説明

シロキサンを含む硬化性材料

【課題】ガラス転移温度高、低制御、透明、接着性を少なくとも一つ付与する懸垂部分を含み、シロキサンと反応して新規共有結合を形成し得る反応性部分を含む材料の提供。
【解決手段】炭素−炭素二重結合とシロキサン部分とを含むモノマーと、炭素−炭素二重結合と、得られたポリマーに反応性を与える部分を含むモノマーとからポリマーを製造する。シロキサン部分は、透過性を与え;反応性は、エポキシ、オキセタン、等を含むモノマーから得られる。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の分野
【0002】
本発明は、シロキサンと、反応して新規共有結合を形成し得る反応性部分とを含む材料に関する。
【0003】
発明の背景
【0004】
大量生産品の製造では、接着剤及びコーティングは、物品の一面以上または物品の基板、及び後で仕上げ段階のために保留してある物品または基板に適用することができる。通常、接着剤またはコーティングは、固体樹脂と溶媒から、または十分に粘稠な液体樹脂から製造したペースト状である。出発物質が固体と溶媒とのブレンドであるとき、基板または物品に適用後、材料を加熱して溶媒を蒸発させると、通常、未硬化であるが固化した接着剤またはコーティング材料が残る。出発物質が液体または半液体であるとき、物品または基板上にニート状で配分して、加熱または照射して固体状態に部分的に硬化させる。この製造段階で熱または照射によって達成される溶媒の蒸発または部分的な硬化を「B-ステージ処理」、その接着剤またはコーティングを「B-ステージ処理可能」という。
【0005】
B-ステージ処理済み材料(B-staged material)は、うまく貯蔵するには粘着すぎることがある。粘着性は、通常、低分子量ポリマーによって生じ、高分子量ポリマーを使用することによって矯正することができる。B-ステージ処理済み材料は、水分を吸収する傾向もある。高温では、吸収した水分は直ちに蒸発するだろうが、蒸気が材料の外へ拡散するよりも早くこの水分の蒸発が起きると、空隙や泡ができることがある。これらは、接着剤やコーティングが失敗するもととなることがある。透過性(permeability)の高いポリマーを使用することによって、空隙形成を減らすことができる。粘着性が低いことと、空隙形成が少ないこととの組み合わせの必要条件は、高い透過性を備えた高分子量ポリマーでかなえることができる。高分子量ポリマーを使用して粘着性及び空隙形成を矯正すると、高粘度のため、処理はもっと困難になるだろう。そして、材料の印刷性(printability)、流動性及び湿潤性(wet-out)が損なわれる。従って、空隙も、粘着性も、不都合な高粘度も生じさせない材料に対する需要がある。
【0006】
発明の概要
【0007】
本発明は、主鎖と、少なくとも一つのシロキサン部分と、反応して新しい共有結合を形成し得る少なくとも一つの反応性部分とからの懸垂部分とを含むポリマーである。このポリマーは、少なくとも一つの炭素−炭素二重結合と少なくとも一つの一つのシロキサン部分とを含む一種以上のモノマーと、少なくとも一つの炭素−炭素二重結合と、反応して新しい共有結合を形成し得る少なくとも一つの反応性部分とを含む一種以上のモノマーとの反応によって製造する。さらなる態様において、ポリマー主鎖は、低いガラス転移温度(Tg)、高いガラス転移温度、接着性、透過性または、これらの特性の任意の組み合わせを付与する一種以上の部分を含む。この部分は、ポリマー主鎖内にランダムに、且つ重合で使用される官能基を含むモノマー量を変動させることによって当業者によって理解されるようにあるレベルで存在する。これらの材料はB-ステージ処理することができる。
【0008】
主鎖と懸垂官能基とを結合している有機部分とポリマーの主鎖の構造及び組成は、ポリマーを合成するのに使用するモノマーに依存する。通常、モノマーは、炭素−炭素二重結合と、上記特性の一つ以上を付与するための官能基とを含む。種々のモノマー由来の炭素−炭素二重結合は反応してポリマー主鎖を形成する。(i)透過性、(ii)低いガラス転移温度(Tg)、(iii)高いガラス転移温度、(iv)新しい共有結合を形成する反応性、及び(v)接着性という特性を付与する官能基は、初期重合反応でこれらが反応しないように選択すべきである。炭素−炭素二重結合を含む好適なモノマーとしては、アクリレート、メタクリレート、フマレート、マレエート、マレイミド、ビニルエーテル、アリルエーテル、プロパルギルエーテル、アクリルアミド、スチレン、及びシンナミル化合物が挙げられるが、これらに限定されない。炭素−炭素二重結合を含むそのような化合物はさらに、所望の特性を付与するための官能基をさらに含む。
【0009】
高透過性という特性は、重合混合物へのシロキサンモノマーの反応によって得られる。シロキサンをポリマーに添加すると、ポリマーは、シロキサンを含まない同様のポリマーと比較して、空隙形成が低下し、B-ステージ処理後の粘着性が減少する。
【0010】
ポリマーの硬化事象が、ポリマー自体を製造するモノマーの初期重合とは別個に起きるように、本ポリマーを製造することができる。これは重合技術を使用することにより、または炭素−炭素二重結合とは別に、熱若しくは照射によって硬化可能な反応性官能基を含むモノマー中で反応させることによって実施する。ポリマーは低い粘度を有し、これは、製造および配分の間のプロセス要求条件と、基板に適用する間のプリント要求条件により、B-ステージ処理可能な接着剤に望ましい。有機溶媒及び/または他の樹脂中で、および促進剤及び添加剤と混合または溶解することによって処理することができる。もう一つの態様において、本発明は、上記のごときポリマーと、場合により一種以上の他の硬化性樹脂と、場合により一種以上の硬化剤と、場合により一種以上の充填材を含む硬化性組成物である。
【0011】
もう一つの態様において、本発明は、上記定義のポリマーを含む硬化性組成物またはポリマーをその上に付着させた物品である。もう一つの態様において、本発明は、本明細書に記載のポリマーを含む硬化性組成物またはポリマーをその上に付着させた物品であり、このポリマーまたは組成物はB-ステージ処理するために加熱または照射されている。
【0012】
もう一つの態様において、本発明は、本明細書に記載のポリマーを含む硬化性組成物またはポリマーをその上に付着させた、半導体ウエハ若しくはチップ、または半導体ウエハ若しくはチップ用の基板である。もう一つの態様において、本発明は、本明細書に記載のポリマーを含む硬化性組成物またはポリマーをその上に付着させた、半導体ウエハ若しくはチップ、または半導体ウエハ若しくはチップ用の基板であり、前記ポリマーまたは組成物はB-ステージ処理するために加熱または照射されている、半導体ウエハ若しくはチップ用基板、または半導体ウエハ若しくはチップである。
【0013】
もう一つの態様において、本発明は、本明細書に記載のポリマーを含む硬化性組成物またはポリマーをその上付着させた、半導体パッケージまたはアセンブリである。もう一つの態様において、本発明は、本明細書に記載のポリマーを含む硬化性組成物またはポリマーをその上付着させた、半導体パッケージまたはアセンブリであり、前記ポリマーまたは組成物はB-ステージ処理するために加熱または照射されている、前記半導体パッケージまたはアセンブリである。
【0014】
発明の詳細な説明
【0015】
本発明のポリマー材料は、上記列記の特性を持つモノマーの反応から製造する。ポリマーの組成または主鎖構造は重要ではなく、重合混合物に対して選択した具体的なモノマーに依存する。低Tg、高Tg、反応性、透過性及び接着性の官能基の正確なレベルは重要ではなく、ポリマー製造の際にモノマー混合物に添加する、その官能基を含むモノマー量によって当業者が調整することができる。これらのポリマー材料はエラストマーであってもよい。
【0016】
高透過性(high permeability property)は、シロキサン官能基と、少なくとも一つの炭素−炭素二重結合を含む一種以上のシロキサンモノマーによって得られる。これらのモノマーは、0.01〜97重量%の範囲で得られたポリマー中に存在する。典型的なモノマーとしては、
【化1】

及び
【化2】

{式中、nは1〜100の整数である}及びこれらの両方からなる群が挙げられるが、これらに限定されない。
【0017】
透過率(permeability)は、材料の中の透過物(permant)の移動として定義される。本発明において、透過率はポリマー材料内の水分子の移動をさす。材料の透過率は、
【化3】

として定義される、透過率係数(permeability coefficient:P)で表す。透過係数(permeation coefficient)の方が簡単に測定されるので、こちらを使用することが多い。
【化4】

この等式において、「フィルム」は、B-ステージ処理済み材料または硬化材料のいずれかをさす。透過率係数(P)に透過係数を関係付けるためには、温度、圧力及び相対湿度を記録し一定に維持しなければならない。同じ相対湿度、温度及び圧力において全ての測定を実施することによって、種々の材料の透過係数(permeation coefficient)を比較することができ、材料の個々の透過率と関連させる。本明細書の実施例において、透過係数は透過率を比較するのに使用する。
【0018】
得られるポリマーに高Tg(約0℃を超える)を付与するモノマーとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、酢酸ビニル、メチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、ビニルピロリドン、ビニルホルムアミド、アクリロニトリル、置換アクリルアミドまたはメタクリルアミド及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0019】
得られるポリマーに低Tg(約0℃未満)を付与するモノマーとしては、これらに限定されないが、アルキル基に約18個以下の炭素原子、好ましくはアルキル基に約4〜約10個の炭素原子を持つアルキルアクリレートからなる群が挙げられ、n-ブチルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、その異性体及びその組み合わせが挙げられる。
【0020】
ポリマーに反応性(硬化性)機能を付与するモノマーとしては、反応性炭素−炭素二重結合と、炭素−炭素二重結合以外に硬化性官能基の両方をもつ任意のものが挙げられる。他の官能基としては、エポキシ、オキセタン、オキサゾリン、ベンゾオキサジンまたはエピスルフィド官能基が挙げられるが、これらに限定されない。代表的な化合物としては、
【化5】

【化6】

からなる群が挙げられるが、これらに限定されない。これらの化合物の合成法は、例えば、米国特許第6,441,121号、同第6,706,835号、同第6,953,862号、同第6,753,434号、同第6,982,338号、及び米国特許公開第2004/0225074A1号に開示されている。
【0021】
ポリマーに接着性を付与するモノマーとしては、
【化7】

からなる群と、一般構造:
【化8】

{式中、Rはアルキルまたはアリールであり、R1は水素、アルキルまたはアリールであり;Xは有機部分である}をもつ化合物が挙げられるが、これらに限定されない。代表的な化合物は、
【化9】

である。これらの化合物の合成法は、例えば米国特許第6,441,213号に知見することができる。接着性を促進するための追加のモノマーとしては、以下のものが挙げられる:
【化10】

【0022】
特定の機能を提供するモノマーに加えて、追加の官能基をもたずに反応性炭素−炭素二重結合を含む他の反応性モノマーを重合混合物に添加することができる。代表的な反応性モノマーとしては、アクリレート、マレエート、フマレート、マレイミド、アクリルアミド、スチレン、シンナミル、ビニルエーテル、アリルエーテル及びプロパルギルエーテル化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0023】
アクリルモノマーとしては、3〜5個の炭素原子をもつアルファ、ベータ-不飽和モノ-及びジカルボン酸、アルキル基が4〜20個の炭素原子、好ましくは4〜8個の炭素原子を含むアクリル酸及びメタクリル酸のアルキルエステル、例えばn-エチルアクリレート、n-ブチルアクリレート、n-ペンチルアクリレートn,ヘキシルアクリレート、n-ヘプチルアクリレート、n-オクチルアクリレート、n-ノニルアクリレート、フェニルメタクリレート及び、2-エチルヘキシルアクリレートなどの対応する分岐異性体からなる群から選択されるアクリレートエステルモノマーが挙げられるが、これらに限定されない。
【0024】
さらに、アクリル酸またはメタクリル酸の官能基化(functionalized)アルキルエステルを使用することができる。代表的な官能性モノマーとしては、ベータ-カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエトキシ(メタ)-アクリレート、メトキシポリエトキシ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノネオペンチル(メタ)アクリレート、N-アクリロイルサルコシンメチルエステル、フェニルチオエチル(メタ)アクリレート、2-シアノエチルアクリレート、プロパルギルアクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、メタクリル化ポリスチレンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0025】
ビニルモノマーは、アクリルモノマーと組み合わせて使用することができ、ビニルエステル、ビニルエーテル、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、ビニルピロリジノン、マレイミド、フマレート、マレエート、イタコネート、イタコンイミド、ナジミド(nadimide)、及びエチレン性不飽和炭化水素のニトリルからなる群から選択されるビニルモノマーが挙げられる。好適な具体的なビニルモノマーとしては、酢酸ビニル、アクリルアミド、t-オクチルアクリルアミド、アクリル酸、ビニルエチルエーテル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、無水マレイン酸、スチレン、ビニルピロリドン、及びビニルホルムアミドが挙げられるが、これらに限定されない。
【0026】
ポリマーを製造する具体的な成分の正確な相対量は、所望の最終特性に依存し、必要以上に実験をすることなく当業者の通常の知識の範囲内である。ポリマーの製造は、溶液、エマルションまたはバルク重合手順を使用して、フリーラジカル、アニオン及びカチオン法などの公知の重合手順を使用して実施することができる。ポリマーは、溶媒除去、ラテックスの凝固またはニートのポリマーを溶融処理することによって材料に形成する。代表的なプロセスは、本明細書の実施例に開示する。
【0027】
ポリマーは、一種以上の他の硬化性樹脂、一種以上の硬化剤または一種以上の充填材またはこれらの任意の組み合わせをさらに含む、硬化性組成物中の成分として使用することができる。本組成物は、好適な製造及び使用性能を与えるように、接着促進剤、フラクシング剤(fluxing agent)、消泡剤、及び溶媒などの当業者によって選択される追加の添加剤も含むことができる。
【0028】
本組成物に好適な樹脂としては、エポキシ、ポリアミド、フェノキシ、ポリベンゾオキサジン、アクリレート、シアネートエステル、ビスマレイミド、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ベンゾオキサジン、ビニルエーテル、シリコーン処理オレフィン(siliconized olefin)、ポリオレフィン、ポリベンゾオキシゾール、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリ(塩化ビニル)、ポリイソブチレン、ポリアクリロニトリル、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(2-ビニルピリジン)、シス-1,4-ポリイソプレン、3,4-ポリクロロプレン、ビニルコポリマー、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチレングリコール)、ポリホルムアルデヒド、ポリアセトアルデヒド、ポリ(b-プロピオラクトン)、ポリ(10-デカノエート)、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリカプロラクタム、ポリ(11-ウンデカノアミド)、ポリ(m-フェニレン-テレフタルアミド)、ポリ(テトラメチレン-m-ベンゼンスルホンアミド)、ポリエステルポリアクリレート、ポリ(フェニレンオキシド)、ポリ(フェニレンスルフィド)、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルイミド、フッ素化ポリイミド、ポリイミドシロキサン、ポリイソインドロ-キナゾリンジオン、ポリチオエーテルイミド、ポリフェニルキノキサリン、ポリキニキサロン、イミド-アリールエーテルフェニルキノキサリンコポリマー、ポリキノキサリン、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリノルボルネン、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリシラン、パリーレン(parylene)、ベンゾシクロブテン、ヒドロキシ(ベンゾオキサゾール)コポリマー、ポリ(シルアリーレンシロキサン)及びポリベンゾイミダゾールが挙げられるが、これらに限定されない。
【0029】
好適なシアネートエステルとしては、一般構造:
【化11】

{式中、nは1以上であり、Xは炭化水素基である}をもつものが挙げられる。代表的なX部分(entity)としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールE、ビスフェノールO、フェノール若しくはクレゾールノボラック、ジシクロペンタジエン、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエーテル、またはポリエステルが挙げられるが、これらに限定されない。市販のシアネートエステル材料としては、AroCy L-10、AroCy XU366、AroCy XU371、AroCy XU378、XU71787.02L、及びXU71787.07L(Huntsman LLC製);Primaset PT30、Primaset PT30 S75、Primaset PT60、Primaset PT60S、Primaset BADCY、Primaset DA230S、Primaset MthylCy及びPrimaset LECY(Lonza Group Limited製);2-アリルフェノールシアネートエステル、4-メトキシフェノールシアネートエステル、2,2-ビス(4-シアナトフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、ビスフェノールAシアネートエステル、ジアリルビスフェノールAシアネートエステル、4-フェニルフェノールシアネートエステル、1,1,1-トリス(4-シアナトフェニル)エタン、4-クミルフェノールシアネートエステル、1,1-ビス(4-シアナト-フェニル)エタン、2,2,3,4,4,5,5,6,6,7,7-ドデカフルオロオクタンジオールジシアネートエステル及び4,4’-ビスフェノールシアネートエステル(Oakwood Products, Inc製)が挙げられる。
【0030】
好適なエポキシ樹脂としてはビスフェノール、ナフタレン及び脂肪族型エポキシが挙げられる。市販の材料としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂(Epiclon 830LVP、830CRP、835LV、850CRP:Dainippon Ink&Chemicals, Inc製);ナフタレン型エポキシ(Epiclon HP4032:Dainippon Ink&Chemicals, Inc製);脂肪族エポキシ樹脂(Araldite CY179、184、192、175、179:Ciba Speciality Chemicals製)、(Epoxy 1234、249、206:Dow製);及び(EHPE-3150:Daicel Chemical Industries,Ltd.)が挙げられる。他の好適なエポキシ樹脂としては、脂環式エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシノボラック樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂及びジシクロペンタジエンフェノール型フェノール樹脂が挙げられる。
【0031】
好適なマレイミド樹脂としては、一般構造:
【化12】

{式中、nは1〜3であり、X1は脂肪族基または芳香族基である}をもつものが挙げられる。X1部分としては、ポリ(ブタジエン)、ポリ(カーボネート)、ポリ(ウレタン)、ポリ(エーテル)、ポリ(エステル)、単純炭化水素及び、カルボニル、カルボキシル、エステル、アミド、カルバメート、ウレア若しくはエーテルなどの官能基を含む炭化水素が挙げられる。これらのタイプの樹脂は市販されており、Dainippon Ink and Chemical, Inc.より得ることができる。
【0032】
追加の好適なマレイミド樹脂としては、固体芳香族ビスマレイミド樹脂、特に構造:
【化13】

{式中、Qは芳香族基であり、代表的な芳香族基としては、
【化14】

【化15】

が挙げられる}をもつものが挙げられるが,これらに限定されない。これらのQ橋架基をもつマレイミド樹脂は市販されており、Sartomer(USA)またはHOS-Technic GmbH(オーストリア)から入手することができる。
【0033】
他の好適なマレイミド樹脂としては、以下のもの:
【化16】

{式中、C36は36個の炭素原子の(環式部分を持っていてもよい)直鎖または分岐鎖炭化水素鎖を表す}
【化17】

が挙げられる。
【0034】
好適なアクリレート及びメタクリレート樹脂としては,一般構造:
【化18】

{式中、nは1〜6であり、R1は-Hまたは-CH3であり、X2は芳香族または脂肪族基である}をもつものが挙げられる。代表的なX2部分としては、ポリ(ブタジエン)、ポリ(カーボネート)、ポリ(ウレタン)、ポリ(エーテル)、ポリ(エステル)、単純な炭化水素及び、カルボニル、カルボキシル、アミド、カルバメート、ウレアまたはエーテルなどの官能基を含む単純な炭化水素が挙げられる。市販の材料としては,ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n-ラウリル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、n-ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2-フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ノニルフェノールポリプロポキシレート(メタ)アクリレート、及びポリペントオキシレートテトラヒドロフルフリルアクリレート(Koeisha Chemical Co.,LTD製);ポリブタジエンウレタンジメタクリレート(CN302、NTX6513)及びポリブタジエンジメタクリレート(CN301、NTX6039、PRO6270)Srtomer Company,Inc.製;ポリカーボネートウレタンジアクリレート(ArtResin UN 9200A)、Negami Chemical Industries Co.,LTD製;アクリル化脂肪族ウレタンオリゴマー(Ebecryl 230、264、265、270、284、4830、4833、4834、4835、4866、4881、4883、8402、8800-20R、8803、8804)Radcure Specialites,Inc製;ポリエステルアクリレートオリゴマー(Ebecryl 657、770、810、830、1657、1810、1830)Radcure Specialites,Inc製;及びエポキシアクリレート樹脂(CN104、111、112、115、116、117、118、119、120、124、136)Sartomer Company,Inc製が挙げられる。一態様において,アクリレート樹脂は、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、アクリレート官能基をもつポリ(ブタジエン)及びメタクリレート官能基をもつポリ(ブタジエン)からなる群から選択される。
【0035】
好適なビニルエーテル樹脂は、ビニルエーテル官能基を含む任意のものであり、ポリ(ブタジエン)、ポリ(カーボネート)、ポリ(ウレタン)、ポリ(エーテル)、ポリ(エステル)、単純な炭化水素、及びカルボニル、カルボキシル、アミド、カルバメート、ウレアまたはエーテルなどの官能基を含む単純な炭化水素が挙げられる。市販の樹脂としては、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、及びブタンジオールジビニルエーテル(International Speciality Products:ISP製);Vectomer 4010、4020、4030、4040、4051、4210、4220、4230、4060、5015(Sigma-Aldrich Inc.製)が挙げられる。
【0036】
硬化剤は,触媒、促進剤、開始剤またはこれらの任意の組み合わせであってもよい。好適な硬化剤の選択は,当業者の知識の範囲内である。組成物中に使用する実際の樹脂または樹脂の組み合わせに依存して、硬化剤は以下の:アミン、トリアジン、金属塩、芳香族ヒドロキシル化合物の一種以上であってもよいが、これらに限定されない。硬化剤の例としては、イミダゾール、たとえば2-メチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-エチル4-メチル-イミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-プロピル-2-メチルイミダゾール、1-シアノ-エチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-グアナミノエチル-2-メチルイミダゾール及び、イミダゾールとトリメリット酸の付加物;三級アミン、たとえばN,N-ジメチルベンジルアミン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジメチル-トルイジン、N,N-ジメチル-p-アニシジン、p-ハロゲノ-N,N-ジメチルアニリン、2-N-エチルアニリノエタノール、トリ-n-ブチルアミン、ピリジン、キノリン、N-メチルモルホリン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルブタンジアミン、N-メチルピペリジン;フェノール、たとえばフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、フェノールノボラック及びフロログルシン;有機金属塩、たとえばナフテン酸鉛、ステアリン酸鉛、ナフテン酸亜鉛、亜鉛オクトレート(zinc octolate)、オレイン酸スズ、ジブチルスズマレエート、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸コバルト及びアセチルアセトン鉄;他の金属化合物、たとえば金属アセトアセトネート、金属オクトエート、金属アセテート、ハロゲン化金属、金属イミダゾール錯体、Co(II)(アセトアセトネート)、Cu(II)(アセトアセトネート)、Mn(II)(アセトアセトネート)、Ti(アセトアセトネート)、及びFe(II)(アセトアセトネート);アミン錯体;無機金属塩、たとえば塩化第二スズ、塩化亜鉛及び塩化アルミニウム;過酸化物、たとえば過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化オクタノイル、ブチルパーオクトエート、過酸化ジクミル、過酸化アセチル、パラ-クロロベンゾイルペルオキシド及びジ-t-ブチルジパーフタレート;酸無水物、たとえば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ラウリン酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水ヘキサヒドロフタル酸;無水ヘキサヒドロピロメリット酸;無水ヘキサヒドロトリメリット酸;アゾ化合物、たとえばアゾイソブチロニトリル、2,2’-アゾビスプロパン、m,m’-アゾキシスチレン、ヒドロゾン;アジピン酸ジヒドラジド、ジアリルメラミン、ジアミノマルコンニトリル(diamino malconnitrile)及びBF3-アミン錯体、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0037】
硬化剤は、ラジカルまたはイオン硬化剤が選択されるか否かに依存して、フリーラジカル開始剤またはイオン開始剤(カチオン若しくはアニオン)であってもよく、有効量で配合する。フリーラジカル開始剤に関しては、通常、有効量は有機化合物(全ての充填材を除外)の約0.1〜10重量パーセントである。好ましいフリーラジカル開始剤としては、過酸化物、たとえばブチルパーオクトエート及びジクミルペルオキシド、及びアゾ化合物、たとえば2,2’-アゾビス(2-メチル-プロパンニトリル)及び2,2’-アゾビス(2-メチル-ブタンニトリル)が挙げられる。イオン硬化剤または開始剤に関しては、有効量は、有機化合物(全ての充填材をのぞく)の0.1〜10重量パーセントである。好ましいカチオン硬化剤としては、ジシアンジアミド、フェノールノボラック、アジピン酸ジヒドラジド、ジアリルメラミン、ジアミノマルコンニトリル、BF3-アミン錯体、アミン塩及び変性イミダゾール化合物が挙げられる。
【0038】
場合により、1より多い硬化型を使用するのが望ましい。たとえばカチオンとフリーラジカル開始の両方が望ましく、その場合、フリーラジカル硬化とイオン硬化樹脂を組成物で使用することができる。そのような組成物を使用することによってUV照射によってカチオン開始剤で開始し、後の処理段階で加熱することによってフリーラジカル開始剤によって硬化プロセスを完了することができる。
【0039】
場合により、硬化速度は、シアネートエステル系で硬化促進剤を使用することによって最適化することができる。硬化促進剤としては、金属ナフテネート、金属アセチルアセトネート(キレート)、金属オクトエート、金属アセテート、ハロゲン化金属、金属イミダゾール錯体、金属アミン錯体、トリフェニルホスフィン、アルキル-置換イミダゾール、イミダゾリウム塩及びオニウムボレート(onium borate)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0040】
硬化段階を使用する際、選択した特定の樹脂構造と硬化剤に依存して、硬化温度は、通常80℃〜250℃であり、硬化は、数秒〜120分で実施する。各組成に関する時間及び温度硬化プロフィールは変動し、特定の工業的製造プロセスに合った硬化プロフィールを提供するために種々の組成を設計することができる。
【0041】
用途によっては、一種以上の充填材若しくはスペーサー、またはその両方を硬化性組成物に添加し、通常、優れたレオロジー特性、応力解消及びボンドライン(bondline)制御のために添加する。好適な非導電性充填材の例としては、アルミナ、水酸化アルミニウム、シリカ、バーミキュライト、マイカ、珪灰石、炭酸カルシウム、チタニア、砂、ガラス、硫酸バリウム、ジルコニウム、カーボンブラック、有機充填材、及び有機ポリマー、たとえばこれらに限定されないが、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、塩化ビニリデン及び塩化ビニルなどのハロゲン化エチレンポリマーが挙げられる。好適な導電性充填材としては、カーボンブラック、グラファイト、金、銀、銅、プラチナ、パラジウム、ニッケル、アルミニウム、シリコンカーバイド、窒化硼素、ダイアモンド及びアルミナが挙げられる。充填材またはスペーサー(スペーサーは、通常より均一なサイズの大きな粒径である)として使用するか否かに依存して、ナノサイズ〜数mmを変動する任意の好適なサイズであってよい。任意の特定の最終用途に関するそのようなサイズ選択は、当業者の範囲内である。充填材は、選択した最終用途に合うように当業者によって決定された任意の量で配合することができる。
【0042】
これらのポリマーは、当業者によって所望の目的及びレベルで官能基をもつように調整することができるので、広範な用途をもつ。これらは例えば、コーティング、ペイント、複合体、封入剤、接着剤、電子及びマイクロエレクトロニクス用途、そして実際に、エラストマーポリマー、例えばカルボキシ-末端化ブチルニトリルゴム(CTBN)、または超分岐樹脂状高分子を使用する任意の用途で使用することができる。これらは粘着性を低下させるために低Tg及び高分子量を持つように設計することができ;粘着性が低下するのを最小化するために;UV硬化可能とするために;選択的な透過性を持たせるために分子量分布を制御したりすることができる。これらは、ブロックポリマーを製造するために制御したフリーラジカル重合法を使用して製造することができるので、モルフォロジーや相挙動を制御して、強化効率を促進することができる。
【0043】
これらのポリマーは、他の多くの材料、たとえばシアネートエステル、他のシロキサンポリマー、エポキシとアクリレートとのブレンド、エポキシとマレイミドとのブレンド、長時間、150℃を超える操作温度または、組成物を強化させるためにエポキシを現在使用しているような任意の用途に対処しなければならない柔軟な材料での熱安定性を(粘度を増加させずに)強化または高めたりすることができる。これらの材料は、Tgが熱劣化によりシフトしないように、すなわち優れた熱衝撃安定性(thermal shock stability)のTg安定性を提供するモノマーを設計することもできる。
【0044】
これらのポリマーは、特に半導体パッケージング業界でのダイ取付用接着剤としてエレクトロニクスデバイス構造で有用である。というのも、これらは熱安定性であり、過度に粘度を高めることなく導電性充填材で充填することができるからである。これらの追加の用途としては、ノーフロー(no-flow)及びキャピラリーアンダーフィル(capillary underfill)(優れた透過率及び低粘度);導電性充填材を含んだヒートシンク取付(heat sink attach);ウエハ背面コーティング;たとえば懸垂フルオロポリマーを使用する、または飽和オリゴマーエラストマーエチレン/ブチレンハイブリッド液体マクロマーを使用することによる低い表面エネルギー用途;蓋シール(lid seal);ミクロ封入剤;スピンコート可能なコーティング;エポキシシロキサンコポリマー及びエポキシのブレンド用の相溶化剤;金属基板用の接着促進剤;アンテナを印刷するためのような高い充填量の導電性充填材の組成物;インクまたはコーティング用バインダー;受動素子用の端子コーティング;接着剤ブリード防止剤(anti-bleed agent);感光性接着剤(imageable adhesive)、たとえばネガ色調フォトレジスト;及び電位差計用などの耐摩耗性コーティングが挙げられる。
【実施例】
【0045】
実施例1〜10は、一般構造:
【0046】
【化19】

のポリマー材料の製造について記載する。実施例2は、比較のアクリルエラストマー(すなわちe=0%)の製造について記載する。実施例4〜6は、種々の溶媒におけるポリマーの製造について記載する。実施例7〜10は、種々の分子量分布のポリマーの製造について記載する。実施例11〜12は、種々の量のシロキサンモノマー(すなわちe=5.0%及び2.5%)のポリマーの製造について記載する。実施例13〜14は、種々のシロキサンモノマー(すなわちe=5.0%及び2.5%)を使用し、エチルアクリレートを使用しない(すなわちb=0%)、ポリマーの製造について記載する。実施例15〜18は、種々の量のグリシジルメタクリレート(すなわちc=20%、15%、5%及び2.5%)でエチルアクリレートを使用しない(すなわちb=0%)、シロキサンモノマーの製造について記載する。
【0047】
実施例1:ポリマーの製造及び物理的特性
ブチルアクリレート(BA、30g)、エチルアクリレート(EA、30g)、グリシジルメタクリレート(GMA、10g)、アクリロニトリル(AN、20g)、3-(トリス(トリメチルシリルオキシ)シリル)-プロピルメタクリレート(TMPS、10g)、及びトルエン(100g)のモノマー混合物を、温度計、コンデンサ、オーバーヘッドスターラー、添加漏斗及び窒素入口/出口を備えた1L−四つ首丸底フラスコに充填した。この混合物を窒素で30分間パージし、ついで2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)(AIBN、0.020g)をフリーラジカル開始剤としてフラスコに充填し、油浴中で80℃に加熱し、その温度で20時間保持した。トルエンを除去すると、ニートポリマー44.9gが得られ、次いでこれをカルビトールアセテート(carbitol acetate)50gに溶解した。ついでこの混合物をメタノール200mL部分で3回洗浄し、真空オーブン中、80℃で一晩乾燥すると、無色ゴム状物(20.29g)が得られた。
【0048】
MwはGPCにより147,823g/molであることが判明した。多分散性は約1.7であった。固体含有量は約35%であった。粘度は50℃で4164cPであった。
【0049】
実施例2、比較例:アクリルエラストマーの製造と物理的特性
ブチルアクリレート(BA、60g)、エチルアクリレート(EA、60g)、グリシジルメタクリレート(GMA、20g)、アクリロニトリル(AN、40g)、及びトルエン(180g)のモノマー混合物を、温度計、コンデンサ、オーバーヘッドスターラー、添加漏斗及び窒素入口/出口を備えた1L−四つ首丸底フラスコに充填した。この混合物を窒素で30分間パージし、次いで2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)(AIBN、0.040g)をフリーラジカル開始剤としてフラスコに充填し、次いで油浴中で80℃に加熱し、その温度で20時間保持した。メタノール(500mL)を添加してポリマーを沈殿させ、次いでさらに2回メタノールで洗浄した(100mL)。ポリマーを真空オーブン中、80℃で一晩乾燥すると、ゴム状物11.4gが得られ、これをカルビトールアセテートに溶解すると47.65%固体であった。
【0050】
MwはGPCにより93,232g/molであることが判明した。多分散性は約1.7であった。粘度は50℃で7,796cPであり、実施例1よりもかなり高かった。
【0051】
実施例3:ポリ(n-ブチルアクリレート-コ-エチルアクリレート-コ-グリシジルメタクリレート-コ-アクリロニトリル-コ-3-(トリス(トリメチルシリオキシ)シリル)-プロピルメタクリレート)の製造及びキャラクタリゼーション
500mLのエルレンマイヤーフラスコに、n-ブチルアクリレート(nBA、87.5g)、エチルアクリレート(EA、50.1g)、グリシジルメタクリレート(GMA、25.0g)、アクリロニトリル(AN、50.0g)、3-(トリス(トリメチルシリオキシ)シリル)プロピルメタクリレート(TMPS、37.7g)及びアセトン(200.0g)を混合することによりモノマープレミックスを製造し、続いて600mL添加漏斗に移し、窒素で40分間パージした。100mL添加漏斗中で、開始剤溶液を2,2’-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)1.2662gとアセトン28.9730gとを混合して製造した。この二つの添加漏斗をクライゼン(Claisen)アダプターに据え付け、これを油浴で60℃に加熱し、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケットコンデンサと熱電対を備えた4つ首、2L丸底フラスコに接続した。このフラスコに、モノマープレミックス53mLを添加し、これを5分間、150rpmで攪拌した。これに開始剤溶液2.5mLを添加し、15分間加熱した。混合速度を300rpmにあげ、残りのモノマープレミックスと開始剤溶液をそれぞれ、2時間15分と4時間15分で2Lフラスコにともにゆっくり添加した。内容物をさらに2時間、つづいて一晩攪拌した。次いで掃去剤溶液を、アセトン19.9440g中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート1.1011gから製造した。この掃去剤溶液をゆっくりと、2時間かけて60℃のフラスコに添加し、続いてさらに2時間加熱した。保持時間終了時、変形ディーンスタークトラップをこのフラスコに取り付け、カルビトールアセテートをゆっくりと添加して取り扱いできる粘度に維持しながら、アセトンを除去した。
【0052】
表記ポリマーが、50.2%固体、透明、やや黄色のポリマー溶液(384.7g)として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=25,704g/mol、Mw=67,920g/mol及びPDI=2.64であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、−23.7℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で5243cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、36%nBA、19%EA、8%GMA、18%AN及び19%TMPS(重量%)であった。残存モノマー及び溶媒は、GCと外部標準により、1.7%nBA、0.65%EA、0.01%GMA、0.31%AN、0.01%TMPS及び4.8%アセトン(重量%)であった。
【0053】
実施例4:ポリ(n-BA-コ-EA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS)の製造及びキャラクタリゼーション
nBA(100g)、EA(50g)、GMA(25g)、AN(25g)とTMPS(50g)を混合してモノマープレミックスを製造した。モノマープレミックス(37.5g)、アセトン(25g)とAIBN(0.19g)の初期充填物を、ステンレススチールスターラー、温度計、添加漏斗及びコンデンサを備えた2L四つ首、丸底フラスコに添加した。初期充填物を攪拌しながら加熱して環流させて、15分間その温度で保持した。残りのモノマープレミックスにアセトン(15g)を添加した。開始剤溶液は、AIBN(2.4g)とアセトン(185g)とを混合して製造した。環流を維持しつつ、モノマープレミックスと開始剤溶液をそれぞれ、2時間と3時間かけてゆっくりと添加した。添加終了時、環流を維持しつつフラスコ内容物を3時間攪拌し、ついで一晩冷却した。環流しているフラスコに、掃去剤溶液(2.5gt-アミルペルオキシピバレートと25gアセトン)を2時間で添加し、攪拌しながら1時間環流を持続した。維持終了時、変形ディーンスタークトラップをこのフラスコに取り付け、カルビトールアセテートをゆっくり添加して取り扱いできる粘度に維持しつつ、アセトンを除去した。30分後、110℃でさらに留去物が出なくなるまで、蒸留を継続した。
【0054】
表記ポリマーが、透明、無色溶液(50.6%固体)で得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=38,342g/mol、Mw=109,342g/mol及びPDI=2.87であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、−6.9℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で1,228cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、42%nBA、17%EA、8%GMA、10%AN及び23%TMPS(重量%)であった。
【0055】
実施例5:ポリ(n-BA-コ-EA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS)の製造及びキャラクタリゼーション
500mLエルレンマイヤーフラスコ中で、nBA(35.1g)、EA(20.1g)、GMA(10.1g)、AN(20.1g)、TMPS(15.3g)と酢酸エチル(90.5g)を混合してモノマープレミックスを製造し、窒素で40分間パージした。開始剤ストック溶液は、AIBN1.001gと酢酸エチル20.23850gを混合して製造した。このモノマープレミックスと開始剤ストック溶液を、クライゼンアダプター中、隔壁を介して別のポンプで分配し、これを油浴で80℃に加熱し、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備えた四つ首、500mL丸底フラスコに接続した。500mL丸底フラスコに、モノマープレミックス20mLを添加し、これを5分間、300rpmで攪拌した。次いで開始剤ストック溶液1.13mLを添加し、20分間加熱した。残りのモノマープレミックスと10.77mLの開始剤ストック溶液を、500mL丸底フラスコに、それぞれ3時間20分と4時間25分でともにゆっくりと添加した。内容物をさらに4時間25分攪拌し、一晩冷却した。次いで、酢酸エチル17.1295g中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート0.8261gから製造した。この掃去剤溶液をゆっくりと、1時間で80℃でフラスコに添加し、さらに1時間加熱した。保持時間終了時、変形ディーンスタークトラップをこのフラスコに取り付け、カルビトールアセテートをゆっくり添加して取り扱いできる粘度に維持しつつ、酢酸エチルを除去した。
【0056】
表記ポリマーが、透明、やや黄色のポリマー溶液(151.4g)(52.8%固体)で得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=32,106g/mol、Mw=71,754g/mol及びPDI=2.23であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、−17.3℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で5161cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、36%nBA、18%EA、9%GMA、18%AN及び19%TMPS(重量%)であった。残存モノマー及び溶媒は、GCと外部標準により、0.06%nBA、<0.01%EA、<0.01%GMA、0.01%AN、0.01%TMPS及び0.03%酢酸エチル(重量%)であった。
【0057】
実施例6:ポリ(n-BA-コ-EA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS)の製造及びキャラクタリゼーション
nBA(100g)、EA(50g)、GMA(25g)、AN(25g)、TMPS(50g)を混合してモノマープレミックスを製造した。モノマープレミックス(37.5g)、カルビトールアセテート(25g)とAIBN(0.19g)の初期充填物を、ステンレススチールスターラー、温度計、添加漏斗及びコンデンサを備えた2L四つ首丸底フラスコに添加した。初期充填物を攪拌しながら75℃に加熱し、その温度に15分間保持した。残りのモノマープレミックスに、カルビトールアセテート(15g)を添加した。開始剤溶液は、AIBN(2.4g)とカルビトールアセテート(185g)とを混合して製造した。このモノマープレミックスと開始剤溶液とを、75℃に維持しながら、それぞれ2時間と3時間でゆっくりと添加した。添加終了時、フラスコ内容物を、75℃に維持しながら3時間攪拌し、次いで一晩冷却した。75℃でフラスコに、掃去剤溶液(2.5gのt-アミルペルオキシピバレートと25gのカルビトールアセテート)を2時間で添加して、攪拌しながら75℃で1時間加熱した。
【0058】
表記ポリマーが、透明、やや黄色の溶液(49.5%固体)で得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=13,868g/mol、Mw=58,510g/mol及びPDI=4.22であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、−11.5℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で245.8cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、41%nBA、19%EA、8%GMA、9%AN及び23%TMPS(重量%)であった。
【0059】
実施例7:ポリ(n-BA-コ-EA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS)の製造及びキャラクタリゼーション
1Lのエルレンマイヤーフラスコ中、nBA(122.5g)、EA(70.5g)、GMA(35.3g)、AN(70.2g)、TMPS(52.5g)及び酢酸エチル(316.0g)を混合してモノマープレミックスを製造し、続いて窒素を35分間パージした。開始剤ストック溶液は、AIBN2.0162gと酢酸エチル40.6161gとを混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液を、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備え、油浴で80℃に加熱した、四つ首1L丸底フラスコに接続したクライゼンアダプターの隔壁を介して別のポンプで分配した。1Lの丸底フラスコに、モノマープレミックス66.5mLを加え、300rpmで5分間攪拌した。これを開始剤ストック溶液4.11mLを添加し、27分間加熱した。残りのモノマープレミックスと開始剤ストック溶液34.96mLを、それぞれ3時間20分と、5時間13分で1L丸底フラスコにゆっくりと添加した。内容物をさらに4時間攪拌してから、一晩冷却した。次いで掃去剤溶液を酢酸エチル6.0589g中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート2.3620gから製造した。この掃去剤溶液を、1時間かけて80℃でフラスコにゆっくりと添加して、さらに1時間攪拌した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをこのフラスコに付け、カルビトールアセテートをゆっくりと添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、酢酸エチルを除去した。
【0060】
次いで、ポリマー溶液を二つに分けた。得られた透明、やや黄色のポリマー溶液の大部分(236.8g)を分離すると、50.3%固体の表記ポリマーが得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=32,175g/mol、Mw=78,729g/mol及びPDI=2.45であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、−15.6℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で4505cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、36.3%nBA、18.3%EA、7.8%GMA、18.4%AN及び19.3%TMPS(重量%)であった。残存モノマーは、GCと外部標準により、0.31%nBA、0.01%EA、0.01%GMA、<50ppmAN、及び0.01%TMPS(重量%)であった。
【0061】
実施例8:ポリ(n-BA-コ-EA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS)の製造及びキャラクタリゼーション
実施例7からの残りのポリマー溶液を酢酸エチル200mLで希釈し、迅速に攪拌しているメタノール2.5L中に沈殿させた。上澄みを除去し、沈殿したポリマーをメタノール3×1.5Lで洗浄し、続いて55℃で真空下、乾燥すると、ポリマー170.6gが得られた。このポリマー164.5gにカルビトールアセテート164.7gを添加すると、表記ポリマーの49.9%固体溶液が得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=49,954g/mol、Mw=90,030g/mol及びPDI=1.80であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、−6.4℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で6307cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、35.0%nBA、18.2%EA、9.1%GMA、18.4%AN及び19.3%TMPS(重量%)であった。残存モノマーは、GCと外部標準により、<50ppm nBA、<25ppm EA、50ppm GMA、<50ppm AN、及び46ppm TMPS(重量%)であった。
【0062】
実施例9:ポリ(n-BA-コ-EA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS)の製造及びキャラクタリゼーション
500mLのエルレンマイヤーフラスコ中、nBA(35.6g)、EA(20.3g)、GMA(10.2g)、AN(20.1g)、TMPS(15.1g)及び酢酸エチル(92.2g)を混合してモノマープレミックスを製造し、続いて窒素を25分間パージした。開始剤ストック溶液は、AIBN0.1920gと酢酸エチル63.9312gとを混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液を、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備え、油浴で80℃に加熱した、四つ首500mL丸底フラスコに接続したクライゼンアダプターの隔壁を介して別のポンプで分配した。500mLの丸底フラスコにモノマープレミックス22.5mLを加え、300rpmで5分間攪拌した。これを開始剤ストック溶液3.70mLを添加し、20分間加熱した。残りのモノマープレミックスと開始剤ストック溶液33.33mLを、それぞれ2時間52分と、3時間2分で500mL丸底フラスコにゆっくりと添加した。内容物をさらに3時間8分攪拌してから、一晩冷却した。次いで掃去剤溶液を酢酸エチル19.0578g中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート0.1919gから製造した。この掃去剤溶液を、1時間かけて80℃でフラスコにゆっくりと添加して、さらに1時間攪拌した。透明、無色ポリマー溶液を、迅速に攪拌している1.5Lメタノール中で沈殿させた。
【0063】
上澄みを除去し、沈殿したポリマーをメタノール2×1.0Lで洗浄し、次いで55℃で真空乾燥すると、ポリマー28.4gが得られた。このポリマー26.26gに、カルビトールアセテート26.32gを添加すると、表記ポリマーの50.0%固体溶液となった。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=68,816g/mol、Mw=110,880g/mol及びPDI=1.61であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、13.1℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で10,070cPと測定された。残存モノマーは、GCと外部標準により、0.02%nBA、<25ppm EA、0.01%GMA、<50ppm AN、及び0.03%TMPS(重量%)であった。
【0064】
実施例10:実施例8と9をブレンドして製造したポリ(n-BA-コ-EA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS)
実施例8からのポリマー102.4gと、実施例9からのポリマー40.9gとを混合してポリマーブレンドを製造すると、表記ポリマーの49.3%固体溶液143.3gが得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=50,497g/mol、Mw=88,221g/mol及びPDI=1.75であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、11.0℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で6062cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、33%nBA、18%EA、10%GMA、17%AN及び22%TMPS(重量%)であった。
【0065】
実施例11:ポリ(n-BA-コ-EA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS)の製造及びキャラクタリゼーション
1Lのエルレンマイヤーフラスコ中、nBA(128.9g)、EA(50.6g)、GMA(25.2g)、AN(50.2g)、TMPS(12.8g)及び酢酸エチル(251.2g)を混合してモノマープレミックスを製造した。開始剤ストック溶液は、AIBN2.9950gと酢酸エチル23.0mLとを混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液を、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備え、油浴で80℃に加熱した、四つ首1L丸底フラスコに接続した隔壁を介して別のポンプで分配した。1Lの丸底フラスコに、モノマープレミックス112mLを加え、300rpmで5分間攪拌した。これを開始剤ストック溶液1.9mLを添加し、20分間加熱した。残りのモノマープレミックスに、開始剤ストック溶液7.7mLを添加した。この溶液をゆっくりと1L丸底フラスコに2時間42分でゆっくりと添加して、さらに3時間8分加熱した。掃去剤ストック溶液は、酢酸エチル20.0mLに溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート3.3567gから製造した。このフラスコに70℃で、掃去剤ストック溶液8.0mLを1時間で添加し、さらに2時間加熱し、一晩冷却した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをこのフラスコに付け、カルビトールアセテートをゆっくりと添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、酢酸エチルを除去した。
【0066】
表記ポリマーが透明、やや黄色のポリマー溶液(493.0g)47.0%固体で得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=33,259g/mol、Mw=81,114g/mol及びPDI=2.44であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、−0.9℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で6226cPsと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、52%nBA、19%EA、8%GMA、17%AN及び4%TMPS(重量%)であった。残存モノマーは、GCと外部標準により、1.6%nBA、0.22%EA、<0.01%GMA、0.02%AN、及び<0.01%TMPS(重量%)であった。
【0067】
実施例12:ポリ(n-BA-コ-EA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS)の製造及びキャラクタリゼーション
1Lのエルレンマイヤーフラスコ中、nBA(118.8g)、EA(49.8g)、GMA(25.6g)、AN(49.1g)、TMPS(6.3g)及び酢酸エチル(258.4g)を混合してモノマープレミックスを製造した。開始剤ストック溶液は、AIBN2.9950gと酢酸エチル23.0mLとを混合して製造した。モノマープレミックスを、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備え、油浴で80℃に加熱した、四つ首1L丸底フラスコに接続した隔壁を介して分配した。1Lの丸底フラスコに、モノマープレミックス116mLを加え、300rpmで5分間攪拌した。これを開始剤ストック溶液1.9mLを添加し、20分間加熱した。残りのモノマープレミックスを開始剤ストック溶液7.7mLに添加した。この溶液を2時間34分かけて1L丸底フラスコに添加し、次いで、さらに3時間8分加熱した。掃去剤ストック溶液は、酢酸エチル20.0mL中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート3.3567gから製造した。この掃去剤ストック溶液8.0mLを、1時間かけて70℃でフラスコに添加して、さらに2時間攪拌し、一晩冷却した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをこのフラスコに付け、カルビトールアセテートをゆっくりと添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、酢酸エチルを除去した。
【0068】
表記ポリマーが、47.2%固体で透明、やや黄色のポリマー溶液(462.6g)が得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=35,237g/mol、Mw=77,662g/mol及びPDI=2.20であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、2.6℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で6307cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、51%nBA、19%EA、8%GMA、18%AN及び4%TMPS(重量%)であった。残存モノマーは、GCと外部標準により、1.2%nBA、0.08%EA、<0.01%GMA、<0.01%AN、及び<0.01%TMPS(重量%)であった。
【0069】
実施例13:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS)の製造及びキャラクタリゼーション
1Lのエルレンマイヤーフラスコ中、nBA(147.5g)、GMA(25.1g)、AN(65.3g)、TMPS(12.5g)及び酢酸エチル(250.0g)を混合してモノマープレミックスを製造した。開始剤ストック溶液は、AIBN3.0062gと酢酸エチル50.0mLとを混合して製造した。モノマープレミックスを、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備え、油浴で80℃に加熱した、四つ首1L丸底フラスコに接続した隔壁を介して分配した。1Lの丸底フラスコに、モノマープレミックス100.7gを加え、200rpmで5分間攪拌した。これを開始剤ストック溶液4.2mLを添加し、20分間加熱した。残りのモノマープレミックスに開始剤ストック溶液12.5mLを添加した。この溶液を3時間8分で1L丸底フラスコにゆっくりと添加し、続いて追加の開始剤ストック溶液4.1mLを1時間18分で添加し、最後に3時間2分加熱した。掃去剤ストック溶液を酢酸エチル22.0mL中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート4.1933gから製造した。この掃去剤ストック溶液8.74mLを、1時間かけて80℃でフラスコに添加して、さらに1時間30分攪拌し、一晩冷却した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをこのフラスコに付け、カルビトールアセテートをゆっくりと添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、酢酸エチルを除去した。
【0070】
表記ポリマーが、45.9%固体で透明、やや黄色のポリマー溶液(484.5g)として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=22,514g/mol、Mw=71,137g/mol及びPDI=3.16であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、12.0℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で8110cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、64.1%nBA、7.2%GMA、24.4%AN及び4.3%TMPS(重量%)であった。残存モノマー及び溶媒は、GCと外部標準により、0.74%nBA、<0.01%GMA、0.02%AN、<0.01%TMPS及び3.6%酢酸エチル(重量%)であった。
【0071】
実施例14:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS)の製造及びキャラクタリゼーション
1Lのエルレンマイヤーフラスコ中、nBA(153.8g)、GMA(25.2g)、AN(65.1g)、TMPS(6.2g)及び酢酸エチル(251.0g)を混合してモノマープレミックスを製造した。開始剤ストック溶液は、AIBN3.0062gと酢酸エチル50.0mLとを混合して製造した。モノマープレミックスを、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備え、油浴で80℃に加熱した、四つ首1L丸底フラスコに接続した隔壁を介して分配した。1Lの丸底フラスコに、モノマープレミックス100.2gを加え、200rpmで5分間攪拌した。これに開始剤ストック溶液4.2mLを添加し、20分間加熱した。残りのモノマープレミックスに開始剤ストック溶液12.5mLを添加した。この溶液を3時間8分で1L丸底フラスコにゆっくりと添加し、続いて追加の開始剤ストック溶液4.1mLを1時間18分で添加し、ついで最後に3時間2分加熱した。掃去剤ストック溶液を酢酸エチル22.0mL中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート4.1933gから製造した。80℃でこのフラスコに、掃去剤ストック溶液8.74mLを1時間で添加し、さらに1時間30分加熱し、一晩冷却した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをこのフラスコに付け、カルビトールアセテートをゆっくりと添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、酢酸エチルを除去した。
【0072】
表記ポリマーが、44.9%固体で透明、やや黄色のポリマー溶液(502.3g)として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=22,293g/mol、Mw=73,416g/mol及びPDI=3.29であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、10.9℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で8437cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、65%nBA、7%GMA、24%AN及び4%TMPS(重量%)であった。残存モノマー及び溶媒は、GCと外部標準により、0.66%nBA、0.01%GMA、0.02%AN、<0.01%TMPS及び4.8%酢酸エチル(重量%)であった。
【0073】
実施例15:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS)の製造及びキャラクタリゼーション
1Lのエルレンマイヤーフラスコ中、nBA(112.6g)、GMA(50.0g)、AN(50.2g)、TMPS(37.5g)及びアセトン(200.2g)を混合してモノマープレミックスを製造した。開始剤ストック溶液は、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチル-バレロニトリル)(Vazo(登録商標)-52)3.1458gとアセトン61.8300gとを混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液とを、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備え、油浴で75℃に加熱した、四つ首1L丸底フラスコに接続したクライゼンアダプターの隔壁を介して別のポンプで分配した。1Lの丸底フラスコに、モノマープレミックス45.10gを加え、200rpmで5分間攪拌した。これに開始剤ストック溶液2.5833gを添加し、環流下、30分間加熱した。残りのモノマープレミックスと開始剤ストック溶液29.37mLを1L丸底フラスコ(環流、300rpm)にそれぞれ1時間50分と3時間でともにゆっくりと添加した。内容物をさらに環流下、30分間攪拌した。アセトン25.1760g中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート2.5040gから製造した掃去剤溶液を、1時間かけて環流下フラスコに添加して、さらに1時間加熱し、一晩冷却した。変形ディーンスタークトラップをこの1L丸底フラスコに付け、加熱して、カルビトールアセテートで取り扱い易い粘度に維持しながらアセトンを除去した。
【0074】
表記ポリマーが、49.8%固体で透明、やや黄色のポリマー溶液(462.9g)として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=27,899g/mol、Mw=67,123g/mol及びPDI=2.42であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、15.0℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で6226cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、47%nBA、17%GMA、18%AN及び18%TMPS(重量%)であった。
【0075】
実施例16:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS)の製造及びキャラクタリゼーション
1Lのエルレンマイヤーフラスコ中、nBA(125.0g)、GMA(37.5g)、AN(50.0g)、TMPS(37.6g)及びアセトン(200.6g)を混合してモノマープレミックスを製造した。開始剤ストック溶液は、Vazo(登録商標)-52 3.1458gとアセトン61.8300gとを混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液を、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備え、油浴で75℃に加熱した、四つ首1L丸底フラスコに接続したクライゼンアダプターの隔壁を介して別のポンプで分配した。1Lの丸底フラスコに、モノマープレミックス45.45gを加え、200rpmで5分間攪拌した。これに開始剤ストック溶液2.5871gを添加し、環流下28分間加熱した。残りのモノマープレミックスと開始剤ストック溶液29.37mLを1L丸底フラスコ(環流、300rpm)にそれぞれ1時間54分と3時間でともにゆっくりと添加した。内容物をさらに環流下、3時間36分間攪拌した。アセトン31.7040g中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート2.5635gから製造した掃去剤溶液を、環流下、1時間でフラスコにゆっくり添加し、続いてさらに1時間加熱して、一晩冷却した。変形ディーンスタークトラップを1L丸底フラスコに付け、加熱して、カルビトールアセテートを添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。
【0076】
表記ポリマーが、46.3%固体で透明、やや黄色のポリマー溶液(497.6g)として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=28,483g/mol、Mw=99,696g/mol及びPDI=2.30であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、10.0℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で4587cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、51%nBA、12%GMA、18%AN及び18%TMPS(重量%)であった。
【0077】
実施例17:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS)の製造及びキャラクタリゼーション
1Lのエルレンマイヤーフラスコ中、nBA(150.1g)、GMA(12.6g)、AN(50.0g)、TMPS(37.6g)及びアセトン(200.9g)を混合してモノマープレミックスを製造した。開始剤ストック溶液は、Vazo(登録商標)-52 1.2582gとアセトン26.2500gとを混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液を、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備え、油浴で75℃に加熱した、四つ首1L丸底フラスコに接続したクライゼンアダプターの隔壁を介して別のポンプで分配した。1Lの丸底フラスコに、モノマープレミックス48.71gを加え、200rpmで5分間攪拌した。これに開始剤ストック溶液〜3mLを添加し、環流下20分間加熱した。残りのモノマープレミックスと開始剤ストック溶液を1L丸底フラスコ(環流、200rpm)にそれぞれ2時間と3時間でゆっくりと添加した。内容物をさらに環流下、4時間攪拌し、一晩冷却した。アセトン25.5160g中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート2.6148gから製造した掃去剤溶液を、環流下、1時間でフラスコにゆっくり添加し、続いてさらに1時間加熱した。変形ディーンスタークトラップを1L丸底フラスコに付け、加熱して、カルビトールアセテートを少しずつ添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを留去した。
【0078】
表記ポリマーが、47.5%固体で透明、やや黄色のポリマー溶液(484.2g)として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=34,999g/mol、Mw=81,134g/mol及びPDI=2.32であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、4.6℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で5406cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、60%nBA、4%GMA、18%AN及び18%TMPS(重量%)であった。
【0079】
実施例18:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS)の製造及びキャラクタリゼーション
1Lのエルレンマイヤーフラスコ中、nBA(156.2g)、GMA(6.4g)、AN(50.0g)、TMPS(37.6g)及びアセトン(203.6g)を混合してモノマープレミックスを製造した。開始剤ストック溶液は、Vazo(登録商標)-52 1.2531gとアセトン25.2532gとを混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液を、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備え、油浴で75℃に加熱した、四つ首1L丸底フラスコに接続したクライゼンアダプターの隔壁と添加チューブをそれぞれ介してポンプで分配した。1Lの丸底フラスコに、モノマープレミックス48.59gを加え、200rpmで5分間攪拌した。これに開始剤ストック溶液〜3mLを添加し、環流下で20分間加熱した。残りのモノマープレミックスと開始剤ストック溶液を1L丸底フラスコ(環流、200rpm)にそれぞれ2時間と3時間でともにゆっくりと添加した。内容物をさらに環流下、4時間攪拌し、一晩冷却した。アセトン37.2680g中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート2.5828gから製造した掃去剤溶液を、環流下、1時間でフラスコに添加し、続いてさらに1時間加熱した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートを少しずつ添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。
【0080】
表記ポリマーが、48.6%固体で透明、やや黄色のポリマー溶液(477.1g)として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=33,282g/mol、Mw=82,738g/mol及びPDI=2.49であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、4.1℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で5324cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、63%nBA、1%GMA、18%AN及び18%TMPS(重量%)であった。
【0081】
実施例19〜23は、一般構造:
【化20】

のポリマーの製造について記載する。
【0082】
実施例19〜21は、5種類のモノマーの種々の量を用いるポリマーの製造法について記載する。実施例22〜23は、アクリロニトリルを使用せずに(すなわちc=0%であるとき)ポリマーの製造法について記載する。
【0083】
実施例19:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS-コ-2-シアノエチルアクリレート)の製造及びキャラクタリゼーション
1Lのエルレンマイヤーフラスコ中、nBA(112.6g)、GMA(25.1g)、AN(50.0g)、TMPS(12.5g)、2-シアノエチルアクリレート(CEA、51.8g)及びアセトン(200.3g)を混合してモノマープレミックスを製造した。開始剤溶液は、Vazo(登録商標)-52 1.2672gとアセトン25.0550gとを混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液を、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備え、油浴で75℃に加熱した、四つ首1L丸底フラスコに取付けたクライゼンアダプターに接続した隔壁と添加チューブをそれぞれ介してポンプで分配した。1Lの丸底フラスコに、モノマープレミックス46.12gを加え、これを200rpmで5分間攪拌した。これに開始剤ストック溶液〜3mLを添加し、環流下22分間加熱した。残りのモノマープレミックスと開始剤溶液を1L丸底フラスコ(環流、200rpm)にそれぞれ1時間52分と2時間57時間でゆっくりと添加した。内容物をさらに環流下、4時間攪拌し、一晩冷却した。アセトン28.9540g中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート2.5507gから製造した掃去剤溶液を、環流下、2時間でフラスコに添加し、続いてさらに1時間加熱した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートを少しずつ添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。
【0084】
表記ポリマーが、48.2%固体で透明、やや黄色のポリマー溶液(484.5g)として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=43,526g/mol、Mw=115,920g/mol及びPDI=2.66であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、10.3℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で12,610cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、52%nBA、8%GMA、18%AN、8%TMPS及び14%CEA(重量%)であった。
【0085】
実施例20:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS-コ-CEA)の製造及びキャラクタリゼーション
1Lのエルレンマイヤーフラスコ中、nBA(137.5g)、GMA(25.2g)、AN(50.1g)、TMPS(12.6g)、CEA(25.2g)及びアセトン(200.5g)を混合してモノマープレミックスを製造した。開始剤溶液は、Vazo(登録商標)-52 1.2771gとアセトン26.1687gとを混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液を、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備え、油浴で75℃に加熱した、四つ首1L丸底フラスコに取付けたクライゼンアダプターに接続した隔壁と添加チューブをそれぞれ介してポンプで分配した。1Lの丸底フラスコに、モノマープレミックス46.45gを加え、200rpmで5分間攪拌した。これに開始剤ストック溶液〜3mLを添加し、環流下20分間加熱した。残りのモノマープレミックスと開始剤溶液を1L丸底フラスコ(環流、200rpm)にそれぞれ1時間47分と3時間でともにゆっくりと添加した。内容物をさらに環流下、4時間攪拌し、一晩冷却した。アセトン25.6418g中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート2.5331gから製造した掃去剤溶液を、環流下、1時間30分でフラスコにゆっくりと添加し、続いてさらに1時間30分間加熱した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートを少しずつ添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。
【0086】
表記ポリマーが、47.6%固体で透明、やや黄色のポリマー溶液(469.7g)として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=43,337g/mol、Mw=96,250g/mol及びPDI=2.22であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、5.4℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で7618cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、58%nBA、8%GMA、18%AN、8%TMPS及び8%CEA(重量%)であった。
【0087】
実施例21:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS-コ-CEA)の製造及びキャラクタリゼーション
1Lのエルレンマイヤーフラスコ中、nBA(62.87g)、GMA(25.6g)、AN(50.5g)、TMPS(12.6g)、CEA(100.6g)及びアセトン(206.0g)を混合してモノマープレミックスを製造した。開始剤溶液は、Vazo(登録商標)-52 1.2598gとアセトン24.0258gとを混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液を、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備え、油浴で75℃に加熱した、四つ首1L丸底フラスコに取付けたクライゼンアダプターに接続した隔壁と添加チューブをそれぞれ介してポンプで分配した。1Lの丸底フラスコに、モノマープレミックス47.99gを加え、これを200rpmで5分間攪拌した。これに開始剤ストック溶液〜3mLを添加し、環流下20分間加熱した。残りのモノマープレミックスと開始剤溶液を1L丸底フラスコ(環流、200rpm)にそれぞれ1時間52分と2時間40時間でともにゆっくりと添加した。内容物をさらに環流下、4時間攪拌し、一晩冷却した。アセトン25.8925g中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート2.6660gから製造した掃去剤溶液を、環流下、2時間9分でフラスコに添加し、続いてさらに1時間加熱した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートを少しずつ添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。
【0088】
表記ポリマーが、53.7%固体で透明、やや黄色のポリマー溶液(476.9g)として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=41,607g/mol、Mw=285,182g/mol及びPDI=6.88であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、14.2℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で17,610cPと測定された。
【0089】
実施例22:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-TMPS-コ-CEA)の製造及びキャラクタリゼーション
1Lのエルレンマイヤーフラスコ中、nBA(112.8g)、GMA(25.0g)、TMPS(12.5g)、CEA(100.1g)、2-メルカプトエタノール(1.38g)及びアセトン(200.3g)を混合してモノマープレミックスを製造した。開始剤溶液は、Vazo(登録商標)-52 1.2503gとアセトン23.9340gとを混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液を、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備え、油浴で75℃に加熱した、四つ首1L丸底フラスコに取付けたクライゼンアダプターに接続した隔壁と添加チューブをそれぞれ介してポンプで分配した。1Lの丸底フラスコに、モノマープレミックス47.07gを加え、これを200rpmで5分間攪拌した。これに開始剤ストック溶液〜3mLを添加し、環流下20分間加熱した。残りのモノマープレミックスと開始剤溶液を1L丸底フラスコ(環流、200rpm)にそれぞれ1時間54分と2時間57時間でともにゆっくりと添加した。内容物をさらに環流下、4時間攪拌し、一晩冷却した。アセトン26.1319g中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート2.6871gから製造した掃去剤溶液を、環流下、2時間5分でフラスコにゆっくり添加し、続いてさらに1時間加熱した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートを少しずつ添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。
【0090】
表記ポリマーが、49.2%固体で透明、やや黄色のポリマー溶液(500.3g)として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=21,196g/mol、Mw=55,385g/mol及びPDI=2.61であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、−19.9℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で4833cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、54%nBA、9%GMA、6%TMPS及び31%CEA(重量%)であった。
【0091】
実施例23:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-TMPS-コ-CEA)の製造及びキャラクタリゼーション
nBA(112.5g)、GMA(50g)、TMPS(37.5g)、CEA(50g)及びアセトン(200g)を混合してモノマープレミックスを製造した。開始剤溶液は、Vazo-52(3.15g)とアセトン(61.83g)とを混合して製造した。モノマープレミックスの初期充填分(45.1g)と開始剤溶液(2.58g)を、ステンレススチールスターラー、温度計、添加漏斗及びコンデンサを備えた、2L四つ首丸底フラスコに添加した。攪拌しながらこの初期充填物を環流するまで加熱し、その温度で15分間保持した。モノマープレミックスと開始剤溶液を、環流し続けながら、それぞれ2時間と3時間でゆっくりと添加した。添加終了時、フラスコの内容物を、環流し続けながら3時間攪拌し、次いで一晩冷却した。このフラスコに環流下で、掃去剤溶液(t-アミルペルオキシピバレート2.5gとアセトン25g)を2時間で添加し、攪拌しながら1時間、環流を維持した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートをゆっくり添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。30分後に110℃でもはや蒸留物が除去されなくなるまで、蒸留しつづけた。
【0092】
表記ポリマーが、52.3%固体で透明、無色の溶液として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=25,913g/mol、Mw=111,680g/mol及びPDI=4.31であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、−12.0℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で655.4cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、59%nBA、7%TMPS、18%GMA及び16%CEA(重量%)であった。
【0093】
実施例24〜27は、種々のモノマーの種々のレベルで、アクリロニトリルを任意に使用して(すなわちc>0%及びc=0%)、以下に示す一般構造を含むポリマーの製造について記載する。
【化21】

【0094】
実施例24:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-TMPS-コ-2-(1,2-シクロヘキサンジカルボキシイミド)エチルアクリレート)の製造及びキャラクタリゼーション
1Lのエルレンマイヤーフラスコ中、nBA(173.4g)、GMA(26.5g)、TMPS(13.4g)、2-(1,2-シクロヘキサンジカルボキシイミド)エチルアクリレート(Aronix M-140、53.1g)及びアセトン(212.2g)を混合してモノマープレミックスを製造した。開始剤溶液は、Vazo(登録商標)-52 1.3285gとアセトン26.4652gとを混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液を、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備え、油浴で75℃に加熱した、四つ首1L丸底フラスコに取付けたクライゼンアダプターと接続した隔壁と添加チューブをそれぞれ介してポンプで分配した。1Lの丸底フラスコに、モノマープレミックス48.00gを加え、200rpmで5分間攪拌した。これに開始剤ストック溶液〜3mLを添加し、環流下20分間加熱した。残りのモノマープレミックスと開始剤溶液を1L丸底フラスコ(環流、200rpm)にそれぞれ1時間52分と2時間55分でゆっくりと添加した。内容物をさらに環流下、4時間攪拌し、一晩冷却した。アセトン25.7451g中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート2.6620gから製造した掃去剤溶液を、環流下、2時間でフラスコに添加し、続いてさらに1時間加熱した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートをゆっくり添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。
【0095】
表記ポリマーが、49.9%固体で透明、やや黄色のポリマー溶液(501.8g)として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=58,359g/mol、Mw=284,727g/mol及びPDI=4.96であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、−21.6℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で7946cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、71%nBA、9%GMA、6%TMPS及び14%M-140(重量%)であった。
【0096】
実施例25:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS-コ-M-140)の製造及びキャラクタリゼーション
1Lのエルレンマイヤーフラスコ中、nBA(112.6g)、GMA(25.1g)、AN(50.0g)、TMPS(12.6g)、M-140(50.4g)及びアセトン(200.7g)を混合してモノマープレミックスを製造した。開始剤溶液は、Vazo(登録商標)-52 1.2522gとアセトン26.2527gとを混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液を、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備え、油浴で75℃に加熱した、四つ首1L丸底フラスコに取付けたクライゼンアダプターに接続した隔壁と添加チューブをそれぞれ介してポンプで分配した。1Lの丸底フラスコに、モノマープレミックス47.77gを加え、200rpmで5分間攪拌した。これに開始剤ストック溶液〜3mLを添加し、環流下20分間加熱した。残りのモノマープレミックスと開始剤溶液を1L丸底フラスコ(環流、200rpm)にそれぞれ2時間1分と2時間50分でともにゆっくりと添加した。内容物をさらに環流下、4時間攪拌し、一晩冷却した。アセトン25.8726g中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート2.6082gから製造した掃去剤溶液を、環流下、2時間でフラスコにゆっくり添加し、続いてさらに1時間加熱した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートをゆっくり添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。
【0097】
表記ポリマーが、48.8%固体で透明、やや黄色のポリマー溶液(485.2g)として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=31,753g/mol、Mw=77,221g/mol及びPDI=2.43であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、15.8℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で7536cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、47%nBA、9%GMA、19%AN、7%TMPS及び18%M-140(重量%)であった。
【0098】
実施例26:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS-コ-M-140)の製造及びキャラクタリゼーション
1Lのエルレンマイヤーフラスコ中、nBA(137.7g)、GMA(25.3g)、AN(50.8g)、TMPS(12.6g)、M-140(25.0g)及びアセトン(200.1g)を混合してモノマープレミックスを製造した。開始剤溶液は、Vazo(登録商標)-52 1.2670gとアセトン25.9970gとを混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液を、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備え、油浴で75℃に加熱した、四つ首1L丸底フラスコに取付けたクライゼンアダプターに接続した隔壁と添加チューブをそれぞれ介してポンプで分配した。1Lの丸底フラスコに、モノマープレミックス46.75gを加え、200rpmで5分間攪拌した。これに開始剤ストック溶液〜3mLを添加し、環流下23分間加熱した。残りのモノマープレミックスと開始剤ストック溶液を1L丸底フラスコ(環流、200rpm)にそれぞれ1時間53分と2時間57分でともにゆっくりと添加した。内容物をさらに環流下、4時間攪拌し、一晩冷却した。アセトン25.2581g中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート2.5749gから製造した掃去剤溶液を、環流下、2時間でフラスコにゆっくり添加し、続いてさらに1時間加熱した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートを少しずつ添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。
【0099】
表記ポリマーが、47.8%固体で透明、やや黄色のポリマー溶液(496.7g)として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=37,054g/mol、Mw=81,478g/mol及びPDI=2.20であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、11.6℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で7209cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、59%nBA、8%GMA、19%AN、7%TMPS及び7%M-140(重量%)であった。
【0100】
実施例27:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS-コ-M-140)の製造及びキャラクタリゼーション
1Lのエルレンマイヤーフラスコ中、nBA(87.6g)、GMA(25.5g)、AN(50.6g)、TMPS(12.6g)、M-140(72.5g)及びアセトン(201.3g)を混合してモノマープレミックスを製造した。開始剤溶液は、Vazo(登録商標)-52 1.2613gとアセトン25.8864gとを混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液を、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備え、油浴で75℃に加熱した、四つ首1L丸底フラスコに取付けたクライゼンアダプターに接続した隔壁と添加チューブをそれぞれ介してポンプで分配した。1Lの丸底フラスコに、モノマープレミックス46.60gを加え、これを200rpmで5分間攪拌した。これに開始剤ストック溶液〜3mLを添加し、環流下20分間加熱した。残りのモノマープレミックスと開始剤ストック溶液を1L丸底フラスコ(環流、200rpm)にそれぞれ1時間50分と2時間57分でともにゆっくりと添加した。内容物をさらに環流下、4時間攪拌し、一晩冷却した。アセトン25.0719g中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート2.5176gから製造した掃去剤溶液を、環流下、2時間でフラスコに添加し、続いてさらに1時間加熱した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートを少しずつ添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。
【0101】
表記ポリマーが、51.4%固体で透明、やや黄色のポリマー溶液(483.7g)として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=33,518g/mol、Mw=79,844g/mol及びPDI=2.38であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、18.8℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で6717cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、41%nBA、8%GMA、20%AN、7%TMPS及び24%M-140(重量%)であった。
【0102】
実施例28〜29は、任意にアクリロニトリルを使用して(すなわちc>0%及びc=0%)以下に示す一般構造を含むポリマーの製造法について説明する。
【化22】

【0103】
実施例28:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-TMPS-コ-無水マレイン酸)の製造及びキャラクタリゼーション
1Lのエルレンマイヤーフラスコ中、nBA(162.7g)、GMA(25.2g)、TMPS(12.6g)及びアセトン(160.2g)を混合してモノマープレミックスを製造した。開始剤溶液は、Vazo(登録商標)-52 1.2544gとアセトン25.0492gとを混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液を、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備え、油浴で75℃に加熱した、四つ首1L丸底フラスコに取付けたクライゼンアダプターに接続した隔壁と添加チューブをそれぞれ介してポンプで分配した。1Lの丸底フラスコに、無水マレイン酸(MA、50.0g)、アセトン(41.1g)及びモノマープレミックス36.5gを加え、これを200rpmで5分間攪拌した。これに開始剤ストック溶液〜3mLを添加し、環流下22分間加熱した。残りのモノマープレミックスと開始剤溶液を1L丸底フラスコ(環流、200rpm)にそれぞれ1時間58分と3時間3分でともにゆっくりと添加した。橙色溶液をさらに環流下で、4時間攪拌し、一晩冷却した。アセトン25.1559g中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート2.5668gから製造した掃去剤溶液を、環流下、2時間でフラスコにゆっくり添加し、続いてさらに1時間加熱した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートをゆっくり添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。
【0104】
表記ポリマーが、47.7%固体で透明、やや橙色のポリマー溶液(487.2g)として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=25,395g/mol、Mw=731,216g/mol及びPDI=28.79であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、6.1℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で5570cPと測定された。
【0105】
実施例29:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS-コ-MA)の製造及びキャラクタリゼーション
1Lのエルレンマイヤーフラスコ中、nBA(112.6g)、GMA(25.1g)、AN(50.6g)、TMPS(12.7g)及びアセトン(160.2g)を混合してモノマープレミックスを製造した。開始剤溶液は、Vazo(登録商標)-52 1.2476gとアセトン24.9369gとを混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液を、オーバーヘッドスターラー、ウォータージャケット付きコンデンサ及び熱電対を備え、油浴で75℃に加熱した、四つ首1L丸底フラスコに取付けたクライゼンアダプターに接続した隔壁と添加チューブをそれぞれ介してポンプで分配した。1Lの丸底フラスコに、MA(50.1g)、アセトン(40.9g)及びモノマープレミックス37.1gを加え、これを200rpmで5分間攪拌した。これに開始剤ストック溶液〜3mLを添加し、環流下23分間加熱した。残りのモノマープレミックスと開始剤溶液を1L丸底フラスコ(環流、200rpm)にそれぞれ1時間57分と3時間12分でともにゆっくりと添加した。赤い溶液をさらに環流下4時間攪拌し、一晩冷却した。アセトン26.0479g中に溶解したミネラルスピリット中の75%t-アミルペルオキシピバレート2.6011gから製造した掃去剤溶液を、環流下、2時間でフラスコにゆっくり添加し、続いてさらに1時間加熱した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートをゆっくり添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。
【0106】
表記ポリマーが、39.7%固体で透明、赤色のポリマー溶液(496.9g)として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=10,956g/mol、Mw=968,841g/mol及びPDI=89.14であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、35.4℃と測定された。
【0107】
実施例30〜32は、種々のモノマーの種々のレベルで、以下に示すような一般構造を含むポリマーの製造法について記載する。
【化23】

【0108】
実施例30:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS-コ-ヒドロキシエチルアクリレート)の製造及びキャラクタリゼーション
nBA(112.5g)、GMA(25g)、AN(50g)、TMPS(12.5g)及びヒドロキシエチルアクリレート(HEA、50g)を混合してモノマープレミックスを製造した。モノマープレミックスの初期充填量(37.5g)、アセトン(25g)とAIBN(0.19g)を、ステンレススチールスターラー、添加漏斗及びコンデンサを備えた、2L、四つ首丸底フラスコに添加した。初期充填量を攪拌しながら環流まで加熱し、その温度に15分間保持した。残りのモノマープレミックスに、アセトン(15g)を添加した。開始剤溶液は、AIBN(2.4g)とアセトン(185g)を混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液をそれぞれ2時間と3時間で環流を維持しながらゆっくり添加した。添加終了時、フラスコの内容物を、環流を保持しながら3時間攪拌し、次いで一晩冷却した。環流下、フラスコに掃去剤溶液(t-アミルペルオキシピバレート2.5gとアセトン25g)を2時間で添加し、攪拌しながら、環流下に1時間保持した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートをゆっくり添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。110℃で30分後にもはや蒸留物が除去されなくなるまで、蒸留を継続した。
【0109】
表記ポリマーが、48.2%固体で透明、暗黄色の溶液として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=44,512g/mol、Mw=181,257g/mol及びPDI=4.10であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、3.7℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で18,020cPと測定された。
【0110】
実施例31:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS-コ-HEA)の製造及びキャラクタリゼーション
nBA(137.5g)、GMA(25g)、AN(50g)、TMPS(12.5g)及びHEA(25g)を混合してモノマープレミックスを製造した。モノマープレミックスの初期充填物(37.5g)、アセトン(25g)とAIBN(0.19g)を、ステンレススチールスターラー、温度計、添加漏斗及びコンデンサを備えた、2L、四つ首丸底フラスコに添加した。初期充填物を攪拌しながら環流まで加熱し、その温度に15分間保持した。残りのモノマープレミックスに、アセトン(15g)を添加した。開始剤溶液は、AIBN(2.4g)とアセトン(185g)を混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液をそれぞれ2時間と3時間で環流を維持しながらゆっくり添加した。添加終了時、フラスコの内容物を、環流を保持しながら3時間攪拌し、次いで一晩冷却した。環流下でフラスコに、掃去剤溶液(t-アミルペルオキシピバレート2.5gとアセトン25g)を2時間で添加し、攪拌しながら、環流下に1時間保持した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートをゆっくり添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。110℃で30分後にもはや蒸留物が除去されなくなるまで、蒸留を継続した。
【0111】
表記ポリマーが、48.8%固体で透明、暗黄色の溶液として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=42,851g/mol、Mw=126,439g/mol及びPDI=2.95であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、0.2℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で6,881cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、60%nBA、8%GMA、18%AN、8%TMPS及び6%HEA(重量%)であった。
【0112】
実施例32:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS-コ-HEA)の製造及びキャラクタリゼーション
nBA(87.5g)、GMA(25g)、AN(50g)、TMPS(12.5g)及びHEA(75g)を混合してモノマープレミックスを製造した。モノマープレミックスの初期充填物(37.5g)、アセトン(25g)とAIBN(0.19g)を、ステンレススチールスターラー、温度計、添加漏斗及びコンデンサを備えた、2L、四つ首丸底フラスコに添加した。初期充填物を攪拌しながら環流まで加熱し、その温度に15分間保持した。残りのモノマープレミックスに、アセトン(15g)を添加した。開始剤溶液は、AIBN(2.4g)とアセトン(185g)を混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液をそれぞれ2時間と3時間で環流を維持しながら添加した。添加終了時、フラスコの内容物を、環流を保持しながら3時間攪拌し、次いで一晩冷却した。環流下のフラスコに、掃去剤溶液(t-アミルペルオキシピバレート2.5gとアセトン25g)を2時間で添加し、攪拌しながら、環流下に1時間保持した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートをゆっくり添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。110℃で30分後にもはや蒸留物が除去されなくなるまで、蒸留を継続した。
【0113】
表記ポリマーが、45.2%固体で透明、黄色の溶液として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=59,446g/mol、Mw=531,863g/mol及びPDI=8.95であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、−5.4℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で36,040cPと測定された。
【0114】
実施例33〜36は、種々のモノマーの種々のレベルで、任意にアクリロニトリルを使用して(すなわちc>0%及びc=0%)以下に示す一般構造を含むポリマーの製造法について記載する。
【化24】

【0115】
実施例33:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-TMPS-コ-t-オクチルアクリルアミド)の製造及びキャラクタリゼーション
nBA(112.5g)、GMA(25g)、TMPS(12.5g)、t-オクチルアクリルアミド(tOA、100g)及びアセトン(10g)を混合してモノマープレミックスを製造した。モノマープレミックスの初期充填物(37.5g)、アセトン(25g)とAIBN(0.19g)を、ステンレススチールスターラー、温度計、添加漏斗及びコンデンサを備えた、2L、四つ首丸底フラスコに添加した。初期充填物を攪拌しながら環流まで加熱し、その温度に15分間保持した。残りのモノマープレミックスに、アセトン(15g)を添加した。開始剤溶液は、AIBN(2.4g)とアセトン(185g)を混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液をそれぞれ2時間と3時間で環流を維持しながらゆっくりと添加した。添加終了時、フラスコの内容物を、環流を保持しながら3時間攪拌し、次いで一晩冷却した。環流下のフラスコに掃去剤溶液(t-アミルペルオキシピバレート2.5gとアセトン25g)を2時間で添加し、攪拌しながら、環流下に1時間保持した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートをゆっくり添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。110℃で30分後にもはや蒸留物が除去されなくなるまで、蒸留を継続した。
【0116】
表記ポリマーが、52.0%固体で透明、無色溶液として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=57,944g/mol、Mw=346,830g/mol及びPDI=6.02であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、2.0℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で10,320cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、54%nBA、8%GMA、6%TMPS及び32%tOA(重量%)であった。
【0117】
実施例34:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS-コ-tOA)の製造及びキャラクタリゼーション
nBA(112.5g)、GMA(25g)、TMPS(12.5g)、AN(50g)、tOA(50g)及びアセトン(10g)を混合してモノマープレミックスを製造した。モノマープレミックスの初期充填物(37.5g)、アセトン(25g)とAIBN(0.19g)を、ステンレススチールスターラー、温度計、添加漏斗及びコンデンサを備えた、2L、四つ首丸底フラスコに添加した。初期充填物を攪拌しながら環流まで加熱し、その温度に15分間保持した。残りのモノマープレミックスに、アセトン(15g)を添加した。開始剤溶液は、AIBN(2.4g)とアセトン(185g)を混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液をそれぞれ2時間と3時間で環流を維持しながら添加した。添加終了時、フラスコの内容物を、環流を保持しながら3時間攪拌し、次いで一晩冷却した。環流下のフラスコに、掃去剤溶液(t-アミルペルオキシピバレート2.5gとアセトン25g)を2時間で添加し、攪拌しながら、環流下に1時間保持した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートをゆっくり添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。110℃で30分後にもはや蒸留物が除去されなくなるまで、蒸留を継続した。
【0118】
表記ポリマーが、51.9%固体で透明、やや黄色の溶液として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=29,503g/mol、Mw=88,840g/mol及びPDI=3.02であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、18.3℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で5,079cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、52%nBA、8%GMA、18%AN、7%TMPS及び15%tOA(重量%)であった。
【0119】
実施例35:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS-コ-tOA)の製造及びキャラクタリゼーション
nBA(137.5g)、GMA(25g)、TMPS(12.5g)、AN(50g)、tOA(25g)及びアセトン(10g)を混合してモノマープレミックスを製造した。モノマープレミックスの初期充填量(37.5g)、アセトン(25g)とAIBN(0.19g)を、ステンレススチールスターラー、温度計、添加漏斗及びコンデンサを備えた、2L、四つ首丸底フラスコに添加した。初期充填量を攪拌しながら環流まで加熱し、その温度に15分間保持した。残りのモノマープレミックスに、アセトン(15g)を添加した。開始剤溶液は、AIBN(2.4g)とアセトン(185g)を混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液をそれぞれ2時間と3時間で環流を維持しながら添加した。添加終了時、フラスコの内容物を、環流を保持しながら3時間攪拌し、次いで一晩冷却した。環流下のフラスコに、掃去剤溶液(t-アミルペルオキシピバレート2.5gとアセトン25g)を2時間で添加し、攪拌しながら、環流下に1時間保持した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートをゆっくり添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。110℃で30分後にもはや蒸留物が除去されなくなるまで、蒸留を継続した。
【0120】
表記ポリマーが、52.8%固体で透明、黄色の溶液として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=35,342g/mol、Mw=90,066g/mol及びPDI=2.56であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、5.1℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で3,031cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、58%nBA、8%GMA、18%AN、8%TMPS及び8%tOA(重量%)であった。
【0121】
実施例36:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-TMPS-コ-tOA)の製造及びキャラクタリゼーション
nBA(162.5g)、GMA(25g)、TMPS(12.5g)、tOA(50g)及びアセトン(10g)を混合してモノマープレミックスを製造した。モノマープレミックスの初期充填物(37.5g)、アセトン(25g)とAIBN(0.19g)を、ステンレススチールスターラー、温度計、添加漏斗及びコンデンサを備えた、2L、四つ首丸底フラスコに添加した。初期充填物を攪拌しながら環流まで加熱し、その温度に15分間保持した。残りのモノマープレミックスに、アセトン(15g)を添加した。開始剤溶液は、AIBN(2.4g)とアセトン(185g)を混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液をそれぞれ2時間と3時間で環流を維持しながらゆっくり添加した。添加終了時、フラスコの内容物を、環流を保持しながら3時間攪拌し、次いで一晩冷却した。環流下のフラスコに、掃去剤溶液(t-アミルペルオキシピバレート2.5gとアセトン25g)を2時間で添加し、攪拌しながら、環流下に1時間保持した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートをゆっくり添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。110℃で30分後にもはや蒸留物が除去されなくなるまで、蒸留を継続した。
【0122】
表記ポリマーが、50.1%固体で透明、無色ポリマー溶液として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=70,770g/mol、Mw=389,738g/mol及びPDI=5.53であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、−21.4℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で14,910cPと測定された。コモノマーの含有率は、C-13NMRにより重クロロホルム中で測定すると、70%nBA、8%GMA、6%TMPS及び16%tOA(重量%)であった。
【0123】
実施例37〜38は、アクリロニトリルを任意に使用して(すなわちc>0%及びc=0%)以下に示す一般構造を含むポリマーの製造法について記載する。
【化25】

【0124】
実施例37:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-TMPS-コ-N-ビニルピロリドン)の製造及びキャラクタリゼーション
nBA(162.5g)、GMA(25g)、TMPS(12.5g)、及びN-ビニルピロリドン(NVP、50g)を混合してモノマープレミックスを製造した。モノマープレミックスの初期充填物(37.5g)、アセトン(25g)とAIBN(0.19g)を、ステンレススチールスターラー、温度計、添加漏斗及びコンデンサを備えた、2L、四つ首丸底フラスコに添加した。初期充填物を攪拌しながら環流まで加熱し、その温度に15分間保持した。残りのモノマープレミックスに、アセトン(15g)を添加した。開始剤溶液は、AIBN(2.4g)とアセトン(185g)を混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液をそれぞれ2時間と3時間で環流を維持しながらゆっくり添加した。添加終了時、フラスコの内容物を、環流を保持しながら3時間攪拌し、次いで一晩冷却した。環流下のフラスコに、掃去剤溶液(t-アミルペルオキシピバレート2.5gとアセトン25g)を2時間で添加し、攪拌しながら、環流下に1時間保持した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートをゆっくり添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。110℃で30分後にもはや蒸留物が除去されなくなるまで、蒸留を継続した。
【0125】
表記ポリマーが、51.6%固体で透明、やや黄色のポリマー溶液として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=98,975g/mol、Mw=407,532g/mol及びPDI=4.15であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、−1.3℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で80,280cPと測定された。
【0126】
実施例38:ポリ(n-BA-コ-GMA-コ-AN-コ-TMPS-コ-NVP)の製造及びキャラクタリゼーション
nBA(112.5g)、GMA(25g)、AN(50g)、TMPS(12.5g)、及びNVP(50g)を混合してモノマープレミックスを製造した。モノマープレミックスの初期充填物(37.5g)、アセトン(25g)とAIBN(0.19g)を、ステンレススチールスターラー、温度計、添加漏斗及びコンデンサを備えた、2L、四つ首丸底フラスコに添加した。初期充填物を攪拌しながら環流まで加熱し、その温度に15分間保持した。残りのモノマープレミックスに、アセトン(15g)を添加した。開始剤溶液は、AIBN(2.4g)とアセトン(185g)を混合して製造した。モノマープレミックスと開始剤溶液をそれぞれ2時間と3時間で環流を維持しながらゆっくり添加した。添加終了時、フラスコの内容物を、環流を保持しながら3時間攪拌し、次いで一晩冷却した。環流下のフラスコに、掃去剤溶液(t-アミルペルオキシピバレート2.5gとアセトン25g)を2時間で添加し、攪拌しながら、環流下に1時間保持した。保持終了時、変形ディーンスタークトラップをフラスコに付け、カルビトールアセテートをゆっくり添加して取り扱い易い粘度に維持しながら、アセトンを除去した。110℃で30分後にもはや蒸留物が除去されなくなるまで、蒸留を継続した。
【0127】
表記ポリマーが、53.4%固体でくもった黄色の溶液として得られた。分子量は、移動相としてTHFとポリスチレン標準を使用してGPCにより測定すると、Mn=58,417g/mol、Mw=144,670g/mol及びPDI=2.48であった。ガラス転移温度は、TA Instruments Q100変調DSCで、室温から110℃まで10℃/分速度で加熱し、−90℃に急速に冷却し、次いで−90℃から110℃に10℃/分速度で二回目に加熱したときに、42.7℃と測定された。粘度は、50℃、5.0rpm、45%固体でスピンドル51を使用してブルックフィールド・コーン・アンド・プレート粘度計で23,250cPと測定された。
【0128】
実施例39:透過係数
水蒸気の透過率(water vapor transmission rate:WVTR)値は、実施例1、2及びCTBNエラストマー付加物から単離したフィルム1cm2部分を使用して、Mocon Permatran-W3/31上、25℃及び100%相対湿度で測定した。フィルム厚さにWVTRを標準化すると、表1に示された透過係数値が得られる。透過係数が高いことは、材料の透過性が高いことを示す。
【0129】
【表1】

【0130】
実施例40:空隙形成(voiding)及びダイ剪断強度性能
表2のA、B及びCの三つの配合物を調製して、空隙形成、ダイ剪断強度及び粘着性を試験した。実施例13及び16のポリマーは、それぞれ配合物A及びBで使用した。カルボキシ-末端化ブタジエンアクリロニトリル(CTBN)ゴム付加物(rubber adduct)を配合物Cで使用した。これら全ての配合物では、同様の量のゴム、並びに充填材、熱硬化性樹脂及び添加剤を使用した。
【0131】
【表2】

【0132】
それぞれの配合物に関して試験した結果を表3に示す。粘着性の試験に関しては、配合物はそれぞれ、BT(ラミネート)基板上にステンシル印刷した後、110℃で90分間加熱した。B-ステージ処理した配合物の粘着性は、B-ステージ処理した配合物に指圧を適用して、その後排除する、簡単な試験で測定した。基板に対して指がくっつくようであれば、材料は「粘着性」であると記録し、くっつかない場合には、材料は「不粘着性(tack-free)」と記録した。
【0133】
1日、周囲条件においたあと、140℃で圧力1.5kgを使用してガラススライドをb-ステージ処理した材料に付けることによって、空隙形成を測定した。25℃〜90℃に30分ランプ(傾斜)、90℃で60分保持、90℃〜175℃に30分ランプ、そして最後に175℃で60分保持するオーブンで硬化させた。サンプルが冷却した後、ガラススライド下で材料を目視検査によって空隙形成を測定した。
【0134】
グリーン強度を試験するために、200×200ミルのシリコンダイを、140℃で圧力1.5kgを使用して、b-ステージ処理した材料に付けた。次いで、室温でDage 2400-PCダイ・シェア・テスター(Die Shear Tester)を使用して基板から90°の角度ではぎ取った。ダイをはぎ取るのに必要な力は、表3に報告したように配合依存性である。
【0135】
25℃と260℃におけるダイ剪断強度(die shear strength:DSS)を試験するために、200×200ミルのシリコンダイを、140℃で圧力1.5kgを使用してB-ステージ処理した材料に付けた。25℃〜90℃に30分ランプ(傾斜)、90℃で60分保持、90℃〜175℃に30分ランプ、そして最後に175℃で60分保持するオーブンで硬化させた。サンプルが冷却した後、25℃と260℃でDage 2400-PCダイ・シェア・テスターを使用して、基板から90°の角度ではぎ取った。ダイをはぎ取るのに必要な力は、表3に報告したように配合依存性である。
【0136】
【表3】

【0137】
本発明のポリマーを含む配合物AとBは、比較材料を含んでいた配合物Cと比較して、優れた空隙形成、粘着性及びグリーン強度性能を有していた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリマー主鎖と、前記主鎖から懸垂する部分:
a.少なくとも一つのシロキサン部分と、
b.反応して新しい共有結合を形成し得る少なくとも一つの反応性部分
とを含むポリマーであって、前記ポリマーは、少なくとも一つの炭素−炭素二重結合と少なくとも一つのシロキサン部分とを含む一種以上のモノマーと、少なくとも一つの炭素−炭素二重結合と、反応して新しい共有結合を形成し得る少なくとも一つの反応性部分とを含む一種以上のモノマーとの反応により製造することを特徴とする、前記ポリマー。
【請求項2】
以下の機能または特性:
(i)低いガラス転移温度、
(ii)高いガラス転移温度、
(iii)接着性
の少なくとも一つを付与する一つ以上の懸垂部分をさらに含む、請求項1に記載のポリマー。
【請求項3】
前記懸垂シロキサン部分が、以下の:
【化1】

及び
【化2】

(ここで、nは1〜100である)
及びその両方からなる群から選択されるモノマーの反応によってポリマー主鎖に付加される、請求項1に記載のポリマー。
【請求項4】
低いTgを付与するモノマーが、アルキルアクリレート及びアルキルメタクリレートからなる群から選択される、請求項2に記載のポリマー。
【請求項5】
モノマーが、ブチルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、その異性体及びその組み合わせから選択される、請求項4に記載のポリマー。
【請求項6】
高いTgを与えるモノマーが、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソブチルアクリレート、酢酸ビニル、メチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、ビニルピロリドン、置換アクリルアミド、置換メタクリルアミド、アクリロニトリル、無水マレイン酸及びその組み合わせからなる群から選択される、請求項2に記載のポリマー。
【請求項7】
少なくとも1個の反応性部分を含むモノマーが、反応性炭素−炭素二重結合と、エポキシ、オキセタン、オキサゾリン、ベンゾオキサジンまたはエピスルフィド官能基との両方を含む化合物である、請求項1に記載のポリマー。
【請求項8】
少なくとも1個の反応性部分を含むモノマーが、
【化3】

【化4】

からなる群から選択される、請求項7に記載のポリマー。
【請求項9】
接着性を与えるモノマーが、
【化5】

と、一般構造:
【化6】

{式中、Rはアルキルまたはアリールであり;R1は水素、アルキルまたはアリールである;並びにXは有機部分である}を有する化合物と、
【化7】

からなる群から選択される、請求項2に記載のポリマー。
【請求項10】
前記炭素−炭素二重結合が、アクリレート、メタクリレート、フマレート、マレエート、マレイミド、ビニルエーテル、アリルエーテル、アクリルアミド、スチレン及びシンナミル化合物からなる群から選択されるモノマーによってもたらされる、請求項1に記載のポリマー。
【請求項11】
前記ポリマーが、3-(トリス(トリメチルシリルオキシ)シリル)-プロピルメタクリレート、n-ブチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アクリロニトリル、及びシアノエチルアクリレートから製造される、請求項2に記載のポリマー。
【請求項12】
前記ポリマーが、3-(トリス(トリメチルシリルオキシ)シリル)-プロピルメタクリレート、n-ブチルアクリレート、グリシジルメタクリレート及びアクリルニトリルから製造される、請求項2に記載のポリマー。
【請求項13】
前記ポリマーが、3-(トリス(トリメチルシリルオキシ)シリル)-プロピルメタクリレート、n-ブチルアクリレート、グリシジルメタクリレート及びシアノエチルアクリレートから製造される、請求項2に記載のポリマー。
【請求項14】
請求項1に記載のポリマーを含む硬化性組成物。
【請求項15】
一種以上の硬化性樹脂、または一種以上の硬化剤、または一種以上の充填材、またはこれらの任意の組み合わせをさらに含む、請求項14に記載の硬化性組成物。
【請求項16】
請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリマーをその上に付着させた物品。
【請求項17】
請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリマーをその上に付着させた物品であって、前記ポリマーはB-ステージ処理するために加熱または照射された前記物品。
【請求項18】
請求項14または15に記載の硬化性組成物がその上に付着された物品。
【請求項19】
請求項14または15に記載の硬化性組成物がその上に付着された物品であって、前記硬化性組成物はB-ステージ処理するために加熱または照射された前記物品。
【請求項20】
請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリマーがその上に付着された、半導体ウエハ若しくはチップ用基板、または半導体ウエハ若しくはチップ。
【請求項21】
請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリマーがその上に付着された、半導体ウエハ若しくはチップ用基板、または半導体ウエハ若しくはチップであって、前記ポリマーは、B-ステージ処理するために加熱または照射された、前記半導体ウエハ若しくはチップ用基板、または半導体ウエハ若しくはチップ。
【請求項22】
請求項14または15に記載の硬化性組成物がその上に付着された、半導体ウエハ若しくはチップ用基板、または半導体ウエハ若しくはチップ。
【請求項23】
請求項14または15に記載の硬化性組成物がその上に付着された、半導体ウエハ若しくはチップ用基板、または半導体ウエハ若しくはチップであって、前記硬化性樹脂がB-ステージ処理するために加熱または照射された、前記半導体ウエハ若しくはチップ用基板、または半導体ウエハ若しくはチップ。
【請求項24】
請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリマーがその上に付着された、半導体パッケージまたはデバイス。
【請求項25】
請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリマーがその上に付着された、半導体パッケージまたはデバイスであって、前記ポリマーがB-ステージ処理するために加熱または照射された、前記半導体パッケージまたはデバイス。
【請求項26】
請求項14または15に記載の硬化性組成物がその上に付着された、半導体パッケージまたはデバイス。
【請求項27】
請求項14または15に記載の硬化性組成物がその上に付着された、半導体パッケージまたはデバイスであって、前記硬化性組成物がB-ステージ処理するために加熱または照射された、前記半導体パッケージまたはデバイス。

【公開番号】特開2007−262404(P2007−262404A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−55139(P2007−55139)
【出願日】平成19年3月6日(2007.3.6)
【出願人】(590000824)ナショナル スターチ アンド ケミカル インベストメント ホールディング コーポレイション (112)
【Fターム(参考)】