説明

コンテンツ表示装置およびコンテンツ表示方法

【課題】 位置情報に関連付けられるコンテンツの検索結果の一覧リストを、ユーザが視認し易いように動的に更新することができるコンテンツ表示装置およびコンテンツ表示方法を提供すること。
【解決手段】 本発明は、通信インタフェース部202または放送インタフェース部201を介しサーバから位置情報と関連づけられたメタデータ集合を取得し、現在位置情報取得部208で現在位置情報を取得し、コンテンツ処理部203でメタデータ集合から現在位置情報を含む検索条件に合致するコンテンツリストを出力する。そして、本発明は、コンテンツリストに基づき表示リストを生成する際、コンテンツ表示制御部204はコンテンツリストと表示リストとを比較し、一致するメタデータは、表示の仕方を変えずに表示リストを生成し、コンテンツ表示制御部204が生成した表示リストに基づき検索結果をブラウザ部205に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地理上の位置と関連づけられるコンテンツに関する情報を表示するコンテンツ表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、GPS(Global Positioning System)機能を持つモバイル端末の普及と共に、ユーザの現在地周辺に関する情報を提供する位置情報サービスに対する需要が高まりつつある。従来からある一般的な位置情報サービスとしては、GPS搭載モバイル端末からサーバへ位置情報を通知し、サーバ側においてこのモバイル端末の現在地周辺の情報を検索し、検索結果をモバイル端末へ返信するサービスが知られている。
【0003】
位置情報サービスを受信し、表示するコンテンツ表示装置における現在地周辺情報の提示方法の従来例としては、特許文献1に示される方法がある。この方法は、移動中のコンテンツ表示装置から情報提供装置へコンテンツ検索条件を送信すると、情報提供装置からコンテンツ表示装置へ指定された検索条件に合致するコンテンツの情報が送信され、コンテンツ表示装置の画面に提示される地図上に、コンテンツの位置を示すアイコンが表示され、ユーザが地図上のアイコンを選択すると、コンテンツの情報が表示されるものである。
【0004】
また、特許文献2は、カーナビゲーション装置といったコンテンツ表示装置である。このコンテンツ表示装置は、行き先を決定するとき、例えば現在地周辺の施設を検索して、画面上に検索された施設のリストを画面上に表示すると共に、リスト表示された施設がすべて地図上に表示できる地図の縮尺を演算し、その縮尺の地図上に施設の位置を示すマークを表示するものである。
【特許文献1】特開平10−89976号公報
【特許文献2】特開2002−208019号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のコンテンツ表示装置は、地図上のアイコン表示だけでは、検索結果の視認性が低いという課題がある。また、特許文献2のコンテンツ表示装置では、検索された施設の一覧リストとその施設の位置を示す地図を同時に表示するが、ユーザが移動しながら定期的に現在地周辺情報を検索する際に、画面上に表示する検索結果を更新する方法については言及していない。
【0006】
移動中における現在地周辺のコンテンツ検索においては、検索結果の一覧リストをユーザが視認し易いように動的に更新することが望ましい。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、移動中のユーザの現在地周辺に存在するコンテンツに関する情報を検索し、検索結果に関して、コンテンツの一覧リストの表示をユーザが視認し易いように動的に更新することができるコンテンツ表示装置およびコンテンツ表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のコンテンツ表示装置は、地理上の位置と関連づけられるコンテンツを示すコンテンツ位置情報とコンテンツの資源を識別する識別子とを少なくとも含むメタデータの集合を取得するメタデータ取得部と、現在位置情報を取得する現在位置情報取得部と、メタデータ取得部が取得したメタデータの集合から、現在位置情報取得部で取得した現在位置情報を含む検索条件に合致するメタデータのリストをコンテンツリストとして出力するコンテンツ処理部と、コンテンツ処理部が出力したコンテンツリストに基づき表示リストを生成する際、コンテンツリストと表示リストとを比較し、一致するメタデータは、表示の仕方を変えずに表示リストを生成するコンテンツ表示制御部と、コンテンツ表示制御部が生成した表示リストに基づき検索結果を表示する検索結果表示部とを具備した構成を採る。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、移動中のユーザの現在地周辺に存在するコンテンツに関する情報を検索し、検索結果に関して、コンテンツの一覧リストの表示をユーザが視認し易いように動的に更新することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の第1の態様にかかるコンテンツ表示装置は、地理上の位置と関連づけられるコンテンツを示すコンテンツ位置情報とコンテンツの資源を識別する識別子とを少なくとも含むメタデータの集合を取得するメタデータ取得部と、現在位置情報を取得する現在位置情報取得部と、メタデータ取得部が取得したメタデータの集合から、現在位置情報取得部で取得した現在位置情報を含む検索条件に合致するメタデータのリストをコンテンツリストとして出力するコンテンツ処理部と、コンテンツ処理部が出力したコンテンツリストに基づき表示リストを生成する際、コンテンツリストと表示リストとを比較し、一致するメタデータは、表示の仕方を変えずに表示リストを生成するコンテンツ表示制御部と、コンテンツ表示制御部が生成した表示リストに基づき検索結果を表示する検索結果表示部とを具備した構成を採る。
【0011】
この構成により、定期的にコンテンツの検索処理を実行して、コンテンツの検索結果を記載した表示リストを表示する際に、前回の表示リストにおけるコンテンツ情報の配置を考慮して、前回のコンテンツ検索結果と最新のコンテンツ検索結果との差分部分のみを更新した表示リストを生成する。これにより、動的にコンテンツリストが更新される状況においても、コンテンツ検索結果の視認性が低下せず、ユーザが所望のコンテンツを容易に発見することができる。
【0012】
本発明の第2の態様は、第1の態様にかかるコンテンツ表示装置において、コンテンツ表示制御部で生成する表示リストが、コンテンツリストと比較して一致しなかったメタデータの表示位置に、新たに追加されたメタデータが挿入されたリストである構成を採る。
【0013】
この構成により、前回のコンテンツ検索結果から変更ないものは、その表示位置が変動しないようにした。これにより、動的にコンテンツリストが更新される状況においても、コンテンツ検索結果の視認性が低下せず、ユーザが所望のコンテンツを容易に発見することができる。
【0014】
本発明の第3の態様は、第2の態様にかかるコンテンツ表示装置において、コンテンツ表示制御部が、新たに追加されたメタデータに対し、表示を区別するための情報を付加する構成を採る。
【0015】
この構成により、表示リスト上において、新たに検索されたコンテンツ情報と、既に検索済みのコンテンツ情報とを明確に区別して表示するので、動的に検索結果リストが更新される状況においても、ユーザは、新たに検索されたコンテンツを容易に検知することができる。
【0016】
本発明の第4の態様は、第1の態様から第3の態様のいずれかにかかるコンテンツ表示装置において、コンテンツ処理部が、検索条件として地理上の検索領域を設定し、検索領域に含まれるメタデータのリストをコンテンツリストとして出力する構成を採る。
【0017】
この構成により、検索したい領域を設定でき、その領域に含まれるコンテンツを検索することができるので、例えば、移動中のユーザが現在地周辺に関連するコンテンツを検索し表示することができる。
【0018】
本発明の第5の態様は、第1の態様から第4の態様のいずれかにかかるコンテンツ表示装置において、表示リストに含まれるメタデータが示す地理上の位置情報に基づく地点を示し、かつ、メタデータに含まれる識別子と関連付けて付与される表示符号を重畳した地図を表示する地図表示部をさらに具備する構成を採る。
【0019】
この構成により、位置情報を関連付けられるコンテンツを検索する場合に、コンテンツの検索結果を表示リストとして一覧表示すると共に、検索されたコンテンツの位置を地図上に表示するものである。ユーザは、検索されたコンテンツの地理的分布状況を視覚的に確認した上で、実際に視聴するコンテンツを決定することができる。
【0020】
本発明の第6の態様は、第5の態様にかかるコンテンツ表示装置において、地図表示部が、検索領域を地図に重畳して表示する構成を採る。
【0021】
この構成により、現在地周辺に関連するコンテンツを検索する際に、地図上にコンテンツの検索領域を表示するものである。ユーザは、ユーザの現在地から検索されたコンテンツまでの距離を視覚的に確認することができる。
【0022】
本発明の第7の態様は、第1の態様から第6の態様のいずれかにかかるコンテンツ表示装置において、コンテンツ表示制御部が、コンテンツリストと比較して一致しなかったメタデータを、生成する表示リストの後尾に付加する構成を採る。
【0023】
この構成により、最新のコンテンツ検索結果だけでなく、検索結果リストに過去のコンテンツ検索結果も掲載するものである。ユーザは、検索結果リストの更新状況を把握した上で、過去のコンテンツ検索結果を活用することができる。
【0024】
本発明の第8の態様は、第1の態様から第7の態様のいずれかにかかるコンテンツ表示装置において、コンテンツ表示制御部が、コンテンツリストと比較して一致しなかったメタデータに対し、表示を区別するための情報を付加する構成を採る。
【0025】
この構成により、表示リストに、最新のコンテンツ検索結果と共に、過去に検索されたコンテンツ情報も表示する際に、過去に検索されたコンテンツ情報を明確に区別して表示するので、ユーザは、検索結果リストの更新状況を把握した上で、過去のコンテンツ検索結果を活用することができる。
【0026】
本発明の第9の態様は、第5の態様から第8の態様のいずれかにかかるコンテンツ表示装置において、地図表示部が、新たに追加されたメタデータに含まれる識別子と関連付けて付与される表示記号に対し、表示を区別するための情報を付加する構成を採る。
【0027】
この構成により、地図上におけるコンテンツの位置表示において、新たに検索されたコンテンツと、既に検索済みのコンテンツとを明確に区別して表示するので、動的に検索結果リストが更新される状況においても、ユーザは、新たに検索されたコンテンツの位置を容易に把握することができる。
【0028】
本発明の第10の態様は、第5の態様から第9の態様のいずれかにかかるコンテンツ表示装置において、地図表示部が、コンテンツリストと比較して一致しなかったメタデータに含まれる識別子と関連付けて付与される表示記号に対し、表示を区別するための情報を付加する構成を採る。
【0029】
この構成により、地図上に、最新のコンテンツ検索結果と共に、過去に検索されたコンテンツの位置も表示する際に、過去に検索されたコンテンツを明確に区別して表示するので、ユーザは、検索結果リストの更新状況を把握した上で、過去のコンテンツ検索結果を活用することができる。
【0030】
本発明の第11の態様は、第5の態様から第10の態様のいずれかにかかるコンテンツ表示装置において、コンテンツ表示制御部が、表示リストの更新を一時停止する機能を有し、地図表示部が、表示リストの更新を一時停止の状態にある場合は、地図への表示符号の重畳表示の更新を一時停止すると共に、現在位置情報の表示更新を継続する構成を採る。
【0031】
この構成により、ユーザが表示リストを参照する際に、コンテンツリストの更新を一時的に停止し、かつ、地図上においては最新の現在地情報の表示更新を継続するので、ユーザは、検索されたコンテンツとユーザ端末との地理的な位置関係が動的に変化する状況を把握しながら、コンテンツ検索結果から表示するコンテンツを選択することができる。
【0032】
本発明の第12の態様は、第5の態様から第11の態様のいずれかにかかるコンテンツ表示装置において、検索結果表示部に、表示リストから選択されたメタデータに含まれる識別子が示すコンテンツを表示している場合、地図表示部が、検索結果表示部に表示中のコンテンツに対応するコンテンツ位置情報および検索領域を、地図に重畳して表示すると共に、コンテンツ位置情報と検索領域との更新および表示を繰り返し継続する構成を採る。
【0033】
この構成により、ユーザがコンテンツ検索結果から選択したコンテンツを閲覧中に、地図上においては最新の現在地情報と最新の検索領域の表示更新を継続するので、ユーザは、閲覧中のコンテンツとコンテンツ表示装置との地理的な位置関係が動的に変化する状況を把握しながら、閲覧中のコンテンツに対応する地理的位置までの移動経路などを確認することができる。
【0034】
本発明の第13の態様は、第4の態様から第12の態様のいずれかにかかるコンテンツ表示装置において、コンテンツ処理部が、コンテンツリストに含まれるメタデータの件数が、予め定めた件数となるように検索領域のサイズを調整する構成を採る。
【0035】
この構成により、コンテンツ検索条件として検索件数が指定された場合に、検索領域のサイズを動的に調整して、指定された検索を満たすコンテンツ検索結果を出力するので、コンテンツ検索時のユーザの負担を軽減することができる。
【0036】
本発明の第14の態様は、地理上の位置と関連づけられるコンテンツを示すコンテンツ位置情報と前記コンテンツの資源を識別する識別子とを少なくとも含むメタデータの集合を取得するメタデータ取得ステップと、現在位置情報を取得する現在位置情報取得ステップと、前記メタデータ取得ステップで取得したメタデータの集合から、前記現在位置情報取得ステップで取得した現在位置情報を含む検索条件に合致するメタデータのリストをコンテンツリストとして出力するコンテンツ処理ステップと、前記コンテンツ処理ステップで出力したコンテンツリストに基づき表示リストを生成する際、前記コンテンツリストと前記表示リストとを比較し、一致するメタデータは、表示の仕方を変えずに表示リストを生成するコンテンツ表示制御ステップと、前記コンテンツ表示制御ステップで生成した表示リストに基づき検索結果を表示する検索結果表示ステップと、を具備したことを特徴とするコンテンツ表示方法である。
【0037】
以下、本発明の実施の形態におけるコンテンツ表示装置について、図面を参照しながら説明する。
【0038】
図1は、本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置を含むコンテンツ適応配信システムの構成図である。本実施の形態にかかるコンテンツ適応配信システム100は、サーバ101、102a、102b、103a〜103cがコンテンツ表示装置104a、104b、108(以下、端末とも記す)に対して、地理上の位置と関連づけられるコンテンツを示すコンテンツ位置情報と、コンテンツの資源を識別する識別子とを少なくとも含むメタデータである、位置情報を有するコンテンツである位置依存コンテンツに関する広域的な情報と、を提供する。そして、これに対して端末104a、104b、108が、提供された情報をもとに位置依存コンテンツの検索および表示を行う。
【0039】
コンテンツ適応配信システム100は、コンテンツ放送サーバ101と、コンテンツ通信サーバ102(102a〜102b)と、一般Webサーバ103(103a〜103c)と、コンテンツ表示装置104(104a〜104b)と、通信ネットワーク105と、無線基地局106と、GPS衛星107と、固定コンテンツ表示装置108とを含む。
【0040】
コンテンツ放送サーバ101は、放送受信機能を有する端末に対して、一般的なデジタル放送を行う。また、コンテンツ放送サーバ101は、ある時刻に見られる全ページデータを周期的に繰り返し送出するカルーセル方式のデータ放送によるコンテンツ配信を行うことが可能な放送局である。また、コンテンツ放送サーバ101は、通信ネットワーク105に接続されている。
【0041】
コンテンツ通信サーバ102は、インターネットプロトコルを利用して、通信機能を有する端末に対して、コンテンツを配信するサーバである。コンテンツ通信サーバ102の具体的例としては、インターネット上のWebサーバ(HTTPサーバ)を挙げることができる。また、一般Webサーバ103は、コンテンツ通信サーバ102と同様にインターネットプロトコルを利用して、端末にコンテンツを提供するサーバである。
【0042】
コンテンツ表示装置104は、コンテンツ放送サーバ101からのデジタル放送を受信する機能と、通信ネットワーク105に無線基地局106を介してアクセスする機能と、GPS衛星からの信号受信等により位置情報を取得する機能と、を有する移動可能なクライアント端末である。コンテンツ表示装置104は、放送あるいは通信により、コンテンツ放送サーバ101およびコンテンツ通信サーバ102、一般Webサーバ103からコンテンツを受信する。コンテンツ表示装置104は、PDA(Personal Digital Assistant)や携帯電話、あるいは、カーナビゲーションシステムなどの任意の端末で実現可能である。
【0043】
通信ネットワーク105は、無線基地局106を介し、サーバ(コンテンツ放送サーバ101、コンテンツ通信サーバ102、一般Webサーバ103)とコンテンツ表示装置104との間で相互通信可能なネットワークである。通信ネットワーク105は、具体的には、インターネットやWAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、無線ネットワーク、あるいは、それらが複合したネットワークなど任意のネットワークである。無線基地局106は、通信ネットワーク105と移動型のコンテンツ表示装置104との間の通信を中継する。
【0044】
GPS衛星107は、船舶や飛行機、自動車などのナビゲーション(測位)に利用される衛星である。移動型のコンテンツ表示装置104は、複数個のGPS衛星107からの電波を受信して、端末の現在地の緯度・経度座標値を算出する。さらに、固定コンテンツ表示装置108は、通信ネットワーク105を介し、各種サーバからのコンテンツを表示する位置が固定のコンテンツ表示装置である。
【0045】
次に、コンテンツ適応配信システム100において、送受信されるデータについて説明する。コンテンツ適応配信システム100では、インターネット上に存在する一般的な任意のコンテンツを送受信することが可能であるが、特に、位置依存コンテンツとコンテンツ情報、および、リストコンテンツの送受信を行う。ここで、位置依存コンテンツとは、緯度・経度座標値に対応付けられる店舗や施設などに関する内容が記載されたコンテンツである。
【0046】
コンテンツ情報は、位置依存コンテンツのメタデータであり、少なくとも、コンテンツ実体の地理上の位置情報とネットワーク位置情報が含まれるものとする。ここで、地理的位置情報とは、位置依存コンテンツに関連付けられる地理上の位置情報(緯度・経度座標)である。ネットワーク位置情報とは、位置依存コンテンツの資源を識別する識別子であるURL(Uniform Resource Locator)(もしくはURI(Uniform Resource Identifier))である。
【0047】
これらのほかに、コンテンツ情報には、コンテンツのタイトルやカテゴリ、概要を記述したテキスト、連絡先、更新日時などが含まれる。また、リストコンテンツは、位置依存コンテンツが分布する地理上の空間をメッシュ分割し、各メッシュに含まれる位置依存コンテンツのコンテンツ情報を列挙したデータである。
【0048】
本実施の形態においては、コンテンツ放送サーバ101、もしくは、コンテンツ通信サーバ102が、コンテンツ表示装置104に対してリストコンテンツを配信し、一般Webサーバ103が、コンテンツ表示装置104に対して位置依存コンテンツを配信する。一方、コンテンツ表示装置104は、サーバから受信したリストコンテンツからある特定の地理上の領域内に含まれるコンテンツ情報を検索し、これを表示してユーザに提示する。
【0049】
これ以降、位置依存コンテンツの分布領域に含まれる特定地点を、関心地点POI(Point Of Interest)と呼び、POIを含むPOI周辺に限定した地理上の領域を、関心領域ROI(Region Of Interest)と呼ぶ。本実施の形態においては、コンテンツ表示装置104の現在地をPOIとし、POIを中心とする円領域を関心領域ROIとする。なお、関心領域ROIは、POIを中心とする円領域に限定することなく、POIと関連する任意の形状の領域と設定してもよい。
【0050】
次に、本実施の形態のコンテンツ表示装置104について、図2のブロック図を用いて詳細な説明を行う。コンテンツ表示装置104は、GPS等によって取得した位置情報とリストコンテンツを利用することによって、コンテンツ表示装置104の現在地周辺に関連するWebコンテンツを効率的に視聴することが可能なクライアント端末である。
【0051】
放送インタフェース部201は、コンテンツ放送サーバ101から送信された地上デジタル放送などを受信するためのデータ受信手段であり、カルーセル方式のデータ放送によって配信される、リストコンテンツやその他のコンテンツを受信することができる。
【0052】
通信インタフェース部202は、無線基地局106および通信ネットワーク105を介してコンテンツ放送サーバ101、コンテンツ通信サーバ102、一般Webサーバ103の任意のサーバと双方向通信を行うためのデータ送受信手段である。本実施の形態において、通信インタフェース部202は、インターネットプロトコル、特に、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)によって、サーバよりコンテンツを取得するために使用される。
【0053】
コンテンツ処理部203は、制御部207からの指示に従って、放送インタフェース部201もしくは通信インタフェース部202からデータを取得し、HTTPプロキシ処理、もしくは、リストコンテンツに対するコンテンツ検索処理を実行する。また、コンテンツ処理部203において処理されたデータは、コンテンツ表示制御部204に出力される。
【0054】
コンテンツ表示制御部204は、コンテンツ処理部203から取得したデータをブラウザ部205で表示可能なフォーマットに変換する。例えば、ブラウザ部205がXHTML(Extensible Hypertext Markup Language)ブラウザである場合は、XSLT(Extensible Stylesheet Language Transformations)などを利用してXHTMLコンテンツを生成し、そのHTMLコンテンツをブラウザ部205に出力する。
【0055】
ブラウザ部205は、コンテンツ表示制御部204から取得したコンテンツを表示する手段であり、一般的なWebブラウザ(XHTMLブラウザ)と同等の機能を持つ。ブラウザ部205は、制御部207を介してコンテンツ処理部203に対してコンテンツ配信に関わるメッセージ(HTTPメッセージ)を出力し、その応答としてHTMLコンテンツを受信する。
【0056】
なお、コンテンツ適応配信システム100が、HTML以外のマークアップ言語で記述されたコンテンツを配信対象とする場合には、ブラウザ部205は、それらのマークアップ言語で記述されたコンテンツを表示する機能を持つものとする。
【0057】
蓄積部206は、コンテンツ処理部203が処理中のコンテンツを一時蓄積するために使用されるデータ記憶手段であり、メモリやハードディスクから構成されるものである。また、蓄積部206は、ブラウザ部205が表示したコンテンツをキャッシュする機能も持つ。
【0058】
制御部207は、コンテンツ表示装置104の全体制御を行う。制御部207の主な機能は、位置情報取得部208から取得した位置情報をコンテンツ処理部203へ通知することである。また、制御部207は、コンテンツ処理部203やコンテンツ表示制御部204、ブラウザ部205に対して、コンテンツ取得やコンテンツ表示を指示する。
【0059】
位置情報取得部208は、GPSなどによって地理的な位置情報(緯度・経度座標値)を取得し、取得した位置情報を制御部207へ出力する。この位置情報は、コンテンツ表示装置104の現在地を示すものである。位置情報取得部208が出力する位置情報を関心地点位置情報と呼ぶ。
【0060】
地図処理部209は、例えば、地図描画、地図の表示エリア変更・拡大・縮小、地図検索などの一般的な地図表示アプリケーションが有する機能を持つものである。この地図処理部209は、コンテンツ表示装置104の現在地を表示する、あるいは、ユーザが任意の場所(例:目的地)を検索するために使用される。また、地図処理部209は、地図上の特定地点の位置情報(=関心地点位置情報)を制御部207に出力することも可能である。
【0061】
GUI部210は、コンテンツ視聴や地図表示、地図検索に関わるユーザからの指示を取得する機能や、コンテンツ放送サーバ101から受信するコンテンツを選択する機能(受信チャネル選択など)、コンテンツ通信サーバ102や一般Webサーバ103から取得するコンテンツのアドレスを指定する機能、コンテンツ放送サーバ101から受信したリストコンテンツに含まれる情報をユーザに提示する機能、ユーザからの各種情報入力を受け付ける機能などを備えたGUI(Graphical User Interface)である。
【0062】
次に、本実施の形態のコンテンツ適応配信システム100において、コンテンツ表示装置104に提供されるサービスの概要を説明する。
【0063】
図3は、本実施の形態のコンテンツ表示装置における位置依存コンテンツが分布する地理的な空間、すなわち、コンテンツ分布領域を示した図である。図3のコンテンツ分布領域300は、x軸方向に4分割、y軸方向に3分割と矩形メッシュ状のエリアに分割されている。また、図3のx軸方向およびy軸方向に0から始まる番号を振り、個々のエリアをxy座標値で表すこととする。例えば、x座標=2、y座標=1の矩形メッシュをエリア(2,1)と記載する。
【0064】
個々のエリアの内部には、店舗や施設などが分布している。例えば、図3のエリア(0,2)に属する店舗Aの一般Webサーバ103は、その店舗が扱う商品に関する情報を掲載した位置依存コンテンツを有する。そして、店舗Aに関連する位置依存コンテンツは、ネットワーク位置情報(URL)を有し、店舗Aが存在する地点の緯度・経度座標値を地理的位置情報に対応付けられる。
【0065】
次に、図3を参照しながら、コンテンツ表示装置104におけるコンテンツ表示の概要を説明する。図3において、コンテンツ表示装置104は、地点301Pから地点302Pを経由して地点303Pまで移動し、移動中にコンテンツ表示装置104のユーザが、現在地周辺に関する情報を探す場合について説明する。図3において、それぞれの地点301P、302P、303Pを中心として設定されている円領域301R、302R、303Rは、関心領域ROIである。この関心領域ROIは、位置依存コンテンツの探索範囲を規定するものである。
【0066】
コンテンツ表示装置104は、図3に示す経路を移動中にリストコンテンツを受信し、そのリストコンテンツからコンテンツ表示装置104の現在地を中心とする関心領域ROI内に含まれる位置依存コンテンツを検索する。例えば、コンテンツ表示装置104が、地点301Pに存在するとき、関心領域301Rの中には、店舗Aと店舗Bが存在するので、コンテンツ検索処理の結果として、店舗Aおよび店舗Bのコンテンツ情報が出力される。
【0067】
そして、コンテンツ表示装置104が地点302Pに移動すると、コンテンツ検索結果は、店舗Cおよび店舗Dの情報のみを含むものに更新される。さらに、コンテンツ表示装置104が地点303Pに移動すると、コンテンツ検索結果は、店舗E、店舗Fおよび店舗Gの情報のみを含むものに更新される。
【0068】
図4は、本実施の形態におけるコンテンツ表示装置104のブラウザ部205に表示されるコンテンツ検索結果の一例を示した図である。検索結果リスト401、402、403は、コンテンツ表示装置104が地点301P、302P、303Pに位置する場合に対応するものである。ユーザが、ブラウザ部205に表示された検索結果リストから視聴を希望するコンテンツを選択すると、コンテンツ表示装置104は、選択されたコンテンツに対応する一般Webサーバ103にアクセスし、ブラウザ部205に位置依存コンテンツを表示する。
【0069】
このように、コンテンツ表示装置104が、リストコンテンツに対して検索処理を実行し、位置移動と共に、ユーザに提示するコンテンツ検索結果リストを逐次更新することによって、効率的に位置依存コンテンツを検索することができる。
【0070】
次に、本実施の形態にかかるコンテンツのフォーマットについて説明する。
【0071】
まず、本実施の形態における位置依存コンテンツのコンテンツ情報について図5を用いて説明する。図5は、本実施の形態におけるコンテンツ情報の一例を示す図である。
【0072】
位置依存コンテンツのメタデータであるコンテンツ情報は、XML(Extensible Markup Language)準拠の記述言語によって記述される。本実施の形態においては、ConentInfoという架空の名前空間を定義して、コンテンツ情報を記述する。なお、本実施の形態において提示する全てのXMLによる記述例は、XML宣言、名前空間の宣言などが省略されている不完全なXML文書である。
【0073】
図5のコンテンツ情報500には、ContentInfo要素の開始タグであるXML文501と終了タグであるXML文509との間に、位置依存コンテンツに関する数種類の情報が記載されている。XML文502は、コンテンツの内容を記述している言語を示すLanguage要素である。
【0074】
XML文503は、コンテンツのタイトルやカテゴリ、検索時に使用されるキーワードである。XML文504は、コンテンツの作成日、有効期間、更新日を示す情報をまとめたDate要素である。XML文505は、コンテンツの位置情報を記述したLocation要素である。Location要素は、子要素として、Coordinate要素(緯度・経度座標値)とAddress要素(住所)とZipCode要素(郵便番号)とを持つ。このうち、地理的位置情報に相当するものは、Coordinate要素である。
【0075】
XML文506は、コンテンツに関連する連絡先(電話番号および電子メールアドレス)を記述するContactAddress要素である。XML文507は、コンテンツの参照先をURLによって記述するReference要素であり、これはネットワーク位置情報に相当する。XML文508は、コンテンツの概要をテキストで記述するAbstract要素である。
【0076】
図6は、本発明の一実施の形態における簡易的なコンテンツ情報の一例を示す図である。コンテンツ情報600は、子要素として、Title要素、Category要素、地理的位置情報としてのCoordinate要素、ネットワーク位置情報としてのReference要素、そして、Metadata要素を含む。ここで、Metadata要素とは、Reference要素に記述されたコンテンツのメタデータの所在を示すURIを記述する要素である。
【0077】
次に、図7を参照しながら、リストコンテンツについて説明する。図7は、本発明の一実施の形態のコンテンツ表示装置におけるリストコンテンツの一例を示す図である。
【0078】
図7のリストコンテンツ700は、ListContent要素の開始タグであるXML文701と終了タグであるXML文702によって囲まれており、その中にMeshArea要素であるXML文703a〜703cが列挙されている。このXML文703a〜703cは、位置依存コンテンツの地理的分布領域に設定した矩形メッシュエリアに相当する。
【0079】
図7の例においては、MeshArea要素は、矩形メッシュの左上の頂点を示す緯度・経度座標値と、メッシュの一辺の長さを記述する属性を持つ。そして、各MeshArea要素の中には、そのメッシュエリア要素が規定する地理的領域内に含まれる位置依存コンテンツのコンテンツ情報がContentInfo要素704によって記述される。このContentInfo要素704は、図5や図6で示したコンテンツ情報である。
【0080】
引き続いて、図7で提示したリストコンテンツ700に対するコンテンツ検索処理を説明する。コンテンツ表示装置104は、リストコンテンツから関心領域ROIに含まれるコンテンツ情報を抽出し、これを周辺情報検索結果としてユーザに提示する。より具体的には、コンテンツ表示装置104は、(1)関心領域ROIの設定、(2)関心領域ROIに含まれる位置依存コンテンツのコンテンツ情報の検索、(3)検索されたコンテンツ情報の表示、(4)ユーザが選択したコンテンツ情報に対応する位置依存コンテンツの取得・表示、という一連の処理を繰り返す。
【0081】
図8は、本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置についてコンテンツ検索処理の結果として出力されるコンテンツの一例を示す図である。この出力コンテンツ800は、コンテンツ表示制御部204において整形され、ブラウザ部205に表示される。
【0082】
本実施の形態のコンテンツ表示装置104におけるコンテンツ検索処理について図9を用いて説明する。図9は、本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置のコンテンツ検索処理手順を示す流れ図である。
【0083】
コンテンツ表示装置104は、コンテンツ処理部203において、放送インタフェース部201もしくは通信インタフェース部202を介して、コンテンツ放送サーバ101、もしくは、コンテンツ通信サーバ102からリストコンテンツを受信する(S901)。次に、コンテンツ表示装置104は、GUI部210を介してユーザが設定した検索条件を取得する(S902)。次に、コンテンツ表示装置104は、位置情報取得部208において現在地の位置情報を取得する(S903)。次に、コンテンツ処理部203は、S902およびS903において取得した情報を検索条件として、リストコンテンツに対するコンテンツ検索処理を実行する(S904)。
【0084】
このコンテンツ検索処理によって出力されるコンテンツは、図8に示すようなコンテンツ情報が列挙されたデータである。次に、コンテンツ表示装置104は、コンテンツ処理部203において、コンテンツ検索処理結果に対する解析処理を行い、地図処理部210が表示する地図上に、検索された位置依存コンテンツの位置を示すアイコンを表示する。また、これと同時に、コンテンツ表示制御部204が、コンテンツ検索処理結果を整形して、ブラウザ部205にコンテンツ検索処理結果リストを表示する(S905)。
【0085】
ユーザがコンテンツ検索処理結果から一つのコンテンツを選択した場合(S906のYES)、すなわち、コンテンツの表示指示がある場合には、制御部207の指示により、選択されたコンテンツ情報に対応する位置依存コンテンツをコンテンツ処理部203において取得し、コンテンツ表示制御部204での変換処理を経てブラウザ部205で表示を行う(S907)。一方、コンテンツの表示指示がない場合には(S906のNO)、コンテンツ処理部203は、S902に戻り、一連のコンテンツ検索処理を繰り返す。そして、制御部207は、S907の後、処理終了判定を行う(S908)。
【0086】
すなわち、コンテンツ検索処理を終了する指示がない限り、コンテンツ処理部203は、S902へ戻り、一連のコンテンツ検索処理を継続する(S908のNO)。コンテンツ検索処理を終了する指示があれば、コンテンツ処理部203は、コンテンツ検索処理を終了する(S908のYES)。
【0087】
次に、図10〜図19を参照しながら、本発明の一実施の形態のコンテンツ表示装置104における位置依存コンテンツの検索のためのGUIについて説明する。
【0088】
図10は、本実施の形態のコンテンツ表示装置104におけるGUI画面の一例を示す図である。このGUI画面1000は、左側の地図表示部1001と右側の検索条件設定部1002とから構成される。地図表示部1001には、コンテンツ表示装置104の現在地である地点1010を含む、現在地周辺の地図が表示される。検索条件設定部1002は、コンテンツ検索の条件設定を行うGUIである。このGUI画面1000の表示処理には、主として、図2のブラウザ部205、地図処理部209、GUI部210が関与する。
【0089】
図10の検索条件設定部1002には、半径設定欄1003、件数設定欄1004、カテゴリ設定欄1005、表示形式設定欄1006がある。半径設定欄1003は、コンテンツの検索範囲である関心領域ROIの半径を入力する欄であり、件数設定欄1004は、コンテンツの検索件数を入力する欄である。また、カテゴリ設定欄1005は、検索するコンテンツのカテゴリを入力する欄であり、表示形式設定欄1006は、コンテンツの検索結果の表示形式を指定する欄である。
【0090】
なお、図中には提示していないが、GUI画面1000は、入力欄1003〜1006へのデータ入力用のGUIを表示可能であるものとする。例えば、関心領域ROIの半径やコンテンツ検索件数の設定のためには、GUI画面1000に、数値指定用のタッチキーを表示し、カテゴリや検索結果の表示形式は、一覧リストからの選択パネルが表示される。また、GUI画面1000は、検索条件設定用のGUIである各種ボタン1007〜1009を備える。移動ボタン1007は、カーソル移動用のボタンであり、決定ボタン1008は入力データ決定用のボタンであり、戻りボタン1009は前画面に戻るためのボタンである。
【0091】
図11は、本実施の形態のコンテンツ表示装置104におけるGUI画面の一例を示す図であり、検索条件設定部1002にコンテンツの検索条件を設定した状況を示している。この例では、関心領域ROI1101の半径を200メートルとし、コンテンツの検索件数、および、カテゴリを未指定とし、コンテンツ検索処理結果の表示方法を「リスト自動更新」としている。このように関心領域ROI1101を設定することにより、移動中のユーザが現在地周辺に関連するコンテンツを検索することができる。
【0092】
また、本実施の形態においては、コンテンツ検索処理結果の表示形式を「リスト自動更新」と「リスト固定」の2種類とする。「リスト自動更新」とは、コンテンツ表示装置104の位置移動と共に、定期的にコンテンツ検索処理を実行し、GUI画面1000に表示するコンテンツ検索処理結果を自動的に更新するモードである。一方、「リスト固定」とは、最新のコンテンツ検索処理結果を保持した状態で、新たなコンテンツ検索処理を実行しないモードである。ユーザは、図11のようにコンテンツの検索条件の設定が終わったら、決定ボタン1008をクリックする。
【0093】
図12は、本実施の形態のコンテンツ表示装置104におけるコンテンツ検索処理結果の表示例を示す図である。GUI画面1000の左側は地図表示部1001であり、右側は検索結果表示部1201となっている。地図表示部1001には、コンテンツ表示装置104の現在位置である地点1202と、指定された半径を持つ関心領域ROI1203が重畳されて表示されている。これにより、地図に現在地周辺に関連するコンテンツを検索する際に、地図上にコンテンツの検索領域を表示するので、ユーザは、ユーザの現在地から検索されたコンテンツまでの距離を視覚的に確認することができる。また、検索結果表示部1201には、表示形式変更ボタン1204とコンテンツ情報一覧リスト1205が表示される。
【0094】
表示形式変更ボタン1204は、コンテンツ検索処理結果の表示形式を変更するトグルボタンである。ユーザが表示形式変更ボタン1204をクリックすることによって、表示形式モードが「リスト自動更新」と「リスト固定」とのいずれかに設定される。コンテンツ情報一覧リスト1205には、検索条件設定部1002で設定されたコンテンツの検索条件に従って、リストコンテンツから抽出したコンテンツ情報のタイトルが表示される。
【0095】
これと同時に地図表示部1001には、コンテンツ情報に対応する位置依存コンテンツの地理的位置を示すアイコン(図12においては、丸印で囲った番号)が表示される。また、図12に示すように、地図表示部1001とコンテンツ情報一覧リスト1205に表示される情報は、番号、もしくは、他の記号によって対応付けられる。この例では、関心領域ROI1203の中には、レストランA、コンビニエンスストアC、ガソリンスタンドD、駐車場Eが存在している。なお、図12の状態で、戻りボタン1009をクリックすると図11の検索条件設定画面へと戻ることができる。
【0096】
このように、位置依存コンテンツの検索結果を表示リストとして一覧表示すると共に、検索された位置依存コンテンツの位置を地図上に表示するので、ユーザは、検索されたコンテンツの地理的分布状況を視覚的に確認した上で、実際に視聴するコンテンツを決定することができる。
【0097】
また、地図表示部1001に表示中の地図と比較して、関心領域ROI1203が大きすぎる場合は、地図の縮尺を変更することによって、変更された縮尺の地図中に関心領域ROI1203が表示されるものとする。同様に、地図表示部1001に表示中の地図と比較して、関心領域ROI1203が小さすぎる場合も、地図の縮尺を変更することによって、地図上で適切な大きさで関心領域ROI1203が表示されるものとする。
【0098】
図13は、本実施の形態のコンテンツ表示装置104において、コンテンツ表示装置104が移動して、改めて現在地周辺のコンテンツを検索したときのGUI画面の一例を示した図である。この例では、コンテンツ表示装置104の現在位置が地点1301に移動し、その結果として、関心領域ROI1302内に含まれる位置依存コンテンツが異なっている。
【0099】
具体的には、ガソリンスタンドDが関心領域ROI1302の外側に出て、新たにコンビニエンスストアGが関心領域ROI1302の中に入っている。コンテンツ情報一覧リスト1205においては、前回の検索結果(図12)と今回の検索結果で共通している、レストランA、コンビニエンスストアC、駐車場Eについては、番号および一覧リスト中の表示位置を同じとしている。また、3番目のガソリンスタンドDをコンビニエンスストアGに入れ替え、リストの5番目にガソリンスタンドDを移動している。
【0100】
このように、地図表示部1001およびコンテンツ情報一覧リストには、最新の関心領域ROI1302に含まれるコンテンツ情報を表示すると共に、コンテンツ検索の履歴も保存しておき、これまでに検出されたコンテンツ情報を併せて表示する。
【0101】
また、地図表示部1001およびコンテンツ情報一覧リスト1205において、最新のコンテンツ情報と過去のコンテンツ情報とを明確に区別するために、コンテンツ情報に割り付ける番号もしくは記号により区別する。図12の例では、最新のコンテンツ情報には丸印で囲まれた番号を付与し、過去のコンテンツ情報には四角印で囲まれた番号1304を付与している。
【0102】
このように、過去に検索されたコンテンツ情報を明確に区別して表示するので、ユーザは、検索結果リストの更新状況を把握した上で、過去のコンテンツ検索結果を活用することができる。
【0103】
さらに、以前の検索結果には含まれない、新たに検索されたコンテンツ情報に関しては、特別な印を表示して目立つようにする。図13の例では、新たに検出されたコンビニエンスストアGに関して、コンテンツ情報一覧リスト1205では星印1303を付け、コンテンツ地図表示部1001では、位置依存コンテンツを示す番号を二重丸で囲っている。
【0104】
コンテンツ情報一覧リスト1205を表示方法について補足する。本実施の形態におけるコンテンツ情報一覧リストの更新ルールは、(1)前回および最新の検索結果の両方に含まれるコンテンツ情報に関しては、一覧リスト中の表示位置を変えずに表示する、(2)前回の検索結果には含まれるが、最新の検索結果には含まれないコンテンツ情報は一覧リストから削除し、その表示行を空欄とする、(3)前回の検索結果には含まれないが、最新の検索結果に含まれるコンテンツ情報を一覧リストの空欄部分に挿入し、空欄部分が無い場合は一覧リストの下位に列挙する、(4)過去の検索結果には含まれるが、最新の検索結果には含まれないコンテンツ情報を一覧リストの最下位(後尾)に付加する、とする。
【0105】
このように、地図表示部1001およびコンテンツ情報一覧リスト1205において、最新の関心領域ROI内に含まれるコンテンツ情報と過去に検索されたコンテンツ情報とを明確に区別し、かつ、同時に表示することによって、コンテンツ検索結果が視認し易くなり、コンテンツ検索手段の利便性が向上している。また、最新のコンテンツ検索結果だけでなく、検索結果リストに過去のコンテンツ検索結果も掲載するので、ユーザは、検索結果リストの更新状況を把握した上で、過去のコンテンツ検索結果を活用することができる。
【0106】
ユーザは、図13のようなコンテンツ検索結果を参照して、所望のコンテンツを発見したら、表示形式変更ボタン1204をクリックする。すると、GUI画面1000は図14のように更新され、表示形式変更ボタン1204に表示される表示形式モードが「リスト固定」になり、カーソル移動ボタン1007を利用して、コンテンツ情報一覧リスト1205から一つのコンテンツ情報を選択できるようになる。
【0107】
また、地図表示部1001上に表示されている位置依存コンテンツの位置を示すアイコンと、コンテンツ情報一覧リスト1205に表示されているコンテンツ情報が対応付けられており、地図上のアイコンをクリックすることによってもコンテンツ情報を選択できるものとする。
【0108】
図15は、本実施の形態のコンテンツ表示装置104において、ユーザがカーソル移動ボタン1007を利用して、コンテンツ情報リスト1205から4番目の駐車場E1502を選択した状況を示した図である。「リスト固定」モードになると、コンテンツ表示装置104が移動しても、コンテンツ情報一覧リストは自動更新されない。地図表示画面1001には、「リスト固定」モードに移行したときに固定された関心領域ROI1302が表示され、これと同時に、移動中のコンテンツ表示装置104の現在地1501も表示される。
【0109】
このように、ユーザが表示リストを参照する際に、コンテンツリストの更新を一時的に停止し、かつ、地図上においては最新の現在地情報の表示更新を継続することができる。これにより、ある固定的な位置におけるコンテンツ検索結果の表示と共に、最新の端末位置情報を表示することによって、所望の位置依存コンテンツとコンテンツ表示装置との間の地理的位置関係の把握が容易になる。また、図15において、ユーザがカーソル移動ボタン1007によって選択したコンテンツ情報の番号1502に対応する地図表示部1001に提示されているアイコンの表示色を変える、あるいは、アイコンを点滅させても良い。
【0110】
このようにすると、選択されたコンテンツ情報に対応するアイコンの視認性が向上する。また、コンテンツ情報リスト1205から選択したコンテンツの位置が、地図表示部1001に表示中の地図の外部に存在する場合は、選択されたコンテンツが表示されるように、地図表示部1001の地図が再描画されるものとする。
【0111】
図15の画面表示の状態で、ユーザが表示形式変更ボタン1204もしくは戻りボタン1009をクリックすると、図13の状態に戻り、コンテンツ表示装置104の位置移動と共に定期的に現在地周辺のコンテンツ検索が実行される。また、ユーザが、決定ボタン1008をクリックすると、GUI画面は図16の状態に遷移する。
【0112】
図16は、本実施の形態のコンテンツ表示装置104におけるGUI画面の表示例を示す図である。図16において、GUI画面1000は、概要情報表示部1602を有する。この概要情報表示部1602には、ブラウザに表示可能な形式に変換された、コンテンツ情報が表示される。この例では、リストコンテンツには、コンテンツの名称と住所と電話番号と位置依存コンテンツのネットワーク位置情報(URI)、コンテンツの概要情報(図16では料金情報)を有するコンテンツ情報が記述されている場合で説明する。
【0113】
コンテンツ表示装置104は、図15においてユーザが指定したコンテンツ情報からブラウザに表示可能な形式のコンテンツを生成し、その生成したコンテンツを図16のように概要情報表示部1602に表示している。このように、コンテンツ情報を表示すると、ユーザは、位置依存コンテンツの概要を把握した後に、実際にその位置依存コンテンツを取得・視聴するか否かを判断することができる。
【0114】
一方、図16の地図表示部1001には、最新のコンテンツ検索を実行した際の関心領域ROI1302と、概要情報表示部1602に表示中のコンテンツ情報に対応する位置依存コンテンツの位置と、コンテンツ表示装置104の現在位置である地点1501と、地点1501を中心とする関心領域ROI1601とを表示している。ここで、地図上に地点1501を中心とする関心領域ROI1601を表示しているのは、概要情報が示す位置依存コンテンツとコンテンツ表示装置104との地理的位置関係をユーザが容易に確認できるようにするためである。
【0115】
例えば、ユーザが概要情報を確認している間にコンテンツ表示装置104が移動した結果、概要情報が示す位置依存コンテンツが既にコンテンツ表示装置104の遠距離に位置する状況になってしまった時に、地図表示部1001を参照することによって、その状況をユーザが検知し、必要に応じて現在地周辺のコンテンツを再検索することが可能となる。
【0116】
なお、図16の状態で、ユーザが戻りボタン1009をクリックすると、図15の状態に戻り、コンテンツ情報一覧リストから改めてコンテンツ情報を選択することができる。また、図16の状態で、ユーザが決定ボタン1008をクリックすると、GUI画面1000は図17に示す状態に遷移する。
【0117】
図17は、本実施の形態のコンテンツ表示装置104におけるGUI画面の表示例を示す図である。ここでは、ユーザが図16における決定ボタン1008をクリックし、GUI画面1000が図17の状態に遷移したと仮定する。
【0118】
図17のGUI画面1000は、URL表示部1701とコンテンツ表示部1702を有する。URL表示部1701には、ユーザが選択したコンテンツ情報に記述されているURLが表示され、コンテンツ表示部1702には、URL表示部1701に表示されているURLに対応する位置依存コンテンツが表示される。また、GUI画面1000は保存ボタン1703を有する。
【0119】
この保存ボタン1703は、コンテンツ表示部1702に表示中の位置依存コンテンツのURLやコンテンツ情報を保存するためのものである。例えば、ユーザが、コンテンツ表示部1702に表示中の位置依存コンテンツが有用であり、再度視聴する可能性が高いと判断したら、保存ボタン1703をクリックして情報保存を行う。保存したコンテンツ情報は、いつでも図16の概要情報表示部1602に表示可能であり、図16の決定ボタン1008をクリックすれば、図17のように、コンテンツ情報から抽出したURIが示すコンテンツが表示される。
【0120】
次に、コンテンツの検索条件として、関心領域ROI1101の半径と、コンテンツの検索件数を指定する例を図18および図19に示す。図18および図19は、本実施の形態のコンテンツ表示装置104におけるGUI画面の表示例を示す図である。関心領域ROIの半径が設定されない場合は、予め規定されている半径が設定されるものとする。
【0121】
図18において、GUI画面1000は、検索条件設定部1002を備え、関心領域ROI1101の半径を200メートル、コンテンツの検索件数を10件(以上)、コンテンツのカテゴリを未指定、表示形式をリスト自動更新と設定した状態を示している。ユーザが、この条件設定で決定ボタン1008をクリックすると、GUI画面1000は図19の状態に遷移する。
【0122】
図19は、図18で指定された条件に基づき、リストコンテンツに対して検索処理を実行し、画面上にコンテンツ検索結果を提示した例である。この例では、地図表示部1001に、2つの関心領域ROI1902および1903が表示されている。点線で示されている関心領域ROI1902は、ユーザが設定した半径200メートルの円領域である。この例では、この円領域の中には4つのコンテンツしか含まれていない。
【0123】
このように、関心領域ROI1902内に含まれるコンテンツの個数が、ユーザが指定したコンテンツの検索件数に満たない場合は、コンテンツ表示装置104は、ユーザが指定したコンテンツの検索件数に近くなるように円の半径を調整し、関心領域ROI1903を再設定する。
【0124】
逆に、ユーザが指定した関心領域ROI(図示せず)の中に、ユーザが指定したコンテンツ検索件数を上回るコンテンツは含まれる場合には、コンテンツ表示装置104は、ユーザが指定したコンテンツの検索件数に近くなるように、関心領域ROIの半径を小さくする。このように、コンテンツ表示装置104に、ユーザが指定したコンテンツの検索件数を満たすように、関心領域ROIの半径を調整する機能を設けると、コンテンツ検索の利便性が向上する。
【0125】
このように、コンテンツ検索条件として検索件数が指定された場合に、検索領域のサイズを動的に調整して、指定された検索を満たすコンテンツ検索結果を出力する。これにより、コンテンツ検索時のユーザの負担を軽減することができる。
【0126】
図20及び図21は、本発明の携帯電話端末における表示例を示す図である。図20は図12と同様の状況を示している。地図2001上には、ユーザ2002の現在位置を中心とする関心領域ROI2003が示されている。ただし、ユーザが持つ携帯端末の画面2011は小さいため、地図2001は表示されず、関心領域ROI2003内のコンテンツを検索した結果2012のみが表示される。
【0127】
ユーザ2002が移動した後の状況を図21に示す。図21に示すように、ユーザは現在位置を2102に移動しており、同時に関心領域ROIも2103に移動している。このため、携帯端末画面2111に表示されているコンテンツとして、あらたにコンビニエンスストアG(2114)が加えられ、ガソリンスタンドD(2115)は範囲外の情報として末尾に表示される。この表示方法は、図13と同様である。このようにして、携帯電話端末でも移動しながら周囲のコンテンツを検索できる。また、図21の例では、更新されたコンテンツと範囲外になったコンテンツの表示方法を変えることで分かりやすく表示している。これにより、移動に伴いコンテンツが変更しても、更新されたコンテンツ及び更新されていないコンテンツの区別、範囲外になったコンテンツを容易に認識できる。
【0128】
また、本実施の形態においては、コンテンツの検索領域を円領域としたが、コンテンツの検索領域は任意の形状でも構わない。例えば、コンテンツ表示装置104の地図表示部1001に表示されている地図と同じ大きさの矩形領域をコンテンツ検索領域とすることも可能であるし、あるいは、コンテンツ表示装置104の進行方向に広がった扇型であってもよい。
【0129】
また、本実施の形態においては、コンテンツ放送サーバ101、もしくは、コンテンツ通信サーバ102が、コンテンツ表示装置104に対して図7を例とするリストコンテンツを配信し、一般Webサーバ103が、コンテンツ表示装置104に対して位置依存コンテンツを配信する形態としたが、リストコンテンツの代わりに複数のコンテンツ情報を配信してもよい。コンテンツ表示装置104は、リストコンテンツからコンテンツ情報を検索する代わりに、受信した全てのコンテンツ情報を管理し、その管理情報からコンテンツ情報を検索する。これにより、サービス提供者が図5または図6を例とするコンテンツ情報からリストコンテンツを生成して提供しなくても、コンテンツ情報のみで同様の結果を得ることができる。
【0130】
また、位置依存コンテンツを、一般Webサーバ103が配信する代わりにコンテンツ放送サーバ101が配信してもよい。コンテンツ表示装置104がコンテンツ放送サーバ101から受信した位置依存コンテンツを蓄積部206に蓄積し、リストコンテンツまたはコンテンツ情報の検索により得られたコンテンツ情報に基づき、蓄積部206からコンテンツを取得する。これにより、コンテンツ情報や位置依存コンテンツをコンテンツ放送サーバ101のみから提供される場合においても同様の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0131】
以上のように、本発明にかかるコンテンツ表示装置は、新たに検索されたコンテンツ情報と、既に検索済みのコンテンツ情報とを明確に区別して表示する。これにより、動的にコンテンツリストが更新される状況においても、表示リストの視認性が低下せず、ユーザが所望のコンテンツを容易に発見することができるという効果を有し、地理上の位置と関連づけられるコンテンツに関する情報を表示するコンテンツ表示装置等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置を含むコンテンツ適応配信システムのシステム構成図
【図2】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置のブロック図
【図3】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置のコンテンツ分布領域とメッシュエリアと関心領域ROIとの関係を示す図
【図4】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置のコンテンツ検索結果の表示の一例を示す図
【図5】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置のコンテンツ情報の一例を示す図
【図6】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置のコンテンツ情報の一例を示す図
【図7】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置のリストコンテンツの一例を示す図
【図8】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置のコンテンツ検索処理での出力コンテンツの一例を示す図
【図9】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置のコンテンツ検索処理手順を示す流れ図
【図10】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置の周辺情報検索画面を示す図
【図11】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置の周辺情報検索画面を示す図
【図12】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置の周辺情報検索画面を示す図
【図13】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置の周辺情報検索画面を示す図
【図14】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置の周辺情報検索画面を示す図
【図15】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置の周辺情報検索画面を示す図
【図16】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置の周辺情報検索画面を示す図
【図17】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置の周辺情報検索画面を示す図
【図18】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置の周辺情報検索画面を示す図
【図19】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ表示装置の周辺情報検索画面を示す図
【図20】本発明の携帯電話端末における表示例を示す第1の図
【図21】本発明の携帯電話端末における表示例を示す第2の図
【符号の説明】
【0133】
100 コンテンツ適応配信システム
101 コンテンツ放送サーバ
102、102a、102b コンテンツ通信サーバ
103、103a、103b、103c 一般Webサーバ
104、104a、104b コンテンツ表示装置
105 通信ネットワーク
106 無線基地局
107 GPS衛星
108 固定コンテンツ表示装置
201 放送インタフェース部
202 通信インタフェース部
203 コンテンツ処理部
204 コンテンツ表示制御部
205 ブラウザ部
206 蓄積部
207 制御部
208 位置情報取得部
209 地図処理部
210 GUI部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地理上の位置と関連づけられるコンテンツを示すコンテンツ位置情報と前記コンテンツの資源を識別する識別子とを少なくとも含むメタデータの集合を取得するメタデータ取得部と、現在位置情報を取得する現在位置情報取得部と、前記メタデータ取得部が取得したメタデータの集合から、前記現在位置情報取得部で取得した現在位置情報を含む検索条件に合致するメタデータのリストをコンテンツリストとして出力するコンテンツ処理部と、前記コンテンツ処理部が出力したコンテンツリストに基づき表示リストを生成する際、前記コンテンツリストと前記表示リストとを比較し、一致するメタデータは、表示の仕方を変えずに表示リストを生成するコンテンツ表示制御部と、前記コンテンツ表示制御部が生成した表示リストに基づき検索結果を表示する検索結果表示部と、を具備したことを特徴とするコンテンツ表示装置。
【請求項2】
前記コンテンツ表示制御部が生成する表示リストは、前記コンテンツリストと比較して一致しなかったメタデータの表示位置に、新たに追加されたメタデータが挿入されたリストであることを特徴とする請求項1記載のコンテンツ表示装置。
【請求項3】
前記コンテンツ表示制御部は、前記新たに追加されたメタデータに対し、表示を区別するための情報を付加することを特徴とする請求項2記載のコンテンツ表示装置。
【請求項4】
前記コンテンツ処理部は、前記検索条件として地理上の検索領域を設定し、前記検索領域に含まれるメタデータのリストを前記コンテンツリストとして出力することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のコンテンツ表示装置。
【請求項5】
前記表示リストに含まれるメタデータが示す地理上の位置情報に基づく地点を示し、かつ、前記メタデータに含まれる識別子と関連付けて付与される表示符号を重畳した地図を表示する地図表示部を、さらに具備することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のコンテンツ表示装置。
【請求項6】
前記地図表示部は、前記検索領域を前記地図に重畳して表示することを特徴とする請求項5記載のコンテンツ表示装置。
【請求項7】
前記コンテンツ表示制御部は、前記コンテンツリストと比較して一致しなかったメタデータを、前記生成する表示リストの後尾に付加することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のコンテンツ表示装置。
【請求項8】
前記コンテンツ表示制御部は、前記コンテンツリストと比較して一致しなかったメタデータに対し、表示を区別するための情報を付加することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のコンテンツ表示装置。
【請求項9】
前記地図表示部は、前記新たに追加されたメタデータに含まれる識別子と関連付けて付与される表示記号に対し、表示を区別するための情報を付加することを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれかに記載のコンテンツ表示装置。
【請求項10】
前記地図表示部は、前記コンテンツリストと比較して一致しなかったメタデータに含まれる識別子と関連付けて付与される表示記号に対し、表示を区別するための情報を付加することを特徴とする請求項5乃至請求項9のいずれかに記載のコンテンツ表示装置。
【請求項11】
前記コンテンツ表示制御部は、前記表示リストの更新を一時停止する機能を有し、前記地図表示部は、前記表示リストの更新が一時停止の状態にある場合は、前記地図への表示符号の重畳表示の更新を一時停止すると共に、現在位置情報の表示更新を継続することを特徴とする請求項5乃至請求項10のいずれかに記載のコンテンツ表示装置。
【請求項12】
前記検索結果表示部に、前記表示リストから選択された前記メタデータに含まれる識別子が示すコンテンツを表示している場合、前記地図表示部は、前記検索結果表示部に表示中のコンテンツに対応するコンテンツ位置情報および前記検索領域を、前記地図に重畳して表示すると共に、前記コンテンツ位置情報と前記検索領域との更新および表示を繰り返し継続することを特徴とする請求項5乃至請求項11のいずれかに記載のコンテンツ表示装置。
【請求項13】
前記コンテンツ処理部は、前記コンテンツリストに含まれるメタデータの件数が、予め定めた件数となるように前記検索領域のサイズを調整することを特徴とする請求項4乃至請求項12のいずれかに記載のコンテンツ表示装置。
【請求項14】
地理上の位置と関連づけられるコンテンツを示すコンテンツ位置情報と前記コンテンツの資源を識別する識別子とを少なくとも含むメタデータの集合を取得するメタデータ取得ステップと、現在位置情報を取得する現在位置情報取得ステップと、前記メタデータ取得ステップで取得したメタデータの集合から、前記現在位置情報取得ステップで取得した現在位置情報を含む検索条件に合致するメタデータのリストをコンテンツリストとして出力するコンテンツ処理ステップと、前記コンテンツ処理ステップで出力したコンテンツリストに基づき表示リストを生成する際、前記コンテンツリストと前記表示リストとを比較し、一致するメタデータは、表示の仕方を変えずに表示リストを生成するコンテンツ表示制御ステップと、前記コンテンツ表示制御ステップで生成した表示リストに基づき検索結果を表示する検索結果表示ステップと、を具備したことを特徴とするコンテンツ表示方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate


【公開番号】特開2006−24196(P2006−24196A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−163088(P2005−163088)
【出願日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】