーミングする段階からなることを特徴とする方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つの音声メッセージ断片を発信側ユーザから受信する前記段階が、
(i)IVMサーバに結合されるとともに前記発信側ユーザ及び前記ターゲット・ユーザのそれぞれと前記IVMサーバ間、並びに前記発信側ユーザと前記少なくとも1人のターゲット・ユーザ間の通信を実行するスイッチを提供する段階と、
(ii)固有のインスタント音声メッセージング(IVM)番号をターゲット・ユーザのそれぞれに提供する段階と、
(iii)前記IVMサーバにアクセスする段階を備え、
インスタント音声メッセージ全体が前記少なくとも1人のターゲット・ユーザに伝送されるまで、前記少なくとも1つの音声断片を前記少なくとも1人のターゲット・ユーザにストリーミングする段階が、
(iv)前記IVMサーバが前記インスタント音声メッセージの断片の記録及び記憶を開始すると同時に前記ターゲット・ユーザにアクセスする段階を備えることを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項23】
(c)前記少なくとも1人のターゲット・ユーザが前記IVMサーバに応答した場合に、前記インスタント音声メッセージ全体が伝送されるまで、該インスタント音声メッセージの既に記憶されている断片を前記少なくとも1人のターゲット・ユーザにストリーミングする段階と、
(d)前記少なくとも1人のターゲット・ユーザが前記IVMサーバに応答しない場合に、所定の規則にしたがって該IVMサーバにおいて前記インスタント音声メッセージを処理する段階を更に備えることを特徴とする請求項22記載の方法。
【請求項24】
前記少なくとも1人のターゲット・ユーザが1人のターゲット・ユーザであり、
前記IVM番号を前記1人のターゲット・ユーザに提供する段階が、2つの部分からなる番号を提供する段階を備え、
該2つの部分からなる番号がIVMセッション識別子及び前記ターゲット・ユーザを一意的に識別する電話番号或いはIPアドレスを含むことを特徴とする請求項23記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも1人のターゲット・ユーザが複数のターゲット・ユーザであり、
前記IVM番号を前記複数のターゲット・ユーザに提供する段階が、3つの部分からなる複数ターゲット・ユーザ番号を提供する段階を備え、
該複数ターゲット・ユーザ番号がIVMセッション識別子、複数ターゲット・ユーザ識別子、及び前記ターゲット・ユーザのそれぞれが有する電話番号或いはIPアドレスを含むことを特徴とする請求項23記載の方法。
【請求項26】
前記既に記憶されている断片をストリーミングする段階に続いて、前記少なくとも1人のターゲット・ユーザが前記発信側ユーザとの全二重セッションに移動する段階と前記インスタント音声メッセージを更に処理する段階からなる群より選択される操作が実行されることを特徴とする請求項23記載の方法。
【請求項27】
インスタント音声メッセージング(IVM)サーバを介して発信側ユーザからターゲット・ユーザに送信される音声メッセージを即時に取得するための方法であって、
(a)該IVMサーバから前記ターゲット・ユーザに特定のインスタント音声メッセージが提供されたことを示すスマート通知をターゲット・ユーザが受信する段階と、
(b)前記ターゲット・ユーザが前記特定のメッセージに直接アクセスする段階を備えることを特徴とする方法。
【請求項28】
スマート通知を受信する前記段階が発信者ID通知及びショート・メッセージ・サービス(SMS)通知からなる群より選択されることを特徴とする請求項27記載の方法。
【請求項29】
発信者ID通知を受信する前記段階が、IVM即時取得モジュールへのアクセス・コード、前記特定のインスタント音声メッセージのための固有の識別コード、及びメッセージ・タイプを含む通知を受信する段階を更に備えることを特徴とする請求項28記載の方法。
【請求項30】
前記メッセージ・タイプがインスタント音声メッセージ、ボイス・メール、マルチメディア・サービス・メッセージ、及びユニファイド・メッセージからなる群より選択されることを特徴とする請求項29記載の方法。
【請求項31】
前記特定のメッセージに直接アクセスする前記段階が、発信側ユーザが前記メッセージを送信している間にターゲット・ユーザが前記メッセージにアクセスする段階を備えることを特徴とする請求項27記載の方法。
【請求項32】
前記特定のメッセージに直接アクセスする前記段階が、発信側ユーザが前記メッセージ全体を送信した後に、ターゲット・ユーザが前記メッセージにアクセスする段階を備えることを特徴とする請求項27記載の方法。
【請求項33】
(a)少なくとも1つの音声メッセージ断片を第1ユーザから受信するとほぼ同時に該少なくとも1つの音声メッセージ断片を少なくとも1人の第2ユーザにストリーミングするためのメカニズムと、
(b)前記第1ユーザ及び前記少なくとも1人の第2ユーザと通信するための通信メカニズムを備えることを特徴とするインスタント音声メッセージング(IVM)サーバ。
【請求項34】
前記少なくとも1つの音声断片を受信するとほぼ同時にストリーミングするための前記メカニズムが断片ストリーミング並びに記憶モジュールを備え、
該断片ストリーミング並びに記憶モジュールが前記音声メッセージのフォーマットを識別するとともに所定サイズの断片として前記メッセージを記憶することを特徴とする請求項33記載のIVMサーバ。
【請求項35】
即時取得モジュールを更に備え、
該即時取得モジュールが、前記インスタント音声メッセージが前記少なくとも1人の第2ユーザに送信されていることを示すスマート通知を前記少なくとも1人の第2ユーザに提供することを特徴とする請求項33記載のIVMサーバ。
【請求項36】
通信ネットワークにおけるインスタント音声メッセージのためのシステムであって、
(a)発信側ユーザ・ハンドセットを備える発信側ユーザから、少なくとも1つの音声メッセージ断片を受信するとほぼ同時に、個別にターゲット・ユーザ・ハンドセットを備える少なくとも1人のターゲット・ユーザに前記少なくとも1つの音声断片をストリーミングするインスタント音声メッセージ(IVM)サーバと、
(b)前記IVMサーバに結合されるとともに前記発信側ユーザ及び前記少なくとも1人のターゲット・ユーザのそれぞれと前記IVMサーバの間の通信、並びに前記発信側ユーザと前記少なくとも1人のターゲット・ユーザのそれぞれとの間の通信を実行するスイッチと、
(c)前記音声メッセージを送信或いは傾聴するための前記サーバへのワン・プッシュ・アクセスを可能とする前記ハンドセットのそれぞれに備えられるメカニズムを備え、
前記通信ネットワークを介して前記少なくとも1人のターゲット・ユーザに前記発信側ユーザからの音声メッセージのそれぞれが即時に伝送されることが可能であることを特徴とするシステム。
【請求項37】
前記メカニズムが少なくとも1つのボタンを備え、
前記ワン・プッシュ操作が前記少なくとも1つのボタンを作動させる段階を備えることを特徴とする請求項36記載のシステム。


【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2007−528131(P2007−528131A)
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−507618(P2006−507618)
【出願日】平成16年5月2日(2004.5.2)
【国際出願番号】PCT/IL2004/000370
【国際公開番号】WO2004/100581
【国際公開日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(505413842)ヴィンプリシティ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】