説明

サーバ、車載ナビゲーション装置、車両及び特定情報配信システム

【課題】走行に警戒を要する地域について、地域や季節、災害等に応じた適切な表示を車載ナビゲーション装置、車両に表示し、配信するデータ量を抑えつつ、より安全な走行を促すことのできるサーバ及び車載ナビゲーション装置、車両、及び特定情報配信システムを提供する。
【解決手段】サーバ1は、予め地域別特定情報を作成し、車載ナビゲーション装置2a、車両2bから位置情報及び経路情報を取得したサーバ1は、その位置情報及び/又は経路情報で示される位置を含む地域区分毎に、車載ナビゲーション装置2a、2bに送信する特定情報や警告の必要性を判断する。そして、必要な特定情報や地域別閾値データを配信する。サーバ1から情報を受信した車載ナビゲーション装置2a、2bは、地域別閾値データを使用して自車位置の地域区分における警告の有無を判断し、特定情報や警告を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、警告情報を配信するサーバ、自車の現在位置に対応した警告表示を行う車載ナビゲーション装置、車両、及び特定情報配信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車載ナビゲーション装置に気象情報を配信する方法としては、気象衛星やアメダス等により、気象情報を気象協会から得てコンテンツ業者がそのまま全国区の情報を配信していた。また、アメダス等のような広域的な気象情報だけでなく、独自に気象観測可能な端末を各地域又は移動体に搭載し、ローカルな気象情報を得て、特定の地区の気象情報を配信する方式が開示されている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−44289号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、気象衛星やアメダス等の気象データをそのまま全国区で配信する場合には、広域的な気象データが配信されるため、配信するデータ量が多くなる傾向がある。このため、車載ナビゲーション装置が受信する際には、受信に要する通信時間や通信料金がかかってしまい、適しているとはいえない場合がある。また、配信される注意報や警報等は、地域毎に異なる基準で発令されるが、地域毎の基準が更新される頻度が通常は少ない場合が多い。このため、実際にその地域に適した注意報等が発令されるとは限らないという状況がある。
【0004】
また、特許文献1では、移動体により、特定の地区の気象情報について情報を得ることが可能である。しかし、この発明は、移動体のある地域についての気象情報が得られるにすぎない。すると、移動体の無い地域については情報を得ることができない。また、利用者は、警報等の情報は得られないため、気象情報を基にして警戒が必要か否かを判断せざるを得ないという状態であった。
【0005】
加えて、地域や季節ごとに注意すべき雨量や積雪量は異なる場合が多く、同じ降雨量や積雪量であっても、地域によって警戒の程度は異なることが多い。例えば、東京等の首都圏において、積雪量が2cm/h程度であっても交通が混乱し、利用者にとっては警戒が必要であるのに対し、新潟等のいわゆる豪雪地帯では、2cm/hの降雪量では特に警戒を要する必要が無い程度であったりする。また、特定の地域で集中豪雨や大地震等が生じた場合、遠く離れた異なる地域を走行中は不要であるが、その特定の地域を走行中のときには警報を発することが必要である。このように、走行中に地域や季節に応じた注意報等のメッセージを表示して、より的確な情報を提供することにより、さらなる安全な走行を促すことが求められる。
【0006】
本発明の目的は、走行に警戒を要する地域について、地域や季節、災害等に応じた適切な表示を車載ナビゲーション装置に表示し、配信するデータ量を抑えつつ、より安全な走行を促すことのできるサーバ、車載ナビゲーション装置、車両及び特定情報配信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上のような課題を解決するために、本発明は、以下のようなサーバ、車載ナビゲーション装置、車両及び特定情報配信システムを提供する。
【0008】
(1)車両と通信可能なサーバであって、特定情報を記憶する特定情報記憶部(例えば、図2の特定情報記憶部28)と、前記特定情報と地域区分とを関連付けた地域別特定情報を記憶する地域別特定情報記憶部(例えば、図2の地域別データデータベース22)と、前記車両の位置情報及び/又は経路情報を受信する車両情報受信部(例えば、図2の通信部20)と、前記位置情報及び/又は前記経路情報に基づいて前記地域別特定情報から、該当する前記地域区分の地域別閾値データを抽出する地域別閾値データ抽出部(例えば、図2の地域別閾値データ抽出部16)と、前記地域別閾値データと前記特定情報から、警告の要否を判断する警告要否判断部(例えば、図2の警告要否判断部17)と、前記警告要否判断部が判断した警告要否情報及び前記地域別特定情報を含むナビ補助データを作成するナビ補助データ作成部(例えば、図2のナビ補助データ作成部13)と、前記ナビ補助データを前記車両に送信する送信部(例えば、図2の通信部20)と、を備えるサーバ。
【0009】
(1)に記載の発明によれば、受信した特定情報と所定の地域区分を関連付けた地域別特定情報を記憶しておく。そして、車載ナビゲーションの位置情報及び/又は経路情報から、該当する地域の地域別閾値データを抽出する。さらに、警告要否判断部は地域別閾値データに基づいて警告の要否を判断して、警告要否情報を作成し、ナビ補助データ作成部は、地域別特定情報と警告要否情報を含めたナビ補助データを作成する。
これにより、サーバは、全国規模の情報を送信する場合とは異なり、地域に限定されたデータを送信すればよいため、通信時間と通信料金を低減することが期待できる。さらに、自車が存する位置や行き先までの経路上の地域区分を抽出し、当該地域区分に適した情報を提供することが可能となる。そして、適した情報を提供することにより、より安全な走行を促すことが可能となるサーバを提供することができる。
【0010】
(2)車両と通信可能なサーバであって、特定情報を記憶する特定情報記憶部(例えば、図2の特定情報記憶部28)と、前記特定情報と地域区分とを関連付けた地域別特定情報を記憶する地域別特定情報記憶部(例えば、図2の地域別データデータベース22)と、前記車両の位置情報及び/又は経路情報を受信する車両情報受信部(例えば、図2の通信部20)と、前記位置情報及び/又は前記経路情報に基づいて前記地域別特定情報から該当する前記地域区分の地域別閾値データを抽出する地域別閾値データ抽出部(例えば、図2の地域別閾値データ抽出部16)と、前記地域別特定情報及び前記地域別閾値データを含むナビ補助データを作成するナビ補助データ作成部(例えば、図2のナビ補助データ作成部13)と、前記ナビ補助データを前記車両に送信する送信部(例えば、図2の通信部20)と、を備えるサーバ。
【0011】
(2)に記載の発明によれば、受信した特定情報と所定の地域区分を関連付けた地域別特定情報を記憶しておく。そして、車載ナビゲーションの位置情報及び/又は経路情報から、該当する地域の地域別閾値データを抽出する。ナビ補助データ作成部は、該当する地域別特定情報及び地域別閾値データを含めたナビ補助データを作成する。
これにより、サーバは、全国規模の情報を送信する場合とは異なり、地域に限定されたデータを送信すればよいため、通信時間と通信料金を低減することが期待できる。さらに、自車が存する位置や行き先までの経路上の地域区分を抽出し、当該地域区分に適した情報を提供することが可能となる。そして、適した情報を提供することにより、より安全な走行を促すことが可能となるサーバを提供することができる。
【0012】
(3)前記特定情報は、気象情報である、(1)又は(2)に記載のサーバ。
【0013】
(3)に記載の発明によれば、サーバが受信し、地域区分毎に車載ナビゲーション装置に送信する特定情報は気象情報であるので、地域区分毎の気象情報を送信することができる。これにより、日本全国の異なる天気や警報、注意報について、自車の位置や経路上の地域区分に応じた情報を提供することが可能となる。そして、適した情報を提供することにより、より安全な走行を促すことが可能となるサーバを提供することができる。
【0014】
(4)前記車両が通信部を介して前記サーバに接続し、前記サーバに前記ナビ補助データの配信要求を行うことに応じて、前記サーバのナビ情報受信部は、前記車両からの前記配信要求を受信し、前記ナビ補助データ作成部が作成した前記ナビ補助データを前記送信部により送信する、(1)から(3)のいずれかに記載のサーバ。
【0015】
(4)に記載の発明によれば、車両がサーバに対して、ナビ補助データの配信要求を行う。そして、サーバ側では、配信要求をナビ情報受信部が受信すると、ナビ補助データ作成部が新たにナビ補助データを作成して車両に送信する。
これにより、サーバは配信要求を受けてからナビ補助データを作成し、車両に送信するので、最新の特定情報でナビ補助データを作成することが可能となる。特に長時間の運転時において、車両は、時間の経過に伴って変化することの多い特定情報について、要求を行う度に新しい情報を得ることが可能となる。そして、適した情報を提供することにより、より安全な走行を促すことが可能となるサーバを提供することができる。
【0016】
(5)自車の現在位置を特定可能な位置特定部(例えば、図3のGPS受信部42)と、サーバと通信を行う通信部(例えば、図3の通信部44)と、を備え、自車の行き先に対する経路を探索し、地図データを表示部に表示して経路誘導を行う車載ナビゲーション装置であって、前記サーバが送信し、前記通信部が受信したナビ補助データを記憶するサーバ情報記憶部(例えば、図3の記憶部46)と、前記ナビ補助データは、警告の要否を判断するための地域区分毎の地域別閾値データ及び地域区分毎の地域別特定情報を含み、前記サーバ情報記憶部に記憶した前記地域別閾値データ及び前記地域別特定情報に基づいて、前記警告の要否を判断する警告要否判断部(例えば、図3の警告要否判断部38)と、前記警告要否判断部の判断に応じて、警告シンボルを表示するシンボル表示制御部(例えば、図3のシンボル表示制御部36)及び/又は前記警告を音声出力する音声出力部(例えば、図3の音声出力部50)と、を備える車載ナビゲーション装置。
【0017】
(5)に記載の発明によれば、サーバから受信したナビ補助データに含まれる地域別特定情報及び地域別閾値データから、自車の位置が含まれる地域区分において、警告が必要か否かを判断する。そして、警告が必要な場合に、対応する警告シンボルを表示したり、警告を音声出力する。
これにより、たとえ長距離移動をしたとしても、自車の位置が含まれる地域区分に適した警告等をすることが可能となる。そして、適した情報を得ることにより、より安全な走行を促すことが可能となる車載ナビゲーション装置を提供することができる。
【0018】
(6)自車の現在位置を特定可能な位置特定部(例えば、図3のGPS受信部42)と、サーバと通信を行う通信部(例えば、図3の通信部44)と、を備え、自車の行き先に対する経路を探索し、地図データを表示部に表示して経路誘導を行う車載ナビゲーション装置であって、前記サーバが送信し、前記通信部が受信したナビ補助データを記憶するサーバ情報記憶部(例えば、図3の記憶部46)と、前記ナビ補助データは、前記サーバが警告の要否を判断した警告要否情報及び地域区分毎の地域別特定情報を含み、前記サーバ情報記憶部に記憶した、前記警告要否情報に基づいて、警告シンボルを表示するシンボル表示制御部(例えば、図3のシンボル表示制御部36)及び/又は前記警告を音声出力する音声出力部(例えば、図3の音声出力部50)と、を備える車載ナビゲーション装置。
【0019】
(6)に記載の発明によれば、サーバから受信したナビ補助データに含まれる、警告要否情報から、自車の位置が含まれる地域区分において、警告が必要な場合に、対応する警告シンボルを表示したり、警告を音声出力する。
これにより、たとえ長距離移動をしたとしても、自車の位置が含まれる地域区分に適した警告等をすることが可能となる。そして、適した情報を得ることにより、より安全な走行を促すことが可能となる車載ナビゲーション装置を提供することができる。
【0020】
(7)前記地域別特定情報は、地域区分毎の気象情報である、(5)又は(6)に記載の車載ナビゲーション装置。
【0021】
(7)に記載の発明によれば、サーバから受信する地域別特定情報は気象情報であるので、地域区分毎の気象情報を受信して、車載ナビゲーション装置に表示したり、音声出力をすることができる。
これにより、日本全国の異なる天気や警報、注意報について、自車の位置や経路上の地域区分に応じた情報を提供することが可能となる。そして、適した情報を得ることにより、より安全な走行を促すことが可能となる車載ナビゲーション装置を提供することができる。
【0022】
(8)自車の現在位置を特定可能な位置特定部(例えば、図3のGPS受信部42)と、サーバと通信を行う通信部(例えば、図3の通信部44)と、を備え、自車の行き先に対する経路を探索し、地図データを表示部に表示して経路誘導を行う車両であって、前記サーバが送信し、前記通信部が受信したナビ補助データを記憶するサーバ情報記憶部(例えば、図3の記憶部46)と、前記ナビ補助データは、警告の要否を判断するための地域区分毎の地域別閾値データと、地域区分毎の地域別特定情報と、を含み、前記サーバ情報記憶部に記憶した前記地域別閾値データ及び前記地域別特定情報に基づいて、前記警告の要否を判断する警告要否判断部(例えば、図3の警告要否判断部38)と、前記警告要否判断部の判断に応じて、警告シンボルを表示するシンボル表示制御部(例えば、図3のシンボル表示制御部36)及び/又は前記警告を音声出力する音声出力部(例えば、図3の音声出力部50)と、を備える車両。
【0023】
(8)に記載の発明によれば、サーバから受信したナビ補助データに含まれる、地域別特定情報及び地域別閾値データから、自車の位置が含まれる地域区分において、警告が必要か否かを判断する。そして、警告が必要な場合に、対応する警告シンボルを表示したり、警告を音声出力する。
これにより、たとえ長距離移動をしたとしても、自車の位置が含まれる地域区分に適した警告等をすることが可能となる。そして、適した情報を得ることにより、より安全な走行を促すことが可能となる車両を提供することができる。
【0024】
(9)自車の現在位置を特定可能な位置特定部と、サーバと通信を行う通信部と、を備え、自車の行き先に対する経路を探索し、地図データを表示部に表示して経路誘導を行う車両であって、前記サーバが送信し、前記通信部が受信したナビ補助データを記憶するサーバ情報記憶部と、前記ナビ補助データは、前記サーバが警告の要否を判断した警告要否情報及び地域区分毎の地域別特定情報を含み、前記サーバ情報記憶部に記憶した、前記警告要否情報に基づいて、警告シンボルを表示するシンボル表示制御部及び/又は前記警告を音声出力する音声出力部と、を備える車両。
【0025】
(9)に記載の発明によれば、サーバから受信したナビ補助データに含まれる、警告要否情報から、自車の位置が含まれる地域区分において、警告が必要な場合に、対応する警告シンボルを表示する。
これにより、たとえ長距離移動をしたとしても、自車の位置が含まれる地域区分に適した警告等をすることが可能となる。そして、適した情報を得ることにより、より安全な走行を促すことが可能となる車両を提供することができる。
【0026】
(10)前記地域別特定情報は、地域区分毎の気象情報である、(8)又は(9)に記載の車両。
【0027】
(10)に記載の発明によれば、サーバから受信する地域別特定情報は気象情報であるので、地域区分毎の気象情報を受信して、車載ナビゲーション装置に表示したり、音声出力をすることができる。
これにより、日本全国の異なる天気や警報、注意報について、自車の位置や経路上の地域区分に応じた情報を提供することが可能となる。そして、適した情報を得ることにより、より安全な走行を促すことが可能となる車両を提供することができる。
【0028】
(11)サーバと、車両と、が通信可能な特定情報配信システムであって、前記サーバは、特定情報を記憶する特定情報記憶部(例えば、図2の特定情報記憶部28)と、前記特定情報と地域区分とを関連付けた地域別特定情報を記憶する地域別特定情報記憶部(例えば、図2の地域別データデータベース22)と、前記車両の位置情報及び/又は経路情報を受信する車両情報受信部(例えば、図2の通信部20)と、前記位置情報及び/又は前記経路情報に基づいて前記地域別特定情報から該当する前記地域区分の地域別閾値データを抽出する地域別閾値データ抽出部(例えば、図2の地域別閾値データ抽出部16)と、前記地域別閾値データ及び前記特定情報から、警告の要否を判断する警告要否判断部(例えば、図2の警告要否判断部17)と、前記警告要否判断部が判断した警告要否情報及び前記地域別特定情報を含むナビ補助データを作成するナビ補助データ作成部(例えば、図2のナビ補助データ作成部13)と、前記ナビ補助データを前記車両に送信する送信部(例えば、図2の通信部20)と、を備え、前記車両は、自車の現在位置を特定可能な位置特定部(例えば、図3のGPS受信部42)と、前記サーバと通信を行う通信部(例えば、図3の通信部44)と、前記サーバから受信した前記ナビ補助データを記憶するサーバ情報記憶部(例えば、図3の記憶部46)と、前記サーバ情報記憶部に記憶した、前記警告要否情報に基づいて、警告シンボルを表示するシンボル表示制御部(例えば、図3のシンボル表示制御部36)及び/又は前記警告を音声出力する音声出力部(例えば、図3の音声出力部50)と、を備える特定情報配信システム。
【0029】
(11)に記載の発明によれば、サーバは、地域区分毎に特定情報を振り分けて地域別特定情報を記憶し、経路情報に関連する地域別特定情報及び警告要否情報を含むナビ補助データを作成し、車載ナビゲーション装置に配信する。そして受信した車両は、ナビ補助データに含まれる、警告要否情報から、警告が必要な場合は警告シンボルを表示したり、警告を音声出力する。
これにより、所定の地域区分に適した特定情報を配信するので、データ量を抑えつつ、走行する地域区分に適した情報を車両に表示することが可能となる。そして、車両に適した情報を得ることにより、より安全な走行を促すことが可能となる特定情報配信システムを提供することができる。
【0030】
(12)サーバと、車両と、が通信可能な特定情報配信システムであって、前記サーバは、特定情報を記憶する特定情報記憶部(例えば、図2の特定情報記憶部28)と、前記特定情報と地域区分とを関連付けた地域別特定情報を記憶する地域別特定情報記憶部(例えば、図2の地域別データデータベース22)と、前記車両の位置情報及び/又は経路情報を受信する車両情報受信部(例えば、図2の通信部20)と、前記位置情報及び/又は前記経路情報に基づいて前記地域別特定情報から該当する前記地域区分の地域別閾値データを抽出する地域別閾値データ抽出部(例えば、図2の地域別閾値データ抽出部16)と、前記地域別特定情報及び前記地域別閾値データを含むナビ補助データを作成するナビ補助データ作成部(例えば、図2のナビ補助データ作成部13)と、前記ナビ補助データを前記車両に送信する送信部(例えば、図2の通信部20)と、を備え、前記車両は、自車の現在位置を特定可能な位置特定部(例えば、図3のGPS受信部42)と、前記サーバと通信を行う通信部と、前記サーバから受信した前記ナビ補助データを記憶するサーバ情報記憶部(例えば、図3の記憶部46)と、前記サーバ情報記憶部に記憶した前記地域別閾値データ及び前記地域別特定情報に基づいて、警告の要否を判断する警告要否判断部(例えば、図3の警告要否判断部38)と、前記警告要否判断部の判断に応じて、警告シンボルを表示するシンボル表示制御部(例えば、図3のシンボル表示制御部36)及び/又は前記警告を音声出力する音声出力部(例えば、図3の音声出力部50)と、を備える特定情報配信システム。
【0031】
(12)に記載の発明によれば、サーバは、地域区分毎に特定情報を振り分けて地域別特定情報を記憶し、車両の位置情報や経路情報に関連する地域別特定情報及び地域別閾値データを含むナビ補助データを作成し、車両に配信する。そして受信した車両は、地域別特定情報及び地域別閾値データに基づいて、警告要否判断部が警告の要否を判断し、該当する地域区分に関する警告シンボルを表示する。
これにより、所定の地域区分に適した特定情報を配信するので、データ量を抑えつつ、走行する地域区分に適した情報を車両に表示することが可能となる。そして、車両に適した情報を得ることにより、より安全な走行を促すことが可能となる特定情報配信システムを提供することができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明は、走行に警戒を要する地域について、走行する地域や行き先の地域に合わせて、また、季節や災害の発生に合わせて、警告等を車載ナビゲーション装置、車両に提供して表示させ、より安全な走行を促すことのできるサーバ、車載ナビゲーション装置、車両及び特定情報配信システムを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態を説明する。
【0034】
図1は、本発明の一実施形態である特定情報配信システムの概略構成を示したブロック図である。図1に示すように、本実施形態の特定情報配信システムは、車載ナビゲーション装置2a、車両2bとサーバ1と特定情報配信サーバ4が通信回線3を通じて接続されている。そして、サーバ1は、特定情報配信サーバ4から通信回線3を通じて特定情報を受信する。そして、車載ナビゲーション装置2a、車両2bが送信する位置情報又は経路情報により、その位置又は経路が含まれる地域毎の情報を送信すべくその特定情報を処理し、車載ナビゲーション装置2a、車両2bに配信するシステムである。
【0035】
ここで、特定情報とは、天気予報やアメダス等の日本気象協会から提供される各種気象に関する情報をはじめとして、気象に関する各種注意報や警報等の気象に関する情報である。例えば、風量・降雨量・降雪量等のアメダスデータ、台風詳細情報やアメダス予測データ、紫外線情報、気温情報、花粉情報、熱中症情報、火山情報、津波や地震情報等を指し、情報の種類についてはこれらに限られない。また、サーバ1が受信する気象情報以外にも、その他の情報として複数の情報を受信し、車載ナビゲーション装置2a、車両2bに特定情報と共に送信してもよい。例えば、渋滞や事故等の交通情報を含んでもよいし、自車の位置又は行き先の地域に関する情報であってもよい。これらの情報は、特定情報と同様に処理される。
【0036】
特定情報配信サーバ4は、主として天気予報やアメダス等の気象情報、地震や津波、各種注意報や警報等その他天気や気象に関する情報を配信するサーバである。また、特定情報配信サーバ4は、1つに限られず、複数であってよい。
【0037】
サーバ1は、特定情報配信サーバ4から特定情報やその他の情報の配信を受けて、車載ナビゲーション装置2a、車両2bに特定情報を配信するために、受信した特定情報を地域区分に区分けしたり、車載ナビゲーション装置2a、車両2bに送信するデータを編集して送信するなどの処理を行う。サーバ1は、図2にあるように、制御部10、通信部20、地域別データデータベース22、地図データデータベース24、地域別閾値データデータベース26、特定情報記憶部28を有する。特定情報やその他の情報は、特定情報配信サーバ4から配信されるだけでなく、サーバ1にCD−ROMやDVD−ROM等の読取装置を取り付けて、これらの記憶媒体から読み込むようにしてもよい。
【0038】
地域別データデータベース22は、特定情報記憶部28に記憶した特定情報を、所定の地域区分と関連付けて地域毎に区分した地域別特定情報を記憶するデータベースである。
【0039】
地図データデータベース24は、地図データを記憶するデータベースであり、加えて所定の地域区分に分割した地域区分のデータを記憶する。また、地域別閾値データデータベース26は、閾値データを地域区分毎に記憶するデータベースである。特定情報記憶部28は、特定情報配信サーバ4から受信した特定情報を記憶するデータベースである。この特定情報記憶部28は、最新の特定情報だけでなく、過去の特定情報を統計的に蓄積してもよい。尚、これらの各データベース及び記憶部は、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリや、RAM(Random Access Memory)のような不揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせによるコンピュータ読み取り、書き込み可能な記録媒体により構成される。また、これらのデータベースは必ずしもサーバ1の内部に設ける必要は無く、サーバ1の外部に設けられてもよく、専用の装置であってもよい。
【0040】
ここで、地域別閾値データとは、車載ナビゲーション装置2a、車両2bにおいて警告を行うための、所定の地域区分に個々に定める雨量や降雪・積雪量、風力等の閾値のデータのことをいう。例えば、図4のように、aの地域では、多少の雪では交通に支障をきたすことは少ないため、警告を表示する降雪量の閾値は、他の地域よりも高めに設定する。また、bの地域では、首都圏のように、たとえ少量の雪でも交通に支障をきたす場合が多い。このため、他の地域区分より低い閾値で警告の有無を判断するようにする。さらにcの地域についても同様に、年間降雨量が多い地域であれば、降雨量の閾値を高く設定するというように、積雪量や降雨量という項目は同じであっても、地域によって設定する閾値は異なる。この閾値は、予め定めた所定の閾値を使用してもよく、地域別データデータベース22に記憶した特定情報について、統計的に処理を行い、閾値を定めてもよい。
【0041】
通信部20は、通信回線3を介して特定情報配信サーバ4や車載ナビゲーション装置2a、車両2bと通信を行う。通信部20は、例えば、LAN(Local Area Network)等のネットワークに接続可能なインターフェースで構成される。
【0042】
制御部10は、CPU(中央処理演算装置)を備えたコンピュータシステムであって、サーバ1全体の処理を制御すると共に、特定情報サーバや車載ナビゲーション装置2a、車両2bとの通信を通信部20を介して行う。また、受信した各種情報に基づいて処理を行い、車載ナビゲーション装置2a、車両2bからの要求に応じてデータを送信する。制御部10は、地域区分抽出部12、ナビ補助データ作成部13、時刻を計測する時刻計測部14、地域別特定情報作成部15、地域別閾値データ抽出部16、警告要否判断部17、地域別特定情報抽出部18、及び通信制御部19を有し、それぞれバスにより接続されている。尚、警告要否判断部17は必須の構成ではなく、車載ナビゲーション装置2a、車両2bにおいて、警告要否判断部17に相当する構成がある場合は、サーバ1内になくてもよい。
【0043】
地域別特定情報作成部15は、特定情報記憶部28に記憶した特定情報と、地図データデータベース24に記憶されている地域区分のデータとを読み出して、特定情報を地域区分毎にまとめた地域別特定情報を作成する。そして、作成した地域別特定情報を地域別データデータベースに記憶させる。
【0044】
制御部10の地域区分抽出部12は、車載ナビゲーション装置2a、車両2bから受信した位置情報や経路情報を基に、現在地に該当する地域区分を求める。この地域区分は、例えば、経緯線で地域を系統的に分割した標準地域メッシュを使用する。また区画の単位については、全国を経度1度、緯度40分ごとに分割したいわゆる1次メッシュや、1次メッシュを縦横8分割したいわゆる2次メッシュ、2次メッシュをさらに縦横10分割した3次メッシュ(いわゆる1Kmメッシュ)等、任意に選択可能である。また、独自に設定した地域区分を用いてもよい。
【0045】
制御部10の地域別閾値データ抽出部16は、地域区分抽出部12が求めた地域区分について、地域区分毎に所定の地域別閾値データを地域別閾値データデータベース26より抽出する。そして、抽出した地域別閾値データを警告要否判断部17に送る。
【0046】
地域別特定情報抽出部18は、地域区分抽出部12が求めた地域区分について、当該地域区分毎に所定の地域別特定情報を地域別データデータベース22より抽出する。そして、抽出した地域別特定情報を警告要否判断部17に送る。尚、サーバ1に警告要否判断部17が無い場合は、地域別閾値データおよび地域別特定情報をナビ補助データ作成部13に送る。
【0047】
制御部10の警告要否判断部17は、地域別閾値データ抽出部16で抽出した地域別閾値データと地域別特定情報抽出部18が抽出した地域別特定情報を基に、車載ナビゲーション装置2a、車両2bに対し、警告の要否を判断し、警告要否情報を作成する。この警告要否情報には、該当する地域区分における警告の要否、警告の種類(警報、注意報や天気その他の情報等)を含む。具体的には例えば、地域別特定情報が、対応する地域区分の地域別閾値データの閾値を超えている場合は、警告が必要であると判断する。また、地域別特定情報が、対応する地域区分の地域別閾値データの閾値を超えない場合は、警告が不要であると判断する。尚、この警告要否判断部17は、必須の構成でなくてよい。
【0048】
ナビ補助データ作成部13は、車載ナビゲーション装置2a、車両2bに送信するナビ補助データを作成する。具体的には、例えば、サーバ1内に警告要否判断部17がある場合は、ナビ補助データ作成部13は、該当する地域別特定情報に加えて、警告要否判断部17が作成した警告要否情報を警告要否判断部17から読み出し、ナビ補助データとして作成する。そして通信制御部19は、通信部20を介して配信要求を受け付けた車載ナビゲーション装置2a、車両2bに送信する。さらに、サーバ1内に警告要否判断部17が無い場合は、ナビ補助データ作成部13は、当該地域特定情報及び地域別閾値データを、それぞれ地域別特定情報抽出部18、地域別閾値データ抽出部16が読み出し、ナビ補助データとして作成する。そして、通信制御部19は、通信部20を介して配信要求を受け付けた車載ナビゲーション装置2a、車両2bに送信する。
【0049】
通信制御部19は、通信部20を介して特定情報配信サーバ4や車載ナビゲーション装置2a、車両2bから情報を受信して、受信した情報を各データベースや、制御部10の各部に振り分ける。また、制御部10の各部が処理をしたデータ等について、通信部20を介して送信する制御を行う。
【0050】
車載ナビゲーション装置2a、車両2bは、図3にあるように、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)受信部42及びGPS用のアンテナ43、通信部44及び通信部用のアンテナ45、記憶部46、制御部30、入力操作部48、音声出力部50、表示部52、地図データデータベース54を少なくとも有する。
【0051】
車載ナビゲーション装置2a、車両2bの通信部44は、制御部30からの指令に基づいて、サーバ1と通信回線3を通じて通信するための通信装置であり、無線もしくは有線であってよい。そして、通信回線3を介してサーバ1と通信を行う。通信部44は、例えば、LAN(Local Area Network)等のネットワークに接続可能なインターフェースで構成される。また、携帯端末を接続して携帯端末を介して通信部44として構成してもよい。
【0052】
制御部30は、CPU(中央処理演算装置)を備えたコンピュータシステムであり、車載ナビゲーション装置2a、車両2bの動作を制御し、時刻を計測する時刻制御部31、経路探索部32、通信情報制御部34、シンボル表示制御部36、警告要否判断部38、地図描画表示制御部40を有する。そして、GPS受信部42にて受信した自車の位置情報と、サーバ1から受信したナビ補助データから、必要に応じて表示部52や音声出力部50に気象情報や警告を出力する。尚、警告要否判断部38は、必須の構成ではなく、サーバ1において警告の要否を判断する構成がある場合は、無くてもよい。
【0053】
経路探索部32は、入力操作部48から利用者によって入力される行き先について、地図データデータベース54から地図データを読み出し、案内する経路を求める。利用者からの入力を受け付ける際には、地図描画表示制御部40を介して地図データを表示部52に表示し、利用者からの経路決定についての補助をしてもよい。
【0054】
通信情報制御部34は、通信部44を介してサーバ1から情報を受信したり、配信要求を送信する。また、受信した情報を制御部30各部に渡す。さらに、制御部30の各部が処理をしたデータ等について、通信部44を介して送信する制御を行う。
【0055】
シンボル表示制御部36は、警告要否判断部38からの指令又は警告要否判断部が無い場合は、サーバから送信されたナビ補助データに含まれる警告要否情報に基づいて、記憶部46から表示部52に表示するメッセージや記号等のシンボルデータを読み出し、表示部52にシンボルを表示するべく処理をし、表示部52に指令を送る。また、記憶部46に音声データがある場合は、該当する音声データを記憶部46から読み出し、シンボルデータの表示と共に、音声出力部50から音声で出力してもよく、音声のみで出力してもよい。
【0056】
警告要否判断部38は、サーバ1から受信したナビ補助データに含まれる地域別閾値データと地図データデータベース54に記憶された地域別区分情報から、GPS受信部42が受信した位置情報により求めた自車位置又は行き先の経路情報において警告の要否を判断する。具体的には例えば、ナビ補助データの地域別特定情報と地域別閾値データを比較し、対応する地域区分の地域別閾値データの閾値を超えているか否かで判断する。地域別特定情報が、対応する地域区分の地域別閾値データの閾値を超える場合は、警告が必要であると判断し、警告用のシンボルを表示させるべく、シンボル表示制御部36に指令を送る。また、地域別特定情報が、対応する地域区分の地域別閾値データの閾値を超えない場合は、警告が不要であると判断し、特に指令は発しない。尚、この警告要否判断部38は必須の構成ではなく、車載ナビゲーション装置2a、車両2bに無くてもよい。
【0057】
地図描画表示制御部40は、地図データデータベース54から地図データを読み出し、経路案内中や経路決定時、その他入力操作部48からの要求受付に応じて表示部52に地図を表示する。
【0058】
また、制御部30には、記憶部46と地図データデータベース54が接続されている。記憶部46は、サーバ1から受信したナビ補助データや、制御部30が使用する一時的なデータ、経路情報やその他入力操作部48からの入力を受け付けた各種設定、警告を行う際に表示部52に表示するシンボルデータや、音声出力部50から出力する音声データを記憶する。また、地図データデータベース54は、経路案内等に使用される地図データや、地図を所定の区分に区分けした地域区分データを記憶する。制御部30は、記憶部46や地図データデータベース54に記憶されているデータを読み込むことにより、各種データを取得する。
【0059】
さらに、制御部30には、入力操作部48や音声出力部50、表示部52が接続されている。入力操作部48は、利用者が車載ナビゲーション装置2a、車両2bを操作するためのキーパッドやボタン、ポインティングデバイス等から構成される。また、音声出力部50は、経路案内をする際に表示部52に表示するだけでなく、音声で経路や警告用のシンボル等の表示内容を出力する。表示部52は、液晶画面等の文字や地図を表示するための装置で構成され、車載ナビゲーション装置2a、車両2b本体と一体であってもよいし、別途表示装置を接続して表示部52としてもよい。
【0060】
次に、本発明の一実施形態である車載ナビゲーション装置2a、車両2b及びサーバ1の動作及び処理手順について図面を用いて説明する。図5は、本発明の一実施形態である車載ナビゲーション装置2a、車両2b及びサーバ1の動作及び処理手順を示したフローチャートである。
【0061】
まず車載ナビゲーション装置2a、車両2bの制御部30は、自車のGPS受信部から自車の現在位置を取得する。さらに、利用者により、行き先の設定があった場合には、車載ナビゲーション装置2a、車両2bの制御部30は、設定された行き先までの経路情報を経路探索部32により取得する(ステップS100)。
【0062】
次に、制御部30はサーバ1に接続するか否かを判断する(ステップS105)。この判断は、ステップS100において、経路探索部32により経路情報を取得した時にサーバ1に接続するとしてもよいし、また、時刻制御部31により、所定の時間間隔でサーバ1に接続要求するようにしてもよい。この所定の時間間隔は、予め決められた時間であってもよいし、入力操作部48を介して利用者により設定可能であってよい。この判断において、サーバ1に接続しないと制御部30が判断した場合には、ステップS100に処理を戻し、サーバ1に接続すると制御部30が判断した場合には、サーバ1に配信要求を行う(ステップS110)。
【0063】
このサーバ1への配信要求(ステップS110)は、配信要求の信号と共に、送信する車載ナビゲーション装置2a、車両2bの位置情報及び経路情報を同時に送信して行う。尚、サーバ1へ送信するのは、位置情報のみ又は経路情報のみでもよい。この配信要求後の処理はサーバ1側に移り、サーバ1の制御部10は通信部44を介して車載ナビゲーション装置2a、車両2bからの配信要求の受付を行う(ステップS115)。そして、サーバ1の制御部10は、同時に送信された車載ナビゲーション装置2a、車両2bの位置情報及び経路情報を取得する(ステップS120)。この車載ナビゲーション装置2a、車両2bの位置情報及び/又は経路情報の受付をするには、サーバ1の制御部10は、まず、配信要求を受け付けた車載ナビゲーション装置2a、車両2bに対し、車載ナビゲーション装置2a、車両2bの位置情報及び/又は経路情報を送信するよう要求信号を送信する。そして、サーバ1からの要求を受け付けた車載ナビゲーションの制御部が車載ナビゲーション装置2a、車両2bの位置情報及び/又は経路情報を送信し、サーバ1の通信部20が受付をすることにより、行ってもよい。
【0064】
ステップS120で配信要求をした車載ナビゲーション装置2a、車両2bの位置情報及び/又は経路情報を取得したサーバ1の制御部10では、まず受信した位置情報及び/又は経路が含まれる地域区分について、地域区分抽出部12は、地図データデータベース54から該当する地域区分を抽出する(ステップS125)。そして、抽出した地域区分を受けて、地域別特定情報抽出部18が、当該地域区分の特定情報を地域別データデータベース22から抽出する(ステップS130)。さらに、地域別閾値データ抽出部16は、当該地域区分に関連付けられている地域別閾値データを抽出する(ステップS135)。尚、位置情報に加えて経路情報を受信している場合は、位置情報だけでなく、その経路上の各地域区分についても同様の処理を行う。
【0065】
次に制御部10は、警告要否を判断するか否かを判断する。この判断は、サーバ1における警告要否判断部17の有無によって判断する。警告要否判断部17がある場合は、警告要否の判断をサーバ1内で行うので、ステップS143へ処理を移す。また、警告要否判断部17が無い場合は、警告要否を判断しないので、ステップS150に処理を移す。
【0066】
ステップS143では、警告要否判断部17が、抽出した地域別特定情報及び地域別閾値データから、警告の要否を判断し、警告要否情報を作成する。具体的には、ステップS130で抽出した地域別特定情報が、地域別閾値データの閾値を超えているか否かを判断し、閾値を超えている場合は警告が必要であるとし、閾値を超えていない場合は、警告は不要であると判断する。尚、制御部10が経路情報を得ている場合には、経路上の各区分において警告の要否を判断する。そして、各地域区分についての警告要否情報を作成する。
【0067】
そして、ナビ補助データ作成部13は、警告要否情報及び地域別特定情報を含む、ナビ補助データを作成する(ステップS145)。また、ステップS140において、警告要否を判断しない場合は、ナビ補助データ作成部13は、地域別特定情報と共に地域別閾値データを含むナビ補助データを作成する(ステップS150)。
【0068】
ステップS145又はステップS150でナビ補助データ作成部13がナビ補助データを作成した後は、制御部10は通信部20を介して、配信要求をした車載ナビゲーション装置2a、車両2bに、ナビ補助データを送信する(ステップS155)。この後の処理は車載ナビゲーション装置2a、車両2bに移る。
【0069】
車載ナビゲーション装置2a、車両2bにおいて、サーバ1からナビ補助データを受信し(ステップS160)、車載ナビゲーション装置2a、車両2bの時刻制御部31は時間の計測を開始する。そして、制御部30は、受信したナビ補助データを記憶部46に記憶する(ステップS165)。そして、制御部30は、受信したナビ補助データに警告要否情報が含まれているか否かを判断する(ステップS170)。警告要否情報が含まれていない場合には、ステップS180に処理を移し、警告要否情報が含まれていると判断した場合は、ステップS172に処理を移す。
【0070】
ステップS172では、配信要求をするための所定の時間間隔が経過したか否かを判断する。この判断は、車載ナビゲーション装置2a、車両2bの制御部30の時刻制御部31が、ナビ補助データ受信時から時間を計測し、所定の時間が経過した場合は、ステップS100に処理を戻す。また、所定の時間が経過していない場合は、ステップS174に処理を戻す。この所定の時間間隔は、固定であってもよいし、車載ナビゲーション装置2a、車両2bの使用者が設定してもよい。ナビ補助データ受信時から時間を計測して、所定の時間経過が経過しているか否かを判別することにより、ナビ補助データの陳腐化を防止することができる。すなわち、ナビ補助データを受信してから実際に警告を行うまでに時間がかかる場合がある。例えば、警告が不要な地域区分で長時間静止している場合などである。警告を行うまでの時間が長いと、その間に気象情報や交通情報等は刻々と変化する場合があるので、所定の時間が経過するとサーバ1に配信要求を行うことにより、これに対応することが可能となる。これは、ステップS179、S180、S186も同様である。
【0071】
ステップS174では、制御部10は、車載ナビゲーション装置2a、車両2bの現在位置が含まれる地域区分で警告を行うか否かを判断する。この判断は、制御部30が、受信したナビ補助データに含まれる警告要否情報を読み出して行う。すなわち、警告要否情報において、当該地域区分が警告要であると示している場合は、ステップS176に処理を移す。警告が不要であると判断した場合は、ステップS172に処理を戻す。そして、制御部30のシンボル表示制御部36が、記憶部46から該当するシンボルデータ及び/又は音声データを読み出して、表示部52にシンボルを表示し、及び/又は音声出力部より音声を出力する(ステップS176)。
【0072】
制御部30はシンボル表示制御部36に指令を送り、警告用の警告シンボルを表示させる。例えば、図7のように、地図描画表示制御部40が表示部52に表示している地図データに重畳するように、警告用のメッセージをシンボルとして表示する。また、メッセージに限らず、例えば画面上に雨が降るような画像を表示したり、進行方向に雷や大雪等を示すシンボルを表示してもよい。また、表示部52への表示と共に、音声による警告を音声出力部50により出力させてもよい。この場合は、シンボル表示制御部36が記憶部46から音声データを読み出し、音声出力部50から出力させる。例えば、「この先大雨の影響で地盤が崩れやすくなっています。ご注意下さい」といった天気情報であったり、「この先2cmから5cmの積雪の恐れがあります。十分にご注意下さい。」といった、警告や注意報の内容でもよい。さらに、アメダスや、地域情報等の他の内容の音声を出力してもよい。また、警告シンボルの態様はこれらに限られない。
【0073】
次に制御部30は、GPS受信部42にて受信している自車の位置が、地域区分の境を通過したか否かを判断する(ステップS178)。そして、地域区分の境を越えた場合は配信要求をするための所定の時間間隔が経過したか否かを判断する(ステップS179)。地域区分を超えていない場合は、このステップS172に処理を移す。ステップS179の判断は、先に説明したステップS172と同様である。そして、所定の時間が経過した場合は、ステップS100に処理を戻す。また、所定の時間が経過していない場合は、ステップS176に処理を戻す。
【0074】
ステップS170の判断で、ナビ補助データに警告要否情報が含まれない場合は、ステップS180に処理を移す。このステップS180の判断は、先に説明したステップS172と同様である。そして、所定の時間が経過した場合は、ステップS100に処理を戻す。また、所定の時間が経過していない場合は、ステップS182に処理を戻す。
【0075】
ステップS182では、警告判断処理を行う。この処理については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS184に処理を移す。
【0076】
次に制御部30は、GPS受信部42にて受信している自車の位置が、地域区分の境を通過したか否かを判断する(ステップS184)。そして、地域区分の境を越えた場合は配信要求をするための所定の時間間隔が経過したか否かを判断する(ステップS186)。地域区分を超えていない場合は、このステップS180に処理を移す。ステップS186の判断は、先に説明したステップS172と同様である。そして、所定の時間が経過した場合は、ステップS100に処理を戻す。また、所定の時間が経過していない場合は、ステップS182に処理を戻す。
【0077】
[警告判断処理]
ステップS182における警告判断処理の処理の流れを説明する。図6は、警告判断処理の処理の流れを示すフローチャートである。
【0078】
まず、警告要否判断部38は、記憶部46から地域別特定情報と地域別閾値データを読み出す。そして、GPSで確認する現在位置を含む地域区分における、地域別特定情報が地域別閾値データの当該地域区分の閾値を超えているか否かを判断する(ステップS200)。閾値を超えていないと判断した場合は、制御部30は、シンボル表示制御部36に指令を送り、現在の天気を示す天気シンボルを表示部52に表示させる(ステップS205)。また、特に天気シンボル等を表示しなくてもよい。また、地図描画表示制御部40が表示部52に表示している地図データに重畳するように天気シンボルを表示してもよい。表示するシンボルは天気シンボルに限られない。
【0079】
ステップS200において、警告が必要であると警告要否判断部38が判断した場合には、制御部30はシンボル表示制御部36に指令を送り、警告用の警告シンボルを表示させる。例えば、図7のように、地図描画表示制御部40が表示部52に表示している地図データに重畳するように、警告用のメッセージをシンボルとして表示する(ステップS210)。また、メッセージに限らず、例えば画面上に雨が降るような画像を表示したり、進行方向に雷や大雪等を示すシンボルを表示してもよい。また、表示部52への表示と共に、音声による警告を音声出力部50により出力させてもよい。この場合は、シンボル表示制御部36が記憶部46から音声データを読み出し、音声出力部50から出力させる。例えば、「この先大雨の影響で地盤が崩れやすくなっています。ご注意下さい」といった天気情報であったり、「この先2cmから5cmの積雪の恐れがあります。十分にご注意下さい。」といった、警告や注意報の内容でもよい。さらに、アメダスや、地域情報等の他の内容の音声を出力してもよい。また、警告シンボルの態様はこれらに限られない。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、ステップS182に処理を移す。
【0080】
以上説明したように、車載ナビゲーション装置2a、車両2bから位置情報もしくは位置情報と経路情報を取得したサーバ1は、その位置情報で示される位置を含む地域区分又は経路において通過する地域区分毎に、車載ナビゲーション装置2a、車両2bに送信する気象情報や警告の必要性を判断する。そして、サーバ1から情報を受信した車載ナビゲーション装置2a、車両2bは、自車位置の地域区分における警告の有無を判断する。例えば、図6にあるように、日本全国をいくつかの地域区分に分けておく。そして、自車位置aが地域区分Aに入ったときに、地域別特定情報と地域別閾値データを読み出し、警告が必要か否かを判断する。
【0081】
地域区分に分けて、地域区分毎のデータをサーバ1側で判断して車載ナビゲーション装置2a、車両2bに送信することにより、送信するデータ容量が少なくてすむ。そして、全国のデータを送信するのに比べて通信に必要な時間や通信料も短縮することが可能である。さらに、地域区分ごとの閾値を定めて閾値を送信すればよいので、地域区分を通過する度に頻繁に通信をしなくてすむ。さらに、警告用のシンボル等のデータを送信しなくても済むので、データ量を削減でき、通信に要する通信時間や通信料金を節約することが可能となる。
【0082】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定しない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載された効果に限定されない。
【0083】
例えば、他の変形例としては、車載ナビゲーション装置2a、車両2bがサーバ1からナビ補助データを受信(ステップS160)後、経路全体を画面に表示する場合がある。その場合、経路途中に警告が必要な箇所があれば、その警告の地域と警告の種類を表示部52に表示することも可能である(図9)。また、目的地までの経路を、拡大表示しながらスクロールさせる場合などは、図10のように経路途中に警告が必要な箇所があれば、画面に表示するようにしてもよい。
【0084】
また、サーバ1は入出力装置を備え、緊急の災害等が生じた場合に、入出力装置による入力により、地域別閾値データデータベース26の地域別閾値データを変更して緊急時に対応するようにしてもよい。
【0085】
また、サーバ1は、車載ナビゲーション装置2a、車両2bにナビ補助データを送信してから、サーバ1の時刻計測部14が所定の時間を計測し、所定の時間経過後に再度最新のナビ補助データを送信するようにしてもよい。この場合は、これまで受信した最新の位置情報及び/又は経路情報に従ってナビ補助データを作成してもよい。また、所定の時間経過後に車載ナビゲーション装置2a、車両2bに位置情報及び/又は経路情報を送信するようにサーバから要求信号を発信し、これを受けた車載ナビゲーション装置2a、車両2bが位置情報及び/又は経路情報をサーバ1に送信し、その情報を基にナビ補助データを作成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の好適な実施形態の一例に係るサーバ1及び車載ナビゲーション装置2a、車両2bのシステムの概略構成を示したブロック図である。
【図2】本発明の好適な実施形態の一例に係るサーバ1の概略構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の好適な実施形態の一例に係る車載ナビゲーション装置2a、車両2bの概略構成を示したブロック図である。
【図4】本発明の好適な実施形態の一例に係る地域別閾値データの例を示す概略図である。
【図5】本発明の好適な実施形態の一例に係る車載ナビゲーション装置2a、車両2bの処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明の好適な実施形態の一例に係るサーバ1及び車載ナビゲーション装置2a、車両2bにおける処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】本発明の好適な実施形態の一例に係るサーバ1及び車載ナビゲーション装置2a、車両2bにおける処理を示す概念図である。
【図8】本発明の好適な実施形態の一例に係る車載ナビゲーション装置2a、車両2bの警告シンボルの表示例を示す図である。
【図9】本発明の好適な実施形態の一例に係る車載ナビゲーション装置2a、車両2bの警告シンボルの表示例を示す図である。
【図10】本発明の好適な実施形態の一例に係る車載ナビゲーション装置2a、車両2bの警告シンボルの表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0087】
1 サーバ
2a 車載ナビゲーション装置
2b 車両
3 通信回線
4 特定情報配信サーバ
10 制御部
12 地域区分抽出部
13 ナビ補助データ作成部
16 地域別閾値データ抽出部
17 警告要否判断部
18 地域別特定情報抽出部
19 通信制御部
20 通信部
22 地域別データデータベース
24 地図データデータベース
26 地域別閾値データデータベース
30 制御部
36 シンボル表示制御部
38 警告要否判断部
44 通信部
46 記憶部
48 入力操作部
50 音声出力部
52 表示部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両と通信可能なサーバであって、
特定情報を記憶する特定情報記憶部と、
前記特定情報と地域区分とを関連付けた地域別特定情報を記憶する地域別特定情報記憶部と、
前記車両の位置情報及び/又は経路情報を受信する車両情報受信部と、
前記位置情報及び/又は前記経路情報に基づいて前記地域別特定情報から、該当する前記地域区分の地域別閾値データを抽出する地域別閾値データ抽出部と、
前記地域別閾値データと前記特定情報から、警告の要否を判断する警告要否判断部と、
前記警告要否判断部が判断した警告要否情報及び前記地域別特定情報を含むナビ補助データを作成するナビ補助データ作成部と、
前記ナビ補助データを前記車両に送信する送信部と、を備えるサーバ。
【請求項2】
車両と通信可能なサーバであって、
特定情報を記憶する特定情報記憶部と、
前記特定情報と地域区分とを関連付けた地域別特定情報を記憶する地域別特定情報記憶部と、
前記車両の位置情報及び/又は経路情報を受信する車両情報受信部と、
前記位置情報及び/又は前記経路情報に基づいて前記地域別特定情報から該当する前記地域区分の地域別閾値データを抽出する地域別閾値データ抽出部と、
前記地域別特定情報及び前記地域別閾値データを含むナビ補助データを作成するナビ補助データ作成部と、
前記ナビ補助データを前記車両に送信する送信部と、を備えるサーバ。
【請求項3】
前記特定情報は、気象情報である、請求項1又は2に記載のサーバ。
【請求項4】
前記車両が通信部を介して前記サーバに接続し、前記サーバに前記ナビ補助データの配信要求を行うことに応じて、
前記サーバのナビ情報受信部は、前記車両からの前記配信要求を受信し、
前記ナビ補助データ作成部が作成した前記ナビ補助データを前記送信部により送信する、請求項1から3のいずれかに記載のサーバ。
【請求項5】
自車の現在位置を特定可能な位置特定部と、
サーバと通信を行う通信部と、を備え、
自車の行き先に対する経路を探索し、地図データを表示部に表示して経路誘導を行う車載ナビゲーション装置であって、
前記サーバが送信し、前記通信部が受信したナビ補助データを記憶するサーバ情報記憶部と、
前記ナビ補助データは、警告の要否を判断するための地域区分毎の地域別閾値データ及び地域区分毎の地域別特定情報を含み、
前記サーバ情報記憶部に記憶した前記地域別閾値データ及び前記地域別特定情報に基づいて、前記警告の要否を判断する警告要否判断部と、
前記警告要否判断部の判断に応じて、警告シンボルを表示するシンボル表示制御部及び/又は前記警告を音声出力する音声出力部と、を備える車載ナビゲーション装置。
【請求項6】
自車の現在位置を特定可能な位置特定部と、
サーバと通信を行う通信部と、を備え、
自車の行き先に対する経路を探索し、地図データを表示部に表示して経路誘導を行う車載ナビゲーション装置であって、
前記サーバが送信し、前記通信部が受信したナビ補助データを記憶するサーバ情報記憶部と、
前記ナビ補助データは、前記サーバが警告の要否を判断した警告要否情報及び地域区分毎の地域別特定情報を含み、
前記サーバ情報記憶部に記憶した、前記警告要否情報に基づいて、警告シンボルを表示するシンボル表示制御部及び/又は前記警告を音声出力する音声出力部と、を備える車載ナビゲーション装置。
【請求項7】
前記地域別特定情報は、地域区分毎の気象情報である、請求項5又は6に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項8】
自車の現在位置を特定可能な位置特定部と、
サーバと通信を行う通信部と、を備え、
自車の行き先に対する経路を探索し、地図データを表示部に表示して経路誘導を行う車両であって、
前記サーバが送信し、前記通信部が受信したナビ補助データを記憶するサーバ情報記憶部と、
前記ナビ補助データは、警告の要否を判断するための地域区分毎の地域別閾値データと、地域区分毎の地域別特定情報と、を含み、
前記サーバ情報記憶部に記憶した前記地域別閾値データ及び前記地域別特定情報に基づいて、前記警告の要否を判断する警告要否判断部と、
前記警告要否判断部の判断に応じて、警告シンボルを表示するシンボル表示制御部及び/又は前記警告を音声出力する音声出力部と、を備える車両。
【請求項9】
自車の現在位置を特定可能な位置特定部と、
サーバと通信を行う通信部と、を備え、
自車の行き先に対する経路を探索し、地図データを表示部に表示して経路誘導を行う車両であって、
前記サーバが送信し、前記通信部が受信したナビ補助データを記憶するサーバ情報記憶部と、
前記ナビ補助データは、前記サーバが警告の要否を判断した警告要否情報及び地域区分毎の地域別特定情報を含み、
前記サーバ情報記憶部に記憶した、前記警告要否情報に基づいて、警告シンボルを表示するシンボル表示制御部及び/又は前記警告を音声出力する音声出力部と、を備える車両。
【請求項10】
前記地域別特定情報は、地域区分毎の気象情報である、請求項8又は9に記載の車両。
【請求項11】
サーバと、車両と、が通信可能な特定情報配信システムであって、
前記サーバは、
特定情報を記憶する特定情報記憶部と、
前記特定情報と地域区分とを関連付けた地域別特定情報を記憶する地域別特定情報記憶部と、
前記車両の位置情報及び/又は経路情報を受信する車両情報受信部と、
前記位置情報及び/又は前記経路情報に基づいて前記地域別特定情報から該当する前記地域区分の地域別閾値データを抽出する地域別閾値データ抽出部と、
前記地域別閾値データ及び前記特定情報から、警告の要否を判断する警告要否判断部と、
前記警告要否判断部が判断した警告要否情報及び前記地域別特定情報を含むナビ補助データを作成するナビ補助データ作成部と、
前記ナビ補助データを前記車両に送信する送信部と、を備え、
前記車両は、
自車の現在位置を特定可能な位置特定部と、
前記サーバと通信を行う通信部と、
前記サーバから受信した前記ナビ補助データを記憶するサーバ情報記憶部と、
前記サーバ情報記憶部に記憶した、前記警告要否情報に基づいて、警告シンボルを表示するシンボル表示制御部及び/又は前記警告を音声出力する音声出力部と、を備える特定情報配信システム。
【請求項12】
サーバと、車両と、が通信可能な特定情報配信システムであって、
前記サーバは、
特定情報を記憶する特定情報記憶部と、
前記特定情報と地域区分とを関連付けた地域別特定情報を記憶する地域別特定情報記憶部と、
前記車両の位置情報及び/又は経路情報を受信する車両情報受信部と、
前記位置情報及び/又は前記経路情報に基づいて前記地域別特定情報から該当する前記地域区分の地域別閾値データを抽出する地域別閾値データ抽出部と、
前記地域別特定情報及び前記地域別閾値データを含むナビ補助データを作成するナビ補助データ作成部と、
前記ナビ補助データを前記車両に送信する送信部と、を備え、
前記車両は、
自車の現在位置を特定可能な位置特定部と、
前記サーバと通信を行う通信部と、
前記サーバから受信した前記ナビ補助データを記憶するサーバ情報記憶部と、
前記サーバ情報記憶部に記憶した前記地域別閾値データ及び前記地域別特定情報に基づいて、警告の要否を判断する警告要否判断部と、
前記警告要否判断部の判断に応じて、警告シンボルを表示するシンボル表示制御部及び/又は前記警告を音声出力する音声出力部と、を備える特定情報配信システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−101418(P2007−101418A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−292932(P2005−292932)
【出願日】平成17年10月5日(2005.10.5)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】