説明

シート表面の分析装置と分析方法

本発明はシート表面分析装置(10)に関する。分析装置はシート表面に陰影を投射させる照明手段(32)と、陰影の画像を撮影する撮影手段(36)と、撮影された画像を分析し、シート表面を分析する分析手段(40)と、シートを湾曲させる湾曲手段(22)とを含む。照明手段と湾曲手段は、シート表面の湾曲部に陰影が投射されるようにアレンジされている。撮影手段はその陰影を撮影するようにアレンジされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は紙の表面等であるシート面分析装置と、シート面分析方法に関する。
【背景技術】
【0002】
様々なタイプのシート面の品質は、製造時及び製造後の処理において非常に重要なパラメータであり、シート材の価値の決定要因である。1例として、紙製品は表面粗度、孔質度及び毛羽度のごとき特性を有している。それらは製品の品質や利用性(印刷等)に大きな影響を及ぼす。1例として、本発明の背景を紙製品の表面粗度の重要性を述べることで解説する。しかしながら、この例は本発明の範囲を制限するものではない。
【0003】
紙の“粗度”(逆に言えば“滑度”)は紙の印刷性、外観及び外観に影響を及ぼす重要な特性である。粗度は、様々な形態で表出される。例えば、表面の特徴、外観、孔質性または毛羽度である。
【0004】
粗度は、紙の製造工程で使用される設備、製造時に紙が接触する機械表面、適用コーティング材及び光沢処理のごとき要因に影響を受ける。“光沢処理”とは、2つのスチールロール間で紙をニップに通すか、1つのスチールロールと1つのポリマーまたは綿でカバーされたロールとの間でニップに通して紙を滑らかにする製紙工程である。
【0005】
粗度は漏気原理に基づき実験用計器を使用して測定されるのが一般的である。漏気計器は、所定の力を作用させて紙表面にリングを設置し、表面の粗度を測定する。加圧空気は紙表面とリングとの間の空隙を通ってリング内側から大気内に漏出する。粗度が高いシートは大きな間隙を有し、消失する空気量は増加する。その空気流量が測定され、粗度値の算出に利用される。3種の通常に使用される漏気計器には、ベンチェン(Bendtsen)、シェフィールド(Sheffield)並びにパーカープリントサーフテスター(Parker Print Surf tester)がある。そのような漏気計器が一般的に採用される。それらは相対的に測定が素早い。しかし、それらは限定された粗度情報のみを提供する。測定結果は、シートの孔部とシートの表面粗度を介して漏出する空気量に影響を受けると考えられる。また、測定がリングと紙との間の接触に関与するので、リングが紙の表面を変形させることもある。さらに、漏気計器は粗度の変化形態を提供しない。すなわち、シートの粗度がシート表面でどのように変化するのか、及び変化は周期的であるか否かの情報は提供しない。
【0006】
紙の粗度は一般的にスタイラス計器を使用して測定される。スタイラスを紙表面上で滑らせ、その変動が測定される。この技術は紙の粗度の立体値を提供するものの測定速度が遅く、製紙工場の試験室で利用するには繊細すぎるためにあまり利用されない。また、測定時にスタイラスに掛かる力で紙表面が押圧されて変形するため、粗度情報が歪められる可能性が高い。
【0007】
このスタイラス計器の代用の1例として、表面の偏差を測定するために紙表面に対する三角レーザ法が適用される。レーザは表面を歪めないが、レーザが紙表面を検出しているのか、紙表面下を検出しているのかが問題となる。紙面がレーザを完全に反射するとは限らないからである。スタイラス計器の場合と同様にレーザ利用粗度測定速度は遅く、品質コントロール目的ではあまり活用されない。
【0008】
紙の粗度は紙シートの断面の画像分析でも測定できる。この方法は正確である。しかし、紙の非常に限られた部分のみが実用的に測定できるだけである。さらに、分析には専門機器と専門技術が必要である。
【0009】
紙の粗度の別測定方法は米国特許4019066において解説されている。光線が比較的に低角度にて、移動する紙ウェブ上に投射され、紙表面を斜めに照明する。照明された表面から反射した光は収集装置内に入射される。そこで光は光電子工学システムによって電気信号に変換される。電気信号は直流成分と交流成分に分解され、粗度インデックスは、交流成分と直流成分との比を測定係数に掛け算することで算出される。
【0010】
比較的に低角度で表面を照明することの重要性は米国特許4019066で解説されている。低角度で表面を照射する光は、表面の“風景”特徴で投影される光陰間のコントラストを強調する。最良角度外で表面に照射する光で投影された陰影は、その陰影が分析されても表面に関する情報を多くは提供できないであろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
米国特許4019066で採用された“有用”な陰影を発生させる方法は、光源を特定の照明角で正確に設置し、表面の非常に限られた領域のみを照明することである。さらに、その集光装置は開口部を含み、集光を1mm2の1/100程度の面積に絞った表面から反射されるものに限定する。
【0012】
光源のシート表面に対する正確な角度アレンジは面倒であり、照明角の維持も困難である。装置が製紙工場で使用される場合はなお更である。加えて、漏気計器同様に米国特許4019066の装置はシート面全体の粗度を簡単には分析できない。
【0013】
従って、従来技術のそれら欠点を克服する装置の提供は有益であろう。
【0014】
本明細書において、文献、行為または知識に言及されている場合には、それらへの言及は、それら文献、行為または知識が本出願の優先日において、(a)一般知識、あるいは(b)本発明の課題の解消に関係が深いものと認識されていたと認めるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の第1の特徴によれば、シート面分析装置が提供される。この装置は、シート面を照明し、シート面上にシート面の特徴の陰影を形成させる照明手段と、陰影の画像を撮影する撮影手段と、撮影した陰影の画像を分析してシート面を分析する分析手段と、シートを湾曲させる湾曲手段とを含んでいる。
【0016】
それら照明手段と湾曲手段は、照明手段にシート面の湾曲部分を照明させ、シート面状態がシート面に陰影を投射するように設計されており、撮影手段はその陰影画像を撮影するように設計されている。
【0017】
平坦面ではなく湾曲面に陰影を投射させることは、シート面状態に関する情報をコード化する陰影を形成させる照明角が、照明手段をシート面に対して正確にアレンジせずとも“自動的”に撮影画像内に含まれて分析されることを意味する。さらに、高解像画像の撮影は、移動ウェブのシート面の非常に小さなスポットを測定するよりもさらに多くの情報を提供する。例えば、画像は空間情報を1方向だけではなく、シート面の全方向に提供する。また、紙を移動させる必要がないので、装置をベンチ試験用に単純化できる。
【0018】
このようにすることで、陰影、すなわちシート面を分析するための複雑で高価な光電子設備の必要性は軽減され、その分析は標準型画像分析ソフトウェアで賄えるようになる。
【0019】
本発明の湾曲手段はいかなる便利な方法でも提供できる。1好適実施例では、湾曲手段は湾曲面であり、その周囲で少なくともシートの一部が設置できるものである。この湾曲面は、例えば円筒ドラム体の一部でよい。
【0020】
湾曲表面の1つの大きな利点は、ゴムローラを介してシートに軽い張力を加えるだけで、シートを知られた位置で安定的に保持させることである。もし平坦面が使用されるとすると、安定的に保持させるには、真空、静電または他の方法を利用してシートを保持させなければならないであろう。よって、装置は非常に複雑になる。
【0021】
シート面分析装置はシートを前進させ、湾曲手段の周囲に配置する前進手段をさらに含むことができる。好適には、前進手段は湾曲手段と相対的に設置されたローラであり、そのローラと湾曲手段との間に配置されたシートがローラ作用によって前進するようになっている。
【0022】
前進手段に沿って湾曲手段を使用するさらなる利点は、移動するウェブ(紙ウェブ等)上での測定を、ウェブを湾曲手段周囲に巻き付けるどの便利な位置にでも可能にすることである。カメラの光学素子が適した形態で設計されていることを条件に、ウェブの効果的な静止画像を撮影するためにフラッシュを利用したり高速カメラを利用することができる。
【0023】
装置によって張力が紙に適用されているところでは、ローラは不要であろう。
【0024】
好適実施例では、シート面分析装置はデスクトップ装置であり、湾曲手段、照明手段、撮影手段及び前進手段は開口部を有したケース内に収容されている。その設計は、シートを開口部からケース内に挿入し、湾曲手段の方向に前進させて湾曲手段の周囲に提供し、分析させ、ケースから排出させるものである。
【0025】
好適には、ケースはシート面分析に関連する入力パラメータを入力させ、分析結果を可視的に表示する表示装置を含む。
【0026】
典型的には、この分析手段は、プロセッサーと、プロセッサーで処理されると撮影された画像から光度値の2次元アレイを導き出し、そのアレイからシート表面値を計算させるコンピュータプログラムを保存するコンピュータ読み取り可能媒体とを含んでおり、シート表面値を計算するときアレイの選択領域は加重処理され、アレイの残り部分よりも多くシート表面値に貢献させる。
【0027】
好適には、2次元アレイは光度値の縦横列のマトリックスで表され、それぞれの縦横列の偏差値が計算される。その偏差値はその横列または縦列の光度値の、その横列または縦列の平均値からの平均偏差の測定値(標準偏差等)である。その選択領域には最大偏差値を有したマトリックスの1横列及び/
又は縦列が含まれ、その横列及び/又は縦列の光度値はシート表面値の計算でさらに大きな比重を占める。
【0028】
本発明の発明者は、平均光度値から高標準偏差の要素を有したマトリックス横列及び/又は縦列が、シート表面特性に関して低標準偏差の要素を有するものよりさらに多くの情報を提供することを発見した。従って、好適には選択領域は少なくとも1つのマトリックス横列及び/又は縦列であり、それら横列または縦列の標準偏差は、少なくとも1つの他の横列または縦列の標準偏差よりも大きい。
【0029】
シート表面値は、各横列及び/又は縦列に対して計算された標準偏差の加重合計から計算できる。各横列及び/又は縦列の重量率はその横列または縦列の標準偏差と比例する。各横列または縦列はその標準偏差に比例してシート表面値に貢献する。
【0030】
このようにデータを重量処理することは有利であるが、必須ではない。
【0031】
シート表面値は、各マトリックス横列に対して計算された加重標準偏差の平均と、各マトリックス縦列に対して計算された加重標準偏差の平均との平均でよい。
【0032】
コンピュータプログラムは、シート表面値を計算する前に、照明の非均等性による撮影画像を補正するための手段を含むこともできる。好適実施例では、この手段は、各マトリックス横列の要素に低オーダー多項式を最良形態で適合させ、各要素をその要素の適合多項式の値から引き算させるコンピュータプログラムコードである。
【0033】
本発明のシート面分析装置は様々な表面特性を分析できる。例えば、シート表面値はシートの粗度を表すことができる。
【0034】
本発明の第2の特徴によれば、シート表面の分析方法が提供される。この方法は、シートを湾曲させるステップと、湾曲シートの表面を照明し、湾曲シート面上にシート面の特徴による陰影を投射させるステップと、陰影の画像を撮影するステップと、撮影陰影画像を分析するステップとを含んでいる。
【0035】
好適には、この方法は、シートを湾曲面に向けて徐々に前進させるステップと、所定の間隔でシート面に投射された陰影の画像を撮影するステップとを含んでいる。
【0036】
撮影画像の分析ステップは、撮影陰影画像から光度値の2次元アレイを導き出すステップと、アレイからシート表面値を計算するステップとを含んでおり、シート表面値の計算においては、アレイの選択領域を重量処理し、アレイの残余部分よりもシート表面値にさらに大きく貢献させる。
【0037】
好適には、2次元アレイは縦横列の光度値のマトリックスで表される。そこで、それぞれの列の偏差値が計算され、偏差値はその横列または縦列の平均値からその横列または縦列の光度値の平均偏差の測定値(標準偏差等)である。その選択領域は最大偏差値を有した1つの横列及び/又は縦列のマトリックスを含み、その列の光度値はシート表面値の計算にさらに大きく加重される。
【0038】
シート表面値を計算するステップは、各マトリックスの横列及び/又は縦列の偏差値を計算するステップと、各偏差値にその偏差値に比例する重量を掛け算するステップと、加重偏差値を平均してシート表面値を算出するステップとを含んでおり、各横列または縦列はその偏差値に比例してシート表面値に貢献する。
【0039】
この方法は、マトリックス横列の平均加重偏差値とマトリックス縦列の平均加重偏差値を平均し、シート表面値を算出するステップをさらに含むことができる。
【0040】
好適には、この方法は、シート表面値の計算の前に非均等照明による影響を排除するようにマトリックスを補正するステップも含むことができる。マトリックスの補正ステップは、低オーダー多項式をマトリックスの各横列の要素に最良適合させるステップと、その要素で最良適合した多項式の値を各要素から差し引くステップとを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
図1と図2はシート面分析装置10を図示する。分析装置のコンポーネントは金属製の不透明ケース12に収容されている。ケースは脚部22を含み、分析装置を製紙工場内の作業台にセットさせ、製造時に紙シートを分析させる。ケースは、分析対象紙シートの受皿として利用される軸方向に延び出る入力トレー14を有している。入力トレー14の長さは、クロスデッケルストリップ(機械の全幅に広がる製紙機械リールから回収する紙)を分析装置10に供給し、分析させる長さである。排出口16がケース前面の下方縁部に設けられ、シート分析後の排出用として利用される。図4で示すように、排出トレー15が排出口16にてケース10に固定され、シートを分析装置から排出させる。
【0042】
図3と図4を解説する。円筒ドラム22と上方ローラ24及び下方ローラ26を含んだローラ構造体がケースの前端側に配置されている。上方ローラ24と下方ローラ26及び円筒ドラム22の軸はそれぞれ平行である。円筒ドラム22はケース内に軸28により固定的に搭載され、金属等の硬質材料製である。上方ローラ24と下方ローラ26はドラム22と較べて柔らかく、ゴムベース等の材料で製造されている。
【0043】
光源32はドラム22の上方に設置され、搭載プレート34と35のペアを介してケースに取り付けられている。デジタルカメラ36はドラム22の湾曲面とほぼ垂直に設置されている。タッチスクリーン42はケース12の上方コーナーに設置されている。コンピュータプロセッサーとメモリ40もケース12内に収容されている。
【0044】
紙シートのごときシートを分析するため、オペレータはまずタッチスクリーン42にメインウィンドーとして表示された“メニュー”ボタン55(図5)を選択する。専門家であれば理解しようが、タッチスクリーン上のユーザーインターフェースとオペレータコマンドはメモリ40に保存されたコンピュータプログラムで制御され、プロセッサーで実行される。分析装置の様々なコンポーネントを操作する制御プログラムもメモリに保存され、プロセッサーで実行される。
【0045】
メニューボタンは、マニュアル測定62、自動測定用のセットアップ66あるいは初期のシート面分析の結果表示64をオペレータに選択させるパラメータウィンドー60(図6)を表示する。マニュアル測定が選択される場合には(図7)、ウィンドー70がタッチスクリーンに表示され、オペレータにマニュアル式にてローラ構造体をオン71及びオフ72にスイッチ操作させ、パルスモード73にさせる。ローラ構造体24、26はチェックボックス74を選択することで逆転させることもできる。同様に、光源32はタッチスクリーンのボタン操作でオン75とオフ76にマニュアル式にスイッチ操作できる。ウィンドー70はクローズボタン78を選択することで閉鎖され、メニュースクリーン60に戻す。
【0046】
“セットアップ”66の選択でウィンドー80(図8)がタッチスクリーン42に表示される。これでオペレータはシート面の自動分析に関係するパラメータを入力できる。これらパラメータはシート面から採集された測定値に数81、測定値が採集されたシートの開始ポイント82、及び各測定値間のインターバル83である。以下でさらに詳細に説明するが、シート面の測定値はシート面を照射し、デジタルカメラで照射面を撮影することで得られる。入力されたパラメータは保存ボタン84を押すことで保存され、後続のシートの分析に利用される。ウィンドー80はクローズボタン85を押して閉鎖し、メニュースクリーン60に戻す。
【0047】
パラメータが入力されると、シートは入力トレー14を介して分析装置10に供給され、シートの先端は上方ローラ24とドラム22との間に配置される。センサー(図示せず)はシートを検知し、コンピュータプロセッサー40に電子信号を送る。プロセッサー40はタッチスクリーンのウィンドー90(図9)に表示させ、オペレータにサンプルの名前を入力させ、分析結果を保存させる。
【0048】
名前が入力された後、コンピュータプログラムは制御信号を上方ローラ24に送り、回転させ、オペレータが入力したドラム22の湾曲面周囲の測定開始ポイントまでシートを前進供給する。シートはドラム22の表面に保持され、ドラム22の両部に提供されたガイドプレート25のペアによって下方ローラ24方向にガイドされる。第2センサー(図示せず)はシートの縁部が下方ローラ26を通過するときに検知する。
【0049】
続いて制御プログラムは光源32にシート表面を照明させて一連の影を投影させ、カメラで照明面を撮影させる。シートはローラ構造体24、26で前進され、オペレータが入力する特定間隔で撮影される。撮影された画像の1例を図10で示す。
【0050】
従来技術のように、平坦シートではなく湾曲シート(円筒ドラム22が提供するような湾曲面)の表面に陰影を投影することは粗度測定等の表面特性分析に有利である。表面特性を分析するために湾曲シートに陰影を投射させる原理は、図10と図11に関して説明されている。光源32からの光線は複数の照明角でシート面を照射する。照明された領域の上部40に向かって、照明角は表面に対して直角に近くなる。その結果、非鮮明陰影がこの領域に投影される。これは正午に陰影が形成されないのと同じである。
【0051】
シートが照明領域の下部42に向かって湾曲するに連れ、照明角は小さくなり、表面粗部によるもののごとき小さな“風景特徴部”によって長い陰影が投影される。これは明け方や夕暮れの時の長い影に相当する。
【0052】
様々な照明角で表面を照射する光線による異なる長さの陰影を同時的に投射することは、以下で詳細を説明する画像分析プログラムの加重計算によりさらに技術的に促進される。特に、より良い解像度の陰影領域は一般的には照明領域の中央部で発生することが発見されている。従って、それら中央部の陰影は照明領域の上下周辺よりも分析に対してさらに大きく貢献する。
【0053】
異なる照明角からの本質的感度も分析装置の全体的感度の調整に使用でき、幅広い種類の紙シートに対して利用できる。例えば、一般的にカメラは照明領域の下方縁部(図2参照)に沿って配置されるが、カメラは上方縁部側に持ち上げることができる。そこでは短い陰影が投影され、分析装置の感度を減じさせる。
【0054】
カメラとドラムの距離及び/又は光源とローラの距離を変え、カメラの異なるレンズの使用により撮像視野を変えることで角度の範囲を変更することもできる。それらはそれぞれ分析装置の感度を変え、設計のフレキシビリティは感度とコンパクト性との間で折り合いをつけさせる。
【0055】
さらに、ローラ構造体24、26は照明角(対応的に陰影の長さと表面地形との間の関係)を知らせ、キャリブレーションのためにモニターさせる。撮影画像に対する明暗間の境界位置の決定は参照境界線を提供する。なぜなら、この境界線では照明源からの入射角はシート面を接線方向に照射するからである。計器の仕様(ローラ径、カメラとシートとの距離、カメラとレンズの仕様及びローラからの光源距離)の知識で、照明角範囲は計算でき、分析装置をキャリブレーションするのに使用できる。
【0056】
影の画像がカメラで撮影された後、コンピュータプログラムはその画像を分析することでシート面の分析を実行する。二次元マトリックスが画像から取得される。マトリックスの要素は画像の各ピクセルにおける光度を表す。分析の次のステップは光度値の各横列から、徐々に光度変動するコンポーネントを取り除くことである。このコンポーネントは光源の非均等照明及び/又はカメラのぼやけ現象によるものである。
【0057】
図12に関して、徐々に変動するコンポーネントは、チェビシェフ多項式のごとき低オーダー多項式を横列100に最良にフィットさせることで横列から取り除かれる。最良フィットした多項式は横列の各要素から差し引かれ、補正光度値102の横列が提供される。ステップ104で、現行横列がマトリックスの最終横列であるか否かのテストが実行される。補正光度値のマトリックスはステップ106で出力される。そのとき最終横列に到達する。またはプロセスはステップ100に戻り、徐々に変動するコンポーネントを必要に応じて次の横列から取り除く。
【0058】
徐々に変動するコンポーネントは、光度の横列からフーリエ高パスフィルター処理または小波高パスフィルター処理のごとき別技術で取り除くこともできる。水平フーリエ変換と垂直フーリエ変換も異なるスケールでの粗度の情報を提供し、シートのワイヤマーク、カウチマーク、フェルトマーク、その他の周期的構造によるピークの位置を調べるのに使用できる。ピークの強度を測定し、サンプルの全体的な粗度への周期的構造物の影響程度の情報を提供することができる。
【0059】
図13の補正光度値のマトリックスは統計的に分析され、特定のシート面値が計算される。粗度の場合には、シート表面値はシート面の粗度インデックスとして解釈される。
【0060】
ステップ110で横列の二乗平均の平方根(RMS)光度値が次の式を適用して計算される。
【0061】
【数1】

式中Xrmsは横列のRMS光度値であり、Xiはその横列の特定ピクセルiでの光度値と、その横列の平均光度値との間の差であり、Nはその横列のピクセル数である。
【0062】
ステップ112でその横列のRMSにはその横列のRMS値に比例する加重値が掛け算される。RMS値と比例させた横列の加重処理は、画像の中央側の陰影は、周辺の陰影よりも粗度インデックスの計算において高い影響力を行使する。これは図14のグラフで簡単に説明される。これは標準偏差(Xrmsは上記公式)が横列200と横列400の間で最大であることを示す。このことはもちろん、画像の中央横列と一致し、その横列のRMSに比例する横列の加重処理は粗度インデックスに対する高解像度中央陰影の貢献度を増加させる。実際の光度(または輝度)値は図10と図14で示すように湾曲表面で上下にほぼ直線的に減少する。
【0063】
中央陰影部の高解像度は、シートが湾曲しているとき、光源と中央部のシート面との間の低照明角の結果である。さらに、画像の上部の横列は露出過多(ゼロRMSまたは低RMS値)となりやすく、下部の横列は露出過少となりやすい(この場合も低RMS値)。
【0064】
図13で示すように、最終横列に到達したか否かのテストはステップ114で実行される。到達していると、各横列の加重処理されたRSM光度値はステップ116で合算され、ステップ116で平均化されて、ステップ118で平均水平RMS光度値が算出される。
【0065】
順番に、あるいは同時的に横列と同様に分析されたマトリックスの各縦列の光度値は平均垂直RSM値を提供する。
【0066】
粗度インデックスは水平RMS光度値と垂直RMS光度値の平均値から計算される。画像取得と分析の方法はオペレータが指定したシートのポイントで反復され、その結果は図122で示すようにタッチスクリーンのウィンドー120に表示される。分析結果はエクセルボタン122(図17)を押すだけでコンピュータプロセッサーにより作動しているスプレッドシートプログラムに移行させることができる。
【0067】
紙シートの場合には、製紙機方向(MD)、クロス方向(CD)及び分析装置を通るシート通路方向(MDとCDに対して)が知られているなら、水平RMS光度値と垂直RMS光度値はMDとCDの方向に粗度のゲージを提供する。
【0068】
幅広い表面粗度を有した7つのサンプルが非常にスムーズなダブルコーティング(Impress)から非常に粗い(Threads)グレードまで3つの別々の製造ラインから選択された。それらサンプルのそれぞれの光学的粗度はシートの上下面で測定された。表1はサンプル各側の7つの測定値の平均から得られた結果を示す。

表1:7サンプルから測定された光学表面粗度
サンプル 平均光学粗度 平均光学粗度
上面 下面
Impress 51.5 52.2
Thermal Base 65.8 67.3
Saxton Smooth 63.0 70.6
Saxton Vellum 80.0 85.6
Glopaque Plus 88.4 92.6
Tudor RP 105.3 97.8
Threads 118.2 123.7

この結果はベンドツエン、PPS、液体貫通技術の主要パラメータである“エムテック”PDA並びに光沢性(表面にオイル滴を広げ、表汚れの広がりの長さを測定)のごとき漏気粗度測定と比較された。
【0069】
図18と図19は6サンプルの(a)上面と(b)下面のベンドツエン測定に対する光学粗度プロットを示す。光学粗度とベンドツエンとの間で優れた相関関係が観測された。上下面それぞれに対してR2=0.92と0.96であった。
【0070】
PPSと“エムテック”液体貫通測定は上下面から得られた平均値に対して相関した。図20で示すようにPPSは光学粗度に対して優れた相関関係を示した。
【0071】
W、TmaxとA(2)は“エムテック”液体貫通測定から得られた主要なパラメータである。Wは湿潤性であり、孔質性、粗度及び表面サイジングによって影響を受ける。Tmaxは表面サイジングに関係し、A(2)は前記とシートの内部サイジングの組み合わせである。これらパラメータと光学粗度との間の良好な相関関係が図20、図21及び図22で観察される。本発明のシート表面分析装置は40と120の間で幅広いグレードにて正確に粗度を測定できる。
【0072】
同一グレード内でさらに細かい相違を検出する感度もテストされた。いくつかのSaxton Smooth製品と2つの輸入製品が比較された。図24はSaxton Smoothの異なる製品(1、2、3)間の粗度変化量を示す。シートの両面間の相違も明白である。すなわち、下面の粗度は常に上面よりも高い(上面が常に滑らか)。最も滑らかな表面は輸入4CCの上面であり、最近のSaxton(サクストン)充填トライアル(TS)が続いた。
【0073】
シート表面分析装置の上記の説明は好適実施例の形態で提供されており、様々な変形が可能である。例えば、シート湾曲手段は円筒状ドラムであるが、他のシート湾曲手段でも本発明の目的は達成できる。
【0074】
光源(または照明手段)は好適にはフラッシュまたはストロボ光であり、画像撮影時の紙の移動の影響は最小限に抑えられる。
【0075】
カメラ(撮影手段)はデジタルカメラでも、二次元チャージカップリング装置(CCD)検出器または光ダイオードアレイを採用した標準ビデオカメラでよい。あるいは撮影手段はラインスキャンカメラであって、画像はローラ構造体の移動で撮影させものでよい。あるいは撮影手段は一次元CCDまたは光ダイオードアレイであって、シートの照明領域は円筒レンズで画像化するものでもよい。どの場合も、画像はプロセッサーにデジタルインターフェースを介して直接的に、あるいはフレームグラバーやアナログ−デジタルコンバータを介して間接的に移転させることができる。
【0076】
シート表面分析装置はシート表面の他の特徴を分析するのにも利用でき、粗度のみの分析に留まらない。例えば、適当な拡大処理で、表面の孔部の陰影は画像化でき、標準的な画像分析法が閾値とブロブの分析に適用でき、孔サイズの分布を提供できる。典型的には、適当な閾値が視覚的基準に基づいて選択され、後続の測定のために固定され、異なるサンプルに対して比較測定が実行できる。閾値よりも低い光度値は0(黒)にセットされ、閾値以上の光度値は255(白)にセットされる。“ブロブ分析”のごとき技術で閾値処理された画像は複数領域に分割できる。各ブロブのピクセル領域は、そのビンが領域インターバルに対応するヒストグラムに堆積される。
【0077】
紙の孔部構造も場合によっては分析できる。例えば、毛羽候補である繊維が紙面から部分的に延び出ている場合である。陰影画像は拡大され、少なくとも1つのバイナリ閾値の画像が創出される。閾値は画像の輝度変化の統計検査後に選択される。閾値は平均光度の上または下である特定数の標準偏差であり、他のサンプルのために一定に保たれ、内部サンプル比較が信頼性高く実施できる。
【0078】
撮影画像の分析にはバイナリ閾値アルゴリズムが関与する。これは撮影画像を操作して、閾値よりも暗い孔部陰影が黒く変換され、孔部の外側(閾値より上)の画像領域が白に変換されている分析画像を創出する。黒領域の数、サイズ及び形状はブロブ分析アルゴリズムを用いて測定され、サイズ及び形状の分布として保存される。それは紙シートの孔部特性の予測に活用される。このように、分析手段は撮影手段で撮影された画像の特徴を分析する。
【0079】
シート面の毛羽特性も分析可能である。紙の毛羽は紙繊維の特性でシート面上に延び出る。これら繊維は印刷品質を劣化させ、印刷時にシートから分離し、印刷工程で蓄積する。この場合、画像の分析は、毛羽が発生した対象シート材料の領域を強調する手段として毛羽を発生させないシート材料の領域またはサンプルとの統計的比較が関与する。毛羽の存在と毛羽の発生規模は測定された紙の粗度から予期される高光度陰影の予測数を超える暗陰影の余数で決定される。
【0080】
専門家であれば、本発明の変更と改良は容易であろうがが、それらは本発明の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【0081】
本発明の好適実施例を添付図面を利用して解説する。
【図1】図1は本発明によるシート面分析装置の正面図である。
【図2】図2は図1の装置の側面図である。
【図3】図3は一部で図1のA−A線に沿った断面を示す平面図であり、装置の内蔵コンポーネントを図示している。
【図4】図4は図3のB−B線に沿った装置の断面図である。
【図5】図5はタッチスクリーンに表示されたシート面分析装置へのユーザーインターフェースのスクリーン図である。
【図6】図6はタッチスクリーンに表示されたシート面分析装置へのユーザーインターフェースのスクリーン図である。
【図7】図7はタッチスクリーンに表示されたシート面分析装置へのユーザーインターフェースのスクリーン図である。
【図8】図8はタッチスクリーンに表示されたシート面分析装置へのユーザーインターフェースのスクリーン図である。
【図9】図9はタッチスクリーンに表示されたシート面分析装置へのユーザーインターフェースのスクリーン図である。
【図10】図10は照明手段で湾曲シートのシート面に投影された陰影の撮影画像である。
【図11】図11は本発明の原理を示す概略図である。
【図12】図12は非均等照明に対して画像を補正するアルゴリズムのフローチャートである。
【図13】図13はシートの粗度値を計算するためのアルゴリズムのフローチャートである。
【図14】図14は、陰影分布の変動が画像の中央に向かっていかに最大となるか、並びにシートの湾曲部での光度の略線状衰退をそれぞれ示すグラフである。
【図15】図15は、陰影分布の変動が画像の中央に向かっていかに最大となるか、並びにシートの湾曲部での光度の略線状衰退をそれぞれ示すグラフである。
【図16】図16はタッチスクリーンに表示されたシート面分析のスクリーン図である。
【図17】図17はタッチスクリーンに表示されたシート面分析のスクリーン図である。
【図18】図18は、本発明を利用した場合と、従来装置と方法を使用した場合のシート面分析を比較するグラフである。
【図19】図19は、本発明を利用した場合と、従来装置と方法を使用した場合のシート面分析を比較するグラフである。
【図20】図20は、本発明を利用した場合と、従来装置と方法を使用した場合のシート面分析を比較するグラフである。
【図21】図21は、本発明を利用した場合と、従来装置と方法を使用した場合のシート面分析を比較するグラフである。
【図22】図22は、本発明を利用した場合と、従来装置と方法を使用した場合のシート面分析を比較するグラフである。
【図23】図23は、本発明を利用した場合と、従来装置と方法を使用した場合のシート面分析を比較するグラフである。
【図24】図24は、本発明を利用した場合と、従来装置と方法を使用した場合のシート面分析を比較するグラフである。
【図25】図25は、本発明を利用した場合と、従来装置と方法を使用した場合のシート面分析を比較するグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート表面分析装置であって、
シート表面に陰影を投射させる照明手段と、
陰影の画像を撮影する撮影手段と、
撮影された画像を分析して、シート表面を分析する分析手段と、
シートを湾曲させる湾曲手段と、
を含んで構成され、前記照明手段と前記湾曲手段とは、照明手段にシート表面の湾曲部を照射させてシート表面の特徴部をシート表面上に陰影として投射させるようにアレンジされており、前記撮影手段はその陰影画像を撮影するようにアレンジされていることを特徴とする装置。
【請求項2】
湾曲手段は、その周囲に少なくともシートの一部が搭載できる湾曲面であることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
湾曲面は円筒状ドラムの一部を形成することを特徴とする請求項2記載の装置。
【請求項4】
シートを湾曲手段方向に前進させ、その周囲に搭載させる前進手段をさらに含んでいることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
前進手段は湾曲手段と係わる少なくとも1つのローラであって、該ローラと湾曲手段との間に配置されたシートは該ローラの回転作用で前進し、湾曲手段の周囲に搭載されることを特徴とする請求項4記載の装置。
【請求項6】
前進手段は、シートが湾曲手段周囲に搭載される際に張力を作用させることを特徴とする請求項4または5に記載の装置。
【請求項7】
湾曲手段、照明手段、撮影手段及び前進手段は開口部を有したケース内に収容されており、該開口部内に挿入されたシートを湾曲手段方向に前進させてその周囲に搭載させ、分析後にケースから送り出すことを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の装置。
【請求項8】
撮影手段と係わる表示装置をさらに含み、シート表面分析に関連する入力パラメータを受領し、分析結果を視覚的に表示することを特徴とする請求項7記載の装置。
【請求項9】
分析手段は、
プロセッサーと、
プロセッサーで実行されると、撮影された陰影画像から光度値の二次元アレイを発生させ、該アレイからシート表面値を計算するコンピュータプログラムを保存するコンピュータ読取可能媒体と、
を含んで構成され、シート表面値の計算では、アレイの選択領域がアレイの残り領域よりも大きくシート表面値に貢献するように加重計算されることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
二次元アレイは光度値の横列と縦列で構成されるマトリックスで表され、それぞれの横列と縦列の偏差値が計算され、該偏差値はその横列または縦列の光度値の、その横列または縦列の平均値からの平均偏差の測定値であり、選択領域は最大偏差値を有したマトリックスの1横列及び/縦列を含み、その横列及び/又は縦列の光度値はシート表面値の計算でさらに大きく貢献するように加重計算されることを特徴とする請求項9記載の装置。
【請求項11】
シート表面値は各横列及び/又は縦列に対して計算された偏差値の加重合計から計算され、各横列及び/又は縦列の加重値はその横列または縦列の偏差値と比例しており、各横列または縦列はシート表面値にその偏差値に比例して貢献することを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項12】
シート表面値は、各マトリックス横列に対して計算された加重偏差値の平均値と、各マトリックス縦列に対して計算された加重偏差値の平均値との平均値であることを特徴とする請求項11記載の装置。
【請求項13】
コンピュータプログラムは、シート表面値の計算前に、照明の不均質性に対する撮影画像を補正する補正手段を含んでいることを特徴とする請求項9から12のいずれかに記載の装置。
【請求項14】
補正手段は、各マトリックス横列の要素に低オーダ多項式を最良に適合させ、その要素において適合された多項式の値から各要素を差し引くようにアレンジされたコンピュータプログラムコードであることを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項15】
シート表面はシートの粗度であることを特徴とする請求項9から14のいずれかに記載の装置。
【請求項16】
シート表面の分析方法であって、
シートを湾曲させるステップと、
湾曲シートを照射することで湾曲シート表面に陰影を投射させるステップと、
該陰影の画像を撮影するステップと、
撮影した画像を分析するステップと、
を含んで成ることを特徴とする分析方法。
【請求項17】
湾曲表面上にシートを前進させるステップと、
所定の間隔でシート表面に投影された陰影の画像を撮影するステップと、
をさらに含んでいることを特徴とする請求項16記載の分析方法。
【請求項18】
撮影された画像を分析するステップは、
撮影された画像から光度値の二次元アレイを導き出すステップと、
マトリックスからシート表面値を計算するステップと、
を含んでおり、シート表面値の計算にあたって、アレイの選択領域をアレイの残りの領域よりも大きくシート表面値に貢献させるべく加重計算させることを特徴とする請求項17記載の分析方法。
【請求項19】
二次元アレイは光度値の横列と縦列のマトリックスで表されており、それぞれの横列と縦列の偏差値が計算され、該偏差値はその横列または縦列の光度値の、その横列または縦列の平均値からの平均偏差の測定値であり、選択領域は最大偏差値を有したマトリックスの1つの横列及び/又は縦列を含んでおり、その横列及び/又は縦列の光度値はシート表面値の計算でさらに大きく加重計算されることを特徴とする請求項18記載の分析方法。
【請求項20】
シート表面値計算ステップは、
各マトリックス横列及び/又は縦列の偏差値を計算するステップと、
各偏差値に、その偏差値に比例する加重値を掛け算するステップと、
加重計算された偏差値を平均してシート表面値を計算するステップと、
を含んでおり、各横列または各縦列はその偏差値に比例してシート表面値に貢献することを特徴とする請求項19記載の分析方法。
【請求項21】
マトリックス横列の平均加重偏差値とマトリックス縦列の平均加重偏差値とを平均するステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項20記載の分析方法。
【請求項22】
シート表面値の計算の前に、不均質照明に対するマトリックスの補正ステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項16から21のいずれかに記載の分析方法。
【請求項23】
マトリックス補正ステップは、
マトリックスの各横列の要素に低オーダ多項式を最良に適合させるステップと、
その要素において該最良に適合された多項式の値を各要素から差し引くステップと、
を含んでいることを特徴とする請求項22記載の分析方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公表番号】特表2007−506072(P2007−506072A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526483(P2006−526483)
【出願日】平成16年9月16日(2004.9.16)
【国際出願番号】PCT/AU2004/001258
【国際公開番号】WO2005/026660
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(506088702)ペイパー オーストラリア ピーティーワイ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】