説明

グリオキサール−アルキルポリグリコールエーテル−アセタール

次式(1)


[式中、
1は、n−C8〜C22アルキルまたはiso−C9〜C22アルキルあるいはn−またはiso−C5〜C18アルキルフェニルを意味し、R2及びR4は、互いに独立して、C1〜C7アルキルを意味するかまたはR1と同じ意味を有し、R3はC1〜C7アルキルを意味し、Aは式−C24−または−C36−で表される基を意味し、そして指数a、b、c及びdは、互いに独立して、0〜50の数を意味し、この際、指数a、b、cまたはdのうちの少なくとも一つは0とは異なる値でなければならない]
で表されるグリオキサール−アルキルポリグリコール−アセタール両親媒性アセタール。これらの化合物は、界面活性剤、乳化剤、解乳化剤、湿潤剤、起泡剤または消泡剤として好適である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
グリオキサールとメタノールとの反応によって得られる、ビスアセタール類の一種であるテトラメトキシエタンは、非常に重要な溶解挙動を有する。これは、例えば、水と任意の混合比率で、エタノールまたはイソプロパノールに匹敵する程の溶解挙動を有する。しかし、これは、同時に、油脂に対してかなりより強い溶解力を有する。例えば、油脂性の汚れが、非極性の溶剤であるパークロロエチレンまたはイソアルカン(ウォッシュベンジン)の場合と同程度に良好に繊維材料から溶出されることもある。
【0002】
この理由から、テトラメトキシエタンは、例えば他の有機溶剤、例えば一価アルコール(エタノール、iso−プロパノール)、二価もしくは多価アルコール(1,2−プロピレングリコール、グリセリン)、エーテル、特にグリコールエーテル、ケトン、エステル、オリゴ−及びポリアルキレングリコール(PEG300及びPEG400)、テルペン、n−及びiso−アルカン、及び窒素含有溶剤、例えばN−メチルピロリドンの代替物として、繊維材料用(例えば、シミ抜き剤や、洗浄力増強剤)または硬質表面用の洗剤及び洗浄剤の用途に好適なものとして考えられている。
【0003】
このような溶剤は、例えば、液状洗剤、予備洗い用スプレー、シミ抜き剤、汎用洗浄剤、ガラス洗浄剤または特殊な洗浄剤、例えば自動車の分野の洗浄剤に使用されている。
【0004】
更に、ドライクリーニングにおけるパークロロエチレン“PER”または炭化水素系溶剤“KWL”の代替物としてのテトラメトキシエタンの使用も考えられ得る。
【0005】
油脂に対するそれの良好な溶解力にもかかわらず、特殊な場合には、非極性物質に対する更により良好な溶解力、それゆえ、溶剤のより強い非極性の性質が必要な場合がある。
【0006】
これは、グリオキサールをより長鎖のアルコール、例えばエタノール、プロパノールまたはブタノールと反応させて、テトラエトキシエタン、テトラプロポキシエタンまたはテトラブトキシエタンとすることによって、テトラメトキシエタンのメチル基をより長鎖のアルキル基と交換することにより可能である。炭素原子数が2〜6の短鎖線状アルコール及びイソオクタノールとグリオキサールとのこのような対称性ビスアセタールが知られている。しかし、これらの対称性ビスアセタールの欠点は、炭素鎖長が長くなるにつれて低下する水溶性である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
それゆえ、本発明の課題は、既知のグリオキサールアセタールを比較して、油脂及び非極性有機溶剤に対して更により良好な溶解力を有しながらも、これと同時にそれらの水溶性が大きく減少することのない、グリオキサールのビスアセタールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
驚くべきことに、以下に記載の式(1)の化合物が、慣用の界面活性剤と同等の両親媒性の性質を有することがここに見出された。
【0009】
本発明の対象は、次式(1)で表される両親媒性アセタールである。
【0010】
【化1】

式中、R1は、n−C8〜C22アルキルもしくはiso−C9〜C22アルキルまたはn−もしくはiso−C5〜C18アルキルフェニルを意味し、R2及びR4は、互いに独立して、C1〜C7アルキルを意味するかまたはR1と同じ意味を有し、R3はC1〜C7アルキルを意味し、Aは、式−C24−または−C36−の基を意味し、そして指数a、b、c及びdは、互いに独立して0〜50の数を意味し、この際、指数a、b、cまたはdのうちの少なくとも一つは0とは異なる値でなければならない。
【0011】
1の意味において、n−C10〜C18アルキル、n−C12〜C16アルキル、iso−C11〜C15アルキル、iso−C13〜C15アルキル、並びにn−及びiso−C8〜C12アルキルフェニルが好ましい。C1〜C7アルキル(R3)としては、好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル及びtert−ブチルが挙げられる。Aは、好ましくは−C24−である。指数a、b、c及びdは、好ましくは1〜25の数、特に好ましくは2〜10の数、中でも特に好ましくは3〜8の数である。
【0012】
式1の化合物の中では、以下の群の化合物が好ましい。
【0013】
式1中、R1がn−C8〜C22アルキル、好ましくはn−C10〜C18アルキル、特にn−C12〜C16アルキルもしくはiso−C9〜C22アルキル、好ましくはiso−C11〜C15アルキル、特にiso−C13〜C15アルキルを意味し、そしてR2、R3及びR4がC1〜C7アルキルを意味し、Aが−C24−を意味し、aが1〜25の数、好ましくは2〜10の数、特に好ましくは3〜8の数を意味し、b、c及びdが0〜25の数、好ましくは0〜3の数、特に好ましくは0を意味する化合物。
【0014】
式1中、R1及びR2が、n−C8〜C22アルキル、好ましくはn−C10〜C18アルキル、特にn−C12〜C16アルキルまたはiso−C9〜C22アルキル、好ましくはiso−C11〜C15アルキル、特にiso−C13〜C15アルキルを意味し、そしてR3及びR4が、C1〜C7アルキルを意味し、Aが−C24−を意味し、a及びbが1〜25の数、好ましくは2〜10の数、特に好ましくは3〜8の数を意味し、c及びdが0〜25の数、好ましくは0〜3の数、特に好ましくは0を意味する化合物。
【0015】
式1中、R1及びR4がn−C8〜C22アルキル、好ましくはn−C10〜C18アルキル、特にn−C12〜C16アルキルまたはiso−C9〜C22アルキル、好ましくはiso−C11〜C15アルキル、特にiso−C13〜C15アルキルを意味し、そしてR2及びR3がC1〜C7アルキルを意味し、Aが−C24−を意味し、a及びdが1〜25の数、好ましくは2〜10の数、特に好ましくは3〜8の数を意味し、b及びcが、0〜25の数、好ましくは0〜3の数、特に好ましくは0を意味する化合物。
【0016】
式1中、R1がn−C8〜C22アルキル、好ましくはn−C10〜C18アルキル、特にn−C12〜C16アルキルまたはiso−C9〜C22アルキル、好ましくはiso−C11〜C15アルキル、特にiso−C13〜C15アルキルを意味し、そしてR2、R3及びR4がC1〜C7アルキルを意味し、Aが−C24を意味し、aが0の数を意味し、そしてb、c及びdが1〜25の数、好ましくは2〜10の数、特に好ましくは3〜8の数を意味する化合物。
【0017】
式1中、R1及びR2がn−C8〜C22アルキル、好ましくはn−C10〜C18アルキル、特にn−C12〜C16アルキルまたはiso−C9〜C22アルキル、好ましくはiso−C11〜C15アルキル、特にiso−C13〜C15アルキルを意味し、そしてR3及びR4がC1〜C7アルキルを意味し、Aが−C24−を意味し、a及びbが0を意味し、c及びdが1〜25の数、好ましくは2〜10の数、特に好ましくは3〜8の数を意味する化合物。
【0018】
式1中、R1及びR4がn−C8〜C22アルキル、好ましくはn−C10〜C18アルキル、特にn−C12〜C16アルキルまたはiso−C9〜C22アルキル、好ましくはiso−C11〜C15アルキル、特にiso−C13〜C15アルキルを意味し、そしてR2及びR3がC1〜C7アルキルを意味し、Aが−C24−を意味し、a及びdが0を意味し、b及びcが1〜25の数、好ましくは2〜10の数、特に好ましくは3〜8の数を意味する化合物。
【0019】
式1の化合物は、グリオキサールと、次式
R1-(O-A)a-OH、
R2-(O-A)b-OH、
R3-(O-A)c-OH、
R4-(O-A)d-OH、
で表されるアルコールアルコキシレートまたはアルキルフェノールアルコキシレートからそれ自体公知のアセタール化法によって製造することができる。
【0020】
Aが−C24−の場合には、その化合物は、特に好ましいアルコールエトキシレートまたはアルキルフェノールエトキシレートである。
【0021】
a、b、cまたはdが0の場合は、その化合物は、アルコキシル化されていないアルコールであり、これは、グリオキサールのアセタール化のためにアルコールアルコキシレートまたはアルキルフェノールアルコキシレートとの混合物として使用することができる。
【0022】
アルコールアルコキシレートとしては、例えば、天然由来の脂肪アルコールのエトキシレート、例えばヤシ脂肪アルコール、ラルリルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、獣脂肪アルコール及びステアリルアルコールのエトキシレート、またはオキソアルコール、チィーグラーアルコールまたはゲルベアルコールの種の合成アルコールのエトキシレートなどが挙げられる。アルキルフェノールエトキシレートとしては、例えばノニルフェノールエトキシレート、iso−オクチルフェノールエトキシレート及びトリブチルフェノールエトキシレートなどが挙げられる。
【0023】
アセタール化は、好ましくは、少量の酸性触媒の存在下に行われる。
【0024】
酸性触媒としては、ルイス酸の他、ブレンステッド酸が挙げられ、例えば硫酸ジルコニウム、硫酸、スルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸、トリクロロ酢酸、シュウ酸または酸性イオン交換体などである。
【0025】
使用されるグリオキサールは好ましくは水溶液の形であり、この際、グリオキサール含有率が20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%の慣用の工業用水溶液が好都合に使用される。しかし、二モルの結晶水を有するトリマーとしての結晶性グリオキサールをアセタール化に使用することもできる。
【0026】
アルコールアルコキシレートまたはアルキルフェノールアルコキシレートの種類に依存して、アセタール化を不活性非プロトン性有機溶剤中で行うことが有利であり得る。反応の平衡をアセタール化の方向にシフトさせるために、生じた反応水を共沸蒸留により除去する。式1の化合物は、例えば、比較的長鎖のアルコールエトキシレートもしくはアルキルフェノールエトキシレートと短鎖アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノールもしくはブタノールからなる混合物を用いてグリオキサールをアセタール化することによって製造することができる。生じるグリオキサールビスアセタールが、比較的長鎖のアルキルエトキシレートまたはアルキルフェニルエトキシレート基を一つ、二つまたは三つ含むべきかに依存して、これらと短鎖アルコールとは、1:3または1:1または3:1のモル比で使用される。
【0027】
式1の化合物を製造するための更に別の可能性は、長鎖アルコールもしくはアルキルフェノールとグリコールエーテル類、例えばモノ−、ジ−もしくはトリプロピレングリコール−モノメチルエーテル、モノ−、ジ−もしくはトリエチレングリコール−モノ−n−ブチルエーテルからなる混合物とグリオキサールとを反応させることである。
【0028】
この場合も、生ずるグリオキサールビスアセタールが、比較的長鎖のアルキルまたはアルキルフェニル基を一つ、二つまたは三つ含むべきかに依存して、長鎖アルコールもしくはアルキルフェノールとグリコールエーテルとは1:3または1:1または3:1のモル比で使用される。
【0029】
本発明によるグリオキサールのアセタール化は、ヒドロキシ基含有成分であるR1-(O-A)a-OH、R2-(O-A)b-OH、R3-(O-A)c-OHまたはR4-(O-A)d-OHを過剰に用いて行うことができる。
【0030】
1及びR4がそれぞれ比較的長鎖のアルキル基を意味し、そしてR2及びR3がそれぞれC1〜C7アルキルを意味する式1の化合物は、先ず、グリオキサールを、一種のアルコールアルコキシレートまたはアルコールを用いて完全にアセタール化することによって製造することもできる。こうして得られたビスアセタールを、次いで、欧州特許出願公開第0 847 976号明細書に記載の方法に従って再びグリオキサールと反応させてグリオキサール−モノアセタールを得る。次いで、これを再び他のアルコールアルコキシレートまたは他のアルコールと反応させて、非対称なグリオキサールビスアセタールを得る。
【0031】
式1の化合物を製造するための他の可能性は、グリオキサール−ビスアセタールをアルコールアルコキシレートでアセタール交換することである。
【0032】
例えば、グリオキサールとメタノールとのビスアセタールであるテトラメトキシエタンから出発して、酸性触媒の存在下に1〜3モルの脂肪アルコールエトキシレートとの反応及び遊離するメタノールの留去によって、対応するモノ−、ジ−またはトリ脂肪アルキルグリコールエーテル誘導体を得ることができる。
【0033】
こうして得られた式1の化合物は、疎水性の物質、例えば汚れまたは油脂に対して良好な溶解力を示す。更に、該化合物は、明らかな界面活性剤の挙動を示す。すなわち、表面張力または境界面張力の低下、湿潤作用の向上、境界面への吸着、ミセル形成能力、可溶化力、乳化力、マイクロエマルション形成力、分散力、発泡力、液晶相の形成力を示す。
[実施の態様]
【0034】
式1の両親媒性アセタールの典型的な例は次のものである:
【0035】
【化2】

式(2):1,1,2−トリメトキシ−2−C16/18−アルキルポリエチレングリコールエーテル(20EO)−エタン
【0036】
【化3】

式(3):1,1,2−トリメトキシ−2−オレイルポリエチレングリコールエーテル(8EO)−エタン
【0037】
【化4】

式(4):1,1,2−トリメトキシ−2−C12/14−アルキルトリエチレングリコールエーテル−エタン
【0038】
【化5】

式(5):1,1,2−トリメトキシ−2−iso−C9/11−アルキルペンタエチレングリコールエーテル−エタン
【0039】
【化6】

式(6):1,1,2−トリメトキシ−2−iso−C13/15−アルキルテトラエチレングリコールエーテル−エタン
【0040】
【化7】

式(7):1,1,2−トリ(メチルトリプロピレングリコールエーテル)−2−C16/18−アルコキシ−エタン
【0041】
【化8】

式(8):1,1,2−トリ(メチルモノエチレングリコールエーテル)−2−C12/14−アルコキシ−エタン
【0042】
【化9】

式(9):1,1−ジ(オクチルトリエチレングリコールエーテル)−2,2−ジ−プロポキシ−エタン
【0043】
【化10】

式(10):1,1−ジ(デシルトリエチレングリコールエーテル)−2,2−ジ−エトキシ−エタン
【0044】
【化11】

式(11):1,1−ジ(C12/14−アルキルペンタエチレングリコールエーテル)−2,2−ジ−メトキシ−エタン
【0045】
【化12】

式(12):1−メトキシ−1−C12/14−アルキルペンタエチレングリコールエーテル−2−メトキシ−2−C12/14−アルキルペンタエチレングリコールエーテル−エタン
【0046】
【化13】

式(13):1,1−ジ−C12/14−アルキルオキシ−2,2−ジ−(メチルトリプロピレングリコールエーテル)−エタン
【0047】
【化14】

式(14):1,1,2−トリ(オクチルトリエチレングリコールエーテル)−2−メトキシ−エタン
【0048】
【化15】

式(15):1,1,2−トリメトキシ−2−ノニルフェノールポリエチレングリコールエーテル(5EO)−エタン
製造方法に依存して、望ましいアセタールは、単独品としてばかりでなく、様々なアセタールの混合物としても生ずる。
【0049】
上記の両親媒性アセタールは、次の分野、すなわち界面活性剤、乳化剤、解乳化剤、分散剤、湿潤剤、起泡剤及び消泡剤として; 繊維材料のための水性洗液中、あるいは被覆もしくは未被覆金属、ステンレススチール、ガラス、プラスチック、リノリウム、セラミック、磁器、せつ器、陶器、木材、コンクリート、漆喰、焼成粘土または粘土から作られた硬質の表面のための水性洗液中の洗剤及び洗浄剤として; 基礎クリーニング剤としてまたはシミ抜き剤またはクリーニング増強剤の形でドライクリーニングにおいて; 均染剤として及び繊維材料の染色における染料の浸透のための剤、乳化剤、湿潤剤、糊剤の成分及び滑剤、例えば紡糸や製織の際の剤として繊維工業において; 表面の状態、例えば手触り、柔軟さ、滑らかさ、親水性及び疎水性に関しての表面の状態を変えるための繊維材料用の仕上げ剤として; 合成繊維及びプラスチック用の帯電防止剤として; 潤滑剤もしくは潤滑油(Gleit- und Schmiermitteln und -oelen)の成分として; 金属加工助剤の成分、例えば旋盤油、圧延油及び切削油の成分として; 殺虫剤、殺真菌剤、除草剤のための乳化剤、湿潤剤または補助剤として植物保護剤中に; 湿潤剤及び洗浄剤として皮革及び毛皮の仕上げに、あるいは加脂剤(皮革油)として油との混合物中に; 製紙や紙のリサイクルにおける添加剤として、例えばインキ除去のための添加剤として; 乳化重合、例えばポリビニルクロライド、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)の乳化重合における乳化剤として; 懸濁重合における懸濁液安定剤として; 顔料調合物中の助剤として、例えば無機及び有機有色顔料の粉砕または分散の際の助剤として; 着色剤及び塗料中の添加剤として、例えば溶解剤として、塗装すべき表面の湿潤性の向上のための添加剤、調合物のレオロジーの改良のための添加剤、均展剤として及び均展助剤として; 化粧料中において、例えばw/O型エマルション及びo/w型エマルションの調製のための乳化剤として; 鉱石の採掘のための浮選における添加剤として; セメント、コンクリート、石膏などの建築材料において、例えば流動化剤またはAE剤として; アスファルト乳剤の調製のために、例えば接着促進剤として; 石油の一次採収及び二次採収における添加剤として、例えば原油から水を分離するためのエマルションブレーカー/解乳化剤としてあるいは原油の収量を高めるための圧入水への添加剤として; 及び燃料添加剤として、使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次式(1)で表される両親媒性アセタール。
【化1】

[式中、
1は、n−C8〜C22アルキルまたはiso−C9〜C22アルキルあるいはn−またはiso−C5〜C18アルキルフェニルを意味し、R2及びR4は、互いに独立して、C1〜C7アルキルを意味するかまたはR1と同じ意味を有し、R3はC1〜C7アルキルを意味し、Aは式−C24−または−C36−で表される基を意味し、そして指数a、b、c及びdは、互いに独立して、0〜50の数を意味し、この際、指数a、b、cまたはdのうちの少なくとも一つは0とは異なる値でなければならない]
【請求項2】
1がn−C10〜C18アルキルまたはiso−C11〜C15アルキルを意味し、R2及びR4がC1〜C7アルキルを意味するかまたはR1と同じ意味を有し、そしてR3はC1〜C7アルキルを意味することを特徴とする、請求項1の式1の化合物。
【請求項3】
1がn−C12〜C16アルキルまたはiso−C13〜C15アルキルを意味し、R2及びR4がC1〜C7アルキルを意味するかまたはR1と同じ意味を有し、そしてR3がC1〜C7アルキルを意味することを特徴とする、請求項1の式1の化合物。
【請求項4】
1がn−C8〜C22アルキルまたはiso−C9〜C22アルキルを意味し、そしてR2、R3及びR4がC1〜C7アルキルを意味することを特徴とする、請求項1の式1の化合物。
【請求項5】
1がn−C10〜C18アルキルまたはiso−C11〜C15アルキルを意味し、そしてR2、R3及びR4がC1〜C7アルキルを意味することを特徴とする、請求項1の式1の化合物。
【請求項6】
1がn−C12〜C16アルキルまたはiso−C13〜C15アルキルを意味し、そしてR2、R3及びR4がC1〜C7アルキルを意味することを特徴とする、請求項1の式1の化合物。
【請求項7】
1及びR2がn−C8〜C22アルキルまたはiso−C9〜C22アルキルを意味し、そしてR3及びR4がC1〜C7アルキルを意味することを特徴とする、請求項1の式1の化合物。
【請求項8】
1及びR2がn−C10〜C18アルキルまたはiso−C11〜C15アルキルを意味し、そしてR3及びR4がC1〜C7アルキルを意味することを特徴とする、請求項1の式1の化合物。
【請求項9】
1及びR2がn−C12〜C16アルキルまたはiso−C13〜C15アルキルを意味し、そしてR3及びR4がC1〜C7アルキルを意味することを特徴とする、請求項1の式1の化合物。
【請求項10】
1及びR4がn−C8〜C22アルキルまたはiso−C9〜C22アルキルを意味し、そしてR2及びR3がC1〜C7アルキルを意味することを特徴とする、請求項1の式1の化合物。
【請求項11】
1及びR4がn−C10〜C18アルキルまたはiso−C11〜C15アルキルを意味し、そしてR2及びR3がC1〜C7アルキルを意味することを特徴とする、請求項1の式1の化合物。
【請求項12】
1及びR4がn−C12〜C16アルキルまたはiso−C13〜C15アルキルを意味し、そしてR2及びR3がC1〜C7アルキルを意味することを特徴とする、請求項1の式1の化合物。
【請求項13】
Aが−C24−を意味することを特徴とする、請求項1の式1の化合物。
【請求項14】
aが1〜25の数を意味し、かつb、c及びdが0〜25の数を意味することを特徴とする、請求項1の式1の化合物。
【請求項15】
a及びbが1〜25の数を意味し、かつc及びdが0〜25の数を意味することを特徴とする、請求項1の式1の化合物。
【請求項16】
a及びdが1〜25の数を意味し、かつb及びcが0〜25の数を意味することを特徴とする、請求項1の式1の化合物。
【請求項17】
aが0を意味し、かつb、c及びdが1〜25の数を意味することを特徴とする、請求項1の式1の化合物。
【請求項18】
a及びbが0を意味し、かつc及びdが1〜25の数を意味することを特徴とする、請求項1の式1の化合物。
【請求項19】
a及びdが0を意味し、かつb及びcが1〜25の数を意味することを特徴とする、請求項1の式1の化合物。
【請求項20】
界面活性剤、乳化剤、解乳化剤、分散剤、湿潤剤、起泡剤または消泡剤としての、請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項21】
繊維材料のための水性洗液中、あるいは被覆したもしくは未被覆の金属、ステンレススチール、ガラス、プラスチック、リノリウム、セラミック、磁器、せつ器、陶器、木材、コンクリート、漆喰、焼成粘土または粘土製の硬質表面のための水性洗液中の洗剤または洗浄剤としての、請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項22】
基礎クリーニング剤としてドライクリーニングでのあるいはシミ抜き剤またはクリーニング増強剤中での、請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項23】
均染剤としてまたは繊維材料の染色の際の染料の浸透のための剤として、あるいは紡糸または製織の際の乳化剤、湿潤剤、糊剤成分または滑剤としての、請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項24】
繊維材料の仕上げ剤としての、請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項25】
合成繊維及びプラスチック用の帯電防止剤としての、請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項26】
潤滑剤または潤滑油の成分としての、請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項27】
金属加工剤の成分としての請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項28】
植物保護剤中での乳化剤、湿潤剤または補助剤としての、請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項29】
皮革または毛皮の仕上げにおける湿潤剤または洗浄剤としての、あるいは油との混合物中での加脂剤としての、請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項30】
製紙または紙のリサイクルにおける、請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項31】
乳化重合または懸濁重合における乳化剤としての、請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項32】
顔料調合物中の助剤としての、請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項33】
着色剤及び塗料中の添加剤としての、請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項34】
化粧料中の乳化剤としての、請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項35】
鉱物浮選における添加剤としての、請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項36】
建築材料中の流動化剤またはAE剤としての、請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項37】
アスファルト乳剤中の接着促進剤としての、請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項38】
石油の一次採収または二次採収における添加剤としての、請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項39】
燃料中の添加剤としての、請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項40】
酸性、中性またはアルカリ性pH値を有する水性系中での、請求項1の式1の化合物の使用。
【請求項41】
有機溶剤を含む調合物中での、請求項1の式1の化合物の使用。

【公表番号】特表2008−540476(P2008−540476A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−510473(P2008−510473)
【出願日】平成18年5月6日(2006.5.6)
【国際出願番号】PCT/EP2006/004273
【国際公開番号】WO2006/119940
【国際公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【出願人】(597109656)クラリアント・プロドゥクテ・(ドイチュラント)・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (115)
【Fターム(参考)】